JP2010525410A - 多孔質粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、バインダー樹脂および非イオン性有機ポリマー粒子を含むトナー粒子である。この粒子は多孔性を有する。

Description

本発明は、改善された特性を有する新規なトナー粒子に関し、より詳細には、高い多孔度を有するトナー粒子に関する。
従来の静電写真用トナー粉末は、加熱ロール上または押出機内で溶融ブレンドされたバインダーポリマーおよび他の成分、例えば顔料および電荷調整剤などから構成される。その結果得られた固化した配合物を、次に粉砕または微粉砕して粉末を形成する。この従来の方法には固有の幾つかの欠点がある。例えば、バインダーポリマーは、粉砕が容易であるように脆くなければならない。低分子量のポリマーバインダーでは、改善された粉砕を達成できる。しかしながら、低分子量バインダーは、幾つかの欠点、すなわち、低分子量バインダーはトナー/現像剤フレークを形成する傾向があるという欠点;低分子量バインダーは、電子写真現像剤組成物を得るためにトナー粉末と混合されるキャリヤ粒子のスカミングを促進するという欠点;低分子量バインダーの低い溶融弾性率が電子写真コピー機の熱フューザーローラーに対するトナーのオフセットを増加させるという欠点;およびバインダーポリマーのガラス転移温度(Tg)は、制御するのが困難であるという欠点を有する。さらに、ポリマーの粉砕は、広い粒子サイズ分布をもたらす。その結果、有用なトナーの収率はより低いため、製造コストはより高い。また、トナー微粒子はコピー機の現像剤ステーションに蓄積し、現像剤寿命に悪影響を及ぼす。
例えば「蒸発限定凝集(evaporative limited coalescence)(ELC)」などの化学的トナー製造法により予め形成されたポリマーからのトナーポリマー粉末の製造は、トナー粒子を製造する従来の粉砕方法と比べて、多くの利点をもたらす。この方法では、水と不混和性である溶剤中のポリマーの溶液を形成し、そうして形成された溶液を、固体コロイド安定剤を含む水性媒体中に分散させ、次いで、溶剤を除去することによって、狭いサイズ分布を有するポリマー粒子が得られる。得られた粒子を次に単離し、洗浄し、乾燥させる。
この方法の実施に際して、ポリマー粒子は、水と不混和性である溶剤に可溶性である任意のタイプのポリマーから調製される。そのため、得られる粒子のサイズおよびサイズ分布は、使用される個々のポリマー、溶剤、水不溶性固体粒子サスペンション安定剤、典型的にはシリカまたはラテックスの量およびサイズ、並びにローター−ステータータイプのコロイドミル装置、高圧ホモジナイザー、攪拌などを使用する機械的剪断により減少させる溶剤−ポリマー滴のサイズによって、予め決定および調節できる。
この種の限定凝集方法は、静電トナー粒子の製造に関する多くの米国特許文献に記載されている。なぜなら、かかる方法は、典型的には、実質的に均一なサイズ分布を有するポリマー粒子の形成をもたらすからである。トナー製造に使用される代表的な限定凝集方法は、Nairらの米国特許第4,833,060号および第4,965,131号に記載されている。
この方法は、次の工程:ポリマー材料、溶剤、並びに必要に応じて着色剤および電荷調整剤を混合して有機相を形成する工程;有機相を、粒子安定剤を含む水性相中に分散させ、混合物を均一にする工程;溶剤を蒸発させ、得られた生成物を洗浄し、乾燥させる工程を含む。
電子写真方法(EP)において、基材に適用されるトナーの量を減少させることが必要とされている。電子写真方法における多孔質トナー粒子は、画像領域内のトナー量を減少させるために懸濁される。ごくかいつまんで述べると、多孔度50%のトナー粒子は、同じ画像形成結果をもたらすのにたった半分の量であればよい。従って、高い多孔度を有するトナー粒子は、1ページ当たりのコストを低減し、また、印刷物の積み重ね高さを低くする。多孔質トナーの適用は、印刷物のコストを低減し印刷物の品質を改善する実際的な手段を与える。
米国特許第3,923,704号明細書、米国特許第4,339,237号明細書、米国特許第4,461,849号明細書、米国特許第4,489,174号明細書、欧州特許第0083188号明細書には、第1のエマルジョンを第2の水性相中で混合してポリマービーズを形成することによる多重エマルジョンの調製法が記載されている。これらの方法によると、多孔度がほとんど制御されずに大きなサイズ分布を有する多孔質ポリマー粒子が製造される。これはトナー粒子に対しては適切でない。
米国特許出願公開第2005/0026064号明細書には、多孔質トナー粒子が記載されている。しかしながら、粒子全体にわたって孔を均一に分布させて粒子サイズ分布を制御することには問題がある。
米国特許第4,833,060号明細書 米国特許第4,965,131号明細書 米国特許第3,923,704号明細書 米国特許第4,339,237号明細書 米国特許第4,461,849号明細書 米国特許第4,489,174号明細書 欧州特許第0083188号明細書 米国特許第2005/0026064号明細書
本発明の一つの目的は、高い多孔度を有するトナー粒子を提供することである。
本発明のさらなる目的は、狭いサイズ分布を有するトナー粒子を提供することである。
本発明のさらなる目的は、再現性良く、狭いサイズ分布を有する多孔質粒子を製造する簡便な方法を提供することである。
本発明は、バインダー樹脂と非イオン性有機ポリマー粒子とを含むトナー粒子である。この粒子は、多孔性を有する。
図1は、本発明に従う実施例1から得られたトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面図である。 図2は、本発明に従う実施例3から得られたトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面図である。 図3は、本発明に従う実施例5から得られたトナー粒子の走査電子顕微鏡(SEM)断面図である。
本発明の他の利点および本発明の性能とともに本発明の理解が深まるように、以下の説明では、添付の図面を参照する。
電子写真法における多孔質トナー粒子の使用は、画像領域におけるトナー量を低減する。多孔度50%のトナー粒子は、同じ画像形成結果をもたらすのにたった半分の量であればよい。従って、高い多孔度を有するトナー粒子は、1ページ当たりのコストを低減し、また、印刷物の積み重ね高さを低くする。本発明の多孔質トナー技術は、画質を向上し、カールを低減し、画像レリーフを低減し、融着エネルギーを節約し、そして典型的なEP印刷よりもむしろオフセット印刷により近い印象/外観をもたらすように、より薄い画像を与える。さらに、本発明の着色された多孔質トナーは、カラー印刷とモノクロ印刷との間のコスト差を小さくする。これらの潜在力は、EP法の用途範囲をより拡げ、EP技術のビジネス機会をより発展させることができると予測される。
多孔質ポリマービーズは、様々な用途、例えばクロマトグラフィーカラム、イオン交換および吸着樹脂、ドラッグデリバリービヒクルとして、再生医療のための骨格材料、化粧品処方物において、並びに製紙および塗料業界において使用されている。ポリマー粒子の内部に孔を生成させる方法は、ポリマー科学界で知られている。しかしながら、トナーバインダー材料に対する特異な要件、例えば好適なガラス転移、架橋密度およびレオロジー、並びに高い多孔度に起因する粒子の脆さに対する感受性などのために、化学的トナー法による多孔質トナーの製造は簡単ではない。本発明では、多孔質粒子は、懸濁法、特にELC法とともに、多重エマルジョン法を用いて製造される。
本発明の多孔質粒子は、国際純正・応用化学連合(International Union of Pure and Applied Chemistry)に従う「ミクロ(micro)」孔、「メソ(meso)」孔および「マクロ(macro)」孔を含む。ミクロ孔、メソ孔およびマクロ孔は、それぞれ、2nm,2〜50nm,および50nm超の孔に対して推奨されている分類である。多孔質粒子という用語は、本明細書では、開放または閉鎖孔および中空粒子などの全てのサイズの孔を包含するために用いる。
本発明の多孔質ビーズの製造方法は、基本的には、改良されたELC法を伴う。第1の工程は、第1の有機溶剤中に溶解されたバインダーポリマーと、第2の有機溶剤中に溶解された、孔安定剤として作用する非イオン性有機ポリマー粒子との溶液の形成を伴い、第2の有機溶剤は、バインダーポリマーに対して貧溶媒であり、第1の有機溶剤と混和性であっても混和性でなくてもよい。好ましくは、第1の有機溶剤は、第2の有機溶剤よりも揮発性が高く、より極性が高い。本発明の多孔質粒子の形成における第2の工程は、米国特許第4,883,060号、米国特許第4,965,131号、米国特許第2,934,530号、米国特許第3,615,972号、米国特許第2,932,629号および米国特許第4,314,932号明細書に記載されているELC法において、上記の溶液を、コロイド有機または無機粒子、例えばシリカ、例えばLudox(登録商標)などの水性相中に分散させることを伴う。
特に、本発明の方法の第2工程では、有機相液滴の水性懸濁液が形成され、この水性懸濁液は、限定凝集法の間に、液滴サイズを減少させ、狭サイズ分布の液滴を得るために、剪断にかけられる。水性相のpHは、コロイド安定剤としてシリカを使用する場合には、一般的に4〜7である。
本発明を実施するのに、バッチミキサー、遊星式ミキサー、単軸もしくは多軸スクリュー押出機、動的もしくは静的ミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、ソニケーター、またはこれらの組み合わせなどの、いかなるタイプの混合および剪断装置も使用できる。本発明のこの工程には、高剪断タイプの攪拌装置を利用できるが、好ましい均一化装置はマイクロフルイダイザー、例えばMicrofluidics Manufacturingにより製造されたモデル番号110Tなどである。この装置では、高剪断攪拌ゾーンにおいて有機相の液滴が水性相中に分散され、サイズが小さくなり、そしてこのゾーンを出ると、分散された有機相の粒子サイズが減少して、水性相中の均一なサイズの非常に微細な分散液滴となり、この後、非常に微細な液滴は限定された様式で凝集して、コロイドシリカ粒子により安定化された均一なサイズのより大きな液滴をもたらす。このプロセスの温度は、液滴の乳化にとって最適な粘度を達成するために調節することができる。
本発明の多孔質粒子の製造における次の工程は、均一な多孔質ポリマー粒子の懸濁液が生成するようにバインダーポリマーおよび非イオン性有機ポリマー粒子を溶解させるために使用した有機溶剤の除去を伴う。多孔性は、第1の有機溶剤が揮発して有機相中の第2の有機溶剤の濃度が高まる際に生じる。第2の有機溶剤は、ポリマーバインダーに対して貧溶媒であることによって、溶解した非イオン性有機ポリマー粒子を含む第2の有機溶剤のドメインに相分離する。第2の溶剤の除去と非イオン性有機ポリマー粒子の脱溶媒和によって、孔が残って多孔質粒子が生成する。多孔性は、通常、離散したドメインとして現れるが、使用される条件に応じて中空粒子が生じることがある。多孔質ポリマー粒子を、次に単離し、その後、真空下および/またはオーブン内で乾燥させる。必要に応じて、粒子をアルカリにより処理してシリカ安定剤を除去する。
必要に応じて、有機溶剤の除去および乾燥に先立って、バインダーポリマーに対して有機系の水混和性の非溶媒を添加することによって、上記の多孔質粒子の製造における第3工程を行ってもよい。
本発明に実施において、非イオン性の有機ポリマー粒子は、好適な孔安定化材料として意図されたものであり、かかる有機ポリマー粒子としては、バインダーポリマーに対して貧溶媒である有機溶剤中に溶解することのできる有機ポリマー粒子が挙げられる。本明細書に記載の非イオン性ポリマー粒子は、非水性溶剤、特に非極性炭化水素溶剤で安定な溶液を形成する内部架橋されたポリマーもしくは巨大分子または架橋ラテックス粒子である。安定な溶液は、相分離なしに、少なくとも15質量%の非イオン性ポリマー粒子の添加量で、非イオン性有機ポリマー粒子を溶解する非極性溶剤の能力として定義される。かかる粒子の例は米国特許第4,758,492号明細書に記載されている。孔を安定化する非イオン性有機ポリマー粒子の基本的な特性は、所望の有機溶剤、特に低誘電率の非極性溶剤への溶解性であり、ELC法に悪影響を及ぼさず、また、得られる粒子が静電写真トナーとして使用される場合に、それらの得られる粒子の融着および溶融レオロジーに全くまたはほとんど悪影響を及ぼさないというものである。孔を安定化するために使用される非イオン性有機ポリマー粒子の量は、所望の多孔度および孔のサイズ、およびバインダーポリマーに対する使用される第2の溶剤の量に依存する。好ましい非イオン性の有機ポリマー粒子は、弱酸性表面を有し、1μm未満の平均径を有するポリ(イソブチルメタクリレート−co−2−エチルヘキシルメタクリレート−co−ジビニルベンゼン)である。他の有用な非イオン性有機ポリマー粒子は、ポリ(イソブチルメタクリレート−co−4−tert−ブチルスチレン−co−ジビニルベンゼン)である。本発明において有用な同様に調製される非イオン性ポリマー粒子は、米国特許第4,758,492号に見られる。これらの非イオン性有機ポリマー粒子は、一般的に、バインダーポリマーの0.5〜20質量%の量で使用され、好ましくはバインダーポリマーの1〜15質量%の量で使用される。
必要に応じて、非イオン性有機ポリマー粒子に加えて、孔をもたらす離散ドメインを促進させるために、親油性の乳化剤を本発明の実施に使用してもよい。乳化剤は、界面自由エネルギーを低下させて、トナーの孔をもたらす相分離ドメインを安定化させることのできる界面活性化合物である。有用な乳化剤は、分散された有機相中に残って、バインダーポリマー溶液と、非イオン性有機ポリマー粒子を含む第2の溶剤との間の界面に存在し、離散孔の形成を可能にするものでなくてはならない。従って、高度に親油性の乳化剤が望ましい。本発明において有用な典型的な親油性乳化剤は、5.0よりも低いHLB値、好ましくは4.5またはそれよりも低いHLB値を有するものである。HLB値は、いわゆる親水性−親油性バランス値であり、親水性−親油性バランス値は、乳化剤の親水性または親油性の程度の目安として広く受け入れられている(Griffin, WC, Journal of the Society of Cosmetic Chemists, 5(1954): 259)。低いHLB値は親油性化合物を示し、より高い値であるほどより親水性の高い界面活性剤であることを表す。
望ましいHLB値が保たれる限り、当該技術分野で通常行われているように、2種または3種以上の適切な乳化剤を混合しても良い。本発明において、親油性乳化剤をELC法における有機相中に、バインダーポリマーの0.01質量%〜1.0質量%の量で加えても良い。本発明において有用な乳化剤の例は、SPAN(登録商標)65(HLB=2.1)、SPAN(登録商標)65(HLB=4.7)、およびSPAN(登録商標)80(HLB=4.3)である。
代わりに、ブロックおよびグラフトコポリマーなどのポリマー材料を、孔をもたらす離散ドメイン形成を安定化するのを助けるために、相容化剤として本発明の実施に使用することができる。かかるポリマーの例は、旭化成株式会社(日本国)により製造されたTuftec(登録商標)商品群である。これらとしては、Tuftec(登録商標)Pシリーズ(スチレン/(ブタジエン/ブチレン))、並びにHおよびM(スチレン/(エチレン/ブチレン))シリーズが挙げられる。他のポリマーとしては、Kraton製のKraton DおよびGシリーズが挙げられる。
上記のように、本発明は、水と不混和性である溶剤中に溶解することのできるいかなるタイプのバインダーポリマーまたはバインダー樹脂からポリマー粒子を製造するのに使用できる。ここで、バインダー自体は水に実質的に不溶性である。有用なバインダーポリマーとしては、ビニルモノマーから誘導されたポリマーおよびコポリマー、および縮合ポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。バインダーポリマーとしては、既知のバインダー樹脂を使用できる。具体的には、これらのバインダー樹脂としては、ホモポリマーおよびコポリマー、例えば、ポリエステル類;スチレン類(例えば、スチレンおよびクロロスチレン)のポリマー、モノオレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンおよびイソプレン)、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルおよび酪酸ビニル)、メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルおよびメタクリル酸ドデシル)、ビニルエーテル類(例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルおよびビニルブチルエーテル)、およびビニルケトン類(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンおよびビニルイソプロピルケトン)が挙げられる。特に望ましいバインダーポリマー/樹脂としては、ポリエステル類、スチレン/アルキルアクリレートコポリマー、スチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂が挙げられる。特に望ましいバインダーポリマー/樹脂としては、さらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン、パラフィン類およびワックス類が挙げられる。また、特に有用なものは、1または2個以上の脂肪族ジオールを有する芳香族または脂肪族ジカルボン酸のポリエステル類、例えば、イソフタル酸もしくはテレフタル酸またはフマル酸とジオール類、例えばエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、およびエチレンオキシドもしくはプロピレンオキシドのビスフェノール付加物などとのポリエステル類である。
好ましくは、バインダー樹脂の酸価(樹脂の1グラム当たりの水酸化カリウムのミリグラム数として表される)は、2〜100の範囲内である。これらの樹脂のうち、スチレン/アクリルおよびポリエステル樹脂が特に好ましい。ポリエステル樹脂は飽和または不飽和のものであることができる。
本発明の実施において、酢酸エチル中20質量%溶液として25℃で測定した場合に1〜100センチポアズの範囲内の粘度を有する樹脂を使用することが特に都合良い。
バインダーポリマーを溶解し、かつ、水と不混和性でもある任意の好適な溶剤を本発明の実施に使用でき、例えば、クロロメタン、ジクロロメタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、塩化ビニル、2−ブタノン、トリクロロメタン、四塩化炭素、塩化エチレン、トリクロロエタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、2−ニトロプロパンなどがある。本発明の実施に特に有用な溶剤は、多くのポリマーに対して良好な溶媒であると同時に難溶性であるという理由から、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酢酸プロピルである。さらに、それらの揮発性は、それらが、蒸発によって、好ましくは減圧下で、有機相液滴から容易に除去されてトナー粒子をもたらすという程度のものである。
必要に応じて、バインダーポリマーを溶解し、かつ、水と不混和性である溶剤は、上記のリストから選ばれた2種または3種以上の水に不混和性の溶剤の混合物であることができる。
第2の有機溶剤は、それがバインダーポリマーに対して貧溶媒であり、好ましくは、第1の有機溶剤よりも揮発性が低いように選ばれる。本発明の実施に好適な第2の有機溶剤は、1種または2種以上の実質的に非極性の溶剤を含む。置換もしくは非置換の一般式Cn2n+2(ここで、nは6〜20であることができる)により表される飽和線状もしくは分岐炭化水素、芳香族炭化水素、およびハロゲン化有機溶剤などの有機溶剤は、1種の溶剤、またはその物理的特性を調整するために2種以上の溶剤のブレンドを含み得る好適なタイプの溶剤である。有用な炭化水素としては、ヘキサン、へプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、キシレン、トルエン、ナフタレン、シクロヘキサン、ベンゼン、ISOPARシリーズ(Exxon)、NORPAR(Exxon製のノルマルパラフィン液体のシリーズ)、SHELL−SOL(Shell)およびSOLTROL(Shell)の脂肪族炭化水素、ナフサ、STENCIL CLEAN(Qtek)および他の石油溶剤、例えば高級ケロシン、パラフィン系液体、ホワイトミネラルオイル、又はこれらの好適な混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
第2の溶剤の除去は、トナー粒子の内側での孔の生成に必要である。上記のように、第2の溶剤は、好ましくは第1の有機溶剤よりも揮発性が低い。第1の溶剤の蒸発後、トナー粒子から第2の溶剤を分離するために幾つかの方法を有効に使用することができる。これらの方法としては、減圧下でのさらなる蒸発、凍結乾燥、抽出、および第2の蒸発工程で補助溶剤を使用することによる蒸発、並びにエマルジョンの処理において超臨界流体(SCF)を使用すること、例えばエマルジョンにSCFをパージすることなどが挙げられる。本発明の実施において有用な補助溶剤としては、低沸点の水に混和性の有機溶剤、例えば、メタノール、エタノール、アセトニトリル、n−プロパノール、イソプロパノール、およびこれらの混合物が挙げられる。特に有用なSCFは超臨界二酸化炭素である。
着色剤、電荷調節剤および剥離剤、例えばワックス類および滑剤などの、静電写真トナー中に一般的に存在する様々な添加剤を、溶剤への溶解の前に、またはその溶解工程自体において、バインダーポリマーに加えることができる。
本発明の実施に使用するのに好適な着色剤、顔料または染料は、例えば米国再発行特許第31,072号および米国特許第4,160,644号、第4,416,965号、第4,414,152号および第2,229,513号明細書に開示されている。着色剤としては、既知の着色剤を使用できる。着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブルー(Aniline Blue)、カルコイルブルー(Calcoil Blue)、クロムイエロー(Chrome Yellow)、ウルトラマリンブルー(Ultramarine Blue)、デュポンオイルレッド(Du Pont Oil Red)、キノリンイエロー(Quinoline Yellow)、メチレンブルークロライド(Methylene Blue Chloride)、フタロシアニンブルー(Phthalocyanine Blue)、マラカイトグリーンオキサレート(Malachite Green Oxalate)、ランプブラック(Lamp Black)、ローズベンガル(Rose Bengal)、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3などが挙げられる。着色剤は、一般的に、総トナー粉末質量を基準として1〜90質量%の範囲内、好ましくは2〜20質量%の範囲内、最も好ましくは4〜15質量%の範囲内で、本発明の実施に使用できる。着色剤の含有量が4質量%以上であると、十分な着色力を得ることができ、着色剤の含有量が15質量%以下であると、良好な透明性を得ることができる。着色剤の混合物も使用できる。本発明において、例えば乾燥粉末、その水もしくは油分散体またはウェットケークなどの任意の形態で着色剤を使用できる。媒体ミルまたはボールミルなどの任意の方法により粉砕された着色剤も使用できる。
本発明において好ましくは使用される剥離剤はワックス類である。具体的には、本発明において使用できる剥離剤は、例えばポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブテンなどの低分子量ポリオレフィン類;加熱によって軟化することができるシリコーン樹脂;オレアミド、エルカアミド、リシノールアミドおよびステアルアミドなどの脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、カンデリラワックス、木蝋およびホホバオイルなどの植物系ワックス;蜜蝋などの動物系ワックス;モンタンワックス、オゾセライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスおよびフィッシャー−トロプシュワックスなどの鉱物系および石油系ワックス;並びにこれらの変性生成物である。
トナー粒子表面に露出する傾向のあるワックスの量に関わらず、30〜150℃の範囲内の融点を有するワックスが好ましく、40〜140℃の範囲内の融点を有するものがより好ましい。
ワックスは、トナーを基準にして、例えば、0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜7質量%である。
ワックスは、幾つかの方法によってトナーに組み込むことができる。ワックスを、まず、溶融配合によりバインダー中に分散させ、次いで、有機相中に導入することができる。適切な分散助剤を使用して、ワックスを別個に処理して有機溶剤中の分散体形態にすることもできる。一実施態様において、ワックスは最終トナー中で微細な固体粒子として存在する。
用語「電荷調節(charge control)」は、得られるトナーの摩擦帯電特性を変えるトナー添加剤の1つの特性を意味する。正に帯電するトナー用の非常に様々な電荷調整剤を入手することができる。負に帯電するトナー用の多数であるがより少数の電荷調整剤も入手できる。好適な電荷調整剤は、例えば米国特許第3,893,935号、第4,079,014号、第4,323,634号および第4,394,430号明細書、並びに英国特許第1,501,065号および第1,420,839号明細書に記載されている。電荷調整剤は、一般的に、少量で、例えばトナーの質量を基準として0.1〜5質量%の量で使用される。有用なさらなる電荷調整剤は、米国特許第4,624,907号、第4,814,250号、第4,840,864号、第4,834,920号、第4,683,188号および第4,780,553号明細書に記載されている。電荷調整剤の混合物も使用できる。
本発明の多孔質トナーの平均粒径は、例えば、2〜50μm、好ましくは3〜20μmである。
粒子の多孔度は、10%を超え、好ましくは20〜90%であり、最も好ましくは30〜70%である。
代わりに、本発明の実施において、非イオン性有機ポリマー粒子溶液を、水に不混和性の重合性モノマーと、重合開始剤と、必要に応じて、着色剤と、剥離剤と、電荷調整剤との混合物を混合し、固体安定剤粒子を含む水性相により乳化させて、限定凝集(LC)エマルジョンを形成することができる。乳化した混合物中のモノマーを、好ましくは熱または輻射線の適用により、重合させる。非イオン性有機ポリマー粒子を溶解させるために使用された溶剤を、次に、先に述べたように除去することができ、得られた懸濁重合粒子を単離し、乾燥させ、多孔質粒子を得ることができる。
このLC重合法に有用なモノマーとしては、ビニルモノマー、例えば、スチレン;ビニルエステル類、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルおよび酪酸ビニル;ビニルエーテル類、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルおよびビニルブチルエーテル;およびビニルケトン類、例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンおよびビニルイソプロペニルケトン、など;並びにこれらの混合物が挙げられる。特に望ましいモノマーとしては、スチレン、スチレン/アルキルアクリレート混合物、スチレン/アルキルメタクリレート混合物、スチレン/アクリロニトリル混合物、スチレン/無水マレイン酸混合物が挙げられる。スチレン/アクリル混合物が特に好ましい。
トナー粒子の形状は、静電的なトナーの転写およびクリーニング特性に影響を及ぼす。すなわち、例えば、トナー粒子の転写およびクリーニング性能は、粒子の真球度が減少するにつれて向上することが見出された。トナー粒子の形状を制御する多くの方法が当該技術分野で知られている。本発明の実施において、必要に応じて、水相中またはポリマーバインダーを溶解させるために使用される溶剤中に添加剤を使用してもよい。添加剤は、LCプロセスを構成した後または構成する前に添加できる。いずれの場合でも、溶剤が除去されるにつれて界面張力が変化すると、粒子の真球度の減少がもたらされる。米国特許第5,283,151号明細書には、粒子の真球度の減少を達成するためにカルナウバワックスを使用することが記載されている。「Toner Particles of Controlled Surface Morphology and Method of Preparation(表面形態が制御されたトナー粒子およびその製造方法)」という題名の2006年12月15日に出願された米国特許出願第11/611,208号明細書には、真球度を制御するのに有用である特定のカルバミン酸金属塩の使用が記載されており、「Chemically Prepared Toner Particles with Controlled Shape(制御された形状を有する化学的に製造されたトナー粒子)」という題名の2006年12月15日に出願された米国特許出願第11/621,226号明細書には、真球度を制御するために特定の塩を使用することが記載されている。「Toner Particles of Controlled Morphology(制御された形態を有するトナー粒子)」という題名の2006年6月22日に出願された米国特許出願第11/472,779号明細書には、真球度を制御するためにテトラフェニルホウ酸第4級アンモニウム塩を使用することが記載されている。
本発明のトナー粒子は、表面処理剤の形態の流動助剤(flow aids)を含んでもよい。表面処理剤は、典型的には、典型的な粒子サイズが5nm〜1000nmである無機酸化物またはポリマー粉末の形態にある。スペーシング剤(spacing agent)としても知られている表面処理剤に関し、この剤のトナー粒子上の量は、帯電画像に関連する静電気力によって、または機械的な力によって、2成分系中のキャリヤ粒子からトナー粒子がはぎ取られるのに十分な量である。スペーシング剤の好ましい量は、トナーの質量を基準として、0.05〜10質量%であり、最も好ましくは0.1〜5質量%である。
スペーシング剤は、従来の表面処理法、例えば、従来の粉末混合法、例えばスペーシング剤の存在下でトナー粒子をタンブルすることなど(これに限定されない)によって、トナー粒子の表面上に適用することができる。好ましくは、スペーシング剤は、トナー粒子の表面上に分配される。スペーシング剤は、トナー粒子の表面に付着し、静電気的力もしくは物理的手段またはそれらの両方によって付着することができる。混合による場合には、均一な混合が好ましく、均一な混合は、スペーシング剤が凝集しないようにするのに十分なまたは少なくとも凝集を最低限に抑えるのに十分な高エネルギーヘンシェル型ミキサーなどのミキサーによって達成される。さらに、トナー粒子の表面への分配を達成するためにスペーシング剤がトナー粒子と混合される場合には、混合物をふるいにかけて、凝集したスペーシング剤または凝集したトナー粒子を除去することができる。凝集した粒子を除去するための別の手段も本発明の目的のために使用できる。
このましいスペーシング剤は、シリカ、例えば、R−972のような、Degussaから商業的に入手可能なもの、または、H2000のような、Wackerから商業的に入手可能なものなどである。他の好適なスペーシング剤としては、他の無機酸化物粒子、ポリマー粒子などが挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、チタニア、アルミナ、ジルコニア、および他の金属酸化物;および好ましくは直径が1μm未満(より好ましくは0.1μm未満)であるポリマー粒子、例えばアクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、スチレン系ポリマー、フルオロポリマー、これらのコポリマー;並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明を以下の実施例によりさらに説明する。以下の実施例は、本発明のあらゆる可能な変形態様を網羅することを意図したものではない。
下記の実施例で使用したKao Binder E(ポリエステル樹脂)は、Kao Specialties Americas LLC(花王株式会社の一部門)から入手した。本発明の実施例で使用した青色顔料は、フマル酸とビスフェノールAの線状コポリマー中に分散されたフラッシュ顔料40%添加量としてピグメント・ブルー15:3からなる、BASF製のLupreton SE 1163に由来するものである。下記の実施例で使用した非イオン性有機ポリマー粒子は、M1、すなわち、質量比62/35/3のポリ(イソブチルメタクリレート−co−2−エチルヘキシルメタクリレート−co−ジビニルベンゼン)、および、M2、すなわち、質量比72/26/2のポリ(イソブチルメタクリレート−co−4−tert−ブチルスチレン−co−ジビニルベンゼン)であった。M1およびM2は、両方とも、米国特許第4,758,492号明細書に記載されているような乳化重合反応を使用して調製した。実施例に記載のプロモーターは、メチルアミノエタノールとアジピン酸の縮合ポリマーであった。幾つかの実験で溶剤として使用したヘキサンは、異性体の混合物であり、OmniSolv,EMD Chemicals Inc.(ニュージャージー州ギブスタウン 08027)から入手した。両方ともコロイドシリカであるNalco(登録商標)1060およびNalco(登録商標)2329は、それぞれ50質量%および40質量%分散体としてNalco Chemical Companyから入手した。
粒度は、Coulter粒子分析機またはSysmex FRIA−3000(Malvern Instruments製の画像に基づく自動化された粒子形状および粒度分析機)を使用して求めた。Coulter測定から得られた容積および数のメジアン値を使用して粒度分布を評価し、容積メジアン値を使用して、これらの実施例に記載の粒子の粒度を表した。
本発明の粒子の多孔度は、様々な顕微鏡検査技術を使用して視覚化した。従来の走査電子顕微鏡(SEM)イメージングを使用して、破砕された試料を撮像し、内部孔構造を観察した。
本発明の多孔性ポリマー粒子は、以下の一般的手順を使用して製造した。
実施例1 非イオン性有機ポリマー粒子M1を使用する多孔質粒子の製造
Kao Eバインダーの20質量%溶液96.2gと3.6gのヘプタンに溶解した0.18gのM1を使用して有機相を調製した。この有機相を、11gのNalco(登録商標)2329を含むpH4のシトレート緩衝液139gと10質量%プロモーター溶液2.2gにより調製された水性混合物と混合し、次に、Silverson L4Rミキサー(Silverson Machines,Inc.により販売)を使用して非常に高い剪断にかけ、その後、Microfluidics製のMicrofluidizerモデル番号110Tにより均一化した。ロータリーエバポレーターにより減圧下で有機溶剤を除去した。得られた粒子は7.5μmの平均粒度を有していた。図1は、実施例1から得られた粒子のSEM断面図であり、粒子中の孔を示している。
実施例2 非イオン性有機ポリマー粒子M1を使用する多孔質粒子の製造
12.71gのKao Binder E、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、50.0gの酢酸メチル、0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1、および10.0gのヘキサンから構成される有機相を調製した。この有機相を、103.76gの水、0.689gのフタル酸水素カリウム、6.60gのNalco(登録商標)1060、および1.452gの10%プロモーターを含む水性混合物と混合した。この混合物を、次に、実施例1に記載したように非常に高い剪断にかけた。ロータリーエバポレーターにより減圧下で酢酸エチルを除去した。主に水性である混合物中の残留ヘキサンを含む得られたトナー粒子を、次に、等容積の3Aアルコール(エタノール:メタノール95:5)と混合し、分散液を減圧下でロータリーエバポレーターに再度かけた。添加したアルコールの50%が除去された後、得られた懸濁液を濾過し、トナー粒子を脱イオン水で洗浄し、次に真空オーブン中で32℃で20時間乾燥させた。得られた粒子は6.1μmの容積メジアンサイズおよび5.6μmの数メジアンサイズを有していた。トナーを凍結破砕し、走査電子顕微鏡を使用して調べた。粒子は図2に示すように多孔性であり、粒度分布は容積メジアン径および数メジアン径により示されるように狭かった。
例3(比較例)
12.71gのKao Binder E、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、60.0gの酢酸エチル、0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1から構成される有機相を調製した。水性相は実施例2におけるものと同じであった。実施例1におけるように、有機相を水性相中に分散させ、溶剤を除去した。光学顕微鏡による分析によると5.9ミクロンのトナーが得られ、このトナーは孔が無かった。この結果から、孔の生成には、非イオン性有機ポリマー粒子とともに、第2の炭化水素溶剤が必要であることが分かる。
実施例4
12.68gのKao Binder E、1.688gのBASF Lupreton Blue SE 1163、30.0gの酢酸メチルから構成される有機相を調製した。15.0gのヘキサン、15.0gの酢酸メチル、0.030gのSPAN(登録商標)65(Flukaから)、および0.60gの非イオン性有機ポリマー粒子M1を使用して第2の有機相を調製した。これら2つの有機相を組み合わせ、次に、例3のものと同じ水性相中で混合した。実施例1におけるように均一化した後、200gの水と200gの3Aアルコールの混合物により分散体を処理した。次に、ロータリーエバポレーターにより減圧下で有機溶剤を除去した。焼結ガラスフィルターを通しての濾過により固体トナー粒子を集め、水で洗浄した。得られた5.9ミクロンのトナーを光学顕微鏡により分析すると、孔が見られた。
実施例5
15.75gのKao Binder E、2.25gのBASF Lupreton Blue SE 1163、70.0gの酢酸エチル、10.0gのヘキサンおよび2.00gの非イオン性有機ポリマー粒子M2から構成される有機相を調製した。138.35gの水、0.918gのフタル酸水素カリウム(KHP)、8.80gのNalco(登録商標)1060および1.936gの10%プロモーターを使用して調製された水性相と混合した。混合物を実施例1におけるように高剪断にかけた。マイクロフルイダイザーを出たら、3Aアルコールの50%水溶液に混合物を加え、減圧下でロータリーエバポレーターにかけた。加えたアルコールの50%を除去した後、得られた懸濁液を濾過し、トナー粒子を脱イオン水で洗浄し、次に、真空オーブン内で32℃で20時間乾燥させた。得られた粒子は7.2μmの平均粒度を有していた。破砕したトナー粒子のSEM画像である図3から明らかなように、トナーは、孔を有することが示された。

Claims (16)

  1. バインダーポリマーと非イオン性有機ポリマー粒子とを含み、多孔性を有するトナー粒子。
  2. さらに、顔料、ワックス、および電荷調整剤を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  3. バインダーポリマーが、ビニルモノマーから形成されたポリマーおよびコポリマー、縮合ポリマー、並びにこれらの混合物を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  4. バインダーポリマーが、ポリエステル類;並びにスチレン類、モノオレフィン類、ビニルエステル類、メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエーテル類およびビニルケトン類からなる群から選ばれる請求項1に記載のトナー粒子。
  5. 有機非イオン性有機ポリマー粒子が、内部架橋された巨大分子、または架橋ラテックス粒子を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  6. 有機非イオン性有機ポリマー粒子が、非極性溶剤中で安定な溶液を形成する、請求項1に記載のトナー粒子。
  7. さらに、粒子の外表面上に少なくとも1種の表面処理剤を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  8. 2〜50ミクロンのサイズを有する請求項1に記載のトナー粒子。
  9. さらに着色剤を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  10. 着色剤が、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1およびC.I.ピグメント・ブルー15:3からなる群から選ばれる、請求項9に記載のトナー粒子。
  11. 着色剤がトナーバインダー質量の1〜90質量%を構成する、請求項9に記載のトナー粒子。
  12. さらに剥離剤を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  13. さらに流動助剤を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  14. 流動助剤がトナーバインダー質量の0.05〜10質量%を構成する、請求項13に記載のトナー粒子。
  15. 粒子が不規則な表面形態を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
  16. バインダー樹脂および非イオン性有機ポリマー粒子を含み、多孔性を有する粒子。
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