JP2010530378A - 農業用化学薬剤物質を製造するための合成単位としてのニコチンアミド誘導体及びその製造方法 - Google Patents

農業用化学薬剤物質を製造するための合成単位としてのニコチンアミド誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式(1)のニコチンアミド化合物及び同化合物を製造する方法に関する。ニコチンアミド誘導体は農業用化学薬剤の活性成分を製造するための、特にジオキサジン誘導体、具体的にはジオキサジン−ピリジニル−スルホニル尿素を製造するための重要な合成単位である。
【化1】

Description

本発明は、特定のニコチンアミド化合物、及びその製造方法に関する。
ニコチンアミド誘導体は、活性な農業用化学薬剤成分、特にジオキサジン誘導体、具体的にはジオキサジン−ピリジニル−スルホニル尿素を製造するための重要な合成単位である。
対応するジオキサジン−ピリジニル−スルホニル尿素は、例えば、特許文献1に記載されている。そのような化合物の合成は、以下の反応式:
Figure 2010530378
に従って、ニコチン酸エステルのヒドロキシルアミンとの反応、続いてジブロモエタンとの反応を経由して進行する。21%の単離収率及び高度に毒性があり環境的にも害をもたらすジブロモエタンの使用は、対応するニコチンアミド化合物における(即ち、ジオキサジン環で置換されたピリジンにおける)そのようなジオキサジン環の形成方法の実施を、魅力のない高価なものにしている。
それ故、安価で、環境的にもやさしく、そして所望のニコチンアミド化合物を、高収率且つ高純度で与えるジオキサジン環への代替ルートの必要性が存在する。
「オキサジン誘導体の製造方法」の発明の名称で同日出願された特許文献2(出願人:Bayer CropScience AG)は、対応するニコチンアミド化合物(即ち、オキサジン環で置換されたピリジン)への安価な製造ルートを記載している。この製造ルートは、式(1):
Figure 2010530378
のニコチンアミド誘導体から進行し、そして対応するニコチンアミド化合物の、高収率、高純度での効率的な製造を可能にし、ジブロモエタンの様な環境的に害をもたらす物質の使用を不要にしている。
しかしながら、この新しいルートに従ってニコチンアミド化合物における対応するジオキサジン環を形成するためには、式(1)の対応する出発化合物が必要とされる。これまでのところ、式(1)の化合物への効率的なルートは存在しない。
米国特許第5476936号 欧州特許公開第07011965.6号
従って、本発明の目的は、対応するニコチンアミド化合物に転換可能な、式(1)のニコチンアミド誘導体を提供することである。
本発明の更なる目的は、対応するニコチンアミド化合物(即ち、オキサジン環で置換されたピリジン)に転換可能な、式(1)のニコチンアミド誘導体を製造する方法を提供することである。この方法は、好ましくは、高収率で進行し、そして所望の目標とする化合物が、好ましくは安価で得られ、そして好ましくは高純度で得られる必要がある。
上記に記載された目的は、先ず、式(1):
Figure 2010530378
式中、置換基はそれぞれ以下に定義する通りである:
1は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3であり、ここで、
3は水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6の整数であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
Figure 2010530378
(即ち、式(1)の二量体構造)であり;
1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナト;又はそれぞれ場合によりハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前記した基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含み;
nは0〜2の整数であり;
2は、それぞれの場合独立に、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換された、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル、C1−C4−アルキルスルホニル、(C1−C6−アルコキシ)カルボニル、(C1−C6−アルキル)カルボニル又はC3−C6−トリアルキルシリルから選択されてよく;そして
mは、0〜4の整数である;
の化合物により達成される。
第1の好ましい実施態様において、式(1)のニコチン誘導体の個々の置換基は、以下のように定義される:
1 は、塩素、S−R3であり;ここで
3は、場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=1〜4であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;
1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナトであり;又は、それぞれ場合によりハロゲン−置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述の基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含んでもよく;
nは0又は1であり;
2は、それぞれ独立に、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換された、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル及びC1−C4−アルキルスルホニルから選択されてよく;そして、
mは、0〜2の整数である。
第2の更に好ましい実施態様において、式(1)のニコチン誘導体の個々の置換基は、それぞれ以下のように定義される:
1は、塩素、S−R3であり、ここで、R3は、場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=1又は2であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;
1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナトであり;又は、それぞれ、場合によりハロゲン−置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述の基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含んでもよく;
nは0又は1であり;
2は、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換されたC1−C4−アルキルであり、ここで、その置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシから選択されてよく;そして、
mは0又は1の整数である。
第3の更に好ましい実施態様において、式(1)のニコチン誘導体の個々の置換基は、以下のように定義される:
1はS−CH2−C65であり;
nは0であり;そして、
mは0である。
上記の目的は、更に、式(1):
Figure 2010530378
式中、個々の置換基及び指標は以下に定義した通りである;
の上記のニコチンアミド誘導体を製造する方法により、本発明に従って達成される。
第1の実施態様
本発明に従う方法の第1の実施態様において、所望の式(1)のニコチンアミド誘導体は、式(2)のニコチニルクロリド又はニコチン酸エステルを、式(3)のアミノグリコールと反応させることにより製造される。
本発明に従って想定される、ニコチニルクロリド又はニコチン酸エステルのアミノグリコールとの反応は、以下の一般反応式に対応する。
Figure 2010530378
式(2)及び(3)の反応化合物を、以下に詳細に説明する。
本発明に従い、反応物質として想定される式(2):
Figure 2010530378
のニコチニルクロリド又はニコチン酸エステルにおいて、
Yは、塩素、又は場合により置換された−O(C1−C6−アルキル)であり;
2は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3'であり、ここで、
3'は、水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
Figure 2010530378
式中、Yは、塩素又は場合により置換された−O(C1−C6−アルキル)(即ち、式(2)の二量体構造)である;
であり;
1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナト;又はそれぞれ場合によりハロゲン−置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述のアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含んでもよく;そして、
nは0〜2の整数である。
また、式(2)のニコチニルクロリド又はニコチン酸エステルの塩を使用することも可能である。
ニコチニルクロリド類又はニコチン酸エステル類の中では、対応するニコチニルクロリドが、その高い反応性のために好ましい。
ニコチニルクロリドとして特に好ましい化合物は、式(2):
式中、
Yは塩素であり;
2は塩素、S−R3'であり、ここで、R3'は、場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=1〜4であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;
1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナト;又は場合によりハロゲン置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述の基におけるアルキル及びアルキレン基は、1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6個又は10個の炭素原子をそれぞれ含んでもよく;そして、
nは0又は1の整数である;
の化合物及びその塩である。
特に好ましい式(2)のニコチニルクロリドは、式(2):
式中、
Yは塩素であり;
2は、塩素、S−CH2−C65であり;そして、
nは0である;
の化合物である。
式(2)の対応するニコチニルクロリドは、対応するニコチンカルボン酸から進行し、オキシ塩化リン、塩化オキサリル、塩化チオニル、ホスゲン、三塩化リン又は五塩化リンなどの塩素化剤と反応することにより得ることができる。
式(2)の対応するニコチン酸エステルは、対応するニコチンカルボン酸から進行し、従来のエステル化により、例えば、メタノールとの反応により得ることができる。
対応するニコチンカルボン酸における、ピリジンの窒素原子に対してオルトの位置における対応するチオ官能化は、米国特許第5476936号に記載された方法により行うことができる。
第1の実施態様において反応物質として想定される式(3):
Figure 2010530378
のアミノグリコールにおいて、
2は、それぞれの場合独立に、場合により単一又は多数の、同一又は異なる基で置換された、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル、C1−C4−アルキルスルホニル、(C1−C6−アルコキシ)カルボニル、(C1−C6−アルキル)カルボニル又はC3−C6−トリアルキルシリルから選択されてもよく;そして、
mは、0〜3の整数である。
式(3)のアミノグリコールとして好ましい化合物は、式(3):
式中、
2は、それぞれの場合独立に、場合により単一又は多数の、同一又は異なる基で置換されたC1−C4−アルキル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル及びC1−C4−アルキルスルホニルから選択されてもよく;そして、
mは0〜2の整数である;
の化合物である。
式(3)のアミノグリコールとして特に好ましい化合物は、式(3):
式中、
2は、場合により単一又は多数の、同一又は異なる基で置換されたC14−アルキルであり、ここで、置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシから選択されてもよく;そして、
mは0又は1である;
の化合物である。
式(3)のアミノグリコールとして更に特に好ましい化合物は、mが0である式(3)の化合物である。
第1の実施態様における本発明の反応物質として用いられるアミノグリコールは、欧州特許第0655437号に記載されているように、アセトンオキシムを炭酸エチレンとDBUの存在下で反応させ、続いて塩酸で切断することにより得ることができる。
アミノグリコールは、更に、式(4)のケトンオキシムを水溶液中のエチレンオキシドと、塩基の存在下で反応させることにより得ることができる(米国特許第4687849号を参照)。
Figure 2010530378
両者のケースにおいて、アミノグリコールは、最終反応工程において、酸、代表的には、塩酸(HCl)と反応させることにより放出され、それ故、酸性塩酸水溶液として存在する。第1の実施態様に従う本発明の反応において、アミノグリコールは、対応する酸性水溶液中において使用可能である。しかしながら、水を除去する(例えば、トルエンとの共沸により)ことにより、アミノグリコール・塩酸塩を固体として単離し、次いで、第1の実施態様に従う本発明の反応において単離した形態で使用することもできる。
式(2)のニコチニルクロリド又はニコチン酸エステルと、式(3)のアミノグリコールそれ自身との間の反応は、種々の溶媒中で行うことが可能であり、そして、この点に関して、いかなる特別の制約も受けない。好適な溶媒の対応する例としては、例えば、水、ジクロロエタン、ジクロロメタン、ジメトキシエタン、ジグライム、アセトニトリル、ブチロニトリル、THF、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルアセトアミド、トルエン及びクロロベンゼンがある。
しかしながら、前述の溶媒は、原理的には可能な有機溶媒ではあるが、本発明の特別の形態において、第1の実施態様に従う反応は、水と有機溶媒から成る二相系において行われる。酢酸エチル/水、トルエン/水、クロロベンゼン/水、又はジクロロエタン/水から成る二相系における反応が特に好ましい。第1の実施態様に従うニコチニルクロリドとアミノグリコール間の反応が、水の存在下でも実際に遂行可能であるという本発明を構成する発見の1つは、驚くべきことである。何故なら、酸クロリドは、この反応において反応物質として使用されるが、一般的には対応する水系において加水分解に安定であるとは考えられないからである。
対応する二相系を用いる場合、系は、更に、また、少なくとも1つの相間移動触媒を含んでもよい。
種々のクラスの化合物が、相間移動触媒として作用することが知られている;例えば、これらには、第四級アンモニウム化合物及びホスホニウム化合物がある。本発明の意味における相間移動触媒としては、テトラブチルアンモニウム・ブロミド、テトラブチルアンモニウム・ヒドロキシド・テトラブチルアンモニウム・硫酸水素塩、TEBA、トリカプリリルメチルアンモニウム・クロリド、Aliquat(登録商標)336(Aldrich Chemical Company, Inc., Milwaukee, WI製)、ドデシル硫酸塩、ナトリウム塩、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム塩、テトラブチルアンモニウム・硫酸水素塩、ヘキサデシルトリブチルホスホニウム・ブロミド又はヘキサデシルトリメチルアンモニウム・ブロミドが挙げられるが、それらに限定されない。本発明の意味において、使用される相間移動触媒としては、また、クラウンエーテル、例えば、15−クラウン−5、18−クラウン−6、及びベンゾ−18−クラウン−6であってもよい。
更に、有機溶媒が水混和性であるならば、水と溶媒の本質的に均一な混合物で反応を行うことも可能である。
第1の実施態様に従う本発明の反応は、好ましくは室温で行われる。しかし、室温より高い温度、例えば、50℃までの温度、及び室温より低い温度、例えば、0℃までの温度を採用することも、また、可能である。
本発明の第1の実施態様において、式(3)のアミノグリコールは、好ましくは水溶液として、特に酸性水溶液として使用される。式(3)のアミノグリコールの水溶液中における質量割合は、広い範囲内で変化させてもよく、好ましくは15〜50質量%、より好ましくは10〜40質量%、特に12〜35質量%である。アミノグリコールのより高い質量割合は常に避けるべきである。何故ならば、約100℃におけるアミノグリコールは、激しい分解反応を示し、そして衝撃に対して敏感であるからである。
式(1)の所望のニコチンアミドは、その構造自体に、アミド官能基上の遊離の窒素原子及び遊離のヒドロキシル官能基の両者を有するので、反応系には原理的に、また、式(2)の化合物と更に反応する可能性があるという問題がある。しかし、驚くべきことに、本発明において、反応中のpHが、好ましくは6〜9、より好ましくは6〜8.5、最も好ましくは6〜8の範囲に維持されるならば、これらの副反応を本質的に抑制することができるということが見出された。第1の実施態様における本発明の反応が、このpHの範囲内で行われる場合、更なるアシル化も、本質的に防止することができる。pHは、塩基、例えば、LiOH、NaOH、NaHCO3、Na2CO3、KOH、K2CO3を加えることにより所望の範囲内に維持することが可能であり、この場合、塩基は、また、最初に、酸クロリドの添加前に加えてもよい。
更に、最初に、アミノグリコール・塩酸塩及びNaOHの水溶液、溶媒又はそれらの混合物を投入し、次いで、対応するニコチニルクロリド又は対応するニコチン酸エステルを徐々に、例えば、滴下しながら加えることにより反応が行われることが、特に好ましいことが見出されている。
反応が完了次第、得られた反応生成物は、一般的には、生成した沈殿物を濾別し、洗浄し、減圧下で乾燥することにより処理される。
所望の式(1)のニコチンアミド誘導体は、更に、また、本発明の更なる実施態様により得ることができるが、それを、以下に詳細に説明する。
第2の実施態様
このように、本発明に従う方法の第2の実施態様においては、式(7)のヒドロキサム酸官能基を有するピリジン誘導体を、式(8)のエチレンオキシドと反応させる。
この理由は、式(1)のニコチンアミド誘導体は、式(7)のヒドロキサム酸官能基を有するピリジン誘導体を式(8)のエチレンオキシドと反応させ、ヒドロキサム酸のOH基をエトキシ化させることにより製造することができることが、本発明に従って見出されているからである。
エチレンオキシドは、二置換体のみが以下の反応式に想定されているが、一〜四置換体であってよい。
第2の実施態様における本発明に従う方法は、以下のスキームで説明することができる:
Figure 2010530378
式(7)のヒドロキサム酸及び式(8)のエチレンオキシドにおける個々の置換基R1及びR2、並びに指標m及びnに関しては、式(1)の化合物に関する上記の註釈を参照することができる。加えて、X3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3''であり、ここで、R3''は、水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
Figure 2010530378
(即ち:式(7)の二量体構造であり、ここで、R1基は、上記で定義した通りであってよい)である。
式(7)のヒドロキサム酸の合成は、米国特許第5476936号で公知である。
所望の式(1)のニコチンアミド誘導体を生成するための、ヒドロキサム酸官能基を有する対応するピリジン誘導体のエチレンオキシドとの反応は、それ自体が、当業者にとって驚くべきことである。何故ならば、エチレンオキシドは、原理的には、また、更に、式(1)のニコチンアミド誘導体の遊離のヒドロキシル官能基、即ち、所望する本発明の反応生成物と反応するからである。しかしながら、第2の実施態様に従う本発明の反応が採用される場合、対応する副生成物の生成は本質的には起こらない。
更に、先行技術には、一般的には、ヒドロキサム酸官能基のエチレンオキシドとのいかなる反応も開示されていない。従って、本発明は、一般論として、また、式(I)の化合物を式(8)のエチレンオキシドと反応させることにより、式(II)の化合物を製造する方法:
Figure 2010530378
式中、R基は、任意の所望する芳香族基、環状基、ヘテロ芳香族基、ヘテロ環状基、又は脂肪族有機基であり、好ましくは、芳香族基又はヘテロ芳香族基であり、より好ましくはピリジンである;
に関する。
第2の実施態様に従う本発明の反応は、好ましくは、水、及び水と混和可能な溶媒、例えば、アセトン、メタノール、エタノール及びアセトニトリルから成るグループから選択される溶媒中で行われる。また、前述の有機溶媒と水との混合溶媒を用いることも可能である。
第2の実施態様に従う本発明の反応が行われるpHは、好ましくは7.5〜12.5、より好ましくは8〜12、特に9〜10の範囲内である。このpH範囲は、本発明に従い、有利であることが見出されている。何故ならば、この場合、更なるエトキシ化を本質的に避けることができるからである。pHは、塩基の添加により、この範囲に維持することができる。
それ故、ヒドロキサム酸のエチレンオキシドとの反応は、好ましくは、塩基の存在下で達成されることである。使用される塩基は、有機又は無機の塩基であってもよい。無機塩基、例えば、LiOH、NaOH、KOH、Ca(OH)2、Ba(OH)2、Li2CO3、K2CO3、Na2CO3、NaHCO3、又はアミン類(例えば、好ましくは、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミン)、Bu4NOH、ピペリジン、モルホリン、アルキルピリジンなどの有機塩基を用いることが好ましい。特に好ましくは、無機塩基、最も好ましくはLiOH、NaOH及びKOHを用いることである。
反応は、一般的には、最初に、適切な溶媒又は水中のヒドロキサム酸を投入することにより行われる。15〜40質量%の懸濁液又は溶液を用いることが好ましい。エチレンオキシドは、一定の時間を掛けて、ヒドロキサム酸の溶液又は懸濁液に供給される。温度は、好ましくは15〜35℃の範囲内である。一般的に、ヒドロキサム酸の官能基を有するピリジン誘導体を基準にして、1.2〜4モル当量のエチレンオキシドが使用される。エチレンオキシドの添加が完了次第、それは1〜2時間の期間にわたってよいが、反応溶液を、更に、一定の時間、例えば、4〜12時間の期間撹拌してもよい。
反応処理は、一般的には、反応混合物のpHを、好ましくは4〜7、より好ましくは4.5〜6.5、特に5〜6に調整し、そして沈殿物を濾別するような方法で達成される。
pHは、好ましくは酸を添加することにより、前述の範囲内に調整される。用いる酸は、有機酸、無機酸のどちらでもよい。無機酸、例えば、HCl、HBr、HF、H2SO4、H3PO4、又はCF3COOH、CH3COOH、pトルエンスルホン酸などの有機酸を用いることが好ましい。特に好ましくは、HCl及びH2SO4を使用することである。
最後に、沈殿物は、濾別され、好適な溶媒で洗浄され、そして最後に乾燥される。
両者の実施態様において、本発明に関連して、置換される基は、単一又は多置換体でよく、そして多置換体の場合、置換基は同一でも異なっていてもよい。
本発明に関連して想定される化合物は、可能性のある異なった異性体の混合物、特に、立体異性体、例えば、E及びZ、syn及びanti、並びに光学異性体の、また、適切な場合、互変異性体の混合物として存在する可能性がある。E及びZ異性体の両者、光学異性体、これらの異性体のいかなる所望する混合物、及び可能な互変異性体も、特許請求の範囲内である。
更に、第1及び第2の実施態様から得られる生成物は、中間体の精製/単離を行うことなく、次の反応に用いることができることを利点として述べるべきである。しかし、例えば、結晶化、クロマトグラフィーなどによる精製も、また、可能である。
本発明を、以下の実施例を参照しながら詳細に説明するが、本発明は、それらに限定されない。
第1の実施態様
実施例1
2−(ベンジルチオ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ニコチンアミド
Figure 2010530378
最初に、アミノグリコール・塩酸塩(140g)を、約18%水溶液として投入し、そしてその溶液のpHを、20%のNaOH水溶液で6.8〜6.9に調整した。酢酸エチル(100ml)を混合物に加え、次いで酢酸エチル中の2[(フェニルチオ)メチル]ニコチノイルクロリド(107g)を徐々に加えた。反応の間、20%NaOH水溶液の助けを借りてpHを7に維持した。白色沈殿物を吸引濾過し、水で洗浄し、真空乾燥器内で50℃で乾燥した。
収率:114.2g;理論値の91%;m.p.:141〜142℃。
1HNMR(DMSOd6)3.6(m,2H),3.8(m,2H),4.4(s,2H),7.2−7.4(m,6H),7.8(dd,1H),8.5(dd,1H)。
実施例2
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ニコチンアミド
Figure 2010530378
手順は、反応物質として2クロロニコチノイルクロリドを用いた以外は、実施1に記載された通りであった。
収率:85%;油状物質。
1HNMR(DMSOd6)3.6(m,2H),3.8(m,2H),7.5(m,1H),7.9(m,1H),8.5(m,1H)。
第2の実施態様
実施例3
2−(ベンジルチオ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ニコチンアミド
Figure 2010530378
最初に、ヒドロキサム酸(26g)及びトリエチルアミン(22g)を水(400ml)中に投入し、そしてエチレンオキシド(25g)を2時間以内に導入した。次いで、混合物を室温で更に8時間撹拌した。反応溶液を、20℃で、酢酸を用いてpH5〜6に調整し、そして白色沈殿物を濾別し、洗浄し、乾燥した。
収率:30g(理論値の84%)、純度:95%、m.p.:140〜143℃。
実施例4
2−クロロ−N−(2−ヒドロキシエトキシ)ニコチンアミド
Figure 2010530378
手順は、反応物質として2−ピリジン−3ヒドロキサム酸を用いた以外は、実施例3に記載の通りであった。
収率:85%、油状物質。
1HNMR(DMSOd6)3.6(m,2H),3.8(m,2H),7.5(m,1H),7.9(m,1H),8.5(m,H)。

Claims (13)

  1. 式(1):
    Figure 2010530378
    式中、置換基はそれぞれ以下に定義する通り:
    1は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3であり、ここで、
    3は水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6の整数であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
    Figure 2010530378
    であり;
    1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナト;又はそれぞれ場合によりハロゲンで置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前記した基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含み;
    nは0〜2の整数であり;
    2は、それぞれの場合独立に、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換された、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル、C1−C4−アルキルスルホニル、(C1−C6−アルコキシ)カルボニル、(C1−C6−アルキル)カルボニル又はC3−C6−トリアルキルシリルから選択されてよく;そして、
    mは、0〜4の整数である;
    の化合物。
  2. 請求項1に記載の式(1)の化合物であって、式中、置換基はそれぞれ以下に定義する通り:
    1は、塩素、S−R3であり;ここで
    3は、場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=1〜4であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;
    1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナトであり;又は、それぞれ場合によりハロゲン−置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述の基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子を、それぞれ含んでもよく;
    nは0又は1であり;
    2は、それぞれ独立に、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換された、C1−C6−アルキル、C3−C6−シクロアルキルであり、ここで、その置換基は、それぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィニル及びC1−C4−アルキルスルホニルから選択されてよく;そして、
    mは、0〜2の整数である;
    化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物であって、式中、置換基はそれぞれ以下に定義する通り:
    1は、塩素、S−R3であり、ここで、R3は、場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=1又は2であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;
    1は、ハロゲン;シアノ;チオシアナトであり;又は、それぞれ場合によりハロゲン−置換された、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びヘテロ環であり、ここで、前述の基におけるアルキル及びアルキレン基は1〜6個の炭素原子を、アルケニル及びアルキニル基は2〜6個の炭素原子を、シクロアルキル基は3〜6個の炭素原子を、そしてアリール基は6〜10個の炭素原子をそれぞれ含んでもよく;
    nは0又は1であり;
    2は、場合により、単一又は多数の同一又は異なる基で置換されたC1−C4−アルキルであり、ここで、その置換基はそれぞれ独立に、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C1−C4−アルコキシ、C1−C4−ハロアルコキシから選択されてよく;そして、
    mは0又は1の整数である;
    化合物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物であって、式中、置換基はそれぞれ以下に定義する通り:
    1は、S−CH2−C65であり;
    nは0であり;そして、
    mは0である;
    化合物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(1)の化合物の製造方法であって、式(2)のニコチノイルクロリド又はニコチン酸エステルを、式(3)のアミノグリコールと反応させる:
    Figure 2010530378
    式中、置換基Yは塩素、又は場合により置換された−O(C1−C6−アルキル)であり、置換基R1、R2及びX1、並びに指数m及びnは、それぞれ、請求項1〜4のいずれか1項と同一の定義を有し、そしてX2は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3'であり;ここで、
    3'は、水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
    Figure 2010530378
    式中、Yは塩素、又は場合により置換された−O(C1−C6−アルキル)であり、この基におけるR1及びnは、請求項1〜4のいずれか1項と同じ定義を有する;
    である;
    ことを含む方法。
  6. 溶媒系として、酢酸エチル/水、トルエン/水、クロロベンゼン/水、又はジクロロエタン/水から成る二相系内で反応が行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 二相系が、更にまた、少なくとも1つの相間移動触媒を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 式(3)のアミノグリコールが、水溶液として、好ましくは酸性水溶液として使用される、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 式(3)のアミノグリコールが、水溶液として、好ましくは塩酸塩溶液として使用される、請求項8に記載の方法。
  10. 式(II)の化合物を製造する方法であって、式(I)のヒドロキサム酸を、式(8)のエチレンオキシドと反応させる:
    Figure 2010530378
    式中、R基は、任意の所望する芳香族、環状、ヘテロ芳香族、ヘテロ環又は脂肪族有機基であってもよく;そして、R2及びmは、それぞれ、請求項1〜4のいずれか1項と同じ定義を有する;
    ことによる方法。
  11. 式(7)のヒドロキサム酸誘導体を、式(8)のエチレンオキシドとエチレンオキシドの開環の反応を伴って反応させる:
    Figure 2010530378
    式中、置換基R1、R2及びX1、並びに係数n及びmは、それぞれ、請求項1〜4のいずれか1項と同じ定義を有し;そしてX3は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、SCN又はS−R3'であり、ここで、R3'は、水素;場合により置換されたC1−C6−アルキル;場合により置換されたC3−C6−シクロアルキル;−(CH2r−C65であり、ここで、r=0〜6であり、アルキル基−(CH2r−は、場合により置換されてもよく;又は以下の基:
    Figure 2010530378
    式中、この基のR1及び指標nは、それぞれ上記で定義された通りであってよい;
    式(1)のニコチンアミドを製造するための請求項10に記載の方法。
  12. 反応がpH8〜13の範囲内で行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 反応が水及び水混和性の溶媒、特にアセトン、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミド及びアセトニトリルから成るグループから選択される溶媒中で行われる、請求項11又は12に記載の方法。
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