JP2011025550A - 液体吐出ヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液滴吐出口1、液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力発生手段30、31を少なくとも備える液滴吐出手段と、共通液室3とを備える液体吐出ヘッドにおいて、前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室9、及び前記共通液室に連通する第2液室11に区画され、第1液室と第2液室とを接続する第1接続流路10と、第2液室と共通液室とを接続する第2接続流路12とを有し、第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、第2接続流路から第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、第1接続流路から第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【選択図】図2
Description
図1を参照すると、液滴を吐出する液滴吐出口1、液体を液滴吐出口1に供給する液室2、リストリクター6、圧力を発生させる圧力発生手段5、及び可撓部材4を有する液滴吐出手段8を複数備え、さらに複数の液室2にそれぞれの接続流路7を通して、液体を供給する共通液室3から構成される。リストリクター6は、圧力発生手段5が液室2内の圧力を増加させ、液滴吐出口1を通じて液滴的を吐出させる際に、液室2内の圧力が液滴吐出口1に伝達されるようにする抵抗体である。
〔1〕 液滴吐出口、一端が前記液滴吐出口に連通し、他端が共通液室に連通する液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段を少なくとも備える液滴吐出手段と、前記共通液室とを備える液体吐出ヘッドにおいて、
前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室、及び前記共通液室に連通する第2液室に区画され、前記第1液室と前記第2液室とを接続する第1接続流路と、前記第2液室と前記共通液室とを接続する第2接続流路とを有し、
前記第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第2接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、前記第1接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
〔2〕 前記第1液室が、前記第1接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第1液室の最大断面積から前記第1接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする前記〔1〕に記載の液体吐出ヘッドである。
〔3〕 前記第2液室が、前記第2接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を有し、前記第2液室の最大断面積から前記第2接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする前記〔1〕から〔2〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔4〕 前記第2液室を構成する少なくとも一つの面が、可撓部材からなることを特徴とする前記〔1〕から〔3〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔5〕 前記第2液室における可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする前記〔4〕に記載の液体吐出ヘッドである。
〔6〕 前記第1液室を構成する少なくとも一つの面が可撓部材からなり、該可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔7〕 前記変位発生手段が、それぞれ同じか又は異なる電圧が印加される第1電極及び第2電極、並びに前記第1電極と前記第2電極との間に圧電層が少なくとも一層積層された圧電素子であることを特徴とする前記〔5〕から〔6〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔8〕 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とが、連続した一体の部材であることを特徴とする前記〔6〕から〔7〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔9〕 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とはそれぞれ分離した別部材であることを特徴とする前記〔6〕から〔7〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔10〕 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが同一方向であることを特徴とする前記〔6〕から〔9〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔11〕 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが逆方向であることを特徴とする前記〔6〕から〔9〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔12〕 前記第1液室の変位発生手段における前記第1電極が、前記第2液室の変位発生手段における前記第2電極と接続され、かつ前記第1液室の変位発生手段における前記第2電極が、前記第2液室の変位発生手段における第1電極と接続されていることを特徴とする前記〔9〕から〔11〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔13〕 前記第2液室と前記共通液室との間に、前記第2接続流路を介して前記第2液室と略同一の液室が少なくとも一つ以上連通して設けられていることを特徴とする前記〔1〕から〔12〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
図2は、本発明の液体吐出ヘッドの一例である第1の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図2に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1(図中、液滴吐出手段毎に示す場合は、それぞれ1a、1b、1cと記す。以下同じ。)、前記液滴吐出口1に連通する第1液室9、共通液室3に連通する第2液室11、及び後述する圧力発生手段を少なくとも備える液的吐出手段を少なくとも1つ、好ましくは複数と、共通液室3とを備える。
また、第1液室9と第2液室11とを接続する第1接続流路10、第2液室11と共通液室3とを接続する第2接続流路12を備え、さらに第1液室9及び第2液室の少なくとも一面を構成する可撓部材4、可撓部材4に設けられた第1液室の圧力発生手段としての変位発生手段30、及び第2液室の圧力発生手段としての変位発生手段31から構成される。
なお、本実施態様においては、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31とは連続した一体の部材である。
例えば、変異発生手段に電圧が印加されることにより、図3(b)に示すように第1液室の変位発生手段30が変形し、これにより可撓部材4に変形変位が生じ、第1液室9内の圧力が低下し、第2液室11から第1液室9方向に液体を供給する。一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が第1液室の変形方向と同じ方向に変形し、可撓部材4が変形変位するため、第2液室11内の圧力が低下し、第1液室9から第2液室11に液体を供給する流量21と共通液室3から第2液室11に液体を供給する流量22が発生する。
流れ方向の距離に比例した断面積の拡大割合であって、例えば、
(1)第2接続流路12から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率S2を、第2接続流路端部の断面積に対する第2接続流路端部からの距離dの地点における第2液室の断面積の比率とし、
(2)第1接続流路10から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率S1を、第1接続流路端部の断面積に対する第1接続流路端部からの距離dの地点における第2液室の断面積の比率としたとき、
(3)S2≦S1の関係を満たす、
ことを表す。
一方、第2液室11内では、第2液室11の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより、第2液室11内の圧力が増加し、第2液室11から第1液室9に供給される流量21と第2液室11から共通液室3に供給される流量22が発生する。
第2液室11の共通液室側の断面積が連続的に減少する形状は、第2液室11から第2接続流路12への方向の流れにはノズルとして作用するため、第1液室9と第1接続流路12との間に発生する圧力損失は、第2液室11と第2接続流路12との間に発生する圧力損失よりも大きくなり、第2液室11から第1液室9に供給される流量21の方が、第2液室11から共通液室3に供給される流量22よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は、第2液室11から第1液室9への流量21により減少することになり、第1液室9から共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
図4は、本発明の液体吐出ヘッドの他の一例である第2の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図4に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1、第1液室9、第2液室11、共通液室3、第1接続流路10、第2接続流路12、可撓部材4、第1液室の変位発生手段30、第2液室の変位発生手段31により構成されている。
一方、第2液室11では、第2液室11の変位発生手段31が第1液室の変位発生手段30と逆方向に変形するため、第2液室11内の圧力は増加し、第2液室11から第1液室9に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室3に液体を供給する流量22とが発生する。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより第2液室11内の圧力は低下し、第2液室11から第1液室9に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室3に液体を供給する流量22とが発生する。
しかし、第2液室11の形状はディフューザーとして作用するため、共通液室3から第2液室11への流量22の方が第1液室9から第2液室11方向の流量21よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は共通液室3から第2液室11方向の流量22により減少されることになり、第1液室9から共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
図6は、本発明の液体吐出ヘッドのさらに他の一例である第3の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図6に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1、第1液室9、第2液室11、共通液室3、第1接続流路10、第2接続流路12、可撓部材4、第1液室の変位発生手段30、第2液室の変位発生手段31により構成されている。
圧電層14と第1電極15と第2電極16により構成される第1液室の変位発生手段30と、圧電層13と第1電極17と第2電極18により構成される第2液室の変位発生手段31とは同一の部材である。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が第1液室の変位発生手段30と同じ方向へ変形するため、第2液室11内の圧力は低下し、第1液室9から第2液室方向に液体を供給する流量21と供給液室3から第2液室方向に液体を供給する流量22とが発生する。
第1液室9から第2液室方向に液体を供給する流量21に対して、第1接続流路10はノズルとして作用するとともに、供給液室3から第2液室方向に液体を供給する流量22に対して、第2接続流路12はディフューザーとして作用するため、第2接続流路12による圧力損失は第1接続流路10による圧力損失よりも大きくなり、共通液室3から第2液室方向の流量22が第1液室9から第2液室方向の流量21よりも大きくなり、共通液室3から第2液室11に液体を供給することになる。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより、第2液室11内の圧力が増加し、第2液室11から第1液室方向に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室方向に液体を供給する流量22が発生する。
第2液室11から第1液室方向に液体を供給する流量21対して、第1接続流路はディフューザー、第2液室11から共通液室方向に液体を供給する流量22に対して、第2接続流路はノズルとして作用するため、第2液室11から第1液室9方向の流量21の方が第2液室11から共通液室3方向の流量22よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は第2液室から第1液室方向の流量21により減少される。また、共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
したがって、本実施態様の液体吐出ヘッドは、図2及び図3に示す第1の実施態様における液体吐出ヘッドよりも、近接液滴吐出手段への圧力伝達をより効果的に減少させることができ、クロストークの発生をより抑制することができる。
2 液室
3 共通液室
4 可撓部材
5 圧力発生手段
6 リストリクター
7 接続流路
8 液滴吐出手段
9 第1液室
10 第1接続流路
11 第2液室
12 第2接続流路
13 第2液室の圧電層
14 第1液室の圧電層
15 第1液室の第1電極
16 第1液室の第2電極
17 第2液室の第1電極
18 第2液室の第2電極
30 第1液室の変位発生手段
31 第2液室の変位発生手段
α 断面積拡大率(傾斜面の角度)
β 断面積拡大率(傾斜面の角度)
Claims (13)
- 液滴吐出口、一端が前記液滴吐出口に連通し、他端が共通液室に連通する液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段を少なくとも備える液滴吐出手段と、前記共通液室とを備える液体吐出ヘッドにおいて、
前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室、及び前記共通液室に連通する第2液室に区画され、前記第1液室と前記第2液室とを接続する第1接続流路と、前記第2液室と前記共通液室とを接続する第2接続流路とを有し、
前記第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第2接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、前記第1接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記第1液室が、前記第1接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第1液室の最大断面積から前記第1接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室が、前記第2接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を有し、前記第2液室の最大断面積から前記第2接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室を構成する少なくとも一つの面が、可撓部材からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室における可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1液室を構成する少なくとも一つの面が可撓部材からなり、該可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記変位発生手段が、それぞれ同じか又は異なる電圧が印加される第1電極及び第2電極、並びに前記第1電極と前記第2電極との間に圧電層が少なくとも一層積層された圧電素子であることを特徴とする請求項5から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とが、連続した一体の部材であることを特徴とする請求項6から7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とはそれぞれ分離した別部材であることを特徴とする請求項6から7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが同一方向であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが逆方向であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第1液室の変位発生手段における前記第1電極が、前記第2液室の変位発生手段における前記第2電極と接続され、かつ前記第1液室の変位発生手段における前記第2電極が、前記第2液室の変位発生手段における第1電極と接続されていることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
- 前記第2液室と前記共通液室との間に、前記第2接続流路を介して前記第2液室と略同一の液室が少なくとも一つ以上連通して設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
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