JP2011060519A - 導電性ペーストおよびそれを用いた配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低抵抗で印刷性に優れるとともに、基板への密着性に優れた導電性ペーストを提供すること。
【解決手段】 導電性ペーストの構成として、金属粒子の大きさは平均一次粒子径を少なくとも2種類のものとし、その粒子径が50nm未満の金属粒子1と、100nm以上の金属粒子2により構成される金属粉末成分からなるものとするとともに、樹脂、分散媒を加えたペーストとし、該ペーストは金属薄膜を形成したときにおける金属割合が95%以上を示す性質を呈するものとする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ファインパターン形成に優れ、比抵抗の低減された導電性ペーストに関する。
導電性ペーストは、金属粒子を分散媒および樹脂に混合してペースト状とし、これをフイルムなどの基板上に印刷などの手法を用いて塗布して、導電性回路を形成させることに用いられる。
近年では電子機器のさらなる小型化に伴い、回路のファインパターン形成が従来にも増して求められるようになってきており、それに応じてファインパターン形成の可能なペーストが今までにも増して求められるようになってきた。
しかし、ファインパターン形成に用いることのできるようなペーストは容易に得られるものではない。それは、印刷などによりパターンを形成するものであるため、塗布時の印刷性だけでなく、配線形成後の導電性や基板との密着性といったものが全て両立できるようなペーストでなければならないことによる。
このような特性を満足させるため、従来から様々な試みがなされてきた。たとえば、特許文献1には、金属粒子として粗大粒径の銀粉末と微小粒径の銀粉末を混合したものを使用することが提案されている。
特開2005−294254号公報
特許文献1の課題にも記載されているように、回路の導電性に関しては粒子の充填性が大きく影響を及ぼす。その中の指摘にもあるように、金属態をした銀の体積抵抗と比較すれば、さらに抵抗を小さくすることは物理的には可能である。
具体的な値で見れば、特許文献1記載の技術では体積抵抗が20μΩ・cm程度の導電性薄膜が得られることが開示されているが、金属態を呈する銀からみれば、まだ低抵抗化を図ることは可能であると考えられる。
しかし微細配線を形成するには、上述のごとく低抵抗だけでは不十分であり、印刷性ならびに密着性に優れたペーストでなければならない。また、これらの特性を両立できるようなペーストが提供できれば、新たな用途にも応用できうる可能性があると期待されるが、未だそのような特性を併せ持つペーストは提供されてはいない。
そこで本発明の解決すべき技術的課題としては、低抵抗で印刷性に優れるとともに、基板への密着性に優れた導電性ペーストを提供することと定めた。
発明者は、上述の課題が後述する構成により解決できうることを見いだし、本願発明を完成させた。
すなわち第一の構成として、金属粉末成分、樹脂、分散媒からなるペーストであって、薄膜を形成したときにおける金属割合(以降F値ということもある)が95%以上を示すとともに、平均一次粒子径が50nm未満の金属粒子1の群と、平均一次粒子径が100nm以上の金属粒子2の群により構成され、それぞれの粒子に起因する粒度の最頻径が少なくとも50nm離れている金属粉末と樹脂、分散媒からなり、金属薄膜を形成したときにおける金属割合が95%以上を示すペーストにより達成できる。なおF値とは「薄膜を形成したときにおける金属割合」であり、焼成後に残存する金属成分割合を示す。すなわち加熱処理後に蒸散する成分、すなわち分散剤を除いた樹脂と金属成分(金属)の総和における金属成分値を指す。具体的には、F値=(金属成分1の群(質量%)+金属成分2の群(質量%))/(金属成分1の群(質量%)+金属成分2の群(質量%)+樹脂成分(質量%))×100で与えられる。
加えて第二の構成として金属粒子1の表面には炭素数6〜8の脂肪酸が吸着している、第一の構成に記載されたペーストである。
第三の構成として、質量比として金属粒子1の全金属成分に対する質量割合が1〜70質量%である、第一または第二の構成に記載されたペーストである。
第四の構成として、ペーストを構成する樹脂はフェノール系樹脂あるいはエポキシ系樹脂である、第一ないし第三のいずれかの構成に記載されたペーストである。
第五の構成として、ペーストを構成する分散媒は、ペーストの重量を100としたとき、20未満である第一ないし第四のいずれかの構成に記載されたペーストである。
第六の構成として、上記第一ないし第五のペーストを用いることにより得られる導電性回路が提供される。
上記の構成とすることにより、印刷性に優れた導電性ペーストを提供することができるとともに、該ペーストを使用することにより導電性が高く、かつ基板への密着性に優れた微細な導電性回路を提供することができるようになる。
実施例における、配線の判断基準を示す図である。 実施例における、配線の比抵抗値とF値、および80μmにおける印刷性を示す図である。
上述の解決手段を具体的に説明する。本願発明者らは上述した基本的構成に加え、さらに下記のごとくの構成および製造方法を用いることで、より高い効果が得られることを見いだしている。
<金属粒子1(ナノ粒子)の群の構成>
金属粒子1の群とはその粒子径は透過型電子顕微鏡もしくは高分解能の走査型電子顕微鏡により計測可能な平均一次粒子径において、直径が50nm以下、好ましくは30nm以下、一層好ましくは20nm以下である粒子を用いる。こうした粒子径のものとすることにより、耐熱性の低い基板に影響を与えない程度の低温環境下の熱処理であっても焼結し、十分な導電性を付与できるようになる。
この範囲であれば、平均粒径のピークが複数あるようなものでも構わない。したがって、平均粒径のピークが複数ある場合、ここではナノ粒子の「群」と表記する。
これは別々の反応槽、若しくは別々のバッチ処理で作製された金属ナノ粒子を混合して使っても、十分な接着強度を得ることができるためである。
金属ナノ粒子は、粒子表面の活性が大変高いため、金属表面があらわになっていると、隣接する粒子同士が焼結したり、空気中では酸化してしまうことがある。一般的に、金属ナノ粒子の表面を有機化合物で被覆すれば、酸化や焼結が抑制され、粒子が独立に安定した状態で保存できることが知られている。しかし、この被覆する有機化合物の分子量が大きくなりすぎると、接合材として使用した際に、多少加熱しても分解もしくは蒸散しにくくなることが知られている。
逆に分子量が小さすぎる場合、粒子が安定に存在しにくくなってしまい、取扱いに不便なものとなる。この観点に従えば、これら表面を被覆する有機化合物は適度な分子量を有する必要があるといえる。しかし、上述のように低温焼結性を得るためには適度に短い分子鎖である必要がある。本発明では、これらの要求をともに満足するものとして、表面を構成する有機化合物はカルボン酸とすることを提案する。また、このカルボン酸はその結合形態として飽和、不飽和の種類を問わず、構造中に二重、三重結合を有するものであっても支障なく、構造中に芳香族環を有していても良い。
本発明では、脂肪酸のうちでも特に炭素数が6〜8の低炭素のカルボン酸、具体的にはヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ソルビン酸、安息香酸、サリチル酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸程度の長さであることが特に好ましい。また、このような有機物が被覆された粒子、例えばヘキサン酸やソルビン酸が被覆された粒子であれば、粉末状態として得ることもでき、保存安定性および他のナノ粒子に添加するのにも取扱いが好都合となる。
また、本発明では、1種類の有機物で被覆した金属ナノ粒子だけでなく、別々の有機物で被覆した金属ナノ粒子同士を混合して利用してもよい。例えば、飽和型脂肪酸を表面に被覆した金属ナノ粒子と不飽和型脂肪酸を表面に被覆した金属ナノ粒子を混合して用いてもよい。
<金属粒子2の群の構成>
本発明における金属粒子2の群とは、その平均一次粒子径が0.1μmすなわち100nm以上の粒子を指す。その上限に関しては特段の定めはないが、微細配線を指向するため、最大(最大径を示すDmax値)は10μm以下であることが好ましい。平均一次粒子径として、球形の場合には、より好ましくは0.1〜1.0μm、より好ましくは0.2〜0.8μmのものを使用する。一方フレーク粉を金属粒子2として採用する時には、平均一次粒子径として0.1〜5.0μm、より好ましくは0.2〜3.0μmのものを使用することが好ましい。こうすることで、よりサブミクロンオーダーの粒子の隙間部分に金属ナノ粒子が混在しやすくなり、金属ナノ粒子が焼結して、導電性をより高めることができるようになる。この場合でも平均粒径のピークが複数あるようなものでも構わないことから、平均粒径のピークが複数ある場合、ここでは金属粒子2の「群」と表記する。なお、金属粒子2における平均粒径D50は、金属ナノ粒子群1の測定方法とは異なるものであり、銀粉試料0.3gをイソプロピルアルコール50mLに入れ、出力50W超音波洗浄器で5分間分散させた後、マイクロトラック粒度分布測定装置(ハネウエル−日機装製の9320−X100)によってレーザー回折法で測定した際のD50(累積50質量%粒径)の値である。
金属粒子1および2は、金属粒子1の全金属成分に対する質量割合が1〜70質量%、より好ましくは5〜70質量%、一層好ましくは30〜70質量%である。すなわち全金属に対する金属粒子2は99〜30質量%であるとする。
<樹脂の選定>
本発明のペーストには基板に対する密着性を確保するべく、樹脂を添加する。具体的には、エポキシ樹脂やフェノール樹脂を添加するのがよい。具体例を示せば、エポキシ樹脂としては、株式会社ADEKA製のアデカレジンシリーズ、ジャパンエポキシレジン株式会社製の871、フェノール樹脂としては群栄化学工業株式会社製のレヂトップシリーズを例示することができるが、これらの名称のものにこだわらない。
樹脂の添加(混合)量としては、分散媒を除いた成分(銀粉+樹脂+分散剤)重量を100としたときの重量比で、5未満、好ましくは4未満、一層好ましくは3未満である。これらより多すぎると、樹脂の硬化が不十分になるとともに、導電性にも多大な影響を与えるので好ましくない。一方添加しなければ密着性が確保できないため、少なくとも2程度の添加は必要である。
<分散剤の選定>
本発明のペーストには分散材を添加することが適当である。また分散剤としても、粒子表面と親和性を有するとともに分散媒に対しても親和性を有するものであれば、市販汎用のものであっても足りる。また、単独の種類のみならず、併用使用しても構わない。
分散剤として知られる具体的名称を挙げると次のようなものが知られているが、上述の性質を有する場合には、本欄に記載のもの以外の分散剤の使用を排除するものではない。
例えば、共栄社化学株式会社製のフローレンシリーズ、日本ルーブリゾール株式会社製のソルスパースシリーズ、エフカアディディブズ社製のEFKAシリーズ、味の素ファインテクノ株式会社製のアジスパーシリーズ、コグニスジャパン株式会社製のTEXAPHORシリーズ、ビックケミー・ジャパン株式会社製のDisperBYKシリーズあるいはBYKシリーズ、楠本化成株式会社製のディスパロンシリーズあるいはヒップラードシリーズ、株式会社ネオス製のFTXシリーズあるいはフタージェントシリーズ、東亞合成株式会社製のASシリーズ、花王株式会社製のカオーセラ、KDH、MX、ホモゲノール、レオドールの各シリーズ、第一工業製薬株式会社製のノイゲンシリーズあるいはブライサーフシリーズ、DIC株式会社製のメガファックシリーズ、日信化学工業株式会社製のシルフェイスシリーズあるいはダイノールシリーズ、サンノプコ株式会社製のSNスパーズシリーズもしくはSNレベラーシリーズ、AGCセイミケミカル株式会社製のS−386、S420が例示できる。
分散剤の添加(混合)量としては、分散媒を除いた成分重量を100としたときの重量比で、3未満、好ましくは2未満、一層好ましくは1未満である。これらより多すぎると、分散材の除去が不十分になるとともに、導電性にも多大な影響を与えるので好ましくない。一方添加しなければ、とりわけ金属粒子1が分散しにくく凝集してしまうため、少なくとも0.5程度の添加は必要である。
また、分散液の調整を適切な機械的な分散処理を用いることもできる。機械的分散処理には粒子の著しい改質を伴わないという条件下において、公知のいずれの方法も採用することが可能である。具体的には、超音波分散、ディスパー、三本ロールミル、ボールミル、ビーズミル、二軸ニーダー、自公転式攪拌機などが例示でき、これらは単独あるいは複数を併用して使用することもできる。
以下に本発明で用いた測定方法を説明する。
(TEM像からの一次粒子径の平均値の測定)
乾燥状態のナノ銀粒子2質量部をシクロヘキサン96質量部とオレイン酸2質量部との混合溶液に添加し、超音波によって分散させた。分散溶液を支持膜付きCuマイクログリッドに滴下し、乾燥させることでTEM試料とした。作成したマイクログリッドを透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製JEM−100CXMark−II型)を使用し、100kVの加速電圧で、明視野で粒子を観察した像を、倍率30,000倍及び174,000倍で撮影した。
平均一次粒子径の算出には、画像解析ソフト(旭化成エンジニアリング株式会社製A像くん(登録商標))を用いた。この画像解析ソフトは色の濃淡で個々の粒子を識別するものであり、174,000倍のTEM像に対して「粒子の明度」を「暗」、「雑音除去フィルタ」を「有」、「円形しきい値」を「20」、「重なり度」を「50」の条件で円形粒子解析を行って平均一次粒子径を測定した。なお、TEM像中に凝結粒子や異形粒子が多数ある場合は、測定不能であるとした。
(銀含有量測定)
灰ぶん測定用灰ざらに試料を0.5g以上秤量し、マッフル炉(FO310、ヤマト科学株式会社製)にて約10℃/minの速度で700℃まで昇温させ、粒子表面に存在する有機物を除去した。
その後、自然放冷により炉内の温度が500℃以下となった段階で、灰ざらを取り出してデシケーター内で常温まで冷却する。冷却した試料重量と加熱処理前の重量を比較することで除去された有機物の量と銀含有量を算出した。
(配線の印刷性評価)
基板上に作成した配線について、デジタルマイクロスコープ(VHX−900、株式会社キーエンス製)を用い、配線を拡大することで配線の印刷性を評価した。図1に評価基準を記載している。断線がなく、かすれ、にじみがない配線を○、断線はしていないがかすれ、にじみがある配線を△、断線のある配線を×と評価した。
(配線の比抵抗測定)
基板上に作成した配線について、線抵抗をデジタルマルチメーター(ミリオームハイテスタ、日置電機株式会社製)、配線の幅をデジタルマイクロスコープ(VHX−900、株式会社キーエンス製)、配線の厚みを表面粗度計(サーフコム1500D、株式会社東京精密製)にて測定し比抵抗を算出した。
(配線の密着性評価)
基板上の配線にセロハンテープ(幅24mm、ニチバン社製)を貼り付け、5kg重程度の荷重をかけ、配線にセロハンテープを貼り付ける。その後、配線とセロハンテープの間の気泡がなくなるよう該加重を擦過させることで、気泡を除去してテープと基板を密着させた。基板が固定できたらテープを持ち上げ、基板とテープの角度が約90度になるように注意しながら、約0.6秒の速度で一気に引き剥がす。テープに配線の剥離が全く付着していなければ○、エッジの一部のみが剥離していれば△、断線して線抵抗が測定できないほど剥離する場合を×と評価した。
(実施例1)
フェノール樹脂(固形分77.5wt%)をテルピネオールに溶解させ、次に高分子系顔料分散剤アジスパーPA111(味の素ファインテクノ株式会社製)をその溶液に溶解させる。この中に銀粒子1に相当する、へキサン酸(炭素数:6)で被覆された一次粒子の平均粒径が20nmの球状粒子を加え、手攪拌で10分間混合させた。
均一に混合した後、一次粒子径が600nmの市販銀粒子2を加えてさらに攪拌した。色ムラや粉の塊がないことを確認した後、溶液を三本ロールミルに通し、混練脱泡を行って導電性ペーストを作成した。なお、最終配合比率については表1に示す。
作成した導電性ペーストを用いてスクリーン印刷機(MT−320T、マイクロテック社製)による配線描画を行った。配線用スクリーン版(ステンレス製、 250メッシュ、乳剤厚 30μm、ソノコム社製)を用いて線幅300μm、線長42mmの配線と、線幅80μm、線長20mmの配線をガラス基板上に描画し、描画した基板をオーブン(DKM400、ヤマト科学株式会社製)で大気中200℃、60分加熱してサンプルを作成した。作成したサンプルを用いて、印刷性、比抵抗および密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2〜4)
実施例1と同様の方法を用い、配合比率のみを変えて導電性ペーストを作成した。なお配合比率および得られた結果について表1にあわせて示す。
(実施例5〜7)
実施例1において球状銀粉に代え、一次粒子の平均粒径が2.5μmのフレーク状粒子とし、配合比率を表1に示した通りとした以外は、実施例1の操作を繰り返した。得られたペーストの評価結果を表1にあわせて示す。
(比較例1)
実施例1の配合において、銀粒子1に相当する一次粒子の平均粒径が20nmの球状粒子Aの配合量をなくし、銀粒子2に相当する一次粒子の平均粒径が0.6μmの球状粒子Aのみの導電性ペーストを作成した。できた導電性ペーストを実施例1と同様にしてガラス基板上に配線描画し、抵抗評価および密着性評価を行った。結果については配合と併せて表2に付記している。基板との密着性に問題はなかったが、80μm幅の配線についてはペーストが版に詰まることによって配線が断線していた。
(比較例2)
実施例3の配合において、フェノール樹脂の配合量を12.2重量部に変化させて導電性ペーストを作成した。できた導電性ペーストを実施例1と同様にしてポリイミドフィルムおよびガラス基板上に配線描画し、抵抗評価および密着性評価を行った。結果については配合と併せて表2に付記している。
(比較例3)
実施例6の配合において、銀粒子1に相当する一次粒子の平均粒径が20nmの球状粒子Aの配合をなくし、減量分を銀粒子2に相当する一次粒子の平均粒径が2.5μmのフレーク状粒子Cに置き換えた、フレーク状粒子のみの導電性ペーストを作成した。できた導電性ペーストを実施例1と同様にしてポリイミドフィルムおよびガラス基板上に配線描画し、抵抗評価および密着性評価を行った。結果については配合と併せて表2に付記している。基板との密着性に問題はなかったが、ペーストが版に詰まりやすく、かすれのある配線であった。
(比較例4)
実施例7の配合において、銀粒子1に相当する一次粒子の平均粒径が20nmの球状粒子Aの代わりに銀粒子2に相当する一次粒子の平均粒径が0.6μmの球状粒子Aを用いて導電性ペーストを作成した。できた導電性ペーストを実施例1と同様にしてポリイミドフィルムおよびガラス基板上に配線描画し、抵抗評価および密着性評価を行った。結果については配合と併せて表2に付記している。基材との密着性は問題なかったが、ペーストが版に詰まりやすく、かすれのある配線であった。
(比較例5)
実施例3の配合において、銀粒子1に相当する一次粒子の平均粒径が20nmの球状粒子Aの代わりに、銀粒子2に相当する、ヒドロキノンで被覆された一次粒子の平均粒径が250nmである球状粒子Bを用いて導電性ペーストを作成した。できた導電性ペーストを実施例1と同様にしてポリイミドフィルムおよびガラス基板上に配線描画し、抵抗評価および密着性評価を行った。基材との密着性は問題なかったが、ペーストが版に詰まりやすく、かすれのある配線であった。
導電性のみを見れば、比較例3のフレーク粒子Cのみであっても、高い導電性が得られることがわかったが、回路形成時の印刷性が不十分であり、微細な配線を描画するには不適であることがわかる。
また、銀粒子1と銀粒子2を併用した比較例2では、微細配線を描画するのに適したペーストにはなっているが、樹脂の構成比が高いため、比抵抗が高い値になっている。
さらに、銀粒子2の組み合わせである、比較例4および5の例では、粒子を混合することにより、印刷性に関して幾分かは改善するものの、比抵抗値はむしろ高い値を示すようになった。
一方、本発明に従うペーストを使用した場合、比較例の中でも最も比抵抗値の低い比較例3よりも低い比抵抗値を得ることができるとともに、微細配線での印刷性や基板との密着性に優れた、要求される特性を全て満足したものが得られていることがわかる。
これらの特性を集約し図2に示した。80μmの線幅における印刷性もあわせてわかるようにしてある。なお、実施例については全ての場合において印刷性が良好であることが確認されたため、塗りつぶして記載している。白抜きが比較例であり、それぞれのシンボルは良好/不良を示す。これより、実施例として示したものは、全てにおいて比抵抗が低く印刷性に優れることがわかるが、比較例の場合には、印刷性が良くとも導電性が悪かったり、導電性が良くとも印刷性が悪かったりしており、両立した特性が得られがたいことがわかる。
本発明に従う金属ペーストは、小型電子機器に用いられる。とりわけ、微細回路形成ならびに電磁波シールド等に用いることができる。

Claims (7)

  1. 透過型電子顕微鏡写真により計測される平均一次粒子径が50nm以下の金属粒子1の群と、レーザー回折法により計測される平均一次粒子径が100nm以上の金属粒子2の群により構成され、金属粉末群と樹脂、分散媒からなり、ペースト中における金属の総重量を金属と樹脂の総重量で除したときの値が95%以上を示すペースト。
  2. 前記金属粒子1の表面には炭素数6〜8の脂肪酸が吸着している、請求項1に記載のペースト。
  3. 質量割合として前記金属粒子群1の該ペースト中における全金属成分に対する質量割合が1〜70質量%である、請求項1または2のいずれかに記載されたペースト。
  4. 前記ペーストを構成する樹脂はフェノール系樹脂あるいはエポキシ系樹脂である、請求項1ないし3のいずれかに記載されたペースト。
  5. 前記ペーストを構成する分散媒は、ペーストの重量を100としたとき、20未満である請求項1ないし4のいずれかに記載されたペースト。
  6. 前記金属粒子1は銀である、請求項1ないし5のいずれかに記載のペースト。
  7. 請求項1ないし6に記載のペーストを用いることにより得られる導電性回路。
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