本発明にかかる実施形態の一例について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
以下より、本発明にかかる実施形態1について説明する。
図1は、実施形態1の液晶表示装置の画素部の断面図である。液晶表示装置の画素部は、複数がマトリクス状に配置されている。
図1に示すように、本実施形態の液晶表示装置は、第1基板10と、第2基板80と、液晶層19と有する。第1基板10と間隔を隔てて第2基板80が対向しており、第1基板10と第2基板80との間に挟まれて液晶層19が配置されている。本実施形態の液晶表示装置は、液晶動作モードがツイストネマティック型になるように構成されている。
第1基板10と第2基板80は共に、光透過性を有し、たとえば、ガラスなどの透明材料で形成されている。
第1基板10には、TFT20と、金属反射膜62と、第1偏光層211と、層間絶縁膜41と、第1透明電極51とが液晶層19側の面に形成されている。また、液晶層19が配置されている第1基板1の面に対して他方となる面側には順次、下側偏光板210、バックライト200が設けられている。そして、第1基板10の1つの画素部内には光反射部11と光透過部12とが並列するように形成されており、反射型表示と透過型表示とを可能な併用型として構成されている。ここで、光反射部11は、周囲の光を反射する領域であり、第2基板80側から液晶層19を介して入射する正面光を反射する。一方、光透過部12は、バックライト200の光が透過する領域である。なお、ここで、本実施形態の第1偏光層211は、本発明の偏光層に相当する。また、本実施形態のTFT20は、本発明の半導体素子に相当する。
TFT20は、画素電極と接続するスイッチング素子として、画素部に対応するように設けられている。本実施形態において、TFT20は、ボトムゲート構造であり、ゲート電極21と、ゲート絶縁膜22と、半導体層23と、チャネルストッパー層24と、絶縁層25と、ソース電極26Sと、ドレイン電極26Dとを有する。ここで、ゲート電極21は、たとえば、モリブデンを用いて形成されており、半導体層23のチャネル形成領域にゲート絶縁膜22を介して形成されている。また、ゲート絶縁膜22は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜との積層体を用いて形成されており、半導体層23のチャネル形成領域に対応するように形成されている。また、半導体層23は、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されており、ゲート電極21と対応する領域に形成されているチャネル形成領域と、チャネル領域を挟むようにして形成されており、ソースまたはドレインとして機能する一対の不純物拡散領域とを有する。そして、チャネルストッパー層24は、シリコン酸化膜を用いて形成されている。絶縁層25は、半導体層23を覆うようにしてシリコン酸化物を用いて形成されている。また、さらに、ソース電極26Sとドレイン電極26Dとが、絶縁層25に設けられた開口にアルミニウムを埋め込むことによって形成されている。そして、図1においては図示を省略しているが、TFTのゲート電極21と接続する走査線(図示なし)と、TFTのソース電極26Sと接続する信号線(図示なし)とが直交して形成されている。なお、ドレイン電極26Dは、画素部の画素電極である第1透明電極51に接続している。
金属反射膜62は、第1基板10の光反射部11に対応するように形成されている。金属反射膜62は、ロジウム、チタン、クロム、銀、アルミニウム、クロメルなどの金属膜を用いて形成されており、本実施形態では、特に、反射率が高い銀を用いて形成されている。そして、金属反射膜62は、TFT20を形成する工程において設けられたゲート絶縁膜22と絶縁層25とによって被覆されている。
第1偏光層211は、第1基板10の光反射部11に対応する液晶層19側の領域に形成されている。本実施形態においては、第1偏光層211は、TFT20を形成する工程において設けられたゲート絶縁膜22と絶縁層25とを被覆するように形成されている。第1偏光層211は、たとえば、リオトロピック液晶を偏光材料として含む塗布液を、第1基板10に応力をかけながら塗布した後、硬化させることによって形成される。ここで、第1偏光層211は、塗布時にかける応力の方向によって、偏光軸が所定の方向になるように形成される。第1偏光層211を形成する材料としては、TCF(Thin Crysral Film,オプティバ社製)が好適である。
層間絶縁膜41は、第1偏光層211に対応する液晶層19側の領域に形成されており、第1基板10の液晶面側を平坦化している。ここで、本実施形態において層間絶縁膜41は、感光性樹脂を用いて形成される。そして、層間絶縁膜41には、TFT20と画素電極である第1透明電極51とを接続するために、コンタクトホールHが形成されている。コンタクトホールHは、フォトマスクを介して層間絶縁膜41を露光させた後に、たとえば、アルカリ現像液に浸漬させることによって、第1偏光層211と層間絶縁膜41とを溶解除去し形成される。このため、層間絶縁膜41および第1偏光層211は、同様なエッチング特性を有することが好ましい。
第1透明電極51は、ITOを用い、層間絶縁膜41を覆うようにして形成されている。なお、第1透明電極51は、画素電極として機能する。
一方、第2基板80には、カラーフィルタ層90と、第2透明電極91とが液晶層19側に形成されている。そして、第2基板80の液晶層19側に対して他方となる面側には、上側偏光板280が設けられている。
カラーフィルタ層90は、正面光と背面光とを透過させて着色するために形成されている。カラーフィルタ層90は、たとえば、顔料や染料などの着色剤を含有するポリイミド樹脂を用いて形成される。カラーフィルタ層90は、赤と緑と青との3原色を1組として構成されている。
そして、第2基板80のカラーフィルタ層90を覆うように、第2透明電極91がITOを用いて形成されている。第2基板80の第2透明電極91は、第1透明電極51に対抗するように形成され、各画素部に対して共通な共通電極として機能する。
液晶層19は、第1基板10と第2基板80との間に、スペーサにより所定の距離を保持して封入されている。また、第1基板10および第2基板80には、ポリイミドなどの液晶配向膜(図示なし)が設けられ、液晶層19は、この液晶配向膜の間に配向されて配置されている。本実施形態においては、液晶層19は、たとえば、ツイストネマティック型の液晶材料を用いて形成されており、液晶のねじれ角が90°に規定されている。
つぎに、本実施形態の液晶表示装置の製造方法について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態の液晶表示装置の製造方法において、第1基板10側の製造工程について示す断面図である。
図2(1)に示すように、まず、第1基板10に導電材料を堆積後、フォトリソグラフィによって所定形状に加工してゲート電極21を形成する。この時、同様にして、第1基板10の光反射部11に対応する領域に、金属反射膜62を形成する。
そして、ゲート電極21および金属反射膜62を覆うようにして、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜とを全面に堆積してゲート絶縁膜22を形成する。その後、ゲート絶縁膜の上にアモルファスシリコンの半導体層23を堆積する。そして、半導体層23を覆うようにしてシリコン酸化膜を堆積する。その後、半導体層23のチャネル形成領域にシリコン酸化膜をパターン加工して残して、チャネルストッパー層24を形成する。そして、フォトリソグラフィによって半導体層23を所定形状にパターン加工した後に、所定の温度で熱処理して、アモルファスシリコンの半導体層23をポリシリコンとする。そして、ソースおよびドレインとなる領域の半導体層23に、自己整合的に不純物をドーピングして、ボトムゲート構造のTFT20を形成する。
そして、TFT20を覆うようにして、シリコン酸化膜を堆積して絶縁層25を形成する。その後、フォトリソグラフィによって、TFTのソースおよびドレイン領域の表面が露出するように絶縁層25にコンタクトホールHをそれぞれ形成する。
そして、TFTのソースと接続する接続電極であるソース電極26Sと、TFTのドレインと接続する接続電極であるドレイン電極26dとを形成する。ここでは、ソース電極26Sおよびドレイン電極26Dの形成領域にアルミニウムを堆積し所定形状にパターン加工をすることによって形成する。
そして、図2(2)に示すように、第1基板10の全面に第1偏光層211を形成する。たとえば、リオトロピック液晶を偏光材料として含む塗布液を、第1基板10に応力をかけながら塗布した後、硬化させることによって第1偏光層211を形成する。
そして、図2(3)に示すように、第1偏光層211に対応する液晶層19側の領域に感光性樹脂材料の層間絶縁膜41を形成し、第1基板10の液晶層19側を平坦化する。
そして、図2(4)に示すように、フォトマスクMを設け、ドレイン電極26Dに対応する領域の感光性樹脂の層間絶縁膜41を露光する。
そして、図2(5)に示すように、層間絶縁膜41を露光後、たとえば、アルカリ現像液に浸漬させることにより、露光された層間絶縁膜41と、それに対応する第1偏光層211とを溶解除去し、コンタクトホールHを形成する。
そして、図2(6)に示すように、コンタクトホールHを埋めるようにして、ITOを堆積してパターン加工することにより、第1透明電極51を形成する。
一方、第2基板80には、まず、各色に応じて顔料や染料が含有されたポリイミド樹脂を用いて、カラーフィルタ層90を形成する。その後、第1基板10の画素電極と対向する領域に、ITOを堆積することによって第2透明電極91を形成する。
そして、第1基板10と第2基板80との各透明電極に液晶配向膜(図示なし)を設け、配向処理を実施する。そして、第1基板10と第2基板80との間にスペーサを設け、シール材を用いて両者を貼り合わせる。そして、第1基板10と第2基板80との間に液晶層19となる液晶を注入して封止し、液晶パネルを形成する。
そして、第1基板10の液晶層19側と反対側に面に下側偏光板210とバックライト200とを配置し、第2基板80の液晶層19側と反対側に面に上側偏光板280を配置して、本実施形態の液晶表示装置を製造する。
上記の本実施形態においては、バックライト200から照射される背面光は、下側偏光板210によって、紙面に対して垂直な直線偏光に変換された後、光透過部12の第1偏光層211に入射し、紙面に垂直な直線偏光の状態で液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光の状態で上側偏光板280に入射するため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に平行な直線偏光の状態となり、上側偏光板280に入射するため、明表示となる。また、第2基板80側から入射する正面光は、上側偏光板280よって、紙面に平行な直線偏光に変換され液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、この入射光は、第1偏光層211にそのままの状態で入射し吸収されるため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光に変換されて第1偏光層211に入射し、その第1偏光層211を透過後、金属反射膜62で反射される。そして、その反射光は、第1偏光層211を透過後、液晶層19を透過して紙面に平行な直線偏光に変換され、上側偏光板280を透過するため、明表示となる。このように、本実施形態は、第1基板の光反射部に対応する液晶層側の領域に偏光層が形成されているため、正面光は第1基板10に形成された第1偏光層211を入射される。このため、光学特性が向上され可視化できるため、画像品質を向上させることができる。
また、本実施形態においては、第1偏光層211に対応する液晶層19側の領域に層間絶縁膜41が形成されており、その層間絶縁膜41は、感光性樹脂を用いて形成されている。このため、層間絶縁膜41と第1偏光層211とにコンタクトホールHなどを同じ工程で形成できるため、工程を簡略化し製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。
また、本実施形態においては、第1基板と第2基板とのそれぞれには、液晶層19側の反対側の面に偏光板が設けられている。このため、ズリ応力を加えて塗布し形成された偏光層において、偏光性能が小さい場合であっても、液晶表示する際に高いコントラストとし画像品質を向上させることができる。
<実施形態2>
以下より、本発明にかかる実施形態2について説明する。
図3は、実施形態2の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、光透過部12に第1偏光層211が形成されていないこと、および、層間絶縁膜41として第1層間絶縁膜42と第2層間絶縁膜43とが形成されていることを除いて、実施形態1の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10の第1偏光層211は、第1基板10の光反射部11に対応する液晶層19側の領域に形成されており、光透過部12に対応する領域には形成されていない。そして、第1基板10の光反射部11に対応する液晶層19側の領域において、第1偏光層211の上に第1層間絶縁膜42が設けられている。そして、光透過部12においては、第2層間絶縁膜43が埋め込まれ、第1基板10の液晶面側が平坦化されている。なお、ここで、本実施形態の第1層間絶縁膜42および第2層間絶縁膜43は、本発明の層間絶縁膜に相当する。
つぎに、本実施形態に係る液晶表示装置の製造方法について説明する。図4および図5は、本実施形態の液晶表示装置の製造方法において、第1基板10側の製造工程について示す断面図である。
図4(1)に示すように、実施形態1と同様にして、ボトムゲート構造のTFT20と、金属反射膜62とを形成する。そして、TFT20を覆うようにして絶縁層25を形成後、その絶縁層25にコンタクトホールHをそれぞれ形成し、ソース電極26Sとドレイン電極26Dとを形成する。そして、図4(2)に示すように、実施形態1と同様にして、第1基板10の全面に第1偏光層211を形成する。
そして、図4(3)に示すように、第1偏光層211に対応する液晶層19側の領域に感光性樹脂材料の第1層間絶縁膜42を形成する。
そして、図4(4)に示すように、金属反射膜62をマスクとして、第1基板10の液晶層19側に対して反対側となる裏面側から、光透過部12に対応する領域の第1層間絶縁膜42を露光する。
そして、図4(5)に示すように、第1層間絶縁膜42を露光後、たとえば、アルカリ現像液に浸漬させることにより、露光された第1層間絶縁膜42と、それに対応する第1偏光層211とを溶解除去し、第1偏光層211において光透過部12に対応する領域を開口させる。
そして、図5(6)に示すように、第1偏光層211において開口された光透過部12に対応する領域に、第2層間絶縁膜42を埋め込み、第1基板10の液晶層19側を平坦化する。
そして、図5(7)に示すように、フォトマスクMを設け、TFT20のドレイン電極26Dに対応する領域の第1層間絶縁膜41と第2層間絶縁膜42とを露光する。
そして、図5(8)に示すように、第1層間絶縁膜41と第2層間絶縁膜42とを露光後、たとえば、アルカリ現像液に浸漬させることにより、露光された第1層間絶縁膜41および第2層間絶縁膜42と、それに対応する第1偏光層211とを溶解除去し、コンタクトホールHを形成する。そして、コンタクトホールHを埋めるようにして、ITOを堆積してパターン加工することにより、第1透明電極51を形成する。
そして、第2基板80に、実施形態1と同様にして、カラーフィルタ層90を形成後、第1基板10の画素電極と対向する領域に、ITOを堆積することによって第2透明電極91を形成する。そして、第1基板10と第2基板80との各透明電極に配向膜(図示なし)を設けて配向処理を実施後、両者を貼り合わせ、第1基板10と第2基板80との間に液晶層19となる液晶を注入して封止し、液晶パネルを形成する。
そして、第1基板10の液晶層19側と反対側に面に下側偏光板210とバックライト200とを配置し、第2基板80の液晶層19側と反対側に面に上側偏光板280を配置して、本実施形態の液晶表示装置を製造する。
上記の本実施形態においては、実施形態1と同様にして、反射時および透過時における表示が行われる。ここで、本実施形態において、正面光は、第1基板10に形成された第1偏光層211に入射されるが、背面光は、第1基板10に形成された第1偏光層211に入射せず、下側偏光板210と上側偏光板280とに入射する。このため、第1偏光層211によって背面光が減衰することを防止できるため、画像品質を向上させることができる。
<実施形態3>
以下より、本発明にかかる実施形態3について説明する。
図6は、実施形態3の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、第1偏光層211の下に第1配向膜212が形成されていること、および、下側偏光板210が設けられていないを除いて、実施形態1の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10には、第1配向膜212が形成されており、第1配向膜212の上に第1偏光層211が形成されている。なお、ここで、本実施形態の第1配向膜212は、本発明の配向膜に相当する。
第1配向膜212は、第1偏光層211を配向するために形成されている。第1配向膜212は、たとえば、ポリイミドを用いて形成されており、ラビングすることによって配向処理されている。なお、第1配向膜212は、これに限定されず、光配向されたポリイミドや、多数の浅い平行な溝が表面に設けられたマイクログルーブや、LB(Langmuir−Blodgett)膜を用いることができる。なお、第1配向膜212を形成する場合においては、第1偏光層211を形成する工程の前に、第1基板10の第1偏光層211の形成領域に対応するようにして形成する。
なお、上述したように、本実施形態においては、第1基板10の液晶層19側と反対側に面にはバックライト200が配置され、下側偏光板210は配置されない。
上記の本実施形態においては、バックライト200から照射される背面光は、光透過部12に入射し、第1配向膜212によって配向された第1偏光層211によって、紙面に対して垂直な直線偏光に変換された後、紙面に垂直な直線偏光の状態で液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光の状態で上側偏光板280に入射するため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に平行な直線偏光の状態となり、上側偏光板280に入射するため、明表示となる。また、第2基板80側から入射する正面光は、上側偏光板280よって、紙面に平行な直線偏光に変換され液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、この入射光は、第1偏光層211にそのままの状態で入射し吸収されるため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光に変換されて第1偏光層211に入射し、その第1偏光層211を透過後、金属反射膜62で反射される。そして、その反射光は、第1偏光層211を透過後、液晶層19を透過して紙面に平行な直線偏光に変換され、上側偏光板280を透過するため、明表示となる。ここで、本実施形態は、第1配向膜212により配向された第1偏光層211を有するため、下側偏光板210がなくとも、画像のコントラストを向上させ画像品質を向上させることができる。また、下側偏光板210が不要であるため小型化が容易となる。また、さらに、下側偏光板210を形成する工程が不要になるため、工程を簡略化し製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。
<実施形態4>
以下より、本発明にかかる実施形態4について説明する。
図7は、実施形態4の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、金属反射膜62が絶縁層25の上に設けられた凹凸形状層63の上に形成されていることを除いて、実施形態2の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10は、絶縁層25の上に凹凸形状層63が形成されており、その凹凸形状層63を覆うようにして金属反射膜62が形成されている。凹凸形状層63は、金属反射膜62の表面を凹凸形状として、光を拡散反射させるために設けられている。凹凸形状層63は、たとえば、感光性材料を用いて所定形状にパターン加工されて形成される。凹凸形状層63は、凹凸形状が規則的である場合、光干渉によるモアレが発生する場合があるため、不規則な凹凸形状であることが好ましい。
上記の本実施形態においては、実施形態2と同様に、正面光は第1基板10に形成された第1偏光層211に入射されるが、背面光は、第1基板10に形成された第1偏光層211に入射せず、下側偏光板210と上側偏光板280とに入射する。このため、第1偏光層211によって背面光が減衰することを防止できるため、画像品質を向上させることができる。
<実施形態5>
以下より、本発明にかかる実施形態5について説明する。
図8は、実施形態5の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、凹凸形状の金属反射膜62の上であって第1偏光層211の下に第1配向膜212が形成されていること、および、下側偏光板210が設けられていないことを除いて、図7に示されている実施形態4の液晶表示装置と同様である。また、第1配向膜212は、実施形態3と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10には、第1配向膜212が形成されており、第1配向膜212の上に第1偏光層211が形成されている。
ここで、第1配向膜212は、図6に示した実施形態3と同様にして形成されている。また、上述したように、第1基板10の液晶層19側と反対側に面にはバックライト200が配置され、下側偏光板210は配置されない。
上記の本実施形態においては、実施形態4と同様に、第1偏光層211によって背面光の光透過率が減少することを防止できるため、画像品質を向上させることができる。また、本実施形態は、実施形態3と同様に、第1配向膜212により配向された第1偏光層211を有するため、下側偏光板210がなくとも、画像のコントラストを向上させ画像品質を向上させることができる。また、下側偏光板210が不要であるため小型化が容易となる。また、さらに、下側偏光板210を形成する工程が不要になるため、工程を簡略化し製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。
<実施形態6>
以下より、本発明にかかる実施形態6について説明する。
図9は、実施形態6の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、第1基板の液晶層側の領域に、平坦化膜71が形成されていることと、第1偏光層211がその平坦化膜71より平坦化された面に形成されていることを除き、実施形態1の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、平坦化膜71は、TFT20と、光反射部11と、光透過部12とを覆うようにして形成されており、第1基板10の表面の段差がたとえば、0.2μm以下になるように平坦化している。平坦化膜71は、たとえば、感光性樹脂により形成され、第1偏光層211を形成する工程の前に形成される。
そして、第1偏光層211は、その平坦化膜71より平坦化された面に形成されている。
上記の本実施形態においては、第1偏光層211が平坦化膜71より平坦化された面に形成されているため、第1偏光層211が段差なく形成される。このため、第1偏光層211は、光反射部11と光透過部12とからの光を適正に偏光することができるため、画像品質を向上させることができる。
<実施形態7>
以下より、本発明にかかる実施形態7について説明する。
図10は、実施形態7の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であるため、光反射部11がなく、光透過部12が設けられている。本実施形態は光反射部11がないため、金属反射膜62が設けられていない。また、本実施形態においては、第2基板80の液晶層19側に第2偏光層281が設けられている。そして、第1基板10と第2基板とのそれぞれには、液晶層19側の反対側の面に偏光板が設けられていない。以上の項目を除いて、本実施形態は、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10には、絶縁層25を被覆するように第1偏光層211が形成されている。また、さらに、第2基板80においても、カラーフィルタ層90を被覆するように、第2偏光層281が形成されている。
上記の本実施形態においては、バックライト200から照射される背面光は、光透過部12に入射し、第1偏光層211によって、紙面に対して垂直な直線偏光に変換された後、紙面に垂直な直線偏光の状態で液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光の状態で第2偏光層281に入射するため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に平行な直線偏光の状態となり、第2偏光層281に入射するため、明表示となる。ここで、背面光は、第1基板10に形成された第1偏光層211と、第2基板80に形成された第2偏光層281とに入射される。このため、偏光するための光学特性を向上させ可視化できるため、画像品質を向上させることができる。
また、本実施形態においては、第1偏光層211に対応する液晶層19側の領域に層間絶縁膜41が形成されており、その層間絶縁膜41は、感光性樹脂を用いて形成されている。このため、層間絶縁膜41と第1偏光層211とにコンタクトホールHなどを同じ工程で形成できるため、工程を簡略化し製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。
<実施形態8>
以下より、本発明にかかる実施形態8について説明する。
図11は、実施形態8の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であり、第1偏光層211の下に第1配向膜212が形成されていること、および、第2偏光層281の下に第2配向膜282が形成されていることを除いて、実施形態7の液晶表示装置と同様である。また、第1配向膜212および、第2配向膜282は、前述の実施形態3と同様にて形成されている。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10には、絶縁層25を被覆するように第1配向膜212が形成され、その上に第1偏光層211が形成されている。また、さらに、第2基板80においても、カラーフィルタ層90を被覆するように、第2配向膜282が形成され、その上に第2偏光層281が形成されている。
上記の本実施形態において、バックライト200から照射される背面光は、光透過部12に入射し、第1配向膜212により配向された第1偏光層211によって、紙面に対して垂直な直線偏光に変換された後、紙面に垂直な直線偏光の状態で液晶層19に入射する。ここで、液晶層19がオン状態の場合には、紙面に垂直な直線偏光の状態で、第2配向膜282によって配向された第2偏光層281に入射するため、暗表示となる。一方、液晶層19がオフ状態の場合には、紙面に平行な直線偏光の状態となり、第2偏光層281に入射するため、明表示となる。ここで、本実施形態は、第1配向膜212により配向された第1偏光層211と、第2配向膜282により配向された第2偏光層281とを有するため、偏光板がなくとも、画像のコントラストを向上させ画像品質を向上させることができる。また、偏光板が不要であるため小型化が容易となる。また、さらに、偏光板を形成する工程が不要になるため、工程を簡略化し製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。
<実施形態9>
以下より、本発明にかかる実施形態9について説明する。
図12は、実施形態9の液晶表示装置の画素部の構成図である。図12において、図12(a)は断面図であり、図12(b)は平面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であり、光透過部12と配線層64とに対応する液晶層19側に第1偏光層211が形成されていることと、配線層64の液晶層19側の領域に対応するように画素部の第1透明電極51が形成されていることを除き、実施形態7の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、配線層64は、第1基板の液晶層19側の領域に形成され、たとえば、ゲート線64aと信号線64bとしてそれぞれ画素部のTFT20に接続している。配線層64は、たとえば、アルミニウムにより形成されており、光を反射する。
また、第1偏光層211は、光透過部12と配線層64とに対応するように、液晶層19側に形成されている。
そして、図12(b)に示すように、配線層64の液晶層19側の領域に対応するように画素部の第1透明電極51の一部が重なって形成されている。
上記の本実施形態においては、第1偏光層211が光透過部12と配線層64とに対応するように液晶層19側に形成されており、配線層64の液晶層19側の領域に対応するように画素部の第1透明電極51の一部が重なって形成されているため、配線層64から反射された光が第1偏光層211によって偏光され、その偏光された光が、第1透明電極51によって駆動される液晶層19を透過して、画像が表示される。つまり、配線層64が反射した光を表示に利用できるため、画像品質を向上させることができる。
<実施形態10>
以下より、本発明にかかる実施形態10について説明する。
図13は、実施形態10の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であり、第1偏光層211が画素電極である第1透明電極51に対応する液晶層19側の領域に形成されていることを除き、実施形態9の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1偏光層211は、画素電極である第1透明電極51の上の液晶層19側の領域に形成されている。
本実施形態においては、第1偏光層211が画素電極である第1透明電極51に対応する液晶層19側の領域に形成されているため、製造工程を簡略化することができ、製造歩留まりの向上や信頼性の向上をすることができる。なお、画素電極に接続されるキャパシタへの配線層としてCS線が設けられている場合、上記のゲート線や信号線の場合と同様に構成することによって、同様の効果が得られる。
<実施形態11>
以下より、本発明にかかる実施形態11について説明する。
図14は、実施形態11の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、第1透明電極51と第1偏光層211との間に反射電極52が形成されていることを除き、実施形態10の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図14に示すように、反射電極52は、第1透明電極51と第1偏光層211との間にTFT20への光を遮光するように形成されている。反射電極52は、たとえば、銀により形成されている。反射電極52は、表面が凹凸形状であり、光を拡散反射する。
上記の本実施形態においては、第1透明電極51と第1偏光層211との間に反射電極52が形成されているため、実施形態10に比べ、外光下での視認性が向上し、画像品質を向上させることができる。
<実施形態12>
以下より、本発明にかかる実施形態12について説明する。
図15は、実施形態12の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、反射型と透過型との両者を備える併用型であり、光遮光層301が第1基板10の表面に形成される段差に対応するように形成されていることと、第1偏光層211が画素電極である第1透明電極51に対応する液晶層19側の領域に光遮光層301を被覆するように形成されていることとを除き、実施形態1の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図15に示すように、TFT20のドレイン電極26Dと第1透明電極51とを接続するために形成されたコンタクトホールHによって、第1基板10の表面には、約0.5μm以上の段差が形成されている。そして、光遮光層301は、その段差に対応するように形成され、たとえば、約100nm厚の銀を用いて、コンタクトホールHを覆うように対応させて形成される。光遮光層301は、コンタクトホールHなどによって第1基板10の表面に形成される段差からの光を遮光する。さらに、光遮光層301は、第2基板80側からTFT20へ入射する光を遮光すると共に、第2基板80側からの光を反射する。なお、光遮光層301は、銀のほか、モリブデンやアルミニウムなどの導電性の金属材料により形成され、また、これら金属材料を酸化などの化学処理をして黒色化することにより好適に形成される。そして、第1偏光層211は、画素電極である第1透明電極51に対応する液晶層19側の領域に光遮光層301を被覆するように形成されている。
本実施形態において、第1偏光層211は、製造時の塗布方向などにより偏光方向が規定されるが、第1基板10の表面に形成される段差により、その偏光方向がさまざまな方向に向いて均一に形成されない場合がある。特に、コンタクトホールHなどの場合、第1基板10の表面に形成される段差が0.5μm以上と大きいため、偏光方向が著しく不均一に形成されてしまう。この場合、光が表示面に漏れ、画像品質が低下する場合がある。しかしながら、本実施形態においては、コンタクトホールHなどによって第1基板10の表面に形成される段差からの光を光遮光層301が遮光する。このため、本実施形態は、光が表示面に漏れることを防止し、画像品質を向上させることができる。なお、光遮光層301を黒色化する場合においては光が吸収されるため、画像のコントラストを向上させることができる。
<実施形態13>
以下より、本発明にかかる実施形態13について説明する。
図16は、実施形態13の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であり、光を遮光する光遮光層301が第1基板10の表面に形成される段差に対応するように形成されていることを除き、実施形態10の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図16に示すように、光遮光層301は、コンタクトホールHなどにより第1基板10の表面に形成される段差に対応するように形成されている。そして、光遮光層301は、たとえば、約100nm厚の銀を用いて形成され、コンタクトホールHなどによって第1基板10の表面に形成される段差からの光を遮光する。そして、光遮光層301は、第2基板80側からの光を反射する。そして、第1偏光層211は、画素電極である第1透明電極51に対応する液晶層19側の領域に光遮光層301を被覆するように形成されている。
以上のように本実施形態においては、実施形態12と同様に、コンタクトホールHなどによって第1基板10の表面に形成される段差からの光を、光遮光層301が遮光する。このため、本実施形態は、光が表示面に漏れることを防止し、画像品質を向上させることができる。
<実施形態14>
以下より、本発明にかかる実施形態14について説明する。
図17は、実施形態14における第1偏光層211を形成する工程の液晶表示装置の画素部の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、透過型であり、第1偏光層211が磁性体を含み、その磁性体の配向方向によって第1偏光層211の偏光方向が規定されていることを除き、実施形態10の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図17(A)に示すように、第1偏光層211を形成する工程においては、まず、偏光材料と磁性体とを含む塗布液を第1偏光層211の形成領域に塗布する。ここで、偏光材料としては、リオトロピック液晶を用い、磁性体としては、針状の強磁性金属粉末を用いる。強磁性金属粉末は、透明性を保持するために、たとえば、平均粒子径が50nm以下のものが好ましい。また、強磁性金属粉末は、針状のほか、球状、板状などさまざまな形状のものを利用することができるが、針状のものが優れた電磁変換特性を有するため好ましい。また、強磁性金属粉末は、鉄、コバルト、ニッケル、バリウムフェライト、コバルトフェライトなどにより構成される。
つぎに、図17(B)に示すように、第1偏光層211の偏光方向に対応するように、その塗布液に磁界を一定方向Hで印加して、図中に点線で示すように磁性体を配向する。
つぎに、図17(C)に示すように、塗布された塗布液を硬化させることによって第1偏光層211を形成する。これにより、図中に実線で示すように、第1偏光層211の偏光方向が磁性体を配向方向に沿って揃い、第1偏光層211の偏光方向が規定される。
以上のように、本実施形態においては、第1偏光層211が磁性体を含み、その磁性体の配向方向によって第1偏光層211の偏光方向が規定されている。このように、本実施形態は、第1偏光層211の偏光方向が一定方向に規定されているため、コンタクトホールHなどによって第1基板10の表面に段差が形成されている場合であっても、光が表示面に漏れることを防止できる。このため、本実施形態は、画像品質を向上させることができる。
<実施形態15>
以下より、本発明にかかる実施形態15について説明する。
図18は、実施形態15の液晶表示装置の第1基板10側の平面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、配線層64として、第1配線層であるゲート線64aと第2配線層である信号線64bとが、第1基板10の端部の辺に対して所定角度で傾くように延在して形成されている。そして。第1偏光層211を形成する工程においては、ゲート線64aと信号線64bとがそれぞれ延在している方向に対して異なる方向を塗布方向として偏光材料を含む塗布液を塗布する。以上の項目を除き、本実施形態は、実施形態10の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図18に示すように、ゲート線64aは、第1偏光層211を形成する工程よりも前の工程において、第1基板10の端部の辺に対して45°の角度で傾く第1方向に、長手方向が延在するように第1基板10に形成されている。
そして、信号線64bは、第1偏光層211を形成する工程よりも前の工程において、ゲート線64aが延在する第1方向に対して略直交する第2方向に、長手方向が延在するように第1基板10に形成されている。
ここで、第1偏光層211を形成する工程においては、ゲート線64aと信号線64bとが形成された後に、まず、第1方向および第2方向と異なる方向を塗布方向として、偏光材料を含む塗布液を、ゲート線64aと信号線64bとによる段差を被覆するように塗布する。たとえば、第1基板10の端部の辺に沿った方向に、偏光材料を含む塗布液を塗布する。その後、塗布された塗布液を硬化させることによって第1偏光層211を形成する。
以上のように本実施形態においては、第1偏光層211を形成する工程にて、ゲート線64aと信号線64bとがそれぞれ延在している方向に対して異なる方向を塗布方向として偏光材料を含む塗布液を、ゲート線64aと信号線64bとによる段差を被覆するように塗布し、第1偏光層211を形成する。90°のTNモードでは、スリットコーターで塗る場合、パネルに対して45°傾けて塗る必要があるが、その場合、基板に対して45°傾けて塗るので、基板コーナーでスジが発生する場合がある。この問題について、パネルを45°傾けると、塗る方向は基板に対して平行になるのでスジの発生が抑制される。このため、本実施形態は、光が表示面に漏れることを防止し、画像品質を向上させることができる。
<実施形態16>
以下より、本発明にかかる実施形態16について説明する。
図19は、実施形態16の液晶表示装置の画素部の平面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、第1透明電極51が形成されるコンタクトホールHの長手方向が所定の方向に延在するように第1基板10の層間絶縁膜41に形成され、第1偏光層211を形成する工程において、偏光材料を含む塗布液を、コンタクトホールHの長手方向に対して直交する方向を塗布方向として塗布する。以上の項目を除いて、本実施形態は、実施形態10の液晶表示装置と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図19に示すように、TFT20と画素部とを接続するためのコンタクトホールHは、第1基板10の端部の辺に対して45°の角度になる方向に延在するように長手方向が形成されている。
ここで、第1偏光層211を形成する工程においては、偏光材料を含む塗布液を、コンタクトホールHの長手方向を塗布方向として、コンタクトホールHによる段差を被覆するように塗布する。その後、塗布された塗布液を硬化させることによって第1偏光層211を形成する。
以上のように本実施形態においては、第1偏光層211を形成する工程にて、コンタクトホールHの長手方向に対して直交する方向を塗布方向として偏光材料を含む塗布液を塗布し、第1偏光層211を形成する。このため、本実施形態は、コンタクトホールHの段差による偏光方向の不均一性が低減されるため、光が表示面に漏れることを防止し、画像品質を向上させることができる。
<実施形態17>
以下より、本発明にかかる実施形態17について説明する。
図20は、実施形態17の液晶表示装置の画素部の構成図である。図20において、図20(a)が画素部の断面図であり、図20(b)が第1基板10側の平面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、併用型であり、液晶動作モードがインプレーンスイッチング(IPS:In−Plane Switching)型である。本実施形態は、動作モードがインプレーンスイッチング型であるため、第1基板10の画素電極である第1金属反射膜62aに対する対向電極が第2基板80に形成されず、対向電極としての第2金属反射膜62bが第1基板10側に形成されている。また、本実施形態は、画素電極である第1金属反射膜62aと、対向電極である第2金属反射膜62bとを被覆するように第1偏光層211が形成されている。以上の項目を除き、本実施形態の主要部は、実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図20に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1基板10は、TFT20と、第1金属反射膜62aと、第2金属反射膜62bと、第1偏光層211とが液晶層19側の面に形成されている。また、液晶層19が配置されている第1基板10の面に対して他方となる面側には順次、下側偏光板210、バックライト200が設けられている。そして、第1基板10の1つの画素部内には光反射部11と光透過部12とが並列するように形成されており、反射型表示と透過型表示とを可能な併用型として構成されている。なお、ここで、本実施形態の第1偏光層211は、本発明の偏光層に相当する。
TFT20は、ボトムゲート構造であり第1基板10に形成され、画素部のスイッチング素子として機能する。TFT20は、層間絶縁膜41により被覆されている。
第1金属反射膜62aは、第1基板10の光反射部11に対応するように、アルミニウムを用いて層間絶縁膜41の上に形成されている。第1金属反射膜62aは、画素電極および反射電極として機能する。
第2金属反射膜62bは、第1金属反射膜62aと同様に、第1基板10の光反射部11に対応するように、モリブデンを用いて層間絶縁膜41の上に形成されている。第2金属反射膜62bは、第1金属反射膜62aに対向する対向電極、および、光を反射する反射電極として機能する。
動作時においては、第1金属反射膜62aと第2金属反射膜62bとの間には横方向に電界が発生し、液晶層19の配向方向が変化する。
第1偏光層211は、少なくとも第1基板10の光反射部11に対応する液晶層19側の領域に形成するように、透明電極51と金属反射膜62とを被覆して形成されている。第1偏光層211は、たとえば、リオトロピック液晶を偏光材料として含む塗布液を、第1基板10に応力をかけながら塗布した後、硬化させることによって形成される。
一方、第2基板80は、液晶層19側にカラーフィルタ層90が形成され、液晶層19側に対して他方となる面側に、上側偏光板280が設けられている。
液晶層19は、第1基板10と第2基板80との間に、スペーサにより所定の距離を保持して封入され、水平配向されている。
上記の実施形態の液晶表示装置において、第1偏光層211の透過軸は、液晶層19の透過軸と一致するように形成され、下側偏光板210の透過軸は、第1偏光層211の透過軸と一致するように形成され、上側偏光板280は、第1偏光層211の透過軸に対して直交するように形成されている。このため、本実施形態の液晶表示装置は、ノーマリブラックモードの表示モードとして構成されている。
以上のように本実施形態においては、インプレーンスイッチング型の動作モードにおいて併用型の液晶表示装置を実現している。第1偏光層11が形成されていないインプレーンスイッチング型の動作モードにおいては、下側偏光板210と上側偏光板280とは、液晶層19を挟むように透過軸が直交するクロスニコルの状態で配置され、一方の偏光板と液晶層19との透過軸とを一致させて暗表示を行うため、反射光を変調できず反射表示ができない。しかしながら、本実施形態の光反射部11においては、第1偏光層211と上側偏光板280とにより液晶層19が挟まれている構成であるため、電圧無印加時には暗表示が行われ、電圧印加時には、クロスニコルの状態の下側偏光板210と上側偏光板280との間で液晶層19の配向方向が変わり、明表示が行われる。このように、本実施形態においては、インプレーンスイッチング型の動作モードにおいて、反射光を変調して反射表示することができるため、広視野角であり、外光の影響があっても良好な画像品質を得ることができる。
<実施形態18>
以下より、本発明にかかる実施形態18について説明する。
図21は、実施形態18の液晶表示装置の画素部の構成図である。図21において、図21(a)が画素部の断面図であり、図21(b)が第1基板10側の平面図である。
本実施形態の液晶表示装置は、併用型であり、液晶動作モードが垂直配向型である。本実施形態は、液晶層19が垂直配向されていること、反射電極として機能させるために金属反射膜62が層間絶縁膜41の上に形成されていること、第1透明電極51と金属反射膜62とを被覆するように第1偏光層211が形成されていることを除き、主要部は実施形態1と同様である。このため、重複する個所については、説明を省略する。
図21に示すように、本実施形態の液晶表示装置において、第1透明電極51は、第1基板10の光透過部12に対応するように、ITOを用いて層間絶縁膜41の上に形成されている。透明電極51は、画素電極として機能する。また、金属反射膜62は、第1基板10の光反射部11に対応するように、銀を用いて層間絶縁膜41の上に形成されている。金属反射膜62は、第1透明電極51と接続しており、第1透明電極51と同様に画素電極として機能し、さらに、光を反射する反射電極として機能する。
第1偏光層211は、第1基板10の光反射部11に対応する液晶層19側の領域に形成するように、透明電極51と金属反射膜62とを被覆して形成されている。第1偏光層211は、たとえば、リオトロピック液晶を偏光材料として含む塗布液を、第1基板10に応力をかけながら塗布した後、硬化させることによって形成される。
液晶層19は、第1基板10と第2基板80との間に、スペーサにより所定の距離を保持して封入され、垂直配向されている。
上記の実施形態の液晶表示装置において、第1偏光層211の透過軸は、液晶層19の透過軸と一致するように形成され、下側偏光板210の透過軸は、第1偏光層211の透過軸と一致するように形成され、上側偏光板280は、第1偏光層211の透過軸に対して直交するように形成されている。このため、本実施形態の液晶表示装置は、ノーマリブラックモードの表示モードとして構成されている。
以上のように本実施形態においては、垂直配向型の動作モードにおいて併用型の液晶表示装置を実現している。垂直配向型の動作モードにおいては、前述のインプレーンスイッチング型と同様に、下側偏光板210と上側偏光板280とは、液晶層19を挟むように透過軸が直交するクロスニコルの状態で配置され、一方の偏光板と液晶層19との透過軸とを一致させて暗表示を行うため、反射光を変調できず反射表示ができない。しかしながら、本実施形態の光反射部11においては、第1偏光層211と上側偏光板280とにより液晶層19が挟まれている構成であるため、電圧無印加時には暗表示が行われ、電圧印加時には、クロスニコルの状態の下側偏光板210と上側偏光板280との間で液晶層19の配向方向が変わり、明表示が行われる。このように、本実施形態においては、垂直配向型の動作モードにおいて、反射光を変調して反射表示することができるため、広視野角であり、外光の影響があっても良好な画像品質を得ることができる。
なお、本発明の実施に際しては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、本実施形態のそれぞれを組み合わせた形態について採用することができる。
また、上記実施形態においては、半導体素子として、半導体層がポリシリコンのTFTの場合について示しているが、これに限定されず、たとえば、アモルファスシリコンのTFTの場合においても適用できる。この場合、アモルファスシリコンのTFTへの光を遮光し光リークを防止するために、たとえば、ブラックマトリクスを第2基板側に設けることが好ましい。