JP2010529340A - 排水特性を有する平面状雨押さえ材料 - Google Patents

Abstract

雨押え材料（１００）は、建物の水によるダメージを防止するために、水を排水する経路を提供する。雨押え材料（１００）は、前記平面部により規定される平面に沿って水分の通路を排水面に提供するための平面部を含む。前記平面部は、多孔性シート（１１０）を含み、多孔性シートを通って排水面に沿って水分の通過を可能とする。水不浸透性層（１２０）は、平面部に対する第１の面に接着され、そして接着剤層（１５０）は水不浸透性層（１２０）の第２の面に適用される。雨押さえ材料（１００）は、特に、壁の開口に窓やドアのような入口を取り付けたり、若しくは、屋根で接合部分をシールしたり、天窓や同様な用途のものを取り付けたりするのに有用である。
【選択図】図１

Description

本願は、建築構造に関し、特に水分を除去するための排水面を含む雨押さえシステムを提供するための材料及び方法に関する。

水分によるダメージを防ぐことは、建築建設業の継続的なタスクである。特に、雨のような屋外の水分が、長期間建物の内部構造と接触する場合には、木材の腐敗やカビの発生が生じる。木材を腐敗させることは、構造的なダメージにつながり、非常に高価な修理にもつながる。カビは、アレルギーや他の病気を引き起こし、建物の居住者の健康を害す可能性がある。

水分の侵入は、いくつかのメカニズムの組合せによって、時間と共に発生する可能性がある。例えば、数年後、建物が沈下する場合がある。それらの形状は変形し、もはや正方形でなくなるか、正方形とは言えないレベルとなる。窓のジョイントやシーラントが分離したり、その開口部分が、雨押さえ部分でその後に現れたりする可能性がある。垂直の角度で雨が動くように風が吹くことで、雨押さえ側を通って雨が浸透する可能性がある。更に、水分は、例えば、料理や選択、入浴その他の行動によって、住民により屋内から発生する可能性がある。この水分は、その後、壁を通って外側に移動する場合があり、そこで凝縮する。この凝縮物を除去しないと、水分によるダメージの他の原因が生じる可能性がある。

今日、全ての住宅向け及び商業向け建築施設の市場は、雨押さえシステムの現在の技術水準を利用した影響で建物外面部分へのかびや水分によるダメージの影響を原因とする、高騰する訴訟費用やクレーム処理に脅かされている。ＡＡＭＡのような組織は、セルフ・アドヘアー・フラッシングの最低基準を開発しようとしており、建物／開口の接合部分での十分な排水面の必要性を無視する現代のデザインに注目している。

水によるダメージを防止するために、建築産業は、水を通さない水分バリヤを使用する。このような水分バリヤは、高分子シート（例えば、ＴＹＶＥＫ（商標）ブランドのポリオレフィン・シート）、アスファルトが浸透したフェルト又は紙等を含む。雨押さえは、窓枠とそれが取り付けられる壁との間のジョイントを通って水が浸透することを防止するために、ウインドウ周辺に適用される。雨押さえは、金属シート、ポリマー・フィルム、ビチューメンやシリコーン、その他のシーラントのコーティング、表面フィルム及び建築技術で周知の他の材料を含むことができる。従来の雨押さえ材料及び方法に関する課題は、水分が、一旦トリムや外装材の後に入ると、それを排出させたり免れたりする簡単な方法を有しないということである。雨押さえ材料における排水面の不足は、それから外装品や、外装材及びサイディング間の水分をトラップするという点で不利となる。

既存の雨押さえシステムは、水分をブロックし、平らでない表面に適合するために、多くの重いが柔軟な材料を使用する。典型的化学構造は、温度性能及び取付けの範囲を制限する。それらは、共通して隙間をシールしたり、窓の適当な位置をシールしたりするのに使用される窓やドアの開口周辺に使用されたシーラントで一般的な適合性の課題を経験する。全ての不浸透性の材料や固体表面フィルムが使用されたこれらの製品は、水分を窓の周縁の下に移動させるための排水面を形成できず、水分を蒸発させるのを促す空気を導入できない。

必要とされること及び本発明が提供することは、水分を除去するために建物外面の最も影響を受けやすい部分である窓やドア、又はジョイントに隣接した付近における排水面である。

本願明細書において提供されることは、建物に対する水分によるダメージを防ぎ、カビや白カビが成長するのを促す状況を緩和するために、水分を排出させる通路を提供する雨押さえ材料及び方法である。雨押さえ材料は、（ａ）平面部によって規定された平面に沿って水分が通路するための排水面を形成する平面部と、前記平面部は、ｉ．多孔性シートであって、前記多孔性シートを通して前記排水面に沿って水分の通過を可能にし得る多孔性シート、及び／又はｉｉ．前記排水面を規定する表面を有する耐水性シートと、を含み、（ｂ）前記平面部に第１の面で接着された水不浸透性層と、（ｃ）前記水不浸透性層の第２の面に適用された接着剤層と、を備える。

雨押さえ材料は、特に、壁の開口に窓やドアのような入口を取り付けるためや、若しくは、屋根において、天窓を取り付けたり、隙間充填剤やデッキを据え付けたり、その他同様な用途のためのジョイントをシーリングするのに役立つ。様々な実施例が以下の図を参照して述べられている。

図１は、本発明に係る雨押さえ材料の斜視図である。 図１Ａは、雨押さえ材料の他の実施例である。 図１Ｂは、雨押さえ材料の他の実施例である。 図２は、窓の周辺をシーリングするための雨押さえ材料の使用例を示す正面図である。 図３は、窓の下枠に関連して本発明の雨押さえテープの他の使用例を示す側面図である。

まず、図１には、本発明の雨押さえ材料の一実施形態が示されており、すなわち、雨押さえテープ１００は、多孔性高分子シートの第１層１００を含み、水分の排水面を提供するために、多孔性高分子シートの第１層１００は、それを通してシートの平面に沿って水分の通過を可能にする。好ましくは、多孔性高分子シート１１０は、オープンセルフォームである。本発明で好適に使用されるオープンセルフォームは、リンウッド、ＰＡのフォーマックス・インターナショナル社（Ｆｏａｍｅｘ Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｉｎｃ）から入手可能であり、型名は２ＡＺＵＦ及びＰ４Ｂである。あるいは、多孔性高分子シート１１０は、繊維又は不織布層を含むことができる。

高分子シートの第２層１２０は、第１層１１０に接着されており、例えば、フレーム・ボンディングや粘着による接着その他の好適な接着方法により接着される。第２層１２０は、耐水性であり、好ましくは、閉鎖セル型高分子フォームである。本発明において使用されるのに好ましい閉鎖セル型高分子フォームは、積水ボルティック社から入手可能であり、型名Ｖｏｌａｒａ ３ＴＳ、５ＴＳ、ＧＥＯ又はＧＧである。あるいは、第２層１２０は、高分子フィルムや金属箔のような、水不浸透性のシートであり得る。

本発明に好適な雨押さえテープ１００は、好ましくは、第２層１２０の第２の面に対して適用される接着剤の層１３０を更に含む。接着剤は、好ましくは、雨押さえの壁やシート又は住宅のラッピング材料のような基板への付着を促進するための高性能の感圧アクリル性接着剤である。本発明に好適に使用される感圧接着剤は、アドケム社製の型名ＭＴＬＧ−１９０のボルテック・ボラーラ（ＶＯＬＴＥＫ Ｖｏｌａｒａ）５ＴＳフォームでコートされて１面側又は２面側で使用されうる。

好ましくは、雨押さえテープ１００は、リリース・フィルム１４０を含み、そのリリース・フィルム１４０は、基板に前記テープ１００を塗布する前に取り除かれる。

任意に、雨押さえテープ１００は、耐水性雨押さえの層や雨押さえテープ１００の上の住宅のラッピング材料を接着させるオープンセルフォームの第１層の上表面に、感圧接着剤層１５０及び接着剤層１５０を覆っている結合された着脱可能なリムーバブル・ライナ１５１を更に含むことができる。雨押さえ材料又は住宅のラッピング材料は、ポリオレフィンフィルムのシート、好ましくは、スパンボンドのポリエチレン又はスパンボンドのポリプロピレン（例えば、ＴＹＶＥＫ（登録商標）ブランド）、金属又はフォイルシート又は他の従来材料であり得る。本発明に係る雨押さえテープと併せて使用するのに連動する好適な住宅ラッピング材料は、通気や水分を排出できるように無指向性のチャネルをエンボス加工されてテクスチャ加工された少なくとも１つの設計された表面を含むポリオレフィンシートハウスラップである。そして、それは、型名ボルテック（商標）の名でバレロン・フィルム社から市販されている。

次に、図１Ａ及び１Ｂを参照して、雨押さえテープの実施例１００Ａは、水不浸透性の第２層１２０に接着された多孔性高分子シート１１０を含む。そして、それは、接着剤層１３０を有する。耐水性住宅ラップ１６０は、多孔性シート１１０に接着される。住宅ラップは、水分を排出できるように表面１６１に沿って排水面をもたらすエンボス加工された無指向性チャネルを有する少なくとも１つのテクスチャ加工された表面１６１を有する。このように、排水は、多孔性高分子シート１１０と住宅ラップのテクスチャ加工された表面１６１の両方で提供される。雨押さえテープの実施例１００Ａは、また、図１に示すように、接着剤層１３０に隣接するリリース・ライナ１４０と、第２のリリース・ライナ１５１と共に、雨押さえテープ１００Ａの反対側の面に追加の接着剤層１５０を含むことができる。

図１Ｂは、雨押さえテープの実施例１００Ｂを図示しており、そこでは、住宅ラップ１６０は、住宅ラップのテクスチャ加工された表面１６１によって排水面が形成されるように、水不浸透性の第２層１２０に直接接着されている。雨押さえテープの実施例１００Ｂは、また、接着剤層１３０に隣接するリリース・ライナ１４０と、第２のリリース・ライナ１５１と共に雨押さえテープ１００Ａの反対側の面に、図１に示すように追加の接着剤層１５０と、を含むことができる。

本発明に係る雨押さえテープ１００は、一般的に約４インチ（１０．１６ｃｍ）から９インチ（２２．８６ｃｍ）の幅であり、巻いた状態で保管される。好ましい厚みの範囲は、約０．０３０インチ（０．７６２ｍｍ）から約０．０８０インチ（２．０３２ｍｍ）である。それは、柔軟性があることが望ましいが、通常の圧力でオープンセルフォームを破壊するほど圧縮可能でないほうがよい。破壊するほど圧縮可能であることは、テープ１００によってもたらされる排水面の機能を妨げるだろう。本願明細書において記述されている使用に適した如何なる寸法でも使用されうる。

任意に、第１高分子層１１０及び／又は第２高分子層１２０は、例えば、殺虫剤や、抗菌物質及び／又は他の殺生物剤と同様に、カビや白カビの成長を阻害する薬品のような、その中に含まれる一又はそれ以上の農薬を有することができる。農薬は、ポリマーそれ自体に組み込まれることができ、又は、製造された後、オープンセルフォームに導入されることができる。カビ、菌類、白カビ、シロアリや他の木材を腐食させる虫によるダメージから守るために相性のよい有機又は無機の農薬は公知である。

更に、図２を参照して、雨押さえテープ１００の使用例について説明する。図２では、建物の壁３００の適切に設計された開口に窓２００が取り付けられている。窓を取り付ける典型的な手順では、住宅ラップは、窓が取り付けられる壁の開口の側面及び底面に折り畳まれる。その後、窓が取り付けられる。適切なシーラント（例えば、シリコーンや他の適切な合成物）は、窓を保護するために、窓と壁の間のジョイントにおける隙間を埋めるために使用されうる。一般的に、窓は、開口の端から１又は２インチ（２．５４ｃｍ又は５．０８ｃｍ）外側に延在するフランジを有している。フランジは、締着具（例えばツメやネジ等）を有する構造で固定されうる。一手順においては、雨押さえテープ１００は、フランジの端に重なるようにフランジと壁の上に適用される。任意に、雨押さえテープ１００は、ＡＡＭＡ、ＡＩＡ、ＷＤＭＡ及びＡＳＴＭから利用可能な認められた取付け手順にしたがって、窓の取付けに優先して、フランジの下に排水面を提供するために、開口の周辺で適用されることができる。任意に、雨押さえテープ１００は、窓フランジの下及び上の両方に適用される。他の雨押さえ材料、住宅ラップ等、又はトリム・ボードは、雨押さえテープ１００の上に適用されうる。

図３に示す他の実施例では、傾斜部２１０は、好ましくは木質複合材やプラスチック製であり、壁３００と窓２００との間の窓しきいに取り付けられている。例えば、低透過性フィルム１７０は、ＥＰＤＭ膜のポリエチレン製であり、傾斜部２１０の表面に粘着して結合されて、窓しきいの角周辺を包むように配置され、また、壁３００の外面側に取り付けられる耐水性住宅ラップ１６５に重なるように配置される。層１１０に関連して上述のように、多孔性高分子シート１１５は、オープンセルフォームや繊維シートから作られ、排水面を形成するためフィルム１７０に取り付けられる。オープンセルフォームは、例えば、建築構造から水分を逃がすようにする間に、空気の侵入に対するバリアを形成するだろう。好ましくは、住宅ラップ１６５は、ＶＯＲＴＥＣ（商標）ブランド・ハウス・ラップに関して上述したように、少なくとも１つの排水面を提供するエンボス加工されたチャネルを有するテクスチャ加工された表面を有する。

上記の説明は、多くの詳細を含むと共に、これらの詳細は、単にその好ましい実施例の実例として以外は、発明を限定するものとして解釈されてはならない。例えば、本発明の雨押さえテープ１００は、自動車用や商業的又は住宅構造のような水分の排水面を提供するあらゆる適用場面で使用されうる。当業者は、本願明細書に添付された請求項によって定義された発明の範囲及び趣旨において、多くの他の実施例を想像できるだろう。

Claims (24)

1. 雨押さえ材料であって、
   （ａ）平面部によって規定された平面に沿って水分が通路するための排水面を形成する平面部と、
   前記平面部は、ｉ．多孔性シートであって、前記多孔性シートを通して前記排水面に沿って水分の通過を可能にし得る多孔性シート、及び／又はｉｉ．前記排水面を規定する表面を有する耐水性シートと、を含み、
   （ｂ）前記平面部に第１の面で接着された水不浸透性層と、
   （ｃ）前記水不浸透性層の第２の面に適用された接着剤層と、を備える。
2. 請求項１に記載の雨押さえ材料であって、
   多孔性第１シートは、オープンセル高分子フォーム材料を含む。
3. 請求項２に記載の雨押さえ材料であって、
   第２のシートは、閉鎖セル高分子フォームを含む。
4. 請求項１に記載の雨押さえ材料であって、
   接着剤は、感圧接着剤である。
5. 請求項４に記載の雨押さえ材料であって、
   前記接着剤層の上に配置される着脱可能なリリース・ライナを更に含む。
6. 請求項１に記載の雨押さえ材料であって、
   高分子シートの第２の層が接合されている側の反対側の第１のシート表面に適用される第２の接着剤層を更に含む。
7. 請求項６に記載の雨押さえ材料であって、
   前記第２の接着剤層を覆うように取り外し可能に配置されたリリース・ライナを更に含む。
8. 請求項３に記載の雨押さえ材料であって、
   閉鎖セル高分子フォームの前記第２のシートは、フレーム・ボンディングによりオープンセル高分子フォームの第１のシートに接合されている。
9. 請求項３に記載の前記雨押さえ材料であって、閉鎖セル高分子フォームの前記第２のシートは、接着剤によりオープンセル高分子フォームの第１のシートに接着されている。
10. 請求項１に記載の雨押さえ材料であって、
    多孔性第１シートは、少なくとも１つの農薬を更に含む。
11. 請求項１に記載の雨押さえ材料であって、
    前記耐水性シートの表面は、前記表面に沿って水分を排出させるための、エンボス加工された無指向性のチャネルでテクスチャ加工されている。
12. 請求項１１に記載の雨押さえ材料であって、前記平面部は、（ａ）前記多孔性シート及び前記耐水性シートの両方を含む。
13. 請求項１１に記載の雨押さえ材料であって、前記平面部は、（ａ）前記耐水性シートのみを含み、それは、前記水不浸透性層に直接接合される（ｂ）。
14. 雨押さえ材料であって、
    （ａ）オープンセル高分子フォームの第１の層と、
    （ｂ）前記オープンセル高分子フォームの第１の層に第１の面で接合された閉鎖セル高分子フォームの第２の層と、
    （ｃ）前記第２の層の第２の面に適用された感圧接着剤層と、
    （ｄ）感圧接着剤層に配置された着脱可能なリリース・ライナと、を備える。
15. 請求項１１に記載の雨押さえ材料であって、オープンセル高分子フォーム側に接着され、エンボス加工された無指向性チャネルの表面を有する耐水性シートを更に含む。
16. 建物の壁におけるジョイントをシールする方法であって、
    前記ジョイントを覆うように又は前記ジョイントの近くで壁の表面に雨押さえテープを取り付けることを含み、
    前記雨押さえテープは、
    （ａ）平面部によって規定された平面に沿って水分が通過するための排水面を形成する平面部であって、前記平面部は、多孔性シートであって、前記多孔性シートを通して前記排水面に沿って前記水分の通過を可能にし得る多孔性シート、及び／又は前記排水面を規定する表面を有する耐水性シートを含む平面部と、
    （ｂ）前記平面部に第１の面で接着された水不浸透性層と、を備える。
17. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記多孔性シートは、オープンセル高分子フォームを含む。
18. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記水不浸透性層は、閉鎖セル高分子フォームを含む。
19. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記取り付けは、感圧接着剤を用いて前記雨押さえテープに粘着して接着されることを含む。
20. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記耐水性シートの表面は、前記表面に沿って水分を排出させるエンボス加工された無指向性チャネルでテクスチャ加工される。
21. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記平面部は、（ａ）前記多孔性シートと前記耐水性シートの両方を含む。
22. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記平面部は、（ａ）前記耐水性シートのみを含み、そして、それは、水不浸透性層に直接接着される（ｂ）。
23. 請求項１６に記載の方法であって、
    前記ジョイントは、入口を収容するために構成され、及び寸法が決められた開口を規定している壁の入口の端の間にある。
24. 請求項２３に記載の方法であって、前記入口は、窓である。

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