JP2010532150A - 移動永久磁石ベースの電磁エネルギースカベンジャ - Google Patents

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Abstract

運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための電磁エネルギースカベンジャ(10)は、少なくとも1つの永久磁石(12)と、コイル面内に位置する1つ又はそれ以上のコイル(11)とを備え、1つ又はそれ以上のコイルは、電気エネルギーの供給のために電気的に相互接続されている。エネルギースカベンジャ(10)の機械的運動の際、少なくとも1つの永久磁石(12)がコイル面と平行な面でコイル(11)に対して自由に移動でき、これにより少なくとも1つのコイル(11)に電界を発生する。

Description

本発明は、一般に、電磁的手段によってエネルギーを発生するための方法、および電磁的手段によってエネルギーを発生するための装置またはエネルギースカベンジャ(scavenger)に関する。本発明の電磁エネルギースカベンジャは、微細加工(microfabrication)技術に基づいて小型化できる。エネルギースカベンジャは、例えば、無線自立型トランスデューサシステムなどの無線システムにおいて、例えば、無線自立型センサに給電するために使用できる。
将来の無線センサシステムネットワークは、典型的には数cmの体積を占めるセンサノードを含むようになる。これらのセンサノードに給電するためのバッテリの小型化は、技術的制約および貯蔵密度の損失に直面する。このためバッテリをより効率的で小型化した電源と置き換える世界規模の努力が進行している。廃棄された環境エネルギーの回収に基づいたエネルギースカベンジャは、バッテリの代替品になり得る。幾つかのスカベンジャの概念は、熱エネルギー、圧力エネルギーまたは運動エネルギーの変換を基礎としている。
運動エネルギースカベンジャは、機械的運動の形態(例えば、振動またはランダム変位の形態)のエネルギーを電気エネルギーに変換する。運動エネルギーから電気エネルギーへの変換では、例えば、圧電、静電気または電磁気の機構に基づいて様々な変換機構が採用できる。圧電スカベンジャは、機械的な応力が加わると電荷を発生する活性材料を使用する。静電気スカベンジャは、電気絶縁された帯電キャパシタ板の間の相対運動を利用してエネルギーを発生する。電磁スカベンジャは、電磁誘導のファラデーの法則に基づいて、磁束勾配と導体との間の相対運動から電気エネルギーを発生する。例えば、コイルと結合した磁束が時間の関数で変化すると、電磁コイルに電圧が誘導される。
先行技術の電磁スカベンジャは、周期振動または衝撃パルスからエネルギーを収穫するための共振ダンプスプリング質量システムをしばしば使用している。ある文献("Vibration based electromagnetic micropower generator on silicon", Journal of Applied Physics, Vol. 99, 2006, Kulkarni et al.)は、単一コイルを載せたシリコンパドルを特徴とした、微細加工した電磁スカベンジャを記載している。このコンポーネントは、シリコンカンチレバーを用いて振動フレームに対して懸架され、固定位置にある4個の永久磁石の配置間に包囲されている。外部振動の印加時に、コイルを備えたシリコンパドルは、固定された永久磁石の間で共振し、これにより磁束勾配を誘起し、電圧を発生する。発電機のサイズおよび構造はパドルの最大変位を制限する。効率的なエネルギー変換のためには、電磁発電機の共振周波数は、外部振動の周波数と一致する必要がある。しかしながら、実際の振動源は、典型的には共振周波数から外れたかなりの量のエネルギーを示す。さらに、共振発電機は、通常、1つの自由度を有するため、振動方向は、エネルギートランスデューサの感度方向と一致する必要がある。
文献("Vibrational energy scavenging with Si technology electromagnetic inertial microgenerators", C. Serre et al., Microsystem Technologies, Vol 13, p. 1655, 2007)では、固定されたマイクロ加工のコイルと、共振膜に搭載された可動磁石とを備えた電磁慣性マイクロ発電機が記載されている。ここでもコイルに対する磁石の最大変位は、発電機のサイズおよび構造によって制限される。効率的な動作のために、発電機の共振周波数は、外部振動の周波数と一致する必要があり、振動方向は、発電機の感度方向と一致する必要がある。
共振機械システムをベースとした、小型化した電磁スカベンジャは、小さな入力変位を、有用な振動振幅に増幅する。これらのシステムの応用可能性は、これらの機械的共振のバンド帯に制限される。小型化した共振システムは、例えば、人体の動きまたは長いストロークの機械動作に遭遇した場合のように、50Hzより低い周波数に設計することはほとんど難しい。これは、必要な機械パラメータ、即ち、大きな質量および小さなサスペンション剛性(stiffness)が、小型化したシステムの寸法で取得することが難しいことに起因している。
文献("Non-resonant vibration conversion", Journal of Micromechanics and Microengineering, Vol. 16, S169, 2006, D. Spreeman et al.")は、非共振変換機構をベースとした電磁スカベンジャを提案している。この手法は、直線振動から回転運動への変換に基づいている。発電機ハウジングの機械的励振は、永久磁石が搭載された振り子の回転をもたらす。振り子が回転すると、磁石は、円形配置されたステータコイルにおいて磁束の変化を引き起こし、これにより電圧を誘起する。しかしながら、Spreemanのシステムの短所は、直線運動を振り子の回転に変換する必要があることである。停止からスタートした場合、振動振幅と振り子長さとの比率が充分に大きいときにのみ完全な回転が得られる。従って、スカベンジャの適切な動作は、初期の角度レート(幾何形状および振動振幅に依存)を印加することを必要とする。
磁石は、システムの架台(rest)に物理的に接続された振り子に装着される。従って、磁石の運動は、固定軌跡に制約される。無線センサノードでの使用に必要な小型化は、困難なものと予想される。その理由は、該機構が比較的高いモーメントを保持できるベアリングを必要とするためである。
本発明の実施形態の目的は、電磁気的手段によってエネルギーを発生するための良好な装置または方法を提供することである。
上記目的は、本発明に係る方法および装置によって達成される。
本発明は、コイル面内に位置する1つ又はそれ以上のコイル、例えば、コイルアレイに対する永久磁石の運動に基づく電磁気的手段によって、運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための方法を提供する。機械的運動は、コイル面と平行な面において少なくとも1つの磁石の自由運動を提供する。自由運動とは、磁石がスカベンジャの境界内で自由に動くことができ、即ち、懸架されないで、スカベンジャの他の部分、例えば、フレーム、膜、振り子またはベアリングなどに固定されていないことを意味する。自由運動は、1つ又はそれ以上のコイルに対して永久磁石のスライド運動であってもよい。
本発明の実施形態に係る方法は、非調和(non-harmonic)で任意の運動、例えば、衝撃の下で、そして調和運動の下で効率的な発電を可能にする。
本発明はさらに、運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための電磁エネルギースカベンジャを提供するものであり、エネルギースカベンジャは、非調和で任意の運動の下で動作し得る。本発明の実施形態に係る電磁エネルギースカベンジャは、少なくとも1つの永久磁石と、コイル面内に位置する1つ又はそれ以上のコイルとを備え、1つ又はそれ以上のコイルは、電気エネルギーの供給のために電気的に相互接続されており、エネルギースカベンジャの機械的運動、例えば、動作している機械による振動のような環境振動などの振動の際、少なくとも1つの永久磁石がコイル面と平行な面でコイルに対して自由に移動でき、これにより少なくとも1つのコイルに電界を発生し、例えば、1つ又はそれ以上のコイルに電圧を発生する。
本発明の実施形態に係るエネルギースカベンジャは、2つの自由度を有し、面内運動からエネルギー発生を可能にする。コイルに対する磁石の相対変位は比較的大きい。先行技術のシステムとは反対に、本発明の実施形態に係るシステムでは磁石とコイルとの間の(間接的)物理接続が存在しない。
さらに、本発明の実施形態に係るエネルギースカベンジャは、例えば、マイクロ加工またはMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術に基づいて容易に小型化できる。本発明の実施形態に係るスカベンジャでは、スカベンジャを振動周波数に一致するように適合させる必要がない。さらに、本発明の幾つかの実施形態の利点は、スカベンジャの感度方向と、機械的運動の方向、例えば、振動方向との一致を必要としない点である。
スカベンジャは、少なくとも1つの電磁コイルを含み、この少なくとも1つのコイルは電気的に相互接続され、コイル面内に位置しており、さらに、地震(seismic)質量として機能する少なくとも1つの永久磁石を含む。好ましくは、スカベンジャは、電気的に相互接続され、コイル面内に位置している複数のコイルを含む。この少なくとも1つの永久磁石は、少なくとも1つのコイルの面と平行な面内において、スカベンジャの境界内で自由に移動できる。電磁スカベンジャの任意の運動は、コイル面と平行なスライド面において少なくとも1つの永久磁石のスライド運動を誘起し、これにより少なくとも1つのコイルを通る磁束変化を引き起こし、少なくとも1つのコイルに電圧を誘導する。
本発明の実施形態に係る電磁エネルギースカベンジャは、複数のコイルを備えてもよく、複数のコイルは電気的に相互接続されている。本発明の実施形態において、複数のコイルは、1次元アレイ状、複数の1次元アレイ状、または2次元アレイ状に配列してもよい。他の配列も可能である。例えば、複数のコイルは複数の1次元アレイ状に配列され、永久磁石は、複数の1次元アレイ状の各々について設けてもよい。
本発明の実施形態に係る電磁エネルギースカベンジャは、電磁スカベンジャの任意の機械的運動の際、コイル面と平行なスライド面において少なくとも1つの永久磁石のスライド運動を誘起するように適合させてもよい。
本発明の実施形態において、コイル面と平行な、少なくとも1つの永久磁石のスライド運動を、スカベンジャの境界内で所定ゾーンに制限するための反発(repelling)手段を設けてもよく、所定ゾーンは、少なくとも1つのコイルの少なくとも1つと重り合っている。
反発手段は、所定ゾーンの周囲に沿って配列してもよい。磁石スプリングまたは機械的カンチレバーを反発手段として用いてもよい。
さらに、少なくとも1つの永久磁石の運動をコイル面に対して非平行な、例えば、垂直な方向に制限するための手段を設けてもよい。例えば、コイル面に対してほぼ平行な少なくとも1つのプレートを設けてもよい。上側プレートおよび下側プレートを設けてもよい。少なくとも1つの永久磁石の運動をコイル面に対して非平行な方向に制限するための手段、例えば、少なくとも1つのプレートは、運動中、例えば、少なくとも1つの永久磁石のスライド運動中にエネルギー損失を最小化するための低摩擦コーティングを含んでもよい。
本発明の実施形態において、少なくとも1つのコイルへの磁束閉じ込めを改善するために、少なくとも1つの軟磁性層をコイル面と平行な面に設けてもよい。少なくとも1つの軟磁性層は、複数の区画(segment)を含んでもよい。
これらおよび他の態様および利点は、本発明の実施形態の原理を例として説明した添付図面を参照して下記詳細な説明を読むことによって、当業者に明らかとなろう。さらに、この説明は単なる例に過ぎず、請求項による発明の範囲を限定することを意図していないことは理解されよう。下記に挙げた参照図面は、添付図面を参照している。
異なる図面において、同じ参照符号は同じまたは類似の要素を参照している。
本発明の実施形態に係る電磁スカベンジャの概略図である。永久磁石は、地震(seismic)質量として機能する。スプリング要素は、その動きを直線領域(図1(a))またはコイルアレイ領域(図1(b))に制限している。 円形コイルの占有面積と部分的にオーバーラップする円形磁石の説明図である。コイルの輪郭と磁石の輪郭との共通部分が、磁石中心とコイル中心の間の線によって規定される方向に、磁石中心点とコイル中心点の間にある点で生じている。 円形コイルの占有面積と部分的にオーバーラップする円形磁石の説明図である。コイルの輪郭と磁石の輪郭との共通部分が、磁石中心とコイル中心の間の線によって規定される方向に、磁石中心点とコイル中心点の間にない場所で生じている。 円形コイルの占有面積と完全にオーバーラップする円形磁石の説明図である。両方の要素間で重なり合いがない。 異なる間隔で、円形磁石の3つの直径に関して、円形磁石と円形コイルの間で正規化したオーバーラップエリアのシミュレーション結果を示す。 永久磁石が単一コイル上を1m/sでスライド移動する場合、誘導電圧のシミュレーション結果を示す。ここで、磁石およびコイルは1mmの直径を有し、コイルは100回巻で、磁束1Tである。 コイルの直線配列の概略図である。隣接コイルは、交互の巻回方向を有する。 円形コイルの直線配列について、オーバーラップエリア(実線)およびオーバーラップエリアの変化(破線)のシミュレーション結果を示す。ここで、隣接コイルは交互の巻回方向を有し、第1巻回方向を持つコイルだけを検討しており、コイルと同じサイズの円形磁石を用いている。 円形コイルの直線配列について、オーバーラップエリア(実線)およびオーバーラップエリアの変化(破線)のシミュレーション結果を示す。ここで、隣接コイルは交互の巻回方向を有し、第2巻回方向を持つコイルだけを検討しており、コイルと同じサイズの円形磁石を用いている。 図8および図9のような2組の直線コイルアレイを組み合わせた場合、本発明の実施形態に係るスカベンジャの計算した出力電圧を示す。 マイクロコイルと部分的にオーバーラップした永久磁石の概略図である。オーバーラップは、コイル巻線ごとに相違している。 本発明の実施形態に係るスカベンジャの計算した出力電圧を示し、永久磁石は、マイクロコイルの直線アレイ上をスライド移動している。 コイルの2次元アレイ上をスライド移動する永久磁石の移動経路を示す。 本発明の実施形態に係る2次元スカベンジャの出力電圧のシミュレーション結果を示す。 コイル下方に軟磁性層を備えた、本発明の一実施形態の概略図である。 全コイル下方に1つの軟磁性層を備えた、本発明の一実施形態を示す。 1次元の磁石移動と平行な磁化容易軸(矢印で示す)を備えた磁性層の概略図である。 1次元の磁石移動と垂直な磁化容易軸(矢印で示す)を備えた磁性層の概略図である。 本発明の一実施形態に係る磁性層の磁化曲線を示し、磁性層の磁化容易軸は1次元の磁石移動と平行である。 本発明の一実施形態に係る磁性層の磁化曲線を示し、磁性層の磁化容易軸は1次元の磁石移動と垂直である。 2次元の磁化容易軸(矢印で示す)を備えた磁性層の概略図である。 近接した2つの永久磁石の磁界分布を示す。 異なる磁束密度の2つの磁石間の反発力−変位を示す。 コイル下方に1つの軟磁性材料を導入したときの影響を示す。 本発明の実施形態に従って、磁石の直線移動についての実験装置の概略図である。 磁石サイズと比較したコイル寸法の概略図である。 図25の実験装置について測定した出力電圧および出力電力を垂直な正弦波励磁周波数の関数として示し、異なる加速振幅で、9個のタイプC(表1で定義)のコイルを備えた装置のものである。 図25の実験装置について測定した出力電圧および出力電力を垂直な正弦波励磁周波数の関数として示し、異なる加速振幅で、13個のタイプB(表1で定義)のコイルを備えた装置のものである。 垂直励磁周波数6.2Hzでの電圧出力の過渡特性を示し、9個のタイプC(表1で定義)のコイルを備えた装置のものである。 垂直励磁周波数6Hzでの電圧出力の過渡特性を示し、13個のタイプB(表1で定義)のコイルを備えた装置のものである。
本発明について特定の実施形態に関して、一定の図面を参照しつつ説明する。しかし、本発明はこれによって限定されない。記載した図面は、概略的で非限定的なものである。図面において、幾つかの要素のサイズは、説明目的のために誇張したり、縮尺どおり描写していない。寸法および相対寸法は、本発明の実際の実施態様に対応していない。
さらに、説明および請求項での用語「第1」「第2」「第3」などは、類似の要素を区別するための使用しており、必ずしも連続的または空間的な順番を記述するためではない。こうした用語は、適切な状況下で交換可能であり、ここで本発明の実施形態は、ここで説明したり図示したものとは別の順番で動作可能である。
さらに、説明および請求項での用語「上(top)」、「下(bottom)」、「の上に(over)」、「の下に(under)」等は、説明目的で使用しており、必ずしも相対的な位置を記述するためのものでない。こうして用いた用語は、適切な状況下で交換可能であって、ここで説明した本発明の実施形態がここで説明または図示した以外の他の向きで動作可能である。
用語「備える、含む(comprising)」は、それ以降に列挙された手段に限定されるものと解釈すべきでなく、他の要素またはステップを除外していない。記述した特徴、整数、ステップまたは構成要素の存在を、参照したように特定するように解釈する必要があるが、1つ又はそれ以上の他の特徴、整数、ステップまたは構成要素、あるいはこれらのグループの存在または追加を除外していない。そして「手段A,Bを備えるデバイス」という表現の範囲は、構成要素A,Bだけからなるデバイスに限定すべきでない。
本発明は、1つ又はそれ以上のコイル、例えば、コイルアレイに対して、少なくとも1つの永久磁石の自由運動に基づく電磁気的手段によって、運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための方法に関する。
該方法は、非調和(non-harmonic)で任意の運動の下で効率的な発電を可能にする。本発明はさらに、任意の運動を電気エネルギーに変換するための電磁スカベンジャに関する。電磁スカベンジャは、2つの自由度を有し、面内運動からのエネルギー発生を潜在的に可能にする。本発明の実施形態に係る電磁スカベンジャは、例えば、MEMS技術に基づいて小型化できる。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るエネルギースカベンジャ10は、ある面(コイル面と称する)内にほぼ位置している、例えば、コイルアレイやマイクロコイルアレイなどの少なくとも1つのコイル11と、地震(seismic)質量として機能し得る少なくとも1つの永久磁石12とを備える。
永久磁石12は、スカベンジャの他の部分に懸架されたり固定されたりしておらず、自由に運動でき、例えば、コイル面に対して平行で、コイル面に近接した面であるスライド面内のスライド移動できる。永久磁石12とコイル11との距離は、例えば、100μm〜1mmの範囲、例えば、100μm〜500μmの範囲でもよい。この構成は、永久磁石12が1次元で移動できるようにしてもよく(図1(a)に示す)、あるいは永久磁石が2次元で移動できるようにしてもよい(図1(b)に示す)。第1の場合(1D運動)、永久磁石12は、両端14,15に反発要素16を備えたチャネル13内でスライド移動する。反発要素16は、例えば、スプリングでもよい。
第1の手法(2D運動)では、2D面内での永久磁石12の運動が可能であり、面の4つの辺14,15,17,18に反発要素16を備える。少なくとも1つのコイル11、例えば、コイルアレイ11は、フレーム19によって包囲され、その上に反発要素16を固定してもよい。コイル面と平行でない方向での永久磁石12の運動は、例えば、フレーム19に戴置または装着された上側プレート(不図示)及び/又は下側プレート(不図示)を用いて、運動エリア、例えば、スライドエリアを閉鎖することによって制限してもよい。運動中のエネルギー損失を最小化するために、上側プレート及び/又は下側プレートは、低摩擦コーティングを有してもよい。
上述したように、永久磁石12の動きは、スプリングなどの反発要素16を用いて、コイルアレイ11のエリアに閉じ込めてもよい。スプリング16は、例えば、機械的カンチレバーや磁気スプリングにできる。後者の場合、追加の永久磁石は、スライドエリアの外側境界に配置される。追加の永久磁石は、スライド永久磁石と同じ極性を有してもよい。スライドエリアの外側境界に配置された追加の永久磁石は、同じ極性のスライド永久磁石が接近すると、反発力を発生する。磁気スプリングは、フレームとスライド永久磁石との機械的接触を防止できる利点を提供する。これは、システム全体の寿命にとって有益と考えられる。
機械的カンチレバーを反発要素16として使用した場合、モノリシックデバイスが製造できる。半導体材料、例えば、シリコン、あるいは他の適切な材料のマイクロ加工(micromachine)によって、カンチレバーおよびフレーム19を単一基板から、可能ならば、他のデバイスと並行して製造することが可能である。マイクロ加工したスカベンジャの場合、小型化したデバイスの占有面積は、例えば、1cmのオーダーにできる。フレーム19および反発要素16、例えば、スプリングは、マイクロ加工技術を用いて製造できる。少なくとも1つのコイル11は、マイクロコイルでもよい。マイクロコイルの製造は、充分に確立した技術である。マイクロコイルは、例えば、半導体、例えば、シリコンの電気メッキまたはポリマー成型によって製作でき、あるいは印刷も可能である。円板状の強い永久磁石12は、1Tに達する磁束密度を持つものが市販されている。追加の軟磁性要素(後述する)は、電気メッキ、物理的堆積、または薄い金属シートからの精密加工で製作可能である。
本発明の実施形態に係るスカベンジャ10の原理は、少なくとも1つのコイル11、好ましくは複数のコイル11およびスライド永久磁石12の配置に基づく。コイル11は、例えば、一列(図1(a)に示す)または2次元アレイ(図1(b)に示す)に配置してもよい。コイル11は、電気的に直列接続してもよい。スカベンジャ10の任意の運動は、スライド面内の永久磁石12の運動を誘導し得る。
スライド永久磁石12がコイル11を通過するごとに、コイル11を通る磁束が変化し、電圧パルスが誘導される。コイル11は、永久磁石12が移動し、本発明の実施形態ではその上をスライド移動するときに、電圧信号を発生する。発生した電圧振幅は、コイル11を通る磁束変化に依存し、これ自体、コイルのインダクタンス、磁石の磁束密度、磁石の速度に依存する。全体の出力電力は、コイルの電気抵抗にも依存する。
本発明の特定の実施形態において、全てのコイル11が電気的に直列接続される。コイル11は交互の巻回方向を有するように(即ち、隣りのコイル11が異なる巻回方向を有するように)配置することが有益である。例えば、コイル11が時計周りの巻回方向を有する場合、その隣りのコイル11は反時計周りの巻回方向を有してもよい。代替として、コイル11が反時計周りの巻回方向を有する場合、その隣りのコイル11は時計周りの巻回方向を有してもよい。
本発明の実施形態に係る電磁スカベンジャの予想される出力電圧は、少なくとも1つのコイル11、例えば、複数のコイル11および永久磁石12が円形状である構成についてモデル化した。モデル化は、2つの円のオーバーラップエリアの幾何解析に基づく。結合した磁束が時間上で変化すると、コイル11の内部で電圧または起電力が発生する。磁束は、スライド永久磁石12によって発生する。磁束の変化は、コイル11と永久磁石12との間のオーバーラップエリアの変化に起因してもよく、磁束密度の変化に起因してもよい。起電力e.m.f.は、式(1)によって与えられる。Bは磁束密度、Aはコイル11と永久磁石12との間のオーバーラップエリアである。
Figure 2010532150
誘導電圧を計算するためには、時間に関してコイル11を通る磁束変化を決定する必要がある。実施したシミュレーションでは、永久磁石の磁束密度Bは時間に関して変化しないと仮定している。
図2は、コイル11の占有面積と部分的にオーバーラップする磁石12を示す。この設定は、磁石12およびコイル11が、それぞれ半径r(磁石12)および半径r(コイル11)の円形形状を有すると仮定してモデル化した。x−y面において、図2に示すように、磁石12の中心点が座標(x,0)を有し、コイルの中心点が座標(0,0)を有する。そして、これらの間隔(即ち、磁石12の中心点とコイル11の中心点との間隔)は、xで与えられる。両要素の輪郭(即ち、磁石12の輪郭およびコイル11の輪郭)は、2つの点(x’,−y’)(x’,+y’)で交差する。
,とx’の値に応じて、異なる状況に対処する必要がある。第1の場合、|x|>r+rを満足すると、磁石12とコイル11の間にオーバーラップが存在しない。中心点間の間隔xは、半径の合計より大きい。両方の円の間にオーバーラップが存在しないため、オーバーラップエリアの変化を決定する必要はない。第2の場合、|x|<r+rが真であれば、両方の円は少なくとも部分的にオーバーラップする。
更なる幾何解析のため、図2、図3、図4に示すように3つの状況を区別する必要がある。図2は、|r−r|≦|x|、およびx・x’>0である状況を示し、これはコイル11の輪郭と磁石12の輪郭との交差が、磁石中心点とコイル中心点との間にある点で生ずることを意味する。図3に示す状況では、|r−r|≦|x|、およびx・x’<0であり、これはコイル11の輪郭と磁石12の輪郭との交差が、磁石中心点とコイル中心点との間にない場所で生ずることを意味する。第3の状況では、図4に示すように、|r−r|>|x|で、コイル11の輪郭と磁石12の輪郭との交差が存在しない。この場合、磁石12の直径がコイル11の直径より大きく、磁石12は、コイル11の占有面積を完全にオーバーラップする。
磁石12の輪郭とコイル11の輪郭との交差点(x’,y’)および(x’,−y’)は、円を定義する2つの次式によって容易に導出できる。
Figure 2010532150
ここで、第1の式は磁石12の輪郭を記述し、第2の式はとコイル11の輪郭を記述している。x,yについて解くと、交差点は次のように決定できる。
Figure 2010532150
交差点が磁石中心点とコイル中心点との間にある場合(|r−r|≦|x|および、x・x’>0、図2を参照)、磁石とコイルの間のオーバーラップは、図2に示すエリアA1,A2の合計である。エリアA1,A2は、次のように決定できる。
Figure 2010532150
角度α,βは、ラジアンで表され、次式で与えられる。
Figure 2010532150
交差点が磁石中心点とコイル中心点との間にない場合(|r−r|≦|x|および、x・x’<0、図3を参照)、エリアA1,A2は、次のように決定できる。
Figure 2010532150
これらの式の組を用いて、円の中心点間の任意の距離について、異なる半径r,rの2つの円のオーバーラップエリアを決定することが可能である。
図5は、磁石12の3つの直径(r=1 曲線50、r=1.5 曲線51、r=2 曲線52)に関して、2つの円について正規化したオーバーラップエリア(コイル11の直径r=1)を、これらの中心点間の距離の関数として示す。図5から、2つの円の間のオーバーラップが存在すると、オーバーラップエリアは、完全にオーバーラップするまでは、中心点間の距離の関数としてほぼ直線的に増加することが結論付けられる。オーバーラップエリアの更なる減少も、円の中心点間の距離についてほぼ直線的な関数である。このことは、円形コイル11に対する円形磁石12の直線運動では、一定の電圧が誘導されるという結論を導く。一定の速度vを磁石12に与えた場合、コイルに対する磁石の位置は、時間上の任意の点で計算できる。
Figure 2010532150
そして、ファラデーの法則を導入できる。
Figure 2010532150
ここで、Uindは、コイル11に誘導される電圧であり、nは、コイルの巻線数、Bは、磁束密度、Aは、磁石12とコイル11の間の全体オーバーラップエリアである。Aは特定の場所で数値的に見積もられるため、ΔA/Δtを計算するのは容易である。図6は、磁石12がコイル11に対して1m/sで移動した場合(r=r=1mm,n=100,B=1T)、単一のコイル11の(計算した)誘導電圧を示す。図示した例では、オーバーラップエリアAが増加すると、電圧は最初に負である。オーバーラップエリアAが最大になると、電圧は符号を変化させ、減少し始める。
本発明の実施形態に係る電磁スカベンジャの原理は、少なくとも1つのコイル11、本発明の実施形態では複数のコイル11の配置に基づいており、複数のコイル11は電気的に接続され、永久磁石12が移動またはその上をスライド移動すると、各コイル11が電圧信号を発生する。
好ましい実施形態では、隣接コイル11は、交互の巻回方向を有してもよい。即ち、第1巻回方向を有するコイル11は、第1巻回方向とは反対の第2巻回方向を持つ隣接コイル11(図1または図7に示すように、直線1Dアレイの場合は2個)を有してもよい。例えば、第1巻回方向は時計周りの巻回方向で、第2巻回方向は反時計周りの巻回方向でもよい。代替として、第1巻回方向は反時計周りの巻回方向で、第2巻回方向は時計周りの巻回方向でもよい。
図8は、直線配列についてのシミュレーション結果を示すもので、コイル71,72は交互の巻回方向を有しており、第1巻回方向を持つコイル71だけを検討している(即ち、直線コイルアレイにおける2番目ごとのコイル)。これらのコイル71は直列接続される。図8は、コイル71と磁石12とのオーバーラップエリア(実線80)およびオーバーラップエリアの変化(破線81)を示し、コイル71と同じサイズの磁石12を用いることと仮定している。磁石12の半径rで、2rのコイル間隔に起因して、図8に示すように、周期的に変化する特性が得られる。実線80は、磁石12とコイル71とのオーバーラップエリアを与え、破線81は、オーバーラップエリアの変化に対応する。磁石12と他のコイル72(即ち、第2巻回方向を持つコイル72)とのオーバーラップエリア90およびオーバーラップエリアの変化91を解析すると、図9に示すように、周期の半分だけシフトした同様な特性が得られる。
本発明の特定の実施形態では、コイル71,72の両方の組の電圧を組合せてもよい。これは、第1巻回方向を持つ全てのコイル71および第2巻回方向を持つ全てのコイル72を直列接続することによって物理的に行ってもよい。得られる電圧信号は、図10に示している。出力電圧の周期性は、2つのコイル直径と等しい。このモデルの簡略さに起因して、その形状はほとんど矩形状である。この特性は、電力変換の目的のために、出力電圧の整流および更なる利用を容易にする。
より現実的なモデルは、例えば、微細加工(microfabrication)したコイルまたはマイクロコイル110の平面的(planar)な特性も検討する必要がある。こうした微細加工したコイル110は、典型的には、図11に示すように、同一面内に多数の巻線を備える。こうした巻線の導体経路111の現実的な最小ライン幅は、約5μmである。コイル110の直径を約1mmに設定すると、全体の巻線数は制限される。巻線数の増加は、複数のコイルレベルを用いた場合(例えば、巻線が複数の平行面に配置された場合)に、可能なだけである。図11は、同一面内に複数の巻線を備えたマイクロコイル110と部分的にオーバーラップした永久磁石12の概略図であり、磁石12とコイル110とのオーバーラップエリアは、コイル巻線ごとに相違している。
こうしたプレーナ型マイクロコイル110をモデル化する手法は、図11に示すように、スパイラルコイルを同心円の組として近似することである。その結果、誘導電圧は、個々の巻線の寄与分の重ね合わせである。発生した電圧の合計は、複数の巻線について上述した手順を適用することによって決定できる。発生した電圧の波形への影響は重要である。この影響は、図10と比較した場合、図12に示したシミュレーション結果から結論付けられる。信号波形の変化にも関わらず、その電圧は、整流および変換に利用可能である。全体的な影響は、図10と比べて、より高い周波数成分が存在する点であり、実効電圧が減少して、より低い電力出力をもたらす点である。
面内の運動または振動からの回収を可能にするため、図13に示すように、コイルの2次元的な設定が使用できる。従って、上述したモデル化は、2次元コイルアレイの上を自由にスライド移動する磁石12を対象とするために拡張する必要がある。コイルは、全て同じ巻回方向を有し、電気的に直列接続してもよい。代替の実施形態では、隣接するコイル131.132は、図13に示すように、異なる巻回方向を有してもよい。下記では、任意の開始角度での磁石12の直線運動を検討しており、スカベンジャの側壁から衝撃および跳ね返り後に、正しい方向変化を含む。この手法では、図13に示すように、磁石の軌跡は最初に決定される。そして、磁石12と各コイル131.132との間の距離は、下記の式を評価することによって決定される。
Figure 2010532150
ここで、ベクトルrmagnは、磁石の位置であり、ベクトルrcoil(m,n)は、2次元コイルアレイの第m行および第n列でのコイルの位置を与える。得られた電圧は、図14に示す。この図から明らかなように、永久磁石12について2D面内の自由直線運動が許容される場合、信号の品質はさらに減少する。さらに、信号の特性は、初期の方向ベクトルに大きく依存する。
図10および図12に示した結果と比べて、図14に示す信号は、減少した二乗平均平方根(RMS: root-mean-square)値を含む。従って、永久磁石の動きを1次元に制限することは有益であると思われ、複数のコイルを備えた幾つかの直線チャネルを平行に配置してもよく、各チャネルは、チャネルの長手軸に対応した方向に移動できる個々の永久磁石を運ぶようにする(図示していない実施形態)。この構成は、複数のコイルを含む第2組の直線チャネルと組み合わせてもよく、第2組のチャネルの長手軸は、第1組のチャネルの長手軸に対して90度だけ回転している。こうしてチャネルの各組は、その長手軸と平行な方向の運動を捕獲するが、図10または図12に示すような電圧信号を提供し、これは、永久磁石が2次元で自由に移動できる場合と比べて、更なる処理にとってかなり良く適している(図14)。
本発明に係る電磁スカベンジャ10の実施形態において、コイルを通る磁束は、軟磁性層をコイル11の下方に追加することによって増加できる。これは、図15に示す。図示した例では、磁石12の運動は、軟磁性層150中の矢印で示すように、永久磁石12の磁界への軟磁性層150の磁化整列を生じさせようになる。例えば、NiFeまたはCoZrNbが、軟磁性材料として使用できる。本発明の実施形態において、図16に示すように、コイルアレイ全体の下方にある1つの軟磁性層160を設けてもよい。最大効率のため、異なる磁化方向を備えた、軟磁性層の複数区画(sections)を必要としてもよい。軟磁性層は、例えば、複数区画に堆積した軟磁性膜でもよい。
スライド磁石12の運動により、磁力は軟磁性層160に作用する。本発明の状況で適用されるような軟磁性の薄膜は、しばしば異方性透磁率を示すものであり、これは透磁率または磁束案内能力が全ての方向で等しくないことを意味する。最大透磁率は、容易軸に対して垂直な方向に沿って見つかる。軟磁性膜を外部磁場中で堆積すると、異方性を高めることができる。堆積中の磁場は容易軸の方向を決定し、何れの場合でも磁性層の面と平行になるようになる。
可能性のある設定の例を図17と図18に示す。図17において、軟磁性層は、それぞれ一方向のスライド磁石運動に対して平行な磁化容易軸(矢印で示す)を有する複数の区画(sections)171,172を備える。図18において、軟磁性層は、一方向のスライド磁石運動に対して垂直な磁化容易軸(矢印で示す)を有する1つ又はそれ以上の区画181,182を備える。磁界が容易軸と平行である場合(図17の設定に対応)に得られる材料の磁化曲線を図19に示す。ヒステリシスが発生していることが判る。磁界が容易軸と垂直である場合(図18の設定に対応)に得られる磁化曲線を図20に示す。
磁界Hが容易軸と平行な方向に印加された場合、即ち、容易軸と平行な方向に移動する永久磁石12では、保磁力H未満である磁界強さHの値での磁束案内効率は弱く、磁化は、保磁力Hの値付近で不規則に変化する。一方、図20を参照して、磁界が容易軸と垂直な方向に印加された場合、即ち、容易軸と垂直な方向に移動する永久磁石12では、磁化は、印加磁界方向に向けて磁化の回転を伴った印加磁界に反応する。保磁力Hは極めて低く、磁界強さHの低い値での透磁率は高い。
さらに、磁界方向(即ち、符号)の変化は、透磁率の値に実質的な不連続性をもたらさない。この第2の実施形態を選択することによって、保磁力Hは比較的低く、低い磁界強さでの透磁率は比較的高い。
2Dの場合、任意ではあるが、可能な限り多くの軟磁性層の区画を伴って動作するようにできる。軟磁性層は、各区画において、隣接する区画の容易軸方向とは異なる磁化容易軸を有し、異なる磁界方向について(即ち、永久磁石12の異なる運動方向について)良好な動作するデバイスが得られる。これは、磁束案内材料の大部分に渡って、保磁力は比較的低く、低い磁界強さでの透磁率は比較的高いことを意味する。しかしながら、実用的な理由のため、図21に示すように、軟磁性区画の数は、4つの区画210,211,212,213に制限してもよい。
フリーウェアのツールFEMM4.0.1を用いたシミュレーションに基づいて、コイルアレイ11の近傍、例えば、下方へ追加の軟磁性材料240を集積化することは、磁束の案内という点で有益であることを証明した。これは、コイル11との磁束鎖交(linkage)を改善する。案内無しの磁界分布(図24の左図を参照)は、発散する磁力線を示している。実際の応用では、コイル11は、スライド磁石12から特定の距離に配置してもよいため、磁石12から出た全ての磁力線が通過しなくてもよい。これは、高い透磁率を持つ材料の使用によって改善できる。これは、磁気回路の磁気抵抗(reluctance)を効率的に低減し、これにより図24の右図に示すように磁束特性を改善する。
上述したように、本発明に係る実施形態では、スライド永久磁石12をコイルアレイ11のエリアに閉じ込めるための反発要素16として磁気スプリングを使用してもよい。磁気スプリングの動作原理は、同一極性の2つの永久磁石の反発力に基づいている。本発明の実施形態において、追加の永久磁石は、スライド面の外側境界に配置され、追加の永久磁石は、スライド永久磁石12と同じ極性を有する。スライド永久磁石がスライド面の外側境界に配置された永久磁石に接近すると、これらの磁界が重なり合い、エネルギー密度が著しく増加する。これは、強い反発力を生じさせる。円盤状の永久磁石12から発する磁界の不均一特性に起因して、反発力は、間隔に対して非線形で変化する。
事前の数値的シミュレーション(フリーウェアのツールFEMM4.0.1を使用)を実施して、磁気スプリングの概念を説明し、同一極性の2つの永久磁石の反発力を決定した。シミュレーション結果を図22と図23に示している。結果は、反発力が強い非線形であることを確認した。磁気スプリングの利点は、間隔が極めて小さくなって反発力が劇的に増加する場合に、機械的衝撃を完全に防止できることである。これは、図23に示しており、異なる磁界強さを有する磁石に関して、磁石の間隔の関数として反発力を示す。2Tは曲線230に、1Tは曲線231に、0.5Tは曲線232に示している。
図25に示すように、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)を用いて本発明の実施形態に係る電磁スカベンジャのマクロ的な実験装置を製作した。永久磁石12および小型コイル11を組み立てた。チャネル250をスライドエリアとして設け、そこでは、電磁スカベンジャ10の運動時に、永久磁石12が1次元で自由にスライド可能である。永久磁石12を備えたチャネル幅は5mmである。永久磁石251は、磁気スプリングとして機能し、永久磁石12を備えたチャネル250の端部に固定される。永久磁石251と同じ極性の永久磁石12は、磁気スプリング251の間でチャネル250内に自由にスライド可能である。永久磁石251は、2mmの高さを有する。電磁スカベンジャの外寸法は、100mm(長さ)×40mm(幅)×15mm(高さ)である。小型コイル11は、図26と表1に示すように、3つの異なる設計例(タイプA、タイプB、タイプC)で巻回できる。タイプAは、コイル11の外径が磁石の半径と等しい場合に対応する。タイプBでは、磁石の半径がコイル外径とコイル内径の間にある。最後に、タイプCでは、磁石の半径がコイル11の内径と等しい。巻数およびワイヤ直径は、各コイルについて50Ωのオーミック抵抗となるように適合させた。これは、スカベンジャとしての動作時に、電力整合(power matching)を容易にする。
Figure 2010532150
タイプBとタイプCのコイル寸法を用いて2つのマクロ実験装置を組み立てた。実験装置は、振動試験システム(TIRA TV 52120)の上に垂直に、即ち、チャネル250の長手方向が垂直方向になるように搭載した。従って、スライド磁石12は、一定の重力を受けた。
静止時には、可動磁石12は、その重量および、磁気スプリングとして機能する下側固定磁石251の反発力によって決定される位置にあった。励振時には、スライド磁石12は、チャネル250およびコイル11に対して相対的に移動した。この動きは、コイル内に電圧を誘導した。個々のコイル11は直列接続した。隣接コイルの巻回方向は交互であり、即ち、2つ目のコイルごとに時計回りの巻回方向であり、他のコイルは反時計回りの巻回方向であった。
実験装置は、5Hz〜10Hzの範囲の周波数を持つ正弦波運動を受けた。加速振幅は、0.25g〜0.6gで変化した。これは、周波数に依存するが、6mm〜0.6mmの変位振幅に対応した。出力電圧を最外側のコイルの端子間で測定した。出力は非調和振動信号であるため、RMS値をデジタルマルチメータを用いて測定した。コイルアセンブリの抵抗値が既知であるため、整合した負荷条件の下での供給電力は、RMS値から計算できた。
図27において、直列接続された9個のタイプCのコイル(表1で定義されている)を備えた実験装置を用いて、3つの異なる励振レベル(加速振幅0.5g,0.4g,0.25g)で得られた測定結果を示す。各励振レベルで、励振周波数の関数として電圧および電力の出力の類似の挙動が観測できる。最低周波数では、電圧および電力の出力は、周波数とともに僅かだけ増加している。この周波数範囲では、スライド磁石12はコイル12に対してほとんど動きがなく、その位置は重力および反発力の釣り合いによって影響される。
より高い励振周波数では、共振に類似した挙動が見られる。この種の挙動が始まる周波数は、励振レベルに依存している。この共振に類似した挙動は、チャネル250の全体長さに渡って磁石12の運動に関連しており、コイル11を通る著しくより大きな磁束変化をもたらし、より高い電圧および電力出力をもたらす。周波数の増加とともに、出力電圧および電力はさらに増加する。しかしながら、所定の周波数において、磁石12の振動は不安定になり、新しい状態に変化する。この状態では、固定磁石251がチャネル250と共に振動しているが、スライド磁石12の慣性が静止位置(グローバル座標に関して)に導いて、そこでは磁束変化および電圧出力が外部振動振幅によって決定されるのみである。
13個のタイプBのコイル(表1で定義されている)を備えた実験装置に関して、5つの異なる励振レベル(加速振幅0.60g,0.55g,0.45g,0.35g,0.25g)で同じ実験の結果を図28に示す。この場合も共振に類似した挙動の存在が観測できる。極めて低い励振レベル(0.25g)では、「共振」状態が存在しない。より高い励振では、高い出力を伴う複数の周波数範囲が存在する。0.6の励振レベル、6.2Hzの周波数で、250μWの出力電力が再現可能に得られた。この効果は、極めて狭いバンド幅を有すると考えられ、これより低い周波数および高い周波数では振動減衰が低い出力にすぐに減衰している。
実施した実験での磁石の動きの垂直方向に起因して、得られる過渡電圧出力信号は完全に調和していない。これは、上側および下側の固定磁石251に接近する場合、磁石の振動の非対称性に起因している。振幅変調は、チャネル内を動くときに、磁石の速度が変化することに起因する。最大速度および最大電圧出力は、スライド磁石12の位置が固定磁石251の中間にあるときに発生するが、反転ポイントでは、速度および電圧出力は一時的にゼロに減少する。このことは、図29と図30に示すように、出力信号の振幅変調をもたらす。
実験結果から、スライド磁石12がチャネル250の全体長さに渡って移動して、最大出力電圧および電力をもたらすような、ある範囲の励振周波数が存在すると結論できる。この周波数範囲は、例えば、2つの固定磁石251の間隔の適切な調整によって設計できる。エネルギースカベンジャの出力は、振幅および位相変調された調和信号として得られる。
以上、マクロ的なスカベンジャ装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明の実施形態の利点は、例えば、マイクロ加工またはMEMS技術を用いて、装置が小型化でき、ミリメータのスケールにできることである。MEMSベースのスカベンジャは、例えば、1cmオーダーの全体占有面積を有し、電気メッキしたコイルおよび1mmオーダーの直径を持つ小型永久磁石を組み込んでもよい。反発要素16として機械的カンチレバーを用いた場合、モノリシックデバイスが製造できる。
シリコンなどの半導体材料、または他の適切な材料のマイクロ加工によって、カンチレバーおよびフレーム19を単一の基板から、可能ならば他のデバイスと並行して、製造することが可能である。フレーム19および反発要素16、例えば、スプリングは、マイクロ加工技術を用いて製造してもよい。少なくとも1つのコイル11は、マイクロコイルでもよい。マイクロコイルの製造は、充分に確立した技術である。マイクロコイルは、例えば、半導体、例えば、シリコンの電気メッキまたはポリマー成型によって製作でき、あるいは印刷も可能である。円板状の強い永久磁石12は、1Tに達する磁束密度を持つものが市販されている。軟磁性層は、電気メッキ、物理的堆積、または薄い金属シートからの精密加工で製作可能である。
説明した実施形態は例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものでないと理解すべきである。請求項は、その効果に言及していない限り、説明した順番または要素に限定されるものと解釈すべきでない。従って、下記請求項およびその均等物の範囲および精神の範囲内にある全ての実施形態は、本発明として権利請求されている。

Claims (15)

  1. 運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための電磁エネルギースカベンジャ(10)であって、
    少なくとも1つの永久磁石(12)と、
    コイル面内に位置する1つ又はそれ以上のコイル(11)とを備え、
    1つ又はそれ以上のコイルは、電気エネルギーの供給のために電気的に相互接続されており、
    エネルギースカベンジャ(10)の機械的運動の際、少なくとも1つの永久磁石(12)がコイル面と平行な面でコイル(11)に対して自由に移動でき、これにより少なくとも1つのコイル(11)に電界を発生するようにした電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  2. 少なくとも1つの永久磁石(12)は、スカベンジャ(10)の境界内でコイル面内で自由に移動できるように適合した請求項1記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  3. エネルギースカベンジャの任意の機械的運動の際、コイル面と平行なスライド面で、少なくとも1つの永久磁石(12)のスライド運動を誘起するように適合した、請求項1または2記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  4. 複数のコイル(11)を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  5. 複数のコイル(11)は、少なくとも1つの1次元アレイまたは2次元アレイに配置されている請求項4記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  6. 少なくとも1つの永久磁石(12)のスライド運動を、スカベンジャ(10)の境界内で所定ゾーンに制限するための反発手段(16)をさらに備え、所定ゾーンは、1つ又はそれ以上のコイル(11)の少なくとも1つと重り合っている請求項1〜5のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  7. 反発手段(16)は、所定ゾーンの周囲に沿って配置される請求項1〜6のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  8. 反発手段(16)は、磁気スプリングまたは機械的カンチレバーのいずれかを含む請求項6または7記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  9. 少なくとも1つの永久磁石(12)の運動をコイル面と非平行な方向に制限するための手段をさらに備える請求項1〜8のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  10. 運動をコイル面と非平行な方向に制限するための手段は、コイル面とほぼ平行な少なくとも1つのプレートを含む請求項9記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  11. 少なくとも1つのプレートは、少なくとも1つの永久磁石(12)の運動中にエネルギー損失を最小化するための低摩擦コーティングを含む請求項10記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  12. 少なくとも1つのコイル(11)への磁束閉じ込めを改善するために、コイル面と平行な面に、少なくとも1つの軟磁性層(150;160;171,172;181,182)をさらに備える請求項1〜11のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  13. 少なくとも1つの軟磁性層(171,172;181,182)は、複数の区画(210,211,212,213)を含む請求項1〜12のいずれかに記載の電磁エネルギースカベンジャ(10)。
  14. 運動エネルギーを電気エネルギーに変換するための方法であって、
    コイル面内に位置する1つ又はそれ以上のコイル(11)に対して、少なくとも1つの永久磁石(12)を機械的に運動させることを含み、
    機械的運動は、コイル面と平行な面において少なくとも1つの磁石(12)の自由運動を提供するようにした方法。
  15. 自由運動の提供は、1つ又はそれ以上のコイル(11)に対して永久磁石(12)の自由スライド運動を提供することを含む請求項14記載の方法。
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