JP2010527712A - 肥満症用の磁気装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
肥満症の治療手順または肥満症用の供給装置は、磁性部材が幽門を早まって通過してしまうのを防止するように構成されている。他の例示的な実施形態では、磁気装置は、複数の磁性部材を含む。それらの磁性部材は、複数の磁極が装置の表面に配置されているようなさまざまな形状のうちの1つを有する。
【選択図】図20
【選択図】図20
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、2007年5月25日に出願された米国仮特許出願第60/931791号の利益を主張するものであり、その内容全体が参照によって本明細書に援用される。
本出願は、2007年5月25日に出願された米国仮特許出願第60/931791号の利益を主張するものであり、その内容全体が参照によって本明細書に援用される。
本開示は、治療装置、より具体的には、体重の減少の促進に関連する装置に関する。
肥満の症例数が、大人と子供の両方において年々急激に増加し、大流行している。肥満は、個人的な臨床症状であって、かつ深刻な公衆衛生問題であると次第に見なされてきている。肥満が健康に及ぼす悪影響はよく知られており、確立もされている。特に、肥満は、循環器疾患、糖尿病、脂質異常症、胆嚢疾患、およびある種の癌すら含む、様々な健康状態や病気になりやすさと関連している。肥満になることが健康に与える影響は深刻である。しかし、多くの人々は、自らの意志によって減量することができないか、または減量をしたがらない。
この数年間、肥満のまん延に対抗するために、様々な減量プログラム、運動器具、治療食、および肥満症の治療が開発されてきた。それらの解決策は、長期的に減量を行う場合には有効でないことが多く、深刻な健康上のリスクを含むことさえあった。多くの人々にとって残念なことに、肥満症の治療には、極めて危険でコストのかかる侵襲的な外科的治療が必要である。
共同所有された米国特許第6627206号に記載された病的肥満患者のための減量方法は、内容全体が本明細書において特に参照により援用されるが、磁気的に同じもの同士がぴったりくっつく(self−tessellating)、空間を充填する多面体(以下「磁性キューブ」または「キューブ」と呼ぶ)を摂取することを含む。その例示的な実施形態では、患者の胃管腔の約80%が、消化できないキューブによって置き換えられる。それらのキューブは、半永久的に胃の中にとどまる。その治療効果は、胃のホチキス止め、胃形成術、および類似の胃の大きさを制限する手術と類似する。しかし、その方法は、手術を必要とせず、また意識下鎮静法にしたがって内視鏡手術を用いて元の状態に戻すことができる。
同じ多面体同士がぴったりくっついた凝集体(tessellated aggregate)を、患者が自宅で時間とともに徐々に形成することもできる。たとえば、上述の治療手順(procedure)のある実施形態では、患者は多量のカプセルを処方される。各カプセルは、対辺の距離が8.4mmの2つの磁性キューブを含んでいる。患者は1ヶ月間、各食事(1日に4回)とともに8カプセルを飲み込む。30日後、患者の胃管腔の容積の80%(約1.2L)が、キューブによって占められている。
しかし、食道を降りていくことができる任意の略円形の物体が幽門も通り抜けて胃管腔(胃)から出ることができるように、上述の手順には、不十分な点がある。必要なのは、上述の恩恵を保持しつつも、早まって幽門を通過してしまうというキューブに付随する課題も改善された、改良された手順である。さらに、キューブの設計および肥満症の治療に使用される供給機構(delivery mechanism)には、改善の余地がある。
本肥満症用の治療手順および供給装置(delivery apparatus)により、先行技術の上述の不十分な点、および他の不十分な点を克服し、軽減した。例示的な実施形態では、肥満症用の治療手順または供給装置は、磁性部材が幽門を早まって通過するのを防止するように構成されている。他の例示的な実施形態では、磁気装置は、複数の磁性部材を含む。それらの磁性部材は、複数の磁極が装置の表面に配置されているような、さまざまな形状のうちの1つを有する。
ある例示的な実施形態では、最初(初日)の同じ多面体同士がぴったりくっついた構造が幽門を通過できないほど大きいことを確実にし、また腸閉塞症を防止する必要がある。そのため、処置を施す医師は、患者を帰す前に、医師の診療室において、消化の遅い流動食(高タンパク質飲料など)とともに、所定の最小量のカプセルを患者に飲み込ませる必要がある。その後は外来患者として、カプセルを患者自身で投与してもよい。たとえば、対辺の距離が8.4mmであるキューブでは、医師の診療室においてキューブが2つ入ったカプセルを48個飲み込むことにより、面と面との距離(across their faces)が約4.8cmで、大きすぎて幽門を通過できない、最初の種となる凝集体(seed aggregate)が作り出される。
医師の診療室で(かみ砕けるかまたは液状の)高タンパク質食品を使用することによって、食品が胃の中で滞在する時間が延びる。それによって、キューブは中心となる凝集体上に安定した好適な位置を見つけやすくなり、幽門が再び開く前にキューブはその位置で確実にぴったりとくっつく。この技術は、胃の根本的な役割、つまりタンパク質の消化の第1段階を利用している。胃の中の塩酸がタンパク質を変性し(折りたたまれていたタンパク質を伸ばし)、胃の酵素であるペプシンが変性したタンパク質を様々な位置で切断することにより、ポリペプチドにする。胃がタンパク質に対して働いた後、胃の内容物(消化粥)は小腸へと移動する。小腸において、ポリペプチドは、他の多くのペプチダーゼによって完全に切断されてアミノ酸となる。
医師の管理のもと、医師の診療室で初日の初期凝集体が形成された後、たとえばすべてのカプレットが摂取されるまで(1ヶ月間の過程)、毎食の直後に8カプレット(16キューブ)を飲み込むように患者に指示がされてもよい。さらに患者には、食事にはタンパク質が含まれていなければならず、また空腹時の胃に、またはタンパク質を含まない食事もしくは間食の後に、カプレットを飲み込んではいけない、という指示がされてもよい。たとえば、無糖のポプシクル(棒付きアイスキャンディー)(大部分が水分であり、6%の炭水化物を含み、タンパク質を含まない)のような菓子は、胃を非常に素早く通過してしまう。それらの指示を守ることができないと、よくてもキューブの無駄になり、排せつ物として排泄されるだけである。最悪の場合には、腸閉塞症になってしまうかもしれない。
本発明は、食事指導に忠実な患者は貧しいことが多いということも認識している。その点を考慮して、磁性キューブの治療を受ける患者のうちのかなりの割合が、不適切に少ないタンパク質とともにしか胃にカプレットを摂取しないと見込むことができる。これにより、上述したような関連した合併症のリスクが生じる。この難題に対処するために、本明細書中で記載する本発明の他の例示的な実施形態は、磁性キューブとともに、タンパク質のようなペプチドを生み出す物質を供給することを伴う。
これは、たとえば乾燥圧縮されタンパク質を含むタブレット状の製剤中にキューブを埋め込むことによって成し遂げることができる。または、別の構成では、粉末状のタンパク質とキューブの両方をゼラチンカプセルの内部に入れることによって、成し遂げることもできる。したがって、肥満症用の供給装置が形成されてもよい。ここで説明した方法によって、たとえば食後の各服用とともに、約2〜3gのタンパク質を供給してもよい。標準体重の人の典型的な食事では1食あたり15g(1日あたり60g)のタンパク質を摂取する必要があることから考えると、幽門括約筋が適切に閉じることを感知したり引き起こしたりするために、2〜3gのタンパク質量は胃にとって十分である。
上述の態様や他の態様、本発明の特徴や利点を、添付の図面を参照して、それらの例示的な実施形態を詳細に説明することによってさらに明らかにする。
(例示的な実施形態の説明)
上述のとおり、本肥満症用の治療手順および肥満症用の供給装置は、磁性部材が早まって幽門を通過してしまうのを防止するように構成されている。幽門の通過防止には、所定量のタンパク質または類似物質を必要とする手順が含まれる。それによって幽門括約筋が閉じる。または、幽門の通過防止には、肥満症用の供給装置が含まれていてもよい。その装置は、磁性部材に所定量のタンパク質または類似物質を一体化させる。すぐ後で説明するように、肥満症用の供給装置は、摂取可能な様々な形状のうちのいずれを含んでいてもよい。
上述のとおり、本肥満症用の治療手順および肥満症用の供給装置は、磁性部材が早まって幽門を通過してしまうのを防止するように構成されている。幽門の通過防止には、所定量のタンパク質または類似物質を必要とする手順が含まれる。それによって幽門括約筋が閉じる。または、幽門の通過防止には、肥満症用の供給装置が含まれていてもよい。その装置は、磁性部材に所定量のタンパク質または類似物質を一体化させる。すぐ後で説明するように、肥満症用の供給装置は、摂取可能な様々な形状のうちのいずれを含んでいてもよい。
ある例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は球状である。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の複数に分極した磁石(multiple−poled magnet)は、4つの極で構成される。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の複数に分極した磁石は、6つの極で構成される。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の複数に分極した磁石は、8つの極で構成される。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の保持構造はキューブ状である。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の保持構造は球状である。
他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の保持構造は錠剤状であって、6つの極を有する磁石を包む、キューブ状の保持構造を封入する。
異なる供給機構もまた考慮される。たとえば、他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、内視鏡のような器具(endoscopic scope)を用いて患者に投与される。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、内視鏡のような器具を用いて患者から回収される。
また、肥満症用の供給装置は、任意の数の材料を含んでいてもよい。たとえば、他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置の一部には、発泡したポリマー材料が含まれる。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、発泡したポリオレフィン材料からできている。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、発泡したポリプロイブリン(polyproyburine)材料からできている。
他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、全体の密度が1.0未満である。他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、全体の比重が1.0より大きい。
他の例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、保護剤で覆われている。たとえば、ある例示的な実施形態では、肥満症用の供給装置は、タンパク質/ペプチドの外殻で覆われることにより、肥満症用の供給装置を体液から保護し、また幽門括約筋の閉鎖を促進する。
ペプシンは、フェニルアラニンやチロシンなどの芳香族アミノ酸のカルボキシル側において、タンパク質結合を切断するのに最も有効である。ペプシンは、以下のアミノ酸結合を切断する場合に最も活性が高い:Phe1−/−Val、Gln4−/−His、Glu13−/−Ala、Ala14−/Leu、Leu15−/−Tyr、Tyr16−/−Leu、Gly23−/−Phe、Phe24−/−Phe。しかし、多くのペプチドまたはポリペプチドは、理論的にはタンパク質に置き換えを考えることが可能である。したがって、本明細書中の「タンパク質/ペプチド」という用語は、タンパク質または任意の適切なペプチドもしくはポリペプチドであって、ペプシンの作用を受けることができるもの、あるいはこれら3つを任意に組み合わせたものをあらわす。
DNAにコードされた「標準的な」アミノ酸(L型の立体配置をもつもの)は21個ある。しかし、天然に存在するアミノ酸は500以上ある。21番目のアミノ酸はつい最近発見されたばかりであるので、多くの情報源ではいまだに、アミノ酸は20個しかないと示されている。ペプチドは、ペプチド結合を介して互いに鎖でつながれた2つ以上のアミノ酸から構成されている。ポリペプチドは、10〜50個のアミノ酸から構成される。タンパク質は、50個以上のアミノ酸を含む。ポリペプチドとタンパク質の境界はかなり恣意的である。したがって、本明細書に記載する本発明の範囲では、いずれか一方に制限することは意図しない。
また、「固形の経口投薬ユニット(solid oral dosage unit)」という用語は、タブレットを含む、経口投与に適した様々な形状の、固形でピルのような組成物の類全体のことを広く指し示す。しかし、本明細書で使用される「固形の経口投薬ユニット」という用語は、特にカプセルおよびカプレットのことをいう。カプセルは、製剤を含む魚雷型でゼラチン製の運搬手段であってもよい。カプレットは、カプセルの形状に押し固められた製剤(コーティングはされていてもよいしされていなくてもよい)を含む、固体のタブレットであってもよい。
タンパク質/ペプチドをキューブに添えることができるような方法がいくつかある(やはり、ここで使用する「キューブ」という用語は、磁性を有するエレメントや担体のことをいう)。しかし、摂取される際に担体の形状を制限する場合はない(つまり、「キューブ」は、立方体状や球状などであってもよい))。それらの方法には、(1)1つ以上のキューブを含む固形の経口投薬ユニットのそれぞれに、タンパク質/ペプチド製剤も組み込む方法(以下「自動添加タンパク質/ペプチド」という)、(2)キューブを含む固形の経口投薬ユニットを、タンパク質/ペプチド製剤が組み込まれている部分とは区別し、分離する方法(以下「専用タンパク質/ペプチド」という)、および(3)それら2つの技術を組み合わせたもの、がある。
(自動的に添加されるタンパク質/ペプチド)
キューブが摂取されたときにはいつでもタンパク質/ペプチドが投与されるようにする方法の1つは、1つ以上のキューブを含む固形の経口投薬ユニットのそれぞれに、タンパク質/ペプチド製剤を含めることである。ゼラチンカプセルを使用すれば、そのような方法には、タンパク質/ペプチド製剤に対して特別な機械的特性を付与することは何も必要ではない。たとえば、ミセル状のカゼイン(タンパク質を変性させない特別な工程によって生産された乳タンパク質)などの圧縮された純粉末は、カプセル内部の空いた空間を容易に埋めることができる。
キューブが摂取されたときにはいつでもタンパク質/ペプチドが投与されるようにする方法の1つは、1つ以上のキューブを含む固形の経口投薬ユニットのそれぞれに、タンパク質/ペプチド製剤を含めることである。ゼラチンカプセルを使用すれば、そのような方法には、タンパク質/ペプチド製剤に対して特別な機械的特性を付与することは何も必要ではない。たとえば、ミセル状のカゼイン(タンパク質を変性させない特別な工程によって生産された乳タンパク質)などの圧縮された純粉末は、カプセル内部の空いた空間を容易に埋めることができる。
図9および図10について述べる。これらの図は、カプセルとカプレットの両方で実行される、タンパク質/ペプチドを自動的に添加する技術を表現している。図9に図示した例示的な実施形態では、通常10として示され、2つのキューブを含む、単一で大きさが000(size−000)のカプセル(ゼラチンカプセル)は、ミセル状のカゼインなどの250mgのタンパク質粉末も含むことができる。これらのカプセルを8錠、食事とともに飲み込めば、2gのタンパク質を胃に供給することができる。
図10に示す例示的な実施形態では、断面図は、キューブを含有するカプレット12を示す。利用可能な空間をすべて十分に利用することと組み合わせて、錠剤化工程によって実現可能な、高い圧縮密度によって、1カプレットあたり375mgものミセル状のカゼインなどのタンパク質を含有させることが可能になる。16個のキューブ14と一緒に8個のカプレット12を飲み込めば、3gのタンパク質を供給することができる。
図9および図10から容易に分かるように、タンパク質/ペプチドを固形の経口投薬ユニットのそれぞれに添加することによって、キューブ14が供給される際に、同時にタンパク質も胃に導入することが自動的に確保できる。患者が必要以上に努力をする必要はない。図10に示すタイプのカプレット12を8錠、食後に飲み込めば、最高で3gのタンパク質/ペプチドを供給することができる。
ゼラチンカプセルを詰めるための例示的な工程を、以下において説明する。ゼラチンカプセルは、本体とキャップを含む2つの部品を組み立てたものである。キューブやタンパク質/ペプチドという別の層がカプセル本体の中に調剤され、そのあと上からキャップがされてもよい。または、流動性がある粉末状または粒錠の製品のかわりに、タブレット錠の母材をキューブとともにカプセル本体中に配置してもよい。
錠剤化を行うためには、含有物を圧縮することによって、固形のタブレットまたはカプレットを作る必要がある。錠剤化は、湿式造粒法、乾式造粒法、および直接圧縮法などの工程により実現することができる。医薬品有効成分(API)自体が、取り扱いやタブレット中に圧縮するために必要となる所望の物理的特性のすべてを有することは、仮にあるとしてもまれである。そのため、添加剤が錠剤化製剤に添加される。API以外の添加剤は、製剤中に含まれることにより、製造工程に役立つ物質である。または、添加剤は、かさ増しをしたり、保護をしたり、支持をしたり、安定性や生体利用効率や患者の受容性を強化したり、製品の識別を手助けしたり、または保管中や使用中に薬物送達システム全体の安全性や有効性に貢献するその他のあらゆる特性を強化するために、製剤中に含められる。添加剤を用いることによって、APIが必然的に希釈される。しかし、多くの薬剤にとって、APIの投与はマイクログラムの単位で測定されるため、APIが希釈されることは望ましい。それは、希釈によって実用的な比率にまでタブレットのかさが増大するからである。しかし、本発明のある実施形態では、タンパク質/ペプチドが最高濃度であることが望ましい。したがって、自動添加カプレット中の添加剤の割合は、最小限度に抑えられてもよい。タンパク質/ペプチドは添加剤によって必然的に希釈されてしまうが、錠剤化工程中の圧縮によって実現される高密度によって、この希釈効果をある程度埋め合わせることができる。つまり、タンパク質/ペプチドの比較的高い容積当たりの生産量が実現できる。
(専用のタンパク質/ペプチド)
キューブが取り込まれたときにはいつでもタンパク質/ペプチドが胃の中に存在するようにするための別の方法は、タンパク質/ペプチド製剤を含有するか、または完全にタンパク質/ペプチド製剤から作られた特殊な専用の固形の経口投薬ユニットを設けることである。それらの経口投薬ユニットは、キューブを含む経口投薬ユニットとは異なり、またこれらとは区別される。2つの異なるタイプの固形の経口投薬ユニットは、食後に1回で飲み込まれる。
キューブが取り込まれたときにはいつでもタンパク質/ペプチドが胃の中に存在するようにするための別の方法は、タンパク質/ペプチド製剤を含有するか、または完全にタンパク質/ペプチド製剤から作られた特殊な専用の固形の経口投薬ユニットを設けることである。それらの経口投薬ユニットは、キューブを含む経口投薬ユニットとは異なり、またこれらとは区別される。2つの異なるタイプの固形の経口投薬ユニットは、食後に1回で飲み込まれる。
患者の多くが食事指導をあまり順守していないという現実を考えると、双方のタイプの固形の経口投薬ユニットがホイルを用いたブリスター包装などの特殊な包装中にまとめられたときに、この方法は最も有効に機能する。そのような包装により、所定の方法で食事ごとに簡便に投与することが可能となる。また、双方のタイプの固形の経口投薬ユニットを適切な割合で同時に供給することを確保することもできる。たとえば、12個の固形の経口投薬ユニットが入った1つのブリスター包装には、キューブ(図示せず)と、タンパク質/ペプチドから作られた製剤から構成される4つのカプレットのみを含む、8つのゼラチンカプセルを含めることができる(図11参照。図11は、カゼイン/添加剤製剤のみから構成される単一で専用のカプレット16を示す。カプレット16は、750mgのミセル状のカゼインを供給することができる。4つのカプレット16で、3gのタンパク質を供給することができる。断面図は示さないが、図10に示すような、錠剤化工程によって作られたキューブを含有するカプレットは、図11のカプレット16と同一のカプレットを表していてもよい)。この例では、各ブリスター包装は、たとえば16個のキューブおよび最大約3gのタンパク質/ペプチドを供給することができる。患者は、12個の固形の経口投薬ユニットを含むブリスター包装1つをまるごと食後に摂取することさえ覚えておけばよい。
または、専用タンパク質/ペプチドおよび自動添加タンパク質/ペプチドを組み合わせた方法を使用することもできる。たとえば、ブリスター包装10ピースを、8個の自動添加できキューブを含有するカプセル10またはカプレット12(図9、図10、図11を参照)から構成することができる。これらのカプセル10またはカプレット12には、それぞれ250〜375mgのタンパク質/ペプチドが含まれる。同様に、ブリスター包装10ピースは、2つの専用タンパク質/ペプチドのカプレット16(図11)から構成することができる。カプレット16には、それぞれ750mgのタンパク質/ペプチドが含まれる。10ピースのブリスター包装あたり、合計4.5gものタンパク質/ペプチドを供給することができる。
(製剤)
錠剤化およびカプセル製剤に使用されるタンパク質/ペプチドの供給源はいくつであってもよい。ミセル状のカゼインと大豆のタンパク質分離物が好例である。いずれのタンパク質も変性していないため、胃のペプシンがそれらのタンパク質を分解するには、最大限に時間がかかってしまう。カゼインには、水溶液の状態で接着剤として機能することによって、磁性キューブを高い圧縮圧にさらすことなく、カプセルの複数の組み立て部品をくっつけることができるという利点がある。カゼインの短所は、牛乳アレルギーを有する患者には禁忌であるという点である。
錠剤化およびカプセル製剤に使用されるタンパク質/ペプチドの供給源はいくつであってもよい。ミセル状のカゼインと大豆のタンパク質分離物が好例である。いずれのタンパク質も変性していないため、胃のペプシンがそれらのタンパク質を分解するには、最大限に時間がかかってしまう。カゼインには、水溶液の状態で接着剤として機能することによって、磁性キューブを高い圧縮圧にさらすことなく、カプセルの複数の組み立て部品をくっつけることができるという利点がある。カゼインの短所は、牛乳アレルギーを有する患者には禁忌であるという点である。
直接圧縮法に適したタンパク質/ペプチド錠剤化製剤に対する、ある例示的な実施形態は以下のとおりである。
わずか25N/c−mm(円周ミリメートル(circular millimeter)あたりのニュートン、32MPaおよび4600psiに相当)の錠剤化圧を加えてあるだけなのに、上述の直接圧縮法による錠剤化製剤は、良好な強度を有し、胃の中で非常に速く崩れる。
カゼインから作られる接着剤を用いてカプレットの複数の組み立て部品をくっつけることに関して、32MPaという錠剤化圧は、磁性キューブの典型的な10MPaという粉砕力を超える。「円周ミリメートル」は、簡単にはミリメートル単位の直径を2乗したもののことである。円周ミリメートルは、実に便利な面積の単位である。それは、真の面積を計算する(直径の1/2を2乗し、πをかける)という複雑なことをしなくてよいからである。mm2で表された任意の面積は、c−mmで表された値よりも常に27.324%大きい。N/c−mmで表された任意の圧力は、c−mmの値に1.27324をかけることによって、メガパスカル(MPa)へと変換することができる。
上記の表1に示すように、クエン酸(C6H8O7)および重炭酸ナトリウム(NaHCO3)は、二重(binary)錠剤分解物質として機能する。1モルのクエン酸と3モルの重炭酸ナトリウムは、結合して1モルのクエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7)、3モルの水(H2O)、および3モルの二酸化炭素(CO2)を生じる。化学量論でいう重炭酸ナトリウム:クエン酸のこの3:1のモル比は、1.312:1という質量比に相当する。表1の例における重炭酸ナトリウム:クエン酸の質量比は、2.62:1である。この例では、重炭酸ナトリウムが2倍多い。この比によって、クロスカルメロースナトリウムと相まって、表1の実施形態は、軽食後の人工胃液中で(37℃でpHが3.0の塩酸)、優れた粉末化特性を示す。本開示では、通常より多く加えられた重炭酸ナトリウムが胃の中で塩酸と反応し、また十分に重炭酸ナトリウムが利用できるため、クエン酸との反応が確実に行えるようになったためであると確信している。
重炭酸ナトリウム/クエン酸の二重錠剤分解物質は、表1に示すように二重機能を有する。また、二重錠剤分解物質は、二重補助剤でもある。この場合、実際の補助剤は、クエン酸ナトリウムの副産物である。クエン酸ナトリウムは、過食によって調子が悪くなった胃の調子を緩和するために使用されてもよい。クエン酸ナトリウムは、緩衝剤(制酸剤)でもある。調子が悪くなった胃を落ち着かせるという能力は、本発明のある実施形態では好都合である。例示的な実施形態では、上述のように表1に系統立てて説明され、図10に示したタイプのカプレット12(直径10.0mm×長さ26.6mm)を食後に8個投与すれば、最大150mgのクエン酸ナトリウムを供給することができる。考え得る中で最も多い、24個のそれらのカプレットを食後に投与すれば、最大で450mgのクエン酸ナトリウムを供給することができる。したがって、本発明によって供給できるクエン酸ナトリウムの量によって、過食によって調子が悪くなった胃を、軽度から中程度和らげることができる。
補助剤は、APIの作用を促進または改善する含有物である。上述のように、クエン酸ナトリウムを胃に導入するのには、2つの典型的な方法がある。つまり、胃の中で作ることができる方法と、胃まで直接供給することができる方法である。
キューブを含有するゼラチンカプセルに対する別の好適な実施形態は、利用できる空いた空間を、ミセル状のカゼインまたは大豆のタンパク質分離物などの純粋な粒状または粉末状のタンパク質で埋めるものである。カプレットをBASF社のコリコート(Kollicoat)製品などの被覆剤で覆うことによって、カプレットを飲み込んだり、カプレットが食道中で崩れてしまうのを防止する手助けをすることもできる。
(例示的な肥満症用カプレット磁石構造物)
多くの代替構造によって、肥満症用のカプレットを利用する本発明の実施形態を達成してもよい。以下は単に典型例と見なされるべきであり、決して代替構造を制限するものではない。
多くの代替構造によって、肥満症用のカプレットを利用する本発明の実施形態を達成してもよい。以下は単に典型例と見なされるべきであり、決して代替構造を制限するものではない。
10個の相互に関連する因子が、肥満症用のキューブの内部に含まれる磁石の設計に影響を及ぼす。つまり、質量、磁性強度、耐腐食性、毒性、コスト、製造の容易さ、磁化の容易さ、外側被覆をするときの扱いやすさ、外側被覆時の温度に対する耐性、患者に対して外部から減磁(消磁)を行うことのできる能力、である。
(材料:アルニコと消磁のしやすさ)
ここで、次の表2を参照する。第1の材料である鋳造アルニコ5(cast alnico 5)は、良好な磁性強度を有するアルニコ系(series)であって(列A)、依然として容易に消磁する。つまり、鋳造アルニコ5は、消磁に対する耐性が低い(列G)。
ここで、次の表2を参照する。第1の材料である鋳造アルニコ5(cast alnico 5)は、良好な磁性強度を有するアルニコ系(series)であって(列A)、依然として容易に消磁する。つまり、鋳造アルニコ5は、消磁に対する耐性が低い(列G)。
表3で周りを囲んだ値について以下説明する。鋳造アルニコ5の磁性強度は5.5MGOe(「メガガウス エルステッズ」と発音する)であり、640Oe(0.64kOe)という低い消磁耐性しか有さない。この値は、鋳造アルニコ1、2、および3とあまり変わらない。しかし、急激に消磁化することに対する抵抗は、それらの等級ではアルニコ5よりも強化されている。アルニコ5DGと5−7は、ある特定のメーカーが独占所有権を有する等級である。したがって、次に汎用できる等級は、アルニコ6である。アルニコ6は、著しく強力な固有の飽和保磁力を有する。
消磁耐性の低い材料が望ましい。それは、患者が合併症を発症してしまってはいるがまだ歩行可能な場合、患者は特注の非常に強力な消磁(減磁)装置を装備する施設に行きさえすればよいからである。その施設では、患者は消磁をするために直径15インチの電気コイルに向かって立つことがあり得る。まさに、患者たちは1/2秒持続する振動を胃の中に感じるが、たったそれだけである。医師は患者に「自宅へ帰って、便意を催したときにはいつでもトイレに座ってください」と言う。
患者の体内にある消磁キューブに関する課題は、十分に強力な消磁磁場(degaussing field)を長い距離を越えて極端に肥満な者の体内に投射することである。大きいことに加えて、病的に肥満な者は特有の体型をしていることがある(全体の形状および内臓器官の配置)。それらの者の胃の器官(本当の「胃」の器官)は、多くの人々のように、腹部の左前側付近に位置することがありうる。または、胃が膨張し、胃の大部分が脊柱の方に位置することがありうる。したがって、(急速に減衰する正弦波の)「共鳴(ringing)」波形である1000Oeの磁界強度を使用することによって、コイルから38cm離れた磁場を投射してもよい。それによってキューブがどこにあっても患者を横切ってキューブを消磁することができる。
別の実施形態は、合併症が進行して締まった場合に、意識下鎮静法のもとでキューブを取り除くための内視鏡手術を考慮している。
(分裂型カプレットおよび磁石の質量制限:体積)
図10が示すのは、磁石の体積および質量を制約する根本的な物理的制約、つまり、容易に飲み込めるようなカプレットの最大直径である。一般に売られているカプセルおよびカプレットの直径は、9.5mmを超えない。この直径では断面積が70.9mm2である。丸くなく、「2つのD」の形状という特徴を有する成形されたカプレットでさえ、断面積が70.9mm2を超えることはない。この断面積をたびたび目にするように、この面積は、一般人が栄養補助食品や市販薬や処方薬を容易に飲み込めるようにするために、製薬業界によって上限値として選択されたようである。
図10が示すのは、磁石の体積および質量を制約する根本的な物理的制約、つまり、容易に飲み込めるようなカプレットの最大直径である。一般に売られているカプセルおよびカプレットの直径は、9.5mmを超えない。この直径では断面積が70.9mm2である。丸くなく、「2つのD」の形状という特徴を有する成形されたカプレットでさえ、断面積が70.9mm2を超えることはない。この断面積をたびたび目にするように、この面積は、一般人が栄養補助食品や市販薬や処方薬を容易に飲み込めるようにするために、製薬業界によって上限値として選択されたようである。
例示的な実施形態では、本発明の肥満症用カプレットは、直径9.5mm以下である。注目すべきは、サイズが「000」の空のゼラチンカプセル(栄養補助食品の分野で使用される)の直径が、9.97mmであることである。他の例示的な実施形態では、肥満症用のカプレットの直径は、約10.0mm(断面積は78.5mm2)またはそれ未満である。
図10で注目すべきは、キューブ14のうちの1つがカプレット12から飛び出しており、キューブ14はカプレット12に開口部18を残し、開口部18においてキューブ14がカプレット12の表面とぴったり重なっていることである。典型的なキューブ14の対角線方向の寸法は、9.5mmである。実際には、キューブの各へりにある面20の半径が4.75mm(9.5mmの1/2)であることにより、カプレットの外面形状と完全に一致してもよい。
キューブ14は形状と体積を妥協している。つまり、9.5mmの切断(truncation)で取り除かれるキューブの体積を大きくするほど、それに比例してサイズを大きくすることができる。その場合には、キューブ14はキューブというよりもむしろ球のように見えるかもしれない。しかし、そのような形状を有する同じ多面体同士がぴったりくっついたキューブの凝集体は、キューブ間により大きな液体の間隙を有する。そのため、患者がさらに容易にミルクセーキのような高カロリーな流動食とともに処方薬を飲み込むことができる。例示的な実施形態では、キューブ14のサイズは面と面との距離(across the faces)が8.4mmである。半径を1mmずらして9.5mmの球の半径を切断した場合、体積は467mm3となる。
(発泡状の中核部および磁石の質量限界:密度)
図20は、圧入(pressed−in)ボタン磁石24と固形の外側被覆された外殻(shell)を備えた発泡状の中核部22を示す。例示的な実施形態では、キューブ全体の体積は約467mm3である。例示的な実施形態では、この体積は、磁石を備えたキューブの大きさに関してのほぼ上限値である。つまり、磁石を備えたキューブ全体は、それほど密度を高くすることができないため、患者はどっしりとした重さを胃に感じることになる。例示的な実施形態では、比重1.25以下というキューブの平均密度が提供される。体積が467mm3の場合、これは584mg以下というキューブの質量にあたる。
図20は、圧入(pressed−in)ボタン磁石24と固形の外側被覆された外殻(shell)を備えた発泡状の中核部22を示す。例示的な実施形態では、キューブ全体の体積は約467mm3である。例示的な実施形態では、この体積は、磁石を備えたキューブの大きさに関してのほぼ上限値である。つまり、磁石を備えたキューブ全体は、それほど密度を高くすることができないため、患者はどっしりとした重さを胃に感じることになる。例示的な実施形態では、比重1.25以下というキューブの平均密度が提供される。体積が467mm3の場合、これは584mg以下というキューブの質量にあたる。
例示的な設計により解決できた課題の中には、中核部に発泡状の樹脂を使用したことが含まれる。これによって、磁石材料の密度が7.2〜8.2の範囲にあって非常に高い場合に、キューブ中の磁石を適正な体積にすることが実現できる。また、これによってほとんどの樹脂の密度が約0.9〜0.95の範囲であるという問題も克服した(キューブ内に磁石材料が全く使用されていない場合でも、樹脂製のキューブはぎりぎり浮かび上がる程度である)。そのような密度の高い樹脂を成形することによって、磁石の体積が小さい場合でさえキューブを大幅に重くし、キューブ全体の比重を1.25より大きくすることができる。
しかし、実際に発泡状の樹脂を中核部に使用すると、コルクのような浮力作用を示す。これは密度の高い磁石の負の浮力を埋め合わせる手助けをする。そのため、図20の中核部22は圧縮されたポップコーンのように見える。例示的な実施形態では、質量が50%減少した発泡状の中核部が提供される。これにより、磁石の質量の目標値を約400mg以下に抑えることができる。
以下において説明する実施形態では、400mg以下の磁石が組み立てられている。そのような磁石は、製造や外側被覆が容易であり、良好な磁力を有する。
(形状:ジャック)
図5および図6は、ジャック(jack)26の立体配置を示す。各キューブの内側に複数の磁石を必要とする特定の実施形態は、組み立てるという観点からすると欠点を有する。つまり、そのような磁石を射出成形機中にある小さなキューブ状の空洞のそれぞれに自動的に供給するのは難しい可能性がある。例示的な実施形態では、そのようなジャック26はアルニコおよびサマリウム−コバルトを含んでいてもよい(その場合は別の材料が検討されるが)。図6のジャックは、6つの極28を有する一体成形型の「ジャック」形状磁石を示す。図13は、本設計をした場合の磁場の例示的な配向を示す。例示的な実施形態では、図6のジャックの設計は、質量が約400mgかそれ未満となるように形が決められている。
図5および図6は、ジャック(jack)26の立体配置を示す。各キューブの内側に複数の磁石を必要とする特定の実施形態は、組み立てるという観点からすると欠点を有する。つまり、そのような磁石を射出成形機中にある小さなキューブ状の空洞のそれぞれに自動的に供給するのは難しい可能性がある。例示的な実施形態では、そのようなジャック26はアルニコおよびサマリウム−コバルトを含んでいてもよい(その場合は別の材料が検討されるが)。図6のジャックは、6つの極28を有する一体成形型の「ジャック」形状磁石を示す。図13は、本設計をした場合の磁場の例示的な配向を示す。例示的な実施形態では、図6のジャックの設計は、質量が約400mgかそれ未満となるように形が決められている。
(ジャックの磁化:鋳造版)
磁場の観点から再び図13を参照する。図13では、120°の極性で星形に立体配置された3つの脚部30が見える。脚部30は、磁場の軸からそれぞれ45°傾いている。(磁石は2つの極を有し、常に磁場に沿って並ぶものでなければならないという仮定の下では)世間一般の見解からするとこの設計上の選択を拒むかもしれない。しかし、発明者によって、このような設計は容易に磁化することができるということが発見された。発明者は、ソレノイドの金属核がソレノイドコイルの磁場を集中させるのと同様にして、材料本来の誘電率が磁場を集中させると確信している(脚部30の付け根方向を向く図13の矢印32で示す)。
磁場の観点から再び図13を参照する。図13では、120°の極性で星形に立体配置された3つの脚部30が見える。脚部30は、磁場の軸からそれぞれ45°傾いている。(磁石は2つの極を有し、常に磁場に沿って並ぶものでなければならないという仮定の下では)世間一般の見解からするとこの設計上の選択を拒むかもしれない。しかし、発明者によって、このような設計は容易に磁化することができるということが発見された。発明者は、ソレノイドの金属核がソレノイドコイルの磁場を集中させるのと同様にして、材料本来の誘電率が磁場を集中させると確信している(脚部30の付け根方向を向く図13の矢印32で示す)。
例示的な実施形態では、磁化したジャックはサマリウム−コバルトのジャックである。本発明の発明者は、約17/19の飽和状態(17/19ths saturation)が得られうることを発見した。たとえば、ジャックの性能によって半定量的に測定すると、17個のペーパークリップの鎖を支持できることが明らかとなった(一方、完全に磁場の方を向いているときに構成部品が磁化された場合、19個のペーパークリップの鎖が支持される)。
(キューブ中の鋳造ジャック)
図5は、キューブ14に収まったジャック26を示す。3つのN極34(図12参照)は、それらに共通する単一の隅部36を有するキューブをもたらす。例示的な実施形態では、ジャックは樹脂によって胃の環境から完全に隔離されていてもよい。
図5は、キューブ14に収まったジャック26を示す。3つのN極34(図12参照)は、それらに共通する単一の隅部36を有するキューブをもたらす。例示的な実施形態では、ジャックは樹脂によって胃の環境から完全に隔離されていてもよい。
(ジャックの磁化:複数の部品を前もって磁化)
鋳造ジャックにかえて、ジャックは5つの別々の断片を結合することにより組み立ててもよい。接着剤やすずのはんだなどを用いて断片を接着してもよい。
鋳造ジャックにかえて、ジャックは5つの別々の断片を結合することにより組み立ててもよい。接着剤やすずのはんだなどを用いて断片を接着してもよい。
図12は、前もって磁化された5つの部品から構成されるジャックの例示的な磁気極性を示す。垂直部38は、単一の棒磁石である。4つのアーム40は、それぞれ個々の磁石である。ジャックの組立品は、1)前もって磁化された棒磁石を用いる、2)磁化されていない部品を用いて、完成した組立品を事後的に磁場にさらす、という2つの異なる方法のいずれかを用いて組み立てられてもよい。単一で垂直の磁極片は、中央部を横切る4つの別の磁石を有しても、磁性強度の低下を被らなかった。予期しなかった結果は、2つの部品から構成される軸のいずれもが、1つの部品から構成される個々の棒磁石の磁気性能を有したことである。これは、中央部にあり対向するN極およびS極が、裂け目(interstitial)において非常に効率的に磁気的に結合するからである。
(形状:斜め方向)
磁性モデルに進む前に、その他の極の配向性の概念を考える。図8および14は、別の例示的な磁石42の立体配置を示す。図示された例示的な磁石42は、横断面が1.65mmであるが、図14に示すようにそれ以外の大きさであることもあり得る。また、ネオジムの場合は質量が404mgであることもあり得る(既に述べたように、特定の大きさや質量はすべて単なる例示である)。他の磁石の立体配置と同様に、それらの極が適切に配置されることによって、3つの極が隅部を共有することもあり得る。
磁性モデルに進む前に、その他の極の配向性の概念を考える。図8および14は、別の例示的な磁石42の立体配置を示す。図示された例示的な磁石42は、横断面が1.65mmであるが、図14に示すようにそれ以外の大きさであることもあり得る。また、ネオジムの場合は質量が404mgであることもあり得る(既に述べたように、特定の大きさや質量はすべて単なる例示である)。他の磁石の立体配置と同様に、それらの極が適切に配置されることによって、3つの極が隅部を共有することもあり得る。
(形状:ボタン磁石)
別の例示的な実施形態には、6つのボタン磁石24を備えたキューブ14が含まれる(図1〜4および図20参照)。ボタン磁石24は、キューブ14の表面と同一平面となるように配置されている。ボタン磁石24は、凹部(mold)の内部表面に取り付けられている。図1〜4を参照する。これらの図は、様々なボタン磁石の立体配置を示している。その結果もたらされるキューブには、外側被覆がされてもよい。たとえば、比重が8.3の材料から作られた直径4.0mm×0.65の6つのボタンは、407mgの質量である。外側被覆された後に磁石を表面から少なくとも0.4mm下に配置し続けるために、磁石は最終的なピーク表面(final peak surface)の1.0mm下でなければならない。「ボタン」という用語はボタンの形状を制限するように解釈されるべきではないという点にも注目すべきである。たとえば図7の長方形状のボタン24を含むいかなる使いやすい形状も、実際には考慮される。
別の例示的な実施形態には、6つのボタン磁石24を備えたキューブ14が含まれる(図1〜4および図20参照)。ボタン磁石24は、キューブ14の表面と同一平面となるように配置されている。ボタン磁石24は、凹部(mold)の内部表面に取り付けられている。図1〜4を参照する。これらの図は、様々なボタン磁石の立体配置を示している。その結果もたらされるキューブには、外側被覆がされてもよい。たとえば、比重が8.3の材料から作られた直径4.0mm×0.65の6つのボタンは、407mgの質量である。外側被覆された後に磁石を表面から少なくとも0.4mm下に配置し続けるために、磁石は最終的なピーク表面(final peak surface)の1.0mm下でなければならない。「ボタン」という用語はボタンの形状を制限するように解釈されるべきではないという点にも注目すべきである。たとえば図7の長方形状のボタン24を含むいかなる使いやすい形状も、実際には考慮される。
単純な鋳型を用いると、磁石を扱うために必要な自動化は容易である。必要となるのは、単一で高速で連続的な動作をし(増加しない(non−incremental))、たとえば1秒あたり10個の発泡状のキューブを操作することができる、磁石挿入用のラインである。次に、磁石が挿入された発泡状の中核部は、別の鋳型に戻り、外側被覆された透明の(clear)外殻を受け取る。
(磁性強度の設定)
他の例示的な実施形態では、(離れたキューブの2つの極間の空間によって規定される)間隙(ギャップ)は、離れたキューブ間の引力の強さを変化させるように設定されてもよい。図15を参照する。図15は、明記した仮定の下での間隙の距離と磁力との関係を示している。
他の例示的な実施形態では、(離れたキューブの2つの極間の空間によって規定される)間隙(ギャップ)は、離れたキューブ間の引力の強さを変化させるように設定されてもよい。図15を参照する。図15は、明記した仮定の下での間隙の距離と磁力との関係を示している。
ボタン磁石の概念に関して、任意の質量を有する磁石の間の所定の空隙に対する引力を設定する際に考慮すべきことには、アスペクト比、つまり磁石の長さを直径で割った比の値を評価することが含まれる。一般的に、長細い磁石はより距離(空隙)が大きくても良好な引力を示すが、空隙がより小さい場合には、同じ質量でさらに直径が大きいが長さは短い磁石ほど効果的ではないと言えそうである。
例示的な実施形態では、様々な長さと直径の比がテストされた。間隙が0.55mmの場合に、磁石内部で最大の引力を生み出すアスペクト比を見つけるために、それらはすべて体積を8.917mm3とした。間隙が0.55mmであるという理論的根拠があるので、わずか0.25mm厚の透明の外殻を外側被覆することを目標とした。これによって、空隙が0.50mmであることになる。さらに例示的な実施形態では、間隙は0.55mmまで広げてもよい。そのため、「非協力的な」間隙を一緒に広げようとした(pulling)場合に、磁石は良好な引力を有する。
モデル化には、ネオジム(N3817−S)を使用した。それは、ネオジム(N3817−S)が中程度の強度を有し、汎用性のある等級のネオジム材料だからである。図16は、最も強度が強い形状は、半径3.0mm×長さ1.29mmであったということを示す。この形状の6つのボタンを有するキューブを2つ用いることにより、37℃(体温)で0.920N(3.31オンス)の引張力が得られる(図16ではこの2つのボタンしか図示していない)。
より強力な等級(たとえばN4514−M)を使用すれば、より強力な磁力を得ることができる。空隙が0.55mmのとき、体積が8.917mm3の磁石材料に対する直径と長さの比は、直径が2.90mmで長さが1.35mmであり、B/H比が1.29である。これによって、37℃では空隙が0.55mmのときに1.070N(3.85オンス力)、空隙が0.50mmのときに1.148N(4.128オンス力)の引張力(pull force)が生み出された。
N4514−Mのボタン磁石の束(batch)を製造したところ、7.25という予想外に低い比重を有することが明らかとなった。したがって、直径が2.90mmで長さが1.35mmの磁石6つでは、質量が388mgとなる。これは、上述の400mg以下という基準よりも軽いため、発泡状の樹脂にさらに余裕が生まれる。
また、図17および図19に関して、例示的な実施形態では、中核部22にあるボタンポケット44の深さを調整してもよい。そのため、ボタン磁石24は、キューブに取り付けた後(たとえば接着した後)には、キューブの表面から約0.25mm窪んでいる。
(磁石の隔離)
図18から分かるように、ヒトの胃は食間には強酸性である。有害な金属製の物体を清掃するために、反すう動物の第一胃、つまり網胃の内部に留まる磁石の組立品である牛用の磁石は、アルニコから作られ、保護被覆を必要としない。それは、アルニコが耐腐食性を有することと、第一胃つまり網胃の内部のpHが高いことによる。
図18から分かるように、ヒトの胃は食間には強酸性である。有害な金属製の物体を清掃するために、反すう動物の第一胃、つまり網胃の内部に留まる磁石の組立品である牛用の磁石は、アルニコから作られ、保護被覆を必要としない。それは、アルニコが耐腐食性を有することと、第一胃つまり網胃の内部のpHが高いことによる。
磁石、特にネオジムは、pH1の塩酸(HCl)の攻撃に完全には耐えることができない。大量の磁石が一度に胃内環境に存在する場合、それらの磁石は物的障壁によって隔離し、金属に対する過剰暴露を避けなければならない。さらに。ある種の磁石材料のある表面領域は、患者を傷つけることなく胃内環境に直接暴露することができる。たとえば、酸の暴露試験がアルニコ5に対して実施された。次に、酸中の微量元素が解析された。コバルトは、制限的な構成物質であることが示された。表2の列Eに見られるように、コバルトに対する限界露出は、1日あたり2mgである。アルニコを用いた場合、外側被覆の欠損部(defects)を通って、危害を加えてしまうリスクなしに最大4500平方ミリメートルの磁石材料を露出することができた。
(ネオジムおよび鉄)
ネオジムでは状況が異なる。ネオジムは、長所と短所を有する。製剤は製造業者によって異なる。しかし、本用途で想定されるネオジムの典型的な等級は、以下のとおりである。
Fe=54〜64%
Nd=33%
B=1%
Dy=0〜10%
コバルトを制限なく含む、他の材料も使用されてもよい。
ネオジムでは状況が異なる。ネオジムは、長所と短所を有する。製剤は製造業者によって異なる。しかし、本用途で想定されるネオジムの典型的な等級は、以下のとおりである。
Fe=54〜64%
Nd=33%
B=1%
Dy=0〜10%
コバルトを制限なく含む、他の材料も使用されてもよい。
(パリレンを用いた磁石の隔離)
ネオジムは塩酸中で他の磁石材料よりも素早く溶解する。そのため、「パリレンC」やそれと同種の物質が、(たとえば0.25mmの)外側被覆がなされた外殻に、予備被覆として使用されてもよい。パリレンは、高度に耐酸性で現在移植組織(人工内耳など)に使用される磁石を覆っている蒸着被覆である。長期にわたる実験により、20μm(0.8ミル)のパリレンCで被覆したサマリウム−コバルト磁石は、37℃においてpH1.0の塩酸に対し、非常に効果的で長期間の耐性を示すことが分かった。
ネオジムは塩酸中で他の磁石材料よりも素早く溶解する。そのため、「パリレンC」やそれと同種の物質が、(たとえば0.25mmの)外側被覆がなされた外殻に、予備被覆として使用されてもよい。パリレンは、高度に耐酸性で現在移植組織(人工内耳など)に使用される磁石を覆っている蒸着被覆である。長期にわたる実験により、20μm(0.8ミル)のパリレンCで被覆したサマリウム−コバルト磁石は、37℃においてpH1.0の塩酸に対し、非常に効果的で長期間の耐性を示すことが分かった。
図19は、他の例示的なキューブの中核部22を示す。ミューセル(Mucell)発泡工程が使用されて、完全にくり抜かれたキューブが作られる。そのような例示的な実施形態では、約116mgの質量を有する例示的な中核部が設けられてもよい。
(温度効果:外側被覆磁石)
外側被覆されたときに磁石に起きることによって、磁石材料の選択が左右される。問題は温度である。たとえば、図19に示す完全にくり抜かれた発泡状の中核部22に対して、中核部22中の穴は、ポケット44を有することができる。ポケット44は、磁石が中核部22に対して押しつけられた際に磁石の底の位置を規定するための環状の段差(step)46を備えている(図19参照)。さらに不必要な樹脂を除去するために、磁石の後方に横断穴(intersecting holes)を開けることもできる。
外側被覆されたときに磁石に起きることによって、磁石材料の選択が左右される。問題は温度である。たとえば、図19に示す完全にくり抜かれた発泡状の中核部22に対して、中核部22中の穴は、ポケット44を有することができる。ポケット44は、磁石が中核部22に対して押しつけられた際に磁石の底の位置を規定するための環状の段差(step)46を備えている(図19参照)。さらに不必要な樹脂を除去するために、磁石の後方に横断穴(intersecting holes)を開けることもできる。
最後に、ボタン磁石の挿入された発泡状の中核部は、たとえばわずか0.25mm厚の、薄く透明の外殻によって、外側被覆されてもよい。発泡状の中核部とはめ込まれた磁石が外側被覆されている場合、透明の樹脂は、高い溶融温度、たとえば200℃(400°F)付近の溶融温度で構成されてもよい。この樹脂は、鋳型の湯口(sprues)を流れるときに、非常に急速に冷却し、発泡状の中核部の挿入物と鋳型の空洞との間にある狭い間隙に詰め込まれる。
(温度効果:ネオジムの別の等級)
温度耐性に基づいて、たとえば、N4220−SHまたはN4514−Mと呼ばれるネオジムの耐熱性の等級のような、別の材料も選択されてもよい。それらを使用すると、磁性強度はほんの少し低下するだけであるが(表2の列A)、温度耐性を著しく上昇させることができる(列B)。外殻を成形するときには、樹脂を非常に素早く注入しなければならない点に留意する必要がある。それは、樹脂を発泡状の中核部と空洞の壁との間にある非常に狭い(たとえば0.25mmの)間隙に詰め込む際に、樹脂が極端に素早く冷却してしまうからである。
温度耐性に基づいて、たとえば、N4220−SHまたはN4514−Mと呼ばれるネオジムの耐熱性の等級のような、別の材料も選択されてもよい。それらを使用すると、磁性強度はほんの少し低下するだけであるが(表2の列A)、温度耐性を著しく上昇させることができる(列B)。外殻を成形するときには、樹脂を非常に素早く注入しなければならない点に留意する必要がある。それは、樹脂を発泡状の中核部と空洞の壁との間にある非常に狭い(たとえば0.25mmの)間隙に詰め込む際に、樹脂が極端に素早く冷却してしまうからである。
他の例示的な実施形態では、複数に分極した磁石は保護剤で覆われている。他の例示的な実施形態では、磁器が複数に分極した磁石を陶材(porcelain)によって覆うことにより、磁石を体液から保護している。
他の例示的な実施形態では、複数に分極した磁石の磁性強度は5.5〜45の範囲である。他の例示的な実施形態では、複数に分極した磁石の磁性強度は5.5である。
他の例示的な実施形態では、複数に分極した磁石は、外部から消磁される。他の例示的な実施形態では、複数に分極した磁石は、内視鏡のような器具を用いて内部から消磁される。
例示的な実施形態を示し説明を行った。しかし、本発明の精神および範囲から逸脱しなければ、それらに様々な改良を加えたり置き換えを行ったりしてもよい。したがって、本発明の説明は例示のために行ったものであり、制限を加えるために行ったものではないことは理解されるべきである。
Claims (26)
- 摂取可能な磁性を有する複数の空間充填部のそれぞれを供給するステップを含み、
空間充填部は、ヒトの患者の胃の内部で別の空間充填部と磁気的に一体となるように構成された結果、肥満症の治療効果を患者に与えることができる、結果として生じる構造を形成し、
所定量のタンパク質/ペプチドを供給するステップをさらに含み、
その供給によって、胃の幽門の閉鎖を引き起こし、それによって空間充填部を胃の中に保持し、それによって磁性を有する複数の空間充填部の磁石の組み立てを促進することを特徴とする肥満症の治療手順。 - 前記タンパク質/ペプチドは、磁性を有する前記空間充填部のうちの少なくとも1つと一体的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。
- 前記タンパク質/ペプチドは、磁性を有する前記空間充填部のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包むカプレットまたはカプセルとして構成されていることを特徴とする請求項2に記載の肥満症の治療手順。
- 前記カプレットまたはカプセルは、磁性を有する空間充填部のうちの少なくとも1つを包むことを特徴とする請求項3に記載の肥満症の治療手順。
- 前記カプレットまたはカプセルは、磁性を有する空間充填部の2つを包むことを特徴とする請求項4に記載の肥満症の治療手順。
- 前記空間充填部は、約0.5〜約2.2mLの体積を有することを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。
- 空間充填部から形成された、結果として生じる構造は、約1.0の比重を有することを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。
- 結果として生じる構造は、外部から加えられた磁場の影響を受けることができ、
所定のパターンの磁場を外部から加えることによって、患者の体内で動く構造を生じさせることを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。 - 空間充填部は、生物学的に実質的に不活性な材料から形成された外面を有することを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。
- 前記タンパク質/ペプチドは、磁性を有する複数の前記空間充填部とは別に、かつ併用して備えられていることを特徴とする請求項1に記載の肥満症の治療手順。
- 前記タンパク質/ペプチドが、カプレットまたはカプセルの形で設けられていることを特徴とする請求項10に記載の肥満症の治療手順。
- 摂取可能で磁性を有する空間充填部を備え、
空間充填部は、ヒトの患者の胃の内部で別の摂取可能で磁性を有する空間充填部と磁気的に一体となるように構成された結果、肥満症の治療効果を患者に与えることができる、結果として生じる構造を形成し、
空間充填部には、所定量のタンパク質/ペプチドが少なくとも部分的に設けられることによって、胃の幽門の閉鎖を引き起こし、それによって空間充填部を胃の中に保持し、それによって磁性を有する複数の空間充填部の磁石の組み立てを促進することを特徴とする肥満症用の治療装置。 - 前記タンパク質/ペプチドは、磁性を有する空間充填部のうちの少なくとも1つと一体的に設けられていることを特徴とする請求項12に記載の肥満症用の治療装置。
- 前記タンパク質/ペプチドは、磁性を有する空間充填部のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に包むカプレットまたはカプセルとして構成されていることを特徴とする請求項13に記載の肥満症用の治療装置。
- 前記カプレットまたはカプセルは、磁性を有する空間充填部のうちの少なくとも1つを包むことを特徴とする請求項14に記載の肥満症用の治療装置。
- 前記カプレットまたはカプセルは、磁性を有する空間充填部の2つを包むことを特徴とする請求項15に記載の肥満症用の治療装置。
- 摂取可能で磁性を有する空間充填部を備え、
空間充填部は、ヒトの患者の胃の内部で別の摂取可能で磁性を有する空間充填部と磁気的に一体となるように構成された結果、肥満症の治療効果を患者に与えることができる、結果として生じる構造を形成し、
空間充填部には、6つの極を有する磁性部材または組立部品が内部に設けられていることを特徴とする肥満症用の治療装置。 - 前記磁性部材は、ジャック形状の部材を含むことを特徴とする請求項17に記載の肥満症用の治療装置。
- ジャック形状の部材は、6つの外的な極とともに3つの軸を有し、
6つの外的な極のうち3つはS極であり、3つはN極であることを特徴とする請求項18に記載の肥満症用の治療装置。 - 1つの隅部または空間充填部の領域は、3つの外的なN極に近接していることを特徴とする請求項19に記載の肥満症用の治療装置。
- ジャック形状の部材は、個々に鋳造され、次に磁化されていることを特徴とする請求項18に記載の肥満症用の治療装置。
- ジャック形状の部材は、個々に結合された磁石部品を含むことを特徴とする請求項18に記載の肥満症用の治療装置。
- 6つのボタン磁石が中核部部材中に設けられることによって、空間充填部を形成していることを特徴とする請求項17に記載の肥満症用の治療装置。
- 中核部部材は、発泡状のポリマー材料を含むことを特徴とする請求項23に記載の肥満症用の治療装置。
- 発泡状のポリマー材料は、
空洞状の内部と、
磁気ボタンを所定の位置に保持するように構成されたボタンシートとを含むことを特徴とする請求項24に記載の肥満症用の治療装置。 - 取りつけられた磁気ボタンおよび中核部の表面に設けられ、外側被覆された外殻をさらに含むことを特徴とする請求項24に記載の肥満症用の治療装置。
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