JP2011033749A - 表示装置および眼鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの画面で複数の視聴者が所望の位置から好みの映像を視聴できるようにする。
【解決手段】表示装置1は、ライン毎の走査で映像を表示するように表示パネルに平行に列設された画像表示用の複数のラインと、ラインのうちの奇数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性を有する第1偏光部と、偶数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性とは異なる第2の偏光特性を有する第2偏光部と、複数のラインに第1映像と第2映像とを一つおきに出力する映像出力部とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】表示装置1は、ライン毎の走査で映像を表示するように表示パネルに平行に列設された画像表示用の複数のラインと、ラインのうちの奇数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性を有する第1偏光部と、偶数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性とは異なる第2の偏光特性を有する第2偏光部と、複数のラインに第1映像と第2映像とを一つおきに出力する映像出力部とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の視聴者が一つの画面を共用して異なる映像を視聴するための表示装置および眼鏡に関する。
近年、大画面の液晶パネルを使用した薄型のテレビジョン装置(以下「テレビ」と称す)が各家庭に普及し、各家庭のリビングルームなどでは、一台のテレビを家族で視聴するようになりつつあるが、家族といえども人それぞれ視聴を希望する番組が異なることから、テレビによっては、一つの画面を分割し、分割した画面に異なる映像を表示する機能を備えるものもある。
テレビの画面を分割する場合、せっかくの大画面が生かせないという問題がある。そこで、近年では、縦ストライプ上に交互に形成される透光部と遮光部とを交互に入れ替える液晶シャッターをテレビの画面に設け、この液晶シャッターと画面に映し出す映像とを同期させて切り換えることで、一つの画面で、左右方向に離れた第1の観察位置と第2の観察位置から別々の映像を視聴できるようにした技術が開発されている(特許文献1参照)。
この技術は、カーナビゲーションシステムのように小さい画面を運転席と助手席からのぞき込むようなケースを想定しており、画面に対する各観察位置を、ある一定の角度以上保持する必要がある。
しかしながら、リビングルームなどに設置した大画面テレビのように、画面に近い位置で複数の視聴者が集い視聴するようなケースでは、それぞれの視聴者が画面に対して一定の視聴角度をとることができず、上記した先行技術では、それぞれの視聴者が所望の位置から好みの映像を視聴できないという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、1つの画面で複数の視聴者が所望の位置から好みの映像を視聴することができる表示装置および眼鏡を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明の表示装置は、ライン毎の走査で映像を表示するように表示パネルに平行に列設された画像表示用の複数のラインと、前記複数のラインのうちの奇数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性を有する第1偏光部と、前記複数のラインのうちの偶数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性とは異なる第2の偏光特性を有する第2偏光部と、前記複数のラインに第1映像と第2映像を交互に出力する映像出力部とを具備することを特徴とする。
本発明の眼鏡は、前記表示装置に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、前記表示パネルの前記第1偏光部を透過した前記奇数ラインの光を透過する第1偏光レンズ部を備える第1の眼鏡と、前記表示装置に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、前記表示パネルの前記第2偏光部を透過した前記偶数ラインの光を透過する第2偏光レンズ部を備える第2の眼鏡とを具備することを特徴とする。
本発明の眼鏡は、フレーム単位に映像を表示する表示パネルに第1映像のフレームと第2映像のフレームとを交互に出力するとともに、前記第1映像および前記第2映像の音声信号と、各フレームの出力タイミングに制御信号とを無線送信する機能を有する表示装置の前記表示パネルに表示される映像を視聴するための眼鏡であって、前記第1映像および前記第2映像のうち、対応する映像の音声信号を受信する無線受信部と、前記レンズに形成され、制御を受けて前記レンズに入る光を透光または遮光する光学的シャッターと、受信された前記制御信号に従って前記光学的シャッターを透光状態または遮光状態にするシャッター駆動部と、受信された映像の音声信号を再生する音声再生部とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、1つの画面で複数の視聴者が所望の位置から好みの映像を視聴することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一つの実施の形態の映像視聴システムを詳細に説明する。図1は映像視聴システムの構成を示す図である。
この第1実施形態の映像視聴システムは、映像を表示する一つの画面を有する表示装置1と、この表示装置1の画面に映し出される映像のうち、奇数番のラインからの光を透過する第1偏光メガネとしての偏光メガネ3と、映像のうち、偶数番のラインからの光を透過する第2偏光メガネとしての偏光メガネ4と、第1映像生成部5と、第2映像生成部6とを備える。
第1映像生成部5は、例えば映画などの第1映像Aおよびその音声信号を生成し、HDMI(High-Definition Multimedia Interface:デジタル映像・音声入出力インターフェース)ケーブルにて表示装置1の第1HDMI端子(図示せず)に入力する。
なお、この例は映像と音声が一つの信号ケーブルで入力されるHDMIを想定しているが、この他、例えば映像信号をコンポジット信号ケーブルで、また音声信号をステレオ信号ケーブルでというように別々のケーブルで入力してもよい。この場合、表示装置1の第1映像入力端子(図示せず)に映像信号を、第1音声入力端子(図示せず)に音声信号をそれぞれ入力する。
第2映像生成部6は、例えばゲーム画像などの第2映像Bを生成し、HDMIケーブルにて表示装置1の第2HDMI端子(図示せず)に入力する。なお映像と音声とが別の場合は表示装置1の第2映像入力端子(図示せず)に映像信号を、第2音声入力端子(図示せず)に音声信号をそれぞれ入力する。
偏光メガネ3は、表示装置1に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、フロント部分にブリッジ31で固定された左右の偏光レンズ32と、テンプル部33に設けられたヘッドセット部34とを備えている。左右の偏光レンズ32は、表示装置1の液晶表示パネル25に映し出される映像のうち、奇数番のライン(1,3,5,7…番目のライン)から第1偏光部61(図5参照)を透過した光を透過する。ヘッドセット部34は、表示装置1との無線通信により受信された音声を発生する。
偏光メガネ4は、表示装置1に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、フロント部分にブリッジ41で固定された左右の偏光レンズ42と、テンプル部43に設けられたヘッドセット部44とを備えている。
左右の偏光レンズ42は、第1偏光レンズ部であり、表示装置1の液晶表示パネル25に映し出される映像のうち、偶数番のライン(2,4,6,8…番目のライン)から第2偏光部62(図5参照)を透過した光を透過する。ヘッドセット部44は、表示装置1との無線通信により受信された音声を発生する。
表示装置1は、図2に示すように、信号処理回路21、映像合成回路22、フレームメモリ23、倍速駆動回路24、液晶表示パネル25、音声処理部26、Bluetooth通信部27などを備えている。Bluetoothは登録商標である。
信号処理回路21は、入力された第1映像Aと第2映像Bとをフレーム単位に映像合成回路22へ出力する一方、映像と同時に入力された第1映像Aの音声信号と第2映像Bの音声信号を音声処理部26へ出力する。
映像合成回路22は、入力された第1映像Aの1枚のフレームを奇数ラインに映すように処理する。また映像合成回路22は、入力された第2映像Bの1枚のフレームを遇数ラインに映すように処理する。そして、映像合成回路22は、各ラインの映像を順に並べた映像フレームを生成しフレームメモリ23に記憶する。
すなわち、映像合成回路22は、入力された第1映像Aの1枚のフレームと第2映像Bの1枚フレームをライン毎に交互に映像を挿入するように合成し、合成した映像(合成映像)をフレーム毎にフレームメモリ23に記憶する。
倍速駆動回路24は、フレームメモリ23に記憶された合成映像を1秒間に120フレームという速度(120Hz:倍速)で読み出して、液晶表示パネル25へ出力する。
液晶表示パネル25は、例えばTFT液晶表示パネルであり、信号ラインと走査ラインとを直交配置し、それぞれの交点にトランジスタを形成し、それぞれのラインの電圧印加を制御することで画素として発光させる。
すなわち、上記映像合成回路22および倍速駆動回路24は、複数のラインのうち第1映像と第2映像とを一つおきに出力する映像出力部として機能する。
液晶表示パネル25は、例えばフルHDサイズのパネルであれば、縦一つのラインが1080画素、横一つのラインが1920画素の有効画素数を有する。液晶表示パネル25は、倍速駆動回路24から入力される映像のフレームを横方向のライン毎に表示する。
液晶表示パネル25には、横方向のライン1つおき(ライン毎に交互)に偏光成分を変えた(位相90°ずらした)偏光板29が設けられている(図5参照)。
偏光板29は、図5に示すように、複数のラインのうちの奇数番のライン上に設けられた第1の偏光特性を有する第1偏光部61と、複数のラインのうちの偶数番のライン上に設けられた第1の偏光特性とは異なる第2の偏光特性を有する第2偏光部62とを備えている。
これにより、1番目のラインには第1映像A、2番目のラインには第2映像B、3番目のラインには第1映像A、4番目のラインには第2映像Bというように表示される。
一方、音声処理部26は、信号処理回路21から入力された第1映像Aの音声信号と第2映像Bの音声信号をBluetooth通信部27へ渡す。
Bluetooth通信部27には、Advanced Audio Distribution Profile(A2DP)28などのプロファイルが設定されている。このA2DPはデジタルオーディオプレイヤー − ヘッドフォン間などで用いられる、ステレオ音質のオーディオデータをストリーミング配信するためのプロファイルである。
Bluetooth通信部27は、予めペアリング設定されている偏光メガネ3のヘッドセット部34へ第1映像Aの音声信号を送信する。また、Bluetooth通信部27は、予めペアリング設定されている偏光メガネ4のヘッドセット部44へ第2映像Bの音声信号を送信する。
偏光メガネ3のヘッドセット部34は、図3に示すように、Bluetooth通信部51、右スピーカ53、左スピーカ54、バッテリ55などを有している。
Bluetooth通信部51は、A2DP52を有しており、予めペアリング設定されたBluetooth通信部27から第1映像Aの音声信号を受信し、右音声信号を右スピーカ53へ、左音声信号を左スピーカ54へそれぞれ出力する。
なお、ヘッドセット部44の場合は、予めペアリング設定されたBluetooth通信部27から第2映像Bの音声信号を受信する。すなわち、Bluetooth通信部51は、第1映像および第2映像のうち、対応するラインの映像の音声信号を受信する無線受信部として機能する。
右スピーカ53は、Bluetooth通信部51から入力された右音声信号を音声として発生する。左スピーカ54は、Bluetooth通信部51から入力された左音声信号を音声として発生する。バッテリ55は、例えば単三、単四などの既定サイズの乾電池または充電池などであり、ヘッドセット部34の各部に電源を供給する。なお、Bluetooth通信部51以外の構成については偏光メガネ4のヘッドセット部44も同じである。
以下、図4、図5を参照してこの第1実施形態の映像視聴システムの動作を説明する。
この映像視聴システムの場合、第1映像生成部5で生成された映画の第1映像Aおよびその音声信号が、表示装置1の第1映像入力端子(図示せず)と第1音声入力端子(図示せず)にそれぞれ入力される。
また、第2映像生成部6で生成されたゲーム画像の第2映像Bとその音声信号が表示装置1の第2映像入力端子(図示せず)と第2音声入力端子(図示せず)にそれぞれ入力される。
表示装置1では、信号処理回路21により第1映像Aと第2映像Bが映像合成回路22に出力され、それぞれの音声信号が音声処理部26へ出力される。
映像合成回路22は、第1映像Aと第2映像Bが入力されると、図4、図5に示すように、奇数ライン(1,3,5,7…番目のライン)に第1映像Aを、偶数ライン(2,4,6,8…番目のライン)に第2映像Bを映し出すように合成映像を生成し、フレームメモリ23に記憶する。
このような画面表示が行われる表示装置1を、偏光メガネ3をかけた利用者がみた場合、液晶表示パネル25の奇数ライン上に設けられた偏光板29を透過した第1偏光成分の光を偏光レンズ32が透過するので、液晶表示パネル25の奇数ラインに映し出された映像、つまり第1映像Aだけが見える。この際、表示装置1では倍速駆動しているため、ちらつきなどが抑えられたそれぞれの映像を各視聴者が見ることができる。
また、第1映像Aの音声がBluetooth通信により表示装置1からヘッドセット部34に受信されて左右のスピーカ53、54からステレオ音声として発生されるので、偏光メガネ3をかけた利用者だけに第1映像Aの音声が聞こえる。
一方、偏光メガネ3をかけた利用者のそばにいる偏光メガネ4をかけた利用者が表示装置1をみた場合、液晶表示パネル25の遇数ライン上に設けられた偏光板29を透過した第2偏光成分の光を偏光レンズ42が透過するので、液晶表示パネル25の偶数ラインに映し出された映像、つまり第2映像Bだけが見える。
また、第2映像Bの音声がBluetooth通信により表示装置1からヘッドセット部44に受信されて左右のスピーカ53、54からステレオ音声として発生されるので、偏光メガネ4をかけた利用者だけに第2映像Bの音声が聞こえる。なお、映像と音声と偏光メガネ3,4との対応を示す情報を予め表示装置1のメモリに設定しておくものとする。
このようにこの第1実施形態の映像視聴システムによれば、例えば映画を見る視聴者とゲーム機で遊ぶ人の2人が同じ画面を共用する上で、映画とゲーム画面などの異なる2つの映像を液晶表示パネル25の奇数ラインと偶数ラインに表示させる一方、ライン別の偏光特性を持つ偏光メガネ3,4をそれぞれの視聴者がかけ、それぞれの映像の音声を対応する偏光メガネ3,4のヘッドセット部34,44から出力することで、液晶表示パネル25の画面を分割することなく2人が同じ画面を共用し、それぞれが別個の映像とその音声を、他人に迷惑をかけることなく視聴することができる。
次に、図6乃至図11を参照して第2実施形態について説明する。なお第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付しその説明は省略する。第1実施形態ではライン単位に第1映像Aと第2映像Bとを切り替えたが、この第2実施形態はフレーム単位に映像を切り替える。
この第2実施形態の映像視聴システムは、図6に示すように、映像を表示する一つの画面と倍速表示機能とBluetooth通信機能とを有する表示装置1と、この表示装置1に第1映像Aを入力する第1映像生成部5と、表示装置1に第2映像Bを入力する第2映像生成部6と、表示装置1とBluetooth通信により接続される第1液晶シャッター付きメガネとしての液晶シャッター付きメガネ7、第2液晶シャッター付きメガネとしての液晶シャッター付きメガネ8とを備える。
液晶シャッター付きメガネ7には、液晶シャッター付きレンズ71が設けられている。液晶シャッター付きメガネ8には液晶シャッター付きレンズ72が設けられている。液晶シャッター付きレンズ71,72のレンズ面には、制御を受けてレンズに入る光を透光または遮光する光学的シャッターである液晶シャッター76,77が形成されている。
表示装置1は、図7に示すように、信号処理回路21、映像遅延部30、映像合成回路22、フレームメモリ23、倍速駆動回路24、液晶表示パネル25、音声処理部26、Bluetooth通信部27などを備えている。
映像遅延部30は、入力された第2映像Bのフレームを、第1映像Aのフレームに対してフレーム周期の半周期分(V/2)だけ遅延させて映像合成回路22へ出力する。映像合成回路22は入力された順に映像のフレームをフレームメモリ23に記憶する。
これにより、フレームメモリ23には、第1映像Aのフレーム、第2映像Bのフレーム、第1映像Aのフレーム、第2映像Bのフレームというように異なる映像のフレームが交互に挿入される形でフレームメモリ23に記憶される。
倍速駆動回路24は、フレームメモリ23に記憶された映像のフレームを、1秒間に120フレームという速度(120Hz:倍速)で読み出して、液晶表示パネル25へ出力する。これにより、液晶表示パネル25には、第1映像Aのフレームと第2映像Bのフレームが交互に表示されることになる。
また、倍速駆動回路24は、フレームメモリ23から映像のフレームを読み出すタイミングで、各液晶シャッター付きメガネ7、8の液晶シャッターを開閉制御するための制御信号であるシャッター制御信号をBluetooth通信部27へ出力する。このシャッター制御信号は液晶シャッター付きメガネ7と液晶シャッター付きメガネ8とで液晶シャッターの開閉動作が異なるように動作させる信号である。
Bluetooth通信部27は、受け取った制御信号を該当する液晶シャッター付きメガネ7および液晶シャッター付きメガネ8へ送信する。
液晶シャッター付きメガネ7、8は、図8に示すように、Bluetooth通信部51、右スピーカ53、左スピーカ54、バッテリ55の他、液晶シャッター駆動回路75、第1映像用の液晶シャッター76および第2映像用の液晶シャッター77を有している。
液晶シャッター駆動回路75は、Bluetooth通信部51により表示装置1から受信されたシャッター制御信号に従って、第1映像用の液晶シャッター76および第2映像用の液晶シャッター77を駆動(電圧を印加)し、透光状態(液晶シャッターが開いた状態:開)および遮光状態(液晶シャッターが閉じた状態:閉)にする。
第1映像用の液晶シャッター76および第2映像用の液晶シャッター77は、光が通らないように偏光方向を直交させた2枚の偏光フィルターの間に、ねじれた液晶を挟み、液晶にかける電圧を制御することで、液晶のならびを可変し、透光(電圧をかけず液晶分子をねじれたままにする)または遮光(電圧をかけて液晶分子を直立)させるよう構成したものである。
次に、図9乃至図11を参照してこの第2実施形態の映像視聴システムの動作を説明する。この映像視聴システムでは、第1映像Aと第2映像Bが表示装置1に入力されると、信号処理回路21は、図9に示すように、第1映像Aのフレームを順に映像合成回路22へ出力し、第2映像Bのフレームを順に、映像遅延部30を通じて映像合成回路22へ出力する。映像遅延部30では、第2映像Bのフレームが半周期遅れて出力される。
これにより、映像合成回路22には、第1映像Aの1フレーム目A−1の後に、第2映像Bの1フレーム目B−1が入力され、その後、第1映像Aの2フレーム目A−2、第2映像Bの2フレーム目B−2という順に、別のフレームが交互に入力されるので、その順に映像が合成されてフレームメモリ23に記憶される。
倍速駆動回路24は、フレームメモリ23からフレームを順次読み出して液晶表示パネル25に出力するので、液晶表示パネル25には、第1映像Aのフレームと第2映像Bのフレームが交互に表示される。また、各映像の出力と同時に、それぞれの映像の音声信号もBluetooth通信で、対応するヘッドセット部34,44へ送信される。
また、倍速駆動回路24は、フレームメモリ23からフレームを読み出し液晶表示パネル25に出力するタイミングで、シャッター制御信号をBluetooth通信部27へ出力し、シャッター制御信号がBluetooth通信部27から各液晶シャッター付きメガネ7、8へ送信される。
各液晶シャッター付きメガネ7、8では、液晶シャッター駆動回路75が、受け取ったシャッター制御信号(切り替えタイミング)に従って、対応する液晶シャッター76、77の開閉を制御する。
具体的には、液晶シャッター付きメガネ7にシャッター制御信号(切り替えタイミング)が受信されると、液晶シャッター駆動回路75は、液晶表示パネル25に第1映像Aのフレームが映し出されているときに液晶シャッター76を開(透光状態)とし、液晶表示パネル25に第2映像Bのフレームが映し出されているときに、液晶シャッター77を遮光状態とする。
一方、液晶シャッター付きメガネ8にシャッター制御信号(切り替えタイミング)が受信されると、液晶シャッター駆動回路75は、液晶表示パネル25に第1映像Aのフレームが映し出されているときに液晶シャッター77を遮光状態とし、液晶表示パネル25に第2映像Bのフレームが映し出されているときに、液晶シャッター77を透光状態とする。
すなわち、図10に示すように、表示装置1に第1映像Aが表示されているときに、液晶シャッター付きメガネ7の液晶シャッター76が開となり、液晶シャッター付きメガネ8の液晶シャッター77が閉となる。
また、図11に示すように、表示装置1に第2映像Bが表示されているときに、液晶シャッター付きメガネ7の液晶シャッター76が閉となり、液晶シャッター付きメガネ8の液晶シャッター77が開となる。
このようにこの第2実施形態の映像視聴システムによれば、液晶シャッター付きメガネ7を装着している視聴者は、液晶表示パネル25に映し出された第1映像Aとその音声だけを視聴でき、液晶シャッター付きメガネ8を装着している視聴者は、液晶表示パネル25に映し出された第2映像Bとその音声だけを視聴できることになり、液晶表示パネル25の画面を分割することなく2人が同じ画面を共用して別々の映像を、他人に迷惑をかけることなく視聴することができる。
次に、第3実施形態について説明する。この例は第2実施形態の応用例である。
すなわち、第2実施形態では、表示装置1が2種類の入力ソース(映像)を合成して出力映像を作成していたが、これを、図12に示すように、ゲーム機9などの外部入力機器の側に信号処理回路21、映像合成回路22、映像遅延部30、音声処理部26およびBluetooth通信部27などを設け、2種類の映像を予め合成した合成映像を表示装置1に入力する。
すなわち、第2実施形態では、表示装置1が2種類の入力ソース(映像)を合成して出力映像を作成していたが、これを、図12に示すように、ゲーム機9などの外部入力機器の側に信号処理回路21、映像合成回路22、映像遅延部30、音声処理部26およびBluetooth通信部27などを設け、2種類の映像を予め合成した合成映像を表示装置1に入力する。
また、表示装置1では、入力される合成映像が切り替わるタイミングに合わせて倍速駆動回路24がシャッター制御信号を、Bluetooth通信部27を介して各液晶シャッター付きメガネ7、8へ送り、それぞれの液晶シャッター駆動回路75が、第1映像Aまたは第2映像Bの表示タイミングに合わせてそれぞれの液晶シャッター76,77を制御する。
この第3実施形態によれば、ゲーム機9の側で合成映像を生成した上で表示装置1へ出力するとともに、Bluetooth通信でシャッター制御信号を液晶シャッター付きメガネ7,8へ送信するよう構成することで、本システムをゲーム機9の多人数プレイ等に適用することができる。
なお、本願発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形してもよい。
例えば上記第1実施形態で示した偏光メガネ3,4や第2実施形態で示した液晶シャッター付きメガネ7,8をかけている人だけが第1映像のみが見え、これらのメガネをかけていない人だけが第2の映像のみが見えるよう構成することも考えられる。
また、上記実施形態では、倍速表示機能で2つのメガネを用いた例について説明したが、この他、例えばN倍速表示が可能な表示装置1と、N種類の偏光メガネまたは液晶シャッター付きメガネを用いることにより、一つの画面で同時にN種類の映像を視聴することができる。
上記実施形態で示した各構成要素を、コンピュータのハードディスク装置などのストレージにインストールしたプログラムで実現してもよく、またプログラムを、コンピュータ読取可能な電子媒体:electronic mediaに記憶しておき、プログラムを電子媒体からコンピュータに読み取らせることで本発明の機能をコンピュータが実現するようにしてもよい。
電子媒体としては、例えばCD−ROM等の記録媒体やフラッシュメモリ、リムーバブルメディア:Removable media等が含まれる。さらに、ネットワークを介して接続した異なるコンピュータに構成要素を分散して記憶し、各構成要素を機能させたコンピュータ間で通信することで実現してもよい。
1…表示装置、3,4…偏光メガネ、5,6…映像生成部、7,8…液晶シャッター付きメガネ、9…ゲーム機、21…信号処理回路、22…映像合成回路、23…フレームメモリ、24…倍速駆動回路、24…倍速駆動回路、25…液晶表示パネル、26…音声処理部、27…Bluetooth通信部、29…偏光板、30…映像遅延部、31,41…ブリッジ、32,42…偏光レンズ、33,43…テンプル部、34,44…ヘッドセット部、51…Bluetooth通信部、53…右スピーカ、54…左スピーカ、55…バッテリ、71…レンズ、72…レンズ、75…液晶シャッター駆動回路、76…第1映像用液晶シャッター、77…第2映像用液晶シャッター。
Claims (4)
- ライン毎の走査で映像を表示するように表示パネルに平行に列設された画像表示用の複数のラインと、
前記複数のラインのうちの奇数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性を有する第1偏光部と、
前記複数のラインのうちの偶数番のライン上に設けられ、第1の偏光特性とは異なる第2の偏光特性を有する第2偏光部と、
前記複数のラインに第1映像と第2映像を交互に出力する映像出力部と
を具備することを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、前記表示パネルの前記第1偏光部を透過した前記奇数ラインの光を透過する第1偏光レンズ部を備える第1の眼鏡と、
前記表示装置に表示される映像を視聴するための眼鏡であり、前記表示パネルの前記第2偏光部を透過した前記偶数ラインの光を透過する第2偏光レンズ部を備える第2の眼鏡と
を具備することを特徴とする眼鏡。 - 前記第1映像および前記第2映像のうち、対応するラインの映像の音声信号を受信する無線受信部と、
受信された映像の音声信号を再生する音声再生部と
を具備することを特徴とする請求項2記載の眼鏡。 - フレーム単位に映像を表示する表示パネルに第1映像のフレームと第2映像のフレームとを交互に出力するとともに、前記第1映像および前記第2映像の音声信号と、各フレームの出力タイミングに制御信号とを無線送信する機能を有する表示装置の前記表示パネルに表示される映像を視聴するための眼鏡であって、
前記第1映像および前記第2映像のうち、対応する映像の音声信号を受信する無線受信部と、
前記レンズに形成され、制御を受けて前記レンズに入る光を透光または遮光する光学的シャッターと、
受信された前記制御信号に従って前記光学的シャッターを透光状態または遮光状態にするシャッター駆動部と、
受信された映像の音声信号を再生する音声再生部と
を具備することを特徴とする眼鏡。
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