JP2010534765A - 向上した耐腐食性を有するアルミニウム合金Al−Mg−Si製の押出製品 - Google Patents

向上した耐腐食性を有するアルミニウム合金Al−Mg−Si製の押出製品 Download PDF

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Abstract

【課題】製造、成型、組立および耐腐食性の点で3XXX系、5XXX系、6XXX系による現状製品と同等または超えるより優れた性能を有しつつ、130℃と170℃の間に含まれる使用温度について、向上した耐腐食性と、高圧に耐えることを可能にする機械的特性を有する6XXX合金製の押出製品を製作する。
【解決手段】6XXX系合金製の押出製品、とりわけ引抜管において、Mg:0.4−0.7、Si:0.4−0.7、Fe:0.1−0.3、Zn:0.16−0.3、Ti:0.12−0.3、Mn<0.10、Cu<0.05、Cr<0.05、Ni<0.05、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成(重量%)とし、Si/Mgの比が0.9と1.3の間に含まれるようにする。

Description

本発明は向上した耐腐食性を有するアルミニウム合金Al−Mg−Si(Aluminum Associationの名称による6000系)製の押出製品、特に自動車製造のための搬送管または熱交換器をとりわけ目的とした引抜管に関するものである。
今日では、フランスで販売されている4台中3台の車両が空調装置を装備している。2020年には、10台中9台の車両が空調装置を装備するだろう。自動車の空調装置は、二つの主要な理由のために気候変動に対する無視できない影響力を持っている。第一の理由は、空調装置が使う燃料の過剰消費である。この第一の理由は車両のタイプおよびその使用の仕方によっても大きく左右されるが、平均で消費量の7%だと算定される。第二の理由は冷媒のロスに関連している。現状で一般的に用いられている冷却液(HFC−R134a、CH2 FCF3)は同質量の二酸化炭素(CO2)よりおよそ1400倍高い温室効果への影響力を持っており、一般に、各車両が毎年冷却ループの容量の三分の一(約900g)をロスすることが容認されている。
現在、空調システム用にハイドロフルオロカーボン(HFC)をCO2に替えることに関する多くの研究が行われている。CO2は温室効果ガスではあるが、HFCよりもかなり低い影響力を持ち、このことによって、漏洩に関連する放出の有害性を減少させることができる。
冷却ガスとしてCO2を用いる空調装置の作動はガスの圧縮と膨張に基づいている。コンプレッサーがCO2を高圧となるように圧縮し、それは続いてガスクーラー(従来的にはコンデンサと呼ばれるものであるが、該クーラーにおいて、冷媒がCO2であるとき、凝縮は起こらない)、そして、内部熱交換器(低圧区域との熱交換を可能にする)に入る。気体のままのCO2は膨張弁に入り、該膨張弁から、蒸発器を通って車両室内の冷却を可能にする液体が出てくる。次に、低圧ガスは内部熱交換器内を循環し、新たなサイクル用に再びコンプレッサーに戻る前に蓄積される。アルミニウム製の押出製品は、熱交換器(ガスクーラー、蒸発器)の製造および/または、冷媒が冷却回路のさまざまな部品の間を循環できるようにする搬送管の製作のために用いることができる。
冷媒としてのCO2の利用は、用いることになる圧力のために難しくなっている。実際、CO2の臨界温度はHFC−134aよりも低く、臨界圧力はより高いため、回路内の高圧部分であれ低圧部分であれ、空調システムは現状で用いられているものより高い圧力および温度で作動することを余儀なくされる。したがって、空調回路で用いられる材料は、製造、成型、組立および耐腐食性という点で少なくとも現状ものと同等の性能を維持しながら、現状の材料よりも強度のあるものでなければならない。良好な冷却率のためには、CO2はおよそ100バールから200バールの高圧に圧縮される必要がある。したがって、冷媒としてのCO2の利用を可能にするためには、搬送管は130−170℃という高温に対して200バールという使用中の圧力に耐えることができなければならず、これは、60℃でおよそ5バールという現状の条件に比べて高い。
冷却ガスとしてCO2を用いる空調システムの熱交換器(ガスクーラー、蒸発器)用のフラットな管を製作するための合金が提案されてきている。
特開2005−068557号公報は、
Mn:0.8−2、Cu:0.22−0.6、Ti:0.01−0.2、Fe:0.01−0.4、Zn≦0.2、Sn≦0.018、In≦0.02、
という組成(重量%(% en poids))の合金を記載している。
特開2007−070699号公報は、
Si:0.31−0.7、Fe:0.3−0.6、Mn:0.01−0.4、そして選択的にTi:0.01−0.3、Zr:0.05−0.3、Cr:0.05−0.3、
という組成(重量%)の合金を記載している。
これらの合金は、特に搬送管を目的とした管用としては、要求される硬度性能のいくつかを達成することを可能にするとは考えられない。
従来的には、搬送管を目的とした管の製造に用いられる合金は3XXX系に含まれている。したがって、本出願人による国際公開第02/055750号パンフレットは、Si<0.30、Fe:0.20−0.50、Cu<0.05、Mn:0.5−1.2、Mg<0.05、Zn<0.50、Cr:0.10−0.30、Ti<0.05、Zr<0.05という組成の、向上した耐腐食性を有する合金に関するものである。
また、国際公開第99/18250号パンフレットによって、Cu<0.03、Mn:0.1−1.5、Ti:0.03−0.35、Mg<1.0、Ni<0.01、Zn:0.05−1.0、Zr<0.3、Fe<0.50、Si<0.50、Cr<0.20という組成の3XXX系の合金も知られている。
また、引抜管を製作するための、6XXX系のいくつかの合金も規格EN754−2で知られている。
押出成型に対する良好な適性を有する合金のうち、AA6060、AA6061およびAA6063という合金を挙げることができる。
合金AA6060は、
Mg:0.35−0.6、Si:0.30−0.6、Fe:0.10−0.30、Cu<0.10、Mn<0.10、Cr<0.05、Zn<0.15、Ti<0.10、その他はそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成を有している。
合金AA6061は、
Mg:0.8−1.2、Si:0.40−0.8、Fe<0.7、Cu:0.15−0.40、Mn<0.15、Cr:0.04−0.35、Zn<0.25、Ti<0.15、その他はそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成を有している。
合金AA6063は、
Mg:0.45−0.9、Si:0.20−0.6、Fe<0.35、Cu<0.10、Mn<0.10、Cr<0.10、Zn<0.10、Ti<0.10、その他はそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成を有している。
欧州特許第0251180号明細書は、自動車への適用を目的とした管の製造用として合金AA6061およびAA6063を挙げている。
また、引抜管を製作するための、
Mg:0.40−0.8、Si:0.30−0.6、Fe<0.35、Cu<0.25、Mn<0.05−0.20、Cr<0.20、Zn<0.10、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成をした合金AA6106も本出願人によって知られている。
本発明が応えようとする問題は、特に、製造、成型、組立および耐腐食性という点で3XXX系、5XXX系、6XXX系による現状の製品と同等または超えるより優れた性能を有しつつ、130℃と170℃の間に含まれる使用温度について、向上した耐腐食性と、高圧に耐えることを可能にする機械的特性を有する6XXX合金製の押出製品を製作することである。
本発明は、
Mg:0.4−0.7、Si:0.4−0.7、Fe:0.1−0.3、Zn:0.16−0.3、Ti:0.12−0.3、Mn<0.10、Cu<0.05、Cr<0.05、Ni<0.05、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成(重量%)の6XXX系合金製の押出製品、とりわけ引抜管を目的とし、該製品においてSi/Mgの比は0.9と1.3の間に含まれる。
好ましい含有量(重量%)は、Mg:0.5−0.6、Si:0.5−0.6、Fe:0.15−0.25、Zn:0.16−0.25、Ti:0.16−0.25、Mn<0.05、Cr<0.03、Cu<0.03、Ni<0.03、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムであり、Si/Mgの比は1.0と1.2の間に含まれる。
本発明のもう一つの目的は、自動車車両の製造における本発明による押出製品の使用法である。
反する言及がない限り、合金の化学的組成に関するすべての指示は質量パーセント(pourcent massique)で表示する。数式において、「Si」は質量パーセントで表示したケイ素の含有量を意味し、これは、変更すべき箇所は適宜変更し、その他の化学元素にも適用される。合金の名称は、当業者に知られているThe Aluminum Assoiationの規則ならびに規格EN573−1にしたがう。金属の状態は欧州規格EN515で定義される。規格化されたアルミニウム合金の化学的組成は、たとえば規格EN573−3で定義されている。反する言及がなければ、静的な機械的特性、つまり破断強度R、弾性限界Rp0.2および破断伸びAは、規格EN10002−1およびEN754−2にしたがった引っ張り試験で判定される。「押出製品」という用語には、「引抜」と呼ばれる製品、つまり、押出しに続く引抜きによって加工された製品が含まれる。
反する言及がない限り、欧州規格EN12258−1の定義が適用される。
本発明による6XXX系の合金は、合金AA6060およびAA6063に比べて亜鉛およびチタンが添加されている。そこで、亜鉛含有量は0.16重量%と0.3重量%の間、好ましくは0.16重量%と0.25重量%の間に含まれていなければならない。チタン含有量は、0.12重量%と0.3重量%の間に含まれ、好ましくは0.16重量%と0.25重量%の間に含まれていなければならない。また、Cr、CuおよびNiの含有量は不純物レベルに維持されなければならない。つまり、0.05重量%未満、好ましくは0.03重量%未満である。このように、本発明による合金は、0.04−0.35重量%のCrおよび0.15−0.40重量%のCuを含有する合金AA6061とは異なっている。Znの添加とTiの添加の組み合わせによって、機械的特性および耐腐食性を同時に向上させることが可能となる。
マグネシウム含有量は、0.4重量%と0.7重量%の間に、好ましくは0.5重量%と0.6重量%の間に含まれる。ケイ素含有量は0.4重量%と0.7重量%、好ましくは0.5重量%と0.6重量%の間に含まれる。少なくとも0.4重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%の含有量でマグネシウムおよびケイ素を添加することによって、望まれる機械的特性を達成することができる。しかし、マグネシウム含有量は、製品の満足の出来るろう付け可能性ならびに押出に対する適性という意味での良好な性能を保証するために、最大でも0.7重量%、好ましくは0.6重量%に制限する必要がある。また、ケイ素含有量も最大でも0.7重量%、好ましくは0.6重量%に制限されなければならない。Si/Mgの比は0.9と1.3の間、好ましくは1.0と1.2の間に含まれる。
マンガン含有量は、0.10重量%未満、好ましくは0.05重量%未満でなければならない。
鉄含有量は、0.1重量%と0.3重量%の間、好ましくは0.15重量%と0.25重量%の間に含まれなければならない。多過ぎる鉄含有量は耐腐食性の劣化につながり、最大含有量が0.3重量%である必要があり、好ましくは0.25重量%の最大含有量である。リサイクルの経済的理由のため、鉄含有量は少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも0.15重量%でなければならない。
その他の元素の添加は合金に有害な効果を持つ可能性があり、したがって、それぞれが0.05重量%未満の含有量、全体で0.15重量%未満の含有量でなければならない。
本発明による押出製品、とりわけ管の製造方法は、指示した合金のビレットの鋳造、ビレットの均質化、再加熱と直線状またはリング状をした管を得るための押出し、溶体化熱処理と焼入れ、そして選択的には、望まれるサイズの製品とするための一回または複数回の引抜工程を含んでいる。管は、好適には、延性を向上させるために400℃と550℃の間に含まれる温度で焼鈍しすることができる。好ましくは、本発明による押出製品は、状態T4、つまり、室温で時効が行われる状態で用いられる。本発明による製品は、プレス焼入れによって得ることができる。本発明のもう一つの実施態様では、本発明による押出製品に、機械的強度を最大化するために、状態T6へと導く焼戻しを行う。
本発明による製品は45μm未満、好ましくは25μm未満の粒子サイズを有している。
本発明による製品は状態T4で高い機械的強度を示す。したがって、状態T4では、室温での破断強度は、国際公開第02/055750号パンフレットによる状態H12の3XXX合金製の製品よりも50%以上高くなっており、状態T4の6060合金製の製品よりも10%以上高い。利点は高温で行う試験で確認される。状態T4では、170℃での破断強度は国際公開第02/055750号パンフレットによる状態H12の3XXX合金製の製品よりも60%近く高くなっており、状態T4の6060合金製の製品よりも10%近く高い。特に、本発明による管は、状態T4において、室温での破断強度Rが170MPaより大きく、170℃では140MPaより大きい。さらに、本発明の好ましい組成による管は、状態T4において、室温での破断強度Rmが180MPaより大きく、170℃では150MPaより大きい。本発明による製品で得られる破断伸びA%は高い。実に室温でも170℃でも、25%より高いのである。このように、本発明による製品は、特に国際公開第02/055750号パンフレットによる3XXX合金製の製品と比べて、成型に対する適性と破断強度という点で重要な利点を有している。
また、本発明による製品は、孔食に対する高い強度も有しており、このことによって漏洩のない向上した使用期間を得ることができる。特に、本発明による製品は、規格ASTM G85A3によるSWAATタイプの塩水噴霧試験の際に深い腐食孔が開かないのに対し、同一の条件で、AA6106合金製、AA6060合金製の製品では深い腐食孔が観察され、チタンが添加されたAA6060合金製の製品でさえも観察された。驚くべきことに、亜鉛とチタンを組み合わせた添加によって、本発明による製品は、国際公開第02/055750号パンフレットによる3XXX合金製の製品で得られるものと同等の状態T4における耐腐食性を達成することができる。
本発明による押出製品の好ましい形状は、単一の空洞しか備えていない円筒状の管である。
本発明による押出製品は、とりわけ自動車車両の製造における管として用いることができる。特に、本発明による押出製品は、自動車用の燃料、オイル、ブレーキオイルまたは冷媒の搬送管として、特に冷却ガスとしてCO2を用いる場合には、エンジン冷却システムおよび/または自動車車両の室内空間の空調システムの熱交換器のための管として用いることができる。本発明による管とりわけ引抜管は、より特徴的には、冷却ガスとしてCO2を用いる自動車車両の室内空間の空調システムで用いられる冷媒の搬送管を目的とした、単一の空洞しか備えていない円筒状の管の形で用いるために適合化されている。
AからFに分類された5つの合金製のビレットを鋳造し、均質化した。合金A、B、CおよびDは先行技術の組成に対応し、合金Aは5xxx系に含まれ、国際公開第02/055750号パンフレットによる合金Bは3XXX系に含まれ、合金CおよびDは6XXX系に含まれる。合金Eはチタンが添加された6060合金であり、合金Fは本発明にしたがったものである。
組成(重量%)を表1に示した。
Figure 2010534765
合金Aのビレットを直線管の最終的な長さとなるように押し出し、直径16mm、厚さ1.25mmの最終状態Oを得るために引き抜き、焼鈍した。
合金B、C、D、EおよびFのビレットをリング状の管に押し出した。6XXX合金製の製品(C、D、EおよびF)はプレス焼入れした。次にこれらのリングを引抜き、400℃と550℃の間に含まれる温度で焼鈍しすることで、10mmまたは11mmの直径、1.25mmまたは1.5mmの厚さを得た。押出しおよび引抜きに対する適性に関して、五つの合金B、C、D、EおよびFの間にはいかなる有意差も記録されなかった。次に、サンプルBのリングを、規格EN515による状態H12にするために、新たな引抜工程にかけた。6個の管のサンプルについて、CO2を冷媒として用いる空調設備における管の使用条件をシミュレーションするために、破断強度R(MPa)、弾性限界Rp0.2(MPa)および破断伸びA%を室温ならびに140℃、170℃で測定した。結果は表2に示している。
Figure 2010534765
四つの6xxx系の合金C、D、E、Fで得られた押出製品は互いにかなり類似した機械的特性を有し、5XXX系の合金Aで得られる機械的特性に匹敵している。本発明による合金Fは、試験した6XXX合金の中で最も優れた特性を有し、とりわけ、AA6060合金で得られる破断強度よりも、室温で行った試験については10%以上、170℃で行った試験については10%近く、高い破断強度を有している。
本発明による合金Fは、とりわけ、先行技術の国際公開第02/055750号パンフレトによる合金Bよりも向上した機械的特性を有している。すなわち、室温でも140℃または170℃でも、50%以上高くなった破断強度R、そして室温でも140℃または170℃でも、25%を超える破断伸びA%である。
粒子の平均サイズはB、D、EおよびFの管のサンプルについてインターセプト法によって測定した。結果は表4に示している。本発明による合金で得られた管はおよそ25μmの等軸微細粒を呈している。
Figure 2010534765
耐腐食性は規格ASTM G85 A3にしたがったSWAAT試験(Sea Water Acetic Acid Test)を用いて測定した。測定は、49℃の温度における500サイクルのデュレーション(durees)に対し、各合金A、B、C、D、EおよびFの長さ200mmの三つの管について行った。試験の最後に、腐食生成物を溶解するために、管を筐体から取り出し、68%に濃縮した硝酸溶液で洗浄した。次に、各管について、デフォーカシング(defocalisation)によって表面の孔の深さを光学的に測定し、最も深い5つの孔の深さの平均を計算した。そして、3つの管について得られた値の平均Pmoyを計算した。Pmoyが小さければそれだけ耐腐食性が優れているということである。連続する5回のSWAAT試験の結果は表3に示している。記号*の数は、試験した三つの管のロットにおける穿孔された管の数を示している。
Figure 2010534765
本発明による合金Fが、同じ6xxx系であるその他の合金C、D、E、および5xxx系である合金Aよりも非常に優れた耐腐食性を有することが確認される。本発明の範囲において深い孔という用語が0.5mmを超えるPmoyの値を意味するとして、合金Fは深い孔を有していない。
チタンを含む試験合金Eは合金Fより深く穿孔され、このことは、チタン単独の添加と比べて、TiとZnの組み合わせによる添加の耐腐食性に対する有益な効果を証明している。
本発明による合金Fは、耐腐食性の有利な特性によって評価されている、先行技術の国際公開第02/055750号パンフレットによる合金Bと同等の耐腐食性を提供する。
本発明による合金Fは、CO2冷媒を用いる自動車の空調システムの作動温度に対する高い機械的特性、および漏洩のない向上した使用期間を得るために必要な孔食に対する高い強度という利点の組み合わせを提供するものである。
特開2005−068557号公報 特開2007−070699号公報 国際公開第02/055750号パンフレット 国際公開第99/18250号パンフレット 欧州特許第0251180号明細書

Claims (17)

  1. Mg:0.4−0.7、Si:0.4−0.7、Fe:0.1−0.3、Zn:0.16−0.3、Ti:0.12−0.3、Mn<0.10、Cu<0.05、Cr<0.05、Ni<0.05、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成(重量%)の6XXX合金製の押出製品、とりわけ引抜管であり、Si/Mgの比が0.9と1.3の間に含まれる押出製品。
  2. Zn:0.16−0.25重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の製品。
  3. Ti:0.16−0.25重量%であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の製品。
  4. Mg:0.5−0.6重量%であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の製品。
  5. Si:0.5−0.6重量%であることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の製品。
  6. Mn<0.05重量%であることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の製品。
  7. Fe:0.15−0.25重量%であることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか一つに記載の製品。
  8. Cr<0.03%、Cu<0.03、Ni<0.03(重量%)であることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の製品。
  9. 粒子のサイズが45μm未満であることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の押出製品。
  10. 状態T4における破断強度Rが室温で170MPaより大きく、170℃で140MPaより大きいことを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれか一つに記載の押出製品。
  11. Si/Mgの比が1.0と1.2の間に含まれ、Mg:0.5−0.6、Si:0.5−0.6、Fe:0.15−0.25、Zn:0.16−0.25、Ti:0.16−0.25、Mn<0.05、Cr<0.03、Cu<0.03、Ni<0.03、その他がそれぞれ<0.05かつ全体で<0.15、残りがアルミニウムという組成(重量%)の押出製品であり、状態T4における破断強度Rが室温で180MPaより大きく、170℃で150MPaより大きいことを特徴とする、請求項10に記載の押出製品。
  12. ATSM G85 A3の規格にしたがった塩水噴霧タイプの試験の際に深い孔を呈することがないことを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれか一つに記載の押出製品。
  13. 単一の空洞しか備えていない円筒状の管であることを特徴とする、請求項1〜請求項12のいずれか一つに記載の押出製品。
  14. 自動車車両製造における請求項1〜請求項13のいずれか一つに記載の押出製品の使用法。
  15. 燃料、オイル、ブレーキオイルまたは冷媒の搬送管としての、請求項14に記載の使用法。
  16. エンジンの冷却システムおよび/またはCO2が冷却ガスとして用いられる自動車の車内空間の空調システムの熱交換器の管としての、請求項14に記載の使用法。
  17. 冷却ガスとしてCO2を用いる車内空間の空調システムにおける冷媒の搬送管として、前記押出製品が単一の空洞しか備えていない円筒状の管の形をしている、請求項15に記載の使用法。
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