JP2010536450A - 歯科補綴物を形成する方法及び関連する手術用ガイド - Google Patents

歯科補綴物を形成する方法及び関連する手術用ガイド Download PDF

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Abstract

本発明は、飲料注出用飲料ディスペンサ(1000)であって、冷却回路(41)、第一の導管(20)から来る液体状の冷却流体をその下部に収容し、流体のガス状での蒸発を可能にすることができ、その上部にはガスの形態の冷却流体を収容することができるタンク(10)、タンク(10)からガスの形態の冷却流体を回収するための第二の導管(30)、タンク(10)の内部で注出すべき飲料を循環させ、液体及び/またはガスの形態の冷却流体と熱交換の関係にある少なくとも一つの管(40)を備える飲料ディスペンサを提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、患者の顎に移植される手術用ガイド(放射線ガイド)及び個別化された歯科インプラントの作製、このようなインプラントを設計し作製するための器具、並びに、このような移植に用いられる器具に関する。
現在設置されるインプラントは、形状(円柱状、円柱−円錐状、または円錐状)、直径、長さ及び材料(チタン、酸化ジルコニウム等)に関してブランド毎に異なる標準的な構成部品である。
インプラントは、一般に、患者の口に設置するためにインプラント専門医が選択したインプラントのブランドに対応する1つ以上の外科手術用キットに応じて選択される。
この選択はまた、インプラント専門医が在庫として有するインプラントによっても決定される。
この在庫は、度々、インプラント専門医が購入するインプラントの量に基づいてインプラント会社が提供する割引に応じる。
このことから、自動的に、インプラント専門医は、患者の骨構造に合致するものではなく、代わりに在庫の状況に合致するインプラントを患者の口に設置するということになる。
歯科分野において、インプラント歯科学はこの分野において、成長が最大で発展が最も急速な専門分野である。
これがまた、インプラント専門医が在庫を可能な限り速く処理する理由でもある。
インプラントは、現在4つの方法で移植される。
1.歯肉の広い切開、並びに、歯肉及び骨膜の剥離を伴うフリーハンド法。インプラントは、将来的な補綴物に関する如何なる基準または如何なるマーカもなく、従来の様式で装着される。医師は、一般に、移植部位のX線及びパノラマX線を撮り、時には、コンピュータプログラムにより骨の矢状切断面を得ると共に、骨質を知るためのスキャンのために患者を病院に送る。この技術は最悪であり、度々、審美的に、機能的に及び衛生的に恐ろしい結果をもたらすが、これは最も用いられているものである。これはまた、最も事故(神経の断裂、動脈の断裂、洞への穿孔、皮質の断裂及び破損等)が生じるものでもある。
2.歯肉の広い切開、並びに、歯肉及び骨膜の剥離を伴うフリーハンド法。歯科技工室が程度の差はあるが将来的な補綴物を予想する手術用ガイドを作成するため、インプラントは多少は精密な様式で装着される。医師は、一般に、移植部位のX線及びパノラマX線を撮り、時には、コンピュータプログラムにより骨の矢状切断面を得ると共に、骨質を知るためのスキャンのために患者を病院に送る。この技術は、二番目に広く適用されているが、欠点は、この手術用ガイドが、歯肉の切削によってその装着が妨げられることで度々使用不能となることである。この技術では、審美的、機能的または衛生的レベルで度々劣った結果がもたらされ、及び上述の種類の事故が多い。
3.ラジオグラフィ(スキャナ、トモグラフィ等)により得られる情報に基づいたコンピュータ化されたプランから作製されるドリリングガイドによるハンドガイドを伴う方法。この技術は、骨に応じて、または、骨及び将来的な補綴物に応じて正確な点で、ガイドにドリリングシリンダを設置することを可能とする。3種の異なる技術がこのインプラント装着方法に適用される。
A−X線イメージ(一方で、これらのイメージは、補綴ガイドを有していてもいなくてもよい)から作製される手術用立体リトグラフィガイドによるもの。これらの立体リトグラフィガイドは、放射線情報に含まれるボクセルに基づいて作製される。ボクセルが立方形であることで、立体リトグラフィガイドを形成するために平滑化が必要であり、結果として、硬質要素(歯)及び軟質要素(歯肉)への適応性は失われる。アーチファクトが度々これらのガイドの作製に干渉し、これがその精度不足を大きくする。
B−印象から作製される手術用ガイド及びこの非圧縮性シリコーン印象に基づいて(及び歯科ラジオグラフィデータからもたらされるイメージには基づかずに)形成される放射線ガイドによるもの。次いで、この放射線ガイドは、ドリリング及び顎へのインプラントの設置のためのガイドシリンダの挿入により手術用ガイドに転換される。この技術は、国際公開第2006/082198A号パンフレットにより具体的に記載されている。
C−印象から作製される手術用ガイド及びこの非圧縮性シリコーン印象に基づいて(及び歯科ラジオグラフィデータからもたらされるイメージには基づかずに)形成される放射線ガイドによるもの。次いで、この放射線ガイドは、ドリリング及び顎へのインプラントの設置のためのガイドデバイスの挿入によって手術用ガイドに転換される。この技術は欧州特許第06116963.7号明細書の主題である。
これらの技術は、患者への損傷を低減させることが可能であり、特に最後の技術は補綴結果を最適化する。
インプラントを装着する4番目の方法は、以下の方法である。
4.ナビゲーションシステム(GPS)によるフリーハンドガイド法。この技術は、インプラントの事実上正確な設置を可能にする。しかしながら、ドリリングはここでも手動であり、ずれる可能性が残っているために、患者に対するすべての損傷が防止されるわけではない。加えて、将来的な補綴物を考慮していない。この技術は高価であると共に、最も利用されていない。
3A、3B、3Cを除くすべてのこれらの技術は、インプラントが事前に設置された顎から印象をとった後に最終補綴物を形成しなければならず、この印象はインプラントが装着されてから数週間または数ヶ月後にとられ、これは、複雑であると共に、数多くの術後処置が必要とされて患者にとって困難であるという欠点を有する。
しかも、ほとんどのインプラントは、自身を骨の中に保持するための外側ねじ山を有すると共に、外側または内側多角形部が載置された内側ねじ山を有する。後者は、アバットメント(=補綴物を受けるように設計されたインプラントの仮断端)をまっすぐにまたは角度をもってインプラントに固定するために用いられる。
インプラントとアバットメントとの接合領域に細菌が集まる可能性があり、これがインプラントとアバットメントとの接合部周辺で骨吸収を生じさせる可能性がある。これは、接合部の境界をインプラント中心に向けて動かすことにより予防することが可能である。換言すると、インプラントの首部の直径がインプラントにおけるアバットメントの挿入部の直径より大きく、これは歯科業界用語で「プラットフォームスイッチング」と称されている。
他のインプラントは1つの部品で作製されており、換言すると、ねじ部及びアバットメントが一体的に形成されている。
これの大きな利点は、インプラント部分とアバットメントとの間にもはや接合部が存在しないことである。作製費用は、別個のインプラント及びアバットメントと比して安い。
これらのインプラントの欠点は、アバットメント部分がインプラントの軸に対して常に同軸状であること、並びに、インプラントとアバットメントとの間の境界は常に、歯肉プロファイルに一致しない、水平な首部が上部にある円柱状または円錐状のプロファイルを有することである。
患者の顎の印象から得られた物理的モデルと、ラジオグラフィデータに基づくコンピュータモデリングによって得られると共に前記第1のモデルに適合され、形成されるべき補綴物について意図されている歯の形状及び前記第1のモデルと前記歯との間の空間に対応する放射線不透過性材料製の部分を有し、並びに、そのX線イメージを患者の顎上で形成するために用いられる「放射線ガイド」とに基づいて補綴物/手術用ガイドを形成することにより、歯科補綴物及び関連する手術用ガイドを形成することもまた公知である。
この文脈においては、特に以下の文献が参照される。
国際公開第2007/079775A号パンフレット−一次チューブ及び二次チューブを備え、ドリルをガイドする一次チューブ中に銃槍状板歯鉗子が固定されているガイドサージカルシステム(DICOMデータの分析の後)が記載されている。銃槍状板歯鉗子を備えるチューブは、歯肉を切開するための切端を有する。これらのインプラントは一次ガイドを通して装着される。
国際公開第99/32045A号パンフレット及び国際公開第03/073954A号パンフレット−ドリルをガイドする、一次チューブ及びこの一次チューブ中に固定された二次チューブを備えるガイドサージカルシステム(DICOMデータの分析の後)が記載されている。チューブの配置は、石膏モデルへの穴をあけて、この穴に、一次ガイドチューブを有するガイドの作製を可能にするインサートを固定することを可能とする。インプラントが固定された後、ガイド及びチューブは、印象をとるためのガイドを用いてインプラントの位置を記録するために用いられる。
国際公開第2006/031096A号パンフレット−ドリルをガイドする、一次チューブ及びこの一次チューブ中に固定された二次チューブを備えるガイドサージカルシステム(DICOMデータの分析の後)が記載されている。これらのインプラントは、一次ガイドにより装着される。インプラントは、個別のアバットメントを備える。このアバットメントは、インプラントが骨中に組み込まれた時の2回目のスキャンの後に作製され、所定の位置に配置される。
国際公開第2007/134701A号パンフレット−深さの測定及び量子化により骨表面を分析する方法が記載されている。DICOMイメージはなく、2D X線イメージのみがある。
本発明の目的は、患者の顎に移植される歯科インプラントを作製するために用いられると共に、従来技術の欠点を克服して、インプラントが患者の口の骨に移植された当日にインプラントへの補綴物の装着を可能にする方法を開発することである。
これを行うために、本発明は、歯科補綴物及び関連する手術用ガイドを製造する新規な方法を提案し、この方法において、補綴物及び/または手術用ガイドは、患者の顎の印象から得られた第1の物理的モデルと、ラジオグラフィデータからのコンピュータモデリングにより得られると共に前記第1のモデルに適合され、形成されるべき補綴物について意図されている歯の形状及び前記第1のモデルと前記歯との間の空間に対応する放射線不透過性材料製の部分を含み、並びに、そのX線イメージを患者の顎の上で形成するために用いられる「放射線ガイド」とに基づいて形成され、この新規な方法は、より具体的には、顎の骨部を第1の材料で、及び顎の粘膜部を第1の材料より軟性の第2の材料で再現する第2の物理的モデルの、ラジオグラフィデータの微分による顎の粘膜部及び骨部の位置のコンピュータモデリングに基づく形成を含む。
この文脈において、「物理的」モデルという表記は、コンピュータモデル(基本的に「抽象的な」)と対照的に、「材料モデル」または「具体的なモデル」の意味で理解されるべきである。
本発明の特定の実施形態によれば、この方法では、第2のモデルが、ラジオグラフィデータの微分による顎の粘膜部及び骨部の前記コンピュータモデリングに基づいて、顎の骨部が再現されるような方法で前記第1のモデルを変更することにより(換言すると、機械加工、切削、縮小等により転換することにより)得られると共に、前記「放射線ガイド」と関連して成形することにより、比較的軟らかい材料を用いた顎の粘膜部で被覆される。
本発明の一態様によれば、この方法は、ラジオグラフィデータに基づく前記コンピュータモデリングに応じると共に、任意により患者の顎の粘膜部及び骨部を再現する前記物理的モデルに応じた、前記歯科補綴物用の1つ以上のインプラントの構成要素(挿入部、アバットメント等)の仮想個別化モデリング、並びに、構成要素の仮想モデリングからのデータの統合による、各インプラントの一体型での個別的な形成を含むステップを含むことが好ましい。
このインプラントの構成要素(挿入部及びアバットメント)の仮想個別化モデリングは、特に、顎の粘膜部及び骨部を再現する物理的モデルでのインプラントの形状のモデリングを含むステップにより実施されることが可能であると共に、特に好適な様式においては、将来的な歯の位置を表す「キー」の使用を含むことが可能である。
本発明の他の好ましい態様によれば、補綴物及び/または手術用ガイドが少なくとも1つの口の印象に基づくと共にラジオグラフィデータに基づくコンピュータモデリングに基づいて形成される歯科補綴物及び関連する手術用ガイドを形成する新規な方法は、特に、これらの構成要素のコンピュータモデリングからのデータの統合により得られる仮想部品に応じた生体適合材(チタン、ジルコニア等など)製のロッドまたはペグの機械加工による、前記歯科補綴物用の1つ以上のインプラントの一体型(材料)での個別的な形成を含む。
本発明による新規な方法は、補綴物、関連する手術用ガイド、補綴物用に設計された1つ以上のインプラント、及び1つ以上のインプラントの設置のための1つ以上のねじキー、並びに、任意により、1つ以上のドリルを含む、歯科補綴物の設置のための個別化された、すぐに使用可能な「キット」の作製に、特に好適な様式で役立つことが可能である。
それ故、本発明はまた、少なくとも1つの補綴物、関連する手術用ガイド、1つ以上の補綴物用に設計された1つ以上のインプラント、及び1つ以上のインプラントの設置のための1つ以上のねじキー、並びに、任意により、1つ以上のドリルを含む歯科補綴物用の設置キットであって、インプラントが、構成要素のコンピュータモデリングからのデータの統合により得られる仮想部品に基づいて一体的に形成され、インプラント、ドリル及び/またはねじキーが補綴物が設計される顎の形態学に応じて、前記補綴物について個別化された様式で形成される設置キットに特に関する。
それ故、本発明は、より具体的には、上述の及び/または以下の特定の例に記載の操作モードに応じて作製される設置キットに関する。
本発明の他の特徴及び他の詳細は、一例として記載されている以下の本発明の特定の実施形態の詳細な説明から、添付の図面を参照して明らかになるであろう。
本発明による患者の顎に移植される歯科補綴物を作製する方法は、より具体的には以下を含む。
−患者の顎の印象を用いてモデルが形成されると共に歯の配列が前庭方向に調整され;この歯の配列が、美容性及び咬合を検証するために患者の口中でテストされ(図1);
−テストの後、基準(例えばLego(登録商標)ブロック)が配列モデルに固定され(図2);
−次いで、このモデルがスキャンされ(図3);
−モデルがスキャンされた後、配列が前庭方向及び口蓋または舌方向の両方に調節されるような方法で、キーを介して配列を準備することにより調節された歯の配列がその上に固定され(図4);
−次いで、基準を含むが歯の配列が載せられたモデルが再度スキャンされ(図5);
−次いで、これらのスキャナデータがコンピュータにより処理され;モデルのデータと歯の配列を含むモデルのデータとが関係付けられ;歯の配列を含む仮想モデル上で、放射線ガイドが延在することとなるゾーンが画定され;その境界が壁部の湾曲部の画定に用いられ(図6);
−仮想配列上で分割線が画定され(図7);
−挿入部の軸を画定すると共に、モデルのガイドのアンダーカットの排除を画定するためにこのモデルのイメージが処理され;この操作の後、ガイドのシェルが仮想的に作製され(図8);
−次いで、空間がモデル上、及び配列の歯の周囲に画定され(図9);
−次いで、この配列が個別の歯を得るために仮想的に分離され(図10);
−次いで、この個別の歯の配列がシェルと統合され(図11);
−歯及び歯の周囲の空間が空隙部によって表される樹脂製(ポリマー製)のガイドを形成するために、これらのコンピュータデータが、複数の軸を有する機械ツール(多軸機械)または高速プロトタイプ作製器(3Dプリンタ、立体写真等)に送信され(図12);
−このガイド(放射線ガイド)は好適な基準(例えば他のLego(登録商標)ブロック)を備えることとなり(図13);
−次いで、歯の空洞及び歯の周囲の空洞が放射線不透過性樹脂(例えば硫酸バリウム樹脂)で充填され;このガイドが樹脂が硬化する前にモデル上に配置されると共に、ガイドが、樹脂が硬化した後にモデルから取り出され(「脱型」)(図14);
−次いで、このガイドは、患者の顎(病院環境において)に設置され、所定の位置でスキャンされることとなり;
−顎の所定の位置の上記の放射線ガイドを示す二次元X線イメージ(「DICOM」イメージ」)の初期のコンピュータ処理が三次元イメージの構成を可能とし;二次元及び三次元イメージにおいて、患者の骨部ゾーン及び軟部組織の一部は、放射線不透過性樹脂により明確に画定される(図15)。
骨組織及び軟部組織の3Dモデルの形成
−次いで、患者の骨部及び軟部組織の一部を画定する(二次元及び三次元イメージの)データのすべてを用いて、硬質部分及び低硬質性の部分/より弾性の部分/より軟質の部分の3D再現が可能であるプロトタイプ作製器あるいはいずれかの他の機器を用いてこのモデルを作製することにより(図16〜21を参照して以下に詳細に説明されている第1の操作モードに基づいて)、または、上述の手法に基づく患者の顎の印象に基づいて形成された第1のモデルを、硬質部分及び軟質の部分を表すモデルに転換することにより(図24〜27を参照して以下に詳細に説明されている第2の操作モードに基づいて)、骨組織及び軟部組織を表す三次元モデル(図21〜27を参照)が形成される。
*第1の操作モード
2D及び3Dイメージにおいては、2つの明確に異なるゾーンが画定/可視化されており(骨部及び軟部組織部分);これらの部分は、例えば、異なるグレー値(軟部組織に対しては低い値、並びに、硬組織及び骨に対しては高い値)によって画定されることが可能であり;グレー値を計測するための特定のスケールが存在し;高いグレー値(フィルタ)を含むイメージを見ることにより、ガイドの骨部及び放射線不透過性部分が可視化され(図16);低いグレー値(フィルタ)を含むイメージを見ることにより、すべての部分が可視化され(ガイドの骨部、軟部組織部分及び放射線不透過性部分)(図17);第2のイメージ(低い値)から第1のイメージ(高い値)を差し引くことにより、軟部組織部分が得られ(図18);これらの寄生値が除かれ(例えば軟部組織部分のゾーン外のグレー値);次いで、第1のイメージ(高い値)において、放射線ガイドのデータがクリーンにされ;ファイル「新たな高い値」(硬組織部分)及び低い値(軟部組織部分)(図19)を組み合わせると共に転送することにより、患者の骨部及び粘膜部の3D再現が可能である高速プロトタイプ作製器(3Dプリンタ、立体写真等)またはいずれかの他の機器で、骨部及び軟部組織部分を表すモデルを形成することが可能であり(図20);次いで、上述のモデル上に受け用プラットフォームが形成される(図21)。
*第2の操作モード:
実験室において歯の配列が形成されたモデル(図2)が用いられ;配置基準を有するこのモデルが実験室でスキャンされ;基準及び放射線ガイドを有するモデル(図12)が、次いで一緒にスキャンされ(図24);DICOMスキャナのデータと実験室スキャナのデータとの相関(統合)が放射線ガイドの手術用ガイドへの変更を可能とし、これにより、モデルにおいて、所望の領域の粘膜部境界の画定が可能とされることとなり;複数の軸を有する機械ツールにより、粘膜部を表す部分のモデルが減少されることとなり;この減少は、良好に画定された領域を除いて、表面がそのままであるような方法で行われることとなり(図25);放射線ガイドが、このように変更されたモデルに設置されると共に、そのままとされた表面領域により安定化されることとなり;次いで、反応後も軟質のままである「硬化性」材料が、ガイドとモデルとの間の「変更された」(減少された」)ゾーンに射出され(図26);従って、モデルは、患者と同一の骨及び粘膜データを備えて入手される(図27)。
インプラントの(仮想)配置/モデリング
−顎のイメージにおける好適な外科的位置に個別に構成(モデル)された仮想インプラントと、放射線ガイドのイメージにおける仮想インプラントと同軸に配向された仮想ガイドデバイスとを歯の各々に対する二次元及び三次元イメージに挿入するために、顎の所定の位置の上述の放射線ガイドを表す二次元X線イメージに対して、三次元イメージが構築されるような方法で第2のコンピュータ処理操作が実行され(図22);これらのインプラントは、既存の形状を有するデータベースから設計されることが可能であり、または、患者の歯の各々について個別に構成されることが可能であり;ドリルガイドシステムが、特に、前述の文献国際公開第2006/050584号パンフレット及び欧州特許第06116963.7号明細書に基づいて、1つのまたは他の操作モードに応じて配置されることが可能であり;
−次いで、この放射線ガイドが、そのプラットフォームと一緒に得られる(図21または図27に基づいて)と共に、ガイドゾーンの外側に基準片(例えばLego(登録商標)ブロック)が設けられたモデルに設置され;
−次いで、その基準及び放射線ガイドを有するモデルが実験室においてスキャンされる(図23)。
放射線ガイドの手術用ガイドへの転換
−コンピュータにより、イメージ処理ステップ、並びに、個別に、かつ、仮想的に構成されたインプラント及び仮想ガイドデバイスの挿入ステップの最中に蓄積され、算出されたデータに基づいて、放射線ガイドが、次いで、手術用ガイドに転換され;放射線ガイドによって支持された義歯の各々における第1のドリリング操作において、第1の穴が、二次元及び三次元イメージの対応する仮想ガイドデバイスに基づいて配置されると共に配向されたガイドデバイスのように配置されると共に配向されたガイドデバイスを受けることが可能であるよう形成され、少なくとも1つの外部マーカが設けられた1つのこのようなガイドデバイスが第1のドリル穴の各々に設置され;
−ガイドデバイスの各々を通してガイドされた第2のドリリング操作は、手術のときに用いられることとなる最終のドリルと同一の周囲寸法を有するドリルが用いられて第2の穴がモデルを通して形成され(図28);
−二次元及び三次元イメージにおける仮想インプラントの深さに対応する深さまで、上述のインプラント類似体を担持する類似体ホルダをガイドデバイス中を摺動させることにより、並びに、回転させることによって、類似体ホルダに設けられた少なくとも第2の外部マーカをガイドデバイスの前記第1の外部マーカと一致させることにより、インプラント類似体が第2の穴の各々に設置され;
−前記インプラント類似体は、二次元及び三次元イメージにおける挿入のために選択された個別に構成された仮想インプラントに対応する寸法を備える首部を有すると共に、患者の顎に設置されるべき本物のインプラントに対応し;前記インプラント類似体ホルダは、類似体を首部領域において、装着されるべき前記本物のインプラントの移植のために個別に構成されたインプラントの首部と同一の高さとし;
−このインプラント類似体は、その穴に装着されたまま固定され(図29);
−類似体ホルダの各々及び手術用ガイドを除去した後、基準片が、類似体上に配置され(図30);
−次いで、モデル及び類似体の三次元空間位置を得るために、その軟部及び基準を有するモデルと、類似体と、その基準とがスキャンされ(図31);
−次いで、モデル及び類似体の三次元空間位置を得るために、その軟部及びその基準を有さないモデルと、類似体と、その基準とがスキャンされ(図32);
−次いで、スキャナからのデータが、位置マーカ(例えばLego(登録商標)ブロック)と共にコンピュータプログラムに取り込まれ;
−次いで、モデルがスキャナから取り出されると共に、類似体上の基準が取り外される。
アバットメントのモデリング
−次いで、アバットメントの(手作業またはコンピュータによる)モデリングが行われる。
*手作業によるモデリングの場合、計画された歯のアセンブリ(図1)からのすべての情報を考慮してアバットメントの手作業によるモデリングが実施されるモデル(図21または27に基づく、骨組織及び軟部組織を表す三次元モデル)の類似体にワークインサートが固定される。アバットメントの形状は、将来的な歯の位置を表すガイド/マーカ(「キー」)を用いて形成され;すべての歯肉縁上部分はこのモデリングの最中に形成され、次いで、アバットメントが取り外され、モデルの「軟部組織」部分が取り出されると共にアバットメントが再度配置され(図34);アバットメントの仕上げは、歯肉縁上の出現プロファイルがインプラントの首部に結合されることにより完了され;この操作においては、モデルにおいて表されている骨部の起伏が考慮される。
*コンピュータによるモデリングの場合、アバットメントの形成は、スキャンされたモデルの二次元及び三次元イメージの分析により、並びに、患者の骨部及び粘膜部を表す3Dモデルを見ることにより、将来的なインプラントの周囲の骨量が考慮され;すべての骨及び歯肉イメージが、補綴物の支持体の出現部分を、患者で確立される前のアセンブリ(図5)に一致させるために必要なその角形成及び形状と共にモデリングしながら、インプラントのベースと歯肉からのアバットメントの出口との間の正確な出現プロファイルの形成を可能とする(図35)。
複数のインプラント及びアバットメントの場合には、将来的な補綴物の挿入が可能にされるよう、アバットメント間での平行度を確実とすることも必要である(手作業によるモデリングの場合及びコンピュータによるモデリングの場合の両方において)。
手作業によるモデリングの場合、基準、類似体及びそのアバットメントを備えるモデルは再度スキャンされなければならない(図35)。
−次いで、スキャナからのデータが好適な位置マーカ(例えばLego(登録商標)ブロック)と共にコンピュータプログラムに取り込まれ;次いで、コンピュータによる回転のシミュレーションが、その患者の骨へのねじ軸についてのインプラントの回転半径を算出し、これによりインプラントの形状の成否を定義するために実行され(図36);この半径は、ドリルガイド軸間の空間より小さくなくてはならず;この半径は、将来的なねじキーの壁部についての最低厚を含まなければならず;そして、アバットメントの形状の成否を検証することが可能であり(図37);ドリリングデバイスの中央径がキーの外部径未満である場合、後者は、上述の文献国際公開第2006/050584号パンフレット及び欧州特許第06116963.7号明細書に基づく技術の判断基準に従うよう好ましく変更されなければならなくなり;
−コンピュータプログラムにより、各仮想インプラントのデータを各アバットメントのものと統合させることが可能であり、これらから、単一の仮想片が作製可能であり(図38);
−次いで、これらのデータがマシニングセンターに伝達され、これは、機械ツールにより、チタン、ジルコニア等からインプラント及びアバットメントを単一の部品で形成することが可能であり;
−平行して、スキャンされたアバットメントに基づいて、実験室が、一時的補綴物または最終補綴物を(インプラントの形成とは独立して、かつ、インプラントの設置の前に)作製する。
本物のインプラントの形成
−マシニングセンターにおいては、個別のインプラントが、チタン、ジルコニア等などの生体適合材製のロッドまたはペグとして形成されることとなり(図39);
−各インプラントのヘッド(アバットメント)のデータが、マシニングセンターが、骨の中に位置された部分の軸と平行なねじの多角形部を組み込むことによりインプラントの軸に一致する雄キーを形成することを可能にし;ねじキー(雌キー)はこの時点で設計され(図40);
−一旦インプラントヘッドがこのように変更されたら(雄キーのモデリング)、一体的な機械加工の開始が可能であり;
−インプラントの機械加工と平行して、雌ねじキーが第2の機械ツールで機械加工され;このキーは、アバットメント及び雄キーに完全に適合することとなり;その外側部分では、キーは、ドリリングデバイスの直径を有することとなると共に、深さ及び回転基準が設けられることとなり;
−インプラント及びねじキーの機械加工の後、アセンブリの適応度が検証され;
−特定のドリルはジルコニア、鋼等から形成されており;これらのドリルは、ドリルの指針が、上述の文献欧州特許第06116963.7号明細書によるドリルデバイスにおけるドリリングを予期させることとなるような方法で形成されることが可能であり;これは、結果的に、少なくとも1つ以上の短いドリル及び最終ドリルをもたらすこととなる。
設置キット
−手術の当日には、手術用ガイド、ドリル、インプラント、キー及び補綴物を含む特注のアセンブリが「補綴物設置キット」として引き渡されることとなる。
本発明による方法は、顎における理想的な位置に移植されるべきインプラントの各々の位置及び形状が、解剖学的な状況(下顎神経、洞等の位置)に応じてイメージにより判定されるという多大な利点をもたらす。好適なガイド(例えば文献欧州特許第06116963号明細書に基づく)により、再現可能な様式で、インプラント類似体及び同様のインプラントを、それぞれ、モデルに、その後、同じ方法で顎に導入することが可能である。この導入は、常に、インプラント及びインプラント類似体が、二次元及び三次元イメージ上で判定された位置でこれらの支持体(モデルまたは顎)に固定されるような方法で行われ;換言すると、インプラント類似体及びインプラント(好ましくは一体構造タイプ)は、同一の軸配向、かつ、同一の深さで位置され;これらは、両方の場合において同一となる正確な回転位置で位置されている。
この新規な方法は、精度を伴って、アバットメントが正確に形成されることとなるような方法で、インプラントの周囲の骨量及び粘膜量を制御することを可能とする。歯肉下のゾーン部分は、患者の顎へのねじ込みの時点では骨部上でブロックされていない。
一体型でのインプラントの多大な利点は、インプラントとアバットメントとの間のいかなる接合部も排除されることである。このインプラントは、患者の骨の解剖学的構造に応じて仮想的に構成されることとなり、従って、患者に対してよりよく適合することとなる。インプラントを一体型に作製することの作用はまた、インプラントを作製するために必要とされる時間に影響を与える。これにより、多数の部品(インプラント、アバットメント及びねじ)を組み合わせる必要もなくなる。この方法はまた、インプラントのすべての在庫を排除する重要な利点を有し、従って、生産管理及びコスト管理の観点でかなりの進歩を意味する。

Claims (10)

  1. 患者の顎の印象から得られた第1の物理的モデルと、ラジオグラフィデータからのコンピュータモデリングにより得られ、前記第1のモデルに適合され、そのX線イメージを患者の顎上で形成するために用いられる「放射線ガイド」とに基づいて補綴物及び/または手術用ガイドを形成するステップを含む、歯科補綴物及び関連する手術用ガイドを製造する方法であって、
    顎の骨部を第1の材料で再現すると共に、顎の粘膜部を前記第1の材料より軟性の第2の材料で再現する第2の物理的モデルが、ラジオグラフィデータの微分による顎の粘膜部及び骨部のコンピュータモデリングに基づいて形成される
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記放射線ガイドが、形成されるべき補綴物について意図された歯の形状及び前記第1のモデルと前記歯との間の空間に対応する放射線不透過性材料製の部分を含む
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2のモデルが、ラジオグラフィデータの微分による顎の粘膜部及び骨部の前記コンピュータモデリングに基づいて、顎の骨部が再現されるような方法で前記第1のモデルを変更することにより得られると共に、前記「放射線ガイド」に関して変更された前記第1のモデル上に成形することにより、顎の粘膜部が再現されるような方法で比較的軟質な第1のモデルよりも軟らかい材料で被覆される
    請求項1または2に記載の方法。
  4. ラジオグラフィデータに基づく前記コンピュータモデリングに応じると共に、任意により患者の顎の粘膜部及び骨部を再現する前記物理的モデルに応じた、前記歯科補綴物用の1つ以上のインプラントの構成要素の仮想個別化モデリング、並びに、構成要素の仮想モデリングからのデータの統合による、各インプラントの一体型での個別的な形成を含むステップを含む
    請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 顎の粘膜部及び骨部を再現する物理的モデルでモデリングするステップを含む
    請求項4に記載の方法。
  6. アバットメントの形状のモデリングが、将来的な歯の位置を表す「キー」を用いてなされる
    請求項5に記載の方法。
  7. 構成要素のコンピュータモデリングからのデータの統合により得られる仮想部品に応じた生体適合材製のロッドまたはペグの機械加工による、前記歯科補綴物用のインプラントの一体型での個別的な形成を含む
    請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
  8. 補綴物、関連する手術用ガイド、前記補綴物用に設計された1つ以上のインプラント、及び前記1つ以上のインプラントの設置のための1つ以上のねじキー、並びに、任意により、1つ以上のドリルを含む、歯科補綴物の設置のための個別化された、すぐに使用可能な「キット」の作製に寄与する
    請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  9. (補正)
    少なくとも1つの歯科補綴物、患者の顎の骨にねじ込まれるねじ部を備える少なくとも1つのインプラント、及び前記補綴物を受けるためのアバットメントを含む個別の患者の顎用の歯科補綴物用の設置キットであって、
    前記少なくとも1つのインプラントが一体型であり、また、前記少なくとも1つのインプラントが個別化されていて、個別の患者の顎の形態学に応じた形状を有する
    ことを特徴とする設置キット。
  10. (補正)
    前記少なくとも1つのインプラントを患者の顎の骨にねじ込むために、前記少なくとも1つのインプラントと協働する少なくとも1つのねじキーをさらに含み、また、前記少なくとも1つのねじキーが個別化されていて、前記インプラントの形状に応じた形状を有する
    請求項9に記載のキット。
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