JP2011035026A - ドライエッチング装置、半導体装置の製造方法、制御リング - Google Patents

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Abstract

【課題】リングの材料がシリコンであることから、半導体ウエハーと同様にリングもエッチングされてしまう。このため、被エッチング面積が増加してエッチングレートが低下してしまうという問題があった。
【解決手段】処理室内にウエハーWFが置かれ、導入される反応ガスをプラズマ化してウエハーWFにエッチング処理を施すドライエッチング装置であって、ウエハーWFを取り囲むように外側に配置され、導電性材料からなる環状の第1リング110と、第1リング110を取り囲むように外側に配置され、絶縁性材料からなる環状の第2リング120と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、ドライエッチング装置、このドライエッチング装置を用いた半導体装置の製造方法、およびこのドライエッチング装置における反応ガスの制御リングに関する。
従来から、例えば処理対象物としての半導体ウエハーに所定の形状を形成して半導体装置を製造するため、ドライエッチング装置を利用することが行われている。ドライエッチング装置は、一般的に、反応ガスを処理室内に導入してプラズマ化し、プラズマ化された反応ガスを用いて半導体ウエハーの処理面をエッチングすることで所定の形状を形成する。具体的には、処理室内の下部電極に、例えば静電チャックにより半導体ウエハーを固定し、下部電極との間に高周波電源が接続された上部電極の微小孔から反応ガスを供給する。供給された反応ガスは上部電極と下部電極との間でプラズマ化し、半導体ウエハーをエッチングして所定の形状を形成する。
さて、このようなドライエッチング装置では、プラズマ化された反応ガスが、半導体ウエハーのエッチング処理面全体に均一に分布形成することが重要である。そうでないと、例えばエッチングレートに差が出たり、エッチングの方向が所望する方向(例えばエッチング処理面に対して垂直方向)から曲がるチルトが発生したりする。
これを抑制する従来技術の一つが、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された技術は、傾斜角度が調節された傾斜領域を有するシリコンリングにより、エッチングレートの調整を可能とするものである。
特開2005−142179号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、リングの材料がシリコンであることから、半導体ウエハーと同様にリングもエッチングされる。このため、被エッチング面積が増加してエッチングレートが低下してしまうという問題があった。また、特許文献1では、チルトに対する課題の解決方法については何ら言及がなされていない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]処理室内に処理対象物が置かれ、導入される反応ガスをプラズマ化して前記処理対象物にエッチング処理を施すドライエッチング装置であって、前記処理対象物を取り囲むように外側に配置され、導電性材料からなる環状の第1リングと、前記第1リングを取り囲むように外側に配置され、絶縁性材料からなる環状の第2リングと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、導電性を有する第1リングによって、プラズマ化した反応ガスの存在する範囲を処理対象物より広げるとともに、絶縁性を有する第2リングによって反応ガスの拡散を抑制する。したがって、処理対象物に対して密度勾配が抑制された均一な密度で、反応ガスを分布させることができるとともに、処理対象物の範囲近傍内に反応ガスを存在させるように制御することができる。この結果、エッチングレートの低下を抑制するとともに、斜めにエッチングされるチルトの発生を抑制することができる。
[適用例2]上記ドライエッチング装置であって、前記第1リングは、導電性を有する金属を材料として形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、処理対象物のエッチング時に反応ガスによる第1リングのエッチング量が抑制されるので、第1リングのメンテナンスサイクルを長くすることができる。
[適用例3]上記ドライエッチング装置であって、前記第1リングと前記第2リングとは密着して配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、反応ガスが処理対象物により近い範囲内に存在するように制御することができる。また、第1リングと第2リングを一体で扱うことができるので、作業が容易になる。
[適用例4]上記ドライエッチング装置であって、前記第1リングおよび前記第2リングはそれぞれ平坦面を有し、前記第2リングの平坦面は、前記第1リングの平坦面よりも、前記処理対象物が置かれるステージから遠い位置に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、平坦面が第1リングの平坦面よりも反応ガス側に位置することになる第2リングによって、構造的に反応ガスを処理対象物側に滞留させることができる。従って、処理対象物の全域において反応ガスの密度を均一とする確率が高くなるとともに、反応ガスの密度勾配をさらに少なく抑制することが期待できる。
[適用例5]半導体ウエハーに所定のエッチング処理が施された半導体装置の製造方法であって、上記ドライエッチング装置を用い、前記処理対象物として前記半導体ウエハーを前記処理室内に置くことによって、前記半導体ウエハーに前記所定のエッチング処理を施す工程を含むことを特徴とする。
この方法によれば、エッチングレートの低下が抑制され、また斜めにエッチングされる現象が抑制されたエッチング処理によって半導体装置を製造することができる。したがって、低コストで高品質な半導体装置が得られる。
[適用例6]ドライエッチング装置の処理室内に処理対象物が置かれ、導入される反応ガスをプラズマ化して前記処理対象物にエッチング処理を施す際に、前記プラズマ化された反応ガスを制御する制御リングであって、導電性材料からなる環状の第1リングと、前記第1リングを取り囲むように外側に配置され、絶縁性材料からなる環状の第2リングと、を備えたことを特徴とする。
この制御リングによれば、エッチング処理において、導電性を有する第1リングによって、プラズマ化した反応ガスの存在する範囲を処理対象物より広げるとともに、絶縁性を有する第2リングによって反応ガスの拡散を抑制する。したがって、処理対象物に対して密度勾配が抑制された均一な密度で、反応ガスを分布させることができるとともに、処理対象物の範囲近傍内に反応ガスを存在させるように制御することができる。この結果、エッチングレートの低下を抑制するとともに、斜めにエッチングされるチルトの発生を抑制することができる。
本実施例であるドライエッチング装置の要部を示す構成図。 従来の制御リングについての説明図で、(a)は平面図、(b)と(c)はプラズマの形成状態を示す断面図。 本実施例の制御リングについての説明図で、(a)は平面図、(b)はプラズマの形成状態を示す断面図。 本実施例で、制御リングの平坦面のレベルを示す説明図。 (a)(b)とも、第3変形例の制御リングを示す断面図。 第4変形例の制御リングを示す断面図。 (a)(b)とも、第5変形例の制御リングを示す断面図。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、以降の説明において使用する図面は、説明の都合上構成要素の寸法を誇張して図示している場合もあり、必ずしも実際の大きさを示すものでないことは勿論である。
図1は、本発明の実施例であるドライエッチング装置10の要部を示す構成図である。本実施例のドライエッチング装置10は、平行平板型のRIE(Reactive Ion Etching)装置である。すなわち、図1において、処理室11は真空排気されるプラズマ室である。処理室11内の下部電極はカソード電極12であり、上部電極はアノード電極13である。処理室11内において、カソード電極12にシリコン半導体ウエハー(以下、単に「ウエハー」)WFが載置され、アノード電極13側から供給される反応ガスをプラズマ化してウエハーWFに所望のエッチングが施される。アノード電極13は接地されている。カソード電極12は高周波電源14に接続されている。また、カソード電極12は水冷するための冷却水の経路を有する。アノード電極13は、処理室11内に反応ガスをシャワー状に導入するための複数のピンホール13Hを有する。なお、ドライエッチング装置の構成は多種多様に存在しており、従って本実施例のドライエッチング装置10は上記構成に限定されないことは勿論である。
本実施例のドライエッチング装置10では、カソード電極12は、周辺領域よりも高く形成された中央領域に静電吸着などによってウエハーWFを載置するとともに、周辺領域に制御リング100を設置するステージとして構成されている。制御リング100は、ウエハーWF上のプラズマ化された反応ガス(以降、単に「プラズマ」と呼ぶ)15の形成状態を制御するものである。例えば、見かけ上ウエハーWFの径を大きくし、ウエハーWFの面内におけるプラズマ密度の均一化を図り、エッチングレートのばらつきを抑制したり、プラズマの拡散を防止し、ウエハーWFの周縁部でのエッチングレート低下を抑制したりする。
ここで、本実施例の制御リング100を説明する前に、従来用いられている制御リング100aについて、図2を参照して説明する。図2(a)は、ステージとなるカソード電極12に設置された従来の制御リング100aを、アノード電極側から見た平面図である。図2(b)および図2(c)は、図2(a)の断面を示し、ウエハーWF上のプラズマの形成状態を示す説明図である。
図2(a)に示すように、制御リング100aは、ステージとなるカソード電極12に載置されたウエハーWFを取り囲むように設置される。また、制御リング100aのカソード電極12側と反対側の面は平坦面であり、ウエハーWFのエッチング対象となる面と凡そレベルが一致するように設置されている。なお、図示しないが、制御リング100aには、ウエハーWFの位置を決めるための形状が形成されている場合もある。
ここで、まず制御リング100aが絶縁性材料からなる絶縁体リング101であった場合、プラズマは図2(b)に示すように形成される。すなわち、絶縁体リング101は、ウエハーWFを取り囲むように設置されていることから、プラズマ15をウエハーWFの領域内に閉じ込める役割を果たす。
しかしながら、ウエハーWFの領域とウエハーWF外の領域とではプラズマ15の密度が異なるので、この境に位置するウエハーWF周辺付近では、プラズマ15は密度勾配をもつことになる。このため、垂直異方性のドライエッチング処理において、ウエハーWF周辺付近では本来エッチングされるべきウエハーWFの垂直方向に対して、斜め(例えば、図中、矢印PDの方向)にエッチングされ、前述したチルトが発生する。また、ウエハーWFにおけるプラズマ15の密度の均一性も低下するためウエハーWFの領域内においてエッチングレートに差が生じる。
次に、制御リング100aが導電性材料からなる導体(半導体を含む)リング102であった場合、プラズマ15は図2(c)に示すように形成される。すなわち、導体リング102は、ウエハーWFを取り囲むように設置されていることから、プラズマ15をウエハーWFの領域外へ広める役割を果たす。この場合、ウエハーWF領域ではプラズマ15には密度勾配が発生し難いため、垂直異方性のドライエッチング処理において、ウエハーWF周辺付近における斜め方向のエッチングが抑制され、チルトの発生が抑制される。
しかしながら、プラズマ15の形成領域が広がるため、導体リング102もエッチング領域となる。この結果、エッチング領域が拡大するためエッチングレートが低下する。特に、導電性材料がシリコンであった場合、前述するようにエッチングレートの調整が可能であるが、ウエハーWFと略同様にエッチングされるため、導体リング102のメンテナンスサイクルが短いという課題がある。
それでは、上述した従来の制御リング100aが有する課題の少なくとも一部を解決する本実施例の制御リング100について、図3を用いて説明する。図3(a)は、ステージとなるカソード電極12に設置された本実施例の制御リング100を、アノード電極13(図1参照)側から見た平面図である。図3(b)は、図3(a)の断面を示し、ウエハーWF上のプラズマ15の形成状態を示す説明図である。
図3(a)に示すように、制御リング100は、ウエハーWFを取り囲むように配置された第1リング110と、第1リング110の外周と密着し、第1リング110を取り囲むように外側に配置された第2リング120とから構成されている。また、図3(b)に示すように、第1リング110および第2リング120のカソード電極12側と反対側の面は、それぞれ平坦面110sおよび平坦面120sであり、ウエハーWFのエッチング対象となる面と凡そレベルが一致するように設置されている。なお、図示しないが、制御リング100には、ウエハーWFの位置を決めるための形状(例えばノッチ形状やストレート形状)が形成されている場合もある。
ここで、本実施例の制御リング100は、第1リング110が導電性材料からなる導体リングであり、第2リング120が絶縁性材料からなる絶縁体リングである。この結果、プラズマ15は図3(b)に示すように形成されることになる。すなわち、第1リング110は、ウエハーWFを取り囲むように設置されていることから、プラズマ15をウエハーWFの領域外へ広める役割を果たす。この結果、ウエハーWFの領域ではプラズマ15には密度勾配が発生し難いため、垂直異方性のドライエッチング処理において、ウエハーWFの領域周辺での斜めエッチングが抑制されチルトの発生が抑制される。
さらに、ウエハーWFの領域外へ拡散したプラズマ15は、第2リング120によって、第1リング110の外周領域内に閉じ込められる。従って、プラズマ15によるエッチング領域は、第1リング110内に留まることになる。この結果、エッチング領域の拡大が抑制され、エッチングレートの低下を抑制することができる。このとき、第2リング120は、第1リング110に密着しているので、プラズマ15をウエハーWFに対してより近い範囲内に存在するように制御することができる。なお、ウエハーWFのエッチング処理面と、第1リング110の平坦面110sおよび第2リング120の平坦面120sとは、同一面であるので、ウエハーWFの全域においてプラズマ15の密度を均一にできる確率が高くなる。
さて、前述するように、第1リング110は、ウエハーWFと同様にプラズマ15によってエッチングされる。そこで、本実施例では、第1リング110は、導電性材料として従来例のシリコンに替えて、金属材料を用いることが好ましい。金属材料は、ウエハーWFとは材料が異なるためにエッチングレートの調整は難しくなる可能性はあるものの、シリコンに比べてエッチングされにくい材料であることから、第1リング110(制御リング100)のメンテナンスサイクルが長くなるという効果を奏する。
なお、金属材料としては、アルミニウム(Al)やステンレス(SUS)を用いることが好ましい。これらの材料は、ドライエッチング装置10を構成する部品の材料と同じである確率が高く、同じ場合、エッチング特性への影響を抑制することができる可能性がある。また、アルミニウムやステンレスは一般的な材料であるので安価な制御リングを実現できる。なお、アルミニウムは制御リング100を軽くすることができるので、例えばメンテナンス時の作業が容易になるという効果もある。
ちなみに、第2リング120を形成する絶縁性材料として、本実施例では、セラミックや石英を用いることができる。もとよりこれらに限定するものでなく、プラズマ15の拡散を抑制できる絶縁性材料であれば、いずれも採用することができる。
上述したように、本実施例の制御リング100によれば、導電性材料からなる第1リング110によって、プラズマ15の存在する範囲を処理対象物であるウエハーWFの領域より広げるとともに、絶縁性材料からなる第2リング120によって、プラズマ15の拡散を抑制する。したがって、ウエハーWFに対してより均一に密度分布させることができるとともに、プラズマ15の拡散を抑制し、ウエハーWFの範囲近傍内にプラズマ15が存在するように制御することができる。この結果、エッチングレートの低下を抑制するとともに、斜めにエッチングされるチルトの発生を抑制することができる。また、第1リング110を金属材料で形成することによって、ウエハーWFのエッチング時にプラズマ15による第1リング110のエッチング量が抑制されるので、制御リング100のメンテナンスサイクルを長くすることができる。
ところで、本実施例の制御リング100は、第1リング110の平坦面110sおよび第2リング120の平坦面120sが、ウエハーWFのエッチング対象となる面と凡そレベルが一致するように設置されていることとしたが、特にこれに限るものでない。例えば、図4に示すように、第1リング110の平坦面110sおよび第2リング120の平坦面120sが、ウエハーWFが載置されるステージ面と凡そレベルが一致する状態であっても差し支えない。制御リング100がこのような状態であっても、上述した効果とほぼ同様な効果が得られることは明らかである。
この場合、第1リング110の平坦面110sは、内側部分がウエハーWFのカソード電極12側の面と接するか平面的に重なる状態が存在する。言い換えれば、第1リング110の平坦面110sの環状領域内にウエハーWFの端部が位置する状態が存在する。従って、第1リング110がウエハーWFを取り囲む状態とは、このような状態を含むものである。
以上、本発明について、実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。以下変形例を挙げて説明する。
(第1変形例:半導体装置の製造方法)
上記実施例では、態様をドライエッチング装置10としたが、上記実施例のドライエッチング装置10を用い、ウエハーWFを処理室11内に置くことによって、ウエハーWFに所定のエッチング処理を施す工程を含む半導体装置の製造方法としてもよい。本変形例の半導体装置の製造方法によれば、半導体装置を製造するためのウエハーWFを上記実施例のドライエッチング装置10の処理室11内に置くことによって、ウエハーWFに対して、エッチングレートの差やチルトが抑制されたエッチングを行うことができる。従って、所望するエッチング処理が施されたウエハーWFから製造された半導体装置は、低コストで高品質な半導体装置となる。
(第2変形例:制御リング)
上記実施例では、態様をドライエッチング装置10としたが、ドライエッチング装置10において設置するプラズマ15の制御リング100(図3参照)としてもよい。制御リング100を、上記実施例の構成を有するドライエッチング装置10を含む種々の形式のドライエッチング装置に設置することによって、処理対象物に対するエッチングレートの低下を抑制するとともに、斜めにエッチングされるチルトの発生を抑制することができる。
すなわち、ドライエッチング処理において、導電性の第1リング110によって、プラズマ15の存在する範囲を処理対象物より広げるとともに、絶縁性の第2リング120によってプラズマ15の拡散を抑制することができる。したがって、処理対象物に対してより均一に密度分布させることができるとともに、プラズマ15の拡散を抑制して処理対象物の範囲近傍内にプラズマ15が存在するように制御することができる。また、第1リング110と第2リング120が密着していることから、第1リング110と第2リング120とを一体で扱うことができるので、カソード電極12(ステージ)への設置作業が容易になる。
(第3変形例)
上記実施例では、図3(b)に示すように、第1リング110の平坦面110sおよび第2リング120の平坦面120sは、ウエハーWFのエッチング対象となる面と凡そレベルが一致する同一面で設置されていることとしたが、特にこれに限るものでないことは勿論である。本変形例の制御リング100の一例を図5に示した。図5は、図3(b)に対応する図で、カソード電極12に設置された本変形例の制御リング100を示した断面図である。
まず図5(a)に示したように、本変形例では、第1リング110の平坦面110sよりも、第2リング120の平坦面120sが、ステージであるカソード電極12から遠い位置になるように制御リング100が形成されている。従って、絶縁性の第2リング120はプラズマ(不図示)を、ウエハーWFと第1リング110の領域であるエッチング領域外に広がらないように抑制する効果が大きくなることが期待できる。この結果、エッチングレートの低下をさらに抑制できる可能性がある。
また、図5(b)に示したように、本変形例を更に変形した例として、第2リング120の平坦面120sが、第1リング110の平坦面110sよりもステージであるカソード電極12から遠い位置であって、ウエハーWFのエッチング面に対して外周が高くなる斜めの面になっている制御リング100としてもよい。このように、平坦面120sを斜めに傾けることによって、プラズマの拡散を抑制するとともに、エッチング領域におけるプラズマの形成状態を調節することができる可能性がある。従って、絶縁性の第2リング120は、ウエハーWFのエッチング領域におけるエッチングレートの低下をさらに抑制できる可能性がある。
(第4変形例)
上記実施例では、図3(b)に示すように、第2リング120は第1リング110の外周と密着した状態で設置されていることとしたが、特にこれに限るものでないことは勿論である。本変形例の制御リング100の一例を図6に示した。図6は、図3(b)に対応する図で、カソード電極12に設置された本変形例の制御リング100を示した断面図である。
図示するように、本変形例の制御リングは、第2リング120が、内周が第1リング110の外周と密着せず、所定の隙間Gを有して設置されている。こうすれば、上記実施例において説明したように、ウエハーWFのエッチングと同時にエッチングされる可能性が高い第1リング110を、単独でメンテナンスすることが容易である。なお、隙間Gは、大きくなるとプラズマの拡散領域が大きくなるためエッチングレートが低くなることが想定される。従って、隙間Gは、実際にエッチングレートの低下が実用上問題ない範囲において設定することが好ましい。
(第5変形例)
上記実施例では、図3(b)に示すように、第1リング110および第2リング120の幅、つまりウエハーWFのエッチング面と沿う方向における寸法は、凡そ同じであるものとしているが、特にこれに限るものでないことは勿論である。本変形例の制御リング100の一例を図7に示した。図7は、図3(b)に対応する図で、カソード電極12に設置された本変形例の制御リング100を示した断面図である。
まず図7(a)に示したように、ウエハーWFの端部から第1リング110の外周までの幅H1が、第2リング120の幅H2よりも広くなるように制御リング100が形成されていることとしてもよい。こうすれば、制御リング100は、図示しないプラズマをウエハーWFの領域よりも大きな広がりで形成するので、チルトの発生の抑制効果が大きくなることが期待できる。一方、図7(b)に示したように、第2リング120の幅H2が、ウエハーWFの端部から第1リング110の外周までの幅H1よりも広くなるように制御リング100が形成されていることとしてもよい。こうすれば、制御リング100は、図示しないプラズマをウエハーWFの領域に多く存在するように形成するので、エッチングレートの低下の抑制効果が大きくなることが期待できる。
もとより、本変形例では、実際に生じているエッチングレートの低下およびチルトの発生に応じて、ウエハーWFの端部から第1リング110の外周までの幅H1と第2リング120の幅H2について、それぞれの寸法を適切に設定することが好ましい。
10…ドライエッチング装置、11…処理室、12…カソード電極、13…アノード電極、13H…ピンホール、14…高周波電源、15…プラズマ、100…制御リング、100a…制御リング、101…絶縁体リング、102…導体リング、110…第1リング、110s…平坦面、120…第2リング、120s…平坦面、WF…ウエハー。

Claims (6)

  1. 処理室内に処理対象物が置かれ、導入される反応ガスをプラズマ化して前記処理対象物にエッチング処理を施すドライエッチング装置であって、
    前記処理対象物を取り囲むように外側に設置され、導電性材料からなる環状の第1リングと、
    前記第1リングを取り囲むように外側に設置され、絶縁性材料からなる環状の第2リングと、
    を備えたことを特徴とするドライエッチング装置。
  2. 請求項1に記載のドライエッチング装置であって、
    前記第1リングは、導電性を有する金属を材料として形成されていることを特徴とするドライエッチング装置。
  3. 請求項1または2に記載のドライエッチング装置であって、
    前記第1リングと前記第2リングとは密着して設置されていることを特徴とするドライエッチング装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載のドライエッチング装置であって、
    前記第1リングおよび前記第2リングはそれぞれ平坦面を有し、
    前記第2リングの平坦面は、前記第1リングの平坦面よりも、前記処理対象物が置かれるステージから遠い位置に形成されていることを特徴とするドライエッチング装置。
  5. 半導体ウエハーに所定のエッチング処理が施された半導体装置の製造方法であって、
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載のドライエッチング装置を用い、
    前記処理対象物として前記半導体ウエハーを前記処理室内に置くことによって、前記半導体ウエハーに前記所定のエッチング処理を施す工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. ドライエッチング装置の処理室内に処理対象物が置かれ、導入される反応ガスをプラズマ化して前記処理対象物にエッチング処理を施す際に、前記プラズマ化された反応ガスを制御する制御リングであって、
    導電性材料からなる環状の第1リングと、
    前記第1リングを取り囲むように外側に設置され、絶縁性材料からなる環状の第2リングと、を備えたことを特徴とする制御リング。
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