JP2011045134A - 映像配信システム、映像配信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理やサービス形態に対応して、ユーザの要求を満たし、映像配信の効果を高め、配信をシステムの改変等を要さず効率的に行う映像配信システムを得る。
【解決手段】映像を蓄積する手段と、解像度及びビットレートを示すグレードを複数記憶し、映像表示手段の識別子と表示特性と該特性に適するグレードの第1候補とを含む情報、アクセス回線の種類と該種類に適するグレードの第2候補とを含む情報を記憶し、映像の要求であって映像表示手段の識別子及びアクセス回線の種類を含む要求を映像表示手段から受信した場合、該映像表示手段に適するグレードを、第1及び第2候補の中から選択し選択したグレードに対応する解像度及びビットレートを決定する手段と、蓄積された映像の中から取得され決定された解像度及びビットレートを有する映像コンテンツへ変換された映像を映像表示手段へ配信する手段とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、映像配信システム等に関し、特に監視カメラやモニタカメラ等の撮像装置で撮影された映像を配信するに際して、ユーザ端末からの種々の映像要求に応じて配信できるようにした映像配信システム及び映像配信方法に関するものである。
従来より、映像配信システムとして、PHSを利用したワイヤレスによる動画配信等が知られている。
これはインターネット接続サービスを用いてサーバから高速データ通信により映像コンテンツ(動画、静止画)のストリーミング及びダウンロードを可能としたものであり、PHS等の端末にはデジタルカメラを内蔵し、撮影した動画及び静止画を添付したメールの送信が可能とされたものも知られている。また、簡易ブラウザを搭載し、インターネット上にあるコンテンツの閲覧が可能とされたものも知られている。
そして、このようなシステムの中には、例えば映像チャネルを50チャネル以上、130以上の番組を用意しており、映画やテレビ、音楽等のエンターテインメント情報からニュース、スポーツ、生活便利情報に至るあらゆるジャンルで暮らしやビジネスに役立つ情報を提供しているものも知られる。
また、他の従来技術としては、設置したWebカメラのリアルタイム画像をインターネット経由で携帯電話に配信するサービスシステムが知られている。これは配信サーバの運用管理をHubのインターネットデータセンタで行い、システムを構築したり、サーバを分散したりして運用費等や構築期間等の問題点を解消している。
このシステムでは、管理者画面からはコンテンツの切り替えもでき、どのカメラからの画像をどのようなコンテンツとして配信するのかという設定が可能であり、その設定情報を入力するだけで、カメラと配信するコンテンツとの関係を選択し、好きなときにメニューを追加したり削除したりできる。また、ID、パスワード毎にコンテンツが切り替えられるので、コンテンツにアクセスできる人を制限することもできる。さらにログインID毎にグループ分けし、そのグループのカテゴリー毎に閲覧できる画像の内容を変えることができる。例えば無料でユーザが閲覧できる画像と、利用料金を払っているユーザのみ閲覧可能な画像とを区別することができ、また、画像の一部を拡大して見たい場合には、画像を分割し、その一部を拡大して閲覧することができ、さらに連続した画像を3コマのアニメーションとして見ることもでき、また、携帯電話からの操作でWebカメラの方向や倍率を変えることもできる。
さらに、このシステムをセキュリティ管理に応用した場合、玄関等にカメラを設置した場合、来客等で画像が変化した場合等にメールを自動で送信することができる。その際には、メールにURLが貼られて送られてくるので、それをクリックして現場の状況が携帯電話から確認できる。それにより誰が訪問してきているのか、もしくは不審人物が来ているのか等が確認でき、セキュリティ用途にも活用可能である。
しかしながら、かかる従来の技術においては、ユーザからの端末の種別、アクセス回線の種別に関する要求に応じる手段を有しておらず、従って、予め定められた画質の画像を予め定められた端末のアクセス回線を介して配信を行うのみであり、ユーザが使用する様々な有線を含むアクセス回線や端末を混用する場合、あるいは、時代の進展と共にアクセス回線や端末の機能/性能が向上する場合等に、プラットフォームとしてのシステム構成や、映像情報を表示するための処理の構造を変えることを必要としないで、回線や端末に適した機能/性能の映像表示を実現することはできない。従って、従来の技術においては、無線アクセス回線の状態やユーザ側のサービス要求条件の変化に対応して、表示内容や表示性能をサービスの途中でダイナミックに切り替えることもできない。
このため、例えば現在注目されているセキュリティ分野での監視・モニタ関連サービスにおいては、その一例として、家庭用の防犯・防災セキュリティから一般公衆を対象とした公共事業用監視・モニタシステムまでの幅の広いアプリケーションが考えられているが、この場合、映像情報に要求される条件は、システムの構成要素や要求されるサービスの形態によって大きく異なり、例えば、表示する画面によって、「その内容」、「画質」「動画ならば時間当たりのコマ数」、「表示するまでの時間」、「リアルタイムでの表示が必要か否か」、あるいは「一旦蓄積した情報を表示するのか否か」といったような様々なサービス形態が予想されるが、従来の技術において、これらの要望を全て満たすには至っていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、画像処理やサービス形態に対応して、ユーザからの様々な要求を満たすことができ、映像集配信の効果を高めることができると共に、その配信をシステムの改変等を要さず効率的に行うことができる映像配信システム及び映像配信方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、映像入力手段により得られる映像を通信回線を用いて映像表示手段に配信する映像配信システムにおいて、前記映像を蓄積する映像蓄積手段と、解像度及びビットレートを示すグレードを複数記憶し、前記映像表示手段の識別子と表示特性と該表示特性に適するグレードの第1候補とを含む特性情報を記憶し、アクセス回線の種類と該アクセス回線の種類に適するグレードの第2候補とを含むアクセス回線情報を記憶し、映像の要求であって、前記映像表示手段の識別子及びアクセス回線の種類を含む要求を前記映像表示手段から受信した場合、該映像表示手段の表示特性及びアクセス回線の種類に適するグレードを、前記第1候補及び前記第2候補の中から選択し、選択したグレードに対応する解像度及びビットレートを決定する映像処理手段と、前記蓄積された映像の中から取得され、前記決定された解像度及びビットレートを有する映像コンテンツへ変換された映像を前記映像表示手段へ配信する配信手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明は、映像入力手段により得られる映像を通信回線を用いて映像表示手段に配信する映像配信方法において、映像蓄積手段が前記映像を蓄積し、映像処理手段が、解像度及びビットレートを示すグレードを複数記憶し、前記映像表示手段の識別子と表示特性と該表示特性に適するグレードの第1候補とを含む特性情報を記憶し、アクセス回線の種類と該アクセス回線の種類に適するグレードの第2候補とを含むアクセス回線情報を記憶し、映像の要求であって、前記映像表示手段の識別子及びアクセス回線の種類を含む要求を前記映像表示手段から受信した場合、該映像表示手段の表示特性及びアクセス回線の種類に適するグレードを、前記第1候補及び前記第2候補の中から選択し、選択したグレードに対応する解像度及びビットレートを決定し、配信手段が、前記蓄積された映像の中から取得され、前記決定された解像度及びビットレートを有する映像コンテンツへ変換された映像を前記映像表示手段へ配信することを特徴とするものである。
今後の発展が予想される映像配信サービスでは、業務内容や設備状況に応じてユーザのサービス要求条件や端末からのアクセス条件、解像度やアクセスのビットレートの高低、あるいは要求画面としての動画又は静止画等々において、種々のバライティが出てくると予想される。この要求に対応するため、本発明においては、映像変換部に画面のサイズ、圧縮率、フレームレート、及び圧縮方式等の変換機能を設けて、前記のようなサービス・グレードのバライティに対応可能な機能を設ける。このサービス・グレードに対応可能な性質を本明細書では、スケーラビリティ性と呼ぶこととする。
次にユーザが映像情報にアクセスするに際して、そのときのサービス要求条件やアクセス回線の状況に適したグレードを設定する機能をユーザオリエンテッド処理部に備える。この機能の具体的内容は、映像ディレクトリ管理、映像リソース管理、端末管理等である。映像ディレクトリ管理はユーザの要求するサービス・グレードの映像情報を表示できるように撮像装置の制御(例えばカメラ雲台の制御)や映像情報変換処理の選択を行う。リソース管理部は撮像装置や映像変換部の負荷状況等の管理を行う。なお、端末管理部は端末のサービス・プロファイルのチェックや課金等の管理を行うことも可能である。端末管理部は選択した撮像装置及び映像変換部を制御できるJAVAアプレット等のソフトウェアを映像表示装置にダウンロードして端末を制御する。
以下の実施の形態で示すシステムでは、撮像装置(カメラ及びその制御装置を含む:映像入力部)と映像表示装置(ユーザ端末)とを端末とし、映像蓄積部、映像変換部及びユーザオリエンテッド処理部をIPネットワーク(IPv6/IPv4の双方に対応)で接続した構成を採っている。
ここにおいては、ユーザからの映像要求(ビットレート、圧縮率、画面サイズ、フレームレート、画像圧縮方式の組合せ)はユーザオリエンテッド処理部に入力され、ユーザオリエンテッド処理部では、ユーザの要求に対応できる撮像装置及び映像変換部を選択する。また、ユーザオリエンテッド処理部では、選択した撮像装置及び映像変換部に対応したJAVAアプレットを映像表示装置(ユーザ端末)にダウンロードさせ、このプログラムに基づいて、映像表示装置(ユーザ端末)は、撮像装置を制御し、拡大・縮小及び方向を合わせる。
さらに、映像蓄積部は、撮像装置で得られるデジタル化された解像度やフレームレートができる限り高品質な映像を蓄積しており、映像表示装置(ユーザ端末)は、映像変換部を制御し、映像要求(ビットレート、圧縮率、画面サイズ、フレームレート、画像圧縮方式の組合せ)通りの変換を映像蓄積部から得られる映像信号に対して行わせる。映像変換部は、映像蓄積部より取り出した映像を映像表示装置の要求通りに変換し、映像表示装置に映像を配信する。
画像処理やサービス形態に対応して、ユーザからの様々な要求を満たすことができ、映像集配信の効果を高めることができると共に、その配信をシステムの改変等を要さず効率的に行うことができる。
本発明の実施の形態1を示す概略ブロック図である。 図1の構成をより詳細に示したブロック図である。 図1もしくは図2の機能を示す機能ブロック図である。 実施の形態の全体構成を示す全体構成図である。 映像蓄積部を示すブロック図である。 映像蓄積までの制御動作の流れを示す図である。 システム運用者からの登録内容の一例を示す図である。 検索サーバにおいて映像蓄積配信サーバから格納した映像に関する情報のデータベースを示す図である。 キーワードのデータベースを示す図である。 映像変換から配信までの制御動作の流れを示す図である。 映像変換から配信までの制御動作の流れにおいて、端末管理機能の詳細を示す図である。 映像変換配信サーバ機能情報の構成を示す図である。 ダウンロード機能情報を示す図である。 細分化されたダウンロード機能情報を示す図である。 リアルタイムカメラ制御動作の流れを示す図である。 映像変換データの流れを示す図である。 本発明の実施の形態2を示す全体構成図である。 アクセス回線として必要な容量を示す図である。 32Kbpsにおけるアクセス回線の容量に対して送信可能なコマ数を示す図である。 無線LANにおけるアクセス回線の容量に対して送信可能なコマ数を示す図である。 実施の形態3におけるディレクトリサーバを示す図である。 端末毎の特性の情報を示す図である。 サービスグレード情報を示す図である。 タスク情報を示す図である。 アクセス回線情報を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態を示す概略ブロック図、図2は図1の構成をより詳細に示したブロック図、図3は図1もしくは図2の機能を示す機能ブロック図、図4は実施の形態の全体構成を示す全体構成図、図5は映像蓄積部を示すブロック図である。
本実施の形態における映像配信システムは、図1に示すように、撮像装置(映像入力部)1と、撮像装置1からの映像を蓄積する映像蓄積部2と、映像蓄積部2からの映像を変換する映像変換部3と、端末からの要求に応じて映像配信制御を行うユーザオリエンテッド処理部4と、配信された映像を表示する例えば端末に設けられた映像表示装置(もしくはユーザ端末)5からなる。これらは適宜IPネットワークにより通信状態とされる。
撮像装置1は複数の適所に設けられ、それぞれがカメラ11とカメラサーバ12とからなる。カメラサーバ12とIPネットワーク間は、LAN等の有線やPIAFS(PHS)等の無線で接続され得る。カメラサーバ12は、図3に示すように映像をデジタル圧縮しパケット化して(M1)、映像蓄積部2に送る。配信プロトコルはフレーム単位の圧縮データをHTTP等に載せて行う。
映像蓄積部2は、基本単位としては図2に示す蓄積部21と配信部22から構成され得るが、本実施の形態においてはこれらを統合して、図5に示される構成を採り、蓄積部21と配信部22をそれぞれ組みとして有する複数の映像蓄積配信サーバ2Aと、これらの負荷を分散するための負荷分散装置2Bと、各映像蓄積配信サーバ2Aにより共有される共有レイドHD2Cとからなる。なお、図3においては、負荷分散装置2Bと共有レイドHD2Cとは省略して図示している。
映像蓄積配信サーバ2Aは、図示されるように、大きく分けて蓄積部21で構成される蓄積処理部と配信部22により構成される配信処理部との2処理部構成となっている。各処理部はそれぞれLANインターフェイスを持ち、それぞれが独立したプロセス空間で動作する(場合によっては、マルチCPUあるいはマルチマシン構成となる)。複数の映像蓄積配信サーバ2Aが負荷分散装置2Bによって、クラスタリングされて、1つの仮想的なサーバを構築する。負荷分散装置2Bはサーバ外からの要求を受信し、複数ある映像蓄積配信サーバ2Aの負荷を見て要求タスクを適切なサーバに伝達する。データは複数コントローラを持つ共有レイドHD2Cに格納される。
そして、蓄積部21により行われる蓄積処理において、カメラサーバ12から送られてくる映像を格納・蓄積する。単なるデジタルデータを扱うだけなので、データの種類や圧縮フォーマット等には拘わらず格納可能である。なお、蓄積される映像は解像度やフレームレートにおいて所定の品質を有するものとすることができる(M2)。配信部22により行われる配信処理は、変換・配信サーバや直接の配信要求(M9)に対して、映像を配信する。プロトコルにはHTTP等が用いられる。
映像変換部3は映像変換配信サーバ3Aとして構成され、解像度変換部31、画像圧縮フォーマット変換部32、ビットレート変換部33からなる変換部30と、配信部34とからなる。変換部30は、映像配信を要求した端末に応じた解像度、画像圧縮フォーマット、ビットレート(以下映像プロパティ)に与えられた映像信号を変換して(M3〜M5)、配信部34が変換された映像の配信を行う。これにより、ダイナミックな映像プロパティの変更にも応じられる。
ユーザオリエンテッド処理部4は、カメラスケジューリング部411、映像リソース管理部412、端末管理部413からなるディレクトリサーバ41と、映像ディレクトリ管理部421を有する検索サーバ42とからなる。
ディレクトリサーバ41はネットワーク上に接続された各サーバの情報を管理し、対応できる映像変換配信サーバ3Aを案内する(ディレクトリ管理M6)。また、どの映像変換配信サーバ3Aが対応できるか案内する手段として、映像変換配信サーバ3Aの負荷に応じてアサインするのか等の映像リソース管理を行う(M7)。
さらにJAVAアプレットを利用して、ユーザとカメラ間の制御をフレキシブルに行わせる機能を有している。ユーザが利用する端末の能力や業務内容、映像利用の目的等に応じて、カメラの制御、圧縮率、画面サイズ、フレームレート、圧縮方式等の制御を行わせる(端末管理M8)。
検索サーバ42は、ユーザが希望する(M9)映像に関する情報、例えば、記録日時や撮影カメラ等の情報を受け取り、合致した映像素材のIDを結果として送信する。
映像表示装置5は、各種表示端末(様々なアクセス回線や表示能力)、アクセス網としては、有線(アナログ、ISDN、FTTH、CATV、xDSL等)、無線(PHS(PIAFS)、PDC、無線LAN、IMT−2000、FWA、衛星通信)がある。表示能力としては、携帯電話の画面のように小さいものから、テレビ画面のように高精細なものまである。
以上の構成において、映像変換部3(映像変換配信サーバ3A)、ユーザオリエンテッド処理部4、及び映像蓄積部2(又は映像蓄積配信サーバ2A)は、本発明の処理部の一形態を構成している。
以下、実施の形態の動作について説明する。
(映像蓄積までの動作の流れ:図6)
(1)システム運用者からの要求により、カメラ11が稼動して映し出すカメラ11の方向、ズーム等を指定し、映像を配信する時間の設定を行えるように、ユーザオリエンテッド処理部4のディレクトリサーバ41のカメラスケジューリング部411では、カメラ11、カメラサーバ12、方向、ズーム、稼働時間を登録する(S1)。
(2)この登録機能は、所定のデータベースを持ち、システム運用者からの登録内容を登録する。所定のデータベースの一例を図7に示す。登録内容には、カメラ番号、カメラサーバ番号、方向、ズーム、稼働時間、日付、解像度等がある。また登録手段として、WWWサーバ機能を持ち合わせており、システム運用者はブラウザを用いて登録することができる。この情報は日付時間が現時点よりも古くなったものが消去され得る。
(3)また、ID、パスワードでこの登録機能を制限することで、スケジューリングができるカメラをIDによって分離することが可能である。例えば、システム運用者が設定できるカメラと、無料でサービスを受けたい映像表示装置から設定できるカメラを区別することが可能になる。IDだけでなく、IDと時間、日時も組み合わせれば、きめ細かい登録区分を行うことが可能となる。
(4)カメラスケジューリング部411の他の機能としては、映像蓄積部2(2A)からのスケジュールの問い合わせ(S2)に応じる機能がある。これは、映像蓄積部2が定期的に撮像装置1(又はカメラ11)のスケジューリングの問い合わせを行い、蓄積すべきかどうかの判断を行うために設けられる。
(5)映像蓄積部2からのスケジュールの問い合わせに応じる機能は、問い合わせの日、時間にカメラから映像を取り込まなければならないか、カメラスケジューリング部411は、先ほどのデータベース(図7参照)を検索し、その日時、時間にマッチするカメラがあれば、報告を行う。
(6)映像蓄積部2または映像蓄積配信サーバ2Aの蓄積部21では、定期的にユーザオリエンテッド処理部4のディレクトリサーバ41のカメラスケジューリング部411に問い合わせを行う(S2)。問い合わせの結果として、上述したカメラスケジューリング部411の登録機能が持っている、所定のデータベースの登録内容がカメラスケジューリング情報として得られる。
(7)そして、この情報に基づく情報を、カメラサーバ12に渡し、その情報の中のスケジュールに従って、カメラ11から入力した映像を映像蓄積部2に送信するよう指示する(S3)。
(8)カメラサーバ12は、送信指示に従って、カメラ11を制御し、カメラサーバ12より映像を入力し、送信指示で指定された解像度、ビットレートでデジタル圧縮を行い、デジタル化された映像を映像蓄積部2(映像蓄積配信サーバ2A)に送信する(S4)。
(9)映像蓄積配信サーバ2Aは、上述したように、負荷分散装置2Bによってクラスタリングされて、1つの仮想的なサーバを構築している。負荷分散装置2Bは、サーバ外(今回カメラサーバ)からの要求を受信し、複数ある映像蓄積配信サーバ2Aの負荷を見て、適切なサーバに伝達する。伝達されたサーバは、データを共有レイドHD(共通の格納場所)2Cに圧縮ファイルとして格納する。
(10)映像蓄積配信サーバ2Aは、格納した映像に関する情報(格納位置、撮影日時、場所やカメラ番号等の映像コンテンツ情報)や映像の品質に関する情報(解像度、圧縮フォーマット、ビットレート)を例えば一定時間毎に検索サーバ42に登録する(S5)。
(11)検索サーバ42では、映像蓄積配信サーバ2Aから格納した映像に関する情報を映像用データベースに登録する。映像用データベースの登録内容としては、例えば図8に示すように、カメラ番号、カメラサーバ名、場所、方向、ズーム、稼働時間、日付、解像度等がある。
(12)また、図9に示すように、映像用データベースのカメラ番号に対して所定のキーワードを登録したキーワード用データベースを用意しておき、映像表示装置5からのキーワードによる映像コンテンツ検索に利用する。このキーワードの例としては、カメラ番号1に対するキーワードとして、冨士山、山、日本一、…等、カメラ番号2に対するキーワードとして、琵琶湖、湖、日本一、…、等が挙げられる。
(映像変換、配信までの制御の流れ:図10、図11)
<配信映像の選択1>
(1)まず、映像表示装置5からの要求(映像コンテンツ、解像度、画像圧縮フォーマット、ビットレート)をユーザオリエンテッド処理部のディレクトリサーバ41の映像リソース管理部412が受ける(S1)。
(2)映像リソース管理部412は、この要求の情報を元に、検索サーバ42に映像コンテンツに相当する映像情報が蓄積されているか否かを問い合わせる(S2)。
(3)検索サーバ42の映像ディレクトリ管理部421では、映像蓄積配信サーバ2Aから格納した映像に関するキーワード用データベース(図9参照)において、キーワード検索を行い、検索結果を映像コンテンツ情報I3(図11)として映像リソース管理部412に通知する(S2)。
(4)映像リソース管理部412は、検索結果を映像表示装置5に直接返信するか、あるいは、図示のように端末管理部413にその検索結果を通知し(S3)、端末管理部413がその検索結果を映像表示装置5へ通知する(S4)。
(5)映像表示装置5では、検索結果から希望するコンテンツを選択し、これにより、映像変換する情報の選択が可能となる(S1′)。
<配信映像の選択2>
(1)映像表示装置5からの要求(どんなコンテンツがサービスできるか)をユーザオリエンテッド処理部4のディレクトリサーバ41の映像リソース管理部412が受ける(S1)。
(2)映像リソース管理部412は、検索サーバにどんな映像情報が蓄積されているか問い合わせる(S2)。
(3)検索サーバ42の映像ディレクトリ管理部421では、映像蓄積配信サーバ2Aから格納した映像に関する映像用データベース(図8参照)から検索を行い、検索結果を映像コンテンツ情報I3として映像リソース管理部412に通知する(S2)。
(4)映像リソース管理部412は、検索結果を映像表示装置5に直接返信するか、あるいは、図示のように端末管理部413を介して(S3)検索結果を映像表示装置5へ通知する(S4)。
(5)映像表示装置5では、検索結果の内、サービスして欲しい映像コンテンツを選択し、これにより、映像変換する情報の選択が可能となる(S1′)。
<映像変換部の選択>
(1)映像リソース管理部412は、ネットワークに接続されている複数の映像変換配信サーバ3A(映像変換部3)の負荷状況を定期的にモニタリングする(S5)。負荷状況は、CPUの使用率、メモリの使用率等を示している。
(2)このモニタリング情報I1(図11)は映像リソース管理部412の格納場所に格納される。モニタリング情報I1の一例を下表に示す。
サーバ名 CPU使用率 メモリ使用率 …
サーバ1 80% 90%
サーバ2 10% 20%
… … …
(3)このモニタリング情報I1と映像変換配信サーバ機能情報I2を用いて、映像リソース管理部412は、映像表示装置5からの要求S1通りの変換を行わせる映像変換配信サーバ3Aの選択を行う。映像変換配信サーバ機能情報の一例を図12に示す。
(4)また、映像リソース管理部412は、映像表示装置5からの要求(映像コンテンツ、解像度、画像圧縮フォーマット、ビットレート)S1を満たす映像変換配信サーバ3Aを映像変換配信サーバ機能情報I2を検索して選択し、その中で、例えば一番負荷の小さい映像変換配信サーバ3Aをモニタリング情報I1を検索することで選択する。
<ダウンロードプログラムの選択>
(1)<映像変換部の選択>において、選択した映像変換配信サーバ3Aと要求のあった解像度、画像圧縮フォーマット、ビットレートと、(配信映像の選択)で選択した映像コンテンツの情報をディレクトリサーバ41の端末管理部413に渡す(S3′)。
(2)端末管理部413では、選択した映像変換配信サーバ3Aに対応したダウンロードプログラムを選択する(S6)。
(3)端末管理部413では、ダウンロードプログラムを要求のあった映像表示装置5にネットワークを介してダウンロード(S4′)する。
(4)ダウンロードプログラムには、映像変換配信サーバ3Aと通信を行い制御するためのものであり、映像を再生する機能も持たせれば、どのような映像表示装置にでもサービスを供給できる。
(5)ダウンロードプログラムは、映像変換配信サーバの機能が変更になったときや、設置されたときに予めユーザオリエンテッド処理部4の端末管理部413に格納しておく。
<映像変換・配信>
(1)端末管理部413は、映像表示装置5にダウンロードしたプログラムに映像コンテンツの情報を渡す。
(2)映像表示装置5のダウンロードプログラムは、ユーザオリエンテッド処理部4のディレクトリサーバ41の端末管理部413から受け取った映像コンテンツの情報を用いて、選択された映像変換配信サーバ3Aから必要な映像を入手する(S7,S11)。
(3)すなわち、映像表示装置5のダウンロードプログラムは、選択された映像変換配信サーバ3Aにディレクトリサーバ41の端末管理部413から受け取った映像コンテンツの情報及び変換の指示を渡し配信要求を行う(S7)。
(4)映像変換配信サーバ3Aは、受信した映像コンテンツの情報を基に、映像蓄積配信サーバ2Aに対して蓄積されている映像の配信を要求する(S8)。
(5)映像蓄積配信サーバ2Aでは、映像コンテンツ情報にある格納場所から映像情報を取り出して、配信部より映像変換配信サーバ3Aに対して映像ファイルを配信する(S9)。
(6)映像変換配信サーバ3Aは、映像ファイルを受信し、映像表示装置5のダウンロードプログラムからの変換指示により、解像度変換部31、画像圧縮フォーマット変換部32、ビットレート変換部33で映像変換を行い(S10)、配信部34から映像の配信を行う(S11)。
(7)映像表示装置5のダウンロードプログラムは、この配信された映像を映像表示装置に渡し、映像を再生させる。以上の説明においては、予め映像表示装置5に映像を再生する機能があるものとして、説明を行っている。
(8)なお、予め映像表示装置のダウンロードプログラムに映像を再生する機能がある場合には、映像表示装置5のダウンロードプログラムが受信した映像を再生する。これにより、映像表示装置5は予め再生する機能を持たなくても良く、必要なとき、必要な機能だけをダウンロードすることができる。
以上のように、映像表示装置5の機能が異なる場合は、要求内容が同じでも、機能毎にダウンロードプログラムを用意することで対応可能となる。また、新しい機能を持った映像表示装置が出現したときでも、同様に新機能に対応するダウンロードプログラムを用意することで対応できる。
(9)ここで、機能毎のダウンロードプログラムを選択するため、ディレクトリサーバの映像リソース管理部412では、ユーザ要求時に端末のプロファイルも入手するようにして、その情報を端末管理部413に渡すことができる。
(10)また、端末管理部413では、その情報を基に図13に示すダウンロードプログラム機能情報を用いて端末機能に応じたダウンロードプログラムを選択させることもできる。
<ダウンロードプログラムの細分化>
(1)映像変換配信サーバ3Aの機能を細分化して、それに対応してダウンロードプログラムを生成し、登録すれば、沢山の機能を持った映像変換配信サーバに対応した大規模なプログラムではなく、必要最低限のプログラムをダウンロードすることにより、ネットワークの回線コストやプログラムを使用するリソースを少なくできるという効果もある。細分化した時のダウンロードプログラム機能情報を図14に示す。
<映像配信中の解像等の変更>
(1)ダウンロードプログラムあるいは映像変換配信サーバ3Aで対応できる範囲の変換であれば、映像表示装置5からの変換要求に応じて映像変換配信サーバ3Aでダイナミックに切替を行う。
(2)ダウンロードプログラムあるいは映像変換配信サーバ3Aで対応できる範囲の変換でない場合であっても、映像表示装置からの変換要求に対して、ダウンロードプログラムよりディレクトリサーバの映像リソース管理部へ再度変更した内容の要求を出せば要求通りの映像を配信できることは記述の説明より明らかである。
<ダウンロードプログラムとその実行に関する実現例>
ダウンロードプログラムとその実行については、例えば、JAVAにより実現でき、各種サーバにはWWWサーバの機能を持たせる。ディレクトリサーバのダウンロードプログラムはJAVAアプレットを動作させることができるブラウザを搭載する。これにより、プラットフォームに依存しないオンデマンド・ローディング可能な分散ネットワークを構築することができる。つまり、従来のプログラム言語で作成したプログラムは、予めハードディスクにインストールしておかなければならなかったが、必要なときに必要なだけネットワーク(ディレクトリサーバ)から持ってくればよい。認証によって、出所が明確なJAVAアプレットは、ダウンロードされたサーバばかりでなく、他のサーバ(例えば映像変換配信サーバ)にアクセスすることもできる。
(リアルタイムカメラの制御の流れ:図15)
上述したカメラ制御の流れは、撮像信号を一旦蓄積する場合について説明したが、ここでは、リアルタイムにカメラを制御して配信を行う場合について説明する。
<カメラサーバの選択>
カメラサーバ12の選択については、上述した(配信映像の選択)と同様に行える。
<ダウンロードプログラムの選択>
ダウンロードプログラムは、カメラサーバ12と通信を行い、カメラ11を制御するためのものであり、カメラ11及びカメラサーバ12が設置されたときに予めユーザオリエンテッド処理部4の端末管理部413に格納しておく。
(1)カメラスケジューリング部411は(配信映像の選択)で選択した映像コンテンツを出力するカメラサーバ12及びカメラ11の情報を端末管理部413に渡す(T1)。映像コンテンツを出力するカメラサーバ12及びカメラ11の情報は、検索サーバによる検索により得られている(T2)。
(2)端末管理部413では、選択したカメラサーバ12及びカメラ11に対応したダウンロードプログラムを選択する。
(3)端末管理部413は、ダウンロードプログラムの要求のあった映像表示装置5にネットワークを介してダウンロードする。
(4)これにより、複数の異なるカメラを持った映像変換配信サーバ3Aに対応した大規模なプログラムではなく、必要最低限のプログラムをダウンロードすることにより、ネットワークの回線コストやプログラムを使用するリソースを少なくでき、大きな効果を得られる。
<カメラ制御・配信>
(1)映像表示装置5はダウンロードプログラムを用いてカメラ11の方向やズームの設定を行う(T3)。
(2)カメラサーバ12は、カメラ11を制御して、映像表示装置5の要求するカメラ11の方向やズーム等の制御を行い(T4)、その結果を映像表示装置にモニタさせる(T5)。
(3)その後、映像表示装置5はダウンロードプログラムを用いて、カメラサーバ12に対して配信要求を行う(T3′)。
(4)カメラサーバ12はカメラ11を制御して、撮影を開始するよう指示し(T4′)、入力された映像を配信する。
(映像変換データの流れ:図16)
(1)撮像装置1のカメラ11から入力された画像をカメラサーバ12にてエンコードする(U1)。この際、最も高いビットレート、最も高い解像度でエンコードする。
(2)撮像装置1でエンコードされた映像は、映像蓄積部2の映像蓄積配信サーバ2Aの蓄積部に圧縮ファイルとして蓄積される(U2)。
(3)蓄積された映像は映像表示装置5の要求により、映像変換部3によって取り出されて、解像度変換、画像フォーマット変換、ビットレート変換(U3)を施した後、映像表示装置5に配信される(U4)。
実施の形態2.
上述した実施の形態1においては、公衆のインターネットをネットワークとして用いた場合について説明したが、構内のLANをネットワークとして構築する用にしても良いことは明白である。
図17はそのような実施の形態を示した全体構成図であり、LANをルータ171やHUB172で構成し、PHS173の構内システムや無線LAN174等のモバイルアクセスと、PC175やTV176のような有線アクセスを行う表示端末が接続されている。各サーバは図4に示したものと同じである。勿論、これらはISDNルータ177等を用いて外部の公衆のインターネット178やISDN公衆網179と接続され得るものであり、構内LANのネットワークと公衆のインターネット等を併用しても良いことは言うまでもない。
実施の形態3.
実施の形態1では、端末からタスクオリエンテッドな要求を受けて圧縮方式やビットレートを設定するようにしたが、端末ごとの特性やタスクオリエンテッドな情報(業務内容、映像利用の目的など)をディレクトリサーバに入れておいて参照することで、最適な圧縮方式や最適なビットレートを自動的に選択させるようにしても良い。そこで実施の形態3は、実施の形態1で述べた<配信映像の選択>における他の形態について説明する。
すなわち、映像を配信して、リアルタイムに端末を表示させるための情報量は、アクセス回線の速度と端末の特性(画面サイズ、処理スピード、色の数等)と映像利用の目的などで決定される。アクセス回線のビットレート以上の映像を配信すると、データがネットワークの途中、あるいは端末で捨てられて、悪い品質の映像になってしまう。1コマ当たりの映像の情報量は解像度と圧縮方式で決まり、1コマでは静止画となり動画とするためには、1秒間に数コマ配信されることになる。この場合、コマ数が多いほど滑らかな映像になる。つまり、アクセス回線として必要な容量は、1コマ当たりの情報量×コマ数となり、図18に示すようになる。
図18の右端の数値がアクセス回線に必要な容量となっている。逆にアクセス回線が決まっていれば、解像度や圧縮方式やコマ数を調節して映像配信するビットレート(bps)を決定することとなる。
図4に記載のPIAFSは32kbps又は64kbpsであり、図17に示される無線LANは1〜2Mbpsである。
そこで、PIAFSの場合は、画面サイズを小さくして高圧縮方式で、更にコマ数も少なくしなければアクセス回線以下とすることができない。32Kbpsの場合を図19に示しているが、PIAFSを用いたPHS端末に高性能な大画面のノートPCを接続しても、160×120の小さな画面で1秒間0.4〜1コマというコマ送り映像しか出すことができない。
一方、無線LANの場合は、図20に示すように、PIAFSよりはかなり良い映像を表示することができる。しかし、PIAFSとは逆に表示端末がPDAのように小さな画面では、アクセス回線に高解像度のデータを伝送する能力があっても、端末側で表示を行うことはできない。
そこで、アクセス回線と端末の表示特性と映像の利用目的から最適な解像度や圧縮方式やビットレート(コマ数)をネットワーク側でインテリジェントに決めることとしている。
<配信映像の選択(別実施の形態)>
以下に、本実施の形態の動作について、図21〜図25を用いて説明する。なお、図21において、符号41Aは本実施の形態におけるディレクトリサーバを示している。
(1)まず、予め、例えば図22に示すような端末毎の特性の情報(処理スピード、画面サイズ、画素数等)を登録する(K1:これは、ユーザがサービス提供申し込み時等に登録し、システム管理者が行う)。
(2)登録した内容を元に、表示可能な解像度、圧縮方式、ビットレート(コマ数)の組合せの候補を決定しすべて登録する(K2)。これは、端末処理スピードから1秒間に処理できる情報量を算出し、画面サイズ/画素数から表示できる解像度を算出し、算出した結果を用いて、圧縮方式とビットレート(コマ数)の組を図23に示すような映像サービスグレード表(サービスグレード情報a4)を参照してサービス可能な映像の候補を決定し、先ほどの端末毎の特性情報に登録する。これは項番1でシステム管理者が端末毎の特性の情報を登録するとディレクトリサーバで自動的に行われる。
なお、K1においては、システム管理者が行う場合を示したが、ユーザが直接登録したり、あるいは、<配信映像の選択1,2>の要求を自主的にサーバ側で保存しておき、ユーザ毎、端末毎に解像度と圧縮方式とビットレートの学習をして、あのユーザのこの要求画像なら、サービスグレードはこれだというような判断を行うようにしても良い。
(3)また、予め業務内容や映像利用の目的に対して適用可能な解像度、圧縮方式、ビットレート(コマ数)とそれらに応じた映像サービスグレード表を用いてその候補を図24に示すようにタスク情報に登録する(K3:システム管理者が行う)。タスク情報の登録は、例えば、映像の細かい部分まで見たい場合は、フレームレート、ビットレートを下げて解像度を上げる。また動きに意味のある場合には、その逆にするようにサービスグレード候補を決めるようにする。
(4)また、予めアクセス回線の種類に応じた許容できる伝送容量(ビットレート)とそれに応じた映像サービスグレードを映像サービスグレード表を用いてその候補を図25に示すようにアクセス回線情報に登録する(K4)。
(5)映像表示装置5からの要求として、ユーザID又は端末ID、アクセス回線、映像利用目的等をユーザオリエンテッド処理部のディレクトリサーバ41Aの映像リソース管理部412Aが受ける(K5)。受け方は、メニュー形式でユーザが選択するような方法が考えられる。
(6)映像リソース管理部412Aは、端末毎の特性情報a1及びタスク情報a2及びアクセス回線情報a3の映像サービスグレード候補の論理積をとり、サービス可能な解像度、圧縮方式、ビットレート(コマ数)を決定する(K6)。例えば、ユーザIDで、アクセス回線が無線LANで利用目的がプラントの監視であれば、映像サービスグレードの候補が「2」,「3」となり、映像サービスグレードの良い「2」を選択する(映像サービスグレードは昇順とする)。
(7)映像リソース管理部は、この決定した情報を元に、以降実施の形態1で示した<配信映像の選択1>の(2)からの処理を行う。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態における適用分野としては、コンシューマ(公衆)向けとして、家庭内セキュリティシステムへの適用や観光地季節情報提供サービス等がある。前者については、警備会社や常時接続ネットワークによる留守宅情報、ペット情報等の情報伝送、リモート制御等に適用され得る。後者については、各種映像を使ったサービスとして遠隔地から行楽地の状況(積雪、開花状況等)や道路情報(道路混雑状況)、災害情報等の画像を目視確認したいとのニーズに応じたインターネット上でのサービス提供が行われ得る。また、業務用としては、プラント設備保全点検に適用して、鉄鋼、石油、電力等各社プラント設備部門、サービス会社等で遠隔監視、故障診断保全サービス等が提供できる。また航空機等の整備支援として、航空機会社整備、航空機製造会社等で整備部門への外部情報支援サービスが提供できる。例えば、空港での故障発見、機体現状画像確認、解析、部品調達、修復技法支援等、各ステップで航空会社、製造会社間での故障情報収集、部品DB、修理支援を有機的双方向に結合させることができる。さらに、ダム監視等において、水位、ゲート状況、侵入者監視等が行える。
特にプラント設備点検業務に本発明を適用した場合は、プラントの監視、環境監視や支援においては、例えば、従来、中央管理室にて専任係員が24時間体制で監視対応しており、この場合に場所は固定され、且つ専任者を必要としたが、本発明を適用することにより、例えばモバイルオペレーションで何処でも、誰でもが必要な情報を入手でき、監視管理が可能となる。また、場所も中央管理室に固定されることもなく、さらにリモート管理アウトソーシングも可能となる。
また、設備保全、管理支援においては、従来、作業時には現場と中央管理室に分かれて配置が必要で、現場作業員としては点検交換作業や作業記録を要し、また管理者としてはスケジュール管理、履歴管理、予備品の発注管理、報告書作成等を要したが、本発明によれば、現場と作業と管理を完結させることができ、巡回点検の一人作業化、点検時現地でDB参照判断ができ、さらに全て現場作業において、点検交換作業、スケジュール管理、履歴管理、予備品発注管理、報告書作成等が可能となる。
また緊急、防災対応支援としては、従来作業は現場で、指示は中央管理室で行い、専門メーカへは電話又はFAXで相談を行っており、このような体制下では、情報のやり取り等で対応に遅れが生じていた。本発明によれば、現場にて状況確認を行えて詳細情報が入手でき、作業・対策を完結できることで、対応時間を短縮でき、省人化、効率化を図ることができるなどその効果は大きい。
1 撮像装置、2 映像蓄積部、2A 映像蓄積配信サーバ、2B 負荷分散装置、2C 共有レイドHD、3 映像変換部、3A 映像変換配信サーバ、4 ユーザオリエンテッド処理部、5 映像表示装置、11 カメラ、12 カメラサーバ、21 蓄積部、22、34 配信部、30 変換部、31 解像度変換部、32 画像圧縮フォーマット変換部、33 ビットレート変換部、41,41A ディレクトリサーバ、42 検索サーバ、411 カメラスケジューリング部、412,412A 映像リソース管理部、413 端末管理部、421 映像ディレクトリ管理部。

Claims (2)

  1. 映像入力手段により得られる映像を通信回線を用いて映像表示手段に配信する映像配信システムにおいて、
    前記映像を蓄積する映像蓄積手段と、
    解像度及びビットレートを示すグレードを複数記憶し、前記映像表示手段の識別子と表示特性と該表示特性に適するグレードの第1候補とを含む特性情報を記憶し、アクセス回線の種類と該アクセス回線の種類に適するグレードの第2候補とを含むアクセス回線情報を記憶し、映像の要求であって、前記映像表示手段の識別子及びアクセス回線の種類を含む要求を前記映像表示手段から受信した場合、該映像表示手段の表示特性及びアクセス回線の種類に適するグレードを、前記第1候補及び前記第2候補の中から選択し、選択したグレードに対応する解像度及びビットレートを決定する映像処理手段と、
    前記蓄積された映像の中から取得され、前記決定された解像度及びビットレートを有する映像コンテンツへ変換された映像を前記映像表示手段へ配信する配信手段と
    を備えることを特徴とする映像配信システム。
  2. 映像入力手段により得られる映像を通信回線を用いて映像表示手段に配信する映像配信方法において、
    映像蓄積手段が前記映像を蓄積し、
    映像処理手段が、解像度及びビットレートを示すグレードを複数記憶し、前記映像表示手段の識別子と表示特性と該表示特性に適するグレードの第1候補とを含む特性情報を記憶し、アクセス回線の種類と該アクセス回線の種類に適するグレードの第2候補とを含むアクセス回線情報を記憶し、映像の要求であって、前記映像表示手段の識別子及びアクセス回線の種類を含む要求を前記映像表示手段から受信した場合、該映像表示手段の表示特性及びアクセス回線の種類に適するグレードを、前記第1候補及び前記第2候補の中から選択し、選択したグレードに対応する解像度及びビットレートを決定し、
    配信手段が、前記蓄積された映像の中から取得され、前記決定された解像度及びビットレートを有する映像コンテンツへ変換された映像を前記映像表示手段へ配信する
    ことを特徴とする映像配信方法。
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