JP2010505572A - 食道治療装置 - Google Patents

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Abstract

マイクロ波放射(例えば、5GHz〜60GHzの周波数を有する放射)で食道組織を治療するためのプローブおよび関連装置が開示される。プローブは、例えば、内視鏡を介する挿入に適したアクセス構成と、放射素子、例えば導電パッチ、単極アンテナ、導電ストリップにおけるスロットなどが治療される組織にごく接近する治療構成との間で拡大および後退する可撓性基板を含む。放射素子は、組織内への適切な浸透深さで実質的に均一な電磁界を発するように構成される。装置は、プローブから組織内に伝達される電力を監視および制御できる。中空管、例えば食道の病理学的治療の方法、およびプローブを開閉するためのデバイスも開示される。

Description

技術分野
本発明は、マイクロ波放射から導き出される熱エネルギを使用して組織を治療するための装置および方法に関する。例えば、組織を5GHzから60GHzの範囲の周波数の放射にさらすことにより組織壊死(熱損傷)および/または組織切除を生じる技術に関する。
本発明は詳細には、例えば、胃食道逆流およびバレット食道として知られる疾患を治療するための、食道(oesophagus)(esophagusまたはgulletとしても既知)の治療を目的とする。本願はこの使用について構成されるが、自然開口(例えば、口、鼻、肛門、尿道)を介する治療器具の挿入によりアクセス可能な他の病状を治療する手段も提供し得る。これは、開腹外科処置での治療にも適用可能であり得る。
発明の背景
食道は口から胃に食べ物を運ぶ筋肉管であり、皮膚を形成する細胞(扁平上皮細胞)と同様の細胞により内面が覆われている。
バレット食道は、Norman Barrettという名の外科医により1950年代初期に最初に確認された疾患であり、異常細胞が食道(gulletまたはoesophagus)の下部の内膜上に発現する。食道の下端の内膜が扁平上皮から胃の内膜のように変化する、すなわち胃粘膜化生もしく腸上皮化生が分かっている。
バレット食道は前癌状態である。様々な期間を経て、食道の下部に発現する癌になる可能性がある。影響を受けた領域の細胞がますます異常(形成異常)となり、最終的に悪性となり得ると、癌が発生する。
バレット食道の主たる原因は、胃食道逆流、すなわち胃からの分泌液が食道に「跳ね上がる」ことである。胃液は、酸、胆汁、たんぱく質を含み、これらは食べ物の消化を助ける。胃は酸に耐性のある組織により内側が覆われているが、食道は覆われていない。通常、食道の底部の弁、下部食道括約筋(LOS)により、酸が食道に跳ね上がるのを防いでいる。しかし、人によっては弱い弁を有し、これにより酸が食道内に逆に流れる(逆流)。酸は食道を刺激して炎症を起こし得、人によっては、痛みおよび胸焼けの症状を起こすことになる。これはしばしば逆流性食道炎と呼ばれる。
異常細胞は破壊することが望ましい。食道の底部の弁を強化するのを助けてさらなる酸の逆流を防ぐ、または影響を受けた領域を除去するように手術が行われることが必要である。制御された熱剥離を使用して異常細胞を破壊し、制御可能に弁を締めるという手段を提供し得る。
バレット食道を治療するために使用される従来の方法は、手術、低周波電気外科手術、光線力学療法、アルゴンレーザ凝固を含む。
一般的にGERDと呼ばれる胃食道逆流症、または酸逆流は、胃の液体内容物が食道に戻る(後退するまたは逆流する)症状である。液体は食道の内膜を刺激して損傷を与える可能性がある。逆流した液体は通常、胃によって生成される酸およびペプシンを含む。ペプシンは胃のたんぱく質の消化を開始する酵素である。逆流した液体はまた、十二指腸か
ら胃に後退した胆汁も含み得る。酸は逆流した液体の最も有害な成分であると考えられている。ペプシンと胆汁も食道を害し得る。
GERDは慢性症状である。一旦症状が始まると、通常は生涯に亘る。食道の内膜に損傷(食道炎)があると、これもまた慢性症状である。また、食道が治療で治癒し、治療が停止された後、2、3ヶ月以内にほとんどの患者に損傷が戻ってしまう。したがって、GERDの治療が開始されると、患者によっては断続的ではあるが、無期限に継続される必要があろう。
胃の液体内容物の食道への逆流はほとんどの健常者において発生する。GERDの患者では、逆流した液体が酸を含むことがより多く、酸は食道により長く留まっている。
大抵の場合、体は自分自身を逆流および酸の副作用から保護するメカニズムを有する。例えば、ほとんどの逆流は、個人が直立状態の日中に発生する。直立姿勢では、重力の影響で逆流した液体は胃に戻って降りて行く傾向がより高い。加えて、個人が目覚めている間は、逆流があろうがなかろうが、繰り返し飲み込んでいる。飲み込む度に、いかなる逆流液も胃に戻される。最終的に、口の中の唾液腺が、重炭酸塩を含む唾液を生成する。飲み込む度に、重炭酸塩を含む唾液は食道を下っていく。重炭酸塩は重力および飲み込みが液体のほとんどを除去した後も食道に留まる少量の酸を中和する。
重力、飲み込みおよび唾液は食道に対する重要な保護メカニズムであるが、個人が直立姿勢にある場合のみ有効である。睡眠中の夜間では、重力は働かず飲み込みは停止し、唾液の分泌は減少する。そのために、夜間に発生する逆流の方が、結果的に酸はより長く食道に留まり、食道により大きな損傷を与える傾向が強い。
米国だけでも、1400万人の患者がGERDを患っている。
GERDを治療するのに低周波数RF(すなわち、100kHzから10MHzの範囲の周波数の放射)が使用されている。治療プローブが内視鏡を介して口を通って挿入され、バルーンを膨張させて複数のワイヤを開く。低周波数は切除の制御および速度を制限し、ワイヤの数が6本程度に制限されるという事実から、制御された熱損傷の均一性は達成するのが難しい。このようなシステムでは熱誘導コラーゲン収縮が生じる。
本発明の要約
本発明は、新しい治療装置および方法を提供することにより、食道の治療に関連する問題を改善しようとするものである。本発明は、食道の内部周囲に制御された熱損傷を引き起こし、これが酸逆流を防止するように作用し得るマイクロ波放射の使用を提案する。
本明細書を通して、「マイクロ波」は5GHzから60GHzの周波数範囲を定義するのに使用される。実際には、本発明で使用するのに好適な周波数範囲は、14GHzと15GHzの間である。下述の特定実施形態では、14.5GHzの単一周波数が使用される。
本明細書に記載される好適な使用は食道に関するが、装置は中空管病理学の分野の一般的な治療に適合され得る。
最も一般的には、本発明の1つの態様は、食道(あるいは他の適切な通路)に挿入可能なプローブアンテナを提供し、それは治療される食道壁組織の領域上に実質的に均一な放
射界を半径方向外側に向かって発するように展開可能である。食道の円周回りの部位における組織の均一な治療を促進するためにこのような構成が好適には形づくられる。
したがって、発明によると、食道に挿入可能であるアクセス構成と、マイクロ波放射で食道壁組織の領域を治療するように動作可能である治療構成とを有するプローブが提供され得る。プローブは、基板と、基板上の1つまたは複数の放射素子と、該1つまたは複数の放射素子に電圧を加えて、これにより1つまたは複数の放射素子がマイクロ波放射を発するように構成された給電構造と、プローブをそのアクセス構成からその治療構成へと移すように構成された展開手段とを有し、治療構成では、1つまたは複数の放射素子は治療される食道壁組織の領域に対応する部位に実質的に均一なエネルギ密度を外側に向かって伝達し、上記壁組織の制御された切除の均一な部位を生成するように構成される。
本発明で使用されるマイクロ波放射の周波数は、好適にはプローブと食道壁との間の主要エネルギ運搬メカニズムが放射物であることが可能となるように選択される(すなわち導通は好適には最小限にされる)。組織内への放射の浸透の深さは制御された熱損傷の度合いに影響を及ぼす。食道壁治療に関しては、組織壊死(熱損傷)の浸透の深さは、好適には5mm未満であり、より好適には1mmおよび2mmの間である。物理的には、食道は0.5mmと0.8mmの間の厚さの表面外層と、約0.3mmの筋肉層を備える。これは特に、プローブの放射表面と治療組織の表面との間に損失の大きい物質が存在するケースである。例えば、界面は空気、体液、または生理的食塩水で満たされ得る。
治療構成では、放射素子は治療される組織と接触またはごく接近(例えば1mm以下)していることが好適である。1mmを超える距離は、放射素子により伝達されるエネルギが低下しすぎて治療に有用でなくなることを意味し得る。
好適には、マイクロ波放射の周波数は、所望の浸透深さを提供するように選択される。食道での使用には、14GHzと15GHzとの間の周波数を有するマイクロ波放射が使用される。より好適には、14.5GHzの周波数を有するマイクロ波放射が使用される。この周波数を有するマイクロ波放射に対する浸透の深さ(放射の電力が元の伝達電力の1/e(約37%)に低減する組織内への距離として定義される)は、食道に対しては1.7mmである。この値は、「An Internet resource for the calculation of the Dielectric Properties of Body Tissues in the frequency range 10Hz−100GHz」IFAC−CNR、イタリア、フローレンス、1997年〜2002年(http://niremf.ifac.cnr.it/tissprop)で与えられるモデルおよびデータを使用して計算される。
高周波数マイクロ波エネルギを使用するさらに他の利点は、導通が所望のレベルの熱損傷を作成するのにも必要とされる場合でも、伝達された電力は周波数と共に増加し、プローブは源のインピーダンスを負荷(治療される組織)のインピーダンスに整合させるように構成され得るので、治療時間は短く抑えることができるということである。
好適には、基板は接地導体を含み、給電構造は交流電流(AC)電力を1つまたは複数の放射素子と接地導体に与えるように構成される。接地導体は好適には、例えば間に誘電材料の層を有することにより放射素子と分離される。接地導体はまた放射素子と同じ平面上にあり得、同一平面内導波路アンテナを提供するように構成され得、これにより放射のラインは接地導体と信号導体との間にあり、その両者が同じ表面上にある。
給電構造は、放射素子へエネルギを与えるように構成された同軸ケーブルを含み得る。エネルギは好適には、交流電流(AC)として給電構造を通って放射素子および接地導体
に与えられる。
好適には、給電構造は基板を通って放射素子に電力を運ぶ伝送ラインを含む。好適には、伝送ラインは、放射が食道壁内に結合するのを防止または最小限にするように遮蔽される。例えば、それらは放射素子から半径方向内側に位置する平面にあり、伝送ラインからの放射が食道壁内に結合するのを防止する。伝送ラインは誘電材料の層により放射素子から分離され得る。誘電材料の層を介した電磁結合が与えられ、給電構造を放射素子にリンクし得る。したがって、基板は内部(下部)信号導体、例えば給電ラインと、内部導体を接地導体から分離させる第1の誘電層と、給電ラインを外部(上部)導体(例えば、パッチアンテナ)から分離させる第2の誘電層とを含む層構造を含み得る。第1および第2の誘電層は、同一または異なる材料から形成され得、例えば、第1の誘電層は低誘電率Duroid材であり得、第2の誘電層は高誘電率ラミネートであり得る。材料の具体例は、Rogers高周波数回路材、例えばR03003(登録商標)(ε=3)およびR03010(登録商標)(ε=10.2)を含む。
好適には、最大エネルギを放射アンテナパッチ内に結合させるために放射素子と給電ラインとの間の層の厚さはできる限り薄くする。界を集中させるために、放射パッチと給電ラインとの間の誘電材料の相対誘電率は接地面と給電ラインとの間の材料の相対誘電率よりも高いことも好適であり得る。
基板は当該周波数において低損失特性を示し、確実に、基板材料においてマイクロ波エネルギが損失せず、基板材料が過度に熱くならないようにすることが望ましい。基板損失は特性タンジェントδで表すことができ、これは蓄積エネルギに対する消散エネルギの率である。例えば、低損失材料は、当該周波数で0.0001未満のタンジェントδを表し得る。
放射素子は、基板における誘電材料の層内もしくは層上に形成され得るか、または層に装着され得る。好適には、各放射素子は誘電材料の層に搭載された導電性アンテナパッチを含む。したがって、基板は、2つの導体例えば内部および外部導体を分離させる、例えば低損失可撓性マイクロ波誘電材料の層を含み得る。外部導体はパッチアンテナアレイを組み立てるように適合され得る。
このように、本発明は好適には、超高周波(SHF)マイクロ波放射(一般的には3GHzから15GHzの範囲として定義される)を給電構造を介して与え、複数の放射パッチアンテナに電圧を加える。好適には、隣接するアンテナパッチは互いにごく接近して、均一な界を与え、食道の円周回りの均一な組織加熱効果を促進する。この点において、各アンテナパッチの最大寸法(長さまたは幅)は好適には負荷波長(λ)の半分であるが、ここで負荷波長は基板材料の相対誘電率、生物組織の相対誘電率および動作周波数の関数である。
好適には、隣接するアンテナパッチの中心は互いに1λだけ離間している。これは、発せられた界が、確実にプローブと治療される周囲の組織との間で実質的に均一であるようにするのに役立つ。
好適には、選択された周波数および組織/誘電負荷により、パッチサイズは均一な組織切除または熱損傷を生成するのに十分小さくすることが可能となる。したがって、組織への放射の浸透深さ内で均一な界が発生するように、放射の周波数およびプローブ(全給電デバイス)のインピーダンスが選択され、必要に応じて、使用の特定環境に従って調節され得る。所定の構成に対するエネルギ分布は有限素子分析プログラム、例えば、電界が有限素子の数に分配されるコンピュータシミュレーション技術(CST)を使用してモデル
化され得る。
給電構造のインピーダンスはそのジオメトリに依存する。例えば、給電幅wと基板(誘電遮蔽)高さhと相対誘電率εを有するマイクロストリップラインが使用される場合、狭いストリップ(w/h<3.3)に対するインピーダンス(Z)は以下により与えられる:
Figure 2010505572
また、広いストリップ(w/h>3.3)は、以下により与えられる:
Figure 2010505572
一方で、給電ラインが同軸ケーブルの場合、インピーダンスは以下により与えられる:
Figure 2010505572
ここでaは内部導体の外径であり、bは外部導体の内径である。
好適には、給電構造は、隣接する導電パッチにより発せられる電磁界が互いに直交するように構成される。したがって、隣接するパッチは好適には互いに直交するエッジに沿って放射する。これは全治療表面領域上に均一な界効果を促進するのに役立つ。直交する電磁界は、給電構造と隣接する導電パッチとの間の接続ポイントの位置を変化させることにより生じ得る。
好適な構成では、基板は可撓性シートを含む。例えば、基板は、誘電層により分離された上部および下部導電層を有する積層シートを含み得る。上層は不連続であり得る、すなわち複数の別個の導電パッチを含み得る。このタイプの材料の2つ以上のシート(誘電シートの一方または両側に導電面を有する)が組み合わされて上述の層構造を形成することができる。液晶性ポリマで形成される誘電層を有するこのような構造は既知であり、例えばRogers Corporationにより製造される「R/flex」回路材料がそれである。このようにシート上に形成された可撓性パッチアンテナ構造は、食道(または他の自然開口)を通る挿入に適した小径チューブ状に巻かれ得る。したがって、パッチアンテナをその表面の一方に形成されたシートは、それがチューブ状に巻かれるとそれらのアンテナのチューブ状アレイを形成することができる。両側において金属化を連続させるのではないことが好適であり得る。すなわち、接地面は可撓性を高めるのを可能とするために不連続であり得る。
給電構造は放射素子(例えばパッチアンテナ)に電力を与えるように種々の方法で構成され得る。例えば、チューブ状アレイは伝送ラインに沿って直列に接続された複数の放射素子を含み得る。このタイプの構成は、「漏洩給電器(leaky feeder)」と呼ばれ得、これは最も単純には、その長さに沿った種々なポイントにおいて、例えばスリットなどを通して露出されてその露出ポイントにおいて放射する、遮蔽伝送ラインを含み得る。そのため、各露出ポイントは放射素子に対応する。各放射素子は伝送ラインにより運ばれる総電力のほんのわずかしか放射せず、各素子は同じエネルギ量を放射してラインの長さに沿って均一な界密度を確実にすることが好適である。各放射素子のインピーダンスは、好適には伝送ラインの特性インピーダンスより低い。最初の放射素子からの放射による電力損失を補うように、隣接する素子のサイズはラインの下方に向かうにつれて徐々に変えられ得る。
代替的または追加的に、チューブ状アレイは伝送ラインにより並列に接続される複数の放射素子を含む。この場合、各放射素子のインピーダンスは、放射素子が接続される伝送ラインのインピーダンスに整合されて、均一な強度を有する界が放射素子において確実に与えられるようにすることが好適である。整合状態は、入射エネルギの反射が発生するのを防止する。インピーダンスは、各放射素子とその伝送ライン間のジャンクションに位置付けられる4分の1波長変成器を有することにより整合され得る。4分の1波長変成器は以下の長さを有する所定インピーダンスの伝送ラインを含み得る:
Figure 2010505572
ここで、λは負荷波長である。負荷波長は典型的には、動作周波数と基板材料の相対誘電率と生物組織の相対誘電率の関数である(放射素子がその組織に接触している場合)。これは、例えばすべての伝送ラインが一般的なインピーダンス値を有する場合に使用可能である。伝送ラインのインピーダンスが変化する場合は、4分の1波長変成器は、例えば接続される構造間のインピーダンス整合を達成するための計算によりそのインピーダンスが選択される長さλ/4の伝送ラインを含み得る。この理論は、例えば、「Microstrip Antenna Design Handbook」(Artech Houseにより2001年発行される)の12章において、Gangらにより記載される従来のものである。
給電構造は、回路ジャンクションのカスケード直列を含み得、それは2つ以上の分岐への単一伝送ラインの分配を含み、カスケード直列の各分岐は放射素子(例えばパッチアンテナ)を終点とする。好適には、インピーダンス整合、例えば、4分の1波長変成器を設けることによるインピーダンス整合は各回路ジャンクションにおいて提供される。例えば、50Ω給電ラインをそれぞれ14Ωのインピーダンスを有する7つの並列導電パッチに分配しようとするなら、全出力インピーダンスは14/7=2Ωになり、4分の1波長変成器は以下のインピーダンスを必要とすることになる:
Figure 2010505572
好適には、プローブは少なくとも5つの放射素子を基板上に含む。放射素子の数が大きくなればなるほど、均一な熱損傷が発生する傾向も高くなる。そのため、プローブは適切な(有用な)サイズのアクティブ(放射)領域を提供して、均一な放射で治療部位全体を
同時に放射し得る。
放射素子は治療される組織に接し得る。但し、主たるエネルギ移送メカニズムが放射物となることが好適である(すなわち、導通によるエネルギ移送は望ましくは最小限にされる)。好適には、放射素子は生体適合コーティングを有する。より好適には、放射パッチアンテナアレイとリターン(内部または低)導体(すなわち接地導体)の両方が生体適合材料で覆われる。これは構造に、例えばパリレンCのコンフォーマルコーティングを塗布することにより達成され得る。100μm未満のコーティングを塗布することが好適であり、約10μmのコーティング厚さを塗布して、生体適合層がマイクロ波エネルギに対して透過であるようにすることがより好適である。
1つまたは複数の放射素子が、同一平面内導波路の形式で設けられ得る。ここでは、接地導体および1つまたは複数の放射素子は基板の同一側上にある。例えば、導体ストリップ(例えば金属製)が基板の一方の側に形成されて、駆動信号を受信するように給電構造に接続され得る。導電ストリップは、準TEMモードの伝送を生じる接地導体ストリップにより両側を囲まれ得る。
従来の同一平面内構造に対するこの構造の利点は、界の基板への侵入がはるかに少ないことである。また、構造の開放的な性質(open−nature)により、結果的に多量の放射が中心ストリップと近隣の接地導体との間で伝送される。これは、通常は源から整合された負荷へできる限り多くの電力を伝送することを目的とする従来の伝送ラインにとっては望ましくない特徴であるが、この特徴は、可能な限り放射の多くが生物組織に侵入することが望ましい本願には非常に望ましいものである。この構造のさらに他の利点は、接地面が基板の下側においては必要とされないことであり、これは構造がより可撓的となり得ることを意味する。
上述の同一平面内導波路構成においては、最も高い相対導電率を有する材料(基板または食道)を中心とすべきである。すなわち最も高い界(エネルギ)は、最も大きい相対誘電率を有する材料内にあることになる。
基板は、アクセス構成から治療構成へ半径方向に拡大可能であるチューブ状セクションを含み得、1つまたは複数の放射素子は、治療構成での使用の際にそれらが治療される食道壁組織の領域にごく接近または接触するようにチューブ状セクション上にあり得る。好適には、チューブ状セクションは膨張可能な外科バルーンである。例えば、マイクロ波給電構造が水をポンプで送るチャネルと組み合わされた、水充填バルーンが採用され得る。外科バルーンは、例えばナイロン、PVC,PETまたはポリウレタンからなる従来のタイプであり得る。放射素子はバルーン表面上に形成(例えば、装着または蒸着)され得る。代替的または追加的に、バルーン表面は放射素子を作成するように形づくられた箔層であり得るか、またはそれを含み得る。
好適には、バルーンはその直径が12mm以下(例えば約0.5mm)のアクセス構成から、その直径が治療されている中空管(例えば、食道)に適したサイズである治療構成へと膨張可能である。例えば、バルーンは50mmまで、好適には20mmまでの直径に膨張し得る。
空気を使用してバルーンを膨張し得るが、膨張に必要な圧力がより小さく、バルーンが損傷を受けた場合の患者への弊害のリスクがより小さいので水のほうが好まれる。バルーンには、圧力ゲージを備えた注射器を使用して水または空気が充填され得、この装置を使用して、バルーンを膨張または収縮させ得る。
上記で定義されたスロットアンテナ構造(「漏洩給電器」)、同一平面内導波路または導電パッチアンテナ構造のいずれかがバルーンの表面上に組み立てられて、放電素子として作用し得る。例えば、バルーン(例えば誘電基板)は、その内面に導電(例えば、金属)接地層を、その外面に導電パッチを有し得る。外面上の導電パッチは生体適合材料でコーティングされ得る。
1つまたは複数の放射素子はバルーンの内側表面上にあり得、これはさらに他の生体適合層の必要性または生体適合導電材料(例えば医療グレードステンレス鋼)の必要性を取り除く。
バルーンは内部誘電材料および外部金属箔層の2つの層を有し得る。スロットアンテナは、外部金属箔層の部分を除去することにより組み立てられ得る。
典型的には、外科バルーンはチューブを通る膨張媒体(例えば空気または水)と共に給電される。本発明の展開においては、発明者は放射素子のための給電構造の機能を同時に行い得るように給電チューブを適合させることを提案している。例えば、給電チューブは、その内面と外面上に導電層を設けることにより、同軸ケーブルとして構成され得る。好適には、給電チューブの端は、給電構造が放射素子にインピーダンス整合されるように適合される。例えば、給電チューブの端は、上記で説明したように(例えば、以下の長さを有する)4分の1変成器として構成可能である:
Figure 2010505572
インピーダンス整合変成器は、同軸給電チューブの近接端および遠位端の一方または両方に設けられ得る。標準水供給パイプがチューブの壁上に金属化のコーティングを備えて使用され、マイクロ波同軸ケーブルを形成し得るという事実から、これは有利であり得る。これはまた、最も低い電力損失を提供するインピーダンスを選択するのに有利であり得る。また、近接端のみにインピーダンス変成器を有して、同軸給電と1つまたは複数の放射プローブとの間の遠位端におけるインピーダンス整合が必要とされないように特性インピーダンスを選択することも可能であり得る。
別の構成では、給電構造は、可撓性パッチ素子(以下、「パドル」と称する)を終点とする半剛性ケーブル(給電ケーブル)を含み得る。放射素子は、パドル上に組み立てられるか搭載され得る。それらは上述のような「漏洩給電器」か導電パッチのアレイであり得る。好適には、パドルは例えば、食道への挿入に適した整列位置から、放射素子が治療に適した位置へと運ばれる横位置へと給電ケーブルに対して移動可能である。例えば、パドルは整列位置では給電ケーブルと実質的に平行であるが、横位置では給電ケーブルに対して(例えば、90°までの)角度をなす細長い部材を含み得る。この場合の展開手段がパドルを整列位置から横位置に移すように構成される。展開手段は、例えばパドルの遠位端に装着される一方の端と、ユーザにとってアクセス可能なように食道から突出可能なもう一方の端を有する制御(機械的)ワイヤを含み得る。ニチノールワイヤを使用してパドル構造を開閉し得る。特定の実施形態では、放射パドルはニチノールワイヤに装着され、ニチノールワイヤは体の内部で必要とされる形状を覚えるメモリ素子として使用され得る。複数のパドルが上述の放射バルーン構造内で使用されて、放射素子のそれぞれが素子の長さに沿って均一な放射を生成して均一な熱損傷を確実に生じるようにし得る。
放射素子は1つまたは複数の単極を含み得る。例えば、単極が、例えば上述のパドルの
遠位端に設けられて、食道内のユーザ指示可能マイクロ波界を与え得る。代替的には、給電ケーブルは複数の単極を終点とし得る。好適には、複数の単極は個々の同軸ケーブルから形成される。アクセス構成では、これらの同軸ケーブルは好適には実質的に給電ケーブルに揃えられる。好適には、単極は食道壁を治療するために円周アレイに開くように配置される。言い換えると、数本の同軸ケーブルは、治療構成において給電ケーブルに対して角度をなす。単極は、円周の一部または全体に配置され得る。好適には、単極の遠位端は組織の損傷を防止するために丸くされる。
本発明により対処される別の課題は、いかに治療領域にアクセスするかである。切開手術を避けることが望ましい。それゆえに、本発明のプローブが内視鏡と共に、またはその一部として挿入されることが好適である。例えば、上述の可撓性パッチアンテナアレイは、内視鏡チューブ(または器具チャネル)を介して食道に挿入するための可撓性(または半可撓性)同軸給電ケーブル上に搭載され得る。同様に、単極またはパドル配置の整列位置は、内視鏡を介した挿入を可能とするように適合される。
好適には、プローブは治療用位置にプローブを位置付けるのに適したアクセス構成と、プローブをアクセス構成と治療構成との間で切り換える(例えば、プローブの物理的変成を生じる)ための開/閉メカニズムを有する。例えば、アクセス構成では、プローブは内視鏡を介して挿入可能であり得る。プローブは好適には、(例えば、口または鼻を経て)喉を下って、食道内に挿入するのに適した直径を有する。好適には、直径は5mm未満であり、より好適には3mm未満である。内視鏡チューブ内に嵌合するには、直径は好適には2.8mm以下で、標準内視鏡の使用を可能にする。
上記のように、プローブは、プローブの給電構造に電力を与えるように構成された可撓性半剛性給電ケーブル(好適には同軸ケーブル)の一方の端に装着され得る。給電ケーブルは好適には内視鏡チューブを介した挿入に適するように構成される。したがって、従来の内視鏡チューブ内に嵌合するのに十分小さいが、必須電力をケーブルに沿って最低量の電力損失でプローブに運ぶのに十分大きくするには、その直径は好適には3mm未満であり、より好適には2.2mmから2.8mmの範囲である。給電ケーブルの長さは好適には0.5mから1.5mである。
プローブは好適にはアクセス構成と治療構成との間で制御可能に切換可能である。基板は好適には、治療構成で使用される際に複数の放射素子が食道壁にごく接近または接触されるように、アクセス構成から治療構成へと半径方向に拡大可能である。これは界が放射素子に近くなるにつれて、概ねより均一になるので、治療の効果を向上し得る。
半径方向に拡大可能な基板は、(巻かれたシートを含む)上述の可撓性チューブを使用して達成され得る。可撓性チューブは、例えば半剛性給電ケーブルに装着されたキャリアロッドに搭載され得、可撓性チューブはその表面に軸方向スリットを有し、そのスリットはその間に、チューブの端が互いに向かって軸方向に移動されると半径方向外側に移動可能な基板ストリップを画成する。したがって、プローブは中国ランタンに似た外形を有し得、可撓性チューブの軸方向端を互いに向かって移動させることにより、それらに繋がった個々のストリップが外側に膨らむ。放射素子は好適には、それらが最も半径方向に拡大されたポイントになるように、ストリップの真ん中に位置付けられる。
好適には、開/閉メカニズムは、互いに対して基板チューブの軸方向の端を移動させるように構成された軸方向に移動可能な制御部を含む。それため、メカニズムは中国ランタン構造の開閉を制御し得る。開/閉メカニズムは、例えばキャリアチューブまたは半剛性給電ケーブル上に搭載され得る。
代替的な構成では、可撓性チューブは、アクセス構成の縮小状態から治療構成の拡大状態へと外側に向かってチューブを押すように配置された、1つまたは複数の半径方向に拡張可能な部材を覆ってキャリアロッドに搭載可能であり得る。可撓性チューブは画成された領域、例えば、折り目をつけたり折り畳んだりする可能性が高い脆弱な線を有し得る。脆弱な線はその縮小状態の可撓性チューブに対して、均一な、例えば対称的な折り畳み構成を提供するように構成され得る。可撓性チューブは弾性的に拡大可能であり得る。
半径方向に拡張可能な部材は、キャリアロッドに装着されたバネであり得、開/閉メカニズムは、バネがキャリアロッドから離れて拡張する半径方向距離を制御するように構成されたバネに装着される軸方向移動可能制御部を含み得る。そのためにバネは縮小された可撓性チューブを外側に向かって制御可能に押して、チューブをその拡大状態に移動させ得る。可撓性チューブは好適にはその縮小状態に付勢されて、そのバネが後退すると可撓性チューブがその縮小状態に戻る。さらなる構成は複数(好適には2つ)のスリーブと引っ張りワイヤまたはコードを含み得る。引っ張りワイヤは、好適には給電ケーブルに対してスリーブを移動させるように配置される。好適には、それらはそのケーブルに同軸に搭載される。パッチアンテナは、キャリアロッドに装着された半径方向に拡張可能で、スリーブにより拘束可能なバネ上に設けられ得る。したがって、プローブがアクセス構成にあるとき、バネは第1のスリーブに拘束され得る。治療位置にある場合、第1のスリーブが引っ張りワイヤによりキャリアロッドに対して移動されてバネを開放し、放射素子(パッチアンテナ)が治療構成に移動することができる。治療後に、第2のスリーブがキャリアロッドに対して移動されて、プローブの取り外しを可能とするためにバネを再び拘束し得る。スリーブは好適には、治療構成にあるときよりも小さい半径方向広がりを有するように、バネを拘束する。これらのスリーブは好適には非金属材料からなる。放射素子が搭載されるバネは好適にはニチロールからなる。引っ張りワイヤも非金属材料からなり得、給電ケーブルに沿って作動する別のスリーブ内に位置付け可能である。これにより、たるんだワイヤが問題を生じることを防止できる。
プローブを制御可能に開閉するためのメカニズムは、本発明の別の独立した態様を提供する。したがって、その態様は可撓性チューブ状基板を半径方向に拡大するためのデバイスであって、その基板は軸方向に延びるロッドに装着され、その外面に搭載されるアンテナパッチのアレイを有する、デバイスを提供し得る。デバイスはロッド上に搭載される駆動手段と、軸方向に移動可能にロッド上に搭載されるスリーブであって、駆動手段によりロッドに沿って移動可能であり、チューブ状アレイの半径方向拡大を生じるスリーブとを含む。
好適には、駆動手段はロッド回りのワイヤのコイルと、コイルに電流を運ぶ電源とを含む。コイルの電流は磁界を生成し、これは好適にはチューブ状アレイを開放するために必要とされる軸方向移動を生じるのに利用される。例えば、コイルはスリーブと重なり合う関係でロッドに固定されるハウジング上に搭載され得、これによりスリーブは電流がコイルを流れると生成される磁界による力で移動可能である。好適には、スリーブはコイルとロッドの間に位置付けられ、ロッドより高い相対誘電率(μ)を有する。この場合、スリーブはフラックス乗算器(flux multiplier)として作用し、ロッドと比較してスリーブに対する磁界の異なる影響により、スリーブはロッドに沿って移動される。スリーブは、ロッドより高いμを有する限り、任意の材料により作られることが可能である。スチールを使用しても良い。
代替的には、コイルは可撓性プリント基板(PCB)すなわち可撓性があり、好適には薄い基板を有する回路基板上に組み立てられ得る。これにより、デバイスの厚さは従来のワイヤコイルより薄くすることが可能であり得る。これはまた、巻き密度を増加させることも可能である。PCBコイルは、基板表面上に1連の並列ラインを組み立て、各ライン
は1つのライン幅分その隣のものからオフセットされることにより構成され得る。その後ラインは、例えば半田または導電機械手段により電気的に連結されて、連続コイルまたはソレノイド巻線を形成することが可能であろう。
好適には、デバイスは内視鏡を介して挿入可能である。上記で説明されるように、従来の観点からは、これは好適には2.8mmの最大外径を有することを意味する。
好適には、デバイスは、例えば可撓性基板が縮小(拡大されていない)状態に付勢されている場合に、可撓性基板の半径方向拡大を生じるように構成されたガイド手段を含む。ガイド手段は、スリーブに連結されてスリーブが可撓性基板を拡大させるためにロッドに沿って第1の方向に移動すると、半径方向外側に向かって拡張するように構成された、半径方向拡張可能素子を含み得る。半径方向拡張可能素子は、スリーブの第1の方向への移動により、バネがロッドから離れて半径方向に拡張することができ、第1の方向とは反対の第2の方向へのスリーブの移動によりバネがロッドに向かって引っ張られて戻れるように、ロッドに装着され、ロッドに沿って拡張する板バネであり得る。ニチノールワイヤを使用してバネを制御する構成も可能である。
代替的に、手動開/閉メカニズムが設けられ得る。例えば、第2のロッドが放射素子を運ぶロッドに沿って内視鏡に挿入され得る。第2のロッドは、運搬ロッドに対して移動されると治療構成になれるように、遠位端を放射素子に装着され得る。
治療装置全体は本発明のさらに他の態様を提供する。この態様によると、食道壁組織を切除するための装置が提供され、装置は安定出力周波数を有するマイクロ波放射の制御可能な源と、マイクロ波放射の源に接続されたプローブであって、食道への挿入に適した(例えば、上述のような)アンテナ構成を有し、マイクロ波放射界を発するように構成されたプローブと、治療される組織に対してマイクロ波放射により伝達されるエネルギの量を制御するように構成されたコントローラとを含む。したがって、装置は好適には、安定した(均一な)放射界が発せられて食道壁を治療するために、マイクロ波エネルギのプローブへの制御可能な供給を伝達するように構成される。
プローブは好適には、上記で明確に説明された第1の態様によるプローブである。言い換えると、プローブは好適には、食道に挿入可能であり、食道壁に浸透して制御された熱損傷の部位が生成されるのを可能とするマイクロ波放射界を発するように形作られる。
好適には、コントローラは、目標エネルギ線量(時間とともに伝達される電力総量)を生成して、食道壁に伝達するように構成された制御ユニットを含む。目標エネルギ線量は、食道壁の表面層への熱損傷を生じるように選択可能であり得る。好適には、目標エネルギ線量は、食道壁に対する切除または制御された熱損傷を生じるように選択される。言い換えると、目標エネルギ線量を選択することにより異なるタイプの治療が実現可能である。また、例えば線量を伝達するためのエネルギパルスの特定構成を選択することにより線量が設定されると、治療のタイプをさらに絞ることができる。例えば、「食道逆流」治療を行うために、その線量を伝達するための目標エネルギ線量と予めプログラムされたパルス列が制御ユニットにより選択または計算され得る。目標エネルギ線量を生成する際に、異なる要因、例えば、食道の直径、食道壁構造(年齢、ライフスタイルなどに依存し得る)が制御ユニットにより考慮され得る。
好適には、コントローラは、目標エネルギ線量が確実に食道壁に伝達されるように構成される。好適には、コントローラは、プローブに与えられるマイクロ波放射の電力レベルを検出するための検出器を含み、検出された電力レベルは食道壁に伝達されるエネルギ量を計算するのに使用される。検出器は、マイクロ波放射源からプローブに伝達された電力
を検出するための順方向指向性カプラを含み得る。さらに、検出器はプローブを介して食道壁から反射して戻される電力を検出するための逆方向指向性カプラを含み得る。それゆえに、食道壁に伝達された電力は、プローブに供給された順方向放射と逆方向指向性カプラで検出された反射放射の間の差に対応し得る。コントローラはそれゆえに、好適には目標エネルギ線量が確実に伝達されるように食道壁に伝達される電力を計算するように構成される。順方向および反射電力との間の差が、典型的には目標組織内に伝達される「正味」電力と称される。
コントローラはまた、好適には出力電力レベルが特定エラー制限内で要求された電力レベルに従い、例えば温度変化による出力パワードリフトを補うことを確実にするように構成される。コントローラはまた、誤った状態(例えば、電力ケーブル切断、アンテナ(プローブ)切断、ケーブル破損、要求を超える出力電力、電力供給変動または出力レールの下降)を測定して、エラーが発生したことに対して合図して、必要ならば、例えば電力出力を停止することにより救済措置をとるように構成され得る。第2のコントローラ(またはマイクロプロセッサ)が使用されて上記誤った状態を監視し得、上記第2のコントローラはしばしば「ウォッチドッグ」と称される。
装置は、好適にはマイクロ波放射の源とプローブとの間に接続される電力増幅器を含み、電力増幅器は源の出力電力レベルを、組織を治療するのに適した電力レベルに増加させるように構成される。マイクロ波源は、安定周波数を伝達する任意の種類であり得る。好適には、周波数は、超高周波(SHF)領域、例えば14GHz〜15GHzとして既知の電磁スペクトルの領域内に含まれる。伝達周波数は、安定した、好適には少ないkHzの帯域(例えば、10kHzの帯域)に制限される。マイクロ波源は、例えば1MHz〜100MHz、好適には5MHz〜50MHzの範囲における固定周波数を備えた例えば温度安定水晶発振器である、安定基準源からその安定信号を引き出し得る。好適には、マイクロ波源はフェーズロック誘電体発振器(DRO)である。典型的には、かかる安定発振器からの出力電力は食道壁組織に影響を生じるほど高くない。それゆえに、源と治療プローブとの間の電力を増幅することが必要である。
治療される組織に伝達されるエネルギレベルを正確に決定するには、増幅は好適にはコントローラにより慎重に制御される。好適には、コントローラは、電力増幅器の入力に与えられる源の出力電力レベルを制御するための電力レベル設定器を含む。電力増幅器は固定ゲイン(例えば、50dB)を有し得るので、入力電力レベルを制御する(および好適には必要に応じて変化させる)ことは、電力増幅器の出力電力レベルを制御する1つの方法である。電力増幅器は可変ゲインを有し得る。代替的または追加的に、個々のトランジスタへの電力供給はゲインを変化させるために制御され得るが、この技術で可能な調節の範囲には制限がある。
電力レベル設定器は、プローブに与えられる放射の検出電力レベルに基づいて、電力増幅器の入力に与えられる源の出力電力レベルを決定するように構成され得る。
代替的には、電力レベル設定器は、検出電力レベルを目標エネルギ線量から導出される目標電力レベルと比較することにより、電力増幅器の入力に与えられる源の出力電力レベルを決定するように構成され得る。
好適には、電力レベル設定器は電力増幅器への電力レベル入力を変化させるための信号減衰器を含む。信号減衰器の減衰レベルは好適には、目標エネルギ線量から計算された目標電力レベルと、食道壁に伝達されている放射の検出電力レベルとの間の任意の差に基づいて、コントローラにより制御可能である。
装置は、アンテナから受信され戻された反射信号における一定の動作を認識し、認識された動作に応答して自動的に処置が取られるのを可能とするように構成された反射電力モニタを含み得る。信号における動作は、治療されている組織における状態を表し得る。例えば、信号は、組織のインピーダンスが変化していないことを示し得、これは伝達された電力が効果的な治療には不十分であることを意味し得る。電力レベルは、この認識された動作に応答して自動的または手動で増加され得る。別の実施例では、この構成を使用して、治療時に発生する可能性のある現象または組織の「喀出」を減少または防止することができる。組織の「喀出」または「ポッピング(popping)」は、エネルギ放射外科器具(例えば、プローブ)が組織に挿入された場合に圧力が高まることにより生じると考えられる。器具からの圧力とエネルギの組み合わせにより、組織の小片が治療サイトから除去される可能性がある。
反射電力の動作は、喀出イベントが発生しそうなときを予め示すことが可能である。当該動作に応答して適切な処置が取られたら、喀出イベントが発生することを防止することが可能であり得る。
したがって、反射電力モニタは、反射放射検出器により検出された反射信号においてシグニチャイベントを検出するように構成され得、電力レベル調節器は、源とアンテナ間に接続されて、モニタがシグニチャイベントを検出したら、アンテナにより受信されたマイクロ波放射信号の電力レベルを自動的に調節するように構成され得る。
シグニチャイベントは反射信号における任意の検出可能動作であり得る。例えば、シグニチャイベントは特定時間スロットまたは持続に対して、特定速度の反射電力の変化または一定レベルの反射電力であり得る。シグニチャイベントは、反射電力の動作から導出され得、例えば、反射電力を使用して組織のインピーダンスの変化を決定し得る。これらの変化がシグニチャイベントを表し得る。アンテナが長い間1つの場所に保持されすぎることを示すイベントを構成が検出する(例えば、十分に整合された状態を表す一定の電圧が検出される)と、付帯の損傷を低減または防止するために電力を低減し得る。
反射電力モニタは、反射信号における急激な電圧ノイズを検出するように構成され得る。例えば、モニタは反射信号に対するdv/dtの値(電圧の経時変化)を測定するように構成された微分器を含み得る。微分器は測定値を閾値と比較するように構成され得、尚シグニチャイべントは閾値より高いdv/dtの値である。この構成を使用して組織の「喀出」を検出し得るが、本発明者は、喀出に鋭い立ち上がりまたは立下りを有する電圧ノイズが先行することを発見した。装置は、治療時には反射電力を連続的に監視し得、シグニチャイベント(閾値を上回るdv/dtの値)が検出されたら、ただちに電力レベルを第1の値から第2の値へと低減させるように、電力レベルが構成され得る。したがって、装置は、「喀出」に繋がると分かっているシグニチャ(信号)が観察されるとすぐに電力レベルを落とし(または低減し)得る。電力レベルの第1の値は、電力レベルの第2の値より1桁以上大きいことがあり得る。
微分器(例えば、勾配検出器微分器(slope detector differentiator)は、アナログ的に、すなわち個別動作可能増幅器と、信号比較器と、キャパシタおよび抵抗器の構成とMOSFETスイッチとを使用するか、またはデジタル構成要素、例えばコンピュータまたはDSPユニットを使用して実装され得る。
閾値は、例えば組織喀出に対する感度が選択できるように調節可能であり得る。
電力レベル調節器は、電力レベルを電力レベル低減後の回復期間で第1の値に上げて戻すように構成され得る。実際に、治療を実質的な器具停止時間なしで連続させるか、または患者治療時間全体が過剰にならないことを確実に行うために、電力は相対的に急激に上
げて戻されることが必要であり得る。腫瘍切除の際の治療に関しては、確実にガン組織/細胞のすべてが完全に破壊されるようにするために、組織内の臨界温度に確実に達しなければならない。それゆえに、回復期間は100ms以下であり得る。
反射放射検出器は、監視された動作を表す反射信号の変化に敏感なように選択され得る。したがって、ダイオード検出器が使用されて、例えば源とアンテナの間に接続された指向性カプラの結合ポートに接続された場合、その立ち上がり/立ち下がり時間はシグニチャイベントを捕らえるように選択され得る。例えば、検出器は、1μs以下の立ち上がり/立ち下がり時間を有するダイオード検出器であり得、10msの立ち上がり/立ち下がり時間を示し得る組織喀出イベントに関連付けられた電圧ノイズを捕らえ得る。1つの実施形態では、非常に速いパルス応答を有するトンネルダイオード系検出器が使用され得、例えば、Advanced Control Systemsの製品番号ACTP1505Nが使用され得る。
電力レベル調節器は、源とアンテナ間に接続されたインピーダンス調節器を含み得る。インピーダンス調節器も、検出器が反射信号の大きさおよび位相を検出するように構成されるインピーダンス整合構成に使用され得、インピーダンス調節器は検出された大きさおよび位相に基づいて制御可能な調節可能複素インピーダンスを有し得る。そのために、この構成では、インピーダンス調節器は負荷(組織)のインピーダンスに装置のインピーダンスを整合させて効率的な電力移送を可能とするように構成され得る。インピーダンス整合は動的であり得、例えば、調節はリアルタイムで自動的に発生し得る。シグニチャイベントがモニタで検出されると、インピーダンス整合はそのシグニチャイベントへの応答により無効にされる。
反射電力モニタはまた、ユーザ情報を提供して、例えば治療時において外科医をガイドするように構成され得る。例えば、モニタは、シグニチャイベントが検出されると、聴覚または視覚信号を発するように構成され得る。聴覚または視覚信号は、検出されたイベントを表し得る。聴覚信号は、さまざまな音またはデジタル合成音声のいずれかであり得る。
好適には、電力絶縁デバイスがプローブと電力増幅器との間に接続されて、組織におけるインピーダンス不整合からプローブを通って反射して戻される高レベルの放射から増幅器を保護する。好適には、電力絶縁デバイスは、所定範囲のプローブ/組織不整合状態および増幅器から入手可能な最大出力電力により発生する反射放射から増幅器を保護するように選択された絶縁値を有する。
好適には、コントローラは、治療される組織に供給される前にマイクロ波放射信号を適合させるための変調器を含む。好適には、変調器はマイクロ波放射の源の出力信号を適合させるように構成されている。より好適には、変調は増幅の前に発生する。
信号は好適には、治療される組織へのエネルギの移送を改善するように変調される。好適には、変調器はプローブに与えられるパルス信号を生成するように構成されている。パルス信号は、より高い電力レベルがより短い期間で印加されて、所定エネルギ線量を達成させ得る。このようなパルシングは、プローブから治療される組織へのエネルギ輸送の所望の形態が放射である場合に有効である。それゆえに、プローブおよびその給電ケーブルの導電加熱などの導通に関連する悪影響が緩和できる。
変調器はピンダイオードスイッチであり得る。したがって、装置は、安定源発振器(例えば14.5GHzにおいて10kHz未満の周波数安定性を有する)と、ブレイクスルー保護を備えた(スイッチ周波数成分が増幅器またはマイクロ波源に逃げるのを防止する
ために)PINダイオード吸収スイッチ(absorptive switch)変調器と、PINダイオード吸収減衰器(電力レベル設定器)と、固体増幅器ラインアップ(例えば、前置増幅器およびメイン電力増幅器)と、順方向および反射電力レベルを測定するための指向性カプラとを使用して、制御されたプログラム可能線量のエネルギを伝達するように構成され得る。コントローラは、上記マイクロ波構成要素を動作させるための第1のマイクロプロセッサと、(オプションで)誤った状態、つまり第1マイクロプロセッサの誤動作または電力供給ライン故障を監視するための第2のマイクロプロセッサとを含み得る。患者へのシステムを介したエネルギの流れは、足踏みスイッチにより制御可能であり得る。足踏みスイッチは単純なON/OFF(すなわち正常に開く(NO)または正常に閉じる(NC))のタイプであり得る。好適には、DC絶縁パス回路が含まれて、生成器とユーザ/オペレータとの間にDCパスが確実に存在しないようにする。
上記装置は、動作のパルスモードまたは連続モードのいずれにおいても、伝達電力レベルの優れた精度制御を可能とし得る。パルスモード動作では、デューティサイクルが最適組織効果を提供するように選択される。パルスモードにより、短期間の間、高パルス電力レベルが維持されることが可能となり、例えば、連続モード動作において50Wで動作され得る治療構造は、1:10のデューティサイクルで短い持続時間、例えば、50ms間、200Wで動作され得る。この動作は、エネルギ輸送メカニズムが放射である場合に大きな利点を提供する。この形態の動作はまた、非常に速い治療時間という利点も提供し、治療アンテナプローブ、可撓性半剛性ケーブル給電アセンブリおよび可撓性同軸ケーブルアセンブリの導電加熱に関連する問題を排除する。また、コントローラが予め選択されたパルス振幅および幅(例えば、幅2ms、20%デューティサイクルおよび振幅40Wの20パルスが続く幅10ms、50%デューティサイクルおよび振幅10wの10パルス)を有するパルスを一斉に送信することも可能である。かかるパルスシーケンスは治療のために選択され得、特定症状の治療に特に適している。また、マイクロプロセッサを使用して、種々のパルス形状、例えば、正方形、ランプ、三角、正弦などを生成することも可能である。
好適には、コントローラは、マイクロ波放射の源を監視して誤った信号がプローブに達することを防止するように構成されている。例えば、コントローラは、伝達された放射の周波数が固定周波数に関連付けられた所定帯域幅外に逸脱していないかチェックし得る。第2のマイクロプロセッサを使用してこの機能を監視することが好適であり得る。
好適には、プローブと装置の他の部分との間には絶縁バリアがあり、絶縁バリアは直流電流がプローブを通って患者内に流れるのを防止するように構成されている。
好適な実施形態では、装置は好適には、安定周波数源と、DCおよび低周波数ブレイクスルー抑制を備えるパルス変調器と、広範囲のデジタル制御減衰器と、反射電力レベル保護とユーザ絶縁バリアに対するDCシステムを備えた前置増幅器および電力増幅器と、順方向および反射電力モニタならびに検出器と、可撓性同軸ケーブルアセンブリと、可撓性半剛性ケーブルアセンブリ(食道への挿入に適した)と、プローブとを含み、プローブは、可撓性基板材料上に組み立てられたパッチアンテナアレイと、食道内で上記パッチアンテナアレイを開閉する手段と、マイクロ波放射生成構成要素を制御するためのマイクロプロセッサと、システムと外部の足踏みスイッチケーブルとの間のDC絶縁バリアを有する装置を動作させるためのON/OFF足踏みスイッチ回路とを含む。
したがって、上記考察は食道を治療する際の本発明の使用に関するが、本発明は追加的に、プローブ上の1または複数の放射アンテナ素子を使用して、電磁スペクトルの超高周波(SHF)領域内にある周波数で制御されたマイクロ波放射を生成して、人または動物の体内の中空管構造を形成する種々の他の組織構造の制御された切除または制御された組
織破壊、または制御された熱損傷を可能とする治療システムに関する。但し、この発明は特に、可撓性半剛性同軸給電から給電され、例えば胃の症状を治療するために食道内に間隙挿入される(interstitially inserted)多数のパッチアンテナプローブ構造を有する治療システムに関する。
したがって、他の態様では、マイクロ波放射で食道壁組織を治療する方法が提供され、方法は、食道にプローブを挿入する工程を含み、プローブはチューブ状アンテナ配置を有しており、安定出力周波数を有するマイクロ波放射の源をプローブに接続する工程を含み、これによりチューブ状アンテナ配置は円周方向マイクロ波放射界を発し、治療される組織にマイクロ波放射により伝達されたエネルギ量を制御する工程とを含む。好適には、発せられた放射界は、食道壁を浸透する実質的に均一なエネルギ密度を有する。かかる構成は望ましくは、食道壁に沿って実質的に均一な損傷を生じ、これが治療に有益である。上記で考察されるように、目標エネルギ線量は好適には食道壁に伝達される。目標エネルギ線量は好適には食道壁の切除を生じるように選択される。かかる方法は、概ね中空管病理学の分野で適用され得る。
以下、本発明の実施例を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態である、食道壁組織を切除するための装置の概略ブロック図である。 図2は、人体における食道の位置を描く。 図3は、図1に示す装置のより詳細なブロック図である。 図3Aは、電力を組織に伝達する構成要素ラインアップを概略的に図示する。 図3Bは、プローブ構成を強調した図である。 図4は、本発明の実施形態であるプローブ用の平面状パッチアンテナアレイを図示する。 図5は、巻かれた構成にある図4のパッチアンテナアレイを示す。 図6は、本発明の一実施形態であるプローブにおいて電力を1−Dパッチアンテナアレイに伝達するための並列給電構造を図示する。 図7は、本発明の一実施形態であるプローブにおいて電力を2−Dパッチアンテナアレイに伝達するための並列給電構造を図示する。 図8は、本発明の一実施形態であるプローブにおいて電力を2−Dパッチアンテナアレイに伝達するための直列給電構造を図示する。 図9は、巻かれた構造にある図8のパッチアンテナアレイを示す。 図10は、放射パッチに電磁的に結合された給電ラインを有する放射パッチの断面図を示す。 図11Aは、本発明の一実施形態であるプローブで使用するスロットラインアンテナ(別の1−Dパッチアンテナアレイ)を示す。 図11Bは、本発明の一実施形態であるプローブで使用するスロットラインアンテナ(別の1−Dパッチアンテナアレイ)を示す。 図12は、図11Aおよび図11Bに示すアンテナアレイにより生成される放射界強度のコンピュータシミュレーションの結果を示す。 図13は、食道内に挿入されているアクセス構成におけるプローブの概略図を示す。 図14は、食道内部の治療構成におけるプローブの概略図を示す。 図15は、図13および図14に図示されるプローブのための開/閉メカニズムの側面図を示す。 図16は、本発明の実施形態である図13および図14に示すプローブを開くためのデバイスの概略図を示す。 図17Aは、本発明の一実施形態である縮小されたプローブの断面図を示す。 図17Bは、本発明の一実施形態である拡大されたプローブの断面図を示す。 図18は、本発明の別の実施形態である中国ランタンと同様のスリットを有するプローブのための平面状アンテナアレイを示す。 図19は、巻かれたアクセス構成における図18のアンテナアレイを示す。 図20は、中国ランタンと同様の巻かれた治療構成における図18のアンテナアレイを示す。 図21は、食道内部で中国ランタンの形に広げられる図18のアンテナアレイを有するプローブの概略図を示す。 図22は、本発明の別の実施形態であるマイクロストリッププローブ構成を示す。 図23は、本発明による別のマイクロストリッププローブの詳細な寸法を示す。 図24は、本発明のさらに別の実施形態である、外科バルーン上に形成されたプローブを示す。 図25は、図24のプローブのインピーダンス整合状態を概略的に図示する。 図26は、図24に示す同軸給電ケーブルの断面である。 図27は、図24に示す4分の1波長変成器の詳細な図である。 図28Aは、本発明のさらに別の実施形態である外科バルーン上に形成された別のプローブを図示する。 図28Bは、本発明のさらに別の実施形態である外科バルーン上に形成された別のプローブを図示する。 図29は、給電構造におけるインピーダンス整合変成器のための代替位置を図示する。 図30は、外科バルーン上の複数のスロットアンテナに電力を与えるのに適した分配給電構造の一実施形態を示す。
詳細な説明;さらに他の選択肢および好適性(PREFERENCES)
治療装置
まず、図1から図3を参照して、治療システム全体の実施形態の概要を述べる。
図1は、食道壁を治療するための装置の基本構造を図示する。安定マイクロ波信号はマイクロ波源100により生成される。この信号はスプリッタ102により2つに分配される。
分配された信号の一方は、安定源100から来る低レベル電力に対してチェックする、すなわち電力レベルが、有効機器動作に対して設定された閾値を下回る場合は、エラー状態が合図されるように構成されるモニタ116に送信される。モニタ116によるチェックの結果はマイクロプロセッサ114に与えられるが、マイクロプロセッサ114は装置の動作を制御するように構成され、モニタ116が与えられた信号になんらかの異常を検出した場合は、治療を停止することが可能である。
分配された信号の他方は治療に使用される。信号は、まず信号変調器104に送信され、ここで信号を治療に適した形状に適合する。これは、例えば足踏みスイッチにより制御
される矩形パルスのシーケンスまたは連続波エネルギであり得る。信号はその後、その電力レベル(振幅)を増幅に適したレベルに調節するように構成された減衰器106を通過する。信号変調器104および減衰器106は、信号増幅の後に行われる測定に基づいてマイクロプロセッサ114により制御される。所定量の電力が確実に食道壁に伝達されるように、マイクロプロセッサ114は変調器104での信号変調と減衰器106での信号減衰を調節するように構成される。変調器104および減衰器106の位置は相互に置き換え可能である。
減衰器106の後で、信号は増幅器108により、例えば食道壁の制御された切除をもたらす治療に適したレベルに増幅される。増幅器108の後では、信号は同軸給電ケーブル128と給電構造124を経て治療プローブ126に与えられる。プローブは食道壁に浸透して制御可能に切除するマイクロ波界を放射する。
順方向パワーカプラ110および逆方向パワーカプラ112が増幅器108とプローブ126の間に位置付けられ、プローブに伝達された電力の一部とプローブを通って組織から反射して戻される電力をそれぞれ検出する。検出された信号はマイクロプロセッサ114に与えられ、マイクロプロセッサはそれらを使用して、食道壁に実際に伝達された電力量を計算する。
ユーザ制御インタフェース118およびディスプレイ120により、ユーザは例えば食道壁に伝達される目標エネルギ線量を指定することにより装置をプログラミングすることが可能である。マイクロプロセッサ114はプローブ126に伝達される信号を調節して、順方向および逆方向パワーカプラ110、112およびユーザ制御インタフェース118からの入力に基づいて、指定された目標エネルギ線量に一致させることができる。当然のことながら、装置はまた、この自動モードに加えて、電力の手動適用も可能であり得る。例えば、ユーザ/オペレータ(例えば、外科医)は、所望の電力を設定して所望の熱損傷が達成されるまで電力を印加し得る。
図2を参照して、プローブ126、給電構造124および給電ケーブル128は鼻または口134から内視鏡を介して食道130内に、胃132の上部の任意の位置まで挿入可能である。適所に達すると、装置は、マイクロプロセッサ114に接続された足踏みスイッチ122を使用してユーザによりスイッチを入れたり、切ったりすることが可能である。ユニットの操作は、透熱制御下にあると言うことができるであろう。
図3は図1の装置をより詳細に示す。ここでは、マイクロ波信号が安定周波数源200により与えられるが、安定周波数源200は、電磁スペクトルの超高周波数(SHF)領域内に含まれる単一周波数、より具体的には14.5GHz(少ないkHzに制限される帯域幅を有する)の信号を与える。ここで示される安定周波数源200はフェーズロック誘電体発振器(DRO)の形態を取り、これはマイクロ波源200の周波数安定性が引き出される基準信号を含み、上記基準信号の源(図示せず)は、1MHzと100MHzとの間、より好適には10MHzと50MHzとの間の範囲の周波数で動作する温度安定水晶発振器を含み得る。上記安定水晶発振器は、システムタイミング機能に対して使用され得(そのため、マイクロプロセッサ214に接続可能であろう)、また足踏みスイッチDC絶縁バリア回路258に関しては、本発明で使用される、特定実施形態の一部を形成するパルス変成器を励起するのに使用される発振器信号としても使用され得る。電圧制御発振器(VCO)あるいはガンダイオード発振器などの他の周波数源も使用され得るが、好適な動作周波数により本発明ではDROを使用することが好ましい。
安定周波数源200は、3dBの入力ポート、0°パワースプリッタ202に接続される。スプリッタ202の目的は、源200により生成された電力を、位相変化を導入せず
に2つに等率分割することである。
スプリッタ202からの第1の出力は、第1の信号アイソレータ242の入力に接続され、スプリッタ202からの第2の出力は減衰パッド260の入力に接続される。減衰器パッド260の目的は、検出器ダイオード216への入力に入射する信号レベルを制限して、高すぎる信号レベルにより生じる損傷を防止することである。実際に、減衰パッド260は必要とされ得ず(すなわち、本発明の機能には不可欠ではない)、予防手段として例示される実施形態に含まれる。検出器ダイオード216の出力はマイクロプロセッサ214に入力され、ここで信号を使用して周波数源200の状態を監視する。信号源200が不適切に機能していることを信号が示すと、マイクロプロセッサ214はエラーが発生したことを合図して、システムは適切な動作を取る、すなわち、エラーメッセージが生成されて、かつ/またはシステムが停止される。システムが修理技術者または専門家に相談すべきであることを示すメッセージを表示するのが適切であり得る。
第1の信号アイソレータ242の目的は、例えば、負荷けん引(load pulling)または信号源200により生成される信号に影響を与え得る別の条件のために、第1の変調ブレイクスルー遮断フィルタ244の入力に存在するいかなる不適合信号も源200において周波数変化を引き起こさないようにすることである。実際、フィルタ244の入力ポートが十分に整合されれば、アイソレータ242は必要とされ得ないが、アイソレータ242は予防手段として含まれる。第1の信号アイソレータ242からの出力は、第1の変調ブレイクスルーフィルタ244の入力に接続されるが、第1の変調ブレイクスルーフィルタ244の機能は、PINダイオード変調スイッチ204により生成されるいかなる高速切換信号内に含まれる周波数成分も、安定周波数源200に戻り、その操作に影響を及ぼすことを防止することである。
第1の変調ブレイクスルーフィルタ244の出力は、上記PINダイオード変調スイッチ204の入力に接続されるが、PINダイオード変調スイッチ204の機能は、安定周波数源200により生成される信号を変調して、システムがパルスモードで動作することを可能とすることであり、それによりデューティサイクル、パルス幅および(必要ならば)パルス形状が、ユーザ制御および表示ユニット218、220ならびにマイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214を使用して修正可能となる。変調スイッチ204への入力制御信号205は、マイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214から来る。この制御信号205はトランジスタ−トランジスタ論理(TTL)レベル信号であり得、他の信号形式(例えば、エミッタ結合論理(ECL))が可能である。
変調スイッチ204からの出力は第2の変調ブレイクスルー遮断フィルタ246の入力に接続されるが、第2の変調ブレイクスルー遮断フィルタ246の機能はPINダイオード変調スイッチ204により生成される任意の高速切換信号内に含まれる周波数成分も、前置増幅器207と電力増幅器208ステージに入り込み、例えば、信号歪み、間違った出力電力レベル、あるいは例えば、出力電力ステージ振動の現れ、または周波数源200により生成された信号もしくは増幅器207、208の帯域幅内の信号と同じ周波数で発生する切換信号内に含まれる高調波の1つにより引き起こされる信号のオーバードライブを通じてこれらのユニットへの損傷を引き起こすことを防止することである。
ブレイクスルー遮断フィルタの実装は、単に矩形導波路セクションを使用した導波路アダプタへの2本の同軸ケーブルであり得、導波路セクションのカットオフ周波数よりも低い周波数は遮断されることになるので、導波路セクションは高域フィルタとして作用する。この構成では、導波路アダプタへの2本の同軸ケーブルは、例えば、導波路フランジを通る4つのスクリューを使用して背中合わせに接続されることになる。
第2の変調ブレイクスルー遮断フィルタ246からの出力は第2の信号アイソレータ248の入力に接続されるが、第2の信号アイソレータ248の機能は、PINダイオード減衰器206と第2の変調ブレイクスルー遮断フィルタ246との間の絶縁を提供することである。第2の信号アイソレータ248は良好な設計実践のために挿入されるが、実際には、マイクロ波サブアセンブリに対する品質低下または損傷を引き起こすことなく装置から省くことが可能であろう。
上記第2のアイソレータ248からの出力は上記PINダイオード減衰器206に接続されるが、PINダイオード減衰器206の機能は、システム電力レベルが、マイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214により生成される入力制御信号209を使用して信号減衰のレベルを変更することにより制御されるのを可能とすることである。可変減衰器制御信号209は、0と1の論理状態の間で切り換えられる複数の制御ラインからなるデジタル信号であることが好適である。上記制御信号はTTLレベル信号であり得る。PINダイオード減衰器206は、反射タイプではなく吸収タイプ減衰器であることが好適である。一例としては、減衰器206の可能な候補は、8GHzと18GHzの周波数範囲間で動作可能であり、Advanced Control Components
Inc.より入手可能な(部品番号ACAT−B181)8ビット、64dB可変デジタル減衰器である。典型的な回路トポロジは、PINダイオード切換ビット減衰器セクションまたはアナログ−デジタル(A−to−D)変換器により駆動されるアナログ減衰器を組み込む。
PINダイオード減衰器206からの出力は、第3の低電力信号アイソレータ250の入力に供給され、第3の低電力信号アイソレータ250の機能は、前置増幅器207の入力に存在するいかなる反射信号もPINダイオード減衰器206の出力まで通らないように絶縁(または減衰)することである。やはり、このユニットも良好な測定のために含まれ、PIN減衰器206と前置増幅器207への入力の間の整合が適切であれば省くことができる。
第3の信号アイソレータ250からの出力は信号前置増幅器207の入力に接続されるが、信号前置増幅器207の機能は後続の電力増幅器ステージ208への入力を駆動するために受け入れ可能なレベルに信号を増幅することである。前置増幅器207は、電力増幅器208を駆動するために必要な10dBと40dBの間のゲインを与え得る。前置増幅器207は、単一小型マイクロ波集積回路(MMIC)、複数のMMIC,1つまたは複数のMMICと個別部品との組み合わせまたは複数の個別部品の形態であり得る。前置増幅器で使用するための好適なデバイス技術はガリウムヒ素(GaAs)技術であるが、実行可能な代替、例えば、窒化ガリウム(GaNi)または高電子移動度トランジスタ(HEMT)を提供し得る他の新生技術がある。
前置増幅器207からの出力は、電力増幅器208への入力を供給するが、電力増幅器208の機能は、信号を組織切除もしくは乾燥を生じるために、または食道(または他の当該の生物組織)への制御された熱損傷を生成するために有用なレベルまで引き上げることである。電力増幅器208の好適な構成は、マイクロストリップまたは導波路電力結合器を使用して結合された複数のガリウムヒ素パワーデバイスを使用する。可能な電力増幅器ステージ208の設計の例として、Eudynaの4つの12W内部整合高電力ガリウムヒ素部品(部品番号FLM1314−12F)が、3つのマイクロストリップ電力結合器を使用して結合され得、上記結合器中の損失が8Wに制限されると仮定すると、電力増幅器ステージ208の出力において40Wのマイクロ波電力を得ることが可能であろう。前置増幅器207と電力増幅器208の組み合わせに対する電力量の一例として、前置増幅器207への入力電力が0dBm(1mW)であり、2つのMMICがその前置増幅器に使用され、それが合計40dBのゲインを生成すると仮定すると、電力増幅器208は
6.81dBのゲインを与えて、電力結合器ネットワークの挿入損失を補う必要があろう。
電力増幅器208からの出力は第4の信号アイソレータ252への入力を供給し、第4の信号アイソレータ252の出力は第5の信号アイソレータ254に直列で接続される。上記第4および第5のアイソレータ252、254はパワーアイソレータであり、上記アンテナプローブ226と生物組織230との間の不整合状態時に、治療アンテナプローブ226から反射して戻される高レベルの反射(または逆)電力により生じる損傷から、電力増幅器208の出力ステージを保護するために使用される。反射インピーダンスもまた、整合ネットワークまたは出力ステージで使用されるパワーデバイスの出力を変化させ得、これはトランジスタを発振器のように動作させ得るので、損傷が起こり得る。アイソレータは、たとえ非50Ω反射インピーダンスが発生しても、トランジスタの出力が確実に50Ωであることを「見る」のに役立つ。特にアイソレータが高い絶縁性を示す場合には、アイソレータ252、254の1つを省略して、増幅器208に対する十分な保護を維持することが可能であり得る。パワーアイソレータ252および254は、組み合わされたレベルの絶縁性を提供して、発生し得るいかなる不整合状態の下でも、電力増幅器208の出力ステージで使用されるトランジスタが確実に損傷を受けないようにする。信号アイソレータ252、254はまた、出力不整合を生じる望ましくない反射インピーダンスのために、増幅器が不安定になるのを防止する。
信号アイソレータ242、248、250、252、254の絶縁性の典型的な値は、23dBである。これは、所望の方向の反対方向(すなわち、矢印の方向に反する)に流れるようにするいかなる信号も23dBだけ減衰されることになることを暗に意味する。2つの出力パワーアイソレータ252、254が直列で設置され、各アイソレータの絶縁性は23dBである例では、全絶縁性は46dBである。したがって、矢印と反対方向に進む振幅46dBm(40W)の信号では、減衰器140への入力における反射信号成分は0dB(1mW)に低減されることになる。
アイソレータ242、248、250、252、254はまた、デバイスの第3のポートに接続された50Ω遮断負荷(dump load)を有するマイクロ波サーキュレータとして説明されることも可能である(これは、第1のポートが入力ポートで、第2のポートは出力ポートであることを前提とする)。この観点を用いた場合、遮断負荷は好適には適切に指定されて、マイクロ波ラインアップのその特定位置で発生し得る反射電力のレベルを処理する。
第5の信号アイソレータ254からの出力は、第1の指向性カプラ210の入力に供給されるが、第1の指向性カプラ210の機能は、マイクロ波放射生成ラインアップにより生成された順方向電力の一部を測定することであり、マイクロ波放射生成ラインアップは、ソース200、スプリッタ202、第1のアイソレータ242、第1のブレイクスルーフィルタ244、PINダイオードスイッチ204、第2のブレイクスルーフィルタ246、第2のアイソレータ248、PIN減衰器206、第3のアイソレータ250、前置増幅器207および電力増幅器208をすべて含み得る(直列接続された第4および第5のアイソレータ252、254の挿入損失を差し引く)。
順方向カプラ210の出力結合ポートは順方向電力検出器211に供給され、順方向電力検出器211は検出されたマイクロ波信号を、マイクロ波生成器ラインアップにより生成される電力を表す、低周波数またはDC信号レベルに変換する。検出器211の出力で生成された信号は、処理される前に調整(フィルタリング、増幅およびDCオフセット)され得る。上記の信号調整および処理はマイクロプロセッサおよび信号調整回路214を使用して行われる(上記マイクロプロセッサおよび信号調整回路214は、2つのユニッ
ト、すなわちデジタルマイクロプロセッサユニットおよびアナログ信号調整回路に分配され得るが、便宜上、2つの素子は図3では一緒に示されていることに留意すべきである)。
第1の指向性カプラ210からの出力は第2の指向性カプラ212の入力に供給されるが、第2の指向性カプラ212の機能は、治療アンテナプローブ226から反射されている電力の一部を測定することである。212の出力結合ポートは反射電力検出器213に供給され、反射電力検出器213はその入力において見られるマイクロ波信号を、治療アンテナプローブ226と生物組織230との間のインピーダンス不整合のために反射される電力レベルを表す低周波数またはDC信号レベルに変換する。検出器213の出力において生成された信号は、処理される前に調整(フィルタリング、増幅およびDCオフセット)され得る。上記の信号調整および処理はマイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214を使用して行われる。
指向性カプラ210、212は導波路カプラ、同軸カプラ、またはストリップライン(マイクロストリップ)カプラの形態を取り得る。導波路カプラは、指向性の最高値(結合電力と、結合電力の反対方向に流れる電力(未結合電力)とを区別する能力)を提供する傾向があるという事実から、好適であることが多い。第4および第5のアイソレータ252、254および指向性カプラ210、212に対して、同軸アイソレータおよび同軸カプラの代わりにそれぞれ導波路アイソレータと導波路カプラを使用することが好適であり得る。システムの1つの特定実施形態では、指向性カプラ210、212はWR75矩形導波路の単一セクション内に含まれる2つのループカプラである。ループカプラは単一周波数または狭い帯域幅が必要とされる用途に適している。
指向性カプラ210,212の出力結合ポートは、10dBと50dBとの間の結合係数を有するように設計され得、結合係数の選択を左右する要因は、ノイズ信号から測定信号を判別する能力、順方向および反射電力検出器211、213の飽和状態(および損傷)の防止、システムの直通電力に重大な影響を与えない能力、および未結合信号レベルから結合信号レベルを判別するのに十分に高い指向性を有することを含む。結合係数の公称値は20dBであり、これはメインライン信号が20dBだけ減衰される、すなわち、メインライン電力が40dBm(10W)の場合、結合電力は20dBm(100mW)であり、それゆえに直通電力は9.9Wに低減されることを意味する。
順方向および反射電力検出器211、213は多くの形態を取る。例えば、ゼロバイアスショットキーダイオード、チャネルショットキーダイオード、バイアス同軸ショットキーダイオード、およびトンネルダイオードである。トンネルダイオードは、広範囲の温度に亘るその出力レベル安定性性能および高速パルス応答時間のために、本システムにおいて特に有用である。例えば、Advanced Control ComponentsのACTP1505Nデバイスは、9pFの出力キャパシタンス(キャパシタンスの低い値は、高速応答時間の達成を可能とする)と、18GHzまでの動作、および700mV/mWの感度を有する。
順方向電力からの反射電力の数学的減算を使用して、生物組織内に伝達された正味電力レベルを決定することが可能であり、伝達されたエネルギは上記正味電力レベルと持続時間またはONタイム(パルスまたは連続波)の積から決定可能である。すなわちエネルギ(ジュール)=電力(ワット)×時間(秒)である。マイクロプロセッサ214を使用して、これらの計算を行う。
生成器の出力とユーザ回路(プローブ226)との間のDC絶縁経路は、DC絶縁ユニット256を使用して第2の指向性カプラ212の出力とケーブルアセンブリ228の近
接端との間に作成され、DC絶縁ユニット256は、AC(SHF)信号を通過させる一方、DC経路を絶縁するための低損失誘電性材料を含む。誘電アイソレータ256の厚さにより引き起こされるRF漏出を防止するには、4分の1波長チョークフランンジ(quater−wave−choke−flange)配置を使用することが好適であり得る。例えば、WR75導波路アダプタに対するN−メイルが使用可能であり、これによりチョークフランジは、同軸移行またはアダプタへの導波路の一部を形成する導波路フランジの表面内部に構成される。指向性カプラ212からの出力は単純なフランジを備え得、同軸Nアダプタに対する上記導波路は上記チョークを含み得る。基本構成では、2つの導波路セクションの接点において短絡を反射するために「L」断面の円形チョークリングがチョークフランジに使用される。これはリング断面の全長が動作周波数における波長の半分であるという事実から可能であり、遠端は短絡しているので、電気短絡は、機械的短絡を達成するのが難しい指向性カプラ212とDCアイソレータ256との間の表面に設置される。
DCアイソレータ256からの出力はNタイプ同軸コネクタであり、好適にはフィーメイルタイプである。これは、マイクロ波放射生成ラインアップの出力と食道230内に挿入される給電ライン224との間の電気的接続を行うのに使用される第1のケーブルアセンブリ228に接続する。ケーブルアセンブリ228は同軸ケーブルまたは矩形もしくは円形の導波路のセクションであり得る。導波路アセンブリが使用される場合、可撓性の、または可撓性がありねじることが可能な構成を使用することが好適である。従来の同軸アセンブリに対してこのようなアセンブリを使用する利点は、導波路アセンブリが概ね同軸アセンブリよりも低い挿入損失を示し、したがって生成器電力損失およびケーブル加熱効果が低減されるということである。但し、低損失同軸アセンブリはそれでもなお使用され得る。ケーブルアセンブリの長さは典型的には0.5mから1.0mであり、電気的に絶縁された被覆物がそれを包囲することになる。好適には、被覆物は生体適合材料からなる。第1のケーブルアセンブリ228の外径は、典型的には4mmと12mmの間である。第1のケーブルアセンブリ228の電力損失(あるいは挿入損失)が14.5GHzにおいて1dB未満であることが好適である。
ケーブルアセンブリ228の遠位端は、食道230(または生物系の他の適切な領域)内への挿入に適した同軸ケーブルアセンブリである給電ライン224に(例えば、SMAタイプコネクタを介して)連結される。例えば、給電ライン224は内視鏡の器具チャネルを通って挿入可能であり得る。給電ライン224は、半可撓性、半剛性ケーブルまたは挿入時にユーザ制御を容易にする同様の構成を含む。給電ライン224は絶縁被覆物を有さない。これにより、(アクセス必要条件により提示される制限内で)直径の増加が可能となり、給電構造を通る挿入損失を低減するのに役立つ。但し、流体が外部導体を通過して誘電層内に入り込むのを防止するために、224の外部導体が生体適合絶縁材料の薄層に覆われることが望ましいことがあり得る。これは、半剛性構成の場合にあり得ることだが、224の外部導体が非連続の場合には特に重要であり得る。外部導体はパリレンCの薄層に覆われ得る。例えば、10μmの厚さのコンフォーマルコーティングが適用され得る。224(第2のケーブルアセンブリ)を含む完全なアセンブリおよびアンテナプローブ226は、患者の組織と接触し得るすべての部分を生体適合させるために、例えば、ISO 10993(医療デバイスの生物学的評価)に遵守させるために、パリレンCのコンフォーマルコーティングで覆われることが可能である。挿入損失は誘電材料および同軸ケーブル内の中心導体の直径に反比例するので、これらの構成要素の直径、特に内部導体の直径を最大にすることが望ましい。給電ライン224は好適には、5mm未満の直径を有する。給電ライン224が単独で挿入される場合、生体適合材料、例えばパリレンCに覆われ得る。そうでなければ、給電ライン224(および装着されたプローブ226)は、内視鏡チューブを介して挿入され得る。
インピーダンス整合は以下の位置のいずれか、またはすべてにおいて実装可能である。
1)第1のアセンブリ228の近接端
2)第1のアセンブリ228の遠位端
3)第2のアセンブリ224の近接端
4)第2のアセンブリ224の遠位端
インピーダンス整合は典型的に同軸4分の1波長(またはその奇数倍)変成器を使用して行われる。ケーブルアセンブリ225の遠位端とアンテナ226との間のインタフェース以外の位置でインピーダンス整合を行うことにより、上記の位置は構造の遠位端よりアクセス可能なのでプローブの製造を容易にする。さらに、ケーブルアセンブリ224、228は、変成器が使用される場合は50Ωにする必要はない。すなわち、より低いインピーダンスアセンブリは、より高い電流密度を促進し、より高いインピーダンスアセンブリは、より高い電圧を促進する。非50Ωアセンブリはより低い挿入損失を示し得、アセンブリの物理的ジオメトリにより柔軟性を与え得る。
大きな変成が必要な場合は、2つ以上の変成器が各整合位置に使用可能である。例えば、単一ステップで、1Ωから50Ωに変成することは通常実用的でない。しかし、これは例えば、段階的に変成を行う1対の変成器を使用してより効果的に達成することが可能である。
好適には、上記の代替位置でインピーダンス整合を行うことは、第2のケーブルアセンブリの遠位端で整合を行うことが必要ではないことを意味する。例えば、アンテナ構造226の特性インピーダンスが例えば12.5Ωの場合、それに整合するように第2のケーブルアセンブリ224は12.5Ωの特性インピーダンスが与えられることが可能であり、第2のケーブルは、
Figure 2010505572
の特性インピーダンスを有する4分の1波長変成器を使用して、(特性インピーダンスが50Ωである)給電ケーブル224の遠位端にインピーダンス整合されることが可能であろう。
「波長変成器」の特性インピーダンスは、4分の1波長の奇数倍に相当する距離に対してケーブルアセンブリ224における誘電性材料の直径を変化させることにより達成され得る。
アンテナ構造と給電ケーブルの遠位端との間のインピーダンス整合変成器を、よりアクセス可能な位置、例えば、給電ケーブルの近接端での変成器に置き換えるという代替手段は、(給電ケーブルの近接端に位置付けられた)変成器と遠位端アンテナとの間の伝送ラインの長さを、動作周波数における波長の半分の正確な倍数、すなわち、
Figure 2010505572
にすることである。伝送ライン理論は、伝送ラインの距離がλ/2の正確な倍数である場合は、源端のインピーダンスが負荷端のインピーダンスと同じであることを示す。
本発明では、負荷のインピーダンス(この場合、アンテナ構造によりケーブルに提示されるインピーダンス)は典型的には固定されるが、嵌合されたライン(filled line)の特性インピーダンスよりはるかに低い。したがって、給電ラインの長さは
Figure 2010505572
の長さであり得、変成器は近接端において挿入されて、最も低いインピーダンスを、好適には50Ωである第1のケーブルのインピーダンスに変成され得る。
高マイクロ波周波数における大きい位相変動により、第2のケーブルアセンブリ内の位相調節に対する手段を含むことが望ましいことがあり得る。
図29は、給電ケーブル804の遠位端に提示される典型的な負荷の例を示す。この例では、並列に接続された4つのパドル構造802があり、それぞれは、20Ωの特性インピーダンスを有し、5Ωの結合インピーダンス(Z)を与える。給電ケーブル804の長さが14.5GHzでλ/2の正確な倍数に調節された場合、給電ケーブルのインピーダンスは理論的には透過的であり、それゆえに任意の値が可能である(但し、便宜上典型的には50Ωケーブルが使用される)。上記状態を考えると、給電ケーブルの近接端806で「見られる」インピーダンス(Z)は、遠位端で見られるもの、すなわち5オームと同じである。インピーダンス変成がその後行われて、5Ωを第1のケーブル808の50Ωインピーダンスに整合する、すなわち
Figure 2010505572
変成器が必要とされる。伝送ラインのセクションが変成器として作用するのを可能とするように、変成器の長さは14.5GHZにおいて4分の1波長(λ/4)の奇数倍でなければならない。位相調整器810が、給電ケーブル804の近接端に装着される。
代替的に、ケーブルアセンブリ228、224が接合されて、1つの単一アセンブリを形成し得る。
給電ケーブル224の遠位端は、治療アンテナプローブ226の入力が終点である。治療アンテナ226は可撓性低損失誘電材料を使用して構成され得、下記で説明するように生成された放射パターンが食道管230の均一熱損傷を生じるのを可能とするように、パッチアンテナのアレイがその一方の側に組み立てられ得る。パッチアンテナ226は食道230に挿入される前は巻き上げられ、内部に入ると広げられ得る。放射パッチまたは他の適切なアンテナ構造は食道230の壁と接触し得るので、これらの放射パッチは生体適合材料を使用して組み立てられるのが望ましい、またはその表面が生体適合材料でコーティングされなければならない。
ケーブルアセンブリ224、228は、3つの素子が共に単一使用使い捨て品を形成するように、アンテナプローブ226に接続され得る。すなわち、これら3つの構成要素のいずれも再利用のために分解することができない。
アンテナプローブの長さは1cmと5cmの間であり得、範囲の上端はプローブ226が治療ゾーン230に挿入可能とするのに必要とされる屈曲のレベルにより制限される。プローブ226は取り外し前に閉じられる。プローブの構成は下記でより詳細に論じられる。
以下、前述の装置を介した組織内への電力の伝達について図3Aおよび図3Bを参照して説明する。給電ケーブル224が長さ1メートルで3dBの損失を示す場合、電力増幅器208からの最大電力が50dB(100W)であり、マイクロ波構成要素252、254、211、212、256と第1のケーブルアセンブリ228の総挿入損失が1.5dBと仮定すると、給電ケーブル224への入力における電力は約48.5dBmであろう。給電ケーブル224は標準50Ω値とは異なる特性インピーダンスを有し、224の近接端においてインピーダンス変成器を使用して、224を、典型的には50Ωである第1のケーブル228にインピーダンス整合し得る。給電ケーブル224を非50Ωにする利点は、挿入損失が低減可能であるということであり得る。
したがって、48.5dBm(=70.79W)は、アンテナ226への入力において45.5dBm(35.48W)に低減し得る。これは給電ケーブル224が長さ1メートルの場合、1センチメートル当たりの損失は、0.355Wであり、アンテナ226の長さが3cmの場合は、組織に発射可能な1センチメートル当たりの電力は11.83Wであり、したがって給電ケーブルを通して失われる電力よりもかなり大きいことを暗に示す。
マイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214を使用して、装置の動作を制御する。検出器211、213、216からの信号がフィルタリングおよび増幅され、信号操作及び処理のためにマイクロプロセッサ214に入る前にそのDCレベルが調節される。マイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214は、検出器211,213,216、ユーザ制御および表示ユニット218,220、足踏みスイッチDC絶縁バリア回路258および安全性インターロックスイッチ(ここでは図示せず)から入力信号を受信して、例えば、パネルまたはカバーが取り外されていることを示し、またそれに応じてシステムが停止する。マイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214から送信される信号は、PINダイオード変調スイッチ204用TTL制御信号205、PINダイオード減衰器206へのデジタル制御ライン209およびユーザ制御および表示ユニット218、220への情報信号を含む。
マイクロプロセッサは、生物組織負荷230内に伝達されるエネルギの計算など種々の数学的機能を行い、ユーザ制御および表示ユニット218、220から送信される制御情報を解釈する。マイクロプロセッサは、16、32または64ビットユニットであり得、デジタル信号プロセッサ(DSP)ボードを含み得る。ユーザ制御および表示ユニット218、220により、ユーザはRMSおよび/またはピーク電力レベル、デューティサイクル、パルス幅、パルス形状およびユーザ定義パルスシーケンス、すなわちパルス振幅および/またはパルス幅の所定期間の変動(swept variation)などの工学モード機能を指定することが可能である。ユーザ制御および表示ユニット218、220はまた、外科モードでしか動作しないように構成され得、これによりユーザ指定機能および表示情報は制限され、例えば病変サイズまたは組織内に伝達されるエネルギ線量を入力するだけが必要であり得、出力表示は単にエネルギレベルと残りの治療時間を示す棒グラフであり得る。ユーザ/オペレータは治療様式のみを指定して(例えば、GORD)、これによりシステムは本症状を治療するのに必要とされるエネルギプロファイル(例えば線量およびパルスパターン)を送出するように構成されることが望ましいことであり得る。
また、システムは誤った状態に対して監視することも必要である。例えば、反射電力検
出器213を使用して、ケーブルアセンブリが適切に接続されてアンテナが正しく機能していることを確立する。要求電力と、検出器211により監視される実際に伝達された電力とを比較して、出力電力が確実に要求電力レベルの指定範囲内にあるようにする。マイクロプロセッサ214を使用して誤った状態を監視し、検出されたいかなるエラーも合図して、誤りの重大度に依存してシステムのスイッチをOFFにするように構成し得る。
装置はまた、監督チャネルおよび、マイクロプロセッサと上記監督チャネルとの間の照合通信の手段も含み得る。これは、マイクロプロセッサにより送出されたデータが正しく、マイクロプロセッサが正しく機能していることを確実にするためである。これは、例えば、1Wの要求が選択されたときに50Wが増幅器208の出力に現れないことを確実にする方法である。監督チャネルはさらに他のマイクロプロセッサ、単一結合(single bound)コンピュータまたは照合を行うのに使用する同マイクロプロセッサ上で動作するプログラムでさえあり得る。監督チャネルはしばしば「ウォッチドッグ」と称される。
ユーザ制御および表示ユニット218、220は、タッチスクリーンモジュール、LED/LCDディスプレイ220および、例えば防水膜内に含まれるスイッチまたは他の適切な入力/出力デバイスを含む。
エネルギ伝達の開始は足踏みペダル222を介す。足踏みスイッチDC絶縁バリア回路258が、上記足踏みスイッチぺダル222とマイクロプロセッサユニットおよび信号調整回路214との間に接続され、(電気ケーブルを介してユーザに接続される)足踏みスイッチ回路と(前述の構成要素からなる)マイクロ波放射生成ラインアップとの間にDC絶縁バリアを提供する。
電力制御スキームの実装に関しては、ユーザ制御および表示ユニット218、220を介してユーザにより入力されたエネルギ線量、病変サイズ、病変タイプまたは治療様式指示に従って、マイクロプロセッサユニット214を使用して、電力要求が設定され得る。マイクロプロセッサユニット214はデジタル制御信号209をPINダイオード減衰器206に送出し、順方向電力検出器211により受信された情報は電力要求信号と比較されて、その差は、出力電力レベルを要求電力レベルに従わせるために、PINダイオード減衰器206に印加されたデジタル信号209を調節(増加または減少)させるのに使用される誤差電圧を提供する。電力制御アルゴリズムを展開する際に、反射電力検出器213からの信号を考慮することも可能である。この場合、順方向電力測定と反射電力測定との間の差を要求信号と比較して、生物組織230内に伝達された正味電力が要求された電力レベルと同じであることを可能とするように調整がなされることになろう。
電源ユニット240、例えばバッテリまたはAC−DC変換器は、動作電力(例えばDC電流)を装置内のデバイスに与える。図3に示す構成では、電源ユニット240はVからVまでの8つの出力を有する。Vはマイクロ波源200に電力を供給し、VはPINダイオードスイッチ204に電力を供給し、VはPIN減衰器206に電力を供給し、Vは前置増幅器207に電力を供給し、Vは電力増幅器208に電力を供給し、Vはマイクロプロセッサ214に電力を供給し、Vはユーザ制御および表示ユニット218、220に電力を供給し、Vは足踏みスイッチDC絶縁回路258に電力を供給する。
治療プローブ
以下、図4から図21を参照し、治療プローブの構成について説明する。図4は、図3に示す装置の治療端における基本的な3つの部分構成の1つの構成を示す。マイクロ波信号がマイクロ波放射生成ラインアップから同軸ケーブル128を通って与えられる。この
電力は、パッチアンテナ126のアレイに電力を供給するように構成されたより細い同軸給電ケーブル124内に移送される。パッチアンテナ126のアレイは、好適には可撓性である、平坦なシート状材料上に形成される。実質的に等しい電力を各パッチアンテナに与えるために、給電ケーブル124からのマイクロ波電力供給は分割され、各パッチアンテナは電磁スペクトルのマイクロ波周波数領域内にある周波数で電磁界を放射するように構成される。
アレイ126および給電ケーブル124は食道内に挿入されるように適応される。この適応は、それらを生体適合材料(例えば、パリレンC)でコーティングし、パッチアンテナのシートを図5に示すようにチューブ状に巻き、放射パッチアンテナが外側(すなわち、治療時は食道壁方向)を向くようにする。上記のように、給電ケーブル124は半剛性であり、それを適所に押し込む能力を促進する。給電ケーブル124は可撓性の半剛性構成であることが好適である。
図4および図5は、2−Dパッチアンテナアレイ構造を示す。但し、例えば、非常に優れた精度を有する治療が必要とされる場合には、1−Dアレイだけを有することが可能である。したがって、図5に示すようなチューブはその外周にパッチアンテナの単一リングのみを有し得る。単一リングは例えば、直列給電構成を有する進行波直線アレイまたは直線マイクロストリップパッチアレイの形態を取り得る。図6は1−Dアレイに構成された16個のパッチアンテナに対する電力供給構造の例を示す。給電構造は、入力ラインが2つの出力ラインに分配する一連のTジャンクションを備えるカスケードツリー状構成を有する。したがって、給電ケーブル124からの供給は、最初に2つの分岐に分配され、そのそれぞれがさらに2つの分岐に分配され、16個の分岐が存在するまで分配され、そのそれぞれが単一放射パッチアンテナに給電する。システムを介した電力移送を改善するために(すなわち、信号が反射されるのを防止するために)、各入力分岐のインピーダンスは2つの出力分岐のインピーダンスに整合される。図6では、これは入力伝送ライン125が2つの出力伝送ラインに分配されるジャンクションにおいて4分の1波長変成器127を設けることにより達成される。入力および出力伝送ラインのインピーダンスが異なる場合は、4分の1波長変成器127のインピーダンスは、適切なインピーダンス整合を確実にするように計算される必要がある。入力インピーダンスがZで示され、出力インピーダンスがZで示されると、4分の1波長(または4分の1波長の奇数倍)に相当する長さおよび
Figure 2010505572
に相当するインピーダンスのラインが2つのインピーダンス間に挿入されて、インピーダンス整合機能を行い得る。同じインピーダンスを有する伝送ラインが全給電構造で使用される、例えば全給電構造が50Ωラインを使用し得る場合は、代替構成が可能である。この場合、別個の4分の1波長変成器は必要ない。その代わりに、給電構造の代替分岐が、奇数個の4分の1波長(すなわち(2nー1)λ/4)に相当する長さを備えて構成され得る。これらの分岐は有効な4分の1波長変成器として作用する。介在分岐(代替4分の1波長ライン間における伝送ライン)は、所定のジャンクションから次のジャンクションへのすべての出力ラインの距離が等しい限り任意の長さが可能である。
図7は図6と同様の並列接続給電構造を有する2−D構成を示す。図6および図7のネットワークは、コーポレート給電網(corporate fed network)として既知である。
図8は代替の2−D構成を示す。便宜上、図8は平面構成のアレイを示す。基板300は、4個ずつ4列に搭載される16個のパッチアンテナ302を有し、4個ずつの各列は伝送ライン304により直列に接続される。電力は、メインパワーライン306からこれらの列それぞれに供給されるが、メインパワーライン306は図6および図7に示す(すなわち、すべてのジャンクションがインピーダンス整合される)方法と同様に、並列分岐308、310に分配されている。スロット312がアンテナ302の各隣接する列の間に形成される。スロット312は連続しているように示されるが、複数の個別スロットに分離され得る。基板300は可撓性材料(例えば、Rogers R/flex 3000またはSheldahl Technical Materials(www.sheldahl.com)の可撓性基板および箔)で形成され、これにより基板300は図9で示すように食道内への挿入に適したチューブ形状に巻かれることが可能となる。図9は、折り返して基板300への装着する前のチューブの中心を通る給電ケーブル306を示す。
隣接するパッチアンテナ302と治療されている組織との間の、伝送ライン304により生成されるいかなる電磁界間の結合も防止することが望ましい。理想的には、治療界はパッチアンテナ302だけで生成されるべきである。これを達成するには、接続伝送ライン304は誘電性材料の特別な層により組織から遮蔽される。この構造は図10に詳細に示される。ここで、基板は第1の誘電層316を有するベース導電層314を含むことが分かる。パッチアンテナ302を相互に接続する伝送ライン304はこの第1の誘電層316に搭載され、その後、第2の誘電層318がその上に蒸着される。パッチアンテナ302は第2の誘電層318上に搭載される。伝送ライン304が確実に所望の電力をパッチアンテナ302に移送できるように接続(図示せず)が設けられる。第2の基板318の相対誘電率は第1の基板316よりも高く、放射アンテナに高い結合を提供し得る。第2の基板318の厚さは、2つの間で所望量のエネルギを結合させるために、第1の基板316よりも薄くてもよい。
図8および図9に示される構成は、放射パッチ302がチューブ状基板300の円周のすべてにおいて位置付けられるが、これは本発明の不可欠な特徴ではない。所望の場合は、パッチアンテナ302はチューブの円周回りの一部(例えば、90°または180°)だけに延在し得る。これにより、プローブは食道の一方の側のみを治療することを可能することができる。場合によっては、単一放射パッチまたは一列のパッチもしくはスロットを使用して「パドル」を形成し、その後物理的に「パドル」を移動または操作して円周病変を治療することが望ましいことがあり得る。プローブは、例えば半剛性ケーブルを操作することにより、機械的に食道内をあちこち移動可能であり、これにより食道壁の様々な部分を治療することができる。
図11Aおよび図11Bは、代替の放射構造を有する(巻く前の)平面状基板を示す。基板は、より薄い上部導電板から誘電層により分離された導電性接地板を有する。図11Aおよび図11Bでは、上部導電素子を複数のパッチアンテナに形成する代わりに、一連のスロットが上部導電層に形成されて、電磁界が放射するのはこれらのスロットからとなる。スロットはそこから最大電界が発せられるように位置付けられ、実際にこれは、スロットがλ/2分離され得ることを意味する。ここでλは導波長であり、この波長は基板材料の相対誘電率および、アンテナが治療される組織に接触するときは、組織の相対誘電率の関数である。λは基板および生物組織の相対誘電率の平方根の逆数の関数であり、したがって、相対誘電率が高い値を示す材料は、より近い間隔のスロットとなることができ、より均一な熱損傷を生じ得る。λはまたマイクロ波周波数の関数でもある。
このように、図11Aに示される構造は、50Ω給電ライン502からなり、3.2mmの長さ(L)と25Ωの特性インピーダンスを有する4分の1波長インピーダンス変成
器504が続く。Lは基板材料の相対誘電率とマイクロ波周波数とで決定される。
この変成器は、50Ω給電ライン502が、12.5Ω(すなわち、
Figure 2010505572
)の特性インピーダンスを有するスロット放射体506(スロットは図11Aには図示されない)のインピーダンスにインピーダンス整合されるのを可能とする。
図11Bは,スロット放射体506上の放射スロットを示す。本実施形態では、スロット幅は、生物組織内に移送されるエネルギが放射体506に沿って均一であることを確実にするために、放射体に沿って変化される。生成器に最も近いスロットは最小の長さを有し、生成器から最も遠く離れたスロットは最大の長さを有することが分かる。このように、同量のエネルギが各スロットから発して、生物組織がアンテナの長さに沿って同一量のエネルギにさらされるのを可能とする。図11Bに示される特定実施形態において、スロット間の間隔は0.6mmで、スロットの幅は、0.4mmで、したがってピッチは1mmである。構造は20個のスロットで構成され、図示される構造の全長は19.4mmである。
14.5GHzの食道内へのエネルギ分布は図12に示される。組織508内に伝達される電力密度(W/m)は、放射構造体の長さに亘って本質的に均一であるので、正しいスロット幅、長さおよび間隔を有する構造を設計することにより、実践的なアンテナが実現可能である。
図11Aおよび図11Bに示され、図12でシミュレートされる構造では、放射スロットラインの幅は2.5mmであったので、構造は内視鏡の器具チャネルに挿入されて下り、食道の壁を治療するための「パドル」構成として使用することができた。ここで示されるものと同様のパドル構造が、食道疾患の治療に対して有用な外科ツールとして確認された。
パドル(スロット放射体)の長さを延ばすことが必要な場合、これは相対的直進プロセス、すなわち、放射スロットのジオメトリの変化により、構造は40mmを越す全長で展開されることを可能とすることができた。最も広いスロットの幅は図11Bに示すスロットの幅と同様であり、それゆえに40mm放射構造は標準内視鏡の2.8mm径器具チャネル内部に嵌合することができた。
ここで示される構造では、接地面は誘電体の全幅、すなわち2.5mmを覆う。最上部と底部の金属化用の銅の厚さは0.018であり、誘電層の厚さは0.1mmであった。これらの寸法はRogers R03003またはR03006可撓性積層材に対応する。
スロット構造は効果的に1セットの個々の界分布を生成する。均一の組織効果を達成するために、図12の右手端に示されるようにこれらの個々の界分布が互いに重なりあうことが望ましい。一連の効果的異相界分布(out of phase field distribution)を組み合わせることにより、アレイの長さに沿って(プローブの円周回り)全体の均一性が改善可能である。
代替構成では、スロットタイププローブは、誘電材料により外部導電層から分離された
内部導電素子を有する同軸チューブ構造から構成可能である。外部導電層に周方向スロットが形成され得る、すなわち、誘電層はチューブの長さに沿って間隔をおいて露出され得る。上記のように、スロットはチューブの円周回りに完全に延在する必要はなく、λ/2ずつ離され、最初のスロットはチューブの遠位端からλ/4の距離に位置付けられ、その遠位端は、最大電磁界が短絡からλ/4およびその奇数倍の距離で放射されるように、良好な短絡を終点とする。
図13および図14は食道内のプローブの挿入および食道の治療をそれぞれ描いている。図13では、図9に示すチューブ状プローブ300が、内視鏡チューブ320の円周回りに摺動される。チューブはその後、治療領域322を切除するために、例えば鼻腔を通って食道330に挿入される。挿入中は、基板は内視鏡チューブ320の表面に対向する小型アクセス構成にある。一旦適所に達すると、プローブ300は(上述の半剛性給電ケーブルであり得る)キャリアロッド324により内視鏡チューブ320の端部から押しやられる。開/閉メカニズム(図示せず)がキャリアロッド324に搭載され、作動されると、放射パッチアンテナが治療部位322にごく接近または接触するように、プローブ300を図14に示すように拡大させる。
図15は、プローブ300が取り除かれたキャリアロッド324の端部上の開/閉メカニズムを示す。開/閉メカニズムは、ユーザがデバイスの外部から素子326の動きを制御できるようにロッドを通して後方に延びる、電気接続(図示せず)を有するロッド上に搭載された軸方向移動部材326を含む。バネ部材328は一方の端がキャリアロッド324に装着され、他方の端は可動部材326に装着され、可動部材326がロッド324に沿って移動すると、バネ328はロッド324の外部または内部へと延び縮みする。プローブ300がこのメカニズムの上に設置されると、バネ328はそれを外側、例えば治療部位に向かって押すように構成される。
図16は開/閉メカニズムの動作をより詳細に示す。軸方向移動素子326は、ロッド324上の適所に固定されるハウジング332を含む。ハウジングは、スイッチ338が押されると電流が電流源340から流れるコイル334を保持する。スリーブ336は摺動可能に、コイル334の下のキャリアロッド324に搭載される。スリーブは(キャリアロッドの相対誘電率よりも高い)高い相対誘電率を有する材料で製造されるので、電流がコイル334を流れると、コイル334における電流の流れによって生成される磁界からスリーブ336が受ける力は、スリーブをロッド324に沿って軸方向に移動させる。バネ328はロッド324およびスリーブ336に固定される。
プローブ300は内視鏡チューブ内を治療部位まで運ばれ得る。図17aおよび17bはプローブ300を通る断面を示し、プローブ300の直径が内視鏡チューブ320内部に嵌合するのに十分小さいアクセス構成と、パッチアンテナ302を治療部位にごく接近させるようにプローブ300が拡大した治療構成をそれぞれ表す。プローブ300は、バネ328とともに移動するようにバネ328に装着され得る。代替的に、プローブ300はアクセス構成内に静止しているか、自然にアクセス構成に対して付勢され得、例えば、図17Aに示す折り畳み構成であり得、バネが縮められると、自動的に図17Bに示す拡大構成から後退する。
プローブの別の実施形態が図18から図21に示される。先の実施形態のように、プローブは平面状基板400から形成され、基板は、その上に組み立てられたパッチアンテナ構造402を有する。本実施形態では、各パッチアンテナは基板400を通るスリット404により分離される。単一または複数の放射スロットが使用されてランタン構成を形成可能である。均一のエネルギプロファイルをスロット放射体から得るには、エネルギまたは各スロットから発せられる界が同じであり、治療組織内部で均一なエネルギプロファイ
ルを生成し、組織の均一な熱加熱を生成するように、スロット放射体の長さに沿ってスロットのサイズが変えられる。図19に示すように、基板は、スリット404がチューブの軸に平行になるようにチューブ形状に巻いて使用される。この構成で、チューブの端が互いに押されると、図20に示すようにスリット404間にある材料のストリップが外側に膨らむ。ストリップの真ん中にパッチアンテナ402を設置することにより、膨らみはアンテナを外側に拡張して、例えば、治療部位にごく接近または接触させる。図21は使用時のこの構成を示す。初めにプローブ400は内視鏡チューブ420の治療サイトに運ばれる。食道430の治療位置422近くに達すると、プローブ400は、キャリアロッド424(可撓性半剛性給電ケーブル)を使用して内視鏡チューブ420の端から押し出される。ランタン構造は、放射パッチ間の分離を低減するためにねじられ得る。これは界をより均一にするのを役立ち得る。この場合、パッチのアレイはねじれを収納するためにより長くする必要がある。軸方向移動開/閉メカニズムはキャリアロッド24に搭載され、プローブ400の一方の端に装着される。プローブの他方の端はキャリアロッド424に装着されて、ロッドに沿って開/閉メカニズムが移動すると、プローブ400の端が互いの方向に向かうまたは離れて、パッチアンテナ402を担持するストリップを拡大または縮小させる。プローブがその治療(拡大)構成に移動されると、電力がパッチアンテナ402に供給され、パッチアンテナは食道430の壁を制御された深さまたは壁の厚さまで浸透する電磁界を放射する。
図22は、パッチアンテナの代わりに複数のマイクロストリップライン516が使用される構成を示す。この構成では、ラインがチューブを形成して、放射ライン516が食道の壁とさらに大きく接触することを可能とするように、(中国のランタンのように)圧縮および/またはねじられることが可能である。
マイクロストリップラインは、各側に金属コーティングを有する可撓性の基板材料508上に組み立てられる。図22は、50Ω給電ライン512とマイクロストリップライン516との間に接続された単一インピーダンス変成器514を示す。整合変成器514は、当該周波数における4分の1波長の奇数倍(すなわち
Figure 2010505572
nは整数であり、λは負荷波長である)に相当する長さのラインである。変成器を構成するラインのインピーダンス(Z)は、ここでは50オームである源インピーダンス(Zs)にマイクロストリップラインのインピーダンス(Z)を掛けた値の平方根を、構造のライン数で割ったものに等しくなるように選択される。すなわち、
Figure 2010505572
であり、ここで、Zは変成器の特性インピーダンスであり、Zは源インピーダンスであり、Zはn個のマイクロストリップラインの各インピーダンスであり、nはライン数である。給電ケーブルアセンブリ224の近接端に整合変成器を位置付けられることはより適切であり得る。この場合、ケーブル224の特性インピーダンスは、アンテナ給電をケーブルと直接整合させるように調整され得、ケーブル224の近接端と50Ω生成器との間の変成器が使用され得る。
図22において、10本のマイクロストリップライン516があり、それぞれのラインは、金属層と基板層の両方の切り出しであるスロット518により分離されている。
実際には、その後、チューブ状構造を形成するためにシーリングまたは他の方法により基板エッジ520が基板エッジ522と接合される。最端の放射素子524、526の幅は中間の素子の幅の半分にされ、端素子524、526の最も外側のエッジが例えば半田により共に接合される。この場合、基板材料508は端素子524、526の最も外側のエッジを露出するように切り取られる。放射ライン間のスロット518が切り出され、構造をねじったり圧縮するのを可能とする。図22に示す構造では、10本の放射マイクロストリップライン516に対して9個のスロット518が切り出されている。
給電生成器514は、
Figure 2010505572
マイクロストリップラインを使用することに限定されない。すでに本説明で述べた他の給電構造も使用され得る。(単一変成器)給電構造を使用することの利点は、構成が単純で、単一ラインから構成されているために変成器514そのものからの放射が限定されるということである。大きなインピーダンス変成が必要な場合、すなわち、1Ω負荷を50Ω源に整合させる必要がある場合、2つのλ/4変成器セクションを使用することが適当であり得る。例えば、第1のセクションは20Ωで、第2のセクションは141Ωであり得る。
パリレンCまたは他の適切な生体適合材料で導電面(金属化されたパッチまたは放射体)をコーティングすることが望ましい。パリレンCは、生体適合性があって、構造に従順にコーティングされることができるように塗布することが容易であるという事実から好ましい。内視鏡内に含まれる典型的な器具チャネルの直径が2.8mmであることを考慮し、その2.6mmが使用可能であると仮定すると、マイクロストリップ構造の巻かれたパッチアレイの円周は、πd=8.17mmである。
したがって、1巻き(単一巻き)が使用される場合、すなわち構造は重なりあう領域を有さない場合、図23に示すような寸法の7つのストリップ構造が使用可能である。
図24はさらに他の実施形態を示す、複数のマイクロストリップライン602が外科バルーン604に装着され、単一給電ライン608(例えば、50Ωの特性インピーダンスを有するがこの値に限定されない)に装着される単一4分の1波長変成器606から給電されており、給電ラインは膨張(例えば水の配給)システムの一部を形成する。
本発明のこの態様では、マイクロ波エネルギは金属化の非常に薄い層に限定されるという理論が使用され、同軸構造の中心導体が中空であるのを可能とし、水が構造のマイクロ波特性または電磁界の伝搬に影響を及ぼすことなくバルーン内にポンプで送り込まれる。
この構造を使用することに関しては、多くの利点がある。第1に、2.8mm径内視鏡チャネルを使用して十分なマイクロ波エネルギを伝搬し、例えば、従来の水膨張医療バルーン内に組み込まれた適切なアンテナプローブ構造で食道の制御された切除を生じることができる。
水が充填されたバルーンは、膨張に必要とされる圧力がより小さいという理由から空気充填バルーンより好まれ、したがって万が一患者の内部でバルーンが破裂しても、水充填構造により損傷は少なくなる。さらに他の利点は、中心導体の水は、高電力レベル(好適にはパルス)が印加された場合でも、マイクロ波給電構造を冷たく保つのに役立ち得る。
図24に示すように、マイクロ波給電ライン/水チャネル605の実践可能な実施形態は、誘電ロッド610(例えば、ナイロンまたはPET)を使用して、このロッドの中心を取り除いて厚い壁のチューブを形成するというものである。チューブの内壁は金属化層612がその上に形成され、金属化層612は実質的に全マイクロ波エネルギが伝搬できるように選択された厚さを有する良好な導体からなる。チューブの外壁も金属化層614を有し、プローブの第2の導体(例えば、接地リターン導体)を提供する。内部金属化層612、誘電壁610および外部金属化層614の組み合わせは、マイクロ波エネルギが伝搬するのを可能とする同軸構造を形成し、一方、また中央チャネル616を設けて、バルーンが拡大したり縮小(膨縮)したりするように水が源618からシステムに対してポンプで送り込まれたり、送り出されるのを可能とする。源618は、例えば圧力ゲージを有する注射器状のものであり得る。
この構成は、エネルギが金属化の非常に薄い層に閉じ込められるので、好適な動作周波数、すなわち14.5GHzにおいて特に好適である。下記の表1は、考えられ得る一般的な導電材料の厚さに対する計算結果を示す。
Figure 2010505572
これらの結果から、実質的に全エネルギが確実に流れるようにするために、最も芳しくない導体に必要な厚さは12.91μm=0.0129mmであることが分かる。
14.5GHzでのナイロンの相対誘電率が3.2で、50Ω給電ラインが必要とされると仮定する。また、2.7mmの外径の器具が2.8mmの直径を有する標準内視鏡器具チャネルに嵌合されて下りていくことができると仮定すると、以下の等式で表され、図26に図示されるように、水を供給するチューブの直径はおおよそ0.6mmである。同軸構造の特性インピーダンス(Z)は以下により与えられる:
Figure 2010505572
ここで、εはロッド(チューブ)の相対誘電率であり、aは外部導体の内径であり、bは内部導体の外径である。
図25は、図24に図示されたプローブ構造の概略図を示す。これは、給電ライン615、4分の1波長変成器617およびマイクロストリップ(放射)ライン619の3つの部分を有する。6本のマイクロストリップライン619があり、これは(図24ではライン602で示されるように)バルーン604の表面に装着される。給電ライン615および変成器617は、上述の同軸チューブ構造により形成される。変成器セクションにおける同軸チューブの内径は所望のインピーダンス変成を成す、すなわち給電ラインをマイクロストリップライン61aに整合させるのに必要なインピーダンスを与えるように選択される。
給電ライン615が50Ωのインピーダンスを有し、6本の放射マイクロストリップライン(またはワイヤ)619がそれぞれ80Ωのインピーダンスを有する場合、同軸4分の1波長変成器617は、給電ライン615を6本の放射ライン617に整合させるために
Figure 2010505572
のインピーダンスが必要である。上述のナイロンロッドを使用した構造内でこのインピーダンスを実現するために、中心導体の直径は以下に修正される必要があろう:
Figure 2010505572
そのため、ロッドを通る穴の直径は、負荷波長の4分の1の奇数倍(または
Figure 2010505572
λは負荷波長であり、nは任意の整数である)に相当する長さに対して増加されることになる。この場合、長さは
Figure 2010505572
とすることができる。この長さが不都合な場合、8.674mmまたは14.455mmが使用され得る、すなわち、
Figure 2010505572
または
Figure 2010505572
この構造の寸法を備えた拡大図が図27に示される。
図28Aおよび図28Bは膨張および縮小された状態の円錐形バルーン700をそれぞれ図示する。この場合、放射素子は、バルーン700の表面の拡大可能な円周回りに組み込まれた導電パッチ704である。バルーン700内に装着された剛性ガイドロッド702(例えば、硬いワイヤのもので、しばしばカテーテルと称される)により、バルーンの位置に対するユーザ/オペレータ制御を可能とする。空気または水が近接端(図28AでINと記される)において導入されて、バルーン700を膨張させる。各導電パッチ704は例えば、上述のタイプの同軸ケーブル706により給電される。内視鏡の器具チャネルの上方に各同軸ケーブルが供給されて、内視鏡の外の位置でケーブルを結合させることが好適であり得る。電力結合は、4分の1波長変成器、マイクロストリップ結合器、または導波路結合を使用して達成可能であろう。
医療バルーンは通常可撓性のポリ塩化ビニル(PVC)、架橋ポリエチレンまたはポリエチレンテレフタレート(PET)からなる。他の材料はナイロンおよびポリウレタンを含む。バルーンそのものはその輪郭を最小にするようにカテーテルシャフトの回りに巻きつけられ得る。バルーンを通して真空にされ、バルーンを縮小させ得る。
実際、膨張可能なバルーンは様々なタイプの放射構造のキャリアとして使用され得る。例えば、上記で考察された導電パッチアレイ、スロットラインアンテナ、同一平面内導波路および放射単極構造がすべて外科バルーン上に搭載されて、治療サイトへのアクセスを取得し得る。
複数の放射構造(例えば、スロットラインアンテナ)をバランスの取れた等距離にバルーン円周回りに分布するためには、2分の1波長変成器が給電ラインと放射構造との間に使用され得る。上記の説明のように、伝送ライン理論は、変成器または2分の1波長の奇数倍である長さを有する伝送ラインがインピーダンスの観点から(低損失ラインと仮定して)透過であることを与える。したがって、理論上は、2分の1波長変成器はマイクロ波環境に影響を及ぼすことなく任意の幅で作成可能である。
別の実施形態では、給電構造は、一次給電ライン上の単一ポイントから複数の二次給電ラインへの分配を含み得る。二次給電ラインは、互いに角度がつけられて、それらが給電するアンテナがバルーン表面上に分布されるのを可能とすることができる。図30は、かかる給電構造の例の概略図を示す。図30は、単一50Ωケーブル908(例えば、上記で考察された構造を有する)から、外科バルーン(図示せず)上に搭載された4つの放射
スロットアンテナ(やはり図示せず)に給電する4本のアンテナ給電ライン902へ電力を供給する給電構造900を図示する。給電構造はアンテナをバルーン表面上に等しく分布するが、それらの間の電力の実質的に等しい分割を達成するように構成される。所定の長さlを有する一次給電ライン906は単一ポイントにおいて4本の二次給電ライン904に分配され、これらは互いに対して所定の角度θをなし、それぞれは所定の長さlを有する。一次および二次ライン904、906の長さは、少なくとも部分的にそれらの各インピーダンスに依存する。一次および二次ラインが共に25Ωラインであり、アンテナ給電ラインがそれぞれ12.5Ωのインピーダンスを有する実践的な実施形態では、lおよびlの値を3.2mmまたは9.6mmとして、かつθの値を40°となるように選択することは、アンテナ間で実質的に等しい電力分割を生じる。二次給電ライン904のいずれも緩やかに湾曲して、分配ポイントの後で25Ωラインがバルーンの4つの側の上方に湾曲することを可能とする。所定の長さは、給電ラインの中心に沿って測定されるべきであり、二次給電ライン904の中心は、一次給電ライン906の端の中心で集まり、そこから長さlおよびlが測定される。半端な長さを付加して4つのアンテナを互いに揃える必要がある場合は、12.5Ωアンテナ給電ライン902を使用して分配構造に影響を及ぼすことなく行うことができる。
バルーンそのものは、導電性材料(例えば、金属箔など)がその上に蒸着されて放射構造を形成する誘電材料が可能である。代替的に、バルーンは、例えばその表面がスロットライン放射体として作用可能なようにすべてまたは一部金属であり得る。
別の実施形態では、バルーンは、外部導電(例えば、金属箔)層と内部誘電層(例えば、PVC、PETなど)の2つの層を有し得る。誘電層に形成された穴がその後、放射パッチとして作用することになる。

Claims (38)

  1. 食道に挿入可能であるアクセス構成と、マイクロ波放射で食道壁組織の領域を治療するように動作可能である治療構成とを有するプローブであって、
    可撓性基板と、
    前記可撓性基板上の1つまたは複数の放射素子と、
    前記1つまたは複数の放射素子に電圧を加えて、これにより前記1つまたは複数の放射素子がマイクロ波放射を発するように構成された給電構造と、
    前記プローブをそのアクセス構成からその治療構成へと移すように構成された展開手段とを備え、
    前記治療構成では、前記1つまたは複数の放射素子は、治療される食道壁組織の前記領域に対応する部位に実質的に均一な放射界を外側に向かって伝達するように構成されている、プローブ。
  2. 前記給電構造および1つまたは複数の放射素子は、誘電性材料により接地導体から分離した信号導体を含み、前記信号導体と接地導体は交流電流(AC)を伝えるように構成されている、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記信号導体および接地導体は前記可撓性基板の同一平面上にある、請求項2に記載のプローブ。
  4. 前記給電構造は同軸ケーブルを含む、請求項2に記載のプローブ。
  5. 前記給電構造は、電力を前記基板を通って前記1つまたは複数の放射素子に運ぶための1つまたは複数の伝送ラインを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のプローブ。
  6. 前記1つまたは複数の伝送ラインは、放射が前記食道壁内に結合するのを防止するように遮蔽されている、請求項5に記載のプローブ。
  7. 複数の放射素子が伝送ラインに沿って直列に接続されている、請求項5または請求項6に記載のプローブ。
  8. 複数の放射素子が伝送ラインにより並列に接続されている、請求項5から7のいずれか一項に記載のプローブ。
  9. 各放射素子のインピーダンスは、それが接続される前記伝送ラインのインピーダンスに整合されている、請求項5から8のいずれか一項に記載のプローブ。
  10. 前記給電構造は、前記1つまたは複数の放射素子のインピーダンスを治療される前記組織のインピーダンスと整合するように構成されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のプローブ。
  11. 前記給電構造は、
    Figure 2010505572
    の長さを有するインピーダンス変成器を含み、nは整数およびλは前記給電構造における前記マイクロ波放射の波長である、請求項10に記載のプローブ。
  12. 複数の放射素子を含み、各放射素子は前記基板上の導電パッチを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のプローブ。
  13. 各導電パッチの最大寸法(長さまたは幅)は、負荷波長の半分であり、以下の適切な式を使用して計算され、
    Figure 2010505572
    λは導波長であり、cは光のスピードであり、fはマイクロ波放射の周波数であり、εは基板の相対誘電率と治療される前記組織の相対誘電率とにより決定される、請求項12に記載のプローブ。
  14. 隣接する導電パッチの中心は互いにλだけ離間している、請求項13に記載のプローブ。
  15. 前記給電構造は隣接するパッチが互いに直交する界を発するように構成されている、請求項12から14のいずれか一項に記載のプローブ。
  16. 前記可撓性基板は1つまたは複数の導電ストリップを含み、複数の放射素子は各導電ストリップに沿って非導電スロットとして形成されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のプローブ。
  17. 前記アクセス構成において、前記プローブは内視鏡を介して挿入可能である、請求項1から16のいずれか一項に記載のプローブ。
  18. 前記可撓性基板は、前記アクセス構成から前記治療構成へ半径方向に拡大可能なチューブ状セクションを含み、1つまたは複数の放射素子は、前記治療構成で使用される際に、それらが治療される食道壁組織の前記領域にごく接近しているか接触しているようにチューブ状セクション上にある、請求項1から17のいずれか一項に記載のプローブ。
  19. 前記チューブ状セクションは膨張可能な外科バルーンである、請求項18に記載のブローブ。
  20. 前記1つまたは複数の放射素子は前記バルーンの外面上にある、請求項19に記載のプローブ。
  21. 前記チューブ状セクションはキャリアロッドに搭載されており、その表面に軸方向スリットを有し、そのスリットは、前記チューブ状セクションの端が互いに向かって軸方向に移動されると半径方向外側に移動可能な基板ストリップを画成する、請求項18に記載のプローブ。
  22. 前記展開手段は、前記チューブ状セクションの前記端が互いに対して移動するように構成された軸方向可動制御部を含む、請求項21に記載のプローブ。
  23. 前記治療構成において、前記放射界は、治療される食道壁組織の前記領域への浸透の、1mmと2mmの間の深さを有するように構成されている、請求項1から22のいずれか一項に記載のプローブ。
  24. 前記可撓性基板は外向きの生体適合層を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載
    のプローブ。
  25. 食道壁組織を切除するための装置であって、前記装置は、
    安定出力周波数を有するマイクロ波放射の源と、
    マイクロ波放射の前記源に接続された、請求項1から24のいずれか一項に記載のプローブと、
    治療される前記組織に前記マイクロ波放射によって伝達されるエネルギ量を制御するように構成されたコントローラとを備える、装置。
  26. 前記コントローラは前記食道壁に伝達される目標エネルギ値を生成するように構成された制御ユニットを含む、請求項25に記載の装置。
  27. 前記コントローラは前記プローブに与えられるマイクロ波放射の電力レベルを検出するための検出器を含み、前記検出された電力レベルは前記食道壁に伝達される前記エネルギ量を計算するのに使用される、請求項25または請求項26に記載の装置。
  28. 前記源に接続された電力増幅器を含み、前記コントローラは、前記電力増幅器への電力レベル入力を調節するように構成された電力設定器を含む、請求項25から27のいずれか一項に記載の装置。
  29. 前記電力設定器は、前記源および前記電力増幅器の間に接続された信号減衰器を含む、請求項28に記載の装置。
  30. 前記源と前記電力増幅器の間に接続された信号変調器を含む、請求項25から29のいずれか一項に記載の装置。
  31. 前記コントローラは誤った状態を監視するように構成されたウォッチドッグプロセッサを含む、請求項25から30のいずれか一項に記載の装置。
  32. 前記ウォッチドッグプロセッサは、検出された反射電力信号における1つまたは複数のシグニチャイベントに対して監視するように構成されている、請求項31に記載の装置。
  33. マイクロ波放射を使用した中空管病理学的治療の方法であって、前記方法は、
    中空管にプローブを挿入するステップを含み、前記プローブは1つまたは複数の放射素子を有しており、
    安定出力周波数を有するマイクロ波放射の源を前記プローブに接続するステップを含み、これにより前記1つまたは複数の放射素子はマイクロ波放射界を前記中空管内の組織の領域上に外側に向かって発し、
    治療される前記組織に前記マイクロ波放射により伝達されたエネルギ量を制御するステップとを含む、方法。
  34. 前記発せられた放射界は、治療される前記組織に浸透する実質的に均一なエネルギ密度を有する、請求項33に記載の方法。
  35. 前記中空管は前記食道である、請求項33または請求項34に記載の方法。
  36. 可撓性チューブ状基板を半径方向に拡大するためのデバイスであって、その基板は軸方向に延びるロッドに装着され、その外面に搭載されるアンテナパッチのアレイを有しており、前記デバイスは、
    前記ロッド上に搭載された駆動手段と、
    軸方向移動可能に前記ロッド上に搭載されたスリーブとを備え、前記スリーブは前記駆動手段により前記ロッドに沿って移動可能であり、前記チューブ状アレイの半径方向拡大を生じる、デバイス。
  37. 前記スリーブと前記基板との間に装着された1つまたは複数の半径方向に拡張可能な部材を有し、前記スリーブの軸方向移動は、前記1つまたは複数の半径方向に拡張可能な部材を拡張および/または後退させて、前記チューブ状アレイの半径方向拡大を生じるように構成されている、請求項36に記載のデバイス。
  38. 前記駆動手段は、前記ロッドの回りの通電コイルを含み、前記スリーブは前記コイルと前記ロッドの間のフラックス乗算器として作用し、電流が前記コイルを流れると、前記駆動手段を前記ロッドに対して軸方向に移動させるように構成されている、請求項36または請求項37のいずれか一項に記載のデバイス。
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