JP2010502828A - 第1および第2の共溶媒と第1および第2の湿潤剤とを含むインクジェットインク - Google Patents

第1および第2の共溶媒と第1および第2の湿潤剤とを含むインクジェットインク Download PDF

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Abstract

本発明は、染料着色剤と共に良好な印刷信頼性および優れた待ち時間を提供する液体媒体中に1,1−ジエチルウレアを含有する水性インクジェットインクに関する。本発明はさらに、この水性インクジェットインクを含有するインクセットと、さらにはこのインクおよびインクセットをさまざまな基材上に印刷する方法と、に関する。

Description

本発明は、良好な印刷信頼性および優れたデキャップ性能(または待ち時間)を提供する特定のビヒクルを染料着色剤と共に含む水性インクジェットインクに関する。
インクジェット印刷は、インクの液滴を紙のような基材上に堆積させて所望の画像を形成するノンインパクト印刷プロセスである。液滴は、マイクロプロセッサーにより発生された電気信号に応答してプリントヘッドから吐出される。インクジェットプリンターは、低コスト高品質印刷を提供するので、他のタイプのプリンターに代わるものとして普及している。
良好なインクジェットインクは、いくつかの必要な性質、たとえば、とくに、色、噴射性、デキャップ時間(待ち時間)、乾燥時間、および貯蔵寿命により特徴付けられる。しかしながら、一方の性質を改良すると他方の性質の劣化を生じる可能性があるので、多くの場合、これらの性質にはトレードオフが存在する。
インクジェットプリントヘッド技術は、非常に小さい液滴サイズを供給すべく開発されてきた。現在、1〜2pLの液滴体積が利用可能であり、目に見える粒状性を呈することなくきわめて高い解像度の画像が生成される。そのほか、より小さい液滴にすれば、単位面積あたりより少ないインク体積で画像を形成することが可能になり、これにより、乾燥時間が低減され、プリンターの処理能力が改良される。しかしながら、より少ないインクを用いて高着色かつ有彩色の画像を得るために、より多くの着色剤をインクに組み込まれなければならない。
高い着色剤濃度では、印刷信頼性および待ち時間に関連する問題を生じる可能性がある。待ち時間(デキャップとしても知られる)とは、キャップをせずにアイドル状態でプリントヘッドを放置して、インクの乾燥によるノズルの閉塞、誤方向の液滴、何らかの他の印刷欠陥のいずれをも伴うことなく依然として適切に発射を行いうる時間量のことである。小さい体積の液滴を供給するように小さい直径のノズルを設計すると、問題は悪化する。ノズルを小さくするほど、閉塞を起こしやすくなるとともに、高粘度の閉塞を除去するのにより大きい力が必要になる可能性がある。
より高い染料濃度のインクに関するさらなる問題は、光沢印画紙のような媒体上で乾燥するときに染料が凝集して、正反射光が着色して見える「ブロンジング」の現象を引き起こす可能性があることである。これは、帯赤色ブロンジングが観測されるシアン染料で最も多く見受けられるが、他の染料でも発生する可能性がある。また、ブロンジングは、基材に対して画像の光沢度を増大させ、さまざまな着色領域と白色バックグラウンドとの間の光沢不均一性を引き起こす。米国特許出願公開第2004/0003755号明細書には、耐ブロンジング性を有するインク、特定的にはシアン染料を含むインクが開示されている。
米国特許第5,213,613号明細書には、3〜4wt%の1,1−ジエチルウレアを含む水性染料系インクジェットインクが開示されている。米国特許第5,733,363号明細書には、2wt%の1,1−ジエチルウレアを含む水性染料系インクジェットインクが開示されている。米国特許出願公開第2005/0098063号明細書には、可能な成分としてさまざまなウレア化合物を有するインクジェットインク組成物が開示されている。
信頼性および他の重要な噴射特性を保持しつつ卓越した待ち時間(長いデキャップ時間)を提供するインクジェットインク配合物が今なお必要とされている。特定的には、比較的高い濃度で存在する染料を着色剤とするそのような配合物が必要とされている。さらにまた、ブロンジングをほとんどまたはまったく起こさない以上の性質を付与する配合物が必要とされている。
一態様では、本発明は、改良されたデキャップ時間を有する水性染料系インクジェットインクに関する。デキャップ時間とは、以上で述べたように、ノズルを休止状態に保持してから、ドロップレットの速度、重量、方向のいずれにもなんら悪影響を及ぼすことなく依然として発射を行いうる時間量のことである。より長いデキャップ時間が好ましい。なぜなら、プリントヘッドの「調整」の必要性が低減されて、より大きい生産性が得られるからである。
本発明は、水性ビヒクルと前記水性ビヒクルに可溶な染料とを含むインクジェットインクを提供することにより、信頼性および以上で述べたような他の重要な噴射特性を維持した状態でデキャップ問題に対処する。ただし、水性ビヒクルは、水と1,1−ジエチルウレアとを含み、インク中に存在する1,1−ジエチルウレアの量は、インクの全重量を基準にして少なくとも4.5重量%である。
他の態様では、本発明は、染料がインクの全重量を基準にして少なくとも3重量パーセントの量で存在する上記のインクジェットインクに関する。さらに他の態様では、本発明は、インクの全重量を基準にして4重量パーセント以上の量の染料を含む。
本発明はさらに、
(a)ディジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを提供する工程と、
(b)印刷対象の基材をプリンターに装填する工程と、
(c)以上に明記されたインクをプリンターに装填する工程と、
(d)ディジタルデータ信号に応答して、前記インクを用いて前記基材上に印刷する工程と
を任意の実行可能な順序で含む、基材上にインクジェット印刷する方法を包含する。
本発明のこれらのおよび他の特徴および利点は、以下の詳細な説明を一読すれば当業者にはより容易に理解されよう。当然のことながら、明確にするために個々の実施形態に関連して以上および以下に記載した本発明の特定の特徴を組み合わせて単一の実施形態で提供することも可能である。逆に、簡潔にするために単一の実施形態に関連して記載した本発明の種々の特徴を単独でまたは任意の部分的組合せで提供することも可能である。さらに、文脈上明らかに異なる場合を除いて、単数形による参照は、複数形をも包含しうる(たとえば、単数形(「a」および「an」)は、1つ、または1つもしくは複数を意味しうる)。さらに、範囲で記載された数値が参照された場合、その範囲内のあらゆる数値が包含される。
ビヒクル
インクのビヒクルとは、着色剤用およびもしあれば添加剤用の担体(または媒体)のことである。「水性ビヒクル」とは、水でまたは水と少なくとも1種の水溶性有機溶媒(共溶媒)もしくは湿潤剤との混合物で構成されたビヒクルを意味する。好適な混合物の選択は、所望の表面張力および粘度、所定の着色剤、ならびにインクが印刷される基材との適合性のような特定の用途の要件に依存する。
本明細書中で規定されるように、インクは、少なくとも4.5重量パーセント(wt%)の1,1−ジエチルウレアを含む。本質的に上限は存在しないが、所望の効果を達成するために、一般的には約20wt%以下、典型的には15wt%以下の1,1−ジエチルウレアが必要とされる。wt%は、インクの全重量を基準にする。式で書くと、1,1−ジエチルウレアは(C252NCONH2である。
本発明に係るインクは、追加の水溶性共溶媒(複数種可)/湿潤剤(複数種可)、たとえば、アルコール、ケトン、ケトアルコール、エーテルなど、スルホン、スルホキシド、ラクトン、およびラクタム;グリセロールおよびその誘導体;グリコール、たとえば、エチレングリコール、ジ−、トリ−、およびテトラ−エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ−およびトリ−プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、およびチオジグリコール;オキシエチレンまたはオキシプロピレンの付加ポリマー、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど;モノ−、ジ−、およびトリ−エチレングリコールならびにモノ−、ジ−、およびトリ−プロピレングリコールのモノ−およびジ−アルキル(C1〜C4)エーテル;線状もしくは分岐状のC4〜C8ジオールおよびトリオールなどをさらに含みうる。
水性ビヒクルは、典型的には約50%〜約95%の水を含み、バランス分(すなわち約50%〜約5%)は、水溶性溶媒/湿潤剤であろう。指定の1,1−ジエチルウレアは、ビヒクルの共溶媒/湿潤剤成分の一部である。
好ましい実施形態では、存在するすべての共溶媒/湿潤剤の合計量は、最終インク重量の少なくとも約8wt%である。その合計量の共溶媒/湿潤剤とは、インク中に存在する累積量の1,1−ジエチルウレア+本明細書中で以上に述べたような任意の他の共溶媒/湿潤剤を意味する。
追加のビヒクル成分として好ましいのは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、エトキシル化グリセロール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−ピロリドン、ウレア、イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジヒドロキシエチル−5,5−ジメチルヒダントイン、スルホラン、テトラメチルスルホキシド、キシロース、フルクトース、およびマンノース、ならびにそれらの任意の組合せからなる群から選択される共溶媒/湿潤剤である。
着色剤
本発明により指定される着色剤は、染料である。定義によれば、染料は、インクのビヒクルに可溶である。有用な染料は、陰イオン性、陽イオン性、両性、および非イオン性の染料のような従来の染料を包含する。そのような染料は、一般的には、当業者に周知である。
陰イオン性染料とは、水溶液中で着色アニオンを生じる染料のことである。陽イオン性染料とは、水溶液中で着色カチオンを生じる染料のことである。典型的には、陰イオン性染料は、イオン性部分としてカルボン酸基またはスルホン酸基を含有する。陽イオン性染料は、通常、第四級窒素基を含有する。
本発明に最も有用な陰イオン性染料のタイプは、たとえば、酸性染料、直接染料、食用染料、媒染染料、および反応性染料である。
好ましい陰イオン性染料は、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、スチルベン化合物、トリアリールメタン化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、チアゾール化合物、アジン化合物、オキサジン化合物、チアジン化合物、アミノケトン化合物、アントラキノン化合物、インジゴイド化合物、およびフタロシアニン化合物からなる群から選択される染料である。
好ましい陽イオン性染料は、主に、塩基性染料、および繊維のような基材上の酸性部位に結合するように設計されたいくつかの媒染染料を包含する。そのような染料の有用なタイプは、とくに、アゾ化合物、ジフェニルメタン化合物、トリアリールメタン類、キサンテン化合物、アクリジン化合物、キノリン化合物、メチン化合物またはポリメチン化合物、チアゾール化合物、インダミン化合物またはインドフェニル化合物、アジン化合物、オキサジン化合物、およびチアジン化合物を包含し、これらはすべて、一般的には、当業者に周知である。
本発明にとくに好適なのは、陰イオン性染料である。
有用なCMY染料としては、(シアン)アシッドブルー9およびダイレクトブルー199;(マゼンタ)、アシッドレッド52、リアクティブレッド180、アシッドレッド37、およびリアクティブレッド23;ならびに(イエロー)ダイレクトイエロー86、ダイレクトイエロー132、およびアシッドイエロー23が挙げられる。
有用なRGB染料としては、(レッド)リアクティブオレンジ16、リアクティブレッド123、リアクティブレッド43、リアクティブオレンジ13、アシッドレッド337、およびアシッドレッド415;(ブルー)リアクティブブルー49、リアクティブブルー19、リアクティブブルー72、リアクティブブルー21、アシッドブルー83、およびアシッドブルー260;ならびに(グリーン)リアクティブグリーン12が挙げられる。
インクはまた、染料の混合物から形成することも可能であり、たとえば、レッドインクは、リアクティブレッド180とリアクティブイエロー84との混合物であってもよく、グリーンインクは、リアクティブブルー72とリアクティブイエロー85との混合物であってもよい。
以上の染料は、英国ヨークシャー州ブラッドフォードの染色・色彩技術者協会(Society Dyers and Colourists,Bradford,Yorkshire,UK)により確立されたそれらの「C.I.」名により参照され、カラー・インデックス(The Color Index)、第3版、1971年に掲載されている。
染料は、一般的には約15wt%まで、より典型的には約0.5wt%〜約12wt%の量で存在する。本発明は、より高い染料充填率を有するインク、たとえば、少なくとも3wt%の染料を有するインクおよび少なくとも4wt%の染料を有するインクに有利である。パーセントは、インクの全重量を基準にした重量パーセントである。
所与のインク中の「染料含有量」は、単一の染料種であるか2つ以上の染料種の組合せであるかにかかわらず、インク中に存在する全染料を対象とする。
他の成分(添加剤)
他の成分(添加剤)は、そのような他の成分がインクの安定性および噴射性を妨害しない範囲内で(通常の実験で容易に決定しうる)、インクジェットインク中に配合可能である。そのような他の成分は、一般的な意味では、当技術分野で周知である。
一般に、界面活性剤は、表面張力および湿潤性を調整するためにインクに添加される。好適な界面活性剤としては、エトキシル化アセチレンジオール(たとえば、エア・プロダクツ(Air Products)製のスルフィノール(Surfynol)(登録商標)シリーズ)、エトキシル化第一級アルコール(たとえば、トマープロダクツ(Tomah Products)製のトマドール(Tomadol)(登録商標)シリーズ)およびエトキシル化第二級アルコール(たとえば、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)製のテルギトール(Tergitol)(登録商標)シリーズ)、スルホスクシネート(たとえば、サイテック(Cytec)製のエーロゾル(登録商標)シリーズ)、オルガノシリコーン(たとえば、ウイトコ(Witco)製のシルウェット(Silwet)(登録商標)シリーズ)、ならびにフルオロ界面活性剤(たとえば、本願特許出願人のゾニール(Zonyl)(登録商標)シリーズ)が挙げられる。界面活性剤は、インクの全重量を基準にして、典型的には約0.2〜約2%、より典型的には約0.01〜約5%の量で使用される。
耐久性を改良するために、または他の目的のために、ポリマーバインダなどのポリマーをインクに添加してもよい。ポリマーは、ビヒクルに溶解可能であるかまたは分散可能であり(たとえば、「エマルジョンポリマー」または「ラテックス」)、イオン性または非イオン性でありうる。ポリマーの有用なクラスとしては、アクリル、スチレン−アクリル、およびポリウレタンが挙げられる。
微生物の増殖を阻害するために、殺生物剤を使用してもよい。
金属イオン封鎖剤(またはキレート化剤)、たとえば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸(DTPA)、およびグリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)、ならびにそれらの塩を組み込むことは、たとえば、重金属不純物の有害作用をなくすのに有利である可能性がある。
インク特性
噴射速度、液滴の離間距離、液滴サイズ、および流動安定性は、インクの表面張力および粘度によりかなり影響を受ける。顔料着色インクジェットインクは、典型的には、25℃において約20ダイン/cm〜約70ダイン/cmの範囲内の表面張力を有する。粘度は、25℃において30cP程度でありうるが、典型的にはそれよりもいくらか低い。インクは、広範にわたる吐出条件、材料構成、ならびにノズルの形状およびサイズに適合する物理特性を有する。インクは、インクジェット装置内において有意な閉塞を起こすことがないように、長期間にわたる、優れた貯蔵安定性を有していなければならない。さらに、インクは、それが接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食させてはならず、しかも本質的に無臭かつ無毒でなければならない。
特定の粘度範囲やプリントヘッドになんら限定されるものではないが、本発明に係るインクは、より低粘度の用途にとくに適している。したがって、本発明に係るインクおよび定着剤の粘度(25℃で)は、約7cps未満、または約5cps未満、さらに有利には約3.5cps未満である。サーマルインクジェットアクチュエーターは、瞬間加熱/気泡形成に基づいてインク液滴を吐出し、この液滴形成機構は、一般的には、より低い粘度のインクを必要とする。したがって、本発明のインクは、サーマルプリントヘッドにとくに有利でありうる。
インクセット
インクジェットインクセットは、少なくとも2種の異なる着色インク、より好ましくは少なくとも3種の異なる着色インク(たとえばCMY)、さらにより好ましくは少なくとも4種の異なる着色インク(たとえばCMYK)を含む。有利には、セット中の1種以上のイ 典型的なCMYKインクのほかに、本発明に係るインクセットは、1種または複数種の「色域拡張性」インク、たとえば、オレンジインク、グリーンインク、レッドインク、および/またはブルーインクのようなさまざまな着色インク、さらには最大強度のインクとライトシアンやライトマゼンタのような低強度のインクとの組合せをさらに含みうる。
典型的なCMYKインクのほかに、インクセットは、1種または複数種の「色域拡張性」インク、たとえば、オレンジインク、グリーンインク、レッドインク、および/またはブルーインクのようなさまざまな着色インク、さらには最大強度のインクとライトシアンやライトマゼンタのような低強度のインクとの組合せをさらに含みうる。
印刷方法
本発明に係るインクおよびインクセットは、任意の好適なインクジェットプリンターを用いて印刷可能である。基材は、任意の好適な基材、たとえば、通常の電子写真複写用紙のような普通紙;写真品質インクジェット用紙のような加工紙;テキスタイル;およびポリ塩化ビニルやポリエステルのような高分子フィルムなどの非多孔性基材でありうる。
インクの調製
各実施例に記された処方に従ってインクを調製した。成分(インクの全重量を基準にした重量パーセントとして与えられる)を混合一体化し、濾過した。水を脱イオン化した。スルフィノール(Surfynol)(登録商標)465は、エア・プロダクツ・コーポレーション(Air Products Corp)(米国ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown,PA,USA))製の界面活性剤である。プロキセル(Proxel)(登録商標)GXLは、アビシア(Avecia)(米国デラウェア州ウィルミントン(Wilmington,DE,USA))製の殺生物剤である。シルウェット(Silwet(登録商標)L−7606は、GEアドバンス・マテリアルズ(GE Advanced Materials)製のシリコーン表面活性剤である。
光沢、彩度、および光学濃度の測定
「高品質」印刷モードを用いてキャノンi960プリンター(Canon i960 printer)の適切なカラープリントヘッドからエプソンプレミアム光沢写真用紙(Epson Premium Glossy Photo Paper)上にインクを印刷した。ビックガードナーマイクロ三角度光沢計(Byk Gardner Micro−Tri−Glossmeter)を用いて光沢(60°)を測定した。グレタグマクベススペクトロリノ(Gretag−Macbeth Spectrolino)分光計を用いて光学濃度(OD)および彩度を測定した。
ブロンジングの評価
エプソンプレミアム光沢写真用紙(Epson Premium Glossy Photo Paper)上の印刷物を目視評価し、以下の評価等級を与えた。
AA=ブロンジングなし(最も望ましい);光沢<45
A=かろうじて識別可能なブロンジング;光沢<50
B=わずかなブロンジング;光沢<60
C=かなりのブロンジング(最も望ましくない);光沢≧60
ブロンジング値は、一般的には、光沢の増大(印刷されていない媒体に対して)に相関し、結果的に、ブロンジングが重度になるほど、光沢が多くなり、媒体に対する望ましくない光沢不均一性が大きくなる。ブロンジングのレベルは、ときには、染料の特定のバッチに依存して変化することもある(おそらく不純物プロファイルに関連する)。ブロンジングを比較するために、染料のバッチ同一性(特定的にはDB199)を保持した。
ンク、たとえば、シアン、マゼンタ、および/またはイエローのインクは、本発明に従って配合可能である。
ノズル強度試験
この検査は、インクがどの程度良好にプリントヘッドから発射されるかおよびどの程度良好にプリントヘッドノズルに注入されるかを評価する簡単な方法を提供する。インクをHP45Aカートリッジに充填し、HP DeskJet 800シリーズのプリンターを用いてノズルチェックパターンを印刷した。ノズルチェックパターンは、プリントヘッドの各個別ノズルにより印刷される短いラインよりなる。特定のノズルからの発射に関連する問題を示唆する欠落もしくは誤方向のラインに関してパターンを評価した。ノズルチェックパターンを以下の基準に従って等級付けした。
良:欠落もしくは誤方向のノズル2本以下
可:欠落もしくは誤方向のノズル2〜5本
不可:欠落もしくは誤方向のノズル5本超
(待ち時間の試験)
試験中にインクカートリッジの調整が行われないように改造されたヒューレットパッカード850プリンター(Hewlett Packard 850 printer)を用いて次の手順に従って待ち時間(デキャップ時間)を測定した。試験開始の直前に、ノズルのプライム処理を行ってからノズルチェックパターンを生成し、すべてのノズルが許容しうる程度に発射することを保証した。その後、さらなる調整は行わなかった。
ページを横切る各スキャン中、ペンは、約1/16インチ離間した149本の垂直ラインのパターンを印刷する。すべてのノズルが1滴を発射することにより、各垂直ラインを形成したので、ラインは、1滴の幅であり、プリントヘッド上のノズルアレイの長さに対応する約1/2インチの高さである。各スキャンの第1の垂直ラインは、所定の待ち時間の後、各ノズルから発射された第1の液滴であり、第5のラインは、そのスキャンにおける各ノズルからの第5の液滴であり、149本のラインすべてに関して以下同様である。
スキャン間の時間間隔(デキャップ時間)を漸次長くして、パターンを反復生成させた。スキャン間の標準的時間間隔は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、および1000秒間であった。1000秒間超での試みは行わなかった。
試験の終了時、各スキャンの第1、第5、および第32の垂直ラインを、整合性、誤方向の液滴堆積、および印刷物の鮮明度に関して、検査した。これらのラインは、所定の待ち時間の後でノズルから吐出されたインク液滴の第1、第5、および第32の液滴に相当した。各液滴のデキャップ時間は、有意な欠陥を生じることなく特定の垂直ラインを印刷しうる最長時間間隔であった。
好ましくは、ペンは、第1の液滴を適切に発射するであろう。しかしながら、第1の液滴が適切に吐出されない場合、第5および第32の液滴のデキャップ時間により、閉塞の重度およびいかに容易にノズルが回復可能であるかに関するなんらかの情報を提供し得る。
これ以降、結果の表では、第1の液滴のデキャップ時間のみを報告し、単に「デキャップ」として秒単位の値を示す。
実施例1
1,1−ジエチルウレアを用いて以下のインクを配合する。十分なレベルで添加された場合、1,1−ジエチルウレアは、デキャップ、ブロンジング、彩度、およびODに有利であることが結果から実証される。1,1−ジエチルウレアの有効レベルは4wt%超である(比較インク1B対1A)。
Figure 2010502828
実施例2−比較
実施例1Aのものに類似した処方を用いて、ただし、1,1−ジエチルウレアの代わりに他のウレア化合物を用いるかまたは(アルキル)ウレアをまったく用いずに、比較インク2A〜2Fを作製した。単なる湿潤剤としてウレアまたはアルキルウレアを用いて本発明に係るインク1D〜1Eと同じように比較インク2G〜2Mを配合した。
これらの比較インクはいずれも、本発明に係るインクにより実証された有利なデキャップを有していない。
Figure 2010502828
Figure 2010502828
実施例3
以下の本発明に係るインクは、イエロー染料を利用して、実施例1のシアンインクに類似した有益な効果を実証する。ブロンジングの評価が提供されていないのは、この性質が典型的にはこの着色剤では問題にならないからである。
Figure 2010502828

Claims (7)

  1. 水性ビヒクルと前記水性ビヒクルに可溶な染料とを含むインクジェットインクであって、前記水性ビヒクルが水と1,1−ジエチルウレアとで構成され、かつ前記ジエチルウレアがインクの全重量を基準にして少なくとも4.5重量%の量で存在する、インクジェットインク。
  2. 前記染料の濃度がインクの全重量を基準にして少なくとも3重量%である、請求項1に記載のインク。
  3. エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセロール、エトキシル化グリセロール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−ピロリドン、ウレア、イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジヒドロキシエチル−5,5−ジメチル−ヒダントイン、スルホラン、テトラメチルスルホキシド、キシロース、フルクトース、およびマンノース、ならびにそれらの任意の組合せからなる群から選択される追加のビヒクル成分をさらに含む、請求項1または2に記載のインク。
  4. 1,1−ジエチルウレアと追加のビヒクル成分との累積量がインクの全重量を基準にして少なくとも8重量%である、請求項3に記載のインク。
  5. 前記染料がダイレクトブルー199および/またはダイレクトイエロー132を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク。
  6. 前記染料の濃度がインクの全重量を基準にして少なくとも4重量%である、請求項1に記載のインク。
  7. 基材上にインクジェット印刷する方法であって、
    (a)ディジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンターを提供する工程と、
    (b)印刷対象の基材をプリンターに装填する工程と、
    (c)請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクをプリンターに装填する工程と、
    (d)前記インクを用いてディジタルデータ信号に応答して前記基材上に印刷する工程と、
    を含む、方法。
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