JP2010507413A - インプラント材料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、歯科および骨の手術の分野に関する。本発明は特に、繊維性医薬組成物、そのような医薬組成物の繊維性ウェブ、糸、および織布、繊維性医薬組成物から実質的になるインプラント材料、そのような繊維/ウェブ/インプラント材料の製造と使用に関する。

Description

本発明は、歯科および骨の手術の分野に関する。本発明は特に、繊維性医薬組成物、そのような医薬組成物の繊維性ウェブ、繊維性医薬組成物から実質的になるインプラント材料、そのような繊維/ウェブ/インプラント材料の製造および使用に関する。
歯科の手術および骨の手術用の材料。セラミック、金属、ポリマー、または2つもしくは3つ全ての組み合わせからなる多くの恒久的に埋入される材料とは別に、ヒト体内に一時的にのみ留まる生分解性材料を提供するための開発が近年始まっている。骨塩は主に炭酸ハイドロキシアパタイトの複合形態からなるという事実に立ち戻って、研究された材料の多くは部分的にまたは全部がリン酸カルシウム、例えばハイドロキシアパタイトまたはリン酸三カルシウム(TCP)で構成されている。さらに、そのような材料は骨伝導性であると考えられ、骨への直接的な結合を可能にするが、一部の例では、そのような材料は骨アパタイト形成の前駆物質であるとさえ考えられている。これらの材料は徐々に溶解し、続いて吸収され、分解され、患者自身の組織によって置換されうる。より具体的には、歯科および骨の手術は、分解性インプラントの開発から多大な恩恵を受けており、若年患者(0〜60歳)の治療においては殊更である。大部分の用途においては、骨インプラント材料は、欠損(骨格または歯科各部における任意の部位の自然骨の損失)を充填するため、または特定の機能を維持する(例えば、人工股関節インプラントを所定の位置に維持し、脚からの力を挿入されたシャフト上に移動させる)ために使用される。より具体的には、分解性材料の領域は、材料の観点から、分解性金属インプラント(本発明の文脈においては無関係)、分解性ポリマーインプラントおよび分解性セラミックインプラント、ならびに分解性コンポジットという主要な材料グループに分類されうる。
分解性ポリマーインプラント:残念なことに、多くの既製のリン酸カルシウム生体活性硬質セラミックが脆弱で、非圧縮性で、成形が困難であることから、それらの臨床上の用途は限られている。骨欠損の修復には、注入によって容易に適用できることから骨セメントが使用されることが多い。しかし、そのようなシステムは通常およそ15分間の硬化時間が必要で、緻密な硬化セメントのアクセスが限られることから、適切な吸収能を持たない場合が多い。純セラミック生体材料の脆弱性を解決するための策は、コンポジット用の基材として、または純粋な状態でポリマーを使用することである。好ましくは、一定期間にわたってそれらの役割を果たし、再生組織によって常に置換される生体吸収性インプラント材料の使用に今日の再建外科の流れが向かっているのが明らかであることから、生分解性ポリマーが選択される。これによって、二次的な外科的処置を患者が回避でき、術後のストレスだけでなく治療費用を最小限に抑えられる。生体適合性および生体吸収性ポリマーの中で、薬物送達、軟部組織工学、神経再生、および整形外科におけるその応用の可能性から、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)が注目を集めている。純ポリマーインプラントは、加水分解性ポリマー、タンパク質、これらの組み合わせを主成分とするものであり、人工または天然原料から作製されうる。これらの材料は、屈曲性であることが多く、任意には柔軟であり、多くの形状、例えば繊維、ブロック、ペースト、硬化性ペースト、膜、その他に製造される。手術中に、骨欠損またはインプラントと残存骨の間の間隙の形状に材料が容易に適合することから、それらの屈曲性は大きな利点を提供する。
分解性セラミックインプラント:セラミックインプラントの多くは、部分的に溶解性のまたは不安定なカルシウム系の塩を主成分とするものである。間違いなく最も重要な材料は、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、または炭酸カルシウムである。リン酸カルシウムの中では、好ましくは、いわゆるβ相が適用されるのであれば、ヒトの骨の内部で迅速に分解することから、主にリン酸三カルシウムに大きな注目が集まっている。多くの特許出願および多数の科学文献がこれらの開発から生まれている。それらの機械的性質のため、セラミックは通常は硬く、多くの場合脆弱であり、それらが柔軟でないまたは屈曲性でないために形状に容易に適合することができない。これがそれらの適用性が制限しており、大部分の材料はセメント(柔軟であるが、形成工程を終了させるのに体内での化学反応が必要)、ブロック(例えば、ソーイング(鋸引き)で形を与える必要がある)、顆粒または粉末(欠損の充填が可能だが、骨欠損内部でルーズなままである)のいずれかとして供給される。
分解性コンポジット:現在公知であるコンポジットは、剛性であるか、または粒状形態で適用されなければいけないかのどちらかである。現在、少なくとも1つのセラミック成分と少なくとも1つのポリマーマトリックスからなるコンポジット材料を作製する方法は多数存在する。最も重要な材料のグループは、連続相のポリマーマトリックスと、その間に分散したセラミック材料からなる。セラミックが連続相の材料は、コートセラミックとより的確に記載される必要があり、その他の有用な性質を持つ異なる材料を構成する。Ambrosio et al.[1]およびKhan et al.[2]は、PLGAミクロスフェア中の非結晶質リン酸カルシウムを、改良されたエマルション/溶媒蒸発テクニックによってin situで形成する方法を開示している。次いで、コンポジットのミクロスフェアは、多孔性の三次元の足場へと焼結されうる。Loher et al[3]は、非結晶質リン酸三カルシウムナノ粒子でドープした緻密な(非多孔性の)PLGAフィルムを開示しており、そのような材料のin vitroでの生分解を調べている。米国特許第7022522号明細書は、0.5〜3.5mmの、好ましくは1.0〜2.0mmのマクロ孔を持つ、広範囲にわたって相互に連結するマクロ多孔性ネットワークを有するポリマー骨格を記載している。任意には、ポリマーはリン酸カルシウム粒子を含むことができる。米国特許出願公開第2005053638号明細書は、コラーゲンマトリックス中のリン酸カルシウムの繊維性コンポジットを記載している。米国特許出願公開第2004258732号明細書は、生分解性および生体吸収性ポリマーを揮発性溶媒に溶解し、そこに生体活性バイオセラミック粉末を分散させることによって調製される混合溶液から形成される不織布様凝集塊からなる、均一に分散したコンポジットを記載しており、それを加熱下で圧縮成形することでこれが多孔性の繊維凝集塊モールディングに成形され、この繊維凝集塊モールディングが揮発性溶媒に浸漬された後、前述の溶媒が除去される。
多くの場合、どのような種類/タイプ/大きさのインプラントが必要になるかを、手術前の外科医は正確に知ることはできない。硬いセラミックインプラントは現在、ソーイング(鋸引き)/ドリリング/チッピングおよびその他の機械的方法によって手術中に成形されている。これは、手術時間の延長、患者に対する二次的リスクの増加、不純物混入のリスク、感染リスク、外科的整復ごとのコストの上昇につながる。故に、手術時間を縮小し、および/または二次的リスクを軽減するインプラントが求められている。
さらに、多くの耐荷重性インプラントは体内の骨または関節内に導入され、患者の残存組織または既存組織と結合する必要がある。多くの骨インプラントの場合、インプラントと残存骨の間の最も密接な接触が、良好かつ迅速な治癒にとって最も重要である。さらに、インプラントと残存骨の間の穴は、炎症や組織壊死を引き起こす可能性があり、多くの場合、患者にとって最も痛みを伴う作用をもたらす。同様に、大部分の整復が、例えば股関節または膝関節インプラントよりもかなり小さい歯科手術では、外科医は可能な限り骨組織の破壊または損失を回避するのが理想である。歯科整復では、正しい咬合形状を取り戻すまたは維持するために、微細な整復が不可欠である。より具体的には、多くの整復は、骨形状の変化、より多くの骨、より少ない骨、また既存の骨組織へのネジ/歯根置換等の導入を必要とする。残念なことに、現在用いられている硬く屈曲性のないインプラントはこの種の整復にあまり適さない。同様に、硬いインプラントは、既存の骨形状に密接に一致させるのが難しい。あるいは、今日では、インプラントと既存の骨の間のこの隙間を埋めるのに重合性セメントが主に使用されている。後者のセメントは機械的に安定だが分解性ではなく、炎症の発生、耐用年数の制限につながる、および/または患者の骨の活発な成長を促進しない。あるいは、他のセメントは主に無機物またはコンポジットであるが、耐荷重性にとって十分な機械的安定性を持たない。全ての既存の材料はどちらかといえば緻密であり、体積当たり多量の異物質を導入する(典型的にはcm3当たりに1gを超える)。
これらの必要条件の1つ以上を満たすセメントが公知である。そのようなセメントは通常、開始剤の添加、その他の成分との混合、加熱、またはその他の手段のいずれかで開始される、軟らかいペースト状または液体状の原料製剤から作製され、適用部位で硬化する。これらの性質は、手術部位内部の小さくてアクセスが難しい部位に容易に到達できることから、多くの用途に非常に理想的である。セメントは、主に有機性の、分解性または恒久的な、無機製剤(1つまたは複数の成分)またはコンポジットとして存在する。しかし、外科的な経験から、それらの最も有益な性質のいくつかとは別に、セメントにも制限があることが示されている。用途によっては、熟練した外科医は他の屈曲性のインプラントの必要性を認識し、セメントを使わない判断を下す可能性がある。より具体的には、セメントは以下の状況において問題となりうる:
i)注入が特定の領域内にとどまっていなければならない、開放性の(空気または液体が充満した)空洞(例えば、上顎洞)とつながっている欠損の充填(溢れたセメントは好ましくない副作用を引き起こすことになる)。
ii)治癒プロセスを通じていくらかの機械的屈曲性が好ましい、インプラントと近傍の組織の間の欠損または隙間の充填。ここで、セメントは、硬い結合をもたらすことになる。そのような部分的に屈曲性な結合は、瘢痕組織および炎症性組織の内部成長を主に回避している。隣接する骨とともに充填材がわずかに動くことが、組織の自己再生の助けとなりうる。
iii)ごくわずかな量(質量)の異物質が導入されるべき、欠損、隙間、または穴の充填。これには、可能な限り低いかさ密度が求められる。
iv)組織の自己再生を誘発するように患者自身の幹細胞で空洞がさらに満たされるべき、欠損、隙間、または穴の充填。ここで、屈曲性と低密度は、それらによって骨髄幹細胞の機械的刺激が可能となり、必要なイオン(例えば、カルシウムおよびリン酸)を供給することから重要である。ほとんどのセメントは、少なくともある程度の細胞毒性を持つまたはセメントは硬化の際に熱を放出し、これが細胞を死滅させうる。
故に、本発明の目的は現在公知である材料の制限および不都合な点を解決する材料を提供することである。さらに、そのような材料を得るための方法および提供された材料の使用を提供することが本発明の目的である。
本発明の現在好ましい実施形態を示し説明するが、本発明はそれらに限定されるものではなく、下記の請求項の範囲内において他の方法で様々に具体化され実施されてよいことが明確に理解される。さらに、本明細書で与えられる各種の範囲、実施形態、および選好は随意に組み合わされてよいことが理解される。さらに、特定の実施形態または選好は適用されなくてよい。
別段の記載がない限り、以下の定義は、本明細書において適用されるものである。
語句"繊維"は一般に公知である。これは、本発明による方法によって得られる材料の一次形状を意味する。典型的には、得られる繊維は、円形の形状を持ち、直径は様々であってよいが通常は1〜50μm、好ましくは2〜20μmである。典型的には、長さ:直径の比は100:1より大きい。典型的には、繊維は屈曲性である。図2および図3はそのような繊維を示す。
表現"繊維性ウェブ"は、繊維から実質的になる不織材料を意味する。典型的には、そのような繊維性ウェブは、開放構造の、非常にアクセスしやすい繊維のネットワークを有する。図1C、図2、および図3にも例が示される。典型的には、そのような繊維性ウェブは圧縮性である。
語句"生分解性"は当分野で既知である。この語句は通常、生物によって、本発明の文脈では特にヒト/動物体によって分解されうる材料を意味する。有機物(例えば、ポリマー)および無機物(例えば、セラミック)の生分解は区別されなければならない。有機物の生分解は、酵素的または非酵素的のいずれかの分解プロセス(加水分解)を介してまず進行して非毒性産物(すなわち、モノマーまたはオリゴマー)となり、さらに体から排除されるまたはその場で代謝される[Hayashi,T.,"Biodegradable Polymers for Biomedical Uses",Progress in Polymer Science,1994,19,633]。無機物の生分解は、材料の吸収および/または分解と、続いてそれが体から排除されることまたは新たな組織の形成にそれがさらに利用されることの潜在的存在として定義される。後者は、溶解および放出されたイオンの直接沈殿への使用を介して、または1つの無機合成相(例、ATCP)から生理学的に好ましい別の相(例えば、ハイドロキシアパタイト)への変換を介して、または種付け成長を介してのいずれかで進行する。生分解性ポリマーおよび無機物(セラミック)は両方とも、典型的にはDIN EN ISO10993の要件を満たす。特に、ポリマー[DIN EN ISO10993−13]およびセラミック[DIN EN ISO10993−14]の分解産物を定性的および定量的に測定するための詳細な手順が与えられる。
語句"ナノ粒子"は当分野で既知である。ナノ粒子は、その平均一次粒径によって、またはその比表面積("SSA")によって特徴付けられてよい。典型的には、本発明で用いられるようなナノ粒子の平均一次粒径dp, meanは、ρが粉体の密度であり、SSAはBrunauer−Emmett−Teller法を使用した窒素吸着によって得られた比表面積である、式:dp, mean=6/(ρ*SSA)に従って計算すると、500nm未満、好ましくは100nm未満である。
語句"骨欠損"は、ヒトまたは動物の骨のあらゆる物理的損傷を説明するものである。これは、怪我、病気による骨損失、骨折などを含む。
以下の詳細な説明を考慮すると、本発明の理解がさらに深まり、上記で記載したもの以外の目的が明らかになるであろう。そのような説明は、添付のについて言及する。
作製されたままの非結晶質リン酸三カルシウム(ATCP)ナノ粒子の透過型電子顕微鏡像(a)、X線ディスク遠心沈降で測定された、対応するATCPの流体力学的粒径分布(b)、コットン状生体材料に作製された静電紡糸されたままのPLGA/ATCP骨格の写真(c)を示す図である。 静電紡糸されたままの骨格の電子顕微鏡像のスキャン:PLGA/ATCP 100:0の全体像(a)および拡大像(b)、PLGA/ATCP 60:40の全体像(c)および拡大像(d)を示す図である。 純PLGA(a)およびPLGA/TCP 60:40(b、c)の、SBF中に45時間浸漬後のSEM像を示す図である。PLGA/ATCP繊維の断面は、〜1μmのHAp層を示す(b、挿入図)。カリフラワー状の形態を示す、ナノ特性HApの沈殿は、ATCPをドープしたPLGAにのみ生じる(c)。 SBF中に45時間浸漬した後の、抽出PLGA/TCP 60:40のハイドロキシアパタイトチューブのSEMを示す図である。 様々な分解時間が経過した後の、乾燥純PLGAおよびナノコンポジットサンプルの粉末X線回折パターンを示す図であり、ATCPをドープしたサンプルでナノ結晶HApの形成が明らかである(a)。160時間後に一度交換されたSBF中への浸漬時間に応じた、様々なPLGA/ATCPナノコンポジットの%での質量の変化。サンプルPLGA/ATCP 60:40の追加実験では、SBFを45時間ごとに交換した(b)。1000℃で焼結した後のPLGA/ATCP 60:40(SBFは45時間ごとに交換)の粉末X線回折パターンは、β−TCPおよびHApに特徴的な明らかなシグナルの割合の増加を示す(c)。分解前の質量に関連する分解後の%での無機含有量(d)。 アクセスが制限された骨欠損部位のシミュレーションを示す。異なる開口部の直径φBと深さlBを持つ欠損は、作製された骨コットンで完全に充填されうる。 せん断速度に応じた、異なるPLGA/ATCP静電紡糸溶液の粘度を示す図である(a)。分解時間に応じたドープなしおよびATCPドープPLGAのヤング率(b)。SBF中への浸漬時間に応じた、異なるPLGA/ATCPナノコンポジットの質量の割合の変化(c)。360時間の分解後に、ATCPドープPLGAについて、150℃未満で約5質量%の物理吸着水の放出を示す、質量分析と組み合わせた熱質量分析(d)。
第一の態様では、本発明は、1つ以上の生分解性ポリマーおよび平均一次粒径が500nm未満の1つ以上の生分解性無機ナノ粒子、および場合により医薬的に活性な成分および/またはタンパク質を有する、繊維形態の医薬組成物に関する。
生分解ポリマー:本発明の文脈では、人工または天然原料由来の幅広い種類の生分解ポリマーが用いられてよい。適切なポリマーを選択するために、分解時間および製造特性が考慮される。そのようなポリマーは販売されている、または公知の手順に従って製造されてよい。適当なポリマー(ホモポリマー、コポリマー、およびその混合物)の例は、[Hayashi,T.,"Biodegradable Polymers for Biomedical Uses",Progress in Polymer Science,1994,19,633]に記載されるように2つの小区分に分類できる:
i)酵素分解性ポリマー:この区分は、天然ポリペプチド(例、コラーゲン、ゼラチン、アルブミン、フィブリノゲン)、合成ポリペプチド(例、ポリ(L−グルタミン酸)、ポリ−L−リジン、ポリ−L−ロイシン、ポリ−L−アラニン)、多糖(例、アミラーゼ、ヒドロキシエチルスターチ、デキストラン、アルギン酸、キチン、キトサン)、およびバイオポリエステル(例、ポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)を含む。
ii)非酵素分解性ポリマー:ポリ(α−ヒドロキシ酸)(例、ポリ−(グリコリド)、ポリ−(ラクチド)、ポリ−(α−リンゴ酸)、ポリ(ω−ヒドロキシ酸)(例、ポリ(イプシロン−カプロラクトン)、ポリ(β−ヒドロキシルアルカノエート))、ポリ(オルトエステル)、ポリ酸無水物、ポリカーボネート(例、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン))、無機ポリマー(例、ポリホスファゼン)を含む。特に適しているのは、グリコール酸、乳酸のポリマーまたはコポリマー例えばPLGAであり、例えば、PLGA85/15、PLGA80/20、PLGA60/40である。乳酸の(コ−)ポリマーは、D−、L−、またはDL−乳酸で製造してよい。
生分解性無機ナノ粒子:本発明の文脈では、幅広い種類の生分解性無機ナノ粒子を使用してよい。典型的には、そのような無機ナノ粒子はカルシウムの塩を有する。そのような無機ナノ粒子に適した材料は、XRD−非結晶質リン酸カルシウム、特にカルシウム対リン酸比が1.5〜2.0のもの、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、[K.ISHIKAWA,P.DUCHEYNE,S.RADIN,Determination of the Ca/P ratio in calcium−deficient hydroxyapatite using X−ray diffraction analysis,Journal of Materials Science Materials in Medicine,4(1993)105−168]に記載されるようなカルシウム欠損型ハイドロキシアパタイト、炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型炭酸ハイドロキシアパタイト、フッ素置換ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)x F(2−x)、式中、0≦x<2)、["Biomaterials Science.An Introduction to Materials in Medicine.",Eds.B.D.Ratner,A.S.Hoffman,F.J.Schoen,and J.E.Lemons,Elsevier,Amsterdam 2004]に記載されるような生体活性ガラスおよびガラス−セラミック、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、または硫酸カルシウム水和物であり、下記に詳述するようにさらに修飾されてよい。好ましい材料はリン酸三カルシウム(TCP)、特に非結晶質リン酸三カルシウム(ATCP)である。TCPは、もしも明らかなX線回折シグナルがなければ、または実質的になければ非結晶であると考えられる(故に、結晶中にイオンの周期的秩序がない)。さらに、非結晶質TCPは、その他の結晶変態と比べると最も高い形成の自由エンタルピーを持つ。本明細書に記載されるようなナノ粒子の製造は既知である。それらは、例えば火炎噴霧熱分解("FSP")によって入手可能であり、製造方法は例えば[6]に記載されている。
医薬的に活性な成分("a.i."):繊維または繊維性ウェブは、1つ以上のa.i.でコーティングされてよい/1つ以上のa.i.に浸漬されてよい。適当なa.i.は抗菌性、抗真菌性、抗炎症性および免疫抑制活性の成分からなる群から選択される。そのようなa.i.は当業者に周知であり、"Orange Book"[Approved Drug Products with Therapeutic Equivalence Evaluations 26th Edition,U.S.Department of Health and Human Services,2006]で規定されていてよい。ここで、繊維性ウェブは特定の薬剤を所定の位置に保持し、最低限の量のコンポジットが、望ましくない副作用を回避するのを助ける。標的部位に薬剤を液体として流し込むと、液体が制御されず広がってしまう。好ましい実施形態では、繊維性ウェブは1つ以上のa.i.に浸漬される。
タンパク質:繊維または繊維性ウェブは、1つ以上のタンパク質でコーティングされてよい/1つ以上のタンパク質に浸漬されてよい。適当なタンパク質は、骨の治癒を助け(例えば、骨形成タンパク質"BMP")および/または骨髄幹細胞の破骨細胞/骨芽細胞への分化に影響を与える。好ましい実施形態では、繊維性ウェブは1つ以上のタンパク質に浸漬される。
体液:繊維または繊維性ウェブは1つ以上の体液でコーティングされてよい/1つ以上の体液に浸漬されてよい。適当な体液には、血液、骨髄が含まれる。これによって、処理特性および創傷治癒が改善すると考えられている。
有益な実施形態では、生分解性無機ナノ粒子は、XRD−非結晶質リン酸カルシウム、特にカルシウム対リン酸比が1.5〜2.0のもの、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型ハイドロキシアパタイト、炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型炭酸ハイドロキシアパタイト、フッ素置換ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)x F(2−x)、式中、0≦x<2)、生体活性ガラスおよびガラス−セラミック、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、または硫酸カルシウム水和物から実質的になり、Caイオンの一部または全て、好ましくは最大で20%は、ストロンチウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、ビスマス、バリウム、ガドリニウム、ユーロピウム、ホルミウム、ネオジム、またはプラセオジムを、好ましくはストロンチウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、ビスマスを有する群から選択される1つ以上の元素で化学量論的に置換されていてよい。
さらなる有益な実施形態では、生分解性無機ナノ粒子は、XRD−非結晶質リン酸カルシウム、特にカルシウム対リン酸比が1.5〜2.0のもの、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型ハイドロキシアパタイト、炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型炭酸ハイドロキシアパタイト、フッ素置換ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)x F(2−x)、式中、0≦x<2)、生体活性ガラスおよびガラス−セラミック、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、または硫酸カルシウム水和物から実質的になり、Caイオンの最大0.5質量%は、Ag+として存在する銀で置換されている。
さらなる有益な実施形態では、生分解性無機ナノ粒子は、XRD−非結晶質リン酸カルシウム、特にカルシウム対リン酸比が1.5〜2.0のもの、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型ハイドロキシアパタイト、炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型炭酸ハイドロキシアパタイト、フッ素置換ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)x F(2−x)、式中、0≦x<2)、生体活性ガラスおよびガラス−セラミック、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、または硫酸カルシウム水和物から実質的になり、Caイオンの最大0.5質量%は、Ag+として存在する銀で置換されており、金属粒子として表面のトップに堆積されるAgの最大10質量%の平均一次粒径は10nm未満である。そのようなナノ粒子の製造は公知であり、例えば国際公開第2005087660号に記載されている。
本発明による繊維は、1〜80質量%のナノ粒子、好ましくは5〜40質量%のナノ粒子を含んでよい。さらに、繊維は、最大で5質量%の医薬的に活性な成分(1つまたは複数)および/または最大で1質量%のタンパク質(1つまたは複数)を含んでよい。
さらに、本発明は、本明細書で開示されるような繊維の形態の医薬組成物から実質的になるインプラント材料に関する。
均一性:有益な実施形態では、本発明は、本明細書で説明されるような医薬組成物に関し、生分解無機ナノ粒子は生分解性ポリマー内に均一に分布する。本明細書で説明されるような医薬組成物は、均一なものとしてまたは不均一なものとして特徴付けられてよい。不均一な医薬組成物は、セラミックが豊富な領域およびポリマーが豊富な領域の存在が特徴である。もしも、コンポジット材料を通る(孔を通るわけではない)任意のラインに沿って、成分の濃度が化学的または物理学的解析(例、透過型電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分析)で測定されるならば、2μmを超える長さスケールで組成に大きな偏差(材料の平均質量に基づいた組成の+/−40%を超える)が認められる。これらの不均一な材料の大部分は、白色(光が不均一部分で散乱する)で粗く、個々の粒子内に強い組成勾配がある粒状物質として供給される。均一な医薬組成物は、もしも任意のラインに沿って組成物を通るとして、上記で概説したような同様の分析テクニックを使用した場合、平坦な組成プロファイルで構成される(1μmの空間分解能、平均質量に基づいた組成の30%未満の変動)。そのような材料はより簡単に特徴付けられ、均一な化学的および物理学的性質を提供する。そのような材料の単一の粒状物質または繊維内では、組成にわずかな変化が見られるだけである。より具体的には、そのような材料の断面の質量含有率(質量%で、全質量の主要な成分の質量として測定されたもの)は、1μmの空間分解能を適用する場合、断面の中心から端までの質量中に20%を超える偏差を示さない。この手順は、空気で満たされた孔または異なる組成を持つ材料から作製されたコア/シェル形状を通ることを考慮しておらず、例えば、観察ラインは、同一の前駆コンポジット材料に由来するコンポジット材料内に留まる。
かさ密度:有益な実施形態では、本発明は、本明細書で説明されるような繊維から実質的になり、かさ密度が0.001〜1.7g/cm3、好ましくは0.01〜0.5g/cm3である繊維性ウェブに関する。かさ密度は、その体積で割ったサンプルの質量である。耐荷重性インプラント用のインプラント材料は、強い力に耐えなければならないため、一般に緻密(1g/cm3を超える密度)である。非耐荷重性の欠損または骨成長誘導用のインプラント材料の密度は低くてよい。体内に導入する異物質は出来る限り少ないことが好ましいと考えられている。故に、本発明による繊維性ウェブは、標準的な手術方法と比較した場合、より少ない量の異物質を生体内に導入する可能性を提供する。
屈曲性:有益な実施形態では、本発明は、本明細書で説明するような、屈曲性および/または圧縮性の医薬組成物に関する。必要な方向に対して力をかけるだけで材料に異なる形状を与える能力は、屈曲性と定義されてよい。蝋燭の蝋、原綿、陶器用の土は、日常生活に見られる屈曲性の材料を代表する例である。屈曲性は、任意のエネルギーまたは圧力下で材料片の特性長の変化を比較することで定量化されてよい。
圧縮性:有益な実施形態では、本発明は、説明されるような、圧縮性の医薬組成物に関する。圧縮性は、圧力をかけた際の体積の収縮である。上記の日常生活の例の中で、蝋燭の蝋および陶器用の土はほぼ圧縮不能であるが、原綿は容易に圧縮可能である。
弾性:有益な実施形態では、本発明は、説明されるような、弾性の医薬組成物に関する。圧縮後、もしも力が取り除かれれば特定の材料は新しい形状のままであり続ける、または元の形状を部分的にまたは完全に取り戻してよい。ゴム製のボールは非常に弾性であるが、陶器用の土はエネルギーに屈し、新しい形状のままであり続ける。
さらなる実施形態では、本発明は、本明細書で説明されるような繊維から実質的になる適合性インプラントに関する。インプラントは、それが屈曲性であるおよび/または圧縮性であるおよび/または弾性である場合に適合性とみなされる。そのような適合性インプラントは扱うのに好都合である。結果として、そのようなインプラントは手術時間を短縮する可能性があり(上述のように)、非常に望ましい。
さらに、本明細書で開示されるような繊維性ウェブは、例えば整復のために、必要であれば容易に除去されるインプラント代用品を提供する。非常に熟練した外科医であっても、手術部位中の自身が行ったインプラントの再調整を必要とすることが多い。あるいは、特定の出来事によって手術計画の変更がもたらされると、手術の最中にインプラントの除去が必要となる。繊維性ウェブインプラントは、材料同士がしっかりと結合しているため、インプラント部位から容易に除去可能である。その性質(繊維)によって、挿入部位からの除去が容易になり、多くの場合、一度の動作でインプラントの質量の98%を超える部分が除去され、これは既知の材料に優る著しい利点と考えられる。
第2の態様では、本発明は、本明細書で説明されるような医薬組成物の製造に関し、これは、工程(A)i)1つ以上の生分解性ポリマーを溶媒に溶解または1つ以上の生分解性ポリマーを溶融するステップ、ii)場合により添加剤を溶液または溶融物に溶解するステップ、iii)1つ以上の生分解性無機ナノ粒子を得られた液体中に分散させるステップ、iv)場合により医薬的に活性な成分/タンパク質を溶解/分散させるステップ、v)得られた組成物に対して紡糸工程を行うステップ、または工程(B)i)場合により添加剤を溶媒に溶解するステップ、ii)1つ以上の生分解性無機ナノ粒子を得られた溶液に分散させるステップ、iii)1つ以上の生分解性ポリマーを得られた分散液に溶解するステップ、iv)場合により医薬的に活性な成分/タンパク質を溶解/分散させるステップ、およびv)得られた組成物に対して紡糸工程を行うステップを有する。
個々のステップ、パラメータ、および成分は下記で説明する。
本発明に従って使用される紡糸工程は、所望の大きさの繊維を産生し、用いられる材料に適合する(特に、低温で働く)、当分野で既知の任意の紡糸工程であってよく、溶媒ベースの紡糸工程のみならず溶融物の紡糸も含む。適当な工程には、[Fundamentals of fibre formation:the science of fibre spinning and drawing/Andrzej Ziabicki−London a.o.:Wiley,1976.]および[Nonwoven fabrics:raw materials,manufacture,applications,characteristics,testing processes/ed.by W.Albrecht et al.−Weinheim:Wiley−VCH,2003.]で詳述されるような湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡糸法、ゲル紡糸法、相分離紡糸法、フラッシュ紡糸法、メルトブロー法、静電紡糸法が含まれる。繊維は、[Fundamentals of fibre formation:the science of fibre spinning and drawing/Andrzej Ziabicki−London a.o.:Wiley,1976.]に記載されるように、言及した工程を使用して複合繊維および二成分繊維の形態で生産されてよい(例、コア/シェル形状)。
有益な実施形態では、紡糸工程は遠心紡糸法である。
さらなる有益な実施形態では、紡糸工程は静電紡糸である。静電紡糸は当分野で公知であり、開放構造で、非常にアクセスしやすいポリマー繊維のネットワークの作製に適したツールと考えられている。この工程は各種用途、例えば強化、ろ過、医療用人工器官工学、創傷被覆材、および組織工学のための材料を合成するために既に用いられている。
生分解性ポリマーを溶解するために、任意の適当な溶媒が用いられてよい。そのような溶媒は、成分のいずれとも反応してはならず、得られた繊維の使用の前に容易に除去される必要がある。適当な溶媒の例には、ハロアルカン(例えばCHCl3)、アルコール(例えばEtOH、i−PrOH)、エステル(例えばEtOAc)、ケトン(例えばアセトン)、およびエーテル(例えばTHF)およびこれらの混合物が含まれる。
場合により、製造を容易にするために1つ以上の添加剤が用いられてよい。そのような添加剤およびそれらの取扱いは当分野で公知である。典型的な添加剤は、生体適合性界面活性剤で、例えば、糖誘導体のクラスから選択されるものである。そのような添加剤は、紡糸工程前の任意の適当なステップにおいて添加されてよい。
さらに、紡糸された繊維はその後、当分野で既知の伝統的な製造方法、例えば様々な紡糸工程およびエア加工によって糸へと処理されてよい。1つ以上の繊維で構成される得られた糸(いわゆる諸撚糸)は、手術においてその状態のまま、例えば縫合に使用されうる。場合により、糸は適用前に3次元構造(織布)にさらに織られてよく、例えば組織再生用の構造誘導物質として機能する。織布を産生するための方法は当分野で公知である。従って、糸および織布のみならず、それらの製造および使用も本発明の対象である。
繊維、繊維性ウェブ、糸、および織布を、a.i.またはタンパク質でコーティングする方法は当分野で公知であり、本発明による材料に適用可能である。コーティングは、繊維産生方法において直接適用されるか(例、対応する前駆物質を使用したコア/シェル構造を紡糸することによって)または紡糸工程後に適用されるかのいずれであってもよい。二次コーティングは、[Industrial Painting&Powdercoating:Principles and Practices,3rd Ed.,Norman R.Roobol,2003,Hanser Gardner]に記載されるような浸漬コーティング、フローコーティング、浸漬−スピンコーティング、およびスプレーコーティングを含むが、これらに限定されない。
繊維性ウェブをa.i.、タンパク質、または体液で浸漬コーティングするための方法は、当分野で公知である。これには、有効量のa.i.、タンパク質、または体液と、適当な希釈剤(例えば滅菌水、合成体液など)とを含む溶液中に繊維性ウェブを浸漬するステップと、場合により、得られた浸漬繊維性ウェブを乾燥させるステップが含まれる。
さらに、本発明は、本明細書で説明されるような方法によって得られる材料に関する。
第3の態様では、本発明は、本明細書で説明されるような繊維/繊維性ウェブの、各種用途における使用に関する。本発明による繊維性ウェブは、多種多様な用途において、分解性インプラント材料として/骨欠損の治療のために用いられてよい。これには、i)歯科関連の用途および骨格関連の用途における充填材としての使用、ii)組織工学の分野における使用、例えば、軟骨代用品としての使用/軟骨欠損の修復、または骨置換、再生/強化のための使用が含まれる。有利なことには、繊維性ウェブは、非耐荷重性欠損の治療に用いられてよい。使用の詳しい例を下記に記載する:
A)上顎骨側壁開窓型および歯槽頂貫通型上顎洞底挙上術における繊維性ウェブの使用。ここで、繊維性ウェブは、凝血塊の安定化、空間維持のための充填材として機能し、骨伝導性および/または骨誘導性(特に、もしも生体活性材料が導入された場合)であってよい。(改良型)Summers法の場合、繊維性ウェブは、シュナイダー膜の穿孔または損傷を防ぐための緩衝材としても機能する。この手順の詳細は、内容が参考として援用される、Emmerich 2005、Garg 1999、およびLazzara 1996に記載されている。
B)骨誘導再生(GBR)手技、例えば欠損骨の2回法でのマネージメント、すなわち水平的および垂直的骨増生における繊維性ウェブの使用。本発明による繊維性ウェブは、低侵襲アプローチを使用して適用されることもできる。その屈曲性および圧縮性から、繊維性ウェブ片は、圧縮されて、小さい開口部からある部位へと挿入されうる。より具体的には、挿入用の開口部の直径は、欠損の実際の直径よりもずっと小さくてよい。典型的な範囲は、充填材の直径と比べるならば、挿入用に5分の1の大きさの開口部であってよい。手短に言うと、軟組織の脈管化を妨げずに、増生する領域に小切開を入れることによって粘膜骨膜弁またはより厳密に言えばポケットを作る。軟組織のわずかな損傷は、迅速な治癒を強く助ける。所望の骨輪郭が得られるまで材料を挿入する。切開部を縫合して閉じ、骨膜は、その下側の骨再生を可能にする天然膜としての役割を果たしてよい。ここで、もしも骨膜が膜として用いられるのであれば、骨誘導は骨膜によってもたらされ、再生プロセスを強く助ける。繊維性ウェブは、骨増生のための1回法によるインプラント埋入手技の際にまたはインプラント周囲炎の治療において同時に適用されることもできる。繊維性ウェブは、さらなる閉鎖膜とともに、またはなしで使用されうる。内容が参考として援用される、Esposit 2006およびHammerle 2002にこの手順の詳細が記載されている。
C)抜歯直後に抜歯窩に埋め込まれる、抜歯窩保存用材料としての繊維性ウェブの使用。ここで、繊維状材料は、凝血塊安定剤として機能し、骨壁を支える(特に頬側において)。とりわけ、通常は吸収する束状骨の保存は非常に望ましく、機械的および化学的手段によって達成されてよい。結果として、それに応じて軟組織が維持される。硬組織および軟組織マネージメントは、このようにしてインプラント埋入プロトコールの改善をもたらしてよい。内容が参考として援用される、Fiorellini 2003およびSchmidlin 2004にこの手順の詳細が記載されている。
D)歯周部欠損、すなわち、垂直性(または場合によっては水平性)および根分岐部欠損における組織再生誘導法(GTR)手技における繊維性ウェブの使用。繊維性ウェブは、さらなる閉鎖膜とともに、またはなしで、欠損領域を充填するために使用されうる(上記、小区分B)も参照)。内容が参考として援用される、Needleman 2006、Novaes 2005、Murphy 2003に詳しい手順が記載されている。
E)口腔上顎洞漏孔(急性または慢性)の閉鎖における繊維性ウェブの使用。繊維性ウェブは欠損部に挿入され、漏孔部を閉鎖するための栓としての役割を果たす。粒子状グラフトとは対照的に、上顎洞内への転位は回避されうる。粒子状グラフト材料がさらに使用されうる。内容が参考として援用される、Mehra 2004およびThoma 2006でこの手順が概説されている。
F)象牙質再生の足場としての繊維性ウェブの使用。構造は天然の象牙質を模倣しうる。繊維性ウェブは、象牙質芽細胞およびその他の歯由来細胞または幹細胞が、接着、分化、および新しい象牙質を形成するのを可能にし、場合により成長因子または促進物質が繊維性ウェブに添加される。内容が参考として援用される、Goldberg 2006およびHe 2006にこの手技の詳細が記載されている。
G)覆髄手技への繊維性ウェブの使用。繊維性ウェブは、穿孔した(無菌および感染した)歯髄に適用されうる。材料が出血を止め、歯髄側での象牙質橋を可能にする。材料上には、歯の欠損を閉鎖し、漏出と感染を防ぎ、歯の機能を回復させるための適合する修復材料が適用される。歯髄再生の詳細は、内容が参考として援用される、Nakashima 2005に記載されている。
H)歯科口腔外科手術および顎顔面外科手術の分野における骨欠損の充填への繊維性ウェブの使用。例としては、歯根端切除術後の骨欠損の充填が言及されてよい。
故に、本発明は、有効量の繊維性ウェブを手術部位に適用するステップを有する、骨欠損の治療の方法にも関する。
繊維性ウェブは骨ウールとも呼ばれ、その元々の形状の多重長にわたって屈曲性であり、手術の場においてふわふわしたボール状、糸状、緩い網状、棒状、またはその他の形状に成形されうる。その性質によって、外科医は骨ウールを指で扱うことができ、さらなる頑丈な機械的工具を必要としない。骨ウールの密度は、欠損、隙間、または穴に挿入する前に圧縮することで、または欠損、隙間、または穴の容積に挿入する骨ウールの量を変えることで調整されうる。
さらなる実施形態では、本発明は、本明細書において説明されるような繊維性ウェブとともに、患者の自家骨髄を部分的な自家移植片として使用することに関する。ここで、繊維性ウェブを含むナノ粒子の有利な性質によって、患者由来の骨髄の適合が可能になる。骨ウールからのカルシウムおよびリン酸の放出が、欠損、骨折、または整復部位における骨組織の自己再生を助ける。任意特定の欠損形状内部の所定の位置に骨髄を保持するために、わずかな異物質が使用される。繰り返すが、材料の密度が低いことは著しい利点である。
さらなる実施形態では、本発明は、本明細書で開示されるような繊維性ウェブを、医薬的に活性な成分("a.i.")を手術部位に送達するためのビヒクルとして使用することに関する。これは、薬剤を、その薬剤が必要とされる体の特定の部位に簡便かつ安全に適用する方法を提供する。
故に、繊維性ウェブは、1つ以上のa.i.用の担体として考えられてよい。本発明は、骨欠損の治療のための薬剤の製造への繊維性ウェブの使用にも関する。本発明は、骨欠損の治療の方法にも関し、この方法は、有効量の1つ以上の活性成分で浸漬/コーティングされる繊維性ウェブを、そのような治療を必要とする被験体に適用するステップを有する。本発明は、医薬品として使用するための、1つ以上のa.i.で浸漬/コーティングされる繊維性ウェブを有する組成物にも関する。
特定の実施形態では、ATCPナノ粒子は、火炎噴霧合成法によって作製され、最大で40%の質量比で生分解性PLGAに導入される。直径が5〜10μmの、ランダム配向した均一な繊維を静電紡糸で作製した。得られた繊維性ウェブは、擬似体液中でin vitro分解され、ハイドロキシアパタイトの沈殿に関して生物活性を調査する。そのような繊維性ウェブでは、繊維の表面上でのμmの範囲におけるハイドロキシアパタイト層の形成が観察される(一方で、ATCPナノ粒子なしのウェブはそのような効果を示さない)。浸漬時間およびナノ粒子含有量の両方とともに沈殿のプロセスが増加することが見出されたが、これは一次速度式に従って、SBFからのイオン供給によって制限されることがわかった。従って、繊維性ウェブの組成で、アパタイト形成の割合を完全に制御できる。例えば、40質量%のATCPをロードすると、浸漬15日後に最初の質量が3倍になり、これは骨状材料(すなわち、ハイドロキシアパタイト)の沈殿に起因する。
以下の実施例は、本発明の例を示すものであり、本発明を特定の実施例に限定するものではない。
(実施例1)ATCP粒子の作製:非結晶質リン酸三カルシウムナノ粒子(ATCP、Ca3(PO4)2)を、2−エチルヘキサン酸(Soctech、ルーマニア)およびリン酸トリブチル(97%、Aldrich)に溶解した水酸化カルシウム(Riedel de Haen,Ph.Eur.)を前駆物質として使用した火炎噴霧熱分解法によって作製した[6]。混合液をキシレンで希釈し(2:1 vol/vol)、流量5ml/分で毛細管(直径0.4mm)を通してメタン/酸素炎に送液した。酸素(5L/分、99.8%、Pan Gas)を使用して毛細管から液体を分散させて、約10cmの高さの噴霧火炎を得た。ナノ粒子形成に関するより詳細な見解は、[9]に認められる。作製されたままの粒子(産生速度8g・h-1)を、真空ポンプ(Busch Seco SV 1040C)を用いて、炎の上に設置したシリンダー上に置かれたガラス繊維ろ紙(Whatmann GF/A、直径25.7cm)上に集めた。得られたATCPナノ粒子を、回収後にふるいにかけた(450μmメッシュ)。
(実施例2)ATCP粒子の解析:150℃で1時間気体を除去した後、Brunauer−Emmett−Teller(BET)法に従って、77Kでの窒素吸着によってATCP粉末の比表面積(SSA)を測定した(Tristar、Micromeritics)。球状粒子と仮定して、dBET=6/(ρATCP・SSA)に従って一次粒径を算出した。無水エタノール(Fluka)中の1.5%(wt/vol)の粉末を使用して、X線ディスク遠心沈降(BI−XDC、Brookhaven Instruments)[10]で流体力学的粒径分布を測定し、平均粒径をdXRDで表した。解析の前に、粉末を超音波処理(UP400S、24kHz、Hielscher GmbH)によって200Wで5分間分散させた。dBETを一次粒径(dp)として、dXDCを衝突径(dc)として、火炎中でのナノ粒子形成理論に一致する1.8の一定のフラクタル次元(D)[11]を当てはめるフラクタルスケーリング関係(np=[dc/dp]D)を使用して、凝集塊当たりの一次粒子の平均数(np)をおおまかに計算した。フーリエ変換赤外(FTIR)分光法では、1質量%の粉末をKBr(Fluka、puriss)と混合し、拡散反射アクセサリー(DiffusIRTM、Pike Technologies)を備えたTensor27分光計(Bruker Optics、4000cm-1<λ<400cm-1、16スキャン、4cm-1分解能)で検査した。CM30ST(Philips、LaB6カソード、300kVで運転、点分解能〜4A)で透過型電子顕微鏡(TEM)画像を記録した。粒子を銅グリッド上に支持された炭素フォイル上に堆積した。
(実施例3)足場の作製:臨床的に承認された、コポリマー比が85:15のポリ(ラクチド−コ−グリコリド)(PLGA)(Resomer(登録商標)Sample MD タイプRG)を、質量平均分子量および数平均分子量がそれぞれ380300g/molと181900g/molでBoehringer Ingelheimから購入した。ランダム配向したPLGA/ATCP繊維を、電気紡糸工程によって[5]様々な質量比(100:0、90:10、80:20、および60:40)で作製した。ポリマーに適した5質量%のTween20(Fluka,Ph.Eur)を含むクロロホルム(Riedel de Haen,Ph.Eur)中に8質量%PLGAの濃度で、各静電紡糸溶液を調製した。静電紡糸溶液の調製については、粒子の緩和を可能にするためにパルス間隔を適用して超音波処理機(UP400S、24kHz、Hielscher GmbH)を320Wで5分間使用して、クロロホルム/Tween20親溶液に対応する量のATCPナノ粒子をまず分散させた。次いでPLGAを加えて、磁気攪拌で15時間溶解させた。レオメータ(Rheometric Scientific、コーンプレート50mm、せん断速度10〜100s-1)で得られた混合液の粘度を測定した。シリンジポンプ(Seringue、Bioblock Scientific)を使用して、溶液を毛細管(内径1.0mm)に通して静電紡糸を行った。送液速度は、PLGA/ATCP60:40では2ml/時間に、他の全ての溶液では4ml/時間に設定した。同心円状に設置したシースチューブによってクロロホルム/エアーの流れ(1l/分)の中に保持された針の先端に20kVの電圧をかけるために、高電圧源(Glassman High Voltage)を使用した[12]。Taylor coneから正に帯電したジェットが形成され、アルミホイルで覆った回転(130rpm)するコレクションチューブに噴射された。針の先端とコレクションチューブ(直径8cm)間の距離は、PLGA/TCP60:40では10cmに、他の全てのサンプルでは20cmに保った。紡糸されたままの足場を乾燥し、室温で真空下で保存した。
(実施例4)足場の解析:サンプルを白金でスパッタした後(4nm、Bal−Tec SCD050)、走査電子顕微鏡(SEM、日立S−900)を電圧3kVで使用して、静電紡糸を行った繊維の形態の特徴化を行った。ε=(Vtot−Vsolid)/Vtotに従って足場の多孔度を算出したが、全体積(Vtot)は、SEMで測定したサンプルのベース領域とその厚さから決定した。実体積(Vsolid)はサンプルの質量とその密度によって与えられる。X線回折(XRD)パターンを、Stoe STADI−P2(Ge monochromator,Cukα1、PSD detector)上で集めた。Instron4411(Instron Co.)での引っ張り試験によって機械的性質を得た。各足場の5本のdogbone(応力長12.6mm、幅2mm)を採取し、12.6mm分-1のクロスヘッドスピードで周囲環境条件でテストした。質量分析(MS、Pfeiffer OmniStar(商標))と組み合わせた熱質量分析(TGA/SDTA851e、Mettler Toledo)によって、加熱速度5℃分-1でサンプルを最高700℃まで加熱することによって、無機画分の決定のみならず、脱離する水と二酸化炭素を同時に検出することが可能となった。通常、サンプルを最高700℃で30分間加熱することによって、足場中の無機含有量を決定した。純PLGAおよびPLGA/ATCPコンポジット材料の親水性を研究するために、静電紡糸溶液からの溶媒キャストによって厚さ100μmのフィルムを作製し、接触角を測定した(Goniometer、rame−hart inc)。
(実施例5)in vitro分解実験:in vitro分解テスト用に、足場を長方形(70×10mm2)にカットした。UV滅菌(50W/m2、2時間)後[13]、500mlの擬似体液(SBF、pH7.4)が入った瓶にサンプルを入れ、様々な時間間隔(15時間、45時間、135時間、および360時間)の間、37℃でインキュベートした。SBFは、Oyane et al.[14]に従って調製し、滅菌済みフィルターユニット(ミリポア、0.22μm)に通して滅菌ろ過した。典型的な分解実験では、SBFを160時間後に交換した。一定の液体組成を保証するために、足場PLGA/ATCP60:40を使用した第2の実験ではSBFを45時間ごとに交換した。同一の足場由来の4つのサンプル(分解前の質量、W0)を使用して各分解実験を行った。それぞれの分解時間の経過後、サンプルをミリポア水で洗浄し、真空デシケーター内で室温で15時間乾燥させ、質量を計測した(乾燥質量、Wd)。Δ質量%=(Wd−W0)/W0・100に従って、分解前後の質量からサンプルの%質量増加(Δ質量%)を算出した。テトラヒドロフラン/トルエン(95:5)を溶出剤として使用するゲル透過クロマトグラフィー(GPC、Viscotek TDA)を、実験中のPLGAの分解を研究するために行った。GPC測定の前に、足場を含む粒子をクロロホルム(Riedel de Haen、Ph.Eur.)に溶解し遠心分離した。上清を回収し、GPCで調べた。
(実施例6)ATCPの特徴化:火炎噴霧合成によるATCP粒子の産生によって、透過型電子顕微鏡法(TEM、図1(a))によって観察されるように、直径が20〜50nmの、球状で、非結晶質で、高度に凝集したリン酸三カルシウム粒子を得た。作製されたままのATCPは、78(±3%)m2-1の比表面積を示し、一次粒径(dBET)は25nmと算出された。X線ディスク遠心沈降によって、単峰型のサイズ分布が明らかとなり、図1(b)に示すように平均粒径(dXDC)は40nmであった。従って、凝集塊当たりの一次粒子の平均数(np)は、2.4と算出された。粉末X線回折(XRD)は、作製されたままの粉末に関して明らかなパターンを示さず、これは非結晶構造の存在を示唆していた。FTIRスペクトル中の幅広い非特異的なピークが、材料が非結晶状態であることを裏付けていた。焼結(900℃、30分間)後、これまでの研究と一致して[3]、β−TCPに明らかな特性吸収帯[15]が観察された。1400〜1500cm-1付近のFTIR吸収は、作製されたままの材料中に微量の炭酸塩が存在することを示唆する。1215cm-1〜1140cm-1、727cm-1および496cm-1の吸収ピークがないため、市販のTCP中の主要な不純物であるピロリン酸カルシウムの存在は除外される。
(実施例7)PLGA/TCP足場の特徴化:静電紡糸されたままの足場は、手で圧縮を解いてコットン状の生体材料にすることができる(図1(c))。アクセスが制限された抜歯窩または欠損部を充填するための処理後の足場のテストは、本研究の後半でとりあげる。紡糸されたままの材料のSEM顕微鏡写真(図2(a)、(c))は、厚さ約250μmの純PLGAおよびPLGA/ATCP両方の足場について、均一な3次元の繊維状メッシュを示す。足場は、主に直径が5〜10μmで多孔率が90±3%の繊維で構成される。純粋な、未分解のポリマー繊維の表面は滑らか(図2(b))であるが、ATCPナノ粒子の量を増やすことで粗くなる(図2(d))。サブミクロンの範囲のこれらの微小な特徴は、表面に露出した、導入されたナノ粒子の凝集塊によるものであり、交換表面の著しい増加をもたらす。粒子の導入は、足場の前駆物質に対して既に大きな影響を与えており、従って、合成パラメータにも影響を与えた。10S-1〜100S-1の間のせん断速度で測定したPLGA/ATCP60:40静電紡糸溶液の粘度は、他の静電紡糸溶液と比較すると2〜3倍高かった(図7a)。毛細管先端における液滴の形成を回避するため、PLGA/ATCP60:40の送液速度を低い値(他の全てのサンプルの4ml/時間の代わりに2ml/時間とした)に調節し、これは理論的により細い繊維をもたらすことになる。望ましくない形態の変化なしに一定の足場性質を得るために、針とコレクションチューブの間の距離を縮める(20cmから10cmへ)ことで低い送液速度を補った[4]。静電紡糸溶液から作製したフィルムの接触角測定は、純PLGAの親水度(76±1°)が、PLGA/ATCP60:40ナノコンポジット(52±7°)と比べて著しく高いことを示した。この事実は、基準(PLGA/ATCP100:0)と比較した場合に、粒子を含有する足場のSBF中への浸漬が促進されたことが反映されたものであった。ゲル透過クロマトグラフィーでは、足場の2時間のUV滅菌の間、ピークモル質量(MP)および質量平均(Mw)の値が著しく減少し、最大360時間の分解の間、測定誤差の範囲内に留まったことが示された(第1表)。しかし、材料は耐荷重性の骨部位へ適用するために設計されていないため、主に機械的性質に影響を与えたモル質量の減少は本研究ではあまり重要ではない。しかしながら、引っ張り試験で観察された結果は、足場の分解中におけるこの後の知見を説明するのに役立つかもしれない。
一般に、静電紡糸されたままの、未滅菌PLGA/ATCPナノコンポジットのヤング率は、リン酸三カルシウムナノ粒子の導入とともに徐々に低下する(図7b)。これは、界面活性剤(Tween20)を使用しているがATCP表面と共有結合しないため、PLGAのATCP表面への結合が不十分で小さな破砕が生じることに起因する可能性がある。UV滅菌後の15時間の分解は、純PLGAの機械的性質に対してネガティブな影響を与え、これは弾性率の50%の減少によって示される。対照的に、サンプルPLGA/ATCP60:40のヤング率はこの時間の間に70%増加した。
第1表 ゲル透過クロマトグラフィーは、純PLGAおよびPLGA/ATCP60:40の足場のピーク(MP)および質量平均(Mw)モル質量に対する、UV滅菌および分解の作用を示す。
Figure 2010507413
(実施例8)in vitro分解実験:擬似体液中への浸漬の間、2つのプロセスが同時に起こり、ポリマーコンポジットの構造だけでなく組成も変化する。ポリマー分解によってPLGAの質量が減少し、一方で繊維の表面へのハイドロキシアパタイトの堆積はサンプルの質量を増加させる。滅菌条件は、細菌または真菌による分解がポリマー分解に寄与しないことを保証するものであった。走査電子顕微鏡(SEM)を使用して、表面トポグラフィーの変化を調べた。45時間の分解後、純ポリマー繊維の表面上に微小な穴が観察された(図3(a))が、これは水溶性Tween20の放出に由来する可能性がある。対照的に、40質量%のATCPを含む足場は、繊維の断面像に示されるように(図3(b))厚さ約1μmの連続性のナノ特性ハイドロキシアパタイト層の形成を示した。分解された繊維の内部は、PLGAに導入されたATCP粒子を依然として含んでいるようである(図3(b)挿入図)。ディスク状ハイドロキシアパタイトナノ結晶が表面を覆ってカリフラワー構造を形成しており、単結晶化部位から始まって材料が徐々に堆積されることを示唆する(図3(c))。360時間の分解後、ハイドロキシアパタイト層の厚さは、PLGA/ATCP60:40で最大2μmにまで成長した。ハイドロキシアパタイトの沈殿が、ATCPでドープしたポリマーにのみ生じるという事実は、ハイドロキシアパタイト形成の前駆物質としてのATCPの重要な役割を示唆する。緩衝溶液中でのハイドロキシアパタイトの形成に関するこれまでの研究[7、8、16]では、溶液媒介自己触媒機構が提示され、平衡に関する熱力学解析が行われた。初めは、非結晶質リン酸カルシウムが沈殿しなければならず、これが続いて結晶アパタイトに変化する。クロロホルムでポリマーを抽出し、遠心分離して乾燥させた残渣を用いて走査電子顕微鏡検査を行うことによって、分解されたPLGA/ATCP足場に関するより詳細な調査を行った。インタクトなハイドロキシアパタイトチューブ(図4)が観察され、緻密で安定したHAp層形成を裏付けていた(図4(a))。チューブの直径(〜5μm)は、分解直後に観察された、覆われた繊維と一致したままである(図4(b))。無機沈殿物をさらに調べるため、粉末X線回折(XRD)を使用して分解前後のサンプルの組成を調べた(図5(a))。ATCPをドープしたサンプルは、ハイドロキシアパタイトに特徴的な、31.8°の2θ値における幅広い回折ピークを示した。このピークは分解時間とともに大きくなったが、純PLGAでは、調査時間の間に回折パターンは観察されなかった。明らかなピークを示す結晶基準パターンと比較すると、沈殿されたHApは低い結晶化度を示す。分割されていない幅広い回折シグナルは、骨塩中に存在する低結晶質のナノサイズのアパタイトのパターンと似ている。
分解中、様々な足場の質量の変化を追跡した。典型的な実験(SBFを160時間後に交換)では、純PLGAの質量はわずかに減少しており(360時間後に−4質量%)、これはおそらくポリマー分解のためである(図5(b))。本発明による繊維では、分解時間および導入ATCPナノ粒子量の両方とともに質量は増加した。この質量の変化は、主にハイドロキシアパタイトの形成に起因する。サンプルPLGA/ATCP90:10は、最初の2回の回収間隔におけるポリマー分解とハイドロキシアパタイトの沈殿の2つの競合するプロセスを示す。はじめはPLGAで覆われていたATCP粒子がポリマー分解によってアクセスしやすくなり、HAp形成を誘発できるようになった後で、後者が優勢になる(15日後、44質量%の増加)可能性が高い。ATCPへのアクセスが促進されたため、ロード量が高い足場は両方とも15時間後に既に質量が増加していた。サンプルPLGA/ATCP80:20および60:40では、最終的な質量増加はそれぞれ51%および65%と測定された。
サンプル80:20および60:40の質量増加の割合が45時間後に明らかに低下したものの、160時間の時点でSBFの交換後に再び増加したことは注目に値する。従って、それより低いと非結晶質リン酸カルシウムがそれ以上沈殿できない、または非常に低い割合でしか沈殿できないカルシウムおよびリン酸イオンの平衡状態に達し、結果として、続くハイドロキシアパタイトへの変換が起こらないとことが推測された。一定の液体組成を保つために、他の実験から妥当であると思われたため、45時間ごとにSBFを交換した。実際、サンプルPLGA/ATCP60:40の質量増加は平坦にはならず時間の経過とともに直線状に増加し、15日後には175%の質量増加がもたらされた(図7c)。ATCPによるHApのみの形成と仮定すると、90%を超えない質量の増加が得られた。観察された質量の増加は、導入ATCPが、非結晶質リン酸カルシウムの沈殿のための誘導物質の役割を果たすことを強く示唆する。ATCPをドープした足場のナノ特性表面(図2(d))は、溶液からのハイドロキシアパタイト前駆物質の沈殿に有利に働く可能性がある。その一方で、高活性ATCPが溶解して繊維の表面付近のカルシウムとリン酸の濃度が高まり、従ってハイドロキシアパタイトの形成を誘発したことが予想される。ナノ特性ハイドロキシアパタイトが一旦構築されると(約45時間後)、極めて高い表面積が有利に働いて沈殿が進行する(図3(c)および4(a))。
残存無機含有量のより詳細な実態は、粉末X線回折による検査後に分解PLGA/ATCP60:40サンプル(45時間ごとにSBFを交換)を1000℃で焼結することによって得ることができた(図5(c))。ハイドロキシアパタイトとβ相に存在する残存TCPに特徴的な明らかなパターン間の増加率は、観察された質量増加と合致する。β−TCPの明らかなピークは、分解時間中の強度を失うことはほとんどなく、これは、依然としてATCPを内部に含む、形成されたコア−シェル構造の繊維を裏付けるものである。さらに、この結果は、新たに形成された骨状物質によって表面へのアクセスが妨げられない限りは、主に浸漬の初期段階におけるATCP粒子の重要性を確認するものである。
質量分析と組み合わされた熱質量分析によって、15日間の分解後の無機含有量の決定だけでなく、サンプルを700℃に加熱することによって形成される揮発性生成物の検出もさらに可能となった(図7d)。最大150℃での、サンプル60:40の5質量%の質量損失、および純PLGAの2質量%の質量損失は、物理吸着水によるものであった。300℃付近では、有機ポリマーは燃焼して二酸化炭素と水を放出した。残存ATCPと沈殿ハイドロキシアパタイトを含む、分解後の%での無機含有量(分解前の全質量に関して)を図5(d)に示す。無機含有量の増加は、ハイドロキシアパタイトの沈殿に起因していた。分解前のサンプルPLGA/ATCP60:40の35質量%の無機物から始まり、値は直線状に増加して15日以内に193質量%に達した(SBFは45時間ごとに交換)。対照的に、純ポリマー足場中の無機含有量は、分解前後で0.5質量%未満であり、測定誤差の範囲内にあった。45時間後の無機含有量の直線性からの明らかな偏差は、SBFの交換が遅いと(160時間)ハイドロキシアパタイトの沈殿が低下することをさらに裏付けていた。
(実施例9)屈曲性および圧縮性:骨欠損修復のシミュレーション。既存の骨グラフト代用品に対する本静電紡糸ナノコンポジットの利点は、圧縮性の適用が簡単な骨コットン材料に、手作業で容易に加工できることである(図1(c))。実際の手術の場面において存在する可能性があるため、アクセスが限られた模擬骨欠損部位を使用して、その適用の評価を行った(図6)。様々な開口部の直径φB(3〜8mm)および深さlB(5〜40mm)を持つ欠損を、作製された骨コットンで数分以内に完全に充填することができた。手術を長引かせることになる欠損のプリフォームの作製は必要なく、挿入を誤った場合は、骨コットンを1片として完全に取り除くことができる。適用する骨コットンの質量と、充填する空洞の体積によって、充填密度を前もって決定することができる。
以下の参考文献はさらなる情報を提供し、参照をもって本願に開示されたものとする:
Figure 2010507413
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Figure 2010507413
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Claims (24)

  1. i)1つ以上の生分解性ポリマーと、
    ii)平均一次粒径が500nm未満の1つ以上の生分解性無機ナノ粒子と、
    iii)場合により、1つ以上の医薬的に活性な成分および/またはタンパク質と、
    を有する、繊維の形態の医薬組成物。
  2. 該生分解性ポリマーが、天然ポリペプチド、合成ポリペプチド、多糖、バイオポリエステル、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリ(ω−ヒドロキシ酸)、ポリ(オルトエステル)、ポリ酸無水物、ポリカーボネート、無機ポリマーを有する群から選択される、ホモポリマー、コポリマー、またはそれらの混合物である、請求項1に記載の組成物。
  3. 該生分解性ポリマーがPLGAである、請求項1に記載の組成物。
  4. 該生分解性無機ナノ粒子が、
    a)XRD−非結晶質リン酸カルシウム、α−リン酸三カルシウム、β−リン酸三カルシウム、ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型ハイドロキシアパタイト、炭酸ハイドロキシアパタイト、カルシウム欠損型炭酸ハイドロキシアパタイト、フッ素置換ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)x F(2−x)、式中、0≦x<2)、生体活性ガラスおよびガラス−セラミック、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、または硫酸カルシウム水和物からなる群から選択される、および/またはAg+として存在し、平均一次粒径10nm未満の金属粒子として表面に堆積される最大で10質量%のAgである、請求項1に記載の組成物。
  5. 該生分解性無機ナノ粒子が、XRD−非結晶質TCPからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. 該生分解性無機ナノ粒子が、XRD−非結晶質TCPからなる群から選択され、Caイオンの一部または全てが、ストロンチウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、ビスマス、バリウム、ガドリニウム、ユーロピウム、ホルミウム、ネオジム、またはプラセオジムを有する群から選択される1つ以上の元素で化学量論的に置換されている、請求項1に記載の組成物。
  7. 該生分解性無機ナノ粒子が、XRD−非結晶質TCPからなる群から選択され、Caイオンの最大0.5質量%が、Agイオンで置換されている、請求項1に記載の組成物。
  8. 該生分解性無機ナノ粒子が、XRD−非結晶質TCPからなる群から選択され、Caイオンの最大0.5質量%がAgイオンで置換されており、平均一次粒径10nm未満の金属粒子として表面に堆積される最大10質量%のAgである、請求項1に記載の組成物。
  9. 該医薬的に活性な成分が、抗菌性、抗真菌性、抗炎症性、および免疫抑制性の活性成分からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  10. 該タンパク質が、骨の治癒を助けるタンパク質および/または骨髄幹細胞の破骨細胞/骨芽細胞への分化に影響を与えるタンパク質の群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  11. 該繊維の少なくとも90質量%の直径が1〜50μmである、請求項1に記載の組成物。
  12. 該無機ナノ粒子が、該生分解性ポリマー内に均一に分布している、請求項1に記載の組成物。
  13. 該1つ以上の医薬的に活性な成分および/またはタンパク質が、前記繊維内に均一に分布しているおよび/または前記繊維に均一にコーティングされている、請求項1に記載の組成物。
  14. かさ密度が0.001〜1.7mg/cm3である、請求項1に記載の繊維から実質的になる、繊維性ウェブ。
  15. 請求項1に記載の1つ以上の繊維から実質的になる、糸。
  16. 請求項15に記載の糸からなる、織布。
  17. 請求項1に記載の組成物を製造するための方法であって、
    −工程(A)−
    i)1つ以上の生分解性ポリマーを溶媒に溶解するステップまたは1つ以上の生分解性ポリマーを溶融するステップと、
    ii)場合により、前記溶液または溶融物に添加剤を溶解するステップと、
    iii)得られた液体に1つ以上の生分解性無機ナノ粒子を分散させるステップと、
    iv)場合により、医薬的に活性な成分/タンパク質を溶解/分散させるステップと、
    v)得られた組成物に対して紡糸工程を行うステップと、
    または、−工程(B)
    i)場合により、溶媒に添加剤を溶解するステップと、
    ii)得られた溶液に1つ以上の生分解性無機ナノ粒子を分散させるステップと、
    iii)得られた分散液に1つ以上の生分解性ポリマーを溶解するステップと、
    iv)場合により、医薬的に活性な成分/タンパク質を溶解/分散させるステップと、
    v)得られた組成物に対して紡糸工程を行うステップと、
    を有する製造方法。
  18. 該紡糸工程が、遠心分離紡糸法、湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡糸法、ゲル紡糸法、相分離紡糸法、フラッシュ紡糸法、メルトブロー法である、請求項17に記載の組成物の製造方法。
  19. 該紡糸工程が静電紡糸法である、請求項17に記載の繊維の製造方法。
  20. 請求項17から19までのいずれか1項に記載の方法によって得られる材料。
  21. 請求項1に記載の組成物、請求項14に記載の繊維性ウェブ、請求項15に記載の糸、または請求項16に記載の織布を、骨欠損の治療用の薬剤の製造のために用いる使用。
  22. 請求項1に記載の組成物を、そのような治療を必要とする被験体に適用するステップを有する、骨欠損の治療の方法。
  23. 請求項14に記載の繊維性ウェブ、または請求項15に記載の糸、または請求項16に記載の織布を、そのような治療を必要とする被験体へ適用するステップを有する、骨欠損の治療の方法。
  24. 医薬品として使用するための、請求項1に記載の組成物、請求項14に記載の繊維性ウェブ、請求項15に記載の糸、または請求項16に記載の織布。
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