JP2011021992A - 部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 - Google Patents
部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011021992A JP2011021992A JP2009167033A JP2009167033A JP2011021992A JP 2011021992 A JP2011021992 A JP 2011021992A JP 2009167033 A JP2009167033 A JP 2009167033A JP 2009167033 A JP2009167033 A JP 2009167033A JP 2011021992 A JP2011021992 A JP 2011021992A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- partial discharge
- discharge
- antenna
- discharge charge
- generated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Testing Relating To Insulation (AREA)
Abstract
【課題】設備管理者が部分放電の発生の有無のみならず、より絶縁破壊に至る危険度の高い事象の進展状況を安定して把握でき、また、放電発生箇所の高精度の絞り込みが可能な部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置を提供する。
【解決手段】エポキシ絶縁部21の電気機器を有する施設において発生している部分放電の大きさを標定するものである。エポキシ絶縁部21の絶縁破壊に関与する電気トリーの進展有無を、部分放電に伴い発生する電磁波の内、特定の周波数成分の含有有無により把握可能とし、この特定の周波数帯域の電磁波強度により放電電荷量を標定する。
【選択図】図1
【解決手段】エポキシ絶縁部21の電気機器を有する施設において発生している部分放電の大きさを標定するものである。エポキシ絶縁部21の絶縁破壊に関与する電気トリーの進展有無を、部分放電に伴い発生する電磁波の内、特定の周波数成分の含有有無により把握可能とし、この特定の周波数帯域の電磁波強度により放電電荷量を標定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置に関し、特に、エポキシ絶縁の電気機器を有する施設において発生している部分放電の電荷量標定方法および電荷量標定装置に関する。
変電所などに設置される高圧受配電設備であるキュービクルは、開閉器や断路器などの各種の高圧電気機器を収納する金属製函体を有する。金属製函体は接地金属箱で、内部が金属製仕切板で複数の機器収納空間に仕切られ、各収納空間に電気機器が収納され導体で配線される。導体を含む電気機器の絶縁は、一般にSF6ガスによるガス絶縁や、エポキシ樹脂などによる固体絶縁で行われる。
キュービクルなどの高圧受配電設備においては、電気機器の固体絶縁部にボイドや異物、施工欠陥などの異常があると、高圧受配電時に絶縁部の異常部分に電界が集中して部分放電が発生し、部分放電が進展して絶縁部に絶縁破壊を引き起こすことがある。例えば、エポキシ絶縁などの固体絶縁の絶縁部に異物やボイドなどの欠陥部分があると、この欠陥部分に部分放電による電気トリーが発生し、電気トリーが進展して絶縁破壊に至ることがある。そこで、固体絶縁形電気機器を備えた受配電設備においては、固体絶縁形電気機器の固体絶縁部での部分放電の発生の有無、進展状況を監視することが行われている。
一般に、高圧受配電設備における電気機器の絶縁部で発生する部分放電は、負荷変動に伴う電圧変動や、外部から侵入する雷サージに起因する過電圧などにより、その発生の有無を含めて大きく変動する。このような部分放電を検出する技術として、部分放電発生時に発生する部分放電特有の電流や電磁波、音波(AE)、光、X線を検出する技術がある。エポキシ絶縁形電気機器の場合は、油絶縁に比べ初期の部分放電による電気トリー発生から絶縁破壊に至る速度が格段に早いため、絶縁破壊を回避するために常時計測監視システムを採用することが重要とされている。
このシステム採用のためのエポキシ絶縁部の部分放電検出技術として実用化されているものとして、次の特許文献1〜特許文献3に記載のものがある。特許文献1では、結合コンデンサ式センサなどを介して検出される部分放電信号を部分放電検出器を使用して測定するものである。特許文献2では、電気機器の接地線にロゴスキーコイル式センサなどを挿入して電流変化を測定するものである。特許文献3では、電気機器の部分放電発生箇所からの音波を検出するものである。
前記特許文献1及び特許文献2に記載の部分放電検出装置は、電源ラインなどに重畳する高周波成分の検出に高価なセンサ類を使用する必要から、装置全体が高価になる。そのため、この部分放電検出装置を、変電所に設置されるキュービクルや、工場、大型ビルなどの受配電設備の部分放電常時計測監視システムに採用することが資金的に難しい。
また、部分放電発生時の音波(AE波)を検出する前記特許文献3に記載の部分放電検出装置は、AE信号のノイズ対策として有効な手段がないことから、部分放電信号以外の信号も部分放電信号として検出する。そのため、音波式部分放電検出装置は精度的に信頼性に欠け、特に、部分放電による電気トリー発生から絶縁破壊に至る速度が格段に早いエポキシ絶縁の部分放電検出と、常時計測監視に適用することが難しいのが現状である。
そこで、本発明は斯かる実情に鑑み、設備管理者が部分放電の発生の有無のみならず、より絶縁破壊に至る危険度の高い事象の進展状況を安定して把握でき、また、放電発生箇所の高精度の絞り込みが可能な部分放電電荷量標定方法および低コスト化が可能な部分放電電荷量標定装置を提供する。
本発明の部分放電電荷量標定方法は、エポキシ絶縁部を有する電気機器を備えた施設において発生している部分放電の大きさを標定する放電電荷量標定方法であって、エポキシ絶縁部の絶縁破壊に関与する電気トリーの進展有無を、部分放電に伴い発生する電磁波の内、特定の周波数成分の含有有無により把握し、この特定の周波数帯域の電磁波強度により放電電荷量を標定するものである。エポキシ絶縁部を有する電気機器は、発電所や変電所のキュービクルなどの受配電設備に使用される一機種または複数機種の電気機器である。この電気機器は、部分的あるいは全体的にエポキシ樹脂の絶縁部を有する。また、電気トリーの進展有無とは、発生した電気トリーが消滅せずに連続的または断続的に進展するかの有無である。実験によるとエポキシ絶縁部のボイドや異物の異常部分に高電圧を印加して部分放電を発生させると、エポキシ絶縁がガス化してひげ状の電気トリーが生じる。初期の電気トリーは微少であり、直ちに絶縁破壊を引き起こすことはないが、消滅せずに連続して、或いは、断続して進展し、接地電極との離隔距離が徐々に短くなることに起因して、電界が徐々に大きくなり、絶縁破壊を引き起こす可能性が増大する。この電気トリーの進展状況を検知することで、絶縁破壊が回避できる。
本発明の部分放電電荷量標定方法によれば、特定の周波数成分の含有有無によって、エポキシ絶縁部の絶縁破壊に関与する電気トリーの進展有無を判断することができる。また、特定の周波数帯域の電磁波強度により放電電荷量を標定することができる。すなわち、
電磁波強度と放電電荷量とは相関関係があり、放電電荷量は電磁波強度に依存している。このため、電磁波強度に基づき放電電荷量、つまり部分放電の大きさを標定することができる。
電磁波強度と放電電荷量とは相関関係があり、放電電荷量は電磁波強度に依存している。このため、電磁波強度に基づき放電電荷量、つまり部分放電の大きさを標定することができる。
特定の周波数は、気中放電時に発生する電磁波には含有されず、エポキシ絶縁部中で部分放電が発生している状況下において生じる周波数成分の200MHz〜400MHzとするのが好ましい。また、前記放電電荷量の標定は、前記特定の周波数である200MHz〜400MHzを含有する電磁波の発生有無により、エポキシ絶縁部中で発生している部分放電を検出し、この特定の周波数帯域の電磁波強度のピーク値により放電電荷を標定し、各周波数帯毎の部分放電発生回数および大きさの時間推移により、その進展状況をトレンド管理(傾向管理)するのが好ましい。
これらによって、エポキシ絶縁部中で発生している部分放電の大きさを安定して標定することができる。ところで、トレンド管理(傾向管理)とは、設備や機械の発生する物理的情報を時間経過に従って測定し、現状および将来を予知・予測する管理手法である。つまり設備診断技術などの活用により、設備の異常や劣化の傾向を定量的に把握することができる。
本発明の放電電荷量標定装置は、エポキシ絶縁部を有する電気機器を備えた施設において発生している部分放電の大きさを標定する放電電荷量標定装置であって、エポキシ絶縁部の周辺に固定配置されてこのエポキシ絶縁部の部分放電に伴い発生する電磁波を検出するアンテナと、前記アンテナにて検出された電磁波の内、電気トリーが発生するあるいは進展する特定の周波数成分を含有する部分放電の発生回数、大きさ、及び発生時刻を検出して記憶する検出手段とを備えたものである。ここで、特定の周波数とは、エポキシ絶縁部中で部分放電が発生している状況下において生じる周波数成分の200MHz〜400MHzである。また、部分放電の大きさは放電電荷量であり、放電電荷量は、特定の周波数帯域の電磁波強度により標定することができる。これは、前記したように、電磁波強度と放電電荷量とは相関関係があり、放電電荷量は電磁波強度に依存していることによる。
本発明の放電電荷量標定装置によれば、アンテナにて、エポキシ絶縁部の部分放電に伴い発生する電磁波を検出することができる。検出手段にて、電気トリーが発生するあるいは進展する特定の周波数成分を含有する部分放電の発生回数、大きさ、及び発生時刻を検出することができる。このように、部分放電の発生回数、大きさ、及び発生時刻を検出できれば、エポキシ絶縁部において、絶縁破壊が発生する時期を予想することができ、絶縁破壊の発生を防止できる。しかも、アンテナをエポキシ絶縁部の周辺に固定配置されるので、診断対象機器である電気機器に直接的にこの装置の取り付けが可能となる。
前記施設はエポキシ絶縁部を有する電気機器を複数個有し、各電気機器にアンテナを配置するとともに、各アンテナと、前記検出手段との間にアンテナ切換手段を介在させ、このアンテナ切換手段の切換えによって、複数のキュービクルに対する一つの検出手段の共有化を可能とすることができる。
本発明の放電電荷量標定方法では、発生周波数帯域の相違により絶縁破壊に至る危険度の高い電気トリーの進展有無判断を容易にし、特定の発生周波数帯域の電磁波強度により放電の大きさ(放電電荷量)を標定できるので、絶縁破壊が生じるのを回避できる。しかも、その標定した放電電荷量は安定し、標定精度は高くなっている。特に、トレンド管理(傾向管理)することによって、設備(施設)の異常や劣化の傾向を定量的に把握することができ、施設の安定した運転が可能となる。
本発明の放電電荷量標定装置では、絶縁破壊が発生する時期を予想することができ、絶縁破壊の発生を防止できる。すなわち、絶縁破壊の管理を安定して行うことができ、施設の運転が安定する。しかも、診断対象機器である電気機器に直接的にこの装置の取り付けが可能となり、診断しようとする機器外からの影響を受け難く、診断の精度が向上する。また、診断対象機器を停止させずに診断が可能であり、運転効率の向上を図ることができる。
前記施設はエポキシ絶縁部を有する電気機器を複数個有し、各電気機器にアンテナを配置したものでは、管理者等は部分放電の発生の有無のみならず、より絶縁破壊に至る危険度の高いエポキシ絶縁部の進展状況を把握できる。かつ、各アンテナの放電発生状況の比較により、放電発生箇所の絞り込みが可能となって、絶縁破壊に至るエポキシ絶縁部の電気機器の把握が可能となる。また、切換手段の切換えによって、複数の電気機器に対する一つの検出手段の共有化を図るものでは、装置全体のコンパクト化及び低コスト化を達成できる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
変電所に設置されるキュービクルの一例を図1に示す。すなわち、このキュービクル10は、変電所などに設置されるキュービクル形絶縁スイッチギヤなどの受配電設備である。この場合、キュービクル10は、接地金属箱である金属製函体11を備える。函体11は内部が金属製仕切板12で複数の電気機器収納室13に仕切られる。収納室13は、母線室や受電室、制御室、配電室などである。複数の収納室13のそれぞれに断路器、遮断器などの各種の電気機器20が配備される。函体11の上部に換気口14が形成され、換気口14と各収納室13はパンチングメタルなどの仕切板で連通して、各収納室13の換気が行われる。図1の電気機器20にはエポキシ絶縁部21を有するエポキシ絶縁形電気機器がある。このエポキシ絶縁形電気機器のエポキシ絶縁部21は、導体をエポキシ樹脂で絶縁して固定した部分である。
図1のキュービクル10に適用する本発明の部分放電電荷標定装置は、エポキシ絶縁形電気機器20のエポキシ絶縁部21の周辺に磁石などで固定配置される複数のアンテナ30と、検出手段40としての1台のセンサ40aを備える。各アンテナ30は切換手段70としての一つの切換器70aがケーブル50を介して接続され、切換器70aが前記センサ40aにケーブル51を介して接続される。センサ40aは函体11の前面側に設置され、切換器70aが函体11の上面に設置されている。
このため、この部分放電電荷標定装置は1切換器1センサ方式であり、各アンテナ30とセンサ40aとの接続を交互に切換えることが可能とされる。すなわち、切換器70aは、アンテナ30の接続状態の所定時間間隔で自動切換を行う。このため、各アンテナ30は所定時間毎に接続状態と非接続状態とに切換る。
前記アンテナ30は、エポキシ絶縁部の部分放電に伴い発生する電磁波を検出するものであり、前記検出手段40としてのセンサ40aは、アンテナ30にて検出された電磁波の内、電気トリーが発生するあるいは進展する特定の周波数成分を含有する部分放電の発生回数、大きさ、及び発生時刻を検出するものである。なお、アンテナとしては、市販品であるVHFアンテナ等を用いることができる。
特定の周波数は、気中放電時に発生する電磁波(60Hz近傍)には含有されず、エポキシ絶縁部中で部分放電が発生している状況下において生じる周波数成分の200MHz〜400MHzである。また、検出手段70は、電磁波演算処理回路と、記憶手段としてのメモリ等が内蔵されたものである。このため、アンテナ30に切換器70aを介して接続された検波部がエポキシ樹脂絶縁形電気機器20からの電磁波を検出する。この検出さされた電磁波が後述するよな演算処理がこの電磁波演算処理回路にて行われる。そして、電磁波演算処理回路にて演算された演算値がメモリに記憶される。なお、この電磁波演算処理回路は、例えば、マイクロコンピュータにて構成でき、メモリの記憶媒体としては、市販のカード式メモリ、ディスク式メモリ等を用いることができる。
また、図2は他の実施形態を示し、この場合、変電所に並置された複数のキュービクル10に適用した部分放電電荷標定装置の概要を示す。複数のキュービクル10は、1台ずつのS箱、A箱、M箱と、7台のK箱の計10台で、それぞれにアンテナ30を収納している。10台のキュービクル10の函体11を連続して並置する。この場合も、1台の切換器70aと1台のセンサ40aとを備えたものである。すなわち、1切換器1センサ方式であり、各函体11内の各アンテナ30とセンサ40aとの接続を交互に切換えることが可能とされる。
次に、図3に示すフローチャート図に従って、本発明に係る放電電荷量標定方法を説明する。所定時間毎に切換られたアンテナ30にて、各エポキシ絶縁部21の部分放電に伴い発生する電磁波を検出する。この際、ステップS1に示すように、各アンテナ30において、特定の周波数帯域(200MHz〜400MHz)を4MHz区分で検波する。
次にステップS2へ移行して、各周波数帯域毎に電磁波強度を設定閾値と比較する。電磁波強度が設定閾値よりも越えていない場合、ステップS1に戻る。電磁波強度が設定閾値よりも越えているものがあれば、ステップS3へ移行して、この電磁波強度に基づき放電電荷量を標定する。すなわち、特定の周波数帯域の電磁波強度のピーク値により放電電荷を標定することになる。
図4に示すように、電磁波強度と放電電荷量とは相関関係があり、放電電荷量は電磁波強度に依存している。このため、ステップS3のように、電磁波強度に基づき放電電荷量を標定することができる。なお、図4において、■は正極性パルスの場合を示し、●は負極性パルスの場合を示している。一点鎖線は誤差範囲を示している。
その後は、ステップS4に示すように、放電電荷レベル(11段階)の判定を行う。この放電電荷レベルの11段階は任意に設定できる。次に、ステップS5へ移行して、各アンテナ毎、各周波数毎、及び放電電荷レベル毎に放電回数/分が積算される。そして、このカウントされた部分放電の発生回数及び大きさが、制御手段70の記憶部であるメモリに入力され、さらに、カウントされた時刻がカウンターからこのメモリに入力される。このため、制御手段70の記憶部であるメモリによって、部分放電の発生回数、大きさ、発生時刻が記憶される。そして、これらのデータはトレンド管理(傾向管理)される。すなわち、各周波数帯毎の部分放電発生回数および大きさ等の時間推移により、その進展状況をトレンド管理することになる。ここで、トレンド管理(傾向管理)とは、設備や機械の発生する物理的情報を時間経過に従って測定し、現状および将来を予知・予測する管理手法である。つまり設備診断技術などの活用により、設備の異常や劣化の傾向を定量的に把握することができる。
本発明の放電電荷量標定方法では、発生周波数帯域の相違により絶縁破壊に至る危険度の高い電気トリーの進展有無判断を容易にし、特定の発生周波数帯域の電磁波強度により放電の大きさ(放電電荷量)を標定できるので、絶縁破壊が生じるのを回避できる。しかも、その標定した放電電荷量は安定し、標定精度は高くなっている。特に、トレンド管理(傾向管理)することによって、設備(施設)の異常や劣化の傾向を定量的に把握することができ、施設の安定した運転が可能となる。
本発明の放電電荷量標定装置では、絶縁破壊が発生する時期を予想することができ、絶縁破壊の発生を防止できる。すなわち、絶縁破壊の管理を安定して行うことができ、施設の運転が安定する。しかも、診断対象機器である電気機器に直接的にこの装置の取り付けが可能となり、診断しようとする機器外からの影響を受け難く、診断の精度が向上する。また、診断対象機器を停止させずに診断が可能であり、運転効率の向上を図ることができる。
施設は複数のキュービクル10(電気機器)を有し、各キュービクル10(電気機器)にアンテナ30を配置するようにしたものでは、管理者等は部分放電の発生の有無のみならず、より絶縁破壊に至る危険度の高いエポキシ絶縁部の進展状況を把握し、かつ、各アンテナの放電発生状況の比較により、放電発生箇所の絞り込みが可能となって、絶縁破壊に至るエポキシ絶縁部の電気機器の把握が可能となる。また、アンテナ切換手段30の切換えによって、複数のキュービクル10(電気機器)に対する一つの検出手段の共有化を図るものでは、装置全体のコンパクト化及び低コスト化を達成できる。
本発明のようにアンテナ30とセンサ30aからなる装置は、高価なセンサ類を使用しないので低コストで製作でき、かつ、既存のキュービクルなどの受配電設備に簡易に取り付けることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記実施形態では、複数のキュービクル10を有する場合、図2では、1切換器1センサ方式であったが、例えば隣接する2台のキュービクル10のアンテナ30と1台のセンサを1段方式の切換器で接続するものであってもよい。この場合、2台のキュービクル10に1台のセンサ40aが共用できる。また、連続して隣接する3台のキュービクル10のアンテナと1台のセンサ40aを2段方式の切換器で接続することもできる。なお、複数のキュービクル10を有する施設の場合、施設におけるキュービクル10の数の増減は任意である。
ステップS2の設定閾値としては、任意に設定することができる。すなわち、この設定閾値は、特定の周波数を限定するためのものであり、特定の周波数に応じて設定できる。また、ステップS4における放電電荷レベルとしても、11段階に限るものではなく、その増減は任意である。
なお、エポキシ絶縁部を有する電気機器として前記実施形態では、キュービクルであったが、本発明の方法および装置を用いる機器として、このようなキュービクル以外の機器であってもよい。
20 電気機器
21 エポキシ絶縁部
30 アンテナ
40 検出手段
70 切換手段
21 エポキシ絶縁部
30 アンテナ
40 検出手段
70 切換手段
Claims (5)
- エポキシ絶縁部を有する電気機器を備えた施設において発生している部分放電の大きさを標定する放電電荷量標定方法であって、
エポキシ絶縁部の絶縁破壊に関与する電気トリーの進展有無を、部分放電に伴い発生する電磁波の内、特定の周波数成分の含有有無により把握し、この特定の周波数帯域の電磁波強度により放電電荷量を標定することを特徴とする放電電荷量標定方法。 - 前記特定の周波数は、気中放電時に発生する電磁波には含有されず、エポキシ絶縁部中で部分放電が発生している状況下において生じる周波数成分の200MHz〜400MHzであることを特徴とする請求項1に記載の放電電荷量標定方法。
- 前記放電電荷量の標定は、前記特定の周波数である200MHz〜400MHzを含有する電磁波の発生有無により、エポキシ絶縁部中で発生している部分放電を検出し、この特定の周波数帯域の電磁波強度のピーク値により放電電荷を標定し、各周波数帯毎の部分放電発生回数および大きさの時間推移により、その進展状況をトレンド管理することを特徴とする請求項2に記載の放電電荷量標定方法。
- エポキシ絶縁部を有する電気機器を備えた施設において発生している部分放電の大きさを標定する放電電荷量標定装置であって、
エポキシ絶縁部の周辺に固定配置されてこのエポキシ絶縁部の部分放電に伴い発生する電磁波を検出するアンテナと、
前記アンテナにて検出された電磁波の内、電気トリーが発生するあるいは進展する特定の周波数成分を含有する部分放電の発生回数、大きさ、及び発生時刻を検出して記憶する検出手段とを備えたことを特徴とする放電電荷量標定装置。 - 前記施設はエポキシ絶縁部を有する電気機器を複数個有し、各電気機器にアンテナを配置するとともに、各アンテナと、前記検出手段との間にアンテナ切換手段を介在させ、このアンテナ切換手段の切換えによって、複数のキュービクルに対する一つの検出手段の共有化を可能としたことを特徴とする請求項4に記載の放電電荷量標定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009167033A JP2011021992A (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | 部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009167033A JP2011021992A (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | 部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011021992A true JP2011021992A (ja) | 2011-02-03 |
Family
ID=43632213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009167033A Pending JP2011021992A (ja) | 2009-07-15 | 2009-07-15 | 部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011021992A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103713242A (zh) * | 2013-12-27 | 2014-04-09 | 上海交通大学 | 新型局部放电源空间定位用特高频传感器及其阵列 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0365666A (ja) * | 1989-08-03 | 1991-03-20 | Toshiba Corp | 静止誘導機器の異常検出装置 |
JPH03221880A (ja) * | 1990-01-27 | 1991-09-30 | Hitachi Ltd | 電気機器の絶縁劣化検出器 |
JPH03101479U (ja) * | 1990-01-31 | 1991-10-23 |
-
2009
- 2009-07-15 JP JP2009167033A patent/JP2011021992A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0365666A (ja) * | 1989-08-03 | 1991-03-20 | Toshiba Corp | 静止誘導機器の異常検出装置 |
JPH03221880A (ja) * | 1990-01-27 | 1991-09-30 | Hitachi Ltd | 電気機器の絶縁劣化検出器 |
JPH03101479U (ja) * | 1990-01-31 | 1991-10-23 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103713242A (zh) * | 2013-12-27 | 2014-04-09 | 上海交通大学 | 新型局部放电源空间定位用特高频传感器及其阵列 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9910093B2 (en) | Generator neutral ground monitoring device utilizing direct current component measurement and analysis | |
EP2442121B1 (en) | Acoustic sensor system, acoustic signature simulator, and electrical distribution system | |
US20180252760A1 (en) | Trending functions for partial discharge | |
KR101519923B1 (ko) | Ae센서를 구비한 수배전반의 부분방전 검출 시스템 | |
WO2016098644A1 (ja) | 電力機器の部分放電判定方法、部分放電判定装置、部分放電判定システム、これらを用いて部分放電判定された電力機器、および部分放電判定方法を含む電力機器の製造方法 | |
KR20100054610A (ko) | 고전압 전력기기용 극초단파 부분방전 어레이 센서 장치 | |
KR101550689B1 (ko) | 잡음제거 기능을 구비한 ae센서 기반 수배전반의 아크 및 코로나 검출 시스템 | |
KR102117938B1 (ko) | 전력기기의 부분방전 감시 시스템 | |
JP2010107289A (ja) | 電気設備の絶縁異常診断方法および絶縁異常診断装置 | |
KR101641515B1 (ko) | Hfct가 내장된 진단 장치를 적용한 배전반 | |
JP2009210541A (ja) | エポキシ絶縁形電気機器の部分放電検出方法および部分放電検出装置 | |
KR101902716B1 (ko) | 절연 열화 감시 장치 | |
JP2015075482A (ja) | 部分放電検知プローブと携帯型部分放電測定器及び測定方法 | |
JP4014222B2 (ja) | コンデンサブッシングの監視方法およびそのための監視装置 | |
EP2482090A1 (en) | System for measuring partial discharges in power lines | |
CN110389287A (zh) | 一种高压开关柜内绝缘放电的预警方法和系统 | |
KR101731861B1 (ko) | 현장용 지상개폐기 진단기록장치 | |
KR100937363B1 (ko) | 전력설비의 고장점 위치 파악 및 실시간 절연 상태 감지 기능을 갖는 수배전반 | |
JP2003270284A (ja) | 電機機器のための巻線レアショート監視装置 | |
KR101475002B1 (ko) | 무전원 온도 센서 기반 부스바 온도 및 화재예지감시 기능을 가진 수배전반 | |
JP2010230497A (ja) | 高圧受電設備の絶縁劣化診断装置 | |
US11163013B2 (en) | Electrical device partial discharge monitoring | |
JP2011021992A (ja) | 部分放電電荷量標定方法および部分放電電荷量標定装置 | |
JP2845882B2 (ja) | ガス絶縁機器の部分放電監視装置 | |
JP2008298514A (ja) | ガス絶縁開閉装置の部分放電診断方法および装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111220 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131021 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140304 |