JP2011002215A - ヒートポンプ式給湯装置 - Google Patents

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Hirobumi Tanaka
博文 田中
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Abstract

【課題】本発明は、冷媒を効率的に封止して漏洩の可能性を低減することで、可燃性冷媒を用いても安全性の高いヒートポンプ式給湯装置を提供することを目的とした。
【解決手段】ヒートポンプ式給湯装置1は、圧縮機5と凝縮器6と膨張弁7と蒸発器8を有し、配管で接続されて環状の回路を構成している。当該回路には熱媒体が封入されており、回路内で相変化する。ヒートポンプ式給湯装置1は、さらに複数の閉止弁14〜16と当該閉止弁14〜16の開閉を制御可能な制御手段を有し、当該制御手段が運転停止指令を受信した場合若しくは特定条件の下運転停止指令を生成した場合、又は、特定条件の下異常信号を受信した場合には、閉止弁14〜16が閉止され閉止弁14〜16間に液化した熱媒体を封止して熱媒体を貯留する熱媒封止動作を実行可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ式給湯装置に関するものである。
従来、冷蔵庫,空気調和器,並びに給湯装置等には、熱媒体としてフロン系冷媒が主に使用されていたが、1987年にオゾン層破壊物質に関するモントリオール議定書が採択されて以来、オゾン破壊係数が高いフロン系冷媒は規制され、オゾン破壊係数がゼロで地球温暖化係数も低い自然冷媒を使用する方向にシフトしてきている。
ところで、自然冷媒には、アンモニア等の化学物質,イソブタン,プロパン,プロピレン等の炭化水素系、さらに自然界に多く存在するCO2等がある。一般的に、これらの自然冷媒のうち、CO2冷媒が最も安全性が高いとされ、近年、特許文献1に開示されているようにヒートポンプ等に採用されている。
特開2007−247985号公報
しかしながら、CO2冷媒は、従来のフロン系冷媒を使用する環境に比べて高圧環境を要するため、高機能性の圧縮機を要し、製造コストが大幅に増加する問題があった。
一方、前記化学物質や炭化水素系の冷媒は、フロン系冷媒と同様に相変化させやすい冷媒であるが、それらの冷媒は毒性や可燃性を有しており、外部に漏洩した場合の安全性が懸念されていた。
そこで本発明は、冷媒を効率的に封止して漏洩の可能性を低減することで、可燃性冷媒を用いても安全性の高いヒートポンプ式給湯装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、圧縮機と凝縮器と膨張手段と蒸発器の各部材が一連の配管で接続されて環状の回路を構成し、当該環状の回路内に相変化する熱媒体が封入されてヒートポンプ回路を構成し、前記凝縮器が発生する熱を熱交換して給湯に供するヒートポンプ式給湯装置において、複数の閉止弁と、当該閉止弁の開閉を制御可能な制御手段を有し、前記複数の閉止弁は、前記回路中に配され、通常運転においては、前記複数の閉止弁が開状態とされ、前記制御手段が、運転停止指令を受信した場合、若しくは特定条件の下、運転停止指令を生成した場合、又は、特定条件の下、異常信号を受信した場合には、前記閉止弁が閉止され閉止弁間に液化した熱媒体を封止して熱媒体を貯留する熱媒封止動作を実行可能であることを特徴とするヒートポンプ式給湯装置である。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、圧縮機と凝縮器と膨張手段と蒸発器を含む回路中に複数の閉止弁を有し、熱媒封止動作により閉止弁間の部材又は管路内に液化した熱媒体を封止することができる。当該熱媒封止動作は、制御手段が運転停止指令を受信した場合若しくは特定条件の下運転停止指令を生成した場合、又は、特定条件の下異常信号を受信したことを条件として実行されるため、給湯装置本来の動作が妨げられることがない。即ち、本発明のヒートポンプ式給湯装置は、効率的に熱媒体が封止可能であるため、エネルギー効率を低減させない。また、熱媒体は閉止弁間、例えば比較的耐圧に優れた凝縮器等に封止しておくことができるため、熱媒体が外部に漏洩する可能性を低減できる。これにより、炭化水素系の可燃性熱媒体を用いたとしても、熱媒体が外部に漏洩する可能性が低いため、安全性の高いヒートポンプ式給湯装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、前記通常運転においては、所定の条件を満たすと、前記制御手段により、前記圧縮機の運転と停止を繰り返す間欠運転が一時的に実行されるもので、当該間欠運転における圧縮機の運転停止指令は、前記熱媒封止動作を実行させないものであることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯装置である。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、通常運転中の間欠運転における運転停止指令は、熱媒封止動作を実行させない。ここで、間欠運転は、外気温度や湯水や冷媒等の熱媒体の温度が所定温度を満足することで、圧縮機の運転のオン/オフが繰り返されるもので、暖房運転や除霜運転時等に実行される。即ち、このような運転時においては、圧縮機の運転が停止されても、すぐに運転が再開されるため、熱媒封止動作を実行すると給湯装置本来の運転が非効率となる。詳しく説明すると、間欠運転で運転が停止された際に、熱媒封止動作で熱媒体を閉止弁間に封止すると、運転が再開された際に熱媒体が回路内に行き渡るまでに時間が掛かり、暖房運転や除霜運転等の立ち上がりが確実に遅れるため、エネルギー効率が低減する。従って、本発明のヒートポンプ式給湯装置では、間欠運転で運転停止指令が生成されたとしても、熱媒封止動作を実行せず、給湯装置本来の運転作動を優先するため、エネルギー効率を低減することがない。
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、前記異常信号であってヒートポンプ回路側の異常信号を受信した場合、前記熱媒封止動作を実行させることなく前記圧縮機の運転を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポンプ式給湯装置である。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、制御手段が異常信号を受信した場合であっても、ヒートポンプ回路側が起因した異常信号であれば、熱媒封止動作が実行されない。即ち、例えば、ヒートポンプ回路を構成する機器に不具合が発生し、運転を停止することで危険を回避できる場合に、強制的にヒートポンプ回路を運転して熱媒封止動作を実行することは好ましくない。そのため、本発明によれば、ヒートポンプ回路側の異常信号を制御手段が受信した場合は、熱媒封止動作を実行することなく、給湯装置自体の運転を強制的に停止する制御を行うため、より安全性が確保されたヒートポンプ式給湯装置を提供できる。
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、ヒートポンプ回路が運転停止した状態が一定期間維持されると、前記複数の閉止弁のうち、少なくとも前記圧縮機から最も近い閉止弁を開けると共に、前記圧縮機を運転して熱媒体を再び封止する定期熱媒封止動作を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置である。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、運転停止した状態が一定期間維持されると、圧縮機を運転して熱媒体を再び封止する定期熱媒封止動作が実行される。即ち、運転が停止された一定期間のうちに、圧縮機に最も近い閉止弁より上流側に熱媒体が漏洩した場合であっても、定期熱媒封止動作により再び熱媒体を閉止弁間に封止できる。これにより、本発明によれば、長期間運転が実行されない場合であっても、定期熱媒封止動作により、熱媒体は再度閉止弁間に封止されるため、外部に漏洩する可能性をより低減できる。即ち、炭化水素系の可燃性熱媒体を用いても、より安全性の高いヒートポンプ式給湯装置を提供できる。
請求項5に記載の発明は、前記閉止弁は、前記凝縮器内又は凝縮器の前後に配されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置である。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、閉止弁が凝縮器内又は凝縮器の前後に配されているため、管路内に封入された熱媒体が外部に漏洩する可能性が低い。ここで、一般的に凝縮器は、圧縮機が負荷する圧力に耐えうる設計強度を有しており、その他の機器あるいは管路に比べて耐圧に優れている。即ち、凝縮器において、強制的に圧力を負荷して熱媒体を封止した場合であっても、当該圧力で凝縮器自体が破損する心配がない。
本発明のヒートポンプ式給湯装置は、制御手段が運転停止指令又は異常信号を受信した際に熱媒封止動作が実行される。そのため、給湯装置本来の動作を妨げることなく、効率的に熱媒体を閉止弁間に封止することができる。これにより、熱媒体が外部に漏洩する可能性を低減できるため、炭化水素系の可燃性熱媒体を用いても安全性を高度に確保できる。
本発明の実施形態に係るヒートポンプ式給湯装置を示す配管系統図である。 図1の実施形態で採用する凝縮器の(a)は斜視図で、(b)はコイル状管路の展開図である。 ヒートポンプ部における熱媒封止動作の説明図で、(a)は通常運転状態、(b)は出口側閉止弁閉止状態、(c)は圧縮機運転停止状態である。 図1の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の各部の動作を示すタイムチャートである。 図1の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の動作を示すフローチャートである。 図1の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の熱媒封止動作を判定する動作を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の配管系統図である。 本発明の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の貯湯モードの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の定期熱媒封止動作を示すフローチャートである。 本発明のさらに別の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の配管系統図である。 凝縮器の前後に複数の閉止弁と逆止弁を有する管路を示す展開図である。 温度センサを貯湯部側の管路に配したヒートポンプ式給湯装置の配管系統図である。 図13の温度センサが示すタイムチャートである。 凝縮器を形成する管路の変形例を示す斜視図である。 本発明の別の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態のヒートポンプ式給湯装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。
ヒートポンプ式給湯装置1は、図1に示す様に、大きく分けてヒートポンプ部2と貯湯部3によって構成されており、図示しない制御手段により制御されている。
ヒートポンプ部2は、公知のヒートポンプと同様に、圧縮機5と凝縮器(第一熱交換器)6と膨張弁(膨張手段)7と蒸発器(第二熱交換器)8が配管で接続されて環状の回路を構成したものであり、当該回路内に相変化する熱媒体が封入されている。熱媒体は、具体的には炭化水素系冷媒であり、圧力と温度に応じて、気相状態と液相状態に相変化するものである。また熱媒体は、可燃性である。
圧縮機5は、公知の密閉形圧縮機である。
凝縮器6は、図2の様なコイル状の管路10を有するものである。即ち凝縮器6は、水冷式の熱交換器であり、外郭部11の中にコイル状の管路10が設けられている。そしてコイル状管路10内に熱媒体が流れ、外郭部11内に水が通過する。コイル状管路10は、相当の肉厚を持つ均質な銅管で構成されており、16MPa(ゲージ圧)以上の耐圧を持つ。即ち、コイル状管路10は、圧縮機5による加圧に対して十分な安全率をもって耐えうる設計強度とされており、ヒートポンプ部2を構成する別の機器あるいはそれらを接続する配管と比較すると、耐圧に優れている。そのため、圧縮機5により管内が高圧にされても破損しにくい構成である。さらに、コイル状管路10は、コイル形状を有しているため、管内が高圧とされても、全体が変形して圧力を逃がすことができる。即ち、コイル状管路10は、同じ設計強度を有する直線状の管路と比べても、耐圧に優れている。
また、コイル状管路10の中途には、閉止弁14が設けられている。具体的には、閉止弁14は、コイル状管路10の両端部から略等しい距離に位置した中間閉止弁14である。
凝縮器6のコイル状管路10の両端には、閉止弁15,16が設けられている。即ち、一方の閉止弁15は、コイル状管路10の出口側に設けられた出口側閉止弁(第一閉止弁)15であり、他方はコイル状管路10の入口側に設けられた入口側閉止弁(第二閉止弁)16である。従って、凝縮器6を挟む管路に閉止弁15,16が配され、コイル状管路10に中間閉止弁14が配されているため、それらが閉止されることで、2つの封鎖領域9a,9bが形成可能な構成とされている。即ち、封鎖領域9a,9bには、熱媒体を封止することが可能となる。なお、閉止弁14,15,16は、通電により開状態となる公知の電磁弁である。
また、コイル状管路10の入口近傍と出口近傍にはそれぞれ温度センサー18,19が設けられている。より具体的には、凝縮器6の一次側たるコイル状管路10の入口側に入口側温度センサー18が設けられ、コイル状管路10の出口側に出口側温度センサー19が設けられている。
蒸発器8は、気液熱交換器であり、熱媒体が通過する熱媒体通過流路を持ち、その周囲に図示しないフィンがあり、送風機24の送風を受けて熱交換する。
ヒートポンプ部2は、前記した様に、圧縮機5、凝縮器6、膨張弁7、蒸発器8が環状に配管結合されたものであり、圧縮機5を運転することにより、内部のガス状熱媒体が圧縮され、凝縮器6に入る。そして熱媒体は、凝縮器6で熱を奪われて液化する。液化した熱媒体は、膨張弁7から放出され、蒸発器8内で体積膨張して周囲から熱を奪う。そして熱媒体は、再び気化して圧縮機5に戻る。
また凝縮器6内における入口側の温度と出口側の温度が、温度センサー18,19によって測定される。
次に貯湯部3について説明する。貯湯部3は、貯留タンク20と、貯湯ポンプ32を有し、貯湯部3に高温の湯水を溜める回路を備えたものである。
貯留タンク20は、内部に温度成層を形成するタンクであり、密閉タンクである。貯留タンク20は、上部側に上部側入水口22と上部側出水口23を有し、下部側に下部側入水口25、下部側出水口26及び補助入水口27が設けられている。
また貯留タンク20には、高さを違えて複数の温度センサー30が設けられている。温度センサー30は、どの位置まで高温の湯が溜まったかを知るために設けられたものである。
本実施形態では、貯留タンク20と、凝縮器6内を通過してヒートポンプ部2を流れる熱媒体と熱交換される二次側流路31及び貯湯ポンプ32が環状に配管接続されて貯湯回路33が構成されている。
即ち、貯留タンク20の下部側出水口26が貯湯ポンプ32を経て凝縮器6の二次側流路31の入水側に接続され、凝縮器6の二次側流路31の出水側は三方弁35を経て貯留タンク20の上部側入水口22に接続されている。
また、前記した三方弁35の残るポートは、貯留タンク20の補助入水口27に接続されている。
従って、三方弁35を貯湯ポンプ32と上部側入水口22が連通する状態にして貯湯ポンプ32を起動すると、貯留タンク20の下部から湯水が排出されて凝縮器6の二次側流路31を通過し、貯留タンク20の上部側入水口22から貯留タンク20に戻る。
一方、三方弁35を貯湯ポンプ32と補助入水口27が連通する状態にして貯湯ポンプ32を起動すると、貯留タンク20の下部から湯水が排出されて凝縮器6の二次側流路31を通過し、貯留タンク20の下部に設けられた補助入水口27から貯留タンク20に戻る。
また、貯留タンク20の残る2つの開口たる、上部側出水口23と下部側入水口25は、外部配管に接続されている。
より具体的には、下部側入水口25は、外部の上水源36に接続されている。一方、上部側出水口23は、給湯路37を介して外部の給湯設備(例えば給湯栓38)に接続されている。また上水源36と給湯路37との間にはバイパス水路40が設けられ、バイパス水路40には流量制御弁41が設けられている。
従って、給湯栓38を開くと、上水源36の水圧によって、貯留タンク20の下部側入水口25から貯留タンク20内に冷水が入り、貯留タンク20の上部に設けられた上部側出水口23から給湯路37に湯水が押し出される。ここで後述する様に、貯留タンク20の上部側には、高温の湯が溜められているため、給湯栓38を開くと、上水源36の水圧によって、貯留タンク20に溜められた高温の湯が給湯路37に湯水が押し出されることとなる。そして、この湯水にバイパス水路40を流れる冷水が混合され、温度調節されて給湯栓38から給湯される。
次に本実施形態のヒートポンプ式給湯装置1の機能について説明する。
本実施形態のヒートポンプ式給湯装置1は、ヒートポンプ部2の凝縮器6で発生する熱を熱交換して湯を作り、この湯を貯留タンク20に溜置き、必要に応じて給湯に供するものであり、運転モードとして貯留タンク20に湯を溜める貯留モードを備えている。また湯水の貯留を停止する際には、熱媒体を凝縮器6内に封止して熱媒体を貯留する熱媒封止動作が実行される。
貯留モードにおいては、ヒートポンプ部2を運転すると共に、貯湯部3の貯湯ポンプ32を起動する。また貯留モードにおいては、三方弁35を貯湯ポンプ32と上部側入水口22が連通する状態にする。
ヒートポンプ部2の圧縮機5を起動すると、前記した様に、内部のガス状熱媒体が圧縮され、凝縮器6に一次側流路たるコイル状管路10に入る。ここで凝縮器6に入ったガス状熱媒体は、圧縮機5によって断熱圧縮されており、温度が上昇している。なお、このとき、送風機24が図示しない制御手段に制御されながら回転している。
一方、貯湯部3の貯湯ポンプ32が起動されているため、凝縮器6の二次側流路31に水流があり、ガス状熱媒体が発生する熱が二次側流路31の水流に奪われて凝縮器6内の熱媒体が液化する。
また、凝縮器6の二次側流路31を流れる水は、熱を受けて昇温する。そして二次側流路31を出た湯水は、三方弁35を経て上部側入水口22から貯留タンク20に戻る。
即ち、貯留タンク20の下部から冷水が取り出され、この冷水が凝縮器6の熱で昇温して貯留タンク20の上部側から貯留タンク20に導入される。その結果、貯留タンク20の上部側に高温の湯が溜まり、下部側に冷水が残ることとなる。そして貯留モードを続けると、次第に貯留タンク20内の高温の湯の割合が増大する。そして遂には、貯留タンク20内に高温の湯が満たされる。
次に、貯留を停止する際に実行される熱媒封止動作について図面を用いて説明する。
本実施形態では、日常的に運転モードにおいて湯水の貯留を停止する際には、熱媒封止動作が行われる。
即ち、図3(a)に示す状態から、所定の条件が揃って、圧縮機5を停止する際、図4のタイムチャート及び図5に示すフローチャートに従って、圧縮機5の停止に先立って凝縮器6のコイル状管路10の出口側に設けられた出口側閉止弁(第一閉止弁)15を閉止すると共に圧縮機5及び送風機24のモータ(図示しない)の回転速度を低速(運転周波数の変更)にする(図5のSTEP2)。
一方、貯湯部3側においては、貯湯ポンプ32の運転を維持する。ただし、三方弁35を切り換え、貯湯ポンプ32と上部側入水口22が連通する状態から、貯湯ポンプ32と補助入水口27が連通する状態にする。
即ち、三方弁35を切り換えた結果、貯留タンク20の下部から湯水が排出されて凝縮器6の二次側流路31を通過し、貯留タンク20の下部に設けられた補助入水口27から貯留タンク20に戻ることとなる。
圧縮機5の停止に先立って凝縮器6のコイル状管路10の出口側に設けられた出口側閉止弁(第一閉止弁)15を閉止した結果、凝縮器6内の圧力が一時的に上昇するが、前記した様に、圧縮機5が低速にされ、さらに貯湯ポンプ32の運転が維持され(STEP2)、凝縮器6の二次側流路31の通水が維持されるので、凝縮器6内の熱媒体は、凝縮器6で熱を奪われて液化する。ただし、前記した様に凝縮器6の出口側に設けられた出口側閉止弁(第一閉止弁)15が閉止されているので、液化した熱媒体は出口を失い、凝縮器6内に溜まる。(図3(b))
また、STEP2では、送風機24の運転が維持されるため、万一、熱媒体が外部に漏洩した場合であっても、漏洩したガス状熱媒体を拡散させることができる。即ち、送風機24の運転を一時的に維持することで、漏洩箇所のガス濃度の上昇を抑えることができるため、万一、可燃性の熱媒体が漏洩した場合であっても、安全性を低下させない。なお、本実施形態では、送風機24の回転速度が低速に制御されるが、本発明はこれに限定されず、通常運転と同じ回転速度又はそれ以上の回転速度で運転する制御をしても構わない。
そして、圧縮機5から凝縮器6に送られてくるガス状熱媒体は、凝縮器6の二次側流路31を流れる湯水により冷却されて液化が促進され、凝縮器6内に溜まることとなる。一方、他の機器内においては、熱媒体が圧縮機5及び凝縮器6に奪われて、負圧状態となる。
こうして、ヒートポンプ部2の回路内の熱媒体の大半が、凝縮器6内に入り、凝縮器6内で液化された段階で、図3(c)に示す様に、凝縮器6の内部に設けられた中間閉止弁14と凝縮器6の入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止する。その結果、ヒートポンプ部2内の熱媒体の大半が、凝縮器6内の封鎖領域9a,9bで液化された状態で封止されて貯留される。
即ち、本実施形態では、出口側閉止弁15と入口側閉止弁16と中間閉止弁14の合計3つの閉止弁14〜16を用いて2つの封鎖領域9a,9bを形成して、熱媒体を凝縮器6内を含む当該封鎖領域9a,9bにて封止している。このとき、貯留タンク20の湯水を凝縮器6の二次側に流し、熱媒体を冷却しているため、熱媒体の液化が促進され効率的に封止することができる。即ち、本実施形態によれば、凝縮器6を含む2つの封鎖領域9a,9bと封鎖領域9bに隣接する圧縮機5までの領域に分散して熱媒体を効率的に封止できるため、熱媒体の漏洩の可能性を低減できる。さらに、万一、熱媒体が漏洩することがあったとしても、封鎖領域9a,9bと封鎖領域9bに隣接する圧縮機5までの領域の全てが破損しない限り、熱媒体が多量に漏洩することはない。さらに、熱媒体が外部に漏洩した場合、送風機24は運転が維持されるため、ガス状熱媒体が拡散されて濃度の上昇を抑えることができる。即ち、本実施形態のヒートポンプ式給湯装置1では、複数の領域に熱媒体を封止できるため、熱媒体の漏洩の可能性が低く、漏洩した場合であっても多量に漏洩することがない。さらに、熱媒体が漏洩した場合、送風機24により漏洩箇所の熱媒体の濃度上昇が抑えられるため、安全性が高い。
そしてその後に、圧縮機5を停止する。
ここで、凝縮器6の入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止するタイミング及び圧縮機5を停止するタイミングは、図4のタイムチャートに従って、凝縮器6内の温度バラツキを監視し、このバラツキが一定の範囲になったならば(図5のSTEP3)中間閉止弁14と入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し(図5のSTEP4)、その直後に圧縮機5を停止する。なお、本実施形態では、中間閉止弁14と入口側閉止弁16を同時に閉止する構成を示したが、本発明では、先に中間閉止弁14を閉止し、僅かにタイミングをずらして入り口側閉止弁16を閉止する構成であっても構わない。
即ち凝縮器6は、圧縮機5から、高温高圧の気体(熱媒体)を導入し、これを冷却して膨張弁7側に排出するものであるから、通常の運転時においては、熱媒体の導入部の温度が高く、排出側の温度が低い。
しかしながら、前記した様に、凝縮器6の出口側を出口側閉止弁(第一閉止弁)15で封鎖し、ヒートポンプ部2内の熱媒体を次々に凝縮器6に送り込んで冷却していくと、液化して温度低下した熱媒体が蓄積されていくため、凝縮器6内における低温領域がしだいに増大していく。
そしてついには、凝縮器6内における略全ての熱媒体が液化するため、凝縮器6内の温度のバラツキが解消される。従って凝縮器6内の温度バラツキが、熱媒体の凝縮器6内への回収率を知る指標となる。
そこで本実施形態では、凝縮器6のコイル状管路10の入口近傍と出口近傍(凝縮器6の前後の流路)に温度センサー18,19を設け、凝縮器6内における入口側の温度と出口側の温度を温度センサー18,19によって監視している。そして二つの温度センサー18,19の検知温度を比較し、両者の差が僅少となったことを条件として、中間閉止弁14と入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し、その直後に圧縮機5を停止する。
具体的には、両者の温度差が摂氏5〜1度未満、好ましくは摂氏3〜1度未満となったところで入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し、その直後に圧縮機5を停止する。本実施形態では、通常運転から圧縮機5が低速運転に制御され、圧縮機5が停止するまでに2〜5分程度の時間を要するとされている。
また凝縮器6内の温度のバラツキに加えて、出口側閉止弁(第一閉止弁)15を閉止した後の経過時間によって中間閉止弁14と入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し、圧縮機5を停止してもよい。例えば、時間を計測する図示しないタイマー(時間計測手段)を設け、図6に示すフローチャートに従って、出口側閉止弁(第一閉止弁)15を閉止した後、所定時間(例えば、2〜5分程度)が経過したことを条件として中間閉止弁14と入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し、圧縮機5を停止してもよい。なお、凝縮器6内の温度のバラツキの条件に代えて、出口側閉止弁(第一閉止弁)15を閉止した後の経過時間によって中間閉止弁14と入口側閉止弁(第二閉止弁)16を閉止し、圧縮機5を停止しても構わない。
上記した時間は、ヒートポンプ部2内の熱媒体の大半が凝縮器6内に入り、凝縮器6内で液化されるのに要する時間であり、ヒートポンプ部2内の熱媒体の量と圧縮機5の圧縮能力等によって決まる時間である。実際上は、実験によって定められる時間である。
一方、熱媒封止動作時における貯湯部3側の動作に注目すると、前記した様に、三方弁35を切り換えられており、貯留タンク20の下部側出水口26から湯水が排出されて凝縮器6の二次側流路31を通過し、貯留タンク20の下部に設けられた補助入水口27から貯留タンク20に戻ることとなる。この様に熱媒封止動作時に貯留タンク20への湯水の戻り先を貯留タンク20の下部に変更するのは、貯留タンク20内の温度成層を乱すことを防止するためである。
ここで貯留タンク20の特性について付言すると、貯留タンク20は、温度成層を形成した状態で湯水を貯留するものであり、貯留タンク20の上部側に高温に湯水を貯留する。貯留タンク20は、高温の湯水は低温の湯水に対して比重が低いことを利用したものであり、高温側の湯水を上部側に配すると、貯留タンク20で対流が生じず、温度ごとに層分けされた状態で、貯留タンク20内に湯水を溜めることができる。
貯留タンク20に温度成層を形成させるためには、一定温度以上の高温の湯を貯留タンク20の上部側入水口22からゆっくりと貯留タンク20内に導入する必要がある。要するに、貯留タンク20に温度成層が形成されるためには、一定温度以上の高温の湯を貯留タンク20の上部から導入して、貯留タンク20内の対流発生を防止する必要がある。また貯留タンク20に温度成層が形成されるためには、湯をゆっくりと導入し、貯留タンク20内における攪拌を防止しなければならない。
逆に、低温の湯水を貯留タンク20の上部から導入すると、導入された冷水が、貯留タンク20の下部に移動しようとし、対流と攪拌が生じ、上部側の高温の湯水と下部の冷水が入れまじり、利用価値の高い、高温の湯水を上部に集めておくことができなくなってしまう。
熱媒封止動作時における貯湯部3側の動作説明に戻ると、本実施形態で採用する貯留タンク20は、前記した様に温度成層を形成した状態で湯水を貯留するものであり、上部側に溜められた湯水の温度は高く、下部に溜められた湯水の温度は低い。そして熱媒封止動作時においても、貯留タンク20の下部から湯水が排出されて凝縮器6の二次側流路31に導入されるから、凝縮器6の二次側流路31には、冷水が供給され、凝縮器6の一次側たるコイル状管路10を流れる熱媒体を冷却して液化することができる。
しかしながら、凝縮器6内で液化が進むと、凝縮器6が発生する熱量が次第に減少していくため、凝縮器6の二次側流路31から排出される湯水の温度は次第に低下していく。ここで本実施形態では、前記した様に、三方弁35が切り換えられており、凝縮器6の二次側流路31を通過した水は、貯留タンク20の下部に設けられた補助入水口27から貯留タンク20に戻るから、凝縮器6の二次側流路31から排出される湯水の温度が低くても、貯留タンク20内の温度成層を乱すことはない。
熱媒封止動作は、ヒートポンプ部2の運転を停止する際、より具体的には圧縮機5を停止する際に原則として実行される。ただし、ヒートポンプ部2を一時的に停止した場合であって、短時間の内に、圧縮機5の再起動が行われる場合には、熱媒封止動作を行わない。また、機器の異常等で、ヒートポンプ部2の運転を緊急に停止しなければならない様な場合にも、熱媒封止動作を行わない。
具体的には、図5,6に示した熱媒封止動作に進むまでに、特定条件が満足されると熱媒封止動作が実行される。即ち、図7に示す様に、まず、図示しない制御手段が異常信号を受信すると(STEP1)、ヒートポンプ部2側に起因する異常信号であるか否かが確認される(STEP5)。ここで、貯湯部3側に起因する異常信号と判定された場合は、熱媒封止動作が実行される(STEP6)。一方、ヒートポンプ部2側に起因する異常信号と判定されると、熱媒封止動作は実行されることなくヒートポンプ部2の運転を強制的に停止する。これにより、ヒートポンプ部2を構成する機器が不具合を生じた状態で、ヒートポンプ部2を強制的に運転する熱媒封止動作が実行されることを防止できるため、安全性が低下することがない。
一方、図示しない制御手段が異常信号を受信しなかった場合、当該制御手段が運転停止指令を受信若しくは生成したか否かが確認される(STEP2)。ここで、運転停止指令の受信若しくは生成は、貯留タンク20が高温の湯水で満蓄状態となった場合や運転要求がない場合等がある。そこで、これらの場合に基づいて運転停止指令の受信若しくは生成が有った場合には、当該運転停止指令は間欠運転におけるものか否かが確認される(STEP3)。ここで言う間欠運転とは、通常運転における暖房運転や除霜運転時に、外気温度や熱媒体の温度等が所定の条件を満足した際に、一時的に行われるもので、具体的には、エネルギー効率を低減させないように圧縮機5の運転と停止を選択的に繰り返し実行するものである。そして、STEP3で、間欠運転における運転停止指令でないと判定されると、熱媒封止動作が実行される(STEP4)。このように、本実施形態のヒートポンプ式給湯装置1によれば、給湯装置本来の動作を妨げることがないため、エネルギー効率を低下させることがない。また、ヒートポンプ部2側の異常信号を受信した場合は、熱媒封止動作が実行されることなく強制的に運転が停止されるため、安全性が高い。
なお、図8に示すヒートポンプ式給湯装置の様に、凝縮器6の二次側流路31から貯留タンク20に至る流路に液・液熱交換器50を設け、液・液熱交換器50の二次側に床暖房器具等の暖房端末51を接続して暖房を行う様な暖房機能を備えた回路を採用する場合、暖房端末51の熱要求に応じてヒートポンプ部2の運転が頻繁に断続する。この様な場合に、毎回熱媒封止動作を実行するのは無駄が多くなるため、たとえヒートポンプ部2の運転を停止する場合であっても熱媒封止動作を行わない。
また、ヒートポンプ部2の蒸発器8側の冷気を利用して冷房を行う場合も同様であり、ヒートポンプ部2の運転が頻繁に断続するから、ヒートポンプ部2の運転を停止する場合であっても熱媒封止動作を行わない。
逆に、通常使用時にヒートポンプ部2の運転を停止する際には、必ず熱媒封止動作を行うから、貯留タンク20内には、熱媒封止動作を行うに足るだけの冷水を残しておく必要がある。
本実施形態では、貯留タンク20には、高さを違えて複数の温度センサー30が設けられており、どの位置まで高温の湯が溜まったかを知ることができる。そのためヒートポンプ部2の運転を停止する際には、少なくとも最低高さの温度センサー30aが高温を示していない段階で停止動作を実行しなければならない。
また貯留モードによって運転している場合には、下から2番目の温度センサー30bが高温を示した段階で、熱媒封止動作に移行し、ヒートポンプ部2を停止する。
即ち、図9のフローチャートに従って、貯留モードを実行中は、常に貯留タンク20内の高温の湯水の貯留量を監視している。より具体的には、下から2番目の温度センサ30bの温度と、最下部の温度センサ30aの温度を監視し、温度センサ30bが摂氏90度以上の高温を示し、温度センサ30aがこれ以下の温度を示すと、熱媒封止動作に移行する。即ち、貯留タンク20における下から2番目の温度センサ30bの温度が摂氏90度以上を示し、最下部の温度センサ30aがこれ以下の温度を示す段階では、貯留タンク20内に僅かに冷水が残っていることとなり、熱媒封止動作の際に、凝縮器6の二次側流路31に冷水を供給することができ、凝縮器6内の熱媒体を液化することができる。
また、本実施形態では、熱媒封止動作が正常に実行されて運転が停止された後、一定期間、運転要求(給湯や暖房等)がなく通常運転が行われない場合等は、熱媒封止動作で閉止弁15,16間に封止された熱媒体を再度封止する定期熱媒封止動作が実行される(STEP6)。具体的には、図10のフローチャートに従って説明すると、まず運転要求が有ったか否かが確認され(STEP1)、運転要求が確認されると、暖房運転等の通常運転が実行される。一方、運転要求が確認されなければ、STEP2に進み、運転停止から一定期間経過したか否かが確認される。そして、STEP2で停止期間が一定期間経過したと確認されると、圧縮機5が運転されると共に、圧縮機5に最も近い閉止弁16が開けられる(STEP3)。そして、STEP3から所定時間(例えば、1〜2分程度)が経過すると(STEP4)、閉止弁16が再び閉止されると共に、圧縮機5が再び停止される(STEP5)。これにより、一定期間、ヒートポンプ部2が運転されない場合であって、閉止弁15,16間に封止した熱媒体が圧縮機5側に逆流したとしても、再封止動作により、熱媒体の漏洩の可能性をより低くすることができる。なお、本実施形態では、STEP2で圧縮機5に最も近い閉止弁16のみを開ける制御を行ったが、本発明はこれに限定されるわけではなく、圧縮機5から最も遠い閉止弁15以外の全ての閉止弁を開ける制御を行っても構わない。
本実施形態のヒートポンプ式給湯装置は、ヒートポンプ部2を停止する際に、熱媒体が頑丈な凝縮器6内に封止されるから、配管等が傷ついたり腐食することによって破損し、熱媒体が漏出しても、熱媒体の漏出量は少なくなる。
また家屋が火災に見舞われ、ヒートポンプ式給湯装置が高温にさらされても、熱媒体は頑丈な凝縮器6内に封止されるから、凝縮器6が破損することはなく、可燃性の熱媒体を採用した場合であっても火災を激化させることはない。
また、上記実施形態では、貯留タンク20の湯水を凝縮器6の二次側に通過させて、当該凝縮器6の一次側に流れる熱媒体を給湯用の湯水で直接的に冷却していたが、図11に示すヒートポンプ式給湯装置の様に、凝縮器6の二次側流路を液・液熱交換器50,52と循環ポンプ53を配管で接続して形成された環状の回路を流れる熱媒体を凝縮器6の二次側に通過させて、当該凝縮器6の一次側に流れる熱媒体を間接的に給湯用の湯水で冷却する装置であっても構わない。具体的には、液・液熱交換器52に貯湯回路33を通過させ、液・液熱交換器52で凝縮器6の二次側を通過する熱媒体を冷却して、冷却された当該熱媒体で当該凝縮器6の一次側の熱媒体を冷却させる。即ち、結果的に凝縮器6の一次側を通過する熱媒体は、貯湯回路33を流れる湯水で間接的に冷却されることとなるため、上記した実施形態のヒートポンプ式給湯装置1と同様の作用効果を得ることができる。なお、図11に示す実施形態では、図8と同様、液・液熱交換器50の二次側には、床暖房器具等の暖房端末51を接続している。
上記実施形態では、凝縮器6の前後に1つずつ閉止弁15,16を配した構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、凝縮器6の前後に2以上ずつ閉止弁あるいは逆止弁を配した構成であっても構わない。例えば、図12に示す様に、凝縮器6の出口側に2つの出口側閉止弁15a,15bを配し、凝縮器6の入口側に2つの逆止弁48a,48bを配した構成である。このような構成であれば、いずれかの閉止弁15あるいは逆止弁48に不具合が生じた場合であっても、その他の閉止弁15及び逆止弁48により熱媒体がより確実に封止されるため、より安全なヒートポンプ式給湯装置を提供できる。なお、凝縮器6の入口側に逆止弁48を配した場合、熱媒体が圧縮機5側に殆ど漏洩する問題がないため、前記した定期熱媒封止動作を実行する必要がない。
上記実施形態では、2つの温度センサ18,19をヒートポンプ部2側の管路あるいは貯湯部3側の管路に設けた構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、3つ以上の温度センサをヒートポンプ部と貯湯部3の双方あるいは一方に設ける構成であっても構わない。この場合も、複数の温度センサが凝縮器6の前後の流路又は凝縮器6内の流路に距離を設けて配されることが好ましい。
上記実施形態では、圧縮機5の運転を停止して、熱媒封止動作を終了させるために、温度センサ18,19を凝縮器6内の一次側(ヒートポンプ部2側)に配し、熱媒体の温度のバラツキを監視する構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるわけではない。例えば、図13に示す様に、凝縮器6を通過する二次側(貯湯部3側)に配して、湯水の温度のバラツキを監視する構成であっても構わない。この場合であっても、温度センサ18,19は、凝縮器6の前後の流路に配することが好ましい。
ここで、先に説明した様に、凝縮器6内においては、一次側の熱媒体と二次側の湯水とで熱交換が行われる。具体的には、一次側の熱媒体は、圧縮機5により断熱圧縮されているため、高温の状態で凝縮器6に導入される。一方、二次側の湯水は、貯留タンク20の加熱されていない湯水が導入される。即ち、一次側の熱媒体は、凝縮器6内で二次側の湯水に冷却されて、出口側では一定温度まで冷却されている。即ち、凝縮器6を通過することで、一次側の熱媒体は冷却され、二次側の湯水は加熱される。
そこで、前記実施形態では、管路内に封止された熱媒体の状態を検知するために、凝縮器6の出口側と入口側の熱媒体の温度を検知して、入口側の温度と出口側の温度との差が一定以下に達したことを条件に、圧縮機5の運転を停止している。
しかしながら、凝縮器6内に温度センサ18,19を設けることは、管路内の耐圧の維持やシール性を考慮すると困難となることがある。そこで、管路内が低圧で、漏洩しても安全性を確保できる二次側の管路に温度センサ18,19を設け、湯水の温度を監視する構成が考えられる。この構成によると、熱媒封止動作開始直後は、図14に示す様に、入水側の温度センサ18は低温を示し、出水側の温度センサ19は高温を示している。ところが、時間が経過する毎に出口側の温度センサ19は、入口側の温度センサ18の検知する温度に近づく。これは、一次側の熱媒体と二次側の湯水が熱交換されなくなったことを示しており、言い換えると、熱媒体が凝縮器6内に十分封止されていることを示している。即ち、本発明では、温度センサ18,19を二次側の湯水の管路に設けても、略同じタイミングで圧縮機5の運転を停止することができる。
上記実施形態では、図2(b)に示すように、コイル状管路10を含む管路に直列的に閉止弁14〜16を設けた構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるわけではなく、中間閉止弁14を採用せず、凝縮器6の前後のみに閉止弁15,16を配した構成であっても構わない。即ち、凝縮器6内に熱媒体の殆どが封止できればよい。
上記実施形態では、凝縮器6の前後に出口側閉止弁15あるいは入口側閉止弁16を配した構成を示したが、本発明はこの構成に限られるわけではない。即ち、凝縮器6の前後に限らずヒートポンプ部2の回路を構成する配管に閉止弁を配置する構成であっても構わない。この場合であっても、熱媒体が液体で存在しうる圧縮機5から膨張弁7までの間の配管に閉止弁を配することが好ましい。
上記実施形態では、凝縮器6にコイル状管路10が採用された構成を示したが、本発明はこの構成に限定されるわけではなく、例えば、図15に示す様に、一次側の管路(ヒートポンプ部2側)と二次側の管路(貯湯部3側)が並行に螺旋を描くように溶接された管路を有する凝縮器や、プレート型の積層式管路を有する凝縮器であっても構わない。
記実施形態では、熱媒封止動作で送風機24の運転を一時的に維持して、熱媒体が漏洩した場合に拡散できる構成を示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、送風機24の運転を維持しない構成であっても構わない。しかしながら、万一、熱媒体が漏洩した場合を考慮すると、熱媒封止動作において送風機24の運転を一時的に維持することが好ましい。
上記実施形態では、図5,6のフローチャートに示すように、STEP1の運転停止の指令後、STEP2で凝縮器6の出口側閉止弁15の閉止と、圧縮機5の低速運転と、貯湯ポンプ32の運転維持の制御をほぼ同時に実行する構成を示したが、本発明はこれに限定されず、図16,17のフローチャートに示すように、圧縮機5の低速運転と、貯湯ポンプ32の運転維持の制御を実行した後に、凝縮器6の出口側閉止弁15を閉止する制御を実行する構成であっても構わない。この構成によれば、熱媒封止動作の際における凝縮器6内の圧力上昇をより抑制することができる。
1 ヒートポンプ式給湯装置
2 ヒートポンプ部
5 圧縮機
6 凝縮器
7 膨張弁(膨張手段)
8 蒸発器
14 中間閉止弁
15 出口側閉止弁(第一閉止弁)
16 入口側閉止弁(第二閉止弁)

Claims (5)

  1. 圧縮機と凝縮器と膨張手段と蒸発器の各部材が一連の配管で接続されて環状の回路を構成し、当該環状の回路内に相変化する熱媒体が封入されてヒートポンプ回路を構成し、前記凝縮器が発生する熱を熱交換して給湯に供するヒートポンプ式給湯装置において、
    複数の閉止弁と、当該閉止弁の開閉を制御可能な制御手段を有し、
    前記複数の閉止弁は、前記回路中に配され、
    通常運転においては、前記複数の閉止弁が開状態とされ、
    前記制御手段が、運転停止指令を受信した場合、若しくは特定条件の下、運転停止指令を生成した場合、又は、特定条件の下、異常信号を受信した場合には、前記閉止弁が閉止され閉止弁間に液化した熱媒体を封止して熱媒体を貯留する熱媒封止動作を実行可能であることを特徴とするヒートポンプ式給湯装置。
  2. 前記通常運転においては、所定の条件を満たすと、前記制御手段により、前記圧縮機の運転と停止を繰り返す間欠運転が一時的に実行されるもので、
    当該間欠運転における圧縮機の運転停止指令は、前記熱媒封止動作を実行させないものであることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ式給湯装置。
  3. 前記制御手段は、前記異常信号であってヒートポンプ回路側の異常信号を受信した場合、前記熱媒封止動作を実行させることなく前記圧縮機の運転を停止することを特徴とする請求項1又は2に記載のヒートポンプ式給湯装置。
  4. 前記制御手段は、ヒートポンプ回路が運転停止した状態が一定期間維持されると、前記複数の閉止弁のうち、少なくとも前記圧縮機から最も近い閉止弁を開けると共に、前記圧縮機を運転して熱媒体を再び封止する定期熱媒封止動作を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
  5. 前記閉止弁は、前記凝縮器内又は凝縮器の前後に配されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のヒートポンプ式給湯装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011169546A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Mitsubishi Electric Corp ヒートポンプ式給湯機

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