JP2011019614A - 鋼球の刻印認識システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 自店のパチンコ球と他店のパチンコ球とを70%〜80%以上の確率で識別でき、パチンコの遊技機およびパチンコ店のホール(集約機)に設置可能なパチンコ球の刻印認識システムを提供する。
【解決手段】 パチンコ球のカラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換して2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)にするとともに、ニューラルネットワーク(NN)の各細胞の出力関数にRBF(ラジアルベースド関数)を使用し、前記2次元フーリエパワースペクトルを3層型ニューラルネットワーク(NN)の入力層に入力する手段と、通路2を移動しているパチンコ球P・P’について複数回カメラ6で撮影し、その刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルを複数回入力してNN認識させ、そのうちの半分より多くの回数が他店のパチンコ球P’の刻印であるとNN認識で判断された場合のみ、パチンコ球P’を排除する手段とを備えている。
【選択図】 図2

Description

周知のようにパチンコの鋼球(以下、パチンコ球という)には、自店(自己または自社の店)で使用されるパチンコ球であることを示すために、認識票として刻印が施されている。本発明は、主にパチンコ球に転造されている刻印を認識して、他店(他人または他社の店)の刻印が施されたパチンコ球を自店の刻印が施されたパチンコ球と識別して排除する、パチンコ球の刻印認識システムに関する。
これまで、パチンコ球には自店であるための認識票として転造による刻印が施されてきた。これは、ユーザーが他店のパチンコ球を別の店に持ち込んで遊戯するのを防止するためや1円玉、4円玉のパチンコ球における換金価値の不正使用を防止するために施されたものである。しかしながら、現在、パチンコに関する遊戯用機器はパチンコ球の数を数える機能しか有しておらず、刻印は単なるユーザーへの精神的警告としての意味合いをもっているに過ぎない。
このような状況において他店のパチンコ球の使用ならびにパチンコ球の換金価値の不正使用は、パチンコ遊戯機の運営店においては死活問題と成っている。また、この種のパチンコ遊戯機のメーカーは、パチンコ球上の刻印を機器側で認識し、警告ならびに遊戯停止の機能を既存の遊戯機に付加または搭載したいという強いニーズがある。
ところで、パチンコ球の刻印は球面上に施されているから、この刻印をカメラで撮影した場合、刻印はやや傾斜した方向から撮影され、また刻印の文字または図形が球面に沿って湾曲した画像となる。このような湾曲した文字列や図形列を抽出して補正する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
この方法では、文字列の一般的な特徴を利用して抽出を行う。まず、文字とその背景の輝度差が高いところの一連の文字列内で、文字の色は同一"という特徴よりエッジベースで局所的な2値化を行う。つぎに、"文字の大きさが等しい"、"文字の間隔が短い"、"局所的な直線性"という特徴から、それらの領域を連結することで文字列を抽出する。つぎに、文字列の湾曲を2次多項式で近似し、文字列領域を求める。最後に求めた湾曲モデルを利用して,湾曲を直線的に補正する。このようにして、斜め撮影によって湾曲した文字列でも抽出でき、その補正も良好な結果であることを実験により確認した。抽出精度は平均適合率60.5%平均再現率62.7%となった。
名古屋大学の論文記事 http://ci.nii.ac.jp/naid/110004662969/(曲面に書かれた文字列の抽出と補正(テーマセッション(1),文字認識・文書理解)
以上のように、今回の研究・開発課題は画像の始点、終点が限定できない鋼球上の画像の認識であり、またパチンコ球上の刻印ということで鏡面反射があり、さらに刻印は蔭を作って初めて画像として認識できるのであり、世の中にない高度な認識技術である。
一方、上記の非特許文献1に記載の文字認識の方法はペイント文字を認識するものであり、刻印を認識するものではない。つまり、刻印の場合には、図4および図5に示すように反射して浮き上がった画像になるので、刻印が陰影化するように光を照射しなければならないなど、非特許文献1に記載の方法を使用しても、パチンコ球の刻印を識別するのは困難である。また、その方法では、ペイント文字の場合に、抽出精度が平均適合率60.5%、平均再現率62.7%であるから、70%〜80%以上の精度が要求される本発明の対象とするパチンコ球の刻印認識システムには適用できない。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、主に、自店というのパチンコ球と他店のパチンコ球とを70%〜80%以上の確率で識別でき、パチンコ店の各遊技機およびパチンコ店のメインホール用機器(集約機、統括管理装置)に設置可能なパチンコ球の刻印認識システムを提供しようとするものである。
上記の目的を達成するために本発明の請求項1に係るパチンコ球の刻印認識システムは、
(1)パチンコ球をその向きを変えながらパチンコ遊技機センター用機器の通路内を移動させるとともに、複数の異なる方向から前記パチンコ球をカメラで撮像する手段と、
(2)前記パチンコ球のカラー刻印画像を切り出し、ラベリングする手段と、
(3)ラベリングした前記パチンコ球のカラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換(2DFFT)して回転に不変な情報(2次元フーリエ変換のパワースペクトル(係数の2乗のルート))に変換するとともに、ニューラルネットワーク(NN)の各細胞の出力関数に通常(従来)のシグモイド関数ではなくRBF(ラジアルベースド関数、例えばガウス関数)を使用し、前記回転不変情報としての2次元フーリエパワースペクトルを3層型ニューラルネットワーク(NN)の入力層に入力する手段と、
(4)前記通路を移動しているパチンコ球について複数回カメラで撮影し、それらのカラー刻印画像をグレー画像に変換し、その前記2次元フーリエパワースペクトルを複数回(例えば10回)NN認識させ、多数決原理に基づきそのうちの半分より多く(例えば6回以上)が他店のパチンコ球の刻印であるとNN認識で判断された場合のみ、パチンコ球を排除する手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、RBF関数を出力関数に用いることによりNNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムの一例としてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値を示すものとなる。これにより、ある種の擬似的な絶対認識を実現することになる。なお、パチンコ球のカラー刻印画像とはパチンコ球の画像を含む刻印画像を意味する。また、パチンコ球のカラー画像のグレースケール化は、ラベリング前に行ってもよい。
上記の構成を有する本発明の請求項1に係るパチンコ球の刻印認識システムによれば、通路を移動するパチンコ球が複数の方向からカメラで撮影されてカラー刻印画像になるとともに、パチンコ球は向きを変えながら複数回撮影されるので、パチンコ球上の刻印が確実に画像として撮像される。また、撮像されたカラー刻印画像はRGBに分けてそれぞれ均等に平均してグレースケール化し、このグレー画像を2次元フーリエ変換してフーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート))に変換する。このフーリエパワースペクトルは回転に不変な情報で、この情報がパワースペクトルが3層型NNに入力される。
一方、NNでは上記したように、回転型ヒストグラムのようなRBF(例えばガウス関数)をNNの構成要素として使用しており、3次元的に高さ方向の値を出力する。NNへの入力が自店刻印画像の二次元フーリエパワースペクトルの場合は自店刻印画像を示す細胞にのみ反応し、NNへの入力が他店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルの場合は他店刻印画像を示す細胞にのみ反応する。そして、NNにおいて細胞に重みをかけて足し算し信号を次の細胞に入力する場合の出力関数にRBF(例えばガウス関数)を使用する。この回転型ヒストグラムの一例としてのガウス関数を出力関数に用いることにより、NNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムとしてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的な高さ方向の値を出力することになる。つまり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値(1に近い)を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値(0に近い)を示すものとなる。これにより、ある種の擬似的な絶対認識を実現することになり、刻印画像が完全画像だけでなく、部分画像である場合にも、自店のパチンコ球と他店のパチンコ球とを識別できる。この結果、自店および他店の刻印を高精度で認識判定できる。
このようにして図6に示すように自店刻印画像と他店刻印画像とが区別されると同時に、完全画像と部分画像も区別される。例えば、自店の刻印完全画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの自店にのみ反応する出力細胞の反応値は1に近いことになるが、他店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの他店にのみ反応する出力細胞の反応値は0に近いものになる。逆に他店の刻印完全画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合はNNの他店にのみ反応する出力細胞の反応値が1に近いことになるが、自店刻印画像の二次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの自店にのみ反応する出力細胞の反応値は0に近いものになる。そして、パチンコ遊技機のセンターホールにおける機器内の通路を移動するパチンコ球は向きを変えながら、かつ異なる複数の方向から複数台のカメラで撮像され、その1個ずつのパチンコ球のカラー刻印画像がグレー画像に変換され最終的にフーリエ変換された2次元フーリエパワースペクトルが入力手段により、同じパチンコ球の向きの異なる刻印画像が複数回(例えば、10回)NNの入力層に入力される。この結果、あらかじめ決められた自店の刻印画像に対するNNの出力細胞の反応値と他店の刻印画像に対するNNの出力細胞の反応値と比較対照され、自店のパチンコ球か他店のパチンコ球かがNN認識される。こうして、NNにより他店のパチンコ球と多数決原理に基づき半分よりも多く(例えば、6回以上)認識されたときに、そのパチンコ球は通路の外へ排除される。
上記の目的を達成するために本発明の請求項2に係るパチンコ球の刻印認識システムは、
(1)パチンコ球をその向きを変えながら各パチンコ遊技機の通路内に流入させ所定個数のパチンコ球を一連に並べて移動させるとともに、複数の異なる方向から前記パチンコ球群を複数台のカメラで複数回撮像する手段と、
(2)前記パチンコ球群の各カラー刻印画像を切り出し、ラベリングする手段と、
(3)ラベリングした前記パチンコ球群の各カラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換(2DFFT)して回転に不変な情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)に変換するとともに、ニューラルネットワーク(NN)の各細胞の出力関数に従来のシグモイド関数ではなくRBF(ラジアルベースド関数、例えばガウス関数)を使用し、前記2次元フーリエパワースペクトルを3層型ニューラルネットワーク(NN)の入力層に入力する手段と、
(4’)前記通路内に流れ込む複数個(例えば10個)のパチンコ球群が一連に並んだ状態をカメラで複数回に撮影し、それらのカラー刻印画像をグレーが雑煮変換しその2次元フーリエパワースペクトルを複数回NNに入力し、入力したパチンコ球群のカラー刻印画像のうちその複数回とも多数決原理に基づき半分よりも多く(例えば6個以上)のパチンコ球が他店のパチンコ球であるとNN認識で判断された場合にのみ、全て(例えば10個)のパチンコ球を排除する手段、とを備えたことを特徴とする。
ここで、上記のNNにおいてRBF(例えばガウス関数)を出力関数に用いることにより、NNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムの一例としてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値(1に近い)を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値(0に近い)を示すものとなる。これにより、ある種の擬似的な絶対認識を実現することになる。なお、前記パチンコ球群の各カラー画像をグレースケール化してから切り出し、ラベリングすることができる。また、パチンコ球のカラー刻印画像とはパチンコ球の画像を含む刻印画像を意味する。
上記の構成を有する本発明の請求項2に係るパチンコ球の刻印認識システムによれば、通路内の移動しているパチンコ球群(例えば一列に並んだ10個のパチンコ球)が複数の方向から複数台のカメラで撮影されてカラー刻印画像(パチンコ球の全体画像を含む、いいかえればパチンコ球とその上の刻印の画像)が撮像されるとともに、パチンコ球群は異なる複数の方向から複数回撮影される。また、撮像された各カラー刻印画像はRGBに分けてそれぞれ均等に平均してグレースケール化され、濃淡画像になる。この濃淡画像情報は2次元フーリエ変換してフーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)に変換されるが、このフーリエパワースペクトルは回転に不変な情報で、この情報がパワースペクトルが3層型NNに入力される。一方、NNでは上記したように、回転型ヒストグラムのようなRBF(例えばガウス関数)をNNの構成要素として使用しており、3次元的に高さ方向の値を出力する。NNへの入力が自店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルの場合は自店刻印画像を示す細胞にのみ反応し、NNへの入力が他店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルの場合は他店刻印画像を示す細胞にのみ反応する。そして、NNにおいて細胞に重みをかけて加算し信号を次の細胞に入力するときの出力関数にRBF(例えばガウス関数)を使用し、この回転型ヒストグラムとしてのガウス関数を出力関数に用いたことにより、NNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムのようなガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになる。つまり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値(1に近い)を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値(0に近い)を示すものとなる。これにより、ある種の擬似的な絶対認識を実現することになり、刻印画像が完全画像だけでなく、部分画像である場合にも、自店のパチンコ球と他店のパチンコ球とが識別できるようになる。この結果、自店および他店の刻印を高精度で認識判定できる。
このようにして図6に示すように自店刻印画像と他店刻印画像とが区別されると同時に、完全画像と部分画像も区別される。例えば、自店の刻印完全画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの自店画像を示す細胞の反応値は1に近いことになるが、他店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの他店画像を示す細胞の反応値は0に近いものになる。逆に他店の刻印完全画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合はNNの他店画像を示す細胞の反応値が1に近いことになるが、自店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルを入力した場合のNNの自店画像を示す細胞の反応値は0に近いものになる。
そして、各パチンコ遊技機における通路を移動するパチンコ球群はそれぞれ向きを変えながら、かつ異なる複数の方向から複数台のカメラで撮像され、パチンコ球群の個々のカラー刻印画像がそれぞれフーリエ変換されその2次元パワースペクトルが入力手段により、複数(例えば10個)のパチンコ球の向きの異なる刻印画像 に対応して複数回(例えば、5回)NNの入力層に入力される。一方、NNでは上記したように、RBF関数(ガウス関数)をNNの構成要素として使用しており、3次元的に高さ方向の値を出力する。NNへの入力が自店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルの場合は自店刻印画像を示す細胞にのみ反応し、NNへの入力が他店刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルの場合は他店刻印画像を示す細胞にのみ反応する。また、あらかじめ決められた自店の刻印画像に対するNNの出力細胞の反応値と他店の刻印画像に対するNNの出力細胞の反応値と比較対照され、自店のパチンコ球か他店のパチンコ球かがNN認識される。これにより、自店および他店の刻印を高精度で認識判定できる。
繰り返し説明すると、本発明のパチンコ球の刻印認識システムにおけるNN認識では、そのカラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換(2DFFT)して回転に不変な情報としての2次元フーリエ変換のパワースペクトル(係数の2乗のルート)をNNに入力するとともに、パチンコ球群の刻印画像が一部欠落した部分画像についても認識できるように、各細胞の出力関数に通常のシグモイド関数ではなく回転型ヒストグラムのようなRBF(ラジアルベースド関数、例えばガウス関数)を使用している。また、刻印画像が完全画像であれば、正確に自店の刻印か他店の刻印かを比較できるから、望ましくは刻印の完全画像を撮像できるようにパチンコ球の刻印の向きを変え複数台のカメラで繰り返し撮影すべきである。なお、それらの刻印画像は周波数の低い領域の画像情報である。
そこで、本発明では、後述の請求項4に記載のように、パチンコ球が移動する通路(パチンコホールの機器あるいはパチンコ遊技機)の床部やガイドを、例えば螺旋状に形成することにより、パチンコ球が刻印の向きを変えながら移動するようにしている。また、カメラも複数台設置し、複数の方向から複数回撮影するようにしている。これにより、パチンコ球上の刻印画像が完全画像あるいは完全画像に近い画像として撮像される可能性が高い。
また、カラー刻印画像はグレースケール化して2次元フーリエ変換し回転不変情報としての2次元フーリエスペクトルがNNに入力される。一方,NNでは、各細胞の出力関数に従来のシグモイド関数ではなく回転型ヒストグラムのようなRBF(ラジアルベースド関数、例えばガウス関数)を使用し、釣鐘型の回転型ヒストグラム(例えばガウス関数)として特定するから、図6に示すように自店刻印画像と他店刻印画像とが区別されると同時に、完全画像と部分画像も区別される。例えば、自店刻印画像の数値σが1または1と0との間の場合に他店刻印画像は0であり、逆に他店刻印画像の数値σが1または1と0との間の場合に自店刻印画像は0である。これらの数値はNNにおいて自他店刻印画像と対応させてあらかじめ学習登録する。また、その教師方法は従来と異なり、以下のような態様からなる。
場合1.
自店の完全画像;教師値T=1.0
他店への教師値 T=0.0
場合2.
自店の部分画像;教師値T=0.7
他店への教師値 T=0.0
場合3.
自店の部分画像;教師値T=0.3
他店への教師値 T=0.0
場合A.
他店への完全画像;教師値T=1.0
自店への教師値 T=0.0
場合B.
他店への部分画像;教師値T=0.7
自店への教師値 T=0.0
場合C.
他店への部分画像;教師値T=0.3
自店への教師値 T=0.0
そして、各パチンコ遊技機の通路を移動するパチンコ球は向きを変えながら、異なる複数の方向から複数個(例えば10個)のパチンコ球群がカメラで複数回(例えば、10回)撮像され、パチンコ球群の向きの異なる個々の刻印画像がグレースケール化されて2次元フーリエ変換された2次元フーリエパワースペクトルが入力手段により、複数回(10回)NNの入力層に入力される。そして、あらかじめ入力された自店の刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルがNNに入力された場合の出力細胞の反応値と他店の刻印画像の2次元フーリエパワースペクトルがNNに入力された場合の出力細胞の反応値とが比較対照され、自店のパチンコ球が多数決原理に基づき5割より多い(例えば6個以上)と判断されるか否かで認識が行われる。こうして、例えば、自店のパチンコ球の数が多数決原理に基づき5割よりも多い(例えば、6個以上)と認識されたときには通路から排除されないが、他店のパチンコ球の数が多数決原理に基づき5割よりも多い(例えば、6個以上)と認識されたときには全て(10個)のパチンコ球は通路の外へ排除される。
本発明の刻印画像認識システムは、上記のとおりニューラルネットワーク(NN)の連想記憶能力を利用して自店のパチンコ球の刻印画像の認識を実現するものである。ここで、NNの連想記憶とは、本例の場合、パチンコ球刻印の完全画像を学習し、学習完了後の評価画像に対し画像の一部(部分画像)がNNに入力された場合には、完全画像を復元することをいう。本発明では上記したように、自店のパチンコ球の刻印の完全画像に対して教師値:t=1.0とし、自店のパチンコ球刻印の部分画像に対しては、その画像の欠落度に応じて例えば教師値:t=0.7、あるいはt=0.3としてアナログ的に画像の見え方に応じた教師学習を実施する。一方、典型的な他店のパチンコ球刻印の画像に対してもアナログ的な教師値を与えることにより、従来の1および0の教師値によるNN学習に比較して細かい自店パチンコ球の刻印画像(部分画像を含む)の認識が可能となる。
また、NN学習には、図6に示すように、回転型ヒストグラムのようなRBF(ラジアルベースド関数)を出力関数に用いることにより、NNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムとしてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値(1に近い)を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値(0に近い)を示すものとなる。これにより、ある種の擬似的な絶対認識を実現することになる。
さらに、本発明ではパチンコ球が転がりながらカメラに撮影される完全あるいは欠落画像を一定の間隔で複数回(例えば10回)撮像およびNN認識させ、多少とも(例えば1〜2回)自店のパチンコ球刻印の画像とNNが認識した場合は自店パチンコ球と最終判断が下される。一方、複数回とも多数決原理に基づき半数以上(例えば6個以上)パチンコ球が他店のパチンコ球刻印の画像とNN認識した場合のみ他店パチンコ球の画像として最終判断が下される。これにより、自店の刻印を有するパチンコ球の排除は極力少なくなり、かつ、明らかに他店の刻印を有するパチンコ球と認識された場合のみ他店のパチンコ球は排除される。
請求項3に記載のように、自店の完全画像と数種類の欠損画像を自店のパチンコ球の刻印パターンの学習データとするとともに、他店の完全画像と数種類の欠損画像を他店のパチンコ球の刻印パターンの学習データとし、自店および他店の欠陥画像は完全画像がσ=1であるのに対して1>σ>0とする。
このようにすれば、自店の完全画像が1のときに部分画像が1から0の間の中間値(例えば0.7)となり、他店が0となる。一方、他店の完全画像が1のときに部分画像が1から0の間の中間値(例えば0.3)となり、自店が0となる。つまり、図6に示すようにσは釣鐘型のガウス関数で、自店と他店のパチンコ球の区別だけなく、完全画像か不完全(部分)画像かも学習させることができるので、刻印画像が部分画像であっても、自店と他店のパチンコ球の刻印を識別できる。
請求項4に記載のように、前記パチンコ球の通路の床面をスパイラル状に形成するとともに、前記通路の両側に沿って前記パチンコ球のガイド部を設けることが好ましい。
このようにすれば、パチンコ球が通路を走行(移動)する際に、パチンコ球に設けられた刻印の向きを変化させながら走行するので、通路の上方や側方からカメラでパチンコ球上の刻印を撮影する際、パチンコ球の刻印の完全画像またはそれに近い部分画像が最少回数で撮像できる。本発明のシステムではパチンコ球上の刻印の完全画像を撮像できなくても、自店と他店のパチンコ球の刻印を認識できるが、自店と他店の刻印を完全画像同士で比べることができれば、確実に認識できることは言うまでもないからである。
本発明に係るパチンコ球の刻印認識システムには、次のような優れた効果がある。
・パチンコ球が通路内を移動する際にできるだけ刻印の向きが変わりながら転がるようにし、複数の方向から複数台のカメラで撮影するようにしたから、パチンコ球の一部にしか設けられていない刻印の画像を、完全画像あるいは完全画像に近い画像として捉えられる可能性が高い。
・複数台のカメラで複数の方向からパチンコ球を撮影し、その都度、撮像した刻印画像をグレースケール化して2次元フーリエ変換し回転不変情報としての2次元フーリエパワースペクトルを入力し、NN認識で自店か他店かの判断を画像の欠落度に応じてアナログ的に1と0の間の数値に基づいて行うようにしたから、部分画像であっても自店か他店かをNN認識で的確に判断できる。
・NNの出力関数にRBF(ラジアルベースド関数)を使用し、図6に示すように、自店と他店の領域においてそれぞれ閉じた曲線の釣鐘型の回転体ヒストグラム上に現すようにしたから、自店のパチンコ球か他店のパチンコ球かを完全画像か部分画像かを問わずに確実に識別できる。
・通路内に位置する複数個のパチンコ球を複数の方向から一度にカメラで複数回撮影し、個々のパチンコ球の刻印画像をグレースケール化して切り出し、ラベリングして、それぞれの画像について2次元フーリエ変換してNNで認識するか、あるいは個々のパチンコ球の刻印画像を切り出し、ラベリングして、それぞれの画像についてグレースケール化して2次元フーリエ変換してNNで認識するようにしたから、認識処理の高速化が図れて高効率で自店か他店かを識別できる。
・個々のパチンコ球のカラー画像についてグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換してNNに入力するようにしたから、回転に不変な情報を入力してNN認識することができる。
・従来は、完全な自店画像と完全な他店画像のみをNNに与えて1か0の教師をしていたがこれでは自店、他店の部分画像では十分期待した反応が表れなかった。そこで、自店の完全画像と数種類の部分画像を自店パターンの学習データとし、また典型的な他店の完全画像と数種類の部分画像を他店パターンの学習データとしてNNに学習登録し、それぞれの部分画像がNNに与えられたときは画像の欠損状況に比例したNNの教師値を学習時に与えたから、部分画像がNNに入力された場合も、誤認識せずに正確に自店と他店とをNN認識で識別できる。
・転がりながらパチンコ球がカメラに撮影される複数方向からの刻印画像を複数回NN認識させ、多数決原理に基づき所定回数(5割)以上他店のパチンコ球と判断されたときにだけ排除するようにしたから、自店のパチンコ球を他店と間違って排除することがない。
・本発明による認識システムはパチンコ遊技機(パチンコ台)毎に装着された場合は、一度に複数個のパチンコ球の刻印を複数回NN認識し、複数回とも多数決原理に基づき半分以上が他店のパチンコ球とNN認識された場合のみに、全てのパチンコ球を排除したり警報などを発したりする一括バッチ処理とするから、自店のパチンコ球を誤認識してパチンコ球を排除したり警告を発したりすることが避けられ、かつ、処理の高速性が実現される。
・本発明による認識システムがパチンコホール内の複数パチンコ台を管理する統括管理システムに装着された場合は、パチンコ球の1個ごとに複数回精査し、1個のパチンコ球が多数決原理に基づき複数回の半数回以上において他店のパチンコ球と認識された場合のみパチンコ球を排除したりや警報を誘発したりする逐次処理とするから、高い確率(例えば90%以上)で自店、他店のパチンコ球の識別ができるようになる。
本発明のパチンコ球の刻印認識システムに用いるNN認識システムの概要を示す説明図である。 本発明のパチンコ球の刻印認識システムの実施例を示す、パチンコ遊技機の通路に配備する装置で、図(a)はパチンコ遊技機用の装置を示す斜視図、図(b)はセンターホール用の装置を示す斜視図である。 パチンコ球の斜視図である。 図(a)、図(b)はそれぞれ無反射光源によるパチンコ球の撮像画像で、転造されている刻印が確認できる。 図(a)〜図(c)はそれぞれ無反射光源によるパチンコ球の撮像画像で、転造されている刻印が確認できる。 本発明のパチンコ球の刻印認識システムにおいて、パチンコ球の刻印画像が完全画像か不完全画像を問わずに、自店と他店とを識別する概要を図解して示す説明図である。 NNのシミュレータを示す学習画面である。 パチンコ球上の他店の刻印を表す線画像とガウス関数(アナログ)とを表す学習図面である。
以下、本発明の実施の形態をパチンコ球の刻印認識システムの実施例を示す図面に基づいて説明する。図2(a)はパチンコホールにおけるパチンコ球の通路にNN認識システムの一部を装備した状態を示す概要図、図2(b)は別の態様を示す概要図である。
図2(a)に示すように、パチンコ球Pの収納用容器3に向けて通路2の床面2aが基端から先端に向けて下向きに傾斜して設置されている。通路2の床面2aの両側に棒状のガイド4・4が平行に配置され、パチンコ球Pが転がりながら移動する。床面2aの先端と容器3との間に間隙が設けられており、その間隙の上方に他店のパチンコ球P’を排除可能な棒状のソレノイド体5が昇降可能に配備されている。排除するパチンコ球P’は通路2の先端でソレノイド体5に突かれ、下方に落下する。通路2の床面2aには、図示を省略した例えばスパイラル状の溝が基端から先端にかけて形成されており、パチンコ球Pは刻印の向きを変えるように回転しながら移動する。通路2に沿って複数台のカメラ(デジタルカメラ)6が備えられている。図2(a)では2台のカメラ6が通路の上方に備えられているが、図2(b)のように通路2の両側方にもカメラ6が配置され、通路2を移動するパチンコ球Pを少なくとも上方と左右方向の三方から撮影できるようにすることが好ましい。
このようにパチンコ球Pが転がりながら移動すると同時に、上方または三方向からカメラ6でパチンコ球を撮影することで、パチンコ球上の一部に形成されている刻印をできるだけ少ない回数で確実に(いいかえれば完全に近い画像で)パチンコ球とともに撮影できるようにしている。各カメラ6にはカラーのデジタルカメラが使用され、カメラ6はそれぞれパーソナルコンピュータ7に接続されている。また、各カメラ6のレンズの周囲には、無反射照明器(無反射光源)8が装着されている。この照明器8には、詳細な図面は省略するが、間接照明の一種である複数個のLEDを半円球状ボールの内側に配置したドーム型照明器やフラットドーム照明器が使用される。これにより、図3に示すようなパチンコ球Pをカメラ6で撮影した際に、パチンコ球Pの表面の反射を低減し、図4・図5に示すように転造された刻印を画像として撮像することができる。
パチンコ球Pは銀色や金色の鋼球で、図3に示すように照明光を全面的に反射するので、無反射照明器8が使用される。しかも、パチンコ球上の刻印は、球面の一部に位置しているので、方向を変えて複数方向からカメラ6で撮影するとともに、刻印が影になるようにやや傾斜した方向から撮影する。
ここで、床面2a上を転がりながら移動する複数個のパチンコ球Pを無反射照明器8で照射しながらカメラ6が撮影し、カラー画像(bitmap画像)としてパーソナルコンピュータ7に取り込む。カラー画像はグレースケール化してエッジ部が抽出されて切り出され、ラベリングされる。
ラベリングされたパチンコ球の刻印画像は,図1に示すようなNNの入力層に入力される。NNへの入力は、グレースケール化したパチンコ球上の刻印画像を下記の数1の式に示すように2次元フーリエ変換し、回転不変情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)に変換して行われる。
図1に示すNNは3層構造で出力細胞に自店、他店を示す細胞が設定されている。自店画像が入力された場合、自店を示す出力細胞に1に近い反応が示される。ただし、自店の部分画像が入力された場合には1よりも小さい反応が示される。また、上記のどちらの場合も他店を示す出力細胞は0に近い反応を示す。
従来のNNでは、学習時に自店画像をNNに入力する場合は、自店を示す出力細胞に1を与え、他店を示す出力細胞に0を与え、これらを教師し、学習重みを下記の数2の式に示すようにバックプロパゲーション法にて調整していた。
しかし、本発明に係るパチンコ球の刻印認識システム1では、自店および他店のどちらのパチンコ球についても、パチンコ球の刻印画像を完全画像で捉えることができない場合が多々あり、完全画像と一部の刻印画像が欠落した部分画像との両方の画像に配慮しなければならない。このため、教師の仕方にも1と0との整数だけではなく部分画像に対する教師値も考慮に入れ、画像の欠損状況に比例した教師値(1から0の中間的な数値)を設定しており、これをアナログ的な教師学習と称する。すなわち、教師方法は従来と異なり、以下のような態様からなる。
場合1.
自店の完全画像;教師値T=1.0
他店への教師値 T=0.0
場合2.
自店の部分画像;教師値T=0.7
他店への教師値 T=0.0
場合3.
自店の部分画像;教師値T=0.3
他店への教師値 T=0.0
場合A.
他店への完全画像;教師値T=1.0
自店への教師値 T=0.0
場合B.
他店への部分画像;教師値T=0.7
自店への教師値 T=0.0
場合C.
他店への部分画像;教師値T=0.3
自店への教師値 T=0.0
また、NNにおける各細胞の出力関数は従来、シグモイド関数を使用していたが、これでは識別領域が開いた高次曲線になるので、部分画像の識別が困難である。そこで、NNの各細胞の出力関数に、下記の数3の式に示すRBF(ラジアルベースド関数、例えばガウス関数)を採用している。
すなわち、NNの学習途上でNNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムとしてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになる。つまり、本例では、図6における閉じた曲線で形成される釣鐘型の回転体ヒストグラム(ガウス関数)D・Eにしている。また、図6に示すように、上下方向の左下から右上に傾斜した曲線Cを境にして上側の領域Aが自店のパチンコ球Pを、下側の領域Bが他店のパチンコ球P’を示している。上下の回転体ヒストグラム(ガウス関数)DとEの表面上にNNの値が現れるが、自店画像がNNに入力された場合は完全画像であれば1となる。また、この回転ヒストグラム(ガウス関数)Dの中心近く、いいかえれば上部にデータが位置するので1に近い大きな反応を示すことになる。自店の部分画像であれば、中心から離れるところ、いいかえれば下部にデータが位置するので、1よりも小さい反応を示すことになる。ただし、どちらも自店の回転体ヒストグラム(ガウス関数)Dの上に位置する。一方、他店の刻印画像がNNに入力された場合は、下側の回転体ヒストグラム(ガウス関数)Eの上に位置する。
また、パーソナルコンピュータ7におけるディスプレイのNN認識画面には、他店のパチンコ球の刻印画像がNNに入力された場合、図8に示すように他店の反応は、NN認識判断として0.992564と1に近い数値を示している。また、評価画像はその線図で描写されたパチンコ球上の刻印画像からも分かるようにほぼ完全画像であり、そのNN認識結果は他店であることが分かる。自店についての画面は示していないが、自店の場合にも同様である。
まず、パチンコホールにおけるパチンコ遊技機の統括管理装置に装備される実施例1に係るパチンコ球の刻印認識システム1について説明する。
図2(a)に示すように、パチンコ球Pは通路2を刻印の向きを変えながら収納用容器3に向けて移動する。このとき、複数の方向から複数台のカメラ6が無反射光源8を照射しながら、移動中のパチンコ球Pを1個ずつ複数回(例えば15回)撮影する。撮影されたパチンコ球Pの刻印画像(パチンコ球Pの画像も含む)はデータとしてPC7に取り込まれる。PC7では、カラーのパチンコ球(刻印)画像がグレースケール化してエッジ部が抽出されて切り出され、ラベリングされる。ラベリングされたパチンコ球の刻印画像は、図1に示すような3層型のNNの入力層に入力される。NNへの入力は、パチンコ球のカラー刻印画像を切り出してラベリングしたのちに,RGBに分けてそれぞれ均等に平均してグレースケール化することができる。そして、グレー画像を、上記の数1の式に示すように2次元フーリエ変換し、回転不変情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)により行われる。一方、NNには、図6に示す回転型ヒストグラムのようなRBF(例えばガウス関数)を出力関数に用いることにより、NNの出力細胞の反応値はあたかも回転型ヒストグラムとしてのガウス関数の表面上に現れ、従来のシグモイド関数で出力関数を構成した場合のような単に曲平面的な識別曲面の形成に留まらず、3次元的に高さ方向の値を出力することになり、自店パターンの中央に近いNNへの入力値に対しては高い反応値(1に近い)を示すものとなる。他方、自店パターンの中央から遠いNNへの入力値に対しては低い反応値(0に近い)を示すものとなる。そして、NN認識において中間層を経て出力層から自店のパチンコ球Pか他店のパチンコ球P’かが出力される。同じパチンコ球について複数回(15回)NN認識が行われ、多数決原理に基づき半分以上(8回以上)が自店と認識されれば通路内2を移動して容器3に収容される。逆に、多数決原理に基づき半分以上(8回以上)が他店と認識されれば、警報音を発生すると同時に、ソレノイド体5が下降し、排除するパチンコ球P’は通路2の先端でソレノイド体5に突かれ、床面2aの先端と容器3との間の間隙から下方へ落下して別の容器(図示せず)に収容される。なお、半分以上(8回以上)が自店と認識されたときには、パチンコ球Pは間隙を通過して容器3に収容される。
つぎに、各パチンコ遊技機パチンコ台に装備される実施例2に係るパチンコ球の刻印認識システム1’について説明する。
パチンコ球Pは所定の通路2を刻印の向きを変えながら移動する。このとき、複数の方向から複数台のカメラ6が無反射光源8を照射しながら、移動中のパチンコ球Pを同時に例えば10個ずつ複数回(例えば5回)撮影する。撮影された10個の各パチンコ球Pの刻印画像(パチンコ球Pの画像を含む)はデータとしてPC7に取り込まれる。PC7では、カラーの各刻印画像がグレースケール化されてグレー画像となり、エッジ部が抽出されて切り出され、ラベリングされる。ラベリングされた各パチンコ球の刻印画像は上記数1の式に示すように2次元フーリエ変換され、回転不変情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)が、図1に示すような3層型のNNの入力層に入力される。そして、NNでは中間層を経て出力層から自店のパチンコ球Pか他店のパチンコ球P’かが出力される。このようにして、本例では10個のパチンコ球について複数回(5回)NN認識が行われ、全回数(5回)とも多数決原理に基づき半分以上(6個以上)のパチンコ球が他店と認識されれば、警報音を発生すると同時に、通路内2の10個のパチンコ球P’は全てが排除される。逆に、半分以上(6個以上)が複数回のうち1回でも自店と認識されれば、通路2内を通過する。
以上に、パチンコホールの統括管理装置用パチンコ球の刻印認識システム1と、各パチンコ遊技機用パチンコ球の刻印認識システム1’とについてそれぞれ実施例を挙げて説明したが、上記の実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
産業上の利用分野
本発明は、鋼球、主にパチンコ球上の刻印を撮像してその刻印の違いから自店と他店のパチンコ球を自動的に識別する、パチンコ遊技機やその管理装置などパチンコ関連の技術分野に関する。その他、球形の青果で“ゆず、メロン、りんごなど”の監査の分野およびカプセルなどの薬剤全面の検査分野などにも利用できる。
1・1’パチンコ球の刻印認識システム
2 通路
2a床面
3 収納用容器
4 ガイド
5 ソレノイド体
6 カメラ(デジタルカメラ)
7 パーソナルコンピュータ
8 無反射照明器(無反射光源)
P・P’パチンコ球

Claims (4)

  1. (1)パチンコ球をその向きを変えながらパチンコ遊技機センター用機器の通路内を移動させるとともに、複数の異なる方向から前記パチンコ球をカメラで撮像する手段と、
    (2)前記パチンコ球のカラー刻印画像を切り出し、ラベリングする手段と、
    (3)ラベリングした前記パチンコ球のカラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換して回転に不変な情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)にするとともに、ニューラルネットワーク(NN)の各細胞の出力関数にRBF(ラジアルベースド関数)を使用し、前記2次元フーリエパワースペクトルを3層型ニューラルネットワーク(NN)の入力層に入力する手段と、
    (4)前記通路を移動しているパチンコ球について複数回カメラで撮影し、それらのカラー刻印画像をグレー画像に変換し、その2次元フーリエパワースペクトルを複数回NN認識させ、多数決原理に基づきそのうちの半分より多くが他店のパチンコ球の刻印であるとNN認識で判断された場合のみ、パチンコ球を排除する手段と
    を備えたことを特徴とするパチンコ球の刻印認識システム。
  2. (1)パチンコ球をその向きを変えながら各パチンコ遊技機の通路内に流入させ所定個数のパチンコ球を一連に並べて移動させるとともに、複数の異なる方向から前記パチンコ球群を複数台のカメラで複数回撮像する手段と、
    (2)前記パチンコ球群の各カラー刻印画像を切り出し、ラベリングする手段と、
    (3)ラベリングした前記パチンコ球群の各カラー刻印画像をグレースケール化し、これらを2次元フーリエ変換して回転に不変な情報としての2次元フーリエパワースペクトル(係数の2乗のルート)にするとともに、ニューラルネットワーク(NN)の各細胞の出力関数にRBF(ラジアルベースド関数)を使用し、前記2次元フーリエパワースペクトルを3層型ニューラルネットワーク(NN)の入力層に入力する手段と、
    (4’)前記通路内に流れ込む複数個(例えば10個)のパチンコ球群が一連に並んだ状態をカメラで複数回に撮影し、それらのカラー刻印画像をグレー画像に変換し、その2次元フーリエパワースペクトルを複数回NNに入力し、入力したパチンコ球群のカラー刻印画像のうち多数決原理に基づきその複数回とも半分よりも多くのパチンコ球が他店のパチンコ球であるとNN認識で判断された場合にのみ、全てのパチンコ球を排除する手段と を備えたことを特徴とするパチンコ球の刻印認識システム。
  3. 自店の完全画像と数種類の欠損画像を自店のパチンコ球の刻印パターンの学習データとするとともに、他店の完全画像と数種類の欠損画像を他店のパチンコ球の刻印パターンの学習データとし、自店および他店の欠陥画像は完全画像がσ=1であるのに対して1>σ>0とすることを特徴とする請求項1または2記載のパチンコ球の刻印認識システム。
  4. 前記パチンコ球の通路の床面をスパイラル状に形成するとともに、前記通路の両側に沿って前記パチンコ球のガイド部を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のパチンコ球の刻印認識システム。
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