JP2011014315A - 照明装置 - Google Patents

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清公 田中
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Abstract

【課題】所望の範囲を所望の照度にて照明すべく、光出射方向を自由に調節することができると共に、十分な光量を確保することができる照明装置を提供する。
【解決手段】線状の光源と、該光源からの光を所定方向に反射する反射部22,22とを備えてなる照明装置において、前記光源及び/又は反射部22,22から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段を備えてなるから、光出射方向を自由に調節することができ、使用者の利便に資する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光源と、該光源からの光を反射する反射部とを備える照明装置に関する。
スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の店舗において、冷凍食品、冷蔵食品、生鮮食品等の商品の陳列販売用のショーケースとして、本体ケースの正面に片開き又は両開きの透明扉を備えたクローズドタイプのショーケースが広く用いられている。従来、このようなショーケース用の照明装置の光源として、蛍光灯が用いられてきた。近年、発光ダイオード(以下、LEDという)の高輝度化に伴い、小型、低消費電力、長寿命等の特性を有するLEDを光源として備えるショーケース用の照明装置が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたショーケースに用いられる照明装置は、細長い板状基板に該板状基板の長手方向に所定間隔で配列された複数のLEDを備えている。そして、この照明装置は、該複数のLEDが実装された板状基板を、透明な円筒体に収納し、該円筒体の両端を防水パッキンにて塞いでなり、ショーケース内の支柱にLEDの光出射方向がショーケースの内部の適宜位置を向くように固定して取付けて用いられる。
特開2002−147945号公報
ところで、このようなショーケースに用いられる照明装置は、ショーケース内の支柱等の限られたスペースに取付けられ、この設置場所からショーケースの内部のみを均一に明るく照明することができるように構成されることが望ましい。そして、照明装置が設置されるショーケースの形状、照明装置の配置はショーケースに応じて異なる。ところが、特許文献1に係る照明装置は、照明装置全体を回転させてLEDの光出射方向を変更することは可能であるが、2つの板状基板がなす角度を変化させることはできないため、照明装置を設置する場所の形状、照明装置の配置に応じて、LEDの光出射方向を自由に調節することができないという問題があった。また、複数のLEDを板状基板に配列したのみであり、LEDは光指向性を有する光源であるが、ある程度の広がりを有しているから、照明装置近傍を明るく照明することは可能であるが、照明装置から離れた空間、例えばショーケースの支柱間の空間が光量不足のために若干暗くなるという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、所望の範囲を所望の照度にて照明すべく、光出射方向を自由に調節することができると共に、十分な光量を確保することができる照明装置を提供することを目的とする。
本発明に係る照明装置は、線状の光源と、該光源からの光を所定方向に反射する反射部とを備えてなる照明装置において、前記光源及び/又は反射部から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段を備えてなることを特徴とする。
本発明にあっては、線状の光源及び/又は該光源からの光を反射する反射部から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段を備えているから、光出射方向を自由に調節することができ、使用者の利便に資する。
本発明に係る照明装置は、前記反射部を有し、前記光源を保持する保持体を備え、該保持体は、前記光源の長手方向に沿う軸周りに、該光源と一体的に回動可能に構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、前記光源の長手方向に沿う軸周りに、該光源と一体的に反射体を回動可能に構成してある。照明装置を設置する場所の形状、照明装置の配置に応じて、光出射方向を自由に調節することができ、使用者の利便に資する。
本発明に係る照明装置は、前記反射部は、前記光源の長手方向に沿って該光源の光出射方向に向けて広がるように設けてあることを特徴とする。
本発明にあっては、前記光源の長手方向に沿って該光源の光出射方向に向けて広がるように反射部が設けてある。光源からの光は、反射部において反射されて、反射部の形状に応じた指向性を有して照明装置から出射される。反射部を光源の光出射方向と所定角度をなすように適切に設定することにより、所望の範囲を明るく照明するために必要な十分な光量を確保することが可能となる。
本発明に係る照明装置は、前記光源は、光源本体と、該光源本体を保持する保持板とを備えてなり、前記保持体は、前記保持板が挿入される空洞と、前記光源本体が前記反射部の側に露出するように設けられた開口とを有していることを特徴とする。
本発明にあっては、保持板を挿入される空洞と、光源本体が反射部の側に露出するように設けられた開口とを保持体に設けている。光源からの光が出射される開口以外の部分を反射部として形成することが可能となり、光源からの光を効率的に所望の方向に出射することが可能となるから、更に十分な光量を得ることができる。
本発明に係る照明装置は、前記光源は樹脂により被覆してあることを特徴とする。
本発明にあっては、光源本体と、保持板とを備えてなる光源を樹脂により被覆している。水滴が付着する環境下において照明装置を使用する場合において、照明装置全体を密閉することなく、樹脂を被覆するという簡易な構成により防水して光源を保護することができる。
本発明に係る照明装置は、前記光源本体はLEDであることを特徴とする。
本発明にあっては、光源本体としてLEDを用いている。LEDは小型であるから、設置スペースが少なくてすむ。
本発明によれば、所望の範囲を所望の照度にて照明すべく、光源の光出射方向を自由に調節することができると共に、十分な光量を確保することができる。
本発明に係る照明装置の模式的分解斜視図である。 本発明に係る照明装置の模式的正面図である。 図2の III−III 線による模式的拡大断面図である。 本発明に係る照明装置の模式的平面図である。 1つの光源部を有する照明装置の模式図である。 照明装置のショーケースへの取付状態の説明図である。 シミュレーションに用いた反射部の形状の説明図である。 シミュレーションに用いたショーケースの形状及び照明装置の配置の説明図である。 シミュレーション結果である。 保持体の他の例の模式図である。 他の回動機構を示す図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、ショーケースに用いられる照明装置を例に詳述する。図1は、本発明に係る照明装置10の模式的分解斜視図である。図2は、本発明に係る照明装置10の模式的正面図である。図3は、図2の III−III 線による模式的拡大断面図である。図4は、本発明に係る照明装置10の模式的平面図である。
図中1は、光源本体としてのLEDである。LED1は、例えば、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。
このLED1は、細長い矩形板状を有し、LED1を保持する保持板としてのLED基板11に設けてある。LED基板11の一面11aには、複数(本実施の形態においては、図に示すように18個)のLEDが一面11aの長手方向に沿って適長離隔して実装してある。
この複数のLED1,1…と、該LED1,1…が実装されたLED基板11とを備えてなる線状の光源は、保持体2に保持してある。保持体2は、矩形状の面21aを有し、複数のLED1,1…を保持する保持部21と、該保持部21の長辺側の両端縁に立設され、複数のLED1,1…からの光を所定方向に反射する反射部22,22とを備えている。保持体2の保持部21には、複数(本実施の形態においては、図に示すように5つ)のLED基板11,11…が、他面の側にて保持部21の面21aに該面21aの長手方向に沿って取付けてあり、複数のLED1,1…が保持部21にLED基板11を介して保持してある。このように取付けられることにより、LED1,1…は、光出射方向が略同一(光軸がLED基板11に略直角をなす方向)になるように保持部21の面21aに長手方向に沿って配されることになる。なお、本実施の形態においては、LED1,1…は、LED基板11(保持部21の面21a)の長手方向に沿って、図1に示すように、直線状に配してあるが、前記長手方向に沿って配してあればよく、例えば、千鳥状に配してあってもよい。また、LED基板11及び保持部21間には、伝熱シート又はグリースが介装してあることが望ましい。
このように保持体2に固定されたLED1,1…及びLED基板11(光源)の表面は、図3中に二点鎖線にて示すように、防水性を維持するために樹脂12により被覆してある。そのために、樹脂12は、防水性の樹脂であり、例えば、シリコーン系樹脂である。
反射部22,22は、保持部21の面21aの長手方向に沿って複数のLED1,1…の光出射方向に向けて広がるように(保持部21の側から開口の側に向けて互いに離隔する方向に広がるように)形成してある。換言すると、反射部22,22は、LED1,1…及びLED基板11を有する光源の長手方向に沿って光源の光出射方向に向けて広がるように形成してある。この反射部22,22と複数のLED1,1…の光軸(光出射方向)とがなす角度θ1は、照明装置を設置する場所の形状、照明装置の配置に応じて適切に設定してある。本実施の形態においては、θ1=15°に設定してある。詳細については後述する。
保持体2は、アルミニウム等の金属製であり、保持体2の反射部22,22の内面22a,22aには、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)を基材として用いた反射シート(図示せず)が貼り付けてある。なお、保持体2の反射部22,22の構成はこれに限定されず、LED1からの光を高反射率にて反射可能なように構成してあればよい。例えば、ステンレス等の金属、反射率の高い塗料が塗布された金属、又は光散乱性の金属酸化物(例えば二酸化チタン)等の材料を充填した樹脂材料(例えばポリカーボネート)により形成してもよい。保持体2の反射部22,22をこのように構成することにより、反射部22,22の内面22a,22a、又は該内面22a,22aに沿って設けられた反射シートにより、複数のLED1,1…の光出射方向に向けて広がる反射面が形成されることになる。
また、保持体2の反射部22,22の端部には、保持部21の面21aに平行な2つの矩形板からなる係合部23,23が夫々設けてある。この係合部23,23には、矩形平板状の透光板3が介装してある。透光板3は、例えば、拡散剤が適量添加された半透明なポリカーボネート樹脂製である。透光板3は、保持体2の係合部23,23に保持部21の面21aに平行な方向から挿入して係合させることにより、保持体2に取付けてある。
この保持体2の長手方向の両端には、サイドカバー4,4が夫々嵌入される。サイドカバー4は、保持体2の横断面形状と同じく台形状を有する板状である。サイドカバー4の一面には、該一面に平行な雌ネジが形成されたボス部が設けてあり、他面には、該他面に直交する雌ネジが設けてある。サイドカバー4は、一面の側を内側にして、保持体2に嵌入され、ネジを保持体2の保持部21に設けられた貫通穴に挿通し、サイドカバー4のボス部に形成された雌ネジに螺合することにより保持部21に固定してある。
以上のように組み込まれた2つの光源部は、固定アングル5,5により一体化される。固定アングル5は、矩形平板部51と、該矩形平板部51の一辺に立設され、2つの光源部を固定する固定板部52と、矩形平板部51の固定板部52を挟む両側に立設され、取付アングル6,6が取付けられる取付板部53,53とを備えている。図2乃至図4に示すように、保持体2,2を保持部21,21の側が互いに対向し、光出射方向が固定アングル5,5に対して所定の角度を有するように位置決めして、ネジ71,71を、固定アングル5,5の固定板部52,52に設けられた貫通穴に挿通させ、サイドカバー4,4に設けられたネジ穴に螺合させることにより、2つの光源部が一体化される。そして、このネジ71,71を緩めることにより、保持体2,2夫々をネジ71,71を中心として、保持部21,21の面21a,21aの長手方向に沿う軸周りに、複数のLED1,1…と一体的に回動することが可能となる。即ち、LED1,1…とLED基板11とを有してなる光源及び反射部22,22から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段は、固定アングル5,5と、ネジ71,71とを備えてなる。
固定アングル5には、照明装置10をショーケースの支柱等の被取付部材に取付ける取付アングル6が取付けてある。取付アングル6は、矩形状の取付板部61と、該取付板部61の平行な2辺に立設された固定板部62,62とを備えている。取付板部61には、図4に示すように、被取付部材への取付用のネジ穴61a,61aが設けてある。取付アングル6は、図3に示すように、固定板部62,62を固定アングル5の取付板部53,53間に挿入して、ネジ72,72を取付板部53,53に設けられた貫通穴に挿通させ、固定板部62,62に設けられたネジ穴に螺合することにより、固定アングル5に一体化してある。この照明装置10は、取付アングル6の取付板部61の側にてショーケースの支柱等の被取付部材に取付けられ、照明装置10から出射される光は、図3に示すように、取付板部61(被取付部材の取付面)とθ2の角度をなす。なお、本実施の形態においては、θ2=10°になるように、2つの光源部が固定してある。
以上のように構成された照明装置10は、2つの光源部を有しているが、1つの光源部を有する照明装置についても同様に構成される。図5は、1つの光源部を有する照明装置10aの模式図である。図5(a)は、照明装置10aの模式的正面図を、図5(b)は図5(a)の V-V 矢視から見た図である。光源部の構成は、上記で説明した照明装置10の光源部と同一であるから、同一部分は同一符号を付してその説明を省略する。
照明装置10aは、保持体2の保持部21の側が取付アングル6aと対向するように取付けてある。即ち、取付アングル6aの反対側に透光板3が取付けてあり、取付アングル6aの反対側が照明装置10aの光出射方向となる。固定アングル5a及び取付アングル6aの幅(取付板部53a,53a間の間隔、固定板部間の間隔)は、照明装置10の固定アングル5及び取付アングル6の幅の略半分となっている。その他の構成は照明装置10と同様であるので、詳細な説明は省略する。
これら照明装置10,10aは、冷凍食品、冷蔵食品、生鮮食品等の商品の陳列販売用のショーケースに用いられる。図6は、照明装置10,10aのショーケース100への取付状態の説明図であり、ショーケース100の一部を示している。ショーケース100は、筐体状のケース本体の正面に透明扉101を複数備えたクローズタイプのショーケースである。透明扉101の両側には、支柱110,111が設けてあり、ショーケース100の隅部の支柱110には、1つの光源部を有する照明装置10aが、ショーケース100の透明扉101間にある支柱111には、2つの光源部を有する照明装置10が夫々設けてある。照明装置10,10aは、支柱111,110に、照明装置10,10aの長手方向が上下方向(垂直方向)になるように、照明装置10,10aから出射される光とショーケース100の前面とが所定角度θ2をなすように、取付アングル6,6aを介して取付けてある。なお、本実施の形態においては、θ2=10°になるように、照明装置10,10aが取付けてある。
これら照明装置10,10aからの光は、ショーケース100の内部に向けて出射される。このとき、支柱110に設けた照明装置10aと支柱111に設けた照明装置10の中間地点の空間が光量不足ならないように、及び照明装置10,10aから出射される光とショーケース100の前面とがなす角度θ2及び保持体2の反射部22の形状が決定してある。この反射部22の形状は、シミュレーションにより照明装置から所定位置にある受光面(照明装置間の中間地点として想定される面)における照度の算出結果に基づいている。図7は、シミュレーションに用いた反射部の形状の説明図である。図8は、シミュレーションに用いたショーケースの形状及び照明装置の配置の説明図である。図9は、シミュレーション結果である。
図7(a)に示す光源モデルは、前述した照明装置10aにおいて、保持体2の反射部と光源であるLED1の光軸(光出射方向)とのなす角度θ1を0°,5°,10°,15°,20°と変化させるモデルである。なお、各部品の物性は次の通りである。ランバート光源であるLED1の出力が7.2(lm)であり、LED1が取付けられるLED基板11の反射率が30%(吸収率70%)、反射部の内面である反射面の反射率が90%(吸収率10%)、透光板3の透過率が90%(吸収率10%)である。なお、保持体2の保持部の幅は12(mm)として計算してある。
図7(b)に示す光源モデルは、前述した照明装置10aとは異なり、保持体2aの反射部の形状を放物線状に形成したモデルである。各部品の物性は図7(a)と同様である。即ち、ランバート光源であるLED1の出力が7.2(lm)であり、保持体2aの反射部の内面である反射面の反射率が90%(吸収率10%)、透光板3の透過率が90%(吸収率10%)である。
このように異なる反射部の形状を有する照明装置10a,20aを、照明装置10a,20aの光軸(光出射方向)が、図6に示したように、ショーケース100の前面とθ2(本実施の形態においては10°)の角度をなすようにショーケース100の隅部に配置して(図8参照)、シミュレーションにより、最も光量不足となる位置(照明装置間)にある受光面における照度を算出した(図9参照)。なお、ベアは、反射部がないモデルであり、比較のために算出している。なお、本シミュレーションに用いるショーケースのモデルは、照明装置10a,20aと受光面との間隔を350(mm)とし、上下方向の高さを269.1(mm)とし、奥行きを54(mm)とした。
図9に示すように、図7(a)に示すモデルにおいては、θ1=15°において受光面における最大照度が最大になる。この結果に基づいて、前述した実施の形態においては、θ1=15°に設定している。この形状においては、保持体2の反射部とLED1の光軸とのなす角度θ1は15°が最も好ましいが、例えば、θ1の範囲として、15°〜20°の範囲が好ましいことが分かる。この15°〜20°の範囲の前後2,3°内の角度範囲についても、受光面の光量を増加するという効果は期待できる。なお、このシミュレーション結果は、照明装置10aから出射される光とショーケース100の前面とがなす角度θ2によっても、ショーケースの形状及び照明装置の配置間隔によっても変化する。
図9に示すように、図7に示す形状のうち、図7(b)に示す放物線状の面を有する保持体2aが最大照度及び平均照度共に最大であり、最も好ましい。このような面を有する保持体2aの例を図10に示す。
保持体2aは、複数のLED1,1…を保持する保持部24と、該保持部24の長辺側の両端縁側に立設され、複数のLED1,1…からの光を所定方向に反射する反射部25,25とを備えている。保持部24は、複数のLED1,1…が実装される保持板としてのLED基板11が挿入される扁平な直方体形状の空洞24aを有している。LED1,1…は、空洞24aの周壁の一部であり、矩形状の面である一面24bに、LED基板11を介して保持してある。このように取付けられることにより、LED1,1…は、光出射方向が略同一(光軸がLED基板11に略直角をなす方向)になるように保持部24の一面24bに長手方向に沿って配されることになる。なお、LED基板11及び保持部24間には、伝熱シート又はグリースが介装してあることが望ましい。
保持部24の一面24bに対向する面には、光源本体である複数のLED1,1…が反射部25,25の側に露出するように開口24cが設けてある。開口24cは、LED1と略同一の幅を有し、保持部24の一面24bの長手方向に沿って設けられた細長い矩形状の穴である。
反射部25,25は、保持部24の一面24bの長手方向に沿って複数のLED1,1…の光出射方向に向けて広がるように(保持部24の側から透光板3の側に向けて互いに離隔する方向に放射線状に広がるように)形成してある。換言すると、反射部25,25は、LED1,1…及びLED基板11を有する光源の長手方向に沿って光源の光出射方向に向けて広がるように形成してある。なお、反射部25は、前述した照明装置10,10aの反射部22と同様に、LED1からの光を高反射率にて反射可能なように構成してある。その他の構成は、図3に示す照明装置10と同様であるため、対応する構成部材に図3と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
以上のように構成された照明装置においては、光出射方向が略同一方向になるように、保持部21,24の矩形状の面21a,24bに長手方向に沿って複数のLED1,1、…が設けてあり、前記長手方向に沿って複数のLED1,1…の光出射方向に向けて広がるように反射部22,25が設けてある。LED1,1…からの光は、反射部22,25において反射されて、反射部22,25の形状に応じた指向性を有して照明装置から出射される。反射部22,25をLED1の光軸と前述したように所定角度をなすように適切に設定することにより、所望の範囲を明るく照明するために必要な十分な光量を確保することができる。所望の範囲のみを効率的に明るく照明することができるから、省エネルギに資する。
また、図10に示したように、LED基板11を挿入される空洞24aと、複数のLED1,1…が反射部25,25の側に露出するように設けられた開口24cとを保持部24に設けるように構成することにより、LED1,1…からの光が出射される開口24c以外の部分を反射部25,25として形成すること、即ちLED1の際まで反射面を形成することが可能となる。これにより、LED1,1…からの光を効率的に所望の方向に出射することが可能となるから、更に十分な光量を得ることができる。また、LED基板11を空洞24a内に挿入するように構成してあるから、部品点数が増加することなく、また簡単な作業により組み立てることができる。そして、空洞24aの形状を適切に設定する(例えば、ガイドとなる突起を適宜設ける)ことにより、LED1,1…の光軸と反射部25,25間の中心との軸合わせを容易に行うことができる。
また、複数のLED1,1…及びLED基板11を樹脂12により被覆しているから、水滴が付着する環境下において照明装置を使用する場合において、照明装置全体を密閉することなく、樹脂12を被覆するという簡易な構成により防水してLED1,1…及びLED基板11を保護することができる。
そして、本発明に係る照明装置においては、LED1,1…とLED基板11とを有してなる光源及び/又は反射部22,22から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段として、光源部を固定する固定アングル5,5aと、サイドカバー4とを固定するネジ71,71とを備えてなる回動機構を採用している。光源部を固定する固定アングル5,5aとサイドカバー4とを固定するネジ71,71を緩めることにより、保持体2,2夫々を、ネジ71,71を中心として、保持部21,21の面21a,21aの長手方向に沿う軸周りに、複数のLED1,1…と一体的に回動するように構成してあるから、照明装置を設置する場所の形状、照明装置の配置に応じた角度に光出射方向がなるように、LED1,1…の光出射方向を自由に調節することができ、使用者の利便に資する。
なお、以上の実施の形態においては、照明装置10a,10から出射される光とショーケース100の前面とがなす角度θ2を同一角度(10°)になるように設定しているが、これに限定されない。各θ2は、照明装置を設置する場所の形状、照明装置の配置に応じて、所望の範囲を所望の照度にて照明すべく、照明装置10a,10の夫々の保持体2,2の角度を変更して、適宜設定される。
なお、以上の実施の形態においては、可変設定手段として、ネジ71を緩めて保持体2を回動可能なように構成してある回動機構を採用しているが、これに限定されず、保持部21,21の面21a,21aの長手方向に沿う軸周りに、複数のLED1,1…と一体的に回動可能に構成してあればよい。図11は、他の回動機構を示す図である。図11に示すように、サイドカバー4の外面の略中央に円柱状の係合突起(回動突起)41を設け、固定アングル5bの固定板部52aに係合穴(回動穴)を有する係合部(回動部)54を設ける。その他の構成は、図5に示す照明装置10aと同様であるため、対応する構成部材に図5と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
係合突起41及び係合部54を適宜の摩擦にて接触するように適切に形成することにより、LED1,1…が所定の光出射方向になるように光源部を固定(保持)することができると共に、保持体2を係合突起41を中心として固定アングル5bに対して相対回転させることにより、LED1,1…の光出射方向を自由に調節し、その調節位置で保持することができる。なお、回動機構はこれに限定されず、例えば、係合突起41に代えて回転軸を設け、該回転軸に歯車を設けて、該歯車に噛合する駆動歯車及び該駆動歯車を駆動するモータを固定アングル側に設けてなる回動機構を用いてもよく、また、所定の光出射方向を複数設定してなる節動機構を設けてもよい。
なお、以上の実施の形態においては、LED1,1…を含む光源及び反射部22,22を一体的に回転させるように構成してあるが、これに限定されず、光源又は反射部22,22のみを回転させるように構成してもよい。
また、光源としてLED1を用いており、LED1は小型であるから、照明装置の小型化を図ることができ、設置スペースが少なくてすむ。
なお、以上の実施の形態においては、光源であるLED1,1…を保持板であるLED基板1を介して保持体に保持してあるが、これに限定されず、LED1,1…を直接保持体に保持するように構成してもよい。
また、以上の実施の形態においては、反射部の形状として、図7に示す形状について述べたが、これに限定されず、複数のLED1,1…の光出射方向に向けて広がるように設けてあればよい。例えば、図3における反射部22は保持部21とθ1の角度をなす真っ直ぐな平板状であるが、くの字形に屈曲させてもよい。
また、以上の実施の形態においては、光源本体として表面実装型LEDを用いているが、これに限定されず、他のタイプのLED、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
また、以上の実施の形態においては、照明装置をショーケースに適用した例について述べたが、該照明装置は、ショーケース以外の特定の範囲を照明する用途に適用可能であり、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
1 LED(光源本体)
11 LED基板(保持板)
12 樹脂
2,2a 保持体
21,24 保持部
24a 空洞
24c 開口
22,25 反射部

Claims (6)

  1. 線状の光源と、該光源からの光を所定方向に反射する反射部とを備えてなる照明装置において、
    前記光源及び/又は反射部から出射する光の方向を可変設定する可変設定手段を備えてなることを特徴とする照明装置。
  2. 前記反射部を有し、前記光源を保持する保持体を備え、
    該保持体は、前記光源の長手方向に沿う軸周りに、該光源と一体的に回動可能に構成してあることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記反射部は、前記光源の長手方向に沿って該光源の光出射方向に向けて広がるように設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の照明装置。
  4. 前記光源は、光源本体と、該光源本体を保持する保持板とを備えてなり、
    前記保持体は、前記保持板が挿入される空洞と、前記光源本体が前記反射部の側に露出するように設けられた開口とを有していることを特徴とする請求項2又は3に記載の照明装置。
  5. 前記光源は樹脂により被覆してあることを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の照明装置。
  6. 前記光源本体はLEDであることを特徴とする請求項4又は5に記載の照明装置。
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