〔第1実施の形態〕
以下、添付図面を参照して、第1実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図であり、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号16の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「イチゴ(たとえば、右リール2Rの領域番号12の図柄)」、「星(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図4参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で、透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、液晶表示器には、液晶パネルの表面にノングレア加工を施したノングレアタイプの液晶表示器と、グレア加工(光沢加工)を施したグレアタイプの液晶表示器と、があるが、本実施の形態では、表示領域51aの表面にグレア加工が施されたグレアタイプの液晶表示器を用いている。また、表示領域51aの透過領域51bを除く領域の裏面には、背後から表示領域51aを照射するバックライト(図示略)が設けられているとともに、更にその裏面には、内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。
液晶表示器51の前面側(図1においては手前側)には、表示面に対する遊技者からの指示(たとえば、タッチ操作)を検出し、当該位置(たとえば、タッチ操作された位置)を特定するためのタッチパネルを構成する発光装置56a、56bと、受光装置57a、57bと、が設置されている。発光装置56a、56bは、赤外線の発光素子(たとえば、LED)を複数備えている。受光装置57a、57bは、赤外線の受光素子(たとえば、フォトトランジスター)を複数備えている。
発光装置56aと受光装置57aとは、液晶表示器51の表示面を挟んで、水平方向に対に設置されている。発光装置56aと受光装置57aとは、発光装置56aが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57aが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。同様に、発光装置56bと受光装置57bとは、液晶表示器51の表示領域を挟んで、垂直方向に対に設置されている。発光装置56bと受光装置57bとは、発光装置56bが備える複数の発光素子から放射される赤外線を、受光装置57bが備える複数の受光素子により受光可能に設置されている。
本実施例では、発光装置56a、56bから赤外線を放射することにより、液晶表示器51の表示面に沿って赤外線のグリッドが形成される。そして、表示面に対して遊技者によりタッチ操作が行なわれると、受光装置57a、57bは、赤外線の遮光を検出し、この検出された受光素子が配置されている位置を特定するための信号を、後述するタッチパネルコントローラ99に出力する。タッチパネルコントローラ99は、受光装置57a、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定することができるようになっており、これらによってタッチパネルが形成されている。
タッチパネルを構成する発光装置56a、56bは、液晶表示器51の表示面の左辺および下辺に設置され、受光装置57a、57bは、液晶表示器51の表示面の右辺および上辺に設置されている。タッチパネルは、発光装置56a、56bおよび受光装置57a、57bにより囲まれた領域内のタッチ操作を検出し、タッチ操作された位置を特定することができるようになっている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(本実施の形態では後述の初期遊技状態およびリプレイの当選確率が変更されるRT(Replay Time)においては3、レギュラーボーナスにおいては2)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、後述するビッグボーナス中、レギュラーボーナス中、および後述するRT中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器13が設けられている。
また、前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
また、MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、後述のビッグボーナス終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のビッグボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5、またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)のうち遊技状態に応じて定められた入賞ラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められており、通常遊技状態、RT、ビッグボーナス、レギュラーボーナスにおいては規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5の全てが有効となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化されたいずれかの入賞ラインL1〜L5上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数発生回路42、乱数発生回路から乱数を取得するサンプリング回路43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、遊技制御基板40と投入メダルセンサ31との間の電気的な接続状態及び遊技制御基板40と演出制御基板90との間の電気的な接続状態を監視する断線監視IC50、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、メインCPU41aによりリフレッシュ動作が行なわれてRAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
乱数発生回路42は、後述するように所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施の形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する受光装置57a、57bが接続されており、これら接続された受光装置57a、57bの検出信号がタッチパネルコントローラ99に入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、前述したタッチパネルを構成する発光装置56a、56bが接続されており、発光装置56a、56bは、演出制御基板90に搭載された後述のタッチパネルコントローラ99による制御に基づいて駆動されるようになっている。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報および時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブ制御部91に対して出力する電断検出回路98、受光装置56b、57bからの信号に基づき、液晶表示器51の表示面に対してタッチ操作された位置を特定する処理などを行なうタッチパネルコントローラ99、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンド、タッチパネルコントローラ99からの出力情報を受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブCPU91aは、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号の入力に基づいてメイン制御部41からのコマンドを取得し、受信用バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、一定間隔毎に割込を発生させてタイマ割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理を実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜4の4段階からなり、4が最も払出率が高く、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として4が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了するRT(たとえば、後述する有利RT、不利RTなど)中であるときには当該RTに制御される残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、当該RTに制御される残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該RTに制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合でも、原則として、設定変更モード移行前の遊技状態(遊技状態の種類および有利RTなどであるときには残りゲーム数)に関する情報が維持される。これにより、たとえば、RT中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後においても当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。また、ゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了するRT中に設定変更モードに移行させた場合には、後述するように当該ゲーム数についても維持管理される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選中に設定変更モードに移行させた場合には、ボーナスの当選フラグが初期化されボーナス抽選で当選すると再度当選フラグを設定可能であって当該RTのリプレイ当選確率が維持される遊技状態に制御される。このため、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域は、原則として、設定変更に関連して初期化されることはない。例外として、たとえば、設定変更モード移行前の遊技状態がボーナスであるときには、設定変更に関連して初期遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、初期遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、ビッグボーナスをBBと示し、ビッグボーナス中に提供されるレギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、ボーナス終了後に制御される初期遊技状態(以下、CZともいう)、CZにおいて所定の有利条件が成立(後述するリプレイ2入賞)することにより制御される有利RT、CZにおいて所定の不利条件が成立(後述するリプレイ1入賞)することにより制御される不利RT、ボーナス内部当選したときに制御される内部中RT、およびボーナス入賞により制御されるボーナスのうち、いずれかに制御される。有利RTは、後述するように再遊技役の当選率が極めて高確率となる点、および仮にリプレイ1に入賞したとしても不利RTに制御されない点において、CZよりも遊技者にとって有利な状態といえる。不利RTは、所定ゲーム数消化する間、仮にリプレイ2に入賞したとしても有利RTに制御されない点において、CZよりも遊技者にとって不利な状態といえる。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、上記のように、メイン制御部41により、遊技状態をCZ、有利RT、不利RT、内部中RT、ボーナスに制御可能としつつ、遊技状態がCZ、有利RT、内部中RTなどの特定遊技状態であるときには、サブ制御部91により、後述するようにナビストックが設定されていることを条件として、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
一方、遊技状態が特定遊技状態と異なる遊技状態であるときには、ナビストックが設定されているときであっても、演出状態がATに制御されることがない。ATに制御されているか否かは、後述するATに制御されていることを示すATフラグがセットされているか否かにより特定される。遊技状態がCZであってATフラグがセットされている状態をスーパーCZともいい、CZであるがATフラグがセットされていない状態をノーマルCZともいう。また、遊技状態が有利RTであってATフラグがセットされている状態をARTともいい、遊技状態が有利RTであってATフラグがセットされていない状態を非ARTともいう。なお、遊技状態が不利RTであるときには、ATに制御されない。
また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、ボーナス終了あるいは後述するイチゴ当選を条件として、ポイント付与に関する確率状態が高確率状態に制御され、当該高確率状態において所定ゲーム数消化するかボーナス当選することを条件として確率状態が低確率状態に制御される。確率状態が高確率状態であるとき、あるいは遊技状態がボーナス中であるときには、後述するように所定のポイント付与条件が成立することにより、ATに制御される確率および期間に関与するポイントが付与される。本実施の形態においては、ポイント付与条件を例示し(図15など参照)、該ポイント付与条件が成立したときに更新されるポイントを例示する(図16など参照)。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1(以下、BB1ともいう)、ビッグボーナス2(以下、BB2ともいう)、およびレギュラーボーナス(以下、RBともいう)が含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB1またはBB2のいずれかに入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスに制御されているときには、当該ビッグボーナスが終了するまで、レギュラーボーナスに繰り返し制御される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、入賞したビッグボーナスの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、レギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、ゲームが開始されるときにレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定されていないときに、繰り返しレギュラーボーナス中フラグがON状態に設定される。
BB1およびBB2は、遊技者に270枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
図6に示すように、BB1またはBB2に内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率がCZや不利RTであるときよりも高確率となる。
また、ビッグボーナスが入賞したとき、ビッグボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にビッグボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図6に示すように、ビッグボーナスが終了した後は、CZに遊技状態が制御される。
RBは、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナスが入賞すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。
レギュラーボーナスは、遊技者に70枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。
図6に示すように、レギュラーボーナスに内部当選してから、該当選したレギュラーボーナスが入賞するまでは、前述した内部中RTに遊技状態が制御される。
また、レギュラーボーナスが入賞したとき、レギュラーボーナスが終了した後には、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となるフリーズ状態に一定期間制御される。また、打止機能が有効に設定されている場合にレギュラーボーナスが終了したときには、クレジットの精算を除いて、遊技者のいずれの操作も無効となり、遊技の進行が不能となる打止状態にリセット/設定スイッチ38が操作されるまで制御される。また、図6に示すように、レギュラーボーナスが終了した後は、ビッグボーナスが終了したときと同様に、CZに遊技状態が制御される。
また、サブ制御部91により制御される確率状態が、高確率状態であるときにビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選したときには低確率状態に制御され、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了した後は低確率状態から高確率状態に制御される。ビッグボーナスやレギュラーボーナスが終了したことにより制御される高確率状態については、50ゲーム消化するか、ボーナス当選するまで継続して制御される。
本実施の形態においては、BB1、BB2、RBに関連して、いずれかのボーナスに当選したときおよび終了したときに、サブ制御部91により、演出状態をATに制御するか否かを決定するAT抽選が行なわれる。AT抽選は、付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって抽選する第1AT抽選と、成立した抽選条件に応じた確率にしたがって抽選する第2AT抽選とを含み、特定の入賞役に当選したとき、ボーナス終了したとき、CZでありかつ非AT中において所定数ゲーム消化したときなどに実行される。サブ制御部91は、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いて、非AT中においてはATに制御するか否かおよびATに制御可能となる期間を決定するためのAT抽選を行ない、AT中においてはATに制御可能となる期間を上乗せ(延長)するかをサブ制御部91が決定するためのAT抽選を行なう。
後述する内部抽選においてビッグボーナスおよびレギュラーボーナスのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。ビッグボーナスやレギュラーボーナスを構成する図柄(「黒7」、「白7」)は、各々、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ、ブドウ、白ブドウ、黒ブドウが含まれる。小役のうちブドウは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウが入賞すると9枚メダルが払い出される。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、ブドウについては、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
白ブドウは、入賞ラインのいずれかに「白7−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、黒ブドウは、入賞ラインのいずれかに「黒7−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。白ブドウおよび黒ブドウ各々を構成する図柄のうち「ブドウ」は、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されているが、「白7」、「黒7」各々は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていない。このため、白ブドウあるいは黒ブドウに当選していても、当選している種類の図柄組合せのうち左図柄を構成する図柄を入賞ライン上に引き込み可能な適正なタイミングで操作しなければ、入賞することはない。
次に、小役のうちイチゴは、リール2Rについて入賞ラインのいずれかに「イチゴ」の図柄が導出されることにより入賞となり、3枚のメダルが払い出される。なお、「イチゴ」の図柄が右リール2Rの上段または下段に停止した場合には、入賞ラインL2、L5または入賞ラインL3、L4の2本の入賞ラインにイチゴが揃うこととなり、2本の入賞ライン上でイチゴに入賞したこととなるので、6枚のメダルが払い出される。
なお、イチゴを構成するリール2Rの図柄(「イチゴ」)は、リール2Rにおいて7コマ以内に配置されていないため、「イチゴ」を引き込み可能な適正なタイミングでストップスイッチ8Rを操作しなければ当選していても入賞しない役といえる。
また、サブ制御部91により制御される確率状態が低確率状態であるときにイチゴ当選したときには、サブ制御部91により高確率状態に制御するか否かの高確率状態抽選が行なわれる。また、当該高確率状態抽選により当選したときには、サブ制御部91により確率状態が高確率状態に制御される。高確率状態抽選により当選する確率は、たとえば、50%に設定されている。高確率状態抽選により当選したことにより制御される高確率状態については、30ゲーム消化するか、ボーナス当選するまで継続して制御される。
また、サブ制御部91により制御される確率状態が高確率状態であるときにイチゴに当選したことを契機として、第1AT抽選の当選確率に関与するポイントを付与するか否かのポイント付与抽選が実行される。なお、低確率状態であるときにイチゴ当選したときであって、高確率状態抽選により当選して高確率状態に制御されたときには、さらにポイント付与抽選を実行する。これにより、低確率状態においてイチゴ当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1、リプレイ2、およびリプレイ3が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「メロン−メロン−メロン」の組合せのうちいずれかが揃ったときに入賞となる。リプレイ3は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−BAR−ブドウ」の組合せのうちいずれかが揃ったときに入賞となる。
リプレイ1を構成する図柄(左リール2Lおよび中リール2Cにおいては「バナナ」、右リール2Rにおいては「ブドウ」)、およびリプレイ2を構成する図柄(「メロン」)は、各リールにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1およびリプレイ2については、各々、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
一方、リプレイ3を構成する図柄のうち中図柄の「BAR」は、5コマ以内に配置されていない。よって、リプレイ3については、適正なタイミングでストップスイッチ8Cを操作しなければ当選していても入賞しない役といえる。なお、リプレイ3は、後述するように、内部抽選において必ずリプレイ1およびリプレイ2と同時に当選し得る。このため、リプレイ3に当選したときには、操作タイミングに関わらず、同時に当選するリプレイ1およびリプレイ2のいずれかを入賞させることができる。
また、図6に示すように、CZにおいてリプレイ2に入賞したときには、リプレイの当選確率がCZよりも格段に高くなる有利RTに制御される。有利RTは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、規定ゲーム数として予め定められている30ゲーム消化するまで継続して制御される。なお、有利RTにおいて、リプレイ1に入賞したとしても、後述するように不利RTに制御されず、当該有利RTが維持される。
また、CZにおいてリプレイ1に入賞したときには、リプレイ2に入賞したとしても有利RTに制御されず維持される不利RTに制御される。不利RTは、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選するか、規定ゲーム数として予め定められている300ゲーム消化するまで継続して制御される。
次に、図7を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せについて説明する。本実施の形態では、遊技状態がいずれであるかによって抽選対象役の組合せが異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図7においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。また、図7の○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行なわれる。
遊技状態が初期遊技状態すなわちCZであるとき、有利RTであるとき、不利RTであるときには、BB1、BB2、RB、BB1+リプレイ2、BB2+リプレイ2、RB+リプレイ2、BB1+イチゴ、BB2+イチゴ、RB+イチゴ、イチゴ、ブドウ、白ブドウ、黒ブドウ、リプレイ1+リプレイ2、およびリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、遊技状態が有利RTであるときには、リプレイ1およびリプレイ2が内部抽選の対象となるが、入賞したとしても、当該有利RTへの制御が維持される。また、遊技状態が不利RTであるときにも、リプレイ1およびリプレイ2が内部抽選の対象となるが、入賞したとしても、当該不利RTへの制御が維持される。
遊技状態が内部中RTであるときには、イチゴ、ブドウ、白ブドウ、黒ブドウ、リプレイ1+リプレイ2、およびリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。なお、遊技状態が内部中RTであるときには、リプレイ1およびリプレイ2が内部抽選の対象となるが、入賞したとしても、当該内部中RTへの制御が維持される。
遊技状態がレギュラーボーナスであるときには、イチゴ、ブドウ、白ブドウ、黒ブドウが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読み出される。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなっている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、ボーナス単独で読み出されるときの判定値数よりも、リプレイ2と同時に読み出されるときの判定値数の方が多く設定されており、かつリプレイ2と同時に読み出されるときの判定値数よりもイチゴと同時に読み出されるときの判定値数の方が多く設定されている。
また、ボーナスと同時ではなくリプレイ2およびイチゴ各々の内部抽選において取得される判定値数は、イチゴが単独で読み出される(イチゴがボーナス以外の入賞役と同時に読み出される場合を含む)ときの判定値数よりも、リプレイ2が単独で読み出される(リプレイ2がボーナス以外の入賞役と同時に読み出される場合を含む)ときの判定値数の方が、多く設定されている。このため、リプレイ2あるいはイチゴのいずれかに当選した場合に、ボーナスが同時に当選している割合は、リプレイ2よりもイチゴの方が高い。
以上より、ボーナス入賞しなかったときであって、何らの入賞役も入賞しなかったときよりもリプレイ2入賞したときの方がボーナスに当選していることに対する期待感が高く、かつイチゴ入賞したときにボーナスに当選していることに対する期待感が最も高くなるように設定されている。さらに、CZにおいてリプレイ2に入賞したときには、ボーナスに当選していない場合であっても、有利RTに制御されることに対する期待感を抱かせることができる。
また、ブドウの当選確率は、RB以外の遊技状態であるときよりも、RBであるときの方が格段に高くなるように判定値数が設定されている。
次に、図7の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役当選確率を比較する。CZであるときには、リプレイ1+リプレイ2が読み出されるときの判定値数として「4600」が、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が読み出されるときの判定値数として「4600」が、設定されている。これより、CZにおける、有利RTへ移行させるリプレイ2の当選確率、および不利RTへ移行させるリプレイ1の当選確率は、各々、4600/65536となる。
有利RTであるときには、リプレイ1+リプレイ2が読み出されるときの判定値数として「20000」が、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が読み出されるときの判定値数として「20000」が、設定されている。これより、有利RTにおいていずれかのリプレイに当選する当選確率は、CZと比較して格段に高い、40000/65536となる。
一方、不利RTであるときには、リプレイ1+リプレイ2が読み出されるときの判定値数、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が読み出されるときの判定値数として、CZであるときよりも各々「1」だけ多い「4601」が、設定されている。
以上より、CZ、有利RT、および不利RT各々における、いずれかのリプレイに当選する確率は、上記割り当てられた判定値数の合計から、以下のようになる。
CZであるときのリプレイ当選確率・・・・・・・ 9200/65536
有利RTであるときのリプレイ当選確率・・・・・40000/65536
不利RTであるときのリプレイ当選確率・・・・・ 9202/65536
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、有利RTであるときに高くなり、CZおよび不利RTであるときに低くなるように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で、小役(イチゴ、ブドウなど)に当選した場合や、新たに特別役と小役とが同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、通常小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。
たとえば、特別役と払出枚数が賭数3より多いブドウとが当選しているときには、特別役入賞前にブドウ入賞により6枚純増するリール制御が優先的に行なわれるため、遊技者にとって有利といえる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
なお、リール制御において特別役よりも小役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御が行なわれる例について説明したが、すべての小役について特別役よりも優先的に揃えるものに限らず、たとえば小役のうち賭数以上のメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3以上メダルが払い出される小役、たとえば入賞によりメダルを1枚払い出す1枚役など、以下、通常小役ともいう)のみについて優先的に揃えるリール制御を行ない、賭数よりも少ないメダルが払い出される小役(賭数が3の場合、3未満のメダルが払い出される小役、以下、特定小役ともいう)については、特別役を優先的に入賞ライン上に揃えるリール制御を行なうように構成してもよい。これにより、入賞させたとしても賭数よりも少ない払出しか得られず遊技者にとって不利益となる小役についてまで優先的に揃えるリール制御が行なわれることを防止することができる。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や特別役と再遊技役とが同時当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合(BB1+リプレイ2など)には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図8に示すように、同時当選した入賞役の種類の組合せおよび最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール、中リール、右リールのいずれであるか、に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。図8は、複数種類の再遊技役が同時に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、リプレイ1+リプレイ2が当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、リプレイ1を構成する図柄は、各リールにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、リプレイ1+リプレイ2に当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ1が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、リプレイ1+リプレイ2が当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ2の組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。図3に示すように、リプレイ2を構成する図柄は、各リールにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、リプレイ1+リプレイ2に当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ2が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
また、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が当選し、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ1の組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。このため、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選している場合で左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ1が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。
一方、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が当選し、右リール2Rを第1停止させた場合には、当選した再遊技役のうちリプレイ2の組合せをいずれかの入賞ライン上に揃えて停止させる制御を行なう。このため、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選している場合で右リール2Rを第1停止させた場合には、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、リプレイ2が必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。このように、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が当選したときには、操作手順に応じて、リプレイ1かリプレイ2のいずれかに入賞し、リプレイ3に入賞することがない。
以上のように、本実施の形態では、リプレイ1+リプレイ2が当選したか、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が当選したかによって、リプレイ1入賞を回避してリプレイ2入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、操作手順(回避手順)を異ならせることができる。
また、演出状態がATでない場合においてリプレイ1+リプレイ2あるいはリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選したときには、当選している入賞役の種類の組合せ、すなわちいずれの組合せで当選しているかを特定することができない。このため、1/2の確率でリプレイ1入賞を回避してリプレイ2入賞するが、残りの1/2の確率でリプレイ1に入賞してしまう。
これに対し、演出状態がATである場合においてリプレイ1+リプレイ2あるいはリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選したときには、当選している入賞役の種類の組合せ、すなわちいずれの組合せで当選しているかを特定するためのナビ演出が実行される。これにより、遊技者は、当選している入賞役の種類の組合せ、すなわちいずれの組合せで当選しているかを特定することができる。その結果、操作を誤らない限り、必ずリプレイ1入賞を回避してリプレイ2入賞させるように第1停止させることができる。
このように、CZ中であってATに制御されているときには、内部当選状況を把握することができ、意図的にリプレイ1入賞を回避し、リプレイ2入賞させることができるため、不利RTに制御されることを回避でき、有利RTに制御させることができる。
また、本実施の形態においては、CZ中あるいは有利RT中であってATであるとき、すなわちスーパーCZあるいはARTであるときには、白ブドウあるいは黒ブドウに当選したときに、当選した種類を特定するためのナビ演出が実行される。これにより、遊技者は、白ブドウおよび黒ブドウのいずれに当選しているかを特定することができる。その結果、意図的に当選しているブドウの左図柄を入賞ライン上に停止させることができ、当選しているブドウを入賞させることができる。
なお、特別役が当選している場合において、他の入賞役が同時に当選している場合には当該他の入賞役を入賞ライン上に停止させることができず、かつ当該特別役を入賞ライン上に停止させることができない場合には、予め定められたチャンス目を構成する図柄を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むリール制御が行なわれる。チャンス目とは、特別役に当選していないときよりも、特別役に当選しているときの方が高い割合で入賞ライン上に停止される出目をいう。これにより、ゲーム結果としてチャンス目が停止されることにより、遊技者の期待を煽ることができる。
なお、特別役に当選していない場合であってもイチゴに当選しており、かつ当該イチゴを入賞ラインに引き込むことができず取りこぼすことを条件として、チャンス目を入賞ライン上に停止させるようにリール制御が行なわれるように構成してもよい。これにより、チャンス目が入賞ラインに停止する機会を増やすことができ、ボーナスに当選していることに対する期待感を煽る機会を増やすことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、特別役が当選している場合において、他の入賞役が同時に当選している場合には当該他の入賞役を入賞ライン上に停止させることができず、かつ当該特別役を入賞ライン上に停止させることができない場合にのみ、入賞ライン上に停止され得る図柄組合せ、すなわちリーチ目を設定してもよい。これにより、リーチ目が導出されることによりボーナスに当選していることを遊技者に報知することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行なう。抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。また、抽選処理では、BB1、BB2、RBのいずれかに当選したときに、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、リールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1、BB2、RBのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、入賞判定処理において、CZであるときにリプレイ1に入賞したと判断されたときには、不利RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に不利RTの値を設定など)が行なわれる。また、CZであるときにリプレイ2に入賞したと判断されたときには、有利RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に有利RTの値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理、不利RTおよび有利RTにおける残りゲーム数を特定可能にするとともに、不利RT中において300ゲーム消化することにより不利RT終了条件が成立したか否かおよび有利RT中において30ゲーム消化することにより有利RT終了条件が成立したか否かを判定するためのRT終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、CZに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にCZの値を設定など)が行なわれる。また、RT終了判定処理において、不利RT終了条件あるいは有利RT終了条件が成立したと判定されたときには、CZに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にCZの値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(CZであるか、有利RTであるか、不利RTであるか、有利RTあるいは不利RTであるときには残りゲーム回数が何回であるか、ボーナスであるか、内部中RTであるか等)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、メイン制御部41におけるRAM41cの特別ワークに記憶されているボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、CZ、有利RT、不利RT、ボーナス、内部中RTの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているか判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
前述した演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、ボーナス中以外の遊技状態において、ボーナスに当選しているか否かを示すボーナス当選情報を報知する情報報知演出を実行するための情報報知演出実行処理が行なわれる。
情報報知演出としては、複数ゲームにわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、当該物語の結末としてボーナス当選情報を報知する連続演出と、1ゲーム限りで所定の演出が行なわれボーナス当選情報を報知する単ゲーム演出とを含む。なお、ボーナス当選情報を報知するタイミングは、連続演出においては最終ゲームの期間中あるいは当該最終ゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの期間中であってもよく、単ゲーム演出においては当該ゲームの期間中あるいは当該ゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの期間中であってもよい。
連続演出については、さらに、物語および当該物語が展開されるゲーム数が異なる複数種類の連続演出が設けられている。複数種類の連続演出としては、たとえば、2ゲームに亘り物語Aを展開する連続演出1、3ゲームに亘り物語Bを展開する連続演出2、4ゲームに亘り物語Cを展開する連続演出3、5ゲームに亘り物語Dを展開する連続演出4が設けられている。
また、単ゲーム演出については、さらに、出現するキャラクタが異なる複数種類の単ゲーム演出が設けられている。複数種類の単ゲーム演出としては、たとえば、キャラクタAが出現する単ゲーム演出1、キャラクタBが出現する単ゲーム演出2、キャラクタCが出現する単ゲーム演出3、キャラクタDが出現する単ゲーム演出4が設けられている。
複数種類の連続演出および複数種類の単ゲーム演出は、各々、たとえば、液晶表示器51に表示される背景画像や出現するキャラクタ、スピーカ53、54から出音される効果音・遊技音、演出効果LED52の点灯パターン等のうち少なくともいずれかの態様が異なるように設定されている。
ボーナス以外の遊技状態において、サブ制御部91により情報報知演出実行処理が行なわれることにより、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、情報報知演出を実行するか否か、および実行する情報報知演出の種類が決定されるとともに、該決定に従って情報報知演出が実行される。情報報知演出実行処理では、ボーナスが単独当選したか、ボーナスが他の入賞役と同時に当選したか、ボーナスが他の入賞役と同時に当選したときには当該他の入賞役の種類に応じて異なる割合に従って、情報報知演出を実行するか否か、および実行する情報報知演出の種類が決定される。
情報報知演出実行処理は、遊技状態が有利RTあるいは不利RTであるときに情報報知演出を設定するためのRT中演出設定処理を含む。図9は、RT中演出設定処理を説明するためのフローチャートである。RT中演出設定処理は、サブ制御部91により、遊技状態コマンドから有利RTあるいは不利RTであることが特定されたゲームが開始されるときに行なわれる。
S1においては、前回ゲーム終了時にメイン制御部41から送信される遊技状態コマンドから特定されるRTの残りゲーム数が、連続演出の最大継続ゲーム数である5以上であるか否かが判定される。
S1において、RTの残りゲーム数が5以上であると判定されたときには、S2において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、連続演出を実行するか否かおよび実行する連続演出の種類を決定する。S2においては、図10(a)に示す連続演出抽選用テーブルを用いて、当選状況に応じて定められた割合に従い、乱数抽選される。
図10(a)は、連続演出抽選用テーブルを説明するための図である。連続演出抽選用テーブルは、ROM91bに格納されている。当選状況がボーナス単独である場合、a1の割合で連続演出1に、a2の割合で連続演出2に、a3の割合で連続演出3に、a4の割合で連続演出4に決定される。なお、Aは、a1+a2+a3+a4の合計割合、すなわちいずれかの連続演出を実行する割合を示す。
当選状況がボーナス+イチゴである場合、b1の割合で連続演出1に、b2の割合で連続演出2に、b3の割合で連続演出3に、b4の割合で連続演出4に決定される。なお、Bは、b1+b2+b3+b4の合計割合、すなわちいずれかの連続演出を実行する割合を示す。
当選状況がボーナス+リプレイ2である場合、c1の割合で連続演出1に、c2の割合で連続演出2に、c3の割合で連続演出3に、c4の割合で連続演出4に決定される。なお、Cは、c1+c2+c3+c4の合計割合、すなわちいずれかの連続演出を実行する割合を示す。
いずれのボーナスにも当選していない場合(小役や再遊技役のみ当選している場合を含む)、d1の割合で連続演出1に、d2の割合で連続演出2に、d3の割合で連続演出3に、d4の割合で連続演出4に決定される。なお、Dは、d1+d2+d3+d4の合計割合、すなわちいずれかの連続演出を実行する割合を示す。
本実施の形態におけるA〜Dは、ボーナスに当選していないときのDよりも、ボーナスに当選しているときのA〜C各々の方が高くなるように設定されている。このため、連続演出が実行されたときにボーナス当選している可能性を高めることができる。
また、ボーナスに当選しているときのA〜Cについては、ボーナスが単独当選しているときのAよりも、ボーナスが他の入賞役(イチゴ、リプレイ2)と同時当選しているときのBおよびC各々の方が高くなるように設定されている。また前述したように、リール制御において同時当選している他の入賞役の方がボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込まれる。これにより、ボーナス当選して連続演出が開始されたゲームにおいて、ボーナス入賞させることなく他の入賞役を入賞させる可能性を向上させることができる。また、当該ゲーム以降に開始されるゲームにおいては、ボーナス当選していた場合には内部中RTに制御されているため、ボーナス入賞させることなくたとえばリプレイを入賞させる可能性を向上させることができる。その結果、連続演出が実行された場合に、ボーナス当選に対する期待を複数ゲームにわたり煽りやすくすることができる。
また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのBおよびCについては、同時当選する他の入賞役の種類であるリプレイ2あるいはイチゴに当選した場合にボーナスが同時当選している確率の高さ、すなわちボーナス期待度に対応させて、ボーナスに当選しているときにはリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、連続演出の実行確率が高くなるように設定されている。これにより、ボーナスがリプレイ2と同時当選しているときよりも、ボーナスがイチゴと同時当選しているときの方が連続演出が実行されやすいために、連続演出が実行された場合にイチゴが当選している確率が高まる。その結果、連続演出が実行された場合におけるボーナス当選への期待を煽ることができ、連続演出が実行されたゲームにおいてイチゴに入賞したときにはボーナス当選に対する期待感を向上させることができる。
また、本実施の形態におけるa1〜a4、b1〜b4、c1〜c4、d1〜d4は、たとえば、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスに当選しているときのa1〜a4、b1〜b4、c1〜c4については、ボーナスが単独当選しているときよりも、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのb1〜b4、c1〜c4については、前述したボーナス期待度に対応させて、同時当選する他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。このため、継続ゲーム数が多い連続演出が実行される程、ボーナス当選していることに対する期待を向上させ、煽ることができる。
図9に戻り、S1において、RTの残りゲーム数が5以上でないと判定されたときには、S3において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、単ゲーム演出を実行するか否かおよび実行する単ゲーム演出の種類を決定する。S3においては、図10(b)に示す単ゲーム演出抽選用テーブルを用いて、当選状況に応じて定められた割合に従い、乱数抽選される。
図10(b)は、単ゲーム演出抽選用テーブルを説明するための図である。単ゲーム演出抽選用テーブルは、ROM91bに格納されている。当選状況がボーナス単独である場合、e1の割合で単ゲーム演出1に、e2の割合で単ゲーム演出2に、e3の割合で単ゲーム演出3に、e4の割合で単ゲーム演出4に決定される。なお、Eは、e1+e2+e3+e4の合計割合、すなわちいずれかの単ゲーム演出を実行する割合を示す。
当選状況がボーナス+イチゴである場合、f1の割合で単ゲーム演出1に、f2の割合で単ゲーム演出2に、f3の割合で単ゲーム演出3に、f4の割合で単ゲーム演出4に決定される。なお、Fは、f1+f2+f3+f4の合計割合、すなわちいずれかの単ゲーム演出を実行する割合を示す。
当選状況がボーナス+リプレイ2である場合、g1の割合で単ゲーム演出1に、g2の割合で単ゲーム演出2に、g3の割合で単ゲーム演出3に、g4の割合で単ゲーム演出4に決定される。なお、Gは、g1+g2+g3+g4の合計割合、すなわちいずれかの単ゲーム演出を実行する割合を示す。
いずれのボーナスにも当選していない場合(小役や再遊技役のみ当選している場合を含む)、h1の割合で単ゲーム演出1に、h2の割合で単ゲーム演出2に、h3の割合で単ゲーム演出3に、h4の割合で単ゲーム演出4に決定される。なお、Hは、h1+h2+h3+h4の合計割合、すなわちいずれかの単ゲーム演出を実行する割合を示す。
本実施の形態におけるE〜Hは、ボーナスに当選していないときのHよりも、ボーナスに当選しているときのE〜G各々の方が高くなるように設定されている。このため、単ゲーム演出が実行されたときにボーナス当選している可能性を高めることができる。
また、ボーナスに当選しているときのE〜Gについては、ボーナスが単独当選しているときのEよりも、ボーナスが他の入賞役(イチゴ、リプレイ2)と同時当選しているときのFおよびG各々の方が高くなるように設定されている。また前述したように、リール制御において同時当選している他の入賞役の方がボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込まれる。これにより、ボーナス当選して単ゲーム演出が開始されたゲームにおいて、ボーナス入賞させることなく他の入賞役を入賞させる可能性を向上させることができる。単ゲーム演出の結果、および入賞ライン上に停止した図柄の組合せに遊技者を注目させることができる。
また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのFおよびGについては、前述したボーナス期待度に対応させて、ボーナスと同時当選している他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、単ゲーム演出の実行確率が高くなるように設定されている。これにより、ボーナスがリプレイ2と同時当選しているときよりも、ボーナスがイチゴと同時当選しているときの方が単ゲーム演出が実行されやすいために、単ゲーム演出が実行された場合にイチゴが当選している確率が高まる。その結果、単ゲーム演出が実行された場合におけるボーナス当選への期待を煽ることができ、単ゲーム演出が実行されたゲームにおいてイチゴに入賞したときにはボーナス当選に対する期待感を向上させることができる。
また、本実施の形態におけるe1〜e4、f1〜f4、g1〜g4、h1〜h4は、たとえば、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスに当選しているときのe1〜e4、f1〜f4、g1〜g4については、ボーナスが単独当選しているときよりも、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのf1〜f4、g1〜g4については、前述したボーナス期待度に対応させて、同時当選する他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。このため、特定種類の単ゲーム演出が実行されたとき程、ボーナス当選していることに対する期待を向上させ、煽ることができる。
本実施の形態における有利RTあるいは不利RTでは、図9のRT中演出設定処理における抽選により決定された連続演出あるいは単ゲーム演出が実行される。
また、前述した演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、前述した確率状態を制御するための確率状態制御処理、ポイントを付与・管理するとともに報知するためのポイント関連処理、遊技状態等に応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理が行なわれる。
まず、AT抽選について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれる第1AT抽選処理を実行することにより、第1AT抽選を行なう。第1AT抽選処理では、CZ、有利RT、および不利RTのいずれかにおいて、第1AT抽選の契機となる抽選契機役に当選したときに、前回の第1AT抽選以降において実際に付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって第1AT抽選が実行される。遊技状態がCZ、有利RT、および不利RTのいずれかであるかは、メイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき判定される。また、抽選契機役に当選したか否かは、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づき判定される。
また、第1AT抽選処理では、メイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づきボーナス終了したと判定されたときに、当該ボーナス中に付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがって第1AT抽選が実行される。
図11は、第1AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図12および図13は、それぞれ、第1AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。各種テーブルは、ROM91bに格納されている。
第1AT抽選では、図11に示すように、抽選契機役に当選したと判定されたときには図12に示す抽選契機役当選時用テーブルを参照し、ボーナス終了したと判定されたときには図13に示すボーナス終了時用テーブルを参照し、付与されたポイントの総数に応じた確率にしたがってナビストック数が決定される。図11に示すように、抽選契機役として、ボーナス単独、ボーナス+リプレイ2、ボーナス+イチゴ、イチゴ単独、リプレイ2単独(実質的にはリプレイ1+リプレイ2、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3)が設定されている。抽選契機役に当選したか否かは、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。また、ボーナス終了したか否かは、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドから特定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。これより、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
本実施の形態においては、すでに有しているナビストック数と、第1AT抽選で決定されたナビストック数と、第2AT抽選で決定されたナビストック数との合計数に応じて、ATに制御される。ナビストック数の合計数は、ナビストック数情報により特定される。ナビストック数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、AT制御処理においてAT抽選の結果およびATへの制御に応じて更新される。すなわち、サブ制御部91は、AT抽選でナビストック数を獲得したときに、ナビストック数情報を上乗せ更新するための処理を行ない、ATを開始するときにナビストックを1減算するための処理を行なう。サブ制御部91は、非AT中において、RAM91cのナビストック数情報から特定されるナビストック数が1以上あり、所定のAT発動条件が成立したときにATに制御する。
第1AT抽選において、図12に示す抽選契機役当選時用テーブルが参照された場合について説明する。本実施の形態における抽選契機役当選時用テーブルは、抽選契機役の種類に応じて、ナビストックを獲得する割合およびより多いナビストック数を獲得する割合を異ならせるように複数種類設けられている。
図12(a)は、抽選契機役のうちボーナス+イチゴに当選したときに参照される抽選契機役当選時用テーブルを説明するための図である。ボーナス以外において付与された付与ポイントであって、前回の第1AT抽選以降から今回の抽選契機役当選までに付与された付与ポイントの総数(以下、通常付与ポイント総数ともいう)が「0〜2」であるときには、80%の割合でナビストック数が0に決定され、10%の割合でナビストック数が1に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定され、2%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定され、1%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。なお、後述するように、通常付与ポイント総数の上限は、「10」に設定されている。
なお、ナビストック数の期待値とは、獲得するナビストック数の平均値であってもよく、また、獲得可能なナビストック数D1、D2、D3…(たとえば、図12(a)における、ナビストック数としての、1、3、5、10、20)が設定されており、当該ポイントの量各々の付与率P1、P2、P3…(たとえば、図12における当選率)が設定されているとき、D1×P1+D2×P2+D3×P3+…により算出される値などであってもよい。たとえば、図12(a)に示す通常付与ポイント総数が「0〜2」であるときのナビストック数の期待値は、1×0.1+3×0.05+5×0.02+10×0.02+20×0.01=0.75となるように設定されているといえる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、30%の割合でナビストック数が0に決定され、30%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、15%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、42%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、5%の割合でナビストック数が10に決定され、3%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、40%の割合でナビストック数が3に決定され、30%の割合でナビストック数が5に決定され、15%の割合でナビストック数が10に決定され、15%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
図12(b)は、抽選契機役のうちボーナス+リプレイ2に当選したときに参照される抽選契機役当選時用テーブルを説明するための図である。通常付与ポイント総数が「0〜2」であるときには、85%の割合でナビストック数が0に決定され、7%の割合でナビストック数が1に決定され、4%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、40%の割合でナビストック数が0に決定され、35%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、55%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、15%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、60%の割合でナビストック数が3に決定され、15%の割合でナビストック数が5に決定され、13%の割合でナビストック数が10に決定され、12%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
図12(c)は、抽選契機役のうちボーナスに単独当選したときに参照される抽選契機役当選時用テーブルを説明するための図である。通常付与ポイント総数が「0〜2」であるときには、90%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、2%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、50%の割合でナビストック数が0に決定され、30%の割合でナビストック数が1に決定され、15%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、70%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、5%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、70%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、10%の割合でナビストック数が20に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
図12(d)は、抽選契機役のうちイチゴに単独当選したときに参照される抽選契機役当選時用テーブルを説明するための図である。通常付与ポイント総数が「0〜2」であるときには、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、50%の割合でナビストック数が0に決定され、25%の割合でナビストック数が1に決定され、15%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、30%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、10%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、30%の割合でナビストック数が5に決定され、20%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
図12(e)は、抽選契機役のうちリプレイ2に単独当選(実質的にはリプレイ1+リプレイ2当選、あるいはリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3当選)したときに参照される抽選契機役当選時用テーブルを説明するための図である。通常付与ポイント総数が「0〜2」であるときには、98%の割合でナビストック数が0に決定され、1%の割合でナビストック数が1に決定され、1%の割合でナビストック数が3に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「3〜5」であるときには、96%の割合でナビストック数が0に決定され、2%の割合でナビストック数が1に決定され、1%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「6〜9」であるときには、93%の割合でナビストック数が0に決定され、4%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
通常付与ポイント総数が「10」であるときには、90%の割合でナビストック数が0に決定され、4%の割合でナビストック数が1に決定され、3%の割合でナビストック数が3に決定され、2%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、抽選契機役当選時の第1AT抽選が行なわれる。
このように、図12(a)〜(e)各々に示す抽選契機役当選時用テーブルは、通常付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように、すなわちナビストック数の期待値が大きくなるようにして遊技者にとって有利となるように抽選契機役当選時のAT抽選が行なわれるように当選率が設定されている。また、ボーナス当選時であって、通常付与ポイント総数が6以上であるときには、必ず1以上のナビストック数に決定される。
よって、通常付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、ナビストック数の期待値が大きくなるようにして遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、遊技者が認識するポイントの総数が多い程、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ボーナス当選したときに参照される抽選対象役当選時用テーブルのうち、図12(c)に示すテーブルが参照されたときよりも、図12(b)に示すテーブルが参照されたときの方が、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように当選率が設定されている。また、抽選対象役当選時用テーブルとして、図12(b)に示すテーブルが参照されたときよりも、図12(a)に示すテーブルが参照されたときの方が、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように当選率が設定されている。また、図10(a)で前述したように、連続演出が、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が高い割合で実行され、ボーナスに単独当選しているときよりも他の入賞役と同時当選しているときの方が高い割合で実行され、同時当選している入賞役がリプレイ2であるときよりもイチゴであるときの方が高い割合で実行される。このため、連続演出が実行されたときにボーナス当選している可能性を高めるとともに、1以上でかつより多いナビストック数に決定されることに対する期待を煽ることができる。特に、連続演出が実行されてリプレイ2に入賞したときには、ボーナス当選に対する期待感、1以上でかつより多いナビストック数に決定されることに対する期待感を向上させることができる。
なお、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる抽選対象役の順番はこれに限らず、どのような順番であってもよい。たとえば、ボーナス単独当選したときが、ボーナスがイチゴと同時当選したときや、ボーナスがリプレイ2と同時当選したときよりも、ナビストック数の期待値が最も大きくなるようにして遊技者にとって最も有利となるようにAT抽選が行なわれ、ボーナスがイチゴと同時当選したときが、ボーナスがリプレイ2と同時当選したときよりも、ナビストック数の期待値が最も大きくなるようにして遊技者にとって最も有利となるようにAT抽選が行なわれるように構成してもよい。
また、抽選契機役当選時用テーブルとして、図12(d)に示すテーブルが参照されたときには、図12(e)に示すテーブルが参照されたよりも、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように当選率が設定されている。このため、イチゴに入賞したときに1以上でかつより多いナビストック数が決定されたことに対する期待感を向上させることができる。
次に、第1AT抽選において、図13に示すボーナス終了時用テーブルが参照された場合について説明する。ボーナス中に付与された付与ポイントであって、当該ボーナス終了したときにおける付与ポイントの総数(以下、ボーナス中付与ポイント総数ともいう)が「0〜1」であるときには、95%の割合でナビストック数が0に決定され、3%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「2〜3」であるときには、80%の割合でナビストック数が0に決定され、15%の割合でナビストック数が1に決定され、4%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「4」であるときには、60%の割合でナビストック数が0に決定され、25%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定され、4%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が10に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。
ボーナス中付与ポイント総数が「5」であるときには、70%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、10%の割合でナビストック数が20に決定されるように、ボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。なお、後述するように、ボーナス中付与ポイント総数の上限は、「5」に設定されている。
このように、図13のボーナス終了時用テーブルにおいても、ボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように、すなわち遊技者にとって有利となるようにボーナス終了時の第1AT抽選が行なわれる。また、ボーナス中付与ポイント総数が5であるときには必ず3以上のナビストック数に決定される。このため、ボーナス中付与ポイント総数が5であるときにはボーナス終了後において必ずATに制御される。
よって、ボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、遊技者が認識するポイントの総数が多い程、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技者が認識するポイントの総数が少ない場合であっても、後述するような報知抽選が行なわれてポイントが報知されるため、認識したポイントの総数以上のポイントが実際に付与されている可能性があり、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を持続させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により抽選対象役に当選したときあるいはボーナス終了したときに行なわれる第1AT抽選処理により、図12あるいは図13に示すテーブルを参照して、第1AT抽選が行なわれる。
第1AT抽選においてATに制御すると決定される確率に関与するポイントは、サブ制御部91により、演出制御処理に含まれるポイント関連処理が実行されることにより、付与され、管理される。また、サブ制御部91によりポイント関連処理が実行されることにより、前述したポイント付与演出が実行される。図14は、サブ制御部91により実行されるポイント関連処理を説明するためのフローチャートである。
まず、S11においては、所定のポイント付与条件が成立しているか否かが判定される。図15(a)は、ボーナス以外でかつ確率状態が高確率状態であるときに成立し得るポイント付与条件を説明するための図であり、図15(b)は、ボーナス中において成立し得るポイント付与条件を説明するための図である。
まず、図15(a)を参照して、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときには、白ブドウあるいは黒ブドウに当選しかつ入賞しなかったことを条件として成立する。より具体的には、ボーナス以外でかつ高確率状態である場合に白ブドウあるいは黒ブドウに当選しかつ入賞しなかったときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば、遊技状態が初期遊技状態であるときに25%に設定されており、遊技状態が初期遊技状態以外であるときに50%に設定されている。すなわち、高確率状態であるときに白ブドウあるいは黒ブドウに当選しかつ入賞しなかったときであっても、遊技状態が初期遊技状態以外であるときの方が初期遊技状態であるときよりも高い割合でポイント付与条件が成立する。よって、ポイント付与条件が成立しやすい点において、初期遊技状態であるときよりも、初期遊技状態以外の遊技状態であるときの方が、遊技者にとって有利であるといえる。
なお、ボーナス以外でかつ高確率状態であるときに白ブドウあるいは黒ブドウに当選しかつ入賞しなかったことによりポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、ボーナス以外で高確率状態である場合に白ブドウあるいは黒ブドウ当選しかつ入賞したときには、必ずポイント付与条件が成立する。このため、ボーナス以外で高確率状態である場合に白ブドウあるいは黒ブドウ当選しかつ入賞してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
次に、図15(b)を参照して、ボーナス中においては、イチゴ当選することを条件として成立する。より具体的には、ボーナス中であるときにイチゴ当選しかつ入賞しなかったときには、たとえばランダムカウンタから抽出された乱数を用いた所定の抽選で当選することを条件として、ポイント付与条件が成立する。当該所定の抽選で当選する確率は、たとえば50%に設定されている。
なお、ボーナス中にイチゴ当選しかつ入賞せずにポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、所定の報知抽選の結果に応じて報知され得る。
また、ボーナス中であるときにイチゴ当選しかつ入賞したときには、必ずポイント付与条件が成立する。ボーナス中であるときにイチゴ当選しかつ入賞してポイント付与条件が成立した場合に付与されるポイントについては、後述するように、少なくとも所定数(たとえば1)のポイントが付与された旨、報知される。
なお、ボーナス中においては、イチゴ当選したときには、入賞したか否かに関わらず、所定の当選率に従ってポイントを付与するか否かを決定するものであってもよい。これにより、ポイント付与における技術介入度合いを低くすることができる。
なお、当選により必ずポイント付与条件が成立する場合には、所定数のポイントが付与された旨が報知されるものに限らず、後述するS12において決定される付与ポイントを正確に報知するものであってもよい。
図14に戻り、S11において、図15に示した状態に応じたポイント付与条件が成立したと判定されなかったときには、そのままポイント関連処理を終了する。一方、S11においてポイント付与条件が成立していると判定されたときには、S12において、遊技者に付与し得る付与ポイントが設定される。
図16は、S12において付与ポイントを決定するためのテーブルを説明するための図である。ボーナス以外であるときにポイント付与条件が成立したときには、図16のボーナス以外の欄に示されるように、付与ポイントとして、50%の割合で1ポイントに決定され、20%の割合で2ポイントに決定され、20%の割合で3ポイントに決定され、10%の割合で5ポイントに決定される。
ボーナス中であるときにポイント付与条件が成立したときには、図16のボーナス中の欄に示されるように、付与ポイントとして、85%の割合で1ポイントに決定され、10%の割合で2ポイントに決定され、4%の割合で3ポイントに決定され、1%の割合で5ポイントに決定される。
このように、ポイント付与条件がボーナス中に成立したときよりも、ボーナス以外で成立したときの方が、高い割合で、より多いポイントが付与ポイントとして決定される。
なお、ポイント付与条件が成立したときにAT中であるか否かに応じて異なる割合で付与ポイントが決定されるように構成してもよい。より具体的には、ポイント付与条件が、AT中に成立したときよりも、非AT中に成立したときの方が、高い割合で、より多いポイントが付与ポイントとして決定されるように構成してもよい。これにより、AT中であるときよりも非AT中であるときの方が、遊技者にとって有利に第1AT抽選を行なうことができ、非AT中における遊技の興趣を向上させることができる。
また、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態に応じて異なる割合で付与ポイントが決定されるように構成してもよい。より具体的には、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態に応じたテーブルを参照して、付与ポイントが決定されるように構成してもよい。これにより、より多いポイントが付与されることに対する期待感を、ポイント付与条件が成立したときの遊技状態によって異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図14のS12においては、図16に示すテーブルを参照して付与ポイントを決定し、該決定された付与ポイントを特定するための付与ポイント情報をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cの付与ポイント情報に基づき、今回のポイント付与条件が成立したことに起因する付与ポイントを特定する。
なお、本実施の形態においては、S11においてポイント付与条件が成立しているか否かを判定し、成立しているときにS12において付与ポイントを決定する例について説明したが、ポイントを付与するか否かおよび付与ポイントの決定に関しては、これに限らず、1回の抽選でポイントを付与するか否かおよび付与ポイントが決定されるように構成してもよい。例えば、ボーナス以外で高確率状態であり、初期遊技状態中に白ブドウあるいは黒ブドウ当選しかつ入賞しなかったときに、ポイント0〜5のうちいずれにするかを決定するように構成してもよい。この場合、ポイント0に決定されたときには、ポイントが付与されないことになる。
S13においては、ポイント付与の契機となった今回のポイント付与条件が、所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったか否かが判定される。すなわち、今回のポイント付与条件が、図15(a)に示すボーナス以外でかつ高確率状態であるときに白ブドウあるいは黒ブドウに当選しかつ入賞することにより成立した条件、あるいは図15(b)に示すボーナス中であるときにイチゴに当選しかつ入賞することにより成立した条件のいずれかであるかが判定される。
S13において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されたときには、所定数のポイントが付与された旨を報知するために後述するS18へ移行される。本実施の形態においては、たとえば報知ポイントとしてポイント「1」に決定される。
一方、S13において、ポイント付与条件が所定数のポイントが付与された旨を必ず報知する条件であったと判定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するか否かの決定および報知する場合のポイント数の決定を行なう報知抽選するためにS14へ移行される。
S14においては、差数対応報知抽選が行なわれる。差数対応報知抽選とは、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに実際に付与されたポイントの総数と、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに報知されたポイントの総数との差数に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS12において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S12において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS12において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。なお、差数は、S14において、後述する付与ポイント総数(S20で更新)と報知ポイント総数(S19で更新)とから算出される。具体的に、差数は、付与ポイント総数から報知ポイント総数を差し引いた値である。
図17は、差数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。差数対応報知抽選を行なうためのテーブルは、ROM91bに格納されている。本実施の形態における差数対応報知抽選では、まず、図17(a)の差数対応テーブルAを参照して、差数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
差数が「0」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、30%の割合で報知するに決定され、70%の割合で報知しないに決定される。差数が「1」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、40%の割合で報知するに決定され、60%の割合で報知しないに決定される。
差数が「2」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。差数が「3以上」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、70%の割合で報知するに決定され、30%の割合で報知しないに決定される。
このように、図17(a)の差数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、差数が小さい程、高い割合で報知しないに決定され、差数が大きい程、高い割合で報知するに決定される。これにより、すでに差数が大きいときに、さらに報知されないことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
図17(a)の差数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図17(b)の差数対応テーブルBを参照して、S12において設定された付与ポイントおよび差数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。正確に報知しない場合には、付与ポイントよりも第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。
付与ポイントが「1」である場合には、差数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、80%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。付与ポイントが「3」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、90%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、差数が「0〜2」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定され、70%の割合でポイント「5」に決定される。付与ポイントが「5」である場合で、差数が「3以上」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図17(b)の差数対応テーブルBは、差数が小さい程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定され、差数が大きい程、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。また、付与ポイントが多い程、高い割合で正確に報知される。これにより、すでに差数が大きいときや、付与ポイントが多く差数を生じさせやすい場合に、さらに少ないポイントが報知されてしまうことにより差数が大きくなり過ぎることを防止することができる。
本実施の形態における差数対応報知抽選では、図17(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図17(a)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS12において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図17(b)のテーブルのみを用いて差数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図14に戻り、S15においては、S14の差数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S14において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS18へ移行される。一方、S15において報知すると決定されなかったときには、S16へ移行される。
S16においては、総数対応報知抽選が行なわれる。総数対応報知抽選とは、付与ポイント総数(ボーナス以外においては通常付与ポイント総数、ボーナス中においてはボーナス中付与ポイント総数)に応じて、今回ポイント付与条件が成立してS12において設定された付与ポイントを報知するか否かの抽選、S12において設定された付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選、およびS12において設定された付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイント低いポイントを報知するかの抽選を含む。正確に報知しない場合には、付与ポイントよりも第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイント、すなわち付与ポイントよりも少ないポイントから報知ポイントが決定される。
なお、前回第1AT抽選された後から今回のポイント付与条件が成立するまでに実際に付与されたポイントの総数は、後述する付与ポイント総数から特定される。
図18は、総数対応報知抽選を行なうためのテーブルを説明するための図である。総数対応報知抽選を行なうためのテーブルは、ROM91bに格納されている。本実施の形態における総数対応報知抽選では、まず、図18(a)の総数対応テーブルAを参照して、実際に付与されたポイントの総数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「0〜2」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「0〜1」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、80%の割合で報知するに決定され、20%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「3〜5」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「2〜3」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、50%の割合で報知するに決定され、50%の割合で報知しないに決定される。
ボーナス中以外において付与されたポイントの総数が「6〜10」であるとき、あるいはボーナス中において付与されたポイントの総数が「4〜5」であるときには、S12において付与ポイントが設定されたことに伴いポイントが付与された旨を、10%の割合で報知するに決定され、90%の割合で報知しないに決定される。
このように、図18(a)の総数対応テーブルAは、ポイントが付与された旨を、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で報知するに決定され、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で報知しないに決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で報知されないことにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
図18(a)の総数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図18(b)の総数対応テーブルBを参照して、S12において設定された付与ポイントおよびすでに付与されたポイントの総数に応じて、当該付与ポイントを正確に報知するか否かの抽選および当該付与ポイントを正確に報知しない場合に何ポイントを報知するか報知する報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。
付与ポイントが「1」である場合には、付与されたポイントの総数に関わらず、報知ポイントとして、100%の割合でポイント「1」に決定される。付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、70%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、50%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「2」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、90%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、20%の割合でポイント「2」に決定され、70%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、20%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、50%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「3」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、50%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、20%の割合でポイント「3」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「0〜2」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「3」に決定され、90%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「3〜5」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「2〜3」である場合には、報知ポイントとして、10%の割合でポイント「1」に決定され、10%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、50%の割合でポイント「5」に決定される。
付与ポイントが「5」である場合で、ボーナス中以外におけるポイントの総数が「6〜10」である場合、あるいはボーナス中におけるポイントの総数が「4〜5」である場合には、報知ポイントとして、30%の割合でポイント「1」に決定され、30%の割合でポイント「2」に決定され、30%の割合でポイント「3」に決定され、10%の割合でポイント「5」に決定される。
このように、図18(b)の総数対応テーブルBは、付与されたポイントの総数が少ない程、高い割合で付与ポイントあるいは付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように、付与されたポイントの総数が多い程、高い割合で付与ポイントよりもより少ないポイントが付与された旨が報知されるように報知するポイントが決定される。これにより、少ないポイントしか付与されていないときに、高い割合で正確に報知することにより、少ないポイントについては付与されていることを遊技者に認識させ安心させることができる。一方、多いポイントが付与されているときに、高い割合で付与ポイントよりも少ないポイントが報知されることにより、報知ポイントから遊技者が認識しているポイントよりも実際には多いポイントが付与されている可能性を高めることができ、期待感をより持続させることができる。
本実施の形態における総数対応報知抽選では、図18(a)および(b)のテーブルを用いて報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、図18(a)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知するか否かのみを決定し、報知すると決定されたときにはS12において設定された付与ポイントを正確に報知するように構成してもよい。また、図18(b)のテーブルのみを用いて総数に応じて報知ポイントを決定するように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選として、差数対応報知抽選および総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、これに限らず、いずれか一方のみを行なうように構成してもよい。また、差数対応報知抽選を行なった後に総数対応報知抽選を行なう例について説明したが、総数対応報知抽選を行なった後に差数対応報知抽選を行なうように構成してもよい。
また、本実施の形態における報知抽選では、差数や総数に応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定する例について説明したが、これに限らず、報知抽選では、差数や総数に関わらず、S12で設定される付与ポイントに応じて、報知するか否か、および報知ポイントを決定するように構成してもよい。
図14に戻り、S17においては、S16の総数対応報知抽選によりポイントが付与された旨を報知すると決定されたか否かが判定される。報知すると決定されたときには、S16において決定されたポイントが付与された旨を報知するために後述するS18へ移行される。一方、S17において報知すると決定されなかったときには、ポイントが付与された旨を報知するための処理を行なうことなく、S20へ移行される。
S18においては、ポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を実行するための報知処理が行なわれる。報知処理においては、S13においてYESと判定されたときには、ポイント付与演出として、たとえばポイント「1」が付与された旨を特定可能な情報を報知(当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント1獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。また、報知処理においては、ポイント付与演出として、S14またはS16において決定されたポイントが付与された旨を特定可能な情報を報知(たとえば、ポイント「2」が付与された旨を報知する場合には、当該ゲーム開始時または終了時において「ポイント2獲得!!」といったメッセージを表示)するための処理が行なわれる。
なお、ポイント付与演出は、上記態様で実行されるものに限らず、付与されたポイント数に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
S19においては、前回第1AT抽選された後からS18の処理により遊技者に報知されたポイントの総数である報知ポイント総数を特定するための報知ポイント総数情報を更新する。なお、S18において報知されるポイント付与演出としては、報知ポイント総数を特定するための情報(たとえば、「獲得ポイント総数5!!」といったメッセージを表示)を報知してもよい。
報知ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S18においてポイントが付与された旨が報知される毎に当該ポイント分加算更新される。なお、当該報知ポイント総数情報は、図11〜図13で示した第1AT抽選の抽選条件が成立して第1AT抽選が行なわれた後においてリセットされる。
S20においては、S12の処理により実際に付与されたポイントの総数である付与ポイント総数を特定するための付与ポイント総数情報を更新する。付与ポイント総数情報は、RAM91cの所定領域に格納されており、S12において付与ポイントが設定され報知抽選などが行なわれた後に当該付与ポイント分加算更新される。
本実施の形態における付与ポイント総数情報は、図11〜図13で示した第1AT抽選の抽選条件が成立して第1AT抽選が行なわれた後においてリセットされる。なお、付与ポイント総数情報は、第1AT抽選が行なわれることによりリセットされるものに限らず、第1AT抽選が行なわれた後においても当該付与ポイント総数のうち所定数のポイント(たとえば、2ポイント)を持ち越すようにしてもよく、また、当該第1AT抽選でAT当選しなかったときに持ち越すようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、付与ポイント総数の上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S12において設定された付与ポイントを、今回のポイント付与条件が成立するまでの付与ポイント総数に加算すると、前述した上限値を超える場合には、付与ポイント総数として上限値が設定される。これに伴い、報知ポイント総数についても、上限として、ボーナス中以外においては「10」が、ボーナス中においては「5」が、各々予め設定されている。このため、S18においては、報知抽選などで決定されたポイントを報知すると、報知ポイント総数との関係から、前述した上限値を超える場合には、上限値になるポイントが付与された旨が報知される。
なお、報知ポイント総数がすでに上限値である場合には、ポイントが付与されなかったときと同様に報知されない。よって、S12において付与ポイントが設定された後において、報知ポイント総数がすでに上限値である場合にはそのままポイント関連処理を終了させ、報知ポイント総数が上限値に満たない場合にのみS13へ移行するように構成してもよい。
以上のように、本実施の形態においては、ポイント付与条件が成立したときに、差数や実際に付与されているポイントの総数に応じて、報知するか否かおよび報知する場合の報知ポイントが決定され、当該決定結果にしたがって報知される。また、報知ポイントは、実際に付与された付与ポイントよりも、第1AT抽選において遊技者にとって有利度合いが低くなるポイントから報知ポイントが決定される。このため、報知ポイントから遊技者が認識するポイントは、実際に付与されたポイントの総数以下となる。その結果、実際に付与されているポイントの総数が報知ポイントから特定されるポイントの総数よりも多いかもしれないと遊技者に期待感を抱かせることができ、報知ポイントから特定されるポイントの総数よりもATに制御されることに対し大きな期待感を抱かせることができる。
次に、第2AT抽選について説明する。本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれる第2AT抽選処理を実行することにより、第2AT抽選を行なう。第2AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき所定の抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときに第2AT抽選が実行される。図19は、第2AT抽選を実行する契機となる抽選条件を説明するための図である。また、図20は、第2AT抽選において参照されるテーブルを説明するための図である。第2AT抽選において参照されるテーブルは、ROM91bに格納されている。
図19の有利RT、不利RTの欄に示すように、現在の遊技状態が有利RTあるいは不利RTであるときには、演出状態がATであるか否かに関わらず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図20(a)に示すテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの遊技状態コマンドに基づき現在の遊技状態を特定し、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づきボーナス当選したことを特定する。
図20(a)に示すテーブルが参照された場合、50%の割合でナビストック数が0に決定され、40%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定され、7%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定され、1%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
なお、ボーナス終了後においては、第2AT抽選で決定されたナビストック数だけでなく、前述した第1AT抽選で決定されたナビストック数との合計数に応じて、ATに制御される。なお、ナビストック数の合計数については、上限数(たとえば、20)を設け、合計数が上限数以上となる場合には上限数が設定されるように構成してもよい。
また、図19のCZかつATの欄に示すように、スーパーCZに制御されているときには、ボーナス当選することにより抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図20(b)に示すテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。
図20(b)に示すテーブルが参照された場合、60%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。これにより、ボーナス終了後に制御されるCZにおいて、リプレイ1あるいはリプレイ2よりも先にボーナスに当選した場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、図19のCZかつ非ATの欄に示すように、ノーマルCZであるときには、ノーマルCZに制御されてから12ゲーム消化するまでの間において2ゲーム消化する毎に、あるいはボーナス当選することにより、抽選条件が成立する。当該抽選条件が成立したときには、図20(c)に示すテーブルのうち成立した抽選条件に対応するテーブルを参照して第2AT抽選が行なわれる。
第2AT抽選処理においては、ボーナス終了後、ノーマルCZに制御されてから、消化したゲーム数を特定するために、たとえばノーマルCZに制御されてから、メイン制御部41からの遊技状態コマンドを受信する毎に所定のカウンタをカウントアップする処理が行なわれる。カウントアップする処理は、ノーマルCZであるときに行なわれる。すなわち、12ゲーム消化したか否か、当該12ゲーム中において2ゲーム消化したか否かについては、ノーマルCZにおいて消化されたゲーム数を用いて判定される。このため、ノーマルCZへの制御が開始されたときには、リプレイ1やリプレイ2に当選することなく、極力多いゲーム数消化することに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、ノーマルCZにおいて消化されたゲーム数は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドを受信する毎に所定のカウンタの値を1加算することにより計数される。
サブ制御部41は、当該カウンタの値から、ノーマルCZに制御されてから消化したゲーム数を特定し、図19に示す抽選条件を満たすゲーム数であるときに、第2AT抽選が実行される。たとえば、ノーマルCZに制御されてから2回目のゲームが終了したときに、2ゲーム消化したと判定されて、第2AT抽選が実行される。なお、所定のカウンタの値は、12に達したこと、リプレイ1あるいはリプレイ2に入賞したこと、ボーナス当選したことなどによりリセットされる。
ボーナス終了後、ノーマルCZに制御されてから2ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す2G消化時のテーブルを参照して、99%の割合でナビストック数が0に決定され、1%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに2ゲーム消化してノーマルCZに制御されてから計4ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す4G消化時のテーブルを参照して、98%の割合でナビストック数が0に決定され、2%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに2ゲーム消化してノーマルCZに制御されてから計6ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す6G消化時のテーブルを参照して、95%の割合でナビストック数が0に決定され、5%の割合でナビストック数が1に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに2ゲーム消化してノーマルCZに制御されてから計8ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す8G消化時のテーブルを参照して、90%の割合でナビストック数が0に決定され、7%の割合でナビストック数が1に決定され、2%の割合でナビストック数が3に決定され、1%の割合でナビストック数が5に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに2ゲーム消化してノーマルCZに制御されてから計10ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す10G消化時のテーブルを参照して、70%の割合でナビストック数が0に決定され、20%の割合でナビストック数が1に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定され、3%の割合でナビストック数が5に決定され、2%の割合でナビストック数が10に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
また、さらに2ゲーム消化してノーマルCZに制御されてから計12ゲーム消化したと判定されたときには、図20(c)に示す12G消化時のテーブルを参照して、60%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、10%の割合でナビストック数が5に決定され、3%の割合でナビストック数が10に決定され、2%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。
なお、図20(c)に示す12G消化時のテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
また、ノーマルCZにおいてボーナス当選したときには、図20(c)に示すボーナス当選時のテーブルを参照して、30%の割合でナビストック数が1に決定され、35%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定され、10%の割合でナビストック数が10に決定され、5%の割合でナビストック数が20に決定されるように、第2AT抽選が行なわれる。なお、図20(c)に示すボーナス当選時のテーブルが参照されて第2AT抽選が行なわれた場合には、必ず1以上のナビストック数に決定されるため、必ずATに制御されることになる。
ここで、遊技状態が、CZであるとき、有利RTあるいは不利RTであるとき、各々で実行される第2AT抽選における、遊技者にとっての有利度合いを対比する。遊技者にとっての有利度合いとは、たとえば、AT抽選においてナビストック数が1以上に決定される割合すなわちATに制御される割合の高低、AT抽選においてより多いナビストック数に決定される割合の高低などをいう。
まず、ボーナス当選することにより抽選条件が成立した場合、有利RTあるいは不利RTであるときに実行される第2AT抽選においては、図20(a)に示すテーブルが参照され、CZであるときに実行される第2AT抽選においては、図20(b)、(c)に示すボーナス当選時のテーブルが参照される。このため、CZであるときの方が、有利RTあるいは不利RTであるときよりも、高い割合でナビストック数が1以上に決定され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定される。すなわち、CZにおいては、有利RTあるいは不利RTであるときよりも、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、CZであるときには、有利RTあるいは不利RTであるときよりも、ATに制御されること、およびより多いナビストック数を獲得することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、非ATであるノーマルCZにおいては、第1AT抽選が行なわれずとも、当該ノーマルCZに制御されてから12ゲーム消化するまでの間において2ゲーム消化する毎に、図20(c)に示す2G〜12G消化時のテーブルが参照されて第2AT抽選される。このため、ノーマルCZにおいては、スーパーCZであるときよりも、より高い割合でATに制御されることになる。また、ノーマルCZにおいては、前述したように、ボーナス当選することにより、スーパーCZであるときよりも、高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるといえる。その結果、ノーマルCZにおいては、ATに制御されることに対し期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ノーマルCZにおいては、図20(c)の2G〜12G消化時のテーブルに示すように、消化ゲーム数に比例して、ATに制御される割合、およびより多いナビストック数に決定される割合各々が高くなるように、当選率が設定されている。すなわち、ノーマルCZにおいては、リプレイ1あるいはリプレイ2に当選することなく極力多い回数ゲーム消化することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれる第2AT抽選処理により、現在の遊技状態および演出状態に応じて定められた抽選条件が成立したか否かが判定され、抽選条件が成立したときには図20に示すテーブルのうち対応するテーブルを参照して、第2AT抽選が行なわれる。
なお、図20で示すテーブルのうち、ボーナス当選時に参照されるテーブルについては、当該ボーナスが、単独で当選したか、他の入賞役と同時当選したか、および同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、異なる振分率に設定された複数種類のテーブルを設け、遊技状態および当選状況に応じたテーブルを用いて第2AT抽選を行なうようにしてもよい。これにより、ボーナスの当選状況に応じて、1以上でかつより多いナビストック数に決定されることに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施の形態におけるサブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてナビストック数情報を更新する。また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、非AT中であって、ナビストック数が1以上でかつ予め定められたAT発動タイミングに到達したときに、ナビストック数を1減算更新するとともに、ATフラグをRAM91cの所定領域にセットして、演出状態をATに制御する。
本実施の形態におけるAT発動タイミングは、ボーナス当選あるいは終了に関連してナビストック数を獲得したときには当該ボーナスが終了し、CZに制御されるときに定められている。
また、CZおよび有利RTであるときに図12(d)あるいは(e)が参照されて第1AT抽選によりナビストック数を獲得したときのAT発動タイミングは、当該ゲームが終了したときに定められており、不利RTであるときに図12(d)あるいは(e)が参照されて第1AT抽選によりナビストック数を獲得したときのAT発動タイミングは、当該不利RTが終了(ボーナス当選あるいは規定ゲーム消化による終了を含む)した後においてCZに制御されたときに定められている。また、図20(c)のゲーム数に応じたテーブルが参照されて第2AT抽選によりナビストック数を獲得したときのAT発動タイミングは、当該ゲームが終了したときに定められている。なお、当該AT発動タイミングは、たとえばランダムカウンタから抽出した乱数に基づく抽選により決定されるように構成してもよい。
サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ナビストック獲得契機の成立に応じてナビストック数情報を設定するとともに、対応するAT発動タイミングに到達したときに、ナビストック数を1減算更新するとともに、ATに制御されていることを示すATフラグをRAM91cの所定領域にセットして演出状態をATに制御する。これにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。
なお、本実施の形態では、AT発動タイミングに達してゲームが開始されるときにATに制御するが、これに限らず、AT発動タイミングに達した後であって特定のナビ対象役(たとえば、不利RTへの制御契機となるリプレイ1)に当選したときにATに制御するようにしてもよい。また、ボーナスを経由することなくナビストック獲得契機が成立したときのみ、AT発動タイミングに達した後であって特定のナビ対象役(たとえば、不利RTへの制御契機となるリプレイ1)に当選したときにATに制御するようにしてもよい。これにより、たとえば、ゲーム開始時においてATに制御されない場合でも、その後ナビ対象役に当選したときにATが開始されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ATであるときには、消化したゲーム数を計数する。このときに、消化したゲーム数が所定回数に到達したときに、ナビストック数情報が示すナビストック数が0であれば、ATフラグをクリアしてATを終了し、ナビストック数情報が1以上のナビストック数であると判定されたときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、さらに所定回数ゲームを消化するまでATに継続して制御する。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、スーパーCZにおいてリプレイ1入賞したときにATを強制的に終了させる。これにより、不利RTにおいて、ATに制御されることを防止することができる。
以上のように、CZや有利RTであるときには、ナビストック数を1ポイント消費することにより、所定回数のゲームを消化する間ATに制御される。また、ATにおいて所定回数ゲームを消化したときであっても、未だナビストック数が1以上であることを条件として、引き続き所定回数のゲームを消化する間再びATに制御される。これにより、AT抽選の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた期間に亘り、ATに制御可能となるといえる。また、AT抽選の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた回数だけ、ATに繰り返し制御可能となるといえる。
なお、ナビストック数を1ポイント消費することによる所定回数のゲームを消化したときには、未だナビストック数が1以上であるときであっても、引き続き当該ナビストック数を1消費してATに制御するか否かの継続抽選を行なうようにしてもよい。この場合、継続抽選において当選したときには、継続してATに制御し、継続抽選において当選しなかったときには、未だナビストック数が1以上であるときであっても、継続してATに制御しないように構成してもよい。
なお、AT中であるときには、遊技状態演出としてAT中演出が実行される。このAT中演出では、ナビストック数を1ポイント消費することにより制御されるAT中に消化したゲーム数を特定可能な情報(たとえば、「残り15ゲーム!」といったメッセージを表示など)を報知するとともに、消化したゲーム数が所定回数に到達したゲームが終了したときに、一旦AT中演出を終了し、以後ATに引き続き制御される場合には次のゲーム開始時にATが継続される旨を特定可能な情報(たとえば、「継続!」といったメッセージを表示など)を報知する。これにより、所定回数毎にATが継続するか否かに対する期待感を効果的に向上させることができる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理において、ATフラグがセットされているときに、AT抽選でナビストック数をさらに獲得した場合には、ナビストック数を上乗せ加算する。
また、ATフラグがセットされているときに、ボーナス当選したときには、メイン制御部41により内部中RTに制御されるが、サブ制御部91によりAT中演出が継続して実行され、ボーナス当選前と同じようにナビ演出が実行される。なお、内部中RTにおいては、ナビ演出が実行されても、ATであるときに消化したゲーム数として計数しない。
また、AT中に当選したボーナスでは、サブ制御部91により非AT中に当選したボーナスと同じボーナス中演出が実行される。また、AT中に当選したボーナスが終了した後において、CZに制御されるときから再びナビ演出が実行可能となる。
また、本実施の形態におけるサブ制御部91は、ATに制御されている、スーパーCZやARTであるときに、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を行なうことにより、内部当選の結果に応じたナビ演出が実行される。内部当選の結果は、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される。
たとえば、スーパーCZにおいては、リプレイ1+リプレイ2やリプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選したときに、当選したリプレイの組合せに応じたナビ演出が実行され、白ブドウや黒ブドウのいずれかに当選したときに当選しているブドウの種類に応じたナビ演出が実行される。これにより、スーパーCZにおいては、操作を誤らない限り、意図的にリプレイ2を入賞させて有利RTに制御することができるとともに、白ブドウおよび黒ブドウを確実に入賞させることができる。
また、ARTにおいては、白ブドウや黒ブドウのいずれかに当選したときに当選しているブドウの種類に応じたナビ演出が実行される。これにより、ARTにおいては、操作を誤らない限り、意図的に白ブドウおよび黒ブドウを確実に入賞させることができる。
ナビ演出としては、リプレイ1+リプレイ2に当選したときには、左リール2Lまたは中リール2Cを第1停止させるための情報、たとえば「左あるいは中から押せ!」といったメッセージを表示する演出が実行され、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3に当選したときには、「右から押せ!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
また、白ブドウや黒ブドウのいずれかに当選したときには、当選したブドウの種類を特定可能な情報、たとえば、白ブドウに当選したときには、「左の白7を狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行され、黒ブドウに当選したときには、「左の黒7を狙え!」といったメッセージを表示する演出が実行される。
なお、ナビ演出は、上記態様で実行されるものに限らず、内部当選結果に応じた態様で実行される演出であれば、どのような態様で実行されるものであってもよい。
以上、本実施の形態におけるサブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、AT制御処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じて演出状態を制御して、ATであるときにはナビ演出を実行する。
次に、前述した第1実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図9のS2や図10(a)で示したように、内部抽選において、ボーナスに当選しているか否か、ボーナスがイチゴやリプレイ2などの他の入賞役と同時当選しているか否か、ボーナスが他の入賞役と同時に当選しているときには当該他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて異なる割合に従って、連続演出抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じた連続演出が実行される。換言すれば、第1の内部当選状況であるときと第2の内部当選状況であるときとで異なる割合に従って、連続演出抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じた連続演出が実行される。このため、連続演出が実行されるか否か、連続演出がいずれの種類であったか、および、連続演出が実行されたときにおいて、チャンス目が停止されたか、イチゴやリプレイ2に入賞したか、入賞した入賞役がいずれの種類であったかに応じて、ボーナス当選していることに対し遊技者が抱く期待を煽ることができる。
より具体的には、図10(a)で示したA〜Dについて、ボーナスに当選していないときのDよりも、ボーナスに当選しているときのA〜C各々の方が高くなるように設定されているため、いずれかの連続演出が実行されたときにボーナス当選していることに対する期待感を高めることができる。
また、ボーナスに当選しているときのA〜Cについて、ボーナスが単独当選しているときのAよりも、ボーナスが他の入賞役(イチゴ、リプレイ2)と同時当選しているときのBおよびC各々の方が高くなるように設定されており、かつリール制御において同時当選している他の入賞役の方がボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込まれるため、ボーナス当選して連続演出が開始されたゲームにおいて、ボーナス入賞させることなく他の入賞役を入賞させる可能性を向上させることができる。また、当該ゲーム以降に開始されるゲームにおいては、ボーナス当選していた場合には内部中RTに制御されているため、ボーナス入賞させることなくたとえばリプレイを入賞させる可能性を向上させることができる。その結果、連続演出が実行された場合に、ボーナス当選に対する期待を複数ゲームにわたり煽りやすくすることができる。
また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのBおよびCについては、前述したボーナス期待度に対応させて、ボーナスに当選しているときにはリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、連続演出の実行確率が高くなるように設定されている。これにより、ボーナスがリプレイ2と同時当選しているときよりも、ボーナスがイチゴと同時当選しているときの方が連続演出が実行されやすいために、連続演出が実行された場合にイチゴが当選している確率が高まる。その結果、連続演出が実行された場合におけるボーナス当選への期待を煽ることができ、連続演出が実行されたゲームにおいてイチゴに入賞したときにはボーナス当選に対する期待感を向上させることができる。
さらに、A〜Dを構成するa1〜a4、b1〜b4、c1〜c4、d1〜d4について、たとえば、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスに当選しているときのa1〜a4、b1〜b4、c1〜c4については、ボーナスが単独当選しているときよりも、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのb1〜b4、c1〜c4については、前述したボーナス期待度に対応させて、同時当選する他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、ゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されている。このため、ゲーム数が多い連続演出が実行される程、ボーナス当選していることに対する期待を向上させ、煽ることができる。
(2) さらに、規定ゲーム数消化により終了する有利RTや不利RTにおいて、図9のS1において残りゲーム数が5ゲーム未満であると判定されたときには、規定ゲーム数消化した後においても継続して連続演出が実行されてしまうことを規制するとともに、図9のS3や図10(b)で示したように、当選状況に応じて異なる割合に従って、単ゲーム演出抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じた単ゲーム演出が実行される。このため、連続演出を実行したとしても有利RTや不利RTが規定ゲーム消化により終了したことがわかりにくくなるといった不都合の発生を防止するとともに、単ゲーム演出が実行されることによりボーナス当選していることに対する期待を遊技者に抱かせることができる。
また、有利RTや不利RTの残りゲーム数が5ゲーム未満であるときに、単ゲーム演出が実行されるか否か、単ゲーム演出がいずれの種類であったか、および、単ゲーム演出が実行されたときにおいて、イチゴやリプレイ2に入賞したか、入賞した入賞役がいずれの種類であったかに応じて、ボーナス当選していることに対し遊技者が抱く期待を煽ることができる。
より具体的には、図10(b)で示したE〜Hについて、ボーナスに当選していないときのHよりも、ボーナスに当選しているときのE〜G各々の方が高くなるように設定されている。このため、単ゲーム演出が実行されたときにボーナス当選している可能性を高めることができる。
また、ボーナスに当選しているときのE〜Gについて、ボーナスが単独当選しているときのEよりも、ボーナスが他の入賞役(イチゴ、リプレイ2)と同時当選しているときのFおよびG各々の方が高くなるように設定されている。また前述したように、リール制御において同時当選している他の入賞役の方がボーナスよりも優先的に入賞ライン上に引き込まれる。これにより、ボーナス当選して単ゲーム演出が開始されたゲームにおいて、ボーナス入賞させることなく他の入賞役を入賞させる可能性を向上させることができる。その結果、単ゲーム演出の結果、および入賞ライン上に停止した図柄の組合せに遊技者を注目させることができる。
また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのFおよびGについては、前述したボーナス期待度に対応させて、ボーナスと同時当選している他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、単ゲーム演出の実行確率が高くなるように設定されている。これにより、ボーナスがリプレイ2と同時当選しているときよりも、ボーナスがイチゴと同時当選しているときの方が単ゲーム演出が実行されやすいために、単ゲーム演出が実行された場合にイチゴが当選している確率が高まる。その結果、単ゲーム演出が実行された場合におけるボーナス当選への期待を煽ることができ、単ゲーム演出が実行されたゲームにおいてイチゴに入賞したときにはボーナス当選に対する期待感を向上させることができる。
さらに、E〜Hを構成するe1〜e4、f1〜f4、g1〜g4、h1〜h4について、たとえば、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスに当選しているときのe1〜e4、f1〜f4、g1〜g4については、ボーナスが単独当選しているときよりも、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。また、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのf1〜f4、g1〜g4については、前述したボーナス期待度に対応させて、同時当選する他の入賞役の種類がリプレイ2よりもイチゴであるときの方が、特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように設定されている。このため、特定種類の単ゲーム演出が実行されたとき程、ボーナス当選していることに対する期待を向上させ、煽ることができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図12で示したように、内部抽選においてボーナスがイチゴやリプレイ2などの他の入賞役と同時当選しているか否か、ボーナスが他の入賞役と同時に当選しているときには当該他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて異なる割合に従って、第1AT抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じてナビストック数が付与される。このため、連続演出が実行されたときに、イチゴやリプレイ2に入賞したか、入賞した入賞役がいずれの種類であったか、連続演出がいずれの種類であったかに応じて、1以上でかつより多いナビストック数に決定されること、すなわち遊技者にとって有利となるようにナビストック数を獲得することに対する期待を煽ることができる。
(4) 入賞ライン上に停止された図柄の組合せに応じて有利RTにも不利RTにも得る点において、CZは遊技者にとって注目度の高い遊技状態である。このようなCZへは、図6に示すように、ボーナス終了後、および規定ゲーム数消化により終了する有利RTや不利RTの終了後に制御される。前述した実施の形態においては、CZの前段階となる有利RTや不利RTであるときに開始された連続演出が、当該規定ゲーム数消化によりCZへ制御された後においても継続して実行されてしまうことが規制される。このため、CZへの制御開始契機がわかりにくくなるといった不都合の発生が防止される。その結果、CZに制御されており入賞ライン上に停止された図柄の組合せに応じて有利RTにも不利RTにも得るといった緊張感を、確実に遊技者に体感させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前述した実施の形態においては、CZであるときにリプレイ1に入賞すると不利RTに制御されてしまうが、当該リプレイ1と同時当選するリプレイ2に入賞すると有利RTに制御される。リプレイ1およびリプレイ2は、図8で説明したように、リプレイ1+リプレイ2が当選したか、リプレイ1+リプレイ2+リプレイ3が当選したかによって、リプレイ1入賞を回避させてリプレイ2を入賞させるための操作手順が異なる。
一方、CZにおいてATに制御されているスーパーCZであるときには、当選しているリプレイの組合せに応じたナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、ナビ演出にしたがって、当該リプレイ1入賞を回避させリプレイ2を入賞させるための操作手順で操作することができる。よって、スーパーCZに制御されているときには、不利RTに制御されてしまうことを回避でき、有利RTに制御させることができるため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、ATに制御されているときには、白ブドウあるいは黒ブドウのいずれかに当選したときに、当選した入賞役の種類に応じたナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、当選した白ブドウあるいは黒ブドウを入賞させるための操作手順で操作することができる。よって、ATに制御されているときには、当選した白ブドウあるいは黒ブドウを取りこぼすことなく入賞させることができる。また、高確率状態においては、白ブドウあるいは黒ブドウに入賞することにより100%ポイントが付与される。このため、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
以上より、ATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、ATに制御されるか否かにより遊技者にとっての有利度合いにメリハリをつけることができ、ATに制御されることに対する期待感を効果的に高め、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 前述した実施の形態では、図11〜図13で示した第1AT抽選や、図19および図20で示した第2AT抽選などのAT抽選において、1以上のナビストックに決定されることにより、ATに制御される。
また、AT抽選のうち第1AT抽選は、図11で示したように、抽選契機役当選時およびボーナス終了時に行なわれる。抽選契機役当選時に行なわれる第1AT抽選では、ボーナス以外において付与された付与ポイント総数に応じて、当該付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって抽選される。また、ボーナス終了時に行なわれる第1AT抽選では、ボーナス中に付与された付与ポイント総数に応じて、当該付与ポイント総数が多い程、高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって抽選される。よって、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれるように、遊技者はより多くのポイントが付与されることに期待感を抱かせることができる。
また、前述した実施の形態では、図14に示すポイント関連処理において、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、S18においてポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出を行なうための報知処理が行なわれる。この報知処理では、図14のS13〜S16の処理結果に基づき、図14のS12で設定された付与ポイントを正確に報知するポイント付与演出か、あるいは図14のS12で設定された付与ポイントよりも少ないポイントを報知するポイント付与演出が実行される。また、図14に示すポイント関連処理では、ポイント付与条件が成立してポイントが付与された場合であっても、図14のS14またはS16の報知抽選において報知しないに決定されたときには、ポイント付与演出が実行されず、ポイントが付与された旨が全く報知されない。このため、実行されたポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないといった期待感を遊技者に抱かせることができる。
その結果、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれること、およびATに制御されることに対し、ポイント付与演出から特定されるポイント総数よりも大きな期待感を抱かせることができる。また、ポイント付与演出から特定されるポイント総数が比較的少ないときであっても、当該ポイント総数よりも多いポイントが実際には付与されているかもしれないため、より高い割合で1以上でかつより多いナビストック数に決定されるように定められた当選率にしたがって第1AT抽選が行なわれること、およびATに制御されることに対する期待感を持続させることができる。
また、図14に示すポイント関連処理においては、ポイント付与条件が成立してポイントが付与されたことを条件として、図14のS12で設定された付与ポイントに対するポイント付与演出が行なわれる。このため、前述した期待感をポイント付与演出が実行される毎に段階的に高めることができる。また、付与されたポイント総数を遊技者が予想するために、実行されたポイント付与演出から特定されるポイントを遊技者自身が累積加算して記憶するといった面白みを付加することができる。
(7) ポイント関連処理のS14における差数対応報知抽選では、図17(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、すでに実行されたポイント付与演出から特定される報知ポイント総数と実際に付与されている付与ポイント総数との差数に応じた確率で決定される。さらに、差数対応報知抽選では、差数が小さいときよりも差数が大きいときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。これにより、差数が大きくなり過ぎてしまうこと、およびポイント付与演出から特定されるポイントの信頼性が低くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
(8) ポイント関連処理のS16における総数対応報知抽選では、図18(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、実際に付与されている付与ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、総数対応報知抽選では、付与ポイント総数が多いときよりも付与ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、付与ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(9) 図17(a)および図18(a)で示したように、ポイント付与条件が成立したときであっても、報知抽選で報知しないと決定されたときには、ポイント付与演出が実行されない。このため、ポイント付与演出が実行されなかったときであっても、実際にはポイントが付与されていることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 図17(b)および図18(b)で示したように、報知抽選で報知すると決定されたときであっても、実際に付与された付与ポイントよりも少ないポイントが付与された旨を報知するポイント付与演出が実行され得る。このため、ポイント付与演出から少ないポイントしか特定されなかったときであっても、実際にはより多いポイントが付与されていることに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) 図15で示したように、ポイント付与条件は、確率状態が30あるいは50ゲーム消化するまで継続される高確率状態や、複数ゲームに亘り制御されるボーナス中に成立し得る。このため、高確率状態に制御されることに対する期待感を抱かせることができる。また、ボーナスに制御されることに対しより一層大きな期待感を抱かせることができる。さらに、高確率状態やボーナスなど複数ゲームに亘り継続する状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(12) CZにおいて入賞することにより終了させて不利RTへ制御する契機となるリプレイ1は、図8で示したように、第1停止させるリールの種類に応じて、リプレイ1に入賞する場合と、リプレイ1入賞を回避して有利RTへ制御する契機となるリプレイ2を入賞させる場合とが振り分けられるため、リール停止させるときの面白みを向上させることができる。
また、本実施の形態におけるリプレイ1入賞を回避する際に、停止操作タイミングを考慮する必要がないため、リール停止させる際に生じる遊技者の負担を軽減することができる。
(13) 第2AT抽選の抽選条件は、図19に示すように、第2AT抽選で、ナビストック数が1以上に決定されATに制御する決定がされる割合、およびより多いナビストック数に決定される割合は、有利RTあるいは不利RTであるときに参照されるテーブル(図20(a)のテーブル)よりも、CZであるときに制御されているときに参照されるテーブル(図20(b)、(c)のボーナス当選時のテーブル)の方が高くなるように当選率が設定されている。このため、CZにおいて、遊技者はATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(14) ノーマルCZにおいては、図19に示すように、12ゲーム消化するまでの間において2ゲーム消化する度に抽選条件が成立し、第2AT抽選が行なわれる。すなわち、ノーマルCZにおいては、所定回数ゲーム消化する度に抽選条件が成立して第2AT抽選が行なわれる。このため、ノーマルCZにおいては、遊技者は所定回数ゲーム消化する毎に段階的にATに制御されることに対する期待感を抱きながら遊技を進行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図20(c)の12G消化時のテーブルに示すように、ノーマルCZにおいて12ゲーム消化することにより、第2AT抽選においてATに制御することが決定され、必ずATに制御され、スーパーCZに昇格する。このため、ノーマルCZにおいては、リプレイ2入賞により有利RTに制御されることに加えて、リプレイ1入賞を発生させずに12ゲーム消化することを最終目標として設定し遊技を進行するといった面白みを付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ノーマルCZ中の消化ゲーム数により必ずATに制御する契機となる条件は、ノーマルCZ中に消化したゲーム数が予め定められたゲーム数(12ゲーム)に到達すること、ノーマルCZ中において特定の入賞役に当選したゲーム数が予め定められたゲーム数(たとえば、3ゲーム)に到達することなどにより成立するものであってもよい。
また、図20(c)の2G〜12G消化時のテーブルに示すように、ATに制御される割合およびより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に高くなるように、ノーマルCZ中において所定回数ゲーム消化する度に第2AT抽選が行なわれる。これにより、ノーマルCZ中において消化したゲーム数に応じてATに制御されることに対する期待感を異ならせることができる。すなわち、消化したゲーム数に比例してATに制御されることに対する期待感を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
〔第2実施の形態〕
前述した第1実施の形態では、規定ゲーム数で終了する遊技状態であるときにおいて規定ゲーム数消化した後においても連続演出が継続して実行されないようにするための手段として、残りゲーム数が所定ゲーム数未満であるときにおいて、連続演出を実行させないように規制し、単ゲーム演出によりボーナス当選情報を報知する手段を採用したスロットマシンについて説明した。しかし、規定ゲーム数で終了する遊技状態であるときにおいて規定ゲーム数消化した後においても連続演出が継続して実行されないようにするための手段としては、これに限るものではない。第2実施の形態においては、規定ゲーム数で終了する遊技状態であるときにおいて規定ゲーム数消化した後においても連続演出が継続して実行されないようにするために、たとえば、残りゲーム数が所定ゲーム数であるときにおいて連続演出を実行するときに当該連続演出の継続ゲーム数が所定ゲーム数より大きいゲーム数に決定されないように規制する手段を採用したスロットマシンについて説明する。なお、第2実施の形態において、第1実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施の形態と異なる部分について説明する。
図21は、第2実施の形態における、RT中演出設定処理を説明するためのフローチャートである。RT中演出設定処理は、サブ制御部91により、遊技状態コマンドから有利RTあるいは不利RTであることが特定されたゲームが開始されるときに行なわれる。
S21においては、前回ゲーム終了時にメイン制御部41から送信される遊技状態コマンドから特定されるRTの残りゲーム数が、連続演出の最大継続ゲーム数である5以上であるか否かが判定される。
S21において、RTの残りゲーム数が5以上であると判定されたときには、S22において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、連続演出を実行するか否かおよび実行する連続演出の種類を決定する。S22においては、第1実施の形態における図9のS2と同様に、図10(a)に示す連続演出抽選用テーブルを用いて、当選状況に応じて定められた割合に従い、乱数抽選される。
一方、S21において、RTの残りゲーム数が5以上でないと判定されたときには、S23において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、ボーナス当選しているか否かが判定される。S23においてボーナス当選していると判定されたときには、S22に移行されて連続演出抽選が行なわれる。これにより、RTの残りゲーム数が5以上でないときであっても、ボーナス当選しているときにのみ、プレミア的に当該RTの残りゲーム数消化した後においても継続し得る連続演出が実行可能となる。
S23においてボーナス当選していないと判定されたときには、S24において、RTの残りゲーム数が、連続演出の最小継続ゲーム数である2以上であるか否かが判定される。
S24においてRTの残りゲーム数が2以上であると判定されたときには、S25において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況および残りゲーム数に応じて、連続演出を実行するか否かおよび実行する連続演出の種類を決定する。S25における連続演出抽選では、継続ゲーム数が、RTの残りゲーム数以下となる連続演出に決定される。
たとえば、S25においては、S22と同様に、図10(a)に示す連続演出抽選用テーブルを用いて、当選状況に応じて定められた割合に従い乱数抽選により連続演出を仮決定し、当該仮決定された連続演出の継続ゲーム数がRTの残りゲーム数以下であるか判定し、RTの残りゲーム数以下であると判定されたときには当該連続演出に決定し、RTの残りゲーム数以下でないと判定されたときには継続ゲーム数がRTの残りゲーム数の連続演出に変更決定するように構成してもよい。
また、S25においては、RTの残りゲーム数以下の連続演出から、所定の割合に従って乱数抽選により一の連続演出を決定するように構成してもよい。たとえば、RTの残りゲーム数が4のときに単ゲーム演出1〜3各々について割合が割り振られた第1抽選用テーブルと、RTの残りゲーム数が3のときに単ゲーム演出1〜2各々について割合が割り振られた第2抽選用テーブルと、RTの残りゲーム数が2のときに単ゲーム演出1について割合が割り振られた第3抽選用テーブルとを備え、第1〜第3抽選用テーブルからRTの残りゲーム数に応じたテーブルを参照して、当該テーブルから特定される割合に従って乱数抽選により一の連続演出を決定するように構成してもよい。
S24においてRTの残りゲーム数が2以上でないと判定されたとき、すなわち複数ゲームに亘り演出を実行できない場合には、S26において、メイン制御部41からの内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて、単ゲーム演出を実行するか否かおよび実行する単ゲーム演出の種類を決定する。なお、S24において判定されるゲーム数は、2ゲームに限らず、所定の複数ゲーム数であればよく、たとえば3ゲームや4ゲームなどであってもよい。
S26においては、第1実施の形態における図9のS3と同様に、図10(b)に示す単ゲーム演出抽選用テーブルを用いて、当選状況に応じて定められた割合に従い、乱数抽選される。
本実施の形態における有利RTあるいは不利RTでは、図21のRT中演出設定処理における抽選により決定された連続演出あるいは単ゲーム演出が実行される。
次に、前述した第2実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した第2実施の形態においては、規定ゲーム数消化により終了する有利RTや不利RTにおいて、図21のS21において残りゲーム数が5ゲーム未満であると判定されたことを条件として、図21のS25において連続演出を実行する継続ゲーム数をRTの残りゲーム数以下に規制する。このため、連続演出を実行したとしても有利RTや不利RTが規定ゲーム消化により終了したことがわかりにくくなるといった不都合の発生を防止するとともに、継続ゲーム数が規制されるものの連続演出が実行されることによりボーナス当選していることに対する期待を遊技者に抱かせることができる。
(2) 前述した第2実施の形態においては、規定ゲーム数消化により終了する有利RTや不利RTにおいて、図21のS24において残りゲーム数が2ゲーム未満であると判定されたときには、図21のS26や図10(b)で示したように、当選状況に応じて異なる割合に従って、単ゲーム演出抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じた単ゲーム演出が実行される。このため、連続演出を実行したとしても有利RTや不利RTが規定ゲーム消化により終了したことがわかりにくくなるといった不都合の発生を防止するとともに、単ゲーム演出が実行されることによりボーナス当選していることに対する期待を遊技者に抱かせることができる。
(3) 前述した第2実施の形態においては、規定ゲーム数消化により終了する有利RTや不利RTにおいて、図21のS21において残りゲーム数が5ゲーム未満であると判定されたときであっても、図21のS23においてボーナス当選していると判定されたときにのみ、当該RTの残りゲーム数消化した後においても継続し得る連続演出を実行可能となる。これにより、RTの残りゲーム数消化した後においても継続し得る連続演出をプレミア的に実行させかつボーナス当選していることを遊技者に認識させることができる。また、連続演出に意外性を付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した第2実施の形態におけるスロットマシンにおいては、前述した第1実施の形態と共通する技術思想による構成について、前述した第1実施の形態の場合と同様の技術的効果を得ることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、有利RTおよび不利RTの残りゲーム数が、所定のゲーム数未満(第1実施の形態では5ゲーム未満、第2実施の形態では2ゲーム未満)であるときにのみ、各々、単ゲーム演出を実行可能とし、所定のゲーム数以上であるときには単ゲーム演出を実行しない例について説明した。しかし、単ゲーム演出は、残りゲーム数が所定のゲーム数未満であるときに限らず、所定のゲーム数以上であるときにも実行され得るように構成してもよい。より具体的には、たとえば、図9のS2、図21のS22、あるいはS25において連続演出を実行しない決定が行なわれた場合に、単ゲーム演出抽選を行ない、当該抽選結果に従って単ゲーム演出を実行するように構成してもよい。また、このように構成する場合、有利RTおよび不利RTの残りゲーム数が所定のゲーム数以上であるときには、所定のゲーム数未満であるときに単ゲーム演出が実行される割合(図10(b)など参照)よりも、同じ当選状況において低い割合で単ゲーム演出が実行されるように構成してもよい。これにより、単ゲーム演出にプレミア感をより一層持たせることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、規定ゲーム数消化により終了する遊技状態として有利RTおよび不利RTを例示し、当該遊技状態の残りゲーム数が所定ゲーム数未満であるときに連続演出の実行あるいは継続ゲーム数を規制する例について説明した。しかし、規定ゲーム数消化により終了する遊技状態は、これに限るものではない。
たとえば、ボーナス終了後において有利RTに制御され、有利RTをボーナス当選するかまたは規定ゲーム数消化により終了する遊技状態とし、規定ゲーム数消化したときには不利RTに制御させ、当該不利RTを規定ゲーム数消化により終了させずにボーナスに当選するまで継続して制御させるように構成してもよい。この場合においては、有利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数未満であるときに連続演出の実行あるいは継続ゲーム数を規制する制御を行なうように構成してもよい。なお、終了したボーナスの種類によって、有利RTに制御されずに不利RTに制御されるように構成してもよい。これにより、ボーナス終了後の遊技状態における有利度合いを、終了したボーナスの種類に応じて変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、別の例として、たとえば、BBあるいはRB終了後におて不利RTに制御され、当該不利RTをボーナス当選するかまたは規定ゲーム数消化により終了する遊技状態とし、規定ゲーム数消化したときには有利RTに制御させ、当該有利RTを規定ゲーム数消化により終了させずにボーナスに当選するまで継続して制御させるように構成してもよい。この場合においては、不利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数未満であるときに連続演出の実行あるいは継続ゲーム数を規制する制御を行なうように構成してもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図10(a)で示したように、ボーナス当選しているときに、当該ボーナスが単独当選しているときよりも他の入賞役と同時に当選しているときの方が、高い割合で連続演出を実行すると決定する例について説明した。しかし、ボーナス当選しているときに、当該ボーナスが他の入賞役と同時に当選しているときよりも単独当選しているときの方が、高い割合で連続演出を実行すると決定するように構成してもよい。具体的には、図10(a)を参照して、ボーナスに当選しているときのA〜Cについて、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときのBおよびC各々よりも、ボーナスが単独当選しているときのAの方が高くなるように設定してもよい。また、ボーナスが3種類設けられていることからボーナス当選したゲームにおいてボーナス入賞する可能性が低い。また、ボーナス当選しているゲームにおいて、いずれの入賞役の入賞も発生しないときには、高い確率でチャンス目が停止されるようにリール制御が行なわれる。以上より、連続演出が実行された場合に何らの入賞役も入賞せずにチャンス目が停止される可能性が高まり、チャンス目が停止されたことにリンクさせて、ボーナス当選に対する期待を複数ゲームにわたり煽りやすくすることができる。
また、このように構成した場合、さらに次のように構成してもよい。たとえば、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのBおよびCについて、同時当選する他の入賞役の種類が操作手順に関わらず入賞させることができるリプレイ2であるときよりも、操作手順に応じて取りこぼしが生じるイチゴであるときの方が、連続演出の実行確率が高くなるように設定してもよい。これにより、連続演出が実行された場合に何らの入賞役も入賞せずにチャンス目が停止される可能性がより一層高まり、チャンス目が停止されたことにリンクさせて、ボーナス当選に対する期待を複数ゲームにわたりより一層煽りやすくすることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図10(a)で示したように、ボーナスに当選していないときの連続演出実行割合、ボーナス単独当選であるときの連続演出実行割合、ボーナスと同時当選し得る他の入賞役の種類各々に対応して定められた連続演出実行割合として、各々異なる割合が設定されている例について説明した。しかしながら、ボーナスに当選していないときの連続演出実行割合、ボーナス単独当選であるときの連続演出実行割合、ボーナスと同時当選し得る他の入賞役の種類各々に対応して定められた連続演出実行割合は、各々、同じ割合に設定されているものを含むものであってもよく、またすべてが同じ割合に設定されているものであってもよい。
同じ割合に設定されている場合であっても、当該割合を構成する連続演出の種類毎に設定されている割合の割振りが異なるように設定されているものであればよい。また、同じ割合に設定されている場合であって、当該割合を構成する連続演出の種類毎に設定されている割合が、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方がゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように、ボーナスに当選しているときでも単独当選しているときよりも他の入賞役と同時当選しているときの方がゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように、同時当選する他の入賞役の種類が特定種類よりも特別種類であるときの方がゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように、各々設定されているものであればよい。たとえば、図10(a)に示すAとBとが同じ割合に設定されている場合であっても、AおよびB各々を構成するa1〜a4とb1〜b4との割振りが異なるように、かつa1〜a4の割振りよりもb1〜b4の割振りの方がゲーム数が多い連続演出を決定する割合が高くなるように設定されているものであればよい。
(5) 前述した実施の形態においては、図10(b)で示したように、ボーナス当選しているときに、当該ボーナスが単独当選しているときよりも他の入賞役と同時に当選しているときの方が、高い割合で単ゲーム演出を実行すると決定する例について説明した。しかし、ボーナス当選しているときに、当該ボーナスが他の入賞役と同時に当選しているときよりも単独当選しているときの方が、高い割合で単ゲーム演出を実行すると決定するように構成してもよい。具体的には、図10(b)を参照して、ボーナスに当選しているときのE〜Gについて、ボーナスが他の入賞役と同時当選しているときのFおよびG各々よりも、ボーナスが単独当選しているときのEの方が高くなるように設定してもよい。また、ボーナスが3種類設けられていることからボーナス当選したゲームにおいてボーナス入賞する可能性が低い。また、ボーナス当選しているゲームにおいて、いずれの入賞役の入賞も発生しないときには、高い確率でチャンス目が停止されるようにリール制御が行なわれる。以上より、単ゲーム演出が実行された場合に何らの入賞役も入賞せずにチャンス目が停止される可能性が高まり、チャンス目が停止されたことにリンクさせて、ボーナス当選に対する期待を煽ることができる。
また、このように構成した場合、さらに次のように構成してもよい。たとえば、ボーナスと他の入賞役とが同時当選しているときのFおよびGについて、同時当選する他の入賞役の種類が操作手順に関わらず入賞させることができるリプレイ2であるときよりも、操作手順に応じて取りこぼしが生じるイチゴであるときの方が、単ゲーム演出の実行確率が高くなるように設定してもよい。これにより、単ゲーム演出が実行された場合に何らの入賞役も入賞せずにチャンス目が停止される可能性がより一層高まり、チャンス目が停止されたことにリンクさせて、ボーナス当選に対する期待を一層煽ることができる。
(6) 前述した実施の形態においては、図10(b)で示したように、ボーナスに当選していないときの単ゲーム演出実行割合、ボーナス単独当選であるときの単ゲーム演出実行割合、ボーナスと同時当選し得る他の入賞役の種類各々に対応して定められた単ゲーム演出実行割合として、各々異なる割合が設定されている例について説明した。しかしながら、ボーナスに当選していないときの単ゲーム演出実行割合、ボーナス単独当選であるときの単ゲーム演出実行割合、ボーナスと同時当選し得る他の入賞役の種類各々に対応して定められた単ゲーム演出実行割合は、各々、同じ割合に設定されているものを含むものであってもよく、またすべてが同じ割合に設定されているものであってもよい。
同じ割合に設定されている場合であっても、当該割合を構成する単ゲーム演出の種類毎に設定されている割合の割振りが異なるように設定されているものであればよい。また、同じ割合に設定されている場合であって、当該割合を構成する単ゲーム演出の種類毎に設定されている割合が、ボーナスに当選していないときよりもボーナスに当選しているときの方が特定種類の単ゲーム演出(たとえば、単ゲーム演出4)を決定する割合が高くなるように、ボーナスに当選しているときでも単独当選しているときよりも他の入賞役と同時当選しているときの方が特定種類の単ゲーム演出を決定する割合が高くなるように、同時当選する他の入賞役の種類が特定種類よりも特別種類であるときの方が特定種類の単ゲーム演出を決定する割合が高くなるように、各々設定されているものであればよい。たとえば、図10(b)に示すEとFとが同じ割合に設定されている場合であっても、EおよびF各々を構成するe1〜e4とf1〜f4との割振りが異なるように、かつe1〜e4の割振りよりもf1〜f4の割振りの方が単ゲーム演出4を決定する割合が高くなるように設定されているものであればよい。
(7) 前述した実施の形態においては、連続演出の種類として、物語Aの連続演出については2ゲームに亘り実行され、物語Bの連続演出については3ゲームに亘り実行されるといったように、物語と継続ゲーム数とが一対一関係にあるものを例に説明した。しかし、連続演出の種類としては、これに限らず、物語Aについて継続ゲーム数が2〜5の連続演出が設けられ、物語Bについても継続ゲーム数が2〜5の連続演出が設けられているといったように、同じ物語について、複数の継続ゲーム数が設けられているものであってもよい。この場合、連続演出抽選においては、たとえば、物語を決定するためのテーブルと、継続ゲーム数を決定するためのテーブルとを用いて、物語と継続ゲーム数とを別々に抽選することにより、連続演出を決定するように構成してもよい。これにより、特定の物語による連続演出の出現頻度や、特定の継続ゲーム数に亘る連続演出の出現頻度の設計を行ない易くしつつ、バリエーション豊かな連続演出を実行可能にすることができる。
(8) 前述した実施の形態においては、図12(a)〜(c)で示したように、ボーナスに当選したときに、当該ボーナスが、単独当選したのか、他の入賞役と同時当選したのか、同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、ナビストック数を獲得する割合およびより多いナビストック数を獲得する割合を異ならせることにより、遊技者にとっての有利度合いを異ならせる例について説明した。しかし、ボーナスに当選したときに、当該ボーナスが、単独当選したのか、他の入賞役と同時当選したのか、同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、遊技者にとっての有利度合いを異ならせるものとしては、上記のものに限るものではない。
たとえば、ボーナスに当選したときに、当該ボーナスが、単独当選したのか、他の入賞役と同時当選したのか、同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、設定されている設定値に関連する情報を報知する割合を異ならせることにより、遊技者にとっての有利度合いを異ならせてもよい。具体的には、ボーナスが単独当選したときには、当該ボーナス中に通常のボーナス中演出を実行し、ボーナスが他の入賞役と同時当選したとき、あるいは同時当選した他の入賞役の種類が特別種類であるときには、当該ボーナス中に、設定されている設定値に応じた種類のボーナス中演出を実行するものであってもよい。これにより、ボーナス中演出の種類から、遊技者は設定値を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ボーナスに当選したときに、当該ボーナスが、単独当選したのか、他の入賞役と同時当選したのか、同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、当該ボーナス中演出として特別のボーナス中演出を実行する割合を異ならせることにより、遊技者にとっての有利度合いを異ならせてもよい。
また、ボーナスに当選したときに、当該ボーナスが、単独当選したのか、他の入賞役と同時当選したのか、同時当選した他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、当該ボーナス終了後においてRTに制御する割合、あるいはRTの有無を異ならせることにより、遊技者にとっての有利度合いを異ならせてもよい。
(9) 設定される設定値に応じて、内部抽選において、ボーナスが単独当選する割合と、ボーナスが他の入賞役と同時当選する割合との比率が異なるように、判定値数を設定してもよい。これにより、連続演出が実行されたときに実際にボーナス当選していた頻度、および連続演出が実行されて実際にボーナス当選していたときに他の入賞役が入賞する頻度から、遊技者は設定値を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) 前述した第1実施の形態において、図9のS1において、RTの残りゲーム数が5ゲーム以上でないと判定されたときであっても、ボーナス当選しているときに限り、継続ゲーム数が当該RTの残りゲーム数より大きい連続演出を実行し得るように構成してもよい。より具体的には、たとえば、S1においてRTの残りゲーム数が5ゲーム以上でないと判定されたときに、ボーナス当選しているか否かを判定し、ボーナス当選しているときにS2に移行させ、ボーナス当選していないときにS3に移行させるように構成してもよい。これにより、RTの残りゲーム数消化した後においても継続し得る連続演出をプレミア的に実行させかつボーナス当選していることを遊技者に認識させることができる。また、連続演出に意外性を付加することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、前述した第2実施の形態において、図21のS21において、RTの残りゲーム数が5ゲーム以上でないと判定されたときであっても、ボーナス当選しているときに限り、継続ゲーム数が当該RTの残りゲーム数より大きい連続演出を実行し得る例について説明したが、ボーナス当選しているときであっても継続ゲーム数が当該RTの残りゲーム数より大きい連続演出を実行し得ないように、図21のS21においてRTの残りゲーム数が5ゲーム以上でないと判定されたときにはS24に移行するように構成してもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、図10(a)で示したように、ボーナス当選しているか、ボーナス当選している場合に他の入賞役と同時当選しているか単独当選しているか、および同時当選している場合に当該他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて、連続演出が実行される割合を異ならせる例について説明した。しかし、連続演出が実行される割合は、ボーナス当選しているか、ボーナス当選している場合に他の入賞役と同時当選しているか単独当選しているか、同時当選している場合に当該他の入賞役の種類がいずれであるかの複数の項目のうち、いずれかあるいは任意に選択された項目の組合せに応じて、連続演出が実行される割合を異ならせるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態においては、有利RT中と不利RT中とで、実行する連続演出および単ゲーム演出の内容が同じで、かつ同じテーブルを用いて抽選が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、有利RT中と不利RT中とで、実行する連続演出および単ゲーム演出の内容を異ならせてもよく、また、異なるテーブルを用いて抽選が行なわれるように構成してもよい。連続演出の内容が異なるとは、最大あるいは最小の継続ゲーム数が異なること、物語の内容が異なることなどであってもよい。単ゲーム演出の内容が異なるとは、出現するキャラクタの種類が異なることであってもよい。異なるテーブルとは、連続演出や単ゲーム演出が実行される割合や種類毎に割り振られた割合が異なるものであってもよい。これにより、有利RT中と不利RT中とにおける連続演出および単ゲーム演出の出現頻度を異ならせるとともに、バリエーションを豊富にすることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(13) 前述した実施の形態においては、図8で示したように、不利RTへの移行契機となるリプレイ1の回避手順および有利RTへの移行契機となるリプレイ2の入賞手順が、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、たとえば、不利RTへの移行契機となるリプレイ1の回避手順および有利RTへの移行契機となるリプレイ2の入賞手順は、特定のリールについての停止操作タイミングであるものであってもよく、また、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(14) 前述した実施の形態の図12で示したように、AT抽選条件が成立したときの当選状況に応じて、より多いナビストック数を獲得する割合を異ならせることにより、遊技者の有利度合いを異ならせる例について説明した。しかし、遊技者の有利度合いは、これに限らず、AT抽選条件が成立したときの当選状況に応じて、ATに制御される期間に対する期待値が異なるものであればよく、たとえば以下の点のうち少なくともいずれかを異ならせることにより、遊技者の有利度合いを異ならせるものであってもよい。この場合においても、AT抽選条件が成立したときの当選状況に応じて、遊技者にとって有利度合いが高いATに制御されることに対する期待感を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
・ATにおいて予め決定された終了確率にしたがい所定の終了抽選(たとえば、ATにおける1ゲーム毎に抽選)を実行し、該終了抽選で当選したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおける終了確率、および複数の終了確率から一の終了確率を決定する割合
・ATにおいて特定の入賞役に当選してナビ演出が実行された回数が規定回数に到達したことを条件としてATへの制御を終了するスロットマシンにおける規定回数、あるいは複数の規定回数から一の規定回数を決定する割合
・ATにおいて特定の入賞役当選時にナビ演出を実行するか否かを抽選し、当選したときにナビ演出を実行するスロットマシンにおいて、抽選で当選する当選確率、あるいは複数の当選確率から一の当選確率を決定する割合
なお、上記の特定の入賞役とは、たとえば次のような入賞役であってもよい。たとえば、前述した実施の形態におけるCZにおいて不利RTへの制御契機となる入賞役Aがさらに設けられており、CZにおいて当該入賞役Aが他の入賞役と同時当選し得るように内部抽選が行なわれ、当選状況に応じて入賞役Aの入賞を回避するための操作手順(押し順、停止タイミングなど)が異なるようにリール制御が行なわれるスロットマシンにおいては、当該入賞役Aが特定の入賞役に相当する。
(15) 前述した実施の形態においては、図14のS14やS16における報知抽選において、S12で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが低い、すなわち付与ポイント以下のポイントが報知ポイントとして決定される例について説明した。しかし、図14のS14やS16における報知抽選において決定される報知ポイントは、報知後においても報知ポイント総数が実際に付与されている付与ポイント総数以上とならないポイントから決定されるものであれば、S12で設定された付与ポイントよりも遊技者にとって有利度合いが高い、すなわち付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定されるように構成してもよい。
図22は、報知抽選において用いられるテーブルの一例であって、差数対応報知抽選において付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定され得るテーブルを説明するための図である。報知抽選において用いられるテーブルは、ROM91bに格納されている。
この変形例における差数対応報知抽選でも、図22(a)の差数対応テーブルAを参照して、差数に応じてポイントを報知するか否かの抽選が行なわれる。図22(a)の差数対応テーブルAは、図17(a)のテーブルと同じであるため説明を省略する。
図22(a)の差数対応テーブルAを参照して、報知するに決定された場合には、さらに図22(b)の差数対応テーブルBを参照して、S12において設定された付与ポイントおよび差数に応じて、報知ポイントを決定する抽選が行なわれる。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「0〜1」である場合には、報知ポイントとして、100%の割合で今回の報知ポイントを報知した後の報知ポイント総数と今回付与された付与ポイントが加算された付与ポイント総数との差数である報知後差数が「0」となるポイントに決定される。具体的に、報知ポイントは、(差数−報知後差数+付与ポイント)となる。この場合において、差数が「1」であるとすると、報知ポイントは、(1−0+1)=ポイント「2」に決定される。このように、付与ポイントよりも多いポイントが報知される。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「2〜3」である場合には、報知後差数が、15%の割合で「0」に決定され、25%の割合で「1」に決定され、60%の割合で「2」に決定される。
付与ポイントが「1」である場合で、差数が「4」である場合には、報知後差数が、10%の割合で「1」に決定され、20%の割合で「2」に決定され、30%の割合で「3」に決定され、40%の割合で「4」に決定される。
以下、同様に、付与ポイントおよび差数から特定される振分率にしたがって、報知後差数が決定され、(差数−報知後差数+付与ポイント)を算出することにより報知ポイントが決定される。
たとえば、付与ポイントが「3」であり、差数が「3」である場合で、報知後差数として「1」が決定されたときには、報知ポイントとして、(3−1+3)=ポイント「5」に決定される。
以上のように、付与ポイントより多いポイントが報知ポイントとして決定され得るテーブルを用いて報知抽選した場合には、たとえば差数が大きくなり過ぎたときであっても、付与ポイントよりも遊技者にとっての有利度合いが高いポイントを報知ポイントとして報知することにより、差数を小さくすることができる。このため、報知ポイント総数の信頼性を向上させやすくすることができる。
(16) 前述した実施の形態におけるスロットマシンが流通する業界においては、出荷前段階において第三者機関による検査(型式試験)が義務づけられており、当該型式試験において所定の基準を満たしていると判定された機種のみ遊技場への出荷が許されるといった特別な事情を有している。また、近年においては、射倖性が高まり過ぎないようにするために、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定した試験を行なえるようにすることが求められている。
そこで、前述した実施の形態におけるスロットマシンにおいては、このような特別な事情およびニーズを考慮して、“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”を出力するための“出力手段”をさらに備えるものであってもよい。以下、図23を参照して、遊技制御基板、演出制御基板、および入出力基板を“出力手段”の一例として説明し、推奨操作手順情報を“スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる情報”の一例として説明する。図23は、型式試験を行なうための試験装置1200と試験に用いる試験用情報を入出力するための入出力基板1100が搭載されたスロットマシンの制御回路の一例を示すブロック図である。
スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、図23に示すように、ゲーム開始および当選状況を特定するための当選状況情報、リールモータ32L〜32R各々の回転位置(たとえば、所定位置のステップ番号、下段に位置している図柄の領域番号など)を特定するための回転位置情報、ナビ演出の有無などを考慮して実際に遊技者によって操作されることが予測される推奨操作手順を特定するための推奨操作手順情報が含まれる。なお、スロットマシン1から試験装置1200に出力される試験用情報には、入賞が発生したことおよびその種類を特定するための入賞情報やメダルが払い出されたことを特定するための払出情報など、その他の情報が含まれる。
また、試験装置1200からスロットマシン1に入力される試験用情報には、図23に示すように、ゲームを開始するために賭数設定やリール回転などゲームを開始させるためのゲーム開始情報、リールを停止させるなどゲームを終了させるためのゲーム終了情報が含まれる。
スロットマシン1に搭載された入出力基板1100には、遊技制御基板40と電気的に接続するためのコネクタ1101と、演出制御基板90と電気的に接続するためのコネクタ1102と、試験装置1200と電気的に接続するためのコネクタ1103とが設けられている。前述した型式試験は、入出力基板100と試験装置1200とがコネクタにより接続された状態で、各種情報を入出力させることにより行なわれる。以下、型式試験が行なわれる際の各種情報の流れおよび動作について、具体的に説明する。
まず、試験装置1200は、スロットマシン1においてゲームを開始させるために、ゲーム開始情報を出力する。当該ゲーム開始情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲームを開始させるための処理(BET処理において賭数設定、抽選処理、リール回転処理など)を行なう。
そして、遊技制御基板40のメイン制御部41は、ゲーム開始時に当選状況情報を生成して出力する。当該当選状況情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、ゲームが開始されたこと、および当選状況を特定することができる。
また、遊技制御基板40のメイン制御部41は、リール回転に応じて回転位置情報を生成して出力する。当該回転位置情報は、たとえばリールモータ32L〜32R各々の168ステップのうち所定位置に存在するステップを特定するための情報であって、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、リール2L〜2R各々について現在の回転位置を特定することができる。
また、演出制御基板90のサブ制御部91は、当選状況等に応じて推奨操作手順情報を生成して出力する。当該推奨操作手順情報は、入出力基板1100を介して試験装置1200に入力される。これにより、試験装置1200において、推奨操作手順を特定することができる。
試験装置1200は、回転位置情報から特定されるリール2L〜2Rの現在の回転位置に基づき、推奨操作手順情報から特定される推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させるためのゲーム終了情報を生成して出力する。当該ゲーム終了情報は、入出力基板1100を介して遊技制御基板40に入力される。これにより、遊技制御基板40のメイン制御部41においては、ゲーム終了情報にしたがってリール2L〜2R各々を停止させ、ゲームを終了させるための処理(リール回転処理、入賞判定処理、払出処理など)を行なう。これにより、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができる。
以上のように、入出力基板1100を介して、スロットマシン1と試験装置1200との間で情報の入出力が繰り返し行なわれ、自動的にゲームを繰り返し行なうことができる。その結果、自動的にスロットマシン1についての型式試験を行なうことができる。
推奨操作手順は、前述したように、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができるようにするための情報であればよい。たとえば、推奨操作手順は、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出(たとえば、ナビ演出等)によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための操作手順であり、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときには所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。
具体的に、推奨操作手順とは、たとえばリプレイ1当選時のナビ演出が実行されるときには実際に停止させようとする図柄組合せが同時当選しているリプレイ2であるため、当該リプレイ2を導出させるための操作手順をいう。これにより、試験装置1200では、回転位置情報から特定されるリール2L〜2R各々の現在の回転位置が推奨操作手順情報から特定されるリール2L〜2R各々の位置となったときに、対応するリールを停止させるためのゲーム終了情報を出力する。その結果、推奨操作手順でリール2L〜2R各々を停止させることができ、スロットマシン1において当選しているリプレイ2入賞を発生させることができる。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出によって遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定して試験を行なうことができる。
また、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、所定の操作手順(操作手順によって取りこぼしが発生する所定の小役を含む場合において当該所定の小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)であってもよい。たとえば、ボーナスの当選の有無を認識していない遊技者は、通常、所定の小役を極力入賞可能とさせるように停止操作することが考えられる。なぜなら、当選している所定の小役を取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。すなわち、所定の小役を入賞可能とさせるように停止操作することにより、所定の小役を入賞させないように停止操作した場合と比較して、たとえば、所定の小役に当選しているときには確実に入賞させることができ、また所定の小役に当選しておらず他の小役(たとえば、取りこぼしなしの小役)に当選していたときには当該当選している小役を引き込むことができ、取りこぼしてしまう可能性を最小限に抑えることができるためである。これにより、たとえば所定の小役を入賞させることができない操作手順と比較して、所定の小役を入賞させる操作手順で停止操作することにより、小役を取りこぼしてしまう可能性を低減させることができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときにおける推奨操作手順は、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)であってもよい。なぜなら、遊技演出が行なわれていないときに、遊技者は、ゲームの進行を迅速にすることを考慮して、目押しをせずにゲームを進行することが考えられるためである。この場合の推奨操作手順情報とは、リール2L〜2R各々について領域番号0〜20を特定可能な情報をいう。
これにより、推奨操作手順情報が入力される試験装置においては、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときであっても、遊技者に実際に停止させようとする図柄組合せを導出させるための推奨操作手順を特定することができる。その結果、推奨操作手順で操作された場合の結果に基づいて型式試験を行なうことができるため、スロットマシンが市場に出荷されて実際に遊技者によって遊技された場合を想定していわゆるAT中でないときについても試験を行なうことができる。
なお、当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときに出力する推奨操作手順情報は、所定の操作手順(小役取りこぼしを最小限に抑える手順、いわゆるDDT打法、KKK打法など)を特定するための第1情報と、任意の操作手順(いわゆるオヤジ打ち)を特定するための第2情報とを出力するように構成してもよい。これにより、試験装置1200においては、必要に応じて第1情報または第2情報を用いて当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができ、実際に遊技者によって遊技された場合により近い状態で当選状況に関連する情報を報知する遊技演出が行なわれていないときの試験を行なうことができる。
サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、左リール2Lについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、中リール2Cについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、右リール2Rについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、推奨操作手順が、リール停止順序をも含む場合には、サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドおよび遊技状態コマンドに基づき、第1のストローブ信号を出力し、第1停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、第2のストローブ信号を出力し、第2停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力し、さらに、第3のストローブ信号を出力し、第3停止させるリールについての領域番号を特定するためのデータを出力することにより、推奨操作手順情報の出力を完了する。これにより、入出力基板1100を介して推奨操作手順情報が試験装置1200に入力される。そして、試験装置1200側においては、推奨操作手順情報から各リールについての停止操作すべき位置に加えてリール停止順序を特定することができ、回転位置情報から特定される回転位置を考慮して、ゲーム終了情報を出力し、推奨操作手順で各リールを停止させることができる。
なお、型式試験が終了した後においては、前述したコネクタ1103を介して不正な情報を入力するような不正行為が行なわれることが考えられる。これを回避するために、たとえば、コネクタ1103は、入出力基板1100から取り外し可能に設け、出荷段階においては、コネクタ1103を取り外すことができるように構成されていてもよい。また、出荷段階においては、入出力基板1100を搭載させずに出荷するように構成してもよい。これにより、不正な情報を入力するような不正行為を未然に防止することができる。
(17) 前述した実施の形態における総数対応報知抽選では、図14のS20で更新される付与ポイント総数に応じて抽選を行なう例について説明した。しかし、総数対応報知抽選は、図14のS19で更新される報知ポイント総数に応じて抽選を行なうように構成してもよい。この場合における総数対応報知抽選では、図18(a)および(b)で示すテーブルが参照され、報知するか否かおよび付与ポイントを正確に報知するか否かを、それまでに報知された報知ポイント総数に応じた確率で決定される。さらに、この場合における総数対応報知抽選では、報知ポイント総数が多いときよりも報知ポイント総数が少ないときの方が、高い割合で報知するに決定されるとともに、高い割合で付与ポイントあるいは当該付与ポイントにより近いポイントが付与された旨が報知されるように報知ポイントが決定される。一方、報知ポイント総数が少ないとき程、遊技者はポイントが報知されたか否かに対する注目度合いが高い。よって、ポイント付与演出に対する遊技者の注目度合いが高い段階においては、付与されたポイントに相当する期待感および安心感を高い割合で遊技者に抱かせることができる。
(18) 前述した実施の形態における第1AT抽選では、図12および図13に示したように、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が多い程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が少ない程、高い割合でATに制御され、かつ高い割合でより多いナビストック数に決定されることにより、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるように構成してもよい。
この場合においては、前述したポイント付与条件が成立しなかったときであっても、あたかもポイントが付与されたかのようにポイント付与演出が実行されるように構成してもよい。また、ポイント付与条件が成立して実際に付与されたポイントよりも多いポイントが付与されたかのようにポイント付与演出が実行されるように構成してもよい。また、このようなポイント付与演出を実行するか否かについては、付与ポイント、差数、付与ポイント総数、報知ポイント総数のうち少なくともいずれかに応じて異なる確率で決定するように構成してもよい。
これにより、ポイント付与演出が実行されたときや多いポイントが付与された旨が報知されたときであっても、実際にはより少ないポイントあるいはポイントが付与されていないことに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者にとって有利に第1AT抽選が行なわれることに対する期待感を持続させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(19) 前述した実施の形態においては、付与ポイント総数に応じて遊技者にとって有利度合いが異なる報知条件(たとえば、図12および図13、各種割合)を設定し、該報知条件にしたがって第1AT抽選を行なう例について説明した。しかし、これに限らず、付与ポイント総数から一義的に特定される長さ(ナビストック数、所定ゲーム数消化する期間、ナビ演出を所定回数実行する期間など)に亘りATに制御されるように、第1AT抽選を行なうように構成してもよい。
たとえば、第1AT抽選においては、付与ポイント総数から一義的にナビストック数が設定されるように構成してもよい。より具体的には、付与ポイント総数が所定数(たとえば2)に対しナビストック数として所定数(たとえば1)が設定され、たとえば付与ポイント総数が「6」であるときには、ナビストック数として「3(6/2)」が設定されるように構成してもよい。
また、第1AT抽選における他の例としては、付与ポイント総数から一義的にATに制御可能なゲーム数が設定されるように構成してもよい。より具体的には、付与ポイント総数が所定数(たとえば1)に対しATに制御可能なゲーム数として所定数(たとえば10)が設定され、たとえば付与ポイント総数が「6」であるときには、ATに制御可能なゲーム数として「60(6×10)」が設定されるように構成してもよい。このように構成した場合であっても、上記した同様の効果を奏する。
(20) 前述した実施の形態におけるポイント関連処理において、S20において更新される付与ポイント総数が上限である場合であっても、S19において更新される報知ポイント総数が上限でない場合には、S13以降の処理が実行されるように構成してもよい。これにより、付与ポイント総数が上限となった後であっても、報知ポイント総数が上限に達していないときには、付与ポイント総数が上限となる前と同じ制御が行なわれる。その結果、付与ポイント総数が上限となった後にポイント付与演出が実行されないといった不都合の発生を防止することができる。なお、報知ポイント総数が上限となった場合には、ポイント関連処理を実行しないように構成してもよい。これにより、無駄な処理が行なわれることを防止することができる。
(21) 前述した実施の形態におけるリプレイ1、リプレイ2、白ブドウ、および黒ブドウ各々に関するナビ演出が、液晶表示器51において操作手順を特定するためのメッセージを表示することによる共通の報知態様で実行される例について説明した。しかし、ナビ演出を実行する構成は、スロットマシンに搭載された所定のランプや、所定の7セグメント表示器など、共通の報知態様で所定の演出を実行可能なものであればどのようなものであってもよい。
(22) 前述した実施の形態におけるCZを終了させて不利RTや有利RTに制御する契機となる入賞役として再遊技役であるリプレイ1やリプレイ2が設定されている例について説明した。しかし、CZを終了させて不利RTや有利RTに制御する契機となる入賞役は、再遊技役に限らず、所定の小役、入賞により次の1ゲームをボーナスに制御するシングルボーナスなどであってもよい。また、CZを終了させて不利RTや有利RTに制御する契機は、所定の入賞役当選時において当該入賞役を取りこぼしたときにのみ入賞ライン上に停止可能となる特定のはずれ図柄組合せが導出されることなどであってもよい。
(23) 前述した実施の形態における第1AT抽選では、通常付与ポイント総数やボーナス中付与ポイント総数が多い程、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、付与ポイント総数が所定数(たとえば「0」)以下であるときに、当該所定数よりも大きい付与ポイント総数であるときよりも、遊技者にとって有利となるようにAT抽選が行なわれるように構成してもよい。具体的には、付与ポイント総数が「0」であるときに、付与ポイント総数が上限値である「5」または「10」であるときと同じ当選率で、AT抽選が行なわれるように構成してもよい。これにより、付与ポイント総数が所定数以下となることに対する期待感も遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(24) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(25) 前述した実施の形態においては、付与ポイント数が減算されない例について説明したが、所定の減算条件(たとえば、特定の入賞役に当選)したことを条件として、付与ポイント数から所定数減算するように構成してもよい。この場合、減算されたポイント数として、実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するように構成してもよい。実際に減算されたポイント数を報知するか、実際に減算されたポイント数よりも多いポイント数を報知するかについては、付与ポイント、差数、付与ポイント数、報知ポイント数のうち少なくともいずれかに応じて異なる確率で決定するように構成してもよい。このように構成した場合には、ポイントが付与された後も、ポイントが減算されることに対する緊張感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(26) 前述した実施の形態における、第1AT抽選および第2AT抽選においては、ATに制御される長さに対する期待値に相当するナビストック数を決定する例について説明した。しかし、第1AT抽選および第2AT抽選においては、ナビストック数に限らず、ATに制御される確率(突入率)および所定数ゲーム(たとえば50ゲーム)消化してATが終了した後に再びATに制御する確率(継続率)を決定するように構成してもよい。この場合、AT抽選において決定された突入率にしたがってATに制御するか否かを決定し、所定数ゲーム消化してATが終了したときにAT抽選において決定された継続率にしたがってATに制御するか否かを決定するように構成してもよい。
また、前述した実施の形態においては、ATに制御されると、所定数ゲーム(たとえば50ゲーム)消化するまで当該ATを継続させる例について説明したが、これに限らず、リプレイ1に当選してナビ演出が実行された回数が所定回数(たとえば10回など)に到達するまで当該ATを継続させるように構成してもよい。
(27) 前述した実施の形態において、ナビストック数を1消費することにより、所定回数ゲーム消化する間ATに制御する例について説明したが、これに限らず、リプレイ1に当選する毎にナビストック数を1消費して当該当選に対応するナビ演出を実行するものであってもよく、またCZへの制御が開始される毎にナビストック数を1消費して、当該CZに制御されている期間および当該CZにおいてリプレイ2入賞することにより有利RTに制御されている期間においてナビ演出を実行するものであってもよい。ナビストック数は、ATに制御する期間を特定する値であればどのようなものであってもよい。
(28) 前述した実施の形態において、所定回数ゲーム消化により実行される第2AT抽選においては、ATに制御される割合およびより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に高くなる例について説明した。これにより、ノーマルCZである非AT中においてリプレイ1に入賞せずに極力多い回数ゲーム消化することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、これに限らず、所定回数ゲーム消化により実行される第2AT抽選においては、ATに制御される割合あるいはより多いナビストック数に決定される割合がゲーム消化に応じて段階的に低くなるようにしてもよい。これにより、非AT中において極力早い段階でAT当選することに対する期待感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(29) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
(30) 前述した実施の形態においては、図10(b)で示したように、単ゲーム演出がボーナス非当選時においても実行され得る例について説明した。しかし、単ゲーム演出は、ボーナス当選しているときにのみ実行され得るように構成してもよい。これにより、単ゲーム演出が実行されることによりボーナス当選していることを遊技者に報知することができ、単ゲーム演出が実行されることにより遊技の興趣を向上させることができる。また、前述したように単ゲーム演出は、有利RTや不利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数未満(5ゲーム未満)のときにしか実行されない。このため、単ゲーム演出を有利RTや不利RTの残りゲーム数が所定ゲーム数未満であるとき限定のボーナス確定報知となり、その結果、単ゲーム演出のプレミア感をより一層向上させることができる。
(31) 上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(32) 前述した実施の形態においては、図10(a)で示したように、内部抽選において、ボーナスに当選しているか否か、ボーナスがイチゴやリプレイ2などの他の入賞役と同時当選しているか否か、ボーナスが他の入賞役と同時に当選しているときには当該他の入賞役の種類がいずれであるかに応じて異なる割合に従って、連続演出抽選が行なわれ、当該抽選結果に応じた連続演出が実行される例について説明した。しかし、連続演出抽選は、これに限らず、当選しているボーナスの種類に応じて異なる割合に従って行なわれるように構成してもよい。たとえば、ビッグボーナスであるときとレギュラーボーナスであるときとで連続演出が実行される割合を異ならせてもよい。これにより、連続演出が実行された場合であって、ボーナス当選していることに対し遊技者に期待を抱かせるチャンス目が停止した場合や、イチゴやリプレイ2に入賞した場合において、連続演出が実行されたかに応じて、ボーナス当選していることに対する期待を煽るとともに、遊技者にとって有利なボーナスに当選していることに対する期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(33) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。