JP2011045913A - アーク溶接ロボットの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実溶接条件値が許容範囲を逸脱した場合等に、その要因であるワークの状態あるいはロボットの位置姿勢を、実物と照らし合わせて把握することができるアーク溶接ロボットの制御装置の提供。
【解決手段】作業プログラムに従ってトーチTを移動して溶接作業を実行し、溶接作業中に実溶接電流値および実溶接電圧値のうち少なくともいずれか一方の実溶接条件値Wdを所定周期毎にサンプリングして保存するアーク溶接ロボットの制御装置RCにおいて、データ保存部23は、実溶接条件値Wdと共に実溶接条件値Wdのサンプリング位置を特定する位置特定情報Idを保存する。表示出力部22は、実溶接条件値Wdおよび位置特定情報IdをティーチペンダントTPに表示する。位置再現部24は、選択された位置特定情報Idに基づいてサンプリング位置を特定し、この特定したサンプリング位置にトーチTを移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接作業中の実溶接条件値をサンプリングして保存し、溶接条件の検証、溶接品質の管理等を支援するアーク溶接ロボットの制御装置に関するものである。
従来から、教示された作業プログラムを再生してアーク溶接作業を実行し、溶接作業中に実溶接電流値および実溶接電圧値のうち、少なくともいずれか一方の実溶接条件値を所定周期毎にサンプリングして保存しておくことによって、溶接条件を検証したり、溶接品質を管理したりすることを可能としたアーク溶接ロボットが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
図7は、実溶接条件値を所定周期毎にサンプリングして保存する従来のアーク溶接ロボット装置50のブロック図である。
マニピュレータMは、ワークWに対してアーク溶接を自動で行うものであり、複数のアーム部および手首部と、これらを回転駆動するための複数のサーボモータ(いずれも図示せず)とによって構成されている。アーク溶接トーチTは、マニピュレータMの上アームの先端部分に取り付けられており、ワイヤリール(図示せず)に巻回された直径1mm程度の溶接ワイヤを、ワークW上の教示された溶接線に導くためのものである。
ティーチペンダントTPは、マニピュレータMの動作、アーク溶接を行わせるために必要な溶接条件等を作業プログラムとして教示するとともに、実溶接条件値のサンプリングデータを表示するモニタ装置としても機能する。ティーチペンダントTPは、作業プログラム等が表示される表示部、溶接条件(溶接電流値、溶接電圧値、溶接速度)等を入力するためのキーボード(いずれも図示せず)を備えている。作業者は、このティーチペンダントTPを用いて、作業プログラムを作成したり、実溶接条件値のサンプリングデータを確認したりする。
ロボット制御装置RCは、マニピュレータMに溶接動作の制御を実行させるためのものであり、内部に中央演算装置としてのCPU51、作業プログラムやサンプリングした実溶接条件値等を記憶する記憶部52、図示しない各種制御部およびサーボドライバ等を備えている。そして、ティーチペンダントTPによって教示された作業プログラムに基づき、サーボドライバからマニピュレータMの各サーボモータに動作制御信号を出力し、マニピュレータMの複数の軸をそれぞれ回転駆動する。
溶接電源WPは、アーク溶接トーチTとワークWとの間に溶接電圧を供給するものである。
以下、溶接電流または溶接電圧の検出に関しての動作を説明する。ロボット制御装置RCに起動信号が入力されると、作業プログラムに基づいて動作制御信号が出力され、マニピュレータMがアーク溶接トーチTを溶接開始位置に移動させる。
アーク溶接トーチTが溶接開始位置に到達すると、ロボット制御装置RCは、溶接電源出力制御信号を溶接電源WPに出力する。溶接電源WPは、アーク溶接を行うための溶接電流および溶接電圧を出力する。
ワークWとアーク溶接トーチT間に溶接電源WPから供給される電圧を印加することによって、アークが発生する。アークの発生を確認したらアーク溶接トーチTを移動させることでワークWに対する溶接加工が行われ、溶接ビードが形成される。このとき、溶接電流を電流検出器54によって、溶接電圧を電圧検出器55によって、所定周期毎に検出する。検出された溶接電流値および/または溶接電圧値(以下では単に実溶接条件値という。)は、それぞれローパスフィルタ56、57に入力されてノイズ成分が除去され、A/D変換器58、59により、デジタル値に変換されて、ロボット制御装置RC内に取り入れられる。取り入れられた実溶接条件値は、CPU51により各種演算処理が施され、様々な溶接異常検出アルゴリズムによりアーク状態の監視が行われる。また、取り入れられた実溶接条件値は、記憶部52に保存される。
このように、教示した作業プログラムを再生してアーク溶接作業を実行し、溶接作業中に実溶接条件値を所定周期毎に検出し、サンプリングデータとしてロボット制御装置RCに保存する。
特許文献1には、上記サンプリングデータが予め定めた溶接条件の許容範囲から逸脱しているか否かを判断し、許容範囲を逸脱したサンプリングデータをティーチペンダントで時系列に確認できるアーク溶接ロボットの制御装置が開示されている。この従来技術によれば、逸脱現象の傾向を把握できるとともに溶接品質の維持・管理を容易に行うことができる。
特許文献2には、ロボットの動作軌跡(ワークの溶接線情報)と、上記サンプリングデータとを関連づけて表示することができるアーク溶接モニタ装置が開示されている。この従来技術によれば、パーソナルコンピュータ等のモニタ装置に表示されたロボットの動作軌跡をマウス等の入力装置によって範囲指定すれば、その範囲内における実溶接条件値の波形変化がされるので、溶接状態の不安定な箇所を比較的早期に特定することができる。したがって、ロボットの位置姿勢を含めた溶接条件の修正を行わなければならない箇所を把握でき、溶接品質の向上に貢献することができる。
特開平11−104831号公報 特開平11−58007号公報
特許文献1に記載の従来技術では、実溶接条件値が時系列にティーチペンダントに表示されるとともに、許容範囲を逸脱しているサンプリングデータを容易に把握できるが、実溶接条件値をサンプリングしたときの実際のロボットの位置姿勢(以下、サンプリング位置という。)が、どのようなものであったのかを容易に知ることができない。
また、特許文献2に記載の従来技術では、ロボットの動作軌跡と実溶接条件値とを関連づけてモニタ装置に表示するので、実溶接条件値がロボットの動作軌跡のどの辺りで許容範囲を逸脱したのかを把握できる。しかしながら、モニタ装置に表示されるロボットの動作軌跡は、パーソナルコンピュータ等の仮想空間で再現されるものであるため、実際のロボットの位置姿勢と、そのときの実溶接条件値とを照らし合わせて確認することができない。
このように、従来技術では、実溶接条件値が適正範囲を逸脱したサンプリング位置でのワークの状態、ロボットの位置姿勢等が、実際にどのような状態にあったのかを実物と照らし合わせて把握しづらかったために、教示修正を早期に行うことができないという課題を有していた。
そこで、本発明は、実溶接条件値が許容範囲を逸脱した場合等に、その要因であるワークの状態あるいはロボットの位置姿勢を、実物と照らし合わせて把握することができるアーク溶接ロボットの制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明は、
ティーチペンダントによって予め教示された作業プログラムに従ってロボットに取り付けられたアーク溶接トーチを移動して溶接作業を実行し、この溶接作業中に実溶接電流値および実溶接電圧値のうち少なくともいずれか一方の実溶接条件値を所定周期毎にサンプリングして保存するデータ保存部を備えたアーク溶接ロボットの制御装置において、
前記データ保存部は、前記実溶接条件値とともに前記実溶接条件値のサンプリング位置を特定するための位置特定情報を保存し、
サンプリングデータとしての前記実溶接条件値および前記位置特定情報を前記ティーチペンダントに表示する表示出力部と、
前記溶接作業が完了した後の教示モード中に、前記ティーチペンダントにより選択された前記位置特定情報に基づいて前記サンプリング位置を特定し、この特定したサンプリング位置に前記アーク溶接トーチを移動して前記溶接作業中の位置姿勢を再現する位置再現部と、
を備えたことを特徴とするアーク溶接ロボットの制御装置である。
第2の発明は、前記位置特定情報は、前記作業プログラムを特定する作業プログラム番号、溶接作業を開始する溶接開始ステップ番号および前記実溶接条件値のサンプリング番号であることを特徴とする第1の発明に記載のアーク溶接ロボットの制御装置である。
第3の発明は、前記位置再現部は、前記作業プログラム番号および前記溶接作業ステップ番号に基づいて溶接開始位置を算出し、さらに前記サンプリング番号および前記所定周期に基づいて前記溶接開始位置からの移動距離を算出することによって前記サンプリング位置を特定することを特徴とする第2の発明に記載のアーク溶接ロボットの制御装置である。
第4の発明は、前記実溶接条件値が予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断する判断部を備え、前記表示出力部は、前記判断部の判断結果に応じて前記許容範囲値を逸脱している前記実溶接条件値および前記位置特定情報を表示することを特徴とする第1〜第3のいずれかの発明に記載のアーク溶接ロボットの制御装置である。
第5の発明は、前記表示出力部は、前記サンプリングデータと同時に前記作業プログラムの教示データを前記ティーチペンダントに表示することを特徴とする第1〜第4のいずれかの発明に記載のアーク溶接ロボットの制御装置である。
第1の発明によれば、溶接作業完了後の教示モードにおいて、実溶接条件値のサンプリング位置を特定するとともに、特定したサンプリング位置までアーク溶接トーチを移動できるようにしている。すなわち、溶接作業中の位置姿勢を後から再現できるようにしたことによって、例えば実溶接条件値が許容範囲から逸脱していた場合等、その要因であるワークの状態あるいはロボットの位置姿勢を、実物と照らし合わせて確認することができる。
第2の発明によれば、サンプリング位置を特定するための位置特定情報として、作業プログラム番号、溶接開始ステップ番号およびサンプリング番号を使用するようにしている。サンプリング位置を特定するだけであれば、サンプリングした時の位置姿勢データを実溶接条件値とともに保存しておくことが考えられるが、位置姿勢データは、例えば6軸の多関節マニピュレータであれば、6軸分の各軸データを保存しておく必要があり、データサイズが膨大になる恐れがある。作業プログラム番号、溶接開始ステップ番号およびサンプリング番号を位置特定情報として使用するようにしたことによって、第1の発明が奏する効果に加えて、データサイズが膨大になるのを抑えることができる。
第3の発明によれば、作業プログラム番号および溶接作業ステップ番号に基づいて溶接開始位置を算出し、さらにサンプリング番号および所定周期に基づいて溶接開始位置からの移動距離を算出することによってサンプリング位置を特定するようにしている。このことによって、第1および第2の発明が奏する効果に加えて、非常に簡単な方法でサンプリング位置を算出することができる。
第4の発明によれば、実溶接条件値が予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断し、許容範囲値を逸脱している実溶接条件値および位置特定情報のみを表示するようにしたことによって、第1〜第3の発明が奏する効果に加えて、実溶接条件値が許容範囲を逸脱した箇所を容易に特定することができる。
第5の発明によれば、サンプリングデータと同時に作業プログラムの教示データをティーチペンダントに表示するようにしたことによって、第1〜第4の発明が奏する効果に加えて、実溶接条件値が許容範囲を逸脱した箇所を、より一層、容易に特定することができる。
本発明の実施形態におけるアーク溶接ロボット装置のブロック図である。 位置特定情報を説明するための教示例である。 実溶接条件値をロボット制御装置に保存した際のデータの一例である。 サンプリングデータおよび作業プログラムの教示データをティーチペンダントに表示した際の画面表示の一例である。 位置再現部の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 予め定めた許容範囲を逸脱したサンプリングデータのみを抽出して表示した際の画面表示の一例である。 実溶接条件値を所定周期毎にサンプリングして保存する従来のアーク溶接ロボット装置のブロック図である。
本発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るアーク溶接ロボット装置1のブロック図である。同図に示すように、アーク溶接ロボット装置1は、マニピュレータM、ロボット制御装置RC、ティーチペンダントTPおよび溶接電源WPによって大略構成される。マニピュレータM、ティーチペンダントTPおよび溶接電源WPは、従来技術として説明した図7と同符号を付与した同一のものであるので、説明を省略する。また、図7で説明した、実溶接条件値をサンプリングするための電流検出器、電圧検出器、ローパスフィルタ、A/D変換器等は、溶接電源WPに組み込まれており、従来技術と同様に、サンプリングした実溶接条件値は、ロボット制御装置RCにデジタル値として入力される。以下、図7と異なるロボット制御装置RCについて説明する。
ロボット制御装置RCは、マニピュレータMの動作制御を行ったり、溶接電源WPに制御信号を与えたりするものであり、CPU2、ROM3、RAM4、ハードディスク5、TPインタフェース10、WPインタフェース11、システムタイマ6、駆動指令部30およびサーボドライバ(図示せず)の各部を備えており、これらはバス(図示せず)を介して接続されている。
ROM3は、ティーチペンダントTPからの入力に基づいて作業プログラムを編集処理して作業プログラム記憶部12に保存するプログラム編集処理部7、作成された作業プログラムを解釈して実行するプログラム実行部8、マニピュレータMの動作制御を行うための動作制御部9等、各種制御を行うための制御ソフトウェアを備えている。
ROM3は、さらに、データ保存部23、表示出力部22、位置再現部24および判断部25を備えている。データ保存部23は、溶接電源WPから入力される実溶接条件値Wdとともに、サンプリング位置を特定するための位置特定情報Idをサンプリングデータ記憶部13に保存する。表示出力部22は、サンプリングデータとしての実溶接条件値Wdおよび位置特定情報IdをティーチペンダントTPに出力する。位置再現部24は、溶接作業が完了した後の教示モード中に、ティーチペンダントTPによって選択された位置特定情報Idに基づいてサンプリング位置を特定し、この特定したサンプリング位置にアーク溶接トーチTを移動して前記溶接作業中の位置姿勢を再現させるための処理を行う。判断部25は、実溶接条件値Idが予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断する。上記したデータ保存部23、表示出力部22、位置再現部24および判断部25の詳細については後述する。
RAM4は、CPU2のワーキングエリアとして用いられ、計算途中のデータが一時的に格納される。ハードディスク5は、マニピュレータMの作業が教示された作業プログラムが記憶される作業プログラム記憶部12、サンプリングデータとしての実溶接条件値Wdおよび位置特定情報Idが記憶されるサンプリングデータ記憶部13を有している。システムタイマ6は、現在のシステム時刻を計時するものであり、例えば作業プログラムの作成日時等、タイムスタンプを付与する際に参照される。WPインタフェース11は、溶接電源WPを接続して通信するためのインタフェースである。
起動ボックスSBは、教示した作業プログラムの再生運転を行うための起動信号をロボット制御装置RCに入力するためのものである。
起動ボックスSBから起動信号が入力されると、プログラム実行部8が作業プログラム記憶部12に記憶された作業プログラムの内容を解釈し、動作制御部9が軌道計画等の演算を行い、この演算結果に基づいて駆動指令部30がマニピュレータMの各サーボモータに動作制御信号を出力する。この結果、マニピュレータMの複数の軸がそれぞれ回転し、教示された各教示点へ順次到達する。
次に、教示例を挙げて、データ保存部23、表示出力部22、位置再現部24および判断部25の各部の詳細について説明する。
まず、データ保存部23について説明する。データ保存部23は、溶接電源WPから入力される実溶接条件値Wdとともに、サンプリング位置を特定するための位置特定情報Idをサンプリングデータ記憶部13に保存する。
図2は、データ保存部が保存する位置特定情報を説明するための教示例である。同図(a)は、溶接作業を行うための複数の教示点を示している。同図(a)において、作業原位置Spは作業工程の開始位置である。溶接開始位置Asは、溶接作業を開始する位置である。溶接終了位置Aeは、溶接作業を終了する位置である。作業終了位置Epは作業工程の終了位置である。溶接開始位置Asおよび溶接終了位置Aeで囲まれた部分は、ワークWに対してアーク溶接を行う作業区間であり、以下では溶接区間と呼ぶ。また、サンプリング位置Dnは、溶接電源WPが実溶接条件をサンプリングする位置である。このサンプリング位置は、溶接電源WP内で予め定められた所定周期(以下、サンプリング周期とも言う。)に応じて定まるものである。
同図(b)は、同図(a)で示した作業プログラムの教示例を示している。同図(b)において、「作業プログラム番号」は作業プログラムを識別するための識別データであり、例えば、4桁からなる番号が予め設定されている。「ステップ番号」は教示点に対して自動的に付与される番号であり、001から始まり教示点を記憶するたびに+1される。教示例では、同図(a)で示した作業原位置Spがステップ001に、溶接開始位置Asがステップ002に、溶接終了位置Aeがステップ003に、作業終了位置Epがステップ004にそれぞれ対応している。
「移動命令」はマニピュレータMを各教示点へ移動させるための命令であり、例えばJOINT命令ならば作業箇所へPTP動作を行い、LINE命令ならば教示点へ直線補間動作を行う。「作業命令」はマニピュレータMにアーク溶接、外部機器との信号入出力等を実行させるための命令である。例えば、ArcStart命令ならば、その教示点でアーク溶接を開始し、ArcEnd命令ならば、その教示点でアーク溶接を終了する。
上記した作業プログラムの再生運転が行われ、溶接区間においてアーク溶接を開始すると、溶接電源WPが実溶接条件を所定周期毎にサンプリングし、実溶接条件値Wdとしてロボット制御装置RCに出力する。データ保存部23は、溶接電源WPから入力される実溶接条件値Wdとともに、サンプリング位置を特定するための位置特定情報Idをサンプリングデータ記憶部13に保存する。
図3は、実溶接条件値をロボット制御装置に保存した際のデータの一例である。同図に示すように、実溶接条件値Wd(実溶接電流値および/または実溶接電圧値)とともに、サンプリング位置Dnを特定するための位置特定情報Idとして、作業プログラムを特定する作業プログラム番号、溶接作業を開始する溶接開始ステップ番号および実溶接条件値Wdのサンプリング番号が記憶される。サンプリング番号は、溶接区間毎に1から開始し、サンプリング毎に+1した数としている。異なる他の溶接区間が存在する場合は、再度1からカウントする。なお、作業プログラム番号および溶接開始ステップ番号を記憶する代わりに、図2で示した溶接開始位置Asの位置姿勢データを記憶するように構成しても良い。
次に、表示出力部22について説明する。表示出力部22は、サンプリングデータとしての実溶接条件値Wdおよび位置特定情報IdをティーチペンダントTPに出力する。
溶接作業が終了した後の教示モードにおいて作業者が所定の操作を行うと、表示出力部22は、実溶接条件値Wdおよび位置特定情報IdをティーチペンダントTPに出力する。表示出力部22は、サンプリングデータのみをティーチペンダントTPに出力表示するようにしても良いが、好ましくは、サンプリングデータと同時に作業プログラムの教示データを出力表示するようにした方が望ましい。
図4は、サンプリングデータおよび作業プログラムの教示データを同時にティーチペンダントTPに表示した際の画面表示の一例である。同図において、画面の上半分に表示されるプログラムモニタPmは、再生した作業プログラムの教示データを表示している。画面の下半分に表示される溶接結果モニタWmは、サンプリングデータを表示しており、各溶接条件の教示値、実溶接条件値およびサンプリング番号等が表示される。
カーソルバーCrは作業者が作業プログラムの各ステップを選択するためのものである。次送りボタンNbは、溶接結果モニタWmに表示されているサンプリングデータを溶接進行方向へ進めて表示するためのものである。逆に前送りボタンPbは、溶接結果モニタWmに表示されているサンプリングデータを溶接進行方向とは逆方向へ戻して表示するためのものである。移動ボタンMbは、選択表示されているサンプリングデータの取得位置にアーク溶接トーチTを移動させるためのボタンである。範囲外一覧ボタンHbは、予め定めた許容範囲値を逸脱しているサンプリングデータのみを選択して表示させるためのボタンである。次送りボタンNb、前送りボタンPb、移動ボタンMbおよび範囲外一覧ボタンHbは、画面上に表示され、押下することによって所定の処理が行われるソフトウェアキーとしているが、ティーチペンダントのキーボードで代用できるようにしても良い。
なお、上記では、溶接作業が終了した後の教示モードで作業者が所定の操作を行ったときにプログラムモニタPmおよび溶接結果モニタWmが出力表示されるようにした。これに替えて、作業者がプログラムモニタPmを操作し、カーソルバーCrを溶接区間のステップに移動させたときに、自動的に溶接結果モニタWmが出力表示されるように構成しても良い。
次に、位置再現部24について説明する。位置再現部24は、移動ボタンMbが押下されたときに選択されている位置特定情報Idに基づいてサンプリング位置を特定し、この特定したサンプリング位置にアーク溶接トーチTを移動して溶接作業中の位置姿勢を再現させるための処理を行う。
図5は、位置再現部24の処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同図のステップS1において、選択表示されているサンプリングデータの作業プログラム番号、溶接開始ステップ番号およびサンプリング番号を読み出す。
ステップS2において、作業プログラムおよび溶接開始ステップ番号から、溶接開始位置の位置姿勢データを読み出す。なお、作業プログラム番号および溶接開始ステップ番号を記憶する代わりに溶接開始位置Asの位置姿勢データを記憶するように構成している場合は、上記処理の代わりに、記憶している位置姿勢データを単純に読み出すようにすればよい。
ステップS3において、サンプリング番号およびサンプリング周期に基づいて溶接開始位置からの移動経過時間を算出し、サンプリング位置を特定する。例えば、サンプリング番号が100、サンプリング周期が50[m秒]であれば、溶接開始位置からの移動経過時間は、100×50[m秒]=5[秒]となる。すなわち、溶接開始位置から5[秒]経過した後の動作軌跡を演算することによって、サンプリング位置における位置姿勢データを算出することができる。
そして、ステップS4において、サンプリング位置の位置姿勢データを移動目標位置として動作制御部に通知する。以上のステップにより、ティーチペンダントにより選択されたサンプリングデータの位置に、アーク溶接トーチTを移動させることができる。
なお、上記では、図4で示した次送りボタンNbまたは前送りボタンPbによってサンプリングデータを選択し、さらに、移動ボタンMbによって選択されたサンプリング位置にアーク溶接トーチTを移動させるようにした。移動ボタンMbを押下しなくても、次送りボタンNbまたは前送りボタンPbによってサンプリングデータが選択されたら、即座にサンプリング位置にアーク溶接トーチTを移動するように構成しても良い。
次に、判断部25について説明する。判断部25は、実溶接条件値Wdが予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断する。そして、表示出力部22は、判断部25の判断結果に応じて許容範囲値を逸脱しているサンプリングデータのみを表示する。
図4で説明した範囲外一覧ボタンHbが操作されると、判断部25は、全てのサンプリングデータを参照し、実溶接条件値Wdと予め定めた許容範囲値とを比較する。そして、逸脱していると判断したサンプリングデータを抽出し、RAM4に一次記憶する。表示出力部22は、RAM4に一次記憶されたサンプリングデータをティーチペンダントTPに出力表示する。
図6は、予め定めた許容範囲を逸脱したサンプリングデータのみを抽出して表示した際の画面表示の一例である。同図に示すように、許容範囲を逸脱したサンプリングデータのみが表示される。前送りボタンPb、次送りボタンNbおよび移動ボタンMbは、図4と同符号を付与した同一のものである。すなわち、サンプリングデータをカーソルバーCrで選択し、移動ボタンMbの押下すると、選択したサンプリングデータの位置にアーク溶接トーチTを移動させることができる。戻るボタンBbは、図4で説明した画面に戻るためのボタンである。
以上説明したように、溶接作業完了後の教示モードにおいて、実溶接条件値のサンプリング位置を特定するとともに、特定したサンプリング位置までアーク溶接トーチを移動できるようにしている。すなわち、溶接作業中の位置姿勢を後から再現できるようにしたことによって、例えば実溶接条件値が許容範囲から逸脱していた場合等、その要因であるワークの状態あるいはロボットの位置姿勢を、実物と照らし合わせて確認することができる。
また、サンプリング位置を特定するための位置特定情報として、作業プログラム番号、溶接開始ステップ番号およびサンプリング番号を使用するようにしている。サンプリング位置を特定するだけであれば、サンプリングした時の位置姿勢データを実溶接条件値とともに保存しておくことが考えられる。しかしながら、例えば6軸マニピュレータであれば、位置姿勢データとして6軸分の各軸データを保存しておく必要があり、データサイズが膨大になる恐れがある。作業プログラム番号、溶接開始ステップ番号およびサンプリング番号を位置特定情報として使用するようにしたことによって、上記効果に加えて、データサイズが膨大になるのを抑えることができる。
また、作業プログラム番号および溶接作業ステップ番号に基づいて溶接開始位置を算出し、さらにサンプリング番号および所定周期に基づいて溶接開始位置からの移動距離を算出することによってサンプリング位置を特定するようにしている。このことによって、上記効果に加えて、非常に簡単な方法でサンプリング位置を算出することができる。
また、実溶接条件値が予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断し、許容範囲値を逸脱している実溶接条件値および位置特定情報のみを表示するようにしたことによって、上記効果に加えて、実溶接条件値が許容範囲を逸脱した箇所を容易に特定することができる。
また、サンプリングデータと同時に作業プログラムの教示データをティーチペンダントに表示するようにしたことによって、上記効果に加えて、実溶接条件値が許容範囲を逸脱した箇所を、より一層、容易に特定することができる。
Ae 溶接終了位置
As 溶接開始位置
Bb 戻るボタン
Cr カーソルバー
Dn サンプリング位置
Ep 作業終了位置
Hb 範囲外一覧ボタン
Id 位置特定情報
M マニピュレータ
Mb 移動ボタン
Mc 動作制御信号
Nb 次送りボタン
Pb 前送りボタン
Pm プログラムモニタ
RC ロボット制御装置
SB 起動ボックス
Sp 作業原位置
T アーク溶接トーチ
TP ティーチペンダント
W ワーク
Wd 実溶接条件値
Wm 溶接結果モニタ
WP 溶接電源
1 アーク溶接ロボット装置
5 ハードディスク
6 システムタイマ
7 プログラム編集処理部
8 プログラム実行部
9 動作制御部
10 TPインタフェース
11 WPインタフェース
12 作業プログラム記憶部
13 サンプリングデータ記憶部
22 表示出力部
23 データ保存部
24 位置再現部
25 判断部
30 駆動指令部
50 アーク溶接ロボット装置
51 CPU
52 記憶部
54 電流検出器
55 電圧検出器
56 ローパスフィルタ
58 変換器

Claims (5)

  1. ティーチペンダントによって予め教示された作業プログラムに従ってロボットに取り付けられたアーク溶接トーチを移動して溶接作業を実行し、この溶接作業中に実溶接電流値および実溶接電圧値のうち少なくともいずれか一方の実溶接条件値を所定周期毎にサンプリングして保存するデータ保存部を備えたアーク溶接ロボットの制御装置において、
    前記データ保存部は、前記実溶接条件値とともに前記実溶接条件値のサンプリング位置を特定するための位置特定情報を保存し、
    サンプリングデータとしての前記実溶接条件値および前記位置特定情報を前記ティーチペンダントに表示する表示出力部と、
    前記溶接作業が完了した後の教示モード中に、前記ティーチペンダントにより選択された前記位置特定情報に基づいて前記サンプリング位置を特定し、この特定したサンプリング位置に前記アーク溶接トーチを移動して前記溶接作業中の位置姿勢を再現する位置再現部と、
    を備えたことを特徴とするアーク溶接ロボットの制御装置。
  2. 前記位置特定情報は、前記作業プログラムを特定する作業プログラム番号、溶接作業を開始する溶接開始ステップ番号および前記実溶接条件値のサンプリング番号であることを特徴とする請求項1記載のアーク溶接ロボット装置。
  3. 前記位置再現部は、前記作業プログラム番号および前記溶接作業ステップ番号に基づいて溶接開始位置を算出し、さらに前記サンプリング番号および前記所定周期に基づいて前記溶接開始位置からの移動距離を算出することによって前記サンプリング位置を特定することを特徴とする請求項2記載のアーク溶接ロボットの制御装置。
  4. 前記実溶接条件値が予め定めた許容範囲値を逸脱しているか否かを判断する判断部を備え、前記表示出力部は、前記判断部の判断結果に応じて前記許容範囲値を逸脱している前記実溶接条件値および前記位置特定情報を表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアーク溶接ロボットの制御装置。
  5. 前記表示出力部は、前記サンプリングデータと同時に前記作業プログラムの教示データを前記ティーチペンダントに表示することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のアーク溶接ロボットの制御装置。
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