JP2010512729A - 癌リスクの層別化のための遺伝的モデル - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般集団の癌のリスクを評価するための新規の方法を提供する。これらの方法は、乳癌のリスクが増大または低下した個体を同定するために、選択した遺伝子、すなわちACCα、ADPRT、CYP1A1、CYP1B1、GADD45、HLAh、1CAM5、KLKlO、KLK2、MP0463、MSH6、PGR、RAD51L3、STK15、およびTFRの特定の対立遺伝子、ならびに遺伝子型の特定の組み合わせを利用する。加えて、さらに解析を正確にするために、年齢および人種などの個人歴測定基準を使用する。このような方法を使用することにより、癌のリスクが増大した患者の亜集団に癌検診の保健医療費用を再割当することが可能である。また、癌の予防的治療のための候補を同定することができる。

Description

本出願は、2006年6月23日に出願した米国仮特許出願第60/805,692号の優先権の恩典を主張し、その内容はすべて参照により本明細書に組み入れられる。
政府は、米国陸軍乳癌研究プログラムからの助成金番号DAMD17-01-1-0358、ならびにオクラホマ科学技術新興センター(OCAST)からの助成金番号AR992-007、AR01.1-050、およびAR05.1025に従って、本発明の権利を所有する。
1.発明の分野
本発明は、概して腫瘍学および遺伝学の分野に関する。より詳細には、特定の癌の低度、中程度、および高度なリスクに関連する遺伝子型および遺伝子型の組み合わせを決定するための、遺伝子型を構成している遺伝的対立遺伝子の一変量および多変量解析の使用に関する。これらのリスクのある対立遺伝子を用いて、患者の試料をスクリーニングし、進行中の癌の成長性および生存リスクを評価し、患者を効果的に診断前の癌の危機管理と予防に向かわせる。
2. 関連技術の説明
癌患者については、早期の診断および治療が、より良い結果の鍵となる。2001年には、米国において1,250,000を超える人々が癌と診断されるものと予想される。悲しいことに、2001年には、550,000人以上が癌で死亡すると思われる。かなりの程度で、癌患者における生死間の相違は、疾患が最初に検出され、治療された時の癌の段階によって決定される。その腫瘍が比較的小さく、限られている時に発見された患者のものについては、結果は通常非常に良い。逆に、患者の癌が、その起源の器官から遠い部位まで体の全体にわたって蔓延していた場合、患者の予後は、治療を問わず非常に悪い。問題は、小さく、限られた腫瘍が、通常症状を引き起こさないということである。したがって、これらの初期癌を検出するために、疾患の症状のない人々を継続的にスクリーニングまたは検査することが必要である。このような明らかに健常な人々では、癌は実際に非常に珍しい。したがって、少数の癌を検出するためには、多数の人々をスクリーニングすることが必要である。その結果、年一回または定期的に行われる癌検診試験は、保健医療経費ユニットあたりの癌検出の数に関して、管理が比較的高価である。
癌検診における関連した課題は、スクリーニング試験が完全に正確でないという現状に由来する。すべての試験は、いくらかの割合で、偽陽性がある(癌が存在しない時に、癌があることを示す)または偽陰性(本当に腫瘍が存在する時に、癌が存在しないことを示す)のいずれかの結果を与える。偽陽性の癌検診試験の結果では、癌が実際に存在することを確認するために、患者が頻繁に生検を含む追跡調査を受けることが要求されるので、このような結果は、不必要な保健医療費用を生み出す。それぞれの偽陽性結果に対するこのような追跡調査の費用は、概して本来の癌検診試験の費用の数倍である。加えて、患者の不快感、不安、および浪費された生産力に由来する偽陽性スクリーニング試験結果に付随した無形のまたは間接的な費用がいる。偽陰性の結果も、付随した費用を必要とする。明らかなことであるが、偽陰性結果では、治療を遅らせることによって患者をより高い癌死亡リスクにさらすこととなる。この効果に対処するためには、患者が癌を繰り返しスクリーニングする割合を増やすことが合理的かもしれない。しかし、これにより、さらなる偽陽性結果によるスクリーニングの直接の費用および間接の費用が加算される。実際は、癌検診試験を提供するべきか否かの決定は、費用便益分析に基づいて、早期の発見および治療の利益を、大部分の疾患のない個体群に対してスクリーニング試験を施す費用および偽陽性結果に付随する費用と比較検討して決定する。
関連したもう1つの課題は、癌のための化学防御薬の使用に関する。基本的には、化学防御剤は、患者が癌を発症することを阻止するために投与される薬物である。一部の化学防御薬が有効かもしれないが、このような薬物は、付随した費用および有害な副作用の可能性を有するので(Reddy and Chow, 2000)、本薬物がすべての人のために適しているというわけではない。これらの有害副作用のいくつかは、生命の脅威となるであろう。したがって、化学防御薬を投与するべきかどうかの決定も、また、費用便益分析に基づく。中心となる問題は、癌のリスクの減少の利益が、化学防御的な治療の費用および付随するリスクを上回るかどうかということである。
現在、特定の癌検診試験を患者に提供すべきかどうかを決定する場合に、個体の年齢は最も重要な因子である。実際のところ、癌は、若者には珍しい疾患であり、高齢者ではかなりありふれた病気である。癌がその平均余命および生産力に対して最も大きな負の影響を有し得る時である生涯の半ばの年の癌をスクリーニングし予防する際に、問題が生じる。生涯の半ばの年において、癌はまだかなりまれである。したがって、癌検診および予防の費用は、検出されるか、または予防される癌の数と比較してまだ非常に高い可能性がある。いつスクリーニングを開始するべきかの決定は、個人歴または家族歴の測定によっても影響されるであろう。残念なことに、このような意思決定を支持する適切な情報ツールは、大部分の癌にはまだ利用できない。
生涯の半ばにおける癌検診および化学防御の有効性および経済的な効率を増大する一般のストラテジーは、個々の癌リスクを層別化し、リスクの大きい個体群の区分にスクリーニングおよび予防手段の送達を集中させることである。乳癌のリスクを層別化するためのこのような2つのツールは、ゲイルモデルおよびクラウスモデル(Costantinoら、1999, McTiernanら、2001)と呼ばれる。ゲイルモデルは、国立衛生研究所の国立癌研究所によってウェブサイト上に提供される「乳癌リスク評価ツール(Breast Cancer Risk-Assessment Tool)」ソフトウェアとして使用されている。これらの乳癌モデルは、いずれもこれらの入力の一部として遺伝マーカーを利用していない。さらに、両モデルは、直線方向の工程であるが、ゲイルモデルまたはクラウスモデルは、いずれも乳癌検診または化学防御的な治療の送達を本当に最適化するために所望の予測力または差別精度がない。
現在可能なものよりも正確に、所与の個体の癌によるリスクを層別化することまたは区別することが可能であれば、これらの問題および課題を範囲内に減少させるか、または除去させることさえできる。実際のリスクの正確な測定を正確に決定することができる場合、最も高リスクの個体群における癌検診および化学防御努力を、その部分に集中することができるであろう。リスクの正確な層別化およびリスクの大きい個体群の努力の集中により、より早期かつより治療可能な段階でより多くの癌を検出するために、よりわずかなスクリーニング試験だけが必要となるであろう。よりわずかなスクリーニング試験になれば、より低い試験管理費用およびよりわずかな偽陽性を生じることを意味する。より多くの癌が検出されれば、患者および医療提供者などのその他の関係者にとってより多くの純利益を意味する。同様に、化学防御薬は、最も大きな純利益を受ける個体群に対してこれらの薬物の投与を集中させることよって、より大きな正の影響をもたらすであろう。
したがって、本発明によって、女性対象が乳癌を発症するリスクを評価するための方法を提供する。本方法は、対象由来の試料中で、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む。本方法は、(a)p27(rs2066827)T→GとXRCC1(rs25487)A→G;および/もしくは(b)CYP11B2(rs1799998)C→TとCYP17(rs743572)T→Cの対立遺伝子プロファイルを決定する工程をさらに含んでもよく;ならびに/または、本方法は、CYP11B2(rs1799998)C→T、CYP1B1(rs10012)C→G、CYP17 5’UTR(rs743572)T→C、ERα(rs2077647)T→C、MMP2(rs243865)C→T、MnSOD(rs1799725)T→C、p21(rs1801270)C→A、p27(rs2066827)T→G、p53(rs1042522)G→C、UGT1A7(rs17868324)CG→AA、VDR ApaI(rs7975232)G→T、VDR FokI(rs2228570)C→T、XPG(rs17655)G→C、およびXRCC 1(rs25487)A→Gからなる群より選択される少なくとも1つのさらなるSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程をさらに含んでもよい。
本方法はまた、年齢、民族性、妊娠歴、月経歴、経口避妊薬使用、肥満度指数、アルコール消費歴、喫煙歴、運動歴、食物、親類の癌診断時の年齢を含む乳癌またはその他の癌の家族歴、および乳癌、胸部生検、またはDCIS、LCIS、もしくは異型の過形成の個人歴などの、対象の個人歴の1つまたは複数の側面を評価する工程をさらに含んでもよい。年齢は、30〜44歳の若年群、45〜54の中年群、および55歳以上の老年群への層別化を含んでもよい。
対立遺伝子プロファイルを決定する工程は、遺伝子の対立遺伝子に特異的なプライマーおよびプライマー対を用いるチップに基づくアッセイを含む、試料由来の核酸の増幅(例えばPCRによる)によって達成してもよい。本方法はまた、増幅された核酸を切断する工程をさらに含んでもよい。試料は、洗浄によって回収した口腔組織または血液に由来していてもよい。本方法はまた、対象に対して癌診断試験の時期および/もしくは頻度を決定する工程、ならびに/または対象に対して予防的癌治療の時期および/もしくは頻度を決定する工程をさらに含んでもよい。
別の態様において、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gの各々に対する対立遺伝子の少なくとも1つの遺伝子に対応する核酸配列を含む核酸マイクロアレイを提供する。核酸配列は、各々の遺伝子について両方の対立遺伝子に対する配列をさらに含んでもよい。
なお別の態様において、乳癌について女性対象のルーチンな診断試験の必要性を決定するための方法を提供する。本方法は、対象由来の試料中で、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む。
なおさらなる態様において、女性対象の予防的抗乳癌療法に対する必要性を決定するための方法を提供する。本方法は、対象由来の試料中で、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む。
本明細書に記載の方法または組成物はいずれも、本明細書に記載するその他の任意の方法または組成物に関して実行できることが意図される。
添付の特許請求の範囲および/または明細書において「含む」という用語と共に用いられる場合、「一つの(a)」または「一つの(an)」の使用は、「一つの」を意味する可能性もあるが、「一つ以上の」、「少なくとも一つの」、および「一つまたは複数の」という意味にも一致する。
本明細書に記載の態様はいずれも、本発明の任意の方法または組成物に関して実行でき、逆も同様であることが意図される。さらに本発明の組成物およびキットを、本発明の方法を達成するために用いることができる。
本出願を通して、「約」という用語を用いて、値を決定するのに使用するデバイス、方法についての誤差の固有の変動、または研究対象間に存在する変動が、値に含まれることを示す。
例証的態様の説明
癌治療のかなりの進歩にもかかわらず、癌死亡率は継続して高いままである。通常、多くの癌患者の予後不良は、初期段階で、すなわち転移の起こる前に、疾患を同定することができなかったことに由来する。ありふれてはいるが、器官に限局した原発腫瘍の治療は、進行型の播種性悪性腫瘍のいずれの治療よりもはるかに良好である可能性がある。
癌の早期診断を行うためには、患者がまだ健康であると思われる時に、多くの個体をスクリーニングすることが必要である。しかし、このような試験に伴う費用および偽陽性結果によって生じる不必要な経過観察は、法外に高い。したがって、一般集団の癌のリスクを評価し、最もリスクの高い個体に対して予防的で初期の検出努力を集中する良い方法を見出すことが必要である。
I. 本発明
本発明に従って、本発明者らは、一塩基多型(SNP)の対立遺伝子および乳癌診断のリスクの様々なレベルに関するその他の遺伝的変異を同定した。SNPは、遺伝的変異で最も小さいユニットである。これは、同じ種の個体が、これらのDNA配列内の同じ部位に存在する代替のヌクレオチドを有していてもよいゲノムの位置を表す。これは、我々の遺伝子は、我々人間を作るが、我々のSNPは、我々を独特な個体にするものであるということができよう。対立遺伝子は、遺伝子の特定の変異体である。例えば、一部の個体では、一部の任意の遺伝子にDNA配列(AAGTCCG)を有していてもよい。その他の個体は、同じ遺伝子の同じ位置に配列(AAGTTCG)を有してもよい。これらのDNA配列は、下線を引いた位置以外は同じであり、一部の人々は、「C」ヌクレオチドを有するが、その他の人々は、「T」ヌクレオチドを有するとことに留意されたい。これがSNPの部位である。一部の人々は、このSNPのC対立遺伝子を保有するが、その他の人々では、T対立遺伝子を保有する。
性染色体上およびミトコンドリアゲノム内の遺伝子を除いて、体のあらゆる細胞のあらゆる遺伝子に2つの写しがある。子供は、それぞれの親からそれぞれの遺伝子の1つの写しを受け継ぐ。ある人は、上記した架空のSNPの2つのC対立遺伝子を有する可能性がある。この人は、このSNPにおいて遺伝子型C/Cを保有する。または、ある人は、このSNPにおいて遺伝子型T/Tを有する可能性がある。これらの例の両者のように、誰かが、遺伝子の潜在的に異なる部分の2つの同一の写し部分を保有する場合、彼らは、この遺伝子または遺伝子の部分についてホモ接合性であると言う。明らかであるが、一部の人々は、遺伝子型C/TまたはT/Cを有するこの遺伝子の2つの異なる対立遺伝子を保有すると考えられ、このSNPはヘテロ接合性と呼ばれる。最後に、一部の遺伝的変異には、複数のヌクレオチド部分を含んでいてもよい。このような変異の一般例、および本発明に関連するものは、遺伝子の1つの対立遺伝子の1つまたは複数のヌクレオチドが、別の対立遺伝子と比較して挿入または欠失されている多型である。
遺伝的変異に加えて、本発明者らは、より乳癌のリスクを推定するために、年齢と遺伝的変異との間の相互作用を検討した。彼らはまた、より適切に乳癌のリスクを推定するために、さらなる変数として、民族の起源および癌の家族歴を検討し始めた。年齢、性、民族の起源、および家族の既往歴は、すべて個人歴測定基準の例である。個人歴測定基準のその他の例は、妊娠歴、月経歴、経口避妊薬の使用、肥満度指数、喫煙およびアルコール消費歴、ならびに運動および食物を含む。
本明細書に開示された実験において、本発明者らは、多数の遺伝的多型の対立遺伝子の検査を報告する。多型は、遺伝子特異的なPCR産物において、対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)、制限断片長多型(RFLP)、または単一長多型を含むこれらのSNPを検出するための標準的な技術によってアッセイした。検査した多型のすべては、いくつかの機能的活性または疾患(通常、癌)との関連を有するとして、査読した科学文献にすでに記載されていた。
本発明者らは、非常に多くの関連する研究においてこれらの多型を検査することにより、原因から結果を予測するよりも、癌のリスクを予測するためにより有益な特定の遺伝子型および遺伝子型の組み合わせが見出されるだろう、との仮説を立てた。事実、現在、特定の遺伝子型および遺伝子型の組み合わせが、乳癌のリスクと顕著に関連していることが決定されている。特定の遺伝子型および遺伝子型の組み合わせを保有する個体の乳癌の遺伝的に受け継がれたリスクが非常に高く、これらのリスクが一般の個体群の見かけの乳癌リスクを大部分においてゆがめてしまう。したがって、驚くべきことに、女性の大多数は、乳癌の「平均的」リスクよりも実際に少ないことは言うまでもない。このような劇的な所見は、これらの実験をデザインした時には、本発明者らによってさえ予想外であった。これらの結果は、乳癌の検診および化学防御資源を再割当する手段を提供して乳癌のリスクの最も高い、全人口のうちの比較的少数の部分に集中させ、したがって、より低い全保健医療費用での、患者におけるより良好な結果を促進する。
II. 標的遺伝子および対立遺伝子
以下の表1は、遺伝子のリストを提供し、特異的な遺伝的多型を本研究、および文献引用において検査した。括弧の文字は、これらの多型の略記号であり、本文の残りの部分の全体にわたって使用される。
これらの多型の一部は、おそらく多くの科学的刊行物において、深く文献で議論されている。科学文献では、これらの多型の多くが、癌のリスクの変化に相当適度で関係しているであろうこと、または個体群の小さなサブセット内でもリスクに大きな変動を伴うことを示唆するが、これらの多型の多くは、科学文献において論争の的であり、一部の研究では、相対的な癌のリスクに関連した変化を見出していない。形式的に、遺伝的用語において、これらの共通のSNP遺伝子型は、乳癌表現型に対して低い表現率を個々に有するが、共に生じた場合は、乳癌表現型に対して非常に高い表現率を有する複合した遺伝子型を作成する。本発明者らは、癌素因についての本発明者らの仮説が、その他の者(Lander and Schork, 1994)によって論議されたとおり、複合した多遺伝子現象のものと整合しており、ならびに一般に癌、および特に乳癌が、複合的な疾患であるという長期の観察と一致している点に注目する。しかし、これらの特定の遺伝子の組み合わせは、乳癌またはその他の任意の癌のリスクと関連していることはこれまでに同定されていなかった。開発されたモデルは、乳癌を発症するリスクを評価するために、遺伝的な主効果、遺伝子間相互作用(エピスタシス)、および個人歴の測定値を組み込んでいる。モデルに組み込まれている主効果が、年齢層別ロジスティック回帰分析において、乳癌リスクと有意に関連するとして同定された。所与の年齢群において、10〜16マーカーの全体的な考慮は、任意の単一の項目を超える予測値を有する(言い換えると全体は任意の単一の部分を上回る)。さらなる候補遺伝子のこの非パラメーター分析が、乳癌リスクに関連するオリゴジーンの組み合わせを同定した(WO2003/025141;WO2005/024067)。最初に刊行された研究は、10の遺伝子における多型を検討し、乳癌リスクに有意に関連する2および3遺伝子の計69の組み合わせを同定した(Aston et al., 2005)。これは、確立的に予想されるよりも30倍以上の有意な関連性を示した。これらのオリゴジーンの組み合わせのオッズ比(OR)は、0.5〜5.9の範囲であった。より大きなデータベースにおける現在の分析は、主効果とは重ならない上位性相互作用を同定し、これらは統合されたモデルの予測力に寄与する。
III. 試料収集およびプロセシング
A. 試料採取
個体の遺伝的構成を評価するためには、核酸を含有する試料を得ることが必要である。適切な組織は、ほとんどすべての核酸を含む組織を含むが、最も便利なものは口腔組織または血液を含む。末梢血試料から単離されたDNA検体については、血液を、皮下注射針で静脈穿刺後のヘパリン処理した注射器またはその他の適切な容器に回収した。口腔組織は、有利には、口リンスから得られてもよい。口腔組織または頬側細胞は、口腔リンス、例えば「Original Mint」フレーバー Scope(商標)嗽薬によって回収してもよい。典型的には、ボランティア参加者が、彼らの口の中で10〜15秒間活発に、10〜15mlの含嗽薬をうがいする。次いで、ボランティアは、円錐状の50mlの遠心管(例えば、プラグ密封キャップを有するFisherbrandの使い捨て遠心管(カタログ# 05-539-6)またはその他の適切な容器に含嗽薬を吐く。
B. 核酸のプロセシング
後述するように、Minneapolis, MNのGentra Systemsによって製造されているPUREGENE(商標) DNA単離キットを使用して、回収した試料からゲノムDNAを単離し、精製した。末梢血試料については、赤血球をキットに提供されたRBC細胞溶解溶液を使用して溶解した。10分間2000×gで遠心後、上清を捨てて、生じた細胞ペレットを細胞溶解溶液に溶解した。可溶化液をRNase Aによって消化して、タンパク質を沈殿させた。最後に、ゲノムDNAをイソプロパノールによって沈殿させ、続いて70%のエタノールで洗浄した。生じた精製ゲノムDNAは、遺伝子特異的なPCRおよびSNP解析の前に水溶液に再懸濁した。
もう1つの態様において、本発明者らは、含嗽薬手順より得られた頬側細胞から、DNA検体の大部分を単離する。以下は、Gentra Systemsキットを使用して頬側細胞からゲノムDNAを単離するために使用される標準処理手順(SOP)である。
ゲノムDNAを個々の頬側細胞試料から単離する。ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)装置を用いて、標的ゲノム配列を増幅する。頬側細胞試料に特異的な遺伝子型を得るために、生じるPCR産物をゲル電気泳動によって、または適切な限定エンドヌクレアーゼによる消化に続く、ゲル電気泳動によって解析する。
本発明に従って、多くの異なる材料を使用する。これらは、DNA抽出に使用される一次溶液(細胞溶解液、Gentra Systems Puregene、およびCat.# D-50K2、1リットル;タンパク質沈殿溶液、Gentra Systems Puregene、Cat.# D-50K3、350 ml;DNA水和溶液、Gentra Systems Puregene、Cat.# D-500H、100ml)ならびにDNA抽出に使用される二次溶液(プロテイナーゼK酵素、Fisher Biotech、Cat.# BP1700、100mg粉末;RNase A酵素、Amresco、Cat.# 0675、500mg粉末;グリコーゲン、Fisher Biotech、Cat.# BP676、5gm粉末、2-プロパノール(イソプロパノール)、Fisher Scientific、Cat.# A451、1リットル;TE緩衝液 pH 8.0、Amresco、Cat.# E112、100ml;95%のエチルアルコール、AAPER Alcohol & Chemical Co., 5リットル)を含む。
以下に論議するように、例示されたDNA抽出手順は、5つの基本的工程を含む。
予備的手順
頬側試料は、収集の7日以内に処理されなければならない。DNAは、室温で含嗽薬中で安定であるが、プロセシング前に一週間より長く放置した場合、分解されうる。
細胞溶解およびRNase A処理
試料(50mlの頬側細胞試料を含む遠心管)を、大容量(20〜50mlまたは40〜15mlの遠心管を有する)冷却遠心機を使用して、10分間、3000rpm(または2000×g)で遠心分離する。直ちに廃棄瓶に上清を注ぎ、50mlのチューブの底におよそ100μlの残液および頬側細胞ペレットを残す。遠心後に試料があまりに長い間放置された場合、液体を廃棄する前にペレットがゆるむことに注意する。5秒間のボルテックスにより、残りの上清に細胞を再懸濁する(高速でVortex Genieを使用する)。これにより、細胞溶解が非常に容易になる(下記)。50mlのチューブへ1.5mlの細胞可溶化溶液をピペットで移して(ピペットエイドおよび10mlのピペットを使用する)、細胞を再懸濁し、次いで5秒間ボルテックスして、細胞と細胞可溶化溶液との間の接触を最大にする。必要に応じて、新たな試料を、すべてのDNA抽出プロセスを終える前に一週間より長く貯蔵する必要がある場合もある。その場合は、細胞可溶化溶液を加える点まで試料を処理し、4℃で試料を貯蔵することが必要である。試料は、何月も容易に使用可能に保たれる。PCRの実行が容易になされるDNAの調製を妨げることが示されているので、4℃で未処理の試料を貯蔵してはならない。20μlのピペットマンおよび250μlピペットを使用して、15μlのプロテイナーゼK(10mg/ml)酵素をそれぞれの試料管に添加し、それぞれのチューブの細胞可溶化溶液に直接プロテイナーゼKを放出させる。ピペットマンの一部は、試験管にふれてはならず、ピペットチップのみとする。ピペットチップをそれぞれの試料管で交換する。軽くボルテックスして混合する。55℃で1時間、50mlのチューブにおいて細胞可溶化液をインキュベートする。酵素は、約55℃付近までは活性化しないので、開始前にインキュベーターがその温度に近いことを確認する。必要に応じて、一晩よりも長くインキュベートすることもできる。5μlのRNase A(5mg/ml)酵素を直接それぞれの50mlの試料管の細胞可溶化溶液にピペットで移す。比較的少量の酵素であるので、これが要求される。すべての新たな試料についてピペットチップを交換する。25回穏やかにチューブを逆にすることによって、試料を混合し、37℃で15分間水浴中でインキュベートする。
タンパク質沈殿
試料は、室温に冷却しなければならない。この点で、必要に応じて試料を1時間おいてもよい。ピペットエイドおよび5mlのピペットを用いて、0.5mlのタンパク質沈殿溶液をそれぞれの50mlの細胞可溶化液の試料管に加える。試料を20秒間ボルテックスして、タンパク質沈殿溶液と細胞可溶化液を一様に混ぜ合わせる。50mlの試料管を氷溶液中に最低15分間、好ましくはより長く置く。これにより、遠心分離する時(次の工程)に、細胞タンパク質が堅いペレットを形成することを確実にする。4℃に冷却した遠心機を用いて、10分間3000rpm(2000×g)で遠心分離する。沈殿したタンパク質を堅い、白または緑のペレット(頬側試料を回収するためにミント含嗽薬を使用した場合、これは緑色のように見えるであろう)を形成するはずである。
DNA沈殿
遠心が終わるのを待つ間、試料を収容するのに十分な15mlの滅菌遠心管を準備する。5μlのグリコーゲン(10mg/ml)をそれぞれのチューブに添加して、上部の近くに液体ビーズを形成させる。次いで、1.5mlの100% 2-プロパノールをそれぞれのチューブに添加する。50mlのチューブの沈殿したタンパク質ペレットを残して、準備した15mlのチューブに、DNAを含む上清を慎重に注入する。ペレットがゆるんでいる場合、上清をピペットで外に取りだして、できる限り透明な液体を得なければならないかもしれない。試料が十分長く冷却されていないために、ペレットがゆるいかもしれず、またはより長く遠心分離する必要があるかもしれない。透明な緑がかった液体のみが、新たな15mlのチューブに入らなければならない。注ぐ際に、タンパク質ペレットがゆるく壊れないように注意する。50mlのチューブ上のように、新しいチューブ上に正しい試料番号を記録する。50mlのチューブを廃棄する。50回穏やかに逆にすることによって、15mlの試料管を混合する。粗い取扱いは、DNA鎖を剪断する可能性がある。透明な白い鎖の凝集体が共に観察されるはずである。少なくとも5分間室温で保持する。10分間3000rpm(2000×g)で遠心分離する。収率に依存して、DNAは小さな白いペレットとして見えるかもしれず、または見えないかもしれない。ペレットが他のいずれかの色である場合、試料は混入物を有する。見かけが高収率である場合、混入物を示している可能性もある。液体と共にDNAが移動し、すべり出さないように注意しながら、廃棄瓶に上清を注ぐ。残留する液体を排出するために、清潔な吸収性の紙タオルの上に蓋を開けた15mlの試料管を逆さにする。5分間放置する。チューブ右面後ろを上に逆にして、キャップをはめ込んで戻し、番号をつけた面の向きをそらして保持トレイ(15mlのチューブが出荷されたスチロフォームトレイ)にこれらをセットする。それぞれのチューブに1.5mlの70%のエタノールを添加する。チューブを数回逆にしてDNAペレットを洗浄する。3分間3000rpm(2000×g)で遠心分離する。慎重に、エタノールを注ぎ流す。紙タオル上へ試料管を逆にして、水和溶液を使用してDNAを再懸濁する前に、15分よりも短時間空気乾燥させる。DNAを完全に乾燥させた場合、これを再水和する困難性が増大する。
DNA水和
生じるDNAペレットの大きさに依存して、15mlの試料管に50〜200μlの間でDNA水和溶液を添加する。チューブにDNAがないように見える場合は、50μlを使用する。いくらか有するように見えるが、多くない場合は、100μlを使用する。かなりのペレットの際には、150〜200μlを使用することができる。DNAの濃度は、PCR実験の結果に影響を及ぼすので、それほどDNAを希釈したくないことは重要である。DNAの最適濃度は、約100ng/μlである。室温で一晩または65℃で1時間インキュベートすることによって、DNAを水和させる。DNAを分散させるのを補助するために、周期的にチューブを軽くたたくか、またはローテータに置く(DNAを完全に乾燥させた場合、これは助けになるが、通常、これは必要でない)。貯蔵のために、試料を軽く遠心分離し、架橋されたかまたはUV放射された1.5mlの遠心管(すでにオートクレーブで処理されたもの)に移さなければならない。4℃でゲノムDNA試料を貯蔵する。長期間の貯蔵については、-20℃で保存する。
適切な代用手順でも十分であると思われるが、前述のプロトコルに従うことにより、結果の忠実度を保証する。
C. cDNAの産生
本発明の一つの側面において、次の解析のためにcDNA個体群を調製することが有効であり得る。典型的なcDNA産生において、ポリ(A)末端を有するmRNA分子が潜在的な鋳型であり、逆転写酵素で処理した場合には、それぞれmRNAに結合された一本鎖分子の形態のcDNAを産生する(cDNA:mRNAハイブリッド)。次いで、cDNAをDNA Pol I(クレノー断片)などのDNAポリメラーゼによって二本鎖DNAに変換する。クレノーポリメラーゼは、新しく合成されたcDNAの分解を避けるために使用される。ポリメラーゼのための鋳型を産生するために、mRNAをcDNA:mRNAハイブリッドから除去しければならない。これは、煮沸によってまたはアルカリ処理によって達成される(核酸の特性についての講義ノートを参照されたい)。生じる一本鎖cDNAは、第2のDNA鎖を産生するための鋳型として使用される。その他のポリメラーゼと同様に、二本鎖プライマー配列が必要であり、逆転写酵素合成の間に、これが偶然にも提供されると、cDNAの5'末端で短い相補的末端を産生する。この末端は、ss cDNA鋳型上に環状に戻り(いわゆる「ヘアピンループ」)、ポリメラーゼが新規なDNA鎖合成を開始して、二重鎖cDNA(ds cDNA)を産生するためのプライマーを提供する。このcDNA合成方法の結果、2つの相補的cDNA鎖がヘアピンループを回して共有結合で結合される。ヘアピンループは、一本鎖特異的なヌクレアーゼ(例えば、コウジカビ(Aspergillus oryzae)由来のS1ヌクレアーゼ)を使用して除去される。
cDNA合成のためのキット(SMART RACE cDNA 増幅キット;Clontech, Palo Alto, CA)。RT-PCR(商標)と称する、PCR(商標)とcDNAを組み合わせることも可能である。PCR(商標)は、後でさらに詳細に論議される。
IV. 検査法
一旦試料が適切に処理されると、配列変異の検出が必要である。おそらく、最も直接的な方法は、実際にゲノムDNAまたはcDNAの配列を決定し、これらを既知の対立遺伝子と比較することである。これは、かなり高価であり、時間のかかるプロセスであり得る。それにもかかわらず、これは、Celera、Curagen、Incyte、Variagenics、およびGenaissanceなどの会社を含むSNPに関心を持つ多くの生物情報学(bioinformatics)会社の先導技術であり、本技術はかなり多量の試料のシーケンシングに有用である。直接的な配列決定方法上のバリエーションは、Affymetrixによって進行中の、Gene Chip(商標)方法である。このようなチップは、後でさらに詳細に論議される。
または、DNAシーケンスの変異を検出する、より臨床的に強力で、かつより高価でない方法も開発されている。例えば、Perkin Elmerは、数年前に、配列変異の検出にTAQman(商標) Assayを適合させた。
Orchid BioSciencesは、どのヌクレオチドがオリゴヌクレオチドプローブのすぐ3'の位置で生じるかを決定するために、標識されたヌクレオチド類似体を有するプライマーの伸長を使用する、SNP-IT(商標)(SNP同定技術(SNP-Identification Technology))と呼ばれる方法を有する。
Sequenomは、彼らのMassARRAY(商標)系で配列変異を検出するために、ハイブリダイゼーション捕捉技術にプラスしてMALDI-TOF(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化飛行時間型マススペクトル分析)を使用する。
Promegaは、READIT(商標) SNP/遺伝子タイピング系(米国特許第6,159,693号)を有する。この方法では、DNAまたはRNAプローブを標的核酸配列にハイブリダイズさせる。それぞれの塩基が標的配列に対して相補的であるプローブを、独占権のある酵素の混合物によって脱重合させ、その一方で、質問(interrogation)部位の標的とは異なるプローブは、無傷のままである。本方法は、高感受性かつ適応性のあるSNPスコアリング系を提供するために、ルシフェラーゼ検出と組み合わせてピロホスホリル化化学を使用する。
Third Wave Technologiesは、彼らが独占権を有する、Invaderプロセスの際に形成される特異的な構造のみを認識して切断するCleavase(登録商標)酵素を使用するInvader OS(商標)方法を有する。Invader OSは、標的の指数関数的増幅ではなく、Invaderプロセスによって発生するシグナルの直線的増幅に依存する。Invader OSアッセイ法は、アッセイ法の一部に一切PCRを利用しない。
本発明者らが有する方法とほぼ同じ方法でRFLPを検出するために、遺伝子特異的なPCRに続く制限エンドヌクレアーゼ消化およびゲル電気泳動(または、その他の大きさによって分離する技術)を使用する多くの法医学的なDNA試験の研究室および多くの調査研究室がある。ポイントは、癌のリスクの推定において、配列変異(SNP)を検出する方法は重要でないということである。鍵は、検査する遺伝子および多型である。
RFLPに対する代替のSNP検出技術として、遺伝子型は、微粒子に基づいた技術的読み出しと組み合わせた対立遺伝子特異的プライマー伸長(Allele Specific Primer Extension:ASPE)によって決定した。微粒子に基づいた方法を使用するSNP遺伝子タイピングの多くの報告が、科学文献に発表されている。本方法は、RFLPに代わるものとして使用され、Ye et al.(2001)のものと良く似ている。この技術は、MiraiBio, Inc.(Alameda, CA)から購入されるオリゴヌクレオチドラベルされた微粒子を使用して、Luminex(商標)-100微粒子検出プラットフォーム(Luminex, Austin, TX)を介して行った。
以下の材料および方法は、本発明に関連し、したがって、一部が詳細に記載されている。
A. チップ
上記のように、変異を検出するための1つの便利なアプローチは、チップに配置された核酸配列の使用を含む。この技術は、Affymetrixなどの会社によって広く利用されており、多くの特許を受けた技術を利用できる。Haciaら(1996)およびShoemakerら(1996)に記載されているものなどのチップに基づいたDNA技術が、特に想定される。これらの技術は、迅速かつ正確に多数の配列を解析するための定量方法を含む。本技術は、ハイブリダイゼーションによってDNA試料をスクリーニングするために、一本鎖DNAの相補的結合特性を利用する。Peaseら(1994);Fodorら(1991)。
基本的には、DNA配列または遺伝子チップは、一本鎖DNA分子のアレイを付着させた固体基質からなる。スクリーニングのために、チップまたは配列を一本鎖DNA試料と接触させ、これにより、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズさせることができる。次いで、チップまたはアレイを走査して、どのプローブがハイブリダイズしたかを決定する。本発明の特定の態様において、遺伝子チップまたはDNAアレイは、新生物形成または新生物発生前の表現型の発生に対する素因を立証する染色体の変化に対して特異的なプローブを含む。この態様に関して、このようなプローブは、患者のDNAの合成オリゴヌクレオチド、cDNA、ゲノムDNA、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、染色体マーカー、または遺伝の変化を示すのに適していると当業者が認識するその他の構築物から増幅されるPCR産物を含み得る。
種々の遺伝子チップまたはDNAアレイの型式が、当技術分野において、例えば米国特許第5,861,242号および第5,578,832号(明白に参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。開示された方法をこのようなチップまたはアレイの構築に適用するための手段は、当業者には明らかであろう。簡単に述べると、遺伝子チップまたはアレイの基本的構造は、以下を含む:(1)励起源;(2)プローブのアレイ;(3)試料採取エレメント;(4)検出器;および、(5)シグナル増幅/処理系。また、チップは、プローブを固定するための支持体を含んでいてもよい。
特定の態様において、標的核酸は、検出可能なシグナル、例えばルミネセンスを放射する物質によってタグ化または標識がなされていてもよい。また、標的核酸は、光変換器および関連した検出回路をも支持する統合されたマイクロチップ上へ固定されていてもよい。または、遺伝子プローブは、膜またはフィルター上へ固定され、次いでマイクロチップに、または検出器表面自体に付着されていてもよい。さらなる態様において、固定されたプローブは、標的核酸に結合した時に、検出可能なまたは変化したシグナルを放射する物質によってタグ化または標識がなされていてもよい。タグ化または標識の種類は、蛍光、リン光、または別の発光であってもよく、またはラマンエネルギーを放射してもよく、またはエネルギーを吸収してもよい。プローブが選択的に標的とした種に結合する時に、チップによって検出されるシグナルが発生する。次いで、シグナルの性質に依存して、シグナルをいくつかの方法で処理してもよい。
DNAプローブは、最適な接触および最大検出を確実にするために、トランスデューサ検出表面に直接または間接的に固定してもよい。固体基質に対してポリヌクレオチドプローブを直接合成または付着する能力は、当技術分野において周知である。米国特許第5,837,832号および第5,837,860号を参照されたい(いずれも明白に参照として組み入れられる)。基質にプローブを永久にまたは着脱自在に付着するために、種々の方法が利用されている。典型的な方法には、アビジン/ストレプトアビジン被覆された支持体に対するビオチン化された核酸分子の固定(Holmstrom、1993)、化学的に修飾されたポリスチレンプレートに対する短い5'リン酸化プライマーの直接的な共有結合的付着(Rasmussenら、1991)、またはポリ-L-Lysもしくはポリ-L-Lys、Pheでポリスチレンもしくはガラス固相を予め被覆し、続いて二機能性架橋試薬を使用してアミノ修飾もしくはスルフヒドリル修飾されたオリゴヌクレオチドのいずれかを共有結合的に付着する工程(Runningら、1990;Newtonら、1993)を含む。基質上へ固定する時に、プローブは安定化され、したがって、繰り返し使用してもよい。一般的な用語において、ハイブリダイゼーションは、固定された標的核酸に対して行われるか、またはプローブ分子は、ニトロセルロース、ナイロン膜、もしくはグラスなどの固体表面に付着されている。多くのその他の基質物質を使用してもよく、これらには、補強されたニトロセルロース膜、活性石英、活性ガラス、重合ビニリデン二フッ化物(PVDF)膜、ポリスチレン基質、ポリアクリルアミドベースの基質、およびポリ(塩化ビニル)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ジメチルシロキサン)などのその他のポリマー、および標的分子と共有結合を形成する能力がある感光性ポリマー(ニトレン、カルベン、およびケチルラジカルなどの光反応性種を含む)を含む。
選択された支持体に対するプローブの結合は、いくつかの手段のいずれかによって達成されてもよい。例えば、DNAは、一般に、まずガラス表面をシラン化して、次いでカルボジイミドまたはグルタルアルデヒドで活性化することによってガラスに結合される。他の手順では、DNA合成の間に分子の3'または5'末端のいずれかに組み込んだアミノリンカーを経て結合されたDNAを有する、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GOP)またはアミノプロピルトリメトキシシラン(APTS)などの試薬を使用してもよい。DNAは、紫外線を使用して膜に直接結合してもよい。ニトロセルロース膜では、DNAプローブを膜上へスポットする。紫外線源(Stratalinker(商標), Stratagene, La Jolla, CA)を使用して、DNAスポットを照射し、架橋を誘導する。架橋の代替法には、減圧下で2時間、80℃でスポットした膜を焼くことを含む。
特異的なDNAプローブを、まず膜上へ固定し、次いでトランスデューサ検出表面と接触して膜に付着させる。この方法は、トランスデューサ上にプローブが結合することを回避し、大量産生に望ましいと思われる。特にこの適用に適した膜は、ニトロセルロース膜(例えば、BioRad, Hercules, CA)またはポリビニリデン二フッ化物(PVDF)(BioRad, Hercules, CA)またはナイロン膜(Zeta-Probe, BioRad)またはポリスチレンベースの基質(DNA. BIND(商標) Costar, Cambridge, MA)を含む。
B. 核酸増幅手順
核酸を研究する有効な技術には、増幅を含む。増幅は、通常鋳型に依存しており、鋳型のコピーをさらに製作するために、これらは鋳型鎖の存在に依存することを意味する。鋳型に依存したプロセスにおいて、初期核酸の合成をプライミングすることができる短い核酸であるプライマーを鋳型鎖にハイブリダイズさせる。典型的には、プライマーは、長さが10〜30塩基対であるが、より長い配列を使用することもできる。プライマーは、二本鎖および/または一本鎖形態で提供されてもよいが、一般に一本鎖形態が好ましい。
プライマー対は、鋳型核酸の異なった領域に選択的にハイブリダイズさせるように設計されていることが多く、選択的ハイブリダイゼーションができる条件下において鋳型DNAと接触させる。所望の適用に依存して、完全にプライマーに対して相補的な配列に対するハイブリダイゼーションのみを可能にする高いストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件を選択してもよい。その他の態様において、ハイブリダイゼーションは、プライマー配列と、1つまたは複数の不適当な組み合わせを含む核酸の増幅を可能とする、減少したストリンジェンシー下で行ってもよい。一旦ハイブリダイズされると、鋳型-プライマー複合体は、鋳型依存性の核酸合成を容易にする1つまたは複数の酵素と接触する。また、「サイクル」と呼ばれる多数の増幅ラウンドを、十分な量の増幅産物が産生されるまで行う。
PCR:
所与の鋳型試料に存在するオリゴヌクレオチド配列を増幅するために、多くの鋳型依存性のプロセスを利用できる。最も周知の増幅方法のうちの1つは、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、および第4,800,159号、ならびにInnisら、1988(これらのそれぞれは、その全体が参照として本明細書に組み入れられる)において詳述されているポリメラーゼ連鎖反応法(PCR(商標)と称する)である。PCR(商標)において、選択的ハイブリダイゼーションが可能な条件下で、選択的に核酸にハイブリダイズするプライマー対を使用する。本明細書に使用される、プライマーという用語は、鋳型依存性のプロセスにおいて、初期核酸の合成を満たすことができる任意の核酸も含む。プライマーは、二本鎖または一本鎖形態で提供されてもよいが、一本鎖形態が好ましい。
プライマーは、所与の鋳型試料に存在する標的遺伝子配列を増幅するために、多くの鋳型依存性のプロセスの任意の1つにおいて使用される。最も周知の増幅方法のうちの1つは、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、および第4,800,159号(それぞれが参照として本明細書に組み入れられる)に詳述するPCR(商標)である。
PCR(商標)において、標的遺伝子配列の反対の相補鎖の領域に対して相補的である2つのプライマー配列を調製する。試料に標的遺伝子配列が存在する場合、プライマーがハイブリダイズして、核酸:プライマー複合体を形成すると考えられる。過剰なデオキシリボヌクレオシド三リン酸を、DNAポリメラーゼ、例えば鋳型依存性の核酸合成を容易にするTaqポリメラーゼとともに反応混合物に添加する。
標的遺伝子の配列:プライマーの複合体が形成された場合、ポリメラーゼは、プライマーにヌクレオチドを付加することによって、標的遺伝子配列に沿った伸長を生じさせる。反応混合物の温度を上下させることによって、伸長されたプライマーが、標的遺伝子から分離して反応生成物を形成し、過剰のプライマーが、標的遺伝子および反応生成物に結合し、本プロセスが繰り返される。増幅産物の十分な量が産生されるまで、「サイクル」と称するこれらの多数の増幅ラウンドを行う。
増幅されるmRNAの量を定量化するために、逆転写酵素PCR(商標)増幅手順を行ってもよい。RNAをcDNAに逆転写する方法は、周知であり、Sambrookら、2001に記載されている。逆転写のための代わりの方式は、耐熱性DNAポリメラーゼを利用する。これらの方法は、1990年12月21日に出願された国際公開公報第90/07641号に記載されている。
LCR:
増幅のためのもう一つの方法は、リガーゼ連鎖反応(「LCR」)であり、欧州特許出願第320,308号(参照として本明細書に組み入れられる)に記載されている。LCRでは、2つの相補的プローブ対を調製し、標的配列の存在下において、それぞれの対を、これらが隣接するように反対の標的相補鎖に結合する。リガーゼの存在下において、2つのプローブ対が結合して単一のユニットを形成する。温度サイクリングによって、PCR(商標)のように、結合された連結ユニットが標的から分離し、次いで過剰なプローブ対のライゲーションのための「標的配列」として機能する。米国特許第4,883,750号(参照として本明細書に組み入れられる)には、標的配列に対するプローブ対の結合のためのLCRと同種の方法を記載する。
Qβレプリカーゼ:
PCT特許出願PCT/US87/00880に記載されているQβレプリカーゼは、また、本発明のさらに別の増幅方法として使用されてもよい。この方法では、標的の領域に相補的な領域を有するRNAの複製性の配列を、RNAポリメラーゼの存在下において試料に添加する。ポリメラーゼは、複製性の配列の複製に続いてこれを検出することができる。
等温性増幅:
限定部位の1つの鎖のヌクレオチド5'-[α-チオ]-三リン酸を含む標的分子の増幅を達成するために、制限エンドヌクレアーゼおよびリガーゼを使用する等温性増幅方法は、また、本発明の核酸の増幅にも有効であろう。このような増幅方法は、Walkerら、1992(参照として本明細書に組み入れられる)によって記載されている。
鎖置換増幅:
鎖置換増幅(Strand Displacement Amplification:SDA)は、核酸の等温性増幅を行うもう一つの方法であり、多数のラウンドの鎖置換および合成、すなわちニックトランスレーション法を含む。修復鎖反応と呼ばれている同種の方法(Repair Chain Reaction:RCR)は、増幅のための標的領域の全体にわたるいくつかのプローブのアニールに続いて、4つの塩基のうちの2つだけが存在する修復反応を含む。検出を簡単にするために、ビオチン化された誘導体として、その他の2つの塩基を添加することができる。同種のアプローチは、SDAにおいても使用される。
環状プローブ反応:
標的特異的配列は、環状プローブ反応(CPR)を使用して検出することもできる。CPRでは、非特異的DNAの3'および5'配列ならびに特異的なRNAの中間配列を有するプローブを、試料に存在するDNAにハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションにより、反応をRNace Hで処理して、消化後に放出される特徴的な産物としてプローブの産物を同定する。元の鋳型は、別のサイクリングプローブにアニールされ、反応が繰り返される。
転写に基づいた増幅:
その他の核酸増幅手順は、核酸配列に基づいた増幅(NASBA)および3SR、Kwohら、(1989);国際公開公報第88/10315、1989号(それぞれ参照として本明細書に組み入れられる)を含む転写に基づいた増幅系(TAS)を含む。
NASBAでは、標準的なフェノール/クロロホルム抽出、臨床試料の熱変性、可溶化緩衝液を用いた処理、ならびにDNAおよびRNAを単離するためのミニスピンカラム、またはRNAの塩化グアニジニウム抽出によって、増幅のための核酸を調製することができる。これらの増幅技術は、標的特異的な配列を有するプライマーをアニールすることを含む。ポリメリゼーションに続いて、DNA/RNAハイブリッドをRNase Hによって消化し、一方で二重鎖DNA分子を再び熱で変性させる。いずれにせよ、一本鎖DNAは、第2の標的特異的なプライマーの添加に続くポリメリゼーションによって完全に二重鎖にする。次いで、二本鎖DNA分子をT7またはSP6などのポリメラーゼによって倍に転写させる。等温性環状反応において、RNAのものが二本鎖DNAに転写され、T7またはSP6などのポリメラーゼに対して一度逆転写される。生じる産物は、切断されたかまたは完全であるかのいずれであっても、標的特異的な配列を示す。
その他の増幅方法:
英国特許出願第2,202,328号、およびPCT出願PCT/US89/01025(それぞれが本明細書に組み込まれる)に記載されるように、その他の増幅方法を本発明に従って使用してもよい。前者の適用では、「修飾された」プライマーを、PCR(商標)の様に鋳型および酵素依存性の合成に使用する。プライマーは、捕捉部分(例えば、ビオチン)および/または検出器部分(例えば、酵素)による標識によって修飾されてもよい。後者では、過剰な標識されたプローブを試料に添加する。標的配列の存在下では、プローブが結合して触媒的に切断される。切断後、標的配列が無傷のまま放出され、過剰なプローブが結合する。標識されたプローブの切断は、標的配列の存在のシグナルとなる。
Daveyらの欧州特許出願第329822号(参照として本明細書に組み入れられる)は、一本鎖RNA(「ssRNA」)、ssDNA、および二本鎖DNA(dsDNA)を周期的に合成することを含む核酸増幅プロセスを開示しており、これを本発明に従って使用してもよい。
ssRNAは、第1のプライマーオリゴヌクレオチドのための第1の鋳型であり、逆転写酵素(RNA依存性DNAポリメラーゼ)によって伸長される。次いで、リボヌクレアーゼ H(RNase H、DNAまたはRNAのいずれかと二重鎖のRNAに特異的なRNase)の作用によって生じるDNA:RNA二重鎖からRNAを除去する。生じるssDNAは、第2のプライマーのための第2の鋳型であり、これは、5'に鋳型に対してその相同性のRNAポリメラーゼプロモーターの配列(T7 RNAポリメラーゼによって例示される)も含む。次いで、このプライマーをDNAポリメラーゼ(大腸菌DNAポリメラーゼIの大きな「クレノー」断片によって例示される)によって伸長し、プライマー間で元のRNAのものと同一の配列を有し、さらに一端にプロモーター配列を有する二本鎖DNA(「dsDNA」)分子を生じる。適切なRNAポリメラーゼによってDNAの多くのRNAコピーを作るために、このプロモーター配列を使用することができる。次いで、これらのコピーを、非常にすみやかな増幅を導くサイクルに再び入れることができる。適当な酵素の選択により、この増幅は、それぞれのサイクルで酵素を追加することなく等温で行うことができる。このプロセスの周期的な性質のため、開始配列は、DNAまたはRNAのいずれかの形態であるものを選択することができる。
Millerら、国際公開公報第89/06700号(参照として本明細書に組み入れられる)は、標的一本鎖DNA(「ssDNA」)に対するプロモーター/プライマー配列のハイブリダイゼーションに続いて、この配列の多くのRNAコピーの転写に基づいた核酸配列増幅スキームを開示する。このスキームは周期的ではなく、すなわち新たな鋳型は、生じるRNA転写物から産生されない。
その他の適切な増幅方法は、「race」および「one-sided PCR(商標)」を含む(Frohman, 1990;Oharaら、1989、それぞれが本明細書に参照として組み入れられる)。また、生じる「ジ-オリゴヌクレオチド」の配列を有する核酸の存在下において2つ(または、より多く)のオリゴヌクレオチドをライゲーションすることに基づき、これによりジ-オリゴヌクレオチドを増幅する方法を、本発明の増幅工程に使用してもよい(Wuら、1989、参照として本明細書に組み入れられる)。
C. 核酸分離のための方法
核酸産物は、鋳型および過剰なプライマーなどのその他の材料から分離することが望ましいと思われる。1つの態様において、増幅産物は、標準的な分析法(Sambrookら、2001)を使用して、アガロース、アガロースアクリルアミド、またはポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離される。さらなる操作のために、分離された増幅産物をゲルから切り出して、溶出させてもよい。低融点アガロースゲルを用いて、ゲルを加熱し、続いて核酸の抽出によって、分離されたバンドを除去してもよい。
また、核酸の分離は、当技術分野において既知のクロマトグラフィ技術によって行われてもよい。本発明の実施に使用してもよい多くのクロマトグラフィの種類は、吸着、分配、イオン交換、ヒドロキシルアパタイト、モレキュラーシーブ、逆相、カラム、ペーパー、薄層、およびガスクロマトグラフィ、ならびにHPLCを含む。
特定の態様において、増幅産物は、視覚化される。典型的な可視化方法は、臭化エチジウムでゲルを染色し、紫外線下でバンドを可視化することを含む。または、増幅産物が放射線標識または蛍光定量的に標識されたヌクレオチドによって一体的に標識されている場合、分離された増幅産物は、X線写真に曝露すること、または適切な興奮性のスペクトルを示す光で視覚化することができる。
V. 個人歴測定基準
本明細書に開示された遺伝的分析の使用に加えて、本発明は、癌を発症する個体のリスクを測定する際に、さらなる因子を利用する。特に、本方法の予測精度を改善するために、年齢、民族性、妊娠歴、月経歴、経口避妊薬使用、肥満度指数、アルコール消費歴、喫煙歴、運動歴、および食物を含む多くの因子を調査する。また、親族の癌の病歴および親族が癌であると診断された年齢は、重要な個人歴測定基準である。表現型(この場合は癌)を予測するための解析の遺伝的データによる個人歴測定基準の内容は、ほとんどすべての表現型が、個体の遺伝子とこれらの遺伝子が作用する環境との間の動的相互作用に由来するという認識を根拠とする。例えば、白い肌は、黒色腫になりやすい個体であるが、個体が太陽の紫外線から保護されないで持続的に曝露された場合のみである。個人歴は、検査した遺伝形質の任意の癌表現型の表現率の変更因子である可能性があるので、本発明者らは、彼らの解析に個人歴測定基準を含む。当業者であれば、この段落に列記した個人歴測定基準が、癌表現型の表現率に影響を及ぼすような環境因子のみではないことを理解する。
VI. キット
また、本発明は、本発明に従って使用されるキットの調製品を想定する。適切なキットは、チューブ、小びん、ならびに収縮包装されたパッケージおよびブロー成形パッケージを含む適切な容器およびパッケージ材の中に、本発明に従って使用される種々の試薬を含む。
本発明に従ってキットの含有物に適した材料は、以下のうちの1つまたは複数である。
・関心対象の遺伝的多型に隣接するDNAまたはcDNA配列ドメインにアニールする遺伝子特異的なPCRプライマー対(オリゴヌクレオチド);
・PCRを行う必要なくゲノムDNAまたはcDNAの特異的な配列ドメインを増幅することができる試薬;
・PCRまたは非PCR増幅によって増幅される配列ドメインの種々の予想される対立遺伝子間を区別するために必要な試薬(例えば、制限エンドヌクレアーゼ、オリゴヌクレオチドからのシグナルを増幅する酵素または蛍光化学基を含み、かつ対立遺伝子の区別を最も強くするように修飾されたものを含む、多型の1つの対立遺伝子に優先してアニールするオリゴヌクレオチド);
・種々の対立遺伝子に由来する産物を物理的に分離するために必要な試薬(例えば、電気泳動に使用するためのアガロースまたはポリアクリルアミドおよび緩衝液、HPLCカラム、SSCPゲル、ホルムアミドゲル、またはMALDI-TOFのためのマトリックス支持体)。
VII. 癌予防法
本発明の1つの側面において、乳癌を高い遺伝的リスクで発症することを同定することで、予防的癌治療のための候補を同定する能力が改善されている。乳癌予防に使用される一次薬物は、タモキシフェンおよびラロキシフェンであって、さらに以下に論議した。しかし当業者であれば、その他の化学防御薬が現在開発中であることを理解するであろう。開示された発明は、これらが商業的に入手可能になった時およびその場合も、これらの新薬のより適切かつ有効な適用が容易になると思われる。
A. タモキシフェン
タモキシフェン(NOLVADEXS(登録商標))非ステロイド性抗エストロゲンは、クエン酸タモキシフェンとして提供される。クエン酸タモキシフェンタブレットは、10mgまたは20mgのタブレットとして使用される。それぞれの10mgのタブレットは、10mgのタモキシフェンと同等の15.2mgのクエン酸タモキシフェンを含む。不活性成分は、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、およびデンプンを含む。クエン酸タモキシフェンは、トリフェニルエチレン誘導体のトランス異性体である。化学名は、(Z)2-[4-(1,2-ジフェニル-l-ブテニル)フェノキシ]-N,N-ジメチルエタンアミン 2-ヒドロキシ-1,2,3-プロパントリカルボキシレート(1:1)である。クエン酸タモキシフェンは、563.62の分子量を有し、pKa'は、8.85であり、37℃の水における平衡溶解度は、0.5mg/mLであり、37℃の0.02N HClにおいて、0.2mg/mLである。
クエン酸タモキシフェンは、動物試験系において強力な抗エストロゲン特性を有する。正確な作用機構は知られていないが、抗エストロゲン効果は、胸部などの標的組織の結合部に対して、これがエストロゲンと競合する能力に関与しているのであろう。タモキシフェンにより、ジメチルベンゾアントラセン(DMBA)によって誘導されるラット乳癌の誘導が阻害され、ラットのインサイチューにおけるDMBAで誘導される腫瘍の退行が生じる。このモデルにおいて、タモキシフェンは、エストロゲン受容体に結合することによってその抗癌効果を発揮するように見える。
タモキシフェンは、経口投与後に広範に代謝される。20mgの放射線標識された(14C)タモキシフェンを受けた女性における調査では、投与された用量の約65%が2週間にわたって体から排出されることを示した(大部分は糞便経路による)。N-デスメチルタモキシフェンは、患者の血漿において見出される主要な代謝産物である。N-デスメチルタモキシフェンの生物学的活性は、タモキシフェンのものと同様に見える。4-ヒドロキシタモキシフェン、およびタモキシフェンの側鎖の一級アルコール誘導体は、血漿において微量な代謝産物として同定された。
20mgの1回の経口投与に続いて、40ng/mLの平均血漿濃度ピーク(35〜45ng/mLの範囲)が、投薬の約5時間後に生じた。タモキシフェンの血漿濃度の減退は、二相性であり、約5〜7日の末端排出半減期である。N-デスメチルタモキシフェンの平均血漿濃度ピークは、15ng/mLである(10〜20ng/mLの範囲)。10mgのタモキシフェンを1日2回で3ヶ月間患者に投与する長期投与では、タモキシフェンについて120ng/mL(67〜183ng/mLの範囲)およびN-デスメチルタモキシフェンについて336ng/mL(148〜654ng/mLの範囲)の平均定常状態血漿濃度を生じる。20mgのタモキシフェンの1日1回で3ヶ月間の投与後のタモキシフェンおよびN-デスメチルタモキシフェンの平均定常状態血漿濃度は、それぞれ122ng/mL(71〜183ng/mLの範囲)および353ng/mL(152〜706ng/mLの範囲)ある。治療開始後、タモキシフェンの定常状態濃度は、約4週間で達成され、N-デスメチルタモキシフェンの定常状態濃度は、約8週間で達成されることから、この代謝産物について約14日の半減期が示唆される。
乳癌患者に対して推奨される一日量は、20〜40mgである。1日あたり20mgよりも多い用量では、分割量(朝および夕方)で与えるべきである。しかし、予防的用量では、もっと低くてもよい。
B. ラロキシフェン
塩酸ラロキシフェン(EVISTA(登録商標))は、ベンゾチオフェン分類の化合物に属する選択的エストロゲン受容体修飾因子(SERM)である。化学的命名では、メタノン,[6-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チエン-3-イル]-[4-[2-(l-ピペリジニル)エトキシ]フェニル]-ヒドロクロリドである。塩酸ラロキシフェン(HCl)は、実験式C28H27NO4S・HClを有し、510.05の分子量と一致する。ラロキシフェンHClは、オフホワイトから淡黄色の固体であり、ほんのわずかに水に可溶性である。
ラロキシフェンHClは、経口投与のためにタブレット剤形で供給される。それぞれのタブレットは、60mgのラロキシフェンHClを含み、モル当量55.71mgの遊離塩基である。不活性成分は、無水ラクトース、カルヌバ(carnuba)ワックス、クロスポピドン(crospovidone)、FD&C Blue No.2アルミニウムレーキ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム、修飾された薬学的上薬、ポリエチレングリコール、ポリソルベート80、ポビドン、プロピレングリコール、および二酸化チタンを含む。
エストロゲン様のラロキシフェンの生物学的作用は、エストロゲン受容体に対する結合を媒介する。前臨床のデータでは、ラロキシフェンが子宮および胸部組織のエストロゲンアンタゴニストであることを示す。予備的臨床データ(30ヶ月にわたる)では、EVISTA(登録商標)が子宮および胸部組織に対してエストロゲン様の効果がないことを示唆する。
ラロキシフェンは、経口投与後に迅速に吸収される。経口投与量の約60%が吸収されるが、前全身性(presystemic)のグルクロニド抱合体では広範囲である。ラロキシフェンの絶対生体有用性は、2.0%である。平均最大血漿濃度および生体有用性に達する時に、ラロキシフェンおよびそのグルクロニド代謝産物の全身相互転換ならびに腸管サイクリングが機能する。
30〜150mgの範囲のラロキシフェンHClの単一用量の経口投与後、見かけの体積の分布は、2.348L/kgであり、用量依存性ではない。ヒトにおけるラロキシフェンの生体内変化および素因を14C標識されたラロキシフェンの経口投与後に決定した。ラロキシフェンは、グルクロニド抱合体:ラロキシフェン-4'-グルクロニド、ラロキシフェン-6-グルクロニド、およびラロキシフェン-6,4'-ジグルクロニドに対して広範囲な初回通過代謝を受ける。他のいかなる代謝産物も検出されなかったことから、ラロキシフェンがチトクロムP450経路によって代謝されないという強い証拠が提供される。非抱合型ラロキシフェンは、血漿中の総放射性標識材料の1%未満を含む。ラロキシフェンおよびグルクロニドの血漿濃度曲線の末端の対数-直線部分は、一般に平行である。これは、ラロキシフェンおよびグルクロニド代謝産物の相互転換と一致している。
静脈内投与後には、ラロキシフェンは肝血流量に近い割合で除去される。見かけの経口クリアランスは、毎時44.1L/kgである。ラロキシフェンおよびそのグルクロニド抱合体は、可逆的な全身代謝および腸管サイクリングによって相互変換され、これにより、経口投与後の27.7時間までその血漿排出半減期を延長する。ラロキシフェンの1回の経口投与に由来する結果から、多回投与薬物動態学を予測する。長期投与後には、クリアランスが毎時40〜60L/kgで変動する。ラロキシフェンHCl用量の増大により(30〜150mgの範囲)、血漿時間濃度曲線(AUC)下の領域において、比例的な増加よりもわずかに少ない。ラロキシフェンは、主に大便中に排出され、尿には不変で、0.2%未満が排出される。グルクロニド接合体として、ラロキシフェン用量の6%未満が尿中に除去される。
推奨される用量は、毎日1つの60mgのタブレットであり、食事に関係なく1日中いつでも投与されてもよい。食事摂取が不適当な場合、追加のカルシウムが推奨される。
C. STAR
米国、カナダ、およびプエルトリコ全体の400を超えるセンターが、タモキシフェンおよびラロキシフェンの臨床試験に現在参加しており、STARとして知られている。これはこれまでに行われた最も大規模な乳癌防止治験のうちの1つである。また、STARは、乳癌を発症する機会を減少することが証明された薬物を、乳癌リスクを減少する可能性を有するもう一つの薬物と比較する最初の治験である。すべての参加者は、5年間どちらか一方の薬物を受ける。少なくとも22,000人の乳癌のリスクの大きい閉経婦人が、STARに参加すると考えられる。すべての人種および人種集団がSTARに参加することが奨励されている。
タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標))は、疾患のリスクの高い女性において、49%まで乳癌発病率を減少することが乳癌防止治験(Breast Cancer Prevention Trial)において証明された。米国食品医薬品局(FDA)は、1998年10月に、疾患のリスクが高い女性の乳癌発生率を減少するタモキシフェンを使用することを承認した。20年よりも長くタモキシフェンによって乳癌の女性を治療することがFDAに承認されており、約30年間臨床試験されている。
ラロキシフェン(商品名EVISTA(登録商標))は、骨粗鬆症を防止し治療するためにこれを使用する大規模な研究において、乳癌の発生率を減少することが示された。この薬物は、1997年12月に、閉経婦人の骨粗鬆症を妨げるためにFDAによって承認され、約5年間検討中であった。
研究は、閉経婦人の乳癌を防止する際に、ラロキシフェンの有効性を、タモキシフェンの有効性と比較する、ランダム化された二重盲検臨床試験である。女性は、少なくとも35歳で、マンモグラフィーを受けてから1年以内に乳癌の証拠がなく、乳癌を防止するために以前に乳房切除術を行っておらず、インサイチューで以前に観血的乳癌または分泌管内癌を有しておらず、少なくとも3ヶ月間ホルモン療法を行っておらず、かつ胸部に対して以前に放射線療法を行っていてはならない。
患者は、ランダムに、2群のうちの1つに割り当てられた。群1の患者は、日に一度プラシーボを加えたラロキシフェンを経口で受けた。群2の患者は、日に一度プラシーボを加えたタモキシフェンを経口で受けた。治療は、5年間続ける。生活の質は、研究の初めに、およびそれから6ヶ月ごとに5年間評価する。次いで、患者は、年に一度フォローアップ評価を受ける。STAR試行研究の結果は、近年公開され、浸潤性乳癌発生の50%の減少が、ラロキシフェンおよびタモキシフェンの両方について観察された(www.cancer.gov/star)。
VIII. 実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を示すために含まれる。実施例において開示された技術は、本発明者らによって発見された技術が、本発明の実施において十分に機能することを表し、したがってその実行のための好ましい態様を構成するとみなされ得ることが当業者に認識されるはずである。しかし、当業者は、本開示を考慮して、開示された特定の態様に多くの変化を作製し、および本発明の精神と範囲から逸脱することなく、似た結果または同種の結果を得ることができることを認識するはずである。
実施例1-方法
研究の説明
このモデルの構成と最初のバリデーションにおいて利用される試料セットは、〜1791の乳癌症例と〜3449の癌を有さない対照からなる5000名以上の白人女性を用いた。参加者の約半数は、1996〜2005年に、オクラホマシティーとその周辺の大都市圏から集めた。その他の参加者は、2003〜2005年に、他の4つの地理的に離れた地域(シアトル、サンディエゴ、カンザスシティー、およびオーランド/中央フロリダ)からおおまかに同じ人数ずつ集めた。症例は、女性が乳癌の診断の自己申告することで規定し、主にマンモグラフィーセンターおよび腫瘍診療所で特定した。いずれの癌の診断も受けたことがなく、主に同じマンモグラフィー施設および同じ医療複合施設の一般診療クリニックから集められた女性を、対照とした。
参加者は、個人の病歴/既往歴および癌の家族歴に関するアンケートに回答し、アンケートと生物試料の固有の識別子となる匿名のIDコードを割り当てられた。大半の参加者に用いた試料採取法は、市販のマウスウォッシュで回収した口腔内細胞であった。何人かの参加者(全体の〜10%)が、血液試料または血液とマウスウォッシュの両方を提供した。血液と口腔内細胞の両方を提供したこれらの個人について、遺伝子型決定の結果は、両方の供給源で同一であった。
遺伝子多型
全試料セット由来のDNAを、87の異なる候補遺伝子から選択した117の共通で機能性の多型について遺伝子型決定した(表1)。非同義的なアミノ酸置換、酵素活性の改変、またはmRNA転写率もしくは安定性の改変の結果として、機能的に実証された、および/または予測された生理学的結果を有するこれらのSNPを支持する基準によって、候補SNPを選択した。候補遺伝子の選択には、いくつかの基準を利用した:(1)遺伝子またはその遺伝子によってコードされたタンパク質の機能的活性を改変することが公知であるか、またはその可能性が高いかのいずれか(これらの多型の大半は、酵素的および/または生理学的改変と直接関連し、かつしたがって原因となる多型とは単に連鎖不均衡なマーカーではないだろう);(2)乳癌または他の癌の発症に影響する主要な経路において実証された役割;(3)乳癌および/または他の癌のリスクの増加または低下に関連すると以前に記載されている;(4)一般集団に頻度の高い妥当な対立遺伝子。
遺伝子型決定
Gentra PureGene(商標)DNA精製キット(Gentra, Minneapolis, MN)を用いてゲノムDNAを単離し、凍結して保存した(-80℃)。HotStarTaq(商標)DNAポリメラーゼ(QIAGEN, Inc. Valencia, CA)を用いて、Eppendorf Mastercyclerで実施した多重PCRによって、精製したゲノムDNAを増幅した。アニーリングと伸長温度は、各多重プライマーセットについて最適化した。プライマー配列と特異的遺伝子型決定条件は、要請に応じて本発明者らから入手可能である。遺伝子型決定アッセイはすべて、マイクロビーズに基づく対立遺伝子特異的プライマー伸長(ASPE)とその後のLuminex 100(商標)(Luminex, Inc. Austin, TX)での分析を用いて、現在実施されている。すべてのASPEアッセイは、>99.4%の再現率を有した。90%を超える試料を、Luminex技術を用いて遺伝子型決定した;いくつかの試料を、いくつかのバリアントに関してPCR-RFLPによって遺伝子型決定した。RFLPアッセイは、>98%の再現率を有した。すべてのアッセイについて、5%またはそれ以上の検体を複数回遺伝子型決定し、内部の再現性を確認した。すべての遺伝子型決定の間、操作者は検体の症例-対照状態は知らされなかった。
統計分析
ハーディワインベルグ平衡の試験、症例/対照状態との遺伝子型関連に対するカイ二乗試験、寄与リスクの評価、ロジスティック回帰分析、および予測確立の概算を含む一連の分析を、遺伝的および臨床的データの両方に対して実施した。
ハーディワインベルグ(HW)平衡試験
一般集団における遺伝子型の頻度は、HW平衡にあると予想される。そのため、本発明者らは、品質管理の一部として対照における遺伝子型についてHW平衡を試験した。任意の所与の遺伝子について、本発明者らは、共通の対立遺伝子とのホモ接合性、ヘテロ接合性、およびまれな対立遺伝子とのホモ接合性に関する観察された遺伝子型頻度(f0、f1、f2)を算出する。観察された遺伝子型頻度から、本発明者らは、それらの対立遺伝子の頻度を算出し、これは次いでHW平衡の元で予想される遺伝子型頻度に用いることができる。適合度χ2検定を用いて、本発明者らは、観察された遺伝子型頻度がHW平衡の元で予想される頻度から逸脱するかどうかを判定した。
連関分析
第一の分析目的は、遺伝的および臨床的変数との疾患関連性を評価することであった。単一の遺伝子型または単一の臨床的分類の変数を扱う場合、本発明者らは分割表解析法を用いて、χ2検定統計を介して疾患関連性を評価した。これらの分析において、本発明者らはまた、オッズ比(OR)を算出し、関連性の大きさを定量化した。しかしながら概ね、本発明者らは、ロジスティック回帰モデルを使用して、多数の遺伝子型、それらの相互作用、および臨床的変数との疾患関連性を評価した。
個別のリスク確率の算出
多変量ロジスティック回帰分析に従い、ゲイルスコアおよびすべての個人のSNP遺伝子型に対するログオッズ比を概算した。Gail et al (1989)によって記載された方法論に従い、それらの寄与リスクを算出した。次いで、SEER(seer.cancer.gov)から得た乳癌発生に対する補数(compliment)を乗じることで、本発明者らは、h1(t, X)=hベースライン(t)RR(t,X)(式中、Xは臨床的および遺伝的変数の組み合わせを示す)として表される乳癌に対するベースラインのハザード率を得た。競合リスクを説明するため、国勢調査から得られ、h2(t)として示される死亡ハザード率を利用した。次いで、乳癌と診断される確率を以下のように算出した。
Figure 2010512729
式中、aは現時点での年齢であり、τは将来の年齢の間隔であり、被積分関数において特定される範囲で積分する(Gail et al., 1989)。上記の式を用いて、その後5年間および生涯(現在から90歳まで)、ならびに30〜44、45〜55、および55〜69の年齢間隔(閉経前、閉経前後、および閉経後の間隔を代表する可能性が高い)について、これらの確率を算出した。これらの研究に登録された70歳以上の個人が少ないことから、本発明者らは、分析の上限年齢を69歳とした。
モデル構築
主な挑戦は、多重比較によって過剰な不利益をもたらさずに識別的な精度を最終的な推定モデルに加えた関連SNPの選択であった。この目的のために、本発明者らは、以下のモデル構築とバリデーション戦略を用いた。まず、全体のデータセットをランダムに、全症例と対照の75%からなるトレーニングセット(モデル構築の実施を通してT1データセットとして公知)に割り当てた。残りの25%の症例と対照を、バリデーションプロセスを通して維持されたV1データセットとして公知のバリデーションデータセットとして用いた。トレーニングプロセスの間、本発明者らは、1回に1つのSNP遺伝子型の一変量分析により、すべての個々のマーカーに対するHW平衡、症例/対照状態との遺伝子型関連性、および寄与リスクを、体系的に評価した。同様に、本発明者らは、対のSNPに対して連鎖平衡に関する試験を実施し、上位性相互作用を検討し、かつ症例/対照状態とのそれらの関連性を評価した。それらの対応するログオッズ比が統計的に有意であり、それらの寄与リスクが評価可能であるような場合のみ、個々のSNPまたはそれらの相互作用を、最終モデルにおける項目として選択した。モデル構築プロセスの過程で、本発明者らは、特定のSNPに関する浸透率が非常に年齢に依存している、すなわちSNPの浸透率が1つの年齢群で高いが、他の年齢群ではそこまでではないことを見出した。乳癌の生物学および分析で観察された年齢特異的な関連性に従い、層別化分析を3つの年齢群について実施した:閉経前、閉経前後、および閉経後の年齢間隔を代表する可能性が高い30〜44歳、45〜54歳、および55歳以上。
実施例2-結果
乳癌リスクとの全体的な関連性
乳癌発生に影響を及ぼす可能性が高い候補遺伝子における117の共通の機能的な多型について、遺伝子型決定を実施した。トレーニングセット対照集団において、多型のすべてを試験し、HW平衡期待値を満たした(データ示さず)。これらの遺伝子多型の乳癌リスクとの関連性の全体的な年齢依存的ロジスティック回帰分析の結果のみが、乳癌リスクとのわずかな関連性を有するいくつかの多型を同定した(p<0.05)。
年齢層別化された乳癌リスクとの関連性
本発明者らの以前の研究および他の研究者の研究により、いくつかの遺伝的多型の年齢特異的な浸透率の可能性が示唆された。本研究のサイズから、本発明者らは、症例について診断時の年齢および癌を有さない対照について動員時の年齢に基づいて、分析対象を3つのサブグループに生産的に層別化した。用いた3つの年齢群は、30〜44歳、45〜54歳、および55〜69歳であった。これらの年齢層別化分析により、これらの年齢群のそれぞれにおいて乳癌リスクと強く関連した多くの主効果を特定した。主効果について、モデルにおける項目として考慮する最初の基準は、<0.05のp値であった。その後の年齢層別化分析はまた、<0.001のp値を示すリスクとの強い対の関連性を特定した。それらを個々に検討することで予想されるよりも高い推定性能を伴うエピスタシス、すなわち遺伝子間相互作用の証明のために、これらの関連性を評価した。
年齢特異的モデル
これらの分析に由来する候補項目を、多変量ロジスティック回帰によって評価し、それらの重み付けを決定し、遺伝的特徴および個人歴を一体化したモデルを開発した。遺伝的項目について、層別化分析に由来する有意な結果は、データに適合しかつ全体的な分析に由来し得る任意の単一モデルより正確にリスクを予測する3つの年齢特異的なサブモデルの開発を支持した。これらのサブモデルは、項目同定プロセスで使用する同じ3つの年齢分類を包含した:30〜44歳、45〜55歳、および55〜69歳。これらのサブモデルの各々はまた、各年齢分類に対するゲイルモデルの寄与に対する異なる係数に伴い、いくらか異なる遺伝的効果を含んだ。本発明者らは、他のリスクモデルを超えて遺伝的項目をゲイルモデルに組み込むよう選択した。なぜならこれは、これまでの研究および将来の研究の両方で検証され(Bondy et al., 1994)、ACS検診ガイドラインを順守し年一回の検診マンモグラムを受けた女性の集団における乳癌リスクに正確にアクセスすることが見出されたからである。これら3つのサブモデルが、他のモデルと同じように手続き的に開発され、データを適合するために多変量ロジスティック回帰分析を用いた。構築したモデルに含まれたSNPの完全なリストを、表2に示す。全体として、これらの3つのモデルは、27遺伝子における31のSNPの分析を含む。
表3は、3つの年齢間隔のそれぞれで得られた最終モデルからの主効果と遺伝子間相互作用の項目を要約する。30〜44の間隔は、14の主効果と1つの遺伝子対を含み、45〜54歳の間隔は10の主効果を含み、対は含まず、一方55〜59の間隔は12の主効果と1つの対を含んだ。合計7つのSNP(例えばCYP1B2)は、複数の年齢群において予測的な項目であり、表3の同じ列に並べている。しかしながら、複数の年齢間隔において情報を与える項目によるリスク予測への寄与は、必ずしも一定ではない。このモデルは、リスクの好転を伴う年齢特異的な浸透率を示すいくつかの項目を含む、すなわち個人が若い時にリスクの増加を予測する所与のSNP遺伝子型は、年齢が上がるとリスクの低下につながる。3つの年齢群すべてで有益なのは、1つのマーカー(VDR-ApaI)のみである。多数の機能性SNPが考えられるこれらの遺伝子について、ハプロタイプ分析も実施して、ハプロタイプがモデルにさらなる予測力を追加するかどうかを判定した。考慮される遺伝子において、どの年齢間隔においても、モデルはハプロタイプを含めることで有意に改善はされなかった。最後に、三部構成のモデルは、主効果としてモデルに含まれないSNPからなる対の遺伝子相互作用を含む。これらの遺伝子間(上位性)相互作用の考慮は、予測力を追加する。なぜならこれらは主効果によって予測可能ではない様式で乳癌リスクに影響を及ぼすからである。
(表1)検討したすべてのSNP
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* rs 以下のサイトの1つから得た参照番号: www.ncbi.nlm.nih.gov/SNP/またはsnp500cancer.nci.nih.gov
(表2)関連するSNPおよびSNP相互作用
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(表3)
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実施例3-結論
要約すると、本発明者らは、多くの遺伝子の遺伝的多型を検査し、単独で、および組み合わせてこれらと乳癌リスクとの関係を決定した。これらの実験で予想外であった結果は、個々に考慮すると検査された遺伝子およびこれらの多型が、乳癌リスクとわずかな関連があっただけであることである。しかし、2、3、またはそれ以上を組み合わせて検査した場合は、乳癌リスクにおいて広く多様な複合した遺伝子型が同定された。この情報は、癌検診および化学防御プロトコルで最も有効であり、最も適切な適用を容易にするためのすぐれた有用性を有し、患者の結果を改善させる。
本明細書において開示されかつ請求されたすべての組成物および方法は、本開示を考慮して過度の実験なしで作製および実行することができる。本発明の組成物および方法は、好ましい態様に関して記載されているが、これは、本発明の概念、精神、および範囲から逸脱することなく、本組成物および方法、ならびに本明細書に記載されている方法の工程または工程の順序変化が適用されてもよいことは、当業者には明らかであると考えられる。より詳細には、化学的および生理的に関連した特定の薬剤はいずれも本明細書に記載されている薬剤に置換されてもよく、一方で同じ結果または同種の結果が達成されるであろうことは明らかである。当業者に明らかなすべてのこのような同種の置換および修飾は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神、範囲、および概念の範囲内であるとみなされる。
IX. 参照
以下の参照は、これらが本明細書に記載されるものに対する例示的な手順またはその他の詳細の補充を提供する範囲で、特に参照として本明細書に組み入れられる。
米国特許第4,683,195号
米国特許第4,683,202号
米国特許第4,800,159号
米国特許第4,883,750号
米国特許第5,578,832号
米国特許第5,837,832号
米国特許第5,837,860号
米国特許第5,861,242号
米国特許第6,159,693号
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Claims (20)

  1. 女性対象が乳癌を発症するリスクを評価するための方法であって、該対象由来の試料中で、ACCa (IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む、方法。
  2. (a)p27(rs2066827)T→GおよびXRCC1(rs25487)A→G、ならびに/または(b)CYP11B2(rs1799998)C→TおよびCYP17(rs743572)T→Cの対立遺伝子プロファイルを決定する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. CYP11B2(rs1799998)C→T、CYP1B1(rs10012)C→G、CYP17 5’UTR(rs743572)T→C、ERα(rs2077647)T→C、MMP2(rs243865)C→T、MnSOD(rs1799725)T→C、p21(rs1801270)C→A、p27(rs2066827)T→G、p53(rs1042522)G→C、UGT1A7(rs17868324)CG→AA、VDR ApaI(rs7975232)G→T、VDR FokI(rs2228570)C→T、XPG(rs17655)G→C、およびXRCC 1(rs25487)A→Gからなる群より選択される少なくとも1つのさらなるSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  4. (a)p27(rs2066827)T→GおよびXRCC1(rs25487)A→G、ならびに/または(b)CYP11B2(rs1799998)C→TおよびCYP17(rs743572)T→Cの対立遺伝子プロファイルを決定する工程をさらに含む、請求項3記載の方法。
  5. 対象の個人歴の1つまたは複数の局面を評価する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  6. 1つまたは複数の局面が、年齢、民族性、妊娠歴、月経歴、経口避妊薬の使用、肥満度指数、アルコール消費歴、喫煙歴、運動歴、食物、親類の癌診断時の年齢を含む乳癌またはその他の癌の家族歴、および乳癌、胸部生検、またはDCIS、LCIS、もしくは異型の過形成の個人歴からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  7. 1つまたは複数の局面が年齢を含む、請求項6記載の方法。
  8. 年齢が、30〜44歳の若年群、45〜54歳の中年群、および55歳以上の老年群への層別化を含む、請求項7記載の方法。
  9. 前記対立遺伝子プロファイルが、前記試料由来の核酸の増幅によって決定される、請求項1記載の方法。
  10. 増幅がPCRを含む、請求項9記載の方法。
  11. 増幅のためのプライマーが、チップ上に配置される、請求項9記載の方法。
  12. 増幅のためのプライマーが、前記遺伝子の対立遺伝子に特異的である、請求項9記載の方法。
  13. 増幅された核酸を切断する工程をさらに含む、請求項9記載の方法。
  14. 前記試料が口腔組織または血液に由来する、請求項9記載の方法。
  15. 前記対象を試験する癌診断の時期および/または頻度の決定を行う工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  16. 前記対象の予防的癌治療の時期および/または頻度の決定を行う工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  17. ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A, STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gのそれぞれに対する対立遺伝子の少なくとも1つの遺伝子に対応する核酸配列を含む、核酸マイクロアレイ。
  18. 核酸配列が、該遺伝子のそれぞれに対して両方の対立遺伝子の配列を含む、請求項17記載の核酸マイクロアレイ。
  19. 乳癌について女性対象のルーチンな診断試験の必要性を決定するための方法であって、該対象由来の試料中で、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む、方法。
  20. 女性対象の予防的抗乳癌療法に対する必要性を決定するための方法であって、該対象由来の試料中で、ACCa(IVS17)T→C、ACCa(5’UTR)T→C、ADPRT(rs1136410)C→T、CYP1A1(rs4646903)T→C、CYP1B1(rs1800440)A→G、GADD45(rs681673)T→C、HLAh(rs1799945)C→G、HLAh(rs1800562)G→A、ICAM5(rs1056538)G→A、KLK10(Ala50Ser)G→T、KLK2(rs198977)C→T、MPO463(rs2333227)G→A、MSH6(rs3136229)G→A、PGR(rs1042838)G→T、RAD51L3(rs4796033)G→A、STK15(rs2273535)T→A、およびTFR(rs3817672)A→Gからなる群より選択される複数のSNPの対立遺伝子プロファイルを決定する工程を含む、方法。
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