JP2010532701A - 調整可能な細孔容積を有する埋め込み型医療装置および該装置を製造するための方法 - Google Patents
調整可能な細孔容積を有する埋め込み型医療装置および該装置を製造するための方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010532701A JP2010532701A JP2010516139A JP2010516139A JP2010532701A JP 2010532701 A JP2010532701 A JP 2010532701A JP 2010516139 A JP2010516139 A JP 2010516139A JP 2010516139 A JP2010516139 A JP 2010516139A JP 2010532701 A JP2010532701 A JP 2010532701A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medical device
- therapeutic agent
- layer
- coating
- expandable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/14—Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
- A61L31/16—Biologically active materials, e.g. therapeutic substances
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/14—Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L31/00—Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
- A61L31/14—Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
- A61L31/146—Porous materials, e.g. foams or sponges
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L2300/00—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices
- A61L2300/60—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices characterised by a special physical form
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L2300/00—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices
- A61L2300/60—Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices characterised by a special physical form
- A61L2300/606—Coatings
- A61L2300/608—Coatings having two or more layers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L2420/00—Materials or methods for coatings medical devices
- A61L2420/08—Coatings comprising two or more layers
Abstract
本発明は、治療薬を患者内で制御可能に放出するために用いられ得る埋め込み型医療装置および該装置を製造する方法に関する。これらの医療装置は、該医療装置の外面また反管腔側の表面上に位置する多孔質コーティングを備え得る。多孔質コーティングはポリマーを含まなくてもよい。医療装置はステントであってもよい。多孔質コーティングの細孔は治療薬の充填を容易にするように拡張可能であり得る。医療装置は、空隙の容積が縮小して治療薬を放出するように、医療装置の埋め込みによって誘発可能であり得る。空隙はステントの溝孔であってもよい。拡張可能材料または構造は、空隙内に配置されて、埋め込められると拡張し、治療薬を放出し得る。
Description
本発明は、概して、治療薬を送達するための埋め込み型医療装置に関する。
患者の標的部位内における医療装置の配置および留置は、一般的であり、しばしば繰り返される現代医学の処置である。埋め込み式ステント、心調律管理リード(cardiac rhythm management leads)、神経調節装置(neuromodulation devices)、インプラント、グラフト、除細動器、フィルタ、カテーテルなどであり得るこれらの装置は、短期間または持続した期間にわたって留置され得る。それらの装置は、最近再拡張された管腔の補強、破裂した脈管の置き換え、および局所的薬物療法による疾患の治療を含む多くの医療目的に用いられ得る。また、それらの装置は、冠血管系、末梢血管系、脳血管系、食道、気管、結腸および胆管を含む身体の様々な領域に留置され得る。
これらの医療装置の表面には、それらの装置の有効性を増大させるために、多孔質および/または非多孔質コーティングが施されていることがある。これらのコーティングは、挿入処置中に受ける外傷を低減する、医療装置の標的部位への受容を容易にする、装置の処置後の有効性を向上することを含む多くの利点を提供し得る。
コーティングされた医療装置はまた、身体内の標的位置への治療薬の局所的送達を提供し得る。そのような局所的薬剤送達は、治療されるべきでない身体部分において望ましくない効果を生じたり、または身体の罹患部分に十分に高い濃度の治療薬を送達することができなかったりする全身性薬剤投与の問題を回避する。局所的薬剤送達は、例えば、血管内壁と直接接触する医療装置の部分をコーティングすることにより達成され得る。この薬剤送達は、短期間および持続した期間を対象とし得る。
本発明の目的は、患者の標的部位への制御された薬剤送達のために構成され得る医療装置を提供することにある。
本発明は、概して、患者の標的部位への制御された薬剤送達のために構成され得る医療装置に関する。送達される薬剤は、外面上に位置するコーティング内に存在し、該コーティングは使用前に装置上に配置され得る。前記コーティングは、容積が変化し得る細孔または他の空隙を有し得る。前記コーティングは、装置の外面上に施され、第1層および第2層を有し得る。第1層は拡張可能材料を含有し得、一方、第2層は複数の細孔を有する材料からなり得る。前記コーティングはまた、装置が標的部位に留置された後に、空隙内に貯蔵された治療薬を外方に圧迫する能動要素を備えた個別の空隙を含み得る。
本発明はまた、調整可能な細孔容積を備えた医療装置を製造する方法を含む。これらの方法は、医療装置の外面に、複数の層を有するコーティングを施すことを含み得る。一つの層は複数の細孔を有する材料を含み、別の層は温度変化によって拡張および収縮する材料を含み得る。前記方法はまた、下層を拡張させて、上層の細孔の大きさを増大させることと、拡張した細孔に治療薬を充填することとを含む。充填後、下層は収縮して、同様に上層を収縮させ得る。
本発明による別の方法は、複数の細孔を有する多孔質コーティングを医療装置の外面に提供することを含む。前記細孔は、治療薬からなる層の下方において、拡張可能材料によって充填され得る。下方の材料が拡張して細孔の容積を縮小させると、これらの細孔内に充填された治療薬が展開され得る。
本発明の医療装置の多孔質コーティングは、医療装置の指定された領域または範囲に選択的に施されてもよく、また、いかなる数の多孔質コーティングが施されてもよい。記載する事例の各々において、多孔質コーティングの空隙および間隙は、治療薬の溶出速度を制御するように構成され、調整可能であり得る。
したがって、本発明は多くの装置および方法によって具体化され得る。本願に提供される説明は、添付された図面と共に解釈される場合、本発明の例を開示する。本願で教示されるような工程の一部または全てを組み込んだ他の実施形態も可能である。
この開示の一部を構成する図面を参照する。
本発明は、概して、薬剤送達のために構成され得る多孔質コーティングまたは溝孔を有する医療装置および該装置を製造する方法に関する。施されたコーティングまたは溝孔は、ナノメートルスケールまたはマイクロメートルスケールの寸法を有する一部または全部を含む、様々な大きさの空隙または間隙を備え得る。これらの空隙または間隙は、治療薬の充填、貯蔵および医療装置からの放出を容易にするように、容積について調整可能であり得る。例えば、細孔開口の大きさは、充填に適応するように拡張され、次に、輸送および送達に適応するように休止状態に収縮され得る。同様に、コーティングは様々な層を備えていてもよく、その層のうちの一つは、治療薬を貯蔵し、装置が留置されると、外側コーティングを介して治療薬を送り出すように作用する。さらに、前記コーティングは、装置が身体内に存在するときに、空隙から治療薬を供給するように作用する、活性側面を備えた空隙を含み得る。
外側多孔質コーティングを備えた埋め込みステントの場合、治療薬の溶出は、細孔径をインビボで変化させることによって引き起こされ得る。例えば、治療薬の放出のためのトリガー機構としては、温度(室温から体温へ)、振動、および体液(例えば含水量、pHおよびイオン)が挙げられ得る。いくつかの場合において、前記コーティングはポリマーを含まず、よって、医療装置上におけるポリマーの使用に関連するあらゆる炎症反応の可能性を排除し得る。
まず図1a〜図1cを参照すると、医療装置114は、内面および外面を有する長尺状管状本体115を備えて提供され得る。前記外面上にはコーティング116が施されており、そのコーティング116は第1層および第2層118,120を有し得る。第1層118は拡張可能材料を含み、第2層120は治療薬122を充填するように構成された複数の細孔を有する材料からなり得る。
図1aは、収縮位置にある医療装置114、並びに第1層および第2層118,120を示す。図1bは、第2層120を治療薬122で充填した後に拡張位置にある医療装置114を示す。図1cは、治療薬122で充填された第2層120を備えた非拡張位置にある医療装置114を示す。
図2aは、第1層および第2層218,220を備えたコーティング216の一部の断面図を示す。第1層、すなわち最下層218は、比較的高い熱膨張係数を有する、金属のような固体物質であり得る。第2層、すなわち最上層220は、インビボで、医療装置214の留置後に、患者の血管腔の壁に対面することができる多孔質材料であり得る。
図2bの例において見られるように、第1層218は、従来の加熱技術(例えば、治療薬を含有する加熱溶液中に配置すること)を用いて、治療薬の特性を低下させない任意の適温まで、間接的または直接的に加熱され得る。加熱後、第1層218は拡張し得る。第1層218が拡張すると、第1層218の最上部に配置され得る第2層220もまた拡張し得る。したがって、第2層220を構成する細孔224は、第1細孔径(x)から第2細孔径(y)まで拡張し得、第2細孔径(y)は第1細孔径(x)より大きい。図2bにおいて見られるように、細孔224が拡張状態にあるとき、細孔224は治療薬222で充填されていてもよい。例では、細孔224は注入装置によって充填されているが、いかなる適当な充填技術を用いてもよい。本発明は、ポリマー以外の材料、例えば金属、セラミックス、バイオセラミックスから製造され得る多孔質コーティング220の使用を許容することが認識されるであろう。多孔質コーティングの細孔はまた、装置に付着された繊維(例えば微細繊維)の開放した網状組織内に形成されてもよい。また、細孔径は薬剤充填のために増大されるため、次に、細孔径は、埋め込みのために細孔開口の大きさを低減するように収縮され得る。このように、埋め込み後の薬剤溶出の割合は、より長く持続され得る。
図2bでは、温度上昇を用いて細孔径を増大させてもよい。本発明の実施形態によれば、異なる材料を用いた特定の場合には、温度の低下を用いて充填中に細孔径を増大させてもよいことも考えられる。例えば、他の実施形態では、液体窒素浸漬を用いて、第2層を構成する材料を収縮させて、充填するための細孔を拡張させてもよい。
多孔質コーティングは大量の治療薬と充填することが困難なことがあり、かつ/または、多孔質コーティングは、該多孔質コーティングから治療薬を長期間にわたって送出することが困難なことがある。多孔質コーティングを治療薬で充填するのを容易にするために、溶媒および/または界面活性剤を用いて、表面張力および/または粘度を低下させて、治療薬溶媒混合物の細孔への進入を容易にすることができる。また圧力変化および温度変化を用いて、治療薬の充填を支援することもできる。さらに、より大きな平均細孔径を有する多孔質コーティングを用いて、薬剤の充填を容易にしてもよいが、大きな細孔径ほど、より速い治療薬の放出を生じ得る。したがって、遅い放出が所望される場合には、充填後に細孔径を縮小させることが有用になり得る。
図3aは、本発明の実施形態に従った、第1層および第2層318,320を備えたコーティング316の一部の断面図を示す。第1層318は、比較的高い弾性および/または形状記憶特性を備えた固体物質であり得る。例えば、例では、第1層318として管状形ニチノールのシースが用いられ得る。メムリー コーポレイション(Memry Corporation)製のFlexium(商標)のような他のチタン合金、およびステンレス鋼を用いてもよい。例えば、管状形シースは医療装置314上に配置され得る。第2層または最上層320は、細孔を有する多孔質材料からなってよく、インビボで医療装置314の留置後に管腔壁に対面し得る。
図3bにおいて見られるように、拡張部材326、この場合には血管形成術カテーテルと共に用いられるもののようなバルーンが、充填中に、拡張のために、第1層318内および/または医療装置314内に挿入されてもよい。第1層318の拡張は、次に第2層の細孔324の大きさを増大させる。従って、治療薬322は細孔324内に充填され得る。細孔324が治療薬322で充填されたならば、拡張部材326、この場合にはバルーンは収縮させられ、細孔324を含む第1層および第2層318,320はそれらの元の大きさに戻り得る。
また、本発明の実施形態により、熱膨張(図2a〜図2b)および弾性/形状記憶(図3a〜図3b)特性の双方を示す1つおよび/または複数の材料からなる第1層218,318が用いてもよいことも考えられる。
図4は、本発明の実施形態と共に用いられ得る方法工程を含むフローチャートを示す。図4の例では、工程400は医療装置を提供することを含み、工程410は医療装置の外面にコーティングを施すことを含み得る。前記コーティングは複数の細孔を含み得る。図1〜図3に示した実施形態では、前記コーティングは第1層および第2層を備え、第2層120,220,320は、複数の細孔を有する材料からなり、かつ第1層118,218,318の上に位置している。しかしながら、一つの多孔質層が用いられてもよく、また、医療装置自体が、細孔径を開放または縮小させる拡張可能材料として用いられてもよいことが認識されるであろう。工程420は、コーティングを拡張させて、細孔の細孔径を第1寸法から第2寸法に増大させることを含み得る。工程430は細孔径が拡張している間に、細孔を治療薬で充填することを含み得る。
他の実施形態では、工程の順序は変更されてもよく、また工程を追加または削除してもよい。前記工程は本発明に合致して変更され得る。
本発明の他の実施形態に従って、図5は、管状本体515と、複数の細孔524を含む多孔質構造またはコーティング516とを有する医療装置514を示す。この例では、各細孔524は、第1層および第2層518,520を有しているが、他の配置が可能である。例えば、細孔524のうちのいくつかのみが第1層および第2層518,520を備えていてもよい。例では、第1層518は拡張可能材料からなってもよく、第2層520は治療薬を含むコーティングからなってもよい。任意の適当な拡張可能材料、例えば拡張可能な金属、合金、およびポリマーを用い得る。拡張材料は、細孔524を第2層520で充填する前に、従来の充填技術によって細孔524に充填され得る。
本発明の他の実施形態に従って、図5は、管状本体515と、複数の細孔524を含む多孔質構造またはコーティング516とを有する医療装置514を示す。この例では、各細孔524は、第1層および第2層518,520を有しているが、他の配置が可能である。例えば、細孔524のうちのいくつかのみが第1層および第2層518,520を備えていてもよい。例では、第1層518は拡張可能材料からなってもよく、第2層520は治療薬を含むコーティングからなってもよい。任意の適当な拡張可能材料、例えば拡張可能な金属、合金、およびポリマーを用い得る。拡張材料は、細孔524を第2層520で充填する前に、従来の充填技術によって細孔524に充填され得る。
図6aでは、治療薬622を含むコーティングが第1層618の上部に充填されて、第2層620を形成していることが分かり得る。図6bにおいて最もよく見られるように、医療装置がインビボに配置されると、第1層618が拡張し得る。前記拡張は、温度(例えば室温から体温)を含むがそれに限定されないいくつかの要因によって引き起こされ得、細孔624から治療薬622を放出するのを支援する。拡張部材は治療薬を押しやる、または放出し得るため、本発明の実施形態により、拡張部材は体液中に拡散しないことがある治療薬と共に用いられ得ると考えられる。
図7a〜図7cは、本発明の実施形態に従って用いられ得るような、細孔724内に充填されて第1層718を形成する他の拡張可能材料を示す。例えば、下記において図11a〜図11cに関してより詳細に説明する事前成形された熱記憶合金が用いられてもよい。図7aは、体温で湾曲し得る湾曲シート728を示す。図7bは、体温で広がり得るジグザク状シート730を示す。図7cは、体温で拡張し得る円管732を示す。
他の適当な拡張部材としては、圧縮可能な繊維および発泡体が挙げられ得る。例えば、三次元的に圧縮可能な繊維および発泡体が、治療薬を保持するために、圧縮可能な金属および/またはポリマー材料に充填されてもよい。当業においてよく知られているものとして、圧縮SMA繊維も用いられ得る。
一方向および二方向の形状記憶の発動(shape memory activation)を用いて、治療薬を細孔内に引き入れる/細孔内から引き出す、および/または治療薬を細孔内に押し込む/細孔内から押し出し、薬剤の充填および放出を容易にしてもよい。
図8は、図5〜図7の医療装置を製造するために本発明の実施形態と共に用いられ得る方法工程を含むフローチャートを示す。図8の例において、工程800は医療装置を提供することを含み得る。工程810は、前記医療装置の外面に複数の細孔を有する多孔質コーティングを施すことを含み得る。工程820は、前記細孔を拡張可能材料からなる第1層で充填することを含み、工程830は、前記細孔を治療薬からなる第2層で充填することを含み得る。
他の実施形態では、工程の順序は変更されてもよく、また工程を追加または削除してもよい。前記工程は本発明に合致して変更され得る。
本発明の他の実施形態によれば、図9は、複数のストラットを備えるステント914を示す。前記ストラットには、例えば従来のレーザー切断装置934を用いることにより、溝孔が切られていてもよい。
本発明の他の実施形態によれば、図9は、複数のストラットを備えるステント914を示す。前記ストラットには、例えば従来のレーザー切断装置934を用いることにより、溝孔が切られていてもよい。
図10a〜図10bの例において見られるように、溝孔1036はストラット1024の中央に切り込まれ得る。溝孔1036が切られたならば、溝孔1036は様々な材料で充填され得る。本願において用いられる「溝孔」という用語は、適当な寸法(例えば、サブミクロン〜何百ミクロン)および形状(例えば、四角形、矩形、丸形、円筒状など)のあらゆる開口を包含するものであることが認識されるであろう。例えば、本発明の特定の実施形態では、溝孔はストラットの中央部分に穿孔され、かつ拡張可能材料または構造、および治療薬で充填された孔からなってもよい。しかしながら、溝孔はストラットの全てを貫通する必要はない。本発明の他の実施形態では、溝孔は、外面から穿孔され、かつ拡張可能材料または構造、および治療薬で充填された孔からなってもよい。
図10aの例において見られるように、第1多孔質コーティング1038、拡張可能部材1040、治療薬層1042、および第2多孔質コーティング1044は、溝孔1036内に充填されているが、他の配置が可能である。例では、第1多孔質コーティング1038は、ストラットの内面側1046に近接して位置し得る。一方、第2多孔質コーティング1044はストラット1024の外面側1048に近接して位置する。この例における拡張可能部材は、治療薬1022のそれより高い分子量を備えた親水性ポリマー材料である。親水性ポリマーの例としては、水溶性および/または膨潤性ポリマー/コポリマーが挙げられる。例えば、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ヒアルロン酸およびヘパリンを含む高分子電解質(polyelectolytes)のようなイオン性ポリマーが用いられ得る。さらに、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルアルコール、およびヒドロキシルプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースのような非イオン性ポリマーも用いられ得る。
第1多孔質コーティング1038は、体液(例えば血液および水)が通過するためには十分に大きい細孔径を有するが、拡張可能材料(例えば親水性ポリマー)がそれを通って全く漏出しないか、または最小限の量しか漏出しないように十分に小さいものであり得る。同様に、第2多孔質コーティング1044は、治療薬1022がそれを通って移動するためには十分に大きい細孔径を有し得るが、多孔質コーティング1044はまた、拡張可能材料が全く流出しないか、または最小限の量しか流出し得ないように十分に小さいものであり得る。従って治療薬1022の全てが溝孔1036から送出された場合でも、ストラット1036の両側上の多孔質コーティング1038,1044上の細孔はそれに応じた大きさであるため、拡張可能材料は、組織および/または血流との接触を防止されるか少なくとも制限されるであろう。
使用にあたり、図10bにおいて見られるように、医療装置がインビボで配置されると、水のような体液は第1多孔質コーティング1038を通過し、拡張可能部材1040(例えば親水性ポリマー)を膨潤させ得る。この拡張は、治療薬1022を、第2多孔質コーティング1044を通して放出するか、または押し出し得る。
他の適当な拡張可能部材としては、溝孔内の圧力を増大させて、治療薬を管壁に放出させるために用いられ得る浸透圧ポンプが挙げられる。浸透圧ポンプは、水に対して周囲の組織または血液よりもより高い親和性を有する材料または溶液を制限する半透膜(例えば再生セルロース、セロハン、ポリイミドなど)から構成され得る。例えば当業においてよく知られているようなアルブミンおよび/または高濃度食塩水を含有する半透過性ポリウレタン膜が用いられてもよい。インビボで、浸透圧ポンプは体液から水を取り出すことができ、その後、膨潤し得る。また、本発明の特定の実施形態により、非ポリマー浸透圧ポンプ構造は、適切な半透膜エンドキャップに取り付けられたマイクロベローズアセンブリから製造され得ることも考えられる。
他の適当な拡張部材としては、圧縮可能な繊維および発泡体が挙げられ得る。例えば、三次元的に圧縮可能な繊維および発泡体が、治療薬を保持するために、圧縮可能な金属および/またはポリマー材料に充填されてもよい。圧縮SMA繊維も用いられ得る。
さらに、他の適当な拡張部材が図11a〜図11cに示されている。図11a〜図11bは、拡張部材1130,1132として事前成形された熱記憶合金を示している。図11aでは、体温のような熱が加えられると拡張する円管(rounded tube)拡張部材1132が示されている。同様に、図11bは、熱が加えられると拡張するジグザグ形拡張部材1130を示している。
本発明の実施形態によれば、一方向および二方向の形状記憶の発動ために熱形状合金(thermal shaped alloy)を用いて、治療薬の充填および送達をインビボで容易にしてもよい。例えば、図11cは、熱形状記憶発動部材を用いて、治療薬をチャンバ内に引き込み、治療薬の充填を容易にする例を示している。
図11cの例では、示した事前成形熱記憶合金または圧縮管1232は、下記のように製造され用いられて、細孔の治療薬による充填を容易にし得る。事前成形熱記憶材料は、約60℃で相転移温度Af、約50℃で相転移温度As、約−10℃で相転移温度Ms、約−30℃で相転移温度Mfを有し得る。Afはオーステナイト相転移の終了温度であり、Asはオーステナイト相転移の開始温度であり、Msはマルテンサイト相転移の開始温度であり、Mfはマルテンサイト相転移の終了温度である。従って、前記管は、扁平にされ、その扁平状態で、約500℃の高温中において、数分間、典型的には5〜10分間にわたって保持されて、その形状に固定し得る。次に、扁平管は、約−30℃に冷却され、例えば、前記管内にマンドレルを通過させることなどにより、変形されて円管を形成する。前記管は、該管が約50℃未満の温度で維持される限り、この円形を保ち得る。前記円管はストラット1224上の溝孔1236内に配置され、最上部には第2多孔質コーティング1244が充填され得る。また、本発明の特定の実施形態により、前記管の周囲に小径孔が開けられ、その管自体が治療薬を収容し、溶出させるために用いられてもよい。加熱および冷却を行って管形状を円形から楕円形に変化させることを利用して、治療薬の「引き込み」および「押し出し」を行うことができる。多孔質管構造はまた、単独型医療装置構造に構成されてもよい。
医療装置は、次に、例えば、細孔から空気を除去して充填を容易にするために、真空下にある閉鎖容器内に配置され得る。前記容器に治療薬1222を含む溶媒を満たして、該溶媒を約60℃超に加熱し得る。形状記憶により、前記管は、扁平形状に戻り、この運動は多孔質コーティング1244を介して溶媒/治療薬1222を溝孔1236内に引き込む。この例では、治療薬の溶出は拡散によって行われてもよく、また、治療薬は体液中に溶解するように構成されていてもよい。
図12は、細孔の治療薬による充填を容易にするために、本発明の実施形態に従って用いられ得る別例を示す。この実施形態では、ステントストラット1124に溝孔を開けるのではなく、スリーブ1250が医療装置1214上に配置され得る。例えば、ニチノールスリーブ1250が用いられ得る。スリーブ1250自体が細孔1252を有し得る。フォト化学エッチングおよび/またはレーザー穴あけのような適当な技術を用いて、スリーブ1250の表面上に細孔1252を形成し得る。細孔1252は、本願において図11cに関して上述したそれと類似した方法で、形状記憶材料によって充填され得る。形状記憶材料が拡張した後、スリーブ1250は溶媒/治療薬溶液に浸漬され得る。次に、その溶液は加熱され得る。スリーブ1250が溶液内で加熱されると、次にスリーブ1252の細孔1252に位置する形状記憶材料(例えば図11a中の1232)は、収縮して溶媒/治療薬をスリーブ1250内に引き込み、細孔1252を充填する。
本発明の実施形態により、図12のスリーブ1250を、一方向および二方向の形状記憶の発動に用いて、インビボでの治療薬の充填および送達を容易してもよいことが考えられる。
図13は、本発明の実施形態と共に用いられ得る方法工程を含むフローチャートを示す。図8の例において、工程1300は、複数のストラットを有する医療装置を提供することを含み得る。各ストラットは内面および外面を有し得る。工程1310は、複数の溝孔の内面と外面との間に延びる複数の溝孔を切断することを含み得る。工程1320は、前記溝孔に第1多孔質コーティングを施すことを含み得る。工程1330は、第1多孔質コーティング上に拡張可能部材を配置することを含み得る。工程1340は、拡張可能部材上に、治療薬を含有し得る治療薬層を施すことを含み得る。工程1350は、治療薬の上に第2多孔質コーティングを施すことを含み得る。本願において上述したように、本願で用いられる「溝孔」という用語は、適当な寸法および形状のあらゆる開口を包含するものである。埋め込まれると、体温が拡張可能材料または構造を拡張させることができ、治療薬を放出する。
図示されていない他の実施形態では、工程の順序は変更されてもよく、また工程を追加または削除してもよい。前記工程は本発明に合致して変更され得る。
様々な実施形態について説明したが、他の実施形態も妥当と思われる。医療装置および多孔質コーティングの様々な例の前述の説明は限定するものではなく、多孔質コーティングからの治療薬の送出の効果を助長するために、前記例の多数の変更、組み合わせ、および代替案が用いられ得ることが理解されるに違いない。
様々な実施形態について説明したが、他の実施形態も妥当と思われる。医療装置および多孔質コーティングの様々な例の前述の説明は限定するものではなく、多孔質コーティングからの治療薬の送出の効果を助長するために、前記例の多数の変更、組み合わせ、および代替案が用いられ得ることが理解されるに違いない。
薬剤および/またはポリマーの組み合わせの適当な一覧を下記に列記する。本願において用いられる「治療薬」という用語は、1種以上の「治療薬」または「薬剤」を含む。「治療薬」または「薬剤」という用語は、本願において区別なく用いられ、標的配列を有するか、または有さない、医薬活性化合物、脂質のようなキャリアーベクターを有する核酸および同キャリアーベクターを有さない核酸、凝縮剤(compacting agents)(ヒストンなど)、ウイルス(アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、レンチウイルスおよびα−ウイルスなど)、ポリマー、ヒアルロン酸、タンパク質、細胞などを含む。
本発明と共に用いられる治療薬の特定の例としては、例えば、医薬活性化合物、タンパク質、細胞、オリゴヌクレオチド、リボザイム、アンチセンスオリゴヌクレオチド、DNA凝縮剤(DNA compacting agents)、遺伝子/ベクターシステム(すなわち核酸の取り込みおよび発現を可能にするあらゆるベヒクル)、核酸(例えば、組み換え核酸;ネイキッドDNA、cDNA、RNA;非感染性ベクター(non−infectious vector)またはウイルスベクター中のゲノムDNA、cDNAまたはRNAであって、さらにペプチドを標的とした配列を付着していてもよいゲノムDNA、cDNAまたはRNA;アンチセンス核酸(RNAまたはDNA);および遺伝子配列を含み、膜輸送配列(membrane translocating sequences(「MTS」))および単純疱疹ウイルス−1(「VP22」)のようなフェリータンパク質(ferry proteins)をコードするDNAキメラ)、および所望の用途に応じて多数の種類から選択される、ウイルスリポソーム、カチオン性およびアニオン性ポリマー、並びに中性ポリマーが挙げられる。ウイルスベクターまたはウイルス源由来ベクターの非限定的な例としては、アデノウイルスベクター、単純疱疹ベクター、乳頭腫ベクター(papilloma vectors)、アデノ随伴ベクター、レトロウイルスベクターなどが挙げられる。生物活性溶質の非限定的な例としては、ヘパリン、ヘパリン誘導体、ウロキナーゼおよびPPACK(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)のような抗血栓薬;プロブコールおよびレチノイン酸のような抗酸化剤;血管形成剤および血管形成因子、並びに抗血管新生剤および抗血管新生因子;エノキサプリン、エベロリムス、ゾタロリムス、アンギオペプチン、ラパマイシン、アンギオペプチン、平滑筋細胞増殖を阻止することができるモノクローナル抗体、ヒルジンおよびアセチルサリチル酸のような抗増殖薬剤;デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデソニド、エストロゲン、スルファサラジン、アセチルサリチル酸およびメサラミンのような抗炎症薬;ベラパミル、ジルチアゼムおよびニフェジピンのようなカルシウム流入阻害薬;パクリタキセル、5−フルオロウラシル、メトトレキサート、ドキソルビシン、ダウノルビシン、シクロスポリン、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポチロン、エンドスタチン、アンギオスタチンおよびチミジンキナーゼ阻害剤のような抗腫瘍/抗増殖/抗有糸分裂薬;トリクロサン、セファロスポリン、アミノグリコシドおよびニトロフラントインのような抗菌剤;リドカイン、ブピバカインおよびロピバカインのような麻酔剤;リンシドミン、モルシドミン、L−アルギニン、NO−タンパク質付加物、NO−炭水化物付加物、ポリマーまたはオリゴマーNO付加物のような一酸化窒素(NO)供与体;D−Phe−Pro−Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン、抗トロンビン化合物、血小板受容体アンタゴニスト、抗トロンビン抗体、抗血小板レセプタ抗体、エノキサパリン、ヒルジン、ワルファリンナトリウム、ジクマロール、アスピリン、プロスタグランジン阻害剤、抗血小板薬およびダニ抗血小板因子のような抗凝血剤;増殖因子、増殖因子受容体アンタゴニスト、転写活性化因子(transcriptional activators)および翻訳促進剤(translational promoters)のような血管細胞増殖促進剤;増殖因子阻害剤、増殖因子受容体アンタゴニスト、転写抑制因子(transcriptional repressors)、翻訳抑制因子、複製阻害剤、阻害抗体、増殖因子に対する抗体、増殖因子および細胞毒素から成る二官能分子、並びに抗体および細胞毒素から成る二官能分子のような血管細胞増殖阻害剤;コレステロール降下剤、血管拡張剤;内因性血管作用機構(endogeneous vascoactive mechanism)と干渉する薬剤;抗アポトーシスBcl−2ファミリー因子およびAktキナーゼのような細胞死を防ぐ生存遺伝子(survival genes);およびそれらの組み合わせが挙げられる。細胞は、挿入部位において目的のタンパク質を送達するために所望により遺伝子操作された、ヒト由来(自己由来または同種)のものであってもよいし、または動物源(異種)のものであってもよい。いかなる変更も、当業者により、日常的になされ得る。
本発明の実施に有用なポリヌクレオチドとしては、細胞によって取り込まれた後に治療効果を有するDNAまたはRNA配列が挙げられる。治療用ポリヌクレオチドの例としては、アンチセンスDNAおよびRNA;アンチセンスRNAをコードするDNA;または欠損した、もしくは不完全な内在性分子(endogenous molecules)を交換するためにtRNAまたはrRNAをコードするDNAが挙げられる。ポリヌクレオチドはまた、治療用タンパク質またはポリペプチドをコードし得る。ポリペプチドは、大きさ、およびグリコシル化されているか、またはグリコシル化されていないかに係わらず、ポリヌクレオチドの任意の翻訳生成物であることが理解される。治療用タンパク質およびポリペプチドの主要な例としては、動物内において欠損した種または不完全な種を補償することができるそのようなタンパク質またはポリペプチド、または身体から有害な細胞を制限するかまたは除去するように毒作用によって作用するものが挙げられる。さらに、注入され得るか、またはそのDNAが組み込まれ得るポリペプチドまたはタンパク質としては、酸性および塩基性線維芽細胞増殖因子、血管内皮細胞増殖因子、hif−1、上皮細胞増殖因子、形質転換増殖因子αおよびβ、血小板由来内皮細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、腫瘍壊死因子α、肝細胞増殖因子およびインスリン様増殖因子を含む血管新生因子および血管新生を引き起こす能力を有する他の分子;増殖因子;CDK阻害剤を含む細胞周期阻害剤;p15、p16、p18、p19、p21、p27、p53、p57、Rb、nFkBおよびE2Fデコイ、チミジンキナーゼ(「TK」)およびそれらの組み合わせを含む抗再狭窄薬、並びに悪性腫瘍を治療するための薬剤を含む細胞増殖を妨げるのに有用な他の薬剤;およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、ポリペプチドとして、またはこれらのポリペプチドをコードするDNAとして提供され得る他の有用な因子としては、単球走化性タンパク質(「MCP−1」)および骨形態形成タンパク質(「BMP」)のファミリーが挙げられる。既知のタンパク質としては、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6(Vgr−1)、BMP−7(OP−1)、BMP−8、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15およびBMP−16が挙げられる。現在のところ好ましいBMPは、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、およびBMP−7のいずれかである。これらの二量体タンパク質は、ホモダイマー、ヘテロダイマーまたはそれらの組み合わせとして、単独でまたは他の分子と一緒に提供され得る。これに代わって、またはこれに加えて、BMPの上流効果および下流効果を誘発することができる分子を提供することもできる。そのような分子としては、任意の「ヘッジホッグ」タンパク質、またはそれらをコードするDNAが挙げられる。
本発明の具体例としての実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、多数の他の実施形態が実施され得るため、本願に記載した例は単に例示にすぎない。さらに本発明の特定の特徴が特定の実施形態または構成のみに示されていることがあるが、これらの特徴は、本発明の範囲内にありながら、様々な実施形態または構成の間で交換されてもよいし、追加されてもよいし、それらの実施形態または構成から除去されてもよい。同様に、記載および開示した方法も様々な順番で行なってもよく、開示した工程のうちの一部または全ては、依然として本発明の精神および範囲内にありながら、記載したのとは異なる順序で実施される。
Claims (20)
- 埋め込み型医療装置を製造する方法であって、
身体の管腔内に埋め込まれる大きさの医療装置を提供することと、
前記医療装置の外面にコーティングを施すことと、前記コーティングは複数の空隙を有し、前記空隙の容積は、該空隙が収縮位置にあるときの第1容積と、該空隙が拡張位置にあるときのより大きな第2容積との間で可変であり、前記空隙は少なくとも拡張位置にあるときに、アクセス可能なオリフィスを有することと、
前記空隙が拡張位置にあるときに、アクセス可能なオリフィスを介して、前記空隙に治療薬を充填することと、
前記治療薬が空隙に充填された後に、前記空隙が容積を縮小するようにすることとを含む、方法。 - 前記空隙を収縮位置から拡張位置に拡張させるために熱を加えることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記治療薬は前記空隙のオリフィスに注入される、請求項1に記載の方法。
- 前記コーティングは第1層および第2層を有し、第1層は連続しており、第2層は第1層の表面に沿って中断されている、請求項1に記載の方法。
- 前記医療装置はステントであり、前記コーティングはそのステントの外面を包囲している、請求項1に記載の方法。
- 前記医療装置はステントである、請求項1に記載の方法。
- 外面を有する本体であって、患者の管腔内に適合する大きさの本体と、
前記本体の外面上に配置されたコーティングであって、第1拡張可能層と第2多孔質層とを有するコーティングとを備え、
第2多孔質層の細孔が第1細孔径から第1細孔径より大きい第2細孔径まで拡張して、前記細孔の治療薬による充填を容易にするように、前記第1層は第1収縮位置から第2拡張位置に拡張可能である、埋め込み型医療装置。 - 治療薬を患者内で制御可能に放出するための埋め込み型医療装置において、
複数のストラットであって、各ストラットは内面および外面を有し得るストラットと、
複数のストラットの内面と外面との間に延びる複数の溝孔とを備え、
各溝孔は、
ストラットの内面に近接して位置する第1多孔質コーティングと、
第1多孔質コーティングに近接して位置する拡張可能部材と、
拡張可能部材に近接して位置する治療薬を含有する治療薬層と、
治療薬層に近接するストラットの外面側に近接して位置する第2多孔質コーティングとを備え、
インビボで、体液は、第1多孔質コーティングを通過して、拡張可能部材が治療薬を第2多孔質コーティング内に押し込むように、拡張可能部材を拡張させる、装置。 - 前記多孔質コーティングは、拡張可能部材の一部が該コーティングを通過するのを妨げるように構成されている、請求項8に記載の装置。
- 前記拡張可能部材は親水性ポリマー材料から形成されている、請求項8に記載の装置。
- 前記拡張可能部材は半透過性浸透圧ポンプである、請求項8に記載の装置。
- 前記拡張可能部材は事前成形された熱記憶合金である、請求項8に記載の装置。
- 前記拡張可能部材は三次元繊維および発泡体のいずれかである、請求項8に記載の装置。
- 外面を有する本体であって、患者の管腔内に適合する大きさの本体と、
前記本体の外面上に配置されたコーティングであって、該コーティングは複数の空隙を含み、その空隙は開口および内部容積を有する、コーティングと、
前記空隙内に配置された拡張可能材料であって、第1収縮位置から第2拡張位置に拡張可能である拡張可能材料と、
前記空隙内に配置された治療薬であって、前記拡張可能材料と物理的に連絡している治療薬とを備える、埋め込み型医療装置。 - 前記拡張可能材料は形状記憶合金である、請求項14に記載の医療装置。
- 前記拡張可能料は、前記拡張可能材料が拡張する場合に、前記空隙内にプランジャーを摺動させるように、プランジャーに対して作用する、請求項14に記載の医療装置。
- 前記拡張可能材料は、該拡張可能材料が拡張すると、形状を変化させる、請求項14に記載の医療装置。
- 前記拡張可能材料は、該拡張可能材料が拡張すると、楕円形状から円形形状に変化する、請求項17に記載の医療装置。
- 埋め込み型医療装置を製造する方法であって、
医療装置を提供することと、
前記医療装置の外面に複数の細孔を有する多孔質コーティングを施すことと、
前記細孔を拡張可能材料からなる第1層で充填することと、
前記細孔を治療薬からなる第2層で充填することとを含む、方法。 - 埋め込み型医療装置を製造する方法であって、
複数のストラットを有する医療装置を提供することと、各ストラットは内面および外面を有することと、
前記複数の溝孔の内面と外面との間に延びる複数の溝孔を切断することと、
前記溝孔に第1多孔質コーティングを施すことと、
第1多孔質コーティング上に拡張可能部材を配置することと、
前記拡張可能部材上に治療薬層を施すことと、
前記治療薬層の上に第2多孔質コーティングを施すこととを含む、方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US94825407P | 2007-07-06 | 2007-07-06 | |
PCT/US2008/068958 WO2009009357A2 (en) | 2007-07-06 | 2008-07-02 | Implantable medical devices having adjustable pore volume and methods for making the same |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010532701A true JP2010532701A (ja) | 2010-10-14 |
Family
ID=39831970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010516139A Pending JP2010532701A (ja) | 2007-07-06 | 2008-07-02 | 調整可能な細孔容積を有する埋め込み型医療装置および該装置を製造するための方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7909864B2 (ja) |
EP (2) | EP2173400B1 (ja) |
JP (1) | JP2010532701A (ja) |
WO (1) | WO2009009357A2 (ja) |
Families Citing this family (42)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7713297B2 (en) * | 1998-04-11 | 2010-05-11 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Drug-releasing stent with ceramic-containing layer |
US20060127443A1 (en) * | 2004-12-09 | 2006-06-15 | Helmus Michael N | Medical devices having vapor deposited nanoporous coatings for controlled therapeutic agent delivery |
US9452001B2 (en) * | 2005-02-22 | 2016-09-27 | Tecres S.P.A. | Disposable device for treatment of infections of human limbs |
US20070038176A1 (en) * | 2005-07-05 | 2007-02-15 | Jan Weber | Medical devices with machined layers for controlled communications with underlying regions |
US20070224235A1 (en) * | 2006-03-24 | 2007-09-27 | Barron Tenney | Medical devices having nanoporous coatings for controlled therapeutic agent delivery |
US8187620B2 (en) * | 2006-03-27 | 2012-05-29 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical devices comprising a porous metal oxide or metal material and a polymer coating for delivering therapeutic agents |
US20070264303A1 (en) * | 2006-05-12 | 2007-11-15 | Liliana Atanasoska | Coating for medical devices comprising an inorganic or ceramic oxide and a therapeutic agent |
US8815275B2 (en) | 2006-06-28 | 2014-08-26 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Coatings for medical devices comprising a therapeutic agent and a metallic material |
JP2009542359A (ja) * | 2006-06-29 | 2009-12-03 | ボストン サイエンティフィック リミテッド | 選択的被覆部を備えた医療装置 |
ATE508708T1 (de) | 2006-09-14 | 2011-05-15 | Boston Scient Ltd | Medizinprodukte mit wirkstofffreisetzender beschichtung |
EP2084310A1 (en) * | 2006-10-05 | 2009-08-05 | Boston Scientific Limited | Polymer-free coatings for medical devices formed by plasma electrolytic deposition |
US7981150B2 (en) | 2006-11-09 | 2011-07-19 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis with coatings |
US8070797B2 (en) | 2007-03-01 | 2011-12-06 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical device with a porous surface for delivery of a therapeutic agent |
US8431149B2 (en) | 2007-03-01 | 2013-04-30 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Coated medical devices for abluminal drug delivery |
US8067054B2 (en) | 2007-04-05 | 2011-11-29 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Stents with ceramic drug reservoir layer and methods of making and using the same |
US7976915B2 (en) * | 2007-05-23 | 2011-07-12 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis with select ceramic morphology |
US7942926B2 (en) * | 2007-07-11 | 2011-05-17 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis coating |
US8002823B2 (en) * | 2007-07-11 | 2011-08-23 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis coating |
WO2009012353A2 (en) | 2007-07-19 | 2009-01-22 | Boston Scientific Limited | Endoprosthesis having a non-fouling surface |
US7931683B2 (en) * | 2007-07-27 | 2011-04-26 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Articles having ceramic coated surfaces |
US8815273B2 (en) * | 2007-07-27 | 2014-08-26 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Drug eluting medical devices having porous layers |
US8221822B2 (en) * | 2007-07-31 | 2012-07-17 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical device coating by laser cladding |
WO2009020520A1 (en) * | 2007-08-03 | 2009-02-12 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Coating for medical device having increased surface area |
US8029554B2 (en) * | 2007-11-02 | 2011-10-04 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Stent with embedded material |
US20090118818A1 (en) * | 2007-11-02 | 2009-05-07 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis with coating |
US20090118809A1 (en) * | 2007-11-02 | 2009-05-07 | Torsten Scheuermann | Endoprosthesis with porous reservoir and non-polymer diffusion layer |
US7938855B2 (en) * | 2007-11-02 | 2011-05-10 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Deformable underlayer for stent |
US8216632B2 (en) | 2007-11-02 | 2012-07-10 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis coating |
US8070720B2 (en) * | 2008-01-11 | 2011-12-06 | Medtronic Vascular, Inc | Methods for incorporating a drug into an elastomeric medical device |
ES2423504T3 (es) * | 2008-04-22 | 2013-09-20 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Dispositivos médicos que tienen un recubrimiento de material inorgánico |
WO2009132176A2 (en) | 2008-04-24 | 2009-10-29 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical devices having inorganic particle layers |
WO2009155328A2 (en) | 2008-06-18 | 2009-12-23 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthesis coating |
KR101712560B1 (ko) * | 2008-06-24 | 2017-03-06 | 바이오엑티브 써지컬, 아이엔씨. | 줄기 세포 또는 기타 생활성 물질이 혼입된 수술용 봉합사 |
US8231980B2 (en) * | 2008-12-03 | 2012-07-31 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Medical implants including iridium oxide |
US8071156B2 (en) * | 2009-03-04 | 2011-12-06 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprostheses |
US8287937B2 (en) * | 2009-04-24 | 2012-10-16 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Endoprosthese |
US20100274352A1 (en) * | 2009-04-24 | 2010-10-28 | Boston Scientific Scrimed, Inc. | Endoprosthesis with Selective Drug Coatings |
EP4215752A1 (de) * | 2009-09-22 | 2023-07-26 | ECP Entwicklungsgesellschaft mbH | Komprimierbarer rotor für eine fluidpumpe |
EP2643045A4 (en) * | 2010-11-23 | 2016-01-13 | Presage Biosciences Inc | THERAPEUTIC PROCESSES AND COMPOSITIONS FOR SOLID FORM DELIVERY |
SG10201508662SA (en) | 2011-10-28 | 2015-11-27 | Presage Biosciences Inc | Methods for drug delivery |
US10363399B2 (en) | 2014-09-30 | 2019-07-30 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Dual-layer balloon design and method of making the same |
WO2022246578A1 (en) * | 2021-05-28 | 2022-12-01 | Smarter Alloys Inc. | Surgical devices using multiple memory shape memory materials |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4203442A (en) * | 1977-08-29 | 1980-05-20 | Alza Corporation | Device for delivering drug to a fluid environment |
US5707385A (en) | 1994-11-16 | 1998-01-13 | Advanced Cardiovascular Systems, Inc. | Drug loaded elastic membrane and method for delivery |
US5876741A (en) * | 1995-03-30 | 1999-03-02 | Medlogic Global Corporation | Chemo-mechanical expansion delivery system |
US5609629A (en) * | 1995-06-07 | 1997-03-11 | Med Institute, Inc. | Coated implantable medical device |
ZA9710342B (en) * | 1996-11-25 | 1998-06-10 | Alza Corp | Directional drug delivery stent and method of use. |
US7208011B2 (en) * | 2001-08-20 | 2007-04-24 | Conor Medsystems, Inc. | Implantable medical device with drug filled holes |
US6335029B1 (en) * | 1998-08-28 | 2002-01-01 | Scimed Life Systems, Inc. | Polymeric coatings for controlled delivery of active agents |
US20060013850A1 (en) | 1999-12-03 | 2006-01-19 | Domb Abraham J | Electropolymerizable monomers and polymeric coatings on implantable devices prepared therefrom |
US6571125B2 (en) * | 2001-02-12 | 2003-05-27 | Medtronic, Inc. | Drug delivery device |
US7163555B2 (en) * | 2003-04-08 | 2007-01-16 | Medtronic Vascular, Inc. | Drug-eluting stent for controlled drug delivery |
US8585771B2 (en) * | 2004-02-26 | 2013-11-19 | Endosphere, Inc. | Methods and devices to curb appetite and/or to reduce food intake |
WO2005118016A1 (en) | 2004-05-27 | 2005-12-15 | Medtronic, Inc. | Medical device comprising a biologically active agent |
US8080061B2 (en) * | 2005-06-20 | 2011-12-20 | Synthes Usa, Llc | Apparatus and methods for treating bone |
-
2008
- 2008-07-02 JP JP2010516139A patent/JP2010532701A/ja active Pending
- 2008-07-02 EP EP08796072.0A patent/EP2173400B1/en not_active Not-in-force
- 2008-07-02 EP EP11170290.8A patent/EP2404628B1/en not_active Not-in-force
- 2008-07-02 WO PCT/US2008/068958 patent/WO2009009357A2/en active Application Filing
- 2008-07-02 US US12/166,377 patent/US7909864B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP2173400A2 (en) | 2010-04-14 |
EP2173400B1 (en) | 2013-11-20 |
WO2009009357A2 (en) | 2009-01-15 |
US20090012603A1 (en) | 2009-01-08 |
WO2009009357A3 (en) | 2010-03-04 |
EP2404628B1 (en) | 2014-09-24 |
EP2404628A1 (en) | 2012-01-11 |
US7909864B2 (en) | 2011-03-22 |
WO2009009357A9 (en) | 2010-11-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7909864B2 (en) | Implantable medical devices having adjustable pore volume and methods for making the same | |
US8703168B2 (en) | Medical devices for releasing therapeutic agent and methods of making the same | |
US7482034B2 (en) | Expandable mask stent coating method | |
US7435256B2 (en) | Method and apparatus for controlled delivery of active substance | |
US8173200B2 (en) | Selective application of therapeutic agent to a medical device | |
US7967856B2 (en) | Microtubes for therapeutic delivery | |
US20080213464A1 (en) | Methods of applying coating to the inside surface of a stent | |
US20070122563A1 (en) | Electrohydrodynamic coating fluid delivery apparatus and method | |
US20080077218A1 (en) | Injection of therapeutic into porous regions of a medical device | |
EP2182897B1 (en) | Methods for making drug-eluting medical devices | |
AU2002326882A1 (en) | Microtubes for therapeutic delivery |