JP2011014350A - 回路遮断器 - Google Patents

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Atsushi Nakagawa
淳 中川
Akira Makita
陽 牧田
Kentaro Ogura
健太郎 小倉
Takashi Iizuka
貴士 飯塚
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Abstract

【課題】接点対間で発生したアークをランナ導体により走行させてグリッドに導入する構成の回路遮断器において、効率よくアークを移動させることを目的とする。
【解決手段】固定接点3を有する固定接触子3Aと、固定接点3と接離する可動接点4を有する可動接触子4Aと、可動接点4の開離時に接点対3、4間に発生するアークを複数の消弧板7Aにて分断して消弧するグリッド7と、アークを接点対3、4からグリッド7まで誘導する一対の固定側ランナ導体8および可動側ランナ導体9とを備え、可動側ランナ導体9は、角度が鋭角の頂部9Aと、頂部9Aに連なりグリッド7方向に傾斜する傾斜部9Bとを有し、接点対3、4のアーク走行方向上流側からグリッド7入口までの区間内に、アークに曝露されることによりガスを発生してアークをグリッド7方向に誘導する細隙材12を配置したことを特徴とする回路遮断器。
【選択図】図2

Description

この発明は、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器に関するものである。
従来の回路遮断器は、固定接触子と対をなす可動接触子の開極移動経路に沿い、固定接点、可動接点を挟んで左右両側に一対の細隙消弧板9を配置し、その対向壁面間に細隙消弧空間を形成している。細隙消弧板は、少なくとも可動接触子の開極位置で接触子の先端を対向壁面から突出させるとともに、かつ可動接触子の開極移動経路を閉成位置に近い前半領域と開極位置に近い後半領域とに区分けした上で、その前半領域では細隙消弧板の間の細隙間隔を狭く、後半領域の細隙間隔を拡大している(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−280778号公報(段落[0010]、図1等)
近年における低圧配線用設備の大容量化、省スペース化により、配線用遮断器・漏電遮断器などの回路遮断器は外径寸法の小型化が要求されている。小型化における課題の一つとしてあげられるのが、過電流を低く抑制する限流性能の向上である。
限流性能の向上を図る手段の一つとして、細隙材によるガス圧の調整が考えられる。細隙材は、プラスチック等の高分子材料の絶縁物で、高温のアークにさらされると高圧のガスを発生する物質(例えば、ナイロンPA(登録商標)やポリアセタールPOMやノーメックス(登録商標)等)からなる。事故時などの過電流の遮断時に、接点間に発生したアークに細隙材が曝露されると、細隙材から熱ガスが発生するためガス圧を調整できる。
従来の回路遮断器は、開極初期と開極後期で接点を挟む細隙消弧板間隔を変えることで接点付近でのガス圧を制御し、接点で発生したアークをグリッド方向に移動させている。
しかしながら、このような細隙消弧板は構造が複雑であるという問題がある。またグリッド方向と反対方向にアークが拡散することも考えられる。また接点で発生したアークをランナ導体により走行させてグリッドに導入するような構成においては、従来のように接点付近のガス圧を調整するだけでは、接点から離れた後アークは効率的に移動せず、グリッドに入る前に停滞する等の問題がある。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、接点で発生したアークをランナ導体により走行させてグリッドに導入する構成の回路遮断器において、効率よくアークを移動させることを目的とする。
この発明にかかる回路遮断器は、固定接点を有する固定接触子と、固定接点と接離する可動接点を有する可動接触子と、可動接点の開離時に固定接点と可動接点とからなる接点対間に発生するアークを複数の消弧板にて分断して消弧するグリッドと、アークを接点対からグリッドまで誘導する一対の固定側ランナ導体および可動側ランナ導体とを備えている。そして可動側ランナ導体は、角度が鋭角の頂部と、頂部に連なりグリッド方向に傾斜する傾斜部とを有し、さらに、接点対のアーク走行方向上流側からグリッド入口までの区間内に、アークに曝露されることによりガスを発生してアークをグリッド方向に誘導する細隙材を配置している。
この発明の回路遮断器によれば、可動側ランナ導体が角度が鋭角の頂部と頂部に連なりグリッド方向に傾斜する傾斜部とを有し、接点対のアーク走行方向上流側からグリッド入口までの区間内に、アークに曝露されることによりガスを発生してアークをグリッド方向に誘導する細隙材を配置しているため、効率よくアークをグリッド内まで移動させることができ、回路遮断器の限流性能を高めることができる。
この発明の実施の形態1における回路遮断器を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における消弧部を示す模式図である。 この発明の実施の形態1の比較例の可動側ランナ導体の形状を示す図である。 この発明の実施の形態1における別例の消弧部を示す模式図である。 この発明の実施の形態1における消弧部に細隙板を配置した場合を示す模式図である。 図5に示す細隙板と接点対との位置関係を示す模式図である。 この発明の実施の形態2における消弧部を示す模式図である。 この発明の実施の形態2における別例の消弧部を示す模式図である。 この発明の実施の形態3における消弧部を示す模式図である。 この発明の実施の形態3における別例の消弧部を示す模式図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における回路遮断器1を示す断面図である。図2は図1の消弧部を拡大して示す模式図である。以下図1、2を参照して本実施の形態1の回路遮断器1について説明する。
筐体2は、回路遮断器1の外郭を形成し絶縁部材からなる。筐体2の内部には、固定接点3を有する固定接触子3A、固定接点3と接離する可動接点4を有する可動接触子4A、可動接触子4Aを駆動する開閉機構5、過電流に応動して開閉機構5を動作させる過電流引き外し装置6、可動接点4の開離時に固定接点3と可動接点4からなる接点対3、4間に発生するアークを分断して消弧する複数の消弧板7Aを備えたグリッド7、接点対3、4間に発生したアークをグリッド7まで誘導する一対の固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9、アーク発生に伴って生じる高温ガスを排気する排気口10、開閉機構5を手動操作するためのハンドル11とを備えている。なお、固定接触子3Aの固定接点3より下流側部分はグリッド7方向に湾曲された誘導部3Bを形成している。誘導部3Bは、接点対3、4間に発生したアークを固定側ランナ導体8方向へ誘導する。すなわち、固定接触子3Aの誘導部3Bは固定側ランナ導体8と共にアークをグリッド7方向へ誘導する役割を担っている。
接点対3、4間で発生するアークA1は誘導部3Bおよび固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9とにより誘導されてアークA2、アークA3、アークA4へと順次進む。以下アークA1側を上流側とし、アークが進む方向を下流方向とする。
接点対3、4の下流側に配置されている固定側ランナ導体8、可動側ランナ導体9、グリッド7等は、接点対3、4、固定接触子3A、可動接触子4Aとともに消弧部100を形成している。
開閉機構5と過電流引き外し装置6は固定接点3および可動接点4からなる接点対3、4よりも上流側(図中上方)に配置され駆動機構部101を形成している。異常電流を検出して開極指令を出すリレー部102により、駆動機構部101に動作指令が伝達される。
アークを分断、消弧するための消弧板7Aは平板状であり、消弧側板7Bにより複数枚の消弧板7Aが図中上下方向所定間隔で保持され、消弧板7Aと消弧側板7Bによりグリッド7を形成している。
固定接触子3Aの固定接点3が設置されている位置のアーク走行方向上流側には細隙材12が配置されている(図2参照、図1では細隙材12を省略)。細隙材12は、プラスチック等の高分子材料の絶縁物で、高温のアークにさらされると高圧のガスを発生する物質(例えば、ナイロンPA(登録商標)やポリアセタールPOMやノーメックス(登録商標)等)からなる。
固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9は、それぞれ固定接触子3Aと可動接触子4A側からグリッド7に向かって伸びる。本実施の形態1では固定側ランナ導体8は固定接触子3A側からグリッド7の図中上方を経由するように伸びている。可動側ランナ導体9は可動接触子4A側からグリッド7の図中下方を経由するように伸びている。このように固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9は、グリッド7を上下方向から挟み込むように配置されている。
可動側ランナ導体9は、角度が鋭角の頂部9Aと、頂部9Aに連なりグリッド7方向へ傾斜する傾斜部9Bとを有している。頂部9Aの傾斜部9Bと反対側は鉛直下向きに伸びる折り曲げ部9Cへとつながり、傾斜部9Bの下流側はグリッド7の下方を経由する平坦部9Dへとつながっている。頂部9Aの配置位置は、接点対3、4と略対向するような位置であることが望ましい。
次に回路遮断器1の動作について説明する。
回路遮断器1に過電流が流れると、過電流引き外し装置6が過電流に応動して開閉機構5を動作させる。これにより可動接点4が固定接点3から離れ開極し、アークA1が発生する。アークA1は磁気駆動力および圧力勾配等の影響により可動側ランナ導体9に向かって伸長する(アークA2)。アークが可動側ランナ導体9に接触すると、アークは接点対3、4から離れ転流する(アークA3)。さらに、磁気駆動力および圧力勾配等の影響によりアークは下流側へ走行しグリッド7内に進入する(アークA4)。グリッド7内にアークが進入すると、消弧板7Aによりアークが分断されて限流し始め、アークが維持できなくなり消弧(遮断)に至る。アークA1〜A4の伸長、転流、走行の速度は磁気駆動力、圧力勾配等により左右される。
ここで、可動側ランナ導体9の頂部9Aの角度が鋭角であることによる本実施の形態1の特徴を以下説明する。これと比較するため、可動側ランナ導体の頂部の形状が鋭角でない場合の比較例の可動側ランナ導体90を図3に示す。可動側ランナ導体90は頂部90Aに連なる折り曲げ部90Cが水平に伸びており、頂部90Aの角度θは鈍角である。なお、図3は図2に示す本実施の形態1の消弧部に、比較例の可動側ランナ導体90を配置したものである。
頂部の角度は、接点対3、4間の電界や、可動接触子4A先端と可動側ランナ導体9間の電界に関係する。図3の比較例の場合に比べ、図2の本実施の形態1は、頂部9Aの図中右側(傾斜部9Bと反対方向側)の空間が広くなる。このため、可動接触子4A先端から可動側ランナ導体9の頂部9Aに向かう電界が強くなる。これと比較して、図3の可動側ランナ導体90の場合、頂部90Aが鈍角であり、折り曲げ部90Cが水平に伸びているため頂部90Aの図中右側(傾斜部90Bと反対方向側)の空間が狭くなる。このため、可動接触子4A先端から可動側ランナ導体90の頂部90Aに向かう電界は弱く、接点対3、4間の電界が強くなる。
本実施の形態1のように、可動側ランナ導体9の頂部9Aを鋭角にすることにより、可動接触子4A先端から可動側ランナ導体9の頂部9Aに向かう電界が強くなるため、接点対3、4間に発生したアークA1が可動側ランナ導体9に向かいやすい構造となっている。このためアークA1が可動側ランナ導体9側により効率的に伸長し、伸長速度を向上させることができる。
さらに本実施の形態1では、アークA1の発生からアークA2への伸長の段階において、固定接点3の上流側に細隙材12を配置したため以下のような特徴がある。
接点対3、4間にアークが発生した時、アークは四方に拡散する。磁気駆動力および圧力勾配等の影響によりアークA1は全体として可動側ランナ導体9方向に向かうが、接点対3、4の上流側にもアークA1は拡散する。そして、アークA1が上流側にも拡散することにより細隙材12が曝露される。曝露によりガスが発生すると、そのガス圧により図2中矢印方向に力が働く。すなわち、アークA1が可動側ランナ導体9に向かう力が増大する。このため、アークA1からアークA2への伸長速度を向上することができ、アークをグリッド7内に早期に到達させることができる。また細隙材12から発生するガスにより上流側に拡散したアークA1は可動側ランナ導体9方向に押し返されるため、アークが細隙材12より上流側へ流入することはない。
以上のように、本実施の形態1の回路遮断器によれば、頂部9Aを鋭角とすることにより可動接触子4A先端から頂部9A方向へ向かう電界が強くなり、アークA1の伸長速度を向上する。さらに、細隙材12を固定接点3のアーク走行方向上流側に配置したため、細隙材12が曝露されることにより発生するガスによりアークA1の伸長速度を向上する。従ってアークを効率よくグリッド7内に到達させることができ、回路遮断器の限流性能の向上を図ることができる。
また、高温のアークA1が駆動機構部101側へ拡散することを防止できるため、駆動機構部101の信頼性を向上することができる。なお、細隙材12の上流側の面はアークA1により曝露されないので、細隙材12から発生するガスが駆動機構部101へ流入することはない。
また限流性能が向上することにより、例えば消弧板7Aの枚数を減らす等による消弧部100の小型化を図ることができる。また、消弧部100の小型化に伴い部品点数を削減でき、省エネルギー効果を有する。また、アークを早期に消弧することにより、消弧部100に与えるダメージを小さくし、消弧部100の耐久性を向上させることができる。
なお、アークA1の伸長を促進するための細隙材の配置は上記実施の形態1の場合に限られるものではない。図4に本実施の形態1の別例を示す。
図に示すように、別例の回路遮断器では、可動接触子4Aの可動接点4が設置されている位置のアーク走行方向上流側に細隙材12Aが配置されている。このような位置に細隙材12Aを配置すれば、細隙材12Aが曝露されガスが発生することにより、図4中矢印方向に力が働く。すなわち、アークA1が可動側ランナ導体9に向かう力が増大する。従って、上記本実施の形態1と同様の効果を有する。
また図5に示すように、上記本実施の形態1の構成に加えて、接点対3、4からグリッド7入口近傍までのアーク走行区間に、その両側を挟み込む一対の細隙板13を配置してもよい。図5は、本実施の形態1の図2に示す消弧部100に細隙板13を配置した場合を示す模式図である。また図6は細隙板13と接点対3、4との位置関係の例を示す模式図である。図6に示すように接点対3、4間で発生したアークA1は四方に拡散する。そして、拡散したアークA1により接点対3、4を挟んで配置される細隙板13が曝露される。細隙板13は細隙材12と同様に高温のアークにさらされると高圧のガスを発生する物質からなるため、曝露によりガスが発生する。このため図6中矢印方向にガス圧による力が働きアーク径を縮小するため、アークA1が可動側ランナ導体9方向に伸長しやすくなる。
このように細隙板13を本実施の形態1の細隙材12と併用すれば、より速くアークをグリッド7内に到達させることができる。なお、当然ながら細隙板13は本実施の形態1の別例の細隙材12Aと併用することもできる。また、後述の実施の形態2、実施の形態3の構成においても細隙板13を併用することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、細隙材12が接点対3、4のアーク走行方向上流側に配置されていたが、本実施の形態2では細隙材の配置位置が異なっている。以下本実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態1と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図7はこの発明の実施の形態2における回路遮断器1の消弧部を示す模式図である。
図に示すように本実施の形態2の細隙材12Bは可動側ランナ導体9の頂部9Aに配置されている。本実施の形態2では、細隙材12Bの形状は、頂部9Aから鉛直上方に伸びる壁状である。
上記実施の形態1でも記載した通り、可動接点4が固定接点3から離れ開極すると、接点対3、4間に発生したアークA1は、アークA2、アークA3、アークA4へと順次移動する(図1参照)。ここで、伸長したアークA2は、可動側ランナ導体9に接触すると接点対3、4から離れ転流するが、その転流先は開極速度や、通電から可動接点4が開極するまでの時間により異なる。本実施の形態2の回路遮断器1では、例えば図7中アークA2が示すように、転流先が可動側ランナ導体9の頂部9A近傍(図中X位置)となるように設定されている。
ここで、頂部9Aの角度が鋭角であるため、可動接触子4A先端から可動側ランナ導体9の頂部9Aに向かう電界が強い。実施の形態2の回路遮断器1ではアークの転流先と電界の向かう方向が同方向であるため、頂部9Aを鋭角にしたことによるアークの伸長速度向上の効果が顕著に得られる。
そして、頂部9Aに細隙材12Bを配置したことにより、位置Xに伸長したアークA2が細隙材12Bを曝露し、曝露により発生するガス圧により図7中矢印方向に力が働く。すなわち、アークA2がグリッド7方向に向かう力が増大する。従って、鋭角の頂部9Aにより高速で伸長したアークA2を素早く転流させ、アークA3、アークA4への移動を促進し、アークをより早期にグリッド7まで到達させることができる。
以上のように、本実施の形態2の回路遮断器1によれば、頂部9Aを鋭角とすることにより可動接触子4A先端から頂部9A方向の電界が強くなり、アークの伸長速度を向上する。さらに、頂部9A近傍に細隙材12Bを配置したことによりアークがグリッド7と反対方向に向かうことを防ぐとともに、細隙材12Bの曝露によるガス圧によりアークA2の転流および走行を促進することができる。
従ってアークをより効率よくグリッド内に到達させることができ、限流性能の向上を図ることができる。また限流性能が向上することにより、例えば消弧板7Aの枚数を減らす等による消弧部100の小型化を図ることができる。また、消弧部100の小型化に伴い部品点数を削減でき、省エネルギー効果を有する。また、アークを早期に消弧することにより、消弧部100に与えるダメージを小さくし、消弧部100の耐久性を向上させることができる。
なお、本実施の形態2ではアークの転流先が可動側ランナ導体9の頂部9A近傍となるように設定したが、例えばアークの転流先が傾斜部9B側へ変わっても、アークにより細隙材12Bが曝露されれば同様の効果を得ることができる。
次に本実施の形態2の別例について図8を参照して説明する。上述の通り、アークA2の転流先は回路遮断器の開極速度や、通電から可動接点4が開極するまでの時間によって異なり、例えばアークA2の転流先が図中Y位置のようになる場合がある。本別例では可動側ランナ導体9の傾斜部9B上のY位置にアークの転流先がくるように設定している。そして、細隙材12Cは転流先Yの上流側の傾斜部9B上であって伸長したアークA2により曝露される位置に配置されている。位置Yに伸長したアークA2が細隙材12Cにあたり、細隙材12Cが曝露され、曝露により発生するガス圧により図8中矢印方向に力が働く。すなわち、アークA2がグリッド7方向に向かう力が増大する。従って、鋭角の頂部9Aにより効率的に伸長したアークA2を、細隙材12Cにより素早く転流させることができ、上記実施の形態2と同様の効果を有する。
実施の形態3.
次に、本実施の形態3について説明する。
接点対3、4間で発生するアークA1は誘導部3Bおよび固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9により誘導されてアークA2、アークA3、アークA4へと順次進む(図1参照)。しかし、排気口10やグリッド7の形状によっては、アークがグリッド7入口付近に停滞してしまったり、一旦グリッド7内に入ったアークが再び接点対3、4側へ戻ろうとしたりすることがある。本実施の形態3ではこのようなアークをグリッド7内に効率よく誘導するために、可動側ランナ導体9上のグリッド7入口付近であってアークの進行を妨げない位置に細隙材12Dを配置している。なお上記実施の形態1、2と同様の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図9はこの発明の実施の形態3における回路遮断器1の消弧部を示す断面図である。
図に示すように本実施の形態3では、可動側ランナ導体9の傾斜部9Bと平坦部9Dの間に段差部9Eを設けている。そして、細隙材12Dは段差部9Eに配置されている。
このように細隙材12Dが配置されると、細隙材12Dの上流側が段差部9Eに面しているため、接点対3、4から発生したアークがグリッド7方向へと順次進行する際には細隙材12Dは曝露されない。しかし、例えばグリッド7内に到達したアークが再び接点対3、4に戻るような方向に移動した場合にはグリッド7入口付近に配置された細隙材12Dが曝露される。そして曝露により発生するガス圧により、戻ってきたアークを再度グリッド7内へ押し返すように図9中矢印の向きに力が働く。これによりアークをグリッド7内に効率よく誘導し、アークをグリッド7内に確実に到達させることができる。
以上のように、本実施の形態3の回路遮断器1によれば、可動側ランナ導体9上であってグリッド7の入口付近に細隙材12Dを配置したため、グリッド7内から戻ってくるアークや、グリッド7の入口付近で停滞するアークを効率よくグリッド内に誘導することができる。従って、回路遮断器の限流性能の向上を図ることができる。また限流性能の向上により、例えばグリッド7の枚数を減らす等による消弧部100の小型化を図ることができる。また、消弧部100の小型化に伴い部品点数を削減でき、省エネルギー効果を有する。また、アークを早期に消弧することにより、消弧部100に与えるダメージを小さくし、消弧部100の耐久性を向上させることができる。
また、細隙材12Dを傾斜部9Bと平坦部9Dとの間に設けられた段差部9Eに配置すれば、細隙材12Dの上流側面は段差部9Eに接しているため、接点対3、4からグリッド7方向へ移動するアークによっては曝露されず、アークのグリッド7方向への進行を妨げることはない。
グリッド7内から戻ってくるアークや、グリッド7の入口付近に停滞するアークをグリッド7内へ誘導するための細隙材の配置は上記実施の形態3の場合に限られるものではない。図10に本実施の形態3の別例を示す。
図に示すように、本別例では固定側ランナ導体8上であってグリッド7の入口付近に細隙材12Eを配置している。このような位置に細隙材12Eを配置すれば、グリッド7内から戻ってくるアークや、グリッド7の入口付近で停滞するアークにより細隙材12Eが曝露される。ガスが発生することにより、戻ってきたアークや停滞するアークをグリッド7内へ押し返すように、図10中矢印の向きに力が働く。従って、上記実施の形態3と同様の効果を有する。
また、排気口10の配置位置や形状によっては、消弧部100内の圧力勾配等が固定側ランナ導体8と可動側ランナ導体9で異なってしまい、可動側ランナ導体9側のアークのみが先行してグリッド7内へ進入することがある。このような場合には、細隙材12Eにより、停滞又は戻ってくる固定側ランナ導体8側のアークの移動を促進し、グリッド7内に移動するアークが斜めになるのを防ぐことができる。
なお、細隙材12Eは、接点対3、4から発生したアークがグリッド7へと順次移動する際には曝露しないよう、固定接触子3Aの誘導部3Bと固定側ランナ導体8に挟まれるような位置に配置されている。これによりアークのグリッド7方向への進行を妨げることはない。
1 回路遮断器、3 固定接点、3A 固定接触子、4 可動接点、
4A 可動接触子、7 グリッド、7A 消弧板、8 固定側ランナ導体、
9 可動側ランナ導体、9A 頂部、9B 傾斜部、12,12A〜12E 細隙材。

Claims (5)

  1. 固定接点を有する固定接触子と、上記固定接点と接離する可動接点を有する可動接触子と、上記可動接点の開離時に上記固定接点と上記可動接点とからなる接点対間に発生するアークを複数の消弧板にて分断して消弧するグリッドと、上記アークを上記接点対から上記グリッドまで誘導する一対の固定側ランナ導体および可動側ランナ導体とを備え、
    上記可動側ランナ導体は、角度が鋭角の頂部と、上記頂部に連なり上記グリッド方向に傾斜する傾斜部とを有し、
    上記接点対のアーク走行方向上流側から上記グリッド入口までの区間内に、上記アークに曝露されることによりガスを発生して上記アークを上記グリッド方向に誘導する細隙材を配置したことを特徴とする回路遮断器。
  2. 上記細隙材は、上記接点対のアーク走行方向上流側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
  3. 上記細隙材は、上記可動側ランナ導体の頂部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
  4. 上記細隙材は、上記可動側ランナ導体の傾斜部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
  5. 上記細隙材は、上記可動側ランナ導体または上記固定側ランナ導体上の上記グリッド入口付近であって上記アークの進行を妨げない位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103839736A (zh) * 2013-11-15 2014-06-04 宏秀电气有限公司 小型零线断路器
CN105185671A (zh) * 2015-10-30 2015-12-23 上海电科电器科技有限公司 断路器及其挡板
CN108666185A (zh) * 2017-03-31 2018-10-16 温州圣普电气有限公司 一种大电流小型断路器
WO2022240004A1 (ko) * 2021-05-11 2022-11-17 엘에스일렉트릭 주식회사 차단부 및 이를 포함하는 기중 차단기

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