JP2011023298A - ヒューズの溶断表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】ヒューズリンクをヒューズホルダに装着する際に、ヒューズリンクのキャップ端面とヒューズ溶断の検知レバーとの間に規定寸法の間隔を確保して正しい位置に保持できるようにその取付け構造を改良したヒューズの溶断表示装置を提供する。
【解決手段】溶断表示棒３ｂを内蔵した筒形ヒューズリンク３の両端をヒューズホルダ４に装着保持し、ヒューズ溶断時にキャップ３ａの端面から軸方向に突出する溶断表示棒３ｂに連動して溶断表示スイッチ９を応動させるようにしたヒューズの溶断表示装置で、前記溶断表示棒３ｂを内蔵したヒューズリンク３のキャップ３ａに対峙して溶断表示スイッチ９と連係する検知レバー８を対向配置したものおいて、ヒューズリンク３の装着位置を規制する位置決めガイド部材５を設けものとし、具体的にはその先端がヒューズリンク３のキャップ３ａの端面に対面するＬ形ストッパ片としてヒューズホルダ４に固定する。
【選択図】図１

Description

この発明は、高圧真空電磁接触器などの受電機器に組み合わせて使用する電力用ヒューズの溶断表示装置に関する。

まず、頭記の高圧真空電磁接触器にヒューズを併設した受電機器を図２に、またこの受電機器に備えたヒューズの溶断表示装置の従来構造を図３に示す。
図２において、１は移動台車に高圧真空電磁接触器２を搭載して配電盤に収納した引出形の受電機器、３は高圧真空電磁接触器２と保護協調を図るように直列接続した電力用ヒューズのヒューズリンク（溶断表示機能付き筒形限流ヒューズ）、４はヒューズリンク３を回路に接続，保持するヒューズホルダ、５はヒューズホルダ４を高圧真空電磁接触器２に接続する接続導体、６は入出力端子導体、７は主回路との間の断路接触子である。

また、図３（図２のＡ部詳細構造図）において、ヒューズリンク３はその両端に電極のキャップ３ａを備え、その片方のキャップ３ａの内方には溶断表示棒３ｂが組み込まれている。この溶断表示棒３ｂの機能は周知の通りであり、主回路に短絡電流などが流れてヒューズエレメントが溶断すると、ばねで付勢されている溶断表示棒３ｂの先端がキャップ３ａの端面から軸方向に突き出すような仕掛になっている。なお、ヒューズホルダ４は二股形状のクリップ構造で、その取付座がねじ４ａで接続導体５に固定されており、このヒューズホルダ４にヒューズリンク３のキャップ３ａを嵌挿して装着するようにしている。

さらに、ヒューズの溶断を機械的に検知して外部に電気信号を出すために、前記の溶断表示棒３ｂに対峙してヒューズリンク３の前方に検知レバー８を配置し、この検知レバー８を溶断表示スイッチ（マイクロスイッチ）９に連係させた溶断表示装置が従来から採用されている（例えば、特許文献１参照）。

上記の構成で、ヒューズが溶断して溶断表示棒３ｂがキャップ３ａの端面から前方に突き出すと、溶断表示棒３ｂが検知レバー８を突き押し、これに連動して溶断表示スイッチ９が応動動作して溶断信号（電気信号）を外部に出力してヒューズの溶断を知らせる。

特開平５−４７２９５号公報（図３−図５）

ところで、図３に示した従来の溶断表示装置で、ヒューズリンク３をヒューズホルダ４に装着する際には、ヒューズリンク３のキャップ３ａの前端面とこれに対峙する検知レバー８との間に規定寸法Ｌの間隔を確保するようにヒューズリンク３の取付位置を調整する必要がある。すなわち、ヒューズリンク３をヒューズホルダ４に装着した状態で、前記間隔が規定寸法Ｌよりも大きいと、ヒューズの溶断時に付勢ばね力を受けてキャップ３ａの端面から突き出す溶断表示棒３ｂが検知レバー８を突き押す駆動力が不足し、このために溶断表示スイッチ９の動作不良を引き起こして適正に溶断表示ができないおそれがある。

しかも、ユーザーが現場での作業でヒューズを付替える場合には、前記規定寸法Ｌの基準点となる検知レバー８が可動体であることから、ヒューズリンク３を正しい位置に位置決めしてヒューズホルダ４に装着させることが実際面で難しい問題がある。

この発明は上記の点に鑑みなされたものであり、ヒューズリンクをヒューズホルダに装着する際に、ヒューズリンクのキャップ端面とヒューズ溶断の検知レバーとの間に規定寸法の間隔を確保して正しい位置に保持できるようにその取付け構造を改良したヒューズの溶断表示装置を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、この発明によれば、溶断表示棒を内蔵した筒形ヒューズリンクの両端をヒューズホルダに装着保持し、ヒューズ溶断時にヒューズリンクのキャップ端面から軸方向に突出する溶断表示棒に連動して溶断表示スイッチを応動させるようにしたヒューズの溶断表示装置であり、溶断表示棒を内蔵したヒューズリンクのキャップ端面に対峙して溶断表示スイッチと連係する検知レバーを対向配置したものおいて、
ヒューズホルダにヒューズリンクを装着した状態で、そのキャップ端面と前記検知レバーとの間に規定寸法の間隔を設定する規制手段として、ヒューズリンクの装着位置を規制する位置決めガイド部材を設けものとし（請求項１）、具体的には位置決めガイド部材を次記のような態様で設置する。
（１）前記の位置決めガイド部材をヒューズホルダに設け、このヒューズホルダを基準点として、ヒューズリンクを所定位置に装着保持させる（請求項２）。
（２）前項（１）において、位置決めガイド部材は、その先端をヒューズリンクのキャップ端面に対面させてヒューズホルダに設けたＬ形のストッパ片で構成する（請求項３）。

上記の構成によれば、ヒューズの付替えに際して、ヒューズリンクのキャップ端面を位置決めガイド部材に押し当ててヒューズホルダに装着すれば、ヒューズリンクのキャップ端面と検知レバーとの間に規定寸法の間隔が一義的に設定されることになる。

これにより、ユーザーは取付け位置の面倒な調整作業を要さずに、ヒューズリンクを簡単な作業で所定位置に装着することができ、またヒューズ溶断時には動作不良の虞れなしに溶断表示スイッチを的確に応動動作させて溶断表示信号を出力することができる。

この発明の実施例によるヒューズの溶断表示装置の組立構造図である。 ヒューズの使用例として、高圧真空電磁接触器に溶断表示機能付きヒューズを併設した配電機器の構成図である。 図２における矢視Ａ部の溶断表示装置の従来構造を表す図である。

以下、この発明の実施の形態を図１に示す実施例に基づいて説明する。なお、図示実施例において、図３に対応する同一部材には同じ符号を付してその説明は省略する。
すなわち、図３に示した従来構造と比べて、この実施例においてはヒューズホルダ４に位置決めガイド部材１０が新たに追加装備されている。この位置決めガイド部材１０は、ヒューズホルダ４に装着するヒューズリンク３の取付け位置を規定位置に位置決めする役目を果たすものであり、具体的には先端がヒューズリンク３のキャップ３ａの端面に向けて起立したＬ形のストッパ片になり、その取付基部をヒューズホルダ４の底部に重ね合わせてねじ４ａにより締結している。

また、この位置決めガイド部材１０は、ヒューズリンク３に内蔵した溶断表示棒３ｂと干渉しないような形状，サイズとし、かつ図示のようにヒューズリンク３のキャップ３ａの端面を位置決めガイド部材１０の先端に押し当ててヒューズホルダ４に装着した状態で、キャップ３ａの端面とこれに対峙する検知レバー８との間に規定寸法Ｌの間隔を確保するように定めてヒューズホルダ４に固定している。なお、図示実施例では、位置決めガイド部材１０を独立部品としてヒューズホルダ４にねじ締結するようにしているが、ヒューズホルダ４（板金加工品）から切り起こして一体に形成するも可能である。

上記の構成により、ヒューズの付替えに際して、ヒューズリンク３のキャップ３ａの端面を前記の位置決めガイド部材５に押し当ててヒューズホルダ４に装着することにより、面倒な取付け位置の調整作業を必要とせずに、ヒューズリンク３を所定位置に正しく装着することかできてユーザーのサービス性向上が図れる。

３ ヒューズリンク
３ａ キャップ
３ｂ 溶断表示棒
４ ヒューズホルダ
８ 検知レバー
９ 溶断表示スイッチ
１０ 位置決めガイド部材

Claims (3)

1. 溶断表示棒を内蔵した筒形ヒューズリンクの両端をヒューズホルダに装着保持し、ヒューズ溶断時にヒューズリンクのキャップ端面から軸方向に突出する溶断表示棒に連動して溶断表示スイッチを応動させるようにしたヒューズの溶断表示装置であり、溶断表示棒を内蔵したヒューズリンクのキャップ端面に対峙して溶断表示スイッチと連係する検知レバーを対向配置したものおいて、
   ヒューズホルダにヒューズリンクを装着した状態で、そのキャップ端面と前記検知レバーとの間に規定寸法の間隔を設定する規制手段として、ヒューズリンクの装着位置を規制する位置決めガイド部材を設けたことを特徴とするヒューズの溶断表示装置。
2. 請求項１に記載の溶断表示装置において、位置決めガイド部材をヒューズホルダに設けたことを特徴とするヒューズの溶断表示装置。
3. 請求項２に記載の溶断表示装置において、位置決めガイド部材が、その先端をヒューズリンクのキャップ端面に対面させてヒューズホルダに設けたＬ形のストッパ片になることを特徴とするヒューズの溶断表示装置。
   

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