JP2010510785A - 転移物特異的ペプチドおよびそれらの診断および治療への適用 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は腫瘍転移細胞、特に肝転移細胞に非常に特異的なペプチド、およびそれらの診断および治療分野における適用を含む。
腫瘍および転移
腫瘍形成はいくつかの細胞が悪性に向かって徐々に進行する多段階の過程である。新生物の分野における実際の知見は、癌がゲノムの動的な変化によって誘発される疾患であることを強調している。それらの変異を通して、腫瘍細胞は生物の生理学的機能を制御する様々な機構からの独立を獲得する。結果として、それらは(1)連続的に増殖すること、(2)新しい血管の形成のための内皮細胞の動員を誘発すること、および(3)元とは異なる器官に定着することが可能になる。
一般に該疾患の進行性の展開を該腫瘍の身体浸潤の程度によって特徴付けられる段階に分割する様々な種類の分類法が存在する。臨床的研究の初期に提案されたThe Dukes and MAC(修正アストラー・カラー)分類法は今ではあまり使用されていない。一般に、TNM(腫瘍 リンパ節 転移)分類法が好ましく、それは4つの連続的な期:
・ I期:腫瘍が粘膜および粘膜下組織に限定されている
・ II期:腸壁のより深い層に進展
・ III期:漿膜(sierosa)下およびリンパ節の浸潤
・ IV期:転移
を含む。
・ I期:手術(結腸造瘻術)
・ II期:手術を化学治療と併用し得る
・ III期: 手術を全ての場合で化学治療と併用する
・ IV期:手術および/または化学治療を用いた待機療法
を使用する。
現在使用されている化学治療薬剤は全医学分野の中で最も狭い治療ウインドウを有する薬剤内にある。結果として、投与される抗腫瘍薬剤の用量は正常細胞におよぼす有害な影響によって制限される。この難しさを、細胞毒薬剤に腫瘍自身を標的にさせることによって克服できる。癌生物学において、且つ腫瘍医学において、これが長年のゴールであるにしても、今のところ、薬剤の標的投与が可能だと知られている例はほんの少ししかない。例えば、腫瘍抗原に対する単クローン抗体の使用はわずかしか成功していない。なぜなら、わずかな腫瘍抗原のみが公知で、且つ一般に抗体は組織内に充分に侵入しないからである。さらには、腫瘍細胞は一般に不安定であり、且つ成長に有利な突然変異が累積するので、腫瘍細胞を標的とした治療は一般に耐性細胞のクローン選択によって追随される。
種々の動物モデルにおいてインビボで実施されたファージディスプレイ研究によって、腫瘍血管新生を選択的に標的にできるペプチド配列が同定されている。それらの配列は腫瘍内皮およびその特異的な分子決定因子を特徴付け、且つ腫瘍治療における生物工学的適用を開発するために妥当な道具であると証明されている。
細胞外基質のリモデリングは内皮活性化と新生の浸潤との両方に一般的であり、且つ基質メタロプロテアーゼ(MMP)と呼ばれる特異的な酵素のはたらきを必要とする。腫瘍において過剰発現するそれらのプロテアーゼは、形態形成の間の細胞移動および組織のリモデリング事象のとき以外、正常細胞にはほとんど存在しない。2つのかかるプロテアーゼ、MMP−2(ゼラチナーゼ A;72Kd)およびMMP−9(ゼラチナーゼ B;92Kd)であって、脈管形成および転移能においてより厳密に必要とされるプロテアーゼであるものの合成阻害剤は、ファージディスプレイによって単離されている。この研究から、最も表現されるクローンがCX6Cライブラリから得られるLRSGRG配列を発現することが示される。CX9コレクションから同定される他のタンパク質ファミリーは、HWGFモチーフを有するものである。HWGFモチーフを含有する可溶性ペプチドはインビトロでMMP−9に対して阻害活性を示す。それらのペプチドは、腫瘍細胞株およびヒトの臍帯に由来する内皮細胞の移動を阻害する。インビボで、それらは腫瘍の成長を阻害することにおいて、且つ転移の発生を防ぐことにおいて有効である。
前記のように、腫瘍内皮マーカーあるいは腫瘍細胞に特異的に結合するペプチドをマウスにおける治療プロトコルに用いることに成功している。第二の方法を、RGD−4CおよびCNGRCペプチドを化学治療薬剤ドキソルビシンと共役させ、そしてこの化合物をマウスの乳腺腫瘍の治療に使用して調査した。この治療を被検した動物は6ヶ月まで生存し、それはこの化合物が原発腫瘍と転移発現との両方を高い効力および全身性の投与と比べて低い毒性で阻害できることを実証している。
転移の発生は腫瘍の進行において好ましくない予後因子である。従って、早期の転移を(非顕在の寸法のものも)検知し、且つ攻撃できる方法を開発するのが基本である。ほとんどの場合において、現在診断に用いられている病理組織学的方法は、もう治療できないときに転移物の局在化を追跡することを可能にする。さらには、治療の観点からは、現在の方法は主に化学治療薬剤の非特異性の毒性のせいで制限されている。
図1は本発明による肝転移細胞を結合するペプチドの配列を示し、特に配列番号1〜7は、患者16、17および18における実験において選択され、深く研究されているペプチドを表す。配列番号8〜19は患者2からのサンプル上でIIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号20〜39は患者6からのサンプル上でIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号40〜64は患者7からのサンプル上でIIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号65〜78は患者8からのサンプル上でIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号79〜95は患者16からのサンプル上でIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号96〜107は患者16からのサンプル上でIIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号108〜109は患者17からのサンプル上でIIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号110〜118は患者18からのサンプル上でIIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号119〜122は患者19からのサンプル上でIVラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号123〜140は患者9からのサンプル上でIVラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号141〜152は患者21からのサンプル上でIVラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号153〜170は患者23からのサンプル上でIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号171〜186は患者5からのサンプル上でIVラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。配列番号187〜201は患者8からのサンプル上でIIラウンドの選択において選択されたペプチドを表す。
ここで本発明を限定されない例として詳細に説明する。
1)本発明において選択されたペプチドは互いの間で高い配列相同性を共有し、それは選択の特異性を示す。
2)本発明のペプチドは肝組織に特異的な、および/または新生物病理学に関連するタンパク質中に存在するモチーフと高い相同性を有する。
3)結合アッセイから、該ペプチドが原発と培養との両方のヒトの肝転移細胞上で暴露された表面分子に対して高い特異性を有している一方、それらは好ましくは正常な肝臓の原発細胞に対して、あるいは原発腫瘍あるいは他の種の転移の細胞株に対しては親和性を示さないことが明らかである。
4)本発明のペプチドは、転移の期、それぞれの患者に関する臨床的パラメータまたは他の特徴から独立に肝転移の細胞に全体的に結合し、従って良好な診断−予後および治療の候補手段である。
本明細書内で使用される際、単数形は1つあるいはそれより多くを意味するものとする。本請求項内で使用される際、用語"含む"に関連して、単数形は1つあるいはそれより多くを意味するものとする。ここで使用される"他の"は、少なくとも2番目あるいはそれ以降の項目を意味するものとする。
"標的成分"は、器官、組織、特定の細胞型、罹患組織あるいは腫瘍を含む動物内の特定の部分への物質の局在化あるいは結合を強化するために使用できる様々なタイプのアフィニティ試薬を包含する用語である。標的成分はペプチド、ペプチドミメティック、ポリペプチド、抗体、抗体様分子、核酸、アプタマーおよびそれらの断片を含んでよい。特定の実施態様において、標的成分は、それらの細胞の表面タンパク質への結合によって、即ち、経膜的あるいは表面に付随したあるいは分泌されたあるいは細胞外基質に付随したタンパク質への結合によって、結腸癌腫の二次的な肝転移細胞への物質の局在化を強化し得る。本発明の標的成分、例えば標的ペプチドあるいは抗体、並びにそれらの変形物および断片の選択的結合は、標的成分が標的(例えば結腸癌腫の二次的な肝転移細胞)に結合し、無関係の細胞に著しく結合しない場合である。標的成分は標的と実質的に相同性ではない他のタンパク質とも結合しているとしても、かかるタンパク質が抗体のペプチド標的の断片あるいはドメインとの相同性を共有している限り、選択的に結合しているとみなされる。この場合、標的に結合している標的成分は交差反応性の何らかの程度にかかわらず、選択的であると理解される。一般的には、交差反応性の程度を測定でき、且つ標的への結合から区別できる。
"標的ペプチド"は、器官、組織あるいは細胞型への選択的局在化によって特徴付けられるアミノ酸の連続した配列を含むペプチドであり、それは特異的な組織あるいは細胞型において特異的に発現あるいは生成される細胞外タンパク質あるいは分子との特異的結合を含む。
標的ペプチドに対する"受容体"は、限定されずに、標的ペプチドに結合する任意の分子あるいは分子複合体を含む。受容体の限定されない例は、ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質、エピトープ、脂質、炭水化物、多分子構造および1つあるいはそれより多くの分子の特定の配座を含む。好ましい実施態様において、"受容体"は標的器官、組織あるいは細胞型内の血管を形成している細胞の管腔表面上に存在する自然発生分子あるいは分子の複合体である。より具体的には、"受容体"は標的器官、組織あるいは細胞型内への血管を形成する細胞の管腔表面上に存在する自然発生分子である。
"アミノ酸残基"は当該技術分野で公知の任意の天然アミノ酸、任意のアミノ酸誘導体あるいはアミノ酸ミメティックを示す。タンパク質残基は一般に、アミノ酸残基の配列に割り込む非アミノ酸がなく、連続している。特定の実施態様において、アミノ酸配列は1つあるいはそれより多くの非アミノ酸を含んでよい。特定の実施態様において、アミノ酸配列は1つあるいはそれより多くの非アミノ酸を含んでよい。特定の実施態様において、本発明のペプチド配列に1つあるいはそれより多くの非アミノ酸によって割り込ませてもよい。修飾アミノ酸あるいは異常アミノ酸は限定されずに、Aad,2−アミノアジピン酸、EtAsn,N−エチルアスパラギン、Baad,3−アミノアジピン酸、Hyl,ヒドロキシリジン、Bala,ベータアラニン、ベータ−アミノ−プロピオン酸、AHyl,アロ−ヒドロキシリジン、Abu,2−アミノ酪酸、3Hyp,3−ヒドロキシプロリン、4Abu,4−アミノ酪酸、ピペリジン酸、4Hyp,4−ヒドロキシプロリン、Acp,6−アミノカプロン酸、Ide,イソデスモシン、Ahe,2−アミノヘプタン酸、Alle,アロ−イソロイシン、Aib,2−アミノイソ酪酸、MeGly,N−メチルグリシン、サルコシン、Baib,3−アミノイソ酪酸、Melle,N−メチルイソロイシン、Apm,2−アミノピメリン酸、MeLys,6−N−メチルリシン、Dbu,2,4−ジアミノ酪酸、MeVal,N−メチルバリン、Des,デスモシン、Nva,ノルバリン、Dpm,2,2’−ジアミノピメリン酸、Nle,ノルロイシン、Dpr,2,3−ジアミノプロピオン酸、Orn,オルニチンおよびEtGly,N−エチルグリシンを含む。D−アミノ酸も含む。
用語"タンパク質あるいはペプチド"は、天然タンパク質中に見出される20の通常アミノ酸の少なくとも1つ、あるいは少なくとも修飾アミノ酸あるいは異常アミノ酸によって構成されるアミノ酸配列を含む。
二官能基型"架橋試薬"は、アフィニティ基質の調整、多種多様な構造の修飾および安定化、リガンドおよび受容体結合部位の同定、および構造的研究を含む様々な目的のために広範囲にわたって使用されている。2つの同一の官能基を有するホモ二官能基型試薬は、高分子あるいは高分子のサブユニットの同一のものと異なるものとの間の架橋を誘発すること、およびポリペプチドのリガンドのそれらに特異的な結合部位への連結を誘発することにおいて、非常に効率的であると証明されている。ヘテロ二官能基型試薬は、2つの異なる官能基を含有する。2つの異なる官能基の反応性の差を利用することによって、架橋を選択的且つ順序的に制御できる。二官能基型架橋試薬をそれらの官能基、例えばアミノ、スルフヒドリル、グアニジノ、インドール、カルボキシル特異性の基の特異性によって分けることができる。それらの中で、遊離アミノ基を対象とした試薬は、それらが市販されていること、合成の容易さ、およびそれらが適用される際の穏やかな反応条件のために特に普及してきている。ヘテロ二官能基型架橋試薬の大部分は一級アミン反応性基およびチオール反応性基を含有する。
ここで使用される際、用語"抗体"は、任意の免疫性結合剤、例えばIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEあるいは抗体様分子を広く示すと意図されている。一般に、IgGおよび/またはIgMが好ましい。なぜならそれらは生理学的環境において最も一般的な抗体であるからであり、且つそれらは実験室の設備において最も容易に作製できるからである。抗体を製造および特徴付ける手段も、当該技術分野でよく知られている。ここでは "抗体"を、抗原結合領域を有する抗体と類似した任意の分子と定義し、抗体断片、例えばFab’、Fab、F(ab’)2、単一ドメイン抗体(DAB)、Fv、単一鎖抗体(scFv)を含む。
本発明によれば、"核酸"は標的ペプチド、標的抗体、治療ポリペプチド、融合タンパク質あるいは他のタンパク質あるいはペプチドをコードし得る。該核酸をゲノムDNA、補助DNA(cDNA)あるいは合成DNAから誘導できる。ここで使用される用語"核酸"は、一本鎖および二本鎖分子、並びにDNA、RNA、化学的に修飾された核酸および核酸類似体を含む。本発明の目的では、核酸はコードされたタンパク質あるいはペプチドの長さによって一部分が決定されるほとんど全てのサイズのものであってよいと考えられる。標的ペプチド、標的抗体、および融合タンパク質は、適正なアミノ酸配列をコードする任意の核酸配列によってコードされ得ると考えられる。標準コドン表を使用する所望のアミノ酸配列をコードする核酸の設計および製造は当業者にはよく知られている。
本発明による標的ペプチドの投与のためにいくつかの送達手段、とりわけ、リポソームおよび水中油あるいは油中水マイクロエマルジョン系を使用できる。該リポソームおよびマイクロエマルジョン、および他のマイクロ送達系を当該技術分野でよく知られている方法によって製造できる。リガンドを共有結合的にリポソーム表面上の部位に結合させられる。それらの部位の数および表面密度を特異的なリポソーム配合物および/またはリポソーム型を用いることによって調整できる。該リポソーム表面は非共有結合用の部位も有してよい。リガンドとリポソームとの共有結合性コンジュゲートを形成するために、架橋試薬が効力および生体適合性について研究されている。架橋試薬はグルタルアルデヒド(GAD)、および二官能基型オキシラン(OXR)、エチレングリコールグリシジルエーテル(EGDE)、および水溶性カルボジイミド、好ましくは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)を含む。
1.ペプチド
1つの実施態様において、本発明は転移細胞、好ましくは肝転移細胞を選択的に結合できるペプチドの使用を必要とする。該ペプチドは配列番号1〜201に定義された配列の単一コピー、あるいはかかる配列が随意にアミノ酸リンカー配列によって連結された多重の同一のコピーまたは異なるコピーを含んでよい。
本発明の他の実施態様は"ペプチドミメティック"の使用を必要とする。ミメティックはタンパク質の二次構造模倣成分である分子を含有するペプチドである。ペプチドミメティックに対する割合は、タンパク質ペプチド主鎖が主に該アミノ酸の側鎖を配向させる機能を有して、分子の相互作用、例えば抗体と抗原との相互作用を助ける事実にある。ペプチドミメティックは天然分子内と同じように分子の相互作用を可能にする。それらの原理を活用して、本発明に記載された標的ペプチドの自然特性の大部分を有するが修飾及び場合によっては改善された特徴を有する第二世代の分子を作ることができる。ペプチドミメティックの例は、それが模倣するペプチド配列と比較して、反転した配列においてD−アミノ酸によって形成される逆行性反転した(retroinverted)ペプチドである。本発明のペプチドミメティックは好ましくは約6から約100まで、好ましくは約35〜40までのアミノ酸あるいはアミノ酸ミメティックの長さを有する。
本発明のペプチドは融合タンパク質の成分の1つとしても使用できる。
本発明の異なる実施態様において、本発明の標的ペプチド対象物に対する抗体を製造するのが望ましい。
本発明の実施態様において、特異的な生物活性剤を本発明に従って1つあるいはそれより多くの標的ペプチドに結合させて、器官、組織あるいは細胞型内に特異的に放出させることが望ましい。以下に本発明に従って標的ペプチドに結合できる薬剤のいくつかの例を示す。
用語"サイトカイン"は、他の細胞上で細胞間の媒介物質としてはたらく1つの細胞集団によって放出されるタンパク質の総称である。かかるサイトカインの例は、リンフォカイン、モノカイン、成長因子および従来のポリペプチドホルモンである。該サイトカインの中に含まれるのは、成長ホルモン、例えばヒト成長ホルモン、N−メチオニルヒト成長ホルモン、およびウシ成長ホルモン、副甲状腺ホルモン、サイロキシン、インスリン、プロインスリン、レラキシン、プロレラキシン、糖タンパク質ホルモン、例えば卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、および黄体形成ホルモン(LH)、肝性成長因子、プロスタグランジン、線維芽細胞成長因子、プロラクチン、胎盤性ラクトゲン、OBタンパク質、腫瘍壊死因子−アルファおよびベータ、ミュラー管阻害物質、マウス性腺刺激ホルモン関連ペプチド、インヒビン、アクチビン、血管内皮成長因子、インテグリン、トロンボポエチン(TPO)、神経成長因子、例えばNGF−ベータ、血小板成長因子、形質転換成長因子(TGF)、例えばTGF−アルファおよびTGF−ベータ、インスリン様成長因子−Iおよび−II、エリスロポイエチン(EPO)、骨誘導因子、インターフェロン、例えばインターフェロン−アルファ、−ベータおよび−ガンマ、コロニー刺激因子(CSF)、例えばマクロファージ−CSF(M−CSF)、顆粒球マクロファージ−CSF(GM−CSF)、および顆粒球−CSF(G−CSF)、インターロイキン(IL)、例えばIL−1、IL−1アルファ、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、LIF、G−CSF、GM−CSF、M−CSF、EPO、kit−リガンドあるいはFLT−3、アンジオスタチン、トロンボスポンジン、エンドスタチン、腫瘍壊死因子およびLTである。ここで使用される際、用語"サイトカイン"は天然由来あるいは組み換え細胞培養由来のタンパク質、および天然配列サイトカインの生物学的に活性な等価物を含む。
"ケモカイン"は一般に化学誘引物質としてはたらき、免疫作動体細胞をケモカイン発現部位に入れる。特定のケモカイン遺伝子を、例えばサイトカイン遺伝子との組み合わせで発現させ、他の免疫系成分の治療部位への加入を強化するのが有利であり得る。サイトカインは限定されずにRANTES、MCAF、MIP1−アルファ、MIP1−ベータおよびIP−10を含む。熟練した当業者は、化学誘引効果を有するとして知られ且つ用語ケモカインの下でも分類される特定のサイトカインを認識している。
特定の実施態様において、本発明の標的部を肝転移の画像化および診断に使用するイメージング剤に取り付けてもよい。
特定の実施態様において治療剤を、効力を発するように標的ペプチドあるいは溶融タンパク質に結合して、例えば肝転移の腫瘍脈管構造に選択的に送達させ得る。使用に適切な薬剤あるいは因子は、アポトーシス、細胞死、細胞静止および/または抗脈管形成を誘発する任意の化学化合物を含んでよく、該化合物は例えば下記のものである。
本発明による核酸は標的ペプチド、標的抗体、治療ポリペプチド、融合タンパク質あるいは他のタンパク質あるいはペプチドをコードできる。該核酸はゲノムDNA、補助DNA(cDNA)、合成DNAあるいはRNAから選択できる。
ファージディスプレイは80年代半ばにミズーリ大学のGeoge Smithによって開発された技術である。その原理は、事実上、全ての可能なアミノ酸順列が表されるコレクションあるいはライブラリから選択するペプチドにある。かかるペプチドを、どんな性質および複雑性であれ、標的を特異的に結合するそれらの能力に基づいて選択する。該ファージディスプレイ方法論はスクリーニングのラウンドおよび結合された粒子の増幅を、多様性の低減および結合特異性の増加を得る目的で必要とする。
使い捨てプラスチック材料:ファルコン、エッペンドルフ
培地および他の細胞培養試薬:高グルコースDMEMおよびRPMI−1640:Sigma; DMEMおよびハムF12: Biowhittaker Europe; FCS: Gibco; コラゲナーゼ: Roche; L−グルタミンおよびペニシリン/ストレプトマイシン溶液: Biowhittaker Europe; 細菌培養のための液体培地および抗生物質: LB:Sigma; TB: Gibco; kan and Tet: Sigma; 免疫組織化学のための試薬: DAKO Cytomation。
外科サンプルは癌研究治療研究所(Institute for Cancer Research and Treatment、IRCC)、カンディオーロ(TO)、イタリアの腫瘍外科部門(Division of Oncological Surgery)の外科患者に由来する。本研究への参加に対する書面での合意を全てのドナーから得た。
本発明の実験のために、表1に示すヒトの細胞系統を使用した。
細胞系統の維持および成長のために、細胞型に依存して種々の培地を使用した:
・ SW480、SW620、HepG2、BT−474およびMCF−7細胞を、10%のFCS、20mMのHEPES、L−グルタミン(40mM)、ペニシリン(200U/ml)およびストレプトマイシン(200μg/ml)を有するDMEM中で培養した。
培養を10%のDMSOを有するFCS溶液中で液体窒素内で貯蔵した細胞から開始した。37℃で素早く解凍した後の細胞を、5%のCO2を用いて37℃で加湿した培養器内の100×20mmの皿内で培養した。培地の完全な交換を3〜4日おきに行った。80〜90%の集密度が達成されたら、細胞をPBS中で洗浄し、そして0.05%のトリプシン、2mMのEDTAの溶液を用いて、37℃で3分間、インキュベートすることによって剥離する。10%のFCSを有する過剰な容積の培地を、その後添加し、そして細胞を100rpmで3分間の沈殿によって収集する。上清を除去し、該沈殿物を完全培地内で再懸濁させ、そして4つの新しい皿に等分した。
ファージディスプレイの実験のために、CX7CおよびCX3CX3CX3C型の2つの環状ライブラリ、およびCX9型の1つの直鎖ライブラリを使用した。それらのライブラリにおいて、挿入物を5つの同一のコピーにおいて、融合ペプチドとしてpIIIタンパク質のN−末端基で発現させる。カプシド表面付近で挿入物のシステインはファージタンパク質に共有結合し、CX7Cライブラリの場合は、逆側でシステインとのジスルフィド結合を形成できる。結果として、ペプチドが環化される。該CX3CX3CX3Cライブラリにおいては、その代わりに種々の組み合わせのジスルフィド架橋が形成され、それは多重の閉環およびトリペプチドモチーフの露出をみちびく。
LB:この培地を、Kanを補って20μg/mlの最終濃度にし、大腸菌株K91kanを増幅するか、あるいはKanおよびTet、共に20μg/mlを補って感染の後に細菌を増幅した。
ファージディスプレイに関する全ての工程に対して、文献中で公知のプロトコルを使用した。特に、全細胞のパニングのための方法は記載されたプロトコルに由来するが、数回の試験の後、適用の最適化のためにそれを分析において系に適合させた。
細菌を、Kanを有する10mlのTB中、37℃で2〜3時間、振盪しながら、それらが600nmの波長で1.5〜2.0の光学密度に達するまで増幅させた。その後、1ミリリットルのコンピテントな細菌を100μlの細胞懸濁液に洗浄の後で添加した。感染を室温で1時間持続した。インキュベーションの最後に、細菌の一部をLB−寒天およびTetを有するペトリプレート上に全く同一にプレーティングし、そして37℃で16時間インキュベートした。この系はファージ感染細菌のみを増殖させられる。なぜなら、該ファージのみがこの抗生物質に耐性を有するからである。基質結合ファージに関するTUを、それぞれのプレートのコロニーの計数で評価した。ここで我々はこの値を用語"アウトプット量"で示す。
この工程を選択ラウンドから誘導されたファージ集団と単独のファージクローンとの両方の精製に使用した。該細菌培養物を4℃で10分間、5,000rpmで遠心分離して細菌を除去した。現時点で上清中にあるファージを0.15容積のPEG/NaClを用いて4℃で1時間、沈殿させ、そして4℃で15分間、6,000rpmで遠心分離することによって収集した。該上清液を傾瀉した後、そのペレットを4℃で5分間、6,000rpmでさらに遠心分離することによって圧縮し、その後、500μlのTBS中で10分間振盪することによって再懸濁させた。砕片を除去するために、該懸濁液をその後、室温で10分間、12,000rpmで遠心分離した。ファージ集団を収集し、そして4℃で貯蔵した。
該滴定はそれぞれのラウンドの最初のTUの量、または単クローンの滴定量(ここで我々が"インプット量"として示す量)を評価することを可能にする。該滴定を実施するために、元のファージ懸濁液から表2に記載された希釈液を製造した。
それらの評価を、109TUのそれぞれのクローンのインプット量を用いて、肝転移細胞系統からの細胞(標的)および正常な肝臓からの細胞(ネガティブコントロール)に対して実施した。それらの実験のアウトプット量を、ファージ自身に起因する非特異性の相互作用の尺度を与える、非挿入ファージ、fd−tetへの結合について正規化した。結合の増加を、標的の正規化したアウトプット量とネガティブコントロールの正規化したアウトプット量との間の割合として評価した。材料の入手が可能である場合、全ての実験を少なくとも3回繰り返した。
転移細胞に結合されるファージの数の間に、正常な肝細胞に結合されるファージと比較して著しい増加が観測された場合、単クローンを単離してそれらの挿入物の配列を同定し、且つそれらの結合特異性を評価した。クローン増幅のために、単コロニーからの細菌をKanおよびTetを有する5mlのLB中で、37℃で16時間、振盪しながら増殖させた。その後、ファージを上記のように精製した。
800ngのファージDNAに相当する10マイクロリットルの溶液を3pmolの以下のプライマー:5’−CCCTCATAGTTAGCGTAACG−3’(配列番号202)を用いてインキュベートし、それはオリゴヌクレオチド挿入物のすぐ下流の領域に相当する。
ヌクレオチド配列をペプチド配列に翻訳するために、我々はソフトウェアDNAsis V2.5を使用した。
組織のサンプルをOCT中に包埋させ、そして−80℃で貯蔵する。実験のために、それらを−20℃のクライオスタットを使用して切断する。
選択したペプチドのいくつかを大腸菌内でGSTとの融合タンパク質として標準的な精製プロトコルを使用して製造した。該細菌の調製および溶解:
1. 細菌を接種させ、そして30℃で終夜、20TB/Amp液体培地中で増殖させる;
2. 細菌を300mlのTB/Amp液体培地内に30℃で移す;1時間振盪する;
3. IPTGを添加し(最終濃度1mM)、そして2時間インキュベートする;
4. 4℃で15分間、5,000rpmで遠心分離する;
5. 細菌を10mlの緩衝液A中で再懸濁させる;
6. 4℃で20分間、3,000rpmで遠心分離する;
7. 沈殿物を5ml再懸濁させ、それぞれ35%の出力で20秒間、4パルスを用いて細菌を音波粉砕する;
8. 4℃で20分間、11,000rpmで遠心分離し、そして上清を収集する。
9. 250μlの樹脂を蒸留H2O中で1時間、回転させながら水和する;
10. 緩衝液A中で該樹脂を3回洗浄し、そして最後にそれを等容積の緩衝液A中で再懸濁させる。
11. 250μlの樹脂を工程8のサンプルに添加する;
12. 4℃で1時間、回転させる;
13. 緩衝液A中で3回洗浄する;
14. 電気泳動によって濃度を評価し、次にクーマシーブルー染色を行う。
1. 該ゲルを、クーマシーブルーを用いて30〜45分間、穏やかに攪拌しながらインキュベートする;
2. 45%メタノール−10%酢酸中で脱染する;
3. 水中で再水和させ、最終的に紙の上で乾燥させる。
20個の100×20mmの皿のHepG2(ヘパトーム)あるいはNCI−H630(結腸直腸癌腫の二次的な肝転移)細胞を機械的にPBS中で剥離し、そして2容積の緩衝液H中で10%のグリセロールおよび0.1%のNonidet−P40を用いて再懸濁させた。それらの懸濁液を4℃で30分間、攪拌しながらインキュベートし、その後、4℃で30分間、2,500rpmで遠心分離した。タンパク質濃度をBCAキット(Pierce)によって、製造元の教示に従って評価した。
樹脂に結合したGSTペプチドを、乳汁と一緒に4℃で終夜、インキュベートし、そして緩衝液A中で7回洗浄した。全タンパク質溶解産物の10mgを4℃で1時間、12μgのGST樹脂を用いて2回インキュベートして、GSTあるいは樹脂に非特異的に結合しているタンパク質を除去した。該プルダウンアッセイを未結合タンパク質に対して12μgのGSTペプチド樹脂を用いて4℃で終夜実施した。
ヒト肝転移に対して特異性のあるペプチドモチーフの探索
ヒト肝転移に特異的に結合するペプチドを見つけるために、ファージライブラリスクリーニングを、外科的に患者の肝臓から除去された正常な肝臓および転移サンプルに由来する懸濁させた細胞において実施した。この段階で、種々の患者からの11組のサンプルを使用した(患者2、5、6、7、8、16、17、18、19、21、23)。原発腫瘍として脳血管腫を有する患者8を除く、ほぼ全てのサンプルにおいて、肝転移は結腸あるいは直腸の原発腫瘍の二次的なものであった(表4)。
肝転移細胞およびネガティブコントロール(巨視的に健康な肝臓組織)に結合している割合において著しい増加を我々が観察したそれぞれの実験において、20個のファージクローンを増幅し、そして精製した。それぞれのクローンのDNAを精製し、そして配列を決定してペプチドモチーフを導出した。選択されたペプチドを図1に示す。
実験16、17および18において得られた配列、特にARPGLRS(配列番号1)、MRYALRS(配列番号2)、LRPGLRS(配列番号3)、LRSGSGS(配列番号4)、VRSGRGS(配列番号5)、GIYRLRS(配列番号6)およびGVYSLRS(配列番号7)の研究に焦点を絞った。それらのペプチドおよび公知のタンパク質の中で配列相同性を識別するために、BLASTデータバンクにおける調査を行った。それらの分析から、著しい数のペプチドが細胞外基質のタンパク質との、および細胞付着性/運動性の分子との配列相同性を共有していることが明らかになった。
選択された挿入物が肝転移物において特に発現する表面決定因子に対して特異的なリガンドかどうかを評価するために、7個のクローンを表1に記載した細胞系統で試験した。結果の要約を表5および6に示す。
選択された挿入物が、ヒト肝転移内で遍在の表面決定因子に対して特異的であるかどうかを評価するために、7個の選択されたクローンを肝転移の一次細胞で同一の患者の正常な肝臓と比較して試験した。それらの結合性評価のために、9人の患者からのサンプル(20、21、22、25、26、27、28、31、32)を、細胞系統に関して記載されたものと同一の条件で使用した。結果の要約を表7に示す。
配列GIYRLRS(配列番号6)およびGVYSLRS(配列番号7)を有するファージを用いた結合オーバーレイアッセイを64の組織サンプル(37の異なる患者からの腫瘍および転移細胞)、肝転移および同源の健常組織の18サンプル、原発結腸腫瘍の4サンプル、原発直腸腫瘍の2サンプル、健常結腸の2サンプル、原発乳腺腫瘍の3サンプル、同源の大網転移を有する原発卵巣腫瘍の6サンプル(1つはシグマ転移を有する)、2つの直腸結腸腫瘍の二次的な肺転移および2つの腎腫瘍の二次的な肺転移で実施する。全てのアッセイの結果を表8に示す。
転移細胞の表面上に特異的に存在する分子の検索を、NCI−H630(基質として、7つのファージのうち6つの結合に対して陽性)およびHepG2(コントロールとして、全てのファージの結合に対して陰性)を使用したプルダウン実験によって実施した。該プルダウンを、GSTタンパク質との融合物として存在するペプチドGIYRLRS(配列番号6)を使用して実施した。この実験を3回繰り返した。GIYRLRS−GST結合タンパク質を分離し、且つクーマシーブルーで染色された変性ポリアクリアミドゲルを図3に示す。該図において、MM、分子量マーカー、HepG2、HepG2細胞の溶解産物、NCI−H630、NCI−H630細胞の溶解産物、数字250、150、100、75、50、37、25は標準的な分子量を示し、1〜9の数字は分析されたバンドを示す。質量分析によってタンパク質を同定した。
Claims (40)
- 転移細胞が、ヒト肝転移細胞であることを特徴とする、請求項1に記載のペプチド。
- GGG、RGL、GRL、GSG、LGR、GLS、SAD、YED、LRSおよび/またはGSGSから選択される配列モチーフを有する、請求項1あるいは2に記載のペプチド。
- 配列モチーフLRSを有する、請求項3に記載のペプチド。
- 環状ペプチドである、請求項1から4までのいずれか1項に記載のペプチド。
- 少なくとも1つの修飾アミノ酸、異常アミノ酸、および/またはD−立体配置のアミノ酸を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載のペプチド。
- 請求項1から6までのいずれか一項に記載の転移細胞に選択的に結合できる少なくとも1つのペプチドおよび少なくとも1つの分子を含むコンジュゲート。
- 少なくとも1つの分子が薬剤、化学療法剤、放射性同位体、アポトーシス促進剤、抗脈管形成剤、ホルモン、サイトカイン、細胞毒性剤、細胞増殖抑制剤、ペプチド、タンパク質、抗体、抗体断片、例えばFab断片の中から選択されることを特徴とする、請求項7に記載のコンジュゲート。
- 抗脈管形成剤が、トロンボスポンジン、アンジオスタチン、色素上皮由来因子、アンジオテンシン、ラミニンペプチド、フィブロネクチンペプチド、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤、組織メタロプロテアーゼ阻害剤、インターフェロン、インターロイキン12(IL−12)、血小板第4因子、IP−10、2−メトキシエストラジオール、プロリフェリン関連タンパク質、カルボキシアミドトリアゾール、CM101、マリマスタット、ペントサンポリスルフェート、アンジオポエチン2、インターフェロン−アルファ、ハービマイシンA、PNU145156E、16Kプロラクチン断片、リノミド、サリドマイド、ペントキシフィリン、ゲニステイン、TNP−470、エンドスタチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ポリアミン、プロテアソーム阻害剤、キナーゼ阻害剤、シグナルペプチド、アクチン、シドフォビル、ビンクリスチン、ブレオマイシン、AGM−1470、血小板第4因子およびミノサイクリンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載のコンジュゲート。
- アポトーシス促進剤が、エトポシド、セラミドスフィンゴミエリン、Bax、Bid、Bik、Bad、カスパーゼ−3、カスパーゼ−8、カスパーゼ−9、ファス、ファスリガンド、fadd、fap−1、tradd、faf、rip、リーパ(reaper)、アポプチン、インターロイキン2変換酵素およびアネキシンVからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載のコンジュゲート。
- サイトカインが、インターロイキン1(IL−1)、IL−2、IL−5、IL−10、IL−11、IL−12、IL−18、インターフェロン−ガンマ(IF−ガンマ)、IF−アルファ、IF−ベータ、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−アルファ)およびGM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載のコンジュゲート。
- 少なくとも1つの分子が、ウィルス、バクテリオファージ、細菌、リポソーム、微粒子、磁気ビーズ、ナノ粒子、酵母細胞および哺乳動物細胞から選択されることを特徴とする、請求項7に記載のコンジュゲート。
- ウィルスが、アデノウィルス、レトロウイルス、アデノ関連ウィルスおよびレンチウイルスから選択されることを特徴とする、請求項12に記載のコンジュゲート。
- 少なくとも1つの分子が、診断用薬であることを特徴とする、請求項7に記載のコンジュゲート。
- 診断用薬が、インビボ用途の診断用薬であることを特徴とする、請求項14に記載のコンジュゲート。
- 診断用薬が、常磁性イオンあるいは放射性同位体から選択されることを特徴とする、請求項15に記載のコンジュゲート。
- 診断用薬が、インビトロ評価用診断用薬であることを特徴とする、請求項14に記載のコンジュゲート。
- 請求項1から6までのいずれか一項に記載の転移細胞に特異的に結合できる少なくとも1つのペプチドを含む配合物。
- 少なくとも1つのペプチドが、薬剤とコンジュゲートされていることを特徴とする、請求項19に記載の配合物。
- 薬剤が、肝転移細胞上で細胞毒性、細胞増殖抑制性、アポトーシス促進性あるいは抗脈管形成効果を有することができる治療剤であることを特徴とする、請求項20に記載の配合物。
- 薬剤が、アルキル化剤、代謝拮抗物質あるいは抗生物質であることを特徴とする、請求項20に記載の配合物。
- 少なくとも1つのペプチドが、診断用薬とコンジュゲートされていることを特徴とする、請求項20に記載の配合物。
- 診断用薬が、インビボ用途の診断用薬であることを特徴とする、請求項23に記載の配合物。
- 診断用薬が、インビトロ評価用診断用薬であることを特徴とする、請求項23に記載の配合物。
- 医薬配合物である、請求項19から25までのいずれか一項に記載の配合物。
- 少なくとも1つの認容性の担体および/または賦形剤を含む、請求項19から25までのいずれか一項に記載の配合物。
- 請求項1から6までのいずれか一項に記載のペプチドを、腫瘍、特に結腸腫瘍を有する患者の転移細胞の局在化のための診断用配合物の製造に用いる使用。
- 転移細胞が肝転移細胞であることを特徴とする、請求項28に記載の使用。
- 配合物が、インビボ用途であることを特徴とする、請求項28あるいは29に記載の使用。
- 配合物が、インビトロ評価用であることを特徴とする、請求項28あるいは29に記載の使用。
- 請求項1から6までのいずれか一項に記載のペプチドを、腫瘍を有する被験体における抗腫瘍治療用薬剤の製造に用いる使用。
- 請求項18に記載の核酸を、腫瘍を有する被験体における抗腫瘍治療用薬剤の製造に用いる使用。
- 抗腫瘍治療が遺伝子治療であることを特徴とする、請求項33に記載の使用。
- 転移細胞に選択的に結合できるペプチドであって、(1)転移細胞あるいは転移細胞を含有する組織をそれぞれのファージがカプシドタンパク質内に組み込まれる非相同ペプチド配列を示す複数のファージと接触させ、(2)前記細胞あるいは組織に結合していないファージを除去し、(3)前記細胞あるいは組織に結合しているファージを単離し、且つ、随意に(4)非相同ペプチド配列を同定することを含む方法によって得られるペプチド。
- 転移細胞が肝転移細胞であることを特徴とする、請求項35に記載のペプチド。
- 肝転移細胞が、原発結腸直腸腫瘍に由来することを特徴とする、請求項36に記載のペプチド。
- GGG、RGL、GRL、GSG、LGR、GLS、SAD、YED、LRSおよび/またはGSGSから選択される配列モチーフを有する、請求項35から37までのいずれか一項に記載のペプチド。
- 配列モチーフLRSを有する、請求項38に記載のペプチド。
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