JP2010529479A - FTI感受性に対するヒストンH2Ax(HH2Ax)バイオマーカー - Google Patents

FTI感受性に対するヒストンH2Ax(HH2Ax)バイオマーカー Download PDF

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Abstract

本発明は、例えば、ロナフェルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810Kのようなファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に対する細胞の感受性を予測するための方法に関する。この方法は、1つ以上の悪性細胞を上記阻害剤と接触させた後に、この悪性細胞が、リン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示すか否かを決定する工程を包含する。

Description

本出願は、米国仮特許出願番号第60/943,353号;2007年6月12日に出願;の利益を主張し、この仮出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、一般に、腫瘍のFTIに対する感受性を予想する方法に関する。
(発明の背景)
ファルネシルトランスフェラーゼ(FPT)阻害剤(FTI)は、癌性状態の処置および予防における最近の注目領域の1つである。実際、いくつかのFTIが、現在、臨床開発中であるか、または上市されている。そのようなFTIの例として、ロナファルニブ(SarasarTM、Schering Corporation;Kenilworth、NJ)、およびチピファルニブ(Zarnestra(登録商標);Johnson & Johnson)がある。
所定のFTIに対して応答すると思われる腫瘍を持つ患者の選択もまた注目されている、何故なら、それは、上記阻害剤の非応答患者に対する役に立たない投与の機会を減少させるからである。そのような役に立たない投与は、金銭と時間の両方を浪費する。時間が重要であるとき、例えば、攻撃的な腫瘍の場合には、できる限り早急に効果的治療を見つけることが特に重要である。そのような患者の選択の別の利益は、患者コンプライアンスと関係している。所定のFTI療法が、彼らの特定の腫瘍に対して効果的であるようであることを確信した患者は、処方されたFTIレジメンを経時的に続けたい意向を示すであろう。1つ以上の特定遺伝子の発現のような、FTIに対する応答性に関連する腫瘍特異的性質は、そのFTIに感受性である可能性のためのバイオマーカーとして使用され得る。したがって、そのようなバイマーカーの何れかを発現している腫瘍を患う患者は、FTIを用いた処置のために選択され得る。患者の選択のこのアプローチは、その他の癌処置と組み合わせて首尾良く採用されてきている。例えば、Bunnらは上皮成長因子レセプター(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(非特許文献1)による処置のために、非小細胞肺癌を持つ患者に対する選択基準を報告している。Hanらはゲフィチニブに対する感受性の可能性を指し示すマーカー(EGFR変異、K−Ras変異、及びAktリン酸化)を同定した(非特許文献2)。
Clin.Cancer Res.12:3652-3656(2006) Clin.Cancer Res.12:2538-2544(2006)
現在、FTI感受性の可能性を示すバイオマーカー同定技術の必要性がある。本発明は、病院または意思の診療所で使われ得る例えば、患者の選択またはFTI感受性予想のための便利なFTI感受性のためのバイオマーカーを提供する。
本発明はこの必要性およびその他の必要性を、例えば所定のFTIに感受性であるかまたはその可能性のある疾患または医学的状況、例えば癌などを持つ患者を識別するために有用な方法および組成物を提供することによって取り扱う。
本発明は悪性細胞(例えば乳腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、大腸腫瘍、脳腫瘍、尿道腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍などの腫瘍であるか、または慢性骨髄性白血病などの癌性状態を仲介する)のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤(例えばロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
Figure 2010529479
)に対する感受性を評価する方法を提供し、1つ以上の上記細胞が上記阻害剤との接触の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示すか否かを決定する工程を包含し、ここで、上記細胞が上記増加した発現が観察される場合に感受性であると決定される。本発明の一実施形態において、上記方法はさらに、上記悪性細胞が感受性であると決定される場合、上記悪性細胞を含む患者の身体に必要に応じてさらなる治療剤(例えばテモゾロミド、IGF1Rに特異的に結合する単離された抗体、アナストラゾール、パクリタキセル、ドセタキセル、タキサン、およびゲムシタビン)と共に治療上有効量の上記阻害剤を投与する工程を含む。上記悪性細胞はインビトロの供給源(例えばAmerican Type Culture Collection(ATCC))またはインビボ供給源(例えば患者の身体にある腫瘍または白血病のような非固形癌を持った患者からの血液サンプル)から取得し得る。上記リン−ヒストンH2Axは例えばウエスタンブロット分析によって測定され得る。本発明の一実施形態において、上記方法は、(a)未だ上記阻害剤で処置されていない被験体の身体から1つ以上の悪性細胞のサンプルを得る工程;(b)上記悪性細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程;(c)上記被験体を上記阻害剤で処置する工程;(d)上記阻害剤で処置された該被験者の身体から、1つ以上の上記悪性細胞の第2のサンプルを得る工程;(e)上記阻害剤で処置された上記被験体から得られた細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程であり、ここで、上記処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの発現が増加することが観察される場合に、上記細胞が上記阻害剤に感受性であると決定される、工程を含む。本発明の一実施形態において、上記悪性細胞が感受性であると決定される場合、上記被験体は、必要に応じてさらなる治療剤(例えばテモゾロミドのような抗癌剤、IGF1Rに特異的に結合する単離された抗体、アナストラゾール、パクリタキセル、ドセタキセル、タキサン、およびゲムシタビン)と共に、治療上有効量の上記阻害剤を投与される。
本発明はまた、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤による処置のための、悪性細胞をもつ被験体を選択する方法を提供し、例えば上記のように上記阻害剤に対する感受性を評価する工程を含み、ここで上記細胞が感受性であると決定される場合に該被験体が選択される。本発明の一実施形態において、被験検体が選択された後、上記被験体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が投与される。
本発明はまた、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に感受性であるかまたは感受性の可能性がある悪性細胞をもつ被験体を識別する方法を提供し、この方法は、上記阻害剤に対する感受性を評価する工程を含み、ここで上記細胞が感受性であると決定される場合に該被験体が識別される。本発明の一実施形態において、被験検体が識別された後、上記被験体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が投与される。
本発明はさらに、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤による腫瘍または癌性状態を処置する方法を提供し、この方法は、上記腫瘍中に存在するかまたは上記癌性状態を仲介する悪性細胞の上記阻害剤に対する感受性を評価する工程と、上記細胞が感受性と決定される場合に、上記被験体に治療上有効な投与量の上記該阻害剤を投与することによる治療を継続する工程を含む。
本発明はまた、腫瘍を持つ被験体のための治療方法を選択する方法を提供し、この方法は、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に対する感受性を評価する工程を含み、ここで、上記細胞が感受性であると決定される場合に、上記阻害剤が治療として選択される。本発明の一実施形態においてはさらに、上記阻害剤が治療薬として選択された後に、上記被験体は、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が投与される。
本発明の範囲はさらに、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤治療法または、その薬学的に許容され得る組成物を通知する方法を含み、この方法は、標的の聞き手に、上記阻害剤での初期の処置の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す悪性細胞によってその腫瘍または癌性状態が仲介される患者または患者集団を処置するための該阻害剤または組成物の使用を促進する工程を含む。
本発明はまた、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤及び薬学的に受容可能なキャリア;および上記薬剤または薬学的組成物が、上記該阻害剤による初期の処置の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す悪性細胞を含む腫瘍または該悪性細胞によって仲介される癌性状態を有する患者を処置するために適応されることを述べるラベル、を一緒にパッケージして含む製品を提供する。
また本発明によって提供されるものとして、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤または、薬学的組成物の製造方法があり、これには、上記阻害剤または薬学的組成物、および上記阻害剤または薬学的組成物は、上記阻害剤での初期処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの増加したレベルを発現する悪性細胞からなる腫瘍または上記悪性細胞によって仲介される癌性状態を有する患者を処置するために適応されることを指摘するラベル、をパッケージ中に組み合わせて包含している。
ロナファルニブ(336)、DMSO、またはロナファルニブの不活性エナンチオマー(337)による処置を受けた後の、乳房および卵巣腫瘍細胞中の総ヒストンH2Ax及びリン酸化ヒストンH2Ax発現のウエスタンブロット分析。 ロナファルニブ(336)、DMSO、またはロナファルニブの不活性エナンチオマー(337)による処置を受けた後の、膵臓および前立腺腫瘍細胞中の総ヒストンH2Ax及びリン酸化ヒストンH2Ax発現のウエスタンブロット分析。 ロナファルニブ(336)、DMSO、またはロナファルニブの不活性エナンチオマー(337)による処置を受けた後の結腸および脳腫瘍細胞中の総ヒストンH2Ax及びリン酸化ヒストンH2Ax発現のウエスタンブロット分析。 DMSO、ロナファルニブ(336)、またはロナファルニブの不活性エナンチオマー(337)、または構造的に無関係のFTI(SU−FTI)による処置を受けた後のロナファルニブ感受性のヒト乳房アデノカルチノーマ細胞株MCF−7中のリン酸化ヒストンH2Ax発現のウエスタンブロット分析。
(発明の詳細な説明)
本発明は腫瘍がFTIに感受性か否かを決定する方法を提供する。FTIに感受性を示す悪性細胞は上記FTIとの接触の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示し;一方、FTI耐性細胞はリン酸化ヒストンH2Axの増加したレベルを示さない傾向があることが発見されている。このFTI感受性及び耐性の悪性細胞の性質は、迅速かつ簡便なFTI感受性についてのマーカーを提供する。このマーカーを用いて、腫瘍を患った被験体を扱う医師は、上記被験体の腫瘍はFTI感受性であるか、そして、また、従って、FTI処置レジメンがその特定被験体に適切であるか否かの迅速な、簡便な、固有の予測をし得る。この方法はFTI処置を複数週あるいは月に亘って受けている被験体中の腫瘍サイズ及び転移をモニターする代替法よりもはるかにより簡便である。一般に、上記方法は上記被験体の腫瘍または癌性状態の細胞によって示されるリン酸化ヒストンH2Axのレベルの初期決定をする工程、続いて上記患者にFTIによる初期の処置過程を提供する工程、続いて、再び、上記細胞によって示されるリン酸化ヒストンH2Axのレベルを決定する工程を包含する。上記リン酸化ヒストンH2Axのレベルが初期のFTI処置の後に増加する場合は、上記医師は上記FTI処置レジメンを継続する決定をし得る。
用語「被験体」または「患者」などはその類用語はヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ラット、マウス、ウサギ、サルおよび類人猿を含む哺乳類のような動物を包含する。
用語「FPT」はファルネシルプロテイントランスフェラーゼである。用語「FTI」はファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤である。
本発明の一実施形態において、細胞の成長または生存率または転移能が任意の検出可能な程度に減少する場合には、その細胞はファルネシルプロテイントランスフェラーゼに対し、感受性または応答性である。本発明の一実施形態において、FTIに対するIC50が約1000nM未満(例えば750nM、500nM、100nM、50nM、25nM、1nM、2nM、または3nMまたはそれ以下)の場合には、細胞はFTI感受性であり、上記IC50が約1000nMまたはそれ以上の場合には上記細胞はFTI耐性である。
(バイオマーカーとそれらの使用)
本発明はFTI感受性のためのマーカーとしてリン酸化ヒストンH2Axの使用を含む。HH2Axは既知の遺伝子である。本発明の一実施形態において、ヒストンH2Axは次のアミノ酸配列を含む:
Figure 2010529479
(配列番号1:必要に応じてN末端メチオニンを欠く)
例えば、Uniprotデータベース受託番号P16104を参照のこと。
本発明の一実施形態において、リン−ヒストンH2AXまたはリン−ヒストンH2Axまたはリン酸化ヒストンH2Axなどは、1つ以上のリン酸化されたアミノ酸を含む。そのようなリン酸化されたアミノ酸は任意の利用可能な位置において、例えば、任意のセリン(例えばヒストンH2AxがN−末端メチオニンを含む場合はセリン140;上記メチオニンを欠く場合はセリン139)、スレオニン、またはチロシンであり得る。
FTIへの暴露の後に、細胞がリン−ヒストンH2Axの増加した発現を示すことの決定は、本発明の一実施形態において、上記FTIとの接触以前のそのタイプの細胞(例えば同じ腫瘍由来)と比較して行われる。本発明の一実施形態において、FTI処理の後に上記発現がいかなる検出可能な程度まで(例えば1%、5%、10%、25%、50%、75%、100%、150%、200%、300%、400%、500%の増加)増加することが観察される場合には、リン−ヒストンH2Axの発現が誘導されたと考えられる。本発明の一実施形態において、FTI処理の後に、アッセイされる細胞(または複数細胞)中に、少なくともFTI処理前に存在する量の約2.2から6.5倍(例えば少なくとも約2.3倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約4.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約5.5倍、少なくとも約6倍)量が存在する場合に、リン−ヒストンH2Axは誘導されたと考えられる。本発明の一実施形態において、発現されたリン−ヒストンH2Axのレベルは、評価がなされる場合(FTI処理の前および/または後に)、総ヒストンH2Axの量に対して標準化する。本発明の一実施形態において、標準化は、上記リン−ヒストンH2Axの量を上記総ヒストンH2Axの量で割り算することによって、行う。
本発明の特定の実施形態において、腫瘍中の悪性細胞のFTI感受性は、インビボ法により評価または決定され得、そのインビボ法は、例えば、(a)未だ上記FTIで処置されていない被験体中の腫瘍あるいは癌性状態を仲介する悪性細胞を得る工程;(b)上記悪性細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程;(c)上記被験体を上記FTIで処置する工程;(d)再度上記FTIで処置された後の上記被験体から、1つ以上の上記悪性細胞を得る工程;および(e)再度、上記細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程を包含する。この方法において、上記FTI処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの発現が増加することが観察される場合に、上記腫瘍または癌性状態を仲介する悪性細胞は、上記FTIに感受性であると決定する。
本発明の別の特定の実施形態において、腫瘍中の悪性細胞のFTI感受性をインビトロ法により評価あるいは決定し得、この方法において、例えば、(a)未だ上記FTIで処置されていない被験体から得られる腫瘍から成長/培養する悪性細胞を得る工程;(b)上記悪性細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程;(c)上記と同じかまたは異なる悪性細胞(例えば、初期成長あるいは培養細胞由来のその他の悪性細胞)とFTIを接触させる工程;(d)上記FTIと接触した後の上記細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を評価する工程を包含する。この方法において、腫瘍中の悪性細胞は、上記FTIとの接触の後に、リン酸化ヒストンH2Axの発現増加が観察される場合に、上記FTIに感受性であると決定する。
FTI感受性を評価または決定する方法はいくつかの異なる方法に適用され得、例えば、上記腫瘍をFTIでの処理のために腫瘍をもつ被験体を選択する方法;FTI感受性腫瘍をもつ被験体を識別する方法;腫瘍をFTIで処理する方法;あるいは腫瘍をもつ被験体の治療または処置を選択する方法を含む。
FTI治療のために被験体を選択する方法は例えば、(例えば本明細書中で考察されたように)上記被験体の腫瘍または上記被験体の癌性状態を仲介する悪性細胞のFTIに対する感受性を評価する工程を含み、;ここで、上記細胞がFTI感受性と決定される場合に、上記被験体は選択される。
FTI感受性を評価または決定する方法はまた、FTIに感受性の可能性がある悪性細胞を含む腫瘍、または悪性細胞に仲介される癌性状態をもつ被験体を識別する方法にも適用され得、この方法は(例えば本明細書中で考察されたように)上記悪性細胞のFTIに対する感受性を評価する工程を包含し、;ここで、上記細胞がFTI感受性と決定される場合に、上記被験体が選択される。
腫瘍を処置方法は、本明細書中で考察された方法を使用し得、それによって腫瘍細胞がFTI感受性について評価される。例えば、本発明は、腫瘍をFTIで処置する方法を包含し、この方法はFTIに対する腫瘍中の悪性細胞の感受性を評価する工程および、上記細胞がFTI感受性であると決定される場合、上記FTIまたは薬学的組成物による治療を継続する工程を包含する。
本発明はさらに、腫瘍を含む被験体のための治療を選択する方法を包含し、この方法は、上記腫瘍中の悪性細胞のFTIに対する感受性を評価する工程(例えば、本明細書中で考察した方法による)を含み;ここで、上記細胞がFTI感受性と決定された場合は上記FTIを選択する。
さらに、本発明は、標的の聞き手に、上記阻害剤での初期の処置の後に、その腫瘍がリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す患者または患者集団を処置するために、上記FTIまたはその薬学的組成物の使用を推進することにより、FTI療法またはその薬学的に受容可能な組成物を通知する方法を包含する。このような方法は、印刷媒体、電子媒体(例えば、インターネットのウェブサイト及びemail)およびビデオ媒体(例えば、テレビコマーシャル)を含む任意の媒体による通知を含む。そのような通知を見た医師または医療専門家は、次いで、担当している被験体の腫瘍中の悪性細胞のFTI感受性の評価を、本明細書中で考察した方法を用いて行い得る。
本発明はさらに、上記FTIまたはその薬学的組成物が、上記阻害剤による初期の処置の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す腫瘍を有する患者を処置するために適応されることを述べるラベルを含むFTI(例えば、その薬学的組成物)を、一緒にパッケージして含む製品を提供する。
さらに、本発明は、上記FTIまたは薬学的組成物を製造するための方法を含み、パッケージ中に、上記FTIまたはその薬学的に受容可能な組成物、および上記阻害剤での初期処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの増加したレベルを発現する腫瘍を有する患者を処置するために適応されることを述べるラベルを、組み合わせことによる。
本明細書中で考察される患者の選択および処置の方法は、抗癌処置過程の進行を評価する従来の方法で補足され得る。例えば、一般的に、癌のサイズと進展は、完全な血液検査および代謝パネル、コンピュータ断層撮影(CTスキャンまたはCATスキャン)X線、磁気共鳴イメージング(MRI)で、外科的手段で視覚的に、チミジンPET走査(例えば、Wellsら、Clin.Oncol.8:7−14(1996)を参照のこと)で、または、コンビネーション(フュージョンPET/CT)で、;または当該分野で知られた他の方法によって決定され得る。
(ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤(FTI))
本発明は、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)が患者に投与される方法を包含する。用語「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」または「FTI」は、FT活性(例えば、rasあるいはFPTの任意の他の基質のファルネシル化;Hightowerら、Biochem.J(2001)360:625−631を参照のこと)を任意の検出可能な程度に阻害する任意の物質を含む。
本発明の一実施形態において、FTIはロナファルニブ(
Figure 2010529479
Figure 2010529479
;BMS−214662(
Figure 2010529479
;Huntら、J.Med.Chem.43(20):3587−95(2000);Danceyら、Curr.Pharm.Des.8:2259−2267(2002);(R)−7−シアノ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−(フェニルメチル)−4−(2−チエニルスルホニル)−1H−1,4−ベンゾジアゼピン))
;チピファルニブ(
Figure 2010529479
;Garnerら、Drug Metab. Dispos.30(7):823−30(2002);Danceyら、Curr.Pharm.Des.8:2259−2267(2002))、
;BMS−316810(
Figure 2010529479
;Lombardoら、Bioorg.&Medi.Chem.Lett.15(7):1895−1899(2005))、
Figure 2010529479
、またはマヌマイシンA
Figure 2010529479
(薬学的組成物、投与量および投与)
本発明は、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼで仲介される任意の医学的症状(例えば、癌のような任意の過増殖性疾患)を、FTIまたはその薬学的に受容可能なキャリアを含むその薬学的組成物を投与することにより、処置または予防するための方法を包含する。
本発明の一実施形態において、本発明の方法によって処置可能な医学的症状は、
乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍である。処置可能な医学的症状は腫瘍および癌性状態を包む。癌性状態は、悪性、または被験体の身体の中に悪性細胞が存在することによって特徴づけられる状態を包むが、腫瘍の存在は必ずしも必須ではない。例えば、癌性状態は白血病(例えば、CML)のような血液癌を包む。
本発明は、患者の中の腫瘍、例えば、乳房または卵巣腫瘍の感受性を評価、または癌性状態を仲介する悪性細胞、例えばCML患者由来の血液細胞、の評価を包含する。
用語「乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病、およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍」は、そのような医学的症状段階の任意の様々な特殊型を包む。例えば、用語「乳房腫瘍」は、乳管カルチノーマ、小葉カルチノーマ、乳首のページェット病、BRCA1−中介性乳癌、及びBRCA2−中介性乳癌を含む。用語「卵巣腫瘍」は、上皮卵巣腫瘍、胚細胞卵巣癌、および性索間質卵巣腫瘍を含む。用語「膵臓腫瘍」は、外分泌腫瘍(例えば、膵管腺腫、嚢胞性腫瘍、細葉細胞腫瘍、およびサルコーマ)、内分泌腫瘍(例えば、ガストリノーマ、インスリノーマ、ソマトスタチノーマ、ビポーマ、およびグルカゴノーマ)および、膵臓リンホーマを含む。例えば、用語「前立腺腫瘍」は、腺腫、および前立腺上皮内新形成(PIN)を含む。用語「結腸腫瘍」は、腺腫および平滑筋肉腫を含む。用語「脳腫瘍」は、グリア芽腫、グリオーマ、および星細胞腫を含む。用語「尿路腫瘍」は、膀胱癌、尿管癌、腎盂癌、および腎杯癌を含む。用語「非小細胞肺腫瘍」は、扁平上皮癌、腺腫、および大細胞未分化癌を含む。用語「慢性骨髄性白血病」は、フィラデルフィア染色体(Rh1)異常を持つ、あるいは持たないその疾患を含む。
配合物に関する全般的な情報に関しては、以下を参照すること、例えば、Gilmanら(編集)(1990)、The Pharmacological Bases of Therapeutics、第8版、Pergamon Press;A.Gennaro(編集)、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、(1990)、Mack Publishing Co.、Easton,Pennsylvania.;Avisら、(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,New York;Liebermanら、(編集)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker、New York;およびLiebermanら、(編集)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Dispers Systems Dekker、New York、Kenneth A. Waltersら、(編集)(2002)Dermatological and Transdermal Formulations(Drugs and the Oharmaceutical Sciences)、119巻、Marcel Dekker.また米国特許番号6,632,455;および欧州特許番号1039908も参照のこと。
本発明の明細書中に記載されたFPT阻害剤の薬学的組成物を調製するために用いられる、不活性の、薬学的に受容可能なキャリアは、固体または液体であり得る。固体の製剤は、粉剤、錠剤、分散顆粒、カプセル、カシェ剤、および坐剤を含む。これらの粉剤と錠剤は、本発明の一実施形態において、約5〜約70%のFTIを含有し得る。固体のキャリアは、当該分野で公知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、および/または乳糖である。錠剤、粉剤、カシェ剤、およびカプセルは、本発明の一実施形態において、経口投与に適した固体の投与形態で使用され得る。
本発明の一実施形態において、坐剤の調製のためには、脂肪酸グリセライドの混合物またはココアバターのような低融点ワックスは最初に融解され、そして攪拌によるようにFTIはその中に均一に分散される。溶融した均一化混合物は、続いて、適切なサイズの鋳型に流し込み、冷やされ、それによって固められる。
液体製剤は、本発明の一実施形態において、溶液、懸濁液、およびエマルジョンを含む。例として、非経口注射のための水、または水−プロピレングリコール液をあげ得る。液体製剤はまた、本発明の一実施形態において、経鼻投与のための溶液を包み得る。
噴霧に適したエアロゾル製剤は、本発明の一実施形態において、不活性の圧縮ガスのような、薬学的に受容可能なキャリアとの組み合わせであり得る、溶液および粉末形態中の固体物を含み得る。
また、本発明の一実施形態において、使用僅か前に、経口または非経口投与いずれかのための液体製剤への転換のために意図される固体調製物も含まれる。そのような液体形態は、本発明の一実施形態において、溶液、懸濁液、およびエマルジョンを含む。
本明細書において記載される上記FPT阻害剤はまた、本発明の一実施形態において、経皮的に送達可能であり得る。経皮的組成物はクリーム、ローション、アエロゾル、および/または、エマルジョンの形態をとり得、そしてこの目的のための当該分野で従来から知られている経皮的マトリックスパッチまたはリザーバータイプの中に包含され得る。
本発明の一実施形態において、上記FPT阻害剤は経口的に投与される。本発明の一実施形態において、上記薬学的製剤は、単位投薬量形態である。そのような形態において、上記製剤は、適切な量のFTI、例えば、所望の目的を果たすために有効な量を含有する単位投薬量に分割される。
本発明の一実施形態において、製剤の単位投薬量中のFTIの量は、約0.5mgから1000mgまで、好ましくは、約1mgから300mgまで、さらに好ましくは、5mgから200mgまで変化または調整される。
本発明の一実施形態において、(例えば、本発明の明細書中に示されるような)任意の化学療法薬剤の治療上有効な投薬量または量は、可能なときはいつも、Physician‘s Desk Reference 2003(Thomson Healthcare;第57版(2002年11月1日)の中に提示されているようであり、これは、参考として、または科学的文献で、本明細書に援用される。
採用される実際の投薬量は、患者の要求および処置される症状の重篤度に依存して変化し得る。特定状況のための適切な投薬量の決定は、当該分野の技量の範囲内である。本発明の一実施形態において、処置は、上記化合物の最適用量未満である、より少ない投薬量から開始される。その後、この投薬量は、その状況下での最適効果が得られるまで、少量ずつ増加される。便宜上、1日あたりの総投薬量は、要望により、分割し、その日の内に分割して投与され得る。
本発明の一実施形態において、FPT阻害剤(例えば、ロナファルニブ)の治療上の有効量は、約200mg BID(1日2回)である。
本発明の併用(組み合わせ)療法の実施形態において、FPT阻害剤の低投薬量レジメンは、BID(1日2回)の投与スケジュールで、例えば1.4から400mg/日、例えば1.4から350mg/日、または3.5から70mg/日の範囲内の量の経口投与である。本発明の一実施形態において、特に少量の投薬量範囲は1.4から70mg/日であり得る。
本発明の一実施形態において、ロナファルニブと、パクリタキキセルのようなタキサンの治療上有効な投薬量は、同時投与の場合、以下のようになる:食事と共に1日2回、ロナファルニブ(例えば、経口的に服用されるカプセル)50mg、75mg、100mg、または200mgと、パクリタキキセル(例えば、静脈投与)を3週間毎に、3時間かけて、135mg/mまたは175mg/m(例えば、Khuriら、Clinical Cancer Resarch 10:2968−2976(2004)を参照のこと)。
本発明の一実施形態において、ロナファルニブおよびドセタキセル、テモゾロマイドまたはアナスタゾルの治療上有効な投薬量は、200mg BIDのロナファルニブおよびドセタキセル、テモゾロマイドまたはアナスタゾルの認可された投薬量である。本発明の一実施形態において、ドセタキセルのレジメンは、前立腺癌の処置のためのものである。
実施形態において、FPT阻害剤と組み合わせて投与され得る任意の抗−IGF1R抗体(例えば、19D12/15H12LCF/HCA)の治療上有効な投薬量は、1日あたり約0.3mg/kg(体重)から約20mg/kg(例えば、0.3mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kg、2mg/kg、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、10mg/kg、11mg/kg、12mg/kg、13mg/kg、14mg/kg、15mg/kg、16mg/kg、17mg/kg、18mg/kg、19mg/kg、または20mg/kg)(例えば、週当たり1回、2回または3回)の範囲である。
本発明の一実施形態において、FPT阻害剤と共に使用される任意の抗癌剤は、処置サイクルの期間中、その標準的に処方された投与量で投与される(すなわち、上記抗癌剤はその薬剤の投与の実施標準に基づいて投与される)。
本発明の一実施形態において、進行した尿路癌の処置のために、28日サイクル毎の第1日、第8日および第15日にゲムシタビン1000mg/mと共に、ロナファルニブは、朝150mg、および夕方100mg投与される(Theodoreら、Eur.J.Cancer(2005)41(8):1150−7)。
本発明の一実施形態において、固形癌(例えば、非小細胞肺癌)の処置のために、21日サイクル毎の第8日にパクリタキセル135mg/mまたは175mg/mの3時間かけての静脈投与と共に、ロナファルニブが継続的に予定された100mgまたは125mgまたは150mgの用量で1日2回(BID)、経口投与される(Khuriら、Clin.Cancer Res.(2004)10(9):2968−76)。
本発明の一実施形態において、ロナファルニブは慢性骨髄性白血病(CML)の処置のために、200mg経口で毎日2回、投与される(Borthakurら、Cancer(2006)106(2):346−52)。
本発明の一実施形態において、タキサン難治性/抵抗性非小細胞肺癌の処置のために、21日サイクル毎の第8日にパクリタキセル175mg/mの3時間かけての静脈投与と共に、ロナファルニブが100mgの用量で、1日目から始めて、1日2回(BID)、経口投与される(Kimら、Cancer(2005)104(3):561−9)。
(さらなる化学療法)
本発明の範囲は、ファルネシルプロテイントランスフェラーゼで仲介される疾患を有する患者または被験体を処置するための方法を含み、その方法は、上記患者に、必要に応じてさらなる化学療法剤と共にFTIまたはその薬学的組成物を投与する工程を含む。さらなる化学療法剤は、それが投与される固体の中で、有益な生理学的応答を引き起こす任意の薬剤を含む;例えば、上記薬剤が、それが投与される被験体の中で、病気の症状や原因を緩和または消失させる場合など。さらなる化学療法剤は、任意の抗癌剤を含む。抗癌剤は、例えば、それが投与される被験体中の癌の症状または原因を緩和または消失させる任意の化学療法剤である。
用語「〜と共に」とは、FTIおよび別の一つの治療薬(例えば、パクリタキセル)が同時送達のために一つの組成物に配合され得るか、または、2つ以上の組成物に別々に配合され得る(例えば、キット)ことを示す。さらに、それぞれの成分は被験体に、他の一方の成分が投与されるのとは別の時点に投与され得;例えば、それぞれの投与は、所定期間を通して、いくつかの間隔を置いて、非同時に(例えば、別個に、または続けて)なされ得る。さらに、上記別々の組成物は、被験体に、同じ経路、または異なる経路で投与され得る。
本発明は患者に、FTIと共に以下を含む抗IGF1R抗体または抗原結合フラグメントを投与する実施形態を含み、例えば、15H12/19D12LCA、15H12/19D12LCB、15H12/19D12LCC、15H12/19D12LCD、15H12/19D12LCE、15H12/19D12LCF、15H12/19D12HCA、または15H12/19D12HCB、またはそれらの任意の組み合わせ(例えば、LCCおよびHCAまたはLCFおよびHCAを含む完全抗体)である。
破線の、下線を引いた活字はシグナルペプチドをコードする。実線の下線を引いた活字はCDRをコードする。無地の活字はフレームワーク領域をコードする。最も好ましくは、上記抗体鎖はシグナルペプチドを欠いた成熟フラグメントであることである。
19D12/15H12軽鎖−C(LCC)(配列番号2)
Figure 2010529479
19D12/15H12軽鎖−D(LCD)(配列番号3)
Figure 2010529479
Figure 2010529479
19D12/15H12軽鎖−E(LCE)(配列番号4)
Figure 2010529479
19D12/15H12軽鎖−F(LCF)(配列番号5)
Figure 2010529479
19D12/15H12重鎖−A(HCA)(配列番号6)
Figure 2010529479
19D12/15H12重鎖−B(HCB)(配列番号7)
Figure 2010529479
国際出願公表番号WO03/100008を参照のこと。
本発明の一実施形態において、FTIは以下と共に投与される、すなわち、任意のオーロラキナーゼ阻害剤、KSP阻害剤、HSP90阻害剤、JAK阻害剤、任意のSTAT阻害剤、任意のヒストンデアセチラーゼ阻害剤、任意のMEKK阻害剤、任意のMEK阻害剤、任意のMAPK阻害剤、rAd-p53 または任意の他のp53遺伝子療法薬、任意のrheb阻害剤、任意のTSC−1アゴニストおよび/または任意のTSC−2アゴニスト、任意のAKT阻害剤、任意のmTOR阻害剤、任意のS6キナーゼ阻害剤、任意のMDM2阻害剤、p53遺伝子療法を含む任意のp53増強療法と共に用いられる任意のMDM2阻害剤、rAd−p53。
本発明の一実施形態において、FTIは以下と共に投与される、すなわち、VX680、AZD1152,17−AAG、17−DMAG、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep-etu、ノラトレキシド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴッシポル、Bio111、131−I−TM−601、ALT−110、BIO140、CC8490、シレンジチド、ジマテカン、IL13−PE38QQR、INO1001、IPdR、KRX−0402、ルカントン、LY31615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta744、Sdx102、タランパネル、アトラセンタンまたはXr311。
本発明の一実施形態において、FTIは以下と共に投与される、すなわち、ロミデプシン(FK−228;
Figure 2010529479
)、ADS−100380、
Figure 2010529479
、CG−781(
Figure 2010529479
)、CG−1521
Figure 2010529479
、SB−556629(
Figure 2010529479
)、クラミドシン(
Figure 2010529479
)、JNJ−16241199
Figure 2010529479
Figure 2010529479
、またはボリノスタット(SAHA;
Figure 2010529479
)。
本発明の一実施形態において、FTIはエトポシド(VP−16;
Figure 2010529479
)、と共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIはゲムシタビン(
Figure 2010529479
)、と共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは公表された米国特許出願番号2004/0209878A1中で開示される任意の化合物(例えば
Figure 2010529479
で表示されるコア構造を含んでいる化合物)、またはドキソルビシン(
Figure 2010529479
)と共に投与され、ドキソルビシンは、カエリクスまたは、Doxil(登録商標)(ドキソルビシン塩酸リポソーム注射剤;オルソバイオテックプロダクツL.P;ラリタン、NJ)を含む。Doxil(登録商標)は、N−(カルボニル−メトキシポリエチレングリコール2000)−1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタンールアミンナトリウム塩(MPEG−DSPE);完全水素化ダイズホスファチジルコリン(HSPC)、およびコレステロールから成るSTEALTH(登録商標)リポソームキャリアー中のドキソルビシンを含む。
本発明の一実施形態において、FTIは5’−デオキシ−5−フルオロウリジン(
Figure 2010529479
)と共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIはビンクリスチン(
Figure 2010529479
)と共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIはZK−304709、セクリシクリブ(R−ロスコビチン
Figure 2010529479
)のような任意のCDK阻害剤であるテモゾロミド(
Figure 2010529479
);PD0325901(
Figure 2010529479
)、AZD−6244のような任意のMEK阻害剤;カペシタビン(5’−デオキシ−5−フルオロ−N−[(ペンチロキシ)カルボニル]−シチジン);またはL−グルタミン酸,N−[4−[2−(2−アミノ−4,7−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチル]ベンゾイル]−,ジナトリウム塩,ヘプタハイドレート(
Figure 2010529479
;ペメトレキシドジナトリウムヘプタハイドレート
と共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、カンプトテシン(
Figure 2010529479
;Stork et al.,J.Am.Chem.Soc.93(16):4074−4075(1971);Beisleret al.,J.Med.Chem.14(11):1116−1117(1962))、イリノテカン(
Figure 2010529479
;Camptosar(登録商標)として販売される;Pharmacia & Upjohn Co.;Kalamazoo,MI)またはPEG標識されたイリノテカンと共に投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、FOLFOXレジメン(オキサリプラチン(
Figure 2010529479
)を、注入用フルオロウラシル(
Figure 2010529479
)およびフォリン酸(
Figure 2010529479
)と共に)(Chaouche et al.,Am.J.Clin.Oncol.23(3):288−289(2000);:de Gramont et al.,J.Clin.Oncol.18(16):2938−2947(2000))と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、
Figure 2010529479
(タモキシフェン;AstraZeneca Pharmaceuticals LP;Wilmington,DEによりNolvadex(登録商標)として販売)または
Figure 2010529479
(クエン酸トレミフェン;Shire US,Inc.;Florence,KYによりFareston(登録商標)として販売)のような抗エストロゲン剤と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、
Figure 2010529479
(アナストラゾール;AstraZeneca Pharmaceuticals LP;Wilmington,DEによりArimidex(登録商標)として販売)、
Figure 2010529479
(エキセメスタン;Pharmacia Corporation;Kalamazoo,MlによりAromasin(登録商標)として販売)または
Figure 2010529479
(レトロゾール;Novartis Pharmaceuticals Corporation;East Hanover,NJによりFemara(登録商標)として販売)のようなアロマターゼ阻害剤と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、DES(ジエチルスチルベストロール)、
Figure 2010529479
(エストラジオール;Warner Chilcott,Inc.;Rockaway,NJによりEstrol(登録商標)として販売)または結合体化されたエストロゲン(Wyeth Pharmaceuticals Inc.;Philadelphia,PAによりPremarin(登録商標)として販売)と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、ベバシツマブ(AvastinTM;Genentech;San Francisco,CA)、VEGFR−2抗体IMC−1C11、他のVEGFR阻害剤(例えば、CHIR−258(
Figure 2010529479
)、WO2004/13145(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO2004/09542(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO00/71129(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO2004/09601(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO2004/01059(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO01/29025(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、WO02/32861(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)、またはWO03/88900(例えば、以下のコア構造式:
Figure 2010529479
を含む)に示される任意の阻害剤;3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)−インドリル]−キノロン;Vatalanib(
Figure 2010529479
;PTK/ZK;CPG−79787;ZK−222584)、AG−013736(
Figure 2010529479
);ならびにVEGFトラップ(AVE−0005)、VEGFレセプター1および2の一部を含む可溶性デコイレセプター)を含む、抗血管新生因子と関連して投与される。
本発明の一実施形態では、FTIは、LHRH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)アゴニスト(例えば、[D−Ser(But)6,Azgly 10]の酢酸塩(pyro−Glu−His−Trp−Ser−Tyr−D−Ser(But)−Leu−Arg−Pro−Azgly−NH酢酸塩[C59841814・(C、ここで、x=1〜2.4];
Figure 2010529479
(酢酸ゴセレリン;AstraZeneca UK Limited;Macclesfield,EnglandによりZoladex(登録商標)として販売)、
Figure 2010529479
(酢酸ロイプロリド;Sanofi−Synthelabo Inc.;New York,NYによりEligard(登録商標)として販売)または
Figure 2010529479
(トリプトレリンパモエート;Pharmacia Company,Kalamazoo,MlによりTrelstar(登録商標)として販売)と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、スニチニブまたはリンゴ酸スニチニブ
Figure 2010529479
と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、
Figure 2010529479
(酢酸メドロキシプロゲステロン;Pharmacia & Upjohn Co.;Kalamazoo,MlによりProvera(登録商標)として販売)、
Figure 2010529479
(カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン;17−((1−オキソヘキシル)オキシ)プレグノ−4−エン−3,20−ジオン;)、酢酸メゲストロールまたはプロゲスチンのようなプロテステロン製剤と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、
Figure 2010529479
(ラロキシフェン;EIi Lilly and Company;Indianapolis,INによりEvista(登録商標)として販売)のような選択的エストロゲンレセプターモジュレーター(SERM)と関連して投与される。
本発明の一実施形態において、FTIは、以下に挙げる(がこれらに限定されない)抗アンドロゲン剤と関連して投与される:
Figure 2010529479
(ビカルタミド;AstraZeneca Pharmaceuticals LP;Wilmington,DEによりCASODEX(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(フルタミド;2−メチル−N−[4−ニトロ−3(トリフルオロメチル)フェニル]プロパンアミド;Schering Corporation;Kenilworth,NJによりEulexin(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(ニルタミド;Aventis Pharmaceuticals Inc.;Kansas City,MOによりNilandron(登録商標)として販売)および
Figure 2010529479
(酢酸メゲストロール;Bristol−Myers SquibbによりMegace(登録商標)として販売)。
本発明の一実施形態において、FTIは、以下に挙げる(がこれらに限定されない)EGFレセプターまたはHER2の作用と拮抗する1以上の阻害剤と関連して投与される:CP−724714(
Figure 2010529479
);TAK−165(
Figure 2010529479
);HKI−272
Figure 2010529479
;OSI−774(
Figure 2010529479
;エルロチニブ、Hidalgo et al.,J.Clin.Oncol.19(13):3267−3279(2001))ラパタニブ(
Figure 2010529479
;GW2016;Rusnak et al.,Molecular Cancer Therapeutics 1:85−94(2001);N−{3−クロロ−4−[(3−フルオロベンジル)オキシ]フェニル}−6−[5−({[2−(メチルスルホニル)エチル]アミノ}メチル)−2−フリル]−4−キナゾリンアミン;PCT出願番号WO99/35146)、カネルチニブ(Canertinib)(CI−1033;
Figure 2010529479
;Erlichman et al.,Cancer Res.61(2):739−48(2001);Smaill et al.,J.Med.Chem.43(7):1380−97(2000))、ABX−EGF抗体(Abgenix,Inc.;Freemont,CA;Yang et al.,Cancer Res.59(6):1236−43(1999);Yang et al.,Crit Rev Oncol Hematol.38(1):17−23(2001))、エルビタックス(erbitux)(米国特許第6,217,866号;IMC−C225、セツキシマブ;Imclone;New York,NY)、EKB−569(
Figure 2010529479
;Wissneret al.,J.Med.Chem.46(1):49−63(2003))、PKI−166(
Figure 2010529479
;CGP−75166)、GW−572016、任意の抗EGFR抗体および任意の抗HER2抗体。
本発明の一実施形態において、FTIは、以下と関連して投与される:
Figure 2010529479
(アミフォスチン(Amifostine));
Figure 2010529479
(NVP−LAQ824;Atadja et al.,Cancer Research 64:689−695(2004))、
Figure 2010529479
(ヒドロキサム酸スベロイルアナリド(suberoyl analide hydroxamic acid)、
Figure 2010529479
(バルプロ酸;Michaelis et al.,Mol.Pharmacol.65:520−527(2004))、
Figure 2010529479
(トリコスタチンA)、
Figure 2010529479
(FK−228;Furumai et al.,Cancer Research 62:4916−4921(2002))、
Figure 2010529479
(SU11248;Mendel et al.,Clin.Cancer Res.9(1):327−37(2003))、
Figure 2010529479
(BAY43−9006;ソラフェニブ)、
Figure 2010529479
(KRN951)、
Figure 2010529479
(アミノグルテチミド);
Figure 2010529479
(アムサクリン);
Figure 2010529479
(アナグレリド(Anagrelide));
Figure 2010529479
(アナストロゾール;AstraZeneca Pharmaceuticals LP;Wilmington,DEによりArimidexとして販売);アスパラギナーゼ;カルメット‐ゲラン杆菌(BCG)ワクチン(Garrido et al.,Cytobios.90(360):47−65(1997));
Figure 2010529479
(ブレオマイシン);
Figure 2010529479
(ブセレリン);
Figure 2010529479
(ブスルファン;ジメタンスルホン酸1,4−ブタンジオール;ESP Pharma,Inc.;Edison,New JerseyによりBusulfex(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(カルボプラチン;Bristol−Myers Squibb;Princeton,NJによりParaplatin(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(カルムスチン);
Figure 2010529479
Figure 2010529479
Figure 2010529479
(イマチニブ;Novartis Pharmaceuticals Corporation;East Hanover,NJによりGleevec(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(ミトキサントロン);
Figure 2010529479
(ニルタミド(Nilutamide));オクトレオチド(
Figure 2010529479
;Kratz et al.,Clin Pharm.8(4):255−73(1989);Sandostatin LAR(登録商標)Depotとして販売;Novartis Pharm.Corp;E.Hanover,NJ);エドトレオチド(edotreotide)(イットリウム−90標識または非標識);オキサリプラチン(
Figure 2010529479
;Sanofi−Synthelabo Inc.;New York,NYによりEloxatinTMとして販売);
Figure 2010529479
(パミドロネート;Novartis Pharmaceuticals Corporation;East Hanover,NJによりAredia(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(ペントスタチン;Supergen;Dublin,CAによりNipent(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(プリカマイシン);
Figure 2010529479
(ポルフィマー(Porfimer);Axcan Scandipharm Inc.;Birmingham,ALによりPhotofrin(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(プロカルバジン);
Figure 2010529479
(ラルチトレキシド(Raltitrexed));リツキシマブ(Genentech,Inc.;South San Francisco,CAによりRituxan(登録商標)として販売);
Figure 2010529479
(ストレプトゾシン);
Figure 2010529479
本発明の一実施形態において、FTIは、以下のうちのいずれか1つ以上と関連して投与される:フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5−デオキシウリジン、シトシナラビノシド、6−メルカプトプリン、デオキシコホルマイシン(deoxycoformycin)、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット(marimastat)、COL−3、ネオバスタット(neovastat)、BMS−275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン−12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン(vitaxin)、ドロロキシフェン、イドキシフェン(idoxyfene)、スピロノラクトン、フェナステリド(finasteride)、シミチジン(cimitidine)、トラスツズマブ、デニロイキン(denileukin)、ジフチトックス(diftitox)、ゲフィチニブ、ボルテチミブ(bortezimib)、パクリタキセル、ドセタキセル、エピチロン(epithilone)B、BMS−247550(例えば、Lee et al.,Clin.Cancer Res.7:1429−1437(2001)を参照のこと)、BMS−310705、ドロロキシフェン(3−ヒドロキシタモキシフェン)、4−ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン(pipendoxifene)、ERA−923、アルゾキシフェン(arzoxifene)、フルベストラント(fulvestrant)、アコルビフェン(acolbifene)、ラソフォキシフェン(lasofoxifene)(CP−336156)、イドキシフェン、TSE−424、HMR−3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584(Thomas et al.,Semin Oncol.30(3 Suppl 6):32−8(2003))、ヒト化抗VEGF抗体ベバシツマブ、VX−745(Haddad,Curr Opin.Investig.Drugs 2(8):1070−6 (2001))、PD 184352(Sebolt−Leopold,et al.Nature Med.5:810−816(1999))、任意のmTOR阻害剤、ラパマイシン(
Figure 2010529479
シロリムス)、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI−779(
Figure 2010529479
;テムシロリムス(temsirolimus);Sehgal et al.,Med.Res.Rev.,14:1−22(1994);Elit,Curr.Opin.Investig.Drugs 3(8):1249−53(2002))、AP−23573
Figure 2010529479
Figure 2010529479
LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646(Vlahos et al.,J.Biol.Chem.269(7):5241−5248(1994))、ウワートマニン(wortmannin)、BAY−43−9006(Wilhelm et al.,Curr.Pharm.Des.8:2255−2257(2002))、ZM336372、L−779、450、Lowinger et al.,Curr.Pharm Des.8:2269−2278(2002)に開示される任意のRaf阻害剤;フラボピリドール(L86−8275/HMR 1275;Senderowicz,Oncogene 19(56):6600−6606(2000))またはUCN−01(7−ヒドロキシスタウロスポリン;Senderowicz,Oncogene 19(56):6600−6606(2000))。
本発明の一実施形態において、FTIは、以下の文献に示される1以上の任意の化合物と関連して投与される:米国特許第5,656,655号(スチリル置換ヘテロアリールEGFR阻害剤を開示する);米国特許第5,646,153号(ビス一環式および/または二環式アリールヘテロアリール炭素環式および複素炭素環式EGFRおよびPDGFR阻害剤を開示する);米国特許第5,679,683号(EGFRを阻害する三環式ピリミジン化合物を開示する);米国特許第5,616,582号(レセプターチロシンキナーゼ阻害活性を有するキナゾリン誘導体を開示する);Fry et al.,Science 265 1093−1095(1994)(EGFRを阻害する構造を有する化合物(Fry et al.の図1を参照のこと)を開示する);米国特許第5,196,446号(EGFRを阻害するヘテロアリールエテンジイルまたはヘテロアリールエテンジイルアリール化合物を開示する);Panek,et al.,Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 283:1433−1444(1997)(レセプターのEGFR、PDGFRおよびFGFRファミリーを阻害するPD166285として同定される化合物を開示し、そして、PD166285は、6−(2,6−ジクロロフェニル)−2−(4−(2−ジエチルアミノエトキシ)フェニルアミノ)−8−メチル−8H−ピリド(2,3−d)ピリミジン−7−オンとして同定される)。
本発明の一実施形態において、FTIは、ペグ化もしくは非ペグ化インターフェロンα−2a、ペグ化もしくは非ペグ化インターフェロンα−2b、ペグ化もしくは非ペグ化インターフェロンα−2c、ペグ化もしくは非ペグ化インターフェロンα n−1、ペグ化もしくは非ペグ化インターフェロンα n−3、およびペグ化、非ペグ化のコンセンサスインターフェロンまたはアルブミン−インターフェロン−αのいずれか1以上と関連して投与される。
用語「インターフェロンα」は、本明細書中で使用される場合、細胞の増殖を阻害し、そして、免疫応答を調節する高度に相同な種特異的タンパク質のファミリーを意味する。代表的かつ適切なインターフェロン−αとしては、組換えインターフェロンα−2b、組換えインターフェロンα−2a、組換えインターフェロンα−2c、α2インターフェロン、インターフェロンα−n1(INS)、天然αインターフェロンの精製ブレンド、米国特許第4,897,471および同第4,695,623号(特に、これらの実施例7、8または9)に記載されるもののようなコンセンサスαインターフェロン、またはインターフェロンα−n3、天然αインターフェロンの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。
インターフェロンα−2aは、Hoffmann−La Roche(Nutley,NJ)によりROFERON−A(登録商標)として販売される。
インターフェロンα−2bは、Schering Corporation(Kenilworth,NJ)によりINTRON−A(登録商標)として販売される。インターフェロンα 2bの製造は、例えば、米国特許第4,530,901号に記載される。
インターフェロンα−n3は、Hemispherx Biopharma,Inc.(Philadelphia,PA)によりALFERON N INJECTION(登録商標)として販売される天然インターフェロンの混合物である。
インターフェロンα−n1(INS)は、Glaxo−Smith−Kline(Research Triangle Park,NC)によりWELLFERON(登録商標)として販売される天然インターフェロンの混合物である。
コンセンサスインターフェロンは、Intermune,Inc.(Brisbane,CA)によりINFERGEN(登録商標)として販売される。
インターフェロンα−2cは、Boehringer lngelheim Pharmaceutical,Inc.(Ridgefield,CT)によりBEROFOR(登録商標)として販売される。
天然インターフェロンの精製ブレンドは、Sumitomo;Tokyo,JapanによりSUMIFERON(登録商標)として販売される。
用語「ペグ化インターフェロンα」とは、本明細書中で使用される場合、インターフェロンα、好ましくはインターフェロンα−2aおよびα−2bのポリエチレングリコール修飾結合体を意味する。好ましいポリエチレングリコール−インターフェロンα−2b結合体は、PEG 12000−インターフェロンα−2bである。句「12,000分子量ポリエチレングリコール結合体化インターフェロンα」および「PEG 12000−IFNα」とは、本明細書中で使用される場合、国際出願番号WO 95/13090およびEP1039922の方法に従って調製され、そして、インターフェロンα−2aまたは−2bのアミノ基と、12000の平均分子量を持つポリエチレングリコールとの間にウレタン結合を含むもののような結合体を包含する。ペグ化インターフェロンα、PEG 12000−IFN−α−2bは、Schering−Plough Research Institute,Kenilworth,N.J.から入手可能である。
好ましいPEG 12000−インターフェロンα−2bは、インターフェロンα−2b分子内のヒスチジン残基にPEGポリマーを結合させることによって調製され得る。単一のPEG 12000分子は、ウレタン結合を介してIFNα−2b分子上の遊離アミノ基に結合体化され得る。この結合体は、結合されたPEG 12000の分子量によって特徴付けられる。PEG 12000−IFN−α−2b結合体は、注射用の凍結乾燥粉末として処方され得る。
ペグ化インターフェロンα−2bは、Schering Corporation(Kenilworth,NJ)によりPEG−INTRON(登録商標)として販売される。
ペグ化インターフェロンα−2aは、Hoffmann−La Roche(Nutley,NJ)によりPEGASYS(登録商標)として販売される。
他のインターフェロンα結合体は、水溶性ポリマーにインターフェロンαをカップリングさせることによって調製され得る。このようなポリマーの非限定的なリストとしては、ポリプロピレングリコールのような他のポリアルキレンオキシドホモポリマー、ポリオキシエチレン化ポリオール、これらのコポリマーおよびブロックコポリマーが挙げられる。ポリアルキレンオキシドベースのポリマーの代替として、デキストラン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、炭水化物ベースのポリマーなどのような有効な非抗原性材料が使用され得る。このようなインターフェロンα−ポリマー結合体は、例えば、米国特許第4,766,106号、米国特許第4,917,888号、欧州特許出願第0 236 987号もしくは0 593 868号、または、国際公開第WO 95/13090号に記載される。
非経口投与に適切なペグ化インターフェロンαの薬学的組成物は、注射用の滅菌水において、適切な緩衝液(例えば、Tris−HCl、酢酸もしくはリン酸(例えば、リン酸水素ナトリウム/リン酸二水素ナトリウム緩衝液)、および薬学的に受容可能な賦形剤(例えば、ショ糖)、キャリア(例えば、ヒト血漿アルブミン)、等張化因子(toxicity agent)(例えば、NaCl)、保存料(例えば、チメロゾール(thimerosol)、クレゾールまたはベンジルアルコール)および界面活性剤(例えば、tweenまたはポリソルベート)を用いて処方され得る。ペグ化インターフェロンαは、2〜8℃にて冷蔵下で凍結乾燥粉末として保存され得る。再構成された水溶液は、2〜8℃の間で保管される場合は安定であり、そして、再構成から24時間以内に使用される。例えば、米国特許第4,492,537号;同第5,762,923号および同第5,766,582号を参照のこと。再構成された水溶液はまた、例えば、インシュリンのような薬物の送達に有用なシリンジなど、事前充填式の多用量シリンジ中でも保管され得る。代表的には、適切なシリンジとしては、Novo Nordiskから入手可能なNOVOLET(登録商標)Novo Pen、または、Schering Corporation,Kenilworth,NJから入手可能なREDIPEN(登録商標)のような、ペン型のシリンジに取り付けられた事前充填式バイアルを備えるシステムが挙げられる。他のシリンジシステムとしては、別々の区画に、希釈剤と、凍結乾燥されたペグ化インターフェロンα粉末とを含むガラス製カートリッジを備えるペン型シリンジが挙げられる。
本発明の範囲はまた、FTIを1以上の他の抗癌化学療法剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)と組み合わせて含み、そして、必要に応じて(すなわち、伴っても伴っていなくてもよい)以下に挙げる(がこれらに限定されない)1以上の制吐薬を組み合わせて含む組成物の投与を包含する:カソピタント(casopitant)(GlaxoSmithKline)、ネツピタント(Netupitant)(MGI−Helsinn)および他のNK−1レセプターアンタゴニスト、パラノセトロン(palonosetron)(MGI PharmaによりAloxiとして販売)、アプレピタント(aprepitant)(Merck and Co.;Rahway,NJによりEmend として販売)、ジフェンヒドラミン(Pfizer;New York,NYによりBenadryl(登録商標)として販売)、ヒドロキシジン(hydroxyzine)(Pfizer;New York,NYによりとしてAtarax(登録商標)として販売)、メトクロプラミド(AH Robins Co,;Richmond,VAによりReglan(登録商標)として販売)、ロラゼパム(Wyeth;Madison,NJによりAtivan(登録商標)として販売)、アルプラゾラム(Pfizer;New York,NYによりXanax(登録商標)として販売)、ハロペリドール(Ortho−McNeil;Raritan,NJによりHaldol(登録商標)として販売)、ドロペリドール(InapsineR)、ドロナビノール(dronabinol)(Solvay Pharmaceuticals,Inc.;Marietta,GAによりMarinol(登録商標)として販売)、デキサメタゾン(Merck and Co.;Rahway,NJによりDecadron(登録商標)として販売)、メチルプレドニゾロン(Pfizer;New York,NYによりMedrol(登録商標)として販売)、プロクロルペラジン(prochlorperazine)(Glaxosmithkline;Research Triangle Park,NCによりCompazine(登録商標)として販売)、グラニセトロン(Hoffmann−La Roche Inc.;Nutley,NJによりKytril(登録商標)として販売)、オンダンセトロン(Glaxosmithkline;Research Triangle Park,NCによりZofran(登録商標)として販売)、ドラセトロン(dolasetron)(Sanofi−Aventis;New York,NYによりAnzemet(登録商標)として販売)、トロピセトロン(tropisetron)(Novartis;East Hanover,NJによりNavoban(登録商標)として販売)。
制吐薬を含む組成物は、悪心(抗癌化学療法に共通の副作用)を予防または処置するために有用である。したがって、本発明はまた、FTIを、必要に応じて1以上の他の化学療法剤(例えば、本明細書中に記載したもの)と組み合わせて、そして、必要に応じて1以上の制吐薬と組み合わせて投与することによって、被験体における癌を処置するための方法を包含する。
本発明はさらに、FTIを、外科的腫瘍切除術または抗癌放射線治療のような治療手順と組み合わせて;必要に応じてさらなる化学療法剤および/または制吐薬(例えば、上に示したもの)と組み合わせて投与することによって、本明細書中に示される任意の段階または任意のタイプの医学的状態を処置または予防するための方法を包含する。
(キットおよび製造品)
本発明のキットおよび製造品は、薬学的処方物において(例えば、丸剤、粉末、注射用の液体、錠剤、分散可能な顆粒、カプセル、カシェまたは坐剤のような薬学的投与形態において)、例えば、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わされ;必要に応じて、さらなる治療剤(例えば、本明細書において考察されるもの)と組み合わされたFTIを包含する。例えば、Gilman et al.(編集)(1990)、The Pharmacological Bases of Therapeutics,8th Ed.,Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,上掲,Easton,Penn.;Avis et al.(編集)(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications Dekker,New York;Lieberman et al.(編集)(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets Dekker,New York;ならびにLieberman et al.(編集)(1990)、Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems Dekker,New Yorkを参照のこと。
本発明のキットおよび製造品はまた、例えば、FTIは、本明細書中で考察されるようなFTI感受性のこのような決定を行う方法を用いることによってFTI感受性であると決定された腫瘍または悪性新生物を含む患者または被験体に対して投与されることが意図されることを示す包装挿入物またはラベルの形態の、情報を含み得る。挿入物またはラベルは、紙、または、磁気記録媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク)もしくはCD−ROMのような電子媒体など、あらゆる形態をとり得る。
ラベルまたは挿入物はまた、キットまたは製造品内に、薬学的組成物および投薬形態に関する他の情報を含み得る。一般に、このような情報は、同封された薬学的組成物および投薬形態を有効かつ安全な使用において患者および医師の助けとなる。例えば、FTIに関する以下の情報が挿入物中に提供され得る:薬物動態、薬力学、臨床研究、効能パラメータ、適応および用法、禁忌、注意、警告、有害な反応、過剰服用、適切な投薬量および投与、供給方法、適切な保存条件、参考文献ならびに特許の情報。
(ホスホ−ヒストンH2Axの検出)
癌性細胞(例えば、腫瘍細胞)における本発明のバイオマーカー(本明細書中に示されるようなもの)の発現レベルの決定は、当該分野で公知の多くの方法のいずれかを用いて実施され得る。本発明の一実施形態において、発現は、ウエスタンブロット、ELISA(酵素結合イムノソルベント検定法)、または組織切片の免疫組織化学染色によって決定される。例えば、本発明の一実施形態において、専門家は、本明細書において考察される任意の技術を用いて、FTI治療に対する潜在的な被験体からの腫瘍生検サンプルをFTI感受性について評価する。腫瘍生検技術は、十分に、あらゆる外科医(獣医またはヒト)または臨床医の通常の技術範囲内である。
当該分野には、被験体から生検を採取し得るいくつかの方法が存在し、例えば、内視鏡生検、骨髄生検、摘出もしくは切開生検、細針吸引(FNA)生検、パンチ生検、薄片生検または皮膚生検が挙げられる。各方法は、専門の当業者に周知であり、そして、特定の治療状況に応じて、専門家によって最も適切な方法が選択され得る。このような生検技術は、例えば、固形腫瘍細胞の検査のために特に有用である。本発明の一実施形態において、被験体から血液を抜くことによって、血液癌細胞(例えば、CMLのような白血病を罹患する被験体における白血病細胞)が回収され得、例えば、その後、血液細胞を単離および検査される。
バイオマーカーによってコードされるタンパク質の発現はまた、ウエスタンブロット解析によって患者の腫瘍組織において検出され得る。ウエスタンブロット(イムノブロットとしても公知)は、所与の細胞もしくは組織のホモジネートまたは抽出物のサンプルにおけるタンパク質検出のための方法である。この方法は、ゲル電気泳動を用いて、変性されたタンパク質を質量によって分離する。これらのタンパク質は、次いで、ゲルから膜(例えば、ニトロセルロースまたはフッ化ポリビニリデン(PVDF))上に移され、この膜上で、タンパク質に対して特異的な抗体を用いて「プローブ」される。膜上のバンド内のタンパク質を認識する抗ホスホヒストンH2Ax抗体は、これに結合する。必要に応じた洗浄の後、結合した抗体に、検出可能な標識(例えば、ビオチン、ホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)と結合させた二次抗抗体抗体を結合させ、そして、必要に応じて再度洗浄する。二次標識シグナルの検出は、タンパク質の存在を示す。蛍光または化学発光の検出は、膜のフィルムへの露光と、フィルムの現像によってなされ得る。このような方法は、専門の当業者の能力の範囲内である。
本発明の一実施形態において、バイオマーカーによってコードされるタンパク質の発現は、酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)によって検出される。本発明の一実施形態において、「サンドイッチELISA」は、捕捉抗体(例えば、抗ホスホヒストンH2Ax)でプレートをコーティングし;サンプルを加え、ここで、存在する抗原(例えば、ホスホ−ヒストンH2Ax)が捕捉抗体に結合し、必要に応じて結合していない抗原を洗い流し;検出可能に結合させた二次抗体(抗原にも結合する)を加え、必要に応じて結合していない抗原を洗い流し;そして、二次抗体を検出することを包含する。二次抗体からのシグナルの検出は、バイオマーカー抗原タンパク質の存在を示す。
組織切片の免疫組織化学染色は、一般に、タンパク質に結合する抗体の検出による、細胞または組織サンプルにおけるタンパク質の視覚的もしくは光学的な局在化を含む。例えば、組織における抗原の免疫組織化学的検出に使用される2つのストラテジーは、直接法と間接法である。両方の方法において、組織は、例えば、Triton X−100のような界面活性剤を用いて、膜を破壊するように処理される。本発明の一実施形態において、直接法は、検出可能に標識された抗体を組織切片内の抗原と反応させ;そして、結合した抗体を検出することを包含する。
本発明の一実施形態において、間接法は、標識していない一次抗体を組織抗原と反応させ;次いで、標識した二次抗体(例えば、検出可能に標識した二次抗体)をこの一次抗体と反応させ;そして、二次抗体の存在を検出することを包含する。二次抗体は、例えば、蛍光色素または酵素で標識され得る。例えば、本発明の一実施形態において、ビオチン化二次抗体は、ストレプトアビジン−ホースラディッシュペルオキシダーゼとカップリングされる。このカップリングされた抗体は、DAB染色として知られるプロセスにおいて、一次抗体と二次抗体とが結合される場合はいつでも、3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)と反応して茶色の染色を生じる。反応は、ニッケルを用いて増強され得、濃い紫/灰色の染色を生じる。
抗ヒストンH2Ax抗体は、いくつかの供給元から市販されているか、あるいは、このような抗体は、一般に公知の方法を用いて惹起され得る。抗ヒストンH2Ax抗体は、ヒストンH2Ax全体を検出するために使用され得、そして、抗ホスホヒストンH2Axは、リン酸化されたヒストンH2Axを検出するために使用され得る。本発明の一実施形態において、抗ホスホヒストンH2Ax抗体は、セリン139においてリン酸化されたヒストンH2Ax(すなわち、残基139がヒストンH2Axで処理され、最初のメチオニンが除かれている)を検出する。
本発明は、本発明を例示することが意図され、その限定であることは意図されない。本明細書中に開示される任意の方法または組成は本発明の範囲内に入る。
(実施例1:FTI処置の後のリン−ヒストンH2Axの誘導はFTI感受性と関連する。)
本実施例において、リン−ヒストンH2Axをアッセイすることによって腫瘍細胞におけるFTI感受性を予測する能力が示された。
(考察)
ロナファルニブは、腫瘍細胞株の細胞増殖を様々な程度で阻害する。ある細胞は特に感受性であり(例えば、MCF−7)、その一方、比較的耐性であるものもある(例えば、T47D)。本明細書中で議論されるように、ロナファルニブによる成長阻害に感受性である細胞は、ロナファルニブ処理の後にヒストンH2Axの増加したリン酸化を示す。この効果はまた、構造的に関連していないファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(SU−FTI;図4を参照のこと)でもまた観察される。しかし、ロナファルニブに構造的に類似しているがファルネシルトランスフェラーゼ阻害を示さないロナファルニブの非活性エナンチオマー
Figure 2010529479
による感受性細胞株の処置は、ヒストン−H2Axのリン酸化を誘導しない。従って、ヒストンH2Axのリン酸化は、細胞のファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤に対する応答(感受性)を予測するためのマーカーとして使用され得る。
リン−ヒストンH2Axの誘導は、細胞をDMSO(対照)とロナファルニブの両方に触れさせた後に分析された。これらのレベルはウエスタンブロットによって評価され。誘導されたリンタンパク質の量は定量的に、そしてブロットの上のバンドのデンシトメーターによる分析を用いて決定された。
(結果)
生成されたブロットを、図1−4に示す。1セットの感受性細胞株は、検出不能なベースレベルのリン−ヒストンH2Axの発現を有していた。ロナファルニブによる処理に際し、リン−ヒストンH2Axの発現は、検出可能なレベルに誘導された。これらの細胞株は、MCF−7、A2780、SNB19およびTOV112Dであった。
いくつかのロナファルニブ感受性細胞株(MDA−435、MiaPaca、DLD−1およびLNCaP)は、低いが、しかし検出可能なリン−ヒストンH2Axのベース発現レベルを示し、これは、ロナファルニブでの処理に際し、有意に増加した。これらの細胞の誘導のレベルは、デンシトメーターで析された。これらの実験で得られたデータは以下に示される:
MDA−435:6.5倍の誘導
MiaPaca:2.3倍の誘導
DLD−1:4.3倍の誘導
LNCap:2.2倍の誘導
リン−ヒストンH2Axの有意な誘導を示さなかったロナファルニブ耐性細胞株(OD値で1倍の差異)は、T47D、SKOV3、SNB75、AsPc1、HT29、DU145であった。処理に際し、リン−ヒストンH2Axの検出可能な誘導を示さなかったロナファルニブ感受性細胞は、Panc1およびColo205であった。
全体として、10の試験したロナファルニブ感受性細胞のうちの8株が、処置に際し、リン酸−ヒストンH2Axの誘導を示した。試験したすべての耐性株(6のうち6)は、処置に際し、リン−ヒストンH2Axの増加を示さなかった。
細胞は、軟寒天中で増殖され、ロナファルビルに対するIC50が決定された。細胞は感受性(S)または耐性(R)として指定された。IC50値を、様々の用量のFTIに晒した細胞株のコロニー面積を比較することにより決定した。IC50値は、XLfitプログラム(idbs;United Kingdom)によって計算した。
Figure 2010529479
(方法)
成長アッセイ。軟寒天アッセイは、6ウェルディシュ中で各ウェル当たり10,000〜20,000個の細胞を播種することにより行った。細胞を、底部の0.6%アガロースのフィーディング層上の10%ウシ胎児血清を含むDMEM:F12中の上部の0.35%低融点アガロース中に播種した。細胞を、ロナファルビル存在下で14日間増殖し、そしてコロニーを、PBS中、1mg/mlのMTT(ジメチルチアゾール−ジフェニル−テトラゾリウムブロミド)で染色した。プレートをスキャンし、そしてコロニー面積をMTTによって染色した面積の合計として決定した。
ウエスタンブロット分析。細胞をPIPA緩衝液(50mM Tris−HCl、50mM NaCl、1%のNP40、0.5%のNa−デオキシコーレート、1mM EDTA、2.5mM NaVO、20mM β−グリセロールホスフェート、および完全プロテアーゼインヒビター)中で溶解し、そして遠心分離によって清浄化した。タンパク質濃度はBDA試薬を用いて決定した。サンプルを14%SDS−PAGEによって分離し、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)メンブレンに移し、イムノブロットし、そしてECL検出試薬を用いる化学ルミネセンスにより検出した。用いたポリクローナル抗体:Histone H2Axおよびphos−Histone H2Ax(ser−139)(Cell Sinaling Technology,Inc.;Danvers,MA)。デンシトメトリーは、Quantity Oneソフトウェア(Bio−Rad;Hercules,CA)を利用して分析した。ウエスタンブロット分析によってリン−H2Axの誘導について分析された細胞は、初期にプラスチック上に播種し、そして次に、72時間の間、1000nMのFTIで処理した。
本発明は、本明細書中に記載される特定の実施形態によって範囲が制限されるべきではない。実際、本明細書中に記載される実施形態に加え、本発明の種々の改変が、前述の記載から当業者に明らかになる。このような改変は、添付の請求項の範囲内に入ることが意図される。
特許、特許出願、公開物、製品説明書、およびプロトコールが、本出願の全体で引用され、それらの開示は、すべての目的のためにそれらの全体が参考として本明細書中に援用される。

Claims (27)

  1. 悪性細胞のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に対する感受性を評価する方法であって、
    1つ以上の該細胞の該阻害剤との接触後、リン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示すか否かを決定する工程を包含し、
    ここで、該増加した発現が観察される場合、該細胞が感受性であると決定される、方法。
  2. 前記細胞が感受性であると決定される場合、該悪性細胞を含む被験体の身体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量の前記阻害剤を投与する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。柔軟
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記悪性細胞が腫瘍中にあるか、または癌性状態を仲介し、該腫瘍または状態が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍からなる群より選択される、方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    (a)未だ前記阻害剤で処置されていない被験体の身体から1つ以上の悪性細胞のサンプルを得る工程、
    (b)該悪性細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を決定する工程、
    (c)該被験者を該阻害剤で処置する工程、
    (d)該阻害剤で処置された該被験者の身体から、1つ以上の該悪性細胞の第2のサンプルを得る工程、および
    (e)該阻害剤で処置された該被験者から得られた細胞中のリン酸化ヒストンH2Axの発現を決定する工程
    を包含し、
    ここで、該阻害剤による処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの発現の増加が観察される場合に、該細胞が該阻害剤に感受性であると決定される、方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    前記悪性細胞が感受性であると決定される場合、該被験体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量の前記阻害剤を投与する工程をさらに包含する、方法。
  7. 前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 請求項5に記載の方法であって、
    前記悪性細胞が腫瘍中にあるか、または癌性状態を仲介し、該腫瘍および状態が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍から選択される、方法。
  9. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤での処置のために悪性細胞をもつ被験体を選択する方法であって、
    請求項1に記載の方法によって前記阻害剤に対する該悪性細胞の感受性を評価する工程を包含し、該細胞が該阻害剤に対し感受性であると決定される場合に該被験体が選択される、方法。
  10. 請求項9記載の方法の方法であって、前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、方法。
  11. 請求項9記載の方法であって、前記被験体が選択された後、該被験体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量の前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が投与される、方法。
  12. 請求項9記載の方法であって、前記悪性細胞が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍からなる群より選択される腫瘍中にあるか、または癌性状態を仲介する、方法。
  13. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に感受性の悪性細胞をもつ被験体を識別する方法であって、
    請求項1記載の方法によって該阻害剤に対する該悪性細胞の感受性を評価する工程
    を包含し、該細胞が該阻害剤に対して感受性であると決定される場合に該被験体が識別される、方法。
  14. 前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 請求項13に記載の方法であって、前記被験体が選択された後、該被験体に、必要に応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量の前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が投与される、方法。
  16. 前記悪性細胞が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍からなる群より選択される腫瘍中にあるか、または癌性状態を仲介する、請求項13に記載の方法。
  17. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤による腫瘍または癌性状態を治療する方法であって、
    請求項1記載の方法によって、該阻害剤に対する、該腫瘍中にあるかまたは該癌性状態を仲介する悪性細胞の感受性を評価する工程を包含し、
    該細胞が感受性と決定される場合に、該被験体に治療上有効な投与量の該阻害剤を投与することによる治療を継続する工程を含む、方法。
  18. 該請求項17に記載の方法であって、前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、方法。
  19. 該請求項17に記載の方法であって、前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤がさらなる治療剤と共に投与される、方法。
  20. 該請求項17に記載の方法であって、前記腫瘍または癌性状態が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍からなる群より選択される、方法。
  21. 1つ以上の悪性細胞をもつ被験体のための治療を選択する方法であって、
    請求項1記載の方法によって該細胞のファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤に対する感受性を評価する工程を包含し、該阻害剤が、該細胞が該阻害剤に対し感受性であると決定される場合に治療として選択される、方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤が、ロナファルニブ;マヌマイシンA;FTI−276;L−744832;BMS−214662;チピファルニブ;BMS−316810;
    Figure 2010529479
    からなる群より選択される、方法。
  23. 請求項21に記載の方法であって、前記悪性腫瘍が、乳房腫瘍、卵巣腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、尿路腫瘍、非小細胞肺腫瘍、慢性骨髄性白血病およびタキサン難治性/抵抗性非小細胞肺腫瘍からなる群より選択される腫瘍中にあるか、または癌性状態を仲介する、方法。
  24. 請求項21に記載の方法であって、前記阻害剤が治療として選択された後に、前記被験体に、必要応じてさらなる治療剤と共に治療上有効な投与量の該阻害剤が投与される、方法。
  25. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤またはその薬学的組成物または該阻害剤または該組成物の投与を含む治療レジメンを通知する方法であって、
    標的の聞き手に、該阻害剤または組成物での初期の処置の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す悪性細胞によってその腫瘍または癌性状態が仲介される患者または患者集団を処置するために該阻害剤または組成物の使用を促進する工程を含む、方法。
  26. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤または薬学的に受容可能なキャリアを含むその薬学的組成物;および該阻害剤または薬学的組成物が、該阻害剤による初期の処置の後にリン酸化ヒストンH2Axの増加した発現を示す悪性細胞または悪性細胞によって仲介される癌性状態を含む腫瘍を有する患者を処置するために適応されることを述べるラベル、を一緒にパッケージして含む、製品。
  27. ファルネシルプロテイントランスフェラーゼ阻害剤または薬学的に受容可能なキャリアを含むその薬学的組成物の製造方法であって、
    パッケージ中に、該阻害剤または組成物;および該阻害剤または組成物が、該阻害剤での初期処置の後に、リン酸化ヒストンH2Axの増加したレベルを発現する悪性細胞または悪性細胞によって仲介される癌性状態を含む腫瘍を有する患者を処置するために適応されることを伝えるラベル、を組み合わせる工程
    を包含する、方法。
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