JP2011054461A - 照明装置およびこれを備えた表示装置、電子機器 - Google Patents

照明装置およびこれを備えた表示装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】周縁部からの光漏れがなく明るさが均一な照明装置およびこれを備えた表示装置、電子機器を提供すること。
【解決手段】有機EL装置3は、透光性を有する基板20と、基板20上に配列されており、陽極24と、陽極24に対向配置された陰極26と、陽極24と陰極26との間に挟持された有機機能層30と、を有する有機EL素子8と、基板20上に基板20の外周に沿って設けられた遮光層21と、を備えたことを特徴とする。遮光層21は、有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、照明装置およびこれを備えた表示装置、電子機器に関する。
液晶装置等の表示装置において、液晶パネル等の電気光学パネルの観察側にフロントライトとして照明装置を備えた反射型表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような照明装置は、透光性を有する基板上に配列された発光素子を備えており、発光素子から電気光学パネル側に向けて射出された光が電気光学パネル内で反射され、その反射光が照明装置側(観察側)に射出されることで表示が視認される。
特開2003−217865号公報
しかしながら、発光素子から発せられた光が照明装置の基板の外周から観察側に漏れることで、観察側で視認される表示のコントラストが低下するという課題があった。また、発光素子が配列された領域の周囲では、発光素子が存在しないため、発光素子が配列された領域内に比べて暗くなるので、観察面における明るさが不均一になるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る照明装置は、透光性を有する基板と、前記基板上に配列されており、第1の電極と、前記第1の電極に対向配置された第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された発光層を含む有機機能層と、を有する発光素子と、前記基板上に、前記基板の外周に沿って設けられた遮光層と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、発光素子が配列された基板の外周に沿って、遮光層が設けられている。このため、発光素子から発せられた光のうち、基板の外周から漏れる光が遮光層により遮られるので、基板の外周からの光漏れを抑えることができる。
[適用例2]上記適用例に係る照明装置であって、前記遮光層は、前記発光素子が配列された領域の周囲を囲むように設けられていてもよい。
この構成によれば、遮光層は、発光素子が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。発光素子が配列された領域の周囲では、発光素子が存在しないため、発光素子が配列された領域内に比べて暗くなる。この暗くなる部分が遮光層で遮られるので、遮光層が設けられていない領域、すなわち光が透過する領域内の明るさをより均一にすることができる。
[適用例3]上記適用例に係る照明装置であって、前記遮光層は、前記発光素子から発せられた光が射出される側とは反対側の面に設けられていてもよい。
この構成によれば、遮光層は光が射出される側とは反対側の面に設けられている。このため、照明装置をフロントライトとして用いる場合、基板の観察側の面の周縁部に遮光層が配置される。これにより、外部応力等により損傷を受け易い基板の周縁部が遮光層で保護されるので、基板の周縁部の損傷を抑えることができる。
[適用例4]上記適用例に係る照明装置であって、前記照明装置に電力を供給する制御部を備え、前記遮光層は、導電性を有する材料からなり、前記制御部のグラウンドに電気的に接続されていてもよい。
この構成によれば、発光素子が配列された領域の周囲が制御部のグラウンドに電気的に接続されるので、発光素子を駆動する信号等への電気的ノイズの影響を抑えることができる。これにより、ノイズに起因するちらつき等が抑えられるので、安定した照明を行うことができる。
[適用例5]上記適用例に係る照明装置であって、前記遮光層の熱伝導率は、前記基板の熱伝導率よりも高くてもよい。
この構成によれば、遮光層の熱伝導率が基板の熱伝導率よりも高いので、発光素子が発光することにより発せられる熱を、遮光層から照明装置外へ放熱することができる。これにより、発光素子から発せられる熱による発光素子の劣化が抑えられるので、より長時間の照明を行うことができる。
[適用例6]本適用例に係る表示装置は、上記に記載の照明装置を発光源として備えたことを特徴とする。
この構成によれば、表示装置は、基板の外周からの光漏れが抑えられ明るさがより均一で安定した照明を行うことができる照明装置を発光源として備えている。このため、コントラストが高く明るさのムラが少ない高品質の表示を行う表示装置を提供することができる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の表示装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、コントラストが高く明るさのムラが少ない高品質の表示を行う表示装置を有する電子機器を提供することができる。
第1の実施形態に係る液晶装置の概略構成を示す斜視図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の部分平面図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の回路構成を示す図。 第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 第1の実施形態に係る有機EL素子の構成を示す模式断面図。 第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。 電子機器の一例を示す図。 照明装置としての用途の一例を示す図。 照明装置としての用途の一例を示す図。 変形例に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図。
以下に、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお、参照する各図面において、構成をわかりやすく示すため、各構成要素の層厚や寸法の比率、角度等は適宜異ならせてある。また、参照する各図面において、素子、配線、接続部等を一部省略してある。
(第1の実施形態)
<表示装置の概要>
まず、第1の実施形態に係る照明装置としての有機エレクトロルミネッセンス装置(有機EL装置)と、その有機EL装置を発光源として備えた表示装置としての液晶装置の概要について図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る液晶装置の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る表示装置としての液晶装置1は、電気光学パネルとして反射型の液晶パネル2と、第1の実施形態に係る照明装置としての有機EL装置3とが一体化された装置である。液晶装置1において、有機EL装置3の側が表示が視認される側、すなわち観察側である。液晶装置1では、有機EL装置3が、観察側から液晶パネル2を照明するフロントライトとして機能する。つまり、有機EL装置3から液晶パネル2側に向けて射出された光が液晶パネル2内で反射され、その反射光が有機EL装置3側(観察側)に射出されることで表示が視認される。有機EL装置3の液晶パネル2に対向する側には、有機EL装置3の外周に沿って遮光層21が設けられている。液晶装置1は、制御部6を備えている。制御部6は、液晶パネル2および有機EL装置3に電力や駆動信号等を供給する。
液晶パネル2の構成としては、公知の構成を適用することができる。以下、液晶パネル2の概略構成について説明する。液晶パネル2は、互いに対向して配置された素子基板10および対向基板11と、素子基板10と対向基板11との間に挟持された電気光学層としての液晶層(図示しない)と、を備えている。素子基板10および対向基板11の周縁部にはシール材(図示しない)が配置されており、このシール材に囲まれた領域に液晶層が封入されている。
素子基板10の対向基板11に対向する側には、TFT素子12、画素電極15、走査線16、信号線17等が設けられている。走査線16と信号線17とは、互いに交差するように設けられている。TFT素子12は、走査線16と信号線17との交差点の近傍に設けられている。画素電極15は、走査線16と信号線17との交差に対応して設けられており、TFT素子12に電気的に接続されている。画素電極15は、光反射性を有する金属材料からなり、反射層を兼ねている。なお、画素電極15をITO(Indium Tin Oxide)等の透光性を有する導電材料で形成し、反射層を別に設ける構成としてもよい。
対向基板11の素子基板10に対向する側には、ITO等の透光性を有する導電材料からなる共通電極14が設けられている。対向基板11の観察側には、偏光板等の偏光子(図示しない)が配置されている。液晶パネル2において、画素電極15が配置された領域が画素4の領域である。画素4は、マトリックス状に配列されており、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれかの表示に寄与する。対向基板11には、画素4に対応してR、G、Bのカラーフィルター(図示しない)が設けられている。
液晶パネル2では、R、G、Bの各表示に寄与する3つの画素4から1つの画素群が構成され、各画素群において3つの画素4のそれぞれの輝度を適宜変えることで、種々の色の表示を行うことができる。液晶パネル2の有機EL装置3に対向する側の面を表示面2aと呼ぶ。液晶パネル2と有機EL装置3とは、例えば、液晶パネル2および有機EL装置3の周囲に配置された接着剤等により互いに固着されている。
液晶装置1は、明るい場所においては、有機EL装置3を点灯せず、太陽光や蛍光灯等の外光を観察側から有機EL装置3を通過させて液晶パネル2内に入射させ、素子基板10に設けられた画素電極15により表示面2a側に反射させる。そして、再び有機EL装置3を通過させて観察側に射出させることにより表示が行われるようになっている。一方、暗い場所においては、有機EL装置3を点灯し、有機EL装置3により液晶パネル2側に照射された光を画素電極15により表示面2a側に反射させ、有機EL装置3を通過させて観察側に射出させることにより表示が行われるようになっている。
<有機EL装置の構成>
次に、第1の実施形態に係る照明装置としての有機EL装置3の構成について図を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す平面図である。図3は、第1の実施形態に係る有機EL装置の部分平面図である。詳しくは、図2のA部の拡大図である。図4は、第1の実施形態に係る有機EL装置の回路構成を示す図である。図5は、第1の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。詳しくは、図3のB−B’線に沿った断面図である。
図2および図3に示すように、第1の実施形態に係る照明装置としての有機EL装置3は、基板20と、基板20上に配列された発光素子としての有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)8と、基板20の外周に沿って設けられた遮光層21と、を備えている。
基板20は、透光性を有する材料からなり、例えば、ソーダガラス等の無機ガラスからなる。基板20の材料は、石英であってもよいし、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等の樹脂材料であってもよい。
有機EL素子8は、基板20上に、例えばマトリックス状に配列されている。有機EL素子8は、第1の電極としての陽極24と、陽極24に対向配置された第2の電極としての陰極26と、陽極24と陰極26との間に挟持された有機機能層30と、で構成される。本実施形態では、有機EL素子8は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に発光する発光層を含んでいる。有機EL素子8の構成の詳細については後述する。
基板20上には、複数の配線25と配線27とが設けられている。配線25は、有機EL素子8がマトリックス状に配列された一方の方向に沿って延在するように配置されている。配線25が延在する方向を、列方向と呼ぶ。配線25が延在する方向と交差する方向を、行方向と呼ぶ。したがって、有機EL素子8は、列方向と行方向とに沿って、マトリックス状に配列されている。
有機EL素子8が配列された領域外には、行方向に沿って引き回し配線25aが配置されている。配線25は、引き回し配線25aに接続されている。陽極24は、配線25の一部に平面的に重なるように配置されている。配線27は、有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。陰極26は、行方向に沿って延在するとともに、その延在方向における両端部が配線27に平面的に重なるように配置されている。なお、図2および図3では見易くするため図示を省略しているが、配線25と陰極26との間には絶縁層22および隔壁23(図5参照)が介在している。
遮光層21は、基板20の外周に沿って有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。遮光層21は開口部21aを有している。開口部21aに平面的に重なる領域が、有機EL装置3において実質的に発光に寄与する領域である。また、開口部21aは、液晶パネル2(図1参照)において実質的に表示に寄与する領域、すなわち画素4が配列された領域に平面的に重なっていることが好ましい。
遮光層21は、遮光性を有する材料からなり、例えばカーボンブラック粒子を配合した樹脂等からなる。遮光層21の材料は、Cr(クロム)等の金属であってもよい。遮光層21は、黒色、あるいはダークグレー等の黒に近い色であることが好ましい。遮光層21は、配線25の引き回し配線25aや配線27に平面的に重なるように配置されていてもよい。
図4に示すように、複数の配線25は、引き回し配線25aに電気的に接続されており、互いに電気的に接続されている。陽極24は、配線25に電気的に接続されている。陰極26は、配線27に電気的に接続されている。
制御部6(図1参照)から配線25および配線27を介して、陽極24と陰極26との間に所定の電力を印加することで、有機EL素子8において陽極24から有機機能層30を経て陰極26に電流が流れる。そうすると、有機機能層30に含まれる発光層が、有機機能層30を流れる電流によって発光する。本実施形態では、有機EL素子8は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各発光層が発光することにより、白色光を発する。
図5に示すように、陽極24は、基板20上に設けられている。基板20と陽極24とを覆うように、絶縁層22が設けられている。絶縁層22には、有機EL素子8に対応して開口部22aが設けられている。開口部22aに平面的に重なる領域が、有機EL素子8が実質的に発光に寄与する領域である。絶縁層22は、例えば、珪素酸化物等の無機酸化物で形成されている。
絶縁層22上には、隔壁23が設けられている。隔壁23には、有機EL素子8に対応して、開口部22aよりも一回り大きい開口部23aが設けられている。隔壁23は、例えばアクリル樹脂やポリイミド樹脂等からなる。有機機能層30は、陽極24と隔壁23とを覆うように形成されている。陰極26は、有機機能層30上に形成されている。
陰極26上には、有機EL素子8が実質的に発光に寄与する領域に平面的に重なるように、遮光層29が設けられている。遮光層29は、遮光性を有する材料からなり、例えばカーボンブラック粒子を配合した樹脂等からなる。遮光層29の材料は、Cr等の金属であってもよい。
絶縁層22、配線25、配線27、陰極26、および遮光層29を覆うように、ガスバリア層28が設けられている。ガスバリア層28は、有機EL素子8を気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。ガスバリア層28は、光透過性、密着性、耐水性、ガスバリア性等を考慮して、例えば、珪素酸化物や珪素酸窒化物等の珪素化合物で構成される。ガスバリア層28の厚さは100nm〜400nm程度であることが好ましい。
なお、単層のガスバリア層28の代わりに、電極保護層と有機緩衝層とガスバリア層とを備えた多層薄膜保護層を設ける構成としてもよい。その場合、電極保護層およびガスバリア層は、例えば、珪素酸化物や珪素酸窒化物等の珪素化合物で構成され、有機緩衝層はエポキシ樹脂等の有機材料で構成される。このような構成にすれば、隔壁23等による凹凸部分を緩和するとともに、基板20の反りや体積膨張により発生する応力を緩和することができる。また、有機EL素子8をより気密的に封止できるので、有機EL装置3の信頼性の向上や、変質・劣化の防止(耐久性向上)等の効果が得られる。
ガスバリア層28を覆うように、封止層41が設けられている。封止層41は、有機EL素子8の表面層として、有機EL素子8を外部衝撃等から保護する役割を果たす。封止層41は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、液状ガラス等からなる。
遮光層21は、基板20の有機EL素子8が設けられた側とは反対側に設けられている。有機EL装置3において、遮光層21が設けられた側が液晶パネル2(図1参照)に対向する側であり、封止層41が設けられた側が観察側である。有機EL装置3は、有機EL素子8から発した光が基板20側に射出されるボトムエミッション型である。有機EL素子8により基板20側に発せられた光は、遮光層21の開口部21a内において、図中に矢印で示す側、すなわち液晶パネル2側に射出される。したがって、有機EL装置3において、遮光層21の開口部21aに平面的に重なる領域が実質的に発光に寄与する領域である。
また、有機EL装置3から液晶パネル2側に向けて射出され液晶パネル2内で反射された光は、遮光層21の開口部21a内において有機EL装置3に再び入射して、封止層41側(観察側)に射出される。したがって、液晶装置1において、遮光層21の開口部21aに平面的に重なる領域が実質的に表示に寄与する領域である。
有機EL素子8から封止層41側に発せられた光は、遮光層29により遮られるため観察側には射出されない。なお、陰極26と遮光層29との間に、有機EL素子8が実質的に発光に寄与する領域に平面的に重なるように、例えばAg(銀)やAl(アルミニウム)等の光反射性を有する金属材料またはその合金からなる反射層が設けられていてもよい。このような反射層が設けられていると、有機EL素子8から観察側に発せられた光を反射層で反射させることにより、液晶パネル2側に射出させることができる。
ここで、基板20の外周に沿って遮光層21が設けられているため、有機EL素子8から発せられ液晶パネル2で反射された光のうち、基板20の外周から漏れる光が遮光層21により遮られる。これにより、基板20の外周からの光漏れが抑えられるので、液晶装置1の観察側で視認される表示のコントラストを向上させることができる。遮光層21は、基板20の周縁端部まで形成されていることが好ましい。
また、遮光層21は有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。有機EL素子8が配列された領域の周囲では、有機EL素子8が存在しないため、有機EL素子8が配列された領域内に比べて暗くなる。この暗くなる部分が遮光層21で遮られるので、有機EL装置3において実質的に発光に寄与する領域、すなわち液晶装置1において実質的に表示に寄与する領域内の明るさをより均一にすることができる。
遮光層21の開口部21aは、最外周に位置する有機EL素子8において実質的に発光に寄与する領域、すなわち最外周に位置する絶縁層22の開口部22aにおける基板20の端部側の部分に平面的に重なるように形成されていることが好ましい。このような構成であると、液晶装置1において実質的に表示に寄与する領域における周縁部の明るさを中央部の明るさにより近くすることができる。
さらに、遮光層21が基板20の液晶パネル2の表示面2aに対向する側に設けられているので、液晶装置1の観察側から見たときに、観察面(本実施形態では封止層41の観察側表面)に対して遮光層21と表示面2aとの間の奥行きが小さくなる。このため、遮光層21と表示面2aとの間の奥行きに起因する影が視認されにくくなるので、観察面に表示される画像をシャープに見せることができる。
<有機EL素子の構成>
次に、図6を参照して、有機EL素子の構成について詳細を説明する。図6は、第1の実施形態に係る有機EL素子の構成を示す模式断面図である。第1の実施形態に係る有機EL素子8は、陽極24と有機機能層30と陰極26とが積層された構成を有している。有機機能層30は、正孔注入層31と、正孔輸送層32と、赤色発光層33と、中間層34と、青色発光層35と、緑色発光層36と、電子輸送層37と、電子注入層38と、がこの順に積層された構成を有している。
有機EL素子8では、陽極24および陰極26に電圧が印加されることにより、赤色発光層33、青色発光層35、および緑色発光層36の各発光層に対し、陰極26側から電子が供給(注入)されるとともに、陽極24側から正孔が供給(注入)される。そして、各発光層では、正孔と電子とが再結合し、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、エキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光や燐光)を放出(発光)する。これにより、有機EL素子8は、白色光を発する。
(陽極)
陽極24は、正孔注入層31を介して正孔輸送層32に正孔を注入する電極である。陽極24の材料としては、透光性を有するとともに、仕事関数が大きく導電性に優れる材料が好ましい。陽極24の材料としては、例えば、ITO、IZO(Indium Zinc Oxide)、In33、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。陽極24の平均厚さは、特に限定されないが、10nm〜200nm程度であることが好ましく、50nm〜150nm程度であることがより好ましい。
(陰極)
陰極26は、電子注入層38を介して電子輸送層37に電子を注入する電極である。陰極26の材料としては、仕事関数の小さい材料が好ましい。陰極26の材料としては、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
陰極26の材料として合金を用いる場合には、Ag、Al、Cu等の安定な金属元素を含む合金、より具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金が好ましい。このような合金を用いることにより、陰極26の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。陰極26の平均厚さは、特に限定されないが、100nm〜10000nm程度であることが好ましく、200nm〜500nm程度であることがより好ましい。
(正孔注入層)
正孔注入層31は、陽極24からの正孔注入効率を向上させる機能を有するものである。正孔注入層31の材料(正孔注入材料)としては、特に限定されないが、例えば、銅フタロシアニンや、4,4’,4’’−トリス(N,N−フェニル−3−メチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、下記化1に示すN,N'−ビス−(4−ジフェニルアミノ−フェニル)−N,N’−ジフェニル−ビフェニル−4−4’−ジアミン等があげられる。
Figure 2011054461
正孔注入層31の平均厚さは、特に限定されないが、5nm〜150nm程度であることが好ましく、10nm〜100nm程度であることがより好ましい。なお、正孔注入層31を省略してもよい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層32は、陽極24から正孔注入層31を介して注入された正孔を赤色発光層33まで輸送する機能を有している。正孔輸送層32の材料としては、各種p型の高分子材料や、各種p型の低分子材料を単独または組み合わせて用いることができ、例えば、下記化2に示されるN,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)等のテトラアリールベンジジン誘導体、テトラアリールジアミノフルオレン化合物またはその誘導体(アミン系化合物)等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2011054461
正孔輸送層32の平均厚さは、特に限定されないが、10nm〜150nm程度であることが好ましく、10nm〜100nm程度であることがより好ましい。なお、正孔輸送層32は、省略することができる。
(赤色発光層)
赤色発光層33は、赤色発光材料を含んで構成されている。赤色のように比較的長い波長の光を用いることにより、最低非占有分子軌道(HOMO)と最高占有分子軌道(LUMO)とのエネルギー準位差(バンドギャップ)が比較的小さい発光材料を用いることができる。このようにバンドギャップが比較的小さい発光材料は、正孔や電子を捕獲しやすく、発光し易い。したがって、陽極24側に赤色発光層33を設けることで、バンドギャップが大きく発光し難い青色発光層35や緑色発光層36を陰極26側とし、各発光層をバランスよく発光させることができる。
また、赤色発光材料のようにバンドギャップの比較的小さな材料であると、赤色発光層33中の電子、正孔の密度が少ない場合であっても、好適に発光することができる。赤色発光材料としては、特に限定されないが、各種赤色蛍光材料、赤色燐光材料を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
赤色蛍光材料としては、赤色の蛍光を発するものであれば特に限定されず、例えば、下記化3に示すテトラアリールジインデノペリレン誘導体等のペリレン誘導体、ユーロピウム錯体、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、ポルフィリン誘導体、ナイルレッド、2−(1,1−ジメチルエチル)−6−(2−(2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H−ベンゾ(ij)キノリジン−9−イル)エテニル)−4H−ピラン−4H−イリデン)プロパンジニトリル(DCJTB)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)等があげられる。
Figure 2011054461
赤色燐光材料としては、赤色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体があげられ、これら金属錯体の配位子の内の少なくとも1つがフェニルピリジン骨格、ビピリジル骨格、ポルフィリン骨格等を持つものもあげられる。より具体的には、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジネート−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトネート)(btp2Ir(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−12H,23H−ポルフィリン−白金(II)、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジネート−N,C3’]イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)イリジウム(アセチルアセトネート)等があげられる。
また、赤色発光層33の材料としては、前述した赤色発光材料をゲスト材料とするホスト材料(第1のホスト材料)を用いてもよい。第1のホスト材料は、正孔と電子とを再結合して励起子を生成するとともに、その励起子のエネルギーを赤色発光材料に移動(フェルスター移動またはデクスター移動)させて、赤色発光材料を励起する機能を有する。したがって、例えば、第1のホスト材料にゲスト材料である赤色発光材料をドーパントとしてドープして用いることができる。
第1のホスト材料としては、用いる赤色発光材料に対して前述したような機能を発揮するものであれば、特に限定されないが、赤色発光材料が赤色蛍光材料を含む場合、例えば、ジスチリルアリーレン誘導体、ナフタセン誘導体、下記化4に示すようなアントラセン誘導体、2−t−ブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(TBADN)等のアントラセン誘導体、ペリレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアミン誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム錯体(Alq3)等のキノリノラト系金属錯体、トリフェニルアミンの4量体等のトリアリールアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、下記化5に示されるルブレン誘導体等のルブレンおよびその誘導体、シロール誘導体、ジカルバゾール誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ベンゾピラン誘導体、トリアゾール誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、キノリン誘導体、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)等があげられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、赤色発光材料が赤色燐光材料を含む場合、第1のホスト材料としては、例えば、3−フェニル−4−(1’−ナフチル)−5−フェニルカルバゾール、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)等のカルバゾール誘導体等があげられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2011054461
Figure 2011054461
赤色発光層33に第1のホスト材料が含まる場合、赤色発光層33中における赤色発光材料の含有量(ドープ量)は、0.01wt%〜10wt%であるのが好ましく、0.1wt%〜5wt%であるのがより好ましい。赤色発光材料の含有量をこのような範囲内とすることで、発光効率を最適化することができ、青色発光層35や緑色発光層36の発光量とのバランスをとりつつ赤色発光層33を発光させることができる。
また、赤色発光層33の平均厚さは、特に限定されないが、5nm〜30nm程度であることが好ましく、10nm〜20nm程度であることがより好ましい。これにより、有機EL素子8の各発光層をバランスよく発光させることができる。
(中間層)
中間層34は、赤色発光層33と青色発光層35との層間にこれらに接するように設けられている。中間層34は、青色発光層35から赤色発光層33へ輸送される電子の量を調節する機能を有する。また、中間層34は、赤色発光層33から青色発光層35へ輸送される正孔の量を調節する機能を有する。さらに、中間層34は、赤色発光層33と青色発光層35との間で励起子のエネルギーが移動するのを阻止する機能を有する。この機能により、赤色発光層33および青色発光層35をそれぞれ効率よく発光させることができる。この結果、各発光層をバランスよく発光させることができ、有機EL素子8は所望の色、例えば白色で発光することができるものとなるとともに、有機EL素子8の発光効率および発光寿命の向上を図ることができる。
中間層34の平均厚さは、例えば10nm〜60nm程度である。このように比較的厚い中間層34を設けることにより、陽極24と陰極26との間に微弱な電圧が印加された際に、有機EL素子8に電流が流れるのを防止する。このため、制御部6(図1参照)による駆動が解除された際に陽極24および陰極26の間に微弱な電圧が発生して、有機EL素子8に電流が流れることにより生じる黒浮き現象が防止される。また、平均厚さが、前記上限値以下であることにより、中間層34で輸送される電子および正孔の量が減少し、発光効率が低下することが防止される。
上記のような中間層34を設けることにより、有機EL素子8は、優れた発光効率および発光バランスを維持しつつ、黒浮き現象が抑えられたものとなる。また、中間層34は上記のように比較的厚いものであるため、耐久性に優れている。さらに、発光バランスに優れるため、特定の発光層に正孔および電子が集中して当該発光層が劣化するのを防止することができる。以上から、有機EL素子8全体としての発光寿命を長いものとすることができる。
これに対し、中間層34の平均厚さが前記下限値未満だと、陽極24と陰極26との間に微弱な電圧が印加された際に、有機EL素子8に電流が流れ易くなり、黒浮き現象を抑制することができない。一方、中間層34の平均厚さが前記上限値を超えると、有機EL素子8全体としての発光効率が急激に低下してしまう。中間層34の平均厚さは、前述したような範囲内であればよいが、より顕著な効果を得るためには、15nm〜60nmであるのが好ましく、20nm〜60nmであるのがより好ましい。
中間層34の材料としては、中間層34が前述したような機能を発揮することができるものであれば、特に限定されないが、例えば、正孔を輸送する機能を有する材料(正孔輸送材料)、電子を輸送する機能を有する材料(電子輸送材料)等を用いることができ、正孔輸送材料を用いることが好ましい。一般に、電子と比較して正孔は、移動度が遅いが、中間層34が正孔輸送材料を含むことにより、正孔は円滑に中間層34から青色発光層35に受け渡され、各発光層がバランスよく発光し易いものとなり、有機EL素子8は、目的とする色、例えば白色で発光することができるとともに発光効率に優れたものとなる。
中間層34に用いられる正孔輸送材料としては、中間層34が前述したような機能を発揮するものであれば、特に限定されず、例えば、前述した正孔輸送材料のうちのアミン骨格を有するアミン系材料を用いることができるが、ベンジジン系アミン誘導体を用いるのが好ましい。特に、ベンジジン系アミン誘導体の中でも、中間層34に用いられるアミン系材料としては、2つ以上の芳香環基を導入したものが好ましく、テトラアリールベンジジン誘導体がより好ましい。このようなベンジジン系アミン誘導体としては、例えば、前記化2に示されるN,N’−ビス(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(α−NPD)や、N,N,N’,N’−テトラナフチル−ベンジジン(TNB)等があげられる。
このようなアミン系材料は、一般に、正孔輸送性に優れている。したがって、赤色発光層33から中間層34を介して青色発光層35へ正孔を円滑に受け渡すことができる。また、各発光層の中で最も発光しにくい青色発光層35に正孔が十分に供給されるため、陽極24と陰極26との間に印加される電圧が変化した場合であっても各発光層の発光バランスが変化しにくいものとなる。
また、中間層34の材料として、正孔輸送材料に加え、電子輸送材料を同時に含むことが好ましい。これにより、中間層34は、電子輸送性および正孔輸送性を有する。すなわち、中間層34は、バイポーラ性を有する。中間層34がバイポーラ性を有すると、赤色発光層33から中間層34を介して青色発光層35へ正孔を円滑に受け渡すとともに、青色発光層35から中間層34を介して赤色発光層33へ電子を円滑に受け渡すことができる。その結果、赤色発光層33および青色発光層35にそれぞれ電子および正孔を効率的に注入して発光させることができる。
また、バイポーラ性を有することで、中間層34はキャリア(電子、正孔)に対する耐性に優れている。このため、中間層34中で電子と正孔が再結合して励起子が生成しても、中間層34の劣化を防止または抑制することができる。これにより、中間層34の励起子による劣化を防止または抑制し、その結果、有機EL素子8の耐久性(発光寿命)を優れたものとすることができる。
中間層34に用いることができる電子輸送材料としては、中間層34が前述したような機能を発揮するものであれば、特に限定されず、例えば、アセン系材料を用いることができる。アセン系材料は、電子輸送性に優れるため、青色発光層35から中間層34を介して赤色発光層33へ電子を円滑に受け渡すことができる。また、アセン系材料は励起子に対する耐性に優れているため、中間層34の励起子による劣化を防止または抑制し、その結果、有機EL素子8の耐久性を優れたものとすることができる。
このようなアセン系材料としては、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、テトラセン誘導体、ペンタセン誘導体、ヘキサセン誘導体、ヘプタセン誘導体等があげられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体を用いるのが好ましく、アントラセン誘導体を用いることがより好ましい。アントラセン誘導体としては、例えば、前記化4に示されるアントラセン誘導体、下記化6に示される2−t−ブチル−9,10−ジ−2−ナフチルアントラセン(TBADN)等があげられる。
Figure 2011054461
中間層34に正孔輸送材料と電子輸送材料とが同時に含まれる場合、中間層34中における正孔輸送材料の含有量は、特に限定されないが、5wt%〜95wt%であることが好ましく、7wt%〜90wt%であるのがより好ましく、10wt%〜85wt%であることがさらに好ましい。また、中間層34中におけるアセン系材料の含有量は、特に限定されないが、10wt%〜70wt%であることが好ましく、15wt%〜60wt%であることがより好ましく、20wt%〜55wt%であることがさらに好ましい。
中間層34における正孔輸送材料の含有量をCH[wt%]、電子輸送材料の含有量をCE[wt%]としたとき、0.5≦CH/CE≦20の関係を満足することが好ましく、1.0≦CH/CE≦10の関係を満足することがより好ましい。これにより、より確実に、キャリアや励起子に対する中間層34の耐性を優れたものとしつつ、赤色発光層33および青色発光層35にそれぞれ電子および正孔を注入して発光させることができ、各発光層の発光バランスをより優れたものとすることができる。また、有機EL素子8に印加される電圧が変化した場合であっても各発光層の発光バランスがより変化しにくいものとなる。
(青色発光層)
青色発光層35は、青色発光材料を含んで構成されている。青色のように比較的短い波長の光を用いることにより、バンドギャップが比較的大きい発光材料を用いることができる。このようにバンドギャップが比較的大きい発光材料は、バンドギャップが比較的小さい発光材料と比較して正孔や電子を捕獲しにくい。しかしながら、青色発光層35がこのような位置に配置されることにより、正孔および電子が十分に青色発光層35に供給され、青色発光層35を十分に発光させることができる。
また、中間層34と青色発光層35との界面付近において電子と正孔とが再結合して生成した励起子のエネルギーが効率よく青色発光層35の発光に用いられる。このため、各発光層は、バランスよく発光することができる。また、有機EL素子8に印加される電圧が微弱な場合や電圧が変化した場合であっても、各発光層の発光バランスが変化しにくいものとなる。青色発光材料としては、特に限定されず、各種青色蛍光材料、青色燐光材料を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
青色蛍光材料としては、青色の蛍光を発するものであれば、特に限定されず、例えば、下記化7で示されるジスチリルジアミン系化合物等のジスチリルアミン誘導体、フルオランテン誘導体、ピレン誘導体、ペリレンおよびペリレン誘導体、アントラセン誘導体、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、クリセン誘導体、フェナントレン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、テトラフェニルブタジエン、4,4’−ビス(9−エチル−3−カルバゾビニレン)−1,1’−ビフェニル(BCzVBi)、ポリ[(9.9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイル)]、ポリ[(9,9−ジヘキシルオキシフルオレン−2,7−ジイル)−オルト−コ−(2−メトキシ−5−{2−エトキシヘキシルオキシ}フェニレン−1,4−ジイル)]、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(エチルニルベンゼン)]等があげられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
Figure 2011054461
青色燐光材料としては、青色の燐光を発するものであれば、特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体があげられる。より具体的には、ビス[4,6−ジフルオロフェニルピリジネート−N,C2’]−ピコリネート−イリジウム、トリス[2−(2,4−ジフルオロフェニル)ピリジネート−N,C2’]イリジウム、ビス[2−(3,5−トリフルオロメチル)ピリジネート−N,C2’]−ピコリネート−イリジウム、ビス(4,6−ジフルオロフェニルピリジネート−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトネート)があげられる。
また、青色発光層35の材料としては、前述したような青色発光材料に加えて、この青色発光材料をゲスト材料とするホスト材料(第2のホスト材料)を用いてもよい。青色発光層35に用いることのできる第2のホスト材料としては、前述した赤色発光層33の第1のホスト材料と同様のホスト材料を用いることができる。
青色発光層35が第2のホスト材料を含む場合、青色発光層35中における青色発光材料の含有量(ドープ量)は、0.01wt%〜20wt%であることが好ましく、1wt%〜15wt%であることがより好ましい。青色発光材料の含有量をこのような範囲内とすることで、発光効率を最適化することができ、赤色発光層33や後述する緑色発光層36の発光量とのバランスをとりつつ青色発光層35を発光させることができる。
また、青色発光層35の平均厚さは、特に限定されないが、10nm〜30nm程度であることが好ましく、12nm〜20nm程度であることがより好ましい。
(緑色発光層)
緑色発光層36は、緑色発光材料を含んで構成されている。緑色発光材料としては、特に限定されず、各種緑色蛍光材料、緑色燐光材料を1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
緑色蛍光材料としては、緑色の蛍光を発するものであれば特に限定されず、例えば、クマリン誘導体、下記化8に示すキナクリドン誘導体等のキナクリドンおよびその誘導体、9,10−ビス[(9−エチル−3−カルバゾール)−ビニレニル]−アントラセン、ポリ(9,9−ジヘキシル−2,7−ビニレンフルオレニレン)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−コ−(1,4−ジフェニレン−ビニレン−2−メトキシ−5−{2−エチルヘキシルオキシ}ベンゼン)]、ポリ[(9,9−ジオクチル−2,7−ジビニレンフルオレニレン)−オルト−コ−(2−メトキシ−5−(2−エトキシルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレン)]等があげられ、これらのうち1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることもできる。
Figure 2011054461
緑色燐光材料としては、緑色の燐光を発するものであれば特に限定されず、例えば、イリジウム、ルテニウム、白金、オスミウム、レニウム、パラジウム等の金属錯体があげられる。中でも、これら金属錯体の配位子の内の少なくとも1つが、フェニルピリジン骨格、ビピリジル骨格、ポルフィリン骨格等を持つものが好ましい。より具体的には、ファク−トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy)3)、ビス(2−フェニルピリジネート−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトネート)、ファク−トリス[5−フルオロ−2−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジン)フェニル−C,N]イリジウムがあげられる。
また、緑色発光層36はホスト材料(第3のホスト材料)を含んでいてもよい。緑色発光層36の第3のホスト材料としては、前述した赤色発光層33の第1のホスト材料と同様のホスト材料を用いることができる。
緑色発光層36が第3のホスト材料を含む場合、緑色発光層36中における緑色発光材料の含有量(ドープ量)は、0.01wt%〜20wt%であることが好ましく、1wt%〜15wt%であることがより好ましい。緑色発光材料の含有量をこのような範囲内とすることで、発光効率を最適化することができ、赤色発光層33や青色発光層35の発光量とのバランスをとりつつ緑色発光層36を発光させることができる。また、緑色発光層36の平均厚さは、特に限定されないが、5nm〜20nm程度であることが好ましく、8nm〜15nm程度であることがより好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層37は、陰極26から電子注入層38を介して注入された電子を緑色発光層36に輸送する機能を有するものである。電子輸送層37の材料(電子輸送材料)としては、例えば、下記化9に示すトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)等の8−キノリノールないしその誘導体を配位子とする有機金属錯体等のキノリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2011054461
電子輸送層37の平均厚さは、特に限定されないが、0.5nm〜100nm程度であることが好ましく、1nm〜50nm程度であることがより好ましい。
(電子注入層)
電子注入層38は、陰極26からの電子注入効率を向上させる機能を有するものである。この電子注入層38の材料(電子注入材料)としては、例えば、各種の無機絶縁材料、各種の無機半導体材料があげられる。
このような無機絶縁材料としては、例えば、アルカリ金属カルコゲナイド(酸化物、硫化物、セレン化物、テルル化物)、アルカリ土類金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物およびアルカリ土類金属のハロゲン化物等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらを主材料として電子注入層を構成することにより、電子注入性をより向上させることができる。特にアルカリ金属化合物(アルカリ金属カルコゲナイド、アルカリ金属のハロゲン化物等)は仕事関数が非常に小さく、これを用いて電子注入層38を構成することにより、有機EL素子8は、高い輝度が得られるものとなる。
アルカリ金属カルコゲナイドとしては、例えば、Li2O、LiO、Na2S、Na2Se、NaO等があげられる。アルカリ土類金属カルコゲナイドとしては、例えば、CaO、BaO、SrO、BeO、BaS、MgO、CaSe等があげられる。アルカリ金属のハロゲン化物としては、例えば、CsF、LiF、NaF、KF、LiCl、KCl、NaCl等があげられる。アルカリ土類金属のハロゲン化物としては、例えば、CaF2、BaF2、SrF2、MgF2、BeF2等があげられる。
また、無機半導体材料としては、例えば、Li、Na、Ba、Ca、Sr、Yb、Al、Ga、In、Cd、Mg、Si、Ta、SbおよびZnのうちの少なくとも1つの元素を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等があげられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子注入層38の平均厚さは、特に限定されないが、0.1nm〜1000nm程度であることが好ましく、0.2nm〜100nm程度であることがより好ましく、0.2nm〜50nm程度であることがさらに好ましい。
また、前述したような有機機能層30の平均厚さは、30nm〜120nmであることが好ましく、25nm〜100nmであることがより好ましい。有機機能層30の平均厚さが前記上限値以下であると、駆動電圧が高くなり過ぎたり、有機EL素子8の発光効率が低下することを防止することができる。また、有機機能層30の平均厚さが前記下限値以上だと、有機機能層30(ひいては有機EL素子8)を比較的容易に形成することができ、有機EL素子8の品質のばらつきが少ないものとなり、有機EL素子8の歩留まりが高いものとなる。
上記第1の実施形態に係る有機EL装置3、および有機EL装置3を備えた液晶装置1の構成によれば、以下の効果が得られる。
(1)基板20の外周に沿って遮光層21が設けられているため、有機EL素子8から発せられ液晶パネル2で反射された光のうち、基板20の外周から漏れる光が遮光層21により遮られる。これにより、基板20の外周からの光漏れが抑えられるので、液晶装置1の観察側で視認される表示のコントラストを向上させることができる。
(2)有機EL素子8が配列された領域を囲むように遮光層21が設けられているため、有機EL素子8が配列された領域よりも暗くなる部分が遮光層21で遮られる。これにより、有機EL装置3において実質的に発光に寄与する領域、すなわち液晶装置1において実質的に表示に寄与する領域内の明るさをより均一にすることができる。
(3)有機EL素子8は、発光層として赤色発光層33と青色発光層35と緑色発光層36とを有し、中間層34を備えているため、各発光層をバランスよく発光させることができる。このため、有機EL素子8を所望の色(白色)で発光させることができるとともに、有機EL素子8の発光効率および発光寿命の向上を図ることができる。これにより、照明装置として明るく寿命の長い有機EL装置3を備えた液晶装置1を提供できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る液晶装置について説明する。第2の実施形態に係る液晶装置は、第1の実施形態に係る液晶装置に対して、有機EL装置の構成が異なっているが、その他の構成は同じである。したがって、ここでは、第2の実施形態に係る有機EL装置の構成について図を参照して説明する。
また、第2の実施形態に係る有機EL装置は、第1の実施形態に係る有機EL装置に対して、封止層の代わりに封止基板を備えている点、トップエミッション型である点等が異なっているが、その他の構成は同じである。図7は、第2の実施形態に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。詳しくは、図3のB−B’線に沿った断面図である。第1の実施形態と共通する構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
<有機EL装置の構成>
図7に示すように、第2の実施形態に係る有機EL装置5は、基板20と、陽極24と有機機能層30と陰極26とが積層された有機EL素子8と、遮光層21と、遮光層29aと、複数の配線25と、配線27と、絶縁層22と、隔壁23と、ガスバリア層28と、封止基板40と、シール材42と、を備えている。
封止基板40は、ガスバリア層28に覆われた有機EL素子8に対向配置されている。封止基板40は、透光性を有する材料からなり、例えば基板20と同じ材料からなる。シール材42は、封止基板40の外周に沿って有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられている。封止基板40は、シール材42により、空間43を介して有機EL素子8が形成された基板20に接合されている。したがって、有機EL装置5では、有機EL素子8が、基板20と封止基板40とシール材42とによって封止されている。なお、空間43が封止層41と同様の材料により充填されている構成としてもよい。
有機EL装置5は、基板20の有機EL素子8が設けられた側が液晶パネル2(図1参照)に対向するように配置される。つまり、有機EL装置5では、封止基板40が設けられた側が液晶パネル2に対向する側であり、基板20の側が観察側である。有機EL装置5は、有機EL素子8から発した光が封止基板40側に射出されるトップエミッション型である。有機EL素子8により封止基板40側に発せられた光は、図中に矢印で示す液晶パネル2側に射出される。
遮光層21は、基板20の有機EL素子8が設けられた側とは反対側に設けられている。本実施形態では、有機EL装置5がトップエミッション型であることから、遮光層21は、基板20における観察側表面(観察面)に配置されている。有機EL素子8により封止基板40側に発せられた光は、遮光層21に遮られることなく、図中に矢印で示す液晶パネル2側に射出される。液晶パネル2内で反射された光は、有機EL装置5に再び入射して、遮光層21の開口部21a内において観察側に射出される。
遮光層29aは、陽極24と基板20との間に、有機EL素子8が実質的に発光に寄与する領域に平面的に重なるように設けられている。有機EL素子8から基板20側に発せられた光は、遮光層29aにより遮られるため観察側には射出されない。なお、陽極24と遮光層29aとの間に、有機EL素子8が実質的に発光に寄与する領域に平面的に重なるように、例えばAgやAl等の光反射性を有する金属材料またはその合金からなる反射層が設けられていてもよい。
第2の実施形態に係る有機EL装置5においても、有機EL素子8から発せられ液晶パネル2で反射された光のうち、基板20の外周から漏れる光が遮光層21により遮られる。これにより、基板20の外周からの光漏れが抑えられるので、液晶装置1の観察側で視認される表示のコントラストを向上させることができる。また、遮光層21が有機EL素子8が配列された領域の周囲を囲むように設けられているので、液晶装置1において実質的に表示に寄与する領域内の明るさをより均一にすることができる。
ここで、有機EL装置5では、基板20が観察側に位置しており、遮光層21が基板20の観察面における周縁部に配置されている。基板20の観察面は外部からの衝撃等を直接的に受けることが多く、特に周縁部は損傷を受け易い。この損傷を受け易い基板20の周縁部が遮光層21で保護されるので、基板20の周縁部の損傷を抑えることができる。したがって、遮光層21が基板20の周縁端部まで形成されていることが好ましい。
また、本実施形態では、遮光層21は、遮光性および導電性を有する材料からなり、例えば、CrやAl等の金属材料からなる。遮光層21の材料は、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、W(タングステン)等であってもよい。遮光層21は、例えば金属フレーム等を介して、制御部6(図1参照)のグラウンドに電気的に接続されている。
遮光層21が制御部6のグラウンドに電気的に接続されていることにより、有機EL素子8が配列された領域の周囲が制御部6のグラウンド電位に保持されるので、有機EL素子8を駆動する信号等への電気的ノイズの影響を抑えることができる。これにより、ノイズに起因する有機EL素子8の発光のちらつき等が抑えられるので、有機EL装置5は安定した照明を行うことができる。
さらに、遮光層21は、基板20の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有している。例えば、Crの熱伝導率は94W/m,k程度であり、Alの熱伝導率は236W/m,k程度である。これらは、ガラス(1W/m,k程度)や汎用樹脂材料(0.5W/m,k程度)の熱伝導率に比べて非常に高い。したがって、有機EL素子8が発光することにより発せられる熱を、遮光層21から有機EL装置5外へ効果的に放熱することができる。これにより、有機EL素子8から発せられる熱による有機EL素子8の劣化が抑えられるので、有機EL装置5の寿命をより長くすることができる。
なお、遮光層21は、カーボンブラック粒子を配合した樹脂等からなる層と金属材料からなる層とが積層された構成を有していてもよい。
上記第2の実施形態に係る有機EL装置5、および有機EL装置5を備えた液晶装置の構成によれば、第1の実施形態で得られる効果に加えてさらに以下の効果が得られる。
(1)遮光層21が導電性を有する材料からなるとともに制御部6のグラウンドに電気的に接続されているので、有機EL素子8を駆動する信号等への電気的ノイズの影響が抑えられる。これにより、有機EL装置5は、有機EL素子8の発光のちらつきが少ない安定した照明を行うことができる。
(2)遮光層21の熱伝導率が基板20の熱伝導率よりも高いので、有機EL素子8が発光することにより発せられる熱を、遮光層21から有機EL装置5外へ放熱することができる。これにより、熱による有機EL素子8の劣化が抑えられるので、有機EL装置5の信頼性が向上する。
(電子機器)
図8は、電子機器の一例を示す図である。詳しくは、図8(a)は電子機器の一例としての携帯型電話機を示す図であり、図8(b)は電子機器の一例としての情報携帯端末を示す図であり、図8(c)は電子機器の一例としてのカーナビゲーションシステム用の表示装置を示す図である。
図8(a)に示す携帯型電話機500は、表示部502に、上記実施形態の液晶装置が搭載されている。表示部502には、着信情報や電話帳等の情報が表示される。
図8(b)に示す情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)600は、表示部602に、上記実施形態の液晶装置が搭載されている。表示部602には、住所録やスケジュール帳等の各種の情報が表示される。
図8(c)に示すカーナビゲーションシステム用の表示装置700は、表示部702に、上記実施形態の液晶装置が搭載されている。表示部702には、地図等の情報が表示される。
図8(a)、(b)、(c)に示す電子機器に搭載された液晶装置は、上記第1の実施形態の有機EL装置3または第2の実施形態の有機EL装置5をフロントライトとして備えている。したがって、これらの電子機器は、長い発光寿命を有するとともに、コントラストが高く明るさのムラが少ない高品質の表示を行うことができる。
本発明の液晶装置は、前述した電子機器に限らず、例えば、腕時計、モバイルコンピューター、ディジタルスチルカメラ、ディジタルビデオカメラ、オーディオ機器等の種々の電子機器に搭載することができる。
また、本発明の有機EL装置は、表示装置のフロントライト以外にも様々な機器等の照明装置として使用することができる。図9および図10は照明装置としての用途の一例を示す図である。詳しくは、図9(a)は腕時計を示す図であり、図9(b)は商品等を展示するショーケースを示す図である。図10(a)は絵画や写真等を展示する額縁を示す図であり、図10(b)は電子カルテを示す図である。
図9(a)に示す腕時計800は、カバーガラス802に、上記実施形態の有機EL装置が照明装置として搭載されている。図9(b)に示すショーケース900は、正面ガラス902に、上記実施形態の有機EL装置が照明装置として搭載されている。図10(a)に示す額縁1000は、カバーガラス1002に、上記実施形態の有機EL装置が照明装置として搭載されている。図10(b)に示す電子カルテ1010は、カバーガラス1012に、上記実施形態の有機EL装置が照明装置として搭載されている。
図9(a)、(b)、図10(a)、(b)に示す用途では、上記第1の実施形態の有機EL装置3または第2の実施形態の有機EL装置5を照明装置として用いている。したがって、明るくムラが少ない照明を行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記第1の実施形態の有機EL装置は、封止基板を備えていない構成であったが、上記の形態に限定されない。第1の実施形態の有機EL装置において封止基板を備えた構成であってもよい。図11は、変形例に係る有機EL装置の概略構成を示す断面図である。図11は、図3のB−B’線に沿った断面に対応している。
図11に示すように、変形例に係る有機EL装置7は、第1の実施形態の有機EL装置3と同様に、有機EL素子8から発した光が基板20側に射出されるボトムエミッション型である。有機EL装置7は、有機EL装置3に対して、観察側が封止基板40とシール材42とで封止されている点と、遮光層21が封止基板40の観察側の面に設けられている点と、が異なっているが、その他の構成は同じである。
有機EL装置7においても、有機EL装置3と同様に、コントラストが高く明るさのムラが少ない高品質の表示を行うことができる。有機EL装置7では、封止基板40が観察側に位置しており、封止基板40の観察側の面(観察面)は外部からの衝撃等を直接的に受け易い。この損傷を受け易い封止基板40の周縁部が遮光層21で保護されるので、封止基板40の周縁部の損傷を抑えることができる。
また、第2の実施形態に係る有機EL装置5と同様に、遮光層21を導電性を有する材料で構成し制御部6のグラウンドに電気的に接続することで、ノイズに起因する有機EL素子8の発光のちらつき等を抑えることができる。さらに、遮光層21を封止基板40の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する材料で構成することで、有機EL素子8が発光することにより発せられる熱を遮光層21から有機EL装置7外へ放熱し、有機EL素子8から発せられる熱による有機EL素子8の劣化を抑えることができる。
(変形例2)
上記実施形態および変形例の表示装置は電気光学パネルとして液晶パネルを備えた構成であったが、上記の形態に限定されない。表示装置は、電気光学パネルとして、基板上に電気泳動層を備えた電気泳動パネル(電子ペーパー)を備えていてもよい。このように、表示装置が電気泳動パネルを備えた構成であっても、上記実施形態または変形例の有機EL装置を照明装置として備えることで、上記実施形態または変形例と同様の効果を得ることができる。
1…表示装置としての液晶装置、3,5,7…照明装置としての有機EL装置、8…発光素子としての有機EL素子、20…基板、21…遮光層、24…第1の電極としての陽極、26…第2の電極としての陰極、30…有機機能層、33…発光層としての赤色発光層、35…発光層としての青色発光層、36…発光層としての緑色発光層、500…電子機器としての携帯型電話機、600…電子機器としての情報携帯端末、700…電子機器としての表示装置。

Claims (7)

  1. 透光性を有する基板と、
    前記基板上に配列されており、第1の電極と、前記第1の電極に対向配置された第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に挟持された発光層を含む有機機能層と、を有する発光素子と、
    前記基板上に前記基板の外周に沿って設けられた遮光層と、
    を備えたことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置であって、
    前記遮光層は、前記発光素子が配列された領域の周囲を囲むように設けられていることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1または2に記載の照明装置であって、
    前記遮光層は、前記発光素子から発せられた光が射出される側とは反対側の面に設けられていることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    前記照明装置に電力を供給する制御部を備え、
    前記遮光層は、導電性を有する材料からなり、前記制御部のグラウンドに電気的に接続されていることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の照明装置であって、
    前記遮光層の熱伝導率は、前記基板の熱伝導率よりも高いことを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の照明装置を発光源として備えたことを特徴とする表示装置。
  7. 請求項6に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017007004A1 (ja) * 2015-07-09 2017-01-12 シャープ株式会社 アクティブマトリクス基板、表示装置、及び表示装置の製造方法
JP2021182547A (ja) * 2014-04-25 2021-11-25 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置

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