JP2010540575A - 交感神経系α‐および/またはβ‐アドレナリン受容体に対してアゴニスト作用を有する交感神経作動薬の血餅強度改善に関連した全身的止血促進効果 - Google Patents
交感神経系α‐および/またはβ‐アドレナリン受容体に対してアゴニスト作用を有する交感神経作動薬の血餅強度改善に関連した全身的止血促進効果 Download PDFInfo
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Abstract
【選択図】
図8
Description
(clot) を形成するにいたることから成る過程である (Roberts et al. 2006)。凝固「カスケード」と呼ばれる現象に関与するこれらの血液成分は、一般的に、酵素的に不活性なタンパク質 (酵素前駆体またはチモーゲン) であり、活性化因子 (それ自体が、活性化された血餅因子である) の作用によってタンパク質分解酵素に変換される。そのような変換を経た凝固因子は一般に「活性因子 (active factors) 」と呼ばれ、凝固因子の名前に"a"の文字を付け加えて表記する (例:第VIIa因子)。止血のプロセスは、血管壁の損傷の結
果露出した組織因子と第VIIa因子とが複合体を形成することを介して開始する (Roberts et al. 2006)。次いでこの複合体が第IX因子と第X因子とをそれぞれの活性体に変換する
。第Xa因子は、組織因子を帯びた細胞において、限られた量のトロンビン前駆体をトロンビンに変換する。トロンビンは血小板を活性化し、また第V因子および第VIII因子をそれ
ぞれVaおよびVIIIaへと活性化する。これら二つはどちらも、トロンビンが全盛に達する
、これ以降の過程における、補助因子である。この過程は第IXa因子 (第VIIIa因子と複合体を成す) による第Xa因子の産生を含み、活性化された血小板の表面において起こる。最後にトロンビンがフィブリノーゲンをフィブリンに変換し、フィブリン血餅の生成という結果に至る。近年になって、第VII因子および組織因子が血液凝固の主要なイニシエータ
であることが明らかになってきた。
損)、または血餅因子インヒビターなど、いくつかの要因を有する出血障害の被験者にお
いてその障害に対処するために (Singh et al. 2007)、および、正常に機能する (血餅因子の欠損や凝固因子に対するインヒビターを伴わない) 血餅カスケードを有する被験者において起こっている過剰出血に対処するために、凝固能力を刺激または改善することがしばしば望まれる。そのような出血は、例えば血小板機能の欠損、血小板減少症、またはフォン・ウィルブランド病によって引き起こされ得る (Brace 2007)。手術およびその他の
形の組織損傷に関しても出血は主要な問題となる (Vaslev et al. 2002、 Hardy et al. 2005)。
1.ジアテルミー (diathermia)、クランプ、縫合、またはパッケージングによる外科的
止血技術、
2.凝固因子および血小板を含んだ、赤血球 (RBC)、血漿等の血液製剤の投与、
3.血管内治療 (コイリング)、
4.フィブリン糊を含む局所的止血配合物、トロンビンおよびその他の凝固因子を含んだパッド、血管収縮剤の局所注射、
5.リコンビナント第VIIa因子、リコンビナント第XIIIa因子、並びに、ヒト血漿から生
成された又はFVIIIおよびFIXのリコンビナント技術によって生成された因子濃縮物などの、止血促進医薬、
6.アプロチニン、トラネキサム酸、その他の抗線維素溶解性医薬 (Cheung et al. 2007)。
a) 血管内溶血性輸血反応、
b) 遅発性溶血性輸血反応、
c) 輸血関連急性肺障害 (TRALI)、
d) 輸血を介したウイルス (HTLV、HIV 1、2、肝炎B型、C型、CMV) または細菌の感染、
e) 輸血に伴う移植片対宿主反応 (TA-GVHD)、
f) 輸血後紫斑病 (PTP) (Stainsby et al. 2006)。
、5年死亡率の増加が見られる (Engoren et al. 2002)。それに加え、血液製剤の輸血は
、免疫適格性のドナー白血球がレシピエント内でいつまでも生存し続けるというマイクロキメリズムの現象を引き起こすこともあり得る (Reed et al. 2007)。
。
記載されている。その出願はさらに、それら組成物に血管収縮薬を含ませ、手術部位への
局所的な薬物送達をすることを記載している。
活性化を引き起こし、それでいて、血圧上昇およびそれによる損傷血管からの失血増加のような、治療の恩恵を相殺してしまうような副作用は回避されることを発見した。低用量の交感神経刺激アゴニストの全身投与により、トロンビン産生がより早くより強く起こり、それにより血餅の生成もより早くなり、より強くより耐久性のある血餅が得られ、その
血餅は剪断および線維素溶解性酵素に対する抵抗力もより高い。このことの結果として、低用量のアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ドブタミン、エフェドリンその他のような交感神経刺激アゴニストの全身的処置は、出血、および/または出血の危険性
を減少させると考えられる。
に血餅の強度が改善されることに関連した、止血促進活性を持つ交感神経刺激アゴニストのこれまで知られていなかった効果に関わり、また、そのようなアゴニストをコードした核酸コンストラクト、当該核酸を含有し発現するベクターおよび宿主細胞、医薬組成物、治療の使用および方法に関わる。
に全身投与するためのアドレナリン受容体アゴニストに関わる。
伝達物質のレベルが上がり、これに伴って活性凝固因子のレベルおよび線維素溶解も増加することは、運動選手についての広範な研究においても実証されている (Colman et al. 2001)。
上昇およびそれによる失血は起こらず、その一方で凝固系における止血促進効果が獲得される。アドレナリンの他にも、例えばノルアドレナリン、ドーパミン、ドブタミン、エフェドリンなど (下の記載を参照のこと) のようなその他の交感神経刺激アゴニストの投与が全身的な凝固系の活性化を引き起こすと考えられ、重要なことに、血餅の強度増加のためヒトの止血能力の改善にもつながると考えられる。血餅の強さにより、流れ出る血の剪
断力に抵抗できるかどうかが決まるため、血餅の物理的 (mechanical) な強度が止血を達成できるかどうかの決定因子となる (Kawasaki et al. 2004、Fries et al. 2006、Velik-Salchner et al. 2007、Bassus et al. 2006、Sorensen et al. 2005、Tomokiyo et al.
2003)。
(hemostatic equilibrium) は通常のレベルに戻る。その上、血餅は生成したのち永久に残るものではなく、アドレナリン投与がもたらす生成速度の上昇および耐久力の増加により凝固と線維素溶解との間の平衡が移動するというだけであって、それでもやはり凝固と線維素溶解との間の平衡が存在していることには変わらない。
む。失血の減少は身体全体へのストレスを緩和するため被験者にとっても有益であり、血液および/または血液製剤を受けることにより起こり得る、医療従事者およびその他の当
業者に知られる有害作用も避けられ、および/または最小限にとどめられる。個々の処置
における血液/血液製剤の使用は省けるか又はごくわずかで済むため、当然のことながら
費用の節約になり、従って交感神経刺激アゴニストの投与は経済的な側面においても魅力を持つ。
、アゴニスト非投与時と比較してより物理的強度および安定度があると共に線維素溶解に対する抵抗も向上したような血餅がより早く形成されることを意味するよう用いられる。
説は実施例1を参照のこと。
経刺激アゴニストの投与により血餅の強度および/または安定度を正常域 (単数または複
数) の上限の方にシフトさせることである。
餅安定度はTEGから導き出されるパラメータである溶解 (Lysis) AUCによって、測定する
ことができる。最大振幅 (MA) パラメータは、最大血餅強度すなわち血餅の最大弾性モード (elastic modus) を反映する。溶解曲線下の面積、すなわちMAが得られた以降の曲線
の下の面積 (溶解AUC) は、線維素溶解の程度を反映する (図2参照)。ひとつの手順の中
で、血餅の強度および安定度の両方を測定することもできるし、安定度または強度のどちらかというように一つのパラメータだけを追うこともできる。本発明の対象の一つは、MAで測定される血餅強度を、交感神経刺激アゴニスト投与前と比較して105%、例えば110%、例えば115%、例えば120%、例えば125%、例えば130%、例えば135%、例えば140%、例えば145%、例えば150%、例えば155%、例えば160%、例えば165%、例えば170%、例えば175%、例えば180%、例えば185%、例えば190%、例えば195%、例えば200%あるいはそれ以上に増加させることである。同様に、血餅の安定度が溶解AUCを増加させることも本発明の対象の一つ
である。このパラメータはTEG解析と共に、例えば組織プラスミノーゲン活性化因子 (tPA) を加えた後に測定でき、従って、本発明の対象の一つは、溶解AUCにより測定される血
餅安定度を交感神経刺激アゴニストの投与前と比較して105%、例えば110%、例えば115%、例えば120%、例えば125%、例えば130%、例えば135%、例えば140%、例えば145%、例えば150%、例えば155%、例えば160%、例えば165%、例えば170%、例えば175%、例えば180%、例えば185%、例えば190%、例えば195%、例えば200%あるいはそれ以上に増加させることである。
こり得るような規模の出血発症のあらゆるものを含んで意味し、それは、手術およびその他の形の被験者の組織損傷に関連し、制御の範囲を超えた過剰な出血を含む。
ス、ブタ、ウシ、ヤギ、ネコ、ウサギ、ラット、モルモット、ハムスター、ウマ、サル、ヒツジ、その他ヒト以外の哺乳類を含む。
防的に投与することも「治療」という用語に含まれる。
上記で明らかなように、本発明による交感神経刺激アゴニストを用いた治療は、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドブタミン、エフェドリン、ドーパミンなどを含む (下記参照)。しかしながら、ここにおいて互換的に用いられる「交感神経作動薬」または「交感
神経刺激アゴニスト」は、ノルアドレナリン (ノルエピネフリン) およびアドレナリン (エピネフリン) と同じまたは類似の活性を持つあらゆる医薬化合物を含むと予測される。主に末梢的作用 (peripheral action) を有するこの化合物のグループは、以下のように
分類できる:
・接合部前神経末端 (prejunctional nerve ends) から伝達物質を放出させることによって、または、シナプス接合部からのその除去を抑制することによって作用する、間接作用的な交感神経作動薬。
らゆる交感神経刺激アゴニストが、被験者の出血の治療および/または予防における使用
のための本発明に関係する。そのような交感神経刺激アゴニストは、上記の受容体の内のいずれか一つまたは複数に対するリガンドであるアゴニストを含むがそれらに限定されない。交感神経刺激アゴニストには上記の受容体の内の一つまたは複数に対して特異的なものもある。例えば、特定のアゴニストはアルファ-1特異的であり得、あるいは、アルファ特異的すなわち既知の2つのアルファ受容体のどちらにも結合するアゴニストでもあり得
、あるいは、あらゆるアドレナリン受容体と相互作用することができるアゴニストでもあり得る (そのような例の一つはアドレナリンである)。本発明に関係するこれら全ての種
類の交感神経作動薬の例には以下のものが含まれるが、それらに限定されない:アドレナ
リン (エピネフリン)、ノルアドレナリン (ノルエピネフリン)、フェニレフリン、メトキサミン、シラゾリン、キシロメタゾリン、メチルノルエピネフリン、オキシメタゾリン、デクスメデトミジン、クロニジン、ロフェキシジン、キシラジン、チザニジン、グアンファシン、グアナベンズ、グアノキサベンズ、グアネチジン、メチルドパ、アミデフリン、アミトラズ、アニソダミン、アプラクロニジン、ブリモニジン、シラゾリン、デトミジン、デクスメデトミジン、エルゴタミン、エチレフリン、インダニジン、ロフェキシジン、メデトミジン、メフェンテルミン、メタラミノール (例えばアラミン)、メトキサミン、
ミドドリン、ミバゼロール、ナファゾリン、ノルフェネフリン、オクトパミン、オキシメタゾリン、フェニルプロパノールアミン、リルメニジン、ロミフィジン、シネフリン、タリペキソールおよびチザニジン、ドーパミン (例えばイントロピン) ドブタミン、ドブトレックス、イソプロテレノール、サルブタモール (米国におけるアルブテロール)、ビト
ルテロールメシレート、フォルモテロール、イソプレナリン、レバルブテロール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、リトドリン、フェノテロール、クレンブテロール、L-796568、アミベグロン、ソラベグロン、アルブタミン、ベフノロール、ブロモアセチルアルプレノロールメンタン、ブロキサテロール、シマテロール、シラゾリン、デノパミン、ドペキサミン、エチレフリン、ヘキソプレナリン、ヒゲナミン、イソエタリン、イソクスプリン、マブテロール、メトキシフェナミン、ニリドリン、オキシフェドリン、ピルブテロール、プレナルテロール、プロカテロール、ラクトパミン、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、トレトキノール、ツロブテロール、キサモテロール、ならびにジンテロール。これらの化合物の商品名は会社によって、また、国によって異なり得る。上記の化合物またはその他の交感神経刺激アゴニストの別名も本発明の範囲に含まれる。
化合物はアルファ‐1アドレナリン受容体のアゴニストを含み、それには例えば以下のよ
うなものがあるがそれらに限定されない:アドレナリン (エピネフリン)、ノルアドレナリン (ノルエピネフリン)、フェニレフリン、メトキサミン、シラゾリン、キシロメタゾリ
ン、メチルノルエピネフリン、およびオキシメタゾリン;また、以下のようなアルファ‐2
アドレナリン受容体アゴニストを含むがそれらに限定されない:アドレナリン (エピネフ
リン)、ノルアドレナリン (ノルエピネフリン)、デクスメデトミジン、クロニジン、ロフェキシジン、キシラジン、チザニジン、グアンファシン、グアナベンズ、グアノキサベンズ、グアネチジン、およびメチルドパ;また、両アルファ受容体と相互作用する (ベータ
受容体と相互作用する例もある) 以下の例ようなアゴニストを含むが、やはりそれらに限定されない:アミデフリン、アミトラズ、アニソダミン、アプラクロニジン、ブリモニジ
ン、シラゾリン、デトミジン、デクスメデトミジン、エピネフリン、エルゴタミン、エチレフリン、インダニジン、ロフェキシジン、メデトミジン、メフェンテルミン、メタラミノール、メトキサミン、ミドドリン、ミバゼロール、ナファゾリン、ノルエピネフリン、ノルフェネフリン、オクトパミン、オキシメタゾリン、フェニルプロパノールアミン、リルメニジン、ロミフィジン、シネフリン、タリペキソール、およびチザニジン。
きる交感神経刺激アゴニストの例にはベータ受容体と相互作用するアゴニストがあり、これらは以下のものを含むがそれに限定されない:例えばノルアドレナリン、イソプレナリン、ドブタミン、ドブトレックス、およびイソプロテレノール (β1およびβ2) を含むがそれらに限定されないベータ1アドレナリン受容体に結合するアゴニスト;例えばサルブタモール (米国におけるアルブテロール)、ビトルテロールメシレート、フォルモテロール
、イソプレナリン、レバルブテロール、メタプロテレノール、サルメテロール、テルブタリン、リトドリン、フェノテロール、イソプロテレノール (β1およびβ2)、およびクレ
ンブテロールを含むがやはりそれらに限定されないベータ‐2アドレナリン受容体アゴニ
スト;以下の非限定的な例に挙げられるようなベータ‐3アドレナリン受容体に結合するアゴニスト:L-796568、アミベグロン、ソラベグロン、ノルアドレナリン、アドレナリン、
およびイソプレナリン;ベータ受容体のいずれにも結合できる (アルファ受容体にも結合
する例もある) 交感神経刺激アゴニストであり、そのリストには以下のものが含まれるがそれらに限定されない:アルブタミン、ベフノロール、ブロモアセチルアルプレノロール
メンタン、ブロキサテロール、シマテロール、シラゾリン、デノパミン、ドペキサミン、エピネフリン、エチレフリン、ヘキソプレナリン、ヒゲナミン、イソエタリン、イソクスプリン、マブテロール、メトキシフェナミン、ニリドリン、オキシフェドリン、ピルブテロール、プレナルテロール、プロカテロール、ラクトパミン、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、トレトキノール、ツロブテロール、キサモテロール、およびジンテロール。
感神経刺激アゴニストとも呼ぶアドレナリン受容体アゴニストを提供することは本発明の対象の一つである;そのような化合物の例は上記した。
または複数に作用するいかなる内在性または外来性のアゴニスト物質でもあり得る。さらに、当該アゴニスト物質は、交感神経系のα1、α2、β1、β2、β3アドレナリン受容体
のいずれか一つまたは複数に作用する、ヒト、非ヒト、リコンビナント、または他の任意の手段で製造されたアゴニスト物質のいかなるものをも含み得る。
ニストは、少なくとも一つのアドレナリン受容体サブタイプに結合することができるアゴニストを含むがそれらに限定されない。
アゴニストは、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドブタミン、ドブトレックス、およびドーパミン、並びにそれらの代謝産物および化学的に関連したそれらの合成誘導体を含む
がそれに限定されない。
またはノルアドレナリンおよび/またはドブタミンを含む。これらの物質の類似体 (Analogs) も本発明において有用であり得る。
ゼン-1,2-ジオールである化合物を意味する。
式I:
式II:
きる交感神経作動薬ならいかなるものでも、有意な止血促進作用を有すると考えられる。従って、交感神経刺激アゴニストの止血効力、および/またはその必要用量を試験する一
つの方法は以下の工程を含む:
a) 被験者、および/または患者から採取した血液サンプルに、試験する交感神経刺激アゴニストを投与すること、
b) 被験者からの血液サンプルにTEG解析を行うこと、
c) r値 (血餅時間)、k値 (血餅キネティクス)、アングル (Angle) もしくはアルファ (血餅形成の速度を表す) MA、最大振幅 (最大物理的血餅強度)、溶解AUC (線維素溶解曲線下の面積AUC) および/または線維素溶解時間 (LY) のような、しかしそれらに限定されない、少なくとも一つの測定パラメータを、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリン投
与後の同じパラメータと比較すること、
ここで、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリンについて得られるパラメータは、交
感神経刺激アゴニストの試験がされるのと同じ被験者から得ても良いし、または事前に得た基準の値/パラメータであっても良い。
験者に投与してその作用を繰り返し試験した上で得られた値と理解される。あるいは、基準値は、アドレナリンを別の濃度で投与した場合の作用に基づくこともあり得、それは、その交感神経刺激アゴニストにどのような効果が望まれるかによって、例えば1マイクロ
グラム/kg/時間から10マイクログラム/kg/時間の間のアドレナリン濃度であり得るがそれに限定されない。
血液サンプルが被験者のどこから採取されたかということに関係する付加的な工程を任意で含み得る。すなわちそれは血液サンプルが動脈から採られたのか静脈から採られたのかということであり、それによって、基準値 (単数または複数) を定めるためのサンプル (単数または複数) も同じ動脈または静脈から採ったものを用いて精度を確実にしなければ
ならない。
方法は、さらに以下の工程を含み得る:
a) 被験者および/または被験者から採取された静脈血もしくは動脈血サンプルに、試験する交感神経刺激アゴニストを投与すること、
b) 被験者からの血液サンプルにTEG解析を行うこと、
c) r値 (血餅時間)、k値 (血餅キネティクス)、アングル (Angle) もしくはアルファ (血餅形成の速度を表す) MA、最大振幅 (最大物理的血餅強度)、溶解AUC (線維素溶解曲線下の面積AUC) および/または線維素溶解時間 (LY) のような、しかしそれらに限定されない、少なくとも一つの測定パラメータを、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリン投
与後の静脈血または動脈血サンプル (このサンプルはa) と同じ採取源から採取される)
について測定した同じパラメータと比較すること、
ここで、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリンについて得られるパラメータは、交
感神経刺激アゴニストの試験がされるのと同じ被験者から得ても良いし、または事前に得た基準の値/パラメータであっても良い。
験者に投与してその作用を繰り返し試験した上で得られた値と理解される。
以下のようなことがある:r値 (血餅時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、ア
ングルもしくはアルファ (血餅形成の速度を表す) の増加、および/またはMA、最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加、溶解AUC (線維素溶解曲線下の面積AUC) の増加、および/または線維素溶解時間 (LY) の増加。好ましくは、本発明の交感神経刺激アゴニストは、投与される被験者の血液における一つ以上のTEG測定可能パラメータを変化させることが
できる物質であり、それには例えばr値 (血餅時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、アングルもしくはアルファ (血餅形成の速度を表す) の増加、および/またはMA、
最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加などがある。最も好ましくは、本発明の交感神経刺激アゴニストは、投与される被験者の血液において、r値 (血餅時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、およびMA、最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加を起こすことにより、これら全てのTEG測定可能パラメータを変化させる。
で投与でき、ドーパミンはアドレナリンおよびノルアドレナリンに対して10〜100倍高い用量 (例えば30〜300マイクログラム/kg/時間) で、ドブタミンはアドレナリンおよびノ
ルアドレナリンに対して10〜100倍高い用量 (例えば30〜300マイクログラム/kg/時間) で投与し得ることが見出された。
アドレナリンが従来使われている用途の一つは、心停止、アナフィラキシーショック、および心拍出量 (cardiac output) の減少または欠損につながるその他の不整脈の治療である。アドレナリンの作用は、α1‐アドレナリン受容体による血管収縮を介して末梢抵
抗を増加させ、血液を身体の中心 (core) に分路させる (shunted) こと、および、心拍
数および出量 (心拍の速度および威力 (pronouncement) ) の増加というβ1‐アドレナリン受容体についての反応であり、このことがもたらす諸々の結果の一つとして血圧上昇がある。特にベータ‐1を介する反応 (心拍数増加、心拍出量増加、血圧上昇) は、結果と
して、血液が体外に押し出される率を高めるため、出血している被験者にとって有害である。驚くべきことに、心停止の治療のために投与される用量の100〜1000倍低い用量でア
ドレナリンを投与すると、血液の止血能力が向上することを本発明の発明者は発見した。もし、不整脈、特に頻脈を防ぐことをあえて求めるならば、交感神経刺激アゴニストと共にベータ‐1遮断薬を同時投与することを含む本発明の一態様によりその目的が果たされ
る。
リンの好ましくない副作用を遮断するため、アドレナリン単独で得られるものより優れた止血促進応答を可能にする。
る化合物、すなわちベータ遮断薬と組み合わせて、交感神経刺激アゴニストを投与することに関する。
な、血液脳関門を越えるβ‐遮断薬においては) 中枢神経系の交感神経性活性を減少させる効果が関与すると見られる。ベータ遮断薬は、ベータ‐アドレナリン受容体遮断薬、ベータ‐アドレナリン拮抗薬、またはベータアンタゴニストとしても知られる。
の内の1つまたは複数のものの作用を遮断することができるあらゆる化合物が本発明に関
連する。被験者における出血の予防および/または治療のために交感神経刺激アゴニスト
と組み合わせて使用し得るベータ遮断薬の例は以下のものを含むがそれらに限定されない:アセブトロール、アルプレノロール、アモスラロール、アロチノロール、アテノロール
、ベフノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブシンドロール、ブニトロロール、ブプラノロール、ブトキサミン、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリロロール、エスモロール (ブレビブロック)、インデ
ノロール、ラベタロール、ランジオロール、レボベタキソロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール (セロケン)、ナドロール、ネビボロー
ル、ニプラジロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、タリノロール、タータロロール、チリソロール、およびチモロール、ならびに、上述したものを含むその他の既知または未発見の化学的または生物学的物質もしくは化合物。これらの化合物の商品名は会社によって、また、国によって異なり得る。上記の化合物またはその他のベータ遮断薬の別名も本発明の範囲に含まれる。
薬と組み合わせて交感神経刺激アゴニストを投与することに関し、ここでベータ遮断薬は非選択的な薬剤 (すなわち、複数のベータアドレナリン受容体に結合することができ、またはそれらの作用を遮断することができる) であり、それには例えばアルプレノロール、カルテオロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、ナドロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、およびチモロールなどがあるがこれらに限定されない。
断薬と組み合わせて交感神経刺激アゴニストを投与することに関し、ここでベータ遮断薬は選択的な薬剤 (すなわち、一つの特定のベータアドレナリン受容体に結合またはそれを遮断する薬剤) であり、そのような薬剤には以下のものが含まれるがそれらに限定されない:アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、エスモロール、
メトプロロール (セロケン)、ネビボロール、アモスラロール、ランジオロール、および
チリソロールのようなβ1‐選択的薬剤;または、ブトキサミンのようなβ2‐選択的薬剤;またはベータ3選択的薬剤。
ータ‐1受容体に限定される、ベータ‐1受容体遮断薬である。化合物の心選択性を計算する方法は当業者に知られている。一般的にはそれは、与えられたその化合物のベータ‐1
およびベータ‐2受容体に対する親和性の間の関係であり、ベータ‐1に対して高親和性 (すなわちベータ‐2に対するよりも高い親和性) であることが好ましい。さらに、好まし
いベータ‐1受容体遮断薬はT1/2 (半減期) が3〜9分であり、それにより初回負荷量 (loading dose) の投与後1〜3分間は十分な遮断効果が得られ、同様に、投与停止後は迅速に
効果を解消できる。従って、被験者における出血の予防および/または治療のために交感
神経刺激アゴニストと組み合わせて使用するのに最も好ましいベータ遮断薬は、アセブトロール、アテノロール、ベタキソロール、ビソプロロール、エスモロール、メトプロロール (セロケン)、ネビボロール、アモスラロール、ランジオロール、およびチリソロール
のようなβ1 (ベータ1) ‐選択的薬剤から選び得る。
よび/またはβ‐アドレナリン受容体に対してアゴニスト作用を有するいかなるアゴニス
トをも含み得、それらには例えばアドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ドブタミン、ドブトレックス、エフェドリン、並びに、上述したものを含むその他の既知または未発見の化学的または生物学的物質もしくは化合物などがあるがそれらに限定されない。
上、例えば3つ以上、4つ以上、5つ以上の組合せでもあり得る。
またはノルアドレナリンおよび/またはドブタミンを含み、例えばアルプレノロール、カ
ルテオロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、ナドロール、オク
スプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロール、およびチモロールなどの、しかしこれらに限定されない、非選択的薬剤 (すなわち、複数のベータアドレナリン受容体に結合することができ、またはそれらの作用を遮断することができる薬剤) など (これらに限定されない) の、少なくとも一つのベータ遮断薬と組み合わせて投与される。
たはノルアドレナリンおよび/またはドブタミンを含み、例えばアセブトロール、アテノ
ロール、ベタキソロール、ビソプロロール、エスモロール、メトプロロール (セロケン)
、ネビボロール、アモスラロール、ランジオロール、およびチリソロールのような (しかしこれらに限定されない) β1‐選択的薬剤;または、ブトキサミンのようなβ2‐選択的
薬剤;またはベータ3選択的薬剤、などの、少なくとも一つのベータ遮断薬と組み合わせて投与される。
リンおよび/またはドブタミンを含み、例えばセロケン、エスモロール、およびランジオ
ロールのような、しかしこれらに限定されない、高い心選択性 (すなわちβ1/β2比) を
有し半減期が短い少なくとも一つのベータ遮断薬と組み合わせて投与される。
またはノルアドレナリンおよび/またはドブタミンを含み、ベータ遮断薬はセロケンおよ
び/またはエスモロールおよび/またはランジオロールである。アドレナリンおよび/また
はノルアドレナリンおよび/またはドブタミン並びにセロケンおよび/またはエスモロールおよび/またはランジオロールは、被験者における出血を予防または治療するために投与
される。
るかの例を下に示す。
ニストを含有する錠剤として、投与することができる。あるいは、セロケンは1mg〜40mg
の用量で一回でまたは何回かに分けて非経口的に投与することができ、または、10〜150ml/時間 (1 mg/ml) の率で静脈投与することができる。同様に、エスモロール (商品名ブ
レビブロック) は、0.1〜5.0 mg/kg、例えば0.5 mg/kgの静脈ボーラス注入として、およ
び/または、0.01〜1 mg/kg/分、例えば0.05〜0.3 mg/kg/分の静脈からの初期投与もしく
は継続投与として、投与することができる。同様に、ランジオロールは0.01〜5 mg/kg/分、例えば0.1〜0.5 mg/kg/分の用量の静脈投与により、または、1 mg〜20 mgのボーラス注入として投与できる。当業者には知られているように、ベータ遮断薬の用量は必要に応じて増加させ得る。
アドレナリンは血清中のカリウム濃度を下げる作用を有することが知られる。血漿中のカリウムの正常基準値は3,2 - 4,7 mmol/l、血清中では 3,5 - 5,0 mmol/lである。軽度
の低カリウム血症 (血液中のカリウム濃度が低下すること) では血漿カリウム濃度が>3.0
mmol/Lであり、カリウム濃度が<3.0 mmol/Lになると重度な低カリウム血症と定義される。エピネフリンは、被験者における出血の予防および/または治療のために投与される用
量において、カリウム濃度を約3.3 mmol/l程度にまで低下させるため、低カリウム血症を引き起こすことは予想されない。そうではあるものの、本発明の一実施形態は1 mmol/Lから30 mmol/L、または1.5 mmol/Lから25 mmol/L、または2 mmol/Lから20 mmol/L、または2.5 mmol/Lから15 mmol/L、または3 mmol/Lから10 mmol/L、または4 mmol/Lから5 mmol/L
の濃度、またはそれに相当する量において、カリウムを含む。好ましくは、交感神経刺激性化合物の作用に逆らって血漿カリウム濃度を正常域内に維持するような量でカリウムは含まれる。「正常域」とは、ヒトにおいて見受けられ薬学的/医学的に許容される範囲の
カリウム濃度であり得、または、治療開始前にその個人において測定された血漿中カリウム濃度がその測定値のレベルに維持されるように個別に決められるものでもあり得る。
も一つを投与することを含む:アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ドブタミ
ン、ドブトレックス、およびエフェドリン。最も好ましくは、1 mmol/Lから30 mmol/Lの
間の濃度のカリウムと組み合わせてアドレナリンおよび/またはノルアドレナリンが投与
される。
めに、1 mmol/Lから30 mmol/Lの間の濃度のカリウムをさらに含む剤形によって、交感神
経刺激アゴニストをベータ遮断薬と組み合わせて投与することに関する。
ブトレックス、およびエフェドリンの内の少なくとも一つの交感神経刺激アゴニストを投与することを含む。最も好ましくは、セロケン、エスモロール、ランジオロールおよび/
またはプロパノロールの内のいずれか一つのベータ遮断薬と共に、1 mmol/Lから30 mmol/Lの間の濃度のカリウムとさらに組み合わせて、アドレナリンおよび/またはノルアドレナリンが投与される。
よい。
はベータ遮断薬の投与と同時に終了する。
アゴニストの投与は被験者に対してなされて一定の全身的アゴニスト濃度を達成する。投与の方法は、経腸的、例えば経口、舌下、胃、もしくは直腸投与を含み、および/また
は非経口的、すなわち静脈内、筋肉内、皮下、鼻腔内、肺内、直腸内、膣内、もしくは腹腔内投与をも含む。皮下および静脈内の非経口投与が一般的には好ましい。そのような投与のための適当な剤形は従来技術により調製し得る。当該化合物は吸入、すなわち鼻腔内および経口吸入によっても投与し得る。そのような投与のための適当な剤形、例えばエアロゾル処方または定量噴霧式吸入器は、従来技術により調製し得る。
で投与される。以下に示す用量は、どの非経口投与ルートであるかに関わらず同様の桁におさまると考えられる。
単一または反復の急速投与 (bolus dose) においては0.1μg/kgから約50μg/kgの範囲内
、例えば約0.5μg/kgから約50μg/kg、例えば約1マイクログラム/kg から50マイクログラム/kg、例えば2マイクログラム/kgから20 マイクログラム/kg、2.5 マイクログラム/kgから15マイクログラム/kg、3 マイクログラム/kgから14 マイクログラム/kgまたは3.5 マイクログラム/kgから13 マイクログラム/kg、または4 マイクログラム/kgから12 マイクロ
グラム/kg、または4.5 マイクログラム/kgから11 マイクログラム/kg、または5 マイクログラム/kgから10 マイクログラム/kg、または5.5 マイクログラム/kgから9 マイクログラム/kg、または6 マイクログラム/kgから8 マイクログラム/kgである。あるいは、非経口
、特に静脈内、筋肉内、および/または皮下ルートの、単一または反復の急速投与は、0.01マイクログラム/kgから100マイクログラム/kgの範囲内、例えば0.02マイクログラム/kg
から90マイクログラム/kg、例えば0.03マイクログラム/kgから80マイクログラム/kg、例
えば0.04マイクログラム/kgから70マイクログラム/kg、例えば0.05マイクログラム/kgか
ら60マイクログラム/kg、例えば0.06マイクログラム/kgから50マイクログラム/kg、例え
ば0.07マイクログラム/kgから40マイクログラム/kg、例えば0.08マイクログラム/kgから30マイクログラム/kg、例えば0.09マイクログラム/kgから27.5マイクログラム/kg、例えば0.1マイクログラム/kgから25マイクログラム/kg、例えば0.2マイクログラム/kgから24マ
イクログラム/kg、例えば0.2マイクログラム/kgから23マイクログラム/kg 例えば0.3マイクログラム/kgから22マイクログラム/kg、例えば0.4マイクログラム/kgから21マイクログラム/kg、例えば0.5マイクログラム/kgから20マイクログラム/kg、例えば0.6マイクログ
ラム/kgから19マイクログラム/kg、例えば0.7マイクログラム/kgから18マイクログラム/kg、例えば0.8マイクログラム/kgから17マイクログラム/kg、例えば0.9マイクログラム/kgから16マイクログラム/kg、例えば1マイクログラム/kgから15マイクログラム/kgである。あるいは、当該間隔は、1マイクログラム/kgから20マイクログラム/kgの間、1.5マイクログラム/kgから19.5マイクログラム/kg、例えば2マイクログラム/kgから19マイクログラム/kg、例えば2.5マイクログラム/kgから18.5マイクログラム/kg、例えば3マイクログラム/kgから18マイクログラム/kg、例えば3.5マイクログラム/kgから17.5マイクログラム/kg、例えば4マイクログラム/kgから17マイクログラム/kg、例えば4.5マイクログラム/kgから16.5マイクログラム/kg、例えば5マイクログラム/kgから16マイクログラム/kg、例えば5.5マイクログラム/kgから15.5マイクログラム/kg、例えば6マイクログラム/kgから15マイクログラム/kg、例えば6.5マイクログラム/kgから14.5マイクログラム/kg、例えば7マイク
ログラム/kgから14マイクログラム/kg、例えば7.5マイクログラム/kgから13.5マイクログラム/kg、例えば8マイクログラム/kgから13マイクログラム/kg、例えば8.5マイクログラ
ム/kgから12.5マイクログラム/kg、例えば9マイクログラム/kgから12マイクログラム/kg
、またはこれらの間のあらゆる間隔であり得る。あるいは、交感神経刺激アゴニストのアドレナリンおよびノルアドレナリンについての、非経口投与、特に静脈内注入における用量は、1マイクログラム/kgから10マイクログラム/kgの範囲内、または1.5マイクログラム/kgから9.5マイクログラム/kg、または2マイクログラム/kgから9マイクログラム/kg、ま
たは2.5から8.5マイクログラム/kg、または2.5マイクログラム/kgから8.5マイクログラム/kg、または3マイクログラム/kgから8マイクログラム/kg、または3.5マイクログラム/kg
から7.5マイクログラム/kg、または4マイクログラム/kgから7マイクログラム/kg、またはこれらの間のあらゆる間隔であり得る。
ついては約1マイクログラム/kgである。
の急速投与については約2マイクログラム/kgである。
速投与については約3マイクログラム/kgである。
の急速投与については約4マイクログラム/kgである。
の急速投与については約5マイクログラム/kgである。
の急速投与については約6マイクログラム/kgである。
の急速投与については約7マイクログラム/kgである。
の急速投与については約8マイクログラム/kgである。
の急速投与については約9マイクログラム/kgである。
ば120 minかそれ以上毎にすることができる。例えば、急速投与は、外傷が起きた時から
病院その他の治療施設に到達する時まで、適当な間隔をおきながら、被験者になされ得る。
から90 マイクログラム/kg/時間、例えば0.03マイクログラム/kg/時間から80 マイクログラム/kg/時間、例えば0.04マイクログラム/kg/時間から70 マイクログラム/kg/時間、例
えば0.05マイクログラム/kg/時間から60 マイクログラム/kg/時間、例えば0.06マイクロ
グラム/kg/時間から50 マイクログラム/kg/時間、例えば0.07マイクログラム/kg/時間か
ら40 マイクログラム/kg/時間、例えば0.08マイクログラム/kg/時間から30 マイクログラム/kg/時間、例えば0.09マイクログラム/kg/時間から27.5 マイクログラム/kg/時間、例
えば0.1マイクログラム/kg/時間から25 マイクログラム/kg/時間、例えば0.2マイクログ
ラム/kg/時間から24 マイクログラム/kg/時間、例えば0.2マイクログラム/kg/時間から23
マイクログラム/kg/時間例えば0.3マイクログラム/kg/時間から22 マイクログラム/kg/時間、例えば0.4マイクログラム/kg/時間から21 マイクログラム/kg/時間、例えば0.5マイ
クログラム/kg/時間から20 マイクログラム/kg/時間、例えば0.6マイクログラム/kg/時間から19 マイクログラム/kg/時間、例えば0.7マイクログラム/kg/時間から18 マイクログ
ラム/kg/時間、例えば0.8マイクログラム/kg/時間から17 マイクログラム/kg/時間、例えば0.9マイクログラム/kg/時間から16 マイクログラム/kg/時間、例えば1マイクログラム/kg/時間から15マイクログラム/kg/時間である。あるいは、当該間隔は、1マイクログラム/kg/時間から20マイクログラム/kg/時間の間、1.5マイクログラム/kg/時間から19.5マイ
クログラム/kg/時間、例えば2マイクログラム/kg/時間から19マイクログラム/kg/時間、
例えば2.5マイクログラム/kg/時間から18.5マイクログラム/kg/時間、例えば3マイクログラム/kg/時間から18マイクログラム/kg/時間、例えば3.5マイクログラム/kg/時間から17.5マイクログラム/kg/時間、例えば4マイクログラム/kg/時間から17マイクログラム/kg/時間、例えば4.5マイクログラム/kg/時間から16.5マイクログラム/kg/時間、例えば5マイクログラム/kg/時間から16マイクログラム/kg/時間、例えば5.5マイクログラム/kg/時間か
ら15.5マイクログラム/kg/時間、例えば6マイクログラム/kg/時間から15マイクログラム/kg/時間、例えば6.5マイクログラム/kg/時間から14.5マイクログラム/kg/時間、例えば7
マイクログラム/kg/時間から14マイクログラム/kg/時間、例えば7.5マイクログラム/kg/
時間から13.5マイクログラム/kg/時間、例えば8マイクログラム/kg/時間から13マイクロ
グラム/kg/時間、例えば8.5マイクログラム/kg/時間から12.5マイクログラム/kg/時間、
例えば9マイクログラム/kg/時間から12マイクログラム/kg/時間、またはこれらの間のあ
らゆる間隔であり得る。あるいは、交感神経刺激アゴニストのアドレナリンおよびノルアドレナリンについての、非経口投与、特に静脈内注入における用量は、1マイクログラム/kg/時間から10マイクログラム/kg/時間の範囲内、または1.5マイクログラム/kg/時間から9.5 マイクログラム/kg/時間、または2マイクログラム/kg/時間から9 マイクログラム/kg/時間、または2.5 から8.5 マイクログラム/kg/時間、または2.5マイクログラム/kg/時間から8.5 マイクログラム/kg/時間、または3マイクログラム/kg/時間から8 マイクログラ
ム/kg/時間、または3.5マイクログラム/kg/時間から7.5 マイクログラム/kg/時間、また
は4マイクログラム/kg/時間から7マイクログラム/kg/時間、またはこれらの間のあらゆる間隔であり得る。
までもなり得る。アドレナリンおよび同様の化合物の代謝回転の早さのため、当該用量は、蓄積する危険を伴うことなく連続的に投与することができる。従って、本発明の対象の一つは、出血の予防または治療のために、1分間より長く、例えば5分間、例えば10分間、例えば15分間、例えば20分間、例えば25分間、例えば30分間、例えば35分間、例えば40分間、例えば45分間、例えば50分間、例えば55分間、例えば60分間、例えば65分間、例えば70分間、例えば75分間、例えば80分間、例えば85分間、例えば90分間、例えば95分間、例えば100分間、例えば105分間、例えば110分間、例えば120分間、例えば130分間、例えば140分間、例えば150分間、例えば160分間、例えば170分間、例えば180分間、例えば190分
間、例えば200分間、例えば210分間、例えば220分間、例えば230分間、例えば240分間ま
たはそれ以上に渡って、被験者に注入をすることである。
けるドーパミン、ならびに、アドレナリンおよびノルアドレナリンの10〜100倍高い用量 (30-300マイクログラム/kg/時間) におけるドブタミンが、上記の用量のアドレナリンお
よびノルアドレナリンに相当する。この情報に基づき当業者は適切な用量を選ぶことができると考えられる。
の組合せの、一回または複数回の投与は、治療を担当する医師が選択する用量レベルおよび用量パターンにおいて行うことができる。
ベータ遮断薬の初回負荷量を投与し始めその後注入を続かせることにより防止される。従って、交感神経刺激アゴニストおよびベータ遮断薬 (以下の例ではベータ遮断薬の方が代謝回転が遅い) ならびに任意で加えられるカリウムの代謝回転率の違いにより、遮断薬の投与を交感神経刺激アゴニスト投与の数分前 (1分から5分の間) に開始し、治療の終わりの方においても同様に、例えば交感神経刺激アゴニストの投与を止める5分から20分前に
遮断薬の投与をまず停止させる、というような投与をすることができる。カリウムは交感神経刺激アゴニストと同時に投与することができる。
一定の時間後に軽減され、従って、交感神経刺激アゴニストの血行動態上の効果が軽減した時に心臓性のベータ受容体の遮断が元に戻るよう、遮断薬の投与は調節される。従って、手術の手順が完結し出血が制御下に収まるいくらか前に交感神経刺激アゴニスト/ベー
タ遮断薬の注入を停止することが可能であり、その場合、手術の30〜60分後には当該製品の止血促進作用はTEG MAによって測定できなくなっている。
本発明はまた、一つまたは複数の交感神経刺激アゴニスト、および一つまたは複数の薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物にも関する。そのような薬学的に許容される担体または賦形剤、および適切な医薬製剤法は、当該技術分野においてよく知られている (例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy 1995, edited by E. W. Martin, Mack Publishing Company, 19th edition, Easton, Paを参照)。好ましい実施形態においては、交感神経作動薬の変型が非経口組成物として調製される。そのように非経口的に投与できる組成物を調製する方法も、当業者にとっては既知であるか自明であり、より詳細には例えばRemington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa (1990) に記述されている。ここにおいて、「薬学的に許容される」という用語は、投与される被験者において不都合な作用を引き起こすことのない担体または賦形剤を意味する。
当該化合物の薬学的に許容される塩もまた、もしそれが調製可能ならば、本発明に含まれるものとする。これらの塩は医薬的な使用へのアプリケーションにおいて許容されるものである。これは、当該塩が親化合物 (parent compound) の生物学的活性を保ち、かつ
疾患治療におけるアプリケーションおよび使用において不都合な又は有害な作用を有しないことを意味する。
由来するもの、ならびに、有機酸、例えば酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、p-トルエンスルホン酸およびアリールスルホン酸に由来するものを含む。
0.4%または0.5%のグリシン、およびその他同類のものなど、様々な水性担体が使用され得る。通常は、当該組成物は0.9% w/wの塩化ナトリウム水溶液に相当する浸透圧を有することが目標となる。さらに、当業者には知られているように、投与ルートに特異的に依存して、pHはpH 7.4を中心として適当な範囲で調節し得る。当該組成物は、よく知られた従来の滅菌法により滅菌できる。結果として得られた水溶液は、使用可能なようにパッケージ化されるか、または無菌環境下で濾過され凍結乾燥され、当該凍結乾燥調製物は投与に先立って無菌水溶液と組み合わされる。
機エステル (例えばオレイン酸エチル) を含み、保存剤、湿潤剤、乳化剤もしくは懸濁剤、安定化剤、および/または分散剤のような製剤化剤 (formulatory agents) を含み得る
。あるいは、活性成分は、無菌状態で無菌固形物を分離することによって、または溶液を凍結乾燥することによって得られ、使用前に適当な媒体 (例えば発熱物質非含有の滅菌水) によって再構成するための粉末状でもあり得る。
塩、およびトリエタノールアミン塩を含み、適した洗剤 (detergents) は (a) 例えばジ
メチルジアルキルアンモニウムハライドおよびアルキルピリジニウムハライドのようなカチオン性洗剤、 (b) 例えばアルキル、アリール、およびオレフィンスルフォネート、ア
ルキル、オレフィン、エーテル、およびモノグリセリドサルフェート、ならびにスルホサクシネートのようなアニオン性洗剤、 (c) 例えば脂肪酸アミンオキシド、脂肪酸アルカ
ノールアミド、およびポリオキシエチレンポリプロピレン共重合体のような非イオン性洗剤、 (d) 例えばアルキル‐ベータ‐アミノプロピオネートおよび2-アルキル-イミダゾリン四級アンモニウム塩のような両性洗剤、ならびに、 (e) それらの混合物、を含む。
balance) (HLB) を有する一つまたは複数の非イオン性界面活性剤 (surfactants) を含み得る。そのような製剤における界面活性剤の量は典型的には約5から約15重量%の間である。適当な界面活性剤は、例えばソルビタンモノオレアートのようなポリエチレンソルビタン脂肪酸エステル、および、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合によって形成される、エチレンオキシドと疎水性塩基との高分子付加物を含む。非経口製剤はユニット用量または複数用量の密閉容器、例えばアンプルおよびバイアル中において提供することができ、使用の直前に注入のために例えば水のような無菌液体賦形剤を加える必要があるだけのフリーズドライ (凍結乾燥) 状態で保存しておくこともできる。即席 (Extemporaneous) の注射溶液および懸濁液を、先述のような種類の無菌粉末、顆粒、および錠剤から調製することができる。
にまずベータ遮断薬の初回負荷量を投与することが可能になるように、当該袋はコンパートメント化することができる。同様に、当該注射器は一回 (single) 注射または二回 (dual) 注射用であり得、任意で交感神経刺激アゴニストとベータ遮断薬を事前混合可能にすることもできる。交感神経刺激アゴニストおよびベータ遮断薬の濃度は事前に定められ、被験者の年齢や性別に関わらず体重に基づいて即座に投与量を決められる。当該事前に形成された袋は、室温において安定で耐光性であるように作られた、1リットルまたは500mlまたはその他のあらゆる従来サイズのものであり得る。当該注射器は、50ml注射器、またはあらゆる従来サイズ、例えば10 mlから100 mlの間の注射器であり得る。
溶薬、および/または血管収縮薬。
されることが主に意図される。好ましくは、交感神経刺激アゴニストは、非経口的に、すなわち静脈内、皮下、または筋肉内、舌下、粘膜塗布 (mucosaaplication)、肺内で投与
され、連続的なまたはパルス状の (pulsatile) 注入で投与され得る。交感神経刺激アゴ
ニストは、治療的使用においても予防的使用においても、別々に、またはあらゆる組合せで、投与することができる。
部分トロンボプラスチン時間 (APTT)、血小板数およびフィブリノーゲンレベルを含む従
来の凝固解析 (Welsby et al. 2006) よりも、血餅強度の方が、被験者における術後の凝固障害出血 (coagulopathic bleeding) とより良く相関することが見出された。本明細書中の実施例で詳細に説明されるように、血餅強度は例えばトロンボエラストグラフィー (TEG) を使用することによってアプローチすることができる。Shore-Lesserson et al. (1
999)、Kang (1995) およびJohansson et al. (2007) により示されたように、心臓手術、肝移植、および危篤状態 (critically ill) の患者において、正常なTEG血餅強度を目標
とする輸血アルゴリズムに固執することにより、出血、および術後の輸血の必要性が低減される。
存剤、湿潤剤、錠剤崩壊剤 (tablet disintegrating agents)、またはカプセル材 (encapsulating material) としても働く一つまたは複数の物質であってもよい。
は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム (talcum)、セルロース、グルコース、ゼラチン、ス
クロース、炭酸マグネシウム、およびこれらと同類のものを含む。
」という用語は、活性化合物 (単数または複数) と担体としてのカプセル材との製剤を
含むという意図で用いられ、そこでは活性成分 (それ自体担体を伴っていてもいなくてもよい) が担体によって包囲されているカプセルが提供される。カシェーおよびドロップ (lozenges) も同様に含まれる。錠剤、粉末、カプセル、丸薬、カシェー、およびドロップは経口投与に適した固形状であり得る。
通常の錠剤技術によって調製され得る典型的な錠剤は、以下のものを含み得る:
________________________________________________________________
交感神経刺激アゴニスト (化合物そのもの又はその塩として) 100 mg
コロイド性二酸化ケイ素 (アエロジル) 1.5 mg
微結晶 ( microcryst.) セルロース (アビセル) 70 mg
改変 (Modified) セルロースガム (Ac-Di-Sol) 7.5 mg
ステアリン酸マグネシウム
________________________________________________________________
________________________________________________________________
HPMC 約 9 mg
*マイワセット (Mywacett) 9-40 T 約 0.9 mg
________________________________________________________________
*フィルムコーティングの可塑剤として使用されるアシル化モノグリセリド
懸濁液を含み得、適当な水性溶液に活性成分を溶解することによって調製することができ、それは任意で殺菌性 (bactericidal) および/または殺真菌性 (fungicidal) の薬剤お
よび/または他の適当な保存剤を含み、任意で界面活性剤を含む。結果として得られた溶
液は濾過によって清澄化し、適当な容器に移し、それを密封して、オートクレーブによって、または98〜100℃で30分間維持することによって、滅菌することができる。あるいは
、当該溶液を濾過滅菌して無菌状態で容器に移すこともできる。ドロップに含ませるのに適した殺菌性および殺真菌性薬剤の例としては、硝酸フェニル水銀または酢酸フェニル水銀 (0.002%)、塩化ベンザルコニウム (0.01%) および酢酸クロルヘキシジン (0.01%) が
ある。油性溶液を調製するのに適した溶媒はグリセロール、希釈アルコールおよびプロピレングリコールを含む。
下のオーダーのサイズである。そのような粒径は当該技術分野において知られる手段、例えば微粒子化によって得ることができる。活性成分は、クロロフルオロカーボン (CFC) (例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン)、二酸化炭素、またはその他の適当なガスのような、適切な噴霧剤と共に加圧パ
ック中において提供される。当該エアロゾルは、好都合なことに、レシチンのような界面活性剤をも含み得る。薬剤の用量はメーター付きのバルブで調節できる。あるいは、活性成分は、乾燥粉末の形で、例えばラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなデンプン誘導体およびポリビニルピロリジン (PVP) のような適当な粉末
ベース中の当該化合物の混合粉末として提供され得る。粉末担体は鼻腔中でゲルを形成する。粉末組成物は、ゼラチンなどのカプセルもしくはカートリッジ中、またはブリスターパック (blister packs) 中のユニット用量形態として提供され得、粉末はそこから吸入
器によって投与され得る。
ティングを用いて剤形を調製することができる。
例となる固形担体は、ラクトース、白土 (terra alba)、スクロース、タルク、ゼラチ
ン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸およびこれらに類似したものを含む。固形担体は、香料、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、賦形剤、流動化剤 (glidants)、圧縮補助剤 (compression aids)、結合剤、または錠剤崩壊剤としても働く一つまたは複数の物質を含み得、カプセル材でもあり得る。粉末においては、担体は細分された固形物であり、細分された活性成分と混合される。錠剤においては、活性成分は、必要な圧縮特性を有する担体と適当な比率において混合され、所望の形およびサイズに圧縮される。当該粉末および錠剤は、好ましくは99%にまで及ぶ活性成分を含む。適当な
固形担体は、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖類、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス、およびイオン交換樹脂を含む。
リコールなどの多価アルコールを含む) およびそれらの誘導体、ならびに油 (例えば分画
(fractionated) ヤシ油およびアラキス油) を含む。非経口投与においては、担体はオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルのような油性エステルでもあり得る。無菌液体カーダー (carders) は非経口投与のための無菌液状組成物において有用である。加
圧組成物のための液状担体は、ハロゲン化炭化水素またはその他の薬学的に許容される噴霧剤であり得る。無菌の溶液または懸濁液である液状医薬組成物は、例えば筋肉内、腹腔内、または皮下注射において使用され得る。無菌溶液はまた静脈内にも投与され得る。当該化合物はまた、液状または固形状組成物の形で、経口投与することもできる。
所または同様に監督が行き届いたその他の環境である。そのような例においては、交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムが、事前に調製済みで (pre-prepared) いつでも使用できる溶液として、点滴バッグや調製済み注射器のようなものに入った形の本発明の実施形態が好ましい。そして当該調製済み溶液は、手術の前
、途中、または後に投与され得る。
またはその他の理由で活性を失わない) ような、交感神経刺激アゴニストならびにベータ遮断薬および/またはカリウムの調製済み製剤を含む。さらに、正しい用量、例えば3マイクログラム/kg/時間で即座に投与できるような製剤であれば好ましい。
製済み注射器は210から3150マイクログラムの間のアドレナリン内容量を適当な体積にお
いて含み得る。交感神経刺激アゴニストの量を計算する基となる平均的ヒト大人または子供の体重は、子供の年齢層 (子供の体重は年齢と共に増加すると予測される) または国籍の違い (国民の平均体重は国によって異なるので) などの特異的な事情に応じて調整し得る。それと同量のアドレナリンまたはノルアドレナリンまたはいずれかの交感神経作動薬を一つの錠剤中に圧縮し得る。同様に、調製済み注射器は、5分間、10分間、15分間、30
分間、もしくは60 分間、またはこれらの間のあらゆる時間に渡って持続するという特異
的な用途のために製造することができる。
交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムの組合せは、出血の治療および/または予防に特に適しており、それは手術およびその他の形の組織
損傷に関連し制御の範囲を超えた過剰な出血を含む。交感神経刺激アゴニストおよび/ま
たはベータ遮断薬および/またはカリウムの組合せを、単独でまたは上述した治療のいず
れかとの組合せで投与することが、上述した全身的止血特性により、出血を制御または防止することにおいて有益であると予測される様々な状況の、非包括的な記述を以下に提供する。
手術または重度の外傷に関連した、大規模な組織損傷を負っている被験者においては、緊急な止血の必要性に通常の止血機構が追いつかず、正常な止血機構を有しているにも関わらず出血が生じ得る。どのような外傷においても、交感神経刺激アゴニストの全身的投与は被験者にとって有益であり得ると予想される。
ここにおいて、「外傷」という用語は、外的な要因による、生きた組織への損傷を意味するよう用いられる。
に分路させられる。循環が回復しなければ、血液量不足 (hypovolaemic) ショックが確実
となる (不十分な血液流入による多臓器不全)。外傷の患者は、現場の外気状態、不十分
な保護、静脈内への液体および血液製剤の投与、並びに失血の進行により、低体温症 (hypothermia) になり得る。血液の減少、希釈、消耗、または輸注により、凝固因子および
血小板の欠損も起こり得る。その一方で、アシドーシスおよび低体温症が、通常の血餅機構を妨害する。これにより血液凝固障害 (coagulophathy) が発生し、それが手術による
出血部位をマスクし機械的な出血 (mechanical bleeding) をコントロールすることの妨
害となり得る。低体温症、血液凝固障害、およびアシドーシスは、よく「死の三徴候」と見なされるが、それはこれらの状態が、典型的には集中治療室において、制御できない失血、多臓器不全、および死をしばしば引き起こすからである。
外傷患者は特に死亡率が高い。
ベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
、目、耳、鼻、口、食道、気管、軟組織、筋肉、骨、および/または血管 (単数もしくは
複数) を含むがこれらに限定されない) の外傷によって引き起こされた出血の治療のための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
定されない) の外傷によって引き起こされた出血の治療のための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
ベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
遮断薬および/またはカリウムの使用に関する。
脳内出血 (ICH) は脳卒中の中でも最も致命的なものである。短期的に死亡率が高いこ
とに加え、ICHは生存者においても重度な精神的および身体的障害を引き起こす率が非常
に高い。ICHの原因は多数に渡り、頭外傷、脳外傷 (TBI)、高血圧性出血、先立って起こ
った虚血性梗塞の転換 (虚血性脳卒中)、転移性脳腫瘍、血液凝固障害、薬物誘発性ICH、動静脈奇形、動脈瘤、アミロイド血管症、海綿状血管腫、硬膜の動静脈瘻孔 (dural arteriosvenous fistula)、および毛細血管拡張 (capillary telaniectasias) を含み得る。
治療のための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮
断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
原因に関連する出血を治療するための薬物を調製するための、交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムの使用に関する。
もう一つの状況は、出血が起こり得るために血液製剤の投与が必要になり得るような手術を、被験者が任意で (elective) または緊急で、受ける場合である。当該手術は予定されたものでも急性のものでもあってよく、身体のいかなる部分におけるいかなる種類の手術であってもよい。
いる患者における出血を治療する方法に関する。
た出血を治療するための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/また
はベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
、耳、鼻、口、食道、気管、骨、軟組織、筋肉、および血管を含むがこれらに限定されない) の手術によって引き起こされた出血を治療するための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
血管の異常に伴って二次的に起こる出血は、動脈瘤および/もしくは静脈瘤、動静脈奇
形 (arterioveinuous malformations)、または動脈硬化プラークの破裂を引き起こす、先天性または後天性の血管系異常により生じ得る。これらの出血は、場所によって (すなわち脳内)、および/または影響を受ける血管のサイズによって (例えば大動脈破裂の傷害)
、重篤であったり致命的であったりし得る。
たはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
、耳、鼻、口、食道、気管、軟組織、または筋肉を含むがこれらに限定されない) の血管異常によって引き起こされた出血を治療するための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/またはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
ータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
出血を治療するための方法に関し、当該被験者に交感神経刺激アゴニストおよび/または
ベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
本発明のさらなる態様は、様々な器官 (脳、心臓、肝臓、肺、膵臓、脾臓、リンパ組織、腸、副腎、腫瘍、軟組織、筋肉、消化管) からの生検を受けている被験者における出血、および腹腔鏡手術における出血の治療のための方法に関する。
よび/またはカリウムを投与することを含む。
よび/またはカリウムを投与することを含む。
正常な凝固システムを有する被験者においても、凝固障害または出血障害を有する被験者においても、制御の範囲を超えた、および/または過剰な出血は起こり得る。過剰な出
血は、正常に機能する血餅カスケード (血餅因子の欠損や凝固因子に対するインヒビターを伴わない) を有する被験者においても起こり得る。
、血液疾患および悪性腫瘍、移植片対宿主病)、および/または先天性もしくは後天性凝固因子欠損 (例えば血友病AまたはB、凝固因子に対するインヒビターがあるがこれらに限定されない)、に伴って二次的に起こる出血。
び/またはカリウムを投与することを含む。
および/またはカリウムの使用に関する。
急性および/または大量でもある出血は、抗凝固性治療を受け、当該治療によって止血
欠損が誘導された被験者においても起こり得る。そのような被験者においては、抗凝固性作用に急速に対応しなければならない場合、手術による処置が必要となり得る。止血が不十分なことで問題となり得るもう一つの状況は、正常な止血機構を有する被験者が血栓塞
栓性疾患の防止のために抗凝固治療を受けた場合である。そのような治療は、未分画および低分子量のヘパリン、他の形態のプロテオグリカン、活性型プロテインC、抗トロンビ
ン、組織因子経路インヒビター、ワルファリンまたは他の形態のビタミンKアンタゴニス
ト、ならびに、アスピリン、ジピリミドール (dipyrimidol)、NSAID、GPIIb/IIIaインヒ
ビター、フローラン (プロスタサイクリン)、ADP受容体インヒビター、直接 (direct) トロンビンインヒビター、ヒルジン、クエン酸、および他の血小板活性化/凝集インヒビタ
ーを含み得る。従って、本発明のさらなる一般的な一態様は、抗凝固療法に関連した出血を治療する方法に関する。
遮断薬および/またはカリウムの使用に関する。
血小板減少性の被験者は、血小板の産生減少、および/または血小板の損失増加により
引き起こされる、血小板 (トロンボサイト) 数の減少によって特徴付けられる。血小板減少症の原因は多数あり、例えば、骨髄の巨核球産生減少 (例えば、腫瘍もしくは線維症の髄への浸入によるもの、または、形成不全、再生不良性貧血、もしくは化学療法やその他の薬品によって引き起こされた骨髄不全によるもの)、循環血小板の脾臓血球貯留 (splenic sequestration) (例えば、腫瘍浸入による脾臓肥大、門脈圧亢進症 (portal hypertension) による脾臓うっ滞 (congestion) など)、循環血小板の破壊の増加 (例えば、血管
プロテーゼ (prosthese)、心臓弁、播種性血管内凝固 (DIC)、敗血症、血管炎、血小板に対する自己抗体、薬物に関連した抗体、もしくは、全身性エリテマトーデスにより誘導された循環免疫複合体、ウィルス病原体、細菌性敗血症、または特発性血小板減少性紫斑病
(ITP) によるもの)、血小板異常、フォン・ヴィレブランド病、ベルナール・スリエ症候群、グランツマン血小板無力症、シクロオキシゲナーゼ活性の減少 (薬物誘導性または先天性)、顆粒貯蔵プール欠乏症 (granule storage pool defects ) (後天性または先天性)、尿毒症、血小板コーティング (platelet coating ) (例えばペニシリンまたはパラプロテインによるもの)、血小板凝固活性の欠損 (スコット症候群、または、肝臓疾患 (例え
ばC型ウイルス肝炎もしくはB型ウイルス肝炎によって引き起こされる、またはC型ウイル
ス肝炎もしくはB型ウイルス肝炎のIFN-アルファ治療によって引き起こされる、または脾
機能亢進の二次的影響としての) に関連した血小板減少症によるもの)、などが挙げられ
る。
またはベータ遮断薬および/またはカリウムを投与することを含む。
実質臓器 (例えば、肝臓、心臓、肺、膵臓、腎臓、および/または腸などがあるが、こ
れらに限定されない) の移植を受ける患者は、手術が原因で出血を生ずることの危険性が高い。また、造血幹細胞または骨髄の移植を受ける患者も、準備段階で放射線照射および化学療法により造血系が根絶され、血小板および赤血球が著しく欠損しているため、出血の危険性がある。移植後の時期においては、これらの患者は移植片対宿主病を発症する危険があり、それは肝臓、胃腸管、および泌尿生殖器、ならびに気管支肺胞系 (bronchioalveolar system) からの出血を引き起こし得る。
図1:TEGテクノロジー。実施例1の説明を参照。
酸化全血1mlをカオリンバイアル (ヘモスコープ社) に移し、5回反転させながら穏やかに混合した。20 μl の0.2 M CaCl2を予めに入れておいたプレーン (plain) TEGカップに、当該カオリンバイアルから340μlを加え、すぐに解析を開始した。
一元配置分散分析 (1-way ANOVA) 解析 (フリードマン)、続いてポストホック (post hoc) ダンの (Dunn's) 多重比較検定 (それぞれt=0対t=5、t=10およびt=15) に付した。*p<0.05、***p<0.001。
静脈注入の前および後に測定されたTEG MA。95% CIを伴った平均値。ノルアドレナリン前および後のMAはペアt-検定 (paired t-test) で比較され、p値<0.05 を統計学的に有意だとみなした。
ェローニ (Bonferroni) ポストホック検定を用いて、t=0をt=15およびt=45と比較した。**p<0.01、ns; 非有意。
ルについて、図3および実施例1に記述されたように測定したTEGパラメータ。 (a) R、 (b) アングル、および (c) MA。10人の患者はプロポフォールおよびハルディード (haldid)
で麻酔され、皮膚切開前に、1、2および3 μg/kg/hの用量でそれぞれ5分間、 アドレナ
リンの静脈注入を受けた。当該患者はその後、局所的 (local) プロトコールに従って前
立腺切除術を受けた。アドレナリン投与の前、およびそれぞれの用量 (1、2および3 μg/kg/h) の注入直後、並びにアドレナリン注入停止の1時間後に再び、血液サンプルを動脈
カテーテルから採取した。使用した統計:一元配置分散分析、フリードマン検定、および
ダンの多重比較ポストホック検定 (「投与前」を、1、2、3 μg/kg/h の時点およびアド
レナリン注入停止1時間後とそれぞれ比較した)。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、ns:
非有意。
段階的に受けた)、および3μg/kg/hで15分間連続的にアドレナリン注入を受けた他の10人の前立腺切除患者における、手術前後の (Perioperative) 出血量 (単位はml)。当該2つ
の処置 (intervention) グループは、同様に前立腺切除術を受けた40人のコントロールと比較され、これらの内20人は処置グループの前、残りの20人は処置グループの後に手術を受けた。中央値を含む全ての値が、それぞれのグループについて示されている。コントロールグループと各々の処置グループとの比較は、別個に、マン・ホイットニー検定によりなされた。
前および直後の、tPA誘導線維素溶解を伴ったTEGトレーシングの例。 (b) 溶解AUC値の比較。t=0対t=15、およびt=0対t=45それぞれについて、一元配置分散分析、フリードマン検定、およびポストホック・ダンの多重比較検定を用いた。**p<0.01、ns: 非有意。
いく容量において、3回、各々5分間のアドレナリン注入を受けた。1時間安静にした後、
当該被験者は0.15 μg/kgのセロケンの静脈投与を受け、30分間再び安静にした後、段階
的なアドレナリン注入を繰り返した。血液サンプルは、ベースライン (t=0.0)、最初の各々のアドレナリン用量の投与後 (t=5.0、t=10.1、t=15.0)、セロケンを投与して安静にした後のベースライン (t=0.1)、およびそれに続く各々のアドレナリン用量の投与後 (t=5.1、t=10.1、t=15.1) において、動脈カテーテルから採取された。当該血液は、図3および実施例1に記載されたように、TEGで解析された。TEG MA値は95% CIを伴って平均値として表され、二元配置反復測定分散分析 (2-way repeated measurements (RM) ANOVA) およびポストホック・ボンフェローニ補正ペアt-検定 (post hoc Bonferroni adjusted paired t-test) ( t=0.0 対 t=5.0、t=10.1、t=15.0、および t=0.1 対 t=5.1、t=10.1、t=15.1)
により解析された。***p<0.001。
である。濃度だけが有意な効果だった場合は、有意水準についてのポストホック・ボンフェローニの結果を示す (a、c、d)。濃度x処置の効果が有意 (p<0.05) だった場合には、
各々の処置についてフリードマン一元配置分散分析を行い、続いてボンフェローニ補正ペアt-検定で別個にアドレナリン濃度を比較した (b)。濃度と処置の効果が有意で、濃度x
処置効果が非有意であった場合には、別個のボンフェローニ補正ペアt-検定を直接行った
(e)。*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001、ns: 非有意。ANOVA: 分散分析。
段階的なアドレナリン注入を繰り返した。ベースライン (0.0 μg/kg/h)、最初の各々の
アドレナリン用量の投与後、セロケンを投与して安静にした後のベースライン、およびそれに続く各々のアドレナリン用量の投与後において、動脈カテーテルから血液サンプルを採取した。当該血液は、図3および実施例1に記載されたように、TEGで解析された。TEG MA値は95% CIを伴って平均値として表される。
TEGインビトロアッセイは、血餅強度を含む止血プロセスの重要なパラメータを決定す
るのに適している。TEGシステムが患者の止血をモニターするアプローチは、止血プロセ
スの最終結果が血餅であるという前提に基づいている。血餅の物理的な特性により、その患者が正常に止血するかあるいは出血や血栓症の危険性が高くなるか、ということが決まる (Salooja et al. 2001)。
ィブリンおよび/またはフィブリン‐血小板が結合することによってカップとピンとが連
結されてはじめて、回転するカップのトルクが浸されたピンに伝達する (図1)。これらの結合の強度および率がピンの動きの大きさに影響し、強い血餅のほうが弱い血餅よりも大きくピンを動かすことになる。従ってTEGテクノロジーは、解析機に血液を入れた時点か
ら、最初にフィブリンが形成し、血餅率が強まり、GPIIb/IIIaを介してフィブリン‐血小板が結合するまで、さらには最終的な血餅溶解までを通じて、血小板とタンパク質凝固カスケードとの相互作用を記録する (図2)。TEGのRパラメータは、開始段階、反応時間、凝固の始まりから最初のフィブリンバンドが形成するまでを反映する;アングル (α) は、
血餅強度の増加、血餅キネティクスを表し、トロンビン産生と相関する。最大振幅 (MA) パラメータは、最大血餅強度、すなわち血餅の最大弾性モードを反映する。溶解曲線下の面積、すなわちMAが得られた以降の曲線の下の面積 (溶解AUC) は線維素溶解の程度を反
映する。
植 (Kang Y. 1995) や心血管系手術 (Shore-Lesserson et al. 1999)、さらには産科、外傷、神経外科手術などの大規模な手術中における出血の管理、深部静脈血栓症の管理、ならびに血小板GPIIb/IIIaアンタゴニストの監視および分化 (Di Benedetto 2003) などに
も広く使用されてきた。血餅強度 (MA) を正常化することを目的とする、TEGに基づく輸
血療法は、血液製剤の使用の減少、再検査 (re-exploration) 率の低下、心臓手術中の出血の予測につながってきており、心臓補助装置 (heart assist devices) を伴う患者をモニターする用途でFDAに認可されている。TEGの臨床的有用性は、それがトロンビン産生およびその結果としての血餅の物理的特性を反映する、という点に依存するものである (Rivard et al. 2005)。
オサイエンス、プリマス、UK)、解析を始める前に正確に30分間、静置した:凝固はカオリンにより開始させ、製造会社の説明書に従って再石灰化 (re-calcified) した:クエン酸
化した全血をカオリンバイアルに加え、5回穏やかに反転させて混合した後、塩化カルシ
ウムを含んだTEGカップに移した (20 μlの0.2 M CaCl2) (以前に刊行物発表された通り
、当該塩化カルシウムはTEG (登録商標) カップに事前に入れられた (Johansson et al. 2008) )。止血プロセスは、TEG (登録商標) 凝固解析機 (5000シリーズ、ヘモスコープ社) を使用して記録した。アドレナリンは0.9% NaClと混合し、静脈内に注入した。
度の増した血餅 (MAが増加した) を引き起こした。
被験者におけるノルアドレナリンの投与後 (図5) において例証されている。
た時には止血促進効果がさらに改善された (図7)。用量依存的なMA応答の増加は、3.5、5.0、6.0 μg/kg/hという用量における一連のアドレナリン注入においてもさらに観察され
た (図4c)。
に対する、静脈内注入によるアドレナリン投与の効果
前立腺切除術を受ける患者はプロポフォールおよびハルディードで麻酔された。皮膚切開前に、当該患者は1、2および3 μg/kg/hの用量でそれぞれ5分間、アドレナリンの段階
的な静脈注入を受けた。動脈血を採取してから正確に30分後、実施例1で記載したようにTEG解析を行った。それぞれの用量投与の前および後、ならびにアドレナリン注入停止の1
時間後に、血液サンプルを得た。図7a-cに示されるように、アドレナリンの投与は、有意に早い凝固プロセス開始 (Rが減少した)、増幅率の増加、伝播率およびトロンビン産生の増加 (アングルの増加)、ならびに血餅の物理的強度の増加 (MAの増加) を引き起こした
。さらに、血餅強度 (MA) に関するアドレナリンの止血促進効果は、注入を停止してから60分後には軽減した。重要なことには、凝固因子濃縮物、活性型凝固因子濃縮物、および活性型リコンビナント第VIIa因子のような他の止血促進療法とは違って、交感神経作動薬は、正常な止血系を有するヒトにおいても血餅強度を改善 (MAを増加) し、それに対して従来の止血促進薬は開始段階 (R) およびトロンビン産生 (アングル) のみを改善する。
アドレナリンの静脈内投与は、止血応答を増強することに加え、手術前後の失血を有意に減少させる結果をももたらした。実施例2に記述された10人の患者、および、皮膚切開
前に3μg/kg/hで15分間連続的にアドレナリン注入を受けた他の10人の前立腺切除患者の
失血量を、アドレナリン投与を受けない40人のコントロール患者と比較し、ここで、40人の内20人は当該処置の前に、残りの20人は当該処置の後に手術を受けた (図8)。アドレ
ナリンの静脈内投与は、手術前後の失血を有意に減少させた。
TEG MAで評価される血餅強度の増加をもたらす、交感神経作動薬の当該止血促進効果は、患者における血栓塞栓発症の危険性を増加させる可能性がある。手術後のMAの増加は、血栓塞栓性合併症の発生率上昇と関連していることが、以前に示されている (McCrath et
al. 2005)。図6、図7c、および実施例2に見られるように、MAはアドレナリン注入停止後それぞれ30分または60分以内にベースラインに戻り、従って、当該薬物の停止後には血餅強度増加による血栓塞栓の発生の危険性はないものと予測される。
線維素溶解を誘導してインビトロで血餅に挑戦 (challenging) させる場合、TEGで得られる溶解AUC (図2参照) は、線維素溶解に対する血餅の抵抗性の尺度となる。図4で記述
したように、健康な被験者が段階的なアドレナリン注入を受け、当該注入の前 (t=0)、直後 (t=15)、および注入停止の30分後 (t=45) に血液を採取した。クエン酸化した全血は
、採取から正確に30分後に解析した:線維素溶解活性化因子tPA (アメリカンダイアグノ
スティカ) を最終濃度2.4 nMで加え、実施例1および図3に記載したようにTEGを行った。
図9に示すように、アドレナリンは溶解AUCを有意に増加させ (154 %)、線維素溶解に対する抵抗性を改善させた。この効果はアドレナリン注入を停止してから30分後には消失した
。上で述べたこの血餅安定化効果は、凝固因子濃縮物 (活性型または非活性型) やリコンビナント第VIIa因子を投与した場合には観察されなかった。
既知のアドレナリン受容体に対するアンタゴニストは、交感神経作動薬で誘導されTEG MAで評価される止血促進効果を抑止する可能性を有する。健康なボランティアが、1時間
安静にした後、図4に記述されたように、3.5、5.0および6.0 μg/kg/hという用量で、各
用量につき5分間ずつの注入で、アドレナリンの段階的な静脈内投与を受けた。その後、
当該被験者は1時間安静にし、プロパノロール (主としてβ‐2のアンタゴニスト、0.15 mg/kg で10分間)、n=8、ウラピジル (α‐1アンタゴニスト、50 mg) またはセロケン (β
‐1アンタゴニスト、0.15 mg/kgで10 分間)、n=7、の静脈注入により、アンタゴニストの投与を受けた。被験者はアンタゴニスト投与を受けてからさらに30分間安静にし、そして上で記述したようにアドレナリン投与を繰り返した。コントロールとしては、被験者はアンタゴニスト無しでアドレナリン投与を繰り返し受けた (n=6)。アドレナリン投与前のベースラインにおいて (0.0)、および両方のアドレナリン注入における各々の用量の後において (3.5、5.0、6.0)、血液サンプルを動脈カテーテルから採取した。アドレナリン投与後にMAが増加し、そしてこの応答はβ‐1遮断 (セロケン) によって影響されないことを
、図10は示す。試験された他のアンタゴニストはいずれも、アドレナリン注入後のMA増加を抑止せず、セロケンの場合 (図10) と同様の応答を示した。
アドレナリンは、主にβ‐1受容体を介して、心臓および血行動態システムに影響を及
ぼす。手術に関連しては、痛み、挿管などによりストレス応答が増加することが見られ、手術中の頻脈および不整脈の危険性の増加につながる。これらの副作用を低減させるために、追加の麻酔剤および/または除痛法および/またはβ‐受容体遮断薬が使用される。
アドレナリンに応答した血行動態上の変化を示している。アドレナリン単独ではHRが有意に上昇したが、この作用はセロケンが注入された場合には実質的に抑止/正常化され (図11a)、処置の効果はほとんど有意 (p<0.052) であったのでポストホックでボンフェローニ補正ペアt-検定を別個に行い、これはアドレナリン用量5.0および6.0においてセロケン投与前と後ではHRに有意な差があることを示した。アドレナリン注入に応答したCOの増加 (図11b) は、セロケンが投与された場合には、全てのアドレナリン濃度において有意に低
かった。SVの増加 (図11c) はセロケン投与後にも有意に下がらず、記載されたプロトコ
ールで用いられたアドレナリン用量においてはいずれもMAPに対する影響は検出されなか
った (図11d)。セロケンが有っても無くても、全てのアドレナリン用量においてTPRの有
意な低下が観察されたが、それでもセロケンは有意な効果を有していた。別個に行ったボンフェローニ補正t-検定は、セロケン処置後にはアドレナリン応答における減少が有意に小さかったことを示した (図11e)。
よび9 μg/kg/hという段階的に増加する用量で受けた。1時間安静にした後、被験者は、0.20 μg/kgで10分間、セロケンの静脈投与を受け、30分間再び安静にし、その後、段階的なアドレナリン注入を繰り返した。ベースライン (0.0 μg/kg/h)、最初の各々のアドレ
ナリン用量の投与後、セロケンを投与して安静にした後のベースライン、およびそれに続く各々のアドレナリン用量の投与後において、動脈カテーテルから血液サンプルを採取した。当該血液は、図3および実施例1に記載されたように、TEGで解析された。TEG MA値は95% CIを伴って平均値として表される。
投与の後に低下した。アドレナリン投与に先立ってセロケンが投与された場合には、当該血漿カリウム濃度の低下はより小さかった。
Claims (89)
- 被験者における出血の治療および/または予防のために全身投与するための、アドレナ
リン受容体アゴニスト。 - 当該アゴニスト物質がアドレナリン、ノルアドレナリン、ドブタミン、ドーパミン、ドブトレックス、およびエフェドリンのいずれかである、請求項1に記載のアゴニスト物質
。 - 当該アゴニスト物質がアドレナリンである、請求項1または2に記載のアゴニスト物質。
- 当該アゴニスト物質がノルアドレナリンである、請求項1または2に記載のアゴニスト物質。
- 当該アゴニスト物質が、投与される被験者の血液の、TEGで測定可能なパラメータの一
つまたは複数を変化させることによって、当該被験者の止血能力を増加させる、請求項1
〜4のいずれかに記載のアゴニスト物質であって、当該パラメータの変化は、r値 (血餅時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、アングルもしくはアルファ (血餅形成の
速度を表す) の増加、および/またはMA、最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加を含む
、アゴニスト物質。 - 投与される用量が、0.1から100マイクログラム/kg、または1マイクログラム/kgから50
マイクログラム/kgの範囲内、例えば2マイクログラム/kgから20マイクログラム/kg、2.5
マイクログラム/kgから15マイクログラム/kg、3マイクログラム/kgから10マイクログラム/kgまたは3.5マイクログラム/kgから5マイクログラム/kgである、請求項1〜5のいずれか
に記載のアゴニスト物質。 - 投与される用量が1から10マイクログラム/kgの範囲内である、請求項1〜6のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 用量が約2マイクログラム/kg以上、例えば約3マイクログラム/kg以上、または約4マイ
クログラム/kg以上である、請求項1〜7のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 経腸的に、および/または非経口的に投与される、請求項1〜8のいずれかに記載のアゴ
ニスト物質。 - 当該経腸的投与が、経口、胃、または直腸投与である、請求項9に記載の投与。
- 当該非経口投与が、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、肺胞を介した肺内、心臓内、皮内、経皮、経粘膜、髄腔内、腹腔内、および/もしくは膀胱内の投与、または適切な全身的
濃度が得られる他の方法である、請求項9に記載の投与。 - 当該非経口投与が皮下、筋肉内、および/または静脈内の投与である、請求項11に記載
の投与。 - 用量が、単一の急速投与量として、または反復される用量として、投与される、請求項1〜12のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 用量が連続的に投与される、請求項1〜13のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 用量が0.1マイクログラム/kg/時間から25マイクログラム/kg/時間の範囲内、例えば1マイクログラム/kg/時間から20マイクログラム/kg/時間、2マイクログラム/kg/時間から15
マイクログラム/kg/時間、2.5マイクログラム/kg/時間から10マイクログラム/kg/時間ま
たは3マイクログラム/kg/時間から5マイクログラム/kg/時間である、請求項1〜14のいず
れかに記載のアゴニスト物質。 - 用量が約3マイクログラム/kg/時間、例えば約2マイクログラム/kg/時間または約4マイ
クログラム/kg/時間である、請求項1〜15のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 血管異常、生検および腹腔鏡手術、ならびに移植に関連した出血、または、脳もしくは中枢神経系の出血に関する出血、または、外傷、手術、および凝固障害により引き起こされる出血、または抗凝固薬を用いた治療の結果としての出血、または先天性もしくは後天性の異常による出血の、治療または予防のための、請求項1〜16のいずれかに記載のアゴ
ニスト物質。 - 即時に使用できるように、注入用、注射用、または錠剤として処方された、請求項1〜17のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 以下の工程を含み、交感神経刺激アゴニストの止血効力および/または必要用量を試験
するための、方法:
d) 被験者、および/または被験者から採取した血液サンプルに、試験する交感神経刺激アゴニストを投与すること、
e) 当該被験者からの血液サンプルについてTEG解析を行うこと、
f) r値 (血餅時間)、k値 (血餅キネティクス)、アングルもしくはアルファ (血餅形成
の速度を表す)、MA、最大振幅 (最大物理的血餅強度)、溶解AUC (線維素溶解曲線下の面
積AUC) および/または線維素溶解時間 (LY) のような、しかしそれらに限定されない、少なくとも一つの測定パラメータを、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリン投与後の同
じパラメータと比較すること、
ここで、3マイクログラム/kg/時間のアドレナリンについて得られるパラメータは、交
感神経刺激アゴニストを用いた試験がされるのと同じ被験者から得ても良いし、または事前に得た基準の値/パラメータであっても良い。 - 治療を必要とする被験者の出血を治療または予防するための方法であって、被験者における出血の治療または予防のためのアドレナリン受容体アゴニストの有効用量を投与することを含む、方法。
- 当該アゴニスト物質が、アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンの内の少なくとも一つを含む、請求項1〜20のいずれかに記載の方法。
- 交感神経系のα1、α2、β1、β2受容体のいずれかに作用するアゴニスト物質、および薬学的に許容される賦形剤を含み、請求項1〜20のいずれかに記載の方法において使用す
るための、組成物。 - アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンのいずれかを含み、請求項1〜20
のいずれかに記載の方法において使用するための、組成物。 - 請求項1〜21のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
i) アドレナリン受容体アゴニスト、
ii) 任意で、当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
iii) 使用説明書、
を含むキット。 - 請求項1〜21のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
i) アドレナリン受容体アゴニスト、
ii) 当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
iii) 任意で、使用説明書、
を含むキット。 - アドレナリン、ノルアドレナリン、および/またはドブタミンを含み、請求項1〜21のいずれかに記載の方法において使用するためのキット。
- 被験者における出血の治療または予防のための、アドレナリン受容体アゴニストおよびベータ遮断薬を含む組成物。
- 当該アゴニストが、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドブタミン、ドーパミン、ドブトレックスおよびエフェドリンのいずれかである、請求項27に記載の組成物。
- 当該アゴニストがアドレナリンである、請求項27または28に記載のアゴニスト物質。
- 当該アゴニストがノルアドレナリンである、請求項27〜29のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 当該ベータ遮断薬が高い心選択性を有する、請求項27〜30のいずれかに記載の組成物。
- 当該ベータ遮断薬がセロケン、エスモロール、およびランジオロールのいずれかである、請求項27〜31のいずれかに記載の組成物。
- 当該ベータ遮断薬がセロケンである、請求項27〜32のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 当該ベータ遮断薬がエスモロールである、請求項27〜32のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 当該ベータ遮断薬がランジオロールである、請求項27〜32のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 全身投与のための、請求項27〜32のいずれかに記載の組成物。
- 当該アゴニスト物質が、投与される被験者の血液の、TEGで測定可能なパラメータの一
つまたは複数を変化させることによって、当該被験者の止血能力を増加させる、請求項27〜36のいずれかに記載のアゴニスト物質であって、当該パラメータの変化は、r値 (血餅
時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、アングルもしくはアルファ (血餅形成
の速度を表す) の増加、および/またはMA、最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加を含
む、アゴニスト物質。 - 投与される用量が、0.1から100マイクログラム/kg、または1マイクログラム/kgから50
マイクログラム/kgの範囲内、例えば2マイクログラム/kgから20マイクログラム/kg、2.5
マイクログラム/kgから15マイクログラム/kg、3マイクログラム/kgから10マイクログラム/kgまたは3.5 マイクログラム/kgから5マイクログラム/kgである、請求項27〜37のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 投与される用量が1から10マイクログラム/kgの範囲内である、請求項27〜38のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 用量が約2マイクログラム/kg以上、例えば約3マイクログラム/kg以上、または約4マイ
クログラム/kg以上である、請求項27〜39のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 経腸的に、および/または非経口的に投与される、請求項27〜40のいずれかに記載の組
成物。 - 当該経腸的投与が、経口、胃、または直腸投与である、請求項41に記載の投与。
- 当該非経口投与が、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、肺胞を介した肺内、心臓内、皮内、経皮、経粘膜、髄腔内、腹腔内、および/もしくは膀胱内の投与、または適切な全身的
濃度が得られる他の方法である、請求項41に記載の投与。 - 当該非経口投与が皮下、筋肉内、および/または静脈内の投与である、請求項43に記載
の投与。 - 用量が、単一の急速投与量として、または反復される用量として、投与される、請求項27〜44のいずれかに記載の組成物。
- 用量が連続的に投与される、請求項27〜45のいずれかに記載の組成物。
- 当該アゴニスト物質およびベータ遮断薬が、同時に、または別個に投与される、請求項27〜46のいずれかに記載の組成物。
- 用量が0.1マイクログラム/kg/時間から25マイクログラム/kg/時間の範囲内、例えば1マイクログラム/kg/時間から20マイクログラム/kg/時間、2マイクログラム/kg/時間から15
マイクログラム/kg/時間、2.5マイクログラム/kg/時間から10マイクログラム/kg/時間ま
たは3マイクログラム/kg/時間から5マイクログラム/kg/時間である、請求項27〜47のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 用量が約3マイクログラム/kg/時間、例えば約2マイクログラム/kg/時間または約4マイ
クログラム/kg/時間である、請求項27〜48のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 血管異常、生検および腹腔鏡手術、ならびに移植に関連した出血、または、脳もしくは中枢神経系の出血に関する出血、または、外傷、手術、および凝固障害により引き起こされる出血、または抗凝固薬を用いた治療の結果としての出血、または先天性もしくは後天性の異常による出血の、治療または予防のための、請求項27〜49のいずれかに記載の組成物。
- 治療を必要とする被験者の出血を治療または予防するための方法であって、請求項27〜50のいずれかに記載の、被験者における出血の治療または予防のための組成物の有効用量を投与することを含む、方法。
- 当該組成物が、アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンの内の少なくとも一つを含む、請求項27〜51のいずれかに記載の方法。
- 交感神経系のα1、α2、β1、β2受容体のいずれかに作用するアゴニスト物質、および薬学的に許容される賦形剤を含み、請求項27〜52のいずれかに記載の方法において使用す
るための、組成物。 - アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンのいずれかを含み、請求項27〜53のいずれかに記載の方法において使用するための、組成物。
- 請求項27〜54のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
i) アドレナリン受容体アゴニスト、
ii) ベータ遮断薬、
iii) 任意で、当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
iv) 使用説明書、
を含むキット。 - 請求項27〜54のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
i) アドレナリン受容体アゴニスト、
ii) ベータ遮断薬、
iii) 当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
iv) 任意で、使用説明書、
を含むキット。 - アドレナリン、ノルアドレナリン、および/またはドブタミンを含むアゴニスト、なら
びに、セロケン、エスモロール、および/またはランジオロールを含むベータ遮断薬、を
含む、請求項27〜54のいずれかに記載の方法において使用するためのキット。 - アドレナリン受容体アゴニスト、薬学的に許容される形態のカリウム、および、任意でベータ遮断薬を含み、被験者における出血の治療または予防のための、組成物。
- 当該アゴニストが、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドブタミン、ドーパミン、ドブトレックスおよびエフェドリンのいずれかである、請求項58に記載の組成物。
- 当該アゴニストがアドレナリンである、請求項58または59に記載のアゴニスト物質。
- 当該アゴニストがノルアドレナリンである、請求項58〜60のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 1から30 mmol/lに相当する量でカリウムを含む、請求項58〜61のいずれかに記載の組成物。
- 当該ベータ遮断薬が高い心選択性を有する、請求項58〜62のいずれかに記載の組成物。
- 当該ベータ遮断薬がセロケン、エスモロール、およびランジオロールのいずれかである、請求項58〜63のいずれかに記載の組成物。
- 当該ベータ遮断薬がセロケンである、請求項58〜64のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 当該ベータ遮断薬がエスモロールである、請求項58〜65のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 当該ベータ遮断薬がランジオロールである、請求項58〜66のいずれかに記載のベータ遮断薬。
- 全身投与のための、請求項58〜67のいずれかに記載の組成物。
- 当該アゴニスト物質が、投与される被験者の血液の、TEGで測定可能なパラメータの一
つまたは複数を変化させることによって、当該被験者の止血能力を増加させる、請求項58〜68のいずれかに記載のアゴニスト物質であって、当該パラメータの変化は、r値 (血餅
時間) の減少、k値 (血餅キネティクス) の減少、アングルもしくはアルファ (血餅形成
の速度を表す) の増加、および/またはMA、最大振幅 (最大物理的血餅強度) の増加を含
む、請求項58〜68のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 投与される用量が、0.1から100マイクログラム/kg、または1マイクログラム/kgから50
マイクログラム/kgの範囲内、例えば2マイクログラム/kgから20マイクログラム/kg、2.5
マイクログラム/kgから15マイクログラム/kg、3マイクログラム/kgから10マイクログラム/kgまたは3.5 マイクログラム/kgから5マイクログラム/kgである、請求項58〜69のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 投与される用量が1から10マイクログラム/kgの範囲内である、請求項58〜70のいずれかに記載のアゴニスト物質。
- 用量が約2マイクログラム/kg以上、例えば約3マイクログラム/kg以上、または約4マイ
クログラム/kg以上である、請求項58〜71のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 経腸的に、および/または非経口的に投与される、請求項58〜72のいずれかに記載の組
成物。 - 当該経腸的投与が、経口、胃、または直腸投与である、請求項73に記載の投与。
- 当該非経口投与が、静脈内、動脈内、皮下、筋肉内、肺胞を介した肺内、心臓内、皮内、経皮、経粘膜、髄腔内、腹腔内、および/もしくは膀胱内の投与、または適切な全身的
濃度が得られる他の方法である、請求項74に記載の投与。 - 当該非経口投与が皮下、筋肉内、および/または静脈内の投与である、請求項75に記載
の投与。 - 用量が、単一の急速投与量として、または反復される用量として、投与される、請求項58〜76のいずれかに記載の組成物。
- 用量が連続的に投与される、請求項58〜77のいずれかに記載の組成物。
- 当該アゴニスト物質およびカリウムならびに任意でベータ遮断薬が、同時に、または別個に投与される、請求項58〜78のいずれかに記載の組成物。
- 用量が0.1マイクログラム/kg/時間から25マイクログラム/kg/時間の範囲内、例えば1マイクログラム/kg/時間から20マイクログラム/kg/時間、2マイクログラム/kg/時間から15
マイクログラム/kg/時間、2.5マイクログラム/kg/時間から10マイクログラム/kg/時間ま
たは3マイクログラム/kg/時間から5マイクログラム/kg/時間である、請求項58〜79のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 用量が約3マイクログラム/kg/時間、例えば約2マイクログラム/kg/時間または約4マイ
クログラム/kg/時間である、請求項58〜80のいずれかに記載のアゴニスト物質。 - 血管異常、生検および腹腔鏡手術、ならびに移植に関連した出血、または、脳もしくは中枢神経系の出血に関する出血、または、外傷、手術、および凝固障害により引き起こされる出血、または抗凝固薬を用いた治療の結果としての出血、または先天性もしくは後天性の異常による出血の、治療または予防のための、請求項58〜81のいずれかに記載の組成物。
- 治療を必要とする被験者の出血を治療または予防するための方法であって、請求項58〜82のいずれかに記載の、被験者における出血の治療または予防のための組成物の有効用量を投与することを含む、方法。
- 当該組成物が、アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンの内の少なくとも一つを含む、請求項58〜83のいずれかに記載の方法。
- 交感神経系のα1、α2、β1、β2受容体のいずれかに作用するアゴニスト物質、および薬学的に許容される賦形剤を含み、請求項58〜84のいずれかに記載の方法において使用するための、組成物。
- アドレナリン、ノルアドレナリン、およびドブタミンのいずれかを含み、請求項58〜85のいずれかに記載の方法において使用するための、組成物。
- 請求項58〜86のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
v) アドレナリン受容体アゴニスト、
vi) カリウム、
vii) 任意で、ベータ遮断薬、
viii) 任意で、当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
ix) 使用説明書、
を含むキット。 - 請求項58〜86のいずれかに記載の方法において使用するためのキットであって、
v) アドレナリン受容体アゴニスト、
vi) カリウム、
vii) 任意で、ベータ遮断薬、
viii) 当該アゴニスト物質を溶解するための水性媒体、および
ix) 任意で、使用説明書、
を含むキット。 - アドレナリン、ノルアドレナリン、および/またはドブタミンを含むアゴニスト、なら
びに、セロケン、エスモロール、および/またはランジオロールを含むベータ遮断薬、を
含む、請求項58〜86のいずれかに記載の方法において使用するためのキット。
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