JP2010504012A - 無線通信システム、その無線通信システムの構成方法および受信機 - Google Patents

無線通信システム、その無線通信システムの構成方法および受信機 Download PDF

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Abstract

【課題】MIMOアンテナ方式によって構築されると共にノンバイナリLDPC符号方式のもとで、Nt本の送信アンテナを有する送信機2から、Nr本の受信アンテナを有する受信機3へ情報の伝送を行う無線通信システムを提供する。
【解決手段】この無線通信システム1の受信機3において、その受信アンテナ31からの入力信号を復調する復調部32と、その復調出力を入力としてGF(q)のノンバイナリLDPC復号を行う復号部35との間の入出力を、所定の条件下で、一対一に対応付けて、これら復調部32と復号部35間の入出力を直結可能とし、復号特性の向上を図る。その所定の条件は、好ましくはq=2Nt・mである。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線通信システム、特にマルチ入力−マルチ出力(Multi-Input Multi-Output:MIMO)アンテナ方式を採用する無線通信システムに関し、さらにはその無線通信システムを構成する方法と、その無線通信システムの受信側を構成する受信機とに関する。
近年、無線通信関係の伝送技術としてMIMOアンテナ方式が注目されている。このMIMOアンテナ方式は、無線通信システムの送信側において複数の送受信アンテナを備え、またその受信側においても複数の送受信アンテナを備えて、これらマルチアンテナ間で情報の送受信を行うものである。このMIMOアンテナ方式のもとでは、送信側の全てのアンテナと受信側の全てのアンテナの相互間で多数の通信パスが形成されることになり、結果として、送信側から受信側への送信データ速度は倍増する。例えば、2本の送信アンテナを使用すればその送信データ速度は2倍になり、また4本ならば4倍になる。かくして、当該送受信機間のチャネル容量を大幅に増大させることができる。ただしこの場合、複数の送信アンテナ相互間でのビット相関は十分小さく、また、複数の受信アンテナ相互間でのビット相関も十分小さいものとする。
一方また近年、無線通信システム等における送信データの符号化のために、LDPC(Low Density Parity Check)符号が用いられ始めている。このLDPC符号は、従前のターボ符号と同様にシャノン限界に近い優れた特性を有する誤り訂正符号である。
特に、このLDPC符号の復号特性は上記ターボ符号と同等か、もしくは、その符号長が長い場合にはターボ符号よりも優れた特性を示すことが知られている。例えば、その符号長が数万ビット以上になると、第3世代携帯電話システムにおいて現在採用されている上記ターボ符号の復号特性を上回る場合がある。
かかるLDPC符号として現在、バイナリ型のLDPC符号と、ノンバイナリ型のLDPC符号とが知られているが、後者のノンバイナリLDPC符号を用いると、前者のバイナリLDPC符号を用いる場合に比べて処理量が増加するという欠点がある。しかしこのような欠点があるものの、このノンバイナリLDPC符号を用いると、上記符号長が短くなった場合であっても、バイナリLDPC符号を用いたときよりも、復号特性の向上が見込まれる。
かくして、MIMOアンテナ方式とノンバイナリLDPC符号化方式とを併用することによって、送受信機間のチャネル容量を増大させつつ、かつ、復号特性もまた同時に向上させた無線通信システムが実現可能となることは容易に理解される。
このようなMIMOアンテナ方式とノンバイナリLDPC符号化方式とを併用した高能率無線通信システムを実現するに際しては、まずそのMIMOアンテナ方式に一般的なバイナリLDPC符号化方式を併用した現用の無線通信システムを構築する一般的な手法を基礎として、そのMIMOアンテナ方式にさらに本発明の意図する上記のノンバイナリLDPC符号化方式を併用した高能率無線通信システムを構築する手法を案出することになる。
つまり、MIMOアンテナ方式と一般的なバイナリLDPC符号化方式とを併用するための通常の手法を利用した新たな手法によって、MIMOアンテナ方式とノバイナリLDPC符号化方式とを併用した上記の高能率無線通信システムを実現することになる。
ところが、上記の通常の手法をそのまま利用することによって、上記ノンバイナリLDPC符号化方式とMIMOアンテナ方式とを併用した上記の高能率無線通信システムを実現しようとすると、後に説明する理由により、MIMOアンテナ方式における複数の送信アンテナ相互間でのビット相関についての情報と、変調シンボル内のビット間相関についての情報との双方が失われ(相関情報の喪失)、受信側でのノンバイナリLDPC符号の復号特性が劣化してしまう、という問題が生じる。
そうすると、既述した、ノンバイナリLDPC符号を用いたときに見込まれる復号特性の向上という利点が、上記の相関情報の喪失に起因する復号特性の劣化という不利点によって相殺されてしまう。その結果、ノンバイナリLDPC符号を採用することの意義は失われ、よって実効のある上記高能率無線通信システムを実現することが困難になる。
なお本発明に関連する公知技術として、下記の〔非特許文献1〕および〔非特許文献2〕がある。
M.C. Davey and D. MacKay,"Low-Density Parity Check Codes over GF(q)", IEEE Comm. Lett., Vol. 2, No. 6, Jun 1998. F. Guo and L. Hanzo,"Low complexity non-binary LDPC and modulation schemes over MIMO channels,"Vehicular Technology Conference, 2004. VTC2004-Fall, vol. 2, pp. 1294-1298, Sept. 2004.
したがって本発明は、上記問題点に鑑み、受信側における、ノンバイナリLDPC符号の復号特性に劣化を生じさせることなくデータの送受信が行える「MIMO+ノンバイナリLDPC」併用型の無線通信システムを提供することを目的とするものである。
またその無線通信システムの構成方法と、その無線通信システムの受信側をなす受信機とを提供することを目的とするものである。
図1は、本発明に係る無線通信システムの送信側をなす送信機の一例を示す図である。 図2は、本発明に係る無線通信システムの受信側をなす受信機の第1実施例を示す図である。 図3は、SISO型でかつノンバイナリ復号方式を用いた無線通信システムにおける一般的な受信機構成を示す図である。 図4は、公知のタナーグラフを図5のパリティチェック行列Hに対応させて示す図である。 図5は、任意の一例としてのパリティチェック行列Hを示す図である。 図6は、本発明と従来技術との間の復号特性の比較結果を示すグラフである。 図7は、本発明に係る無線通信システムの受信側をなす受信機の第2実施例を示す図である。 図8は、適応変調の機能を備えた無線通信システムの一例を示す図である。 図9は、マルチビームMIMOアンテナ方式による送信機の一例を示す図である。
図1は、本発明に係る無線通信システムの送信側をなす送信機の一例を示す図である。本図において、参照番号1は無線通信システム全体を示し、2は該システム1の送信側をなす送信機を表す。なお該システム1の受信側をなす受信機3は後述する図2に示すが、上記送信機2は図2の受信機の機能も併有し、また、上記受信機3は図1の送信機2の機能も併有して、例えば、該システム1の一方は基地局をなし、その他方は移動局をなす、といった構成をとる。
本図1において、送信機2は符号化して送信すべき情報ビットIbを入力し、これをノンバイナリLDPC符号で符号化するLDPC符号化器22と、このLDPC符号化器22で生成された符号化後の情報ビットIpを変調して受信機2側に、無線チャネル27を介して送出する変調部25とを有する。
ここでそのノンバイナリLDPC符号について説明しておく。
符号化率R、符号長NのLDPC符号は、線形ブロック符号としてM行N列のパリティチェック行列Hによって定義される。このLDPC符号は、そのパリティチェック行列Hがノンバイナリのガロア体(Galois Field)の要素から構成されている場合に、ノンバイナリLDPC符号と呼ばれる。
ここで、要素の個数がq個のガロア体をGF(q)と表すが、ノンバイナリLDPC符号の場合は、q>2となる。特に、qが2のべき乗の場合が一般的に用いられる。区別のためにq=2の場合のLDPC符号をバイナリLDPC符号と呼ぶ。LDPC符号は上記のパリティチェック行列Hを用いてHc=0と定義される。ただし、演算はGF(q)上で行われる。ここに、そのcはN行1列の符号語ベクトルである。つまり、あるパリティチェック行列Hに対して、上式Hc=0を満たすようなベクトルcの全体が、LDPC符号の符号語として定義される。このLDPC符号のパリティチェック行列Hは、その非零成分の密度が小さいことが特徴である。
一方LDPC符号の復号は、パリティチェック行列Hに対応したタナーグラフ(後述する図4参照)上で行われる。このタナーグラフは、N個のビットノードとM個のチェックノード(図5のNおよびM参照)および、WcN=WrM個のエッジから構成され、それぞれ、パリティチェック行列Hにおける列、行および非零成分の個数に対応する。ただし、Wcは列重み(1列中に存在する非零成分の個数)、Wrは行重み(1行中に存在する非零成分の個数)を表す。なお、ここでは簡単のため、列重みおよび行重みがそれぞれ一定の場合(レギュラーLDPC符号)を考える。
上記の復号には上記タナーグラフ上におけるBP(Belief Propagation)アルゴリズムが用いられる。これは、繰り返し復号の一種で、ビットノードとチェックノードで情報(メッセージ)を交換することにより、各ビットの尤度を最適値に収束させるものである。LDPC符号の受信特性は、このタナーグラフ、すなわちパリティチェック行列Hに大きく依存する。
再び図1に戻ると送信機2は、バイナリビットである上記情報ビットIbを、ノンバイナリである多値シンボルに変換するために、前述したLDPC符号化器22の入力側に設けられる入力側変換部21と、このLDPC符号化器22により符号化された、ノンバイナリの多値シンボルからなる情報ビットを、バイナリビットに変換するために、そのLDPC符号化器22の出力側に設けられる出力側変換部23と、を備える。
上記入力側変換部21は、多値で動作するノンバイナリのLDPC符号化器22に、バイナリの情報ビットIbを整合させるため、GF(4)の場合を例にとると
00→0
01→1
10→2
11→3
といった多値化変換をし(GF(2)→GF(4))、一方
上記出力側変換部23は、LDPC符号化器22からの多値の出力を、バイナリで動作させるために、同様に、GF(4)の場合を例にとると
0→00
1→01
2→10
3→11
といった2値化変換をする(GF(4)→GF(2))。
上記のように、入力側変換部(GF(2)→GF(q))21と出力側変換部(GF(q)→GF(2))23とを伴ったノンバイナリLDPC符号化器22からの情報ビットは、既述したように、変調部25にて変調された後、無線チャネル27に送出される。この場合、本発明に係る無線通信システム1は、上述したノンバイナリLDPC符号化方式にMIMOアンテナ方式を適用しているので、さらにこのMIMOアンテナ方式に適合したMIMO構成を有する。
すなわちこのMIMO構成のために、まずは、ノンバイナリ符号化部(21,22,23)からの情報ビットをシリアル/パラレル(S/P)変換する。これを行うのがシリアル/パラレル(S/P)変換部24であり、これより出力される複数(Nt)のパラレルビットは、送信マルチアンテナ部26においてNt本の個別送信アンテナ26−0〜26−(Nt−1)のうちの対応するアンテナよりそれぞれ、無線チャネル27に送出される。
したがって、上述した変調部25もまた、個別送信アンテナ26−0〜26−(Nt−1)にそれぞれ対応した複数(Nt)の個別変調部25−0〜25−(Nt−1)によって構成される。ここに、個別変調部(25−0〜25−(Nt−1))の各々は、mビットを一組にしてなる上記パラレルビットを入力としてこれを変調する。ここに、mは、1変調シンボル当たりのビット数すなわち変調次数である。例えば、送信機2が変調方式として16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)を採用するならばm=4であり、64QAMならばm=6である。また、QPSK(Quadrature Phase Shift Keging)を採用するならば、m=2である。かかる変調次数mは、後述するように、本発明に係る無線通信システム1を構成する上で、上記の個別送信アンテナ(26−0〜26−(Nt−1))の本数Ntと共に重要なパラメータとなる。
以上送信機2について説明したので、次に本発明に係る、図2の受信機3について説明するが、その前にまず図3を参照して、一般的なつまりMIMO型でなくSISO(Single Input Single Output)型の受信機であって、かつ一般的なノンバイナリ受信処理部を採用した受信機4について説明する。
この図3において受信機4は、ノンバイナリLDPC符号により符号化(22)され、さらに変調(25)されて送信側(2)より送信された送信信号を受信し、これを復調する復調部42と、この復調部42からのビット尤度で表された復調ビットに対し、ノンバイナリLDPC符号による復号を行うLDPC復号器44と、を含んでなる受信機である。
この受信機4は、さらに、復調部42からのビット尤度で表されたバイナリの復調ビットを、ノンバイナリの多値シンボルに変換するために、ノンバイナリLDPC復号器44の入力側に設けられる入力側変換部43と、そのLDPC復号器44により復号された、ノンバイナリの多値シンボルからなる情報ビットを、バイナリの情報ビットIbに変換するために、LDPC復号器44の出力側に設けられる出力側変換部45と、を備える。
すなわちこの出力側変換部45は、
0→00
1→01
2→10
3→11
といった2値化変換を行う(GF(4)→GF(2))。
一方、上記入力側変換部43は、その機能からしてビット尤度変換部と称するのが適切である。この変換部は、復調部42によって得られたバイナリ(ビット)尤度をp(=log2(q))ビット毎にひとまとめにして、それぞれ1シンボルのノンバイナイ尤度に変換するものである。例としてGF(2)→GF(4)の変換は、
0=P1020
1=P1021
2=P1120
3=P1121
となる。ここで、P10は変換前の1ビット目が0である確率、Q0は変換後のシンボル(GF(4))が0である確率等を表すものとする。
このようにして得られたシンボル尤度をLDPC復号器44に入力するという構成とし、この復号器44にて、既述したタナーグラフ(図4)により、LDPC符号の復号を行う。
図4は公知のタナーグラフを図5のパリティチェック行列Hに対応させて示す図であり、図5は任意の一例としてのパリティチェック行列Hを示す図である。
図4において、V0,V1,…V5は、いわゆるビットノードであり、C0,C1…C3はいわゆるチェックノードである。そのビットノード(V)の各々に入力されるF0,F1…F5は、図3の復調部42から前述のビット尤度変換部(43)を経た復調結果である。なお図4中の実線CL6は、図5に示したサイクルCLに対応しており、その長さはこの図の例で、6である。
ここで図2に戻るとこの図2は、本発明に係る無線通信システム1の受信側をなす受信機3の第1実施例を示す図である。なお、本無線通信システム1では、図1に示す複数(Nt)の個別送信アンテナ26−0〜26−(Nt−1)から、それぞれ相互に異なる信号を、同一の周波数帯域にてかつ同時に送信する。
一方、本図2の受信機3においては、その同一帯域かつ同一時間に無線チャネル27を介して送信された合成送信信号を、複数(Nr)の個別受信アンテナ31−0〜31−(Nr−1)からなる受信マルチアンテナ部31にて受信した後、所定の信号受信処理によって該合成送信信号を分離するようにしたMIMOアンテナ方式を採用する。なお、送信アンテナ(26)の本数と受信アンテナ(31)の本数とは必ずしも同一である必要はないから、それぞれ上記のNtおよびNrとして表す。
図2に示すとおり、本発明に係る受信機3は、上記の合成送信信号を入力信号として受信マルチアンテナ部31で受けた後、伝搬路推定部33と復調器34とからなる復調部32にて復調し、さらにその復調した復調ビットをノンバイナリLDPC復号部35において復号する。この復号部(GF(q))35からの次元GF(q)の復号ビットは、次元GF(2)のバイナリビットに2値化変換する出力側変換部36(図3の45に同じ)を通して、原情報ビットIbとして再生される。
ここで、図2において本発明の特徴をなす復調部32とその周辺部について注目すると、まず、前述した図1においては、バイナリの次元GF(2)で長さpK(p=log2q)の送信ビット系列は、要素の個数qで表される次元GF(q)からなる長さKのシンボル系列に変換される。さらに、既述したように、次元GF(q)のノンバイナリLDPC符号化器22によってそのシンボル系列は符号化されて、長さNの符号化シンボル系列が生成され、その後、変換部23にて再度、次元GF(2)に変換されてから、個別送信アンテナ(26−0〜26−(Nt−1))毎に、変調部(25−0〜25−(Nt−1))にて変調され、図2の受信機3側に送信される。
図2の受信機3では、各個別アンテナ31−0〜31−(Nr−1)と、上記各個別送信アンテナ26−0〜26−(Nt−1)との間の伝搬路を推定する。これを行うのが上記の伝搬路推定部33である。なおこの伝搬路推定は、例えば、個別送信アンテナ間で直交する既知のパイロット信号を用いることによって、行うことができる。
ここに推定された伝搬路行列をΩとして、復調器34は、後述する所定の関係式(1)を用いて、ノンバイナリLDPC復号部35への入力信号(復調ビット)を計算する。この入力信号を元に該復号部35でノンバイナリ復号を行い、さらに次元変換部36にてバイナリ系列に変換されて、最後にバイナリ受信ビット系列(情報ビットIb)を得る。
ここで上記図2に示す受信機3のポイントを要約すると次のとおりである。まず前提とする受信機3は、複数の送信アンテナ26を備える送信機2と、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行うための複数の受信アンテナ31を備える受信機であって、かつ、その送信機2との間の送受信を行うためのチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる受信機である。
ここにこの受信機3は、受信アンテナ31からの入力信号情報を復調する復調部32と、この復調部32の出力側にあってノンバイナリLDPC符号に則りその入力信号のノンバイナリLDPC復号を行う復号部35とを含んでなる受信部分において、その復調部32からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、所定のGF(q)のノンバイナリLDPC符号からなる復号部35の入力群とを一対一に対応させて、これら復調部32および復号部35を相互に直結可能に構成したことを特徴とするものである。
すなわち、復調部32の復調器34から例えば256通りの上記シンボル尤度が出力されたとする(図2のjにおいて、出力群は“0,1…255”)、ノンバイナリLDPC復号部35をGF(256)のLDPC復号部とし、その256通りの入力群を、上記256通りの出力群“0,1…255”と完全に一対一に結び付ける。
逆に、ノンバイナリLDPC復号部35がGF(256)で構成されているならば、復調器34からは256通りの出力(シンボル尤度)が得られるように無線通信システム1を構成する。
かくのごとく、受信機3における復調器34の出力と復号部35の入力とを完全に一対一に整合させていることから、後述する従来の周辺化処理を排除可能となり、この受信機3を含む無線通信システム1においては、従来において(i)複数の送信アンテナ相互間でのビット相関についての情報と、(ii)変調シンボル内のビット相関についての情報とが復号前に喪失してしまうといった問題がなくなる。よって、受信機3でのノンバイナリLDPC符号の復号特性が劣化してしまう、という問題がなくなる。
以上の受信機3のポイントと同様に、本発明に基づく無線通信システム1のポイントを要約すると、まず前提とする無線通信システムは、複数の送信アンテナ26を備える送信機2と複数の受信アンテナ31を備える受信機3とが、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行い、かつ、これら送信機2および受信機3間のチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる無線通信システムである。ここに、受信アンテナ31からの入力信号を復調する復調部32と、この復調部32の出力側にあってノンバイナリLDPC符号に則りその入力信号のノンバイナリLDPC復号を行う復号部35とを含んでなる上述の受信機3において、復調部32からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、所定のGF(q)のノンバイナリLDPC符号からなる復号部35の入力群とを一対一に対応させて、これら復調部および復号部を相互に直結可能に構成したことを特徴とするものである。
上記のとおり、本発明に基づく無線通信システム1における受信機3では、復調器34の出力と復号部35の入力とを完全に一対一に整合させることをポイントとしているが、そのような一対一の完全整合を実現するためには所定の条件が満足されることを要する。
この所定の条件には、送信アンテナの本数と、変調次数と、GF(q)の次元q(要素の数)とが、重要なパラメータとして関係する。
さらに詳細には、複数の送信アンテナ26−0〜26−(Nt−1)の本数(Nt)と、所定の変調方式により変調されて送信機2から送信される信号を構成する、1変調シンボル当たりのビット数である変調次数(m)とを、上記のGF(q)の次元qに関連付けて設定することを特徴とするものである。
上記の設定は、さらに具体的には、上述した複数の送信アンテナの本数(Nt)および変調次数(m)を、下記の条件式(1)に基づいて、GF(q)の次元qと関連付けることによって行うことができる。
q=2Nt・m (1)
一例として、(i)送信マルチアンテナ部26を2本の個別送信アンテナ26−0および26−1によって構成し、(ii)送信機2からの、16QAMにより変調した送信信号をそのアンテナ部26から受信機3に向けて送信するものとする。すなわち、上記(i)についてはアンテナ本数Nt=2となり、上記(ii)については変調次数m=4となる。
そうすると、GF(q)の次元qは、q=22・4(=28)、すなわち256となる。つまり、上記の値Nt=2およびm=4によって構成される無線通信システム1においては、ノンバイナリLDPC復号部35の次元を256とすることにより、既述した、(i)複数の送信アンテナ相互間でのビット相関についての情報と、(ii)変調シンボル内のビット相関についての情報とを復号前に喪失することなく、復号部35での復号が行われる。したがってこれらの情報の喪失を伴う従来の受信機4に比べて、復号特性の劣化が大幅に低減される。
上記のように、q=2Nt・mの条件のもとで、復調部32の出力と復号部35の入力とを、完全に一対一に対応して整合させたとき、下記のFk jの条件式(2)が成り立つ。逆に言えば、復調部32の復調器34を、下記のFk jの条件式(2)を満足するシンボル尤度(F)を決定するように設計しておけば、上記復号部35に対し一対一で直結可能となる。その条件式(2)は下記の
Figure 2010504012
である。ただし、インデックス“j”(図2の復調器34と復号部35との間の“j”参照)はq個の入力(シンボル尤度)群の各々に付した順番(0,1,…q−1)を表し、インデックス“k”は各シンボル尤度の時間方向の入力順を表す。また“yk”はk番目の受信信号ベクトルを表し、“xj”はj番目の送信信号ベクトルに対するレプリカ(後述)を表し、そのxjに乗算される“Ω”は伝搬路推定部33によって推定された伝搬路行列を表す。一方、分母側の“σ2”は雑音の平均電力を表し、またexpの係数“α”は全ての上記jに関するFk jの和が1になるように正規化する正規化定数を表す。また分子における“‖ ‖2”(ノルム)は、上記のベクトルykとベクトルΩxjとの差の絶対値の二乗をベクトルの各成分について加算したもの表す。
ここで上記のFk jの式において、Σの記号(加算の記号)が含まれていないことに注目すべきである。この加算操作は従来における前述した「周辺化処理」において不可欠のものであるが、本発明によればこの「周辺化処理」(merginalization)が排除されており、したがって、この周辺化処理に起因する前述した「相関情報の喪失」という問題はなくなる。つまり、受信機側における復号特性の劣化は大幅に減少する。その効果をグラフによって示す。
図6は本発明と従来技術との間の復号特性の比較結果を示すグラフである。すなわち、本発明による優れた効果を明らかにするためのシミュレーション結果の一例を示すグラフである。
図6のグラフにおいて、縦軸は「ブロック誤り率」(BLER)、横軸は「ビット当たりの信号電力対雑音電力密度比(Eb/No)〔dB〕をそれぞれ示す。また本グラフ中の右上に示すように、ノイズとしてAdditive White Gaussian Noise(AWGN)を使用し、送信アンテナ2本/受信アンテナ2本のMIMOアンテナ方式を採用し、変調方式を16QAMとした場合の例である。
本グラフ中、曲線“a”は従来の一般的なバイナリLDPC符号化方式の場合、曲線“b”は通常のノンバイナリLDPC符号化方式であって前述した「周辺化処理」を伴う場合、の特性をそれぞれ示し、いずれも従来型の場合である。
これに対し曲線“c”は、本発明に基づくノンバイナリLDPC符号化/復号方式、すなわち前記の式(2)に基づく復調を行う場合の特性を示す。
これらの曲線“a”,“b”および“c”を比較すると、本発明(“c”)は従来型(“a”,“b”)に対し大幅にBLERが改善しており、既述した「復号特性の劣化」は殆どないことが分かる。
ここで、既述した「復号特性の劣化」を生じさせる上記の「周辺化処理」について説明する。一般に、無線通信システムの受信側での信号処理として、MMSE(Minimum Mean Square Error)復調(等化)あるいはMLD(Maximumum Likelihood Detection)復調(等化)が用いられている。
このMLD復調は、全ての可能な送信ビットパターンについての「レプリカ」を用いて、各ビットの事後確立を求める方式である。「レプリカ」とは、送信側でデータDを送信したときに受信側で受信する筈のデータD′のことである。例えば4ビットのデータDであれば、16通りのレプリカ(D′)ができる。
上記MLD復調は、線形処理を行うだけの上記MMSE復調に比べると、処理量は当然大となるが、反面、これを用いれば復号特性は大幅に向上する。
ここで、伝搬路行列を、図2の伝搬路推定部33について説明したとおり、Ωとし、受信アンテナ31からの受信信号ベクトルをyとし、雑音ベクトルをnとすると、これらの間の関数は次式の
y=Ωx+n (4)
で表される。そしてこのときのMMSEウェイトは、
W=ΩH(ΩΩH+σ2I)-1 (5)
で与えられる。ただし、σ2は既述の式(2)で示した平均雑音電力であり、Iは単位行列である。このMMSE復調(等化)は、上記受信信号ベクトルyに上記MMSEウェイトWを乗算することにより得られる。
このMMSE復調よりもさらに良好な復号特性が得られる上記MLD復調は、下記の式(6)に従って、既述したビット尤度(F)を求める。
Figure 2010504012
ビット尤度(F)は、一般式として、
F=Pr(b=0|r)/Pr(b=1|r)
で求められ、上記式(6)が得られる。ただし、Pr(b=0|r)は、受信信号ベクトルがrであるという条件のもとで、送信信号ビットbが“0”であるときの確率Pr(Probability)を意味し、
一方Pr(x=1|y)は、受信信号がyであるという条件のもとで、送信信号ビットbが“1”であるときの確率Prを意味する。
上記のMLD復調は、バイナリLDPC符号を用いる前提での説明であり、本発明の前提であるノンバイナリ符号を用いる場合には、上記ビット尤度を組み合わせてシンボル尤度に算出し直した後、これを復号部35の入力とすることになる。
結局、上記MLD復調を用いて、上記シンボル尤度を算出するという従来の方法をとると、まずビット尤度を求めることから始めることになる。そうすると、このビット尤度の算出には、上記式(6)のΣによる加算操作、すなわち「周辺化処理」が不可欠となり、上述した「相関情報の喪失」をひき起こすことになる。これにより、既述した復号特性の劣化を招く。
一方、本発明に基づくシンボル尤度の算出手順の元になる上記式(2)によると、上述したΣによる加算操作を含むことなく、この式(2)で得られたq通りのシンボル尤度がそのまま、GF(q)による復号部35のq通りの入力に直結可能となる。
次に、本発明に基づく第2実施例ならびに無線通信システムの構成方法について説明する。
図7は本発明に係る無線通信システム1の受信側をなす受信機3の第2実施例を示す図である。この第2実施例は、前記の複数の受信アンテナの本数(Nt)および前記の変調次数(m)を、下記の条件式(3)に基づいて前記GF(q)の次元qと関連付ける
q=2Nt・m・n
(ただし、nは任意の自然数)
ことを特徴とするものである。具体的には復調部32からのq′(=2Nt・m)本の出力を入力として、これをq(=2Nt・m・n)本の出力として復号部35に入力する次元変換部37を、復調部32および復号部35の間に介在させるものである。なお、この第2実施例は、その次元変換部37を導入すること以外については、前述の第1実施例(図2)と全く同じである。
この第1実施例の場合は、復調部32と復号部35との間を完全に一対一に対応付けて直結するものとしたが、当該無線システム1のシステム設計によっては、復調部32からの出力のGF(q)の次元qが、復号部35での入力のGF(q‘)の次元q‘と一致せず、q′>qとなる場合がある。
第2実施例はこのような場合、上記のqをq′に変換し、実質的に、復調部32および復号部35間を一対一に対応させて上記の直結を行えるようにしたものである。これを行うのが次元変換部37であり、図示のとおり、GF(q′)からGF(q)への次元の変換を行う。
このように第2実施例によれば、復調部32と復号部35との間の次元が不一致であっても、単に次元変換部37を挿入するだけで本発明を適用できる、といった利点があるが、この他にもう1つの利点がある。
一般にノンバイナリLDPC符号はガロア体の次元(q)を増大させるにつれて処理量が大きくなるものの、復号特性は良くなるという傾向がある。第2実施例は、復調部32の次元を2n倍に増大させていることから、復号特性を一層良好にするといった利点ももたらす。
次に本発明に基づく、無線通信システムの構成方法について述べる。この構成方法は、前述した、複数の送信アンテナ26を備える送信機2と複数の受信アンテナ31を備える受信機3とが、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行い、かつ、これら送信機2および受信機3の間のチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる無線通信システム1の構成方法であって、この受信機3は、受信アンテナ31からの入力信号を復調する復調部32と、この復調部32の出力側にあってノンバイナリLDPC符号に則りその入力信号のノンバイナリLDPC復号を行う復号部35とを含んでいる。ここに上記構成方法は、少なくとも第1ステップと第2ステップとを有している。
第1ステップでは、複数の送信アンテナ26の本数(Nt)と、所定の変調方式により変調されて送信機2から送信される情報の信号を構成する、1変調シンボル当たりのビット数である変調次数(m)とに関連付けられた、ノンバイナリLDPC符号の次元(q)の要素qの数を設定する。そして、
第2ステップでは、復調部32からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、次元(q)のノンバイナリLDPC符号からなる復号部35の入力群とを一対一に対応させて、これら復調部32および復号部35を相互に直結する。
上記無線通信システム1が、適応変調の機能を備えた無線通信システムである場合には、送信アンテナの本数や変調方式が、伝搬路(無線チャネル27)の状態に応じて頻繁に変化する。このような無線通信システムの場合には、上記の第1ステップにおいて設定される次元(q)を、その無線システムの構成に従って定まる送信アンテナの本数(Nt)および変調次数(m)のそれぞれの値に応じて、適応的に決定することができる。
図8は適応変調の機能を備えた無線通信システムの一例を示す図である。この無線通信システム1は、無線チャネル27を介して対向する、例えば基地局51と移動局52とからなり、これらの局51および52はそれぞれ複数の送受信アンテナ26/31を備えている。
このような図8の無線通信システムでは、上記の第1ステップに先行して、通知ステップを設ける。この通知ステップにおいては、無線システム1の構成に従って定まる送信アンテナの本数(Nt)および変調次数(m)のそれぞれの値を少なくとも含む伝送仕様情報(図8のS参照)を受信機(移動局52)に通知する。
なお上記第2ステップは、前述した出力群と入力群とを一対一に対応させるように、復調部32を再構築するステップを含むようにしても良く、あるいは、
この第2ステップは、その出力群と入力群とを一対一に対応させるように、復調部32と復号部35の間で次元変換を行うステップを含むようにしても良い(図7の次元変換部37参照)。
再び図8を参照すると、下りリンクの適応変調を考えた場合、移動局52は、下り無線チャネルの状態を測定して、基地局51に上りリンクを介して通知する。基地局51は受信した下りリンクの伝搬路情報Tを基にして、送信アンテナ数(Nt)や、変調方式(m)や、符号化率(R)等を決定する。同時に、使用するノンバイナリLDPC符号の次元qを決定する。既述の好適例では、q=2Nt・mである。
基地局51は、決定したパラメータに従って、符号化ならびに変調を行って送信信号を送出する。同時に、移動局52にこれらのパラメータ(上記の伝送仕様情報S)を通知する。そのパラメータ(S)を受けた移動局52では、そのパラメータに準拠して復調処理(32)および復号処理(35)を行う。この場合、既述のとおり、ノンバイナリLDPC符号の次元(q)は、その受信したパラメータ(S)の情報から一意に決まる。
以上述べた本発明の無線通信システム1は、従来のMIMOアンテナ方式によって構成されるもののみならず、近年、3GPPにおいて提唱されている「マルチビームMIMO」アンテナ方式に従って構成されるものであっても良い。図9はマルチビームMIMOアンテナ方式による送信機の一例を示す図である。
図9において注目すべき構成要素はマルチビーム生成部61であり、これによりマルチビームMIMOが形成される。かくして図1や図2等で述べてきたMIMOアンテナ方式は、図9に示すような、送信機2において各送信アンテナからの送信信号に固定のウェイトを乗算してその送信を行うマルチビームMIMOアンテナ方式とすることもできる。
以上説明したように本発明によれば、図6に示すとおり、受信機側における「復号特性の劣化」を格段に抑圧することのできる無線通信システムが実現される。

Claims (20)

  1. 複数の送信アンテナを備える送信機と複数の受信アンテナを備える受信機とが、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行い、かつ、該送信機および受信機間のチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる無線通信システムであって、
    前記受信アンテナからの入力信号を復調する復調部と、該復調部の出力側にあって前記ノンバイナリLDPC符号に則り前記入力信号のノンバイナリLDPC復号を行う復号部とを含んでなる前記受信機において、前記復調部からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、所定の次元(q)のノンバイナリLDPC符号からなる前記復号部の入力群とを一対一に対応させて、該復調部および該復号部を相互に直結可能に構成したことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記複数の送信アンテナの本数(Nt)と、所定の変調方式により変調されて前記送信機から送信される前記情報の信号を構成する、1変調シンボル当たりのビット数である変調次数(m)とを、前記次元(q)に関連付けて設定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記の複数の送信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)を、下記の条件式に基づいて前記次元(q)の要素qの数と関連付ける
    q=2Nt・m
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記復調部は、下記の条件式に従って前記シンボル尤度(F)を決定する
    Figure 2010504012
    (ただし、インデックス“j”はq個の前記入力群の各々に付した順番(1,2…q)を表し、インデックス“k”は各前記シンボル尤度の時間方向の入力順を表し、“yk”はk番目の受信信号ベクトルを表し、“xj”はj番目の送信信号ベクトルに対するレプリカを表し、“Ω”は伝搬路推定によって推定された伝搬路行列を表し、“σ2”は雑音の平均電力を表し、“α”は全てのjに関するFk jの和が1になるように正規化する正規化定数を表し、“‖ ‖2”はベクトルykとベクトルΩxjとの差の絶対値の二乗をベクトルの各成分で足し合わせたもの表す)
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 前記の複数の送信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)を、下記の条件式に基づいて前記(q)の要素qの数と関連付ける
    q=2Nt・m・n
    (ただし、nは任意の自然数)
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  6. 前記復調部からのq′(=2Nt・m)本の出力を入力として、これをq(=2Nt・m・n)本の出力として前記復号部に入力する次元変換部を、該復調部および復号部の間に介在させることを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 複数の送信アンテナを備える送信機と、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行うための複数の受信アンテナを備える受信機であって、かつ、前記送信機との間の送受信を行うためのチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる受信機において、
    前記受信アンテナからの入力情報を復調する復調部と、該復調部の出力側にあって前記ノンバイナリLDPC符号に則り前記入力信号のノンバイナリLDPC復号を行う復号部とを含んでなる前記受信部において、前記復調部からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、所定の次元(q)のノンバイナリLDPC符号からなる前記復号部の入力群とを一対一に対応させて、該復調部および該復号部を相互に直結可能に構成したことを特徴とする受信機。
  8. 前記複数の送信アンテナの本数(Nt)と、所定の変調方式により変調されて前記送信機から送信される前記情報の信号を構成する、1変調シンボル当たりのビット数である変調次数(m)とを、前記次元(q)に関連付けて設定することを特徴とする請求項7に記載の受信機。
  9. 前記の複数の送信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)を、下記の条件式に基づいて前記次元(q)と関連付ける
    q=2Nt・m
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 前記復調部は、下記の条件式に従って前記シンボル尤度(F)を決定する
    Figure 2010504012
    (ただし、インデックス“j”はq個の前記入力群の各々に付した順番(0,1,…q−1)を表し、インデックス“k”は各前記シンボル尤度の時間方向の入力順を表し、“yk”はk番目の受信信号ベクトルを表し、“xj”はj番目の送信信号ベクトルに対するレプリカを表し、“Ω”は伝搬路推定によって推定された伝搬路行列を表し、“σ2”は雑音の平均電力を表し、“α”は全てのjに関するFk jの和が1になるように正規化する正規化定数を表し、“‖ ‖2”はベクトルykとベクトルΩxjとの差の絶対値の二乗を表す)
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  11. 前記の複数の受信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)を、下記の条件式に基づいて前記次元(q)と関連付ける
    q=2Nt・m・n
    (ただし、nは任意の自然数)
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信システム。
  12. 前記復調部からのq′(=2Nt・m)本の出力を入力として、これをq(=2Nt・m・n)本の出力として前記復号部に入力する次元変換部を、該復調部および復号部の間に介在させることを特徴とする請求項11に記載の受信機。
  13. 複数の送信アンテナを備える送信機と複数の受信アンテナを備える受信機とが、マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式のもとで情報の送受信を行い、かつ、該送信機および受信機間のチャネル符号化方式としてノンバイナリLDPC符号を用いる無線通信システムの構成方法であって、
    前記受信アンテナからの入力情報を復調する復調部と、該復調部の出力側にあって前記ノンバイナリLDPC符号に則り前記入力情報のノンバイナリLDPC復号を行う復号部とを含んでなる前記受信機において、
    前記複数の送信アンテナの本数(Nt)と、所定の変調方式により変調されて前記送信機から送信される前記情報の信号を構成する、1変調シンボル当たりのビット数である変調次数(m)とに関連付けられた、前記ノンバイナリLDPC符号の次元(q)の要素の数を設定する第1ステップと、
    前記復調部からのシンボル尤度で表された多値シンボルの出力群と、前記次元(q)のノンバイナリLDPC符号からなる前記復号部の入力群とを一対一に対応させて、該復調部および該復号部を相互に直結する第2ステップと、
    を有することを特徴とする無線通信システムの構成方法。
  14. 前記第1ステップにおいて設定される前記次元(q)を、前記無線システムの構成に従って定まる前記送信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)のそれぞれの値に応じて、適応的に決定することを特徴とする請求項13に記載の無線通信システムの構成方法。
  15. 前記第1ステップに先行して、前記無線システムの構成に従って定まる前記送信アンテナの本数(Nt)および前記変調次数(m)のそれぞれの値を少なくとも含む伝送仕様情報を前記受信機に通知する通知ステップを設けることを特徴とする請求項14に記載の無線通信システムの構成方法。
  16. 前記第2ステップは、前記出力群と前記入力群とを一対一に対応させるように、前記復調部を再構築するステップを含む請求項14に記載の無線通信システムの構成方法。
  17. 前記第2ステップは、前記出力群と前記入力群とを一対一に対応させるように、前記復調部と前記復号部の間で次元変換を行うステップを含む請求項14に記載の無線通信システムの構成方法。
  18. 前記マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式は、前記送信機において、各前記送信アンテナからの送信信号に固定のウェイトを乗算してその送信を行うマルチビームMIMOアンテナ方式であることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  19. 前記マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式は、前記送信機において、各前記送信アンテナからの送信信号に固定のウェイトを乗算してその送信を行うマルチビームMIMOアンテナ方式であることを特徴とする請求項7に記載の受信機。
  20. 前記マルチ入力−マルチ出力(MIMO)アンテナ方式は、前記送信機において、各前記送信アンテナからの送信信号に固定のウェイトを乗算してその送信を行うマルチビームMIMOアンテナ方式であることを特徴とする請求項13に記載の無線通信システムの構成方法。
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