JP2011017563A - 変位検出装置及び航空機 - Google Patents

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Abstract

【課題】LVDT21の可動コア25の変位量の検出精度を向上させるとともに、可動コア25の変位量を検出するための回路の実装面積やコストを出来る限り低減する。
【解決手段】LVDT21が出力した第1及び第2の交流電圧信号VA,VBを、その実効値に相当する第1及び第2の直流電圧信号VADC,VBDCにそれぞれ変換し、これら第1及び第2の直流電圧信号VADC,VBDCを第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgにそれぞれ変換し、演算処理部41aが、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいて可動コア25の変位量を演算するとともに、異常判定部41bが、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいてLVDT21の異常の有無を判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、可動コアの変位量に応じて第1及び第2の交流電圧信号を出力するLVDTを備えた、航空機(特に操舵システム)に用いられる変位検出装置、及び該変位検出装置を備えた航空機に関する技術分野に属する。
一般に、航空機の操舵システムでは、ステアバイワイヤシステム(Steer By Wire System)と呼ばれる操舵方式が採用されており、この方式では、ラダー等の操作部における操作量を、位置検出センサにより目標ステアリング角として検出する。一方、操舵輪の方向を変更するためのアクチュエータにも、位置検出センサが設けられており、この位置検出センサにより、アクチュエータの駆動量を実ステアリング角として検出する。そして、コントローラにより、その実ステアリング角が前記目標ステアリング角に一致するように前記アクチュエータを制御する。
前記位置検出センサとしては、ポテンショメータとは異なり非接触式で信頼性が高いことから、LVDT(Linear Variable Differential Transformer:線形可変差動変圧器)が使用される(例えば特許文献1、2参照)。このLVDTは、交流電圧で励磁される1次コイルと、この1次コイルの励磁によって誘起起電力を発生する2つの2次コイルと、これら1次コイル及び2次コイルに亘って直線移動可能に設けられ、前記操作部やアクチュエータと接続される可動コアとを有している。この可動コアが2つの2次コイルの中央に位置する場合には、1次コイルの励磁により2つの2次コイルに発生する誘起起電力は等しく、この位置を中立位置とする。そして、可動コアが、その中立位置から、その移動方向の一方側に移動すると、一方の2次コイルの誘起起電力が増大する一方、他方の2次コイルの誘起起電力が減少する。また、可動コアが、前記中立位置から、その移動方向の他方側に移動すると、前記一方の2次コイルの誘起起電力が減少し、前記他方の2次コイルの誘起起電力が増大する。LVDTは、前記2つの2次コイルの誘起起電力を出力信号(交流電圧信号)としてそれぞれ出力し、これら2つの出力信号に基づいて、前記可動コアの変位量(つまり前記目標ステアリング角や実ステアリング角)を検出することが可能になる。
ところで、前記LVDTの出力信号から前記可動コアの変位量を検出するためには、通常、シグナルコンディショナーと呼ばれる専用のICが使用される。このICは、前記2つの出力信号の電圧VA,VBから、VA−VB等に対応した1つの直流信号を生成して出力する。この直流信号をデジタル信号に変換した後にコントローラに入力し、このコントローラが、その入力したデジタル信号から可動コアの変位量を求める。
特許第3961248号公報 特開2008−168656号公報
しかし、前記LVDTの2つの出力信号の間には位相差がある(但し、可動コアが中立位置にあるときには、位相差は0である)ため、前記ICが出力する直流信号の精度は必ずしも高くない。また、1次及び2次コイルの巻線のばらつきによっても位相差が変化する。このため、可動コアの変位量をより精度良く検出するためには改善の余地がある。
また、前記ICには、LVDTにおける断線や短絡等に伴う異常を検出する機能を有しておらず、このような異常検出のためには、前記ICに加えて、特別な回路を設ける必要がある。ここで、一般の機器等に用いるLVDTでは、異常検出を行う必要は必ずしもないが、航空機に用いるLVDTでは、異常検出が必須の要件となる。このため、航空機に用いるLVDTでは、異常検出のための特別な回路を設けることによって、可動コアの変位量を検出するための回路の実装面積やコストが増大してしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、LVDTの可動コアの変位量の検出精度を向上させるとともに、可動コアの変位量を検出するための回路の実装面積やコストを出来る限り低減しようとすることにある。
前記の目的を達成するために、この発明では、可動コアの変位量に応じて第1及び第2の交流電圧信号を出力するLVDTを備えた、航空機に用いられる変位検出装置を対象として、前記第1の交流電圧信号を、その実効値に相当する第1の直流電圧信号に変換する第1のRMS−DCコンバータと、前記第2の交流電圧信号を、その実効値に相当する第2の直流電圧信号に変換する第2のRMS−DCコンバータと、前記第1の直流電圧信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/Dコンバータと、前記第2の直流電圧信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/Dコンバータと、前記第1及び第2のデジタル信号に基づいて、前記可動コアの変位量を演算する演算処理部と、前記第1及び第2のデジタル信号に基づいて、前記LVDTの異常の有無を判定する異常判定部と、を備える構成とした。
前記の構成により、第1及び第2の交流電圧信号が、それぞれ、第1及び第2のRMS−DCコンバータによって第1及び第2の直流電圧信号に変換され、第1及び第2の直流電圧信号が、それぞれ、第1及び第2のA/Dコンバータによって第1及び第2のデジタル信号に変換される。そして、演算処理部で、第1及び第2のデジタル信号に基づいて可動コアの変位量が演算され、異常判定部で、第1及び第2のデジタル信号に基づいてLVDTの異常の有無が判定される。前記第1及び第2のデジタル信号は、それぞれ、第1及び第2の交流電圧信号の実効値に相当する直流電圧信号をデジタル化したものであるので、前記演算処理部では、第1及び第2の交流電圧信号間の位相差の影響を受けることなく、可動コアの変位量を正確に演算することができる。
また、異常判定部で、第1及び第2のデジタル信号に基づいてLVDTの異常の有無を判定することができる。すなわち、第1及び第2のデジタル信号の大きさの範囲は、可動コアの変位量との関係から決まっており、また、第1及び第2のデジタル信号の和の大きさは、理論的には、可動コアの変位量に関係なく一定であり、LVDTにおいて断線や短絡等に伴う異常が生じたときには、第1のデジタル信号の大きさが第1所定範囲内にないこと、第2のデジタル信号の大きさが第2所定範囲内にないこと、及び、第1及び第2のデジタル信号の和の大きさが第3所定範囲内にないこと、のうちの少なくも1つの条件が成立することになり、これら条件の少なくも1つが成立するか否かを監視することで、LVDTの異常の有無を判定することができる。
したがって、LVDTの出力信号である第1及び第2の交流電圧信号から可動コアの変位量を検出するために、従来のような専用のICを用いる必要はなく、しかも、可動コアの変位量の検出精度を向上させることができる。また、演算処理装置で、可動コアの変位量の演算に加えて、LVDTの異常の有無を判定することができ、従来のような、異常検出のための特別な回路が不要になり、可動コアの変位量を検出するための回路の実装面積やコストを従来のものよりも低減することができる。
前記異常判定部は、前記第1のデジタル信号の大きさが第1所定範囲内にないこと、前記第2のデジタル信号の大きさが第2所定範囲内にないこと、及び、前記第1及び第2のデジタル信号の和の大きさが第3所定範囲内にないこと、のうちの少なくも1つの条件が成立したときに、前記LVDTが異常であると判定するように構成されていることが好ましい。
このことにより、前述の如く、LVDTの異常の有無を容易にかつ正確に判定することができ、航空機に適した変位検出装置が得られる。
前記変位検出装置を備えた航空機では、操舵システム等において制御対象(操舵輪の向きを変更するアクチュエータ等)を精度良く制御することができるとともに、航空機の小型化及び低コスト化を図ることができる。
以上説明したように、本発明の変位検出装置及び該変位検出装置を備えた航空機によると、LVDTが出力した第1及び第2の交流電圧信号を、その実効値に相当する第1及び第2の直流電圧信号にそれぞれ変換し、これら第1及び第2の直流電圧信号を第1及び第2のデジタル信号にそれぞれ変換し、演算処理部が、第1及び第2のデジタル信号に基づいて可動コアの変位量を演算するとともに、異常判定部が、第1及び第2のデジタル信号に基づいてLVDTの異常の有無を判定するようにしたことにより、LVDTの可動コアの変位量の検出精度を向上させることができるとともに、可動コアの変位量を検出するための回路の実装面積やコストを低減することができる。
本発明の実施形態に係る変位検出装置が適用された航空機の操舵システムの概略構成図である。 前記変位検出装置の構成を示す回路図である。 可動コアの変位量と、VAdg、VBdg、VAdg−VBdg及びVAdg+VBdgとの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る変位検出装置が適用された航空機の操舵システムの概略構成を示す。この操舵システムは、航空機が地上を走行するときに、脚柱2の下端部に支持された左右一対の操舵輪1(前輪)の向きを、操作部の操作量に応じて変更するものである。
前記操作部は、本実施形態では、操縦室の操縦者によって操作されるラダー9(ペダル)及びティラー10(ステアリングハンドル)で構成される。これらラダー9及びティラー10には、LVDT21(図2参照)がそれぞれ設けられており、該各LVDT21は、操作部の操作量に応じた出力信号(第1及び第2の交流電圧信号)を出力する。そして、各LVDT21から出力される第1及び第2の交流電圧信号が、操作信号として、コントローラ51に入力されるようになっている。このコントローラ51には、後に詳細に説明する変換回路31(各LVDT毎に設けられている)と、一般的なCPUやROM、RAM等を含む演算処理装置であるデジタル演算部41とが設けられている(図2参照)。前記第1及び第2の交流電圧信号(操作信号)は、この変換回路31によって、第1及び第2のデジタル信号にそれぞれ変換されて、該第1及び第2のデジタル信号が、デジタル操作信号として、デジタル演算部41に入力される。このデジタル演算部41(詳細には、後述の演算処理部41a)は、前記入力された第1及び第2のデジタル信号(デジタル操作信号)に基づいて目標ステアリング角を演算する。
前記脚柱2は、航空機の機体に回転自在に支持されていて、左右一対のアクチュエータ5によって回転駆動されるように構成されている。この脚柱2の回転により、操舵輪1の向きが変更されることになる。
前記各アクチュエータ5は、本実施形態では、直線動作式の油圧シリンダーで構成されていて、各アクチュエータ5と油圧源8とを接続する油圧配管7に設けたコントロールバルブ6を介して供給される油圧により直線駆動されて、脚柱2に取り付けられたカラー3を介して脚柱2を回転駆動する。尚、カラー3は、アクチュエータ5の直線動作を脚柱2の回転動作に変換する部材である。
前記各アクチュエータ5にもLVDT21がそれぞれ設けられており、該各LVDT21は、当該アクチュエータ5の作動位置(実際の駆動量)に応じた出力信号(第1及び第2の交流電圧信号)を出力する。そして、各LVDT21から出力される第1及び第2の交流電圧信号が、ポジション信号として、前記コントローラ51に入力されるようになっている。前記第1及び第2の交流電圧信号(ポジション信号)は、コントローラ51において前記操作部のLVDT21用とは別の変換回路31によって、第1及び第2のデジタル信号にそれぞれ変換されて、該第1及び第2のデジタル信号が、デジタルポジション信号として、前記デジタル演算部41に入力されるようになっている。デジタル演算部41(詳細には、後述の演算処理部41a)は、その入力された第1及び第2のデジタル信号(デジタルポジション信号)に基づいて実ステアリング角を演算する。
そして、デジタル演算部41は、前記実ステアリング角を前記目標ステアリング角に一致させるのに必要なバルブ駆動信号を生成してコントロールバルブ6に付与する。これにより、アクチュエータ5は、操舵輪1が操縦者の操作通りの向きになるように脚柱2を回転させる。
図2に示すように、各LVDT21は、交流電源27の交流電圧で励磁される1次コイル22と、この1次コイル22の励磁によって誘起起電力を発生する2つの2次コイル23,24と、これら1次コイル22及び2次コイル23,24に亘って直線移動可能に設けられ、前記各アクチュエータ5、ラダー9又はティラー10と接続される可動コア25とを有している。そして、各LVDT21は、可動コア25の変位量(2つの2次コイル23,24の中央である中立位置から、可動コア25の移動方向(可動コア25の長さ方向)の一方側(+で表記)又は他方側(−で表記)への変位量)に応じて2つの2次コイル23,24に生じる誘起起電力を、前記第1及び第2の交流電圧信号VA,VBとしてそれぞれ出力する。
前記第1及び第2の交流電圧信号VA,VBは、前記コントローラ51内に設けられた変換回路31を介して、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに変換される。この変換回路31は、第1及び第2のRMS−DCコンバータ32,33と、第1及び第2のA/Dコンバータ35,36とを有している。
第1のRMS−DCコンバータ32は、第1の交流電圧信号VAを、その実効値に相当する第1の直流電圧信号VADCに変換し、第1のA/Dコンバータ35は、その第1の直流電圧信号VADCを第1のデジタル信号VAdgに変換する。また、第2のRMS−DCコンバータ33は、第2の交流電圧信号VBを、その実効値に相当する第2の直流電圧信号VBDCに変換し、第2のA/Dコンバータ36は、その第2の直流電圧信号VBDCを第2のデジタル信号VBdgに変換する。
こうして変換回路31により生成された第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdg(デジタル操作信号又はデジタルポジション信号)が、コントローラ51のデジタル演算部41に入力される。このデジタル演算部41は、本実施形態では、全LVDT21に関して共用の演算処理装置を構成するものである。
デジタル演算部41は、前記入力した第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいて、該信号VAdg,VBdgの変換元である第1及び第2の交流電圧信号VA,VBを出力したLVDT21の可動コア25の変位量(つまり目標ステアリング角又は実ステアリング角)を演算する演算処理部41aと、前記第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいて、当該LVDT21の異常の有無を判定する異常判定部41bとを含む。デジタル演算部41は、各LVDT21毎に、前記演算と前記異常有無判定とを行う。尚、本実施形態では、演算処理部41aと異常判定部41bとを同じデジタル演算部41に設けているが、別々のデジタル演算部41にそれぞれ設けるようにしてもよい。また、各LVDT21毎に、演算処理部41a及び異常判定部41bを含むデジタル演算部41を設けたり、各LVDT21毎に、演算処理部41aを含むデジタル演算部及び異常判定部41bを含むデジタル演算部を設けたりしてもよい。
本実施形態では、前記演算処理部41aは、(VAdg−VBdg)/(VAdg+VBdg)の値を演算することで、可動コア25の変位量を求める。VAdg−VBdg(図3に示すように、可動コア25の変位量に対して線形性を有する)を演算することで、可動コア25の変位量を求めるようにしてもよいが、本実施形態のようにすることが好ましい。すなわち、VAdg−VBdgを演算する場合、1次コイル22を励磁する交流電圧の誤差により、第1及び第2の交流電圧信号VA,VBの実効値(つまりVAdg,VBdg)がそれぞれk(kは、0を超えかつ1未満、又は1以上)倍になり、可動コア25の変位量を正確に求めることができない。これに対し、(VAdg−VBdg)/(VAdg+VBdg)の値は、第1及び第2の交流電圧信号VA,VBの実効値(VAdg,VBdg)がそれぞれk倍になっても、kがキャンセルされるので、交流電圧の誤差の影響を受けることがない。尚、図3に示すように、VAdg+VBdgの値は、可動コア25の変位量に関係なく一定であるので、(VAdg−VBdg)/(VAdg+VBdg)も、VAdg−VBdgと同様に、可動コア25の変位量に対して線形性を有する。
また、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgは、それぞれ、第1及び第2の交流電圧信号VA,VBの実効値に相当する直流電圧信号をデジタル化したものであるので、(VAdg−VBdg)/(VAdg+VBdg)の値は、第1及び第2の交流電圧信号VA,VB間の位相差の影響を受けることがない。
演算処理部41aは、ラダー9又はティラー10に設けられたLVDT21についての前記演算結果から目標ステアリング角を求め、アクチュエータ5に設けられたLVDT21についての前記演算結果から実ステアリング角を求める。そして、デジタル演算部41は、これら目標ステアリング角と実ステアリング角との偏差に応じたバルブ駆動信号を生成して、該バルブ駆動信号をコントロールバルブ6に対し出力する。
前記異常判定部41bは、前記第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいて、LVDT21における断線や短絡等の異常の有無を判定する。具体的には、異常判定部41bは、第1のデジタル信号VAdgの大きさが第1所定範囲内にないこと、第2のデジタル信号VBdgの大きさが第2所定範囲内にないこと、及び、第1及び第2のデジタル信号の和(VAdg+VBdg)の大きさが第3所定範囲内にないこと、のうちの少なくも1つの条件が成立したときに、LVDT21が、故障等により異常であると判定し、1つの条件も成立しないときには、異常でないと判定する。
図3に示すように、前記第1及び第2所定範囲は、可動コア25の予め決められた移動量(−a〜+a)に対応する範囲(V1〜V2)よりも誤差等の分だけ僅かに広いV3〜V4の範囲である。第1及び第2所定範囲は、基本的には同じ範囲でよいが、異なっていてもよい。また、第3所定範囲は、VAdg+VBdgの値に対してそのばらつき(例えば、VAdg+VBdgの値の15%)を考慮したV5〜V6の範囲である。
LVDT21において断線や短絡、或いは交流電源27の電圧異常が生じると、前記の少なくも1つの条件が成立することとなり、LVDT21の異常の有無を判定することができる。そして、デジタル演算部41は、LVDT21に異常があると判定したときには、操縦者に対して、当該LVDT21に異常がある旨の警報表示(警報ランプの点滅等)を行ったり警報音を発したりする。また、デジタル演算部41は、LVDT21に異常があると判定したときには、アクチュエータ5の制御を停止するとともに、アクチュエータ5への油圧をドレンして脚柱2を自由回動可能な状態にする。或いは、操舵輪1を中立状態(航空機が直進する状態)になるようにアクチュエータ5を駆動し、その中立状態でアクチュエータ5へ供給する油圧を固定して、操舵輪1の向きが中立状態から変化しないようにする。
したがって、本実施形態では、LVDT21が出力した第1及び第2の交流電圧信号VA,VBを、コントローラ51の変換回路31によって、その実効値に相当する第1及び第2の直流電圧信号VADC,VBDCにそれぞれ変換するとともに、第1及び第2の直流電圧信号VADC,VBDCを第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgにそれぞれ変換し、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgを、コントローラ51のデジタル演算部41に入力し、デジタル演算部41の演算処理部41aが、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいてLVDT21の可動コア25の変位量を演算するとともに、異常判定部41bが、第1及び第2のデジタル信号VAdg,VBdgに基づいて当該LVDT21の異常の有無を判定するようにしたので、LVDT21の第1及び第2の交流電圧信号VA,VBから可動コア25の変位量を検出するために、従来のような専用のICを用いる必要はなく、しかも、第1及び第2の交流電圧信号VA,VB間の位相差の影響を受けることなく、可動コア25の変位量を正確に演算することができる。また、コントローラ51のデジタル演算部41でLVDT21の異常の有無を判定することができ、従来のような、異常検出のための特別な回路も不要になり、可動コア25の変位量を検出するための回路の実装面積やコストを従来のものよりも低減することができる。
ここで、従来の専用ICには、前記交流電源27となる電源を含んでいるため、専用ICを廃止した場合、交流電源27として、専用ICの電源に代わる電源を設ける必要があり、そのような電源を設けると、可動コア25の変位量を検出するための回路の実装面積は従来のものと殆ど変わらなくなる場合がある(専用ICの電源に代わる電源を設けても、本実施形態のように構成すれば、コストは従来よりも低減する)。しかし、航空機には、通常、他の用途に用いる交流電源が設けられており、その交流電源を、交流電源27として兼用すれば、前記回路の実装面積を大幅に低減することができる。
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。
例えば、前記実施形態では、変位検出装置を航空機の操舵システムに用いたが、航空機においてLVDT21により変位量を検出する他のシステムに用いることも可能である。
また、前記実施形態では、左右一対のアクチュエータ5によって脚柱2を回転駆動して操舵輪1の向きを変更するようにしたが、1つのアクチュエータ5のみで脚柱2を回転駆動して操舵輪1の向きを変更するようにしてもよい。これは、特に小型の航空機に有利である。
本発明は、LVDTを備えた、航空機(特に操舵システムにおいて操作部の操作量に応じた操舵輪の目標ステアリング角、又は操舵輪の向きを変更するアクチュエータによる操舵輪の実ステアリング角の検出)に用いられる変位検出装置に有用である。
21 LVDT
25 可動コア
32 第1のRMS−DCコンバータ
33 第2のRMS−DCコンバータ
35 第1のA/Dコンバータ
36 第2のA/Dコンバータ
41 デジタル演算部
41a 演算処理部
41b 異常判定部

Claims (3)

  1. 可動コアの変位量に応じて第1及び第2の交流電圧信号を出力するLVDTを備えた、航空機に用いられる変位検出装置であって、
    前記第1の交流電圧信号を、その実効値に相当する第1の直流電圧信号に変換する第1のRMS−DCコンバータと、
    前記第2の交流電圧信号を、その実効値に相当する第2の直流電圧信号に変換する第2のRMS−DCコンバータと、
    前記第1の直流電圧信号を第1のデジタル信号に変換する第1のA/Dコンバータと、
    前記第2の直流電圧信号を第2のデジタル信号に変換する第2のA/Dコンバータと、
    前記第1及び第2のデジタル信号に基づいて、前記可動コアの変位量を演算する演算処理部と、
    前記第1及び第2のデジタル信号に基づいて、前記LVDTの異常の有無を判定する異常判定部と、を備えていることを特徴とする変位検出装置。
  2. 請求項1記載の変位検出装置において、
    前記異常判定部は、前記第1のデジタル信号の大きさが第1所定範囲内にないこと、前記第2のデジタル信号の大きさが第2所定範囲内にないこと、及び、前記第1及び第2のデジタル信号の和の大きさが第3所定範囲内にないこと、のうちの少なくも1つの条件が成立したときに、前記LVDTが異常であると判定するように構成されていることを特徴とする変位検出装置。
  3. 請求項1又は2記載の変位検出装置を備えたことを特徴とする航空機。
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