JP2011010513A - 発電システム - Google Patents

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直樹 峠田
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清晴 井上
Masahiro Mori
政宏 森
Yoshihiro Wakayama
若山  義洋
Yoshikazu Hamaya
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Abstract

【課題】燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットに重複して備えられるセンサの検出値の異常を検出し、異常が軽微であれば発電運転を継続できる発電ユニットを提供する。
【解決手段】燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2に電圧センサ6,12と電流センサ7,13を備えた発電システムにおいて、燃料電池ユニット1のマイコン4が上記電圧センサ6,12又は電流センサ7,13の検出値の偏差Xを演算する。そして、この偏差Xを正常判定しきい値Y及び異常判定しきい値Zと比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する。この判定結果が中間領域である場合には、上記偏差Xを演算した検出値のうちの安全側の検出値(低い電圧値、高い電流値)を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する。
【選択図】図1

Description

この発明は発電システムに関し、より詳細には、燃料電池を系統電源に連系させる発電システムにおける燃料電池とパワーコンディショナの制御技術に関する。
近時、電力会社の配電系統(系統電源)に自家発電装置である燃料電池を連係して運用する発電システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の発電システムにおいては、家庭内の電気負荷(以下、「負荷」と称する)に燃料電池側からの電力を供給する一方、燃料電池発電だけでは家庭内の電力がまかなえなくなると、配電系統側すなわち系統電源側から家庭内の負荷に電力を供給するようにされており、燃料電池は、負荷の状況に応じて配電系統との連系点に出力する交流電力を調整するパワーコンディショナを介して系統電源に接続されている。
図1は、この種の発電システムの概略構成を示している。図1において、1は燃料電池ユニット、2はパワーコンディショナユニット、3は系統電源を示している。
燃料電池ユニット1には、電力の発生源となるスタック(図示せず)を備えた燃料電池4と、燃料電池4を制御する制御装置を構成するマイコン(燃料電池ユニット側制御手段)5と、燃料電池4の出力電圧を監視する電圧センサ(燃料電池ユニット側電圧センサ)6と、燃料電池4の出力電流を監視する電流センサ(燃料電池ユニット側電流センサ)7と、燃料電池4からパワーコンディショナユニット2への出力(電力供給)を遮断できるように配設された出力遮断リレー8とが備えられている。
上記マイコン5は、燃料電池ユニット1に備えられた上記電圧センサ6及び電流センサ7と電気的に接続され、これら各センサ6,7の検出値(検出電圧及び検出電流)の読み込みができるように構成されるとともに、後述するパワーコンディショナユニット2のマイコン11と通信線(たとえば、RS485などのシリアル通信線)14を介して通信接続され、燃料電池ユニット1をパワーコンディショナユニット2と連系制御できるように構成されている。
一方、パワーコンディショナユニット2には、燃料電池ユニット1から供給される直流電源を昇圧するDC/DCコンバータ(以下、「コンバータ」と称する)9と、このコンバータ9で昇圧された直流電源を交流電源に変換するDC/ACインバータ(以下、「インバータ」と称する)10と、パワーコンディショナユニット2を制御する制御装置を構成するマイコン(パワーコンディショナユニット側制御手段)11と、パワーコンディショナユニット2への入力電圧を監視する電圧センサ(パワーコンディショナユニット側電圧センサ)12と、パワーコンディショナユニットへの入力電流を監視する電流センサ(パワーコンディショナユニット側電流センサ)13とが備えられている。
パワーコンディショナユニット2側のマイコン11は、パワーコンディショナユニット2に備えられた上記電圧センサ12及び電流センサ13と電気的に接続されており、これら各センサ12,13の検出値(検出電圧及び検出電流)の読み込みができるように構成されるとともに、上記燃料電池ユニット1のマイコン5と通信接続され、パワーコンディショナユニット2を燃料電池ユニット1と連系制御できるように構成されている。
なお、パワーコンディショナユニット2と系統電源3は系統連系スイッチ15,15を介して接続されており、この系統連系スイッチ15,15をオフ(開放)にすることによって燃料電池ユニット1(つまり燃料電池4)が系統電源3から解列されるように構成されている。
そして、このように構成された従来の発電システムでは、燃料電池4での発電にあたり、燃料電池ユニット1側のマイコン5とパワーコンディショナユニット2側のマイコン11とが以下のように連係しながら発電制御を行うように構成されている。
すなわち、燃料電池ユニット1のマイコン5は、燃料電池4による発電の開始時に、まず、電圧センサ6の検出電圧が燃料電池の正常起動の判定しきい値Aを上回るか否かを判断する。そして、電圧センサ6の検出電圧がこのしきい値Aを上回ると燃料電池4の動作は正常であると判定して、パワーコンディショナユニット2のマイコン11に対して所定の起動許可信号S1を出力する。これにより、パワーコンディショナユニット2のマイコン11がコンバータ9を起動させ、パワーコンディショナユニット2から負荷に対して交流電力が供給される(上記起動許可信号S1がマイコン11に入力されるまでは、コンバータ9は動作停止状態(つまり、電源ラインの図示しない等価スイッチがオフの状態)となっている)。なお、この判断で電圧センサ6の検出電圧が所定時間経過しても上記しきい値A以下の場合には、マイコン5は燃料電池4が故障していると判定して所定の安全動作を実行する。
そして、燃料電池4の発電開始後は、燃料電池ユニット1のマイコン5は、電圧センサ6及び電流センサ7の双方を監視する。具体的には、電圧センサ6の検出電圧がスタック劣化の判定しきい値Bを下回るか否かを監視し、電圧センサ6の検出電圧がしきい値Bを下回ると燃料電池4のスタックが劣化していると判断し、燃料電池4に対する燃料(ガス、空気、水)の供給量を増やす制御を行って発電出力を増加させる。一方、電流センサ7については、その検出電流が燃料電池4の発電量に応じて変動する許容電流値(スタックに負担をかけずにパワーコンディショナ側で引っ張ることができる電流値)Cを超えるか否かを監視し、電流センサ7の検出電流が許容電流値Cを超えると出力遮断リレー8をオフ(開放)にして燃料電池4のスタックを保護する。出力遮断リレー8は、図1に示すように、燃料電池ユニット1の電源出力ラインに設けられており、このリレー8をオフにすることでパワーコンディショナユニット2に対する電力供給が遮断される。
これに対して、パワーコンディショナユニット2側のマイコン11は、電圧センサ12の検出電圧と、マイコン5から受信した許容電流値Cとに基づいてパワーコンディショナユニット2への入力電力を算出し、この入力電力に基づいて(具体的には、入力電力にコンバータ9とインバータ10の変換効率を乗算して)パワーコンディショナユニット2の設定出力電力Dを決定してコンバータ9とインバータ10のフィードフォーワード制御を行うとともに、上記電流センサ13の検出電流が上記許容電流値Cに近づくようにコンバータ9及びインバータ10のフィードバック制御を行う。その一方で、マイコン11は、電圧センサ12の検出電圧を監視し、この検出電圧がコンバータ9の昇圧出力電圧(インバータ10の出力電圧に応じて決定される電圧:たとえば、インバータ10でAC200Vを供給する場合にはDC390V)を得るために必要な最低入力電圧Eを下回った場合、または、コンデンサ等の耐圧電圧Fを上回った場合には、パワーコンディショナユニット2を停止させる制御を行う。
このように、燃料電池を用いた従来の発電システムでは、燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2を連係させて制御するにあたり、これら各ユニット1,2の双方に、それぞれ電圧センサと電流センサとが重複して設けられ、これら電圧・電流センサの検出値に基づいて燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2とを連係させている。なお、このような連系制御にあたっては、電圧センサや電流センサに代えて電力センサを用いるものも提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−229783号公報 特開昭63−98711号公報
しかしながら、このような従来の発電システムでは、燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2の連係制御は、これら各ユニット1,2のマイコン5,11が読み出した検出値(マイコン5,11の入力値)に基づいて行われているため、以下のような問題があった。
すなわち、このような構成では、センサ自体又はセンサからマイコン5,11に至るまでの信号入力経路に何らかの異常があり、マイコン5,11が読み出した検出値が正確な値を示していない場合であっても、読み出した検出値がセンサの故障と判定できる程に異常な値を示していなければ(換言すれば、センサやセンサからの信号入力経路の異常が軽微で、センサの検出値だけでは直ちにセンサ等に異常があると判定できない場合には)、マイコン5,11は読み出した検出値が正しいものと判断してしまうので、発電システムを適正に制御することができなくなるという問題がある。
具体的には、燃料電池ユニット1の出力電圧をマイコン5が正確に読み出せない場合には、マイコン5は燃料電池4のスタックの劣化を検出できないので、スタックが劣化していても発電出力を増加させることができずにパワーコンディショナユニット2が正常に動作しえない(換言すれば、燃料電池4から負荷に電力を供給できない)事態が生じうる。また、パワーコンディショナユニット2の入力電圧をマイコン11が正確に読み出せない場合には、パワーコンディショナユニット2の入力電力を正確に演算できないので上記設定出力電力Dに誤差が生じ、コンバータ9やインバータ10のフィードフォーワード制御がくるい、その結果、系統に供給する電力にも誤差が生じるおそれがある。また、コンバータ9の入力電圧が上記最低入力電圧Eを下回っていてもそれを検出できないので、所定の昇圧出力電圧を得ることができない(つまり、インバータ10で所望の交流電源を生成できない)事態も生じうる。さらには、コンバータ9の入力電圧が耐圧電圧Fを上回り、コンデンサ等を破損するおそれもある。
一方、燃料電池ユニット1の出力電流をマイコン5が正確に読み出せない場合には、上記許容電流値Cを超える電流が燃料電池4から引っ張られる場合があり、スタックの故障を引き起こすおそれがある。また、パワーコンディショナユニット2の入力電流をマイコン11が正確に読み出せなければ、パワーコンディショナユニット2側で引っ張る電流を上記許容電流値Cに近づける制御ができなくなり、系統に供給する電力値にも誤差が生じる。
このように、燃料電池ユニット1やパワーコンディショナユニット2のマイコン5,11が読み出した検出値が正確でないと、スタックの故障を招いたり、燃料電池4から負荷への電力供給が停止したり又は不十分となって、電力会社(系統電源)から供給を受ける電力の増加を招く(つまり、電気代の上昇を招く)といった問題がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットに重複して備えられるセンサの検出値の異常を検出し、異常が軽微であれば発電運転を継続できる発電ユニットを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発電システムは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとを有する発電システムであって、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのうちの少なくともいずれか一つのセンサを備えるものにおいて、上記双方のユニットに備えられたセンサの検出値の偏差を演算する偏差演算手段と、上記偏差演算手段で演算された検出値の偏差を所定のしきい値と比較して、正常領域または正常領域を越える異常疑義領域のいずれにあるかを判定する領域判定手段と、 上記領域判定手段の判定結果が異常疑義領域である場合には、上記偏差を演算した検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する制御構成を備えたことを特徴とする。
すなわち、この発電システムでは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのいずれかを重複して備える発電システムにおいて、両ユニットに備えられたセンサの検出値の偏差から当該センサが正常(正常領域内)であるか、正常ではないが異常が疑われるもの(正常領域を越える異常疑義領域内)であるかを判定する。そして、検出値の偏差が異常疑義領域にある場合には、偏差を求めたセンサの検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの検出値を用いて以後の発電制御を継続する。
つまり、本発明の発電システムは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に重複して備えられ、正常であればともに同じ値を示すセンサの故障判定にあたり、両センサの検出値を比較してその偏差からセンサに異常があるかを判定する。そして、この判定の際に、偏差が正常でなく異常が疑われるとの判定(両者の偏差Xが、正常判定しきい値Y<偏差Xとの判定)を設け、両センサの検出値の偏差Xがこの異常疑義領域にある場合には、両検出値のうちの一方で、予め定めた条件を満たす安全側の検出値を示したセンサの検出値を用いて発電運転を継続させるようにしている。なお、安全側の検出値を決定する条件は、偏差を求める検出値が電圧値であるか、電流値であるか、さらには電力値であるかに応じて予め決定される。
本発明の請求項2に係る発電システムは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとを有する発電システムであって、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのうちの少なくともいずれか一つのセンサを備えるものにおいて、上記双方のユニットに備えられたセンサの検出値の偏差を演算する偏差演算手段と、上記偏差演算手段で演算された検出値の偏差を所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、上記領域判定手段の判定結果が中間領域である場合には、上記偏差を演算した検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する制御構成を備えたことを特徴とする。
すなわち、この発電システムでは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのいずれかを重複して備える発電システムにおいて、両ユニットに備えられたセンサの検出値の偏差から当該センサが正常(正常領域内)であるか、異常(異常領域内)であるか、あるいは正常とも異常とも判定し難い状態(中間領域)にあるかを判定する。そして、検出値の偏差が中間領域にある場合には、偏差を求めたセンサの検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する。
つまり、本発明の発電システムは、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に重複して備えられ、正常であればともに同じ値を示すセンサの故障判定にあたり、両センサの検出値を比較してその偏差からセンサに異常があるかを判定する。そして、この判定の際に、正常、異常の判定の他に、正常とも異常とも判定できない中間の判定(両者の偏差Xが、正常判定しきい値Y<偏差X<異常判定しきい値Zとなる中間領域の判定)を設け、両センサの検出値の偏差Xがこの中間領域にある場合には、両検出値のうちの一方で、予め定めた条件を満たす安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電運転を継続させるようにしている。なお、安全側の検出値を決定する条件は、偏差を求める検出値が電圧値であるか、電流値であるか、さらには電力値であるかに応じて予め決定される。
本発明の請求項3に係る発電システムは、請求項1または2に記載の発電システムにおいて、上記偏差演算手段が上記双方のユニットに備えられたセンサの検出電圧の偏差を演算する場合には、上記安全側の検出値として、検出値が小さい電圧値を用いることを特徴とする。
すなわち、この実施態様では、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方の電圧センサの検出値の偏差を求める。そして、その偏差が上記中間領域にあるときは、それ以後は、小さい検出値を示した電圧センサの検出値を用いて発電制御を実施する。そのため、この実施態様では、安全値として選択された検出値(電圧値)が、たとえば、スタック劣化の判定しきい値Bを下回る場合には、燃料電池ユニット側は燃料電池の発電出力を増加させて運転を継続する。一方、パワーコンディショナユニット側は燃料電池ユニットからの入力電圧が低下(つまり、入力電力が低下)したと判断し、負荷に供給する電力を低下させて運転を継続する。
本発明の請求項4に係る発電システムは、請求項1または2に記載の発電システムにおいて、上記偏差演算手段が上記双方のユニットに備えられたセンサの検出電流の偏差を演算する場合には、上記安全側の検出値として、検出値が大きい電流値を用いることを特徴とする。
すなわち、この実施態様では、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方の電流センサの検出値の偏差を求める。そして、その偏差が上記中間領域にあるときは、それ以後は、大きい検出値を示した電流センサの検出値を用いて発電制御を実施する。そのため、この実施態様では、安全値として選択された検出値(電流値)が、たとえば、許容電流値Cを上回った場合には、出力遮断リレーをオフさせる。
本発明の請求項5に係る発電システムは、請求項1または2に記載の発電システムにおいて、上記偏差演算手段が、上記双方のユニットに備えられたセンサの検出電力の偏差を演算する場合には、上記安全側の検出値として、検出値が小さい電圧値又は検出値が大きい電流値の一方、あるいは、これらの両方の検出値を用いることを特徴とする。
すなわち、この実施態様では、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方の電力センサの検出値の偏差、又は、電圧センサと電流センサの検出値から演算される電力値の偏差を求める。そして、その偏差が上記中間領域にあるときは、それ以後は、電圧値については小さい方、電流値については大きい方のいずれか一方又は双方を用いて以後の発電制御を実施する。そのため、この実施態様では、安全値として選択された検出値(電圧値)が、たとえば、スタック劣化の判定しきい値Bを下回る場合には、燃料電池ユニット側は燃料電池の発電出力を増加させて運転を継続する一方、パワーコンディショナユニット側は燃料電池ユニットからの入力電圧が低下(つまり、入力電力が低下)したと判断し、負荷に供給する電力を低下させて運転を継続する。また、安全値として選択された検出値(電流値)が、許容電流値Cを上回った場合には、燃料電池ユニット側は出力遮断リレーをオフにする。
本発明に係る発電システムによれば、センサの異常が疑われる場合にセンサの検出値のうちの安全側の検出値を用いて発電運転が継続されるので、センサ等の軽微な異常で発電運転が停止したり、あるいは運転を継続させることによって燃料電池(スタック)が故障したりするおそれがなく、安全かつ効率的に発電運転を行うことができる。したがって、本発明の発電システムによれば、電力会社からの電力供給を可及的に少なくでき、経済的に優れた発電システムを提供できる。
本発明に係る発電システムの概略構成を示す回路図である。 本発明に係る発電システムにおける電圧センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係る発電システムにおける電流センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。 本発明に係る発電システムにおける電圧・電流センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとを有する発電システムであって、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのうちの少なくともいずれか一つのセンサを備える発電システムに適用される。
すなわち、燃料電池を用いた発電システムでは、燃料電池ユニット側に、出力電圧及び出力電流(又は出力電力)を検出するための電圧センサ、電流センサ等が設けられる一方で、パワーコンディショナユニット側にも入力電圧及び入力電流(又は入力電力)を検出する電圧センサ、電流センサ等が設けられている。ここで、燃料電池ユニットからパワーコンディショナユニットへの電力供給は電源線L(図1参照)を介して行われているので、この電源線Lに断線等の異常がなければ、燃料電池ユニット側の電圧センサ等とパワーコンディショナユニット側の電圧センサ等は略同一の検出値を示す。本発明は、このように燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとに重複して設けられるセンサの検出値を比較してセンサの異常を検出するとともに、センサ等の異常が軽微であれば燃料電池ユニットによる発電運転を継続できるようにした発電システムを提供する。
実施形態1
本発明の実施形態1を図1及び図2に基づいて説明する。なお、図1に示す発電システムにおいて従来の発電システムと構成が共通する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態に示す発電システムは、燃料電池ユニット1の出力電圧を検出する電圧センサ6と、この電圧センサ6の検出値を読み出すマイコン5と、パワーコンディショナユニット2の入力電圧(燃料電池ユニット1から供給される直流電源の電圧)を検出する電圧センサ12と、この電圧センサ12の検出値を読み出すマイコン11と、上記マイコン5とマイコン11の通信を利用して電圧センサ6,12の検出値の異常判定を行う。
具体的には、マイコン5又はマイコン11のいずれか一方に電圧センサの異常判定処理を行う制御を設ける(なお、以下の説明では、燃料電池ユニット1側のマイコン5にこの異常判定処理を設けたものとする)。図2は、この電圧センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、この処理を開始すると、まず、マイコン5は電圧センサ6,12の検出値を取得する(図2ステップS1参照)。電圧センサ6の検出値(Vout)はマイコン5が直接読み出す。一方、電圧センサ12の検出値(Vin)は、マイコン11が読み出した値をマイコン11との通信によって取得する。
そして、マイコン5は、両電圧センサ6,12の検出値を取得すると、次に、これら両センサ6,12の検出値の偏差Xvを演算する(図2ステップS2参照)。すなわち、燃料電池ユニット1側の電圧センサ6の検出値Voutからパワーコンディショナユニット2側の電圧センサ12の検出値Vinを減算して偏差(の絶対値、以下同じ)Xvを求める。つまり、本実施形態では、マイコン5が燃料電池ユニット1及びパワーコンディショナユニット2に備えられた電圧センサ6,12の検出値の偏差を演算する偏差演算手段として機能する。
偏差Xvを演算すると、次に、マイコン5は、演算された偏差Xvを所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する。つまり、マイコン5は偏差Xvが正常領域、中間領域、異常領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段として機能する。
具体的には、まず、この偏差Xvとあらかじめ設定された電圧センサの正常判定のしきい値Yvとを比較して、偏差Xvが正常判定しきい値Yv以下であるかを判断する(図2ステップS3参照)。上述したように、燃料電池ユニットからパワーコンディショナユニットへの電力供給は電源線Lを介して行われているので、電源線Lに断線等の異常がないと仮定すれば、両電圧センサ6,12の検出値は略同一の値を示す。したがって、この状態で偏差Xvが正常判定しきい値Yv未満であれば、マイコン5は偏差Xvが正常領域にあり、電圧センサ6,12は正常に出力電圧、入力電圧を検出している(検出値は正常)と判定し、通常どおりの発電制御を行う(図2ステップS4参照)。
これに対して、上記偏差Xvが正常判定しきい値Yv以上に大きな値を示す場合には、電圧センサ6,12自体のいずれかに異常があるか、もしくは電圧センサ6,12からマイコン5,11への検出信号入力回路に異常がある(換言すれば、電圧センサ6,12は異常である)と判断できる。なお、この場合、マイコン5とマイコン11の通信異常も考えられるが、通信異常については通信データのパリティチェックなどの他の方法で監視するので、この処理では通信異常とは判断しない。
このようにして、電圧センサ6,12の検出値に異常があると判断されると、次に、マイコン5は、上記偏差Xvとあらかじめ設定された電圧センサの異常判定のしきい値Zvとを比較して、偏差Xvが異常判定しきい値Zv以上であるかを判断する(図2ステップS5参照)。ここで、この異常判定しきい値Zvは、電圧センサ6,12(又はこれらの検出信号入力回路)が明らかに異常(発電システムの運転を継続することが困難であるとされる程度の異常)と判定できる値に設定される。すなわち、この異常判定しきい値Zvを小さく設定すると、たとえばノイズなどの軽微な異常(発電システムの運転を継続できる程度の軽微な異常)でも電圧センサ6,12等の異常と判定してしまうので、この異常判定しきい値Zvは、このような軽微な異常は異常と判定しないように設定される。なお、この異常判定しきい値Zvは、上記正常判定しきい値Yvよりも大きく(Yv<Zv)設定されるのは勿論である。
そして、この判断、すなわち、上記偏差Xvが異常判定しきい値Zv以上であるかの判断が肯定的であれば、マイコン5は偏差Xvが異常領域にあり、電圧センサ6,12は故障していると判断し(図2ステップS6参照)、所定の安全動作(たとえば、燃料電池4の発電を停止させるなど)を実行する。
これに対して、上記偏差Xvが異常判定しきい値Zv未満であれば(つまり、偏差Xvが、「正常判定しきい値Yv<偏差Xv<異常判定しきい値Zv」となる中間領域にある場合には)、マイコン5は、電圧センサ6,12の検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電システムの発電制御を継続する(図2ステップS7参照)。
具体的には、本実施形態では、偏差Xをみる対象となるセンサが電圧センサ6,12であるので、安全側の検出値としては検出値が小さい電圧値を用いる。すなわち、中間領域にあると判断された時点において、マイコン5が電圧センサ6と電圧センサ12のうちで小さい検出値を示した電圧センサを安全側のセンサとして特定し、以後の制御においては、この安全側のセンサで検出される検出値を用いて、マイコン5,11が発電制御及びパワーコンディショナの制御を継続する。なお、その際、燃料電池ユニット1側のセンサが安全側のセンサとして特定されると、パワーコンディショナユニット2のマイコン11は、燃料電池ユニット1のマイコン5から通信により当該センサの検出値を取得する。
このように、本実施形態の発電システムにおいて安全側のセンサとして、小さい電圧値を示したセンサを選択するのは、発電運転の継続を決定・開始した際に、安全側の電圧センサの検出値が、たとえば、スタック劣化の判定しきい値Bを下回っている場合には、マイコン5が、それに応じて燃料電池の発電出力を増加させて運転を継続できるようにするためである。ここで、もし反対に大きい電圧値を示したセンサを安全側として選択すると、スタック劣化の判定しきい値Bを下回っていることが見逃され、スタックの破損を招くおそれがある。つまり、本実施形態では、小さい電圧値を示したセンサを安全側として選択することで、スタックを破損することなく発電運転を継続させることができる。なお、このときに安全側として燃料電池ユニット1の電圧センサ6が特定されると、パワーコンディショナユニット2のマイコン11は入力電圧が低下したと判断することになるが、その場合には、マイコン11は、設定出力電力Dを下げでコンバータ9とインバータ10のフィードフォーワード制御及びフィードバック制御を行う。つまり、負荷に供給する電力を低下させて発電運転が継続される。
このように、本実施形態に示す発電システムでは、電圧センサ6,12の検出値の偏差Xvが中間領域にある場合には、電圧センサ6,12の検出値のうちの小さい方の値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御が継続される。
なお、このような制御を採用すると、安全側として選択・特定されたセンサの検出値が本来の電圧値よりも低い場合には、本来の電圧値が高いにもかかわらず低い検出値に基づいて発電システムを制御することになってしまい、発電出力が大きくなる一方で負荷に供給する電力が少なくなり(発電電力>負荷への供給電力となり)、発電能力に余剰分が生じるが、この点については、たとえば、本発電システム(具体的には、燃料電池ユニット1)で発生した熱エネルギー(排熱)を給湯システムにおける貯湯タンクに貯留する湯水の加熱用の熱源として利用するなど、他のシステム(具体的には、コージェネレーションシステム)に用いるように構成しておくことにより、エネルギーが無駄に消費されるのを防止することができる。
実施形態2
本発明の第2の実施形態を図1及び図3に基づいて説明する。なお、図1に示す発電システムにおいて従来の発電システムと構成が共通する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態に示す発電システムは、燃料電池ユニット1の出力電流を検出する電流センサ7と、この電流センサ7の検出値を読み出すマイコン5と、パワーコンディショナユニット2の入力電流(燃料電池ユニット1から引っ張っている電流)を検出する電流センサ13と、この電流センサ13の検出値を読み出すマイコン11と、上記マイコン5とマイコン11の通信を利用して電流センサ7,13の検出値の異常判定を行う。
具体的には、マイコン5又はマイコン11のいずれか一方に電流センサの異常判定処理を行う制御を設ける(なお、以下の説明では、燃料電池ユニット1側のマイコン5にこの異常判定処理を設けたものとする)。図3は、この電流センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。
図3に示すように、この処理を開始すると、まず、マイコン5は電流センサ7,13の検出値を取得する(図3ステップS1参照)。電流センサ7の検出値(Iout)はマイコン5が直接読み出す。一方、電流センサ13の検出値(Iin)は、マイコン11が読み出した値をマイコン11との通信によってマイコン5が取得する。
そして、マイコン5は、両電流センサ7,13の検出値を取得すると、次に、これら両センサ6,12の検出値の偏差(絶対値)Xiを演算する(図3ステップS2参照)。すなわち、燃料電池ユニット1側の電流センサ7の検出値Ioutからパワーコンディショナユニット2側の電流センサ13の検出値Iinを減算して偏差(絶対値)Xiを求める。つまり、本実施形態では、マイコン5が電流センサ7,13の検出値の偏差を演算する偏差演算手段として機能する。
偏差Xiを演算すると、次に、マイコン5は、演算された偏差Xiを所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する。つまり、マイコン5は偏差Xiが正常領域、中間領域、異常領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段として機能する。
具体的には、まず、この偏差Xiとあらかじめ設定された電流センサの正常判定のしきい値Yiとを比較して、偏差Xiが正常判定しきい値Yi以下であるかを判断する(図3ステップS3参照)。このとき、電源線Lに断線等の異常がないと仮定すれば、両電流センサ7,13の検出値が略同一の値を示すのは実施形態1の場合と同様である。したがって、この状態で偏差Xiが正常判定しきい値Yi未満であれば、マイコン5は偏差Xiが正常領域にあり、電流センサ7,13は正常に出力電流、入力電流を検出していると判定し、通常どおりの発電制御を行う(図3ステップS4参照)。
これに対して、上記偏差Xiが正常判定しきい値Yi以上に大きな値を示す場合には、電流センサ7,13のいずれかに異常があるか、もしくは電流センサ7,13からマイコン5,11への検出信号入力回路に異常がある(電流センサ7,13に異常がある)と判断できる。なお、この処理では通信異常は考慮しないのは実施形態1と同様である。
このようにして、電流センサ7,13に異常があると判断されると、次に、マイコン5は、上記偏差Xiとあらかじめ設定された電流センサの異常判定のしきい値Ziとを比較して、偏差Xiが異常判定しきい値Zi以上であるかを判断する(図3ステップS5参照)。ここで、この異常判定しきい値Ziは、電流センサ7,13(又はこれらの検出信号入力回路)が明らかに異常(発電システムの運転を継続することが困難であるとされる程度の異常)と判定できる値に設定する点も実施形態1と同様である。つまり、この異常判定しきい値Ziは、発電システムの運転を継続できる程度の軽微な異常は異常と判定しないように設定される。また、この異常判定しきい値Ziは、上記正常判定しきい値Yiよりも大きく(Yi<Zi)設定される。
そして、この判断(図3ステップS5の判断)が肯定的であれば、マイコン5は偏差Xiが異常領域にあり、電流センサ7,13等が故障していると判断し(図3ステップS6参照)、所定の安全動作(たとえば、燃料電池4の発電を停止させるなど)を実行する。
これに対して、上記偏差Xiが異常判定しきい値Zi未満であれば(つまり、偏差Xiが、「正常判定しきい値Yi<偏差Xi<異常判定しきい値Zi」となる中間領域にある場合には)、マイコン5は、電流センサ7,13の検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電システムの発電制御を継続する(図3ステップS7参照)。
具体的には、本実施形態では、偏差Xをみる対象となるセンサが電流センサ7,13であるので、安全側の検出値としては検出値が大きい電流値を用いる。すなわち、中間領域にあると判断された時点において、マイコン5が電流センサ7と電流センサ13のうちで大きい値を示した電流センサを安全側のセンサと特定し、以後の制御においては、この安全側のセンサで検出される検出値を用いて、マイコン5,11が発電制御及びパワーコンディショナの制御を継続する。なお、その際、燃料電池ユニット1側のセンサが安全側のセンサとして特定されると、パワーコンディショナユニット2のマイコン11は、燃料電池ユニット1のマイコン5から通信により当該センサの検出値を取得する。
したがって、本実施形態の発電システムによれば、この安全側として選択された電流センサ検出値(電流値)が、たとえば、許容電流値Cを上回った場合には、出力遮断リレー8がオフになる。また、燃料電池ユニット1の電流センサ7が安全側のセンサである場合には、マイコン11は入力電流が増加したと判断することになるが、その際、マイコン11が燃料電池ユニット1から電流を引っ張りすぎていると判断すると設定出力電力Dを下げてコンバータ9とインバータ10のフィードフォーワード制御及びフィードバック制御を行う。つまり、この場合も負荷に供給する電力を低下させて運転が継続される。
なお、本実施形態に示す発電システムにおいても、安全側として選択・特定されたセンサの検出値(電流値)が本来の電流値よりも大きい場合には、負荷に供給する電力が少なくなり、発電電力>負荷への供給電力の状態となるが、この点については、実施形態1と同様に、本発電システム(具体的には、燃料電池ユニット1)で発生した熱エネルギー(排熱)を給湯システムにおける貯湯タンクに貯留する湯水の加熱用の熱源として利用するなど、他のシステム(具体的には、コージェネレーションシステム)に利用するようにしておくことで、エネルギーの無駄な消費を防止できる。
実施形態3
次に、本発明の第3の実施形態を図1及び図4に基づいて説明する。なお、図1に示す発電システムにおいて従来の発電システムと構成が共通する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態に示す発電システムは、上記実施形態1及び実施形態2の改変例を示している。具体的には、本実施形態では、電圧センサ6,12と電流センサ7,13の異常判定にあたり、燃料電池ユニット1の出力電力(電圧センサ6の検出値Voutと電流センサ7の検出値Ioutを乗じて得た出力電力Pout)と、パワーコンディショナユニット2の入力電力(電圧センサ12の検出値Vinと電流センサ13の検出値Iinを乗じて得た入力電力Pin)とを比較して、電圧センサ6,12及び電流センサ7,13の検出値の異常判定を行う。
具体的には、マイコン5又はマイコン11のいずれか一方にこれら電圧センサ6,12及び電流センサ7,13の異常判定処理を行う制御を設ける(なお、以下の説明では、燃料電池ユニット1側のマイコン5にこの異常判定処理を設けたものとする)。図4は、この電流センサの異常判定処理手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、この処理を開始すると、まず、マイコン5は電圧センサ6,12と電流センサ7,13の検出値を取得して、出力電力Poutと入力電力Pinとを演算する(図4ステップS1参照)。ここで、電圧センサ6及び電流センサ7の検出値はマイコン5が直接読み出す。一方、電圧センサ12及び電流センサ13の検出値は、マイコン11が読み出した値をマイコン11との通信によってマイコン5が取得する。
そして、マイコン5は、両電力値を演算すると、次に、これら両電力値の偏差Xpを演算する(図4ステップS2参照)。すなわち、燃料電池ユニット1側の出力電力Poutからパワーコンディショナユニット2側の入力電力Pinを減算して偏差(絶対値)Xpを求める。つまり、マイコン5が電力偏差Xpの偏差演算手段として機能する。
そして、偏差Xpを演算すると、次に、マイコン5は、演算された偏差Xpを所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する。つまり、マイコン5が領域判定手段として機能する。
具体的には、まず、この偏差Xpとあらかじめ設定された電流センサの正常判定のしきい値Ypとを比較して、偏差Xpが正常判定しきい値Yi以下であるかを判断する(図4ステップS3参照)。このときも、電源線Lに断線等の異常がなければ、両電力値は略同一の値を示す。したがって、この状態で偏差Xpが正常判定しきい値Yp未満であれば、マイコン5は偏差Xpが正常領域にあり、電圧・電流の各センサ5,6,12,13は正常であると判定し、通常どおりの発電制御を行う(図4ステップS4参照)。
これに対して、上記偏差Xpが正常判定しきい値Yp以上に大きな値を示す場合には、電圧センサ6,12又は電流センサ7,13のいずれかに異常があるか、もしくはこれらの検出信号入力回路に異常があると判断できる。なお、この処理でも通信異常は考慮しないのは実施形態1と同様である。
このようにして、電圧・電流の各センサ等に異常があると判断すると、次に、マイコン5は、上記偏差Xpとあらかじめ設定された電力値の異常判定のしきい値Zpとを比較して、偏差Xpが異常判定しきい値Zp以上であるかを判断する(図4ステップS5参照)。ここで、この異常判定しきい値Zpは、電圧・電流の各センサ(又はこれらの検出信号入力回路)が明らかに異常(発電システムの運転を継続することが困難であるとされる程度の異常)と判定できる値に設定する。つまり、この異常判定しきい値Zpは、発電システムの運転を継続できる程度の軽微な異常は異常と判定しないように設定される。なお、この異常判定しきい値Zpは、上記正常判定しきい値Ypよりも大きく(Yp<Zp)設定される。
そして、この判断(図4ステップS5の判断)が肯定的であれば、マイコン5は偏差Xpが異常領域にあり、電圧・電流の各センサのいずれかが故障していると判断し(図4ステップS6参照)、所定の安全動作(たとえば、燃料電池4の発電を停止させるなど)を実行する。
これに対して、上記偏差Xpが異常判定しきい値Zp未満であれば(つまり、偏差Xpが、「正常判定しきい値Yp<偏差Xp<異常判定しきい値Zp」となる中間領域にある場合には)、マイコン5は、電圧センサ6,12又は電流センサ7,13の一方、あるいは双方について、安全側の検出値を用いて発電システムの発電制御を継続する(図4ステップS7参照)。
この場合、安全側のセンサの選択は、電圧センサ6,12又は電流センサ7,13の各検出値の一方についてのみ行ってもよいが、電圧センサ6,12及び電流センサ7,13の両方ともに安全値を示したセンサを選択して発電システムの発電制御を継続するように構成することもできる。なお、その場合、電圧センサ6,12については小さい電圧値を示したセンサを安全側として用い、電流センサ7,13については大きい電流値を示したセンサを安全側として用いる。なお、その際、燃料電池ユニット1側のセンサが安全側のセンサとして特定されると、パワーコンディショナユニット2のマイコン11は、燃料電池ユニット1のマイコン5から通信により当該センサの検出値を取得するのは上記実施形態1,2と同様である。
したがって、本実施形態の発電システムによれば、上述した実施形態1及び実施形態2に示した電圧センサ6,12に基づく発電制御と、電流センサ7,13に基づく発電制御とが重畳的実行され、燃料電池4のスタック故障を招くことなく発電運転が継続され、燃料電池発電を効率よく利用することができる発電システムを提供できる。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
たとえば、上述した実施形態では、電圧センサ6,12と電流センサ7,13とが重複して設けられた発電システムに本発明を適用した場合を示したが、本発明はこれら電圧・電流センサに代えて、あるいはこれらと併せて電力センサを備えた発電システムにも適用することができる。すなわち、本発明は、燃料電池ユニット1側とパワーコンディショナユニット2側とで略同一の値を示す検出値を比較してその偏差からセンサの検出値の異常を判定するものであるから、たとえば、電力センサ同士の検出値を比較したり、あるいは、電圧・電流センサの検出値から得た電力値と電力センサの検出値とを比較するように構成することもできる。
また、上述した実施形態では、センサの異常判定にあたり、燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2に備えられたセンサの検出値の偏差Xを所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域の3つの領域に分ける場合を示したが、たとえば、両ユニット1,2に備えられたセンサの検出値の偏差を一つの正常判定しきい値と比較し、当該センサが正常(正常領域内)にあるか、あるいは、正常領域になく異常が疑われるものであるか(正常領域を越える異常疑義領域内)を判定し、異常疑義領域にある場合には、偏差Xを求めたセンサの検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの検出値を用いて以後の発電制御を継続するように構成することも可能である。
また、上述した実施形態では、偏差Xとしきい値との比較の結果が中間領域にある場合には安全側の検出値を示したセンサ(安全側のセンサ)の以後の検出値を用いて発電制御を継続する場合について示したが、安全側のセンサの検出値そのものを用いずに、安全側のセンサで検出される検出値を補正した値(たとえば、検出値に補正係数αを乗じて得た値など実質的に安全側のセンサの検出値)を用いて発電制御を継続するように構成することも可能である。
また、上述した実施形態では、センサ検出値の偏差Xが中間領域にあり発電を継続する場合、マイコン5が安全側の検出値を示したセンサを特定し、以後の制御においては、この安全側のセンサで検出される検出値を用いて、発電制御及びパワーコンディショナの制御を継続する場合を示したが、その際、たとえば、センサ検出値の偏差Xの算出処理を随時行うように構成し、そこで安全側の検出値を示すセンサがそれまでに安全側の検出値を示していたセンサとは異なる側のものに入れ替わった場合には、それ以後の制御は、この入れ替わった後のセンサを安全側のセンサとして採用し、その検出値を用いて以後の発電を継続するように構成することもできる。
なお、本発明は燃料電池ユニット1とパワーコンディショナユニット2とからなる発電システムであれば、燃料電池4の種別(たとえば、固体酸化物形燃料電池(SOFC)や固体高分子形燃料電池(PEFC)など)を問わず適用可能である。
1 燃料電池ユニット
2 パワーコンディショナユニット
3 系統電源
4 燃料電池
5 マイコン(燃料電池ユニット側)
6 電圧センサ(燃料電池ユニット側)
7 電流センサ(燃料電池ユニット側)
9 コンバータ
10 インバータ
11 マイコン(パワーコンディショナ側)
12 電圧センサ(パワーコンディショナ側)
13 電流センサ(パワーコンディショナ側)
14 通信線
15 系統連系スイッチ
X 偏差
Y 正常判定しきい値
Z 異常判定しきい値

Claims (5)

  1. 燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとを有する発電システムであって、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのうちの少なくともいずれか一つのセンサを備えるものにおいて、
    前記双方のユニットに備えられたセンサの検出値の偏差を演算する偏差演算手段と、
    前記偏差演算手段で演算された検出値の偏差を所定のしきい値と比較して、正常領域または正常領域を越える異常疑義領域のいずれにあるかを判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段の判定結果が異常疑義領域である場合には、前記偏差を演算した検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する制御構成を備えたことを特徴とする発電システム。
  2. 燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットとを有する発電システムであって、燃料電池ユニットとパワーコンディショナユニットの双方に、電圧センサ、電流センサ及び電力センサのうちの少なくともいずれか一つのセンサを備えるものにおいて、
    前記双方のユニットに備えられたセンサの検出値の偏差を演算する偏差演算手段と、
    前記偏差演算手段で演算された検出値の偏差を所定のしきい値と比較して、正常領域、中間領域及び異常領域のいずれに属するかを判定する領域判定手段と、
    前記領域判定手段の判定結果が中間領域である場合には、前記偏差を演算した検出値のうちの安全側の検出値を示したセンサの以後の検出値を用いて発電制御を継続する制御構成を備えたことを特徴とする発電システム。
  3. 前記偏差演算手段が前記双方のユニットに備えられたセンサの検出電圧の偏差を演算する場合には、前記安全側の検出値として、検出値が小さい電圧値を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の発電システム。
  4. 前記偏差演算手段が前記双方のユニットに備えられたセンサの検出電流の偏差を演算する場合には、前記安全側の検出値として、検出値が大きい電流値を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の発電システム。
  5. 前記偏差演算手段が、前記双方のユニットに備えられたセンサの検出電力の偏差を演算する場合には、前記安全側の検出値として、検出値が小さい電圧値又は検出値が大きい電流値の一方、あるいは、これらの両方の検出値を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の発電システム。
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