JP2010527981A - 癌処置用のchk阻害剤およびparp阻害剤の組み合わせ剤 - Google Patents

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Abstract

チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤またはその医薬的に許容される塩、およびポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含む組み合わせ剤について記載する。

Description

本発明は癌処置のための治療法を開示する。
化学療法および放射線被爆は、癌処置のための現行の主要選択肢ではあるが、これら両方法の治療用途は、正常組織に対する強烈な副作用によって、またしばしば起こる腫瘍細胞の耐性の発生によって厳しく制限される。それ故、癌処置の効果を、それらに関連する毒性を増加させない方法で改善することが大いに望ましい。一部の事例において、効果の増強を達成する一つの方法は、複数の抗癌剤を組み合わせて使用することであり、そのとき、その組み合わせは、各薬物単独で見られるよりもより良好な治療作用をもたらす。
組み合わせ処置の治療方針は、癌を有する患者が利用可能な治療法に加えられることとなろう。例えば、可能性のあるシナリオの一つとして、併用療法の一方の薬物が、他の薬物に対する悪性細胞の感受性を高めるように作用し得る。他のシナリオでは、複数抗癌剤の組み合わせが、相加的または相乗的でさえある治療作用を持ち得る。
癌に対する臨床治験において試験されている特定の一クラスの治療薬は、哺乳動物酵素ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ−1(このものはポリ(ADP−リボース)シンターゼおよびポリADP−リボシルトランスフェラーゼとしても知られ、一般的にPARP−1と言われる)の阻害剤である。PARP−1は18種の関連する酵素ファミリーの創始メンバーである。PARP−1はDNAの一本鎖または二本鎖切断を認識し、素早く結合するその能力を介して、DNA損傷のシグナル伝達に関与していることが示されている(D'Amours et al, 1999, Biochem. J. 342: 249-268)。いくつもの観察から、PARPは様々なDNAの関連機能、例えば、遺伝子増幅、細胞分裂、分化、アポトーシス、DNA塩基の除去修復、およびテロメアの長さと染色体安定性に対する作用などに関与しているという結論が導かれている。また、PARP−1は悪性形質転換とも関係があるとされている。例えば、PARP活性は、SV40−形質転換線維芽細胞の単離された核においてより高いが、一方、白血病細胞および大腸癌細胞双方は、同等の正常白血球および大腸粘膜よりもより高い酵素活性を示す(Miwa et al, 1977, Arch. Biochem. Biophys. 181: 313-321; Burzio et al, 1975, Proc. Soc. Exp. Bioi. Med. 149: 933-938; and Hirai et al, 1983, Cancer Res. 43: 3441-3446)。癌の前臨床モデルにおいては、PARP阻害剤が広範囲の化学療法薬および電離放射線の作用を増強することが示されている。つい最近、単一の薬剤として、PARP阻害剤が、BRCA1またはBRCA2突然変異細胞などの相同組換えのDNA修復過程において、欠陥のある細胞を殺すのに有効であることが示された。数種のPARP阻害剤が臨床治験に入ったと記載されている。
癌の処置に可能性を有する別の特定クラスの治療薬は、チェックポイント1キナーゼ(CHK1)などのチェックポイントキナーゼ(CHK)のインヒビターである。CHK1は細胞周期の重要な調節成分である(例えば、Prudhomme, Recent Patents on Anti-Cancer Drug Discovery, 2006, 1:55を参照)。個々の細胞はその染色体の正確なコピーを作り、次いで、それらを個別の細胞に分離することにより自己複製する。DNA複製、染色体分離および分裂の周期は、その段階の秩序を維持し、各段階が正確に実施されることを保証する細胞内のメカニズムにより調節されている。これらの過程の鍵となるのは細胞周期チェックポイントであり(Hartwell et al., Science, Nov 3, 1989, 246(4930):629-34)、そこで細胞は、その周期を経由して有糸分裂へと続く前に、DNA修復メカニズムが作動する時間をとって、それを確実にするために停止し得る。細胞周期調節の鍵となるチェックポイントの例は、チェックポイントキナーゼ2(CHK2)とp53により調節されるG1/Sチェックポイント、およびSer/Thrキナーゼチェックポイントキナーゼ1(CHK1)によりモニターされる内部SとG2/Mチェックポイントである。これらのチェックポイントにより誘発される細胞周期停止は、放射線療法または化学療法から生じる損傷を細胞が克服し得る必須のメカニズムであるため、新規薬剤によりそれらを無効化したときは、DNA損傷治療剤に対する腫瘍細胞の感受性を高めるはずである。G2/Mチェックポイントを無効化する化合物設計の一方法は、鍵となるG2/M調節キナーゼCHK1の阻害剤を開発することであり、この方法は多くの理論的研究の証明で作用することが示されている(Koniaras et al., Oncogene, 2001, 20:7453; Luo et al., Neoplasia, 2001, 3:411; Busby et al., Cancer Res., 2000, 60:2108; Jackson et al., Cancer Res., 2000, 60:566)。
数種のCHK阻害剤が同定されている。これらの化合物は、アミノピラゾール類、インダゾール類、三環状化合物、尿素類、カルバミン酸エステル、ジアゼピノン類、ピリミジン類、ベンズイミダゾールキノロン類および多環状化合物である(参照例:Prudhomme, Recent Patents on Anti-Cancer Drug Discovery, 2006, 1:55 Janetka et al., Curr Opin Drug Discovery Dev 2007, 10(4))。2−ウレイドチオフェン化合物および3−ウレイドチオフェン化合物が、それぞれ国際特許公開WO03029241およびWO03028731にCHK阻害剤として記載されている。さらに、縮合トリアゾロン類がCHK阻害剤として、WO2004/081008に記載されている。また、CHK阻害剤は、WO2005/016909に開示されたチオフェンカルボキサミド類;WO2005/066163に開示されたチオフェンカルボキサミド類;およびWO2006/106326に記載された置換へテロ環化合物をも包含する。
本発明は、チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤またはその医薬的に許容される塩、およびポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含む組み合わせ剤に関する。この組み合わせ剤は、その抗増殖(例えば、抗癌などの)活性の故に有用であることが判明しており、従って、ヒトまたは動物身体の処置方法に有用である。該癌は、転移状態または非転移状態のものでもよい。癌の例は、食道癌、骨髄腫、肝細胞癌、膵臓癌、子宮頚癌、ユーイング腫瘍、神経芽腫、カポジ肉腫、卵巣癌、乳癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膀胱癌、メラノーマ、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、および小細胞肺癌(SCLC)、胃癌、頭頚部癌、脳の癌、腎臓癌、甲状腺癌、リンパ腫および白血病である。
図1は、NCI−H460ドミナントネガティブ(dn)p53細胞株における、CHK阻害剤とPARP阻害剤の組み合わせ剤の同時の添加および暴露のIC50プロットを示す。 図2は、NCI−H460dnp53細胞株における、CHK阻害剤とPARP阻害剤の組み合わせ剤の同時の添加および暴露のIC50プロットを示す。 図3は、NCI−H460dnp53細胞株における、PARP阻害剤とCHK阻害剤の組み合わせ剤の同時の添加および暴露のIC50プロットを示す。 図4は、NCI−H460dnp53細胞株における、CHK阻害剤、次いでPARP阻害剤の組み合わせ剤のIC50プロットを示す。 図5は、NCI−H460dnp53細胞株における、PARP阻害剤、次いでCHK阻害剤の組み合わせ剤のIC50プロットを示す。 図6は、SW620細胞株における、CHKとPARP阻害剤の組み合わせ剤の同時の添加および暴露のIC50のプロットを示す。
発明の詳細な説明
本発明は、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩、およびPARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含む組み合わせ剤に関する。この組み合わせ剤は、癌の処置または予防に有用である。
CHK阻害剤
「CHK阻害剤」とは、チェックポイント1キナーゼ(CHK)の活性および/またはチェックポイント2キナーゼ(CHK2)の活性を阻害し得る化合物または物質をいう。CHK阻害剤は、当該技術分野にて既知であり、アミノピラゾール類、インダゾール類、三環状化合物、尿素類、カルバミン酸エステル類、ジアゼピノン類、ピリミジン類、ベンズイミダゾールキノロン類および多環状化合物を包含する。本発明方法に使用するCHK阻害剤は、遊離の形の化合物、または該化合物の医薬的に許容される塩の形の化合物、または該化合物もしくは塩の医薬的に許容される溶媒和物の形の化合物を包含する。とりわけ、CHK阻害剤は、国際特許公開WO2005/066163に開示されたチオフェンカルボキサミド類を包含する(これらのCHK阻害剤は、CHK1およびCHK2の活性を阻害する)。これらのCHK阻害剤は、限定されるものではないが、国際特許公開WO2005/066163(その全内容を参照により本明細書の一部とする)に詳細に記載されている合成方法を包含する、有機合成の当業者が周知の多くの方法で製造することができる。CHK阻害剤として重要なチオフェンカルボキサミド類は、式(I)で示される上記の国際特許公開WO2005/066163の化合物を包含する:
Figure 2010527981
[式中、
Xは、NH、SおよびOから選択され;
Yは、CHまたはNから選択され;
は、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、−NR1112、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、およびヘテロシクリルから選択されるが、ただし、Rはチエニルではない;そしてここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のRで所望により置換されていてもよく;そしてここで、当該Rが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR10から選択される基で所望により置換されていてもよく;
およびRはそれぞれ独立して、−C(=O)NR、−SONR1617、−NHC(=O)NHR、および−NHC(=NR)NHから選択され;
は、H、OH、−NR1112、ベンジル、C1−6アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、へテロシクリル、メルカプト、CHO、−COアリール、−CO(C1−6アルキル)、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COアリール、−CONR3031、−Sアルキル、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−Sアリール、−SOアリール、−SOアリール、−SONR3031、および−(C1−6アルキル)SONR3031から選択され;ここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のR15で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むとき、当該窒素はR14から選択される基で所望により置換されていてよく;
およびRはそれぞれ独立して、H、OH、OCH、C1−6アルコキシ、−NH、−NHCH、−N(CH)、(C1−3アルキル)NR1112、−CHCHOH、シクロアルキル、および少なくとも1個の窒素原子を含む5、6、もしくは7員のヘテロシクリル環から選択されるが、ただし、RおよびRは共にHではない;あるいは、RおよびRはそれらが結合するNと一緒になって、ヘテロシクリル環を形成し;ここで、RおよびRには互いに独立して、1個以上の炭素原子上を1個以上のR18で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR19から選択される基で所望により置換されていてよく;
は、シアノ、イソシアノ、−SO(C1−6アルキル)、−SO−アリール;−SOシクロアルキル、−SOシクロアルケニル、−SOヘテロシクリル、およびCFから選択され;ここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のR23で所望により置換されていてよく;
、R15、R18、R23、R24およびR33はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R、R15、R18、R23、R24およびR33には互いに独立して、炭素上を1個以上のR20で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR21で所望により置換されていてよく;
10、R14、R19、R25およびR34はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R10、R14、R19、R25およびR34には互いに独立して、炭素上を1個以上のR22で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR23で所望により置換されていてよく;
11およびR12は独立して、H、C1−6アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルから選択され;あるいは、R11およびR12はそれらが結合するNと一緒になって、ヘテロシクリル環を形成し;ここで、R11およびR12には互いに独立して、炭素上を1個以上のR33で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR34から選択される基で所望により置換されていてよく;
16およびR17はそれぞれ独立して、H、OH、OCH、C1−6アルコキシ、−NH、−NHCH、−N(CH)、(C1−3アルキル)NR1112、−CHCHOH、シクロアルキル、アリール、または少なくとも1個の窒素原子を含む5、6、もしくは7員のヘテロシクリル環から選択されるが、ただし、R16およびR17は共にHではない;あるいは、R16およびR17はそれらが結合するNと一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクリル環を形成し;ここで、R16およびR17には互いに独立して、1個以上の炭素原子上を1個以上のR24で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR25から選択される基で所望により置換されていてよく;
20、R22およびR32はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R20、R21およびR32には互いに独立して、炭素上を1個以上のR26で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR27で所望により置換されていてよく;
21、R23およびR35はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R21、R23およびR35には互いに独立して、炭素上を1個以上のR28が、またNHを含むいずれかの部分の窒素上をR29で所望により置換されていてよく;
26およびR28はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;
27およびR29はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;
30およびR31はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NH、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR1112、−N(C1−6アルキル)CONR1112、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR1112から選択され;ここで、R30およびR31には互いに独立して、炭素上を1個以上のR32で所望により置換されていてよく;そして、当該ヘテロシクリルが−NH−またはNH部分を含むならば、当該部分の窒素はR35から選択される基で所望により置換されていてよい]
で示される化合物またはその医薬的に許容される塩;
ただし、XがSであり、YがCHであり、RがC(=O)NRであり、RがNHC(=O)NHRであるとき、Rは、
Figure 2010527981
(式中、Rは、H、所望により置換されていてもよいカルボシクリル、または所望により置換されていてもよいC1−6アルキルから選択される)
であり得ず;さらに、当該化合物は、
5−メチル−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(1−エチル−ピペリジン−3−イル)−アミド;
[3−((S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボニル)−5−エチル−チオフェン−2−イル]−ウレア;
2−モルホリン−4−イル−4−ウレイド−チアゾール−5−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
2−メチル−5−ウレイド−オキサゾール−4−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−3−{3−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−ピペリジン−3−イル]−ウレイド}−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;または
N−(3−{[(3S)−3−アミノアゼパン−1−イル]カルボニル}−5−ピリジン−2−イル−2−チエニル)ウレア;
ではない。
特に興味の対象となる式(I)の化合物は、以下のとおりである:
5−(3−フルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−フェニル−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(4−フルオロ−フェニル)−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(3−クロロ−フェニル)−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−[4−(ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(4−シアノ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−[4−(ピペリジン−1−カルボニル)−フェニル]−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(3−クロロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−フェニル−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
5−(4−クロロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド。
さらなるCHK阻害剤は、国際特許公開 WO2006/106326(参照により本明細書の一部とする)に開示された置換基を有するヘテロ環化合物である。
本明細書内では他に特に断りのない限り、本明細書にて使用する命名法は、一般にNomenclature of Organic Chemistry, Sections A, B, C, D, E, F, and H, Pergamon Press, Oxford, 1979に記載された例および規則に従い、それは、その例示的化学構造名および化学構造命名の規則について、参照により本明細書の一部とする。
上記式(I)のCHK阻害剤について使用する定義。本明細書にて使用するとき、「所望により置換されていてもよい」という用語は、置換が所望のものであり、従って、指定されている原子が非置換であることも可能であることを意味する。置換が望ましいときには、かかる置換は、指定されている原子上の何個かの水素が、表示した基から選択されたものと置き換わっていることを意味する;ただし、指定された原子の通常の原子価を超えることはなく、またその置換が安定な化合物を生じるものであることを条件とする。例えば、置換がケト(すなわち、=O)であるとき、当該原子上の2個の水素が置き換わる。例えば、ある基が「所望により置換されていてもよい」または「置換」されているとき、特に他に断りのない限り、適当な置換基の例は以下のものである:ハロゲン、ニトロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、アルキルヒドロキシ、カルボニル、ケト、−CH(OH)CH、−CHNH−アルキル−OH、アルキル−(OH)CH、−Oアルキル、−OCOアルキル、−NHCHO、−N−(アルキル)−CHO、−NH−CO−アミノ、−N−(アルキル)−CO−アミノ、−NH−COアルキル、−N−(アルキル)−COアルキル、−カルボキシ、−アミジノ、−CO−アミノ、−CO−アルキル、−COアルキル、メルカプト、−Sアルキル、−SO(アルキル)、−SO(アルキル)、−SO−アミノ、−アルキルスルホニルアミノ、フェニル、シクロアルキル、へテロ環とヘテロアリール、−アルキル−NH−シクロアルキル、−アルキル−NH−所望により置換されていてよいヘテロシクリル、−アルキル−NH−アルキル−OH、−C(=O)OC(CH)、−N(CH)、−アルキル−NH−アルキル−所望により置換されていてよいヘテロシクリル、アルキル−アリール、アルキル−ポリシクリル、アルキル−アミノ、アルキル−ヒドロキシ、−CHNH−アルキル−ヘテロシクリル、−CHNHCHCH(CH)。置換すべき基が環であるとき、所望の置換基は、近接−O(アルキル)O−、近接−OC(ハロアルキル)O−、近接−CHO(アルキル)O−、近接−S(アルキル)S−および−O(アルキル)S−から選択してもよい。これら置換基のそれぞれは、それ自体、さらに置換基を有し得る。かかるさらなる置換基の適当な例は、前記の適当な置換基のいずれをも包含する。
用語「炭化水素」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、炭素原子と水素原子のみを含んでなる、炭素原子14個までの構造をいう。
用語「炭化水素ラジカル」または「ヒドロカルビル」とは、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、炭化水素から1個以上の水素を除去した結果としての構造をいう。
用語「アルキル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、1個ないし約12個の炭素原子を含んでなる一価の直鎖または分枝鎖の炭化水素ラジカルをいう。特に断りのない限り、「アルキル」とは一般に飽和のアルキルおよび不飽和アルキルの両方を包含する。
用語「アルケニル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、少なくとも2個から約12個までの炭素原子を含んでなる一価の直鎖または分枝鎖の炭化水素ラジカルをいう。
用語「アルキレン」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、1個ないし約12個の炭素原子を含んでなる二価の直鎖または分枝鎖の炭化水素ラジカルをいい、2つの構造を繋ぐ働きをする。
用語「アルキニル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、少なくとも2個から約12個までの炭素原子を含んでなる一価の直鎖または分枝鎖の炭化水素ラジカルをいう。
用語「シクロアルキル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、少なくとも3個ないし約12個までの炭素原子を含んでなる一価の環含有炭化水素ラジカルをいう。シクロアルキルが1個を超える環を含むとき、該環は縮合または非縮合のものであり、二環状ラジカルを包含する。縮合環は一般に少なくとも2つの環の間で2つの原子を共有する環をいう。
用語「シクロアルケニル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、また少なくとも3個ないし約12個までの炭素原子を含んでなる一価の環含有炭化水素ラジカルをいう。シクロアルキルが1個を超える環を含むとき、該環は縮合または非縮合のものであり、二環状ラジカルを包含する。
用語「アリール」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、芳香特性(例えば、4n+2の非局在化電子)を有し、5個ないし約14個までの炭素原子を含んでなる1個以上の多不飽和炭素環を有する炭化水素ラジカルをいい、ここでの当該ラジカルは芳香環の炭素上に位置する。
用語「アルコキシ」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、一般式−O−Rのラジカルをいい、ここでの−Rは炭化水素ラジカルから選択される。例示となるアルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ、およびプロパルギルオキシである。
用語「カルボシクリル」は、脂環式環構造および芳香族環構造の両方を包含するものとし、ここでの閉じられた環は炭素原子で構成される。これらは縮合または架橋多環状系を含み得る。カルボシクリルはその環構造中に3個ないし10個の炭素原子を有し得るもので、多くのとき、環構造中に3、4、5、6および7個の炭素原子を有する。例えば、「C3−7カルボシクリル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンタジエンまたはフェニルなどの基を意味する。
用語「ヘテロシクリル」は、単独で用いるとき、または接尾語もしくは接頭語として用いるとき、(複数の)環内に1個以上の多価へテロ原子、独立して14個の原子を有する環含有構造または分子をいう。ヘテロシクリルは飽和であっても、または1つ以上の二重結合を含む不飽和であってもよく、また1つを超える環を含んでいてもよい。ヘテロシクリルが1つを超える環を含んでいるとき、該環は縮合または非縮合であってもよい。縮合環とは一般に少なくとも2つの環がその間に2個の原子を共有する環をいう。ヘテロシクリルは芳香特性を有していてもよいし、または芳香特性を有していなくてもよい。
ヘテロシクリルの例は、限定されるものではないが、1H−インダゾリル、2−ピロリドニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、2H−ピロリル、3H−インドリル、4−ピペリドニル、4aH−カルバゾリル、4H−キノリジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、アクリジニル、アゼパニル、アゼチジニル、アジリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズチオフェニル、ベンズチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズチアゾール、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリル類、ベンズイミダゾロニル、カルバソリル、4aH−カルバゾリル、b−カルボニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、ジオキソラニル、フリル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロフラニル、ジヒドロフロ[2,3−b]テトラヒドロフラニル、フラニル、フラザニル、ホモピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキシラニル、オキサゾリジニルペリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニル、プテリジニル、ピペリドニル、4−ピペリドニル、プリニル、ピラニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、N−オキシド−ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、ピリジニル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、カルボリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、チオファニル、チオテトラヒドロキノリニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、チイラニル、トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、およびキサンテニルを包含する。
接頭辞として用いるときの用語「7員」、「6員」および「5員」は、それぞれ7個、6個、および5個の環原子を含む環を有する基をいう。
第一の構造、分子または基の接頭辞として使用され、それに化学基の名称が続いているときの「置換」という用語は、第一の構造、分子または基の1個以上の水素が、1個以上の当該名称の化学基と置き換わった結果として生じる第二の構造、分子または基をいう。例えば、「ニトロで置換されたフェニル」とはニトロフェニルのことである。
用語「アミン」または「アミノ」は、単独で用いるとき、または接尾辞もしくは接頭辞として用いるとき、一般式−NRR’(式中、RおよびR’は独立して水素または炭化水素ラジカルから選択される)で示されるラジカルをいう。
ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素である。
基の接頭辞として使用される「ハロゲン化」とは、当該基の1個以上の水素が1個以上のハロゲンと置き換わっていることを意味する。
「RT」または「rt」は室温を意味する。
何らかの可変記号(例えば、R、R、R、Rなど)が、ある化合物の構成部分または式中に一度ならず出現するとき、それぞれの出現時でのその定義は、他のそれぞれの出現時での定義からは独立している。従って、例えば、ある基が0〜3個のRで置換されていることが示されているとき、当該基は0個、1個、2個または3個のR基により所望により置換されていてもよく、また各出現時のRはRの定義から独立して選択される。また、置換基および/または可変記号の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物を結果として生じるときにのみ許される。
本発明の多様な化合物は、とりわけ幾何異性体または立体異性体の形で存在し得る。本発明は、シス−およびトランス異性体、R−およびS−エナンチオマー、ジアステレオマー、(D)−異性体、(L)−異性体、そのラセミ混合物、および他のその混合物を含め、本発明の範囲内に包含されるものとして、かかる化合物のすべてを考慮に入れるものである。さらなる不斉炭素原子がアルキル基なとの置換基に存在し得る。かかる異性体のすべて、並びにその混合物が本発明に包含されるものとする。本明細書に記載の化合物は、不斉中心を有し得る。不斉に置換された原子を含む本発明化合物は、光学活性体またはラセミ体として単離し得る。光学活性体の製造法については、ラセミ体の分割、または光学活性出発原料からの合成によるなど、当該技術分野で周知である。必要なとき、ラセミ原料の分離は当該技術分野で既知の方法により達成し得る。オレフィン、C=N二重結合などの多くの幾何異性体もまた本明細書に記載した化合物に存在し得る;かかる安定な異性体のすべてが本発明の企図するものである。本発明化合物のシスおよびトランス幾何異性体は、異性体の混合物として、または分離された異性体として記載され、単離し得る。ある構造について、具体的な立体化学または異性体形が具体的に示されていない限り、そのすべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ体およびすべての幾何異性体が、意図したものとして含まれる。
置換基への結合が環中の2つの原子を結合する結合と交差して示してあるとき、かかる置換基は当該環上のいずれの原子にも結合し得る。置換基は、かかる置換基が所定の式の化合物の残りの部分のどの原子を介して結合しているかを示さずに記載してあるとき、かかる置換基はかかる置換基のいずれの原子をも介して結合し得る。置換基および/または可変記号の組み合わせは、かかる組み合わせが安定な化合物を結果として生じるときにのみ許される。
環状構造内に円形が示されているとき、すなわち、
Figure 2010527981
として記されているとき、それはその環系がアリールまたはヘテロアリールであることを示す。
本明細書にて使用するとき、「保護基」という文言は、潜在的に反応性の官能基を不所望の化学的変換から保護する一時的な置換基を意味する。かかる保護基の例は、カルボン酸についてのエステル、アルコールのシリルエーテル、アルデヒドおよびケトンについてのそれぞれのアセタールおよびケタールを包含する。保護基の化学の分野については、文献(Greene, T.W.; Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd ed.; Wiley: New York, 1999)に概説されている。
本明細書にて使用するとき、「医薬的に許容される」とは、これらの化合物、物質、組成物、および/または投与形態が、確かな医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織と接触した際に、過剰な毒性、刺激性、アレルギー反応、またはその他の問題もしくは併発症もなく、有益性/危険性の比が理に適って釣り合っており、使用に適していることをいうために本明細書では使用する。
本明細書にて使用するとき、「医薬的に許容される塩」とは、親化合物をその酸塩または塩基塩とすることにより修飾した開示化合物の誘導体をいう。医薬的に許容される塩の例は、限定されるものではないが、アミンなどの塩基性基の鉱酸もしくは有機酸塩;カルボン酸などの酸性基のアルカリもしくは有機塩などを包含する。当該医薬的に許容される塩は、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成される親化合物の常套の非毒性塩または四級塩を包含する。例えば、かかる常套の非毒性塩は、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などから誘導される塩;および有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などから製造される塩を包含する。
本発明の医薬的に許容される塩は、塩基性もしくは酸性部分を含む親化合物から、常套の化学的方法により合成することができる。一般に、かかる塩は遊離の酸または塩基形のこれらの化合物と、化学量論的量の適切な塩基または酸とを、水中もしくは有機溶媒中、または両者の混合物中で反応させることにより製造し得る;一般的に、非水性媒体、例えば、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルが好適である。適当な塩のリストは文献(Remington's Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., 1985, p. 1418;その開示を参照により本明細書の一部とする)に見出し得る。
これら化合物の作製方法は、国際特許公開 WO2005/066163(参照により本明細書の一部とする)に記載されているように、当該技術分野で既知である。
PARP阻害剤:
「PARP阻害剤」とは、PARPの活性、例えば、PARP1〜18のいずれか1種以上の活性を阻害し得る薬剤をいう。好ましくは、該薬剤は小型分子阻害剤である。一態様において、PARP阻害剤は、PARP1および/またはPARP2の活性を阻害する。PARP阻害剤は当該技術分野で既知であり、以下のものを包含する:ニコチンアミド類、例えば、5−メチルニコチンアミドおよびO−(2−ヒドロキシ−3−ピペリジノプロピル)−3−カルボン酸アミドキシム、およびその類似体および誘導体。ベンズアミド、例えば、3−置換ベンズアミド、例えば、3−アミノベンズアミド、3−ヒドロキシベンズアミド 3−ニトロベンズアミド、3−メトキシベンズアミドおよび3−クロロベンズアミド、および4−アミノベンズアミド、1,5−ジ[(3−カルバモイルフェニル)アミノカルボニルオキシ]ペンタン、およびその類似体および誘導体。イソキノリノン類およびジヒドロイソキノリノン類、例えば、2H−イソキノリン−1−オン、3H−キノリン−4−オン、5−置換ジヒドロイソキノリノン類、例えば、5−ヒドロキシジヒドロイソキノリノン、5−メチルジヒドロイソキノリノン、および5−ヒドロキシイソキノリノン、5−アミノイソキノリン−1−オン、5−ジヒドロキシイソキノリノン、3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン類、例えば、3,4−ジヒドロ−5−メトキシ−イソキノリン−1(2H)−オンおよび3,4−ジヒドロ−5−メトキシ−イソキノリン−1(2H)−イソキノリノン、イソキノリン−1(2H)−オン、4,5−ジヒドロ−イミダゾ[4,5,1−ij]キノリン−6−オン、1,6,−ナフチリジン−5(6H)−オン類、1,8−ナフタリミド類、例えば、4−アミノ−1,8−ナフタリミド、イソキノリノン、3,4−ジヒドロ−5−[4−1(1−ピペリジニル)ブトキシ]−1(2H)−イソキノリノン、2,3−ジヒドロベンゾ[de]イソキノリン−1−オン、1−11b−ジヒドロ−[2H]ベンゾピラノ[4,3,2−de]イソキノリン−3−オン、および四環式ラクタム類、例えば、ベンズピラノイソキノリノン類、例えば、ベンゾピラノ[4,3,2−de]イソキノリノン、およびその類似体および誘導体。ベンズイミダゾール類およびインドール類、例えば、ベンゾオキサゾール−4−カルボキサミド類、ベンズイミダゾール−4−カルボキサミド類、例えば、2−置換ベンゾオキサゾール 4−カルボキサミドおよび2−置換ベンズイミダゾール 4−カルボキサミド、例えば、2−アリールベンズイミダゾール 4−カルボキサミドおよび2−シクロアルキルベンズイミダゾール−4−カルボキサミド、例えば、2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズイミダゾール 4−カルボキサミド、キノキサリンカルボキサミド、イミダゾピリジンカルボキサミド、2−フェニルインドール、2−置換ベンゾオキサゾール類、例えば、2−フェニルベンゾオキサゾールおよび2−(3−メトキシフェニル)ベンゾオキサゾール、2−置換ベンズイミダゾール類、例えば、2−フェニルベンズイミダゾールおよび2−(3−メトキシフェニル)ベンズイミダゾール類、1,3,4,5−テトラヒドロ−アゼピノ[5,4,3−cd]インドール−6−オン、アゼピノインドール類およびアゼピノインドロン類、例えば、1,5−ジヒドロ−アゼピノ[4,5,6−cd]インドリン−6−オンおよびジヒドロジアゼピノインドリノン、3−置換ジヒドロジアゼピノインドリノン類、例えば、3−(4−トリフルオロメチルフェニル)−ジヒドロジアゼピノインドリノン、テトラヒドロジアゼピノインドリノンおよび5,6−ジヒドロイミダゾ[4,5,1−j,k][1,4]ベンゾジアゾピン−7(4H)−オン、2−フェニル−5,6−ジヒドロ−イミダゾ[4,5,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−7(4H)−オンおよび2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン、およびその類似体および誘導体。フタラジン−1(2H)−オン類およびキナゾリノン類、例えば、4−ヒドロキシキナゾリン、フタラジノン、5−メトキシ−4−メチル−1(2)フタラジノン類、4−置換フタラジノン類、4−(1−ピペラジニル)−1(2H)−フタラジノン、四環式ベンゾピラノ[4,3,2−de]フタラジノンおよび四環式インデノ[1,2,3−de]フタラジノンおよび2−置換キナゾリン類、例えば、8−ヒドロキシ−2−メチルキナゾリン−4−(3H)オン、三環式フタラジノン類および2−アミノフタルヒドラジド、およびその類似体および誘導体。イソインドリノン類およびその類似体および誘導体。フェナントリジン類およびフェナントリジノン類、例えば、5[H]フェナントリジン−6−オン、置換5[H]フェナントリジン−6−オン、とりわけ、2−,3−置換5[H]フェナントリジン−6−オンおよびスルホンアミド/6(5H)フェナントリジノンのカルバミド誘導体、チエノ[2,3−c]イソキノロン類、例えば、9−アミノチエノ[2,3−c]イソキノロンおよび9−ヒドロキシチエノ[2,3−c]イソキノロン、9−メトキシチエノ[2,3−c]イソキノロン、およびN−(6−オキソ−5,6−ジヒドロフェナントリジン−2−イル]−2−(N,N−ジメチルアミノ}アセトアミド、置換4,9−ジヒドロシクロペンタ[lmn]フェナントリジン−5−オン、およびその類似体および誘導体。ベンゾピロン類、例えば、1,2−ベンゾピロン 6−ニトロベンゾピロン、6−ニトロソ 1,2−ベンゾピロン、および5−ヨード−6−アミノベンゾピロン、およびその類似体および誘導体。不飽和ヒドロキシム酸誘導体、例えば、O−(3−ピペリジノ−2−ヒドロキシ−1−プロピル)ニコチン酸アミドオキシム、およびその類似体および誘導体。ピリダジン類、例えば、縮合ピリダジン類およびその類似体および誘導体。その他の化合物、例えば、カフェイン、テオフィリン、およびチミジン、およびその類似体および誘導体。
さらなるPARP阻害剤は、例えば、以下の特許公報および文献に記載されている:
US060229351、US7041675、WO07041357、WO2003057699;US06444676;US20060229289;US20060063926;WO2006033006;WO2006033007;WO03051879;WO2004108723;WO2006066172;WO2006078503;US20070032489;WO2005023246;WO2005097750;WO2005123687;WO2005097750;US7087637;US6903101;WO20070011962;US20070015814;WO2006135873;UA20070072912;WO2006065392;WO2005012305;WO2005012305;EP412848;EP453210;EP454831;EP879820;EP879820;WO030805;WO03007959;US6989388;US20060094746;EP1212328;WO2006078711;US06426415;US06514983;EP1212328;US20040254372;US20050148575;US20060003987;US06635642;WO200116137;WO2004105700;WO03057145A2;WO2006078711;WO2002044157;US20056924284;WO2005112935;US20046828319;WO2005054201;WO2005054209;WO2005054210;WO2005058843;WO2006003146;WO2006003147;WO2006003148;WO2006003150;WO2006003146;WO2006003147;UA20070072842;US05587384;US20060094743;WO2002094790;WO2004048339;EP1582520;US20060004028;WO2005108400;US6964960;WO20050080096;WO2006137510;UA20070072841;WO2004087713;WO2006046035;WO2006008119;WO06008118;WO2006042638;US20060229289;US20060229351;WO2005023800;WO1991007404;WO2000042025;WO2004096779;US06426415;WO02068407;US06476048;WO2001090077;WO2001085687;WO2001085686;WO2001079184;WO2001057038;WO2001023390;WO01021615A1WO2001016136;WO2001012199;WO95024379、WO200236576;WO2004080976、 Banasik et al. J. Biol. Chem., 267:3, 1569-75 (1992), Banasik et al. Molec. Cell. Biochem. 138:185-97 (1994)), Cosi (2002) Expert Opin. Ther. Patents 12 (7), and Southan & Szabo (2003) Curr Med Chem 10 321-340およびそこに引用された文献。
本発明の一側面において、該PARP阻害剤は、式(Ib):
Figure 2010527981
[式中、
AおよびBは共に、所望により置換されていてもよい縮合芳香環を表し;
XはNRまたはCRであってよく;
X=NRであるとき、nは1または2であり、またX=CRであるとき、nは1であり;
は、H、所望により置換されていてもよいC1−20アルキル、C5−20アリール、C3−20ヘテロシクリル、アミド、チオアミド、エステル、アシル、およびスルホニル基からなる群より選択され;
は、H、ヒドロキシ、アミノから選択され;
またはRおよびRが一緒になって、スピロ−C3−7シクロアルキルもしくはヘテロシクリル基を形成してもよく;
C1およびRC2は共に水素であるか、またはXがCRであるとき、RC1、RC2、RおよびRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、所望により置換されていてもよい縮合芳香環を形成してもよく;そして
は、Hおよびハロから選択される]
で示される化合物、およびその異性体、塩、溶媒和物、化学的保護体、およびプロドラッグから選択することができる。
それ故、XがCRであるとき、nは1であり、該化合物は式(Aa)で示される:
Figure 2010527981
XがNRで、nが1であるとき、該化合物は式(Ab)で示される:
Figure 2010527981
XがNRで、nが2であるとき、該化合物は式(Ac)で示される:
Figure 2010527981
一態様において、PARP阻害剤は以下の阻害剤から選択される:
Figure 2010527981
さらなる優先性
以下の優先性は、それが適用可能であるとき、PARP阻害剤の各側面に適用することができる。
本発明において、−A−B−によって表わされる縮合芳香環(系)は、好ましくは炭素のみの環原子からなり、従って、ベンゼン、ナフタレンであり得、より好ましくはベンゼンである。上記のように、これらの環は置換されていてもよいが、一部の態様において、好ましくは非置換である。
−A−B−によって表わされる縮合芳香環が置換基を有するとき、それは好ましくはそれ自体カルボニル基に対しメタ位の中心環に結合している原子に結合する。従って、縮合芳香環がベンゼン環であるならば、その置換の好適な場所は、通常、フタラジノン部分の5位と称される、下記の式において*によって示される:
Figure 2010527981
は、好ましくは、H、ClおよびFから選択され、より好ましくは、Fである。
C1およびRC2は共に水素であることが好ましい。
nが2であるとき、XはNRである。これらの態様において、Rは、好ましくは、H;所望により置換されていてもよいC1−20アルキル;所望により置換されていてもよいC5−20アリール;所望により置換されていてもよいエステル基(ここで、エステル置換基は好ましくはC1−20アルキルである);所望により置換されていてもよいアシル基;所望により置換されていてもよいアミド基;所望により置換されていてもよいチオアミド基;および所望により置換されていてもよいスルホニル基からなる群より選択される。Rは、より好ましくは、H;所望により置換されていてもよいC1−20アルキル;所望により置換されていてもよいC5−20アリール;および所望により置換されていてもよいエステル基(ここで、エステル置換基は好ましくはC1−20アルキルである)からなる群より選択される。
nが1であるとき、XはNRまたはCRCRであってもよい。
XがNRである態様において、Rは、好ましくは、H、所望により置換されていてもよいC1−20アルキル;所望により置換されていてもよいC5−20アリール;所望により置換されていてもよいアシル;所望により置換されていてもよいスルホニル;所望により置換されていてもよいアミド;および所望により置換されていてもよいチオアミド基からなる群より選択される。
XがCRである態様において、Rは好ましくはHである。Rは、好ましくは、H、所望により置換されていてもよいC1−20アルキル;所望により置換されていてもよいC5−20アリール;所望により置換されていてもよいC3−20ヘテロシクリル;所望により置換されていてもよいアシル(ここで、アシル置換基は、好ましくは、C5−20アリールおよびC3−20ヘテロシクリル(例えばピペラジニル)から選択され;所望により置換されていてもよいアミド(ここで、そのアミノ基は、好ましくは、HおよびC1−20アルキルから選択されるか、またはその窒素原子と一緒になってC5−20ヘテロシクリル基を形成する);および所望により置換されていてもよいエステル基(ここで、エステル置換基は好ましくはC1−20アルキルである)からなる群より選択される。
とりわけ好ましい化合物は、1、2、3、4、10、21、74、97、152、153、163、167、169、173、185、232、233、250、251、252、260および263である。
適切なとき、上記の優先性は、互いに組み合わせて使用してもよい。
他の形の包含
上記に包含されるのは、よく知られたこれら置換基のイオン形、塩形、溶媒和物形、および保護された形である。例えば、カルボン酸(−COOH)というときは、そのアニオン性(カルボキシレート)型(−COO)、その塩または溶媒和物、並びに通常の保護された形をも包含する。同様に、アミノ基というとき、アミノ基のプロトン化形(−NHR)、塩または溶媒和物、例えば、塩酸塩、並びに通常のアミノ基の保護された形を包含する。同様に、ヒドロキシル基というとき、アニオン形(−O)、その塩または溶媒和物、並びに通常のヒドロキシル基の保護された形をも包含する。
異性体、塩、溶媒和物、保護体、およびプロドラッグ
一部の特定の化合物は、1種以上の特別な位置異性体、光学異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、エピマー、立体異性体、互変異性体、コンホメーション異性体、またはアノマー異性体の形で存在し得る;例えば、限定されるものではないが、シス−およびトランス−型;E−およびZ−型;c−、t−、およびr−型;エンド−およびエキソ−型;R−、S−、およびメソ−型;D−およびL−型;d−およびl−型;(+)および(−)型;ケト−、エノール−、およびエノレート−型;シン−およびアンチ−型;シンクリナル−およびアンチクリナル−型;α−およびβ−型;アキシャル−およびエカトリアル−型;ボート−、チェアー−、ツイスト−、エンベロープ−、およびハーフチェアー型;およびその組み合わせであり、以下ではそれらをまとめて「異性体」(または「異性体形」)という。
その化合物が結晶形であるとき、それは多くの多形として存在し得る。
留意すべきは、互変異性体について以下に記載するときを例外として、具体的に「異性体」という用語から除外されるのは、本明細書にて使用されるとき、構造上の異性体(または構造異性体)である(すなわち、単に空間的原子の位置によるよりも、むしろ原子間の連結が異なる異性体)。例えば、メトキシ基−OCHについていうとき、その構造上の異性体であるヒドロキシメチル基−CHOHについて言及するものとは解釈しない。同様に、オルト−クロロフェニルというとき、その構造上の異性体であるメタ−クロロフェニルについて言及するものとは解釈しない。しかし、1クラスの構造について言及するときは、そのクラス内に入る構造上の異性体は十分に含み得る(例えば、C1−7アルキルはn−プロピルおよびイソプロピルを包含し;ブチルはn−、イソ−、sec−、およびtert−ブチルを包含し;メトキシフェニルは、オルト−、メタ−、およびパラ−メトキシフェニルを包含する)。
上記の例外は、例えば、以下の互変異性体の対、例えば、ケト/エノール、イミン/エナミン、アミド/イミノアルコール、アミジン/アミジン、ニトロソ/オキシム、チオケトン/エネチオール、N−ニトロソ/ヒドロキシアゾ、およびニトロ/アシ−ニトロなどにおけるように、ケト−、エノール−、およびエノレート−型などの互変異性体には直接関係がない。
本発明に特に関連するのは、以下に図示する互変異性体対である:
Figure 2010527981
1個以上の同位体置換を有する化合物は、「異性体」という用語に具体的に包含される化合物であることに留意されたい。例えば、Hは、H、H(D)、およびH(T)などのいずれかの同位体形であってよく;Cは、12C、23C、および14Cなどのいずれかの同位体形であってよく;Oは、16Oおよび18Oなどのいずれかの同位体形であり得る。
他に特に断りのない限り、特定化合物というときは、その(全体または部分的)ラセミ混合物および他の混合物も含め、かかる異性体のすべての形を包含する。かかる異性体形の製造方法(例えば、不斉合成)および分離方法(例えば、分別再結晶およびクロマトグラフィー法)は、当業者既知であるか、または本明細書に教示した方法もしくは既知の方法を、既知の様式で適用することにより容易に入手し得る。
他に特に断りのない限り、特定化合物というときは、例えば、イオン体、塩、溶媒和物、および保護体、同様に以下に記載する通り、その異なる多形体をも包含する。
活性化合物はその相当する塩として、例えば、医薬的に許容される塩として製造、精製、および/または取り扱うのが便利であり、または望ましい。医薬的に許容される塩の例は文献(Berge, et al., “Pharmaceutically Acceptable Salts”, J. Pharm. Sci., 66, 1-19 (1977))にて記載されている。
例えば、該化合物がアニオン性であるか、またはアニオン性となり得る官能基(例えば、−COOHは−COOとなり得る)を有するとき、塩は適切なカチオンとで形成し得る。適切な無機カチオンの例は、限定されるものではないが、NaおよびKなどのアルカリ金属塩、Ca2+およびMg2+などのアルカリ土類金属塩、およびAl3+などの他のカチオンである。適切な有機カチオンの例は、限定されるものではないが、アンモニウムイオン(すなわち、NH )および置換アンモニウムイオン(例えば、NH、NH 、NHR 、NR )である。一部の適切な置換アンモニウムイオンの例は、エチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ベンジルアミン、フェニルベンジルアミン、コリン、メグルミン、およびトロメタミン、並びにアミノ酸、例えば、リジンおよびアルギニンなどから誘導される塩である。共通の四級アンモニウムイオンの一例は、N(CH) である。
当該化合物がカチオン性であるか、またはカチオン性となり得る(例えば、−NHが−NH となり得る)官能基を有するとき、塩は適切なアニオンにより形成し得る。適切な無機アニオンの例は、限定されるものではないが、以下の無機酸から誘導されるものである:塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸、および亜リン酸。適切な有機アニオンの例は、限定されるものではないが、以下の有機酸から誘導されるものである:酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、パルミチン酸、乳酸、リンゴ酸、パモ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、安息香酸、ケイ皮酸、ピルビン酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸、吉草酸、およびグルコン酸。適切なポリマーアニオンの例は、限定されるものではないが、以下のポリマー酸から誘導されるものである:タンニン酸、カルボキシメチルセルロース。
活性化合物はその相当する溶媒和物として、製造、精製、および/または取り扱うのが便利であり、または望ましい。「溶媒和物」という用語は、溶質(例えば、活性化合物、活性化合物の塩)と溶媒の複合体をいう。溶媒が水であるとき、その溶媒和物は便宜的に水和物、例えば、一水和物、二水和物、三水和物などをいう。
活性化合物は化学的に保護した形で、製造、精製、および/または取り扱うのが便利であり、または望ましい。「化学的に保護した形」という用語は、本明細書にて使用するとき、1つ以上の反応性官能基を不所望の化学反応から保護した化合物、すなわち、保護した、または保護している基の形にある化合物(マスクした、もしくはマスクしている基、またはブロックした、もしくはブロックしている基としても知られる)に適用される。反応性官能基を保護することにより、他の未保護反応性官能基が含まれる反応を、保護した基に影響を与えることなく実施し得る;当該保護基は、通常、引続く工程において、その分子の残りの部分に実質的に影響を与えることなく除去し得る。参照例:“Protective Groups in Organic Synthesis” (T. Green and P. Wuts; 3rd Edition; John Wiley and Sons, 1999)。
例えば、ヒドロキシ基は、エーテル(−OR)またはエステル(−OC(=O)R)として、例えば、t−ブチルエーテル;ベンジル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)、もしくはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルもしくはt−ブチルジメチルシリルエーテル;またはアセチルエステル(−OC(=O)CH、−OAc)として保護し得る。
例えば、アルデヒドまたはケトン基は、それぞれアセタールまたはケタールとして保護し得る;ここで、カルボニル基(>C=O)は、例えば、一級アルコールとの反応により、ジエーテル(>C(OR))に変換される。アルデヒドまたはケトン基は、酸の存在下に、大過剰の水により加水分解することにより、容易に再生し得る。
例えば、アミン基は、例えば、アミドまたはウレタンとして、例えば、メチルアミド(−NHCO−CH)として;ベンジルオキシアミド(−NHCO−OCH、−NH−Cbz)として;t−ブトキシアミド(−NHCO−OC(CH)、−NH−Boc)として;2−ビフェニル−2−プロポキシアミド(−NHCO−OC(CH)、−NH−Bpoc)として、9−フルオレニルメトキシアミド(−NH−Fmoc)として、6−ニトロベラトリルオキシアミド(−NH−Nvoc)として、2−トリメチルシリルエチルオキシアミド(−NH−Teoc)として、2,2,2−トリクロロエチルオキシアミド(−NH−Troc)として、アリルオキシアミド(−NH−Alloc)として、2(−フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(−NH−Psec)として;または、適切なとき、N−オキシド(>NO・)として保護し得る。
例えば、カルボン酸基はエステルとして、例えば、C1−7アルキルエステル(例えばメチルエステル;t−ブチルエステル);C1−7ハロアルキルエステル(例えばC1−7トリハロアルキルエステル);トリC1−7アルキルシリル−C1−7アルキルエステル;またはC5−20アリール−C1−7アルキルエステル(例えばベンジルエステル;ニトロベンジルエステル);またはアミド、例えば、メチルアミドとして保護し得る。
例えば、チオール基はチオエーテル(−SR)として、例えば、ベンジルチオエーテル;アセトアミドメチルエーテル(−S−CHNHC(=O)CH)として保護し得る。
活性化合物はプロドラッグの形で、製造、精製、および/または取り扱うのが便利であり、または望ましい。「プロドラッグ」という用語は、本明細書にて使用するとき、化合物が代謝された(例えばインビボ)ときに、所望の活性化合物を生じる化合物に適用される。典型的には、該プロドラッグは不活性であるか、または該活性化合物よりも活性は劣るが、有益な処理手段、投与、または代謝性を提供し得る。
例えば、一部のプロドラッグは活性化合物のエステルである(例えば生理的に許容され、代謝に不安定なエステル)。代謝に際して、該エステル基(−C(=O)OR)は切断されて活性薬物を生じる。かかるエステルは、例えば、適切なとき、親化合物に存在する他の反応性基を事前に保護し、次いで要すれば、脱保護を伴い、親化合物のカルボン酸基(−C(=O)OH)のいずれかをエステル化することにより形成し得る。かかる代謝に不安定なエステルの例は、Rが、C1−20アルキル(例えば−Me、−Et);C1−7アミノアルキル(例えばアミノエチル;2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル;2−(4−モルホリノ)エチル);およびアシルオキシ−C1−7アルキル(例えばアシルオキシメチル;アシルオキシエチル;例、ピバロイルオキシメチル;アセトキシメチル;1−アセトキシエチル;1−(1−メトキシ−1−メチル)エチル−カルボニルオキシエチル;1−(ベンゾイルオキシ)エチル;イソプロポキシ−カルボニルオキシメチル;1−イソプロポキシ−カルボニルオキシエチル;シクロヘキシル−カルボニルオキシメチル;1−シクロヘキシル−カルボニルオキシエチル;シクロヘキシルオキシ−カルボニルオキシメチル;1−シクロヘキシルオキシ−カルボニルオキシエチル;(4−テトラヒドロピラニルオキシ)カルボニルオキシメチル;1−(4−テトラヒドロピラニルオキシ)カルボニルオキシエチル;(4−テトラヒドロピラニル)カルボニルオキシメチル;および1−(4−テトラヒドロピラニル)カルボニルオキシエチル)であるエステルを包含する。
さらに好適なプロドラッグの形は、リン酸塩およびグリコール酸塩である。とりわけ、ヒドロキシ基(−OH)は、亜リン酸クロロジベンジルとの反応によりリン酸エステルプロドラッグとし、次いで水素化してリン酸エステル基−O−P(=O)(OH)を形成し得る。かかる基は代謝に際してホスファターゼ酵素により切断して、ヒドロキシ基をもつ活性薬物とする。
また、一部のプロドラッグは酵素により活性化されて、活性化合物を生じるか、またはさらなる化学反応により活性化合物を生じる化合物を生じる。例えば、プロドラッグは糖誘導体または他のグリコシド接合体であるか、またはアミノ酸エステル誘導体であってもよい。
これらの化合物の作製方法は当該技術分野において既知であり、例えば、国際特許公開WO2004/080976(参照により本明細書の一部とする)に記載されている。
上記式(Ib)のPARP阻害剤使用上の定義:
「芳香環」という用語は、本明細書においては通常の意味で、環状の芳香族構造、すなわち、非局在化π−電子軌道をもつ環状構造をいう。
主コアに縮合する芳香環、すなわち、−A−B−により形成される芳香環は、さらに縮合した芳香環を担持し得る(例えば、ナフチルまたはアントラセニル基を生じる)。芳香環は炭素原子のみを含むか、または炭素原子と1個以上のヘテロ原子(窒素原子、酸素原子、および硫黄原子)から構成され得る。芳香環は、好ましくは5個または6個の環原子を有する。
芳香環(類)は所望により置換されていてもよい。置換基それ自体がアリール基を含むとき、このアリール基はそれが結合するアリール基の一部であるとは考えない。例えば、ビフェニルの群は、本明細書において、フェニル基が置換するフェニル基(一芳香環を含んでなるアリール基)であると考える。同様に、基ベンジルフェニルはベンジル基で置換されたフェニル基(一芳香環を含むアリール基)であると考える。
好適な態様の一群において、該芳香性基は単一の芳香環を含んでなり、また5個または6個の環原子を有し、当該環原子は炭素、窒素、酸素、および硫黄から選択され、また当該環は所望により置換されている。これらの基の例は、限定されるものではないが、ベンゼン、ピラジン、ピロール、チアゾール、イソオキサゾール、およびオキサゾールである。2−ピロンも芳香環と考え得るが、あまり好ましくはない。
当該芳香環が6個の原子を有するとき、好ましくは、環原子の内の少なくとも4個、またはさらには5個もしくは全部が炭素である。他の環原子は窒素、酸素および硫黄から選択され、窒素および酸素が好適である。適切な基は、ヘテロ原子をもたない環(ベンゼン);1個の窒素環原子をもつ環(ピリジン);2個の窒素環原子をもつ環(ピラジン、ピリミジンおよびピリダジン);1個の酸素環原子をもつ環(ピロン);および1個の酸素および1個の窒素環原子を有する環(オキサジン)である。
当該芳香環が5個の環原子を有するとき、好ましくは、環原子の少なくとも3個は炭素である。残りの環原子は、窒素、酸素および硫黄から選択される。適切な環は、1個の窒素環原子をもつ環(ピロール);2個の窒素環原子をもつ環(イミダゾール、ピラゾール);1個の酸素環原子をもつ環(フラン);1個の硫黄環原子をもつ環(チオフェン);1個の窒素環原子および1個の硫黄環原子をもつ環(イソチアゾール、チアゾール);および1個の窒素環原子および1個の酸素環原子をもつ環(イソキサゾールまたはオキサゾール)である。
当該芳香環はいずれもの利用可能な環の位置に1個以上の置換基を担持し得る。これらの置換基は、ハロ、ニトロ、ヒドロキシ、エーテル、チオール、チオエーテル、アミノ、C1−7アルキル、C3−20ヘテロシクリルおよびC5−20アリールである。当該芳香環はまた共に環を形成する1個以上の置換基を担持し得る。とりわけ、これらは式−(CH)−または−O−(CH)−O−(ここで、mは、2、3、4または5であり、pは、1、2または3である)のものであり得る。
アルキル:本明細書にて使用するとき、「アルキル」という用語は、(特に断りのない限り)1個ないし20個の炭素原子を有する炭化水素化合物の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって得られる一価の部分に適用されるものであり、脂肪族または脂環式であってもよく、また飽和または不飽和(例えば、一部不飽和、完全不飽和)であってもよい。従って、「アルキル」という用語は、以下に記載するサブクラスのアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニルなどを包含する。
アルキル基に関連して、接頭辞(例えばC1−4、C1−7、C1−20、C2−7、C3−7など)は炭素原子数、または炭素原子数の範囲を示す。例えば、「C1−4アルキル」という用語は、本明細書にて使用するとき、1個ないし4個の炭素原子を有するアルキル基に適用される。アルキル基の群の例は、C1−4アルキル(「低級アルキル」)、C1−7アルキル、およびC1−20アルキルを包含する。留意すべきことは、最初の接頭辞がその制限に従って変り得ることであり;例えば、不飽和アルキル基のとき、最初の接頭辞は少なくとも2でなければならない;環状アルキル基のとき、最初の接頭辞は少なくとも3でなければならない;等々である。
(非置換)飽和アルキル基の例は、限定されるものではないが、メチル(C)、エチル(C)、プロピル(C)、ブチル(C)、ペンチル(C)、ヘキシル(C)、ヘプチル(C)、オクチル(C)、ノニル(C)、デシル(C10)、ウンデシル(C11)、ドデシル(C12)、トリデシル(C13)、テトラデシル(C14)、ペンタデシル(C15)、およびエイコデシル(C20)である。
(非置換)飽和直鎖アルキル基の例は、限定されるものではないが、メチル(C)、エチル(C)、n−プロピル(C)、n−ブチル(C)、n−ペンチル(アミル)(C)、n−ヘキシル(C)、およびn−ヘプチル(C)である。
(非置換)飽和分枝アルキル基の例は、イソプロピル(C)、イソブチル(C)、sec−ブチル(C)、tert−ブチル(C)、イソペンチル(C)、およびネオペンチル(C)である。
アルケニル:本明細書にて使用するとき、「アルケニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基に適用される。アルケニル基の群の例は、C2−4アルケニル、C2−7アルケニル、C2−20アルケニルを包含する。
(非置換)不飽和アルケニル基の例は、限定されるものではないが、エテニル(ビニル、−CH=CH)、1−プロペニル(−CH=CH−CH)、2−プロペニル(アリル、−CH−CH=CH)、イソプロペニル(1−メチルビニル、−C(CH)=CH)、ブテニル(C)、ペンテニル(C)、およびヘキセニル(C)である。
アルキニル:本明細書にて使用するとき、「アルキニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基に適用される。アルキニル基の群の例は、C2−4アルキニル、C2−7アルキニル、C2−20アルキニルを包含する。
(非置換)不飽和アルケニル基の例は、限定されるものではないが、エチニル(エチニル、−C≡CH)および2−プロピニル(プロパルギル、−CH−C≡CH)である。
シクロアルキル:本明細書にて使用するとき、「シクロアルキル」という用語は、シクリル基でもあるアルキル基に適用され;すなわち、炭素環状化合物の炭素環状環の脂環式原子から1個の水素原子を除去することにより得られる一価の部分であり、その炭素環状環は飽和であっても、不飽和であってもよく(例えば、部分的不飽和、完全不飽和)、その部分は(他に特に断りのない限り)3個ないし20個の炭素原子を有し、3個ないし20個の環原子を含む。従って、「シクロアルキル」という用語は、サブクラスのシクロアルケニルおよびシクロアルキニルを含む。好ましくは、各環は3個ないし7個の環原子を有する。シクロアルキル基の群の例は、C3−20シクロアルキル、C3−15シクロアルキル、C3−10シクロアルキル、C3−7シクロアルキルである。
シクロアルキル基の例は、限定されるものではないが、以下から誘導されるものである:
飽和単環状炭化水素化合物:
シクロプロパン(C)、シクロブタン(C)、シクロペンタン(C)、シクロヘキサン(C)、シクロヘプタン(C)、メチルシクロプロパン(C)、ジメチルシクロプロパン(C)、メチルシクロブタン(C)、ジメチルシクロブタン(C)、メチルシクロペンタン(C)、ジメチルシクロペンタン(C)、メチルシクロヘキサン(C)、ジメチルシクロヘキサン(C)、メンタン(C10);
不飽和単環状炭化水素化合物:
シクロプロペン(C)、シクロブテン(C)、シクロペンテン(C)、シクロヘキセン(C)、メチルシクロプロペン(C)、ジメチルシクロプロペン(C)、メチルシクロブテン(C)、ジメチルシクロブテン(C)、メチルシクロペンテン(C)、ジメチルシクロペンテン(C)、メチルシクロヘキセン(C)、ジメチルシクロヘキセン(C);
飽和多環状炭化水素化合物:
チュジャン(C10)、カラン(C10)、ピナン(C10)、ボルナン(C10)、ノルカラン(C)、ノルピナン(C)、ノルボルナン(C)、アダマンタン(C10)、デカリン(デカヒドロナフタレン)(C10);
不飽和多環状炭化水素化合物:
カンフェン(C10)、リモネン(C10)、ピネン(C10);
芳香環を有する多環状炭化水素化合物:
インデン(C)、インダン(例えば2,3−ジヒドロ−1H−インデン)(C)、テトラリン(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン)(C10)、アセナフテン(C12)、フルオレン(C13)、フェナレン(C13)、アセフェナントレン(C15)、アセアントレン(C16)、コラントレン(C20)。
ヘテロシクリル:本明細書にて使用するとき、「ヘテロシクリル」という用語は、ヘテロ環状化合物の環原子の1つから1個の水素原子を除くことにより得られる一価の部分に適用され、その部分は(他に特に断りのない限り)3個ないし20個の環原子を有し、その原子の1個ないし10個が環へテロ原子である。好ましくは、各環は3個ないし7個の環原子を有し、その1個ないし4個は環ヘテロ原子である。
これに関連して、接頭辞(例えばC3−20、C3−7、C5−6など)は、炭素原子であろうとヘテロ原子であろうと、環の原子数、または環原子数の範囲を示す。例えば、「C5−6ヘテロシクリル」という用語は、本明細書にて使用するとき、5個または6個の環原子を有するヘテロシクリルに適用される。ヘテロシクリル基の群の例は、C3−20ヘテロシクリル、C5−20ヘテロシクリル、C3−15ヘテロシクリル、C5−15ヘテロシクリル、C5−15ヘテロシクリル、C3−12ヘテロシクリル、C5−12ヘテロシクリル、C3−10ヘテロシクリル、C5−10ヘテロシクリル、C3−7ヘテロシクリル、C5−7ヘテロシクリル、およびC5−6ヘテロシクリルである。
単環状ヘテロシクリル基の例は、本明細書にて使用するとき、以下から誘導されるものである:
:アジリジン(C)、アゼチジン(C)、ピロリジン(テトラヒドロピロール)(C)、ピロリン(例えば3−ピロリン、2,5−ジヒドロピロール)(C)、2H−ピロールまたは3H−ピロール(イソピロール、イソアゾール)(C)、ピペリジン(C)、ジヒドロピリジン(C)、テトラヒドロピリジン(C)、アゼピン(C);
:オキシラン(C)、オキセタン(C)、オキソラン(テトラヒドロフラン)(C)、オキソール(ジヒドロフラン)(C)、オキサン(テトラヒドロピラン)(C)、ジヒドロピラン(C)、ピラン(C)、オキセピン(C);
:チイラン(C)、チエタン(C)、チオラン(テトラヒドロチオフェン)(C)、チアン(テトラヒドロチオピラン)(C)、チエパン(C);
:ジオキソラン(C)、ジオキサン(C)、およびジオキセパン(C);
:トリオキサン(C);
:イミダゾリジン(C)、ピラゾリジン(ジアゾリジン)(C)、イミダゾリン(C)、ピラゾリン(ジヒドロピラゾール)(C)、ピペラジン(C);
:テトラヒドロオキサゾール(C)、ジヒドロオキサゾール(C)、テトラヒドロイソオキサゾール(C)、ジヒドロイソキサゾール(C)、モルホリン(C)、テトラヒドロオキサジン(C)、ジヒドロオキサジン(C)、オキサジン(C);
:チアゾリン(C)、チアゾリジン(C)、チオモルホリン(C);
:オキサジアジン(C);
:オキサチオール(C)およびオキサチアン(チオキサン)(C);および
:オキサチアジン(C)。
置換(非芳香族)単環状ヘテロシクリル基の例は、環状形の糖類から誘導されるものであり、例えば、フラノース類(C):アラビノフラノース、リキソフラノール、リボフラノース、およびキシロフラノースなど;およびピラノース類(C):アロピラノース、アルトロピラノース、グルコピラノース、マンノピラノース、グロピラノース、イドピラノース、ガラクトピラノース、およびタロピラノースなどである。
スピロ−C3−7シクロアルキルまたはヘテロシクリル:本明細書にて使用するとき、「スピロ−C3−7シクロアルキルまたはヘテロシクリル」という用語は、2つの環に共通の単一原子により別の環に結合するC3−7シクロアルキルまたはC3−7ヘテロシクリル環をいう。
5−20アリール:本明細書にて使用するとき、「C5−20アリール」という用語は、C5−20芳香族化合物の芳香環原子から1個の水素原子を除去することにより得られる一価の部分に適用され、当該化合物は1つの環または2つ以上の環(例えば、縮合)を有し、また5個ないし20個の環原子を有しており、ここで、当該環の少なくとも1つは芳香環である。好ましくは、各環は5個ないし7個の環原子を有する。
環原子は、「カルボアリール基」におけるように、すべてが炭素原子であってもよく、その場合、その基は便宜的に「C5−20カルボアリール」ということもできる。
環ヘテロ原子をもたないC5−20アリール基(すなわち、C5−20カルボアリール基)の例は、限定されるものではないが、ベンゼン(すなわち、フェニル)(C)、ナフタレン(C10)、アントラセン(C14)、フェナントレン(C14)、およびピレン(C16)である。
あるいは、該環原子は1個以上のヘテロ原子、例えば、限定されるものではないが、「ヘテロアリール基」におけるものとして、酸素、窒素、および硫黄を含み得る。この場合、該基は便宜的に「C5−20ヘテロアリール」基といい、ここでの「C5−20」は炭素原子、ヘテロ原子に関わらず、環原子を意味する。好ましくは、各環は5個ないし7個の環原子を有し、その原子の0ないし4個は環ヘテロ原子である。
5−20ヘテロアリール基の例は、限定されるものではないが、フラン(オキソール)、チオフェン(チオール)、ピロール(アゾール)、イミダゾール(1,3−ジアゾール)、ピラゾール(1,2−ジアゾール)、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、テトラゾールおよびオキサトリアゾールから誘導されるCヘテロアリール基;およびイソオキサジン、ピリジン(アジン)、ピリダジン(1,2−ジアジン)、ピリミジン(1,3−ジアジン;例えば、シトシン、チミン、ウラシル)、ピラジン(1,4−ジアジン)およびトリアジンから誘導されるC6ヘテロアリール基である。
該ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ環原子を介して結合していてもよい。
縮合環を含んでなるC5−20ヘテロアリール基の例は、限定されるものではないが、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドールから誘導されるCヘテロアリール基;キノリン、イソキノリン、ベンゾジアジン、ピリドピリジンから誘導されるC10ヘテロアリール基;アクリジンおよびキサンテンから誘導されるC14ヘテロアリール基である。
上記のアルキル、ヘテロシクリル、およびアリール基は、それが単独であっても、別の置換基の一部であったとしても、それ自体が、それ自体から選択される1個以上の基により所望により置換されていてもよく、そのさらなる置換基を以下に列記する。
ハロ:−F、−Cl、−Br、および−I。
ヒドロキシ:−OH。
エーテル:−OR;式中、Rはエーテル置換基、例えば、C1−7アルキル基(また、C1−7アルコキシ基をもいう)、C3−20ヘテロシクリル基(また、C3−20ヘテロシクリルオキシ基をもいう)、またはC5−20アリール基(また、C5−20アリールオキシ基をもいう)であり、好ましくはC1−7アルキル基である。
ニトロ:−NO
シアノ(ニトリル、カルボニトリル):−CN。
アシル(ケト):−C(=O)R;式中、Rはアシル置換基、例えば、H、C1−7アルキル基(また、C1−7アルキルアシルまたはC1−7アルカノイルをもいう)、C3−20ヘテロシクリル基(また、C3−20ヘテロシクリルアシルをもいう)、またはC5−20アリール基(また、C5−20アリールアシルをもいう)であり、好ましくはC1−7アルキル基である。アシル基の例は、限定されるものではないが、−C(=O)CH(アセチル)、−C(=O)CHCH(プロピオニル)、−C(=O)C(CH)(ブチリル)、および−C(=O)Ph(ベンゾイル、フェノン)である。
カルボキシ(カルボン酸):−COOH。
エステル(カルボキシレート、カルボン酸エステル、オキシカルボニル);−C(=O)OR;式中、Rはエステル置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくはC1−7アルキル基である。エステル基の例は、限定されるものではないが、−C(=O)OCH、−C(=O)OCHCH、−C(=O)O(CH)、および−C(=O)OPhである。
アミド(カルバモイル、カルバミル、アミノカルボニル、カルボキサミド):−C(=O)NR;式中、RおよびRは独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。アミド基の例は、限定されるものではないが、−C(=O)NH、−C(=O)NHCH、−C(=O)N(CH)、−C(=O)NHCHCH、および−C(=O)N(CHCH)、並びにアミド基であり、ここでRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一体となって、例えば、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、およびピペラジニルカルボニルにおけるようなヘテロ環状構造を形成する。
アミノ:−NR;式中、RおよびRは独立して、アミノ置換基、例えば、水素、C1−7アルキル基(また、C1−7アルキルアミノまたはジ−C1−7アルキルアミノをもいう)、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基、好ましくは、HまたはC1−7アルキル基であるか、または「環状」アミノ基のとき、RおよびRは、それらが結合する窒素原子と一体となって、4個ないし8個の環原子を有するヘテロ環状環を形成する。アミノ基の例は、限定されるものではないが、−NH、−NHCH、−NHCH(CH)、−N(CH)、−N(CHCH)、および−NHPhである。環状アミノ基の例は、限定されるものではないが、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ペルヒドロジアゼピニル、モルホリノ、およびチオモルホリノである。環状アミノ基はその環上を、本明細書に定義したいずれかの置換基、例えば、カルボキシ、カルボキシレートおよびアミドで置換されていてもよい。
アシルアミド(アシルアミノ):−NRC(=O)R;式中、Rはアミド置換基、例えば、水素、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基、好ましくはHまたはC1−7アルキル基、最も好ましくはHであり、Rはアシル置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくはC1−7アルキル基である。アシルアミド基の例は、限定されるものではないが、−NHC(=O)CH、−NHC(=O)CHCH、および−NHC(=O)Phである。RおよびRは一緒になって、例えば、スクシンイミジル、マレイミジル、およびフタルイミジルなどの環状構造を形成する:
Figure 2010527981
ウレイド:−N(R)CONR;式中、RおよびRは独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基であり、Rはウレイド置換基、例えば、水素、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基、好ましくは、水素またはC1−7アルキル基である。ウレイド基の例は、限定されるものではないが、−NHCONH、−NHCONHMe、−NHCONHEt、−NHCONMe、−NHCONEt、−NMeCONH、−NMeCONHMe、−NMeCONHEt、−NMeCONMe、−NMeCONEtおよび−NHC(=O)NHPhである。
アシルオキシ(逆エステル):−OC(=O)R;式中、Rはアシルオキシ置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基、好ましくは、C1−7アルキル基である。アシルオキシ基の例は、限定されるものではないが、−OC(=O)CH(アセトキシ)、−OC(=O)CHCH、−OC(=O)C(CH)、−OC(=O)Ph、−OC(=O)CF、および−OC(=O)CHPhである。
チオール:−SH。
チオエーテル(スルフィド):−SR;式中、Rはチオエーテル置換基、例えば、C1−7アルキル基(また、C1−7アルキルチオ基をもいう)、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくは、C1−7アルキル基である。C1−7アルキルチオ基の例は、限定されるものではないが、−SCHおよび−SCHCHである。
スルホキシド(スルフィニル):−S(=O)R;式中、Rはスルホキシド置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくは、C1−7アルキル基である。スルホキシド基の例は、限定されるものではないが、−S(=O)CHおよび−S(=O)CHCHである。
スルホニル(スルホン):−S(=O)R;式中、Rはスルホン置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくは、C1−7アルキル基である。スルホン基の例は、限定されるものではないが、−S(=O)CH(メタンスルホニル、メシル)、−S(=O)CF、−S(=O)CHCH、および4−メチルフェニルスルホニル(トシル)である。
チオアミド(チオカルバミル):−C(=S)NR;式中、RおよびRは独立して、アミノ基について定義したアミノ置換基である。アミド基の例は、限定されるものではないが、−C(=S)NH、−C(=S)NHCH、−C(=S)N(CH)、および−C(=S)NHCHCHである。
スルホンアミノ:−NRS(=O)R;式中、Rはアミノ基について定義したアミノ置換基であり、Rはスルホンアミノ置換基、例えば、C1−7アルキル基、C3−20ヘテロシクリル基、またはC5−20アリール基であり、好ましくは、C1−7アルキル基である。スルホンアミノ基の例は、限定されるものではないが、−NHS(=O)CH、−NHS(=O)Phおよび−N(CH)S(=O)である。
既述したように、上に列記した置換基、例えば、C1−7アルキル、C3−20ヘテロシクリル、およびC5−20アリールを形成する基は、それ自体置換されていてもよい。従って、上記の定義は、置換されている置換基をも包含する。
CHKおよびPARPの組み合わせ剤
用語「組み合わせ剤」とは、同時、個別または連続の投与をいう。本発明の一側面において、「組み合わせ剤」は同時投与をいう。本発明の一側面において、「組み合わせ剤」は個別の投与をいう。本発明のさらなる側面において、「組み合わせ剤」は連続の投与をいう。投与が連続的または個別であるとき、第二成分の投与の遅れは、当該組み合わせ剤の相乗作用および/または相加作用の有益性を失うようであってはならない。
処置
癌について言及するときは、食道癌、骨髄腫、肝細胞癌、膵臓癌、子宮頚癌、ユーイング腫瘍、神経芽腫、カポジ肉腫、卵巣癌、乳癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膀胱癌、メラノーマ、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、および小細胞肺癌(SCLC)、胃癌、頭頚部癌、脳の癌(膠芽細胞腫など)、腎臓癌、リンパ腫および白血病の処置に言及するものでもある。
癌の処置とは、確立された1個または複数個の原発性腫瘍および発生途上の1個または複数個の原発性腫瘍の処置をもいう。本発明の一側面において、癌の処置とは転移の処置に関係する。本発明の別の側面において、癌の処置とは確立された1個または複数個の原発性腫瘍および発生途上の1個または複数個の原発性腫瘍の処置に関係する。
それ故、本発明によると、かかる処置を必要とするヒトなどの温血動物における癌の処置方法であって、有効量のCHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩を、有効量のPARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩と組み合わせて、当該動物に投与することを特徴とする方法が提供される。
本発明の一側面によると、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩を、PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含んでなる医薬組成物と組み合わせて含有する癌処置用の医薬組成物が提供される。
本発明の別の特徴によると、ヒトなどの温血動物の癌の処置に使用する医薬の製造における、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩と、PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含んでなる医薬組成物との組み合わせての使用が提供される。
本発明の別の側面では、癌治療における補助剤としての使用のための、または電離放射線もしくは化学療法剤による処置のための医薬の製造における、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩の、PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩と組み合わせての使用が提供される。
本発明の他のさらなる側面では、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩を、PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩と組み合わせて対象に投与することを特徴とするPARPもしくはCHK活性の阻害が提供される。
本発明の他のさらなる側面では、CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩を、PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩と組み合わせて対象に投与することを特徴とする細胞増殖の阻害が提供される。
本発明の他のさらなる側面において、CHK/PARPの組み合わせ剤は、相同組換え(HR)依存性DNA DSB修復活性に欠陥のある癌の処置のための、またはHR依存性DNA DSB修復活性に欠陥のある癌患者の処置における医薬の製造に使用し得る。
別の態様において、該癌細胞は、BRCA1および/またはBRCA2欠失表現型を有し得る;すなわち、BRCA1および/またはBRCA2が癌細胞中で低下または消滅している。この表現型をもつ癌細胞はBRCA1および/またはBRCA2に欠失の可能性がある;すなわち、BRCA1および/またはBRCA2の発現および/または活性が、癌細胞においてコードする核酸の突然変異または多形により、または調節因子をコードする遺伝子、例えば、BRCA2調節因子をコードするEMSY遺伝子における増幅、突然変異または多形により低下しているか、または廃絶されている(Hughes-Davies, et al., Cell, 115, 523-535)。一態様において、該個体はBRCA1および/またはBRCA2またはその調節因子における突然変異および多形などの1つ以上の変異についてヘテロ接合である。BRCA1およびBRCA2における変異の検出は、当該技術分野において周知であり、例えば、以下の文献に記載されている:EP 699 754;EP 705 903;Neuhausen, S.L. and Ostrander, E.A., Genet. Test, 1, 75-83 (1992); Chappnis, P.O. and Foulkes, W.D., Cancer Treat Res, 107, 29-59 (2002); Janatova M., et al., Neoplasma, 50(4), 246-50 (2003); Jancarkova, N., Ceska Gynekol., 68(1), 11-6 (2003))。BRCA2結合因子EMSYの増幅の定量についてはHughes-Davies, et al., Cell, 115, 523-535に記載されている。
当該医薬組成物は経口投与に適する形で、例えば、錠剤もしくはカプセルとして、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、脈管内または注入)に適する形で、無菌溶液、懸濁液もしくはエマルジョンとして、局所投与に適する形で軟膏もしくはクリームとして、または直腸投与に適する形で坐剤として使用し得る。
好ましくは、該組み合わせ剤は、個別に連続して投与する。
一態様において、PARP阻害剤は経口投与し、CHK阻害剤は静脈内投与する。別の態様において、PARP阻害剤とCHK阻害剤は共に経口投与する。
CHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩は、通常、1日1g以下であるが、2.5mgを超える単位用量で、温血動物に投与する;これによって治療有効用量が提供し得ると期待される。しかし、日用量は必然的に、処置する宿主、特定の投与経路、および処置すべき疾患の重篤度により変わる。従って、最適の投与量は、いずれの特定患者であってもその処置に当たる医師が決定し得る。とりわけ、CHK阻害剤は温血動物に、1日あたり250mg未満の単位用量で投与できる。本発明の別の側面において、CHK阻害剤は、1日あたり130mg未満の単位用量で温血動物に投与できる。本発明のさらなる側面において、CHK阻害剤は、1日あたり50mg未満の単位用量で温血動物に投与できる。
PARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩は、通常、有効成分として、例えば、約20mgないし1gの単位用量で温血動物に投与する。PARPは、有効成分として50mg、100mg、250mgまたは500mgを含有する常套の経口投与用錠剤に製剤化することができる。便益上、日用経口用量は150mg以上、例えば、150mgないし750mgの範囲、好ましくは、200ないし500mgの範囲である。単回投与形態のとき、有効成分は、適切かつ好適な量の添加剤と混合し得る;該添加剤は組成物の全重量に対し、約5ないし約98パーセントの量で変り得る。投与単位形態は、一般に、各有効成分を約20mgないし約500mgを含有する。しかし、日用量は、必然的に処置する宿主、特定の投与経路、および処置すべき疾患の重篤度により変り得る。従って、最適の投与量は、いずれの特定患者であってもその処置に当たる専門医が決定してよい。
本発明のさらなる側面によると、上記のCHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩、および上記のPARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩から構成され、選択肢として使用説明書を含む、癌の処置に使用するキットが提供される。
本発明のさらなる側面によると、癌の処置に使用するための、以下を含むキットが提供される:
a)第一の単位投与形態のCHK阻害剤またはその医薬的に許容される塩;
b)第二の単位投与形態のPARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩;および
c)当該第一および第二の投与形態を収容する容器手段;および選択肢として
d)使用説明書。
CHK−PARPの組み合わせ剤
CHK阻害剤、すなわち、5−(3−フルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミドの能力を評価し、PARP阻害剤、すなわち、4−[3−(4−シクロプロパンカルボニル−ピペラジン−1−カルボニル)−4−フルオロ−ベンジル]−2H−フタラジン−1−オンに対し細胞を感作するために、細胞生存最終点を用いて、組み合わせ実験を実施した。
本研究に使用した細胞株はSW620であった;この株は内在的に突然変異体p53、およびNCI−H460ドミナントネガティブp53(NCI−H460dnp53)を発現するが、これらは安定的にトランスフェクションを受けて、ドミナントネガティブp53を発現する。細胞を96穴プレートに、第0日に播種し、単一薬物で、または両方の薬物で、第1日から始めて4日間処置した。
連続的に添加するために、CHK阻害剤、すなわち、5−(3−フルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド、またはPARP阻害剤、すなわち、4−[3−(4−シクロプロパンカルボニル−ピペラジン−1−カルボニル)−4−フルオロ−ベンジル]−2H−フタラジン−1−オンの一方を、第1日に開始して24時間加え、次いで、2日目に他方の薬物を加え、両薬物との接触をさらに72時間継続した。CHK阻害剤は単一薬剤としては殆ど、または全く活性をもたないことを予め確認した定濃度で使用した。細胞にPARP阻害を投薬し、完全な用量−応答曲線を作成した。各細胞株に使用した薬物濃度の例については、表1を参照されたい。
Figure 2010527981
細胞生存度は5日目にMTS比色定量アッセイ法により測定した。PARPに影響しないフラクション(Fu)に対する投与量(使用した薬物の濃度、uM)を、単独と、組み合わせ剤についてプロットした。CHK阻害剤の定濃度に対しての複製点もプロットした。単一薬剤の用量−応答曲線を、組み合わせ剤の曲線と比較することで、データを解析した。
結果は、細胞が両方の化合物に、単一薬剤として使用したときには、相対的に不応答であることを示した。p53を含む2種の細胞株(野生型p53を発現する細胞よりも、CHK阻害により感受性であることが予め判明している株)を使用した。化合物の同時添加および接触と、それに対する化合物の連続的添加と、その後の同時接触の効果を試験した(表2および図1〜6参照)。
Figure 2010527981
IC=阻害濃度
**結果は2回の独立した実験からのものであり、その値は直接互いに比較し得ない。
インビボでの研究:
SW620腫瘍は文献(Chapter 31(第3章) “In vivo Tumor response End Points” by B. A. Teicher (参照“Tumor Models in Cancer Research” edited by Beverly A. Teicher, p596. Published by Humana Press Inc. 2002)記載の通り、メスのヌードマウスにて実行した。腫瘍が〜170mmに達した時点で処置を開始した。この研究では6群を使用し、n=10匹/群とした。PARP阻害剤、4−[3−(4−シクロプロパンカルボニル−ピペラジン−1−カルボニル)−4−フルオロ−ベンジル]−2H−フタラジン−1−オンは週に5回、50mg/kg(経口)で与えた。CHK阻害剤、5−(3−フルオロ−フェニル)−3−ウレイド−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミドは、12.5mg/kgおよび25mg/kgとして、週2回(静脈内)投与した。組み合わせ剤群にはPARP阻害剤を50mg/kg(週5回)で投与し、その2時間後にCHK阻害剤を12.5または25mg/kg(週2回)投与した。マウスは3週間の処置を受けた。全体として、処置には十分に耐え得るものであったが、CHK阻害剤を25mg/kgで投与した群の1匹の例においては、研究の週末点に至る前に死亡したことが判明した。最大の体重喪失%を示す結果を表3に示し、有効性の結果を表4に示す。
Figure 2010527981
Figure 2010527981
この結果は、CHK阻害剤とPARP阻害剤の投与を受けた組み合わせ剤群において、統計的に有意な腫瘍増殖阻害を示唆している。薬物の単独投与では、いずれも統計的に有意な活性が観察されない。

Claims (12)

  1. チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤またはその医薬的に許容される塩、およびPARP阻害剤またはその医薬的に許容される塩を含む、組み合わせ剤。
  2. 当該チェックポイントキナーゼ(CHK)阻害剤が、式(Ia):
    Figure 2010527981
    [式中、
    Xは、NH、SおよびOから選択され;
    Yは、CHまたはNから選択され;
    は、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、−NR1112、C1−6アルコキシ、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、およびヘテロシクリルから選択されるが、ただし、Rはチエニルではない;そしてここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のRで所望により置換されていてもよく;そしてここで、当該Rが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR10から選択される基で所望により置換されていてもよく;
    およびRはそれぞれ独立して、−C(=O)NR、−SONR1617、−NHC(=O)NHR、および−NHC(=NR)NHから選択され;
    は、H、OH、−NR1112、ベンジル、C1−6アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、へテロシクリル、メルカプト、CHO、−COアリール、−CO(C1−6アルキル)、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COアリール、−CONR3031、−Sアルキル、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−Sアリール、−SOアリール、−SOアリール、−SONR3031、および−(C1−6アルキル)SONR3031から選択され;ここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のR15で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むとき、当該窒素はR14から選択される基で所望により置換されていてよく;
    およびRはそれぞれ独立して、H、OH、OCH、C1−6アルコキシ、−NH、−NHCH、−N(CH)、(C1−3アルキル)NR1112、−CHCHOH、シクロアルキル、および少なくとも1個の窒素原子を含む5、6、もしくは7員のヘテロシクリル環から選択されるが、ただし、RおよびRは共にHではない;あるいは、RおよびRはそれらが結合するNと一緒になって、ヘテロシクリル環を形成し;ここで、RおよびRには互いに独立して、1個以上の炭素原子上を1個以上のR18で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR19から選択される基で所望により置換されていてよく;
    は、シアノ、イソシアノ、−SO(C1−6アルキル)、−SO−アリール;−SOシクロアルキル、−SOシクロアルケニル、−SOヘテロシクリル、およびCFから選択され;ここで、Rは1個以上の炭素原子上を1個以上のR23で所望により置換されていてよく;
    、R15、R18、R23、R24およびR33はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R、R15、R18、R23、R24およびR33には互いに独立して、炭素上を1個以上のR20で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR21で所望により置換されていてよく;
    10、R14、R19、R25およびR34はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R10、R14、R19、R25およびR34には互いに独立して、炭素上を1個以上のR22で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR23で所望により置換されていてよく;
    11およびR12は独立して、H、C1−6アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリルから選択され;あるいは、R11およびR12はそれらが結合するNと一緒になって、ヘテロシクリル環を形成し;ここで、R11およびR12には互いに独立して、炭素上を1個以上のR33で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR34から選択される基で所望により置換されていてよく;
    16およびR17はそれぞれ独立して、H、OH、OCH、C1−6アルコキシ、−NH、−NHCH、−N(CH)、(C1−3アルキル)NR1112、−CHCHOH、シクロアルキル、アリール、または少なくとも1個の窒素原子を含む5、6、もしくは7員のヘテロシクリル環から選択されるが、ただし、R16およびR17は共にHではない;あるいは、R16およびR17はそれらが結合するNと一緒になって、所望により置換されていてもよいヘテロシクリル環を形成し;ここで、R16およびR17には互いに独立して、1個以上の炭素原子上を1個以上のR24で所望により置換されていてよく;そしてここで、当該へテロシクリルが−NH−部分を含むならば、当該部分の窒素はR25から選択される基で所望により置換されていてよく;
    20、R22およびR32はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R20、R21およびR32には互いに独立して、炭素上を1個以上のR26で、またNHまたはNHを含むいずれかの部分の窒素上をR27で所望により置換されていてよく;
    21、R23およびR35はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;ここで、R21、R23およびR35には互いに独立して、炭素上を1個以上のR28が、またNHを含むいずれかの部分の窒素上をR29で所望により置換されていてよく;
    26およびR28はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;
    27およびR29はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NR3031、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR3031、−N(C1−6アルキル)CONR3031、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR3031から選択され;
    30およびR31はそれぞれ独立して、ハロゲン、ニトロ、−NH、シアノ、イソシアノ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、アリール、シクロアルキル、へテロシクリル、ヒドロキシ、ケト(=O)、−O(C1−6アルキル)、−Oアリール、−OCOアルキル、−NHCHO、−N(C1−6アルキル)CHO、−NHCONR1112、−N(C1−6アルキル)CONR1112、−NHCOアルキル、−NHCO(C1−6アルキル);−NHCOH、−N(C1−6アルキル)CO(C1−6アルキル)、−NHSO(C1−6アルキル)、カルボキシ、−アミジノ、−CHO、−CONR3031、−CO(C1−6アルキル)、−COヘテロシクリル、−COシクロアルキル、−COH、−CO(C1−6アルキル)、−CO(アリール)、−CO(NR3031)、メルカプト、−S(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SO(C1−6アルキル)、−SONR1112から選択され;ここで、R30およびR31には互いに独立して、炭素上を1個以上のR32で所望により置換されていてよく;また、当該ヘテロシクリルが−NH−またはNH部分を含むならば、当該部分の窒素はR35から選択される基で所望により置換されていてよい]
    で示される化合物またはその医薬的に許容される塩から選択されるものであり、条件として、XがSであり、YがCHであり、RがC(=O)NRであり、RがNHC(=O)NHRであるとき、Rは、
    Figure 2010527981
    (式中、Rは、H、所望により置換されていてもよいカルボシクリル、または所望により置換されていてもよいC1−6アルキルから選択される)
    であり得ず;さらに、当該化合物は、
    5−メチル−2−ウレイド−チオフェン−3−カルボン酸(1−エチル−ピペリジン−3−イル)−アミド;
    [3−((S)−3−アミノ−アゼパン−1−カルボニル)−5−エチル−チオフェン−2−イル]−ウレア;
    2−モルホリン−4−イル−4−ウレイド−チアゾール−5−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
    2−メチル−5−ウレイド−オキサゾール−4−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;
    5−(4−クロロ−フェニル)−3−{3−[(R)−1−(2,2,2−トリフルオロ−アセチル)−ピペリジン−3−イル]−ウレイド}−チオフェン−2−カルボン酸(S)−ピペリジン−3−イルアミド;または
    N−(3−{[(3S)−3−アミノアゼパン−1−イル]カルボニル}−5−ピリジン−2−イル−2−チエニル)ウレア;
    またはその医薬的に許容される塩ではない:
    請求項1記載の組み合わせ剤。
  3. 当該PARPが、式(Ib):
    Figure 2010527981
    [AおよびBは共に、所望により置換されていてもよい縮合芳香環であり;
    XはNRまたはCRであってよく;
    X=NRであるとき、nは1または2であり、またX=CRであるとき、nは1であり;
    は、H、所望により置換されていてもよいC1−20アルキル、C5−20アリール、C3−20ヘテロシクリル、アミド、チオアミド、エステル、アシル、およびスルホニル基からなる群より選択され;
    は、H、ヒドロキシ、アミノから選択され;
    またはRおよびRが一緒になって、スピロ−C3−7シクロアルキルもしくはヘテロシクリル基を形成してもよく;
    C1およびRC2は共に水素であるか、またはXがCRであるとき、RC1、RC2、RおよびRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、所望により置換されていてもよい縮合芳香環を形成してもよく;また
    は、Hおよびハロから選択される]
    で示される化合物またはその医薬的に許容される塩から選択されるものである、請求項1または2に記載の組み合わせ剤。
  4. 医薬的に許容される賦形剤または担体と組み合わせて請求項1から3のいずれか1項に記載の組み合わせ剤を含む、医薬組成物。
  5. ヒトなどの温血動物における癌の処置方法であって、かかる処置を必要とする当該動物に、請求項1〜4のいずれか1項に記載した組み合わせ剤の有効量を投与することを含む、方法。
  6. 医薬として使用する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み合わせ剤。
  7. ヒトなどの温血動物において癌の処置に使用する医薬の製造における、請求項1〜3に記載の組み合わせ剤の使用。
  8. 癌の処置に使用する、請求項1〜3に記載の組み合わせ剤を含む組み合わせ剤。
  9. 当該癌が、食道癌、骨髄腫、肝細胞癌、膵臓癌、子宮頚癌、ユーイング腫瘍、神経芽腫、カポジ肉腫、卵巣癌、乳癌、結腸直腸癌、前立腺癌、膀胱癌、メラノーマ、肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、および小細胞肺癌(SCLC)、胃癌、頭頚部癌、脳の癌、腎臓癌、甲状腺癌、リンパ腫および白血病である請求項4〜8に記載の方法または使用または組み合わせ剤。
  10. 当該癌が転移状態にある、請求項9に記載の方法または使用または組み合わせ剤。
  11. 当該癌が非転移状態にある、請求項9に記載の方法または使用または組み合わせ剤。
  12. 当該癌が、腎臓癌、甲状腺癌、肺癌、乳癌または前立腺癌である、請求項9に記載の方法または使用または組み合わせ剤。
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