JP2011007649A - 超音波式ガスメータ、及びそのノイズ除去方法 - Google Patents

超音波式ガスメータ、及びそのノイズ除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることが可能な超音波式ガスメータ及びそのノイズ除去方法を提供する。
【解決手段】ガス流路内に間欠的に超音波信号を送受信するトランスジューサTD1,TD2と、受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅器13aと、増幅度に変化をもたらす変化要因を特定すると共に、特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、増幅器13aによる増幅度からノイズ成分を除去し、除去後の補正増幅度に基づいて結露の発生を判断するμCOM14と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波式ガスメータ、及びそのノイズ除去方法に関する。
従来、超音波式流速センサを使用した超音波式ガスメータが提案されている(例えば、特許文献1)。上述した超音波式ガスメータは、ガス流路内に一定距離だけ離れて配置された超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジューサによって超音波式流速センサを構成している。
そして、一方のトランスジューサの発生する超音波信号を他方のトランスジューサに受信させる動作を行って超音波信号がトランスジューサ間で伝搬される伝搬時間を計測し、この計測した伝搬時間に基づいてガス流速を間欠的に求める。
特開2008−51562号公報
また、超音波式ガスメータでは、水の浸入によってメータの器差が変化してしまう。このような場合、器差の変化によって測定する流量値が変化することから、ガスの使用料金についても変化することとなり、料金上問題である。ここで、水の浸入には、配管の亀裂により雨水などが多量に浸入してメータ内に水が溜まってしまう場合と、配管内に水が溜まることにより湿度の高いガスが超音波式ガスメータに供給されて結露することにより水が溜まってしまう場合とがある。
特に、後者の場合、水が一気に溜まることがないため、器差の変化した状態が長時間継続してしまう。このため、料金上の問題が顕著となりやすい。このような理由から、結露について精度よく検出できることが望まれている。そこで、水の浸入を検出するために水分センサを設けたとすると、センサ費用が掛かるだけでなく、センサ配線のシール構造なども必要となり一層コスト高となってしまう。
よって、水分センサを設けることなく結露について精度よく検出できることが望まれるが、結露については判断し難いことが現状である。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることが可能な超音波式ガスメータ、及び、そのノイズ除去方法を提供することにある。
本発明の超音波式ガスメータは、ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信手段と、前記超音波信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅手段と、前記増幅手段による増幅度に基づいて結露の発生を判断する判断手段と、前記増幅度に変化をもたらす変化要因を特定する変化要因特定手段と、前記変化要因特定手段により特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、前記増幅手段による増幅度から前記ノイズ成分を除去するノイズ成分除去手段と、を備えることを特徴とする。
この超音波式ガスメータによれば、増幅度に変化をもたらす変化要因を特定し、特定した変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、増幅度からノイズ成分を除去する。このため、変化要因に基づく増幅度のノイズ成分を除去することにより、除去後の増幅度に基づいて精度良く結露の判断することが可能となる。従って、コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記変化要因特定手段は、増幅度が所定時間変動した後に安定状態となった場合、前記変化要因を混ガス状態と特定することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、増幅度が所定時間変動した後に安定状態となった場合、変化要因を混ガス状態と特定する。ここで、ガスと空気とが混合された混ガス状態では、超音波の伝搬特性が安定せず、増幅度が不安定となる。従って、結露であると誤判断してしまう可能性がある。ところが、ガス器具の使用によって混ガスがガスメータ外に排出されてしまい、増幅度も安定する。このため、上記の場合に変化要因を混ガス状態と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記変化要因特定手段は、周囲温度に変化があった場合、前記変化要因を温度変化であると特定することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、周囲温度に変化があった場合、変化要因を温度変化であると特定する。ここで、温度が変化するとガスが膨張・圧縮することとなり、超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因を周囲温度の変化と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記変化要因特定手段は、ガス流速が発生した場合、前記変化要因をガス流速の発生であると特定することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、ガス流速が発生した場合、変化要因をガス流速であると特定する。ここで、流速が速くなると超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因をガス流速と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記変化要因特定手段は、前記増幅手段により所定の強さまで増幅された信号の増幅度が過去の同一流速における増幅度と異なる場合、前記変化要因をダスト付着であると特定することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、増幅手段による増幅度が過去の同一流速における増幅度と異なる場合、変化要因をダスト付着であると特定する。ここで、ダストが送信手段及び受信手段や、その保護部材に付着し堆積すると、超音波の伝搬特性に影響を与え、同一流速であったとしても増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因をダスト付着と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記ノイズ成分除去手段は、ガス流量がゼロで、前記増幅手段による増幅度から前記ノイズ成分を除去した補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に前記補正増幅度が変化するときに、結露が発生していると判断することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、ガス流量がゼロで補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化するときに、結露が発生していると判断する。ここで、計測されるガス流量がゼロである場合、水蒸気を含んだガスが流路に流れ込むことがなく、送信手段及び受信手段や、それらの保護部材などに水滴が付着することがない。よって、補正増幅度の変化は生じない。一方、計測されるガス流量がゼロでない場合、すなわち流量がある程度ある場合、水蒸気を含んだガスが流路に流れ込み、送信手段及び受信手段や、それらの保護部材などに付着する水滴が増加する。よって、補正増幅度が変化することとなる。従って、上記の場合に結露が発生していると判断することができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記判断手段は、規定時間以内に、前記増幅手段により所定の強さまで増幅された信号の増幅度が所定値以上変化した場合、多量の水が浸入したと判断することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、規定時間以内に増幅度が所定値以上変化した場合、多量の水が浸入したと判断する。ここで、多量の水が浸入すると一気に流路内に水が溜まることとなり、増幅度の変化が結露の場合よりも比較的顕著となる傾向にある。よって、上記の場合に多量の水が浸入したと判断することで、結露のみならず多量の水の浸入についても判断することができる。
また、本発明の超音波式ガスメータのノイズ除去方法は、ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信工程と、前記超音波信号を受信する受信工程と、前記受信工程において受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅工程と、前記増幅工程における増幅度に基づいて結露の発生を判断する結露発生判断工程と、前記増幅度に変化をもたらす変化要因を特定する変化要因特定工程と、前記変化要因特定工程において特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、前記増幅工程における増幅度から前記ノイズ成分を除去するノイズ成分除去工程と、を備えることを特徴とする。
この超音波式ガスメータのノイズ除去方法によれば、増幅度に変化をもたらす変化要因を特定し、特定した変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、増幅度からノイズ成分を除去する。このため、変化要因に基づく増幅度のノイズ成分を除去することにより、除去後の増幅度に基づいて精度良く結露の判断することが可能となる。従って、コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることができる。
本発明によれば、コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることができる。
本発明の実施形態に係る超音波式ガスメータを示す構成図である。 図1に示したμCOMの内部を示す構成図である。 本実施形態に係る超音波式ガスメータによるノイズ除去方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る超音波式ガスメータを示す構成図である。同図に示す超音波式ガスメータ1は、ガス流路内に距離Lだけ離され、かつ、ガス流方向Yに対して角度θをなすように、互いに対向して配置された2つの音響トランスジューサ(送信手段,受信手段)TD1,TD2を有している。
2つの音響トランスジューサTD1,TD2は、超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子から構成されている。ガス流路には、両音響トランスジューサTD1,TD2の上流側に弁閉によってガス流路を遮断するガス遮断弁10が設けられている。
各トランスジューサTD1,TD2はトランスジューサインタフェース(I/F)回路11a,11bをそれぞれ介して送信回路12及び受信回路13に接続されている。送信回路12は、マイクロコンピュータ(μCOM)14の制御の下で、トランスジューサTD1,TD2の一方を駆動して超音波信号を発生させる信号を間欠的に送信する。
受信回路13は、ガス流路を通過した超音波信号を受信した他方のトランスジューサTD1,TD2からの信号を入力して超音波信号を所定の強さまで増幅する増幅器(増幅手段)13aを内蔵している。この増幅器13aの増幅度は、μCOM14によって調整することができる。また、μCOM14には、表示器15が接続されている。
図2は、図1に示したμCOM14の内部を示す構成図である。μCOM14は、図2に示すように、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)14a、CPU14aが行う処理のプログラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるROM14b、及び、CPU14aでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM14cなどを内蔵している。また、これらはバスライン14dによって互いに接続されている。
また、CPU14aは、サンプリング時間毎に2つのトランスジューサTD1,TD2にて送受信された超音波信号の伝搬時間に基づいてガス流速を計測し、計測したガス流速にガス流路の断面積を乗じて瞬時流量を計測する計測機能を備えている。さらに、本実施形態に係るCPU14aは、増幅器13aにより所定の強さまで増幅された信号の増幅度に基づいて、流路内における結露の発生を判断する判断機能(判断手段)を有している。
ここで、配管内に水が溜まった場合において、ガスが供給されない場合とガスが供給された場合とで、超音波式ガスメータ1内では以下の現象が起こる。まず、水蒸気を含んだガスが供給されない場合、ガスが流路に流れ込むことが無く、トランスジューサTD1,TDやこれらを保護するメッシュなどの保護部材に水滴が付着することがない。このため、増幅器13aによる増幅度は変化しないこととなる。一方、水蒸気を含んだガスが供給されると、トランスジューサTD1,TDやこれらを保護するメッシュなどの保護部材に水滴が付着すると共に、その付着する水滴が除々に増加することとなる。このため、増幅器13aによる増幅度が変化する傾向にある。
従って、判断機能は、上記したような増幅度の変化特性をとらえることにより、結露の発生を判断できることとなる。しかし、増幅器13aによる増幅度は、結露の発生のみならず、種々の要因で変化する。このため、判断機能によって結露の発生を判断しようとしても、増幅度が変化してしまうことにより誤判断を起こしてしまう可能性がある。そこで、本実施形態に係るCPU14aは、変化要因特定機能(変化要因特定手段)とノイズ成分除去機能(ノイズ成分除去手段)とを備えている。
変化要因特定機能は、増幅度に変化をもたらす変化要因(結露の発生を除く)を特定する機能である。ここで、増幅度に変化をもたらす変化要因としては例えば以下のものがある。1つ目は混ガス状態であり、2つ目は温度変化であり、3つ目はガス流速であり、4つ目はダストの付着である。
まず、1つ目について説明する。混ガス状態とはガスと空気との混合ガスが超音波式ガスメータ1内に供給される状態である。混ガス状態では、超音波信号の伝搬特性が不安定になり、増幅度が変動する傾向にある。このため、結露が発生したと誤判断してしまう可能性がある。
また、2つ目の温度変化とは、超音波式ガスメータ1が使用される環境温度の変化である。例えば超音波式ガスメータ1が使用される環境温度が−30℃から60℃まで変化すると、増幅度は「5」程度変化する。
3つ目のガス流速とは、超音波式ガスメータ1内に供給されるガスの流速である。ガスの流速が速くなると超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう傾向にある。
4つ目のダストの付着とは、埃や汚れがトランスジューサTD1,TDの表面やその保護部材に付着することをいう。ダストが付着すると、超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう傾向にある。具体的にダストが付着した場合、増幅度は1年間で1〜2程度緩やかに変化していく。
変化要因特定機能は、これらの変化要因を以下のようにして特定する。まず、変化要因特定機能は、増幅度が所定時間(例えば1〜2分)変動した後に安定状態となった場合、変化要因を混ガス状態と判断する。混ガス状態の場合、混ガスが超音波式ガスメータ1内に存在している間は、増幅度が不安定となるが、ガス器具が使用されると、混ガスは超音波式ガスメータ1の外部に排出されてしまい、排出後には増幅度が安定する傾向にある。これにより、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1は、混ガス状態を特定することなる。なお、上記「安定状態」とは、増幅度が全く変化しない状態のみならず増幅度が第2規定値以内で変化する場合を含む概念である。
また、変化要因特定機能は、周囲温度に変化があった場合、変化要因を温度変化であると特定する。この際、変化要因特定機能は、例えば温度センサ(不図示)からの信号を受信し、受信信号から演算される温度に変化があった場合に、温度が変化したと判断して変化要因を温度変化であると判断する。
また、別の方法として、温度変化により増幅度は変化するので一定期間(例えば15日間)内の一定値(例えば±2)以内の変化は温度変化であると判断する。一定値については一定期間(例えば15日間)内の気温の変動データから算出することができる。
また、変化要因特定機能は、ガス流速が発生した場合、変化要因をガス流速の発生であると判断する。この際、変化要因特定機能は、トランスジューサTD1,TDにて送受信される超音波信号の伝搬時間からガス流速を求め、ガス流速が発生している場合に、変化要因をガス流速の発生であると判断する。
また、変化要因特定機能は、増幅器13aにより所定の強さまで増幅された信号の増幅度が過去の同一流速における増幅度と異なる場合、変化要因をダスト付着であると特定する。この特定を行うに先立って、変化要因特定機能は、温度センサの信号から求まる温度及び伝搬時間から求まるガス流速と共に、増幅度を記憶しておく。そして、変化要因特定機能は、一定期間経過後に同一流速の条件が成立した場合、そのときの増幅度と記憶している増幅度を比較し、異なる場合に変化要因をダスト付着であると特定する。
以上のようにして変化要因特定機能は、増幅度に変化をもたらず変化要因を特定する。そして、ノイズ成分除去機能は、変化要因特定機能により特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、増幅器13aによる増幅度からノイズ成分を除去する。
より具体的に説明すると、変化要因が混ガス状態である場合、増幅度が安定状態に至るまでの増幅度の変化は混ガスによりもたらされたといえる。従って、変化要因が混ガス状態であると判断した場合、ノイズ成分除去機能は、安定状態に至るまでの増幅度についてノイズ成分であると判断し、このノイズ成分を除去(キャンセル)する。そして、ノイズ成分を除去することにより補正増幅度を算出する。
また、変化要因が温度変化である場合、ノイズ成分除去機能は、温度変化による増幅度の変化量を算出し、算出した変化量をノイズ成分と判断する。そして、ノイズ成分除去機能は、増幅器13aによる増幅度からノイズ成分を除去し、補正増幅度を求める。
さらに、ノイズ成分除去機能は、変化要因がガス流速、及びダスト付着の場合にも同様に、ガス流速及び不ダスト付着による増幅度の変化量を算出し、算出した変化量をノイズ成分として増幅器13aによる増幅度から除去する。これにより、ノイズ成分除去機能は補正増幅度を求める。
また、ノイズ成分除去機能が補正増幅度を求めた場合、判断機能は補正増幅度の変化特性に基づいて結露の発生を判断することとなる。上記したように、水蒸気を含んだガスが供給されない場合、ガスが流路に流れ込むことが無く、トランスジューサTD1,TDやこれらを保護するメッシュなどの保護部材に水滴が付着することがない。このため、増幅器13aによる増幅度は変化しないこととなる。一方、水蒸気を含んだガスが供給されると、トランスジューサTD1,TDやこれらを保護するメッシュなどの保護部材に水滴が付着すると共に、その付着する水滴が除々に増加することとなる。このため、増幅器13aによる増幅度が変化する傾向にある。従って、判断機能は、ガス流量がゼロで補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化するときに、結露が発生していると判断する。これにより、混ガス状態、温度変化、ガス流速、及びダスト付着によって、結露の発生について誤判断してしまう可能性を減じることができる。
さらに、判断機能は、結露による水の浸入のみならず、多量の水の浸入を判断するようになっている。ここで、多量の水が浸入すると、一気に流路内に水が溜まることとなり、増幅度の変化が結露の場合よりも比較的顕著となる。よって、判断機能は、規定時間以内に増幅度が所定値以上変化した場合、多量の水が浸入したと判断する。これにより、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1は、結露のみならず多量の水の浸入も検出することができる。
次に、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1によるノイズ除去方法を説明する。図3は、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1によるノイズ除去方法を示すフローチャートである。まず、CPU14aの判断機能は、規定時間以内に増幅度が所定値以上変化したか否かを判断する(S1)。
規定時間以内に増幅度が所定値以上変化したと判断した場合(S1:YES)、判断機能は超音波式ガスメータ1の流路に多量の水が浸入したと判断し(S2)、図3に示す処理は終了する。なお、多量の水が浸入しているため、超音波式ガスメータ1は保安処理を実行する。すなわち超音波式ガスメータ1は、遮断弁10を閉じたり、多量の水が浸入した旨を管理センターに通報したりする。
一方、規定時間以内に増幅度が所定値以上変化しなかったと判断した場合(S1:NO)、増幅度が所定時間変動した後に安定状態となったか否かを判断する(S3)。所定時間変動した後に安定状態となったと判断した場合(S3:YES)、ノイズ成分除去機能は混ガス状態による増幅度の変化が発生していると判断し、その変化分をノイズ成分として算出する(S4)。その後、処理はステップS5に移行する。
所定時間変動した後に安定状態とならなかったと判断した場合(S3:NO)、変化要因特定機能は温度変化があったか否かを判断する(S5)。温度変化がなかったと判断した場合(S5:NO)、処理はステップS7に移行する。温度変化があったと判断した場合(S5:YES)、ノイズ成分除去機能は温度変化による増幅度の変化分、すなわちノイズ成分を算出し(S6)、処理はステップS7に移行する。
その後、変化要因特定機能はガス流速が発生しているか否かを判断する(S7)。ガス流速がないと判断した場合(S7:NO)、処理はステップS9に移行する。ガス流速があったと判断した場合(S7:YES)、ノイズ成分除去機能はガス流速による増幅度の変化分、すなわちノイズ成分を算出し(S8)、処理はステップS9に移行する。
次いで、変化要因特定機能は、過去に同一温度及び同一流速で得られた増幅度と異なるか否かを判断する(S9)。過去に同一流速で得られた増幅度と異ならないと判断した場合(S9:NO)、処理はステップ11に移行する。過去に同一流速で得られた増幅度と異なると判断した場合(S9:YES)、ノイズ成分除去機能はダスト付着による増幅度の変化分、すなわちノイズ成分を算出し(S10)、処理はステップS11に移行する。
ステップS11においてノイズ成分除去機能は、増幅器13aによる増幅度から、ステップS4、S6、S8、S10にて算出されたノイズ成分を除去し、補正増幅度を算出する(S11)。そして、判断機能は、ガス流量がゼロで補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化するか否かを判断する(S12)。
ガス流量がゼロで補正増幅度が変化し、又は、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化しないと判断した場合(S12:NO)、図3に示す処理は終了する。ガス流量がゼロで補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化すると判断した場合(S12:YES)、判断機能は結露が発生していると判断する(S13)。その後、図3に示す処理は終了する。なお、多量の水が浸入しているため、超音波式ガスメータ1は保安処理を実行してもよい。すなわち超音波式ガスメータ1は、遮断弁10を閉じたり、多量の水が浸入した旨を管理センターに通報したりする。
このようにして、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1及びそのノイズ除去方法によれば、増幅度に変化をもたらす変化要因を特定し、特定した変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、増幅度からノイズ成分を除去する。このため、変化要因に基づく増幅度のノイズ成分を除去することにより、除去後の増幅度に基づいて精度良く結露の判断することが可能となる。従って、コストを抑えつつ、結露による水の浸入の判断精度を向上させることができる。
また、増幅度が所定時間変動した後に安定状態となった場合、変化要因を混ガス状態と特定する。ここで、ガスと空気とが混合された混ガス状態では、超音波の伝搬特性が安定せず、増幅度が不安定となる。従って、結露であると誤判断してしまう可能性がある。ところが、ガス器具の使用によって混ガスがガスメータ外に排出されてしまい、増幅度も安定する。このため、上記の場合に変化要因を混ガス状態と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、周囲温度に変化があった場合、変化要因を温度変化であると特定する。ここで、温度が変化するとガスが膨張・圧縮することとなり、超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因を周囲温度の変化と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、ガス流速が発生した場合、変化要因をガス流速であると特定する。ここで、流速が速くなると超音波の伝搬特性に影響を与え増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因をガス流速と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、増幅器13aによる増幅度が過去の同一流速における増幅度と異なる場合、変化要因をダスト付着であると特定する。ここで、ダストがトランスジューサTD1,TD2や、その保護部材に付着し堆積すると、超音波の伝搬特性に影響を与え、同一流速であったとしても増幅度が変化してしまう。このため、上記の場合に変化要因をダスト付着と特定することで、結露の判断精度を向上させることができる。
また、ガス流量がゼロで補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に補正増幅度が変化するときに、結露が発生していると判断する。ここで、計測されるガス流量がゼロである場合、水蒸気を含んだガスが流路に流れ込むことがなく、トランスジューサTD1,TD2や、それらの保護部材などに水滴が付着することがない。よって、補正増幅度の変化は生じない。一方、計測されるガス流量がゼロでない場合、すなわち流量がある程度ある場合、水蒸気を含んだガスが流路に流れ込み、トランスジューサTD1,TD2や、それらの保護部材などに付着する水滴が増加する。よって、補正増幅度が変化することとなる。従って、上記の場合に結露が発生していると判断することができる。
また、規定時間以内に増幅度が所定値以上変化した場合、多量の水が浸入したと判断する。ここで、多量の水が浸入すると一気に流路内に水が溜まることとなり、増幅度の変化が結露の場合よりも比較的顕著となる傾向にある。よって、上記の場合に多量の水が浸入したと判断することで、結露のみならず多量の水の浸入についても判断することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1では、混ガス状態のときにノイズ成分を除去して補正増幅度を求めているが、これに限らず、混ガス状態であるときには、補正増幅度を算出せず直ちに結露の発生でないと判断し、処理を終了するようにしてもよい。
1…超音波式ガスメータ
10…ガス遮断弁
11a,11b…トランスジューサI/F回路
12…送信回路
13…受信回路
13a…増幅器(増幅手段)
14…μCOM
14a…CPU(判断手段、変化要因特定手段、ノイズ成分除去手段)
14b…ROM
14b…RAM
14b…バスライン
15…表示器
TD1,TD2…トランスジューサ(送信手段、受信手段)

Claims (8)

  1. ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信手段と、
    前記超音波信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅手段と、
    前記増幅手段による増幅度に基づいて結露の発生を判断する判断手段と、
    前記増幅度に変化をもたらす変化要因を特定する変化要因特定手段と、
    前記変化要因特定手段により特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、前記増幅手段による増幅度から前記ノイズ成分を除去するノイズ成分除去手段と、
    を備えることを特徴とする超音波式ガスメータ。
  2. 前記変化要因特定手段は、増幅度が所定時間変動した後に安定状態となった場合、前記変化要因を混ガス状態と特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  3. 前記変化要因特定手段は、周囲温度に変化があった場合、前記変化要因を温度変化であると特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  4. 前記変化要因特定手段は、ガス流速が発生した場合、前記変化要因をガス流速の発生であると特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  5. 前記変化要因特定手段は、前記増幅手段により所定の強さまで増幅された信号の増幅度が過去の同一流速における増幅度と異なる場合、前記変化要因をダスト付着であると特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  6. 前記ノイズ成分除去手段は、ガス流量がゼロで、前記増幅手段による増幅度から前記ノイズ成分を除去した補正増幅度が変化せず、且つ、ガス流量がゼロでない場合に前記補正増幅度が変化するときに、結露が発生していると判断する
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の超音波式ガスメータ。
  7. 前記判断手段は、規定時間以内に、前記増幅手段により所定の強さまで増幅された信号の増幅度が所定値以上変化した場合、多量の水が浸入したと判断する
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波式ガスメータ。
  8. ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信工程と、
    前記超音波信号を受信する受信工程と、
    前記受信工程において受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅工程と、
    前記増幅工程における増幅度に基づいて結露の発生を判断する結露発生判断工程と、
    前記増幅度に変化をもたらす変化要因を特定する変化要因特定工程と、
    前記変化要因特定工程において特定された変化要因に基づく増幅度をノイズ成分として算出して、前記増幅工程における増幅度から前記ノイズ成分を除去するノイズ成分除去工程と、
    を備えることを特徴とする超音波式ガスメータのノイズ除去方法。
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