JP2011005504A - 真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法 - Google Patents

真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法 Download PDF

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Abstract

【課題】真空バルブの詰まりを確認する為に真空ラインにエア発生装置等の動力源を接続しておく必要がない真空ダイカスト装置及び該真空ダイカスト装置を用いた真空ダイカスト法の提供。
【解決手段】真空ダイカスト装置1は、固定型10と該固定型10と共にキャビティ2aを画成する可動型20とを備えるダイカスト金型2を備えている。また、真空ダイカスト装置1は、ダイカスト金型2に配設される真空バルブ30と、真空バルブ30に管部材40を介して接続される真空排気手段42、43と、管部材40の途中に設けられる電磁弁41とを備えている。管部材40における真空バルブ30と電磁弁41の間の部分には圧力センサー44が接続されている。圧力センサー44はキャビティ2aへの金属溶湯Mの充填が開始されてから該電磁弁41が切換えられて真空排気手段42、43によりキャビティ2aの減圧が開始されるまでの間に管部材40内部の圧力が所定値まで上昇するか否かを検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法に関し、特に真空バルブの詰まりを確認することができる真空ダイカスト装置及び該真空ダイカスト装置を用いた真空ダイカスト法に関するものである。
真空バルブにアルミが詰まっていることを早期に発見することができるようにした真空ダイカスト装置が知られている。例えば、下記特許文献1所載のものは、GFバルブ(真空バルブ)と真空装置とを接続する真空ラインの配管中に、エア発生装置をエアラインを介して分岐接続し、エア発生装置からGFバルブにエアを送り込んだ際のエアラインのエア圧が設定圧力を超えた場合に作業者にアルミが詰まっていることを知らせるようにしている。
実開平5−53762号公報
しかしながら、真空バルブの詰まりを確認する為には真空ラインに動力源としてのエア発生装置を接続しておく必要があるので、真空ダイカスト装置の構成が複雑になってしまうという問題がある。
そこで、本発明は真空バルブの詰まりを確認する為に真空ラインにエア発生装置等の動力源を接続しておく必要がない真空ダイカスト装置及び該真空ダイカスト装置を用いた真空ダイカスト法を提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、固定型10と該固定型10と共にキャビティ2aを画成する可動型20とを備えるダイカスト金型2と、該ダイカスト金型2に配設される真空バルブ30と、該真空バルブ30に管部材40を介して接続される真空排気手段42、43と、該管部材40の途中に設けられる電磁弁41とを有する真空ダイカスト装置1において、該管部材40における該真空バルブ30と該電磁弁41の間の部分には圧力センサー44が接続され、該圧力センサー44は該キャビティ2aへの金属溶湯Mの充填が開始されてから該電磁弁41が切換えられて該真空排気手段42、43により該キャビティ2aの減圧が開始されるまでの間に該管部材40内部の圧力が所定値まで上昇するか否かを検出する真空ダイカスト装置1を提供している。
また、本発明は真空ダイカスト装置1を用いて真空ダイカストを行う真空ダイカスト法を提供している。
本発明に係る真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法は、エア発生装置等の動力源を用いることなく、真空バルブの詰まりを効率よく確認することができる等の効果を奏する。
本実施形態に係る真空ダイカスト装置の概略断面図である。 真空バルブに詰まりがない状態で真空ダイカスト法が行われた場合の管部材内部の圧力変化を示す図である。 真空バルブが詰まった状態で真空ダイカスト法が行われた場合の管部材内部の圧力変化を示す図である。
次に本発明の実施形態による真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法について図面を参酌しつつ説明する。
真空ダイカスト装置1はダイカスト金型2を備え、ダイカスト金型2は固定型10と該固定型10に当接・離間する可動型20とにより構成されている。固定型10は、固定ホルダ11と固定ダイス12とを備え、これらは互いに接合されている。また、可動型20は、可動ホルダ21と可動ダイス22とを備え、これらは互いに接合されている。型締めが行われ、固定型10と可動型20とが当接すると固定ダイス12と可動ダイス22はキャビティ2aを画成する。
固定型10にはスリーブ保持孔10aが形成されており、スリーブ保持孔10aは固定型10の外面に開口する。スリーブ保持孔10a内には略中空円筒形状をしたスリーブ13が設けられている。スリーブ13にはアルミニウム合金等の金属溶湯Mを給湯する為の給湯孔13aが形成されている。スリーブ13内にはプランジャチップ14がスリーブ13の内周面に対して摺動可能に設けられている。
固定型10と可動型20とが互いに対向する型分割面(PL面)2Aの一部であって固定型10の側には、凹部10Aが形成されている。凹部10Aには、キャビティ2a内のエアを排気するための通路をなす真空バルブ30が凹部10Aを埋めるようにして嵌め込まれている。真空バルブ30の外形は凹部10Aと略同一形状をしており、真空バルブ30が凹部10Aに嵌め込まれることにより、真空バルブ30の一部であって可動型20に対向する面30Aは、型分割面2Aと面一となり型分割面2Aの一部をなす。
真空バルブ30は、バルブ部31と本体部32とピストン33とを備えており、ピストン33が駆動されることによってバルブ部31は、本体部32内に形成された流路32aを開閉可能に構成されている。具体的には、バルブ部31は、排気ランナー2bの所定の位置に配置された図示せぬ溶湯感知センサーが溶湯を感知するまでは、流路32aの一端と排気ランナー2bとを連通する連通位置に保持され、溶湯感知センサーが溶湯を感知したときにこの連通を遮断する遮断位置に切換え可能に構成されている。尚、図1はバルブ部31が連通位置に保持されている状態を示している。
真空バルブ30の流路32aの他端は、管部材40を介して電磁弁41、真空タンク42、真空ポンプ43に接続されている。ここで電磁弁41は、真空バルブ30の流路32aと真空タンク42とを連通する連通位置と、真空バルブ30の流路32aと真空タンク42との連通を遮断する遮断位置とに切換え可能に設けられている。真空タンク42と真空ポンプ43は真空排気手段に相当する。
管部材40における真空バルブ30と電磁弁41との間の部分には、圧力センサー44が接続配置されている。この圧力センサー44は、プランジャチップ14による金属溶湯Mのキャビティ2aへの充填が開始されてから電磁弁41が連通位置に切換えられて真空タンク42と真空ポンプ43とによってキャビティ2aの減圧が開始されるまでの間に管部材40内部の圧力が所定値に達するまで上昇するか否かを検出し、管部材40内部の圧力が所定値に達しなかった場合には検出信号を図示せぬダイカストマシンの制御部に出力するようになっている。電磁弁41はキャビティ2aの減圧が開始されるまでは真空バルブ30と真空タンク42を遮断する遮断位置にあるので、プランジャチップ14がスリーブ13の給湯孔13aを通過して(図2のt1)から電磁弁41が連通位置に切換えられてキャビティ2aの減圧が開始される(図2のt2)までの間は管部材40内部の圧力は図2に示すように上昇することになる。しかし、真空バルブ30に詰まりが生じている場合には、管部材30内部の圧力は図3に示すように全く変化しないか、上昇したとしても所定値まで達することがない。圧力センサー44が図示せぬダイカストマシンの制御部に検出信号を出力した場合には、ダイカストマシンが停止すると共に図示せぬ警報器が作動することにより、真空バルブ30に詰まりが生じていることを作業者に知らせることができるように構成されている。
図示せぬ離型剤スプレー装置が、型開き時に固定型10と可動型20との間の空間を進退可能にダイカスト金型2の近傍に設けられる。又、ダイカスト品を取り出すために図示せぬロボットと、ダイカスト金型2を外部冷却する為の図示せぬ冷却水供給装置とがダイカスト金型2の近傍に配置されている。
真空ダイカスト法では、固定型10と可動型20を開状態にして、図示せぬ離型剤スプレー装置を固定型10と可動型20との間の空間に侵入させ、キャビティ2aに離型剤を塗布する。次に、可動型20を移動させて型閉めを行い、給湯孔13aから金属溶湯Mをスリーブ13内に給湯する。次に、プランジャチップ14によりスリーブ13内の金属溶湯Mを加圧してキャビティ2aに充填する。この際、プランジャチップ14が給湯孔13aの位置を通過してスリーブ13内の所定位置まで前進すると、電磁弁41が連通位置に切換えられてキャビティ2aの減圧が開始される。キャビティ1aを充填した金属溶湯Mが排気ランナー2bに配置された図示せぬ溶湯感知センサーに感知されると、真空バルブ30のバルブ部31が遮断位置に切換えられる。その後、型開きがなされ、図示せぬ押出ピンによりダイカスト品をキャビティ2aから分離させる。そして、図示せぬロボットがダイカスト品を取り出すと共に、図示せぬ冷却水供給装置が固定型10と可動型20を外部冷却することにより真空ダイカスト法の一サイクルが終了する。
この真空ダイカスト法の一サイクルにおいて、圧力センサー44は、プランジャチップ14により金属溶融Mがキャビティ2aに充填される際に管部材40内部の圧力が所定値に達しなかった場合には検出信号を図示せぬダイカストマシンの制御部に出力し、真空バルブ30に詰まりが生じていることを作業者に知らせる。従って、作業者は真空バルブ30の点検・修理を行った上で、真空ダイカスト法の次の一サイクルを行うことが可能となる。
本発明による真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上述した実施形態においては、真空バルブ30は固定型10に配設されたが、真空バルブ30は可動型20に配設されてもよい。
本発明の真空ダイカスト装置及び真空ダイカスト法は鋳造の分野において有用である。
1 真空ダイカスト装置
2 ダイカスト金型
2a キャビティ
10 固定型
20 可動型
30 真空バルブ
40 管部材
41 電磁弁
42 真空タンク(真空排気手段)
43 真空ポンプ(真空排気手段)
44 圧力センサー

Claims (2)

  1. 固定型と該固定型と共にキャビティを画成する可動型とを備えるダイカスト金型と、該ダイカスト金型に配設される真空バルブと、該真空バルブに管部材を介して接続される真空排気手段と、該管部材の途中に設けられる電磁弁とを有する真空ダイカスト装置において、該管部材における該真空バルブと該電磁弁の間の部分には圧力センサーが接続され、該圧力センサーは該キャビティへ金属溶湯の充填が開始されてから該電磁弁が切換えられて該真空排気手段による該キャビティの減圧が開始されるまでの間に該管部材内部の圧力が所定値まで上昇するか否かを検出することを特徴とする真空ダイカスト装置。
  2. 請求項1記載の真空ダイカスト装置を用いて真空ダイカストを行うことを特徴とする真空ダイカスト法。
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