JP2011003387A - 燃料電池システムおよび原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構成が簡素で低コストで、原料ガスを高精度で流量制御可能にする。
【解決手段】燃料電池システム1は、燃料電池2と、原料ガスを反応させて燃料ガスを生成する原料ガス反応器3と、原料ガスを原料ガス反応器3に送るブロワ7と、原料ガス反応器3の上流に配置され原料ガスの流量を変更可能にする流量制御弁8と、流量制御弁8の上流側圧力と下流側圧力との圧力差を検知する差圧センサ11と、差圧センサ11の検出値と流量制御弁8の弁開度とに基づいて流量制御弁8を流通する原料ガス流量を演算する流量演算部と、差圧センサ11の検出値と目標圧力差とが一致するように、且つ、流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と原料ガス反応器3が要求する要求原料ガス流量または前記原料ガス反応器の要求する要求原料ガス流量とが一致するように、ブロワ7の回転数および流量制御弁8の弁開度を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池システムおよび燃料電池への燃料を生成する原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法に関するものである。
ブロワによって送られた原料ガスを原料ガス反応器で反応させて燃料ガスを生成し、この燃料ガスを燃料電池に供給する燃料電池システムにおいて、原料ガス反応器に供給する原料ガスの流量を制御する方法としては、原料ガス流路に設けた質量流量計で原料ガスの流量を検知し、検出した流量値に基づいてブロワの負荷(回転数)を制御する方法がある。
しかしながら、質量流量計は出力値が経時的に変化(経時ドリフト)する可能性があり、適宜の期間毎に較正器を用いてメンテナンスを行う必要があり、煩雑であった。また、質量流量計は高価であり、燃料電池システムのコストアップとなり、不利であった。
この質量流量計に代わる原料ガス流量検知手段として、例えば特許文献1に開示されているように、原料ガス流路に固定オリフィス(圧力損失部)を設け、この固定オリフィスの前後の圧力差(差圧)に基づいて原料ガス流量を演算し検知する手段がある(以下、これを差圧式ガス流量検知手段と称す)。この差圧式ガス流量検知手段は、低コスト且つ高い信頼性で原料ガス流量を検出することができるという利点がある。
特開2003−151602号公報
しかしながら、この差圧式ガス流量検知手段で原料ガス反応器に供給される原料ガスの流量を検知し、原料ガスの流量制御を行うように燃料電池システムを構成すると、燃料電池の出力が常にほぼ一定である燃料電池システムでは問題は生じないが、燃料電池の出力が大きく変動する燃料電池システムの場合には次のような課題が生じる。
例えば、家庭用の定置型燃料電池システムにおいては、家庭での要求電力量に直接応じる際には、燃料電池の出力が短時間に大出力から小出力まで大きく変動するが、前記差圧式ガス流量検知手段では固定オリフィスを用いているので、例えば定格運転時を基準にしてオリフィス径(絞り径)を設計すると、低負荷運転時(低流量時)においてはオリフィス前後の差圧が非常に小さくなるため、差圧を検出するためのセンサ(差圧センサや圧力センサ)の持つ測定精度が低いと、差圧に基づいて算出される流量演算値が実際の流量値(すなわち、実流量)から大きくずれる可能性がある。かといって、前記差圧検出用のセンサに高精度のものを使用するとコスト増となり、差圧式ガス流量検知手段を採用する利点が半減してしまう。
そこで、この発明は、構成が簡素で低コストながら、高精度で原料ガスの流量制御が可能な燃料電池システムおよび原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法を提供するものである。
この発明に係る燃料電池システムと原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとを供給されて発電を行う燃料電池(例えば、後述する実施例における燃料電池2)と、原料ガスを反応させて前記燃料ガスを生成する原料ガス反応器(例えば、後述する実施例における原料ガス反応器3)と、前記原料ガスを前記原料ガス反応器に送るブロワ(例えば、後述する実施例におけるブロワ7)と、前記原料ガス反応器の上流に配置され前記原料ガスの流量を変更可能にする流量制御弁(例えば、後述する実施例における流量制御弁8)と、前記流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差を検知する差圧検知手段(例えば、後述する実施例における差圧センサ11、あるいは圧力センサ9,12)と、前記差圧検知手段の検出値と前記流量制御弁の弁開度とに基づいて前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算する流量演算部(例えば、後述する実施例におけるECU20によるステップS105)と、前記差圧検知手段の検出値と目標圧力差とが一致するように、且つ、前記流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と前記燃料電池の要求燃料ガス流量に対応する要求原料ガス流量または前記原料ガス反応器の要求する要求原料ガス流量とが一致するように、前記ブロワの回転数および前記流量制御弁の弁開度を制御する制御部(例えば、後述する実施例におけるECU20)と、を備えることを特徴とする燃料電池システム(例えば、後述する実施例における燃料電池システム1)である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御部は、前記原料ガス流量演算値と前記要求原料ガス流量とが一致するように前記ブロワの回転数を制御するブロワ制御部(例えば、後述する実施例におけるECU20によるステップS106,S107)と、前記差圧検知手段の検出値と目標圧力差とが一致するように前記流量制御弁の弁開度を制御する弁開度制御部(例えば、後述する実施例におけるECU20によるステップS110,S111)と、を備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記流量演算部は、前記流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差をパラメータとして前記流量制御弁の弁開度と原料ガス流量との関係を示すマップ(例えば、後述する実施例における流量特性マップ)を用いて、前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記目標圧力差は、前記流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と予め設定された許容流量誤差に応じて設定されることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記流量制御弁より上流に、前記原料ガスの温度を検知する温度検知手段(例えば、後述する実施例における温度センサ10)と流量制御弁入口側の圧力を検知する入口圧力検知手段(例えば、後述する実施例における圧力センサ9)の少なくとも一方を備え、
前記流量演算部は、前記差圧検知手段の検出値と前記流量制御弁の弁開度とに基づいて演算した原料ガス流量に対して、前記温度検知手段と前記入口圧力検知手段の少なくとも一方の検出値に応じた補正を行って、前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、ブロワ(例えば、後述する実施例におけるブロワ7)によって送られた原料ガスを原料ガス反応器(例えば、後述する実施例における原料ガス反応器3)で反応させて燃料ガスを生成しこの燃料ガスを燃料電池(例えば、後述する実施例における燃料電池2)に供給する際に、前記原料ガスの流量を制御する原料ガス流量制御方法において、前記ブロワよりも上流に前記原料ガスの流量を変更可能にする流量制御弁(例えば、後述する実施例における流量制御弁8)を設け、この流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差を検出し、予め求めておいた前記流量制御弁の流量特性と、検出した前記圧力差とに基づいて前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算し、前記圧力差と目標圧力差とが一致するように、且つ、演算された前記原料ガス流量と目標原料ガス流量とが一致するように、前記流量制御弁の弁開度と前記ブロワの回転数を制御することを特徴とする原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法である。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の発明において、演算された前記原料ガス流量と予め設定した許容流量誤差に応じて前記目標圧力差を設定することを特徴とする
請求項8に係る発明は、請求項6または請求項7に記載の発明において、前記流量制御弁の流量特性は、該流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差と、弁開度と、流量との関係であることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ブロワの回転数と流量制御弁の弁開度の2つを変数とし、差圧検知手段の検出値と目標圧力差とが一致するように、且つ、流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と前記燃料電池の要求燃料ガス流量に対応する要求原料ガス流量または前記原料ガス反応器の要求する要求原料ガス流量とが一致するように、ブロワの回転数と流量制御弁の弁開度を制御するので、簡単な構成で低コストながら、燃料電池の低負荷状態から定格状態まで広範囲に亘って、原料ガス流量を高精度で制御することが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、差圧検知手段の検出値と目標圧力差とを一致させつつ、流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と前記燃料電池の要求燃料ガス流量に対応する要求原料ガス流量または前記原料ガス反応器の要求する要求原料ガス流量とが一致するように、ブロワの回転数と流量制御弁の弁開度を制御することが容易に且つ確実に実行可能となる。
請求項3に係る発明によれば、流量制御弁を流通する原料ガス流量の演算を容易に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、原料ガス流量の大きさに関わらず所望の流量測定精度を確保することが可能になる。
請求項5に係る発明によれば、流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力の圧力差に基づく原料ガス流量の演算精度が向上し、原料ガス流量制御の精度が向上する。
請求項6に係る発明によれば、燃料電池の低負荷状態から定格状態まで広範囲に亘って、原料ガス流量を高精度で制御することが可能となる。
請求項7に係る発明によれば、原料ガス流量の大きさに関わらず所望の流量測定精度を確保することが可能になる。
請求項8に係る発明によれば、流量制御弁を流通する原料ガス流量の演算を容易に行うことができる。
この発明に係る燃料電池システムの実施例1の概略構成図である。 実施例1の燃料電池システムにおいて使用される流量制御弁の一例を示す部分断面図である。 実施例1の燃料電池システムにおける原料ガス流量制御を示すフローチャートである。 実施例1の燃料電池システムにおいて使用される流量制御弁の流量特性マップの一例である。 実施例1の燃料電池システムにおいて使用される流量制御弁の誤差特性マップの一例である。 この発明に係る燃料電池システムの実施例2の概略構成図である。 この発明に係る燃料電池システムの実施例3の概略構成図である。
以下、この発明に係る燃料電池システムおよび原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法の実施例を図1から図7の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施例における燃料電池システムは、燃料電池で発電した電気を家庭内に取り込んで利用する定置型燃料電池システムの態様である。
図1は、この実施例における燃料電池システム1の概略構成を示す図である。この燃料電池システム1における燃料電池2は、例えば固体高分子電解質膜型の燃料電池であり、アノードに供給される燃料ガス中の水素と、カソードに供給される酸化剤ガスとしての空気中の酸素との電気化学反応により発電を行う。
また、この燃料電池システム1では、炭化水素を含む原料ガス(例えば、天然ガス、LPGや都市ガスなど)を、原料ガス反応器3において反応させて水素リッチなガス(以下、水素リッチガスという)に改質し、これを燃料ガスとして燃料電池100に供給する。
原料ガスは、原料ガス供給弁4から原料ガス供給流路5を介して原料ガス反応器3に供給される。原料ガス反応器3は、図示しない改質器、シフター、CO除去器等から構成されており、改質器において原料ガスが改質反応により水素リッチガスに改質される。この水素リッチガスには燃料電池2に悪影響を及ぼす一酸化炭素が含まれているので、この水素リッチガスをシフターおよびCO除去器に通すことにより、水素リッチガス中の一酸化炭素を除去する。このようにして生成された水素リッチガスが、原料ガス反応器3から燃料ガス供給流路15を介して燃料電池2のアノードに供給される。
原料ガス供給流路5には、その上流側から順に、脱硫器6、流量制御弁8、ブロワ7が設けられている。
脱硫器6は、原料ガス中の硫黄分を除去するものであり、脱硫器6で脱硫処理された原料ガスが原料ガス反応器3に供給される。
ブロワ7は、原料ガスを原料ガス反応器3に送る手段であり、モータにより駆動され、モータの回転数を変更することによって負荷を変えることができる。
なお、原料ガス反応器3に要求される原料ガスの供給量(要求原料ガス流量)は燃料電池2の要求燃料ガス流量に対応して決定され、この定置型の燃料電池システム1では、燃料電池2の要求燃料ガス流量は、この燃料電池システム1が設置されている家庭の要求電力量に応じて決定される。
また、脱硫器6とブロワ7との間の原料ガス供給流路5に設けられた流量制御弁8は、例えば図2に示すように、バルブボディ81の内部に形成されたガス通路の途中に弁座82が設けられ、この弁座82よりも上流側のガス通路83に脱硫器6に連なる原料ガス供給流路5が接続され、弁座82よりも下流側のガス通路84にブロワ7に連なる原料ガス供給流路5が接続されていて、原料ガスが上流側のガス通路83から下流側のガス通路84へと流通可能となっている。そして、下流側のガス通路84内にニードル弁85が弁座82に対して着座離反可能に設置されており、このニードル弁85を弁座82に対して進退動させるアクチュエータとしてのステッパモータ86がバルブボディ81に設置されている。この流量制御弁8においては、ステッパモータ86のステップ数を変更することにより、弁座82に対するニードル弁85の位置が変更され、すなわち弁開度が変更される。したがって、この流量制御弁8では、ステッパモータ86のステップ数を制御することにより弁開度を制御することができる。なお、図2は流量制御弁8の一例を示したものであり、この構成に限定されるものではない。ニードル弁85はバタフライ弁に置き換えられてもよいし、ステッパモータ86は、DCモータや比例式ソレノイド等のアクチュエータが替わりに用いられていてもよい。
また、この燃料電池システム1では、流量制御弁8の入口側の原料ガスの圧力を検知する圧力センサ(入口圧力検知手段)9と、流量制御弁8の入口側の原料ガスの温度を検知する温度センサ(温度検知手段)10と、圧力流量制御弁8における上流側のガス通路83内の圧力と下流側のガス通路84内の圧力との圧力差を検知する差圧センサ(差圧検知手段)11とを備えており、これらセンサ9,10,11は検出値に応じた電気信号を電子制御装置(ECU)20に出力する。
ECU20は、これらセンサ9,10,11の出力に基づいて、ブロワ7の回転数と、流量制御弁8の弁開度を制御し、燃料電池2の要求出力に応じた流量の原料ガスが原料ガス反応器3に供給されるように制御する。
また、ECU20の記憶部には、予め実験的に求められた流量制御弁8の流量特性および誤差特性が図4,図5に示されるようなマップとして記憶されている。
図4に示す流量制御弁8の流量特性マップについて説明すると、この流量特性マップは、流量制御弁8の入口側の原料ガスのガス圧力およびガス温度が予め設定された基準圧力および基準温度の条件下において、圧力流量制御弁8における上流側のガス通路83内の圧力と下流側のガス通路84内の圧力との圧力差(以下、弁部差圧という)ΔPをパラメータとして、各弁部差圧ΔP毎にステッパモータ86のステップ数と流量制御弁8を流通するガス流量との関係を実験的にまとめたものである。この流量特性マップによれば、弁部座圧ΔPが同じ場合には、ステッパモータ86のステップ数が大きいほど(換言すると、流量制御弁8の弁開度が大きいほど)、ガス流量が大きくなることがわかる。また、例えば、ステッパモータ86のステップ数が同じ場合(換言すると、流量制御弁8の弁開度が同じ場合)で比較すると、弁部差圧ΔPが大きいほどガス流量が大きくなることがわかる。
図5に示す流量制御弁8の誤差特性マップについて説明すると、この誤差特性マップは、弁部差圧ΔPと流量誤差量ΔQとの関係を示したものであり、この誤差特性は、使用する差圧センサ11の単体の計測精度に大きく影響される。図5は説明の都合上、4つの誤差特性例をまとめて記載しており、それぞれ差圧センサ11の計測精度を異にしている。
この図5の誤差特性マップから、弁部差圧ΔPが極端に小さいときは別にして、差圧センサ11で検知される弁部差圧ΔPに基づいて流量を計測した場合の方が、質量流量計により流量を計測した場合よりも流量誤差量が小さいことがわかる。
また、図5の誤差特性マップから、いずれの計測精度の差圧センサ11を用いた場合も、弁部差圧ΔPが大きいほど流量測定精度が向上することがわかる。
また、図5の誤差特性マップから、計測精度が高精度(+0.04%および−0.04%)の差圧センサ11を用いた場合の方が、計測精度が低精度(+0.2%および−0.2%)の差圧センサ11を用いた場合よりも、低差圧側の流量測定精度が向上することがわかる。このことから、計測精度の高い差圧センサ11を用いるほど、弁部差圧の低圧化(低圧損化)を図ることができることがわかる。
なお、ECU20の記憶部に実際に記憶されている誤差特性マップは、この燃料電池システム1において実際に使用される差圧センサ11の計測精度に対応した誤差特性マップ1つだけである。
次に、この燃料電池システム1における原料ガス流量制御を図3のフローチャートを参照して説明する。図3のフローチャートに示す流量制御ルーチンは、ECU20によって実行される。
改質システム運転開始指令により、まず、ステップS101において、原料ガス供給弁4を開弁し、原料ガスを原料ガス反応器3に供給可能にする。
次に、ステップS102に進み、流量制御弁8の弁開度を予め決定しておいた初期設定開度(全閉以外の所定の弁開度)に固定する。
次に、ステップS103に進み、ブロワ7の運転を開始し、原料ガスを原料ガス反応器3へ供給し、生成された水素リッチガスを燃料ガスとして燃料電池2へ供給する。
次に、ステップS104に進み、圧力センサ9、温度センサ10によって検出された流量制御弁8の入口側の原料ガスの圧力および温度と、差圧センサ11により検出された弁部差圧ΔPの最新情報を取得する。
次に、ステップS105に進み、現在の流量制御弁8の弁開度(ステッパモータ86のステップ数)と弁部差圧ΔPに基づいて、図4に示す流量特性マップを参照して前述した基準条件下(基準圧力、基準温度)における原料ガス流量を算出し、さらに現在の入口側の原料ガスの圧力および温度による補正を行って、現在実際に原料ガス反応器3に供給されている原料ガス流量(以下、原料ガス流量演算値Gと言う)を演算する。
次に、ステップS106に進み、原料ガス流量演算値Gが、現在、原料ガス反応器3に要求されている原料ガス流量(以下、要求原料ガス流量Grという)と一致するか否かを判定する。
ステップS106における判定結果が「NO」(G≠Gr)である場合には、ステップS107に進み、ブロワ7の回転数を変更する。例えば、原料ガス流量演算値Gが要求原料ガス流量Grよりも小さい場合には、ブロワ7の回転数を所定回転数だけ増大し、原料ガス流量演算値Gが要求原料ガス流量Grよりも大きい場合には、ブロワ7の回転数を所定回転数だけ減少する。
そして、ステップS107からステップS104に戻り、原料ガス流量演算値Gと要求原料ガス流量Grが一致するまで、ステップS104からステップS107の処理を繰り返し実行する。
ステップS106における判定結果が「YES」(G=Gr)である場合には、ステップS108に進み、ブロワ7の回転数を原料ガス流量演算値Gと要求原料ガス流量Grが一致したときの回転数に固定する。
そして、ステップS108からステップS109に進み、現在の原料ガス流量演算値Gと予め設定した許容流量誤差に基づき、図5の誤差特性マップを参照して目標弁部差圧ΔPrを決定する。これにより、原料ガス流量の大きさに関わらず所望の流量測定精度を確保するよう準備できる。
次にステップS110に進み、差圧センサ11で検出された現在の弁部差圧(以下、実弁部差圧という)ΔPが目標弁部差圧ΔPrと一致するか否かを判定する。
ステップS110における判定結果が「NO」(ΔP≠ΔPr)である場合には、ステップS111に進み、ステッパモータ86のステップ数を変更して、流量制御弁8の弁開度を変更する。例えば、実弁部差圧ΔPが目標弁部差圧ΔPrよりも小さい場合には、ステッパモータ86のステップ数を小さくして流量制御弁8の弁開度を絞り、実弁部差圧ΔPが目標弁部差圧ΔPrよりも大きい場合には、ステッパモータ86のステップ数を大きくして流量制御弁8の弁開度を大きくする。
そして、ステップS111からステップS109に戻り、実弁部差圧ΔPと目標弁部差圧ΔPrとが一致するまで、ステップS109からステップS111の処理を繰り返し実行する。
ステップS110における判定結果が「YES」(ΔP=ΔPr)である場合には、再びステップS106に戻り、原料ガス流量演算値Gが要求原料ガス流量Grと一致するか否かを判定する。
この実施例において、ECU20がステップS105の処理を実行することにより流量演算部が実現され、ECU20がステップS106,S107の処理を実行することによりブロワ制御部が実現され、ECU20がステップS110,S111の処理を実行することにより弁開度制御部が実現される。
つまり、この燃料電池システム1における原料ガス流量の制御方法は、ブロワ7の回転数と流量制御弁8の弁開度の2つを変数として、流量制御弁8における弁部差圧ΔPが所望する流量測定精度に応じた弁部差圧(目標弁部差圧ΔPr)と一致するように、且つ、原料ガス流量演算値Gと要求原料ガス流量Grとが一致するように、流量制御弁8の弁開度とブロワ7の回転数を制御することによって、簡単な構成で低コストながら、高精度の流量制御を可能としたのである。これにより、燃料電池2の低負荷運転から定格運転まで広範囲に亘って、原料ガス流量を所望の流量精度で制御することができる。
また、高価な質量流量計を用いずに原料ガスの流量制御を行うことができるので、燃料電池システム1のコストダウンを図ることができる。
また、質量流量計は経時的且つ不規則に測定値がドリフトする虞があるが、差圧センサ11は質量流量計と比較するとドリフトが小さく、安定しているので、流量制御弁8の弁部差圧ΔPを適切な値に設定すれば、所望の流量精度を長期的に安定して得ることができる。
なお、前述した実施例では流量制御弁8の弁部差圧を検知するために差圧センサ11を用いたが、図6に示すように、差圧センサ11に代えて、流量制御弁8の下流側の原料ガスの圧力を検知する圧力センサ12を設け、圧力センサ12と圧力センサ9の検出値の差から弁部差圧ΔPを演算するようにしてもよい。この場合、圧力センサ9,12によって差圧検知手段が構成され、圧力センサ9は差圧検知手段の一部を構成するとともに、流量制御弁8の入口側の原料ガスの圧力を検知する入口圧力検知手段を構成する。
また、図7に示すように、脱硫器6と流量制御弁8の間の原料ガス供給流路5に、レギュレータ13を設け、流量制御弁8の入口における原料ガスの圧力が一定圧力(以下、この圧力をレギュレータ設定圧力という)となるようにし、流量制御弁8の流量特性マップを求める際の流量制御弁8の入口側の原料ガスの圧力をこのレギュレータ設定圧力と一致させておけば、前述した実施例において原料ガス流量演算値Gを演算する際に行っていた圧力補正を行う必要がなくなるので、流量制御弁8の入口側の原料ガスの圧力を検知するための圧力センサ9が不要となる。
さらに、ECU20は、燃料電池2の要求出力に応じた流量の原料ガスが原料ガス反応器3に供給されるよう制御しているが、燃料電池2と原料ガス反応器3とが相当に離間した構成等では、燃料電池2への燃料(水素リッチガス)の流量と原料ガスの流量とを一致させない方がよい場合がある。このような場合、ECU20は直接、原料ガス反応器3の要求する流量が原料ガス反応器3に供給されるよう制御すればよい。
1 燃料電池システム
2 燃料電池
3 原料ガス反応器
5 原料ガス供給流路
7 ブロワ
8 流量制御弁
9 圧力センサ(入口圧力検知手段)
10 温度センサ(温度検知手段)
11 差圧センサ(差圧検知手段)
11,12 圧力センサ(差圧検知手段)
20 ECU(制御部)
S105 流量演算部
S106,S107 ブロワ制御部
S110,S111 弁開度制御部

Claims (8)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとを供給されて発電を行う燃料電池と、
    原料ガスを反応させて前記燃料ガスを生成する原料ガス反応器と、
    前記原料ガスを前記原料ガス反応器に送るブロワと、
    前記原料ガス反応器の上流に配置され前記原料ガスの流量を変更可能にする流量制御弁と、
    前記流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差を検知する差圧検知手段と、
    前記差圧検知手段の検出値と前記流量制御弁の弁開度とに基づいて前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算する流量演算部と、
    前記差圧検知手段の検出値と目標圧力差とが一致するように、且つ、前記流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と前記燃料電池の要求燃料ガス流量に対応する要求原料ガス流量または前記原料ガス反応器の要求する要求原料ガス流量とが一致するように、前記ブロワの回転数および前記流量制御弁の弁開度を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御部は、前記原料ガス流量演算値と前記要求原料ガス流量とが一致するように前記ブロワの回転数を制御するブロワ制御部と、
    前記差圧検知手段の検出値と目標圧力差とが一致するように前記流量制御弁の弁開度を制御する弁開度制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記流量演算部は、前記流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差をパラメータとして前記流量制御弁の弁開度と原料ガス流量との関係を示すマップを用いて、前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記目標圧力差は、前記流量演算部で演算された原料ガス流量演算値と予め設定された許容流量誤差に応じて設定されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記流量制御弁より上流に、前記原料ガスの温度を検知する温度検知手段と流量制御弁入口側の圧力を検知する入口圧力検知手段の少なくとも一方を備え、
    前記流量演算部は、前記差圧検知手段の検出値と前記流量制御弁の弁開度とに基づいて演算した原料ガス流量に対して、前記温度検知手段と前記入口圧力検知手段の少なくとも一方の検出値に応じた補正を行って、前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. ブロワによって送られた原料ガスを原料ガス反応器で反応させて燃料ガスを生成しこの燃料ガスを燃料電池に供給する際に、前記原料ガスの流量を制御する原料ガス流量制御方法において、
    前記ブロワよりも上流に前記原料ガスの流量を変更可能にする流量制御弁を設け、この流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差を検出し、予め求めておいた前記流量制御弁の流量特性と、検出した前記圧力差とに基づいて前記流量制御弁を流通する原料ガス流量を演算し、前記圧力差と目標圧力差とが一致するように、且つ、演算された前記原料ガス流量と目標原料ガス流量とが一致するように、前記流量制御弁の弁開度と前記ブロワの回転数を制御することを特徴とする原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法。
  7. 演算された前記原料ガス流量と予め設定した許容流量誤差に応じて前記目標圧力差を設定することを特徴とする請求項6に記載の原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法。
  8. 前記流量制御弁の流量特性は、該流量制御弁の上流側圧力と下流側圧力との圧力差と、弁開度と、流量との関係であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の原料ガス反応器への原料ガス流量制御方法。
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JP2020030974A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 本田技研工業株式会社 燃料ガス供給システム

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