JP2010513300A - 肥満患者における高血圧の予防および処置のためのレニン阻害剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、温血動物に治療上有効量のアリスキレンのようなレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置の方法に関する。レニン阻害剤は、単独で、または他の抗高血圧剤、特に、利尿薬、例えば、ヒドロクロロチアジドと組合わせて使用し得る。
Description
本発明は、レニン阻害剤、例えば、アリスキレン、または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む治療法に関する。特に、本発明は、特に、アリスキレン、好ましくは、そのヘミフマル酸塩を含む、高血圧を処置するための有利な方法を提供する。
導入
下記において、“アリスキレン”なる用語は、特に記載がなければ、遊離塩基として、およびその塩、とりわけ、薬学的に許容されるその塩、最も好ましくは、そのヘミフマル酸塩として理解されるべきである。
下記において、“アリスキレン”なる用語は、特に記載がなければ、遊離塩基として、およびその塩、とりわけ、薬学的に許容されるその塩、最も好ましくは、そのヘミフマル酸塩として理解されるべきである。
腎臓から放出されたレニンは、循環血液中でアンジオテンシノーゲンを切断し、デカペプチドアンジオテンシンIを形成する。これは、次いで、肺、腎臓および他の器官で、アンジオテンシン変換酵素により切断され、オクタペプチドアンジオテンシンIIを形成する。オクタペプチドは、直接、動脈血管収縮により、および間接的に、副腎からのナトリウムイオン保持ホルモンアルドステロンの放出、その後の細胞外液容積の増加により、血圧を増加させる。レニンの酵素学的活性の阻害剤は、アンジオテンシンIの形成における減少を生じる。結果として、少量のアンジオテンシンIIが産生される。その活性ペプチドホルモンの濃度の減少は、例えば、レニン阻害剤の抗高血圧効果の直接的な原因である。したがって、レニン阻害剤、またはその塩を、例えば、抗高血圧剤として、または鬱血性心不全および他の高血圧の合併症、例えば、卒中を処置するために使用し得る。
レニン阻害剤であるアリスキレン、特に、そのヘミフマル酸塩は、年齢、性別または人種に関わらず、血圧を低下させるための処置として有効であることが既知であり、また、十分に耐容性がある。遊離塩基形のアリスキレンは、下記の式V
により示され、化学的に、2(S),4(S),5(S),7(S)-N-(3-アミノ-2,2-ジメチル-3-オキソプロピル)-2,7-ジ(1-メチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-アミノ-8-[4-メトキシ-3-(3-メトキシ-プロポキシ)フェニル]-オクタンアミドと定義される。上記したとおり、最も好ましくは、そのヘミフマル酸塩であり、それは、特に、EP 678503 Aで、実施例83として開示されている。
肥満である高血圧患者の割合は、ここ数年、徐々に増えてきている。75%の肥満患者が高血圧を有することを考慮すると(しかし、20%未満は、<140/90 mmHgに制御されたBPを有する)、この患者集団の新規抗高血圧処置オプションのための明確な必要性が存在する。しかしながら、現在のガイドラインは、この患者集団の処置のための特定の手引きを提供しない。高血圧は、肥満を患う患者で処置するのをますます困難にしてきている。共存する危険因子もしくは状態を有する患者で標的血圧目標を達成するために、これらの患者では不十分な応答が得られるので、しばしば、特別な処置を必要とする。血圧または他の病的状態が不十分に修飾されると、患者は、重篤な有害事象、例えば、筋梗塞、卒中および進行性器官損傷のより大きなリスクを伴う。
発明の要約
精力的な研究の結果、驚くべきことに、レニン阻害剤、例えば、アリスキレンは、単独で、または他の抗高血圧剤、特に、利尿薬、例えば、ヒドロクロロチアジドと組合わせて使用したときに、肥満患者において、予期せぬ十分な血圧制御率を提供することが見出された。
精力的な研究の結果、驚くべきことに、レニン阻害剤、例えば、アリスキレンは、単独で、または他の抗高血圧剤、特に、利尿薬、例えば、ヒドロクロロチアジドと組合わせて使用したときに、肥満患者において、予期せぬ十分な血圧制御率を提供することが見出された。
本発明は、患者に治療上有効量のレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置の方法に関する。
本発明は、患者に治療上有効量のレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩を利尿薬と組合わせて投与することを含む、肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置の方法に関する。
本発明の1つの特定の発見は、レニン阻害剤、特に、アリスキレンが、最初に、高血圧の第1選択処置に応答しなかった患者のための非常に有効な十分に耐容性がある処置オプションを示すことである。特に、単剤療法でBPを制御することができなかった高血圧を患う肥満患者の集団を観察することにより、レニン阻害剤、例えば、アリスキレンが、例えば、HCTZ単剤療法と比較して、BPのかなりの低下を提供することが示され得る。以前よりかなり改善された血圧制御を達成することが可能である。
発明の詳細な説明
本発明の特定の局面を記載するために、本明細書で使用するさまざまなさらなる用語の定義のいくつかを下記する。しかしながら、本明細書で使用する定義は、一般に、当分野で既知であり(例えば、高血圧)、それらが本明細書を通して使用されるとき、それらが他の特定の例で限定されていなければ、その定義を該用語に適用する。
本発明の特定の局面を記載するために、本明細書で使用するさまざまなさらなる用語の定義のいくつかを下記する。しかしながら、本明細書で使用する定義は、一般に、当分野で既知であり(例えば、高血圧)、それらが本明細書を通して使用されるとき、それらが他の特定の例で限定されていなければ、その定義を該用語に適用する。
“予防”なる用語は、本明細書に記載した状態の発症を妨げるための、健康な患者への予防的投与を意味する。さらに、“予防”なる用語は、処置される状態の前段階にいる患者への予防的投与を意味する。これはまた、一次予防を意味する。さらに、“予防”なる用語はまた、その再発または悪化を予防するか、または該状態から生じ得る合併症を予防するために、すでに状態を患う患者に投与することを意味する“二次的予防”を包含する。
本明細書で使用する“発症の遅延”なる用語は、処置される状態の前段階にいる患者への投与を意味し、そこでは、相当する状態の前型を有する患者は、診断される。
“処置”なる用語は、疾患、状態もしくは障害に対抗する患者の管理およびケアであると理解される。
“治療上有効量”なる用語は、研究者または臨床医により標的とされる組織、系もしくは動物(ヒトを含む)の望む生物学的もしくは医学的応答を生じる薬剤または治療剤の量を意味する。
本明細書で使用する“相乗的な”なる用語は、本発明の方法、組合わせおよび医薬組成物を用いて達成される効果が、個々の方法および本発明の有効成分を含む組成物から別々に生じる効果の合計よりも大きいことを意味する。
“薬学的に許容される塩”なる用語は、通常、製薬業界で使用され、当分野で既知の方法にしたがって製造され得る非毒性塩を意味する。
“高血圧”なる用語は、血管内の血液の圧力が、体内を循環するときに、正常よりも高い状態を意味する。長期間、収縮期圧が140 mmHgを超えるか、または拡張期圧が90 mmHgを超えると、損傷が身体に生じる。他の状態、例えば、糖尿病による増加したリスクの集団は、上記よりも低いレベルを有することが薦められる。過度の収縮期圧は、血管を破裂させ得て、それが脳内で生じると、卒中が起こる。高血圧はまた、血管の肥厚および狭窄を生じ得て、それは、最終的に、アテローム性動脈硬化症を引き起こし得る。本明細書で使用する“高血圧”なる用語は、さまざまな型の高血圧、例えば、上記したもの、すなわち、重篤な高血圧、肺高血圧、悪性高血圧、および孤立性収縮期高血圧を包含することを意味する。
“重篤な高血圧”なる用語は、≧180 mmHgの収縮血圧および≧110 mmHgの拡張血圧により特徴付けられる高血圧を意味する。
“肺高血圧”(PH)なる用語は、例えば、肺に血液を供給する小血管が収縮するか、または締め付けられるために、肺動脈の血圧が≦ 25/10 (とりわけ、本態性および二次的(primary and secondary) PH)の正常レベルを超える肺の血管障害を意味する。WHOにしたがって、PHは、5つのカテゴリーに分類され得る: 肺動脈性肺高血圧(PAH)(既知の原因が存在せずに生じるPHは、原発性高血圧と呼ばれ、二次的PHは、例えば、肺気腫; 気管支炎; 膠原血管病、例えば、強皮症、クレスト症候群または全身性エリテマトーデス(SLE)から選択される状態により引き起こされる); 呼吸器系の障害に関連するPH; 慢性血栓症もしくは塞栓症疾患によるPH; 肺血管に直接影響を与える傷害によるPH; および肺静脈高血圧(PVH)。
“悪性高血圧”なる用語は、通常、乳頭浮腫(グレードIV Keith-Wagner高血圧性網膜症)と呼ばれる眼の奥の視神経の膨張を患う非常に高い血圧と定義される。これはまた、小児の悪性HTNを含む。
“孤立性収縮期高血圧”なる用語は、≧140 mmHgの収縮期血圧および<90 mmHgの拡張期血圧により特徴付けられる高血圧を意味する。
“腎血管性高血圧”(腎臓動脈狭窄)なる用語は、腎臓動脈がかなり狭窄しており、腎臓によるレニン分泌からの血圧の増加を生じる状態を意味する。バイオマーカーは、レニン、PRAおよびプロレニンを含む。
“血圧制御”なる用語は、正常までの血圧の制御を意味する。好ましくは、正常な血圧は、収縮期血圧が、<140 mmHg、好ましくは、<138 mmHgおよび拡張期血圧が、<90 mmHgの目標血圧により特徴付けられる。好ましい態様では、抗高血圧効果は、89 mm Hg以下の、好ましくは、88 mmHg以下の、より好ましくは、87 mmHgまたはそれ以下の平均座位拡張期血圧を意味する。他の好ましい態様では、抗高血圧効果は、140 mm Hg以下の、好ましくは、139 mmHg以下の、より好ましくは、138 mmHgまたはそれ以下の収縮期血圧を意味する。
本明細書で使用する“血圧制御率”なる用語は、上記したとおり、血圧制御、例えば、<140/90 mmHgを達成する患者の割合を意味する。
本明細書で使用する“肥満”なる用語は、過度の体脂肪が存在する状態である。肥満の操作的定義は、体重/身長(m)2 (kg/m2)として計算される肥満度指数(BMI)に基づく。“肥満”は、他の健康な対象が、30 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上の肥満度指数(BMI)を有する状態、または少なくとも1つの病的状態を有する対象が、27 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上のBMIを有する状態を意味する。“肥満対象”は、30 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上の肥満度指数(BMI)を有する他の健康な対象、または27 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上のBMIを有する、少なくとも1つの病的状態を有する対象である。“肥満のリスクのある対象”は、25 kg/m2から30 kg/m2未満のBMIを有する他の健康な対象、または25 kg/m2から27 kg/m2未満のBMIを有する、少なくとも1つの病的状態を有する対象である。肥満に伴う増加したリスクは、アジアでは、より低い肥満度指数(BMI)で生じる。日本を含むアジアの国々では、“肥満”は、減量を必要とするか、もしくは減量により改善される、少なくとも1つの肥満誘導性もしくは肥満関連病的状態を有する対象が、25 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上のBMIを有する状態を意味する。日本を含むアジアの国々では、“肥満対象”は、25 kg/m2に等しいか、もしくはそれ以上のBMIを有する、減量を必要とするか、もしくは減量により改善される、少なくとも1つの肥満誘導性もしくは肥満関連病的状態を有する対象を意味する。アジア−太平洋では、“肥満のリスクのある対象”は、23 kg/m2より大きく、25 kg/m2より小さいBMIを有する対象である。グレード2肥満は、35から39.9 kg/m2のBMIと定義される。グレード3肥満は、≧40 kg/m2のBMIと定義される。
本明細書で使用する“肥満”なる用語は、肥満に関する上記の定義のすべてを包含することを意図する。1つの態様では、本発明は、BMI ≧35 kg/m2のBMIを有する患者、すなわち、肥満グレード2 (BMI 35-39.9 kg/m2)もしくはグレード3 (BMI ≧40 kg/m2)の患者の処置に関する。他の態様では、本発明は、BMI ≧40 kg/m2のBMIを有する患者、すなわち、肥満グレード3の患者の処置に関する。肥満は、正常な体重の患者と比較して、増加した死亡率と関連する。高血圧は、肥満患者に一般的ではあるが、血圧(BP)制御は、複数の抗高血圧剤のための必要性が上昇したBMIで増加するので、困難である。特に、グレード3肥満はまた、グレード1もしくは2肥満と比較して、増加した死亡率と関連する。これらの患者では、高血圧は、非常に一般的である(典型的には、>70%)。
肥満誘導性もしくは肥満関連病的状態は、糖尿病、非インスリン依存性2型糖尿病、肥満に伴う糖尿病、耐糖能異常、空腹時血糖異常、インスリン抵抗性症候群、脂質異常症、高血圧、肥満に伴う高血圧、高尿酸血症、痛風、冠動脈疾患、心筋梗塞、狭心症、睡眠時無呼吸症候群、ピックウィック症候群、脂肪肝; 脳梗塞、脳血栓、一過性虚血発作、整形外科的障害、変形性関節炎、ルンボジニア、月経異常、および不妊症を含むが、これらに限定されない。特に、病的状態は、下記を含む: 高血圧、高脂血症、脂質異常症、グルコース不耐性、心血管疾患、睡眠時無呼吸、糖尿病、および他の肥満関連状態。
レニン阻害剤、または薬学的に許容されるその塩と利尿薬、または薬学的に許容されるその塩の“組合わせ”なる用語は、該コンポーネントを、医薬組成物として、もしくは同じ単一用量形の一部として一緒に投与し得ることを意味する。組合わせ剤はまた、レニン阻害剤、または薬学的に許容されるその塩、および利尿薬、または薬学的に許容されるその塩を、それぞれ別々にではあるが、同じ治療レジメンの一部として投与することを含む。別々に投与するとき、その構成要素は、同時に投与することが望まれるときにはそうするが、元来同時に投与することは、必ずしも必要とされない。したがって、組合わせ剤はまた、例えば、レニン阻害剤、または薬学的に許容されるその塩、および利尿薬、または薬学的に許容されるその塩を、別々の用量または用量形として、同時に投与することを意味する。組合わせ剤はまた、異なる時間で、および任意の順序で、別々の投与を含む。
適当なレニン阻害剤は、異なる構造特徴を有する化合物を含む。例えば、ジテキレン(化学名: [1S-[1R*,2R*,4R*(1R*,2R*)]]-1-[(1,1-ジメチルエトキシ)カルボニル]-L-プロリル-L-フェニルアラニル-N-[2-ヒドロキシ-5-メチル-1-(2-メチルプロピル)-4-[[[2-メチル-1-[[(2-ピリジニルメチル)アミノ]カルボニル]ブチル]アミノ]カルボニル]ヘキシル]-N-アルファ-メチル-L-ヒスチジンアミド); テルラキレン(化学名: [R-(R*,S*)]-N-(4-モルホリニルカルボニル)-L-フェニルアラニル-N-[1-(シクロヘキシルメチル)-2-ヒドロキシ-3-(1-メチルエトキシ)-3-オキソプロピル]-S-メチル-L-システインアミド); およびザンキレン(化学名: [1S-[1R*[R*(R*)],2S*,3R*]]-N-[1-(シクロヘキシルメチル)-2,3-ジヒドロキシ-5-メチルヘキシル]-アルファ-[[2-[[(4-メチル-1-ピペラジニル)スルホニル]メチル]-1-オキソ-3-フェニルプロピル]-アミノ]-4-チアゾールプロパンアミド)からなる群から選択される化合物、好ましくは、各々の場合に、Speedelにより開発されたようなそのヒドロクロライド塩、SPP630、SPP635およびSPP800について言及し得る。
特に、本発明は、式
[式中、
R1は、ハロゲン、C1-6ハロゲンアルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキルオキシまたはC1-6アルコキシ-C1-6アルキルであり; R2は、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシであり; R3およびR4は、独立して、分岐鎖C3-6アルキルであり; そしてR5は、シクロアルキル、C1-6アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキル、C1-6アミノアルキル、C1-6アルキルアミノ-C1-6アルキル、C1-6ジアルキルアミノ-C1-6アルキル、C1-6アルカノイルアミノ-C1-6アルキル、HO(O)C-C1-6アルキル、C1-6アルキル-O-(O)C-C1-6アルキル、H2N-C(O)-C1-6アルキル、C1-6アルキル-HN-C(O)-C1-6アルキルまたは(C1-6アルキル)2N-C(O)-C1-6アルキルである]
で示されるδ-アミノ-γ-ヒドロキシ-ω-アリール-アルカン酸アミド誘導体または薬学的に許容されるその塩である、レニン阻害剤に関する。
R1は、ハロゲン、C1-6ハロゲンアルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキルオキシまたはC1-6アルコキシ-C1-6アルキルであり; R2は、ハロゲン、C1-4アルキルまたはC1-4アルコキシであり; R3およびR4は、独立して、分岐鎖C3-6アルキルであり; そしてR5は、シクロアルキル、C1-6アルキル、C1-6ヒドロキシアルキル、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキル、C1-6アミノアルキル、C1-6アルキルアミノ-C1-6アルキル、C1-6ジアルキルアミノ-C1-6アルキル、C1-6アルカノイルアミノ-C1-6アルキル、HO(O)C-C1-6アルキル、C1-6アルキル-O-(O)C-C1-6アルキル、H2N-C(O)-C1-6アルキル、C1-6アルキル-HN-C(O)-C1-6アルキルまたは(C1-6アルキル)2N-C(O)-C1-6アルキルである]
で示されるδ-アミノ-γ-ヒドロキシ-ω-アリール-アルカン酸アミド誘導体または薬学的に許容されるその塩である、レニン阻害剤に関する。
アルキルとして、R1は、直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、1から6個のC原子、とりわけ、1または4個のC原子を含む。例えば、メチル、エチル、n-およびi-プロピル、n-、i-およびt-ブチル、ペンチルならびにヘキシルである。
ハロゲンアルキルとして、R1は、直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、1から4個のC原子、とりわけ、1または2個のC原子を含む。例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2-クロロエチルおよび2,2,2-トリフルオロエチルである。
アルコキシとして、R1およびR2は、直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、1から4個のC原子を含む。例えば、メトキシ、エトキシ、n-およびi-プロピルオキシ、n-、i-およびt-ブチルオキシ、ペンチルオキシならびにヘキシルオキシである。
アルコキシアルキルとして、R1は、直鎖または分岐鎖であってもよい。アルコキシ基は、好ましくは、1から4個、とりわけ、1または2個のC原子を含み、アルキル基は、好ましくは、1から4個のC原子を含む。例えば、メトキシメチル、2-メトキシエチル、3-メトキシプロピル、4-メトキシブチル、5-メトキシペンチル、6-メトキシヘキシル、エトキシメチル、2エトキシエチル、3-エトキシプロピル、4-エトキシブチル、5-エトキシペンチル、6-エトキシヘキシル、プロピルオキシメチル、ブチルオキシメチル、2-プロピルオキシエチルおよび2-ブチルオキシエチルである。
C1-6アルコキシ-C1-6アルキルオキシとして、R1は、直鎖または分岐鎖であってもよい。アルコキシ基は、好ましくは、1から4個、とりわけ、1または2個のC原子を含み、アルキルオキシ基は、好ましくは、1から4個のC原子を含む。例えば、メトキシメチルオキシ、2-メトキシエチルオキシ、3-メトキシプロピルオキシ、4-メトキシブチルオキシ、5-メトキシペンチルオキシ、6-メトキシヘキシルオキシ、エトキシメチルオキシ、2-エトキシエチルオキシ、3-エトキシプロピルオキシ、4-エトキシブチルオキシ、5-エトキシペンチルオキシ、6-エトキシヘキシルオキシ、プロピルオキシメチルオキシ、ブチルオキシメチルオキシ、2-プロピルオキシエチルオキシおよび2-ブチルオキシエチルオキシである。
好ましい態様では、R1は、メトキシ-またはエトキシ-C1-4アルキルオキシであり、R2は、好ましくは、メトキシまたはエトキシである。特に好ましくは、R1が、3-メトキシプロピルオキシであり、R2が、メトキシである、式(III)の化合物である。
分岐鎖アルキルとして、R3およびR4は、好ましくは、3から6個のC原子を含む。例えば、i-プロピル、i-およびt-ブチル、ならびにペンチルおよびヘキシルの分岐鎖異性体である。好ましい態様では、式(III)の化合物中のR3およびR4は、各々の場合に、i-プロピルである。
シクロアルキルとして、R5は、好ましくは、3から8個の環炭素原子を含んでいてもよく、3または5がとりわけ好ましい。いくつかの例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロオクチルである。シクロアルキルは、所望により、1個またはそれ以上の置換基、例えば、アルキル、ハロ、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、チオール、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、ヘテロシクリルなどで置換されていてもよい。
アルキルとして、R5は、アルキルの形態で直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、1から6個のC原子を含む。アルキルの例は、上記したとおりである。メチル、エチル、n-およびi-プロピル、n-、i-およびt-ブチルが好ましい。
C1-6ヒドロキシアルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、2から6個のC原子を含む。いくつかの例は、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、2-、3-または4-ヒドロキシブチル、ヒドロキシペンチルおよびヒドロキシヘキシルである。
C1-6アルコキシ-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよい。アルコキシ基は、好ましくは、1から4個のC原子を含み、アルキル基は、好ましくは、2から4個のC原子を含む。いくつかの例は、2-メトキシエチル、2-メトキシプロピル、3-メトキシプロピル、2-、3-または4-メトキシブチル、2-エトキシエチル、2-エトキシプロピル、3-エトキシプロピル、および2-、3-または4-エトキシブチルである。
C1-6アルカノイルオキシ-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよい。アルカノイルオキシ基は、好ましくは、1から4個のC原子を含み、アルキル基は、好ましくは、2から4個のC原子を含む。いくつかの例は、ホルミルオキシメチル、ホルミルオキシエチル、アセチルオキシエチル、プロピオニルオキシエチルおよびブチロイルオキシエチルである。
C1-6アミノアルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよく、好ましくは、2から4個のC原子を含む。いくつかの例は、2-アミノエチル、2-または3-アミノプロピルおよび2-、3-または4-アミノブチルである。
C1-6アルキルアミノ-C1-6アルキルおよびC1-6ジアルキルアミノ-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよい。アルキルアミノ基は、好ましくは、C1-4アルキル基を含み、アルキル基は、好ましくは、2から4個のC原子を有する。いくつかの例は、2-メチルアミノエチル、2-ジメチルアミノエチル、2-エチルアミノエチル、2-エチルアミノエチル、3-メチルアミノプロピル、3-ジメチルアミノプロピル、4-メチルアミノブチルおよび4-ジメチルアミノブチルである。
HO(O)C-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよく、アルキル基は、好ましくは、2から4個のC原子を含む。いくつかの例は、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピルおよびカルボキシブチルである。
C1-6アルキル-O-(O)C-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよく、アルキル基は、好ましくは、互いに独立して、1から4個のC原子を含む。いくつかの例は、メトキシカルボニルメチル、2-メトキシカルボニルエチル、3-メトキシカルボニルプロピル、4-メトキシ-カルボニルブチル、エトキシカルボニルメチル、2-エトキシカルボニルエチル、3-エトキシカルボニルプロピル、および4-エトキシカルボニルブチルである。
H2N-C(O)-C1-6アルキルとして、R5は、直鎖または分岐鎖であってもよく、アルキル基は、好ましくは、2から6個のC原子を含む。いくつかの例は、カルバイミドメチル、2-カルバイミドエチル、2-カルバイミド-2,2-ジメチルエチル、2-または3-カルバイミドプロピル、2-、3-または4-カルバイミドブチル、3-カルバイミド-2-メチルプロピル、3-カルバイミド-1,2-ジメチルプロピル、3-カルバイミド-3-エチルプロピル、3-カルバイミド-2,2-ジメチルプロピル、2-、3-、4-または5-カルバイミドペンチル、4-カルバイミド-3,3-または-2,2-ジメチルブチルである。好ましくは、R5は、2-カルバミド-2,2-ジメチルエチルである。
したがって、好ましくは、式
[式中、
R1は、3-メトキシプロピルオキシであり; R2は、メトキシであり; そしてR3およびR4は、イソプロピルである]
を有する式(III)のδ-アミノ-γ-ヒドロキシ-ω-アリール-アルカン酸アミド誘導体; または薬学的に許容されるその塩である(化学的に、2(S),4(S),5(S),7(S)-N-(3-アミノ-2,2-ジメチル-3-オキソプロピル)-2,7-ジ(1-メチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-アミノ-8-[4-メトキシ-3-(3-メトキシ-プロポキシ)フェニル]-オクタンアミドと定義され、アリスキレンとして既知であり、式(V)により示されたものである)。
R1は、3-メトキシプロピルオキシであり; R2は、メトキシであり; そしてR3およびR4は、イソプロピルである]
を有する式(III)のδ-アミノ-γ-ヒドロキシ-ω-アリール-アルカン酸アミド誘導体; または薬学的に許容されるその塩である(化学的に、2(S),4(S),5(S),7(S)-N-(3-アミノ-2,2-ジメチル-3-オキソプロピル)-2,7-ジ(1-メチルエチル)-4-ヒドロキシ-5-アミノ-8-[4-メトキシ-3-(3-メトキシ-プロポキシ)フェニル]-オクタンアミドと定義され、アリスキレンとして既知であり、式(V)により示されたものである)。
“アリスキレン”なる用語は、特に記載がなければ、遊離塩基として、およびその塩、とりわけ、薬学的に許容されるその塩、最も好ましくは、そのヘミフマル酸塩として理解されるべきである。
式(V)のレニン阻害剤は、好ましくは、ヘミフマル酸塩の形態である。
利尿薬は、例えば、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、メチルクロチアジド、およびクロロタリドンからなる群から選択されるチアジド誘導体である。最も好ましい利尿薬は、ヒドロクロロチアジドである。利尿薬は、さらに、カリウム保持性利尿薬、例えば、アミロリドもしくはトリアメテリン(triameterine)、または薬学的に許容されるその塩である。
本発明は、同様に、組合わせ剤、例えば、心血管疾患および関連する状態ならびに上記および下記した疾患の処置のために、レニン阻害剤を、単独で、または利尿薬と組合わせて、さらに少なくとも1個の薬剤と組合わせて接触させる医薬的組合わせ剤または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩に関する。
組合せは、例えば、
(i) HMG-Co-Aレダクターゼ阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(ii) アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(iii) カルシウムチャネルブロッカーまたは薬学的に許容されるその塩、
(iv) アルドステロンシンターゼ阻害剤 または薬学的に許容されるその塩、
(v) アルドステロンアンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、
(vi) 2作用性(dual)アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチターゼ(ACE/NEP)阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(vii) エンドセリンアンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、または
(viii) アンジオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)または薬学的に許容されるその塩
からなる群から選択される薬剤と共に為し得る。
(i) HMG-Co-Aレダクターゼ阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(ii) アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(iii) カルシウムチャネルブロッカーまたは薬学的に許容されるその塩、
(iv) アルドステロンシンターゼ阻害剤 または薬学的に許容されるその塩、
(v) アルドステロンアンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、
(vi) 2作用性(dual)アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチターゼ(ACE/NEP)阻害剤または薬学的に許容されるその塩、
(vii) エンドセリンアンタゴニストまたは薬学的に許容されるその塩、または
(viii) アンジオテンシンII受容体ブロッカー(ARB)または薬学的に許容されるその塩
からなる群から選択される薬剤と共に為し得る。
HMG-Co-Aレダクターゼ阻害剤(また、β-ヒドロキシ-β-メチルグルタリル-コエンザイム-Aレダクターゼ阻害剤と呼ばれる)は、血中のコレステロールを含む脂質レベルを低下させるために使用し得る活性薬剤であると理解される。
HMG-Co-Aレダクターゼ阻害剤のクラスは、異なる構造特徴を有する化合物を含む。例えば、アトルバスタチン、セリバスタチン、コンパクチン、ダルバスタチン、ジヒドロコンパクチン、フルインドスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、メバスタチン、プラバスタチン、リバスタチン、シンバスタチン、およびベロスタチン、または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される化合物について言及し得る。
好ましいHMG-Co-Aレダクターゼ阻害剤は、市販されている薬剤であり、最も好ましいのは、フルバスタチンおよびピタバスタチン、または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩である。
いわゆるACE-阻害剤(また、アンジオテンシン変換酵素阻害剤と呼ばれる)を用いた、アンジオテンシンIからアンジオテンシンIIへの酵素学的分解の遮断は、血圧の制御のための成功した変形であり、したがって、また、鬱血性心不全の処置のための治療法を利用可能にする。
ACE阻害剤のクラスは、異なる構造特徴を有する化合物を含む。例えば、アラセプリル、ベナゼプリル、ベナゼプリラート、カプトプリル、セロナプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、イミダプリル、リシノプリル、モベルトプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、テモカプリル、およびトランドラプリル、または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される化合物について言及し得る。
好ましいACE阻害剤は、市販されている薬剤であり、最も好ましいのは、ベナゼプリルおよびエナラプリルである。
CCBのクラスは、実質的に、ジヒドロピリジン(DHP)および非DHP、例えば、ジルチアゼム型およびベルパミル型CCBを含む。
該組合わせで有用なCCBは、好ましくは、アムロジピン、フェロジピン、リオシジン、イスラジピン、ラシジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニグルジピン、ニルジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、およびニバルジピンからなる群から例示的に選択されるDHPであり、好ましくは、フルナリジン、プレニラミン、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、ミベフラジル、アニパミル、チアパミルおよびベラパミル、ならびに、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩からなる群から例示的に選択される非DHPである。これらのすべてのCCBは、例えば、抗高血圧、抗狭心症もしくは抗不整脈剤として、治療上使用される。好ましいCCBは、アムロジピン、ジルチアゼム、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン、およびベラパミルを含むか、または、例えば、特定のCCBに依存して、薬学的に許容されるその塩を含む。DHPとして、とりわけ好ましいのは、アムロジピンまたは薬学的に許容される塩、とりわけ、そのベシル酸である。非DHPのとりわけ好ましい例は、ベラパミルまたは薬学的に許容される塩、とりわけ、その塩酸塩である。
アルドステロンシンターゼ阻害剤は、コルチコステロンをヒドロキシ化して18-OH-コルチコステロンを形成し、18-OH-コルチコステロンをアルドステロンに変換することにより、コルチコステロンをアルドステロンに変換する酵素である。アルドステロンシンターゼ阻害剤のクラスは、高血圧の処置のために適用されることが既知であり、原発性アルドステロン症は、ステロイド性および非ステロイド性アルドステロンシンターゼ阻害剤を含み、後者が最も好ましい。
好ましくは、市販で入手可能なアルドステロンシンターゼ阻害剤または保健機関により承認されたアルドステロンシンターゼ阻害剤を提供する。
アルドステロンシンターゼ阻害剤のクラスは、異なる構造特徴を有する化合物を含む。例えば、非ステロイド性アロマターゼ阻害剤アナストロゾール、ファドロゾール(その(+)-エナンチオマーを含む)、およびステロイド性アロマターゼ阻害剤エキセメスタン、または、各々の場合に、所望により、薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される化合物について言及し得る。
好ましい2作用性アンジオテンシン変換酵素/中性エンドペプチターゼ(ACE/NEP)阻害剤は、例えば、オマパトリラト(EP 629627参照)、ファシドトリルもしくはファシドトリレート(fasidotrilate)または、所望により、薬学的に許容されるその塩である。
好ましいエンドセリンアンタゴニストは、例えば、ボセンタン(EP 526708 A参照)、さらに、テゾセンタン(WO 96/19459参照)、または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩である。
本発明の組合わせで使用し得る適当なアンジオテンシンII受容体ブロッカーは、異なる構造特徴を有するAT1-受容体アンタゴニストを含み、好ましくは、非ペプチド性構造を有するものである。例えば、バルサルタン(EP 443983)、ロサルタン(EP 253310)、カンデサルタン(EP 459136)、エプロサルタン(EP 403159)、イルベサルタン(EP 454511)、オルメサルタン(EP 503785)、タソサルタン(EP 539086)、テルミサルタン(EP 522314)、式
で示される記号E-4177を有する化合物、下記の式
で示される記号SC-52458を有する化合物、式
で示される記号ZD-8731を有する化合物、または、各々の場合に、薬学的に許容されるその塩からなる群から選択される化合物について言及し得る。
好ましいAT1-受容体アンタゴニストは、市販されている薬剤であり、最も好ましくは、バルサルタンまたは薬学的に許容されるその塩である。
一般名または商標名により同定した活性薬剤の構造は、標準的な概論“The Merck Index”の実地版から、またはデータベース、例えば、Patents International (例えば、IMS World Publications)から取得し得る。相当するその内容は、引用により本明細書の一部とする。すべての当業者は、活性薬剤を同定することが十分に可能であり、これらの参照に基づいて、同様に、製造し、インビトロおよびインビボで、標準的な試験モデルを用いて、医薬適応および特性を試験することができる。相当する有効成分または薬学的に許容されるその塩は、また、結晶化のために使用される溶媒和物、例えば、水和物または他の溶媒を含む形態で使用し得る。
化合物は、薬学的に許容される塩として存在し得る。これらの化合物が、例えば、少なくとも1個の塩基性中心を有するとき、それらは、酸付加塩を形成し得る。所望により、さらに存在する塩基性中心を有する相当する酸付加塩が、また、形成され得る。酸性基(例えば、COOH)を有する化合物はまた、塩基と共に塩を形成し得る。
化合物は、プロドラッグ形で存在し得る。本発明は、本発明の活性な医薬種のためのプロドラッグを含み、そこでは、例えば、1個またはそれ以上の官能基を、保護するか、または誘導体化し、インビボで官能基に変換し得る(例えば、カルボン酸のエステルの場合には、インビボで遊離酸に変換され、または保護化アミンの場合には、遊離アミン基に変換される)。本明細書で使用する“プロドラッグ”なる用語は、特に、例えば、血中での加水分解により、インビボで素早く親化合物に変換される化合物を示す。詳細(thorough discussion)は、T. Higuchi and V. Stella, Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series, Edward B. Roche, ed., Bioreversible Carriers in Drug Design, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987; H Bundgaard, ed, Design of Prodrugs, Elsevier, 1985; およびJudkins, et al. Synthetic Communications, 26(23), 4351-4367 (1996)で提供され、その各々は、引用により本明細書の一部とする。
プロドラッグはまた、酸化または還元反応により、活性薬剤に変換し得る化合物を含む。例として、下記であり得る:
酸化活性化
N-およびO-脱アルキル化
酸化脱アミノ化
N-酸化
エポキシ化
N-およびO-脱アルキル化
酸化脱アミノ化
N-酸化
エポキシ化
還元活性化
アゾ還元
スルホキシド還元
ジスルフィド還元
生体還元アルキル化
ニトロ還元
アゾ還元
スルホキシド還元
ジスルフィド還元
生体還元アルキル化
ニトロ還元
また、プロドラッグの代謝的活性化として言及されるべきなのは、ヌクレオチド活性化、リン酸化活性化およびカルボキシル化活性化である。さらなる情報のために、“The Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action”, R B Silverman (特に、第8章、497〜546頁)を参照のこと(それは、引用により本明細書の一部とする)。
保護基の使用は、‘Protective Groups in Organic Chemistry’, edited by J W F McOmie, Plenum Press (1973), および‘Protective Groups in Organic Synthesis’, 2nd edition, T W Greene & P G M Wutz, Wiley-Interscience (1991)に十分に記載されている。
したがって、本発明の化合物の保護化誘導体は、それ自体、薬理学的活性を所有していないが、それらは、例えば、非経腸的にまたは経口で投与され得て、その後、体内で代謝され、薬理学的に活性な本発明の化合物を形成することは、当業者によく理解されている。そのような誘導体は、したがって、“プロドラッグ”の例である。記載した化合物のすべてのプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書に記載した医薬製剤は、単独で、または慣用的な医薬補助物質と共に、薬理学的に活性な化合物を含む製剤を用いた恒温動物への経腸、例えば、経口、およびまたは、直腸もしくは非経腸投与のためであり得る。例えば、医薬製剤は、活性化合物の約0.1 %から90 %、好ましくは、約1 %から約80 %からなる。経腸もしくは非経腸、およびまた、眼内投与のための医薬製剤は、例えば、単位用量形、例えば、被覆錠剤、錠剤、カプセルまたは坐薬、およびまた、アンプルである。これらは、それ自体既知の方法で、例えば、慣用的な混合、造粒、被覆、可溶化もしくは凍結乾燥工程を用いて製造する。したがって、経口使用のための医薬製剤は、活性化合物と固体賦形剤を組合わせて、所望により、得られた混合物を造粒し、所望により、適当な補助物質を加えた後、混合物または顆粒を錠剤もしくは被覆錠剤コアに加工することにより得ることができる。
活性化合物の用量は、さまざまな因子、例えば、投与形態、恒温動物種、年齢および/または個々の条件に依存し得る。
本発明により使用される医薬製剤の有効成分のための好ましい用量は、治療上有効量、とりわけ、市販で入手可能な量である。
通常、経口投与の場合には、約1 mgから約2 gのおよその1日投与量が、例えば、体重約75 kgの患者のために概算される。
活性化合物の用量は、さまざまな因子、例えば、投与形態、恒温動物種、年齢および/または個々の条件に依存し得る。
医薬製剤は、通常、適当な単位用量形、例えば、カプセルまたは錠剤の形態で提供され、本明細書で記載したとおりの適当な量の組合わせを含む。
固体経口投与形は、カプセル、または、より好ましくは、錠剤もしくはフィルム被覆錠剤を含む。
本発明による固体経口投与形は、本発明による固体経口投与形の製造のために適当な添加剤または賦形剤を含む。通常、錠剤の製剤において使用される錠剤化補助剤(Tabletting aids)が使用されてもよく、参照は、主題に関する広範囲な文献でなされている(特に、Fiedler’s “Lexicon der Hilfstoffe”, 4th Edition, ECV Aulendorf 1996を参照のこと)(それは、引用により本明細書の一部とする)。これらは、増量剤、結合剤、崩壊剤、滑剤、流動促進剤、安定化剤、増量剤または希釈剤、界面活性剤、フィルム形成剤、軟化剤、色素などを含むが、これらに限定されない。
好ましい態様では、本発明による固体経口投与形は、添加剤として、増量剤を含む。
好ましい態様では、本発明による固体経口投与形は、添加剤として、増量剤に加えて、崩壊剤を含む。
好ましい態様では、本発明による固体経口投与形は、添加剤として、増量剤および崩壊剤に加えて、滑剤を含む。
好ましい態様では、本発明による固体経口投与形は、添加剤として、増量剤、崩壊剤および滑剤に加えて、流動促進剤を含む。
好ましい態様では、本発明による固体経口投与形は、添加剤として、増量剤、崩壊剤、滑剤および流動促進剤に加えて、結合剤を含む。
増量剤として、特に、デンプン、例えば、ジャガイモデンプン、小麦デンプン、トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)および、好ましくは、微結晶性セルロース、例えば、登録商標AVICEL、FILTRAK、HEWETENまたはPHARMACELのもとで利用可能な製品に言及し得る。
湿式造粒のための結合剤として、特に、ポリビニルピロリドン(PVP)、例えば、PVP K 30、HPMC、例えば、粘土グレード3または6 cps、およびポリエチレングリコール(PEG)、例えば、PEG 4000に言及し得る。最も好ましい結合剤は、PVP K 30である。
崩壊剤として、特に、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC-Ca)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)、架橋PVP (例えば、CROSPOVIDONE、POLYPLASDONEまたはKOLLIDON XL)、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムおよびグアーガム、最も好ましくは、架橋PVP (CROSPOVIDONE)、架橋CMC (Ac-Di-Sol)、カルボキシメチルデンプン-Na (PlRIMOJELおよびEXPLOTAB)に言及し得る。最も好ましい崩壊剤は、CROSPOVIDONEである。
流動促進剤として、特に、コロイド状シリカ、例えば、コロイド状二酸化ケイ素、例えば、AEROSIL、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルクおよび第三リン酸カルシウムまたは増量剤もしくは結合剤を含むこれらの組合わせ、例えば、ケイ化微結晶性セルロース(PROSOLV)に言及し得る。最も好ましい流動促進剤は、コロイド状二酸化ケイ素(例えば、AEROSIL 200)である。
増量剤または希釈剤として、製菓用糖、圧縮糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、特に、約0.45g/cm3の密度を有する、例えば、AVICEL、粉末セルロース、ソルビトール、スクロースおよびタルクに言及し得る。最も好ましい増量剤は、微結晶性セルロースである。
滑剤として、特に、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム(Al)もしくはカルシウム、PEG 4000から8000およびタルク、水素化ヒマシ油、ステアリン酸およびその塩、グリセロールエステル、ステアリルフマル酸ナトリウム、水素化綿実油などに言及し得る。最も好ましい滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。
フィルム被覆材料として使用される添加剤は、ポリマー、例えば、HPMC、PEG、PVP、ポリビニルピロリドン-ビニルアセテートコポリマー(PVP-VA)、ポリビニルアルコール(PVA)、およびフィルム形成要素としての糖を含む。最も好ましい被覆材料は、HPMC、とりわけ、HPMC 3 cps (好ましい量は、5-6 mg/cm2)、およびさらなる添加剤を含むその混合物、例えば、登録商標OPADRYのもとで利用可能なものである。さらなる添加剤は、色素、染料、色素(lakes)、最も好ましくは、TiO2および酸化鉄、タルクのような粘着防止剤およびPEG 3350、4000、6000、8000のような軟化剤または他のものを含む。最も好ましい添加剤は、タルクおよびPEG 4000である。
処置を必要とする患者に投与されるレニン阻害剤、例えば、式(V)のうちの1個の用量、とりわけ、酵素レニンの阻害において、例えば、血圧を低下させるのに有効な用量は、1日あたり1人につき、約3 mgから約3 g、特に、約10 mgから約1 g、例えば、約20 mgから600mg (例えば、150 mgから300 mg)であり得る。単一用量は、例えば、成人患者あたり、75、100、150、200、250、300または600 mgを含む。通常、小児は、成人用量の約半分を受けるか、または彼らは、成人と同じ用量を受け得る。各個体に必要な用量はモニターし得て、最適レベルに調整し得る。通常推奨される式(V)のレニン阻害剤の出発用量は、通常、1日1回、150 mgである。血圧が十分に制御されない何人かの患者では、1日用量を、300 mgまで増加させ得る。式(V)のレニン阻害剤は、1日1回投与され、150 mgから300 mgの範囲で使用し得る。
利尿薬と組合わせて使用するとき、レニン阻害剤の好ましい用量は、75または150 mg、例えば、150 mgである。
利尿薬の場合には、好ましい単位用量形は、例えば、約5 mgから約50 mg、好ましくは、約6.25 mgから約25 mgを含む、錠剤またはカプセルである。ヒドロクロロチアジドの6.25 mg、12.5 mgまたは25 mgの1日投与量は、好ましくは、1日1回、投与される。
レニン阻害剤と組合わせて使用するとき、利尿薬の好ましい用量は、12.5または25 mg、例えば、25 mgである。
最終的に、活性薬剤の正確な用量および投与される特定の製剤は、多くの因子、例えば、処置される状態、処置の望む持続性および活性薬剤の放出速度に依存する。例えば、必要とされる活性薬剤の量およびその放出速度は、血液血漿中の特定の活性薬剤の濃度が、どれくらいの間、治療効果に関して許容されるレベルで維持されるのかを決定する、既知のインビトロもしくはインビボ技術に基づいて決定し得る。
上記の記載は、その好ましい態様を含む本発明を十分に開示する。本明細書に特に開示した態様の修飾および改良は、特許請求の範囲の範囲内にある。さらなる労作なしに、当業者は、上記の記載を用いて、最大限に本発明を利用することができるものと信じる。したがって、本明細書の実施例は、単に例示であると解釈されるべきであり、決して、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例3: 臨床試験
肥満を患う患者での高血圧を処置するアリスキレンの効果を、臨床試験で調べた。これは、多施設二重盲検無作為化臨床試験でのグレード3肥満(n=54)を患う患者の解析であり、そこでは、4週間(wks)の単盲検ヒドロクロロチアジド(HCTZ) 25 mgに応答しなかった(DBP 90-<110 mmHg)高血圧を患うこれらの肥満患者(基底値座位拡張期BP [DBP] 95-<110 mmHg)が、無作為にさらなる二重盲検アリスキレン(ALI) 150 mg、イルベサルタン(IRB) 150 mg、アムロジピン(AML) 5 mgまたはプラセボ(PBO) od を4週間受け、その後、8週間、最初の量の2倍量のALI、IRBまたはAMLを受けた。結果を表1で示す。
肥満を患う患者での高血圧を処置するアリスキレンの効果を、臨床試験で調べた。これは、多施設二重盲検無作為化臨床試験でのグレード3肥満(n=54)を患う患者の解析であり、そこでは、4週間(wks)の単盲検ヒドロクロロチアジド(HCTZ) 25 mgに応答しなかった(DBP 90-<110 mmHg)高血圧を患うこれらの肥満患者(基底値座位拡張期BP [DBP] 95-<110 mmHg)が、無作為にさらなる二重盲検アリスキレン(ALI) 150 mg、イルベサルタン(IRB) 150 mg、アムロジピン(AML) 5 mgまたはプラセボ(PBO) od を4週間受け、その後、8週間、最初の量の2倍量のALI、IRBまたはAMLを受けた。結果を表1で示す。
ALI/HCTZは、PBO/HCTZと比較して、12週のDBPでかなり大きな減少を生じた(表)。ALI/HCTZは、グレード3の肥満患者でより高いBP制御を提供し、一方で、PBO/HCTZ、IRB/HCTZおよびAML/HCTZは、グレード3の肥満でより低い制御率を示した。ALI/HCTZでのBP制御率は、AML/HCTZおよびPBO/HCTZよりもかなり大きかった。
これは、アリスキレンが、肥満および高血圧を患う患者の‘処置が困難な’群において、非常に有効なBP制御を提供することを証明した。
Claims (18)
- 肥満患者に治療上有効量のレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩を投与することを含む、肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置の方法。
- 肥満患者が>30 kg/m2のBMIを有する、請求項1または2に記載の方法。
- 肥満患者が>40 kg/m2のBMIを有する、請求項3に記載の方法。
- 肥満患者に治療上有効量のレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩を利尿薬と組合わせて投与することを含む、肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置の方法。
- 利尿薬がヒドロクロロチアジドである、請求項5または6に記載の方法。
- 肥満患者が>30 kg/m2のBMIを有する、請求項5から7のいずれか1項に記載の方法。
- 肥満患者が>40 kg/m2のBMIを有する、請求項8に記載の方法。
- 肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置用医薬の製造のためのレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩の使用。
- 肥満患者が>30 kg/m2のBMIを有する、請求項10または11に記載の使用。
- 肥満患者が>40 kg/m2のBMIを有する、請求項12に記載の使用。
- 肥満患者における高血圧の予防、進行遅延または処置用医薬の製造のための利尿薬と組合わせたレニン阻害剤または薬学的に許容されるその塩の使用。
- 利尿薬がヒドロクロロチアジドである、請求項14または15に記載の方法。
- 肥満患者が>30 kg/m2のBMIを有する、請求項14から16のいずれか1項に記載の方法。
- 肥満患者が>40 kg/m2のBMIを有する、請求項17に記載の方法。
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