JP2011033289A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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一彦 丸本
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章 藤高
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Abstract

【課題】単位体積当たりの冷凍能力が小さな冷媒を用いた場合にも冷凍能力を高めることができる冷凍サイクル装置を提供すること。
【解決手段】圧縮機1、凝縮器3、6、絞り装置4、気液分離器5、蒸発器6、3を順次接続して環状の冷媒回路を構成した冷凍サイクル装置であって、蒸発器6、3を、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成し、気液分離器5の液側配管を液冷媒用配管に接続し、気液分離器5のガス側配管を、冷媒流量調整弁7を介してガス冷媒用配管に接続したことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷媒を用いた冷凍サイクル装置に関する。
フロンの使用によるオゾン層破壊が問題化した後は、代替冷媒としてHCFCが用いられ、現在ではHFC(R410A)が多く用いられているが、R410A冷媒の地球温暖化係数(GWP)は1730と大きく、地球温暖化防止の観点から問題がある。
そこで、地球温暖化防止の観点からは、GWPの小さな冷媒として、例えばGWP4のHFO1234yfが提案されているが、本冷媒はR410A冷媒に比べて単位体積当たりの冷凍能力が小さな冷媒である。
ところで、従来の冷凍サイクル装置において、蒸発器の流入側に気液分離器を設け、気液分離器で分離した液冷媒は蒸発器に流し、気液分離器で分離したガス冷媒は蒸発器をバイパスさせて圧縮機に吸入されるものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開平9−310925号公報
地球温暖化防止の観点からは、GWP4の小さな冷媒としてHFO1234yfを用いることが望まれるが、冷凍能力を高める必要がある。
一方、特許文献1で提案されている冷凍サイクルでは、蒸発器での圧力損失を低減するとともに、気液分離器で分離したガス冷媒を凝縮器出口の冷媒の冷却に用いることで冷凍能力の向上を図っている。
本発明は、単位体積当たりの冷凍能力が小さな冷媒を用いた場合にも冷凍能力を高めることができる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
特に、本発明は、気液分離器で分離したガス冷媒が室内空気よりも低いことに着目し、蒸発器にガス冷媒を利用することができる冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮器、絞り装置、気液分離器、蒸発器を順次接続して環状の冷媒回路を構成した冷凍サイクル装置であって、前記蒸発器を、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成し、前記気液分離器の前記液側配管を液冷媒用配管に接続し、前記気液分離器の前記ガス側配管を、冷媒流量調整弁を介してガス冷媒用配管に接続したことを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の冷凍サイクル装置において、前記冷媒回路に、前記冷媒の流通方向を変更する四方弁と、冷房運転時には前記凝縮器、暖房運転時には前記蒸発器として機能する室外熱交換器と、冷房運転時には前記蒸発器、暖房運転時には前記凝縮器として機能する室内熱交換器とを有し、前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器を、それぞれ前記ガス冷媒用配管と前記液冷媒用配管によって構成し、前記気液分離器として、前記絞り装置と前記室内熱交換器との間に接続した第1の気液分離器と、前記絞り装置と前記室外熱交換器との間に接続した第2の気液分離器を設けたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の冷凍サイクル装置において、前記気液分離器を、前記蒸発器よりも高い位置に配置したことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の冷凍サイクル装置において、前記液側配管を接続する前記液冷媒用配管を、前記気液分離器の液面よりも低い位置に配置したことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置において、前記ガス冷媒用配管を前記蒸発器の上部に配置したことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷凍サイクル装置において、前記ガス冷媒用配管を、前記蒸発器を構成するフィンの外に配置したことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置において、冷媒として、ハイドロフルオロオレフィンはテトラフルオロプロペンをベース成分とし、ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンを、地球温暖化係数が5以上、750以下となるように、望ましくは300以下となるようにそれぞれ2成分混合もしくは3成分混合した冷媒を用いたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の冷凍サイクル装置において、前記圧縮機に用いる冷凍機油として、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類及びポリカーボネート類の含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やαオレフィン類を主成分とする合成油を用いることを特徴とする。
本発明によれば、気液分離器内で分離されたガス冷媒は、通常室内空気に対して温度が低いので、ガス冷媒の蒸発器での熱交換によって能力を向上できる。
本発明の一実施例による冷凍サイクル装置の構成図 本発明の他の実施例による冷凍サイクル装置の構成図 同実施例におけるモリエル線図 図1及び図2に示す実施例の冷凍サイクル装置の気液分離器と蒸発器との配置説明図 図1及び図2に示す実施例の冷凍サイクル装置の気液分離器と蒸発器との他の配置説明図 図1及び図2に示す実施例の冷凍サイクル装置の気液分離器と蒸発器との更に他の配置説明図
本発明の第1の実施の形態による冷凍サイクル装置は、蒸発器を、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成し、気液分離器の液側配管を液冷媒用配管に接続し、気液分離器のガス側配管を、冷媒流量調整弁を介してガス冷媒用配管に接続したものである。本実施の形態によれば、気液分離器内で分離されたガス冷媒は、通常室内空気に対して温度が低いので、ガス冷媒の蒸発器での熱交換によって能力を向上できる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による冷凍サイクル装置において、冷媒回路に、冷媒の流通方向を変更する四方弁と、冷房運転時には凝縮器、暖房運転時には蒸発器として機能する室外熱交換器と、冷房運転時には蒸発器、暖房運転時には凝縮器として機能する室内熱交換器とを有し、室外熱交換器及び室内熱交換器を、それぞれガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成し、気液分離器として、絞り装置と室内熱交換器との間に接続した第1の気液分離器と、絞り装置と室外熱交換器との間に接続した第2の気液分離器を設けたものである。本実施の形態によれば、冷房運転に加えて暖房運転でも蒸発器である室外熱交換器の圧力損失を低減して冷凍能力の向上を図れる。
本発明の第3の実施の形態は、第1又は第2の実施の形態による冷凍サイクル装置において、気液分離器を、蒸発器よりも高い位置に配置したものである。本実施の形態によれば、液冷媒が蒸発器に送られる前にヘッド差などの圧力損失でフラッシュするのを抑制できる。
本発明の第4の実施の形態は、第1から第3の実施の形態による冷凍サイクル装置において、液側配管を接続する液冷媒用配管を、気液分離器の液面よりも低い位置に配置したものである。本実施の形態によれば、フラッシュを確実に抑制できる。
本発明の第5の実施の形態は、第1から第4の実施の形態による冷凍サイクル装置において、ガス冷媒用配管を蒸発器の上部に配置したものである。本実施の形態によれば、ガス冷媒用配管を上部に配置することで、液冷媒用配管を低い位置に配置でき、ヘッド差などの圧力損失でフラッシュするのを抑制できる。
本発明の第6の実施の形態は、第1から第5の実施の形態による冷凍サイクル装置において、ガス冷媒用配管を、蒸発器を構成するフィンの外に配置したものである。本実施の形態によれば、ガス冷媒用配管を追加することで既存の蒸発器を利用することができる。
本発明の第7の実施の形態は、第1から第6の実施の形態による冷凍サイクル装置において、冷媒として、ハイドロフルオロオレフィンはテトラフルオロプロペンをベース成分とし、ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンを、地球温暖化係数が5以上、750以下となるように、望ましくは300以下となるようにそれぞれ2成分混合もしくは3成分混合した冷媒を用いたものである。本実施の形態によれば、地球温暖化係数の小さな冷媒を用いることで、回収されない冷媒が大気に放出されても、地球温暖化に対しその影響を極少に保つことができる。
本発明の第8の実施の形態は、第1から第7の実施の形態による冷凍サイクル装置において、圧縮機に用いる冷凍機油として、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やαオレフィン類を主成分とする合成油を用いるものである。本実施の形態によれば、R410Aと同等の能力を得ようとしたとき圧縮機の回転数を抑制できるので、摺動損失を低減でき、圧縮機の効率低下を防ぐことができるので、ガス状態の冷媒が通過する部位の圧力損失を低減できる。
以下に、本発明の冷凍サイクル装置の一実施例について説明する。図1は本実施例による冷凍サイクル装置の構成図である。
本実施例による冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機1、冷房暖房運転時の冷媒回路を切り替える四方弁2、冷媒と外気の熱を交換する室外熱交換器3、冷媒を減圧する絞り装置4、絞り装置4で減圧された冷媒をガス冷媒と液冷媒に分離する気液分離器5、冷媒と室内空気の熱を交換する室内熱交換器6で構成される。圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、気液分離器5、及び室内熱交換器6は接続管で環状に接続されている。
なお、室内熱交換器6は、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成されており、気液分離器5の液側配管は液冷媒用配管に接続している。気液分離器5のガス側配管は、冷媒流量調整弁7を介してガス冷媒用配管に接続されている。
室外ユニット10には、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4を有し、室内ユニット11には気液分離器5、室内熱交換器6、冷媒流量調整弁7を有している。そして室外ユニット10と室内ユニット11とは、液接続管21とガス接続管22とで接続されている。
冷房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁2を通って室外熱交換器3に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液冷媒となり絞り装置4に送られる。絞り装置4では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、液接続管21を通って、気液分離器5内にてガス冷媒と液冷媒に分離される。液冷媒は、気液分離器5の液側配管から室内熱交換器6の液冷媒用配管に入り、室内空気と熱交換して吸熱して蒸発気化して低温のガス冷媒となる。また、ガス冷媒は、気液分離器5のガス側配管から冷媒流量調整弁7を通って、室内熱交換器6のガス冷媒用配管に入り、室内空気と熱交換して吸熱して低温のガス冷媒となる。このように室内熱交換器6で室内空気は冷却されて室内を冷房する。室内熱交換器6のガス冷媒用配管からのガス冷媒と液冷媒用配管からのガス冷媒とは合流し、ガス接続管22を通って、四方弁2を経由して圧縮機1に戻される。
暖房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁2を通ってガス接続管22に送られる。そして、室内熱交換器6に入り室内空気と熱交換して放熱し、冷却され高圧の液冷媒となる。このとき室内空気は加熱されて室内を暖房する。その後、冷媒は液接続管21を通って絞り装置4に送られ、絞り装置4において減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、室外熱交換器3に送られて外気と熱交換して蒸発気化し、四方弁2を経由して圧縮機1へ戻される。なお、暖房運転時には気液分離器5は機能しない。図示はしないが、気液分離器5をバイパスする回路を設けて、暖房運転時には気液分離器5に冷媒を流さないように構成してもよい。
このようにして冷暖房運転がなされる。
次に、本発明の冷凍サイクル装置の他の実施例について説明する。図2は本実施例による冷凍サイクル装置の構成図である。なお、上記実施例と同一機能部材には同一符号を付して一部説明を省略する。ただし、説明の都合上、気液分離器5を第1の気液分離器とし、気液分離器8を第2の気液分離器として以下に説明する。
本実施例による冷凍サイクル装置では、絞り装置4と室内熱交換器6との間に第2の気液分離器8を備えている。また、室外熱交換器3は、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成されており、第2の気液分離器8の液側配管は液冷媒用配管に接続している。第2の気液分離器8のガス側配管は、第2の冷媒流量調整弁9を介してガス冷媒用配管に接続されている。
従って、室外ユニット10には、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、絞り装置4、第2の気液分離器8、第2の冷媒流量調整弁9を有し、室内ユニット11には第1の気液分離器5、室内熱交換器6、第1の冷媒流量調整弁7を有している。
冷房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁2を通って室外熱交換器3に送られる。そして、外気と熱交換して放熱し、高圧の液冷媒となり絞り装置4に送られる。このとき、冷房運転時には第2の気液分離器8は機能しない。図示はしないが、第2の気液分離器8をバイパスする回路を設けて、冷房運転時には第2の気液分離器8に冷媒を流さないように構成してもよい。絞り装置4では減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、液接続管21を通って、第1の気液分離器5内にてガス冷媒と液冷媒に分離される。液冷媒は、第1の気液分離器5の液側配管から室内熱交換器6の液冷媒用配管に入り室内空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。また、ガス冷媒は、第1の気液分離器5のガス側配管から第1の冷媒流量調整弁7を通って、室内熱交換器6のガス冷媒用配管に入り、室内空気と熱交換して吸熱して低温のガス冷媒となる。このように室内熱交換器6で室内空気は冷却されて室内を冷房する。室内熱交換器6のガス冷媒用配管からのガス冷媒と液冷媒用配管からのガス冷媒とは合流し、ガス接続管22を通って、四方弁2を経由して圧縮機1に戻される。
暖房運転時には、圧縮機1によって圧縮された冷媒は高温高圧の冷媒となって四方弁2を通ってガス接続管22に送られる。そして、室内熱交換器6に入り室内空気と熱交換して放熱し、冷却され高圧の液冷媒となる。このとき室内空気は加熱されて室内を暖房する。その後、冷媒は液接続管21を通って絞り装置4に送られ、絞り装置4において減圧されて低温低圧の二相冷媒となり、第2の気液分離器8内にてガス冷媒と液冷媒に分離される。液冷媒は、第2の気液分離器8の液側配管から室外熱交換器3の液冷媒用配管に入り室外空気と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温のガス冷媒となる。また、ガス冷媒は、第2の気液分離器8のガス側配管から第2の冷媒流量調整弁9を通って、室外熱交換器3のガス冷媒用配管に入り、室外空気と熱交換して蒸発気化し、四方弁2を経由して圧縮機1へ戻される。なお、暖房運転時には第1の気液分離器5は機能しない。図示はしないが、第1の気液分離器5をバイパスする回路を設けて、暖房運転時には第1の気液分離器5に冷媒を流さないように構成してもよい。
このようにして冷暖房運転がなされる。
図3は、上記実施例におけるモリエル線図である。
圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒(図中A)は、凝縮器(冷房運転時の室外熱交換器3、暖房運転時の室内熱交換器6)で凝縮してB点となり、絞り装置4で絞られることでC点となる。C点の冷媒は、気液分離器5、8にて液冷媒とガス冷媒に分離され、液冷媒は、D点から蒸発器(冷房運転時の室内熱交換器6、暖房運転時の室外熱交換器3)の液冷媒用配管で加熱され蒸発してG点の状態となる。
一方、気液分離器5、8にて分離されたガス冷媒はE点となり、冷媒流量調整弁7で流量調整され減圧されてF点となり、蒸発器(冷房運転時の室内熱交換器6、暖房運転時の室外熱交換器3)のガス冷媒用配管で加熱され、G点の状態となる。
G点で、それぞれの冷媒が合流してH点となり圧縮機1に吸入される。
次に、図1及び図2に示す実施例の冷凍サイクル装置における気液分離器と蒸発器との配置について説明する。図4から図6はそれぞれ異なる実施例を示している。なお、以下の説明においては、蒸発器として室内熱交換器6について説明するが、図2に示す実施例における室外熱交換器3についても同様である。
図示のように、気液分離器5は、室内熱交換器6よりも高い位置に配置している。特に気液分離器5の液側配管を接続する液冷媒用配管6aは、気液分離器5の液面よりも低い位置に配置していることが好ましい。図4では、液側配管を接続する液冷媒用配管6aは、液冷媒用配管の中で最上段に位置する配管を示しており、図5及び図6では、液側配管を接続する液冷媒用配管6aは、液冷媒用配管の中で最下段に位置する配管を示している。このように、気液分離器5を、室内熱交換器6よりも高い位置に配置することで、液冷媒が室内熱交換器6に送られる前にヘッド差などの圧力損失でフラッシュするのを抑制することができる。
また、ガス冷媒用配管6 bは、気液分離器5の上部に配置することが好ましい。図4及び図5では、ガス側配管を接続するガス冷媒配管6bは、液冷媒用配管よりも高い位置であり、最上段に位置している。このように、ガス冷媒用配管6bは、気液分離器8の上部に配置することで、液冷媒用配管を低い位置に配置でき、ヘッド差などの圧力損失でフラッシュするのを抑制できる。
図6は、ガス冷媒用配管6bを、室内熱交換器6を構成するフィン6cの外に配置している。このように、ガス冷媒用配管6bを、室内熱交換器6を構成するフィン6cの外に配置することで、すなわち、ガス冷媒用配管6bを追加することで、既存の蒸発器を利用することができる。
本実施例による冷凍サイクル装置を構成する冷媒回路には、R410A冷媒に比べて単位体積当たりの冷凍能力が小さな冷媒を封入している。この冷媒は、ハイドロフルオロオレフィンはテトラフルオロプロペンをベース成分とし、ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンを、地球温暖化係数が5以上、750以下となるように、望ましくは300以下となるようにそれぞれ2成分混合もしくは3成分混合したものである。
なお、R410A冷媒に比べて単位体積当たりの冷凍能力が小さく、冷媒地球温暖化係数が5以上で750以下となる冷媒としては、例えば、R32とHFO1234yfとを混合することで得ることができる。なお、R32のGWPは650でありHFO1234yfのGWPは4であるので、混合割合に関わらずその混合物のGWPは650以下となる。R32とHFO1234yfを混合した場合の混合割合の範囲は、HFO1234yfが7wt%以下(R32が93wt%以上)が好ましい。また、冷媒地球温暖化係数が5以上で750以下となるHFO1234yf単一冷媒を用いてもよい。
また、圧縮機1に用いる冷凍機油は、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やαオレフィン類を主成分とする合成油である。
本発明によれば、例えばGWP4のHFO1234yfをはじめとする、GWPの小さな冷媒を利用することができる。
1 圧縮機
2 四方弁
3 室外熱交換器
4 絞り装置
5 気液分離器(第1の気液分離器)
6 室内熱交換器
7 冷媒流量調整弁(第1の冷媒流量調整弁)
8 気液分離器(第2の気液分離器)
9 冷媒流量調整弁(第2の冷媒流量調整弁)

Claims (8)

  1. 圧縮機、凝縮器、絞り装置、気液分離器、蒸発器を順次接続して環状の冷媒回路を構成した冷凍サイクル装置であって、
    前記蒸発器を、ガス冷媒用配管と液冷媒用配管によって構成し、
    前記気液分離器の液側配管を前記液冷媒用配管に接続し、
    前記気液分離器のガス側配管を、冷媒流量調整弁を介して前記ガス冷媒用配管に接続したことを特徴とする冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷媒回路に、前記冷媒の流通方向を変更する四方弁と、冷房運転時には前記凝縮器、暖房運転時には前記蒸発器として機能する室外熱交換器と、冷房運転時には前記蒸発器、暖房運転時には前記凝縮器として機能する室内熱交換器とを有し、
    前記室外熱交換器及び前記室内熱交換器を、それぞれ前記ガス冷媒用配管と前記液冷媒用配管によって構成し、
    前記気液分離器として、前記絞り装置と前記室内熱交換器との間に接続した第1の気液分離器と、前記絞り装置と前記室外熱交換器との間に接続した第2の気液分離器を設けたことを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記気液分離器を、前記蒸発器よりも高い位置に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記液側配管を接続する前記液冷媒用配管を、前記気液分離器の液面よりも低い位置に配置したことを特徴とする請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記ガス冷媒用配管を前記蒸発器の上部に配置したことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記ガス冷媒用配管を、前記蒸発器を構成するフィンの外に配置したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  7. 冷媒として、ハイドロフルオロオレフィンはテトラフルオロプロペンをベース成分とし、ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンを、地球温暖化係数が5以上、750以下となるように、望ましくは300以下となるようにそれぞれ2成分混合もしくは3成分混合した冷媒を用いたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記圧縮機に用いる冷凍機油として、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリビニルエーテル類、ポリ(オキシ)アルキレングリコールまたはそのモノエーテルとポリビニルエーテルの共重合体、ポリオールエステル類、及びポリカーボネート類のいずれかの含酸素化合物を主成分とする合成油か、アルキルベンゼン類やαオレフィン類を主成分とする合成油を用いることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の冷凍サイクル装置。
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