JP2011029009A - リチウムイオン組電池管理装置、管理方法およびリチウムイオン組電池システム - Google Patents

リチウムイオン組電池管理装置、管理方法およびリチウムイオン組電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 複数のリチウムイオン二次電池を組電池としてフロート充電使用する場合に、より高い安全性を確保する。
【解決手段】 充電を開始してから単組電池3の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、単組電池3内のリチウムイオンセル2の充電電圧が所定電圧外の場合に、このリチウムイオンセル2の充電電圧を所定電圧内に調整し、充電量が所定充電量に達しても充電初期状態を脱しない場合に、この単組電池3の充電を停止するとともに、この単組電池3からの放電は常時可能な状態とする。
【選択図】 図6

Description

この発明は、リチウムイオン二次電池を複数接続した組電池を管理するリチウムイオン組電池管理装置、管理方法および、この装置を備えたリチウムイオン組電池システムに関する。
リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高い、自己放電量が少ない、などという利点を有し、自動車用蓄電池や電気・電子機器用蓄電池などとして広く使用されている。また、使用目的に応じた電圧や容量を得るために、単電池であるリチウムイオンセルを複数接続して組電池を構成し、使用する場合がある。一方、リチウムイオン二次電池は、過充電などによって異常発熱が生じ、さらには、電解液が有機溶剤であるために発火事故が発生するおそれがある。
このため、組電池として使用する場合に、各リチウムイオンセルを適正に充電するために、バイパス回路を設けた技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この技術は、複数のリチウムイオンセルを直列に接続して電池回路列を構成し、この電池回路列を複数並列に接続する。また、各リチウムイオンセルにバイパス回路を設け、それぞれのリチウムイオンセルが充電完了電圧に達した際に、対応するバイパス回路で充電電流をバイパスし、さらに、同一電池回路列内のすべてのリチウムイオンセルが充電完了電圧に達した場合に、この電池回路列を充電回路から切り離す。これにより、リチウムイオンセルの過充電を防止する、というものである。
特開2006−318843号公報
ところで、充電電圧が高いリチウムイオンセルに対して充電電流をバイパスしたり、放電させたりしても、各リチウムイオンセルを適正に充電できない場合がある。すなわち、リチウムイオンセルの異常により、バイパスなどをしても充電電圧が下がらない場合や、一部のリチウムイオンセルの充電電圧が上がらない場合がある。このような場合、上記特許文献1に記載のように充電完了電圧に達したリチウムイオンセルの充電電流をバイパスなどしても、各リチウムイオンセルを適正に充電できないばかりでなく、このような充電状態を継続することで、すべてのまたは一部のリチウムイオンセルが過充電状態となる場合がある。すなわち、単に充電電流をバイパスなどするのみでは、過充電を防止することができず、異常発熱などを招くおそれがある。
特に、リチウムイオンセルがフロート充電(浮動充電)状態で使用・運用される場合、常に充電状態となっているため、上記のようにリチウムイオンセルの異常がある場合、過充電、さらには異常発熱などを招くおそれが高い。さらに、組電池の総電圧が所定のフロート充電電圧に達する前の充電初期においては、リチウムイオンセルの特性や仕様容量、残容量などに応じて、充電電流の変化や充電電圧の変化などの充電挙動が異なり、各リチウムイオンセル間での差異も生じる。従って、フロート充電の充電初期においては、過充電や異常発熱などが生じるおそれがあり、このような充電初期における安全性を高めることが、リチウムイオンセルをフロート充電で使用するためには必要であると、本出願人は考えるに至った。
そこでこの発明は、複数のリチウムイオン二次電池を組電池としてフロート充電使用する場合に、より高い安全性を確保することを可能にするリチウムイオン組電池管理装置、管理方法およびリチウムイオン組電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池を管理するリチウムイオン組電池管理装置であって、リチウムイオン二次電池の充電電圧を監視し、リチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧内になるように調整するセルコントローラと、前記単組電池ごとに設けられ、単組電池をフロート充電する充電源と該単組電池との接続を接離する充電スイッチと、前記単組電池ごとに設けられ、単組電池から電力を供給される負荷設備と該単組電池との接続を接離する放電スイッチと、を備え、充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が前記所定電圧外の場合に、前記セルコントローラによる調整を行い、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチを切り離して該単組電池の充電を停止するとともに、前記放電スイッチは接続状態を維持して該単組電池からの放電を可能とする、ことを特徴とする。
この発明によれば、充電初期状態において、各リチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧外になると、所定電圧内になるようにセルコントローラによる調整が行われる。また、充電初期状態で充電量が所定充電量に達すると、この単組電池への充電が停止されるとともに、この単組電池からの放電は可能とされる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置において、充電時間が前記リチウムイオン二次電池の容量と前記充電源の容量とに基づく所定時間に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする。
この発明によれば、充電初期状態での充電時間が、例えば、リチウムイオン二次電池の仕様容量と充電源の充電容量とに基づく最大充電時間に達した場合に、この単組電池への充電が停止されるとともに、この単組電池からの放電は可能とされる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置において、充電量が前記リチウムイオン二次電池の仕様容量に基づく所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする。
この発明によれば、充電初期状態での充電量が、例えば、リチウムイオン二次電池の仕様容量の所定倍に達した場合に、この単組電池への充電が停止されるとともに、この単組電池からの放電は可能とされる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置において、充電量が前記リチウムイオン二次電池の充電前の残容量に基づく所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする。
この発明によれば、充電初期状態での充電量が、例えば、リチウムイオン二次電池の仕様容量から充電前の残容量を差し引いた容量(満充電に足らない容量)の所定倍に達した場合に、この単組電池への充電が停止されるとともに、この単組電池からの放電は可能とされる。
請求項5に記載の発明は、リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池を管理するリチウムイオン組電池管理方法であって、充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧外の場合に、該リチウムイオン二次電池の充電電圧を前記所定電圧内に調整し、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、該単組電池の充電を停止するとともに、該単組電池からの放電は常時可能な状態とする、ことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池システムであって、リチウムイオン二次電池の充電電圧を監視し、リチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧内になるように調整するセルコントローラと、前記単組電池ごとに設けられ、単組電池をフロート充電する充電源と該単組電池との接続を接離する充電スイッチと、前記単組電池ごとに設けられ、単組電池から電力を供給される負荷設備と該単組電池との接続を接離する放電スイッチと、を備え、充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が前記所定電圧外の場合に、前記セルコントローラによる調整を行い、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチを切り離して該単組電池の充電を停止するとともに、前記放電スイッチは接続状態を維持して該単組電池からの放電を可能とする、ことを特徴とする。
請求項1、5および6に記載の発明によれば、充電初期状態で充電量が所定充電量に達すると、この単組電池への充電が停止される。つまり、充電をある程度まで行っても、リチウムイオン二次電池の異常などにより単組電池の総電圧が所定の電圧に達しない場合に、充電が停止される。このため、リチウムイオン二次電池間でのバラツキが大きく不安定な充電初期状態において、過充電や異常発熱などを防止し、安全性を高めることが可能となる。しかも、単組電池ごとに充電を停止するため、ある単組電池内のリチウムイオン二次電池に異常が発生した場合でも、その単組電池の充電のみが停止され、他の単組電池は影響を受けず、他の単組電池によって電池機能・運用を維持することが可能となる。また、充電を停止しても、この単組電池からの放電が可能なため、電池のバックアップ・予備電源としての機能を維持することができる。
請求項2に記載の発明によれば、充電初期状態での充電時間が、電池の容量と充電源の容量とに基づく所定時間に達した場合に、充電が停止される。つまり、電池の容量と充電源の容量に応じた充電時間、充電量まで充電しても、単組電池の総電圧が所定の電圧に達しない場合に、充電が停止される。このため、電池の容量と充電源の容量に応じて、適正に安全性を確保することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、リチウムイオン二次電池の仕様容量に基づく所定充電量に達した場合に、充電が停止される。つまり、電池の仕様容量に応じた充電量まで充電しても、単組電池の総電圧が所定の電圧に達しない場合に、充電が停止される。このため、電池の仕様容量に応じて、適正に安全性を確保することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、リチウムイオン二次電池の充電前の残容量に基づく所定充電量に達した場合に、充電が停止される。つまり、電池の充電前の残容量に応じた充電量まで充電しても、単組電池の総電圧が所定の電圧に達しない場合に、充電が停止される。このため、電池の残容量、状態に応じて、適正に安全性を確保することが可能となる。
この発明の実施の形態に係るリチウムイオン組電池システムを無停電電源装置に適用した状態を示す概略構成図である。 図1のシステムのセルコントローラを示す概略構成図である。 図1のシステムの単組電池管理ユニットを示す概略構成ブロック図である。 図1のシステムの運用開始時の処理、作用を示すフローチャートである。 図1のシステムの初充電モードの処理、作用を示すフローチャートである。 図1のシステムの充電初期ルーチンの処理、作用を示すフローチャートである。 図1のシステムのフロート充電モードの処理、作用を示すフローチャートである。 図7の続きを示すフローチャートである。 図1のシステムの放電モードの処理、作用を示すフローチャートである。 図1のシステムの回復充電モードの処理、作用を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態に係るリチウムイオン組電池システムを整流装置に適用した状態を示す概略構成図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係るリチウムイオン組電池システム1を無停電電源装置(UPS:Uniterruptible Power Sypply)に適用した状態を示す概略構成図である。このリチウムイオン組電池システム1は、単電池であるリチウムイオンセル(リチウムイオン二次電池)2が複数直列に接続されて単組電池3が構成され、さらにこの単組電池3が複数並列に接続されてリチウムイオン組電池が構成されており、このようなリチウムイオン組電池を管理するリチウムイオン組電池管理装置を備えるものである。ここで、リチウムイオン組電池は、後述するように、フロート充電で使用・運用され、通常時は常に充電状態となっている。
リチウムイオン組電池管理装置は、複数のセルコントローラ4、単組電池管理ユニット5、充電スイッチ6、放電スイッチ7と、単一の監視装置8とを備えている。また、この実施の形態では、直列に連続する6〜12個のリチウムイオンセル2を1モジュール31とし、このモジュール31が複数直列に接続されて単組電池3が構成されている。そして、セルコントローラ4は、モジュール31ごとに配設され、単組電池管理ユニット5、充電スイッチ6および放電スイッチ7は、単組電池3ごとに配設されている。
セルコントローラ4は、各リチウムイオンセル2の電圧や温度などのセル状態を測定、監視するとともに、各リチウムイオンセル2の充電電圧が所定値内になるように調整するものである。具体的には、図2に示すように、各リチウムイオンセル2に配設された測定調整部41と、各測定調整部41と通信可能に接続されたモジュール管理部42とを備えている。測定調整部41は、リチウムイオンセル2の電圧(充電中の電圧、放電中の電圧)や温度、後述するバイパス回路部に流れるバイパス電流などを測定する測定器部と、充電電流をバイパスさせるとともにリチウムイオンセル2を放電させるバイパス回路部とを備えている。そして、測定器部で測定されたリチウムイオンセル2の充電電圧が所定電圧(後述する電圧VCmax)よりも高い場合に、バイパス回路部によって充電電流のバイパスとセル2の放電とを行って電圧を下げ、充電電圧を所定電圧内に調整するようになっている。また、モジュール管理部42は、各測定調整部41を制御するとともに、各測定調整部41で測定されたリチウムイオンセル2の電圧や温度などのセル状態を、リアルタイムに単組電池管理ユニット5に送信する機能を備えている。
単組電池管理ユニット5は、対応する単組電池3内の各セルコントローラ4から受信したセル状態を解析するとともに、この単組電池3の充電電流や放電電流、総電圧などの単組電池状態を監視、解析するものである。具体的には、図3に示すように、主として、計測器群51と、通信部52と、入力部53と、警報部54と、制御部55と、これらを制御などする中央処理部56とを備えている。
計測器群51は、単組電池3の充電電流や放電電流を計測する電流計や、単組電池3の総電圧(充電中の電圧、放電中の電圧)を計測する電圧計などの計器から構成されている。通信部52は、各セルコントローラ4および監視装置8とデータ通信を行うための通信インターフェイスであり、各セルコントローラ4からセル状態などを受信したり、セル状態や単組電池状態などを監視装置8に送信したりするものである。入力部53は、中央処理部56で後述するようにして解析、処理するための判断基準値(閾値)、具体的には、リチウムイオンセル2の仕様容量、許容電圧や許容温度および、単組電池3の許容充電電流や許容放電電流、後述する判断基準1〜3などを入力、設定するものである。
警報部54は、中央処理部56によって後述するようにしてリチウムイオンセル2の異常あるいは単組電池3全体の異常などと判断された場合に、警報を発するものであり、LEDランプや警報ブザーなどで構成されている。また、リチウムイオンセル2が異常の場合には、該当するモジュール31とリチウムイオンセル2を表示するようになっている。制御部55は、中央処理部56による後述するような解析・処理結果に基づいて、充電スイッチ6および放電スイッチ7に制御信号(開閉信号)を送信するものである。
中央処理部56は、各セルコントローラ4から受信したセル状態や、計測器群51で計測された単組電池状態などに基づいて、警報部54の制御、制御部55(スイッチ6、7)、および各セルコントローラ4への指令送信などを行うものである。具体的には、後述するリチウムイオン組電池管理装置およびリチウムイオン組電池システム1の作用、動作が得られるように、処理を行う。
充電スイッチ6は、単組電池3をフロート充電する充電源とこの単組電池3との接続を接離するスイッチである。すなわち、図1に示すように、商用電源100からの電力が交流直流変換器101で直流に変換され、充電スイッチ6を介して単組電池3に供給されるようになっている。この充電スイッチ6は、通常、オン(接続)状態となっている。
放電スイッチ7は、単組電池3から電力を供給される負荷設備103とこの単組電池3との接続を接離するスイッチである。すなわち、単組電池3からの電力が、放電スイッチ7を介して直流交流変換器102で交流に変換され、負荷設備103に供給されるようになっている。この放電スイッチ7は、直列に接続されたスイッチ本体71とダイオード72とから構成され、ダイオード72は、単組電池3からの電流の流れのみを許容する機能を有する。そして、通常時はスイッチ本体71がオン状態で、単組電池3からの放電が常時可能であり、放電スイッチ7を介して単組電池3には電力が供給されないようになっている。
これらの充電スイッチ6と放電スイッチ7とは、対応する単組電池管理ユニット5によって制御されるようになっている。すなわち、上記のように、単組電池管理ユニット5の中央処理部56による解析・処理結果に基づき、制御部55から制御信号が送信されると、これを受けて充電スイッチ6および放電スイッチ7が開閉するものである。
監視装置8は、各単組電池管理ユニット5からセル状態や単組電池状態、および中央処理部56による解析・処理結果などを受信、収集し、これらのデータを蓄積する装置である。また、この監視装置8は、蓄積したデータを出力(表示、印刷等)したり、集計したりする機能を備えている。さらに、監視装置8は、LAN回線、公衆回線等を利用してデータを遠隔地の監視センタ等に転送できる機能を備えている。
以上のようなセルコントローラ4、単組電池管理ユニット5および監視装置8には、通常時は交流直流変換器101を介して商用電源100から電力が供給され、商用電源100からの電力供給が停止(停電)すると、各単組電池3から電力が供給されるようになっている。
次に、このような構成のリチウムイオン組電池管理装置およびリチウムイオン組電池システム1の作用、動作や管理方法について、図4〜10のフローチャートに基づいて説明する。
まず、リチウムイオン組電池システム1の運用開始前には、充電スイッチ6と放電スイッチ7とがともに「開」状態であり、すべての単組電池3が非充電状態となっている。そして、運用開始時に、図4に示すように、各単組電池管理ユニット5の中央処理部56によって、制御回路(セルコントローラ4、管理ユニット5)の動作が正常であるか否かが判断され(ステップS1)、正常の場合には、すべてのリチウムイオンセル2の電圧が内部短絡などがない正常な起電力VC0以上であるか否かが中央処理部56によって判断される(ステップS2)。次に、正常な起電力VC0以上である場合には、すべてのリチウムイオンセル2の温度が、セル2を安全に使用できる上限温度Th℃以下であるか否かが判断され(ステップS3)、上限温度Th℃以下の場合には、充電スイッチ6および放電スイッチ7がオン(閉)され、各単組電池3が系統に接続される(ステップS4)。
これにより、商用電源100からの電力が充電スイッチ6を介して単組電池3に供給され、フロート充電が開始される。また、商用電源100からの電力は、交流直流変換器101および直流交流変換器102を介して、負荷設備103に供給される。一方、制御回路の動作が正常でない場合(ステップS1で「N」の場合)および、セル2の電圧が正常な起電力VC0以上でない場合(ステップS2で「N」の場合)には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の運用が停止される(ステップS5)。また、セル2の温度が上限温度Th℃以下でない場合(ステップS3で「N」の場合)には、警報部54から警報が発生され(ステップS6)、上限温度Th℃以下になるまで充電スイッチ6と放電スイッチ7がオンされない。
上記のようにして単組電池3が系統に接続されると、初充電モードに移り、図5に示すように、まず、充電電流がゼロ以上であるか否か、つまり充電可能状態であるか否かが、中央処理部56によって判断される(ステップS11)。そして、充電電流がゼロ以上でない場合には、後述する放電モードに移り、ゼロ以上の場合には、単組電池3の総電圧が、上限総充電電圧VTmax以下であるか否かが判断される(ステップS12)。ここで、上限総充電電圧VTmaxとは、充電中の総電圧として許容される上限の電圧であり、例えば、次のように算出される(最適値の1%増)。
VTmax={セル2の数×単セル2の仕様最適充電電圧(例えば、4.1V)}
×1.01
そして、上限総充電電圧VTmax以下でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の充電スイッチ6がオフ(開)されて充電が停止され、さらに、すべての測定調整部41のバイパス回路がオフされる(ステップS13)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。なお、上限総充電電圧VTmax以下でない場合には、交流直流変換器101の電圧調整が不良と考えられ、交流直流変換器101の出力電圧が調整される。一方、上限総充電電圧VTmax以下の場合には、単組電池3の総電圧が、下限総充電電圧VTmin以上であるか否か(所定の電圧に達していないか)が判断される(ステップS14)。ここで、下限総充電電圧VTminとは、単組電池3をフロート充電モードで充電する場合の仕様上の許容される下限電圧であり、例えば、次のように算出される(最適値の1%減)。
VTmin={セル2の数×単セル2の仕様最適充電電圧(例えば、4.1V)}
×0.99
そして、下限総充電電圧VTmin以上である場合には、フロート充電モードに移り、下限総充電電圧VTmin以上でない場合には、すなわち充電初期状態の場合には、充電初期ルーチンを行う(ステップS15)。この充電初期ルーチンでは、図6に示すように、まず、中央処理部56によって、すべてのセル2の温度が上限温度Th℃以下であるか否かが判断され(ステップS21)、上限温度Th℃以下である場合には、充電電流が許容最大充電電流(セル2が許容できる最大の充電電流)Ic以下であるか否かが判断される(ステップS22)。そして、許容最大充電電流Ic以下の場合には、ステップS24に移り、すべてのセル2の温度が上限温度Th℃以下でない場合および、充電電流が許容最大充電電流Ic以下でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の充電スイッチ6がオフされて充電が停止され、さらに、すべての測定調整部41のバイパス回路がオフされる(ステップS23)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。
ステップS24では、セル2の電圧が上限セル充電電圧VCmax以下であるか否かが判断される。ここで、上限セル充電電圧VCmaxとは、リチウムイオンセル2をフロート充電する場合の仕様上の許容される上限電圧であり、例えば、次のように算出される。
VCmax=単セル2の仕様最適充電電圧(例えば、4.1V)
+許容誤差電圧(例えば、20mV)
そして、上限セル充電電圧VCmax以下である場合(ステップS24で「Y」の場合)で、このセル2のバイパス回路がオンの場合には、バイパス放電を中止する(ステップS25)。すなわち、セル2の電圧が所定電圧内であるため、バイパス放電を行わない状態とする。一方、上限セル充電電圧VCmax以下でない場合には、このセル2の電圧が、異常上限セル電圧VEmax以上であるか否かが判断され(ステップS26)、異常上限セル電圧VEmax以上の場合には、上記ステップS23に移り、該当する単組電池3の充電停止などが行われる。なお、異常上限セル電圧VEmaxについては、後述する。一方、異常上限セル電圧VEmax以上でない場合には、このセル2のバイパス回路をオンしてバイパス放電する(ステップS27)。すなわち、セル2の電圧が所定電圧外であるため、バイパス回路(測定調整部41)でセル2の充電電圧が所定値内になるように調整する。なお、既にバイパス回路がオンの場合には、オン状態を維持する。このようなステップS24〜S27の処理を、すべてのセル2に対して行う。
その後、充電初期状態での充電量が所定充電量に達したか否かが判断される(ステップS28)。具体的には、次のような判断基準1〜3によって判断されるが、いずれの判断基準1〜3によって判断するかは、求められる精度、機器構成の容易性、リチウムイオンセル2の特性などに基づいて決定される。
「判断基準1」
充電時間が、リチウムイオンセル2の容量と充電源の容量とに基づく所定時間に達したか否かを判断基準とする。すなわち、充電時間の経過に伴って充電量も増加するため、充電量に代わって、充電時間が所定時間に達したか否かを判断基準とする。具体的には、充電時間が、例えば、リチウムイオンセル2の仕様容量と商用電源100および交流直流変換器101の充電容量とに基づく最大充電時間、つまり商用電源100および交流直流変換器101で未充電のセル2を充電するのに要する最大の充電時間に達したか否かを判断基準とする。ここで、仕様容量とは、リチウムイオンセル2を満充電した場合の仕様上の容量である。また、リチウムイオンセル2の仕様容量ではなく、実容量・残容量と充電源の容量とに基づく所定時間に達したか否かを判断基準としてもよい。
「判断基準2」
充電量が、リチウムイオンセル2の仕様容量に基づく所定充電量に達したか否かを判断基準とする。すなわち、リチウムイオンセル2の仕様容量によって必要とする充電量も異なるため、仕様容量に基づく所定充電量を閾値とする。具体的には、充電量が、例えば、リチウムイオンセル2の仕様容量の所定倍に達したか否かを判断基準とする。ここで、所定倍は、リチウムイオンセル2の仕様容量や安全性などを考慮して、セル2の残容量等にかかわらず確実に充電でき、かつ過充電にならないように設定され、例えば、1.2倍に設定される。
「判断基準3」
充電量が、リチウムイオンセル2の充電前の残容量に基づく所定充電量に達したか否かを判断基準とする。すなわち、リチウムイオンセル2の残容量によって必要とする充電量も異なるため、残容量に基づく所定充電量を閾値とする。具体的には、充電量が、例えば、リチウムイオンセル2の仕様容量から充電前の残容量を差し引いた容量(満充電に足らない容量)の所定倍に達したか否かを判断基準とする。ここで、所定倍は、「判断基準2」の場合と同様にして設定する。
このような判断基準1〜3において、充電量は、計測器群51で計測された充電電流値と充電電圧値とに基づいて中央処理部56で算出され、充電時間は、中央処理部56によって計時される。また、リチウムイオンセル2の残容量は、計測器群51で計測された放電電流値と放電時間とに基づいて中央処理部56で算出される。例えば、残容量100%である満充電状態から30%の放電が行われた場合には、残容量が70%と算出され、残容量70%の状態から30%の放電が行われた場合には、残容量が40%と算出される。
以上のようにして、充電初期状態での充電量が所定充電量に達したか否かが判断され、達した場合(ステップS28で「N」の場合)、つまり、充電量が所定充電量に達しても充電初期状態を脱しない場合には、上記ステップS23に移り、該当する単組電池3の充電停止などが行われる。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。一方、充電量が所定充電量に達していない場合には、ステップS11に戻り、同様な処理を繰り返す。
次に、フロート充電モードでは、図7、8に示すように、まず、制御回路の動作が正常であるか否かが判断される(ステップS31)。そして、正常でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の充電スイッチ6がオフされて充電が停止され、さらに、すべての測定調整部41のバイパス回路がオフされる(ステップS32)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。一方、正常な場合には、充電電流がゼロ以上であるか否かが判断され(ステップS33)、充電電流がゼロ以上でない場合には、後述する放電モードに移り、ゼロ以上の場合には、単組電池3の総電圧が下限総充電電圧VTmin以上であるか否かが判断される(ステップS34)。そして、下限総充電電圧VTmin以上でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生され(ステップS35)、下限総充電電圧VTmin以上の場合には、単組電池3の総電圧が上限総充電電圧VTmax以下であり(ステップS36)、すべてのリチウムイオンセル2の温度が上限温度Th℃以下であり(ステップS37)、かつ充電電流が許容最大充電電流Ic以下(ステップS38)であるか否かが判断される。そして、これらの要件を満たさない場合には、ステップS32と同様にして、該当する単組電池3の充電停止などが行われる(ステップS39)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。
一方、これらの要件を満たす場合には、各リチウムイオンセル2の電圧が上限セル分布電圧VAmax以下であるか否かが判断される(ステップS40)。ここで、上限セル分布電圧VAmaxとは、実際の充電状態、つまり実際の単組電池3の総電圧において、各セル2の充電電圧にバラツキが生じる場合に、そのバラツキが許容される上限の電圧(平均電圧に対する上限の電圧)であり、例えば、次のように算出される。
VAmax=単組電池3の総電圧÷セル2の数+許容誤差電圧(例えば、20mV)
そして、上限セル分布電圧VAmax以下のセルで、このセル2のバイパス回路がオンの場合には、バイパス放電を中止する(ステップS41)。続いて、このリチウムイオンセル2の電圧が下限セル分布電圧VAmin以上であるか否かが判断される(ステップS42)。ここで、下限セル分布電圧VAminとは、実際の充電状態において、各セル2の充電電圧にバラツキが生じる場合に、そのバラツキが許容される下限の電圧(平均電圧に対する下限の電圧)であり、例えば、次のように算出される。
VAmin=単組電池3の総電圧÷セル2の数−許容誤差電圧(例えば、20mV)
そして、下限セル分布電圧VAmin以上でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生される(ステップS43)。さらに、同一のセル2で、このような下限セル分布電圧VAmin未満の状態が所定時間継続している場合(ステップS44で「Y」の場合)には、ステップS32と同様にして、該当する単組電池3の充電停止などが行われる(ステップS45)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。一方、すべてのセル2の電圧が下限セル分布電圧VAmin以上の場合(ステップS42で「Y」の場合)、あるいは、下限セル分布電圧VAmin未満の状態が所定時間継続していない場合(ステップS44で「N」の場合)には、ステップS33に戻って同様の処理を繰り返す。ここで、ステップS44における所定時間は、下限セル分布電圧VAmin未満の状態が継続した場合に、セル2の内部異常やセル2間の接続異常などのおそれがある時間、あるいは過充電を回避できる時間であり、セル2の特性、容量などによって設定される。
また、いずれかのリチウムイオンセル2の電圧が上限セル分布電圧VAmax以下でない場合(ステップS40で「N」の場合)には、このセル2のバイパス回路をオンしてバイパス放電する(ステップS46)。なお、既にバイパス回路がオンの場合には、オン状態を維持する。次に、同一のセル2で、このようなバイパス放電の状態が所定時間継続している場合(ステップS47で「Y」の場合)には、上記ステップS45の処理が行われる。一方、所定時間継続していない場合(ステップS47で「N」の場合)には、このセル2の電圧が、異常上限セル電圧VEmax以上であるか否かが判断される(ステップS48)。ここで、異常上限セル電圧VEmaxとは、実際の充電状態において、各セル2の充電電圧にバラツキが生じる場合に、セル2に内部異常などのおそれがある電圧閾値であり、例えば、次のように算出される。
VEmax=単組電池3の総電圧÷セル2の数+異常電圧差(例えば、80mV)
そして、異常上限セル電圧VEmax以上の場合には、上記ステップS45の処理が行われ、異常上限セル電圧VEmax以上でない場合には、ステップS33に戻って同様の処理を繰り返す。ここで、ステップS47における所定時間は、バイパス放電を行っても上限セル分布電圧VAmax以下にならない状態が継続した場合に、セル2の内部異常やセル2間の接続異常などのおそれがある時間、あるいは過充電を回避できる時間であり、セル2の特性、容量などによって設定される。以上のようにして、各単組電池3のすべてのセル2に対して、充電電圧の異常判断、調整が行われる。
次に、商用電源100からの電力供給が停止すると、各単組電池3が放電を開始し、各単組電池3から放電スイッチ7を介して電力が負荷設備103に供給されるとともに、セルコントローラ4、単組電池管理ユニット5および監視装置8に対して電力が供給される。このような放電モードでは、図9に示すように、まず、充電電流がゼロ以上であるか否かが判断され(ステップS51)、充電電流がゼロ以上の場合には、後述する回復充電モードに移り、ゼロ以上でない場合には、次の3つの要件を満たすか否かが判断される。すなわち、すべてのリチウムイオンセル2の温度が上限温度Th℃以下であるか(ステップS52)、放電電流が許容最大放電電流Id以下であるか(ステップS53)、各セル2の電圧が放電終止電圧VL1以上であるか(ステップS54)、が判断される。ここで、放電終止電圧VL1とは、放電を終了・停止させる仕様上の電圧であり、リチウムイオンセル2の仕様容量、放電電流などによって設定される。そして、これらの要件を満たす場合(ステップS52〜S54で「Y」の場合)には、ステップS51に戻り、同様の処理を繰り返す。
一方、いずれかの要件を満たさない場合(ステップS52〜S54のいずれかで「N」の場合)には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の放電スイッチ7のスイッチ本体71がオフされて放電が停止される(ステップS55)。すなわち、負荷設備103への電力供給が停止される。と同時に、充電スイッチ6がオフされる。
この状態では、この単組電池3からセルコントローラ4、単組電池管理ユニット5および監視装置8に対する、電力供給は継続される。そして、単組電池3のいずれかのセル2の電圧が過放電電圧VL2よりも低くなった場合(ステップS56で「N」の場合)には、セルコントローラ4などへの電力供給も停止される(ステップS57)。ここで、過放電電圧VL2とは、リチウムイオンセル2を保護するために必要な最低限の電圧であり、リチウムイオンセル2の特性、周囲温度などによって設定される。
次に、放電後に充電を行う回復充電モードでは、図10に示すように、まず、制御回路の動作が正常であるか否かが判断される(ステップS61)。そして、正常でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の充電スイッチ6がオフされて充電が停止され、さらに、すべての測定調整部41のバイパス回路がオフされる(ステップS62)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。一方、正常な場合には、充電電流がゼロ以上であるか否かが判断され(ステップS63)、充電電流がゼロ以上でない場合には、放電モードに移り、ゼロ以上の場合には、単組電池3の総電圧が上限総充電電圧VTmax以下であるか否かが判断される(ステップS64)。
そして、上限総充電電圧VTmax以下でない場合には、該当する単組電池3の警報部54から警報が発生されるとともに、この単組電池3の充電スイッチ6がオフされて充電が停止され、さらに、すべての測定調整部41のバイパス回路がオフされる(ステップS65)。このとき、放電スイッチ7は接続状態が維持され、常時放電が可能となっている。一方、上限総充電電圧VTmax以下の場合には、単組電池3の総電圧が下限総充電電圧VTmin以上であるか否かが判断される(ステップS66)。そして、下限総充電電圧VTmin以上である場合には、フロート充電モードに移り、下限総充電電圧VTmin以上でない場合には、すなわち充電初期状態の場合には、上記の充電初期ルーチンが行われる(ステップS67)。
このような処理が充放電のたびに行われ、同時に、各単組電池管理ユニット5から監視装置8に対して、セル状態や単組電池状態、解析・処理結果などが逐次送信され、監視装置8にてこれらのデータが蓄積、集計される。そして、蓄積されたデータを解析することで、組電池システム1全体をより安全、適正に運用することが可能となるものである。
以上のように、このリチウムイオン組電池管理装置、管理方法およびリチウムイオン組電池システム1によれば、各リチウムイオンセル2の温度や充電電圧など、さらには各単組電池3の充電電流や充電電圧、放電電流などに基づいて、単組電池3ごとに充放電を制御するため、高い安全性を確保することが可能となる。すなわち、セル温度や充電電圧などが異常と判断すると、その単組電池3への充電を停止するため、過充電による異常発熱などを防止することが可能となる。
特に、充電初期状態のままで充電量が所定充電量に達すると、この単組電池3への充電が停止されるため、リチウムイオンセル2間でのバラツキが大きく不安定な充電初期状態において、過放電や異常発熱などを防止し、より安全性を高めることが可能となる。より具体的には、上記の判断基準1によれば、リチウムイオンセル2の容量と充電源の容量に応じて、適正に安全性を確保することが可能となり、上記の判断基準2によれば、リチウムイオンセル2の仕様容量に応じて、適正に安全性を確保することが可能となる。また、上記の判断基準3によれば、リチウムイオンセル2の残容量、状態に応じて、適正に安全性を確保することが可能となる。
しかも、単組電池3ごとに充電を停止するため、ある単組電池3内のリチウムイオンセル2に異常が発生した場合でも、その単組電池3の充電のみが停止され、他の単組電池3は影響を受けず、他の単組電池3によって組電池システム1の機能・運用を維持することが可能となる。また、充電を停止しても、この単組電池3からの放電が可能なため、単組電池3のバックアップ・予備電源としての機能を維持することができる。
さらに、放電中にいずれかのセル2の電圧が放電終止電圧VL1よりも低くなると、該当する単組電池3から負荷設備103への電力供給が停止されるが、セルコントローラ4や単組電池管理ユニット5などへの電力供給は継続される。このため、各セル2や単組電池3の監視、制御などの管理を維持することができる。さらに、いずれかのセル2の電圧が過放電電圧VL2よりも低くなった場合には、セルコントローラ4などへの電力供給も停止される。このため、リチウムイオンセル2の開放電圧が低すぎるために、回復充電した際に異常発熱が発生するなどの不具合を、防止することができる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、リチウムイオン組電池システム1を無停電電源装置に適用する場合について説明したが、整流装置など、その他の設備に適用することもできる。このとき、適用する設備に応じて、リチウムイオンセル2や単組電池3の数などを調整する。例えば、整流装置に適用する場合には、図11に示すように、6〜13個程度のリチウムイオンセル2を直列に接続した単組電池3をひとつ配設し、セルコントローラ4や単組電池管理ユニット5などをそれぞれひとつ配設して、リチウムイオン組電池システム11を構成する。そして、商用電源100からの電力が交流直流変換器101および充電スイッチ6を介して単組電池3に供給され、単組電池3からの電力が、放電スイッチ7を介して負荷設備103に供給されるものである。
また、上記の実施の形態では、リチウムイオンセル2が異常の場合に、単組電池管理ユニット5の警報部54から警報を発しているが、対応するセルコントローラ4から警報を発し、かつ異常のリチウムイオンセル2のセル番号を表示するようにしてもよい。さらに、セルコントローラ4をモジュール31ごとに配設しているが、リチウムイオンセル2ごとに配設するようにしてもよい。
1、11 リチウムイオン組電池システム
2 リチウムイオンセル(リチウムイオン二次電池)
3 単組電池
31 モジュール
4 セルコントローラ
5 単組電池管理ユニット
6 充電スイッチ
7 放電スイッチ
8 監視装置

Claims (6)

  1. リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池を管理するリチウムイオン組電池管理装置であって、
    リチウムイオン二次電池の充電電圧を監視し、リチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧内になるように調整するセルコントローラと、
    前記単組電池ごとに設けられ、単組電池をフロート充電する充電源と該単組電池との接続を接離する充電スイッチと、
    前記単組電池ごとに設けられ、単組電池から電力を供給される負荷設備と該単組電池との接続を接離する放電スイッチと、を備え、
    充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が前記所定電圧外の場合に、前記セルコントローラによる調整を行い、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチを切り離して該単組電池の充電を停止するとともに、前記放電スイッチは接続状態を維持して該単組電池からの放電を可能とする、
    ことを特徴とするリチウムイオン組電池管理装置。
  2. 充電時間が前記リチウムイオン二次電池の容量と前記充電源の容量とに基づく所定時間に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置。
  3. 充電量が前記リチウムイオン二次電池の仕様容量に基づく所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置。
  4. 充電量が前記リチウムイオン二次電池の充電前の残容量に基づく所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチの切り離しと前記放電スイッチの接続維持を行う、ことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン組電池管理装置。
  5. リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池を管理するリチウムイオン組電池管理方法であって、
    充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧外の場合に、該リチウムイオン二次電池の充電電圧を前記所定電圧内に調整し、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、該単組電池の充電を停止するとともに、該単組電池からの放電は常時可能な状態とする、
    ことを特徴とするリチウムイオン組電池管理方法。
  6. リチウムイオン二次電池が複数直列に接続された単組電池がひとつまたは複数並列に接続され、フロート充電されるリチウムイオン組電池システムであって、
    リチウムイオン二次電池の充電電圧を監視し、リチウムイオン二次電池の充電電圧が所定電圧内になるように調整するセルコントローラと、
    前記単組電池ごとに設けられ、単組電池をフロート充電する充電源と該単組電池との接続を接離する充電スイッチと、
    前記単組電池ごとに設けられ、単組電池から電力を供給される負荷設備と該単組電池との接続を接離する放電スイッチと、を備え、
    充電を開始してから前記単組電池の総電圧が所定の電圧に達していない充電初期状態において、該単組電池内のリチウムイオン二次電池の充電電圧が前記所定電圧外の場合に、前記セルコントローラによる調整を行い、充電量が所定充電量に達しても前記充電初期状態を脱しない場合に、前記充電スイッチを切り離して該単組電池の充電を停止するとともに、前記放電スイッチは接続状態を維持して該単組電池からの放電を可能とする、
    ことを特徴とするリチウムイオン組電池システム。
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