JP2011043375A - 電磁界高速撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁界高速撮像装置における撮像装置、画像処理装置の部分を安価、省電力、かつ小型で実現する。
【解決手段】電磁界高速撮像装置は、照明装置11、プローブ装置12、光学装置13、撮像装置14、処理装置15等で構成され、近傍電磁界を生成するための特定周波数成分の光を高速撮像素子とデジタル信号処理で濾波していたものを、画素毎に濾波機能を有する撮像素子を用いる。さらに、撮像素子の複数の電荷蓄積部に振り分けられた電荷のうち、全ての電荷蓄積部に均等に蓄積されるDC光成分を削除する回路を備えているため、撮像素子の入射光の飽和を防ぐことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、検体から放射される電界磁界の分布情報を高速に取得し、二次元画像として可視化する電磁界高速撮像装置に関する。
近年、電子機器の高度化、小型化、および高速化に伴い、プリント基板回路の細密化が進むと同時に、対象となる電気信号の高速化、広帯域化も著しい。たとえば、1GHzを超える非常に高い周波数で動作する集積回路や携帯機器などが開発されているが、このような高周波で駆動する回路技術の問題として、回路間の電磁干渉による設計の難しさが顕著になっている。このような高周波回路の駆動時に発生する電磁界の分布を把握することで、問題点を回避する再設計などを効率良く行うことができるので、様々な近傍電磁界測定装置が提案されている。
このような近傍電磁界測定装置として、測定用電磁界プローブを近傍電磁界中に置くことで、プローブに発生した検知電流をケーブルで取り出すものがある。しかし、検体に近づけたプローブとそれに接続するケーブルを流れる検知電流が、検体の近傍電磁界に影響を与えるために、高精度の計測を行うには適していない。
そこで、光ファイバの先端に磁気光学結晶を取り付けて磁気光学プローブとし、検体からの電磁界中に配置した磁気光学プローブ先端の磁気光学結晶へ光ファイバで光を伝搬させ、この近傍電磁界の影響を受ける磁気光学結晶に照射されて変調された反射光をスペクトラムアナライザで分析することにより、磁気光学プローブの先端位置における電磁界を測定する光ファイバ端磁気光学プローブシステムが提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
特開2008−020304 特開2008−020305
しかしながら、特許文献1、2開示の撮像装置は、高速かつ低ノイズのカメラが必要であり、さらに画像処理装置は大規模DSPなどを用いたデジタル信号処理が必要であり、装置全体が高価なものになってしまう。
そこで、本発明は、電磁界高速撮像装置における撮像装置、画像処理装置の部分を安価、省電力、かつ小型で実現することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、近傍電磁界を生成するための特定周波数成分の光を高速撮像素子とデジタル信号処理で濾波していたものを、画素毎に濾波機能を有する撮像素子を用いることで実現したものである。
さらに、本発明では、撮像素子の複数の電荷蓄積部に振り分けられた電荷のうち、全ての電荷蓄積部に均等に蓄積されるDC光成分を削除する回路を備えているため、撮像素子の入射光の飽和を防ぐことができる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、変調周波数fLOで振幅変調された変調光を出力可能な照明装置と、測定対象である検体から放射される検体周波数fRFの電界又は磁界により複屈折特性が局所的に変化することで、照明装置から照射された変調光に局所的な偏光状態を生ぜしめ、検体周波数fRFの近傍電磁界で変調光を更に変調して周波数混合し、変調光の変調周波数fLOと検体周波数fRFとの差周波数成分Δfを含む検出光を発生する電気光学素子又は磁気光学素子を備えたプローブ装置と、プローブ装置から発生された検出光における局所的偏光状態を光の局所的強度に変換し、局所的強度変換された検出光を結像させる光学装置と、光学装置の検出光を結像させる位置に複数の画素からなる撮像面を有し、検出光を光電変換するイメージセンサを備えた撮像装置と、撮像装置のイメージセンサからの電気信号を解析し、検体から放射される近傍電磁界の分布の二次元像を含む情報を生成する処理装置と、を含む電磁界高速撮像装置であって、撮像装置のイメージセンサの画素毎に、光学装置からの検出光を電荷に変換する光電変換素子と、複数の電荷蓄積部と、光電変換素子で生じた電荷を複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振り分け部と、を備えたことを特徴とする。これにより、従来は高速撮像素子とデジタル信号処理で行っていた、任意の周波数の強度変調された光を濾波する機能を撮像素子内で実現することができる。
また、請求項2に記載の発明は、上記電磁界高速撮像装置において、電荷振り分け部は、プローブ装置によって生じた差周波数成分Δfに同期して、光電変換素子で生じた電荷を複数の電荷蓄積部に振り分けることにより、プローブから発生する近傍電磁界分布情報を含んだ強度変調された光のうち、照明装置から照射される変調周波数fLOと、測定対象である検体から発せられる検体周波数fRFとの差周波数成分Δfのみを抽出することによって、照射された光の変調周波数fLOを変化させることで、検体から発生する電磁界の任意の周波数成分の二次元分布を観測することができる。
請求項3に記載の発明は、上記電磁界高速撮像装置において、撮像装置はさらに、複数の電荷蓄積部とそれぞれ導通可能な複数の容量と、複数の電荷蓄積部と複数の容量との導通状態を制御する容量接続制御部と、を備えることにより、複数の電荷蓄積部に同等量蓄積される主にDC光成分を削除することができる。
請求項4に記載の発明は、上記電磁界高速撮像装置において、処理装置は、撮像装置の情報をもとに、プローブ装置によって生じた差周波数成分Δfに同期した電荷成分以外の電荷を除去するための制御信号を生成し、撮像装置の電荷蓄積部と複数の容量との導通状態を制御することにより、測定対象となる差周波数成分Δfとそれ以外の成分を効率良く分離し、測定精度を高めることができる。
本発明は、上記記載の構造をしているので、従来用いられてきた、高速かつ低ノイズのカメラと大規模DSPなどを用いたデジタル信号処理が不要となり、同様の処理を撮像素子内部のみで行うことができる。
一般的に、撮像素子の価格は量産する数量による影響が最も大きく、従来の高速かつ低ノイズの撮像素子と、本発明に使用される撮像素子の機能による価格の差は少ない。ゆえに、大規模DSPなどを用いたデジタル信号処理部が不要になることによって、本発明はより安価に実現することができる。
同様に、デジタル信号処理部が不要になることで、省電力かつ小型化という効果が期待できる。ゆえに、本発明によって、従来の高速電磁界撮像装置を、安価、省電力、かつ小型で実現することができる。
本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置の概略機能ブロック図である。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置の一例を示す概略構成図である。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における撮像装置のイメージセンサの画素の固体撮像素子回路の一例を示す回路図である。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における撮像装置の駆動信号のタイミングチャートである。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における正接続期間におけるFETスイッチの接続状態を示す回路図である。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における反転接続期間におけるFETスイッチの接続状態を示す回路図である。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における固体撮像素子の動作結果の説明図であり、正接続期間と反転接続期間との繰り返しによる第1蓄積容量Fd1と第2蓄積容量Fd2との電圧の変化を示すタイミングチャートである。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における正接続期間と反転接続期間の切り替え回数と差周波数成分Δfの周波数帯の差分信号の電荷量との関係を示したグラフである。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における撮像素子の駆動の様子を示したタイミングチャートである。 本発明による実施形態の電磁界高速撮像装置における固体撮像素子の動作結果の説明図であり、正接続期間と反転接続期間との繰り返しによる第1蓄積容量Fd1と第2蓄積容量Fd2との電圧の変化を示すタイミングチャートである。 正接続期間と反転接続期間の最適切り替え回数を決定するフローチャートである。
10 電磁界高速撮像装置
11 照明装置
12 プローブ装置
12a 波面整合光学系
12b 電気光学素子又は磁気光学素子
12c 検波光学系
13 光学装置
13a 結像光学系
14 撮像装置
14a イメージセンサ
15 処理装置
15a 測定装置
20 固体撮像素子
16 画像表示装置
17 記録装置
61 分離蓄積部
62 第1容量接続制御部
63 第2容量接続制御部
81,82,83,84,85,86,88,89,91,92,93,94,95,96,98,99 結線
α 検体
PD 光電変換素子
Tx1 第1転送ゲート
Tx2 第2転送ゲート
M1〜M10 第1〜第10FETスイッチ
Fd1 第1電荷蓄積部
Fd2 第2電荷蓄積部
G1 第1ゲート
G2 第2ゲート
C1、C2 第1容量、第2容量
Vdd 第1電源、第2電源
以下に、本発明による一実施形態の電磁界高速撮像装置について、図面を用いて説明する。
図1は、電磁界高速撮像装置10の概略構成図である。
この電磁界高速撮像装置10は、照明装置11と、プローブ装置12と、光学装置13と、撮像装置14と、処理装置15と、画像表示装置16と、記録装置17と、から構成される。
照明装置11は、例えば波長780nmのレーザ光源11aとその出力光の光軸に設けられレーザ光を強度変調して変調光を生成する光強度変調器(MZM:Mach-Zhender Modulator)(図示せず)と構成される。このときの変調周波数をfLOとする。
プローブ装置12は測定対象である検体αから放射される電界又は磁界により複屈折特性が局所的に変化することで、照明装置11から照射された変調光に局所的な偏光状態を生ぜしめ、更に偏光状態を強度変化に変換した検出光を出力する。プローブ装置12は、照射された変調光が検体αの検体周波数fRFの近傍電磁界で変調された後に出力する。
光学装置13は検出光を結像させるための結像光学系13aで構成され、該プローブ装置12の出力光を複数の画素を有するイメージセンサ(後述する)の撮像面に結像させる。
撮像装置14はイメージセンサ14aを備え、イメージセンサ14aが該光学装置13で結像された光(プローブ装置12で取得した電界又は磁界の局所的強度分布を有する検出光)を受光し、所定の周波数帯の変調光の強度信号を出力する。
処理装置15は撮像装置14のイメージセンサ14aから出力された強度信号をもとに、電磁界の二次元画像を出力する測定装置15aを含む。
画像表示装置16は処理装置15から出力される二次元画像を可視表示する。記録装置17は処理装置15で生成された二次元像を記憶保存する。
特に、プローブ装置12は、照明装置11からの変調光を受ける波面整合光学系12aと、波面整合光学系12aからの変調光を受ける電気光学素子(EO結晶)又は磁気光学素子(MO結晶)12bと、電気光学素子又は磁気光学素子12bで再度変調した変調光を受ける検波光学系12cと、それらを支持し光学条件などを調整する機構部(図示せず)と、から構成される。
電気光学素子又は磁気光学素子12bは検体αから放射される検体周波数fRFの電磁界の影響を受けるべく当該検体αの近傍(検体αからの波長程度の狭い空間をいい、エバネッセント電界、エバネッセント場、近接場とも称する範囲)に配置される。波面整合光学系12aは当該電気光学素子又は磁気光学素子12bに入射する変調光を電磁界検出のために最適な波面を生成する。
検波光学系12cは、当該電気光学素子又は磁気光学素子12bからの出力光から電磁界の影響を受けた成分を抽出する。
プローブ装置12の電気光学素子又は磁気光学素子12bは、検体αの発する電界もしくは磁界(近傍電磁界)によって複屈折特性が変化するため、結果として透過又は反射する光束に対して電磁界分布に応じた偏光分布を与える。また、電気光学素子および磁気光学素子の時間応答は極めて高速であり、検体αの発する近傍電磁界の検体周波数fRFに追随する高い周波数応答性を有し、偏光の分布は検体αの近傍電磁界の検体周波数fRF(動作周波数)にも応答する。
電界又は磁界の局所的強度分布を有する検出光を受光する撮像装置14のイメージセンサ14aは、光電変換部、電荷蓄積部、電荷振り分け部、出力部など(図示せず)で構成され、特定周波数の強度変調光を濾波し、特定周波数の正弦成分と余弦成分を出力する。
撮像装置14で出力した特定周波数の正弦成分、余弦成分をもとに、処理装置15の測定装置15aは、近傍電磁界の強度、位相を算出し、二次元画像データとして画像表示装置16へ出力する。
なお、測定装置15aから画像情報を受ける画像表示装置16は、画素毎に時々刻々と変化する近傍電磁界の位相情報や振幅情報を色相・濃度の変化として表示し、検体αより放射される近傍電磁界の変化を動画像として見ることができる。また、測定装置15aからの画像情報を随時記録する記録装置17には、記録した画像あるいは動作の再生機能を持たせ、画像表示装置16に表示させるようにしても良い。
図2は、電磁界高速撮像装置10の概略構成図であり、波面整合光学系、検波光学系、結像光学系の詳細構造の一構成例を示す。
図2において、光軸上に配置された、ファイバ端21d、コリメータレンズ22a、1/4波長板22b、1/2波長板22c、偏光ビームスプリッタ22d、1/4波長板22e、1/2波長板22f、誘電体ミラー22gは波面整合光学系として作用する。
板状の電気光学素子又は磁気光学素子12bはプローブとして作用する。電気光学素子又は磁気光学素子12bは、マイクロ波〜ミリ波(数百MHz〜数十GHz)の電磁界を放射する電子回路基板や平面アンテナなどの検体αに平行に対向させて配置する。
偏光ビームスプリッタ22d、1/4波長板22e、1/2波長板22fは検波光学系として作用する。
結像レンズ22hは、検波光学系の偏光ビームスプリッタ22dからの変調された光をイメージセンサ14a上に結層する結像光学系として作用する。
本構成例では、偏光ビームスプリッタ22d、1/4波長板22e、1/2波長板22fは、図面において光が右に進む場合は波面整合光学系、左に進む場合は検波光学系の構成要素として複数の作用を行っている。
図2における光学系の波面整合光学系によって偏波面を順次整合してゆき、検波光学系によって波面中の偏向状態が光りの強度に変換される。偏光ビームスプリッタ22dを光軸上で電界に対して相対的に回転させることによってその出力の変化させることができる。
図2において、レーザ光源21aから発したレーザ光は、光ファイバにて、高周波発振器21cからの変調周波数fLOにて制御された光変調器21bへ導入され、振幅変調された変調光がファイバ端21dより拡散放射され、コリメータレンズ22aにより平行光束となる。更に、当該変調レーザ光は1/4波長板22bおよび1/2波長板22cよりなる波面整合光学系を経て円偏光となり、偏光ビームスプリッタ22dを直進し、1/4波長板22eおよび1/2波長板22fを経た後、誘電体ミラー22gにて光軸が曲げられ、電気光学素子又は磁気光学素子12bを保持機構部により所定位置に配置した電気光学素子又は磁気光学素子12bの光照射面へ垂直に入射する。すなわち、本構成例においては、1/4波長板22b,1/2波長板22c,偏光ビームスプリッタ22d,1/4波長板22e,1/2波長板22fが波面整合光学系として機能する。
一方、誘電体ミラー22gで電気光学素子又は磁気光学素子12bの光照射面に照射された変調光は、動作周波数fRFで動作する検体αが発する電界により局所的な偏光状態の変調を受け、差周波数成分Δfを含む検出光として反射し、照射時の光路を遡行する。但し、検出光は変調光と異なり、検光子たる偏光ビームスプリッタ22dで偏光状態の変調が強度変調に変換されて図面上方へ反射誘導され、結像レンズ22hによりイメージセンサ14aの撮像面に結像する。
当初は変調周波数fLOであったが、電気光学素子又は磁気光学素子12bから反射された変調光は、その波長や位相に変化を生じている。この変化は測定対象物の検体αが発する電界の強度や周波数に依存しており、さらに電気光学素子又は磁気光学素子12bと検体αは平面状で平行であるため、電界の平面分布情報も含んでいる。このときの測定対象物の検体αの電界の検体周波数をfRFとする。
さらに、偏光ビームスプリッタ22dによって、電気光学素子又は磁気光学素子12bに入射前の光と入射後の光が混合される。これにより、混合光には、変調周波数fLO、検体周波数fRFの周波数以外に|fLO−fRF|の成分を持つ側波帯成分が含まれる。観測したい周波数fRFに対して変調周波数fLOを調整してやることで、任意の|fLO−fRF|側波帯を作り出すことができる。この|fLO−fRF|成分は、検体αの電界情報を含んでいる。さらに、|fLO−fRF|の周波数を、比較的低周波数に調整してやることで、検体αの電界情報を含んだ二次元像を撮像装置14で撮像することができる。
図3は、本発明の実施例を実施する撮像装置14のイメージセンサ14aの画素として用いる固体撮像素子20の回路図である。
図3に示す固体撮像素子20は、例えば、図1に示す構成におけるイメージセンサ14aの複数の画素を構成する素子の1つとして用いられるものである。
図3に示す固体撮像素子20において、入射した光は、フォトダイオードの光電変換素子PDで電荷に変換される。
図3に示す固体撮像素子20は、光電変換素子PDが光を受光することにより発生した光電子の電荷を、照明装置11から検体αに対して照射される変調光に同期して分離蓄積する分離蓄積部61と、容量の接続を切り替える第1容量接続制御部62および第2容量接続制御部63と、で構成されている。
分離蓄積部61は、1つの光電変換素子PDに対して複数の蓄積容量として第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2が、それぞれ第1FETスイッチM1と第2FETスイッチM2とを介して接続されて構成されている。よって、第1FETスイッチM1を駆動する第1転送ゲートTx1と第2FETスイッチM2を駆動する第2転送ゲートTx2とに印加する電圧をそれぞれ制御することによって、光電変換素子PDで発生した電荷を第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2とに振り分けて蓄積することができる。
第1転送ゲートTx1と第2転送ゲートTx2は、外部の同期信号、例えば照明装置11から照射された変調光の変調周波数fLOと検体αから放射される電界又は磁界の検体周波数fRFとの差周波数成分Δfに従ってオン・オフ制御され、光学装置13からの検出光により発生した電荷を振り分ける。
この際に、光学装置13からの検出光に含まれる差周波数成分Δfの変調光成分由来の電荷は、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2に位相に応じた量が振り分けられるため、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2では蓄積する電荷量が異なるが、差周波数成分Δf以外の周波数成分、例えばDC光成分は、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2に均等に振り分けられる。
第1容量接続制御部62は、第1容量C1、第3FETスイッチM3、第4FETスイッチM4、第5FETスイッチM5、第6FETスイッチM6およびバイアス電圧を印加する第1電源Vddで構成されている。また、第2容量接続制御部63は、第2容量C2、第7FETスイッチM7、第8FETスイッチM8、第9FETスイッチM9、第10FETスイッチM4およびバイアス電圧を印加する第2電源Vddで構成されている。
第1容量接続制御部62の第1容量C1と第2容量接続制御部63の第2容量C2とは、それぞれ分離蓄積部61に存在する2つの蓄積容量たる第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2とに第1〜第10FETスイッチM1〜M10を介して接続されている。
このように、固体撮像素子20は、それぞれ4つのFETスイッチと1個の容量とで構成される回路たる2組の容量接続制御部(第1容量接続制御部62および第2容量接続制御部63)を、分離蓄積部61に付加することで構成されている。
すなわち、第1容量接続制御部62においては、第1容量C1を挟んで対称的に第3FETスイッチM3、第4FETスイッチM4、第5FETスイッチM5および第6FETスイッチM6が配置されている。
ここで、第3FETスイッチM3と第6FETスイッチM6とは、同じ第1ゲートG1のゲート信号G1で駆動され、一方、第4FETスイッチM4と第5FETスイッチM5とは、同じ第2ゲートG2のゲート信号G2で駆動される。
同様に、第2容量接続制御部63においては、第2容量C2を挟んで対称的に第7FETスイッチM7、第8FETスイッチM8、第9FETスイッチM9および第10FETスイッチM10が配置されている。
ここで、第8FETスイッチM8と第9FETスイッチM9とは、同じ第1ゲートG1のゲート信号G1で駆動され、一方、第7FETスイッチM7と第10FETスイッチM10とは、同じ第2ゲートG2のゲート信号G2で駆動される。
従って、第1容量C1および第2容量C2の両端は、第3〜10FETスイッチM3〜10を介して第1電荷蓄積部Fd1、第2電荷蓄積部Fd2、第1電源Vddならびに第2電源Vddに選択的に接続される。
なお、第1電荷蓄積部Fd1ならびに第2電荷蓄積部Fd2は、例えば、半導体基板中に不純物拡散で形成した容量であり、また、第1容量C1ならびに第2容量C2は、例えば、金属配線層間に形成した容量である。
ここで、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2との電気容量値は等しいものとし、また、第1容量C1と第2容量C2との電気容量値は等しいものとする。
なお、第1電荷蓄積部Fd1(第2電荷蓄積部Fd2)と第1容量C1(第2容量C2)との電気容量値は必ずしも等しい必要はないが、等しい値にすることが好ましい。
次に、図4に示す動作原理の説明図を参照し、固体撮像素子20の動作について説明する。
この図4は、第1ゲートG1、第2ゲートG2、第1電荷蓄積部Fd1および第2電荷蓄積部Fd2の電圧の変化を示すタイミングチャートであり、図4において、図中左側から右側へ向かって時間が経過するものとする。なお、以下の説明においては、第1電荷蓄積部Fd1の電圧をVFD1と表し、第2電荷蓄積部Fd2の電圧をVFD2と表すものとする(破線矢印)。
まず、最初に、第1転送ゲートTx1、第2転送ゲートTx2、第1ゲートG1および第2ゲートG2の全てのゲートに電圧を印加する。なお、この全てのゲートに電圧を印加する時間を、リセット期間Rと称する。
このリセット期間Rにおいては、第1〜第10FETスイッチM1〜M10の全てが接続されるので、第1電荷蓄積部Fd1、第2電荷蓄積部Fd2の端子はVdd電位と等しくなる。また、光電変換素子PDの電位は、第1転送ゲートTx1と第2転送ゲートTx2とに印加した電圧に従ったポテンシャルにリセットされ、第1容量C1と第2容量C2とは、放電した状態にリセットされる。
なお、上記した各リセットは、固体撮像素子20の各画素の属するラインの画面の読み出しの最初に行うものである。
リセット期間R終了後、次回にリセットするまで、第1転送ゲートTx1と第2転送ゲートTx2とには、図4に示すように、光電変換素子PDが光を受光することにより発生した光電子の電荷を変調光に同期して振り分け蓄積するための高速な駆動パルスを印加し、また、第1ゲートG1と第2ゲートG2とには、図4に示すように、交互に時間の等しい反転したパルス電圧を連続的に印加する。これにより、接続期間ごとに、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2との電圧は漸次、堆積的に変化する。
ここで、第1ゲートG1に電圧を印加するとともに第2ゲートG2に電圧を印加しない期間を正接続期間と称し、それとは反対に、第2ゲートG2に電圧を印加するとともに第1ゲートG1に電圧を印加しない期間を反転接続期間と称する。また、上記した「第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2に電荷を振り分けて蓄積する時間」を「電荷蓄積時間」と適宜に称する。
こうした正接続期間および反転接続期間は等しい時間であり、第1転送ゲートTx1と第2転送ゲートTx2とに与える高速パルスの整数倍の時間とする。
正接続期間で第1ゲートG1には電圧が印加されている時、図5に示すように、第2ゲートG2には電圧が印加されていないので、第3FETスイッチM3、第6FETスイッチM6、第8FETスイッチM8、第9FETスイッチM9の各FETスイッチが導通状態(図5において実線で示す。)となり、第4FETスイッチM4、第5FETスイッチM5、第7FETスイッチM7、第10FETスイッチM10の各FETスイッチが非導通状態(図5において破線で示す。)となる。
従って、結線81と結線83とが接続されるとともに、結線84と結線88とが接続されて、第1電荷蓄積部Fd1と第1容量C1とが等価的に並列接続となり、同様に、結線82と結線86とが接続されるとともに、結線85と結線89とが接続されて、第2電荷蓄積部Fd2と第2容量C2とが等価的に並列接続となる。よって、電荷蓄積時間における正接続期間では、第1電荷蓄積部Fd1の電荷は第1容量C1の左端へ、また、第2電荷蓄積部Fd2の電荷は第2容量C2の右端へ移動する。
一方、反転接続期間では第2ゲートG2には電圧が印加されているが、第1ゲートG1には電圧が印加されていないので、図6に示すように、第3FETスイッチM3、第6FETスイッチM6、第8FETスイッチM8、第9FETスイッチM9の各FETスイッチが非導通状態(図6において破線で示す。)となり、第4FETスイッチM4、第5FETスイッチM5、第7FETスイッチM7、第10FETスイッチM10の各FETスイッチが導通状態(図6において実線で示す。)となる。ここで、結線91と結線95とが接続されるとともに、結線96と結線99とが接続されて、第1電荷蓄積部Fd1と第2容量C2とが等価的に並列接続となり、同様に、結線92と結線94とが接続されるとともに、結線93と結線98とが接続されて、第2電荷蓄積部Fd2と第1容量C1とが等価的に並列接続となる。
ただし、第1容量C1および第2容量C2が第1電荷蓄積部Fd1および第2電荷蓄積部Fd2と接続される極性は、正接続期間と反転接続期間とでは反対である。よって、電荷蓄積時間における反転接続期間では、第1電荷蓄積部Fd1の電荷は第2容量C2の左端へ、また、第2電荷蓄積部Fd2の電荷は第1容量C1の右端に蓄積し、正接続期間にたまった電荷を打ち消す働きをする。
このように、電荷蓄積時間では、FETスイッチの第1および第2転送ゲートTx1、Tx2を交互に開閉し、光電変換素子PDから第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2に電荷を振り分ける「電荷振り分け操作」と、電荷の飽和を防ぐために第1および第2容量接続制御部62,63のFETスイッチのゲート信号G1、G2のON/OFFを切り替え(トグルともいう)て正接続期間と反転接続期間を切り替える「電荷相殺操作」の2つの操作を同時に行っている。つまり、正接続期間、反転接続期間のそれぞれの期間内で流入する電荷は、電気容量が等しければ第1電荷蓄積部Fd1と第1容量C1、第2電荷蓄積部Fd2と第2容量C2にそれぞれ等分に分割され、正接続期間が終了して、次の瞬間に第1、第2ゲートへの印加パルスが反転すると、第1容量C1に蓄積された電荷は第2電荷蓄積部Fd2に流入され、第2容量C2に蓄積された電荷は第1電荷蓄積部Fd1に流入される。そして、第1容量C1と第2容量C2との接続極性は反対なので、電荷は加算されずに大半は中和される。
図4に示す転送ゲートへのパルス電圧に基づき正接続期間に第1電荷蓄積部Fd1に対して流入した電荷をΔQFd1と表し、第2電荷蓄積部Fd2に流入した電荷をΔQFd2と表すと、ΔQFd1=ΔQFd2のとき、図4の下段に示す第1及び第2電荷蓄積部Fd1、Fd2の電圧は相殺される。第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2、第1容量C1と第2容量C2には、流入する電荷の差分成分のみが残存して、同一成分は電荷の中和により消失し、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2との電圧として読み出すことが可能となる。
しかしながら、正接続期間と反転接続期間とを繰り返すと、図7に示すように、ΔQFd1とΔQFd2に差があると(たとえばΔQFd1>ΔQFd2)、残存した差分成分に従い、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2との電圧は堆積的に変化する(符号117、符号118、符号119、符号120で示す電圧)。ΔQFd1とΔQFd2との差分は中和されず、多い側には残り、少ない側からは余分に差し引かれる形で残存する。
そこで、第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2に蓄積された電荷量を読み出し回路(処理装置15)によって読み出し、処理装置15で第1、第2電荷蓄積部の電荷量差分|Fd1−Fd2|の演算を行うことで、差周波数成分Δfの位相成分と振幅のみを抽出することができる。
従って、電荷振り分け方式の固体撮像素子20によれば、雑音を排除することができるとともに、検体αから差周波成分Δfのみを有効に抽出することができ、電磁界高速撮像装置の高感度、低雑音化を図ることが可能になる。
図7は、上記した「電荷振り分け操作」と「電荷相殺操作」の繰り返しにおいて差周波数成分Δfの変調光成分を残したまま、それ以外の周波数成分の光を除去する様子を表している。
正接続期間と反転接続期間とを等しい時間にすると、第1電荷蓄積部Fd1と第2荷蓄積部Fd2とに等しく蓄積した電荷は相殺されるが、差周波数成分Δfの変調光成分由来の電荷は、Δfの位相に応じた比率で蓄積しているため、第1容量C1と第2容量C2とには第1電荷蓄積部Fd1と第2電荷蓄積部Fd2との差分成分だけが残ることになる。
しかしここで、正接続期間と反転接続期間を切り替える時の処理を考慮すると、正接続期間と反転接続期間を切り替えることにより、第3〜第10FETスイッチM3〜M10がオンからオフへ、又はオフからオンへ切り替わるため、わずかであるが第3〜第10FETスイッチM3〜M10においてスイッチングノイズが発生する。
このスイッチングノイズは第1および第2容量C1、C2に蓄積された電荷に重畳されるため、正接続期間と反転接続期間を頻繁に切り替えると、SN比を悪化させるおそれがある。
一方、正接続期間と反転接続期間の切り替え回数が不十分であると、差周波数成分Δf成分以外の光量が多い場合、第1電荷蓄積部Fd1又は第2電荷蓄積部Fd2が飽和してしまう可能性がある。差周波数成分Δfとそれ以外の成分の比は、経験的に1000:1程度である。
そこで、測定対象となる差周波数成分Δfとそれ以外の成分を効率良く分離し、測定精度を高めるために、実施形態においては、処理装置15は、イメージセンサ14aの出力信号をもとに、正接続期間と反転接続期間の切り替え回数を最適値に制御する制御信号をイメージセンサ14aに送り、これを制御する構成としている。すなわち、処理装置15は、撮像装置14のイメージセンサ14aからの情報をもとに、プローブ装置の電気光学素子又は磁気光学素子12b上の変調光の変調周波数fLOと検体周波数fRFによって生じた差周波数成分Δfに同期した電荷成分以外の電荷を除去するための制御信号を生成し、撮像装置の電荷蓄積部と複数の容量との導通状態を制御するのである。
次に、正接続期間と反転接続期間の切り替え回数を最適値について説明する。図8は、正接続期間と反転接続期間の切り替え回数と、差周波数成分Δfの周波数帯の差分信号の電荷量の関係を示したグラフである。横軸は切り替え回数n、縦軸は差分信号の強度である。
検出光の光量が十分に強い環境では、切り替え回数nが少ない場合、第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2は飽和してしまい、差分成分が残らないため0となる。nを徐々に増やしn=n1になると、第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2が飽和する前に差周波数成分Δf以外の成分が除去されるため、差分成分が検出されるようになる。さらにnを増やしていきn=n2になると、差分信号成分はピークに達する。しかし、n>n2の条件化では、切り替え回数に比例するスイッチングノイズが増加するため、徐々に差分信号は減少する。
図8のグラフの切り替え回数nと電荷量の関係について、さらに、図9示す撮像素子の駆動の様子を示したタイミングチャートを用いて説明する。
図9示すように、1つの画像を得るための時間を1フレームとする。1フレームの時間には、電荷を蓄積する電荷蓄積時間(正接続期間および反転接続期間)と、蓄積した電荷を読み出す読み出し時間が存在する。ここでは、電荷蓄積時間を10msとする。
なお、上記図3に示す撮像素子の実施形態では、1つの光電変換素子PDに2つのFETスイッチM1、M2(転送ゲートTx1、Tx2)と2つの電荷蓄積部Fd1、Fd2を設け、反転同一位相(図4のTx1、Tx2)で振り分けるタイプの撮像素子を説明しているが、本発明はこれに限定されずに、この他に、図示しないが、1つの光電変換素子に4つのFETスイッチと4つの電荷蓄積部を設け、90度ずつ4位相に振り分けるタイプの撮像素子や、1つの光電変換素子に2つのFETスイッチと2つの電荷蓄積部を設けた分離蓄積部と容量接続制御部の組を2つ用いて90度ずつ4位相振り分けるタイプの撮像素子や、時間的に連続した2つ以上のフレームで0度180度、90度270度を交互に取得し1つの画像を生成する駆動方法、などにも本発明は適用できる。「90度ずつ4位相に電荷を振り分ける」という目的は同じであるため、上記図3、図4に示す実施形態はこの目的を達成するための本発明の一例である。
よって、図9の例では、一般的に、0度位相の電荷を振り分ける転送ゲート信号をTx0、90度位相の電荷を振り分ける転送ゲート信号をTx90、以下同様に、180度位相振り分けの転送ゲート信号Tx180、270度位相振り分けの転送ゲート信号Tx270と記載してある。
Tx0〜Tx270までの4位相を1回ずつ開閉する期間は、電荷振り分け周波数f_dの逆数である。ここで、電荷振り分け周波数f_dを10kHzとする。すると、4位相を振り分ける期間は100μsとなり、電荷蓄積時間10msの間に、100回の振り分けを行うことになる。
電荷振り分け周波数f_dは、照明装置11から照射された変調光の変調周波数fLOと検体αから放射される電界又は磁界の検体周波数fRFとの差周波数成分Δf=|fLO−fRF|と同じにする。
ゲート信号G1、G2のトグルは電荷蓄積時間の中で任意の回数(切り替え回数)で行う。図9の例では3回である。
ただし、ゲート信号G1、G2のトグルは、4位相の電荷を振り分ける期間である1/f_dより早い周期で行うべきではない。その理由は4位相の電荷を振り分ける期間の途中でトグルを行うと、4位相の電荷が正確に蓄積されず、ある位相に偏ってしまう恐れがあるためである。
そのため、図9の例では、トグルの回数(切り替え回数)は0〜99回にすることが現実的である。
図10(A)は、ゲート信号G1、G2のトグルが0回のときの電荷の蓄積具合を示した図である。電荷蓄積時間は10msで、その間、入射光の強度は一定であるとする。図の二点鎖線はFd1(0度位相)、一点鎖線はFd2(180度位相)とする。トグルを行わないと第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2ともに飽和してしまい、差分成分は残らない。この状態は、上記図8のn<n1の状態を示している。
図10(B)は、ゲート信号G1、G2のトグルが1回の時の電荷の蓄積具合を示した図である。この時も図2同様、第1および第2電荷蓄積部Fd1、Fd2ともに飽和してしまい、差分成分は残らない。この状態は、上記図8のn<n1の状態を示している。
図10(C)はゲート信号G1、G2のトグルが3回の時の電荷の蓄積具合である。最終的にわずかに差分成分が残っているが、2〜3ms付近と9.5ms付近でFd1が飽和しているため、差分成分が少なくなってしまっている。つまり、トグルが3回ではまだ足りないことを示している。この状態は、上記図8のn1<n<n2の状態を示している。
図10(D)はトグルを9回行ったときの電荷の蓄積具合を示した図である。この時は、飽和することなく、差分成分を完全に残すことができている例である。この状態は、上記図8のn2<nの状態を示している。
理想的には、トグルの回数を図10(D)の9回より多くしても、図10(D)の差分成分の量と同じ量の電荷が残すことができる。しかし、実際にはゲート信号G1、G2をトグルすることで、スイッチングノイズが発生し、それは差分成分の電荷に重畳されるため、トグルの回数を多くすると差分成分が減っていく。これは、上記図8のn2<nの領域の右下がりのグラフの意味するところである。
この上記図8に示す特性を利用し、処理装置15において、最適切り替え回数n(トグル回数)を決定する動作のフローチャートを示したものが図11である。
まず、1つもしくは複数の画素を指定する。この画素は電磁界が観測され、差周波数成分Δf周波数成分の差動信号が含まれる画素であることが望ましい。
切り替え回数0の時の画像をえるためにk=0とおく(ステップS1)。
n=kにおける画像を取得し、この時の指定画素の差分信号成分をVk、さらに、n=k+1における画像を取得し、この時の指定画素の差分信号成分をVk+1とする(ステップS2)。
次に、Vk+1−Vkを演算する。n<n1の場合、Vk+1−Vk=0となる。n1<n<n2の場合、Vk+1−Vkは正の値となる。n2<nの場合、Vk+1−Vkは負の値となる。そこで、Vk+1−Vk<0か否かを判別する(ステップS3)。YESであれば最適切り替え回数kを決定する(ステップS4)。NOの場合は、ステップS2を繰り返す。つまり、kの値を徐々に増やしていき、Vk+1−Vkの値が正から負に転じたkの値がn2となり、このn=n2となる制御信号を処理装置15はイメージセンサ14aに送る。
以上のことを踏まえて図11のフローチャートの説明をする。
1フレームごとにゲート信号G1、G2のトグル回数を変えながら最適なトグル回数nを探していく。フレーム0でn=0の画像を取得する。すると、図10(A)のような結果が得られると思われる。次のフレーム1でn=1の画像を取得すると、図10(B)のような結果となる。さらにフレーム毎にnを増やしていくと、図10(C)のように差分成分が残り始める。n1はこの時のnを意味している。
さらにnを増やしていくと、残る差分成分は増加していく。つまり、トグル回数nの時に残る差分成分をVn、トグル回数n−1の時に残る差分成分をVn−1とすると、Vn>Vn−1となる。
さらにnを増やしていくと、Vn≦Vn−1となるnが存在する。つまり、電荷の飽和によるロスがなくなり、トグルによるスイッチングノイズ増大によるロスが発生しだすnである。このときのnがn2である。
最適なトグル回数nはこのように導き出す。
なお、n2を導く手法としては、nが十分大きい値、つまり図10の例で言うとn=99のときからスタートし、徐々にnを減らしていく方法も考えられる。これは図11のフローチャートと逆の方法である。n>n2では、Vn>Vn−1となり、n≦n2では、Vn≦Vn−1となる。
従来から、飽和を防ぎながら差分成分を残す手法としては、第1に電荷蓄積時間を短くする方法と、第2に光の強度を弱くする方法などが考えられるが、第1、第2の方法ともに差分成分の電荷量も減少してしまうため、SN比が悪化してしまうことが予想される。
それに比べて、本実施例の装置では、照明装置11から照射された光の周波数fLOを任意に変えることにより、検体αから放射される電界の周波数fRFを変えることなく、振り分け周波数f_dを自由に変えることができる。例えば、fLOを1.001GHz、をfRF1.000GHzとすると、電荷振り分け周波数f_dは1MHzとなる。このときの1/f_dは1μsとなり、光電変換素子PD1個あたり2つのTx、Fdのあるタイプの撮像素子では、理想的には1μs/2=0.5μsで飽和するような強い強度の光まで測定することができる。同様に光電変換素子PD1個あたり4つのTx、Fdを持つ撮像素子では、1μs/4=0.25μsで飽和するような強い光を測定することが可能である。
一方、従来の電荷相殺機能のない撮像素子では、同様の強度の光を用いると、電荷蓄積時間を0.25〜0.5μs程度としなければならず、この電荷蓄積時間で蓄積される差分成分はごく微量であるため、現実的ではない。強い強度のレーザ光を必要とする電界カメラでは、電荷振り分け機能を持った同様の撮像素子のなかでも、本実施例の撮像素子のような電荷相殺機能を持ったものでないと実現できない。
本発明の電磁界高速撮像装置は、集積回路素子周囲の近傍電磁界など、電子機器の電磁界分布を測定するための装置などとして利用され得る。

Claims (4)

  1. 変調周波数fLOで振幅変調された変調光を出力可能な照明装置と、
    測定対象である検体から放射される検体周波数fRFの電界又は磁界により複屈折特性が局所的に変化することで、前記照明装置から照射された変調光に局所的な偏光状態を生ぜしめ、検体周波数fRFの近傍電磁界で前記変調光を更に変調して周波数混合し、前記変調光の変調周波数fLOと検体周波数fRFとの差周波数成分Δfを含む検出光を発生する電気光学素子又は磁気光学素子を備えたプローブ装置と、
    前記プローブ装置から発生された検出光における局所的偏光状態を光の局所的強度に変換し、局所的強度変換された検出光を結像させる光学装置と、
    前記光学装置の前記検出光を結像させる位置に複数の画素からなる撮像面を有し、前記検出光を光電変換するイメージセンサを備えた撮像装置と、
    前記撮像装置のイメージセンサからの電気信号を解析し、前記検体から放射される近傍電磁界の分布の二次元像を含む情報を生成する処理装置と、を含む電磁界高速撮像装置であって、
    前記撮像装置のイメージセンサの画素毎に、前記光学装置からの前記検出光を電荷に変換する光電変換素子と、複数の電荷蓄積部と、光電変換素子で生じた電荷を前記複数の電荷蓄積部に振り分ける電荷振り分け部と、を備えたことを特徴とする電磁界高速撮像装置。
  2. 前記電荷振り分け部は、前記プローブ装置によって生じた差周波数成分Δfに同期して、光電変換素子で生じた電荷を複数の電荷蓄積部に振り分けることを特徴とする請求項1に記載の電磁界高速撮像装置。
  3. 前記撮像装置はさらに、前記複数の電荷蓄積部とそれぞれ導通可能な複数の容量と、前記複数の電荷蓄積部と前記複数の容量との導通状態を制御する容量接続制御部と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁界高速撮像装置。
  4. 前記処理装置は、前記撮像装置の情報をもとに、前記プローブ装置によって生じた差周波数成分Δfに同期した電荷成分以外の電荷を除去するための制御信号を生成し、前記撮像装置の電荷蓄積部と複数の容量との導通状態を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の電磁界高速撮像装置。
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