JP2010511701A - 水素化ピリド(4,3−b)インドール(異性体)に基づいた、発作を含む脳循環の急性および慢性疾患の治療のための手段、それに基づいた薬理学的手段、およびその使用のための方法 - Google Patents

水素化ピリド(4,3−b)インドール(異性体)に基づいた、発作を含む脳循環の急性および慢性疾患の治療のための手段、それに基づいた薬理学的手段、およびその使用のための方法 Download PDF

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Abstract

式(1)または式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドール(異性体)に基づいた発作の治療のための手段、それに基づいた薬理学的手段、および医学分野における化合物の使用に関するその使用のための方法。これらは、虚血性発作および出血性発作ならびにそれらの結果の治療のために使用することができる。本発明は、医学分野に関し、具体的には、虚血性発作および出血性発作ならびにそれらの結果の治療のための治療手段を生み出すことを目的とする、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはそれらの薬学的に許容できる塩等の化合物の使用に関する。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2006年12月7日に出願されたロシア国特許出願第200614332号の優先権を主張し、この出願はその全体を本明細書中で参考として援用する。
連邦政府による資金援助を受けた研究の下で行われた発明に対する権利の明示
該当しない。
技術分野
本発明は、医学分野に関し、具体的には、虚血性発作および出血性発作ならびにそれらの結果の治療のための治療手段を生み出すことを目的とする、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはそれらの薬学的に許容できる塩等の化合物の使用に関する。
発明の背景
脳の血行の急性の不全または攪乱ならびに虚血性発作および出血性発作は、最も蔓延する血管の病態に属し、これらは、しばしば、身体障害をもたらし、死亡率を著しく増加させる。発作は、脳のかなりの領域に対する損傷およびその死滅を引き起こす場合があり、その結果、発作に襲われた患者において、認知機能障害、うつ病および失見当識が、神経障害(不全麻痺、麻痺)に加えて発生する(E.I. GusevおよびV.I. Skvortsova、in Cerebral ischemia、Moscow、Meditsina、2001年、238頁;R.G. Robinson、「The clinical neuropsychiatry of stroke」、in Coqnitive, behavioral and emotional disorders following vascular brain injury(1998年)(Cambridge University Press、1988年、563頁))。
現代の薬理学は、発作の間の病理学的過程のカスケードの種々の段階に作用する手段の相当に広範な蓄積を有する。発作の治療は、動脈の開存性の修復(組織活性化薬)、ならびに血栓形成(血栓溶解薬、抗凝固薬、抗凝集薬(antiaggregant))および生存能力のある神経細胞の死滅の予防に向けられる。セレブロライシン(cerebrolysin)、コリンアルホスセラート、塩化カルチニン、メキシドール(mexidol)およびグリセリンが、「虚血性の陰影(ischemic shadow)」の領域中の神経細胞の死滅を防止するために処方される。
「虚血性の陰影」の領域は、梗塞の病巣を囲む周囲の区域を指す。その領域における脳への血流は、停止はしないが減少し、神経細胞は、生存することができるが、それらの正常な機能を果たすことはできない。虚血性発作の治療のための良好な療法は、梗塞を治療する一方で、また、「虚血性の陰影」の領域における神経組織の機能の修復も行い、それによって、発生する梗塞の大きさを減少させる。芳しくない療法では、「虚血性の陰影」の領域における神経組織の機能は修復されず、その結果、神経細胞およびグリア細胞の大量の死滅が生じ、そのため、発生する梗塞の大きさが増加する。
特定の血管作動性の製剤(ビノポセチン(vinopocetine)、ニセルゴリン、シンナリジン)もまた、虚血性発作の治療における保護効果を有し、虚血性組織への血液の供給を増加させる目的で処方される。しかし、この場合、「略奪(robbing)」現象を排除することはできない。この現象は、健常な組織中の血流の増強に起因する虚血性の帯域における血流の減少として顕在化する(E.I. GusevおよびV.I. Skvortsova、in Cerebral Ischemia、Moscow、Meditsina、2001年、238頁)。さらに、これらの製剤を用いる治療は、有効性が不十分であり、出血性発作の結果は、治療に対してとりわけ抵抗性である。標準的な治療では、典型的には、生命維持に必要な臓器の機能を援助し、ホメオスタシスを修復することを試みる。
カルシウムチャネルアンタゴニストおよびナトリウムチャネルアンタゴニスト、NMDA受容体のアンタゴニスト、AMPA受容体の正の調節物質、ならびに抗ラジカル活性を有する物質の間における、発作の治療のための有効な薬物に関する現在進行中の研究は、明白な結果をもたらすには至っていない(これは主に、化合物の顕著な副作用および高い毒性に起因する)(H. Brauner−Osborne、J. Egebjerg, E. Nielsen、U. MadsenおよびP. Krogsgaard−Larsen、「Ligands for glutamate receptors: design and therapeutic prospects」、J. Med. Chem. 48巻(14号):2609〜2645頁(2000年);J. Hatton、「Pharmacological Treatment of Traumatic Brain Injury: Review of Agents in Development」、CNS Drugs 15巻(7号):553〜581頁(2001年))。
カルシウムチャネルアンタゴニストの間では、L型カルシウムチャネル遮断薬であるニモジピンが、特に、虚血性発作および出血性発作の両方を治療するために利用されることが多い。同時に、この群の製剤は、顕著な副作用および不都合を有し、それらのうちの1つが、心血管系への効果であり、脳の「略奪」に至る(Register of Drugs in Russia、Encyclopedia of Drugs、14th ed.(G L Vyshkovskiy編、Moscow、RLS、2006年))。
テトラ−およびヘキサ−ヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドールの誘導体をはじめとする、特定の既知の化合物は、広いスペクトルの生物学的活性を示す。例えば、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール系において、以下の型の活性が観察されている:抗ヒスタミン活性(OS−DE No. 1813229、1968年12月6日、No. 1952800、1969年10月20日)、中枢抑制活性および抗炎症活性(米国特許第3718657号、1970年12月13日発行)、神経遮断活性(C.A. Herbert、S.S. PlattnerおよびW.N. Welch(1980年)Mol, Pharm., 17巻(1号):38〜42頁)、ならびにその他。2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールの誘導体は、向神経活性(W.N. Welch、C.A. Herbert、A. WeissmanおよびK.B. Koe(1986年)J. Med. Chem.29巻(10号):2093〜2099年)、抗うつ活性、抗不整脈活性およびその他の型の活性を示す。
米国特許第6187785号(「第785号特許」)および第7021206号(「第206号特許」)に記載されているように、ディメボン等の水素化ピリド[4,3−b]インドール誘導体は、NMDAアンタゴニスト特性を有し、この特性が故に、これらの誘導体は、アルツハイマー病等の神経変性疾患を治療するのに有用である。ディメボンは、アルツハイマー病およびその他の神経変性疾を、(第785号特許および第206号特許に記載されているように)単独の場合ならびに(2007年10月26日に出願の米国仮特許出願第60/854866号に対する優先権を主張するPCT出願に記載されているように)その他の化合物と併用する場合の両方において有用である場合がある。WO2005/055951に記載されているように、ディメボン等の水素化ピリド[4,3−b]インドール誘導体は、例えば、皮膚−体毛の外被の変質、視力の変質および体重減少をはじめとする、加齢に関連または関係する所見および/または病態もしくは状態の発症および/または発生を遅延させることによって、ヒト用または獣医用の老化保護薬(geroprotector)として有用である。米国特許出願第11/543529号(米国特許公開第2007−0117835−Al号)および第11/543341号(米国特許公開第2007−0117834−Al号)に記載されているように、ディメボン等の水素化ピリド[4,3−b]インドール誘導体は、神経保護薬(neuroprotector)として、ハンチントン病の進行または発症および/もしくは発生の治療および/または予防および/または緩慢化において使用するのに有用である。2007年8月2日公開の特許文献1に記載されているように、ディメボン等の水素化ピリド[4,3−b]インドール誘導体は、統合失調症を治療するのに有用である。2007年9月20日出願の特許文献2に記載されているように、ディメボン等の水素化ピリド[4,3−b]インドール誘導体は、筋萎縮性側索硬化症を治療するのに有用である。
国際公開第2007/087425号パンフレット 国際公開第2007/020516号パンフレット
急性の脳の血行不全ならびに虚血性発作および出血性発作を治療するための追加または代替の療法が医学的に依然としてかなり求められている。治療剤によって、身体障害の程度を制限し、生活の質を向上させ、認知機能障害を低減させ、かつ/またはそのような損傷に罹患している患者の生存時間を延長させることができることが好ましい。
課題は、発作の治療のための新しい有効な薬物として活用することができる手段の蓄積を増すことであり、この課題に対する解決法を、今回、本発明が提案した。脳は、最も重大な臓器の1つであり得、脳血管の疾患は、治療が最もしにくい場合がある。
発明の詳細な説明
定義
本明細書で使用する場合、別段の明確な指定がない限り、「a」、「an」および同等な用語は、1つまたは複数を指す。また、「化合物(the compound)」または「化合物(a compound)」への言及は、化合物ディメボン等の、本明細書に記載するいずれかの化合物またはその薬学的に許容できる塩もしくはその他の形態を包含しかつ指すものと理解され、本開示によって、このことが明確に伝えられる。
本明細書で使用する場合、「発作」という用語は、2つの広範なクラスの発作、すなわち、「虚血性 発作」および「出血性発作」を指す。「虚血性発作」および「出血性発作」という用語は、(脳への血流の突然の減少が引き起こした)脳の虚血または梗塞および虚血性脳卒中ならびに脳、頭蓋下および脳室の出血をはじめとする、血流の攪乱が引き起こした多数の病理学的状態のうちのいずれかを指す。この用語はまた、虚血性病巣および出血性病巣の組合せを伴う混合型の発作も指す。脳虚血または虚血性脳卒中は、脳の血管の封鎖の結果生じ、それにより、脳の部分への血流が切断される。脳卒中は、とりわけ、脳動脈の内部に血液の塊が形成されること(すなわち、血栓性脳卒中)、脳動脈へ移動する、体内のその他の場所に血液の塊が形成されること(すなわち、塞栓性脳卒中)、一過性の脳血液循環の急性の攪乱、または脳の血管の破裂(すなわち、出血性脳卒中)によって引き起こされる。虚血性脳卒中の臨床所見は、全体的な脳の症状に優る限局的な症状として呈示され、部分的な麻痺、しびれ、運動失行(学習した動きを実行できないこと)および失明、ならびに知覚障害および会話障害をはじめとする、種々の認知異常を包含する。
本明細書で使用する場合、別段の明確な指定がない限り、「個体」という用語は、これに限定されないが、ヒトをはじめとする、哺乳動物を指す。個体は、虚血性発作または出血性発作を有すると診断されているヒト、またはそれらに罹患していることが疑われるヒトであってよい。個体は、虚血または出血性発作に関連する1つまたは複数の症状を示すヒトであってよい。個体は、虚血性発作または出血性発作の高まった危険に関連する、変移型の遺伝子または異常な遺伝子を有するが、そのような損傷を有するとは診断されていないヒトであってよい。個体は、虚血性発作または出血性発作を遺伝的に発生させるヒト、またはそうでなければ、それらを遺伝的に発生させる素因を有するヒトであってよい。
1つの変形形態では、個体は、アルツハイマー病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症もしくは統合失調症を有するとは診断されていない、および/またはそれらを発生させる危険があるとはみなされないヒトである。1つの変形形態では、個体は、加齢に関連して認知が損なわれていないヒト、または(失明(白内障)、皮膚および体毛の外被の変質(脱毛症)もしくは筋肉細胞および脂肪細胞の死滅による、加齢に関連する体重減少等の)加齢の過程に関連する重篤でない状態を有しないヒト、またはそれらの組合せを有しないヒトである。
本明細書で使用する場合、「危険がある」個体は、虚血性発作または出血性発作を発生させる危険またはそれらに罹患する危険がある個体である。「危険がある」個体は、検出可能な疾患を、有してもまたは有さなくてもよく、本明細書に記載する治療方法の前に、検出可能な疾患を、呈示してもまたは呈示しなくてもよい。「危険がある」は、個体が1つまたは複数の、いわゆる危険要因を有することを意味し、危険要因は、虚血性発作または出血性発作を経験する可能性と相関する測定可能なパラメータである。これらの危険要因のうちの1つまたは複数を有する個体は、それらの危険要因(複数の危険要因)を有しない個体よりも、そのような損傷に罹患するより高い確率を有する。危険要因は、これらに限定されないが、年齢、性別、人種、食餌、以前の疾患または損傷の履歴、先行する疾患または損傷の存在、遺伝的な(すなわち、先天的な)考慮すべき事項、および環境への暴露を包含する。虚血性発作または出血性発作の危険がある個体は、例えば、そのような損傷を経験している血縁者を有する個体および危険が遺伝子マーカーまたは生化学的マーカーの解析によって決定された個体を包含する。
本明細書で使用する場合、「薬学的に活性な化合物」、「薬理学的に活性な化合物」または「活性成分」という用語は、所望の効果、例えば、虚血性発作もしくは出血性発作を治療する効果、および/または虚血性発作もしくは出血性発作を予防する効果、および/または虚血性発作もしくは出血性発作の発症もしくは重症化を遅延させる効果を誘発する、水素化ピリド(4,3−b)インドール等の化合物を指す。
本明細書で使用する場合、「薬理学的手段」または「薬学的製剤」という用語は、化合物、例えば、式(1)または式(2)の化合物を含有する、即時放出性形態または徐放性形態をはじめとする、いずれかの治療投与剤型の使用を指し、これらは、虚血性発作または出血性発作の治療のための医学において予防的または治療的な使用を見出すことができる。そのような手段または製剤はまた、保存剤、可溶化剤、安定化剤、再湿潤剤、乳化剤、甘味剤、色素、調整剤、浸透圧を加減するための塩、緩衝剤、被膜剤または抗酸化剤をはじめとする、薬学的に許容できる賦形剤も含有してよい。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容できる」または「薬理学的に許容できる」という用語は、生物学的にまたはその他の点で望ましい材料を指す。例えば、当該材料は、患者に投与する医薬組成物に組み込むことができ、何らかのかなり望ましくない生物学的効果を引き起こすことも、当該材料を含有する組成物のその他の構成成分のうちのいずれかと有害な様式で相互作用することもない。薬学的に許容できる担体または賦形剤は、好ましくは、毒物学試験および製造試験の要求される基準を満たしており、かつ/または米国食品医薬品局(the U.S.Food and Drug adminisration)が作成したthe Inactive Ingredient Guide上に包含されている。
本明細書で使用する場合、「有効量」という用語は、所与の治療剤型において、その活性の特徴と毒性の特徴とを組み合わせて、かつまた専門家の知識に基づいても有効であるはずである、化合物、例えば、式(1)または式(2)の化合物の量の使用を指す。
本明細書で使用する場合、「治療有効量」という用語は、所望の治療成果をもたらす(例えば、虚血性発作または出血性発作に関連する1つもしくは複数の症状の重症度もしくは持続時間を低下させ、それらの重症度を安定化させ、またはそれらを排除する)のに十分な化合物の量または併用療法の量を指す。治療のための使用の場合、有益な結果または望ましい結果は、例えば、虚血性発作もしくは出血性発作に関連する炎症を低下させ、もしくは排除すること、認知を改善し、もしくはそうでなければ認知機能障害を無効にすること、虚血性発作もしくは出血性発作発症の発生もしくは進行の間に現われる関連の合併症および中間の病理学的表現型をはじめとする、疾患または損傷の結果生じた1つまたは複数の(生化学的な、組織学的なおよび/もしくは行動の)症状を低下させること、そのような損傷に罹患しているものの生活の質を向上させること、発作を治療するために必要であるその他の医薬品の用量を減少させること、別の医薬品の効果を増強すること、ならびに/または患者の生存を延長すること等の臨床結果を包含する。
「予防有効量」は、感受性であり、および/またはそのような発作を発生させる可能性がある個体に投与した場合に、虚血性発作または出血性発作の1つまたは複数の将来の症状の重症化を予防し、またはそれらの重症度を低下させるのに十分な化合物の量または併用療法の量を指す。予防のための使用の場合、有益な結果または望ましい結果は、例えば、危険を排除し、もしくは低下させること、重症度を低下させること、または虚血性発作もしくは出血性発作の生化学的な、組織学的なおよび/もしくは行動の症状、当該疾患の発生および/もしくは進行の間に現われるその合併症および中間の病理学的表現型をはじめとする、発作の発症を遅延させること等の効果を包含する。
本明細書で使用する場合、「治療」または「治療する」は、臨床結果をはじめとする、有益な結果または望ましい結果を得るためのアプローチである。本発明の目的の場合、有益な臨床結果または望ましい臨床結果は、これらに限定されないが、以下のうちの1つまたは複数を包含する:虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こしたもう1つの症状を低下させること、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした身体障害の程度を制限すること、生活の質を向上させること、いずれかの認知機能障害を低減させること、疾患もしくは損傷を治療するために必要である1つもしくは複数のその他の医薬品の用量を減少させること、および/またはそのような損傷に罹患している個体の生存時間を延長させること。いくつかの実施形態では、本発明の個別療法または併用療法は、虚血性発作または出血性発作に関連する1つまたは複数の症状の重症度を、治療前の同一の対象における対応する症状と比較して、または治療を受けていないその他の対象における対応する症状と比較して、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90または95%だけ低下させる。
本明細書で使用する場合、「併用療法」という用語は、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こしたもう1つの症状を低下させ、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした身体障害の程度を制限し、生活の質を向上させ、認知機能障害を低減させ、疾患もしくは損傷を治療するために必要である1つもしくは複数のその他の医薬品の用量を減少させ、かつ/またはそのような損傷に罹患している個体の生存時間を延長させるために有用な1つまたは複数のその他の化合物(もしくはそれらの薬学的に許容できる塩)または療法(例えば、外科的手順)を包含する第2の療法と併用する、1つまたは複数の水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはそれらの薬学的に許容できる塩を包含する第1の療法を指す。別の化合物と「併用して」の投与は、同一または異なる組成物中で、逐次的に、同時にまたは連続的にのいずれかで、各化合物について同一または異なる投与経路を使用して投与することを包含する。いくつかの変形形態では、併用療法は、1つまたは複数の薬学的に許容できる担体もしくは賦形剤、非薬学的に活性な化合物および/または不活性な物質を場合により包含する。
本明細書で使用する場合、「同時の投与」という用語は、併用療法の第1の療法と第2の療法とを、約10、5または1分以下のいずれか等の約15分以下の時間間隔で投与することを意味する。化合物を同時に投与する場合、第1の療法および第2の療法を、同一の組成物中に含有させてもよく(例えば、水素化ピリド[4,3−b]インドールおよびL型カルシウムチャネル遮断薬であるニモジピンの両方を含む組成物)、または別々の組成物中に含有させてもよい(例えば、水素化ピリド[4,3−b]インドールを1つの組成物中に含有させ、ニモジピンを別の組成物中に含有させる)。
本明細書で使用する場合、「逐次的な投与」という用語は、併用療法中の第1の療法と第2の療法とを、約20、30、40、50または60分以上のいずれかを上回る等の約15分超の時間間隔で投与することを意味する。いずれかの療法を、最初に投与することができる。第1の療法と第2の療法とは、別々の組成物中に含有させ、これらの組成物は、同一または異なる包装またはキットの中に含有させることができる。
したがって、併用療法の有効量は、逐次的、同時または連続的に投与した場合に、所望の成果をもたらす第1の療法の量および第2の療法の量を包含する。併用して投与する化合物のうちのいずれかの適切な用量は、当該化合物の組み合わさった作用(例えば、相加効果または相乗効果)のために、場合により、減少させることができる。種々の実施形態では、第1の療法および第2の療法を併用した治療は、いずれかの療法を単独で投与した場合と比較して、相加的な結果を、または(例えば、相加的な結果より大きな)相乗的な結果さえもたらすことができる。いくつかの実施形態では、個別療法のために一般に使用する量と比較して、それぞれの薬学的に活性な化合物の減少した量を、併用療法の部分として使用する。併用療法を使用することによって、個々の化合物のうちのいずれかを単独で使用する場合と同一またはより大きな利益が達成されるのが好ましい。いくかの実施形態では、併用療法において、個別療法のために一般に使用する量よりも少ない量の薬学的に活性な化合物(例えば、減少した用量または減少した頻度の投与スケジュール)を使用して、同一またはより大きな利益を達成する。薬学的に活性な化合物の少ない量の使用により、化合物に関連する副作用の数、1つまたは複数の副作用の重症度、頻度または持続時間の減少がもたらされるのが好ましい。
臨床的な状況において理解されているように、本発明が記載する化合物、例えば、式(1)もしくは(2)またはいずれかの本明細書に記載する化合物(例えば、化合物1から9のうちのいずれか)を含有する薬物、化合物または医薬組成物の有効用量は、動脈の開存性を修復する、血栓形成を予防する(例えば、血栓溶解薬、抗凝固薬、抗凝集薬(antiaggregant))、生存能力のある神経細胞の死滅を最小化または予防する(例えば、セレブロライシン(cerebrolysin)、コリンアルホスセラート、塩化カルチニン、メキシドール(mexidol)およびグリセリン)、虚血性組織への血流を増加させる(例えば、ビノポセチン(vinopocetine)、ニセルゴリン、シンナリジン等の血管作動薬)、カルシウムチャネルおよび/またはナトリウムチャネルに拮抗する(例えば、L型カルシウムチャネル遮断薬ニモジピン)、NMDA受容体に拮抗する、ならびにAMPA受容体を調節する、1つまたは複数の化合物を含有する別の薬物、化合物または医薬組成物と併用して達成することができる。
本明細書で使用する場合、「制御放出」「徐放」または「遅延放出」という用語は、薬物の放出が、即時ではない、すなわち、「制御放出性」、「徐放性」または「遅延放出性」の処方を有し、投与しても、吸収場所へ薬物が即時には放出されない薬物含有製剤またはその一部を指す。特定の実施形態では、化合物を、徐放性形態として、または化合物を個体へ送達する速度を所望の持続時間にわたって維持することが可能なシステム等の徐放性システムの一部として個体に投与する。所望の持続時間は、対応する即時放出性投与剤型が化合物と同一の(例えば、重量またはモルに関する)量を放出するために必要とする時間より長い持続時間等の延長された持続時間であり得、数時間または数日である場合がある。所望の持続時間は、投与した化合物の少なくとも薬物排除の半減期であってよく、例えば、少なくとも約6時間または少なくとも約12時間または少なくとも約24時間または少なくとも約30時間または少なくとも約48時間または少なくとも約72時間または少なくとも約96時間または少なくとも約120時間または少なくとも約144時間以上のうちのいずれか付近であってよく、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約8週間または少なくとも約16週間以上であってよい。
例示的な水素化ピリド(4,3−b)インドール
式(1)または式(2)の水素化ピリド([4,3−b])インドールを使用して、虚血性発作または出血性発作を治療することができる。
Figure 2010511701
式(1)の化合物を使用する場合、Rは、CH−、CHCH−またはPhChを含有する群から選択され;Rは、H、PhCHまたは6−CH−3−Py−(CH−を含有する群から選択され;Rは、H、CH−またはBr−を含有する群から選択される。これらの化合物は、薬学的に許容できる酸との塩を含んでよい。
発作の治療のための手段として使用することができる化合物のうちの1つは、式(1)の化合物であってよく、この場合、RはCH−に対応し、RはH−であり、RはCH−である。この化合物は、(±)シス異性体の形態であってよい。式(2)の化合物を使用する場合、Rは、CH−、CHCH−またはPhCh−を含有する群から選択され;Rは、H−、PhCH−または6−CH−3−Py−(CH−を含有する群から選択され;Rは、H−、CH−またはBr−を含有する群から選択される。前記化合物は、薬学的に許容できる酸との塩を含んでよい。
発作の治療のための手段として使用することができる化合物のうちの1つは、式(2)の化合物であってよく、この場合、RはCHCH−またはPhCH−に対応し、RはH−に対応し、RはH−であり;またはRはCH−に対応し、RはPhCH−に対応し、RはCH−である化合物であってよく;またはRはCH−に対応し、Rは6−CH−3−Py−(CH−に対応し、RはH−である化合物であってよく;またはRはCH−に対応し、Rは6−CH−3−Py−(CH−に対応し、RはCH−である化合物であってよく;またはRはCH−に対応し、RはH−に対応し、RはH−またはCH−である化合物であってよく;またはRはCH−に対応し、RはH−に対応し、RはBr−である化合物であってよい。1つの変形形態では、化合物はディメボンである。上記に示した化合物のうちのいずれかを、発作の治療のための手段として使用することができる。
式(1)および(2)の既知の化合物は、薬理学の実践において広く使用されている。広範な調査が実施され、テトラ−およびヘキサ−ヒドロ−1H−ピリド([4,3−b]−インドールの誘導体を含み、広いスペクトルの生物学的活性を示す、一連の既知の化合物に至っている。以下の型の活性が、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール系において見出された:抗ヒスタミン活性(OS−DE No. 1813229、1968年12月6日、No. 1952800、1969年10月20日)、中枢抑制活性、抗炎症活性(米国特許第3718657号、1970年12月13日発行)、神経遮断活性(C.A. Herbert、S.S. PlattnerおよびW.N. Welch(1980年)Mol. Pharm.、17巻(1号):38〜42頁)、ならびにその他。2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールの誘導体は、向神経活性(W.N. Welch、C.A. Herbert、A. WeissmanおよびK.B. Koe(1986年)J. Med. Chem.29巻(10号):2093〜2099頁)、抗うつ活性、抗不整脈活性およびその他の型の活性を示す。
すべての上記で言及した化合物は、文献から知られ、以下の具体的な化合物を包含する:
1.シス(±)2,8−ジメチル−2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよびその二塩酸塩;
2.2−エチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−IH−ピリド[4,3−b]インドール;
3.2−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドール;
4.2,8−ジメチル−5−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよびその塩酸塩;
5.2−メチル−5−[2−(6−メチル−3−ピリジル)エチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよびそのセスキ硫酸塩一水和物;
6.2,8−ジメチル−5[2−(6−メチル−3−ピリジル)エチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドールおよびその二塩酸塩(ディメボン).
7.2−メチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドール;
8.2,8−ジメチル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドールおよびそのヨウ化メチル塩;
9.2−メチル−8−ブロモ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド−[4,3−b]インドールおよびその塩酸塩。
化合物1の調製および神経遮断性が、例えば、刊行物L.N. YakhontovおよびR.G. Glushkov(1983年)「Synthetic Medicinal Drugs」、(A.G. Natradze編、Moscow、Meditsina)234〜237頁から知られている。化合物2、8および9の調製、ならびにさらにそれらがセロトニンアンタゴニストの特性を有するという情報が、例えば、C.J. Cattanach、A. CohenおよびB.H. Brown(1968年)J. Chem. Soc. Series C:1235〜1243頁によって記載されている。化合物3の合成が、N. P. Buu−Hoi、O. RousselおよびP. Jacquignon(1964年)J. Chem. Soc.2巻、708〜711頁による論文に具体的に記載されている。1956年には、N.F. KucherovaおよびN.K. Kochetkovが、化合物4の合成を、Obshchey khimii26巻:3149〜3154頁に記載し、化合物5および6の調製が、例えば、A.N. Kost、M.A. YurovskayaおよびT.V. Mel’nikova in Khimiya geterotsiklicheskikh soedineniy、2巻、207〜212頁による1973年の論文から知られている。化合物7の合成が、1954年に、U. Horleinによって、Chem. Ber.、Bd 87、hft 4、463〜472頁に記載され、1981年には、M.A. Yurovskaya およびI.L. Rodionovが、化合物8のヨウ化メチル塩の調製を、Khimiya geterotsiklicheskikh soedineniy、8巻、1072〜1078頁に記載した。
テトラ−およびヘキサ−ヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]−インドールの誘導体に基づいた多数の治療用製剤が製造されている:ジアゾリン(diazoline)(メブヒドロリン)、ディメボン、ドラスチン(dorastine)、カルビジン(carbidine)(ジカルビン(dicarbine))、ストバジン(stobadine)、ヘボトロリン(hevotroline)。ジアゾリン(2−メチル−5−ベンジル−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール二塩酸塩(M.A. Klyuev、「Drugs used in USSR medical practice」、Moscow、Meditsina、1991年、512頁)、ディメボン(2,8−ジメチル−5−(2−(6−メチル−ピリジル−3)エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール)(M.D. Mashkovskiy、「Medicinal drugs」、part 1 of 2、12th ed.、Moscow、Meditsina、1993年、383頁)、およびまたその類似体であるドラスチン(2−メチル−8−クロロ−5−(2−(6−メチル−3−ピリジル)−エチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール二塩酸塩(USAN and USP Dictionary of Drug Names (United States Adopted Names、1961〜1988年、現在のU.S. Pharmacopeia and National Formulary for Drugs, and Other Non−proprietary Drug Names」、1989年、26th Edition、196頁)は、抗ヒスタミン製剤として知られている。カルビジン(ジカルビン)(シス(±)2,8−ジメチル−2,3,4,4a,5,9b−ヘキサヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール二塩酸塩)は、ロシア製の抗うつ効果を有する神経遮断薬であり(L.N. YakhontovおよびR.G. Glushkov、「Synthetic medicinal drugs」、(A.G. Natradze編、Moscow、Meditsina、1983年、234〜237頁)、その(−)異性体であるストバジンは、抗不整脈薬として知られている(M. Kitlova、P. GibelaおよびJ. Drimal(1985年)Bratisl. Lek. Listy、84巻(5号):542〜546頁);ヘボトロリン(8−フルオロ−2−(3−3−ピリジル)−プロピル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール)は、向神経薬および抗不安薬である(M. Abou−Gharbi、U.R. Patel、M.B. Webb、J.A. MoyerおよびT.H. Ardnee(1987年)J. Med. Chem.30巻:1818〜1823頁)。
式(1)または(2)の、水素化ピリド[4,3−b]インドールの誘導体、特に、ディメボンは、哺乳動物のCNS−AMPA受容体およびNMDA受容体の変力性グルタミン酸受容体の2つの主要なサブタイプに作用することが可能であり、このことから、これらの誘導体を、アルツハイマー病の治療のための手段としておよび老化保護薬(geroprotector)として利用することが可能であることが最近になって見出された。ディメボンは、AMPA受容体の活性化によって誘導される膜貫通電流を増強し、同時に、NMDA受容体を遮断する(V.V. Grigor’eve、O.A. DranyyおよびS.O. Bachurin、「A comparative study of the mechanism of action of the preparations dimebon and memantine on the AMPA and NMDA subtypes of glutamate receptors of rat brain neurons」、(2003年)Bull. Exper. Biol. Med.11巻、535〜538頁)。
発明者らは、予想に反して、本発明の化合物、例えば、式(1)および式(2)の化合物が、出血性発作および虚血性発作の両方の結果をかなり排除する能力を有することを見出すに至った。(具体的には、AMPA受容体の正の調節物質またはNMDA受容体の遮断薬としての)その能力は、水素化ピリド(4,3−b)インドールの以前から知られている特性とは異なり、そのような化合物の以前の特徴付けからは予想されず、この能力は、発作の治療のための治療手段として利用することができる。
本発明によれば、活性成分および薬学的に許容できる担体を含有する、虚血性発作または出血性発作の治療のための薬理学的手段は、有効量の水素化ピリド(4,3−b)インドール、例えば、式(1)または式(2)の化合物を、活性成分として含有する。
薬理学的手段を調製するために、式(1)または式(2)の1つまたは複数の化合物を、活性成分として、医学において既知の薬学的に許容できる担体と、製薬において採用された方法に従って混合する。担体は、製剤の治療形態に応じて、種々の形態を有してよい。
本発明によれば、虚血性発作または出血性発作の治療のための方法は、有効量のディメボン等の式(1)または式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドールを含有する薬理学的手段を、0.01〜10mg/kg体重の用量で、少なくとも1日に1回、治療効果を達成するために必要な期間にわたって患者に投与するステップを含む。本発明は、虚血性発作または出血性発作の治療のための方法もさらに提供し、この方法は、有効量の式(1)または式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドールを含有する薬学的手段を、0.01〜10mg/kg体重の用量で、少なくとも1日に1回、治療効果を達成するために必要な期間にわたって患者に投与するステップを含み、水素化ピリド(4,3−b)インドールは、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8もしくは化合物9、またはそれらの薬学的に許容できる塩である。特定の実施形態では、薬学的手段を、静脈内に、0.15から0.3mg/kgの範囲に及ぶ用量で、1日に1回または複数回、治療効果を達成するために必要な期間にわたって投与する。特定の実施形態では、薬学的手段を、経口で、5〜20mgの用量で、1日に1回から3回、治療効果を達成するために必要な期間にわたって投与する。
特定の実施形態では、有効量のディメボン等の式(1)または式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドールを含有する薬学的手段を、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした1つもしくは複数の症状を低下させ、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした身体障害の程度を制限し、生活の質を向上させ、いずれかの認知機能障害を低減させ、疾患を治療するために必要である1つもしくは複数のその他の医薬品の用量を減少させ、かつ/またはそのような損傷に罹患している個体の生存時間を延長させるために有用な1つまたは複数のその他の化合物(もしくはそれらの薬学的に許容できる塩)または療法(例えば、外科的手順)を包含する第2の療法と併用して投与する。特定の実施形態では、有効量の式(1)または式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドールを含有する薬学的手段を、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした1つもしくは複数の症状を低下させ、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした身体障害の程度を制限し、生活の質を向上させ、いずれかの認知機能障害を低減させ、疾患を治療するために必要である1つもしくは複数のその他の医薬品の用量を減少させ、かつ/またはそのような損傷に罹患している個体の生存時間を延長させるために有用な1つまたは複数のその他の化合物(もしくはそれらの薬学的に許容できる塩)または療法(例えば、外科的手順)を包含する第2の療法と併用して投与し、水素化ピリド(4,3−b)インドールは、化合物1、化合物2、化合物3、化合物4、化合物5、化合物6、化合物7、化合物8もしくは化合物9、またはそれらの薬学的に許容できる塩である。
例示的な製剤
式(1)または式(2)の1つまたは複数の化合物は、薬学的製剤等の製剤の調製において、化合物または複数の化合物を、活性成分として、当技術分野で知られている薬学的に許容できる担体と組み合わせることによって使用することができる。例えば、参照によって本明細書に組み込まれているRemington’s Pharmaceutical Sciences、20th ed.(2000年)、Mack Publishing Co.、Philadelphia、PAを参照されたい。システムの治療形態に応じて(例えば、静脈内注射対経口錠剤)、担体は、種々の形態であってよい。
薬学的製剤は、錠剤、被覆錠剤、軟らかい被覆および硬い被覆を有するゼラチンカプセル剤、乳剤または懸濁剤等の従来の経口組成物の形態で投与することができる。しかし、好ましくは、薬学的製剤は、液体の形態を有して、静脈内注射または点滴に適している。そのような組成物の製造のために活用することができる担体の例は、ラクトース、トウモロコシデンプンまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩等である。軟らかい被覆を有するゼラチンカプセルのための許容できる担体は、例えば、植物油、ろう、脂肪、半個体および液体のポリオール等である。さらに、薬学的製剤は、保存剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、矯正剤、浸透圧を変化させるための塩、緩衝剤または抗酸化剤も含有してよい。薬学的製剤はまた、望ましい治療特性を有するその他の物質も含有してよい。製剤の形態は、通常の標準的な用量を含んでよく、薬剤学において周知の方法によって調製することができる。適切な製剤を、例えば、参照によって本明細書に組み込まれているRemington’s Pharmaceutical Sciences、上記に見出すことができる。
例示的な投与計画
本明細書での使用の場合、別段の明確な指定がない限り、本発明の化合物または併用療法は、いずれかの利用可能な投与剤型によって個体に投与することができる。1つの変形形態では、化合物または併用療法を、従来の即時放出性投与剤型として個体に投与する。1つの変形形態では、化合物または併用療法を、徐放性形態として、または化合物を個体へ送達する速度を所望の持続時間にわたって維持することが可能なシステム等の徐放性システムの一部として個体に投与する。所望の持続時間は、対応する即時放出性投与剤型が化合物または併用療法と同一の(例えば、重量またはモルに関する)量を放出するために必要とする時間より長い持続時間等の延長された持続時間であり得、数時間または数日である場合がある。所望の持続時間は、投与した化合物または併用療法の少なくとも薬物排除の半減期であってよく、例えば、少なくとも約6時間または少なくとも約12時間または少なくとも約24時間または少なくとも約30時間または少なくとも約48時間または少なくとも約72時間または少なくとも約96時間または少なくとも約120時間または少なくとも約144時間以上のうちのいずれか付近であってよく、少なくとも約1週間、少なくとも約2週間、少なくとも約3週間、少なくとも約4週間、少なくとも約8週間または少なくとも約16週間以上であってよい。
化合物または併用療法は、即時放出性であっても、徐放性であっても、経口、粘膜(例えば、経鼻、舌下、膣、頬側もしくは直腸)、非経口(例えば、筋肉内、皮下もしくは静脈内)、外用または経皮の送達形態をはじめとする、いずれかの利用可能な送達経路のために製剤化することができる。化合物または併用療法は、適切な担体を用いて製剤化して、これらに限定されないが、錠剤、カプレット剤、カプセル剤(硬いゼラチンカプセル剤および軟らかい弾性のゼラチンカプセル剤等)、カシェ剤(cachet)、トローチ剤、ドロップ剤、ガム剤、分散剤、坐剤、軟膏剤、パップ剤(湿布剤)、ペースト剤、散剤、包帯剤、クリーム剤、液剤、パッチ、エアロゾル(例えば、経鼻用のスプレーまたは吸入器)、ジェル剤、懸濁剤(例えば、水性もしくは非水性の液体懸濁剤、水中油型の乳剤または油中水型の液体乳剤)、液剤ならびにエリキシル剤を包含する送達形態となすことができ、これらの形態は、徐放性形態であってよいが、必ずしもそうである必要はない。
送達形態中の、ディメボンまたは化合物1から9のうちのいずれか等の化合物の量は、任意の有効量であってよく、これは、単独療法の場合、単一の活性成分化合物の約10ngから約1,500mg以上であってよく、または併用療法の場合、2つ以上の活性成分化合物の約10ngから約1,500mg以上であってよい。1つの変形形態では、徐放性システム等の送達形態は、約30mg未満の化合物を含む。1つの変形形態では、複数日にわたる投与が可能な単一の徐放性システム等の送達形態は、化合物の1日の用量が、化合物の約30mg未満となるように化合物の量を含む。
化合物の投与の形態に関する投与計画は、即時放出性システムであっても、徐放性システムであっても、化合物を、約0.1から約10mg/kg体重の用量で、少なくとも1日に1回、治療効果を達成するために必要な期間の間、個体に投与することになる。その他の変形形態では、本明細書に記載する水素化ピリド[4,3−b]インドールの1日の用量(またはその他の投与頻度)は、約0.1から約8mg/kg;もしくは約0.1から約6mg/kg;もしくは約0.1から約4mg/kg;もしくは約0.1から約2mg/kg;もしくは約0.1から約1mg/kgもしくは約0.5から約10mg/kg;もしくは約1から約10mg/kg;もしくは約2から約10mg/kg;もしくは約4から約10mg/kg;もしくは約6から約10mg/kg;もしくは約8から約10mg/kg;もしくは約0.1から約5mg/kg;もしくは約0.1から約4mg/kg;もしくは約0.5から約5mg/kg;もしくは約1から約5mg/kg;もしくは約1から約4mg/kg;もしくは約2から約4mg/kg;もしくは約1から約3mg/kg;もしくは約1.5から約3mg/kg;もしくは約2から約3mg/kg;もしくは約0.01から約10mg/kg;もしくは約0.01から4mg/kg;もしくは約0.01mg/kgから2mg/kg;もしくは約0.05から10mg/kg;もしくは約0.05から8mg/kg;もしくは約0.05から4mg/kg;もしくは約0.05から4mg/kg;もしくは約0.05から約3mg/kg;もしくは約10kgから約50kg;もしくは約10から約100mg/kgもしくは約10から約250mg/kg;もしくは約50から約100mg/kgもしくは約50から200mg/kg;もしくは約100から約200mg/kgもしくは約200から約500mg/kg;または約100mg/kg超の用量;もしくは約500mg/kg超の用量である。いくつかの実施形態では、ディメボンの1日の用量、約0.1mg/kg未満である1日の用量等を投与し、これには、約0.05mg/kgの1日の用量を包含することができるが、これに限定されることはない。
ディメボンまたは化合物1から9のうちのいずれか等の化合物は、有効な投与計画に従って、少なくとも約1カ月、少なくとも約2カ月、少なくとも約3カ月、少なくとも約6カ月または少なくとも約12カ月以上等の所望の期間または持続時間にわたって個体に投与することができる。1つの変形形態では、化合物を、毎日のスケジュールまたは間欠的なスケジュールで、個体の生命が持続する間にわたって投与する。
投与頻度は、週約1回の投与であってよい。投与頻度は、約1日1回の投与であってよい。投与頻度は、週約1回超の投与であってよい。投与頻度は、1日3回未満の投与であってよい。投与頻度は、週約3回の投与であってよい。投与頻度は、週約4回の投与であってよい。投与頻度は、週約2回の投与であってよい。投与頻度は、週約1回超の投与であるが、約1日1回未満の投与であってよい。投与頻度は、約月1回の投与であってよい。投与頻度は、週約2回の投与であってよい。投与頻度は、約月1回超の投与であるが、週約1回未満の投与であってよい。投与頻度は、間欠的(例えば、1日1回の投与を7日間、これに、無投与が7日間続き、この14日を1つの期間として任意の期間、約2カ月間、約4カ月間、約6カ月間以上等繰り返す)であってよい。投与頻度は、連続的(例えば、週1回、数週連続して)であってよい。投与頻度のうちのいずれもが、本明細書に記載する化合物のうちのいずれかを、本明細書に記載する用量のうちのいずれかを併せて採用して利用することができる。例えば、投与頻度は、0.1mg/kg未満または約0.05mg/kg未満のディメボンの1日の1回の投与であってよい。
1つの変形形態では、ディメボンを、5mgの用量で1日1回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、5mgの用量で1日2回投与する。1つの変形形態ではディメボンを、5mgの用量で1日3回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、10mgの用量で1日1回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、10mgの用量で1日2回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、10mgの用量で1日3回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、20mgの用量で1日1回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、20mgの用量で1日2回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、20mgの用量で1日3回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、40mgの用量で1日1回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、40mgの用量で1日2回投与する。1つの変形形態では、ディメボンを、40mgの用量で1日3回投与する。
例示的なキット
本発明は、本明細書に記載する1つまたは複数の化合物を含むキットをさらに提供する。キットは、本明細書に開示する化合物のうちのいずれか、および使用のための指示を利用することができる。1つの変形形態では、キットは、ディメボンを利用する。別の変形形態では、キットは、化合物1から9のうちの1つまたは複数を含む。化合物は、いずれかの許容できる形態に製剤化することができる。キットは、いずれかの1つまたは複数の本明細書に記載する使用のために使用することができ、したがって、いずれかの1つまたは複数の記述した使用(例えば、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こしたもう1つの症状を低下させ、虚血性発作もしくは出血性発作が引き起こした身体障害の程度を制限し、生活の質を向上させ、いずれかの認知機能障害を低減させ、かつ/または虚血性発作もしくは出血性発作に罹患している個体の生存時間を延長させる)のための指示を含有してよい。
キットは、一般に、適切な包装を含む。キットは、本明細書に記載するいずれかの化合物を含む、1つまたは複数の容器を、単回用量剤型または多回用量剤型として含むことができる。(2つ以上の構成成分がある場合)各構成成分を、別々の容器中に包装してもよく、または交差反応性および保存期間に問題がない場合には、いくつかの構成成分を、1つの容器中で組み合わせてもよい。キットの構成成分は、液剤または散剤として供給してよい。散剤として供給する場合には、キットは、化合物の液体処方を調製するための薬学的に許容できる緩衝液またはその他の溶液をさらに含むことができる。
キットは、本発明の方法(例えば、虚血性発作または出血性発作を治療する方法)におけるキットの構成成分(複数の構成成分)の使用に関する指示、一般に、書面による指示を場合により包含してよいが、また、指示を含有する電子的な記憶媒体(例えば、磁気ディスケットまたは光ディスク)も許容できる。キットと共に包含させる指示は、一般に、例えば、キットの構成成分およびそれらの構成成分を、それらを必要とする個体に投与する方法を説明する情報を包含する。
本発明を実行して確保することができる技術的な結果は、患者の死亡率の顕著な減少、および発作の重大な結果(麻痺、不全麻痺、認知機能障害)の低減である。
本発明を実行して、記述した目的の達成および技術的な結果の確保を得る可能性を、以下の実施例によって確認するが、これによりすべてが網羅されているわけではない。
(実施例1)
この実施例は、頚動脈の不可逆的な閉塞によってもたらした虚血のラット脳モデルを使用した、ディメボンの抗虚血作用の研究を記載する。
治療用製剤ディメボン、すなわち、式(2):
Figure 2010511701
の2,8−ジメチル−5−[2−(6−メチル−ピリジル−3−)エチル]2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール二塩酸塩を、一般式(1)および(2)の化合物の代表として選択した。
頚動脈の不可逆的な閉塞によってもたらしたラット脳の虚血は、「Methodological instructions for the experimental study of preparations for the treatment of cerebral circulation and migraine」、in「Handbook on the experimental (preclinical) study of new pharmacological substances」、Meditsina、Moscow、2005年、332〜338頁に従って実施した。
実験を、包水クロラール(350mg/kg、i/p)を用いて麻酔した、交雑した雄の白色ラット、体重200〜250g上で実施した。総頚動脈の不可逆的な単一ステップの両側性結紮を、動物上で実施した。偽手術した動物の群では、結紮糸を血管に適用したが、堅くは締めなかった。
手術の完了後、動物を、群に無作為に分けた:第1群のラットには、ディメボンを腹腔内に0.1mg/kgで、結紮糸を結んだ30分後に、次いで、手術後14日間毎日投与した;第2群のラットには、ニモジピンを腹腔内に0.1mg/kgで、結紮糸を結んだ30分後に、次いで、手術後14日間毎日投与した。第1群の動物および第2群の動物は、薬物の投与時に、急性の脳の血行の攪乱を経験していた。対照群の動物および偽手術した動物には、同一の時期に、同等の容量の生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム)を投与した。
データを、Biostatプログラムの援助を用いて、パラメトリックおよびノンパラメトリックな方法を使用して統計学的に処理した。
ラットの死亡の記録から、偽手術した動物の群においては、24時間後、死亡は発生せず、一方、虚血により、23.1%のラットが、最初の24時間以内に死亡し、30.8%が、手術後第14日までに死亡したことが示された。
ディメボンを用いて治療したラットの群では、この数字は、観察の全期間にわたって7.7%であった。すなわち、統計学的に信頼できる減少を、死亡したラットの数において観察した(表1)。このことから、頚動脈の不可逆的な閉塞後のラットの死亡の厳密な指数に関しては、ディメボンの保護効果が立証されている。
類似の用量の0.1mg/kgでは、ニモジピンは、動物の死亡を減少させる能力は劣った。手術14日後では、ラットの死亡率は、対照動物に関する数字と本質的に違わなかった(表1)。
したがって、ディメボンは、頚動脈の不可逆的な閉塞によって誘発した虚血性発作を有する動物上での実験において、抗虚血性、抗発作性の効果を発揮して、ラットの生存を促進し、このことから、ディメボンの抗発作効果が立証されている。
Figure 2010511701
偽手術した動物の群と虚血性発作を有するラットとの間の差の信頼性:は、P≦0.05(χ)であり;虚血性発作を有するラットと製剤を投与した動物との間の差の信頼性、は、P≦50.05(χ)である。
頚動脈の結紮によって誘発した脳虚血を有する動物における神経障害を、I.V. Gannushkina (Functional angioarchitectonics of the brain(1977年)(Moscow、Meditsina)224頁)によって改変されたMcGraw Stroke指数を使用して決定した。状態の重症度を、対応するスコアの和から決定した。Stroke指数のスケール上で2.5点までの軽度の症状(緩慢な動き、四肢の衰弱、半眼瞼下垂(hemiptosis)、振戦、円形運動)を有するラットの数、および神経学的機能障害の重度の所見(3点から10点まで)、すなわち、四肢の不全麻痺、下肢の麻痺、側臥位を有するラットの数を書き留めた。
虚血性発作を有する動物の群においては、ほとんどすべてのラットが、緩慢で、弱く、遅い動き、半眼瞼下垂および眼瞼下垂によって特徴付けられる神経学的な逸脱を示した。これらは、第1日に、特に著しかった。観察の第3日には、それらの所見は若干減少し、;第7日には、それらはより大きな程度で低下し;観察の第14日には、それらは完全に消失した(表2)。腹腔内に0.1mg/kgの用量で投与したディメボンは、虚血を有するラットにおいて、神経障害の発生を防止し、手術後第1日およびとりわけ第7日に指数を記録すると、遅い動きおよび両側性の半眼瞼下垂を有する動物の数を、統計学的に信頼できる様式で減少させた。腹腔内に0.1mg/kgの用量で投与したニモジピンは、観察の第1日のラットにおいては、神経障害の指数に対しては、実際の効果をもたらさず、観察の第3日には、片側性の半眼瞼下垂を有する動物の数を低下させ、観察の第7日のラットにおいては、神経障害がかなり減少した(表2)。手術14日後までには、病理学的徴候は、いずれの群においても観察されなかった。評価した病理学的徴候は、(1)緩慢で、遅く、弱い動き;(2)四肢の衰弱;(3)片側性の半眼瞼下垂;(4)両側性の半眼瞼下垂;および(5)片側性の眼瞼下垂を包含した。
したがって、ディメボンは、正の保護効果を発揮して、頚動脈の結紮によって誘発した脳虚血の1日後および7日後のラットにおいて、神経障害の症状を低下させ、この効果に関しては、ニモジピンの作用よりも優れている。
Figure 2010511701
* 虚血を有するラット(対照)と製剤を投与されていた、虚血を有する動物との差の信頼性P≦0.05(χ)。
(実施例2)
外傷後脳内血腫(出血性発作)モデルを使用したディメボンの抗発作作用の研究。
研究を、A.N. Makarenko ら(「Method for modeling local hemorrhage in various brain structures in experimental animals」、Zh. vyssh. nervn. deyat.(2002年)52巻(6号):765〜768頁)によって改変された「Methodological instructions for the experimental study of preparations for the treatment of cerebral circulation and migraine」、in 「Handbook on the experimental (preclinical) study of new pharmacological substances」、Meditsina、Moscow、2005年、332〜338頁に従って実施した。
実験を、動物施設中で、飼料(標準的なペレット状飼料)および水に自由に接近させ、昼と夜との自然の変化を与えて飼育した交雑した雄の白色ラット、体重200〜250g上で実施した。特別な装置(マンドリンナイフ)および定位固定を使用して、ネンブタール(40mg/kg、i/m)を用いて麻酔したラットの脳組織を、内包(capusule interna)の領域において破壊し、それに続いて(2〜3分後)、損傷部位内に、ラットの舌の下から採血した血液(0.02〜0.03ml)を導入した。頭蓋骨の頭皮除去および穿孔手術を、偽手術をした動物上で実施した。
動物を、4群に分けた:偽手術をした群、出血性発作を有する動物の群、出血性発作を有し、ディメボンを腹腔内に0.1mg/kgの用量で投与された動物の群、および出血性発作を有し、ニモジピンを腹腔内に0.1mg/kgの用量で投与された動物の群。物質の効果を、手術後24時間、第3日、第7日および第14日に記録した。
ディメボンおよびニモジピンを、腹腔内に、0.1mg/kgの同一の用量で、手術3〜3.5時間後に、次いで、手術後14日間毎日、発作を有する動物に投与した。等しい容量の生理食塩水を、腹腔内に、同一の間隔で、対照群の動物に投与した。各群は、実験の開始時には、9〜18匹の動物からなった。
動物における神経障害を、I.V. Gannushkina(Functional angioarchitectonics of the brain(1977年)(Moscow、Meditsina)224頁)によって改変されたMcGraw Stroke指数を使用して決定した。状態の重症度を、対応するスコアの和から決定した。Stroke指数のスケール上で2.5点までの軽度の症状(緩慢な動き、四肢の衰弱、片側性の半眼瞼下垂、振戦、円形運動)を有するラットの数、および神経学的機能障害の重度の所見(3点から10点まで)、すなわち、四肢の不全麻痺、下肢の麻痺、側臥位を有するラットの数を書き留めた。
ラットの死亡を、観察の14日の全期間にわたって記録した。
データを、Biostatプログラムの援助を用いて、パラメトリックおよびノンパラメトリックな方法を使用して統計学的に処理した。(0.1mg/kgの用量の)ニモジピンを、上記に記載したスキームを使用して、標準として利用した。
ラットの死亡の記録から、偽手術した動物群においては、第14日までに、わずか6.2%の動物の死亡が観察されたに過ぎず、一方、出血性発作を有する群では、この数字は55.6%であり、33.3%超の動物が、最初の3日以内に死亡することが示された(表3)。
0.1mg/kgの用量での腹腔内ディメボンは、観察の全期間の間、動物の死亡をほとんど完全に防止し、わずか22.2%(9匹中2匹)の動物が、第14日までに死亡したに過ぎなかった。
腹腔内ニモジピンを0.1mg/kgの用量で投与したラットの群においては、20%のラットが、最初の24時間以内に死亡した。第14日までに、その数字は40%になった。
得られた結果から、抗発作作用、すなわち、出血性発作後のラットの死亡を予防する基礎的な厳密な指数に関して、ディメボンの高い保護活性が立証されている。ディメボンは、発作後の動物の死亡を予防する能力に関しては、ニモジピンよりも優れている。
生存している動物の神経学的な状況の、McGraw Stroke指数を使用した研究の結果から、出血性発作を有する動物の群においては、観察の第1日に、重度の症状が50%に、および軽度の症状が87%に観察されることが示された(表4)。
ディメボンは、動物において、神経障害を低下させ、不全麻痺を有する動物の数をおよそ半分にした。ニモジピンも類似の効果を有した。
したがって、ディメボンは、出血性発作後の第1日のラットにおいて、神経障害の発生の動態に関して、正の効果を有し、この効果に関しては、ニモジピンより劣ることはなかった。
したがって、実施した研究から、出血性発作を有するラットにおいては、顕著な神経障害および動物の死亡が観察されることが確立されるに至った。観察の第14日までに、病理学的症状の悪化が観察される。出血性発作を有するラットの状態の変質および死亡の動態から、生命体の代償性反応が潜在的に不十分であり、この不足は、手術後の期間の重大な意味をもつ特定の日(第3日、第7日、第14日)に増加すること、およびこれに随伴して合併症(浮腫、組織の腫大、脳内血行動態の混乱、頭蓋内の圧力の上昇、脳虚血)が発生することが立証されている。ディメボンを、発作の3時間後に、次いで、出血性発作の創出後14日間動物に投与すると、ディメボンは、目覚しい抗発作作用を有して、ラットの死亡を予防し、外傷後血腫を有する動物の神経学的な状況の攪乱を弱める。ディメボンは、ニモジピンよりも、効果の深さおよび程度において優れている。
Figure 2010511701
偽手術した動物の群とHIを有するラットとの間の差の信頼性―は、P≦0.05(χ)であり;対照のHIを有するラットと製剤を投与したラットとの間の差の信頼性―は、P≦0.05(χ)である。
Figure 2010511701
* HIを有するラット(対照)と製剤を投与されていた動物との差の信頼性(P≦0.0001)(χ)。
以前に記載した特性も含めて、得られた結果から、ディメボンは、発作の有効な治療のために使用することができることが立証されている。

Claims (15)

  1. 式(1)の水素化ピリド(4,3−b)インドールまたはその薬学的に許容できる塩の、発作の治療のための手段としての使用
    Figure 2010511701
    [式中、Rは、CH−、CHCH−またはPhCHを含有する群から選択され;
    は、H−、PhCH−または6−CH−3−Py−(CH−を含有する群から選択され;
    は、H−、CH−またはBr−を含有する群から選択される]。
  2. がCH−に対応し、RがH−であり、RがCH−である、請求項1に記載の使用。
  3. 前記化合物が、(±)シス異性体の形態である、請求項2に記載の使用。
  4. 前記化合物が、薬学的に許容できる酸との塩および四級化された誘導体を含む、請求項1に記載の使用。
  5. 式(2)の水素化ピリド(4,3−b)インドールの、発作の治療のための手段としての使用
    Figure 2010511701
    [式中、Rは、CH−、CHCH−またはPhCHを含有する群から選択され、
    は、H−、PhCH−または6−CH−3−Py−(CH−を含有する群から選択され、
    は、H−、CH−またはBr−を含有する群から選択される]。
  6. がCHCH−またはPhCH−に対応し、RがH−に対応し、RがH−である、請求項5に記載の使用。
  7. がCH−に対応し、RがPhCH−に対応し、RがCH−である、請求項5に記載の使用。
  8. がCH−に対応し、Rが6−CH−3−Py−(CH−に対応し、RがH−である、請求項5に記載の使用。
  9. がCH−に対応し、Rが6−CH−3−Py−(CH−に対応し、RがCH−である、請求項5に記載の使用。
  10. がCH−に対応し、RがH−に対応し、RがH−またはCH−である、請求項5に記載の使用。
  11. がCH−に対応し、RがH−に対応し、RがBr−である、請求項5に記載の使用。
  12. 前記化合物が、薬学的に許容できる酸との塩および四級化された誘導体である、請求項5に記載の使用。
  13. 前記化合物が、2,8−ジメチル−5−[2−(6−メチル−ピリジル−3)−エチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ピリド[4,3−b]インドール(ディメボン)である、請求項5に記載の使用。
  14. 活性成分および薬学的に許容できる担体を含有する、抗発作活性を有する薬理学的組成物であって、有効量の式(1)または式(2)の化合物を、活性成分として含有する組成物。
  15. 発作の治療のための方法であって、有効量の式(1)の化合物または式(2)の化合物を含有する薬理学的手段を、0.01〜10mg/kg体重の用量で、少なくとも1日に1回、治療効果を達成するために必要な期間にわたって患者に投与するステップを含む方法。
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