JP2011025550A - 液体吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴吐出手段の液滴吐出時に生じる圧力伝達の影響を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液滴吐出口1、液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力発生手段30、31を少なくとも備える液滴吐出手段と、共通液室3とを備える液体吐出ヘッドにおいて、前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室9、及び前記共通液室に連通する第2液室11に区画され、第1液室と第2液室とを接続する第1接続流路10と、第2液室と共通液室とを接続する第2接続流路12とを有し、第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、第2接続流路から第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、第1接続流路から第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体吐出ヘッドの構造に関するものである。
画像形成装置として、液体吐出ヘッドから、インク液滴を紙などの記録媒体上に吐出させることにより画像を形成するインクジェットプリンタが広く普及している。なかでも、記録に供するインク液滴のみを選択的に吐出する、いわゆるオンデマンド方式が現在主流となっている。
従来のオンデマンド方式の液体吐出ヘッドは、図1に示されるような構造を有している。
図1を参照すると、液滴を吐出する液滴吐出口1、液体を液滴吐出口1に供給する液室2、リストリクター6、圧力を発生させる圧力発生手段5、及び可撓部材4を有する液滴吐出手段8を複数備え、さらに複数の液室2にそれぞれの接続流路7を通して、液体を供給する共通液室3から構成される。リストリクター6は、圧力発生手段5が液室2内の圧力を増加させ、液滴吐出口1を通じて液滴的を吐出させる際に、液室2内の圧力が液滴吐出口1に伝達されるようにする抵抗体である。
しかし、リストリクター6は固定された形状であるため、液室2から伝達された圧力は共通液室3で十分に吸収されずに、共通液室3から近接液滴吐出手段8にも圧力干渉を起こし、近接する液滴吐出口1から液滴が吐出される現象(クロストーク)が発生し、吐出安定性に悪影響を及ぼしていた。
一方、高い画質の記録を実現するために、高密度かつ吐出効率の高い液体吐出ヘッドが求められている。これに対し、液滴吐出ノズルが連通する吐出室の壁面を構成する振動板下面に、電気的に分離された複数の櫛歯状電極と、2つの電極間に形成した電気機械変換体である構造体からなる複数の圧電体とからなる積層圧電構造体を設け、積層圧電構造体に電圧を印加して伸縮させることにより振動板を変形させる液体吐出ヘッドが提案されている(特許文献1参照)。
近年、高密度化や小型化の要求により、液体吐出ヘッドにおいて、液体吐出手段間の圧力干渉の影響が悪化している現状がある。特許文献1の技術によれば、高密度化された液体吐出ヘッドにおいて、振動板を効率よく変形させることは可能であるが、近接する液滴吐出手段に圧力干渉を起こした結果、吐出安定性に悪影響を及ぼしてしまうという問題を解決する技術は提案されていない。
本発明の課題は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、複数の液滴吐出手段を有する液体吐出ヘッドにおいて、一の液滴吐出手段の液滴吐出時に生じる他の液滴吐出手段への圧力伝達の影響を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出ヘッドは、以下のとおりである。
〔1〕 液滴吐出口、一端が前記液滴吐出口に連通し、他端が共通液室に連通する液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段を少なくとも備える液滴吐出手段と、前記共通液室とを備える液体吐出ヘッドにおいて、
前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室、及び前記共通液室に連通する第2液室に区画され、前記第1液室と前記第2液室とを接続する第1接続流路と、前記第2液室と前記共通液室とを接続する第2接続流路とを有し、
前記第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第2接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、前記第1接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッドである。
〔2〕 前記第1液室が、前記第1接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第1液室の最大断面積から前記第1接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする前記〔1〕に記載の液体吐出ヘッドである。
〔3〕 前記第2液室が、前記第2接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を有し、前記第2液室の最大断面積から前記第2接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする前記〔1〕から〔2〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔4〕 前記第2液室を構成する少なくとも一つの面が、可撓部材からなることを特徴とする前記〔1〕から〔3〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔5〕 前記第2液室における可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする前記〔4〕に記載の液体吐出ヘッドである。
〔6〕 前記第1液室を構成する少なくとも一つの面が可撓部材からなり、該可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔7〕 前記変位発生手段が、それぞれ同じか又は異なる電圧が印加される第1電極及び第2電極、並びに前記第1電極と前記第2電極との間に圧電層が少なくとも一層積層された圧電素子であることを特徴とする前記〔5〕から〔6〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔8〕 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とが、連続した一体の部材であることを特徴とする前記〔6〕から〔7〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔9〕 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とはそれぞれ分離した別部材であることを特徴とする前記〔6〕から〔7〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔10〕 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが同一方向であることを特徴とする前記〔6〕から〔9〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔11〕 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが逆方向であることを特徴とする前記〔6〕から〔9〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔12〕 前記第1液室の変位発生手段における前記第1電極が、前記第2液室の変位発生手段における前記第2電極と接続され、かつ前記第1液室の変位発生手段における前記第2電極が、前記第2液室の変位発生手段における第1電極と接続されていることを特徴とする前記〔9〕から〔11〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
〔13〕 前記第2液室と前記共通液室との間に、前記第2接続流路を介して前記第2液室と略同一の液室が少なくとも一つ以上連通して設けられていることを特徴とする前記〔1〕から〔12〕のいずれかに記載の液体吐出ヘッドである。
本発明によれば、複数の液滴吐出手段を有する液体吐出ヘッドにおいて、一の液滴吐出手段の液滴吐出時に生じる他の液滴吐出手段への圧力伝達の影響を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供することができる。
本発明の液体吐出ヘッドによれば、共通液室を通じた流路間の圧力干渉(クロストーク)の発生を抑制でき、安定した液滴吐出が可能になるため、良好な印刷品質が得られる。
従来の液体吐出ヘッドの一例を示す断面図である。 本発明の液体吐出ヘッドの第一の実施態様における分解斜視図である。 図2の分解斜視図中のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図であり、(a)は待機状態を、(b)は変位発生手段による変位が生じた状態を、(c)は変位発生手段が待機状態に戻る状態をそれぞれ示す。 本発明の液体吐出ヘッドの第二の実施態様における分解斜視図である。 図4の分解斜視図中のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図であり、(a)は変位発生手段による変位が生じた状態を、(b)は変位発生手段が待機状態に戻る状態をそれぞれ示す。 本発明の液体吐出ヘッドの第三の実施態様における分解斜視図である。 図6の分解斜視図中のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図であり、(a)は変位発生手段による変位が生じた状態を、(b)は変位発生手段が待機状態に戻る状態をそれぞれ示す。
以下、本発明に係る液体吐出ヘッドについて図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔実施例1〕
図2は、本発明の液体吐出ヘッドの一例である第1の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図2に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1(図中、液滴吐出手段毎に示す場合は、それぞれ1a、1b、1cと記す。以下同じ。)、前記液滴吐出口1に連通する第1液室9、共通液室3に連通する第2液室11、及び後述する圧力発生手段を少なくとも備える液的吐出手段を少なくとも1つ、好ましくは複数と、共通液室3とを備える。
また、第1液室9と第2液室11とを接続する第1接続流路10、第2液室11と共通液室3とを接続する第2接続流路12を備え、さらに第1液室9及び第2液室の少なくとも一面を構成する可撓部材4、可撓部材4に設けられた第1液室の圧力発生手段としての変位発生手段30、及び第2液室の圧力発生手段としての変位発生手段31から構成される。
そして、第2液室11は、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、具体的には、図2に示すように第2接続流路12端部に向けて、断面積が漸次縮小するような傾斜面を有する形状であり、具体的には、第2液室11の最大断面積から第2接続流路端部12の最小断面積まで連続的に縮小する形状である。
本実施態様において、第1液室の変位発生手段30は、第1電極15と、圧電層14と、第2電極16とが積層されてなる圧電素子であり、第2液室の変位発生手段31は、第1電極17と、圧電層13と、第2電極18とが積層されてなる圧電素子である。
なお、本実施態様においては、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31とは連続した一体の部材である。
図3は、図2のA−A’線とB−B’線に沿った断面図であり、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が(a)で示す待機状態から、(b)で示すように変形することによって、共通液室3から第2液室11と第1液室9に液体が供給される状況と、(c)で示すように第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより、第1液室9から第2液室11と共通液室3に液体が流れる状態を説明するものである。
図3(a)は、待機状態の液体吐出ヘッドの断面図を示すものであり、液体吐出ヘッドは、第1液室9、第2液室11、第1接続流路10と、第2接続流路12には、液体が充填されており、液体の吐出を行う際の待機状態である。
例えば、変異発生手段に電圧が印加されることにより、図3(b)に示すように第1液室の変位発生手段30が変形し、これにより可撓部材4に変形変位が生じ、第1液室9内の圧力が低下し、第2液室11から第1液室9方向に液体を供給する。一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が第1液室の変形方向と同じ方向に変形し、可撓部材4が変形変位するため、第2液室11内の圧力が低下し、第1液室9から第2液室11に液体を供給する流量21と共通液室3から第2液室11に液体を供給する流量22が発生する。
第2液室11は、断面積が共通液室3方向へ漸次増減するような傾斜面を側面に有し、前記第2接続流路12から前記第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率が、前記第1接続流路10から前記第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状である。このため、第2接続流路12から第2液室11への方向にはディフューザーとして作用し、第2接続流路12と第2液室11の間に発生する圧力損失は第2液室11と第1接続流路10の間で発生する圧力損失よりも大きくなり、共通液室3から第2液室11方向に供給される流量22の方が第1液室9から第2液室11方向に供給される流量21よりも大きくなる。したがって、液体は共通液室3から第2接続流路12、第2液室11、第1接続流路10を通過して、第1液室9に供給される。
ここで、「第2接続流路12から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率が、第1接続流路10から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状である」とは、
流れ方向の距離に比例した断面積の拡大割合であって、例えば、
(1)第2接続流路12から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率S2を、第2接続流路端部の断面積に対する第2接続流路端部からの距離dの地点における第2液室の断面積の比率とし、
(2)第1接続流路10から第2液室11方向へ拡大する断面積の拡大率S1を、第1接続流路端部の断面積に対する第1接続流路端部からの距離dの地点における第2液室の断面積の比率としたとき、
(3)S2≦S1の関係を満たす、
ことを表す。
液室の断面積が漸次拡大(又は漸次縮小)するような傾斜面を有するため、断面積の拡大率は、前記傾斜面の勾配によっても評価することができる。例えば、接続流路端部から液室への壁面が傾斜した領域において、対向する壁面どうしのなす角度をもって表わす場合、具体的には、共通液室3から第1液室9方向への第2液室11の断面積の拡大率として、対向する2つの傾斜面のなす角度αは、圧力損失が最大になるように65°前後であることが好ましい。
次に、図3(c)に示すように、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻る際には、第1液室9内の圧力が増加し、液滴吐出口1から液滴が吐出されると同時に、第1液室9内の液体は第2液室へと流れる。
一方、第2液室11内では、第2液室11の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより、第2液室11内の圧力が増加し、第2液室11から第1液室9に供給される流量21と第2液室11から共通液室3に供給される流量22が発生する。
第2液室11の共通液室側の断面積が連続的に減少する形状は、第2液室11から第2接続流路12への方向の流れにはノズルとして作用するため、第1液室9と第1接続流路12との間に発生する圧力損失は、第2液室11と第2接続流路12との間に発生する圧力損失よりも大きくなり、第2液室11から第1液室9に供給される流量21の方が、第2液室11から共通液室3に供給される流量22よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は、第2液室11から第1液室9への流量21により減少することになり、第1液室9から共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
上述のとおり、本実施態様においては、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が連続した一体の部材であるため、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31を同じ製造工法で同時に製作することができる。
〔実施例2〕
図4は、本発明の液体吐出ヘッドの他の一例である第2の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図4に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1、第1液室9、第2液室11、共通液室3、第1接続流路10、第2接続流路12、可撓部材4、第1液室の変位発生手段30、第2液室の変位発生手段31により構成されている。
ここで、圧電層14と第1電極15と第2電極16により構成される第1液室の変位発生手段30と、圧電層13と第1電極17と第2電極18により構成される第2液室の変位発生手段31とは分割されており、分離した別部材となっている。このため、第1液室の変位発生手段30の変位方向は、第2液室の変位発生手段31の変位方向と同一方向にすることも可能であり、逆方向にすることも可能である。
以下、第1液室の変位発生手段30の変位方向と第2液室の変位発生手段31の変位方向とが逆方向の場合について図5を参照して説明する。
図5は、図4の分解斜視図中のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図であり、(a)は変位発生手段による変位が生じた状態を、(b)は変位発生手段が待機状態に戻る状態をそれぞれ示し、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が逆方向に変形することにより第1液室9から第2液室11と共通液室3に流れる液体の状況と、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることによる共通液室3から第2液室11と第1液室9に液体が供給される状況を説明する図である。
図5(a)は、第1液室の変位発生手段30の変形により、第1液室9内の圧力が低下し、第2液室11から第1液室9へ液体が供給される状態を示している。
一方、第2液室11では、第2液室11の変位発生手段31が第1液室の変位発生手段30と逆方向に変形するため、第2液室11内の圧力は増加し、第2液室11から第1液室9に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室3に液体を供給する流量22とが発生する。
しかし、第1実施態様において述べたように、第2液室11の形状はノズルとして作用するため、共通液室3に供給する流量22よりも第1液室9に供給する流量21が大きくなり、第2液室11から第1液室9への液体の供給を促進する。
次に、図5(b)に示すように、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻る際には、第1液室9内の圧力が増加し、液滴吐出口1から液滴が吐出されると同時に、第1液室9内の液体は第2液室11に流れる。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより第2液室11内の圧力は低下し、第2液室11から第1液室9に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室3に液体を供給する流量22とが発生する。
しかし、第2液室11の形状はディフューザーとして作用するため、共通液室3から第2液室11への流量22の方が第1液室9から第2液室11方向の流量21よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は共通液室3から第2液室11方向の流量22により減少されることになり、第1液室9から共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
本実施態様では、第1液室9の圧力発生手段として、圧電素子のような変位発生手段として説明したが、これに限定されず、公知の圧力発生手段から適宜選択することができ、例えば、発熱抵抗体により気泡を発生させるような手段も適用可能である。
〔実施例3〕
図6は、本発明の液体吐出ヘッドのさらに他の一例である第3の実施態様(インクジェットヘッド)の分解斜視図である。
図6に示すように、本発明の液体吐出ヘッドは、液滴吐出口1、第1液室9、第2液室11、共通液室3、第1接続流路10、第2接続流路12、可撓部材4、第1液室の変位発生手段30、第2液室の変位発生手段31により構成されている。
圧電層14と第1電極15と第2電極16により構成される第1液室の変位発生手段30と、圧電層13と第1電極17と第2電極18により構成される第2液室の変位発生手段31とは同一の部材である。
本実施態様の液体吐出ヘッドは、第2液室11が、断面積が漸次増減するような傾斜面を側面に有し、第2接続流路12端部に向けて、断面積が漸次縮小する形状であり、第2液室11の最大断面積から第2接続流路端部12の最小断面積まで連続的に縮小する形状であるとともに、第1液室9が、第1接続流路10の端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を有しており、第1液室9の最大断面積から第1接続流路10端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状である。
図7は、図6の分解斜視図中のA−A’断面及びB−B’断面を示す断面図であり、(a)は変位発生手段による変位が生じた状態を、(b)は変位発生手段が待機状態に戻る状態をそれぞれ示し、第1液室の変位手段30と第2液室の変位手段31が変形することにより第1液室9から第2液室11と共通液室3に流れる液体の状況と、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることによる共通液室3から第2液室11と第1液室9に液体が供給される状況を説明している。
図7(a)は、第1液室の変位発生手段30の変形により、第1液室9内の圧力が低下し、第2液室11から第1液室9へ第1接続流路10を通じて液体が供給される状態を示している。その時、第1接続流路10はディフューザーとして作用するため、第2液室11から第1液室9への液体の供給が促進される。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が第1液室の変位発生手段30と同じ方向へ変形するため、第2液室11内の圧力は低下し、第1液室9から第2液室方向に液体を供給する流量21と供給液室3から第2液室方向に液体を供給する流量22とが発生する。
第1液室9から第2液室方向に液体を供給する流量21に対して、第1接続流路10はノズルとして作用するとともに、供給液室3から第2液室方向に液体を供給する流量22に対して、第2接続流路12はディフューザーとして作用するため、第2接続流路12による圧力損失は第1接続流路10による圧力損失よりも大きくなり、共通液室3から第2液室方向の流量22が第1液室9から第2液室方向の流量21よりも大きくなり、共通液室3から第2液室11に液体を供給することになる。
次に、図7(b)に示すように、第1液室の変位発生手段30と第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻る際には、第1液室9内の圧力が増加し、液滴吐出口1から液滴が吐出されると同時に、第1液室9内の液体は第1接続流路10を通過して、第2液室11に流れる。
一方、第2液室11では、第2液室の変位発生手段31が待機状態に戻ることにより、第2液室11内の圧力が増加し、第2液室11から第1液室方向に液体を供給する流量21と第2液室11から共通液室方向に液体を供給する流量22が発生する。
第2液室11から第1液室方向に液体を供給する流量21対して、第1接続流路はディフューザー、第2液室11から共通液室方向に液体を供給する流量22に対して、第2接続流路はノズルとして作用するため、第2液室11から第1液室9方向の流量21の方が第2液室11から共通液室3方向の流量22よりも大きくなる。
したがって、第1液室9から第2液室11方向の流量20は第2液室から第1液室方向の流量21により減少される。また、共通液室3に伝達される圧力も緩和される。
なお、断面積の拡大率について、接続流路端部から液室への壁面が傾斜した領域において、対向する壁面どうしのなす角度をもって表わすと、共通液室3から第2液室11方向への第2液室11の断面積の拡大率であるα(対向する2つの傾斜面のなす角度)、及び第2液室11から第1液室9方向への第1液室9の断面積の拡大率であるβ(対向する2つの傾斜面のなす角度)は、それぞれ、圧力損失が最大になるように65°前後であることが好ましい。
本実施態様の液体吐出ヘッドは、第1接続流路10がノズル又はディフューザーとして作用する。このため、上述の第1の実施態様における液体吐出ヘッドに比べて、共通液室3から第1液室9へ液体を供給する場合は、第1接続流路がディフューザーとして作用するため、第2液室11から第1液室9への液体の供給がより一層円滑に行われる。また、第1液室9から共通液室3へ液体を排出する場合は、第1接続流路10がノズルとして作用するため、第1液室9から第2液室11への液体の排出をより一層抑制できる。
したがって、本実施態様の液体吐出ヘッドは、図2及び図3に示す第1の実施態様における液体吐出ヘッドよりも、近接液滴吐出手段への圧力伝達をより効果的に減少させることができ、クロストークの発生をより抑制することができる。
他の実施態様として、例えば、前記第1液室の変位発生手段30における前記第1電極15が、前記第2液室の変位発生手段31における前記第2電極18と接続され、かつ前記第1液室の変位発生手段30における前記第2電極16が、前記第2液室の変位発生手段31における第1電極17と接続されている態様が挙げられる。
さらに他の実施態様として、例えば、第2液室11と共通液室3との間に、第2接続流路12を介して、第2液室と略同一の他の液室が、少なくとも一つ以上連通して設けられている態様が挙げられ、このような態様とすることで、共通液室を通じた流路間の圧力干渉をより少なくすることができる。
以上のように、本発明によれば、複数の液滴吐出手段を有する液体吐出ヘッドにおいて、一の液滴吐出手段の液滴吐出時に生じる他の液滴吐出手段への圧力伝達の影響を抑制可能な液体吐出ヘッドを提供することができ、該液体吐出ヘッドを備えた画像形成装置は、共通液室を通じた流路間の圧力干渉の発生を抑制でき、安定した液滴吐出が可能になるため、良好な品質の印刷が可能である。
1 液滴吐出口
2 液室
3 共通液室
4 可撓部材
5 圧力発生手段
6 リストリクター
7 接続流路
8 液滴吐出手段
9 第1液室
10 第1接続流路
11 第2液室
12 第2接続流路
13 第2液室の圧電層
14 第1液室の圧電層
15 第1液室の第1電極
16 第1液室の第2電極
17 第2液室の第1電極
18 第2液室の第2電極
30 第1液室の変位発生手段
31 第2液室の変位発生手段
α 断面積拡大率(傾斜面の角度)
β 断面積拡大率(傾斜面の角度)
特開2003−326707号公報

Claims (13)

  1. 液滴吐出口、一端が前記液滴吐出口に連通し、他端が共通液室に連通する液室、及び前記液室内の液体を加圧する圧力を発生する圧力発生手段を少なくとも備える液滴吐出手段と、前記共通液室とを備える液体吐出ヘッドにおいて、
    前記液室が、前記液滴吐出口に連通する第1液室、及び前記共通液室に連通する第2液室に区画され、前記第1液室と前記第2液室とを接続する第1接続流路と、前記第2液室と前記共通液室とを接続する第2接続流路とを有し、
    前記第2液室が、断面積が漸次増減するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第2接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率が、前記第1接続流路から前記第2液室方向へ拡大する断面積の拡大率より小さい形状であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記第1液室が、前記第1接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を少なくとも一つの面に有し、前記第1液室の最大断面積から前記第1接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第2液室が、前記第2接続流路端部に向かって断面積が漸次縮小するような傾斜面を有し、前記第2液室の最大断面積から前記第2接続流路端部の最小断面積まで連続的に縮小する形状であることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第2液室を構成する少なくとも一つの面が、可撓部材からなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2液室における可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記第1液室を構成する少なくとも一つの面が可撓部材からなり、該可撓部材に圧力発生手段が設けられ、該圧力発生手段が、前記可撓部材を変形変位させる変位発生手段であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記変位発生手段が、それぞれ同じか又は異なる電圧が印加される第1電極及び第2電極、並びに前記第1電極と前記第2電極との間に圧電層が少なくとも一層積層された圧電素子であることを特徴とする請求項5から6のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とが、連続した一体の部材であることを特徴とする請求項6から7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記第2液室の可撓部材と前記第1液室の可撓部材とが、連続した一体の部材であり、かつ前記第2液室の前記変位発生手段と前記第1液室の前記変位発生手段とはそれぞれ分離した別部材であることを特徴とする請求項6から7のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが同一方向であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  11. 前記第1液室の前記変位発生手段による変位方向と、前記第2液室の前記変位発生手段による変位発生方向とが逆方向であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  12. 前記第1液室の変位発生手段における前記第1電極が、前記第2液室の変位発生手段における前記第2電極と接続され、かつ前記第1液室の変位発生手段における前記第2電極が、前記第2液室の変位発生手段における第1電極と接続されていることを特徴とする請求項9から11のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
  13. 前記第2液室と前記共通液室との間に、前記第2接続流路を介して前記第2液室と略同一の液室が少なくとも一つ以上連通して設けられていることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の液体吐出ヘッド。
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