JP2011050027A - チップアンテナおよびアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 良好なアンテナ特性を安定して得ることができ、放射効率が比較的高く、かつ比較的小型なチップアンテナおよびアンテナ装置を提供する。
【解決手段】
長尺状の基体と、前記基体の表面に配設された導体と、を備えてなるチップアンテナであって、前記基体は、前記基体の長軸を中心軸とした周方向に沿って連続した第1の周面から第3の周面を有し、前記基体は、前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第1端子と、同じく前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第2端子と、を具備し、前記第1端子および第2端子は、それぞれ、前記第1の周面から第3の周面まで延在した周方向延在部と、前記第3の周面において前記長軸方向に沿って延びた軸方向延在部と、を有し、前記第3の周面において、前記第1端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、前記第2端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、が対向していることを特徴とするチップアンテナを提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】
長尺状の基体と、前記基体の表面に配設された導体と、を備えてなるチップアンテナであって、前記基体は、前記基体の長軸を中心軸とした周方向に沿って連続した第1の周面から第3の周面を有し、前記基体は、前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第1端子と、同じく前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第2端子と、を具備し、前記第1端子および第2端子は、それぞれ、前記第1の周面から第3の周面まで延在した周方向延在部と、前記第3の周面において前記長軸方向に沿って延びた軸方向延在部と、を有し、前記第3の周面において、前記第1端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、前記第2端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、が対向していることを特徴とするチップアンテナを提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば携帯電話等の移動体通信装置に使用されるアンテナおよびアンテナ装置に関する。
携帯電話等の移動体通信装置においては小型化が進められており、その構成部品であるアンテナについても小型化が進められている。比較的小型のアンテナとして、セラミック等からなる基体に電極導体が配線されてなるチップアンテナが用いられている。
図9は、下記特許文献1に記載の、従来のチップアンテナの一例の概略斜視図である。図9に記載のチップアンテナ100では、放射電極104が、基体101の一方主面100bを他方端側に屈曲部105で折り返し、他方端側付近で開放端を持つように形成され、給電端子102の開放端が屈曲部105付近で放射電極104に対向するように形成されている。従来のチップアンテナ100では、放射電極104の屈曲部105が、基体101を介して給電端子102と対向することにより、放射電極104は給電端子102との間に発生する電気的な容量を介して給電端子102と電磁気的に結合している。
チップアンテナ100では、放射電極104の、屈曲部105から他方端側の端面までの長さを調整することで、放射電極104と実装基板表面の接地導体層120との容量や、放射電極の長さ(高周波の線路長)を調整することで、チップアンテナ100における共振周波数、すなわち該アンテナから受発信する電磁波の周波数を調整できる。
しかし、このような従来のチップアンテナ100では、給電端子102の端部のみが放射電極104と対向しており、この給電端子102と放射電極104との間の容量を調整することは困難である。また、放射電極104の、屈曲部105から他方端側の端面に至る部分と、接地導体層120との距離は比較的大きく、この間の実効的な容量が比較的小さい。このため、チップアンテナ100では、放射電極104の、屈曲部105から他方端側の端面に至る部分の長さの、共振周波数に対する影響は比較的少なく、製造時における電極パターンの形状精度など他の変動要因によって、共振周波数が比較的大きく変動する場合もあった。
また、図9に示すように、従来のチップアンテナでは、実装基板表面に配置された接地導体層120や給電導体118は、実装基板の中央部分を向くように配置されている。実装基板表面には、接地導体120や給電導体118に接続された送信回路や受信回路、および無線通信装置に備える機能を実現するための各種電子回路(図9においては図示されていなし)が配置されている。これら電子回路は、実装基板表面に多数配置されており、これら電子回路の側を向くように、給電端子102や、放射電極104の一部104aが配置されている。従来のアンテナ装置では、チップアンテナ100の給電端子や放射電極104に、これら電子回路から漏えいするノイズ電磁波が浸入し易く、これらノイズ電磁波に起因した送受信エラー等が発生し易い場合もあった。
本発明はこのような従来の技術における問題点を解決すべく案出されたものであり、良好なアンテナ特性を安定して得ることができ、放射効率が比較的高く、かつ比較的小型なチップアンテナおよびアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願は、長尺状の基体と、前記基体の表面に配設された導体と、を備えてなるチップアンテナであって、前記基体は、前記基体の長軸を中心軸とした周方向に沿って連続した第1の周面から第3の周面を有し、前記基体は、前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第1端子と、同じく前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第2端子と、を具備し、前記第1端子および第2端子は、それぞれ、前記第1の周面から第3の周面まで延在した周方向延在部と、前記第3の周面において前記長軸方向に沿って延びた軸方向延在部と、を有し、前記第3の周面において、前記第1端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、前記第2端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、が対向していることを特徴とするチップアンテナを提供する。
また、前記実装基板の一方主面には、電子部品が実装されており、前記電子回路は、前記チップアンテナの前記第2の周面を通る仮想平面に対し、前記第2の周面から前記前記チップアンテナの軸心へと向かう方向に離間した位置に配置されていることを特徴とするアンテナ装置も、併せて提供する。
本発明のアンテナおよびアンテナ装置は、比較的小型でありながら、アンテナ特性が比較的高く、かつ動作信頼性が比較的高い。
以下、本発明のチップアンテナおよびアンテナ装置の実施の形態の例について、図面を参照しつつ説明する。
図1(a)および(b)は、本発明のチップアンテナの実施形態の1つであるチップアンテナ10、およびこのチップアンテナ10を実装基板16に実装してなる、本発明のアンテナ装置の実施形態の1つであるアンテナ装置40の概略斜視図である。図1(a)と(b)とは、アンテナ装置40を各々異なる方向から見た状態を示している。
また、図2(a)〜(d)は、本実施形態のチップアンテナ10の外面を示す図であり、(a)〜(d)は各々異なる方向から見た状態を示している。
チップアンテナ10は、略直方体の誘電体または磁性体から成る基体11、基体11の周方向に沿って連続した基体の3つの周面11a、11b、11cにわたって配設された2つの導体(給電端子12および接地端子13)を備えている。基体11の周方向とは、略直方体の基体11を、この基体11の長手方向に貫通する中心軸11Cを回転軸として、基体11の表面に沿って移動する方向(図1(a)中に矢印Cで示す方向)をいう。
アンテナ装置40において、チップアンテナ10は、実装基板16の表面に実装されている。実装基板16の一方主面16aには、給電電極18、接地電極19、および給電電極18に接続された送受信回路52や、アンテナ装置からの信号の送受信に寄与する以外の機能を発現するため電子回路54等が設けられている。
チップアンテナ10は、給電端子12の一部および接地端子13の一部がそれぞれ設けられている基体11の1つの実装側周面11aが、実装基板16の一方主面16aと対向した状態で、実装基板16a上に実装されている。実装状態において、実装基板16に設けられた給電電極18と、チップアンテナ10の給電端子12とが電気的に接合されるとともに、実装基板16に設けられた接地電極19と、チップアンテナ10の接地端子13とが電気的に接合されている。実装基板16表面において、給電電極18と接地電極19とは、チップアンテナ16aの実装側周面11aと対向する領域まで延びており、給電電極18と給電端子12の一部とが例えば半田等を介して接合され、また、接地電極19と設置端子15の一部とが例えば半田等を介して接合されている。なお、電極間の接合には、例えば導電性接着剤等を用いてもよく、特に限定されない。
チップアンテナ10において、給電端子12は、基体11の実装側周面11aの一方端側から、外側周面11bの一方端側を経て上側周面11cまで延在した周方向延在部12Aと、上側周面11cにおいて上記一方端側から上記他方端側に向けて(すなわち、基体11の中心軸に沿って)延在した軸方向延在部12Bとを有している。ここで一方端側とは、基体11の上記中心軸11Cに沿った、基体11の一方の端面側であり、他方端側とは中心軸11Cに沿った、基体11の他方端面側である。また、接続端子13も、基体11の実装側周面11aの他方端側から、外側周面11bの他方端側を経て上側周面11cまで延在した周方向延在部13Aと、上側周面11cにおいて上記他方端側から上記一方端側に向けて(すなわち、基体11の中心軸に沿って)延在した軸方向延在部13Bとを有している。上側周面11cにおいては、給電端子12の軸方向延在部12Bの側縁(中心軸11Cに沿った周縁線)と、接地端子13の軸方向延在部13Bの側縁とが、基体11の上記周方向に沿って離間して対向している。
チップアンテナ10では、上側周面11cにおいて、給電端子12の軸方向延在部12Bと、接地端子13の軸方向延在部13Bとが、近接して配置されている。接地端子13は、給電端子12との間に発生する電気的な容量を介して給電端子12と電磁気的に結合している(容量結合している)。
接地端子13は(1/4)λ共振器として振る舞い、接地端子13が長くなれば動作周波数は下がる。チップアンテナ10のように、基体11の表面に屈曲部を有する接地端子13を配置することにより、基体10の外形寸法を大きくすることなく、比較的小型なアンテナを実現することができる。
チップアンテナ10では、給電端子12の軸方向延在部12Bと、接地端子13の軸方向延在部13Bとが、中心軸11C方向に沿った比較的長い領域にわたって、対向して配置されている。このため、給電端子12と接地端子13との間の電磁気的な結合状態は安定しており、アンテナとしての動作信頼性が比較的高い。また、給電端子12の軸方向延在部12Bと、接地端子13の軸方向延在部13Bとの容量成分が比較的大きい。この容量成分は、例えば、実装基板16の一方主面16aに配置された接地導体や配線や電子回路等と、接地端子13の軸方向延在部13Bとの間に生じる容量成分に比べて大幅に大きい。このため、各種配線等の形状精度に起因する、比較的小さな容量の変動が生じた場合も、チップアンテナ10のアンテナ機能は比較的安定して保たれる。
また、給電端子12の軸方向延在部12Bと、接地端子13の軸方向延在部13Bとの容量成分は、軸方向延在部12Bと軸方向延在部13Bとの対向領域の長さに対し、比較的良好な線形性をもって対応している。このため、個々のアンテナ素子について、軸方向延在部12Bまたは接地端子13の長さを調整することで、アンテナ素子の性能(周波数や利得等)を比較的容易に制御することができる。軸方向延在部12Bまたは接地端子13の長さは、基体10に配線を施した後でも、エッチング等によって比較的容易に実行できる。チップアンテナ10は、そのアンテナ特性を比較的容易に制御することができる。なお、接地端子13の軸方向延在部13Bの長さを調整すれば、チップアンテナ10における共振周波数も比較的容易に制御することができる。
上記容量成分を比較的高くするには、軸方向延在部12Bや軸方向延在部13Bの長さが比較的長い方が好ましい。この点で、上記給電端子12の軸方向延在部12Bは、上側周面11cの上記中心軸11C方向に沿った中心位置比べ、上記他方端側により近いことが好ましい。また、軸方向延在部13Bの端部は、上側周面11cの上記中心軸11C方向に沿った中心位置比べ、上記一方端側により近いことが好ましい。
アンテナ装置40では、実装基板16の一方周面16aの周縁にごく近い部分に、チップアンテナ10が実装されている。アンテナ装置10では、基体11の外側周面11bが、実装基板16の外側領域を向き、基体11の内側側面11dが、実装基板16の一方主面16aの内側を向く状態で、チップアンテナ10が実装されている。実装基板16の一方主面16aには、給電電極18や接地電極19などの配線、送受信回路52や電子回路54等、複数の電磁波のノイズ発生源が配置されている。チップアンテナ10では、この内側周面11dに、給電端子12や接地端子13が配置されていない。このため、各種のイズ発生源から放射されるノイズ電磁波は、給電端子12や接地端子13に直接入射することが抑制されている。アンテナ装置40では、実装基板16に多数の電子回路を比較的高密度に配置した場合であっても、チップアンテナ10の性能がノイズ電磁波によって変動することが抑制される。アンテナ装置40は、比較的高い信頼性を有している。
アンテナ装置では、実装基板16の一方主面16aに電子部品が実装されており、これら電子回路が、チップアンテナ10の外側主面11bを通る仮想平面に対し、この内側主面11bからチップアンテナ11の中心軸11Cへと向かう方向に離間した位置に配置されていることが好ましい。より好ましくは、内側主面11dを通る仮想平面に対し、上記内側主面11bからチップアンテナ11の中心軸11Cへと向かう方向に沿って離間した位置に、電子回路等のノイズ源が配置されていることが好ましい。
また、チップアンテナにおける、給電端子と接地端子の位置関係は、上記実施形態に限定されない。例えば図3に示す実施形態のように、給電端子12の軸方向延在部12Bと、接地端子13の軸方向延在部13Bとの位置関係が設定されていてもよい。
なお、チップアンテナにおいては、実装基板に配置された電子回路等を向く面にも、給電電極や接地電極などの電極端子を配設しても構わない。例えば、給電端子または接地端子が、実装側周面、外側周面、上側周面に加え、内側周面に配設されていても構わない。
チップアンテナに10の基体11は、誘電体または磁性体から成る略直方体の形状のものであり、例えばアルミナを主成分とする誘電体材料(比誘電率:9.6)から成る粉末を加圧成形して焼成したセラミックスを用いて作製すればよい。また、基体11には、誘電体であるセラミックスと樹脂との複合材料を用いてもよく、あるいはフェライト等の磁性体を用いてもよい。
基体11を誘電体で作製したときには、接地電極13を伝搬する高周波信号の伝搬速度が遅くなって波長の短縮効果が生じる。基体11の比誘電率をεrとすると、接地電極13の導体パターンの実効長は(1/εr)1/2倍に短くなる。このため、パターン長を同じとした場合であれば、基体11の比誘電率が大きくなるに従って電流分布の領域が増えるため、接地電極13から放射する電波の量を多くすることができ、アンテナの利得を向上することができる。
また逆に、従来のアンテナ特性と同じ特性にした場合であれば、接地電極13のパターン長は(1/εr)1/2とすることができ、本実施形態のチップアンテナを比較的小型に構成することができる。
なお、基体11を誘電体で作製する場合は、εrが3より高いと、大気中の比誘電率(εr=1)との相違が大きくなり、アンテナを比較的小型化できる。また、εrが30未満の場合、比較的小型でありながら、アンテナの利得および帯域幅を比較的大きく保つことができ、アンテナとして比較的高い特性を実現できる。基体11を誘電体で作製する場合は、その比誘電率εrが3以上30以下の誘電体材料を用いることが望ましい。
このような誘電体材料としては、例えばアルミナセラミックス・ジルコニアセラミックス等をはじめとするセラミック材料や、テトラフルオロエチレン・ガラスエポキシ等をはじめとする樹脂材料等を用いることができる。
また、基体11を磁性体で作製すると、接地電極13のインピーダンスを比較的大きくすることができ、アンテナのQ値を低くして帯域幅を比較的広くすることができる。
基体11を磁性体で作製する場合は、比透磁率μrが8未満の場合、アンテナの利得および帯域幅が比較的大きい。また、基体11を磁性体で作製する場合は、その比透磁率μrが1以上8以下の磁性体材料を用いることが望ましい。このような磁性体材料としては、例えばYIG(イットリア・アイアン・ガーネット)・Ni−Zr系化合物・Ni−Co−Fe系化合物等がある。
また、図4に示すように、アンテナの基体11に、例えば両端面間を貫通する貫通孔52や、基体11の周面の少なくとも一部に溝53を設けることにより、基体11の実効的な比誘電率を低くすることができる。これによって電解エネルギーの蓄積が小さくし、チップアンテナの帯域幅を比較的広げることができる。
給電端子12および接地端子13は、例えばアルミニウム・銅・ニッケル・銀・パラジウム・白金・金のいずれかを主成分とする金属により形成される。これらの金属により各々のパターンを形成するには、周知の印刷法や、蒸着法・スパッタリング法等の薄膜形成法や、金属箔の貼り合わせ法、あるいはメッキ法等によってそれぞれ所望のパターン形状の導体層を基体11の表面に形成すればよい。
また、実装基板16には、例えばガラエポ基板やアルミナセラミックス基板などの通常の回路基板を用いればよい。また、給電電極18および接地電極19は、例えば、銅や銀など通常の回路基板に使われる導体を用いることができる。
チップアンテナ10を実装基板16の表面に実装して給電端子12および接地端子13を、給電電極18および接地電極19に接続するには、リフロー炉などによる半田実装等によればよい。
本発明のアンテナの一実施形態について、放射特性を測定した実験例を示す。具体的には、図5に示すアンテナ素子60を作製し、このアンテナ素子60を別途作製した実装基板に実装して無線通信装置50を構成し、この無線通信装置50における無線信号の放射特性を測定した。
図5に示すアンテナ素子60の基体61には、長方形状のアルミナセラミックス(L=10mm×W=3.0mm×T=4.0mm)を使用した。アンテナ素子61は、この基体61の周方向に沿って連続した基体の3つの周面にわたって、図2に示す2つの導体(給電端子62および接地端子64が設けられて構成されている。給電端子62および接地端子63は、基体2の表面にスクリーン印刷にて形成した。各給電端子62および63の各部の寸法は、W62=1.25(mm)、L62=7.5(mm)、W64=2.5(mm)、L64=5.7(mm)とした。なお、各部の値は、1575MHzの周波数帯域に合わせ、調整された値である。
このアンテナ素子60を、図6に示す実装基板71に実装し、無線通信装置を構成した。実装基板は厚さ0.8mmのガラスエポキシ基板に、銅からなる導体層を設けた構成のものを使用した。実装基板の大きさは40mm×80mmであり、導体層がパターニングされて、図6に示す給電電極72、接地電極73が形成されている。アンテナ素子60の給電端子62と実装基板71の給電電極72、および、アンテナ素子60の接地端子64と実装基板71の接地電極74が、リフロー炉による半田実装によって接合されている。
また、加えて、他の実験例として、給電端子92および接地端子94を備える図7に示すアンテナ素子80を作製し、図6に示す実装基板71に実装して、無線通信装置90を構成した。各部の寸法は、W´94=6.9(mm)、L´94=2.5(mm)とした。
このように構成した無線通信装置50および90について、中心周波数、帯域、利得を測定した。中心周波数および帯域についてはネットワークアナライザでS11を測定し、利得については電波暗室内でS21をネットワークアナライザにより測定した。なお、中心周波数についてはVSWR2の中心値を、帯域についてはVSWR2の値を測定した。
その結果、アンテナ素子60を用いた無線通信装置50では、中心周波数が1575MHz、帯域が124MHz、1575MHzにおける利得が−0.05dBiの特性が得られた。一方、アンテナ素子80を用いた無線通信装置90では、中心周波数が1578MHz、帯域が40MHz、1575MHzにおける利得が−0.81dBiの特性であった。図5に示すアンテナ素子60を用いた無線通信装置50の方が、広帯域かつ低利得を達成することができた。
図8(a)〜(c)は、無線通信装置50について計測された、電波放射強度の空間分布を示すデータである。図8(a)は、図7に示す座標系に対応するXY平面における水平成分のグラフであり、図8(b)はZX平面における垂直成分のグラフであり、図8(c)はYZ平面における水平成分のグラフを、それぞれ示している。
図8に示されているように、アンテナ素子60を用いた無線通信装置50では、放射強度の空間分布に指向性が現われている。特に、図8(a)に示されているように、給電端子62や接地端子64が設けられている周面(実装基板71の外側を向く面)について、比較的高い効率で電波が放射される。
また、下記表1は、無線通信装置50および無線通信装置90のそれぞれについて、放射強度の空間分布を測定することで得られた、最大利得および平均利得の値を、各平面毎にまとめた表である。表1には、各無線装置毎の利得の空間平均値についても、併せて示している。
表1に示すように、利得の空間平均値は、無線通信装置50において−0.05dBi、無線通信装置90において−0.81dBiであり、アンテナ素子60を用いた無線通信装置50の方が、より低い利得が得られている。このように、本発明のアンテナ素子および無線通信装置を用い、広帯域かつ低利得が得られることが確認できた。
本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
10 チップアンテナ
11 基体
11C 中心軸
11a 実装側周面
11b 外側周面
11c 上側周面
11d 内側側面
12 給電端子
13 接地端子
12B、13B 軸方向延在部
12A、13A 周方向延在部
16 実装基板
16A 一方主面
18 給電電極
19 接地電極
52 送受信回路
54 電子回路
11 基体
11C 中心軸
11a 実装側周面
11b 外側周面
11c 上側周面
11d 内側側面
12 給電端子
13 接地端子
12B、13B 軸方向延在部
12A、13A 周方向延在部
16 実装基板
16A 一方主面
18 給電電極
19 接地電極
52 送受信回路
54 電子回路
Claims (9)
- 長尺状の基体と、前記基体の表面に配設された導体と、を備えてなるチップアンテナであって、
前記基体は、前記基体の長軸を中心軸とした周方向に沿って連続した第1の周面から第3の周面を有し、前記基体は、前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第1端子と、同じく前記第1の周面から第3の周面にわたって連続した第2端子と、を具備し、
前記第1端子および第2端子は、それぞれ、前記第1の周面から第3の周面まで延在した周方向延在部と、前記第3の周面において前記長軸方向に沿って延びた軸方向延在部と、を有し、
前記第3の周面において、前記第1端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、前記第2端子の前記軸方向延在部の、前記長軸方向に沿った側縁と、が対向していることを特徴とするチップアンテナ。 - 前記第1端子の前記周方向延在部は、前記基体の前記長軸に沿った一方端側に配置され、前記第2端子の前記周方向延在部は、前記基体の前記長軸に沿った他方端側に配置されていることを特徴とする請求項1記載のチップアンテナ。
- 前記第1端子の前記軸方向延在部の端部は、前記第3の周面の前記長軸方向に沿った中心位置比べ、前記他方端側により近いことを特徴とする請求項2記載のチップアンテナ。
- 前記第1端子の前記軸方向延在部の端部は、前記第3の周面の前記長軸方向に沿った中心位置比べ、前記一方端側により近いことを特徴とする請求項2または3記載のチップアンテナ。
- 前記基体はセラミックスからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のチップアンテナ。
- 前記基体は、周面に凹部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のチップアンテナ。
- 前記基体は、貫通孔を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のチップアンテナ。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のチップアンテナと、一方主面に給電電極と接地電極とが配置された実装基板とを備え、
前記チップアンテナが前記実装基板に実装され、前記第1端子と前記給電電極、および前記第2端子と前記接地電極とが電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記実装基板の一方主面には、電子部品が実装されており、
前記電子回路は、前記チップアンテナの前記第2の周面を通る仮想平面に対し、前記第2の周面から前記前記チップアンテナの軸心へと向かう方向に離間した位置に配置されていることを特徴とする請求項8記載のアンテナ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009240040A JP2011050027A (ja) | 2009-07-30 | 2009-10-19 | チップアンテナおよびアンテナ装置 |
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