JP2011030284A - 非接触式充電器 - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触式充電器において、被充電物である二次側機器の有無を正確に検出する。
【解決手段】一次側機器は、各々に二次側コイル及び二次電池を有する二次側機器2[i−2]〜2[i+2]に対して個別に対応する第(i−2)〜第(i+2)の送電部を有する。第(i−2)〜第(i+2)の送電部は、一次側コイルが巻かれた一次側コア12[i−2]〜12[i+2]を有する。制御回路は、一次側コイルに交流の励磁電流を供給した時における一次側コイルの駆動回路への入力電流値に基づいて、送電部ごとに、二次側機器の有無を検出する。制御回路は、二次側機器2[i]の有無を検出するために第iの送電部に励磁電流を供給する際、それに隣接する第(i−1)及び第(i+1)の送電部への励磁電流供給を停止する。
【選択図】図16
【解決手段】一次側機器は、各々に二次側コイル及び二次電池を有する二次側機器2[i−2]〜2[i+2]に対して個別に対応する第(i−2)〜第(i+2)の送電部を有する。第(i−2)〜第(i+2)の送電部は、一次側コイルが巻かれた一次側コア12[i−2]〜12[i+2]を有する。制御回路は、一次側コイルに交流の励磁電流を供給した時における一次側コイルの駆動回路への入力電流値に基づいて、送電部ごとに、二次側機器の有無を検出する。制御回路は、二次側機器2[i]の有無を検出するために第iの送電部に励磁電流を供給する際、それに隣接する第(i−1)及び第(i+1)の送電部への励磁電流供給を停止する。
【選択図】図16
Description
本発明は、二次側機器に設けられた二次電池等の蓄電体を非接触にて充電する非接触式充電器に関する。
二次電池を充電するためには、二次電池の形状に合った接触式充電器を用いることが一般的である。しかしながら、この場合においては、電池形状に応じて専用の充電器を個別に用意する必要があると共に二次電池を充電器に載置する時に電池の極性を適切に合わせる必要がある。それに対し、二次側コイル及び二次電池を電池筐体内部に備えた二次側機器の充電を、電磁誘導を利用して非接触で行う非接触式充電器が提案されている。この非接触式充電器には、一台の充電器にて複数種類の二次側機器の充電が行える、電池の極性を意識する必要がないといった利点がある。
例えば、下記特許文献1には、乾電池型の二次側機器である乾電池型被充電部を1個以上収容できる凹部を備えた充電機能部(一次側機器に対応)が提案されている。下記特許文献2にも同様の構成が示されている。この充電機能部では、凹部を形成する側壁内に一次側コイルが巻かれており、該一次側コイルから凹部内に収容された乾電池型被充電部内の二次側コイルに電力が伝達されて乾電池型被充電部内の二次電池が充電される。
この構成によれば、複数種類の乾電池型被充電部を共通の充電器(充電機能部)にて充電することが可能である。例えば、単三型の乾電池型被充電部も単四型の乾電池型被充電部も共通の充電器にて充電することが可能である。
しかしながら、特許文献1等に記載された従来構成では、充電機能部(一次側機器に対応)の凹部に収容された各物体が、非接触充電に対応した乾電池型被充電部であるか、或いは、非接触充電に対応していない通常の乾電池であるか、或いは、それら以外の任意の導電体であるかに関係なく、充電機能部の凹部に収容された全ての物体に対して同じ条件にて一律に充電を行おうとするため問題も多い。通常の乾電池や上記導電体が凹部に収容されている時において一次側コイルに励磁電流を供給しても電力の無駄であり、乾電池筐体等における渦電流損発熱も懸念される。また、満充電時に個別に充電停止制御を行うことも不可能である。
これらの問題を解消するために、一次側機器に複数の二次側機器に対応する複数の送電部(一次側コイルを含む)を設けておき、一次側機器に配置された二次側機器ごとに送電部を割り当てるような構成を採用することも考えられる。これによれば、一次側機器に配置された物体ごとに種類を判別することや(一次側機器に配置された各物体が非接触充電に対応した二次側機器であるのか否かの判別等)、一次側機器に配置された二次側機器ごとに適切な充電制御を行うことが可能である。
特に、この種の一次側機器には二次側機器が配置されるべき配置部が複数個設けられることになるが、配置部に二次側機器が実際に配置されているか否かの検出を配置部ごとに行うことが可能となると共に、二次側機器が配置されていない配置部に対応する送電部の駆動を停止するといった制御が可能となるため、節電効果が大きい。
但し、詳細は後にも述べられるが、注目配置部に対する二次側機器の配置状態を注目配置部に対応する送電部の電流情報に基づいて検出しようとした場合、注目配置部に対応する送電部の発生磁束と該送電部に近接する送電部の発生磁束との干渉が誤差要因となって、該電流情報から二次側機器の配置状態を正確に検出することが難しくなる。
そこで本発明は、磁束干渉が抑制された状態で送電部の電流情報を取得可能な非接触式充電器を提供することを目的とする。
本発明に係る非接触式充電器は、二次側コイル及び蓄電体が設けられた二次側機器が配置されるべき複数の配置部と、前記複数の配置部に対して個別に割り当てられた複数の一次側コイルと、前記複数の一次側コイルに個別に交流の励磁電流を供給する複数の駆動回路から成る励磁電流供給部と、前記励磁電流の元となる前記複数の駆動回路への各入力電流の大きさ又は前記複数の駆動回路からの各励磁電流の大きさを対象電流値として検出する電流検出部と、を備えた非接触式充電器であって、前記複数の駆動回路は、第1及び第2の駆動回路を含み、前記複数の一次側コイルは、前記第1及び第2の駆動回路に対応する、互いに隣接した第1及び第2の一次側コイルを含み、前記励磁電流供給部は、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第2の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止し、前記第2の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第1の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止することを特徴とする。
これにより、第1及び第2の一次側コイルにおける発生磁束間の干渉が抑制された状態で対象電流値を検出することが可能となる。結果、例えば、各対象電流値に基づく、二次側機器が配置されているか否かの検出を、容易に且つ正確に行うことが可能となる。
具体的には例えば、前記非接触式充電器は、前記配置部ごとに、当該配置部に対応する対象電流値に基づいて当該配置部に前記二次側機器が配置されているか否かを検出する配置検出部を更に備え、前記二次側機器が配置されていると検出された前記配置部に対応する一次側コイル及び駆動回路を用いて、電磁誘導により、前記配置部に配置された前記二次側機器内の蓄電体を充電する。
具体的には例えば、前記励磁電流供給部は、前記第1及び第2の駆動回路に対応する2つの配置部に前記二次側機器が配置されているか否かに関わらず、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第2の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止し、前記第2の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第1の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止する。
また例えば、前記複数の駆動回路は、第3の駆動回路を更に含み、前記複数の一次側コイルは、前記第3の駆動回路に対応する第3の一次側コイルを更に含み、前記第1の一次側コイルは、前記第3の一次側コイルよりも、前記第2の一次側コイルの近くに配置され、前記励磁電流供給部は、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるとき、前記第2の一次側コイルに対応する配置部に二次側機器が配置されているか否かに関わらず前記第2の一次側コイルへの励磁電流の供給を停止し、一方で前記第3の一次側コイルに対応する配置部に二次側機器が配置されているならば前記第3の一次側コイルには励磁電流を供給する。
本発明によれば、磁束干渉が抑制された状態で送電部の電流情報を取得可能な非接触式充電器を提供することが可能となる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、或る物体の断面図においては、後述の図7等の如く一般的に該物体の断面部位に対して斜線が施されるが、後に参照される一部の断面図(例えば図9)においては、図示煩雑化の防止のため、該斜線の図示を省略することがある。
本発明の実施形態に係る充電システムは、一次側機器1と二次側機器2とから成る。一次側機器1は、コイルを用いた電磁誘導により、非接触にて二次側機器2内の二次電池を充電する非接触式充電器である。
図1は一次側機器1の外観斜視図であり、図2は二次側機器2の外観斜視図である。一次側機器1は、上面に8つの窪みが設けられた直方体形状の筐体(以下、一次側筐体という)10を備える。この8つの窪みを、窪み部11[1]〜11[8]と呼ぶ。二次側機器2は、内部に空洞を有する円筒形状の筐体(以下、二次側筐体という)20と、二次側コイル(図2において不図示)と、を有する。二次側コイルは、二次側筐体20内に配置されている。以下の説明では、一次側筐体10の上面及び下面が水平面と平行になるように、一次側筐体10が机などに上に置かれていることを想定する。
窪み部11[1]〜11[8]は、同じ形状を有する窪み部であり、各窪み部上に1つの二次側機器2を安定して保持できるように設計されている。窪み部11[i]は斜面を含んで形成されており、その斜面上に二次側機器2を置くと二次側機器2は該斜面上を転がって窪み部11[i]の底部にて静止する。ここで、iは、1以上8以下の整数である。図3は、窪み部11[1]〜11[8]の夫々に1つずつ二次側機器2が配置されている状態における一次側機器1及び二次側機器2の外観斜視図である。窪み部11[i]上に配置された二次側機器2を、特に符号2[i]によって参照する。尚、窪み部11[i]上に二次側機器2が配置されているという表現は、特に断りなき限り、二次側機器2が窪み部11[i]の底部にて静止しているという表現と同義である。
一次側筐体10の内部には、一次側コイルが巻かれた、磁性材料(強磁性体)から成る一次側コアが8つ設けられている。この8つの一次側コアを符号12[1]〜12[8]によって参照し、一次側コア12[i]に巻かれた一次側コイルを符号13[i]によって参照する。一次側コア12[1]〜12[8]は互いに同じ一次側コアであるものとし、一次側コイル13[1]〜13[8]も互いに同じ一次側コイルであるものとする。図4は、一次側コア12[1]〜12[8]が見えるように示した、一次側機器1の透視図である。図5は、一次側コア12[1]及び一次側コイル13[1]の外観斜視図である。一次側コア12[2]〜12[8]及び一次側コイル13[2]〜13[8]は、一次側コア12[1]及び一次側コイル13[1]と同じものであるため、それらの外観斜視図の明示を省略する。
一次側コア12[1]〜12[8]は、夫々、一次側筐体10の上面と平行な面を有し且つ窪み部11[1]〜11[8]の下方に配置された板状のコア(例えば、フェライトコア)である。1つの窪み部に対して1つの一次側コアが1対1で割り当てられている。図5に示す如く、一次側コア12[1]の中心軸の1つと一致する、一次側コイル13[1]の中心軸を符号14[1]によって参照する。一次側コイル13[1]は、一次側コア12[1]の外周面に沿って中心軸14[1]周りに巻かれている。一次側コイル13[2]〜[8]についても同様である。つまり、一次側コイル13[i]は、一次側コア12[i]の外周面に沿って中心軸14[i]周りに巻かれている。中心軸14[i]は、一次側コア12[i]の中心軸の1つと一致する、一次側コイル13[i]の中心軸である。
また、一次側筐体10の上面に平行なX軸及びY軸を、以下のように定義する(図4参照)。X軸及びY軸は互いに直交する。中心軸14[1]〜14[8]は、全てY軸に平行であって且つ同一平面上に位置する。窪み部11[1]〜11[8]はX軸方向に沿って且つX軸の負側から正側に向かって、窪み部11[1]、11[2]、11[3]、11[4]、11[5]、11[6]、11[7]及び11[8]の順番で並んでいる。これに伴って、一次側コア12[1]〜12[8]もX軸方向に沿って且つX軸の負側から正側に向かって、一次側コア12[1]、12[2]、12[3]、12[4]、12[5]、12[6]、12[7]及び12[8]の順番で並んでいると共に、当然、一次側コイル13[1]〜13[8]もX軸方向に沿って且つX軸の負側から正側に向かって、一次側コイル13[1]、13[2]、13[3]、13[4]、13[5]、13[6]、13[7]及び13[8]の順番で並んでいる。
従って、窪み部11[i]に隣接する窪み部は窪み部11[i−1]及び11[i+1]であり、一次側コア12[i]に隣接する一次側コアは一次側コア12[i−1]及び12[i+1]であり、一次側コイル13[i]に隣接する一次側コイルは一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]である。窪み部11[i]は窪み部11[i+1]よりも窪み部11[i−1]の近くに配置され、一次側コア12[i]は一次側コア12[i+1]よりも一次側コア12[i−1]の近くに配置され、一次側コイル13[i]は一次側コイル13[i+1]よりも一次側コイル13[i−1]の近くに配置されている。
詳細は後述するが、二次側機器2内の二次側コイルは、二次側機器2の外形形状である円筒の中心軸周りに巻かれている(図6〜図8参照)。加えて、図3に示す如く一次側機器1の各窪み部の底部に二次側機器2が静止している状態において、各二次側機器2に設けられた二次側コイルの中心軸がY軸方向を向くように各窪み部の形状が設計されている。従って、この状態において、一次側コイル13[i]に交流の励磁電流を流せば、一次側コイル[i]にて発生した磁束がY軸方向に沿って二次側機器2[i]の二次側コイルを鎖交し、該二次側コイルに誘導起電力が発生する。つまり、電力が一次側コイル(送電側コイル)13[i]から二次側機器2[i]の二次側コイル(受電側コイル)へと非接触で伝達され、この電力を用いて二次側機器2[i]内の二次電池を充電することができる。
上述したように、8つの窪み部11[1]〜11[8]の形状は互いに同一であり、窪み部11[iA]上に配置された二次側機器2[iA]内の二次側コイルと一次側コイル13[iA]との間の距離(二次側機器2[iA]内の二次側コイルの中心軸及び一次側コイル13[iA]の中心軸間距離)は、窪み部11[iB]上に配置された二次側機器2[iB]についてのそれと同じである(但し、当然に誤差は含まれうる)。従って、一次側コイル13[iA]及び13[iB]が十分に離れていると仮定した場合において、一次側コイル13[iA]及び13[iB]に同一の励磁電流が供給されているとしたならば、二次側コイルを鎖交する磁束の量は二次側機器2[iA]及び2[iB]間で同じである。iA及びiBは1以上且つ8以下の整数であって、iA≠iBである。
尚、図1及び図3に示される一次側筐体10には、二次側機器2[i]のY軸方向への滑り落ちを防止するための端面が設けられていないが、該端面を一次側筐体10に設けるようにしても良い。該端面は、Y軸に直交する面であり、一次側筐体10の上面及び下面が水平面から傾いた時に生じうる二次側機器2[i]のY軸方向への移動を制限して、二次側機器2[i]が窪み部11[i]から落下するのを防止する。
図6〜図8を参照して、二次側機器2の構造を説明する。図6は、二次側機器2の外観正面図である。図7は、二次側筐体20の外形形状である円筒の軸方向に沿った、二次側機器2の断面図である。図8は、二次側機器2の分解図である。本実施形態に係る二次側機器2の外形形状は、汎用の乾電池の外形形状と同じとなっており、二次側機器2を汎用の乾電池と同じように用いることができる。
本実施形態では、二次側機器2の外形形状(二次側筐体20の外形形状)は、単三型の乾電池のそれと同じであることを想定する。但し、二次側機器2の外形形状は単四型の乾電池のそれと同じであっても良い。二次側機器2の外形形状が単三型の乾電池の外形形状及び単四型の乾電池の外形形状の何れであっても二次側機器2内の二次電池を充電できるように、一次側機器1は設計される。
図7及び図8に示すように、二次側機器2には、2つの外装部材20a、二次電池21、磁性フィルム22、二次側コイル23及びフレキシブル基板24が設けられている。
二次電池21は、ニッケル水素二次電池等の二次電池である。二次電池21として、任意の形状を有する二次電池を利用することができる。但し、二次電池21として、汎用の二次電池を用いることも可能である。例えば、図6〜図8に示す構成とは異なるが、二次電池21として単四型の二次電池を用いると共に二次側筐体20の外形を単三型の乾電池のそれと同じにし、更に、二次電池21の正及び負の電極に接続された2つの電極を二次側筐体20の両端に設けておくようにしてもよい。これにより、二次側機器2を汎用の単三型二次電池と同じように使用することができる。
本実施形態では、汎用の乾電池及び二次電池と同様、二次電池21の外形が円筒形状であって、その円筒の両端面に二次電池21の正及び負の電極が設けられていることを想定する。更に、二次電池21の正及び負の電極がそのまま二次側機器2の正及び負の電極として用いられることを想定する。二次電池21の外形形状である円筒の軸(中心軸)を、中心軸CXと呼ぶ。
磁性フィルム22は、磁性材料(強磁性体)を用いて形成された可撓性を有するフィルムであり、中心軸CX周りに二次電池21の外周面に巻かれている。この磁性フィルム22上に二次側コイル23が中心軸CX周りに巻かれている。二次側機器2[i]において、磁性フィルム22は、一次側コイル13[i]によって誘導される、二次側コイル23の鎖交磁束の磁束密度を大きくするための二次側コアとして機能する。尚、磁性フィルム22の代わりに、剛性を有する二次側コア(例えばフェライトコア)を磁性フィルム22と同じ位置に設けるようにしても構わない。
磁性フィルム22は二次電池21の外周面の一部に巻かれている。二次電池21の外周面の残部にはフレキシブル基板24が巻きつけてある。フレキシブル基板24には、整流回路を含む電気回路が実装される。
絶縁素材から成る2つの外装部材20aを結合することで、二次側筐体20が形成される。2つの外装部材20aを結合した時にできる二次側筐体20の内部空間に、二次電池21、磁性フィルム22、二次側コイル23及びフレキシブル基板24が収容される。尚、2つの外装部材20aにて二次側筐体20を形成するのではなく、内部が空洞となっている、円筒形状を有する1つの外装部材にて二次側筐体20を形成するようにしてもよい。
図9は、一次側機器1及び二次側機器2[1]の、鉛直線及びY軸に平行な断面による断面図である。窪み部11[1]上に配置された二次側機器2[1]の二次側コイル23と、窪み部11[1]に対応する一次側コイル13[1]とは磁気的に結合しており、それらは一次側コア12[1]及び二次側機器2[1]の磁性フィルム22と共に磁気回路(電磁結合回路)を形成する。二次側機器2[2]〜2[8]における二次側コイル23と一次側コイル13[2]〜13[8]についても同様である。尚、図9では、図示の簡略化上、磁気フィルム22等の図示を省略している。
一次側機器1では、一次側機器1内で生成された直流電圧が発振回路(後述の駆動回路32[i]に相当)を用いて交流電圧に変換される。この交流電圧が一次側コイル13[i]に印加されて交流の励磁電流が一次側コイル13[i]に流れることで、電磁誘導によって二次側機器2[i]内の二次側コイル23に誘導起電力が生じる。この誘導起電力にて二次側機器2[i]内の二次電池21を充電することができる。図9において、破線曲線301は、一次側コイル13[1]に励磁電流を流すことによって生じる磁束の流れを表している。
図10に、一次側機器1に設けられる電気回路のブロック図を示す。一次側機器1は、整流回路31、駆動回路32[1]〜32[8]、電流検出部33及び制御回路34を備える。整流回路31は、一次側機器1に設けられたACプラグ(不図示)を介して一次側機器1に供給された商用交流電圧を直流電圧VDCに変換する。駆動回路32[1]〜32[8]には、夫々、一次側コイル13[1]〜13[8]が接続されている。発振回路としての駆動回路32[i]は、整流回路31からの直流電圧VDCを交流電圧に変換し、該交流電圧を一次側コイル13[i]に印加することで一次側コイル13[i]に交流の励磁電流を供給する。制御回路34は、電流検出部33の検出結果に基づき、駆動回路32[1]〜32[8]における発振状態を個別に制御することによって、一次側コイル13[1]〜13[8]への励磁電流の供給を個別に制御する(制御方法については後に詳説)。
尚、励磁電流の周波数は駆動回路32[1]〜32[8]間で同じであるとする。但し、励磁電流の周波数を、異なる駆動回路間で異ならせることも可能である。また、駆動回路32[1]〜32[8]、電流検出部33及び制御回路34の基準電位は共通であり、直流電圧VDCを駆動源として電流検出部33及び制御回路34を動作させることができる。
電流検出部33は、整流回路31から駆動回路32[1]〜32[8]に供給される入力電流IIN[1]〜IIN[8]を検出対象電流として取り扱って、駆動回路32[1]〜32[8]に供給される検出対象電流の電流値(即ち、入力電流IIN[1]〜IIN[8]の大きさ)を対象電流値IDET[1]〜IDET[8]として個別に検出する。入力電流IIN[i]は脈動するが、平滑化回路等を必要に応じて用いつつ、電流検出部33は、入力電流IIN[i]の直流成分を検出し、その直流成分の大きさを対象電流値IDET[i]として検出することができる。例えば、電流検出部33を、入力電流IIN[1]〜IIN[8]が流れる8つの配線の夫々に直列に介在するシャント抵抗(不図示)と、それらのシャント抵抗の両端間電圧のアナログ信号をサンプリングしてデジタル電圧信号に変換するA/D変換器(不図示)と、で形成することができる。
便宜上、1組の一次側コア12[i]及び一次側コイル13[i]から成る部位を送電部と呼び、1組の磁気フィルム22及び二次側コイル23から成る部位を受電部と呼ぶ。1つの送電部とそれに対応する1つの受電部とから成る磁気回路をトランスとみなすことができる。窪み部11[i]に対する二次側機器2の配置状態の変化は、一次側コイル13[i]を含んで形成されるトランスの二次側負荷の変化として現れ、該二次側負荷の変化は、一次側コイル13[i]を含んで形成されるトランスの一次側電流の変化となって現れる。駆動回路32[i]への入力電流IIN[i]を、一次側コイル13[i]を含んで形成されるトランスの一次側電流とみなすことができる。
制御回路34は、一次側電流が二次側負荷に依存するという事実を利用し、電流検出部33の検出結果に基づいて、二次側機器2の配置状態を個別に検出する処理(以下、個別検出処理ともいう)を実行する。この個別検出処理によって、窪み部ごとに、窪み部11[i]上に二次側機器2が配置されているか否かが検出される。加えて、窪み部ごとに、窪み部11[i]上に異物が配置されているのか否かを検出することも可能である。ここで、異物とは、二次側機器2とは異なる汎用の乾電池や任意の導電体を指す。例えば、駆動回路32[i]が一次側コイル13[i]に励磁電流を供給している時に検出された対象電流値IDET[i]を所定の閾値ITHと比較し、不等式「IDET[i]≧ITH」が成立する場合に二次側機器2が窪み部11[i]に配置されていると判断する一方、該不等式が不成立の場合には二次側機器2が窪み部11[i]に配置されていないと判断する。
そして、制御回路34は、二次側機器2が配置されていると判断された窪み部に対応する一次側コイルを駆動対象コイルとして設定し、該駆動対象コイルに励磁電流を供給することで、駆動対象コイルに対応する二次側機器2内の二次電池21を充電する。即ち例えば、窪み部11[1]〜11[8]の内、窪み部11[1]〜11[4]にのみ二次側機器2が配置されていると判断される場合には、一次側コイル13[1]〜13[4]を駆動対象コイルとして設定する一方で一次側コイル13[5]〜13[8]を非駆動対象コイルとして設定し、駆動対象コイルに接続された駆動回路32[1]〜32[4]においてのみ、二次側機器2[1]〜2[4]内の各二次電池21の充電を目的とした発振を行わせる。これにより、各駆動対象コイルに励磁電流が供給されて窪み部11[1]〜11[4]上の二次側機器2[1]〜2[4]における各二次電池21が充電される(二次側機器2の配置状態の個別検出処理を目的とする以外、非駆動対象コイルへの励磁電流の供給は成されない)。また例えば、窪み部11[1]〜11[8]の全てに二次側機器2が配置されていると判断される場合には、一次側コイル13[1]〜13[8]の全てが駆動対象コイルとして設定されて、窪み部11[1]〜11[8]上の二次側機器2[1]〜2[8]における各二次電池21が充電される。
窪み部11[i]に二次側機器2[i]が配置されていると判断して一次側コイル13[i]に対する励磁電流の供給を開始した後、所定の時間(例えば、12時間)が経過すると、制御回路34は、二次側機器2[i]内の二次電池21が満充電状態になったと判断して、一次側コイル13[i]に対する励磁電流の供給を停止する。
図11は、二次側機器2の概略的な電気回路図である。1つの二次側機器2において、二次側コイル23は整流回路25の入力側に接続され、整流回路25の出力側には二次電池21が接続される。整流回路25は、上述のフレキシブル基板24上に実装される。1つの二次側機器2において、一次側コイル13[1]〜13[8]の何れかから二次側コイル23に交流電力が伝達されるとともに該交流電力は整流回路25にて直流電力に変換され、整流回路25からの直流電力によって二次電池21が充電される。
交流の励磁電流を一次側コイル13[i]に流すことで二次側機器2[i]内の二次側コイル23に誘導起電力を生じさせて該誘導起電力にて二次側機器2[i]内の二次電池21を充電することができる任意の回路を、一次側機器1及び二次側機器2[i]に搭載することができる。例えば、図12に示すような回路構成を有する駆動回路32[1]及び整流回路25を、一次側機器1及び二次側機器2[1]に設けることができる。図12に示される駆動回路32[1]はコンデンサ35及び36並びにFET(電界効果トランジスタ)37及び38から成り、図12に示される整流回路25はダイオード41及び42並びにコンデンサ43から成る。駆動回路32[2]〜32[8]の回路構成は駆動回路32[1]のそれと同じである。
このように、一次側機器1は、最大8つの二次側機器2を同時に充電することが可能であり、一次側コイルごとに駆動回路の動作を制御することで二次側機器ごとに充電制御を行うことが可能である。
次に、図13を参照して一次側機器1の動作の流れを説明する。図13は、この動作の流れを表すフローチャートである。図13に示されるステップS1〜S5の処理が、駆動回路32[1]〜32[8]、電流検出部33及び制御回路34によって成される。便宜上、駆動回路32[i]から成る回路ブロック、又は、駆動回路32[i]、一次側コア12[i]及び一次側コイル13[i]から成る回路ブロックを、第iブロックと呼ぶ。
ステップS2の処理は第1〜第8ブロックに対して順番に且つ周期的に行われる。即ち、ステップS2の処理は第1〜第8ブロックの夫々に対して順番に実行され、第8ブロックに対してステップS2の処理が成された後、ステップS2の処理が再び第1〜第8ブロックの夫々に対して順番に実行される。制御回路34は、第1〜第8ブロックの動作モードを設定及び管理する。各ブロックの動作モードは、充電前モード、充電中モード及び充電後モードの何れかに設定される。
ステップS2の処理は第1〜第8ブロックに対して順番に且つ周期的に行われる。即ち、ステップS2の処理は第1〜第8ブロックの夫々に対して順番に実行され、第8ブロックに対してステップS2の処理が成された後、ステップS2の処理が再び第1〜第8ブロックの夫々に対して順番に実行される。制御回路34は、第1〜第8ブロックの動作モードを設定及び管理する。各ブロックの動作モードは、充電前モード、充電中モード及び充電後モードの何れかに設定される。
図13のフローチャートにおいて、iは変数として取り扱われる。まずステップS1において制御回路34により初期設定処理が成され、その後、ステップS2の処理が実行される。初期設定処理では、変数iに1が代入され且つ第1〜第8ブロックの動作モードが全て充電前モードに設定される。変数iに、1、2、3、4、5、6、7及び8が代入されている時には、夫々、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7及び第8ブロックに対してステップS2の処理が成される。
ステップS2の処理は、ステップS11〜S24の処理から成る。ステップS11〜S24の処理内容を順次説明する。ステップS2では、最初に、制御回路34の協力を得て電流検出部33により、ステップS11の電流検出処理が成される。第iブロックに対する電流検出処理は、所定の時間長さ(例えば、数ミリ秒)を有する検出用期間中だけ一次側コイル13[i]に励磁電流を流し、その励磁電流が流れている時における入力電流IIN[i]の電流値をサンプリングすることによって対象電流値IDET[i]を得る処理である。第iブロックに対する電流検出処理において、検出用期間中に一次側コイル13[i]に流される励磁電流を、特に検出用励磁電流という。
第iブロックに対する電流検出処理における検出用期間を、符号PDET[i]にて表す。上述したように、ステップS2の処理は第1〜第8ブロックに対して順番に且つ周期的に行われるため、図14に示す如く、時間が進行するにつれ検出用期間PDET[1]〜PDET[8]が順次訪れ、検出用期間PDET[8]が終了して所定時間が経過した後、再び検出用期間PDET[1]〜PDET[8]が順次訪れる。
第iブロックに対するステップS2の処理説明に戻る。ステップS11の電流検出処理の後、ステップS12において、制御回路34は、ステップS11にて得られた対象電流値IDET[i]に基づいて窪み部11[i]上に二次側機器2が配置されているか否かを判断する(即ち、二次側機器2[i]の有無を判断する)。この判断は、上述したように、対象電流値IDET[i]と所定の閾値ITHを比較することによって成される。ステップS12において、窪み部11[i]上に二次側機器2が配置されていると判断された場合は、ステップS13の分岐処理が実行され、そうでない場合は、ステップS22の分岐処理が実行される。
ステップS13では、制御回路34によって第iブロックの動作モードがチェックされ、現時点における第iブロックの動作モードが充電前モードである場合にはステップS13からステップS14に移行する一方、そうでない場合にはステップS13からステップS17に移行する。
ステップS13からステップS14へと移行した場合における処理内容を説明する。ステップS14において、制御回路34は駆動回路32[i]を発振状態に移行させることによって一次側コイル13[i]に励磁電流を供給し、これによって二次側機器2[i]内の二次電池21の充電を開始する。上記検出用励磁電流以外の、二次電池21を充電するために一次側コイル13[i]に供給される励磁電流を、特に充電用励磁電流という。ステップS14の処理後、ステップS15及びS16において、制御回路34は、一次側コイル13[i]に対する充電用励磁電流の供給開始時点からの経過時間を充電時間TC[i]として計測開始し、更に第iブロックの動作モードを充電中モードへと変更する。この変更が成されると、第iブロックに対するステップS2の処理が完了し、ステップS3に移行する。
第iブロックの動作モードが充電中モードに設定されている期間では、原則として、駆動回路32[i]は連続発振状態とされて充電用励磁電流が一次側コイル13[i]に連続的に供給される(例外処理については後に説明される)。一方、第iブロックの動作モードが充電前モード又は充電後モードに設定されている期間では、検出用励磁電流を一次側コイル13[i]に供給するタイミングだけ駆動回路32[i]が発振状態とされ、一次側コイル13[i]に対する充電用励磁電流の供給は成されない(即ち、駆動回路32[i]が間欠的に発振せしめられる)。
ステップS13からステップS17へと移行した場合における処理内容を説明する。ステップS17では、制御回路34によって第iブロックの動作モードが再びチェックされ、現時点における第iブロックの動作モードが充電中モードである場合にはステップS17からステップS18に移行する一方、そうでない場合には第iブロックに対するステップS2の処理を終了するべくステップS17からステップS3に移行する。
ステップS18において、制御回路34は、現時点の充電時間TC[i]と所定の時間TFULL(例えば、12時間)を比較し、不等式「TC[i]≧TFULL」が成立する場合には、二次側機器2[i]内の二次電池21が満充電状態になったと判断してステップS19〜S21の処理を実行する。一方、不等式「TC[i]<TFULL」が成立する場合には、二次側機器2[i]内の二次電池21が満充電状態になっていないと判断して、ステップS19〜S21の処理を実行することなく、第iブロックに対するステップS2の処理を終了する(この場合、ステップS18からステップS3に移行する)。
ステップS19において、制御回路34は駆動回路32[i]の発振を停止させることによって一次側コイル13[i]に対する充電用励磁電流の供給を終了させ、これによって、二次側機器2[i]内の二次電池21の充電を終了する。その後、ステップS20及びS21において、充電時間TC[i]の計測を終了すると共に充電時間TC[i]をリセットし(即ち、TC[i]にゼロを代入し)、更に第iブロックの動作モードを充電後モードへと変更する。この変更が成されると、第iブロックに対するステップS2の処理が完了し、ステップS3に移行する。
ステップS12からステップS22へと移行した場合における処理内容を説明する。ステップS22では、制御回路34によって第iブロックの動作モードがチェックされ、現時点における第iブロックの動作モードが充電中モード又は充電後モードである場合にはステップS22からステップS23に移行する一方、そうでない場合には第iブロックに対するステップS2の処理を終了するべくステップS22からステップS3に移行する。ステップS23では、充電時間TC[i]がリセットされ(即ち、TC[i]にゼロが代入され)、続くステップS24において第iブロックの動作モードが充電前モードに変更された後、ステップS2の処理を終了するべくステップS24からステップS3に移行する。二次側機器2[i]の充電中において、「TC[i]≧TFULL」となっていないのに該二次側機器2[i]が窪み部11[i]から取り除かれることもある。このような状況に対応すべく、二次側機器2[i]が無いと判断される場合において(ステップS12のN)、第iブロックの動作モードが充電中モードである時にもステップS22からステップS23に移行するようにしている。
ステップS3では変数iが8と一致しているか否かが判定される。i=8である場合には、ステップS4において変数iに1が代入されてからステップS2に戻ってステップS2の処理が再度実行され、i<8である場合には、ステップS5において変数iに1が加えられてからステップS2に戻ってステップS2の処理が再度実行される。
上述のような動作により、窪み部11[i]に二次側機器2が配置されていないときには、駆動回路32[i]が間欠的に動作するため(検出用期間PDET[i]だけ動作するため)待機電力の低減が図られる。検出した対象電流値IDET[i]が閾値ITH以上となった場合には、窪み部11[i]に二次側機器2が配置されていると判断して、一次側コイル13[i]に充電用励磁電流を供給することによる充電を開始する。二次側機器2[i]に対する充電を行っている間においても周期的に対象電流値IDET[i]を検出する一方で充電時間TC[i]を計測し、その検出及び計測結果から、充電継続判断及び充電終了判断を行っている。窪み部11[i]に配置された二次側機器2の二次電池21が満充電状態になったと判断された場合には、駆動回路32[i]の状態は連続発振状態から間欠発振状態へと移行せしめられる(ステップS18〜S21を参照)。
例として、図15に、或る状況下における入力電流IIN[1]の時間変化を表す。時刻tA1、tA2及びtA3がこの順番で訪れる。時刻tA1、tA2及びtA3は、夫々、第1、第2及び第3番目の検出用期間PDET[1]中の時刻であるとする。この状況下では、時刻tA2及びtA3間の或る特定時刻tA23以前において窪み部11[1]に二次側機器2が配置されておらず、該特定時刻tA23以降において窪み部11[1]に二次側機器2が配置されているものとする。このため、第1及び第2番目の検出用期間PDET[1]において対象電流値IDET[1]として検出されるべき入力電流IIN[1]の値は閾値ITHよりも小さい。一方で、第3番目の検出用期間PDET[3]において対象電流値IDET[1]として検出されるべき入力電流IIN[1]の値は閾値ITHよりも大きくなる。このため、時刻tA3以後、第1ブロックの動作モードは充電中モードに設定されて二次側機器2[1]の充電が成される。
[特徴的な例外処理]
第iブロックの動作モードが充電中モードに設定されている期間では、原則として、駆動回路32[i]は連続発振状態とされて充電用励磁電流が一次側コイル13[i]に連続的に供給される、と上述したが、原則処理の対となる例外処理について説明する。まず、図16(a)〜(c)を参照して、例外処理の必要性を説明する。
第iブロックの動作モードが充電中モードに設定されている期間では、原則として、駆動回路32[i]は連続発振状態とされて充電用励磁電流が一次側コイル13[i]に連続的に供給される、と上述したが、原則処理の対となる例外処理について説明する。まず、図16(a)〜(c)を参照して、例外処理の必要性を説明する。
図16(a)に示す如く、二次側機器2[i−2]〜2[i+2]が全て存在していない第1ケースと、図16(b)に示す如く、二次側機器2[i−1]及び2[i+1]が存在する一方で二次側機器2[i−2]、2[i]及び2[i+2]が存在しない第2ケースと、図16(c)に示す如く、二次側機器2[i−2]及び2[i+2]が存在する一方で二次側機器2[i−1]〜2[i+1]が存在しない第3ケースと、を考える。第1〜第3ケースを考える場合においては、iは3以上6以下の整数である。図16(a)〜(c)は、夫々、第1〜第3ケースにおける、Y軸方向から見た一次側コア12[i]の周辺イメージ図である。
第1ケースにおいては、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の全てに対して充電用励磁電流が供給されない。第2ケースにおいては、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]にのみ充電用励磁電流が供給される。第3ケースにおいては、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−2]及び13[i+2]にのみ充電用励磁電流が供給される。
そして、以下のような実験を行う。
第1ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN1[i]にて表す。
第2ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−1]〜13[i+1]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN2[i]にて表す。
第3ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−2]、13[i]及び[i+2]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN3[i]にて表す。
第1ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN1[i]にて表す。
第2ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−1]〜13[i+1]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN2[i]にて表す。
第3ケースにおいて、一次側コイル13[i−2]〜13[i+2]の内、一次側コイル13[i−2]、13[i]及び[i+2]にのみ励磁電流を供給する。この時に観測される入力電流IIN[i]の値を符号IIN3[i]にて表す。
値IIN1[i]及びIIN2[i]を比較すると、IIN2[i]はIIN1[i]よりも随分大きくなる。注目した一次側コイル13[i]に励磁電流を供給する時において、仮にそれに隣接した一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に同時に励磁電流を供給すると、一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]の発生磁束が第iブロックの磁気回路に影響して入力電流IIN[i]が増加するからである。
従って、第2ケースにおいて、第iブロックの検出用期間PDET[i]中にも一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する充電用励磁電流の供給を実行する、という制御を仮に行ったのならば、二次側機器2[i]の有無を正しく検出するために閾値ITHを二次側機器2の配置状況に応じて変更する必要が生じる、或いは、二次側機器2[i]の有無検出の精度が劣化する。
他方、一次側コイル13[i−2]及び13[i+2]と一次側コイル13[i]との空間的な距離が比較的大きいことに起因して、一次側コイル13[i−2]及び13[i+2]の発生磁束の、第iブロックの磁気回路に対する影響は軽微である。このため、IIN3[i]はIIN1[i]と殆ど変わらない。
これらの事情を考慮し、制御回路34は以下のような例外処理を実行する。
第iブロックの検出用期間PDET[i]中においては、第(i−1)及び第(i+1)ブロックの動作モードが充電中モードであるか否かを問わず(換言すれば、窪み部11[i−1]及び11[i+1]に二次側機器2が配置されているか否かに関わらず)、一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する励磁電流の供給を停止する。従って、第(i−1)及び第(i+1)ブロックの動作モードが充電中モードである場合、駆動回路32[i−1]及び32[i+2]における発振及び該発振による一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]への充電用励磁電流の供給は、検出用期間PDET[i]中において一時的に停止され、検出用期間PDET[i]の終了後に一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]への充電用励磁電流の供給が再開される。
第iブロックの検出用期間PDET[i]中においては、第(i−1)及び第(i+1)ブロックの動作モードが充電中モードであるか否かを問わず(換言すれば、窪み部11[i−1]及び11[i+1]に二次側機器2が配置されているか否かに関わらず)、一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する励磁電流の供給を停止する。従って、第(i−1)及び第(i+1)ブロックの動作モードが充電中モードである場合、駆動回路32[i−1]及び32[i+2]における発振及び該発振による一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]への充電用励磁電流の供給は、検出用期間PDET[i]中において一時的に停止され、検出用期間PDET[i]の終了後に一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]への充電用励磁電流の供給が再開される。
検出用期間PDET[i]中においても、一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]以外の一次側コイルへの充電用励磁電流の供給は許可される。即ち例えば、窪み部11[i−2]及び11[i+2]に二次側機器2が配置されていて第(i−2)及び第(i+2)ブロックの動作モードが充電中モードである場合、駆動回路32[i−2]及び32[i+2]における発振及び該発振による一次側コイル13[i−2]及び[i+2]への充電用励磁電流の供給は、検出用期間PDET[i]中においても実行される。
図17に、窪み部11[1]〜11[8]の全てに二次側機器2が配置され、第1〜第8ブロックの動作モードが全て充電中モードに設定されている第4ケースにおいて、実際に駆動回路32[1]〜32[8]に供給される入力電流IIN[1]〜IIN[8]の電流波形を示す。図17において、実線折れ線351〜358は、夫々、第4ケースにおいて観測される入力電流IIN[1]〜IIN[8]の電流波形を表している。図17において、横軸は時間に対応する。
所定時間が経過することに離散時刻t1、t2、t3、・・・、t8j+1、t8j+2、t8j+3、・・・が、順次この順番で訪れる(jは自然数)。離散時刻t1及びt8j+1は、検出用期間PDET[1]に属する時刻であり、離散時刻t2及びt8j+2は、検出用期間PDET[2]に属する時刻である。離散時刻t3及びt8j+3等についても同様である。即ち、離散時刻ti及びt8j+iは、検出用期間PDET[i]に属する時刻である。離散時刻t1以前及び以降において、第1〜第8ブロックの動作モードが全て充電中モードに設定されているものとする。
離散時刻t1又はt8j+1が属する検出用期間PDET[1]において、一次側コイル13[1]には検出用励磁電流としての励磁電流が供給され且つ一次側コイル13[3]〜13[8]には充電用励磁電流としての励磁電流が供給される一方、一次側コイル13[2]に対しては、充電用励磁電流としての励磁電流の供給が一時的に停止される。
離散時刻t8又はt8j+8が属する検出用期間PDET[8]において、一次側コイル13[8]には検出用励磁電流としての励磁電流が供給され且つ一次側コイル13[1]〜13[6]には充電用励磁電流としての励磁電流が供給される一方、一次側コイル13[7]に対しては、充電用励磁電流としての励磁電流の供給が一時的に停止される。
i=2、3、4、5、6又は7であるならば、離散時刻ti又はt8j+iが属する検出用期間PDET[i]において、一次側コイル13[i]には検出用励磁電流としての励磁電流が供給される一方で一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する充電用励磁電流としての励磁電流の供給は一時的に停止され、一次側コイル13[i]、13[i−1]及び13[i+1]以外の各一次側コイルに対しては、充電用励磁電流としての励磁電流が供給される。
離散時刻t8又はt8j+8が属する検出用期間PDET[8]において、一次側コイル13[8]には検出用励磁電流としての励磁電流が供給され且つ一次側コイル13[1]〜13[6]には充電用励磁電流としての励磁電流が供給される一方、一次側コイル13[7]に対しては、充電用励磁電流としての励磁電流の供給が一時的に停止される。
i=2、3、4、5、6又は7であるならば、離散時刻ti又はt8j+iが属する検出用期間PDET[i]において、一次側コイル13[i]には検出用励磁電流としての励磁電流が供給される一方で一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する充電用励磁電流としての励磁電流の供給は一時的に停止され、一次側コイル13[i]、13[i−1]及び13[i+1]以外の各一次側コイルに対しては、充電用励磁電流としての励磁電流が供給される。
今、時刻t3が属する検出用期間PDET[3]に注目し、注目した検出用期間PDET[3]の周辺における電流波形352〜354の拡大図を図18に示す。図17に示す状況と若干異なるが、説明の便宜上、時刻t3は注目した検出用期間PDET[3]の開示時刻であるとし、注目した検出用期間PDET[3]の終了時刻が時刻t3’であるとする。駆動回路32[3]の動作状態は、検出用期間PDET[3]の前後においても、検出用期間PDET[3]中においても同じであるが、検出用期間PDET[3]中における入力電流IIN[3]は、検出用期間PDET[3]の前後におけるそれよりも小さくなる。これは、時刻t3以前及び時刻t3’以後において発生する一次側コイル13[2]及び13[4]からの磁束の影響が、検出用期間PDET[3]中には存在しなくなることに起因する。
時刻t3以後、時刻t3’に向かうにつれて、波形353上の入力電流IIN[3]の値は徐々に或る値に収束するように減少してゆく。図18の波形353は、実際には、図19に示すようなローパスフィルタを介して得られる、入力電流IIN[3]の電圧信号波形である(図17では、このような波形のなまりの図示を割愛)。波形352等についても同様である。このようなローパスフィルタは、図10の電流検出部33を形成する上記A/D変換器の前段に設けられる。このローパスフィルタの存在を考慮し、電流検出部33は、時刻t3から微小時間Δtだけ経過した時点における入力電流IIN[3]をサンプリングすることで(より具体的には、時刻(t3+Δt)において上記ローパスフィルタから出力される、入力電流IIN[3]の電圧信号をサンプリングすることで)、対象電流値IDET[3]を得るようにする。但し、時刻(t3+Δt)は、時刻t3を起点とする検出用期間PDET[3]中の時刻であるとする。検出用期間PDET[3]に注目して対象電流値のサンプリングタイミングを説明したが、他の検出用期間についても同様である。
尚、上述の説明では、一次側コイル13[i]に励磁電流を供給している時の入力電流IIN[i]に対する、一次側コイル13[i−2]及び[i+2]への励磁電流供給の影響が軽微であることに鑑み、検出用期間PDET[i]においても一次側コイル13[i−2]及び[i+2]に対する充電用励磁電流の供給を許可しているが、その影響が無視できない程度に大きいのならば、検出用期間PDET[i]において、一次側コイル13[i−1]及び[i+1]に加えて、一次側コイル13[i−2]及び[i+2]に対する充電用励磁電流の供給も停止するようにしても良い。一次側コイル13[i−3]及び[i+3]等についても同様である。
上述のような制御を行うことで、近接する送電部(一次側コア及び一次側コイルから成る送電部)からの磁束の影響を軽減することができるため、二次側機器2の配置状態の如何に拠らず、各窪み部に二次側機器2が配置されているのか否かを共通の閾値にて検出することが可能となると共に検出精度の向上も図られる。
[励磁電流の検出]
ところで、窪み部11[i]に二次側機器2が配置されているか否かの判断を入力電流IIN[i]に基づいて行う方法を上述したが、入力電流の大きさと励磁電流の大きさが概ね比例関係にあることに鑑み、この判断を、入力電流IIN[i]の代わりに一次側コイル13[i]に供給される励磁電流に基づいて行うようにしても良い。
ところで、窪み部11[i]に二次側機器2が配置されているか否かの判断を入力電流IIN[i]に基づいて行う方法を上述したが、入力電流の大きさと励磁電流の大きさが概ね比例関係にあることに鑑み、この判断を、入力電流IIN[i]の代わりに一次側コイル13[i]に供給される励磁電流に基づいて行うようにしても良い。
この場合、一次側コイル13[1]〜13[8]に供給される励磁電流を検出対象電流として取り扱うようにし、一次側コイル13[1]〜13[8]に供給される励磁電流の大きさを対象電流値IDET[1]〜IDET[8]として電流検出部33に個別に検出させるようにするとよい。励磁電流の大きさとは、例えば、励磁電流の振幅又は実効値である。対象電流値IDET[1]〜IDET[8]を取得した後の動作は上述したものと同様である。
[対象電流値の変形検出方法例]
また、上述した方法(以下、基本方法)とは異なるが、以下の変形方法によって、対象電流値IDET[1]〜IDET[8]を検出するようにしてもよい。
また、上述した方法(以下、基本方法)とは異なるが、以下の変形方法によって、対象電流値IDET[1]〜IDET[8]を検出するようにしてもよい。
変形方法では、基本方法では存在していた検出用期間PDET[3]〜PDET[8]が削除される。即ち、変数iが3、4、5、6、7及び8である時、図3のステップS11の電流検出処理が成されない。
その代わり、変数iが1である場合におけるステップS11の電流検出処理の実行期間、即ち、検出用期間PDET[1]において、駆動回路32[1]、32[3]、32[5]及び32[7]に発振を行わせて一次側コイル13[1]、13[3]、13[5]及び13[7]に検出用励磁電流を流し、それらの検出用励磁電流が流れている時における入力電流IIN[1]、IIN[3]、IIN[5]及びIIN[7]の大きさ(即ち電流値)又は一次側コイル13[1]、13[3]、13[5]及び13[7]への励磁電流の大きさを、対象電流値IDET[1]、IDET[3]、IDET[5]及びIDET[7]として電流検出部33に検出させる。
それと共に、変数iが2である場合におけるステップS11の電流検出処理の実行期間、即ち、検出用期間PDET[2]において、駆動回路32[2]、32[4]、32[6]及び32[8]に発振を行わせて一次側コイル13[2]、13[4]、13[6]及び13[8]に検出用励磁電流を流し、それらの検出用励磁電流が流れている時における入力電流IIN[2]、IIN[4]、IIN[6]及びIIN[8]の大きさ(即ち電流値)又は一次側コイル13[2]、13[4]、13[6]及び13[8]への励磁電流の大きさを、対象電流値IDET[2]、IDET[4]、IDET[6]及びIDET[8]として電流検出部33に検出させる。
対象電流値IDET[1]、IDET[3]、IDET[5]及びIDET[7]の検出時においては、一次側コイル13[2]、13[4]、13[6]及び13[8]への励磁電流供給は禁止され、対象電流値IDET[2]、IDET[4]、IDET[6]及びIDET[8]の検出時においては、一次側コイル13[1]、13[3]、13[5]及び13[7]への励磁電流供給は禁止される、
即ち、変形方法に係る検出用期間PDET[1]中においては、第2、第4、第6及び第8ブロックの動作モードが充電中モードであるか否かを問わず(換言すれば、窪み部11[2]、11[4]、11[6]及び11[8]に二次側機器2が配置されているか否かに関わらず)、一次側コイル13[2]、13[4]、13[6]及び13[8]への励磁電流の供給は停止される。同様に、変形方法に係る検出用期間PDET[2]中においては、第1、第3、第5及び第7ブロックの動作モードが充電中モードであるか否かを問わず(換言すれば、窪み部11[1]、11[3]、11[5]及び11[7]に二次側機器2が配置されているか否かに関わらず)、一次側コイル13[1]、13[3]、13[5]及び13[7]への励磁電流の供給は停止される。
第1〜第8ブロックの動作モードが充電中モードである場合においては、検出用期間PDET[1]及びPDET[2]以外の期間中に、一次側コイル13[1]〜13[8]の夫々に対して連続的に充電用励磁電流が供給される。
変形方法によっても、対象電流値IDET[i]の検出時において一次側コイル13[i−1]及び13[i+1]に対する励磁電流の供給が成されないので、基本方法を採用した場合と同様の効果が得られる。但し、変形方法では、4つの対象電流値を同時又は略同時に検出する必要がある。このため、電流検出部33にA/D変換器を4つ設ける必要がある。或いは、1つのA/D変換器で4つの対象電流値を略同時に検出するべく、4つの対象電流値のサンプリングタイミングを少しずつずらす、といった処理等が必要となる。このため、変形方法よりも基本方法を採用する方が望ましい。
<<変形等>>
上述した説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈4を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
上述した説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈4を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述の実施形態では、一次側筐体1に設けられた窪み部の個数が8個であって、それに伴って一次側筐体1に設けられた送電部の個数が8個となっているが、一次側筐体1に設けられるべき窪み部及び送電部の個数はn個とすることができ(nは2以上の整数)、nを8以外の整数とすることもできる。
上述の実施形態では、一次側筐体1に設けられた窪み部の個数が8個であって、それに伴って一次側筐体1に設けられた送電部の個数が8個となっているが、一次側筐体1に設けられるべき窪み部及び送電部の個数はn個とすることができ(nは2以上の整数)、nを8以外の整数とすることもできる。
[注釈2]
上述の実施形態では、二次側機器2の外形形状が単三型又は単四型の乾電池のそれと同一であることを想定したが、二次側機器2の外形形状は、単三型及び単四型以外の汎用の乾電池(例えば、単一型又は単二型の乾電池)のそれと同じであっても良い。また、二次側機器2の外形形状を汎用の乾電池のそれと異ならせることも可能である。更に、二次側機器2は、二次電池21を駆動源とする円筒形状の電気機器(例えば、懐中電灯)であってもよい。
上述の実施形態では、二次側機器2の外形形状が単三型又は単四型の乾電池のそれと同一であることを想定したが、二次側機器2の外形形状は、単三型及び単四型以外の汎用の乾電池(例えば、単一型又は単二型の乾電池)のそれと同じであっても良い。また、二次側機器2の外形形状を汎用の乾電池のそれと異ならせることも可能である。更に、二次側機器2は、二次電池21を駆動源とする円筒形状の電気機器(例えば、懐中電灯)であってもよい。
[注釈3]
上述の実施形態では、充電可能な蓄電体として二次側機器2内に二次電池21を設けているが、二次電池21の代わりに二次電池以外の蓄電体(例えば、コンデンサ)を二次側機器2内に設けるようにしても良い。
上述の実施形態では、充電可能な蓄電体として二次側機器2内に二次電池21を設けているが、二次電池21の代わりに二次電池以外の蓄電体(例えば、コンデンサ)を二次側機器2内に設けるようにしても良い。
[注釈4]
例えば、以下のように考えることができる。窪み部11[1]〜11[8]は8つの二次側機器2を配置することのできる8つの配置部として機能する。尚、二次側機器2が配置されるべき部分は窪み部である必要は必ずしもない。例えば、一次側機器1の筐体表面に、複数の二次側機器2の配置場所を表す複数のマーカ(例えば四角枠形状のマーカ)を記しておくようにしても良い。この場合、該筐体表面上の各マーカが記された部分が配置部として機能し、ユーザは各マーカが記された部分に各二次側機器2を配置する。駆動回路32[1]〜32[8]は、一次側コイル13[1]〜13[8]に励磁電流を供給する励磁電流供給部を形成する。励磁電流供給部の構成要素に、制御回路34が更に含まれていると考えることも可能である。制御回路34は、対象電流値IDET[i]に基づいて窪み部11[i]に二次側機器2が配置されているか否かを検出する配置検出部としての機能を備える。
例えば、以下のように考えることができる。窪み部11[1]〜11[8]は8つの二次側機器2を配置することのできる8つの配置部として機能する。尚、二次側機器2が配置されるべき部分は窪み部である必要は必ずしもない。例えば、一次側機器1の筐体表面に、複数の二次側機器2の配置場所を表す複数のマーカ(例えば四角枠形状のマーカ)を記しておくようにしても良い。この場合、該筐体表面上の各マーカが記された部分が配置部として機能し、ユーザは各マーカが記された部分に各二次側機器2を配置する。駆動回路32[1]〜32[8]は、一次側コイル13[1]〜13[8]に励磁電流を供給する励磁電流供給部を形成する。励磁電流供給部の構成要素に、制御回路34が更に含まれていると考えることも可能である。制御回路34は、対象電流値IDET[i]に基づいて窪み部11[i]に二次側機器2が配置されているか否かを検出する配置検出部としての機能を備える。
1 一次側機器
2、2[i] 二次側機器
10 一次側筐体
11[i] 窪み部
12[i] 一次側コア
13[i] 一次側コイル
20 二次側筐体
21 二次電池
22 磁気フィルム
23 二次側コイル
24 フレキシブル基板
25 整流回路
31 整流回路
32[i] 駆動回路
33 電流検出部
34 制御回路
2、2[i] 二次側機器
10 一次側筐体
11[i] 窪み部
12[i] 一次側コア
13[i] 一次側コイル
20 二次側筐体
21 二次電池
22 磁気フィルム
23 二次側コイル
24 フレキシブル基板
25 整流回路
31 整流回路
32[i] 駆動回路
33 電流検出部
34 制御回路
Claims (4)
- 二次側コイル及び蓄電体が設けられた二次側機器が配置されるべき複数の配置部と、
前記複数の配置部に対して個別に割り当てられた複数の一次側コイルと、
前記複数の一次側コイルに個別に交流の励磁電流を供給する複数の駆動回路から成る励磁電流供給部と、
前記励磁電流の元となる前記複数の駆動回路への各入力電流の大きさ又は前記複数の駆動回路からの各励磁電流の大きさを対象電流値として検出する電流検出部と、を備えた非接触式充電器であって、
前記複数の駆動回路は、第1及び第2の駆動回路を含み、
前記複数の一次側コイルは、前記第1及び第2の駆動回路に対応する、互いに隣接した第1及び第2の一次側コイルを含み、
前記励磁電流供給部は、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第2の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止し、前記第2の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第1の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止する
ことを特徴とする非接触式充電器。 - 前記配置部ごとに、当該配置部に対応する対象電流値に基づいて当該配置部に前記二次側機器が配置されているか否かを検出する配置検出部を更に備え、
前記二次側機器が配置されていると検出された前記配置部に対応する一次側コイル及び駆動回路を用いて、電磁誘導により、前記配置部に配置された前記二次側機器内の蓄電体を充電する
ことを特徴とする請求項1に記載の非接触式充電器。 - 前記励磁電流供給部は、前記第1及び第2の駆動回路に対応する2つの配置部に前記二次側機器が配置されているか否かに関わらず、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第2の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止し、前記第2の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるときにおいて前記第1の一次側コイルに対する励磁電流の供給を停止する
ことを特徴とする請求項2に記載の非接触式充電器。 - 前記複数の駆動回路は、第3の駆動回路を更に含み、
前記複数の一次側コイルは、前記第3の駆動回路に対応する第3の一次側コイルを更に含み、
前記第1の一次側コイルは、前記第3の一次側コイルよりも、前記第2の一次側コイルの近くに配置され、
前記励磁電流供給部は、前記第1の駆動回路に対応する対象電流値が検出されるとき、前記第2の一次側コイルに対応する配置部に二次側機器が配置されているか否かに関わらず前記第2の一次側コイルへの励磁電流の供給を停止し、一方で前記第3の一次側コイルに対応する配置部に二次側機器が配置されているならば前記第3の一次側コイルには励磁電流を供給する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の非接触式充電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009170189A JP2011030284A (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | 非接触式充電器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009170189A JP2011030284A (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | 非接触式充電器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2011030284A true JP2011030284A (ja) | 2011-02-10 |
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ID=43638367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009170189A Pending JP2011030284A (ja) | 2009-07-21 | 2009-07-21 | 非接触式充電器 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2009
- 2009-07-21 JP JP2009170189A patent/JP2011030284A/ja active Pending
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