JP2010510873A - パルス紫外線ランプを用いた水処理装置 - Google Patents

パルス紫外線ランプを用いた水処理装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、パルス紫外線を用いた水処理装置に関し、より詳しくは高出力、高透過性パルス紫外線を放出するパルス紫外線ランプを用いた水処理装置に関する。本発明に係る水処理装置は、パルス紫外線を放出する紫外線ランプを使用することにより、従来の連続的な紫外線ランプに比べてランプの出力が高くて紫外線の透過長さが長いため、浄水場または濁度の非常に高い廃水処理場で有用に使用できる。

Description

本発明は、パルス紫外線を用いた水処理装置に係り、より詳しくは、高出力、高透過性パルス紫外線を放出するパルス紫外線ランプを用いた水処理装置に関する。
紫外線(UV)を用いて飲用水における、大腸菌を含んだ各種病原性細菌、病原性原生動物を消毒する工程が開発されている。Bolton等に許可された米国特許第6,565,803号は、飲用水におけるクリプトスポリジウムオーシスト(Cryptosporidium oocystes)、ジアルジアシスト(Giardia cysts)などの病原菌を紫外線で消毒する方法を開示している。紫外線を用いた消毒方式は、既存の塩素消毒とは異なり、例えば発癌物質などの副産物の発生がないという利点がある。また、難分解性物質の処理のための化学的処理技術の一環として、過酸化水素と紫外線を組み合わせた酸化工程が開発されている。
このような紫外線を用いて水または廃水を処理する方式としては、低圧水銀ランプを用いた水処理方式と、中圧水銀ランプを用いた水処理方式が用いられている。低圧水銀ランプを用いた水処理技術では、水銀気体を約0.007torr(標準ランプ)〜0.76torr(低圧高出力)程度の低い気圧で充填して254mmの光を約40%まで発生させるランプを使用するが、このランプは、産業で一般に多く用いられるランプの一つであって、標準ランプとも呼ぶ。通常の水銀ランプの場合、出力が約15〜60Wと低いので、適用範囲が家庭や実験用などと極めて制限的であって商用化には限界があり、高濃度および難分解性の物質、例えば廃水の処理には適用し難いという問題があった。これにより、多くのランプ製造会社と適用会社の研究開発によって次第に出力を高めてくることにより、現在は、120W以上の低圧高出力ランプが一般に殺菌に使用されており、320Wまで出力を出すことが可能なランプも登場している。ランプの長さは約1.2〜2mと様々である。また、高出力の場合、ランプの表面温度が120〜200℃に達するため、別途の冷却設備が必要であるという欠点がある。
中圧水銀ランプは、充填気体が水銀と同一であるが、充填圧力を300torr以上と大きく高めることにより、低圧水銀ランプより一層高い数百〜数千Wの高い出力を出すように製造されたランプである。ところが、水銀気体の紫外線再吸収現象によってUVCの発生効率が大幅低下し、殺菌波長を含んだ全体UVCの発生効率が15%以下であるという欠点を持っている。また、ランプの表面温度が600〜800℃であるため、ランプを冷却させる多量の冷却水を供給する設備が追加されて施設費が増加し、ランプの寿命が短くてメンテナンス費用も共に増加するという問題がある。
また、中圧水銀ランプは、低圧水銀ランプに比べて出力が上昇したにも拘らず、依然として透過長さが短くて商用化には限界がある。その理由は、紫外線が廃水を透過する程度は紫外線ランプの出力に比例するが、中圧水銀ランプの出力では10cm以上の透過距離を確保することが難しいため、大量の廃水処理システムに適用するにおいて、多数のランプを使用する場合、莫大な設備費がかかるうえ、ランプ毎に設置しなければならない冷却装置の数も増えるためである。
したがって、中圧水銀ランプより一層高いランプ出力を提供しながらも冷却装置を必要としない新しいシステムに対する要求が続けられている。
本発明の目的は、パルス紫外線を用いた水処理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、パルス紫外線ランプを用いた水処理装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、パルス紫外線を用いた水の消毒方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、パルス紫外線ランプを用いた水の消毒装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、パルス紫外線を用いて廃水を処理する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、パルス紫外線ランプを用いた廃水処理装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、パルス紫外線を用いて水処理する方法を提供する。
本発明において、前記パルス紫外線は、紫外線ランプにパルス波形の電源を印加して発生させる。前記パルス波形の電源は、当業者に公知の方式を用いて発生できる。発明の一実施において、前記パルス波形の電源は、DC電力供給器によって供給された電源が蓄電器に蓄積された後、蓄電器に蓄積された高エネルギーの電流がパルス発生器によってパルス波形に転換され、紫外線ランプに印加されるように発生できる。発明の他の一実施において、前記パルス波形の電源は、パルス波形の電源を発生させ得るパワーサプライ(power supply)を紫外線ランプに連結して運転することにより発生できる。パルス波形の電源を発生させ得るパワーサプライは、前述の方法によって製作することができる。
本発明において、前記紫外線ランプにパルス波形の電源が印加される場合、電圧が高くなるとき、低い電圧を使用するときより大きい出力を発生させることができるので、ランプが耐えられる限度内で電圧を昇圧して使用することが好ましい。発明の実施において、前記電圧は、十分な出力を提供することができるように1000〜10000Vの電圧を使用することが好ましい。電源が低くなると、出力が低くなって十分な出力を得ることができなくなり、あまり高くなると、使用されるランプに過負荷がかかるという問題がある。発明の好適な一実施例において、前記電圧は、1000V以上の電圧を使用することが好ましく、より好ましくは1500V以上の電圧を使用することがよい。
理論的に限定されるのではないが、ランプの出力が上がる場合、発光する短波長の紫外線が多量発生して過酸化物および/または廃水の分解に容易に作用することができ、微生物のDNA損傷に有利に作用することができる。
本発明において、前記紫外線ランプにパルス波形の電源が印加される場合、電流が大きくなるときに大きい出力を発生させることができるので、前記パワーサプライが発生させ得る最大限の瞬間ピーク電流を使用することが好ましい。発生する紫外線から消毒処理に十分な出力を提供し、有用なUVCの量を高めることができるように500〜3000Aの電流を使用することが好ましい。発明の好適な一実施例において、前記電流は約500A以上の瞬間ピーク電流を使用することが好ましい。
本発明に係るパルス型電源において、パルスの幅が狭い場合、同一のエネルギーでパルスのピーク値を高め、且つ紫外線の効率を上昇させてUVCの分布を高くする役割を果たすことができるようにする。発明の実施において、発生する紫外線から消毒処理に十分な出力を提供して有用なUVCの量を高めることができるように、パルス幅は20〜350μsに維持することが好ましい。パルス幅があまり広い場合には効率が低下し、パルス幅があまり狭い場合には出力が減少するという問題がある。発明の好適な一実施例において、前記パルスの幅は与えられた範囲内で使用することが好ましい。
本発明に係るパルス型電源において、前記パルスの頻度は、前記紫外線ランプが使用される環境を考慮して調節することができるが、ランプの温度を自然冷却可能な範囲内とすることが好ましい。発明の好適な一実施例において、前記パルスは秒当り12回程度となるように調整することが好ましい。
本発明において、前記紫外線ランプは、透過効率のよい材質、好ましくは石英またはサファイアを使用することが好ましく、使用環境に応じて様々な形に成形可能である。本発明の実施において、前記紫外線ランプは、発生した紫外線の再吸収を防止して多量の紫外線を発生させ得るように非活性気体で充填される。発明の一実施において、好ましい非活性気体としてはキセノン(xenon)またはクリプトン(krypton)を充填させることがよい。本発明の実施において、前記紫外線ランプに充填されるキセノンまたはクリプトン気体は、充填気体の量を増やしても再吸収現象がないため、充填圧力を高めることができるが、充填圧力が高い場合に同一の紫外線効率を得るためにはさらに大きい出力のパワーサプライが要求されるので、100〜1000torr程度の圧力で充填して使用することが好ましい。
本発明の一側面において、前記水処理は、水の消毒処理である。本発明において、前記水は浄水、下水または海水である。
本発明において、前記水の消毒処理は、パルス紫外線を放射して浄水、下水および海水などの水中で原生動物、細菌、動・植物プランクトンなどの微生物を消毒処理することである。理論的に限定されるのではないが、放射された紫外線が微生物のDNAに損傷を与えて消毒する方式で行われる。
本発明において、前記消毒処理は、パルス紫外線を放射するランプが取り付けられた消毒処理システムで行われる。発明の一実施において、前記消毒処理システムは、紫外線ランプが取り付けられた紫外線反応槽を含み、前記紫外線ランプにパルス電源を印加することによりパルス紫外線が放射される。前記紫外線反応槽には、紫外線の透過長さと紫外線反応槽の大きさを考慮して一つまたは多数のランプが設置され、処理対象水が流入し且つ処理水が流出する出入口が設置されるうえ、紫外線ランプにパルス電源を印加するパワーサプライが設置される。本発明に係る消毒処理システムは、回分式、半回分式、または連続式で処理することができ、大容量の浄水、下水および海水を処理するために連続式処理方式を使用することが好ましい。
本発明の一側面において、前記水処理は、難分解性物質を含む廃水を処理するためのことである。
本発明において、前記廃水の処理は、パルス紫外線の放射によって過酸化物を分解して廃水を処理する方法で行われる。前記過酸化物は、紫外線によって分解されてラジカルを形成し、有機物と反応して汚染源を分解することができる限りは特別な制限はない。好ましくは過酸化水素である。
理論的に限定されるのではないが、廃水内に紫外線が照射されると、廃水に投入されている過酸化水素とプロトンがモル対モルの割合で反応して2モルのOHラジカルが生成され、生成されたOHラジカルは過酸化水素、HCO3−、CO32−、O2−、有機物と連鎖的に反応しながら酸化反応が連鎖的に起って有機物が分解される。
本発明において、前記水処理は、パルス紫外線を発生させて過酸化物を分解して廃水を処理するシステムで行われ得る。
本発明に係る廃水処理システムは、紫外線ランプが取り付けられる紫外線反応槽を含み、紫外線反応槽には、廃水が流入し且つ処理済みの廃水が流出する出入口が設置される。前記紫外線反応槽には、パルス紫外線ランプが取り付けられるが、紫外線の透過長さと紫外線反応槽の大きさを考慮して一つまたは多数のランプが設置できる。好ましくは、紫外線反応槽に全体的に紫外線が照射されるように、中央に一つのランプを設置することが好ましい。
本発明に係る廃水処理システムは、紫外線反応槽に流入する廃水、または排出される処理済みの廃水のpHを調節することができるように、pH調節器を設置することが好ましい。前記pH調節用薬品は、酸性薬品と塩基性薬品の組み合わせからなってもよく、強酸基および強塩基を用いてpHを調節することが好ましい。好適な一実施例において、前記pH調節用薬品は硫酸および水酸化ナトリウムである。
本発明において、前記廃水処理システムでは、パルス紫外線によって分解される過酸化物、好ましくは過酸化水素を投入する装置が含まれる。
過酸化水素の投入量は廃水の濃度によって決定できる。
本発明に係る廃水処理システムは、回分式、半回分式、または連続式で廃水を処理することができ、大容量の廃水を処理するために連続式廃水処理方式を使用することが好ましい。
本発明に係る廃水処理システムは、紫外線反応槽に設置された紫外線ランプにパルス電源を印加するためのパワーサプライを設置することが好ましい。
本発明に係る廃水処理システムは、紫外線反応槽に流入する廃水量、紫外線反応槽から流出する廃水量、紫外線ランプ、パワーサプライ、並びにpHおよび過酸化物の量を調節することが可能な制御部をさらに含むことが好ましい。
本発明の他の一実施において、前記廃水の処理は、パルス紫外線が直接汚染源を分解して除去する方法を提供する。過酸化物は、紫外線によって分解し易いため、汚染源を分解する媒介物として使用することができるが、紫外線自体が汚染源を分解することもできる。
本発明によれば、パルス紫外線を用いて水を処理する方法を提供する。このようなパルス紫外線を用いる水処理方式は、従来の中圧水銀ランプを用いる方式に比べて高出力を出しながらも稼動途中で自然冷却が行われるので、別途の冷却装備を必要としない。また、高出力のパルス紫外線は、透過性が良いため、濁度の高い廃水で効果的に過酸化物を分解することができ、飲用水のように清い水では透過範囲が広いため、多量の水の消毒処理が可能になる。その結果、廃水または下水の単位体積当り必要なランプの数が減少し且つ冷却装置が不要になり、同一の水を処理するための設備費用が減少する。
図1は本発明に係るパルス紫外線ランプを用いた水処理装置を示す構成図である。
図2は本発明に係るパルス紫外線ランプを用いた廃水処理装置を示す構成図である。
図3は図2の廃水処理装置を示す詳細図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
水の消毒処理
図1は本発明に係る高出力のパルス紫外線ランプを、浄水、下水および海水を含む水の処理に適用するためのシステムを示す。図1に示したシステムは、紫外線反応槽1、前記反応槽に処理対象の水を流入させる流入部5、および処理水を排出させる流出部6を含んでなる。さらに、紫外線ランプにパルス型電源を供給するパワーサプライ2、およびこれらを制御する制御部3を含んでなる。紫外線反応槽でパルス方式の紫外線ランプが設置された地点4を中心として照射される紫外線によって、原生動物、細菌、動・植物プランクトンの消毒が行われる。1つの反応槽には、処理水の種類と特性に応じてランプの数を調節することができ、滞留時間に応じて、流入した処理水が経由する反応槽の数も調節することができる。紫外線反応槽を経た処理水は、次の反応槽にさらに投入されるか、或いは流出部6を介して放流される。この反応槽に設置されたランプを稼動するパワーサプライ2は、反応槽の上部に付着させてもよく、別途の空間に配置してもよい。ランプへの電力供給は、パワーサプライの送出部分を介して電力線を経て行われる。この反応槽の形態または構造は、パルス紫外線ランプの稼動のために設計されたものであって、設置位置または対象処理水の特性に応じてランプの数および反応槽の諸元を様々に変化させることができる。
実施例1
図1に示した装置において、キセノン気体が充填された紫外線ランプに、パルス型パワーサプライを用いて、稼動電圧約2000V、瞬間電流約1000A、パルス幅250μsecおよび秒当り稼動回数12回のパルス波電源を印加した。浄水場沈殿地流入水に前記パルス波電源を印加した、大腸菌および一般細菌に対する殺菌実験結果を表1に示す。
Figure 2010510873
表1より、本消毒装置を3秒間稼動したところ、大腸菌の場合には99.99%以上、一般細菌の場合には約98%の除去率を示すことが分かった。
実施例2
同一条件のパルス波を下水処理場の放流水に適用した結果を表2に示す。
Figure 2010510873
表2より、本消毒装置を3秒間稼動したところ、大腸菌の場合には97.9%程度の除去率を示すことが分かった。
実施例3
同一条件のパルス波を海水の大腸菌殺菌実験に適用した結果を表3に示す。
Figure 2010510873
表3より、本消毒装置を稼動したところ、海水中の大腸菌の場合には30cmの照射距離、3秒の稼動時間でも99.98%以上の処理効率を示すことが分かった。
実施例4
実施例1と同様のパルス波を代表的な病原性原生動物であって、塩素消毒に最も強い耐性を持つものと知られているクリプトスポリジウムバルブムオーシスト(Cryptosporidium parvum oocyst)試料に適用した。この原生動物に対して脱嚢実験を用いた生死判別と細胞培養法を用いた感染性除去率の結果をそれぞれ表4と表5に示す。
Figure 2010510873
Figure 2010510873
表4より、クリプトスポリジウムオーシストの脱嚢有無による生死判別実験の結果、生きているオーシストの比率が初期には90.7%であるが、10cmの距離で10秒間紫外線処理した後ではその比率が13.6%に減少することが分かった。
また、表5より、クリプトスポリジウムオーシストの感染性除去率を実験した結果、3秒の紫外線照射後に略100%の感染性除去率を示すことが分かる。結局、表4より、比較的多い比率のオーシストが生きていても、感染性は99.95%以上除去されるので、本パルス紫外線装置は代表的な塩素耐性病原性原生動物であるクリプトスポリジウムのオーシストに対しても効果的に消毒することが分かった。
一方、パルス形式の紫外線装置と既存の商用化された低圧水銀ランプに対するクリプトスポリジウム感染性の除去について比較実験した結果を表6に示す。
Figure 2010510873
実験結果、既存の低圧水銀ランプ装置は、10cmの照射距離でも約50〜60%の感染性除去率を示すが、30cmの照射距離では感染性の除去が殆ど発生しないことが分かった。これは、パルス紫外線装置から30cmまでの距離でも99.95%以上の感染性除去率を示すことと比較して、パルス紫外線装置が一層優れた性能を有し、有効消毒距離が著しく長いことを示した。
水の廃水処理
図2に示したシステムは、紫外線ランプが取り付けられた紫外線反応槽12と、前記反応槽に廃水を流入させる廃水流入部10と、廃水を排出させる廃水流出部15とを含んでなる。また、本システムは、流出する廃水のpHを調節するための薬品、例えば硫酸および水酸化ナトリウム、並びに紫外線によって分解されて有機物を分解するための過酸化水素を投入するための薬品投入設備11、紫外線ランプにパルス型電源を供給するパワーサプライ13、およびこれらを制御する制御部14をさらに含んでなる。薬品の混合のために、ラインにラインミキサー22が設置される。前記制御部は、ラインに設置されたpHチップ3を用いてラインのpHを制御する。
図3を参照して紫外線反応槽を詳細に考察すると、過酸化水素が混合され且つpHが適正の範囲に調節された廃水が流入し(20)、この廃水は反応槽の底に設置された流入部のバッフル21を経て反応槽に投入される。パルス紫外線ランプが設置された地点(22)を中心として照射される紫外線によって過酸化水素が分解されながらOHラジカルが多量発生し、このOHラジカルが有機物を酸化させて除去する。1つの反応槽には廃水の種類と特性に応じてランプの数を調節することができ、必要な滞留時間に応じて、流入した廃水が経由する反応槽の数も調節することができる。紫外線反応槽を経て処理された廃水は、上部バッフル23を経て次の反応槽にさらに投入されるか、或いは流出部26を介して放流されまたは次の工程にさらに投入される。この反応槽に設置されたランプを稼動するパワーサプライ40は、反応槽の上部に取り付けてもよく、別途の空間に配置してもよい。ランプに対する電力の供給電力は、パワーサプライの背面の送出部分を介して電力線(図示せず)を経て行われる。この反応槽の形態または構造は、パルス紫外線ランプの稼動のために設計されたものである。よって、設置位置または対象廃水の特性に応じて、ランプの数や反応槽の諸元などは様々に変化させることができる。
実施例5
図示の装置において、キセノンが充填された紫外線ランプに、パルス型パワーサプライを用いて、稼動電圧約1800V、瞬間電流約1000A、稼動時間150μsecおよび秒当り稼動回数10回のパルス波電源を印加した。
実施例5は本発明に係る水処理装置を製鋼会社の廃水に適用したものであり、その実験結果は表7に示す。
Figure 2010510873
表7より、COD−Mnの場合は約90.1%、COD−Crの場合は約91.2%の除去率を示すことが分かった。
実施例6
実施例6は本発明に係る水処理装置を半導体廃水に適用したものであり、その試験結果は表8に示す。
Figure 2010510873
表8より、除去対象のCOD−Crが本発明の水処理装置を介して86.3%程度除去されることが分かった。
以上の実施例は水処理装置の適用例に過ぎないものであって、本発明は特定の飲用水または廃水に限定されない。

Claims (17)

  1. 高出力高透過性パルス紫外線を発生させる紫外線ランプを用いて水を処理することを特徴とする、水処理方法。
  2. 前記パルス紫外線はパルス波形の電源を紫外線ランプに印加して発生させることを特徴とする、請求項1に記載の水処理方法。
  3. 前記紫外線ランプは100〜1000torrで充填されることを特徴とする、請求項2に記載の水処理方法。
  4. 前記パルス波形の電源は1000〜10000V、瞬間ピーク電流は500〜3000A、パルス波形の幅は20〜350μsであることを特徴とする、請求項2に記載の水処理方法。
  5. 前記紫外線ランプにはキセノンまたはクリプトンの非活性気体が充填されることを特徴とする、請求項1に記載の水処理方法。
  6. パルス紫外線を放射する紫外線ランプを用いて水を消毒することを特徴とする、消毒システム。
  7. 前記パルス紫外線はパルス波形の電源を紫外線ランプに印加して発生させることを特徴とする、請求項6に記載の消毒システム。
  8. 前記紫外線ランプは100〜1000torrで充填されることを特徴とする、請求項7に記載の消毒システム。
  9. 前記パルス波形の電源は1000〜10000V、瞬間ピーク電流は500〜3000A、パルス波形の幅は20〜350μsであることを特徴とする、請求項7に記載の消毒システム。
  10. 前記紫外線ランプにはキセノンまたはクリプトンの非活性気体が充填されることを特徴とする、請求項6に記載の消毒システム。
  11. パルス波形の電源を紫外線ランプに印加してパルス紫外線を発生させ、このパルス紫外線を用いて廃水内の過酸化物を分解して廃水を処理することを特徴とする、廃水処理システム。
  12. 前記パルス波形の電源はパルス型パワーサプライを用いて発生させることを特徴とする、請求項11に記載の廃水処理システム。
  13. 前記パルス波形の電源は1000V〜3000Vの電圧を用いることを特徴とする、請求項11に記載の廃水処理システム。
  14. 前記紫外線ランプには不活性気体が充填されることを特徴とする、請求項11に記載の廃水処理システム。
  15. 廃水出入部、紫外線反応槽、紫外線ランプ、ランプにパルス波形電源を提供するパワーサプライ、過酸化物およびpH調節用薬品投入器、並びに制御部を含み、ここで、パワーサプライは電圧1000V〜3000V、ピーク電流1000A〜1500Aのパルス波形電源を提供することを特徴とする、廃水処理システム。
  16. 前記紫外線ランプにはキセノンまたはクリプトンの気体が500〜1000torrの圧力で充填されることを特徴とする、請求項15に記載の廃水処理システム。
  17. 前記過酸化物は過酸化水素であることを特徴とする、請求項15に記載の廃水処理システム。
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