JP2011033855A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Kazuteru Yoshida
一輝 吉田
直之 ▲高▼▲崎▼
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Abstract

【課題】液晶表示装置と光センサとを備えた電気光学装置において、回路規模の増大や開
口率の低下を招くことなく、外光および表示すべき映像が暗くても、画面と指示物との接
触や近接を検出可能とする。
【解決手段】電気光学装置500は、液晶素子LCとこれを照らすバックライト2とを有
し、バックライト2から発して液晶素子LCを透過した光を画面から出射させて画面に画
像を表示する液晶表示装置と、液晶表示装置の画面から入射した光を受光し、受光した光
の強度を検出するセンシング単位回路UBとを備え、センシング単位回路UBに検出され
た強度に基づいて、指示物で指示された位置を検出する。さらに、電気光学装置500は
、表示単位回路UAに、水平有効走査期間では映像データに応じた階調を、水平帰線期間
では最高輝度の階調を表示させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、液晶表示装置と光センサとを備えた電気光学装置および電子機器に関する。
一般に、液晶表示装置と光センサとを備えた光方式のタッチパネルは、外光の明るさが
室内環境光の明るさ以上の場合には、指やペンなどの指示物の影を検出し、影ができない
ような低照度下では、液晶素子を照らすバックライトから発して液晶素子を透過し、指示
物で反射された光(反射光)を検出するようにしている。しかし、低照度下では、液晶表
示装置に表示される映像が、全域が黒に近い階調の映像のように、極端に暗い場合には、
上記の反射光を検出できないという場合がある。この問題を解決するために、特許文献1
には、タッチパネル内部に、別途、非可視光の発光セルと、非可視光の受光センサとを設
けた装置が記載されている。
特開2006−301864号公報
しかし、特許文献1に記載の装置では、別途、非可視光の発光セルや非可視光の受光セ
ンサを設ける必要があるから、回路規模の増大や開口率の低下という問題がある。
そこで、本発明は、液晶表示装置と光センサとを備えた電気光学装置において、上記の
問題を招くことなく、外光および表示すべき映像が暗くても、画面と指示物との接触や近
接を検出可能とすることを解決課題とする。
この課題を解決するために、本発明は、液晶素子と前記液晶素子を照らす光源とを有し
、前記光源から発して前記液晶素子を透過した光を出射させて出射面(画面)に画像を表
示する液晶表示装置と、前記出射面から入射した光を受光し、受光した光の強度を検出す
る光センサと、前記光センサに検出された強度に基づいて、指示物と前記出射面との接触
又は近接を検出する検出部と、第1の期間では、供給された映像データに応じた強度の光
が前記出射面から出射されるように前記液晶表示装置を制御し、前記第1の期間と重なら
ない第2の期間では、外光と、前記光源から発して前記液晶素子を透過し、前記出射面に
接触又は近接している前記指示物で反射された光(反射光)との強度差が、これらの光を
判別可能な所定値以上となるように前記液晶表示装置を制御する制御部とを備える電気光
学装置を提供する。「光源」は、例えばバックライトである。「映像データ」は、液晶表
示装置が本来表示すべき映像を示すデータであり、電気光学装置の外部から供給される。
この電気光学装置によれば、外光と映像データで示される映像とが暗くとも、第2の期
間において、外光と反射光との強度差が、これらの光を判別可能な所定値以上となるから
、指示物と画面との接触又は近接を検出することができる。また、この電気光学装置によ
れば、別途、非可視光の発光セルや非可視光の受光センサを設ける必要がないから、回路
規模の増大や開口率の低下を招かずに済む。
上述した電気光学装置において、前記制御部は、前記液晶素子の光透過率を制御するこ
とによって前記液晶表示装置を制御してもよいし、光源の輝度を制御することによって液
晶表示装置を制御するようにしてもよい。前者の形態には、公知の黒挿入駆動の液晶表示
装置を利用可能という利点がある。さらに、前者の形態において、前記制御部が、前記第
2の期間では、最高の光透過率となるように前記液晶素子の光透過率を制御するようにし
てもよい。この形態によれば、画面と指示物との接触又は近接の検出精度を上げることが
できる。
上述した電気光学装置において、前記第1の期間と前記第2の期間とが交互に繰り返し
訪れ、前記制御部は、繰り返し訪れる前記第2の期間のうち、ある第2の期間では、前記
強度差が前記所定値以上となるように前記液晶素子の光透過率を制御することによって前
記液晶表示装置を制御し、別の第2の期間では、最低の光透過率となるように前記液晶素
子の光透過率を制御することによって前記液晶表示装置を制御するようにしてもよい。こ
の形態には、公知の黒挿入駆動の液晶表示装置を利用可能という利点の他に、黒挿入駆動
による効果を部分的に得ることができるという利点がある。
上述した電気光学装置において、外光の強度を特定する外光特定部を備え、前記検出部
は、前記外光特定部に特定された強度が、閾値以上である場合には、前記指示物の影を検
出することによって前記指示物と前記出射面との接触又は近接を検出し、前記閾値未満で
ある場合には、前記指示物からの光を検出することによって前記指示物と前記出射面との
接触又は近接を検出するようにしてもよい。この形態によれば、指示物と画面との接触又
は近接を検出する方法を、外光の強度に基づいて定めることができるから、検出精度を上
げることができる。
また、本発明に係る電子機器は、上述した電気光学装置を備えたことを特徴とする。こ
のような電子機器としては、モニタ、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、電子カメラ
などが該当する。
本発明の一実施形態に係る電気光学装置500の構成を示す図である。 電気光学装置500の断面図である。 電気光学装置500の挿入制御部7の構成例を示す図である。 電気光学装置500の表示単位回路UAの構成を示す図である。 電気光学装置500のデータ線駆動回路4の構成を示す図である。 電気光学装置500の走査線駆動回路3の構成を示す図である。 走査線駆動回路3の細部の構成例を示す図である。 電気光学装置500の垂直走査の動作を説明するための図である。 電気光学装置500の水平走査の動作を説明するための図である。 電気光学装置500における白挿入と指示物との関係を示す図である。 電気光学装置500のセンシング単位回路UBの構成を示す図である。 電気光学装置500の検出部10が行う指示位置検出処理の流れを示すフローチャートである。 電気光学装置500の変形例での水平走査の動作を説明するための図である。 電気光学装置500の応用例に係る電子機器を示す図である。 電気光学装置500の応用例に係る別の電子機器を示す図である。 電気光学装置500の応用例に係るさらに別の電子機器を示す図である。
以降、図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。ただし、各図面においては
、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に相違している。また、本発明は、以下に述べ
る一実施形態に限定されるものではなく、これを変形して得られる各種の変形例や、これ
らを応用して得られる各種の応用例をも技術的範囲に含みうる。なお、各図において共通
する部分には同一の符号が付されている。
本発明の一実施形態に係る電気光学装置500は、グレースケールの映像を示す映像デ
ータ(ビデオデータ)に基づいて当該映像を表示する透過型の液晶表示装置であるととも
に、複数の光センサを用いて指やペン等の指示物により指示された位置(指示位置)を検
出する光学式のタッチパネルでもある。液晶表示装置としての電気光学装置500の構成
は、信号の内容を除いて、いわゆる黒挿入駆動の液晶表示装置と同一である。
一般に、液晶表示装置は、複数の画像を順次表示することで映像を表示する。各画像の
表示は、複数の液晶素子の各々が、当該画像に応じた階調を一定の期間にわたって表示す
ることで行われる。したがって、各液晶素子は、映像の表示において、一定の期間を周期
的に迎える。ここで、一つの液晶素子に注目すると、時間軸には複数の一定の期間が並ぶ
ことになる。これらの一定の期間の間に、最低階調(黒)を表示する期間を挿入すること
が「黒挿入」である。そして、この挿入を伴う液晶表示装置の駆動方式が「黒挿入駆動」
である。以降の説明では、挿入される期間を「挿入期間」と呼び、挿入期間において表示
される階調を「挿入階調」と呼ぶ。
黒挿入駆動の液晶表示装置の構成は、黒挿入を行う目的によって相違する。黒挿入を行
う目的としては、OCB(Optically Compensated birefringence)モードの液晶の分子
の配向をスプレイ配向からベンド配向へ転移させるという目的や、ホールド型ディスプレ
イであることに起因する液晶表示装置における動画ボケを軽減するという目的を例示可能
である。また、黒挿入を行う目的が同一であっても構成が同じとは限らない。以上より明
らかなように、次に述べる電気光学装置500の構成は一例に過ぎない。
図1に示すように、電気光学装置500は、基板1と、基板1上に形成された各部と、
表示パネル制御部8と、挿入階調保持部9と、検出部10とを備える。基板1上には、n
×m個の単位回路U、n本の走査線Y1〜Yn、m本のデータ線X1〜Xm、n本の第1
制御線SA1〜SAn、n本の第2制御線SB1〜SBn、m本のセンス線R1〜Rm、
バックライト2、走査線駆動回路3、データ線駆動回路4、センシング用スキャナ5、光
センサセンシング部6、及び挿入制御部7が形成されている。なお、nは4の倍数であり
、mは3の倍数である。
走査線Y1〜Yn、第1制御線SA1〜SAn及び第2制御線SB1〜SBnは、いず
れも主走査方向に延在しており、データ線X1〜Xm及びセンス線R1〜Rmは、いずれ
も副走査方向に延在しており、単位回路Uは、両者の交差に対応して一つずつ配置されて
いる。つまり、n×m個の単位回路Uは、n行m列のマトリクス状に配列されており、第
i行第j列の単位回路Uは、走査線Yi、第1制御線SAi及び第2制御線SBiと、デ
ータ線Xj及びセンス線Rjとの交差に対応して配置されている。各単位回路Uは、液晶
素子を用いて階調を表示する表示単位回路UAと、光センサとして機能するセンシング単
位回路UBとを一つずつ含む。
バックライト2は、液晶素子を背後から照らす光源であり、例えば複数または単数のE
L(Electro Luminescent)素子で構成される。バックライト2と単位回路Uと基板1の
位置関係は、図1及び図2に示す通りである。図2は、電気光学装置500を基板1に垂
直な面で切断した場合の断面図であり、この図において、説明に不要な部分の図示は省略
されている。図1及び図2に示すように、基板1の厚さ方向において、各単位回路Uは、
基板1とバックライト2との間に挟まれており、各表示単位回路UAは、いずれのセンシ
ング単位回路UBとも重ならない。バックライト2から発して液晶素子を透過した光は、
図2における基板1の上面から出射する。この光出射面が画面となる。なお、各センシン
グ単位回路UBとバックライト2との間には遮光層(図示略)が挟まれている。
走査線駆動回路3は、走査線Y1〜Ynを順次選択する回路であり、走査線Y1〜Yn
のうち、選択中の走査線Yiの電位のみがHレベル(アクティブレベル)となるように、
各走査線に走査信号を供給する。
データ線駆動回路4は、n×m個の表示単位回路UAを駆動する回路であり、映像信号
VDに基づいて、これらの表示単位回路UAの各々に階調を指定する。映像信号VDは、
n×m個の表示単位回路UAの各々に表示させるべき階調をレベルで示す複数の映像階調
信号を、第1行第1列、第1行第2列、…、第1行第m列、第2行第1列、…、第n行第
m列、第1行第1列、…という順に連ねた信号である。
各映像階調信号は、映像信号VDにおいて一定の時間(T1)を占める。また、各行の
最後の映像階調信号と次行の最初の映像階調信号との間には、データ転送のブランクを埋
めるためのブランキングデータが挟まれている。データ線駆動回路4は、走査線Yiが選
択されている期間において、走査線Yiに対応するm個の表示単位回路UA用のm個の映
像階調信号をそれぞれデータ線X1〜Xmに供給することにより、これらの表示単位回路
UAに階調を指定する。なお、データ線X1〜Xmへの映像階調信号の供給は、T1間隔
で順に行われる。
センシング用スキャナ5は、第1制御線SA1〜SAnを順次選択するとともに、第2
制御線SB1〜SBnを順次選択する回路であり、第1制御線SA1〜SAnのうち、選
択中の第1制御線SAiの電位のみがHレベルとなるように、各第1制御線に信号を供給
する一方、第2制御線SB1〜SBnのうち、選択中の第2制御線SBiの電位のみがH
レベルとなるように、各第2制御線に信号を供給する。
光センサセンシング部6は、n×m個のセンシング単位回路UBから検出信号を読み出
して検出部10へ供給する回路である。具体的には、光センサセンシング部6は、第2制
御線SBiが選択されている期間において、センス線R1〜Rmの電位を読み取ることに
より、第2制御線SBiに対応するm個のセンシング単位回路UBから一斉に検出信号を
読み出し、パラレル/シリアル変換の後に検出部10へ供給する。
検出部10は、検出結果取得部11と指示位置特定部12とを有し、指示物で指示され
た位置(指示位置)を検出する指示位置検出処理を1V毎に繰り返し行う。この指示位置
検出処理において、検出結果取得部11は、光センサセンシング部6からの検出信号に基
づいて、n×m個のセンシング単位回路UBの検出結果を取得し、指示位置特定部12は
、検出結果取得部11に取得された検出結果に基づいて、指示位置を特定し、特定した指
示位置を示すデータを外部の上位装置へ供給する。
表示パネル制御部8は、外部の上位装置から供給されたデータ(映像データを含む)に
基づいて、液晶表示装置を構成する各部を制御する回路であり、走査線駆動回路3、デー
タ線駆動回路4、センシング用スキャナ5、挿入制御部7に対して各種の信号を供給する
。例えば、映像データに応じた映像信号VDをデータ線駆動回路4へ供給し、挿入期間を
定める挿入期間信号IGを挿入制御部7へ供給する。
なお、挿入期間信号IGの周期は、水平同期信号で規定される水平走査期間(1H)に
相当する長さである。水平走査期間は、1行分の表示単位回路UAを第1列から第m列ま
で水平走査する水平有効走査期間(第1の期間)と、第m列から次行の第1列まで戻す水
平帰線期間(第2の期間)とに分かれる。本実施形態では、便宜的に水平帰線期間を先と
し、水平有効走査期間を後としている。
挿入階調保持部9は、挿入階調を保持する回路であり、挿入階調に応じた電位の挿入階
調信号IDを挿入制御部7へ供給する。挿入階調は、黒挿入駆動では最低階調(黒)であ
るが、電気光学装置500では最高階調(白)である。つまり、電気光学装置500では
、黒挿入ではなく、白挿入が行われる。
挿入制御部7は、白挿入を制御する回路であり、表示パネル制御部8からの挿入期間信
号IGがHレベルの期間に限り、挿入階調保持部9からの挿入階調信号IDをデータ線X
1〜Xmの各々に供給する。挿入制御部7の構成例を図3に示す。この構成では、挿入制
御部7は、データ線X1〜Xmにそれぞれ対応するスイッチWB1〜WBmを有する。各
スイッチは、挿入期間信号IGがHレベルの期間にわたってオン状態を維持して対応する
データ線への挿入階調信号IDの供給を許可し、挿入期間信号IGがLレベルの期間にわ
たってオフ状態を維持して対応するデータ線への挿入階調信号IDの供給を禁止する。な
お、他の構成としては、データ線X1〜Xmへの挿入階調信号IDの供給を1個のスイッ
チで許可/禁止するものが挙げられる。
図4に示すように、第i行第j列の表示単位回路UAは、液晶素子LCとトランジスタ
Trgとを備える。液晶素子LCは、一方の電極LC1と、他方の電極LC2と、両電極
間の液晶とを有する。トランジスタTrgは、TFT(Thin Film Transistor)であり、
電極LC1とデータ線Xjとの間に介挿されており、そのゲートは走査線Yiと電気的に
接続されている。つまり、トランジスタTrgは、スイッチング素子として機能し、走査
線Yiのレベルに応じてオン/オフする。電極LC2には、n×m個の表示単位回路UA
に共通の共通電位Vcomが供給される。
図5に示すように、データ線駆動回路4は、m本のデータ線X1〜Xmにそれぞれ対応
するm個のスイッチWA1〜WAmを有する。また、データ線駆動回路4には、表示パネ
ル制御部8から、映像信号VD及びイネーブル信号XEnb1〜XEnbmが供給される
。イネーブル信号XEnb1〜XEnbmは、それぞれ、1Hを周期とし、パルス幅をT
2としたパルス信号であり、例えば、イネーブル信号XEnb1をT1ずつ順次シフトし
て生成される。ただし、T1>T2である。
スイッチWAjは、イネーブル信号XEnbjがHレベルの期間にわたってオン状態を
維持し、イネーブル信号XEnbjがLレベルの期間にわたってオフ状態を維持する。ス
イッチWAjに対応するデータ線Xjには、スイッチWAjがオン状態の場合にのみ、映
像信号VDが供給される。この供給が、第j列の表示単位回路UAに指定すべき映像階調
信号の供給と等価となるように、表示パネル制御部8からの映像信号VDの供給タイミン
グや、映像信号VDにおける映像階調信号の切り換え時間間隔およびブランキングデータ
の長さ、イネーブル信号のレベル遷移タイミング等が定められている。
図6に示すように、走査線駆動回路3は、シフトレジスタ31と、n個のAND回路3
6と、n個のAND回路37とを有する。また、走査線駆動回路3には、表示パネル制御
部8から、クロック信号CLY、CLYinv、スタートパルスDY、イネーブル信号Y
Enb1〜YEnb4が供給される。クロック信号CLY及びCLYinvは、論理レベ
ルが互いに反転の関係にあり、それぞれ、デューティ比が50%のパルス信号であり、半
周期が1Hとなるように生成される。
シフトレジスタ31は、n+1段の単位回路32を、ある段の単位回路32からの出力
信号が次段の単位回路32の入力信号となるように接続して構成されている。ただし、第
1段の単位回路32には入力信号としてスタートパルスDYが供給される。奇数段目の単
位回路32は、クロック信号CLYがHレベルの期間では入力信号を取り込んで出力し、
クロック信号CLYがLレベルの期間では、直前の期間において取り込んだ入力信号を保
持して出力する。一方、偶数段目の単位回路32は、このクロック信号CLYがLレベル
の期間では入力信号を取り込んで出力し、クロック信号CLYがHレベルの期間では、直
前の期間において取り込んだ入力信号を保持して出力する。
奇数段目の単位回路32と次段(偶数段目)の単位回路32の構成としては、例えば、
図7に示すように、クロックドインバータ33、34およびインバータ35を含むものを
例示可能である。この構成において、奇数段目のクロックドインバータ33及び偶数段目
のクロックドインバータ34は、クロック信号CLYがHレベルの期間(H期間)におい
てインバータとして機能し、クロック信号CLYがLレベルの期間(L期間)において、
その出力が不定(ハイインピーダンス)となる。また、奇数段目のクロックドインバータ
34及び偶数段目のクロックドインバータ33は、H期間においてインバータとして機能
し、L期間において、その出力が不定となる。
図6のAND回路36及び37は、それぞれ、n本の走査線Y1〜Ynの各々に対応し
て一つずつ設けられている。第i行のAND回路36は、第i段の単位回路32から出力
される信号と、第i+1段の単位回路32から出力される信号との論理積を求め、信号S
Riとして出力する。第i行のAND回路37は、第i行のAND回路36による論理積
信号と、イネーブル信号との論理積信号を、走査信号Giとして第i行の走査線Yiに出
力する。
AND回路37に供給されるイネーブル信号は、第1行〜第n/4行についてはイネー
ブル信号YEnb1であり、第n/4+1行〜第2n/4行についてはイネーブル信号Y
Enb2であり、第2n/4+1行〜第3n/4行についてはイネーブル信号YEnb3
であり、第3n/4+1行〜第n行についてはイネーブル信号YEnb4である。すなわ
ち、本実施形態では、走査線がn/4本ずつグループ化されており、各グループの走査線
への走査信号は、当該グループに対応するイネーブル信号に基づいて生成される。
図8を参照して、走査線駆動回路3の動作について説明する。ただし、この図は、nを
12、mを15としたときのものである。以降の説明では、便宜的に、nを12、mを1
5、iを12以下の自然数、jを15以下の自然数であるものとする。
図中のaで示されるように、クロック信号CLY(CLYinv)の1周期分のパルス
幅を有するスタートパルスDYが、クロック信号CLYがHレベルとなるタイミングより
も前に供給されると、第1段の単位回路32は、クロック信号CLYがHレベルにとなる
と、当該スタートパルスDYを取り込み、当該Hレベルの期間(A期間)にわたって出力
し、取り込んだ信号を、当該期間に後続する、クロック信号CLYがLレベルの期間(B
期間)にわたって保持しつつ出力する。したがって、第1段の単位回路32からの出力信
号は、A期間およびB期間にわたってHレベルとなる。
第2段の単位回路32は、B期間が開始すると、第1段の単位回路32からの出力信号
を取り込み、B期間にわたって出力し、取り込んだ信号を、当該期間に後続する、クロッ
ク信号CLYがHレベルの期間(C期間)にわたって保持しつつ出力する。したがって、
第2段の単位回路32からの出力信号は、B期間およびC期間にわたってHレベルとなる
。このような動作が、以降、第13段の単位回路32まで実行される。
このため、第1段〜第13段の単位回路32からは、aで示されるスタートパルスDY
を取り込みの時点からクロック信号CLYの半周期だけ順次遅延させた信号が出力される
。そして、第i行のAND回路36からは、第i段の単位回路32からの出力信号と第i
+1段の単位回路32からの出力信号とが共にHレベルの場合にのみHレベルとなる信号
SRiが出力されるから、信号SR1〜SR12は、図に示すように、クロック信号CL
Yの半周期の幅(1H)を有するパルスをクロック信号CLYの半周期だけ順次遅延させ
た波形となる。
ところで、本実施形態では、aで示されるスタートパルスDYに起因して信号SR1〜
SR12が順次Hレベルとなる最中に、bで示されるスタートパルスDYが供給される。
具体的には、bで示されるスタートパルスDYは、aで示されるスタートパルスDYから
9本(2n/3本)の走査線に相当する9Hだけ遅れて供給される。したがって、信号S
R1〜SR12のうちの二つが同時にHレベルとなる場合がある。
aで示されるスタートパルスDYに起因して信号SRiがHレベルとなったときが、映
像階調信号を第i行の表示単位回路UAに書き込むために走査線Yiを選択すべきときで
あり、bで示されるスタートパルスDYに起因して信号SRiがHレベルとなったときが
、挿入階調データを第i行の表示単位回路UAに書き込むために走査線Yiを選択すべき
ときである。
映像階調信号の書き込み(映像書込)のための選択と、挿入階調データの書き込み(挿
入書込)のための選択とを切り分けるために、表示パネル制御部8は、特定の3Hの各々
では、水平有効走査期間においてHレベルとなり、他の期間においてLレベルとなる一方
、残りの12Hの各々では、水平帰線期間においてHレベルとなり、他の期間においてL
レベルとなるイネーブル信号YEnb1〜YEnb4を出力する。
特定の3Hは、イネーブル信号毎に異なり、イネーブル信号YEnb1なら、aで示さ
れるスタートパルスDYに起因して信号SR1〜SR3が順次Hレベルとなる3Hであり
、イネーブル信号YEnb2なら、aで示されるスタートパルスDYに起因して信号SR
4〜SR6が順次Hレベルとなる3Hであり、イネーブル信号YEnb3なら、aで示さ
れるスタートパルスDYに起因して信号SR7〜SR9が順次Hレベルとなる3Hであり
、イネーブル信号YEnb4なら、aで示されるスタートパルスDYに起因して信号SR
10〜SR12が順次Hレベルとなる3Hである。
以上の通りであるから、走査信号G1〜G12の波形は、図に示す通りとなる。すなわ
ち、走査信号G1〜G12には、aで示されるスタートパルスDYを順次遅延させたこと
に起因して、映像書込のための幅の長いパルス、すなわち水平有効走査期間においてHレ
ベルとなるパルスが順次現れるとともに、bで示されるスタートパルスDYを順次遅延さ
せたことに起因して、挿入書込のための幅の短いパルス、すなわち水平帰線期間において
Hレベルとなるパルスが重複しないように順次現れる。
図9は、1Hにおける表示動作を説明するための図である。この図に示す1Hでは、第
11行に係る映像書込と第2行に係る挿入書込が行われる。この1Hに限らず、各1Hに
わたって、挿入階調信号IDは白(最高階調)を指定する信号となる。一方、映像信号V
Dは、図9の1Hに限らず、各1Hにおいて、まずブランキングデータとなり、以降、T
1毎に、順次、当該1Hにおいて映像書込が行われる行に係る映像階調信号d1〜d12
となる。したがって、図9の1Hでは、映像信号VDは、まずブランキングデータとなり
、次に第11行第1列の表示単位回路UA用の映像階調信号d1となり、次に第11行第
2列の表示単位回路UA用の映像階調信号d2となり、…、最後に第11行第12列の表
示単位回路UA用の映像階調信号d12となる。
一方、走査信号G11は、図9の1Hにおいて、まずLレベルを維持し、映像信号VD
がブランキングデータから第11行第1列の表示単位回路UA用の映像階調信号d1に変
化する直前にHレベルへ変化し、映像信号VDが第11行第12列の表示単位回路UA用
の映像階調信号d1からブランキングデータに変化する直前にLレベルへ変化し、以降、
Lレベルを維持する。また、この1Hにおいて、走査信号G2は、まずLレベルを維持し
、次にHレベルへ遷移し、走査信号G11がLレベルからHレベルへ遷移する前にLレベ
ルへ遷移し、以降、Lレベルを維持する。また、この1Hにおいて、挿入期間信号IGは
、まずLレベルを維持し、走査信号G2がLレベルからHレベルへ遷移するとHレベルへ
遷移し、走査信号G2がLレベルへ遷移する前にLレベルへ遷移する。
走査信号G2がHレベルの期間では、第2行の表示単位回路UAのトランジスタTrg
は、いずれもオン状態となる。この期間において、イネーブル信号XEnb1〜XEnb
mはいずれもLレベルを維持するから、スイッチWA1〜WAmがいずれもオフ状態とな
る。また、この期間には、挿入期間信号IGがHレベルの期間が含まれており、この期間
において、スイッチWB1〜WB12の総てがオン状態となる。よって、この期間におい
て、第2行については、映像書込は行われず、挿入書込が行われる。
一方、走査信号G2がHレベルの期間を含む、走査信号G11がLレベルの期間では、
第11行の表示単位回路UAのトランジスタTrgは、いずれもオフ状態となる。したが
って、この期間において、第11行については、映像書込も挿入書込も行われない。
走査信号G11がHレベルの期間では、第11行の表示単位回路UAのトランジスタT
rgは、いずれもオン状態となる。この期間において、イネーブル信号XEnb1〜XE
nbmは、映像信号VDにおける映像階調信号の切り替えに同期して順次Lレベルとなる
。したがって、まず映像階調信号d1が第11行第1列の表示単位回路UAに書き込まれ
、次に映像階調信号d2が第11行第2列の表示単位回路UAに書き込まれ、…、最後に
映像階調信号d12が第11行第12列の表示単位回路UAに書き込まれる。また、この
期間では、挿入期間信号IGがLレベルを維持するから、スイッチWB1〜WB12の総
てがオフ状態となる。よって、この期間において、第11行については、映像書込が行わ
れる一方、挿入書込は行われない。
一方、走査信号G11がHレベルの期間を含む、走査信号G2がLレベルの期間では、
第2行の表示単位回路UAのトランジスタTrgは、いずれもオフ状態となる。したがっ
て、この期間において、第2行については、映像書込も挿入書込も行われない。
図10は、白挿入と指示物との関係を示す図である。この図に示すように、ある時点の
画面の上方には、白挿入による白が表示されている帯状の領域(白領域)が存在する。そ
して、白領域は、1Hに相当する時間毎に1行分ずつ画面下方へ移動し、再び上方から現
れる。つまり、白領域は、画面を走査するように移動する。本実施形態では、この白領域
を指示位置の検出に利用する。
図11に示すように、第i行第j列のセンシング単位回路UBは、画面から入射した光
を受光するフォトダイオードPDと、トランジスタTra,Trb及びTrcと、容量素
子Cとを備える。フォトダイオードPDは、固定の電源電位Vsが供給される給電線(図
示略)と接地線(図示略)との間に介挿されており、そのアノードには接地電位が供給さ
れる。
給電線とフォトダイオードPDとの間にはトランジスタTraが介挿されている。トラ
ンジスタTraはスイッチング素子として機能し、そのゲートには第1制御線SAiが接
続されている。つまり、第1制御線SAiにHレベルの信号が供給される期間に限り、ト
ランジスタTraがオン状態となり、フォトダイオードPDのカソードに電源電位Vsが
供給される。また、トランジスタTraのソースとドレインとの間には容量素子Cが介在
する。
一方、給電線とセンス線Rjとの間にはトランジスタTacが介挿されており、トラン
ジスタTacとセンス線Rjとの間にはトランジスタTrbが介挿されている。トランジ
スタTacのドレインは給電線と接続され、ソースはトランジスタTrbのドレインと接
続され、ゲートはフォトダイオードPDのカソードと接続されている。トランジスタTr
bはスイッチング素子として機能し、そのゲートは第2制御線SBiと接続されている。
つまり、第2制御線SBiにHレベルの信号が供給される期間に限り、トランジスタTr
bがオン状態となり、トランジスタTrcのゲート電位に応じたレベルの検出信号がセン
ス線Rjに供給される。
センシング単位回路UBでは、リセット動作、センシング動作、読出動作が巡回的に一
定の周期で行われる。リセット動作が行われるリセット期間Tpでは、トランジスタTr
aはオン状態、トランジスタTrbはオフ状態となる。したがって、トランジスタTrc
のゲートの電位(フォトダイオードPDのカソードの電位)が電源電位Vsに設定(リセ
ット)される。
センシング動作が行われるセンシング期間Tsでは、トランジスタTra及びトランジ
スタTrbは共にオフ状態となる。この期間において、フォトダイオードPDでは、受光
強度に応じた光電流が生起する。したがって、センシング期間では、トランジスタTrc
のゲートの電位が、この期間の開始時には電源電位Vsとなり、この期間の終了時にはフ
ォトダイオードPDの受光強度に応じた電位となる。
読出動作が行われる読出期間Trでは、トランジスタTraはオフ状態、トランジスタ
Trbはオン状態となる。また、この期間において、トランジスタTrcのゲートの電位
は、容量素子Cによって維持される。よって、読出期間Trでは、トランジスタTrcか
らセンス線Rjへ、トランジスタTrcのゲート電位に応じた検出信号、すなわちセンシ
ング単位回路UBの検出結果(受光強度)を示す検出信号が供給される。
次に、センシング用スキャナ5の動作について、図8を参照して説明する。図に示すよ
うに、センシング用スキャナ5は、すなわち第i行の表示単位回路UAの階調が白挿入に
よる白である間に、第i行のセンシング単位回路UBのセンシング期間Tsが開始して後
続の読出期間Trが終了するように、第1制御線SAi及び第2制御線SBiのレベルを
制御する。
具体的には、第1制御線SAiのレベルを、挿入書込が終了して信号SRiがHレベル
からLレベルへ遷移するタイミングでHレベルからLレベルへ変化させ、第2制御線SB
iのレベルを、映像書込のためにSRiがLレベルへ遷移するタイミング(特定タイミン
グ)よりも一定の時間(具体的には、2Hに相当する時間)だけ前のタイミングでLレベ
ルからHレベルへ変化させ、特定タイミングにおいてLレベルへ変化させる。
この結果、第1制御線SAiのレベルがHレベルからLレベルへ変化してから第2制御
線SBiのレベルがLレベルからHレベルへ変化するまでの期間が第i行に係るセンシン
グ期間Tsとなり、第2制御線SBiのレベルがHレベルの期間が第i行に係る読出期間
Trとなる。第i行に係る読出期間Trでは、第i行のm個のセンシング単位回路UBか
ら各々に対応するセンス線へ検出信号が供給される。光センサセンシング部6は、これら
の検出信号を取り込むことにより、第i行のm個のセンシング単位回路UBから検出信号
を一斉に読み出す。
なお、第1制御線SAiのレベルがHレベルの期間が第i行に係るリセット期間Tpで
あり、第1制御線SAiのレベルがLレベルからHレベルへ変化するタイミングとしては
、第i行に係る読出期間Trが終了してから第i行に係る次の挿入書込が終了するまでの
間の任意の時点を採用可能である。また、第i行に係るセンシング期間Tsの開始タイミ
ングは、図示のタイミングよりも後であっても前であってもよい。図示のタイミングより
も前のタイミングとしては、第i行に係る挿入書込の終了時以降の任意のタイミング、又
は当該挿入書込の開始時以降の任意のタイミングが挙げられる。
図12は、指示位置検出処理の流れを示すフローチャートである。指示位置検出処理で
は、まず、検出結果取得部11が、光センサセンシング部6からの検出信号に基づいて、
n×m個のセンシング単位回路UBの検出結果、すなわち1画面分の受光強度を取得する
(ステップ71)。次に、指示位置特定部12が、これらの受光強度に基づいて、外光の
強度を特定する(ステップ72)。この特定の方法としては、過半数の受光強度が上回る
ことになる最大の強度を算出し、これを外光の強度として採用する方法を例示可能である
。次に指示位置特定部12は、外光の強度が予め定められた閾値以上であるか否かを判定
する(ステップ73)。
ステップ73の判定の結果が肯定を示す場合には、位置を指示する指示物が画面に落と
す影が十分に濃いから、指示位置特定部12は、指示物の影で指示領域を検出する(ステ
ップ74)。具体的には、n×m個の受光強度の各々と第1の基準値とを比較し、十分に
濃い影の領域を示すn行m列の第1行列を生成する。第1行列は、画面に対応しており、
例えば、n行m列の行列を構成する各要素の値を、当該要素に対応する受光強度が第1の
基準値以下の場合には1とし、他の場合には0とすることで生成される。この場合、値が
1の要素に対応する画面上の領域が指示領域となる。
次に、指示位置特定部12は、検出した指示領域に基づいて、指示位置を特定する(ス
テップ75)。具体的には、指示領域からノイズの可能性が高い領域を除いた領域を指示
位置とする。ノイズの可能性が高い領域を除く方法としては、指示領域の重心からの距離
が所定の距離以上の領域を除く方法や、指示領域における最小の受光強度に対応する位置
からの距離が所定の距離以上の領域を除く方法を例示可能である。
ステップ73の判定の結果が否定を示す場合には、位置を指示する指示物が画面に落と
す影が十分には濃くないから、指示位置特定部12は、指示物からの反射光(バックライ
ト2から発して液晶素子LCを透過して指示物で反射された光)で指示領域を検出する(
ステップ76)。具体的には、n×m個の受光強度の各々と第2の基準値とを比較し、十
分に明るい領域を示すn行m列の第2行列を生成する。第2行列は、画面に対応しており
、例えば、当該行列を構成する各要素の値を、当該要素に対応する受光強度が第2の基準
値以上の場合には1とし、他の場合には0とすることで生成される。この場合、値が1の
要素に対応する画面上の領域が指示領域となる。
ところで、指示物からの反射光は、表示される映像が明るい場合に明るくなり、表示さ
れる映像が暗い場合に暗くなる。したがって、一般的な透過型の液晶表示装置を用いる場
合、表示する映像を限定しない限り、指示物からの反射光が暗すぎて指示領域を検出でき
ないという事態が生じる虞がある。これに対して、電気光学装置500では、各センシン
グ単位回路UBが、白挿入による白が表示されている期間においてセンシングを行うから
、上記の事態は生じない。
次に、指示位置特定部12は、検出した指示領域に基づいて、指示位置を特定する(ス
テップ77)。具体的には、指示領域からノイズの可能性が高い領域を除いた領域を指示
位置とする。ノイズの可能性が高い領域を除く方法としては、指示領域の重心からの距離
が所定の距離以上の領域を除く方法や、指示領域における最多の受光強度に対応する位置
からの距離が所定の距離以上の領域を除く方法を例示可能である。
ステップ75又は77において指示位置が特定されると、指示位置特定部12は、特定
した指示位置を示すデータを出力する(78)。このデータが外部の上位装置へ供給され
る。なお、第1及び第2の基準値は、いずれも、予め定められた値であってもよいし、外
光の強度に応じた値であってもよい。また、ステップ75及び77の各々において、指示
領域をそのまま指示位置としてもよい。
以上説明したように、電気光学装置500は、液晶素子LCとこれを照らすバックライ
ト2とを有し、バックライト2から発して液晶素子LCを透過した光を画面から出射させ
て画面に画像を表示する液晶表示装置として機能する一方、この画面から入射した光を受
光し、受光した光の強度を検出するセンシング単位回路UBとを備え、センシング単位回
路UBに検出された強度に基づいて、指示物で指示された位置を検出するタッチパネルと
して機能する。さらに、電気光学装置500では、各表示単位回路UAが、水平有効走査
期間では映像データに応じた階調を、水平帰線期間では最高輝度の階調を表示し、各表示
単位回路UAが最高輝度の階調を表示しているときに、当該表示単位回路UAに対応する
センシング単位回路UBが、受光強度を検出する。よって、電気光学装置500によれば
、外光と映像データで示される映像とが暗くとも、指示位置を検出することができる。
なお、本実施形態では、映像書込を行うデータ線駆動回路4とは別に、挿入書込を行う
挿入制御部7を備えるが、データ線駆動回路4に挿入書込をも行わせるようにしてもよい
。具体的には、図13に示すように、映像信号VDにおいて、ブランキングデータに代え
て白(最高階調)を示す挿入階調信号を挿入するとともに、走査信号G2がHレベルの期
間においてイネーブル信号XEnb1〜XEnb12を共にHレベルとする。この場合、
挿入制御部7、挿入階調保持部9及び挿入期間信号IGが不要となるから、回路の簡素化
および信号数の削減が可能となる。なお、図13のイネーブル信号XEnb1〜XEnb
12は、例えば、図9イネーブル信号XEnb1〜XEnb12と挿入期間信号IGとの
論理和を求めることで生成可能である。
また、本実施形態では、データ線駆動回路4にm個のイネーブル信号XEnb1〜XE
nbmを供給する必要があるが、データ線駆動回路4にデマルチプレクサの機能を持たせ
、データ線駆動回路4に供給するイネーブル信号の数を減らしてもよい。また、データ線
駆動回路4にシフトレジスタを持たせ、m本のデータ線X1〜Xmに対して一斉に映像階
調信号を供給する形態としてもよい。
また、本実施形態では、光センサセンシング部6が複数のセンシング単位回路UBから
一斉に検出信号を読み出しているが、これを変形し、順次に読み出すようにしてもよい。
この場合、パラレル/シリアル変換は不要となる。なお、検出部10がパラレル形式の検
出信号を入力可能である場合には、複数のセンシング単位回路UBから一斉に検出信号を
読み出す形態であっても、パラレル/シリアル変換は不要となる。
また、本実施形態では、常に白挿入駆動が行われるが、所定の条件に合致した場合にの
み白挿入駆動を行うようにしてもよい。例えば、映像の階調が予め定められた階調より低
い場合にのみ白挿入駆動を行うようにしてもよい。映像の階調としては、1画面分の映像
階調信号の平均レベルを例示可能である。また例えば、外光の強度が閾値未満の場合にの
み白挿入駆動を行うようにしてもよい。さらに、白挿入駆動を行っていないときに、黒挿
入駆動を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、指示物からの反射光を明るくするために、白挿入駆動により、
表示単位回路UAに最高階調を表示させているが、これを変形し、バックライト2の輝度
を制御するようにしてもよい。例えば、バックライト2を構成するEL素子の数を複数と
し、EL素子の発光輝度を通常以上に高くするEL素子を、図10と同様にずらしていく
形態である。この場合、図10の白領域に相当する領域の階調は、必ずしも均一とはなら
ないが、指示位置検出処理の内容を適宜に変更することにより、本実施形態と同様の指示
位置検出が可能となる。
要は、指示物で指示されている位置にあるセンシング単位回路UBの検出結果(指示物
からの反射光の強度)と、指示物で指示されていない位置にあるセンシング単位回路UB
の検出結果(外光の強度)との差分(強度差)を、両検出結果を識別可能な所定値以上と
することができればよく、そのために制御する対象は液晶表示装置であればよい。
もちろん、本実施形態に追加する形で、外光の強度が閾値以上の場合にはバックライト
2の輝度を低くし、外光の強度が閾値未満の場合にはバックライト2の輝度を高くするよ
うにしてもよい。
また、本実施形態に係る電気光学装置は、グレースケール映像を表示する液晶表示装置
として機能するが、本発明は、2値の白黒映像を表示する液晶表示装置として機能する電
気光学装置や、カラー映像を表示する液晶表示装置として機能する電気光学装置にも適用
可能である。後者の場合、表示単位回路UAは、表示する階調に係る色によって、R(赤
)用の表示単位回路UAと、G(緑)用の表示単位回路UAと、B(青)用の表示単位回
路UAとに分類される。このことからも明らかなように、白挿入駆動によって挿入する最
高階調は白に限らない。
また、本実施形態では、表示単位回路UAとセンシング単位回路UBとが1対1の割合
で配置されているが、これを変形し、一つの表示単位回路UAに対して複数のセンシング
単位回路UBを配置してもよいし、複数の表示単位回路UAに対して一つのセンシング単
位回路UBを配置してもよい。また、R、G、B用の表示単位回路UAを一つずつ含む一
組の表示単位回路UAに対して一つのセンシング単位回路UBを配置してもよいし、一組
の表示単位回路UAに対して複数のセンシング単位回路UBを配置してもよいし、複数組
の表示単位回路UAに対して一つのセンシング単位回路UBを配置してもよい。
また、本実施形態では、指示位置特定部12が、外光特定部として、n×m個のセンシ
ング単位回路UBの検出結果に基づいて外光の強度を特定するが、これを変形し、外光の
強度を検出するための専用の光センサや、外光の強度を人に入力させる入力部などの手段
を設け、この手段からの信号に基づいて外光の明るさを特定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、最終的には指示物に指示された位置が検出されるが、最終的に
検出する対象は、これに限らない。例えば、指示物と画面との接触や近接を検出するよう
にしてもよい。また、本実施形態では、表示単位回路UA及びセンシング単位回路UBの
数を複数としたが、一方または両方を単数としてもよい。両方が単数の場合でも、液晶素
子の階調を、第1の期間では、供給された映像データに応じた階調とし、第1の期間とは
重ならない第2の期間では最高階調とするような制御を行う形態とすれば、画面と指示物
との接触や近接の検出が可能となる。
次に、電気光学装置500を応用した電子機器について説明する。図14は、電気光学
装置500を表示部として採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜
視図である。パーソナルコンピュータ2000は、電気光学装置500と本体部2010
とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設
けられている。
図15に、電気光学装置500を適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機300
0は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに電気光学装
置500を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置5
00に表示される画像をスクロール可能である。
図16に、電気光学装置500を適用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital A
ssistants)の構成を示す。携帯情報端末4000は、複数の操作ボタン4001および
電源スイッチ4002、ならびに電気光学装置500を備える。なお、本発明に係る電気
光学装置が適用される電子機器は、図14から図16に示したものに限られない。
1……基板、2……バックライト、3……走査線駆動回路、4……データ線駆動回路、
5……センシング用スキャナ、6……光センサセンシング部、7……挿入制御部、8……
挿入階調保持部、9……表示パネル制御部、10……検出部、11……検出結果取得部、
12……指示位置特定部、LC……液晶素子、PD……フォトダイオード、U……単位回
路、UA……表示単位回路、UB……センシング単位回路。

Claims (7)

  1. 液晶素子と前記液晶素子を照らす光源とを有し、前記光源から発して前記液晶素子を透
    過した光を出射させて出射面に画像を表示する液晶表示装置と、
    前記出射面から入射した光を受光し、受光した光の強度を検出する光センサと、
    前記光センサに検出された強度に基づいて、指示物と前記出射面との接触又は近接を検
    出する検出部と、
    第1の期間では、供給された映像データに応じた強度の光が前記出射面から出射される
    ように前記液晶表示装置を制御し、前記第1の期間と重ならない第2の期間では、外光と
    、前記光源から発して前記液晶素子を透過し、前記出射面に接触又は近接している前記指
    示物で反射された光との強度差が、これらの光を判別可能な所定値以上となるように前記
    液晶表示装置を制御する制御部と、
    を備える電気光学装置。
  2. 前記制御部は、前記液晶素子の光透過率を制御することによって前記液晶表示装置を制
    御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記制御部は、前記第2の期間では、最高の光透過率となるように前記液晶素子の光透
    過率を制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記第1の期間と前記第2の期間とが交互に繰り返し訪れ、
    前記制御部は、繰り返し訪れる前記第2の期間のうち、ある第2の期間では、前記強度
    差が前記所定値以上となるように前記液晶素子の光透過率を制御することによって前記液
    晶表示装置を制御し、別の第2の期間では、最低の光透過率となるように前記液晶素子の
    光透過率を制御することによって前記液晶表示装置を制御する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記制御部は、前記光源の輝度を制御することによって前記液晶表示装置を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  6. 外光の強度を特定する外光特定部を備え、
    前記検出部は、前記外光特定部に特定された強度が、閾値以上である場合には、前記指
    示物の影を検出することによって前記指示物と前記出射面との接触又は近接を検出し、前
    記閾値未満である場合には、前記指示物からの光を検出することによって前記指示物と前
    記出射面との接触又は近接を検出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 請求項1乃至6のうちいずれか一項の電気光学装置を備える電子機器。
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