JP2011007006A - 掘削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機構がシンプルで安価であり、更に軽量でありながら単体で安定した掘削性能を発揮する、新規且つ有用な掘削装置を提供する。
【解決手段】ドリルビットの回転方向と同一方向に回転し推進する推進機構を、ドリルビットの後ろ側に螺旋状に配置する。螺旋状に配置された推進機構が土砂を螺旋状に押し出し、ドリルビットの回転方向と同一方向に回転することで、掘削装置自体の空転を防ぎ、掘削装置が自律的に回転しながら掘削方向に推進できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、掘削装置に適用して好適な技術に関する。
より詳細には、小型でありながら安定した掘削性能を発揮する、掘削装置に関する。
地質調査は、建築物を建立したり、未開の地を調査する等の目的で実施される、重要な調査である。所定の掘削機械を用いて地面を掘り進め、地質を調べる。地質調査の手法には、標準貫入試験(JIS A 1219)やスウェーデン式サウンディング試験(JIS A 1221)が周知である。
なお、本発明に関係すると思われる先行技術文献を非特許文献1に示す。
水野昇幸,吉田和哉:月・惑星掘削探査ロボットのプロトタイプ開発,計測自動制御学会東北支部,第199回研究集会,資料番号199-3,(2001)
標準貫入試験は、地盤の工学的性質(N値)を直接的に得られるため、広く実施されているが、その反面、調査費用が数十万円と高額であることが欠点である。更に、軟弱地盤では採取したデータの誤差が大きくなってしまい、調査に適さない、という欠点もある。こういった見地から、安価でありながら容易に地質調査を実施できる手法或は装置の登場が望まれている。
ところで、地質調査のニーズは地球上に限られない。将来、人類が宇宙に進出するためには、先ずその場所の調査が必須であり、その調査には地質調査も当然含まれる。地球から最も近い天体は月であり、月の地質調査についても研究が進んでいる。非特許文献1は、この月の地質調査に用いられる掘削機械の技術内容を開示している。
周知のように月には大気がない。故に、月は地球と違って、宇宙空間から飛来する微粒子や隕石等の落下物が大気と摩擦して燃え尽きる、という現象が生じない。このため、月面はレゴリスと呼ばれる、宇宙から飛来する微粒子等に起因する砂で覆われていることが知られている。このような月面で地質調査を行う、ということは、地球で言えば砂漠のような軟弱地盤で地質調査を行う、という行為に近いことが想像できる。
更に、月面調査を行うに当たっては、先ずは無人調査を実施することとなるが、宇宙船等を打ち上げるためのロケットは極めて高額である。特に、打ち上げる物体の重さは、ロケットの推進能力を大きく左右する。従って、ロケットに乗せて月面に降ろす調査機械は、できる限り軽量であることが求められる。
通常、掘削機械にはモータで駆動するドリルが設けられ、ドリルが地面を掘り進める。このとき、ドリルビットと地面との摩擦によって回転反力が生じる。掘削機械が軽量であると、掘削機械が安定しないので、ドリルが地面を掘れずに、回転反力によって掘削機械自体がドリルを中心に回ってしまう、という事故を生じる虞がある。このため、従来の掘削機械は回転反力に耐えられるように重厚なやぐらが設けられることが多い。
非特許文献1は、このような事故の発生を防ぐため、モータに加わる回転反力を相殺する、三つのドリルビットを備えたドリルビットユニットが開示されている。しかし、三つのドリルビットを備える、という設計は、ドリルビットユニット自体が大型になってしまい、軽量化が難しい。更に、三つのドリルビットを備える、ということは、それだけ部品点数が多いので、装置のコストが上昇する。
ドリルビットに生じる回転反力を相殺しつつ、装置自体の重力加速度だけで安定して地面を掘り進めることができるような掘削装置が実現できれば、重厚なやぐらが不要になり、理想的である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、機構がシンプルで安価であり、更に軽量でありながら単体で安定した掘削性能を発揮する、新規且つ有用な掘削装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の掘削装置は、ドリルビットと、ドリルビットを回転駆動するモータと、モータに固定され、ドリルビットの回転方向と同一方向にモータを回転駆動させるべく螺旋状に配置されてドリルビットが切削した切削物を駆動する複数の直線駆動機構とを有する。
ドリルビットの回転方向と同一方向に回転し推進する推進機構を、ドリルビットの後ろ側に螺旋状に配置する。螺旋状に配置された推進機構が土砂を螺旋状に押し出し、ドリルビットの回転方向と同一方向に回転することで、重厚なやぐらがなくても掘削装置自体の空転を防ぎ、掘削装置が自律的に回転しながら掘削方向に推進できる。
本発明により、機構がシンプルで安価であり、更に軽量でありながら単体で安定した掘削性能を発揮する、新規且つ有用な掘削装置を提供できる。
本発明の第一の実施形態の例である、掘削装置の外観図である。 掘削装置のソレノイドの配置を示す概略図である。 ソレノイドとその周囲を覆う土砂の状態を示す概略図である。 ソレノイドの駆動電圧を示す波形図である。 本発明の第二の実施形態の例である、掘削装置の外観図である。 ドリルビットユニットの原理を示す概略図である。 ドリルビットユニットを分解した状態の図である。 下側ドリルビットの外観図である。 上側ドリルビットの外観図である。 ドリルビットユニットの断面図である。 上側ドリルビットの底面を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態を、図1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態の例である、掘削装置の外観図である。
モータ102の駆動軸103にはドリルビット104が固定されており、ドリルビット104はモータ102によって矢印A105の方向に回転駆動される。
モータ102の後ろ側には、モータ102のケースに固定された固定軸106が設けられている。固定軸106は、例えば真鍮等の、金属の丸棒である。この固定軸106に、ソレノイドアクチュエータ(以下「ソレノイド」)109a、109b、109c、109d、109e、109f、109g及び109hが螺旋状に配置されている。各々のソレノイドは固定軸106に対して45°の傾斜角にて据えつけられ、ソレノイド同士が固定軸106を中心に取り巻くように配置されている。
ソレノイドの駆動ピンの先には、各々、円柱状のパッド110a、110b、110c、110d、110e、110f、110g及び110hが固定されている。パッド110a乃至110hはソレノイド109a乃至109hによってそれぞれ直線駆動され、土砂を押し出す。
これ以降、固定軸106と、これに取り付けられたソレノイド109a乃至109h、そしてこれらに取り付けられたパッド110a乃至110hを、螺旋駆動機構と呼ぶ。
ここで、掘削装置101の動作原理を説明する。
先ず、モータ102とドリルビット104に注目して、掘削装置101の掘削動作を説明する。
図2において、モータ102の駆動軸103にはドリルビット104が固定されており、ドリルビット104はモータ102によって矢印A105の方向に回転駆動される。
モータ102がドリルビット104を回転駆動すると、図示しない土砂がドリルビット104によって削られる。しかし、この動作はモータ102がドリルビット104の回転に伴って発生する、矢印A111に示す回転反力によって回転しないことが条件である。したがって、ドリルビット104から発生する回転反力を打ち消す機構を、モータ102に設ける必要がある。
ドリルビット104の回転反力(矢印A111)を打ち消すための機構とは、モータ102の筐体が地面の中で空転しないようにするために、地面とモータ102の筐体との間に、何らかの固定作用を及ぼす機構である。
発明者は様々な試行錯誤の末、ドリルビット104によって削られた土砂を、地面とモータ102の筐体との間に介在する固定作用の要素とすることを思いついた。
先ず、ドリルビット104によって削られた土砂は、モータ102の後ろ側へ押し出さないと、掘削装置101が土中を掘り進むことができない。
そこで、モータ102の後ろ側に、削り取った土砂を後ろへ押し出す機構を設けることを考える。
最も簡単且つ安定的に土砂を押し出すための機構として、木ネジ等に代表される螺旋構造が挙げられる。
螺旋状の羽根をモータ102の後ろ側に設けて、螺旋状の羽根を伝うように土砂を押し出すことができれば、掘削装置101の掘削動作が安定することが期待できる。
また、螺旋状に土砂が流れる、ということは、掘削装置101自体も矢印A108方向に螺旋状に回転して進むこととなる。この回転方向(矢印A108)と、ドリルビット104の回転方向(矢印A105)に伴って発生する回転反力(矢印A111)は逆にする必要がある。螺旋状に掘削装置101が動くと共に、ドリルビット104の回転方向と逆の回転力を与えることで、ドリルビット104が土中の接触面に対して適切な接触圧を与えつつ、掘り進めることができる。
この動作は、掘削装置101全体が木ネジのように回転しながら土中を進む動作であると解することができる。
しかしながら、螺旋状の羽根に何らの駆動機構を設けずに、土砂が螺旋状に流れる訳ではない。掘削装置101は木ネジのように上から強力な力を付与する訳ではない。そこで、螺旋状の羽根に、土砂を押し出すための駆動機構を設けることを考える。
小型の螺旋状の羽根に駆動機構を仕込むのは、工作技術の観点から困難であるので、次善の策として、直線状の運動を行う駆動機構を螺旋状に配置する。
こうして考え出された駆動機構が、本実施形態の螺旋駆動機構である。
固定軸106に螺旋状に設けられているソレノイド109a乃至109hの配置は、螺旋状の羽根を想定して設けられている。
本実施形態の螺旋駆動機構を構成するソレノイド109a乃至109hは、ドリルビット104が削り出した土砂を、矢印A107a及びA107bの方向に押し出す。
図2(a)及び(b)は、掘削装置101のソレノイドの配置を示す概略図である。なお、図示及び説明の都合上、図2(a)及び図2(b)では、ソレノイド109a、109b、109c及び109dのみ図示する。
図2(a)は、図1の掘削装置101を図1の矢印B方向から見た図である。つまり、固定軸106を見下ろす視点で、ソレノイドの配置を観察した図である。
図2(b)は、図2(a)の固定軸106を矢印C方向から見た図である。つまり、固定軸106を横から見た視点で、図2(a)で見えるソレノイドの配置を観察した図である。
図2(a)を見て判るように、ソレノイド109a乃至109dは、固定軸106の上から見ると、正方形の辺を成すように各々90°の角度で配置されている。そして、図2(b)を見て判るように、固定軸106を横から見ると、ソレノイド109a乃至109hは固定軸106に対して45°の角度で配置されている。図2(b)中、傾斜角θは45°である。
なお、各々のソレノイド109a乃至109hの配置は必ずしも一本の螺旋状の羽根106を想定した配置になっていなくとも良い。つまり、ドリルビット104が削り取った土砂がソレノイド109a乃至109hの筐体に沿って螺旋状に流れてくれれば良いので、土砂が螺旋状に流れるように配置されていれば、固定軸106方向のソレノイド109a乃至109hの配置間隔dは厳密に問わない。
図3(a)、(b)、(c)及び(d)は、ソレノイドとその周囲を覆う土砂の状態を示す概略図である。
今、図3(a)に示すように、ソレノイド302が矢印A303方向にパッド304を押し出すと、パッド304の周囲にある土砂305の、パッド304の表面側は密度が高くなり(図3(a)中の「密」)、土砂305は矢印A306a及びA306bに示すようにソレノイド302の周辺に押し出される。
逆に、図3(b)に示すように、ソレノイド302がパッド304を矢印A307方向に引き込むと、パッド304の裏面側の土砂305は密度が高くなり、土砂305は矢印A308a及びA308bに示すようにソレノイド302の周辺に押し出される。但し、パッド304が土砂305に圧力を加える面の面積の関係から、パッド304が土砂305を押し出す際の力(図3(a))に比べると、パッド304を引き込む際の力は弱い。
いずれの場合においても、パッド304が図3(a)及び(b)に示すように往復運動をすると、パッド304によって押し出された土砂305はソレノイド302の周辺に押し出される。
土砂305がソレノイド302の周辺に押し出される、ということは、土砂305がソレノイド302を含む掘削装置101を圧迫して、掘削装置101を押し留める力に抗する力を、ソレノイド302が発生していることを意味する。土砂305の圧迫に抗う力が発生することで、掘削装置101は重力によって地面を掘り進めることができる。
また、土砂305の流れはソレノイド302の筐体に沿って流れるので、掘削装置101自体がソレノイド302の筐体が形成する螺旋に沿って回転する。この回転推進力がドリルビット104の回転方向と逆に作用することで、ドリルビット104の空転を防ぎ、確実に地面を掘り進めることができる。
図3(c)及び図3(d)は、パッド304の別の形態を示す図である。図3(c)に示すパッド309はテーパ状に形成されており、図3(b)と比べるとパッド309を引き込む際に土砂305に加わる力は更に弱くなり、この結果、土砂305はパッド309のテーパ面を伝って流れ易くなる。したがって、パッド309が土砂305を押し出す際の力が掘削装置101の推進力として有効に機能する。
図4(a)及び(b)は、ソレノイド302の駆動電圧を示す波形図である。
図4(a)は、偶数番目のソレノイド302の駆動電圧であり、図4(b)は、奇数番目のソレノイド302の駆動電圧である。
ソレノイド302の駆動パターンには種々考えられるが、ソレノイド302がパッド304を通じて土砂305に加える力が、押し出す方向と引き込む方向とで等しくないことを考慮すると、掘削装置101を巨視的に見て、常時、掘削装置101から土砂305に力が加わっている状態が望ましい。そこで、ソレノイド302を一つおきに区分して、交互に駆動する。
勿論、この駆動パターンは、土砂305の状態に応じて適宜変更してもよい。また、駆動パターンより駆動の周期を短くすることで、より強い推進力を得ることができる。
図4(a)及び(b)に示す、ソレノイド302の駆動電圧を発生させるための信号は、周知のマイコンやモノマルチバイブレータ等の論理回路等で容易に作成することができる。
図5は、本発明の第二の実施形態の例である、掘削装置の外観図である。
図5の掘削装置501の、図1に示した掘削装置101との違いは、ドリルビットが二段重ねの構造になっている点である。モータ102、駆動軸103、固定軸106及び固定軸106に取り付けられているソレノイド109a乃至109hは第一の実施形態と全く同じなので、詳細な説明は割愛する。
以下、この二重構造のドリルビットユニットの構造と動作について、説明する。
略円錐形状のドリルビットユニット502は、底面に平行な面で分割された二つのドリルビットを備える。一つは、円錐のふもと側に該当する、矢印A506方向に回転する上側ドリルビット503である。もう一つは、円錐の頂上側に該当する、矢印A505方向に回転する下側ドリルビット504である。
下側ドリルビット504は、モータ102の駆動軸103に直結されている。つまり、モータ102の回転駆動力と回転方向がそのまま伝達され、矢印A505方向に回転する。
上側ドリルビット503は、その内部に後述する遊星歯車機構を内蔵しており、モータ102の回転方向と逆方向の矢印A506方向に回転駆動される。
このため、図示を省略しているが、下側ドリルビット504の表面に設けられている、地面を掘削するための刃の方向と、上側ドリルビット503の表面に設けられている、地面を掘削するための刃の方向は、逆である。なお、刃の方向については、図7、図8及び図9で後述する。
図6は、ドリルビットユニット502の原理を示す概略図である。
図6で、駆動軸103が矢印A601に示すように時計回り方向に回転すると、その回転力及び回転方向がそのまま下側ドリルビット504に伝達され、下側ドリルビット504も矢印A602に示すように時計回り方向に回転する。
一方、駆動軸103には上側ドリルビット503に該当する箇所に太陽歯車603が固定されている。太陽歯車603が矢印A601に示すように時計回り方向に回転すると、太陽歯車603の周りに配置されている遊星歯車604a、604b、604c及び604dが、太陽歯車603によって反時計回り方向に回転する。ここで、図示を省略しているが、全ての遊星歯車604a、604b、604c及び604dの軸は円盤によって固定されている。更にその円盤はモータ102の筐体に組みつけられている。このため、遊星歯車604a、604b、604c及び604dは自転はすれど、公転はしない。したがって、遊星歯車604a、604b、604c及び604dの回転駆動力は、上側ドリルビット503の内側に設けられた外輪歯車503aを駆動する。すると、上側ドリルビット503は、矢印A605に示すように反時計回り方向に回転駆動される。
本実施形態の上側ドリルビット503に組み込まれている遊星歯車機構は、自動車のギア等で用いられる遊星歯車機構とは異なり、太陽歯車603の駆動方向に対して逆の回転方向に外輪歯車503aを回転駆動させるための、回転方向反転機構として用いている。回転方向を逆転させるために、遊星歯車604a、604b、604c及び604dを公転させない部材が必要になる。これが、図示しない円盤と、モータ102の筐体である。これらの詳細は図10で後述する。
図7は、ドリルビットユニット502を分解した状態の図である。
駆動軸103の先端は下側ドリルビット504を固定するためにねじ切りされている。
遊星歯車604a、604b、604c及び604dは、第一円盤702と第二円盤703によってこれらの軸が固定されている。そして、第二円盤703にはモータ102の筐体を固定するための固定筒704が設けられている。
上側ドリルビット503の内側は、第一円盤702、第二円盤703、そして第一円盤702と第二円盤703に挟まれる遊星歯車604a、604b、604c及び604dを収納する円筒形状のギア室705が設けられている。ギア室705の側壁には、外輪歯車503aが形成されている。
上側ドリルビット503の底面には、ギア室705に第一円盤702、第二円盤703及び遊星歯車604a、604b、604c及び604dを収納するための蓋707が設けられている。蓋707の中心には、固定筒704が貫通する穴707aが設けられている。この穴707aは、上側ドリルビット503の回転を妨げないように、固定筒704の直径よりも大きく設けられている。
図8(a)、(b)及び(c)は、下側ドリルビット504の外観図である。
図8(a)は、下側ドリルビット504の外観斜視図である。先端から見ると、時計回り方向に刃504aが設けられている。
図8(b)は、下側ドリルビット504を真横から見た図である。
図8(c)は、下側ドリルビット504の底面図である。下側ドリルビット504には四つの刃504aが設けられている。中心には駆動軸103を固定する穴504bが設けられている。
図9(a)及び(b)は、上側ドリルビット503の外観図である。
図9(a)は、上側ドリルビット503の外観斜視図である。図8(a)に示した下側ドリルビット504と比較すると判るように、下側ドリルビット504とは逆方向の刃503aが四つ設けられている。つまり、下側ドリルビット504の先端側から見ると、反時計回り方向に刃503aが設けられている。
図9(b)は、上側ドリルビット503を真上から見た図である。中心には、駆動軸103とは逆方向に回転するため、駆動軸103の回転を妨げないように、駆動軸103より大きい穴503bが設けられている。
図10は、ドリルビットユニット502の断面図である。
前述の通り、遊星歯車604a、604b、604c及び604dは、第一円盤702と第二円盤703によってこれらの軸が固定されている。そして、第二円盤703にはモータ102の筐体を固定するための固定筒704が設けられている。したがって、固定筒704、第一円盤702及び第二円盤703はモータ102が回転しても回転しない。
また、前述の通り、上側ドリルビット503の内側に設けられている円筒形状のギア室705には、第一円盤702、第二円盤703、そして第一円盤702と第二円盤703に挟まれる遊星歯車604a、604b、604c及び604dが収納されている。この遊星歯車604a、604b、604c及び604dの軸は第一円盤702と第二円盤703によって固定されているので、モータ102が回転しても公転せず、自転のみする。
図11は、上側ドリルビット503の底面を示す概略図である。なお、第二円盤703は点線で示している。
モータ102が回転しても、固定筒704に固定されている第二円盤703は回らない。そして、遊星歯車604a、604b、604c及び604dの軸は、第二円盤703によって固定されている。もし、第二円盤703が存在しないと、遊星歯車604a、604b、604c及び604dは太陽歯車603と外輪歯車503aとの間の空間を自由に公転する。しかし、第二円盤703によって公転が妨げられるため、太陽歯車603の回転力は直接遊星歯車604a、604b、604c及び604dが自転する力となって、回転方向が反転されて外輪歯車503aに伝達する。
第一の実施形態の掘削装置101では、ドリルビット104の回転反力を打ち消す力は、ソレノイド109a乃至109hによる螺旋駆動機構からだけであった。このため、螺旋駆動機構から生じる回転モーメントよりドリルビットから生じる回転反力モーメントが大きすぎる場合、ドリルビット104が地面を削れず、モータ102と螺旋駆動機構だけが空回りする事態が生じる可能性が大きい。
第二の実施形態の掘削装置101では、下側ドリルビット504の回転反力を打ち消す力は、ソレノイド109a乃至109hによる螺旋駆動機構だけではなく、上側ドリルビット503から生じる回転反力も加わる。したがって、螺旋駆動機構から生じる回転モーメントより下側ドリルビット504から生じる回転反力モーメントが大きすぎる場合でも、また仮に、螺旋駆動機構だけが空回りする事態が生じても、ドリルビットユニット502が地面を削れない、という事態を容易に防ぐことができる。
ところで、第一の実施形態及び第二の実施形態にて開示した掘削装置は、電動モータ及び電動ソレノイドの使用を前提としている。モータ102及びソレノイド109a乃至109hに電力を供給するには、掘削装置101及び501自体が回転することから、回転電極やロータリートランス等の電力伝達機構を用いる必要がある。
本実施形態には、以下のような応用例が考えられる。
(1)第一の実施形態及び第二の実施形態では、螺旋駆動機構として電磁駆動式のソレノイドを用いていたが、必ずしもソレノイドに限る必要はない。電磁駆動式ソレノイドの代わりに、周知の空気アクチュエータを用いても良い。また、空気圧或は油圧、又はワイヤー等を用いた直線運動伝達機構を、螺旋形状の羽根に埋め込み、テーパ状のパッド309を駆動する構成を採用しても良い。
(2)第二の実施形態では、上側ドリルビット503と下側ドリルビット504を共通の動力源であるモータ102で駆動していた。また、上側ドリルビット503は遊星歯車機構を回転運動反転機構として利用していた。このため、ドリルビットユニット502は土壌の質の変化に伴う負荷の変動に対して柔軟に適応し難いことが想定される。そこで、上側ドリルビット503或は下側ドリルビット504のいずれかに減速ギアを介在させて、回転速度を調整する。回転速度を調整することで、下側ドリルビット504の回転反力を上側ドリルビット503及び螺旋駆動機構を用いて効果的に相殺させる制御動作が可能になる。また、減速ギアの代わりにモータを別途設けて、上側ドリルビット503と下側ドリルビット504とを独立して駆動することも考えられる。
(3)固定軸106に対するソレノイド109a乃至109hの傾斜角θは、45°に限られるものではない。ソレノイドが発生する力を直進方向と回転方向とにバランスよく分配させると共に、削り取った土砂をスムーズに流すためには、実験の結果として経験則的に45°が望ましいと考えられる。しかし、ソレノイドの駆動力や駆動速度によっては、より小さな傾斜角にして掘削速度を早めたり、より大きな傾斜角にして遅い掘削速度で確実に掘り進む設計にしても良い。
理想的には、ソレノイドの傾斜角を調整できる機構を備えることができれば、土壌の質に応じて適切な傾斜角を設定することができる。
本実施形態においては、掘削装置を開示した。
ソレノイド等の直線駆動体を螺旋状に配置して螺旋駆動機構を構成し、パッドを駆動して土砂を押し出す。そして、掘削装置自体の回転方向とドリルビットの回転方向を逆にすることで、掘削装置自体の空転を防ぎ、掘削装置が自律的に回転しながら掘削方向に推進できる。
この螺旋駆動機構により、従来技術でドリルビットの回転反力に抗するために必要だったやぐらが不要になり、土壌を掘削するための機構全体が極めて簡素になると共に、軽量にできる。
以上、本発明の実施形態例について説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
101…掘削装置、102…モータ、103…駆動軸、104…ドリルビット、106…固定軸、109a、109b、109c、109d、109e、109f、109g、109h…ソレノイド、110a、110b、110c、110d、110e、110f、110g、110h…パッド、302…ソレノイド、304…パッド、305…土砂、309…パッド、501…掘削装置、502…ドリルビットユニット、503…上側ドリルビット、504…下側ドリルビット、603…太陽歯車、604a、604b、604c、604d…遊星歯車、702…第一円盤、703…第二円盤、704…固定筒、705…ギア室、707…蓋

Claims (2)

  1. ドリルビットと、
    前記ドリルビットを回転駆動するモータと、
    前記モータに固定され、前記ドリルビットの回転方向と同一方向に前記モータを回転駆動させるべく螺旋状に配置されて前記ドリルビットが切削した切削物を駆動する複数の直線駆動機構と
    を有する掘削装置。
  2. 更に、前記モータに固定される固定軸を有し、
    前記直線駆動機構は、前記固定軸に螺旋状に配置されたソレノイドアクチュエータと、前記ソレノイドアクチュエータによって駆動されるパッドとよりなる、請求項1記載の掘削装置。
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JP2015223909A (ja) * 2014-05-27 2015-12-14 伊佐男 安田 アンカー

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