JP2011019109A - 計算装置、基地局制御装置、無線通信システム、および計算方法 - Google Patents

計算装置、基地局制御装置、無線通信システム、および計算方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基地局装置によってセルを形成する無線通信ステムにおいて基地局装置の適切な送信電力を容易に決めることを可能にする技術を提供する。
【解決手段】計算装置は、パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力に関する演算を行う計算装置であって、実測結果取得手段と、推定結果補正手段と、を有している。実測結果取得手段は、基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、その移動体端末でのその基地局から受信される信号の受信電力の実測値と実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する。推定結果補正手段は、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、実測結果に基づいて補正する。
【選択図】図2

Description

複数のセルで通信エリアをカバーする移動体通信システムに関する。
複数の基地局を配置し、各基地局によりセルを形成し、それらのセルによって通信エリアをカバーする移動体通信システムがある。移動体通信システムでは、基地局から無線電波でセルに送信することができる下り信号の送信電力には限りがある(特許文献1参照)。そのため、その基地局と通信している移動体端末の数が増加しすぎ、トラヒックが過剰となった基地局では、全ての移動体端末へのデータを十分な電力で送信することができなくなる。
そのような状態は、トラヒックが過剰となった基地局から隣接基地局にトラヒックを移行させることにより、回避することができる。ある基地局から隣接基地局にトラヒックを移行させるには、その基地局からのパイロット信号の送信電力を下げればよい(特許文献2参照)。トラヒックが過剰となっている基地局からのパイロット信号の送信電力を下げれば、その基地局のトラヒックは隣接基地局に移行していく。
ただし、ある基地局からのパイロット信号の送信電力を下げると、移動体端末がどの基地局とも接続できない不感地帯(エリアホール)が生まれる恐れがある。その場合には、隣接基地局からのパイロット信号の送信電力を上げることにより、エリアホールの発生を防止するとよい。
特許文献3には、ある基地局のセルでの通信が不能なエリアが生じるとき、隣接基地局からのパイロット信号の送信電力を上げることにより、隣接基地局のセルで通信不能のエリアをカバーする技術が開示されている。
特開2002−77040号公報 特表2005−515648号公報 特開2003−274447号公報
しかし、現実には、基地局を新設するとき(置局時)に、その基地局からのパイロット信号の送信電力を一旦設定したら、その送信電力を事後的に調整することは容易ではなかった。例えば、基地局からのパイロット信号の送信電力によって、その基地局に移動体端末が接続できる地理的範囲が決まるため、パイロット信号の送信電力を低減すると、エリアホールが発生したり、そのエリアホールにいる移動体端末が現実にどの基地局にも接続できなくなったりする恐れがあった。
そのため実際のシステム運用においては、基地局からのパイロット信号の送信電力を僅かずつ下げながら、各基地局に接続する移動体端末数の減少やユーザからの苦情などの情報を収集し、その情報を確認するという作業を繰り返す必要があった。そして、このようなカットアンドトライの調整作業には多大な工数や期間が必要とされていた。
また、隣接基地局からのパイロット信号の送信電力を上げることによりエリアホールの発生を防止する場合、隣接する基地局同士の相互の影響を考慮して調整を進める必要があるため作業が複雑であり、また基地局同士の良好な関係を見つけ出すのは容易でなかった。
また、ある基地局から隣接基地局にトラヒックを移行させれば隣接基地局のトラヒックが増加するため、隣接基地局での輻輳にも配慮する必要があった。そのため、トラヒックの移行元と移行先の双方の基地局のパイロット信号の送信電力を僅かずつ変更しながら、各基地局の輻輳状況を確認するという作業を繰り返す必要があった。
本発明の目的は、基地局装置によってセルを形成する無線通信ステムにおいて基地局装置の適切な送信電力を容易に決めることを可能にする技術を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の計算装置は、パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力に関する演算を行う計算装置であって、
前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する実測結果取得手段と、
伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正する推定結果補正手段と、を有している。
また、本発明の計算方法は、パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力に関する演算を行う計算方法であって、
前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得し、
伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正するものである。
本発明によれば、無線通信システムにおける基地局からの無線伝搬を、理論シミュレーションを実測値で補正することにより推定するので、基地局の適切な送信電力を容易に決めることができる。
本実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態によるサーバ10の構成を示すブロック図である。 本実施形態によるサーバ10の動作例を示すフローチャートである。 サーバ10の備えるデータベースの一例を示す図である。 電力調整の様子について説明するための図である。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態による無線通信システムの構成を示すブロック図である。図1を参照すると、無線通信システムはサーバ10および基地局装置11、12を有している。
移動体端末15は、無線で基地局装置11、12と接続し、通信を行う端末である。移動体端末15は、例えばサーバ10からの指示によって、自身の位置情報、基地局装置に送信している信号の送信電力、および基地局装置からのパイロット信号の受信電力をサーバ10に通知する機能を備えている。
基地局装置11、12は、それぞれ無線電波を送出することによりセル13、14を形成し、移動体端末15と接続する無線通信装置である。
基地局装置11、12は、例えばサーバ10からの指示によって、個別チャネルで各移動体端末15へ送信している信号の送信電力、および自身の総送信電力に対する全送信電力の割合をサーバ10に通知する機能を備えている。総送信電力とは、その基地局自身が送信することができる最大の送信電力である。全送信電力とは、その基地局自身が送信している信号の送信電力の合計である。
また、基地局装置11、12は、サーバ10からの指示に従ってパイロット信号の送信電力を変更する機能を備えている。周波数資源を有効に利用するために、一般的にパイロット信号の送信電力は、通信を正常に行うことができる範囲で、できるだけ低減するように制御される。本実施形態では、送信電力を削減する対象は、基地局装置11およびその基地局装置11によって形成されるセル13であるとする。基地局装置12は基地局装置11の隣接基地局であり、基地局装置12が形成するセル14は基地局装置11が形成するセル13の隣接セルであるとする。
サーバ10は、基地局装置11、12に接続されており、それらを制御する基地局制御装置である。サーバ10は、基地局装置11、12および移動体端末15から各種情報を取得し、その情報を基に各基地局装置11、12のパイロット信号の送信電力を制御する。
サーバ10は、セル13で基地局装置11と通信している複数の移動体端末15から、それらの移動体端末15での基地局装置11から受信される信号の受信電力の実測値とその実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する。そして、サーバ10は、一例として通信エリアを格子状に分割した複数の観測点について、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、移動体端末15から取得した実測結果に基づいて補正することにより、各観測点の補正後の推定結果を算出する。
図2は、本実施形態によるサーバ10の構成を示すブロック図である。図2を参照すると、サーバ10は、実測結果取得部21、推定結果補正部22、送信電力検証部23、および送信電力指示部24を有している。
実測結果取得部21は、セル13で基地局装置11と通信している移動体端末15に指示することにより、その移動体端末15で基地局装置11から受信される信号の受信電力の実測値とその実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する。
なお、本実施形態では一例として、上述したように送信電力を低減させる対象としてセル13が選択されているが、その選択方法は特に限定されない。例えば、実測結果取得部21が各基地局装置11、12から、総送信電力に対する全送信電力の割合を取得し、その割合が所定の閾値を上回っているセルが輻輳していると判断し、そのセルを送信電力を低減させる対象とすればよい。
推定結果補正部22は、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションにより、各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を算出し、あるいはそのような推定結果を予め与えられており、その推定結果を実測結果に基づいて補正する。ここで用いる伝搬モデルについては特に限定されない。また、推定結果を実測結果で補正する方法については一例を後述する。
送信電力検証部23は、推定結果補正部22により補正された推定結果に基づいて、現在の送信電力の値あるいは低減した場合の送信電力の値を検証することにより、基地局装置11から送信すべきパイロット信号の送信電力を決定する。例えば、低減した場合の送信電力の値を検証し、良好な結果が得られたら、その値を、基地局装置11から送信すべきパイロット信号の送信電力に決定すればよい。より具体的な検証方法については一例を後述する。
送信電力指示部24は、パイロット信号の送信電力を、送信電力検証部23によって決定された送信電力とするように基地局装置11に指示する。
以上説明したように、本実施形態によれば、理論シミュレーションを実測値で補正することにより無線伝搬を推定し、その結果から基地局装置の送信電力を決定するので、基地局装置の適切な送信電力を容易に決めることができる。
次に、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる推定結果を実測結果で補正する方法の一例について説明する。この補正は推定結果補正部22により行われる。ここに示す例では観測点の付近に実測点があるか否かによって補正方法が異なる。
観測点から所定範囲内の位置に実測点がある場合、その実測点での実測値に基づいて観測点の推定値を補正する。所定範囲は例えば観測点から20m以内の範囲である。
推定結果補正部22は、各観測点での推定値を、その観測点から所定範囲内の位置にある実測点での実測値に基づいて補正する。具体的な例としては、推定結果補正部22は、観測点での推定値に、その推定値とその推定値の補正に用いる実測値との差分の平均値を加算すればよい。
また、そのとき、推定結果補正部22は、観測点から所定範囲内の位置にある実測点の実測値のうち、観測点での推定値との差が所定の差分閾値以上である実測値を、その推定値の補正に用いるものから除外する。これは、観測点での推定値との差が所定の差分閾値以上である実測値は、屋内の観測点のものであると判断し、それを除外するものである。
所定範囲内に実測点がない観測点については、基地局装置11までの距離が観測点よりも遠い実測点と近い実測点の両方あるいは一方をその観測点の推定値の補正に用いるものとする。推定結果補正部22は、推定値の補正に用いる実測点の実測値と、基地局装置11から観測点までの距離と基地局装置11から実測点までの距離の差と、を用いた演算により、観測点の推定値を補正する。
次に、基地局装置11から送信すべきパイロット信号の送信電力を検証する方法の一例について説明する。
サーバ10は、補正後の推定結果を基に、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を所定の低減値だけ低減した場合の各観測点の受信電力である低減後推定値を算出し、その低減後推定値から不感地帯が発生するか否か判断する。不感地帯は移動体端末15が基地局装置11に接続できない地帯のことである。
不感地帯が発生しなければ、あるいは発生する不感地帯が、通信できないことを許容できる場所であれば、その低減値だけパイロット信号の送信電力を低減してもよいと判断できる。ある場所が、通信ができないことを許容できる場所であるか否かの判定については、例えば、送信電力検証部23が、各観測点を含む地域の地図情報を予め保持しており、各観測点の低減後推定値を含む低減後推定結果と地図情報を用いて、発生する不感地帯が、通信できないことを許容できる場所であるか否か判定する。山や池の上では通信できないことを許容することが考えられる。
その場合、送信電力検証部23は、推定結果補正部22によって補正された推定結果を基に、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を所定の低減値だけ低減した場合の各観測点の受信電力である低減後推定値を算出し、その各観測点の低減後推定値から、移動体端末15が基地局装置11に接続できない不感地帯が発生するか否か判断する。
また、送信電力検証部23は、不感地帯が発生する場合、基地局装置11に隣接している基地局装置12により、基地局装置12のセル14で不感地帯をカバーできるか否か判断し、それができる場合には基地局装置12の送信電力を増加させることを決定する。例えば不感地帯が発生するのであれば、送信電力検証部23は、基地局装置12の推定結果から、その基地局装置12のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、基地局装置12のセル14で不感地帯をカバーできるか否か判断する。
また、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を所定の低減値だけ低減した場合にパイロット信号を受信できなくなる実測点があるか否かによって、その低減値だけパイロット信号を低減してよいかどうか判断する。
その場合、送信電力検証部23は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力の低減後の推定値と移動体端末15の最低受信感度とを比較する。そして、送信電力検証部23は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減した場合にパイロット信号を受信できなくなる実測点があるか否か判定する。
更に、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減した場合にパイロット信号を受信できなくなる実測点があった場合、基地局装置11に隣接する基地局装置12のセルでその実測点をカバーできるのであれば、そのようにする。
その場合、送信電力検証部23は、基地局装置11に隣接する基地局装置12の推定結果から、基地局装置12のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、基地局装置12のセルで、その実測点をカバーできるか否か判断する。
また、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減した場合に、要求される送信電力が最大送信電力を超えてしまう実測点があるか否かによって、その低減値だけパイロット信号を低減してよいかどうか判断する。
実測結果取得部21によって取得される実測結果には、移動体端末15が送信している信号の送信電力が更に含まれているものとする。そして、送信電力検証部23は、その実測結果に含まれている送信電力と、移動体端末15の最大送信電力から低減値を減算した値とを比較することにより、要求される送信電力が最大送信電力を超えてしまか否か判定する。
より具体的には、送信電力検証部23は、移動体端末15の送信電力が、その移動体端末15の最大送信電力から低減値だけ減算した値よりも大きければ、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減した場合に、移動体端末15の実測点では、要求される送信電力が最大送信電力を超えてしまうと判断する。
更に、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減すると、要求される送信電力が最大送信電力を超えてしまう実測点があった場合、基地局装置11に隣接する基地局装置12のセルでその実測点をカバーできるのであれば、そのようにする。
その場合、送信電力検証部23は、基地局装置11に隣接している基地局装置12の推定結果から、基地局装置12のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、基地局装置12のセルでその実測点をカバーできるか否か判断する。
上述した検証方法における各検証処理を実施する順序は特に限定されないが、ここでは一連の処理の流れの一例について説明する。図3は、本実施形態によるサーバ10の動作例を示すフローチャートである。図3を参照すると、サーバ10は、まず移動体端末15および基地局装置11、12から各種情報を取得する(ステップ101)。
具体的には、サーバ10は、移動体端末15から、その移動体端末15の位置、受信電力、および送信電力を取得する。またサーバ10は、基地局装置11、12から、その移動体端末15への個別チャネルの送信電力と、その移動体端末15が通信している基地局装置の識別番号を取得する。また、サーバ10は、各基地局装置11、12の総送信電力に対する全送信電力の割合を取得する。
次に、サーバ10は、収集した情報を用いて、基地局装置11、12の無線伝搬のシミュレーションを行う(ステップ102)。その際、サーバ10は、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定結果を、移動体端末15から取得した実測結果に基づいて補正することにより、各観測点の補正後の推定結果を算出する。
ここでは基地局装置11が送信電力を低減する対象であるとする。サーバ10は、次に、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を所定の低減値だけ低減した場合の無線伝搬のシミュレーションを行う(ステップ103)。具体的には、ステップ102で得られた推定値から低減値を減算すればよい。
次に、サーバ10は、低減後のシミュレーションの結果から不感地帯が発生するか否か判定する(ステップ104)。不感地帯が発生しないのであれば、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減することを決定する(ステップ105)。
ステップ104の判定で不感地帯が発生すると判定されたら、サーバ10は、次に、不感地帯に実測点があるか否か判定する(ステップ106)。これは移動体端末15から取得した位置の情報から判定することができる。不感地帯に実測点がなければ、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減値だけ低減することを決定する(ステップ105)。
また、ステップ106の判定で不感地帯に実測点があると判定された場合、サーバ10は、次に、その不感地帯を隣接局によってカバーすることができるか否か判定する(ステップ107)。具体的には、基地局装置11に隣接する基地局装置12のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させたシミュレーションで、不感地帯が基地局装置12のセル14によりカバーされるか否か判定する。また、その際に、不感地帯をカバーすることにより、基地局装置12に輻輳が発生しないかどうかを考慮して判定してもよい。基地局装置12に輻輳が発生する場合には、基地局装置12のセル14で不感地帯をカバーすることはできないと判断する。
基地局装置12のセル14で不感地帯をカバーすることができる判定された場合、サーバ10は、送信電力の低減の対象局である基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減させるとともに、基地局装置11の隣接局である基地局装置12のパイロット信号の送信電力を増加させる(ステップ108)。また、基地局装置12のセル14で不感地帯をカバーすることができない判定された場合、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減させることを諦めて現状を維持する(ステップ109)。
次に、無線通信システムがW−CDMAネットワークである場合の実施例のシステムの動作について説明する。
<1> まず、サーバ10は、移動体端末15あるいは基地局装置11、12から、移動体端末15の位置、受信電力、送信電力、基地局装置11、12が移動体端末15に送信している個別チャネルの送信電力、移動体端末15が通信している基地局装置11、12の識別番号の5つのデータを収集する。また、サーバ10は、基地局装置11、12から、それぞれの総送信電力に対する全送信電力の割合を収集する。
その際、サーバ10は、RRCメッセージ:Measurement Controlを用いて、移動体端末15に、パイロット信号の受信電力と、移動体端末15の送信電力と、移動体端末15のGPS情報とを定期的に送信するように指示する。指示を受けた移動体端末15は、RRCメッセージ:Measurement reportを用いて、指示された情報を定期的に送信する。サーバ10は、移動体端末15からMeasurement reportを受信したら、そのメッセージに含まれている各種情報を自身の備えるデータベースに格納する。
図4は、サーバ10の備えるデータベースの一例を示す図である。図4の例では、データベースには、時刻情報、セルID、移動体端末15の位置を示す緯度および経度、移動体端末15のパイロット信号の受信電力、移動体端末15の送信電力、基地局装置11から移動体端末15への個別チャネルの送信電力が記録される。
また、サーバ10は、NBAPメッセージ:Dedicated Measurement Initiationを用いて、移動体端末15に送信している個別チャネルの送信電力(Code Domain Power)を送信するように基地局装置11に指示する。指示を受けた基地局装置11は、NBAPメッセージ:Dedicated Measurement Reportを用いて、指示された移動体端末15のCode Domain Powerをサーバ10に送信する。Code Domain Powerを受信したサーバ10は、その情報をデータベースに格納する。
また、サーバ10はNBAPメッセージ:Common Measurement Initiationを用いて、総送信電力に対する全送信電力の割合(Transmitted Carrier Power)を送信するよう基地局装置11に指示する。指示を受けた基地局装置11は、NBAPメッセージ:Common Measurement reportingを用いて、Transmitted Carrier Powerをサーバ10に送信する。
サーバ10は、定期的に受信した複数のTransmitted Carrier Powerのうち最繁時間帯のデータをピックアップし、それらの平均値を算出する。その平均値が所定の閾値を上回っていたら、その基地局装置11のセル13が輻輳していると判断し、そのセル13を、送信電力を調整(低減)する対象とする。Transmitted Carrier Powerの平均値に対する閾値は、例えば50%とすればよい。
続いて、サーバ10は、移動体端末15から受信した受信電力の値を基に無線伝搬のシミュレーションを行う。
まず、端末情報を使用しないシミュレーションの方法について説明する。
セル13を形成している基地局装置11のアンテナの緯度および経度の情報を用いて無線伝播シミュレーションを実行する。このシミュレーションに利用できる伝搬モデルはいくつかあるが、ここではCOST231 HATAモデルを利用する例を示す。
COST231 HATAモデルの理論的なシミュレーションによれば伝搬式は式(1)によって表すことができる。
Figure 2011019109
なお、式(1)において、fは周波数(MHz)であり、hbは基地局装置11のアンテナの高さ(m)であり、Rは移動体端末15と基地局装置11の距離(km)である。また、hmは移動体端末15の高さであるが、その正確な値が不明なので、立っている人が耳に当てたときの移動体端末15の高さとして1.5mを用いればよい。
<2> 次に、理論シミュレーションによる推定結果を実測値で補正する方法について説明する。
まず、地図情報を基に通信エリアを格子状に切り、移動体端末の位置情報を基に、移動体端末15から取得した情報を格子に紐付ける。
実測点i(i=1〜M)に対して、その実測点での実測結果miと、その実測点の位置から20m以内にある観測点での推定結果pj(j=1〜N)との差分の平均値(差分Δi)を算出する。ここで、Mは基地局装置11のセル13で取得されたパイロット信号の受信電力のサンプル数である。観測点での推定結果piは、式(1)の伝搬式によって算出された理論的な受信電力の値である。Nは実測点から20m以内にある格子の個数である。
差分Δiは式(2)によって表すことができる。
Figure 2011019109
また、ここでは屋内の実測点による実測値をシミュレーションから除外するために、差分Δiが10dB以上の実測点は屋内点であると仮定して除外することとする。
ここまでに得たΔiを用いて、各格子の観測点における推定値に対する補正を行う
。観測点の補正は以下に示す(a)〜(c)のように場合分けして行われる。
(a) 最も近接する実測点との距離が20m以内にある観測点
最も近接する実測点nとの距離が20m以内にある観測点の推定値は、その最も近接する実測点での差分Δnによって式(3)のように補正する。ここでは補正前の推定値がpであり、補正後の推定値がp´である。
Figure 2011019109
(b) (a)に当てはまらない観測点のうち、基地局装置11までの距離が観測点よりも遠い実測点と近い実測点がそれぞれ1個以上存在する観測点
基地局装置11までの距離が観測点よりも遠い実測点を実測点nとし、近い実測点を実測点mとする。この場合には、基地局装置11までの距離が観測点よりも遠い実測点nにおける差分Δnと、近い実測点mにおける差分Δmとを用いて、観測点の推定値を式(4)のように補正する。ここでは基地局装置11から実測点nまでの距離と基地局装置11から観測点までの距離との差をdnとし、基地局装置11から実測点mまでの距離と基地局装置11から観測点までの距離との差をdmとする。
Figure 2011019109
(c) (a)に当てはまらない観測点のうち、基地局装置11までの距離が観測点よりも遠い実測点か近い実測点のいずれか一方のみが存在する観測点
基地局装置11までの距離が観測点よりも遠いあるいは近い実測点を実測点nとする。この場合には、基地局装置11までの距離が観測点よりも遠いあるいは近い実測点nにおける差分Δnを用いて、観測点の推定値を式(5)のように補正する。ここでは基地局装置11から実測点nまでの距離と基地局装置11から観測点までの距離との差をdとする。aは適宜選択される重み付け係数である。
Figure 2011019109
以上のように計算し、移動体端末15から取得したデータを使いサーバ10内部で無線伝播シミュレーションを行う。
<3> 次に、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減した場合の無線伝搬シミュレーションを行う。
送信電力を低減した場合のシミュレーションは<2>で得られた現状態でのシミュレーション結果の推定値から所定の低減値を減算することにより行うことができる。
例えば、パイロット信号の送信電力の低減値を−xdBとする場合、低減後の推定値p″は式(6)により得られる。
Figure 2011019109
<4> 次に、サーバ10は、移動体端末15から取得した受信電力および送信電力の情報から、基地局装置11との間で信号が届く限界地点にユーザが存在するか否かを確認する。限界地点は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減したら信号が届かなくなる地点である。これを確認するのは、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減した場合に実際に影響を受ける移動体端末15が存在するか否かを確認するものである。そのような地域に実測点が存在するか否かにより、これを判断することができる。
ここでは例えば、移動体端末15が許容する最低受信感度をRSCP=ydBmとし、パイロット信号の送信電力の低減値をxdBとする。
サーバ10は、まず1つの実測結果を選択し、その移動体端末15の受信電力をデータベースから取得する。その受信電力RSCPがRSCP<y+xdBmであった場合、基地局装置11のパイロットの送信電力ydBmをxdBだけ落とすとRSCP<ydBmとなる。そのことから、そのユーザ(移動体端末15)には影響が及ぶことがわかる。
また、移動体端末15の最大送信電力クラス(Power Class)がクラス3である場合、その移動体端末15の最大送信電力は24dBmである。その移動体端末15から取得した送信電力のサンプルの中に、送信電力UE Tx Power>21dBmのものがあれば、そのユーザ(移動体端末15)には影響が及ぶことがわかる。
<5> 次に、サーバ10は、基地局装置11の送信電力を低減すると、エリアホール(不感地帯)が発生するか否かを確認する。
サーバ10は、<3>で得られた結果から、移動体端末15が許容する最低受信感度を満たさないエリアが発生するか否かを確認する。また、そのようなエリアが発生しても、そのエリアが地図情報上は山や池などの不感地帯であっても構わないところであれば、エリアホールの発生を許容してもよい。
<6> 次に、サーバ10は、信号が届く限界地点にいるユーザやエリアホールを隣接局によってカバーすることができるかどうか確認する。
サーバ10は、<4>で得られた結果から、移動体端末15のうち限界地点にいるユーザを他の基地局でカバーできるかどうかを検証する。
ここでは、基地局装置11からセル13へのパイロット信号の送信電力を低減した場合に、RSCPがL(≦y:最低受信感度)となる移動体端末15があるものとする。そして、そのような端末の中でセル13の最も伝搬環境の悪い地点で通信している移動体端末15を救済することを想定する。そのような移動体端末15を救済するために、ここでは基地局装置11の隣接局である基地局装置12からセル14へのパイロット信号の送信電力をxdBだけ増加する場合を検証する。
基地局装置12のパイロット信号の送信電力を増加させることにより、基地局装置12からの受信電力が最低受信感度よりも大きくなるのであれば、その移動体端末15を救済できる可能性がある。
ただし、パイロット信号の送信電力を増加させることにより、セル14のトラフィックが増大し、基地局装置12で輻輳が発生してしまう場合には、基地局装置12のパイロット信号の送信電力を増加させることができない。そのため、基地局装置12に輻輳が発生するか否かについても検証を行う。その検証には式(7)が用いられる。
Figure 2011019109
ここで、NodeB_Tx_Power11-15は、基地局装置11から当該移動体端末15への個別チャネルの送信電力である。Max_Tx_Powerは基地局装置がセルに規格上出力することができる最大の電力である。CommonCH_Tx_Powerは、セルに送信されている共通チャネルの電力の合計値である。TCPは、基地局装置の総送信電力に対する全送信電力の割合(Transmitted Carrier Power)である。
式(7)が満たされれば、救済対象の移動体端末15を基地局装置12によってカバーすることができると判断できる。
また、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減することにより発生する不感地帯を、基地局装置12によってカバーできるかどうかは、基地局装置11による不感地帯について基地局装置12の送信電力を増加したとき式(7)が満たされるか否かで判断すればよい。
図5は、電力調整の様子について説明するための図である。ここでは、基地局装置11の限界地点にいるユーザを救済の対象とし、そのユーザの移動体端末15を基地局装置11のセル13から基地局装置12のセル14に移動させることを試みる。
図5の電力調整前の図を参照すると、電力調整対象となる基地局装置11の送信電力の合計が輻輳上限を超えている。それに対し、基地局装置の隣接局である基地局装置12の送信電力の合計には余裕がある。
救済対象のユーザの移動体端末15を基地局装置11のセル13から基地局装置12のセル14に移動させるために、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力を低減させ、基地局装置12の送信電力を増加させたとする。
図5の電力調整後の図を参照すると、基地局装置11では、パイロット信号の送信電力を低減したことにより、共通チャネルの送信電力が減少している。一方、基地局装置12では、パイロット信号の送信電力を増加したことにより、共通チャネルの送信電力が増加している。
また、電力調整前には基地局装置11側にあった救済対象の端末への送信電力は、電力調整後には基地局装置12に移動している。さらに、基地局装置11のその他の送信電力は減少し、基地局装置12のその他の送信電力は増加している。これは救済対象とした以外の端末も基地局装置11から基地局装置12へ移動したこと等による。
<7> <6>でカバーできない不感地帯があった場合、その不感地帯によってユーザに影響がでるか否か確認する。
<6>において、基地局装置11の送信電力を低減することで発生する不感地帯を基地局装置12の送信電力を増加させることによりカバーできない場合、サーバ10は、データベースを検索し、移動体端末15から取得した情報の中に位置情報が不感地帯を示す情報があるか否か判定する。移動体端末15から取得した情報の中に位置情報が不感地帯を示す情報がなければ、サーバ10は、ユーザへの影響が無いものと判断してもよい。ユーザへの影響が無い場合には基地局装置12の送信電力を増加させずに基地局装置11の送信電力を低減することができる。
<8> 次に、サーバ10は、基地局装置11のパイロット信号の送信電力、あるいは更に基地局装置12のパイロット信号の送信電力を変更する。
基地局装置11、12は、パイロット信号の送信電力を変更する場合、パイロット信号の送信を停止せずに変更することにしてもよい。また、基地局装置11、12は、パイロット信号の送信を一旦停止した後、新たな送信電力で送信を開始することにしてもよい。この手順で送信電力を変更する場合には、通信中のユーザがいない時間帯に行うことが好ましい。
また、サーバ10は、決定された送信電力に一度に変更するのではなく、期間をかけて少しずつ変更していくことにしてもよい。例えば、ネットワークの状態や呼損の発生状況を確認しながら、1カ月程度の時間をかけて送信電力を段階的に変更していくことにしてもよい。段階的な変更の途中で呼損率が上昇した場合には送信電力の変更を中止して元の値に戻すなどの対応をとってもよい。
また、<1>から<8>までの処理を行った結果、基地局装置12の送信電力を低減して基地局装置11の送信電力を増加すべき状態となり、低減と増加を繰り返すようなルーチンに陥る場合には、基地局装置11、12の双方のセルについてパイロット信号の送信電力として中間値を適用し、その中間値に固定することにしてもよい。
以上、本発明の実施形態およびその実施例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の他の実施形態として、実測結果取得部21によって取得される実測結果に含まれている、実測値が測定された日時を表す日時情報を基に、実測結果取得部21、推定結果補正部22、および送信電力検証部23は、複数の時間帯に対してそれぞれに処理を行うことにしてもよい。そして、送信電力指示部24は、各時間帯のそれぞれにおいて、その時間帯に対して適当であるとされた送信電力でパイロット信号を送信するように基地局装置11、12に指示することにしてもよい。
これにより、時間帯毎にパイロット信号の送信電力として適切な値が選択されるので、時間帯でトラフィック量やセル間のトラフィックの割合が変化するようなシステムを常に適切な状態に維持することができる。
ここでいう時間帯の例としては、1日の中の各時間帯、1週間の中の各曜日、1か月の中の各日、1年間の中の各月、あるいは1年の中の各季節がある。
また、本発明の更に他の実施形態として、実測結果取得部21によって取得される実測結果に含まれている、実測値が測定された日時を表す日時情報を基に、実測結果取得部21、推定結果補正部22、および送信電力検証部23は、直近過去の所定時間に対する処理を逐次行うことにしてもよい。また、送信電力指示部24は、送信電力検証部23で逐次得られた送信電力でパイロット信号を送信するように基地局装置11、12に指示することにしてもよい。
これにより、パイロット信号の送信電力が適応的に適切な値に制御されるので、トラフィック量やセル間のトラフィックの割合が変化するようなシステムを常に適切な状態に維持することができる。
また、本実施形態ではW−CDMAシステムを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、基地局装置の送信電力を変更することができる無線通信システムに広く適用することができる。例えば、LTE(Long Term Evolution)ネットワークやWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)ネットワークに適用することができる。また、その際には移動体端末や基地局装置からは、そのシステムの送信電力の検証に適した情報を適宜選択して収集すればよい。
また、本実施形態では、伝搬モデルの例として、COST231 HATAモデルを使用したが、他の例として奥村モデルや坂上モデルを使用しても構わない。
また、本実施形態では、W−CDMAシステムにおいて、基地局装置11、12のパイロット信号の送信電力に関する演算を行う機能を基地局制御装置であるサーバ10内に構成する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の例として、基地局装置11、12の送信電力に関する演算を行う計算装置を基地局制御装置とは別に備えることにしてもよい。また、その計算装置を通信システムから独立した形で利用することもでき、通信システムのセル設計の段階でのシミュレーションなどに活用することができる。
以上、本発明の実施形態について述べてきたが、本発明は、これらの実施形態だけに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内において、これらの実施形態を組み合わせて使用したり、一部の構成を変更したりしてもよい。
10 サーバ
11、12 基地局装置
13、14 セル
15 移動体端末
21 実測結果取得部
22 推定結果補正部
23 送信電力検証部
24 送信電力指示部

Claims (21)

  1. パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力に関する演算を行う計算装置であって、
    前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する実測結果取得手段と、
    伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正する推定結果補正手段と、を有する計算装置。
  2. 前記推定結果補正手段により補正された推定結果に基づいて、前記基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力を検証し、検証された送信電力の値を得る送信電力検証手段を更に有する請求項1に記載の計算装置。
  3. パイロット信号の送信電力を、前記送信電力検証手段によって得られた送信電力とするように前記基地局に指示する送信電力指示手段を更に有する請求項2に記載の計算装置。
  4. 前記推定結果補正手段は、各観測点での推定値を、該観測点から所定範囲内の位置にある実測点での実測値に基づいて補正する、請求項1に記載の計算装置。
  5. 前記推定結果補正手段は、前記観測点から前記所定範囲内の位置にある実測点の実測値のうち、該観測点での推定値との差が所定の差分閾値以上である実測値を、該推定値の補正に用いるものから除外する、請求項4に記載の計算装置。
  6. 前記推定結果補正手段は、前記観測点での推定値に、該推定値と該推定値の補正に用いる実測値との差分の平均値を加算することにより、該推定値を補正する、請求項4または5に記載の計算装置。
  7. 前記推定結果補正手段は、前記所定範囲内に実測点がない観測点については、前記基地局までの距離が該観測点よりも遠い実測点と近い実測点の両方あるいは一方を該観測点の推定値の補正に用いるものとし、該推定値の補正に用いる実測点の実測値と、前記基地局から該観測点までの距離と前記基地局から該実測点までの距離の差と、を用いた演算により、該観測点の推定値を補正する、請求項1に記載の計算装置。
  8. 前記送信電力検証手段は、前記推定結果補正手段によって補正された前記推定結果を基に、前記基地局のパイロット信号の送信電力を所定の低減値だけ低減した場合の各観測点の受信電力である低減後推定値を算出し、前記各観測点の低減後推定値から、移動体端末が基地局に接続できない不感地帯が発生するか否か判断する、請求項2に記載の計算装置。
  9. 前記送信電力検証手段は、前記各観測点を含む地域の地図情報を保持しており、前記各観測点の前記低減後推定値を含む低減後推定結果と地図情報を用いて、前記不感地帯が、通信できないことを許容できる場所であるか否か判定する、請求項8に記載の計算装置。
  10. 前記送信電力検証手段は、前記不感地帯が発生する場合、前記基地局に隣接している隣接基地局の推定結果から、該隣接基地局のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、該隣接基地局のセルで該不感地帯をカバーできるか否か判断する、請求項8または9に記載の計算装置。
  11. 前記送信電力検証手段は、前記低減後推定値と前記移動体端末の最低受信感度とを比較することにより、前記基地局のパイロット信号の送信電力を前記低減値だけ低減した場合に該パイロット信号を受信できなくなる実測点があるか否か判定する、請求項8に記載の計算装置。
  12. 前記送信電力検証手段は、前記基地局のパイロット信号の送信電力を前記低減値だけ低減した場合に該パイロット信号を受信できなくなる実測点があれば、前記基地局に隣接している隣接基地局の推定結果から、該隣接基地局のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、該隣接基地局のセルを該実測点まで拡張することができるか否か判断する、請求項11に記載の計算装置。
  13. 前記実測結果取得手段によって取得される前記実測結果には、前記移動体端末が送信している信号の送信電力が更に含まれており、
    前記送信電力検証手段は、前記実測結果に含まれている前記送信電力と、前記移動体端末の最大送信電力から前記低減値を減算した値とを比較することにより、前記基地局のパイロット信号の送信電力を前記低減値だけ低減した場合に、要求される送信電力が前記最大送信電力を超えてしまう実測点があるか否か判定する、請求項8に記載の計算装置。
  14. 前記送信電力検証手段は、移動体端末の送信電力が、該移動体端末の最大送信電力から前記低減値だけ減算した値よりも大きければ、前記基地局のパイロット信号の送信電力を前記低減値だけ低減した場合に、該移動体端末の実測点では、要求される送信電力が前記最大送信電力を超えてしまうと判断する、請求項13に記載の計算装置。
  15. 前記送信電力検証手段は、前記基地局のパイロット信号の送信電力を前記低減値だけ低減した場合に、要求される送信電力が前記最大送信電力を超えてしまう実測点があれば、前記基地局に隣接している隣接基地局の推定結果から、該隣接基地局のパイロット信号の送信電力を所定の増加値だけ増加させることにより、該隣接基地局のセルを該実測点まで拡張することができるか否か判断する、請求項13または14に記載の計算装置。
  16. 前記実測結果取得手段によって取得される前記実測結果には、前記実測値が測定された日時を表す日時情報が更に含まれており、
    前記実測結果取得手段、前記推定結果補正手段、および前記送信電力検証手段は、前記日時情報に基づいて複数の時間帯に対してそれぞれに処理を行い、
    前記送信電力指示手段は、前記時間帯のそれぞれにおいて、該時間帯に対して得られた送信電力でパイロット信号を送信するように前記基地局に指示する、
    請求項3に記載の計算装置。
  17. 前記時間帯は、1日の中の各時間帯、1週間の中の各曜日、1か月の中の各日、1年間の中の各月、あるいは1年の中の各季節である、請求項16に記載の計算装置。
  18. 前記実測結果取得手段によって取得される前記実測結果には、前記実測値が測定された日時を表す日時情報が更に含まれており、
    前記実測結果取得手段、前記推定結果補正手段、および前記送信電力検証手段は、前記日時情報に基づいて、直近過去の所定時間に対する処理を逐次行っており、
    前記送信電力指示手段は、前記送信電力検証手段で逐次得られた送信電力でパイロット信号を送信するように前記基地局に指示する、
    請求項3に記載の計算装置。
  19. パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力を制御する基地局制御装置であって、
    前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得する実測結果取得手段と、
    伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正する推定結果補正手段と、
    パイロット信号の送信電力を、前記送信電力検証手段によって得られた送信電力とするように前記基地局に指示する送信電力指示手段と、
    を有する基地局制御装置。
  20. 自身が形成するセル内の移動体端末に送信するパイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局と、
    前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得し、伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正し、パイロット信号の送信電力を、得られた送信電力とするように前記基地局に指示する基地局制御装置と、
    を有する無線通信システム。
  21. パイロット信号の送信電力を変更することが可能な基地局を有する無線通信システムにおいて基地局から送信すべきパイロット信号の送信電力に関する演算を行う計算方法であって、
    前記基地局が形成しているセルで該基地局と通信している移動体端末について、該移動体端末での該基地局から受信される信号の受信電力の実測値と該実測値が測定された実測点の位置とを含む実測結果を取得し、
    伝搬モデルを用いた理論シミュレーションによる各観測点の受信電力の推定値を含む推定結果を、前記実測結果に基づいて補正する、計算方法。
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