JP2010502466A - 機械的ファスナを有する研磨物品 - Google Patents

機械的ファスナを有する研磨物品 Download PDF

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Abstract

研磨表面と付着表面とを有する基材と、少なくとも1つの係合突起と、を備える固定研磨物品について記載する。一般に、係合突起は、上表面縁部を有する上表面と、基材の付着表面に付着された付着端部と、を備えている。付着端部と付着表面との間の付着領域は、付着外周によって境界を画されている。係合突起はまた、上表面縁部から付着外周に延びる外被表面を備えている。外被表面の少なくとも1つの輪郭は、輪郭に沿った最大幅の位置から付着外周まで、実質的に凸状である。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、その全ての開示内容が参照によって本願に組み込まれる、2006年9月11日に出願された米国特許仮出願番号60/825,220号の利点を主張するものである。
(発明の分野)
本開示は、成形された機械的ファスナを有する固定研磨物品に関する。
固定研磨物品を擦傷工具に結合させるために、特定のフックループ型の機械的ファスナを使用することは一般的である。一手法では、嵩低のループ材料、最も一般的には織物の「ループ」材料を雌型構成要素として有する、薄い成形雄型ファスナ(例えば「フック」)が使用される。これらの使用には、一般に、低コストで適切な付着強度が重要である。「ループ」という語は、本出願で使用するとき、雄型ファスナ構成要素と機械的に係合可能な、織布の自由領域などの布帛繊維の低位の自由領域を含み、この語の使用は、分離可能なファスナの分野における現在の一般的な使用に従うものである。
係合突起は、例えば米国特許第5,315,740号に開示されているように直接成形されており、この同第5,315,740号には、再入可能なフック、即ち、上方にそしてフックの上端部から基布シートに向かって下方に湾曲して、繊維を保持する溝をフックの下面に画定する先端部分を有するフックが記載されている。また、成形されたステムをウェブ上に被せることも知られている。このプロセスによって得られるマッシュルーム形状の係合突起は、例えば、米国特許第5,679,302号、同第5,879,604号、同第6,287,665号、及び同第6,627,133号に開示されている。米国特許第6,470,540号では、ステムを変形させるために、熱間押出成形された層が使用されており、その結果、半球形のマッシュルーム状頭部が得られる。米国特許第3,550,837号には、雄型ファスナ部材が記載されており、各係合突起は、接着剤で基布に接着された、特殊な多角表面(multifaceted surface)を有する不規則に付形された微粒によって構成されている。米国特許第3,922,455号においては、様々な形状の尖端が、直線状の繊維上に融合されており、その直線状の繊維は、基布から隆起して、雄型ファスナ構成要素の係合要素を形成している。PCT国際公開特許WO 01/33989においては、粒子が、スキャッタコータのスキャッタヘッドで不規則に拡散され、基布に固定されている。各係合突起は、いくつかの凝集粒子によって構成されるが、いくつかの個々の粒子が、残存することもある。
米国特許第5,315,740号 米国特許第5,679,302号 米国特許第5,879,604号 米国特許第6,287,665号 米国特許第6,627,133号 米国特許第6,470,540号 米国特許第3,550,837号 米国特許第3,922,455号 国際公開番号WO01/33989 米国特許第5,152,917号 米国特許第4,314,827号 米国特許第4,623,364号 米国特許第4,744,802号 米国特許第4,770,671号 米国特許第4,881,951号 米国特許第4,311,489号 米国特許第4,652,275号 米国特許第4,799,939号 米国特許第5,500,273号 米国特許第5,011,508号 米国特許第3,041,156号 米国特許第5,009,675号 米国特許第4,997,461号 米国特許第5,213,591号 米国特許第5,085,671号 米国特許第5,042,991号
低コストな雄型機械的ファスナに有利な特性を付与することが、絶えず必要とされている。
一態様において、本開示は、研磨表面と付着表面とを有する基材と、少なくとも1つの係合突起と、を備える固定研磨物品を提供する。一般に、係合突起は、上表面縁部を有する上表面と、基材の付着表面に付着された付着端部と、を備える。付着端部と付着表面との間の付着領域は、付着外周によって境界を画されている。係合突起はまた、上表面縁部から付着外周に延びる外被表面を備える。外被表面の少なくとも1つの輪郭は、輪郭に沿った最大幅の位置から付着外周まで、実質的に凸状である。
いくつかの実施形態において、係合突起は、基材の付着表面に直接付着されている。いくつかの実施形態において、係合突起は、基材の付着表面に間接的に付着されている。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの中間層が、係合突起の付着端部と付着表面との間に挿入され、所望により、その中間層は、接着剤、下塗剤、結合剤、樹脂、高分子フィルム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
別の態様において、本開示は、研磨表面と付着表面とを有する第1の基材と、付着層とを備える固定研磨物品を提供する。付着層は、第1の表面と第2の表面とを有する第2の基材を備え、第2の基材の第1の表面は、第1の基材の付着表面に付着されている。付着層は、係合突起を更に備え、係合突起は、上表面縁部を有する上表面と、第2の基材の第2の表面に付着された付着端部とを備える。付着端部と第2の表面との間の付着領域は、付着外周によって境界を画されている。係合突起はまた、上表面縁部から付着外周に延びる外被表面を備える。外被表面の少なくとも1つの輪郭は、輪郭に沿った最大幅の位置から付着外周まで、実質的に凸状である。いくつかの実施形態において、第2の基材の第1の表面は、接着層を介して、第1の基材の付着表面に付着されており、所望により、接着層は、感圧性接着剤、加熱活性接着剤、放射線硬化性接着剤、及び湿気硬化性接着剤からなる群から選択された接着剤を備える。
いくつかの実施形態において、本開示の固定研磨物品は、基材の研磨表面に研磨層を更に備える。いくつかの実施形態において、研磨層は、基材の研磨表面に直接付着されている。いくつかの実施形態において、研磨層は、基材の研磨表面と一体である。いくつかの実施形態において、研磨層は、基材の研磨表面に間接的に付着されている。
いくつかの実施形態において、研磨層は、メイクコートと、メイクコートに少なくとも部分的に埋め込まれた研磨粒子と、所望により、研磨粒子の上のサイズコートとを備える。いくつかの実施形態において、研磨層は、下塗剤と、下塗剤に付着された研磨粒子とを備える。いくつかの実施形態において、研磨層は、結合剤中に分散された研磨粒子を備え、所望により、結合剤は、無機結合剤、有機結合剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
本開示のいくつかの実施形態による例示的な研磨物品。 本開示のいくつかの実施形態による例示的な係合要素。 請求項2の例示的な係合要素の横断面図。 凹状の係合要素の横断面図。 凹状の係合要素の横断面図。 凹状の係合要素の横断面図。
一態様において、本開示は、研磨表面と付着表面とを有する基材を備える固定研磨物品を提供する。付着表面は、付着された係合突起を備えており、それらの係合突起は、固定研磨物品を擦傷装置に結合するために使用されることができる。
固定研磨物品は、多くの場合、当該技術分野において周知のダブルアクションサンダー(「DAサンダー」)と共に使用される。バックアップパッドを有するそのようなサンダーは、塗膜間における塗面の軽度のサンダー仕上げ、及び、粉塵の尖端などの小さな塗料の欠陥を最終的な塗膜から除去するための、非常に微細なサンドペーパーを用いたサンダー仕上げなど、軽荷重のサンダー仕上げ操作に使用されることができる。このタイプのサンダー仕上げは、付着境界面に応力をもたらすことがほとんどない。また、そのようなバックアップパッドは、下塗のための加工物表面の最終的な調製、及び、後の塗装に備えた、下塗を有する加工物表面のサンダー仕上げなど、中荷重のサンダー仕上げ操作に用いられることもできる。通常、低度から中度の下向きの圧力が、これらのタイプのサンダー仕上げを施す間に加えられ、また、適度な応力が付着境界面にもたらされる。しかしながら、そのようなサンダー及びバックアップパッドは、多くの場合、塗料の剥ぎ取り又は過剰なボディ充填剤の除去など、相当に大きな下向きの圧力が操作者によって加えられる高負荷のサンダー仕上げ操作において使用される。バックアップパッドは、多くの場合、加工物表面に対して比較的急な角度で傾けられ、また、隙間の中に、そして相当に険しい外形の上に押し付けられることもある。加工物表面上の塗料又はボディ充填剤は、バックアップパッドに付着された研磨物品の研磨表面に相当な抵抗をもたらし、その結果、塗料又はボディ充填剤を除去するためには、多くの場合、かなりのサンディング力が要求される。そのような強力で高荷重のサンダー仕上げ操作は、フックループ式の付着境界面上に相当な応力を加える。
一般に、固定研磨物品を例えばバックアップパッドに付着させるために使用される手段(例えば、機械的付着システム)は、剪断力と剥離力との双方に耐えることを要求されることがある。加えて、いくつかの実施形態において、剥離力は、使用中に発生する力に耐えるように十分に高く、しかし取り外し及び/又は再配置が容易となるように十分に低く選択されることができる。
一般に、いかなる既知の形の固定研磨物品が使用されてもよい。例示的な固定研磨物品の形には、円板、シート、ストリップ、円形、楕円形、多角形、及び「ヒナギク形状(daisy-shape)」が挙げられる。
代表的な固定研磨物品10が、図1に示されている。研磨物品10は、研磨表面21と付着表面22とを有する基材20を備えている。係合突起30が、付着表面22に付着されている。
一般に、任意の既知の基材、例えば、紙、高分子フィルム、バルカンファイバー、織布及び不織布ウェブ、布帛(例えば編地)、布、スクリム、メッシュ、フォーム、フォイル、それらの加工した変形物、並びにそれらの組み合わせが使用されてもよい。例示的な高分子フィルムには、ポリアミド、ポリエステル、又はポリオレフィンの押出、吹込、又はキャストフィルムが挙げられる。例示的な織布には、ポリアミド、ポリエステル、レーヨン、又は綿糸の平織又は綾織が挙げられる。例示的な不織布には、天然又は合成繊維のエアレイド、カレンダー、カーディング、メルトブローン織物が挙げられる。不織布は、交差して重ね合わせられてもよい。
いくつかの実施形態において、基材は、例えば、加工された、下塗された、又は他の方法で改質された紙を含めた紙を含んでもよい。コーティング付きの研磨材の裏材として慣習的に用いられる様々な紙の任意のものが、紙シートを提供するために用いられてもよい。いくつかの実施形態において、紙シートは円筒紙である。いくつかの実施形態において、紙は、約100〜400グラム/平方メートル(gsm)の範囲内の坪量を有している。いくつかの実施形態において、紙は、縦方向において少なくとも約40キログラム/25ミリメートル(kg/25mm)、機械横方向において少なくとも約16kg/25mmの破断点引張強さを有している。220gsmの坪量を有する例示的な円筒紙が、バーモント州バトルボロ(Battleboro)のファイバーマーク社(FiberMark)から市販されている。
いくつかの実施形態において、基材は有孔であり、例えば、スクリム、スクリーン、又はメッシュがそれらの処理又は改質された変形形態が挙げられる。有孔の基材は、天然又は合成繊維でできていてもよい。そのような基材は、基材の表面に沿って離間した間欠的な開口部を有する網目構造に編まれるか又は織られてもよい。基材は、均一なパターンで織られる必要はないが、不織布の不規則パターンを含んでいてもよい。従って、開口部は、あるパターンを成していても不規則に離間していてもよい。有孔の基材の開口部は、例えば多角形の形状(例えば、長方形、菱形、三角形、若しくは八角形の形状)又はそのような形状の組み合わせを含めた、任意の望ましい形状のものであってもよい。
いくつかの実施形態において、有孔の基材、例えばスクリムは、第1の方向に展開された分離した繊維の列の第1の組みと、第2の方向に展開された繊維の第2の組みとを備えて、複数の隣接する開口部を備える格子を設けている。また、基材は、例えば、織られた若しくは編まれた繊維のメッシュ、合成繊維のメッシュ、天然繊維のメッシュ、金属繊維のメッシュ、成形された熱可塑性ポリマーのメッシュ、成形された熱硬化性ポリマーのメッシュ、穿孔されたシート材料、スリットを入れられ所望により伸張されたシート材料、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたものを含めた、目の荒いメッシュを備えていてもよい。
いくつかの実施形態において、基材は、同じ又は異なる材料の複数の層を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、基材は、2つ以上の高分子フィルムを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、1つの層(例えば、紙、布帛、布、スクリム又は高融点の高分子フィルム(例えばポリエステル))は、例えば、固定研磨物品の所望の機械的特性をもたらすように選択されてもよい。いくつかの実施形態において、1つの層(例えば、低融点の高分子フィルム(例えばポリエチレン又はポリプロピレン))は、例えば、係合要素への付着に好適な表面をもたらすように選択されてもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの層は、フォーム(例えば連続気泡発泡体又は独立気泡発泡体)を備えている。
図1を参照すると、研磨層25が研磨表面21に付着されている。いくつかの実施形態において、研磨層25は、研磨表面21に直接付着される。いくつかの実施形態において、1つ以上の層(例えば、下塗層、タイ層、接着層)が、研磨層25と研磨表面21との間に挿入されていてもよい。いくつかの実施形態において、研磨層は、基材の研磨表面と一体である。
一般に、いかなる既知の研磨層が使用されてもよい。いくつかの実施形態において、研磨層は、メイクコートに少なくとも部分的に埋め込まれた複数の研磨粒子を備える。いくつかの実施形態において、研磨粒子の上にサイズコートが設けられる。いくつかの実施形態において、研磨層は、下塗剤と、その下塗剤に付着された研磨粒子とを備える。
いくつかの実施形態において、研磨層は、付形された研磨構造を備える。いくつかの実施形態において、付形された研磨構造は、硬化した樹脂結合剤と研磨粒子とを備えている。いくつかの実施形態において、付形された研磨構造は多孔質であり、例えば、いくつかの実施形態において、付形された研磨構造は、連続気泡を備えている。いくつかの実施形態において、硬化した樹脂結合剤は、粒子状であり、室温で固体であり、軟化可能な硬化性結合剤材料を硬化させることによって形成される。いくつかの実施形態において、粒子状の硬化性結合剤材料は、有機硬化性ポリマー粒子を備えている。粒子状の硬化性ポリマーは、加熱において軟化して、研磨粒子表面又は隣接する硬化性結合剤粒子の表面のいずれかを湿潤させ得るように十分に流動することが可能な硬化性の液体をもたらすことが可能である。
いくつかの実施形態において、研磨層は、有機又は無機結合剤中に分散された複数の研磨粒子を備えてもよい。研磨層を製作するのに好適な有機及び無機結合剤は、当該技術分野において既知である。
いくつかの実施形態において、研磨層の外表面は、基材の研磨表面に実質的に平行である。いくつかの実施形態において、研磨層は、テクスチャ加工されており、例えば、研磨層は、隆起領域と下降領域の規則的及び/又は不規則的パターンをもたらすように、エンボス加工されていてもよい。テクスチャ加工した表面を設ける方法は既知であり、例えば米国特許第5,152,917号(ピーパー(Pieper)ら)に記載されている。
いくつかの実施形態において、本発明の研磨物品は、少なくとも1つの研磨複合層を有する研磨コーティングを備えており、その研磨複合層は、付形された、好ましくは正確に付形された複数の研磨複合構造を備えている。用語「付形された」は、用語「研磨複合構造」と組み合わされて、正確に付形された研磨複合構造と不規則に付形された研磨複合構造との双方を指す。本発明の研磨物品は、複数のそのような付形された研磨複合構造を裏材上に所定の配列で含んでいてもよい。あるいは、付形された研磨複合材は、不規則な形状を成していても裏材上に不規則に配置されていてもよい。
いかなる既知の研磨粒子が使用されてもよい。研磨粒子の平均粒度は、約1μm(39μインチ)〜1800μm(71,000μインチ)、典型的には2μm(79μインチ)〜750μm(30,000μインチ)の間、最も一般的には5μm(200μインチ)〜550μmの間の範囲に及ぶことができる。研磨粒子の寸法は、典型的には、研磨粒子の最長寸法となるように指定される。殆どの場合、粒度の範囲分布が存在する。場合によっては、結果として得られる研磨物品が、ばらつきのない表面仕上げを擦傷される加工物上にもたらすように、粒度の分布は厳しく管理される。
例示的な研磨粒子には、溶融酸化アルミニウム、酸化セラミックアルミニウム、ゾルゲルアルミナ系セラミックス、炭化ケイ素、ガラス、酸化セリウム、ガラスセラミックス、溶融アルミナジルコニア、自然に粉砕された酸化アルミニウム、熱処理された酸化アルミニウム、ジルコニア、ガーネット、エメリー、立方晶窒化ホウ素、ダイヤモンド、粒子状ポリマー材料、金属、並びにそれらの混合物及び粒塊が挙げられる。
従来の硬質な研磨粒子の例には、溶融酸化アルミニウム、熱処理した酸化アルミニウム、白色溶融酸化アルミニウム、黒色炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、二ホウ化チタン、炭化ホウ素、炭化タングステン、炭化チタン、ダイヤモンド(天然及び合成の双方)、シリカ、酸化鉄、クロミア、セリア、ジルコニア、チタニア、ケイ酸塩、酸化スズ、立方晶窒化ホウ素、ガーネット、溶融アルミナジルコニア、ゾルゲル研磨粒子などが挙げられる。ゾルゲル研磨粒子の例は、米国特許第4,314,827号(ライサイサー(Leitheiser)ら)、同第4,623,364号(コットリンガー(Cottringer)ら)、同第4,744,802号(シュワベル(Schwabel))、同第4,770,671号(モンロー(Monroe)ら)、及び同第4,881,951号(ウッド(Wood)ら)に見出されることができる。
また、研磨粒子という用語は、本明細書で使用するとき、砥粒塊、例えばポリマー又はセラミックと共に結合されて砥粒塊を形成する単一の研磨粒子をも包含する。砥粒塊については、米国特許第4,311,489号(クレスナー(Kressner))、同第4,652,275号(ブローチャー(Bloecher)ら)、同第4,799,939号(ブローチャー(Bloecher)ら)、及び同第5,500,273号(ホームズ(Holmes)ら)に更に記載されている。あるいは、研磨粒子は、粒子間の引力によって互いに結合されてもよい。
研磨粒子はまた、それに関連する形状を有していてもよい。そのような形状の例には、棒形、三角形、角錐、円錐、中実球、中空球などが挙げられる。あるいは、研磨粒子は、不規則に付形されてもよい。
研磨粒子は、粒子に所望の特性をもたらす材料でコーティングされることができる。例えば、研磨粒子の表面に塗布される材料は、研磨粒子とポリマーとの間の接着力を高めることが示されている。加えて、研磨粒子の表面に塗布される材料が、軟化した粒子状の硬化性結合剤材料内の研磨粒子の接着力を高めることもできる。あるいは、表面コーティングは、結果として得られる研磨粒子の切削特性を変化させ高めることができる。そのような表面コーティングについては、例えば、米国特許第5,011,508号(ウォールド(Wald)ら)、同第3,041,156号(ラウス(Rowse)ら)、同第5,009,675号(クンツ(Kunz)ら)、同第4,997,461号(マーコフ・マセニー(Markhoff-Matheny)ら)、同第5,213,591号(セリッカヤ(Celikkaya)ら)、同第5,085,671号(マーチン(Martin)ら)、及び同第5,042,991号(クンツ(Kunz)ら)に記載されている。
図2及び3を参照すると、係合突起30が、付着表面22に付着された付着端部33を備えている。いくつかの実施形態において、付着端部33は、研磨表面22に直接付着される。いくつかの実施形態において、突起の付着端部は、付着表面(即ち、1つ以上の介在層(例えば、下塗層、タイ層、接着層、高分子フィルム))に直接付着されてもよく、突起の付着端部と基材の付着表面との間に挿入されてもよい。例示的な高分子フィルムには、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンなどを含む低融点高分子フィルムが挙げられる。
付着外周35は、係合突起30が付着表面22に最初に接触する位置を示しており、係合突起と基材の付着表面との間の付着領域は、この付着外周によって境界を画されている。縁部32は、係合突起30の上表面31の外周を示している。外被表面34は、縁部32から付着外周35に延びる係合突起30の表面である。
図3を参照すると、図2の線3−3に沿った係合突起30の横断面が示されている。外被輪郭44は、交点42において上表面31と交差している。縁部角度46は、外被輪郭44に正接する線45と、上表面31に平行な線47との内角によって規定される。いくつかの実施形態において、縁部角度は、実質的に一定である。いくつかの実施形態において、縁部角度は、係合突起の上表面の外周の周りで変動する。いくつかの実施形態において、縁部角度は、少なくとも約15度(15°)である。いくつかの実施形態において、縁部角度は、少なくとも約20°、少なくとも約30°、又は少なくとも約40°である。いくつかの実施形態において、縁部角度は、約85°以下である。いくつかの実施形態において、縁部角度は、約80°以下又は約70°以下である。
係合突起30は、実質的に凸状の係合突起である。本明細書で使用するとき、係合突起は、その外被輪郭が実質的に凸状である場合、「実質的に凸状」である。本明細書で使用するとき、外被輪郭は、最大幅の位置43から付着外周35に延びる外被の輪郭の部分の少なくとも約75%が基準線40に対して凸状である場合、「実質的に凸状」である。基準線40は、付着表面22に垂直であり、係合突起30と付着表面22との間の接触領域の中心点41を通過している。最大幅の位置は、基準線40から最も遠い、外被輪郭上の場所である。いくつかの実施形態において、最大幅の位置は、縁部の場所、即ち、係合突起の上表面と外被表面との間の交点の場所に対応する。
最大幅の位置から付着外周に延びる外被輪郭のうち、いくつかの実施形態においては少なくとも約80%、いくつかの実施形態においては少なくとも約85%、いくつかの実施形態においては少なくとも約90%、95%、又は実質的に100%が、基準線に対して凸状である。
従来技術の、例示的な実質的に凹状の係合突起の横断面が、図4a〜4cに示されている。いずれの場合にも、最大幅の位置43a、43b、及び43cから付着外周35a、35b、及び35cに延びる外被輪郭44a、44b、及び44cの部分は、それぞれ基準線40a、40b、及び40cに対して凹状である。
変形した突起の頂部と外被表面との間の縁部角度は、広範囲にわたって変動してもよい。いくつかの実施形態において、小さすぎる縁部角度により、例えば、張り出す周縁部が薄くなり、曲げ又は破断を受けやすくなることによって弱まることで、ファスナが弱まることがある。従って、接触角度は、いくつかの実施形態においては20度(20°)と85°との間であり、また、いくつかの実施形態においては30°と80°の間である。当業者はこのことを、粒子及び接触表面の材料、接触期間、並びに接触面変形の工程の他の細目など、この方法における条件を好適に選択することによって達成することができる。
いくつかの実施形態において、少なくとも一部の係合突起は、上面縁部から付着外周へと厳密に先細となる外被輪郭を備えている。厳密に先細になることは、係合突起が基材に近づくにつれて、突起がより幅狭となることを意味している。例えば、図2及び3の係合突起30は、厳密に先細になっている。
一般に、いくつかの実施形態において、剪断荷重がファスナに加えられたとき、係合した繊維が、底部の付着表面からずれた先細でない部分に引っ掛かることなく、厳密に先細となる係合突起は、その繊維を基材の付着表面へと引き下げる。いくつかの実施形態において、係合突起上のトルクが最小にされ、従って、基材は、より弱いものとなることが可能であり、また、いくつかの実施形態において、より安価で、より柔軟で、及び/又はより薄いものとなることが可能である。更に、固定研磨物品の付着側は、複数の係合突起の上表面によって形成される比較的大きな表面積を有し、この表面を触感の滑らかなものにしている一方で、基材に連結された突起の付着端部の比較的小さな合計表面積をも有し、それによって研磨物品の柔軟性を高めている。
縁部角度に加えて、係合突起30は、上表面31の外周と高さとの比によって特徴付けられてもよい。いくつかの実施形態において、上表面の外周と高さとの比は、約1.1〜約50である。いくつかの実施形態において、この比は、少なくとも約1.2、約1.5、又は少なくとも約2である。いくつかの実施形態において、この比は、約40以下、約30以下、又は約25以下である。また、係合突起30は、上表面31の外周と付着外周35との間の比によって特徴付けられてもよい。
付着表面に付着された1つ以上の実質的に凸状の係合要素を有する固定研磨物品を形成するために、様々な方法を用いることができる。いくつかの実施形態において、実質的に凸状の係合要素は、固定研磨物品の基材の付着表面上に直接形成されてもよい。
例えば、いくつかの実施形態において、実質的に凸状の係合要素は、粒子状の材料から形成されてもよく、例えば、熱可塑性材料が、基材の付着表面に固定されて、付着表面から対応する末端部に延びる複数の熱可塑性突起を形成してもよい。「粒子」という語は、本明細書で使用するとき、例えば、微粒、ペレット、粉末、及び液滴を含めて、固体、液体、又は半液体の粒子を指す。いくつかの実施形態において、粒子は、基材に均一に固定されてもよい。いくつかの実施形態において、粒子は、基材に不規則に固定されてもよい。いくつかの実施形態において、形成された突起の少なくとも末端部は、付着表面に固定された粒子によって構成されている。
後の工程において、突起の末端部は、所望の変形を、従って所望の係合突起を達成するのに十分な条件(例えば、温度、圧力、及び時間)の下で、変形手段の接触変形表面と接触される。接触の間、突起の末端部は、軟化温度を超えて加熱される一方で、付着表面は、一般に、基材の付着表面とその基材の付着表面に隣接する係合突起の部分との双方の安定性を好適にするのに十分な低温に維持される。次いで、接触された表面が冷却されて、係合突起の上表面を形成する。
一般に、変形手段は周知であり、ホットロール、プレート、及び細長いニップ(例えば可変ニップ)が挙げられるが、これらに限定されない。粒子の末端部の加熱は、例えば、予熱器若しくは変形手段の接触表面、又はこれらの双方によってもたらされることができる。例示的な予熱手段には、加熱プラテン、放射熱源、及び高温流体(例えば熱ガス)が挙げられる。
当業者であれば、基布を、また突起の付着端部を、望ましくない変形を防止するのに十分に低温に、従って十分に固体状に、保つ方法を選択できるであろう。このことを達成する1つの例示的な方法は、基布の裏を、冷却された表面と接触した状態に保つことを含む。
いくつかの実施形態において、変形した粒子、即ち突起の上表面は、滑らかになり得る接触変形表面によって形成されることができる。いくつかの実施形態において、接触表面は、テクスチャ加工されるか又は粗面化され、例えばサンドペーパー状又は溝付きであってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態において、接触変形表面は、真の幾何学的な意味では平面でなくても、本質的には平坦となる。いくつかの実施形態において、突起の後処理は、非接触の熱処理などを用いて、上表面を本質的に平坦でないようにするために用いられることがある。
加熱された末端部が接触変形表面と接触する間、接触線によって境界を画される接触領域が発生される。その接触線の少なくとも一部に沿って、加熱された末端部は、鋭角な接触角度を与えられる。
接触角度は、材料の接触表面の、また材料の加熱された末端部の表面エネルギー(即ち表面張力)、並びに温度及び接触時間による影響を受ける。従って、形成された上表面は、鋭角の接触角度による影響を受ける角度を有する縁部によって、少なくとも部分的に境界を画される。接触角度は、粒子の表面エネルギー、接触表面の表面エネルギー、及びそれらの比界面エネルギー(relative interfacial energy)による影響を受ける。
粒子又は成形された突起の分子配向が本質的に存在しない場合、接触角度は、主に、粒子状ポリマー及び接触表面の表面エネルギーによって決まる。接触角度は、更に、適切に選択されるべき接触時間による影響を受ける。引き続く突起の冷却は、突起の縁部角度を保つものであり、例えば、環境による冷却、接触による冷却、流体(例えば空気などの気体)を用いた冷却から選択されることができる。
基材は、多孔質若しくは非多孔質のポリマーフィルム、ラミネートフィルム、不織布ウェブ、紙ウェブ、金属フィルム、箔など、任意の好適な連続的又は不連続的なベースウェブであることができる。基材は、印刷されるか、エンボス加工されるか、火炎処理されるか、ラミネート加工されるか、粒子コーティングされるか、又は着色されることなど、既知の任意の方法によって修正されることができる。
基材として使用されるポリマーフィルムは、配向されているか又は非配向であることが可能である。いくつかの実施形態において、本質的に非配向のフィルムが望ましいことがある。基材の付着表面は、滑らかとなることも粗くなることもできる。例えば、いくつかの実施形態において、付着表面は、既に拡散され固定された粒子で粗面化されることができる。
粒子は、突起の少なくとも末端部が粒子から形成され得るように、基材に導かれ固定されるべきである。突起は、粒子の更なる修正を伴うことなく、完全に粒子から成ることができる。粒子を(滑らかな又は粗面化された)付着表面に導き、固定することについて、いくつかの方法、例えば不規則な拡散及び接着が、例えば、すべての開示内容が参照によって本願に組み込まれるPCT国際公開特許WO 01/133989において教示されている。
基材を形成する材料は、粒子を形成する材料から独立に選択されることができる。いくつかの実施形態において、様々な材料、形状、及び/又は寸法の様々な粒子が使用されてもよい。また、様々な特性の粒子の混合物が使用されることもできる。突起の密度は、プロセスの間に変更されることができる。また、薄い基材、例えば好適なフィルムを選択することによって、薄いファスナが容易に製作されることができ、その厚さは、結果的に小さな突起となる小さな粒子を使用することによって、更に減じられることができ、その小さな突起は、いくつかの実施形態において、薄いループ布帛と共に特に良好に機能することができる。また、この方法と変形された突起の対称性により、等方性のファスナを提供することができる。
いくつかの実施形態において、例えば、表面張力の効果によって鋭角な接触角度を生じさせる時間がより長くなり、その結果、係合突起がより鋭角な縁部角度を有するように、変形表面と粒子との接触時間を延長することが、望ましい場合がある。いくつかの実施形態において、このプロセスは、より低い速度で実行されることができる。いくつかの実施形態において、粒子又は突起の末端部を徐々に圧縮によって変形させる細長い可変ニップが使用されることができる。
変形した突起は、例えば冷却によって、最も圧縮した状態に固体化されることができる。また、変形した突起が最も圧縮した状態となった後に、そして変形した突起が最終的な固体化状態となる前に、変形した突起が、変形表面から除去されるときに伸張されることによって、幾分か延長されることも可能である。例えば、いくつかの実施形態において、変形した突起の末端部は、依然として変形表面に付着されている間に、ニップを開くことによって基材から伸張されることができ、従って、突起は中央部分においてより細くなる。
いくつかの実施形態において、例えば、多数の小さな突起が望まれる場合、変形した突起の1つ当たりに1つの粒子を備える、少なくともいくつかの変形した突起を形成することが有用となることがある。このため、そのプロセスは、より廉価でより大きな粒子を使用して突起を形成できるので、複数の小さな粒子から突起を形成するよりも廉価となる。いくつかの実施形態において、このことは、好適なポリマー粉末粒子を移動する基材の上に好適な距離で均一に拡散させて突起又は粒子を供給することによって、廉価に達成されることができる。
いくつかの実施形態において、粒子を基材に第1の方法で付着させるために、分子的に非配向の熱可塑性ポリマーが好ましい。従って、第1の方法のいくつかの実施形態において、供給される熱可塑性粒子は非配向の粒子であり、その非配向の粒子は、(a)ペレットからの粉砕で作られた粉末の微粒、(b)反応体粉末(reactor powder)からの微粒、(c)沈降した粉末からの微粒、及び(d)液滴を含んだ群から選択される、1つ以上のタイプの粒子であることができる。
反応体粉末は、ペレタイジング(palletizing)の前にポリマー製造の反応体から得られたポリマー粉末を意味する。また、反応体又は沈降した粉末からの微粒は、本明細書で使用するとき、そのような粉末の、更に粉砕された微粒をも包含する。液滴は、前表面に供給され、引き寄せられ、付着されるとき、固体であってもなくてもよい。基材に付着されるときの粒子の軟化により、粒子内のいかなる残存する配向性も、更に減じられることができる。
第1の方法において、粒子を基材の前表面に付着させることは、粒子の軟化温度を超える温度で、粒子を、前表面に引き寄せられた状態に少なくとも部分的に保つことを含む。
いくつかの実施形態において、係合突起は、キャリア上に形成され、その後に固定研磨物品の付着表面に転写されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、粒子(例えばポリマー粒子)は、キャリアの表面に分散されてもよい。一般に、その表面は、好適な表面エネルギーと粒子に対する望ましい解放性とをもたらすように、前処理されてもよい。いくつかの実施形態において、粒子は、少なくとも、好適な粘度の半液体状態又は軟化状態で供給されてもよい。いくつかの実施形態において、粒子は、キャリアの表面に例えば加熱によって溶着された後に、この状態に導かれることができる。結果として生じる軟化した又は半液体の粒子は、予備成形突起と呼ばれ、ここで、「予備成形突起」は、極限の上表面において最終的な係合突起の形状へと、少なくともある程度まで予備成形された突起として定義され、その極限の上表面は、キャリアの表面と接触し、最終的に付着端部を提供する予備成形突起の末端部へと延びる。
予備成形突起は、キャリアと接触する縁部に沿って接触角度を形成し、その接触角度は、ポリマー粒子とキャリア表面の表面エネルギーによる影響を受ける。ポリマー粒子は、軟化した又は半液体の状態に、好適な期間にわたって維持され、その結果、キャリアと接触する縁部の少なくとも一部分に沿って、鋭角の接触角度を成すことができる。
次いで、予備成形突起は、少なくとも部分的に固体化され、固定研磨物品の付着表面と接触させられることができ、それによって、予備成形突起の末端部が付着表面に固定され、一方で、キャリアとの接触によって形成された縁部の形状が本質的に維持される。次いで、予備成形突起は、十分な程度に更に固体化され、その結果、予備成形突起は、キャリアから解放され、付着表面に転写されることができ、それによって、固定研磨物品に付着された係合突起が形成される。これらの形成された係合突起は、付着端部(ここでは基材の付着表面に付着されている)から、キャリア上に形成されていた上表面へと突出する。平坦化された上部は、基材に少なくとも部分的に張り出して周縁部を形成し、上述のように、鋭角な接触角度による影響を受ける角度を有する縁部によって、少なくとも部分的に境界を画される。
液体又は半液体の(即ち、軟化した若しくは好適に柔軟な)状態となることが可能で、固体になることが可能な好適な粒子は既知である。粒子は、例えば、照射によって固体化が可能な、液体懸濁液の液滴などであることができ、又は、上述のように、熱可塑性粒子であることができる。キャリアは、上述のように、任意の好適なキャリア、例えばシート形の基材、例えばフィルムであることができる。
表面エネルギー、表面張力、及び湿潤の分野に精通した当業者は、粒子に対する好適なポリマーとキャリアとの又はキャリアに対する適切な表面処理との組み合わせを選択することができる。当業者はまた、粒子がキャリアを好適な時間内に湿潤させるように、キャリアの温度で好適な粘度を有する粒子を選択することもできる。キャリアの表面エネルギーは、シリコン処理された表面、フルオロケミカル、コロナ放電、フレーミングなど、既知の材料及び方法によって発生されてもよい。
一般に、キャリア表面は、半液体状であるか固体状であるかに関わらず、使用される特定のポリマー粒子を解放できるべきである。ある解放表面は、あるポリマーは解放することができるが、他のポリマーは解放することが不可能であることが知られている。例えば、ポリエチレンの解放表面は、好適なポリプロピレン粒子は解放することができるが、あるポリエチレン粒子は、それらが互いに溶着するか又は融着する傾向があるため、解放することができない。「解放」という語は、本明細書で使用するとき、粒子又は予備成形突起の材料の、容認できない損傷又は損失を伴うことなく、粒子が接触解放表面から引き離される現象を指す。
キャリア表面は、当該技術分野で知られるように、滑らかであるか、又は好適に構造化されるか若しくは粗面化される(例えば溝を付けられる)ことができる。粒子を解放表面の上に分散させることは、任意の好適な方式で、例えば、粒子を分散装置で拡散させることによって実施されることができる。いくつかの実施形態において、粒子は、ある単位表面積当たりの速度で拡散され、その結果、それらの粒子は予備成形突起を形成し、1つの粒子が1つの予備成形突起を形成することができる。粒子は、均一に又は不規則に散布されてもよい。粒子はまた、所定のパターンに従って分散されてもよい。
接触解放表面の上に粒子を分散させる前、分散させる間、及び/又は分散させた後に、粒子は、少なくとも半液体の状態に導かれることができる。「少なくとも半液体」は、液体又は半液体を意味する。液体化の好適な方法は、選択されたポリマーの特性に依存し、また、例えば、加熱、希釈化、溶解、乳化、分散などを挙げることができる。
予備成形突起をキャリアから固定研磨物品の基材の付着表面に接触させ固定するのに好適な固体性(固体化の程度又は範囲)は、特定の状況に応じて当業者によって決定されることができる。予備成形突起がキャリア上に形成されたときの状態よりも固体性の高い状態が、必ずしも必要ではないが、通常は必要である。いくつかの実施形態において、予備成形突起は、付着表面に接触されている間にその形状を少なくとも部分的に維持するのに十分に、固体性を有するべきである。いくつかの実施形態において、固体性は、少なくとも最小の自由高さを、更にまた予備成形突起の好適な縁部角度を維持するように選択される。予備成形突起における必要な固体性の調整は、材料に依存し、冷却、乾燥、加熱、架橋、硬化、化学処理などを含むことができる。
キャリア上に位置する好適な固体性の予備成形突起は、付着表面が予備成形突起の末端部と接触し固着するように、付着表面によって覆われることができる。末端部は、キャリア表面から最も離れた端部である。付着表面と接触する前に、予備成形突起は、更に付加された分散粒子などを供給されるか又は補給されることができ、その分散粒子は、予備成形突起に付着する。付着表面は、予備成形突起が半液体状態にあるときに、予備成形突起と接触されることが可能である。この場合、接触の後及び最終的な固体化の前に、予備成形突起が、伸張によって幾分か延長される一方で、予備成形突起がキャリアから剥離され、それによって予備成形突起がそれらの中央部においてより細くなることが可能である。
予備成形突起の付着端部を付着表面に固定することは、例えば、接着剤、樹脂、結合剤、溶剤などを添加して接着することによって及び/又は紫外線照射で架橋することによって達成されることができる。いくつかの実施形態において、固定は、接触される材料(即ち付着表面及び/又は予備成形突起)の固有の接着力又は融着を用いて成し遂げられることができる。固定する間、自由な張り出し部又は周縁部、及び予備成形突起の実際の高さが十分に保たれるように、注意すべきである。例えば、いくつかの実施形態において、突起を付着表面内に過度に押し込むこと又は圧縮することは、避けられるべきである。キャリアからの分離と剥離の双方に好適な、予備成形突起及び基材の適切な固体性は、特定の状況に応じて当業者によって決定されることができる。
いくつかの実施形態において、キャリアから剥離されるときの予備成形突起の固体性は、基材の付着表面と最初に接触したときと比べて、必ずしもそうではないが通常は、より固体性のある状態となる。いくつかの実施形態において、予備成形突起は、キャリアから分離される間にその形状を少なくとも部分的に維持するのに十分に、固体性を有するべきである。このことが、通常、主として意味するところによれば、好適な全体的形状を、特に形成された縁部角度に関して維持し、しかしながら付着表面との好適に強固な結合を保つこともまた、重要な要素である。基材自体は、一般に、その形を維持すると共に、解放表面からの予備成形突起の分離を可能にするのに十分な固体性を有しているべきである。形成されたときの突起の、平坦化された上表面は、滑らかとなることができるが、当該技術分野で知られるように、幾分か粗面化され、例えば、サンドペーパー状であるか又は溝付きであることもできる。上表面構造は、接触解放表面によって決まり、この接触解放表面は、真の幾何学的意味では当然ながら平面的でなくても、本質的には平坦である。いくつかの実施形態において、非接触の熱処理など、上表面を本質的には平坦でないようにする後処理が使用されることがある。また、キャリアが平坦ではなく、従って、突起が形成されたキャリアに対応する突起の上表面を形成できるようにすることも可能である。
転写法のいくつかの実施形態において、予備成形突起の付着端部は、付着端部上に圧力が存在しないので、キャリアとの接触時間が長くなることによる影響を受ける見込みがない。これによって、表面エネルギーが、より長時間にわたって、例えば、生産ラインにおける延長されたキャリアと共に働く可能性が開かれる。換言すれば、平坦な端部を形成する表面張力の有益な機械的効果は、既に付着された端部から起こる機械的効果と干渉するか又は「競合する」必要がない。更なる利点として、粒子又は予備成形突起の寸法とは無関係に、類似した接触角度をすべての突起に対して得ることができる。換言すれば、突起はすべて、同じ期間にわたり同じ条件の下で解放表面と接触するが、突起が、直接形成する方法において生じるように変形解放表面と接触するとき、既に基材に付着されており、粒径に応じて異なる高さにある場合は、そのようにはならない。いくつかの実施形態において、これによって、転写法は、種々の寸法の粒子に対する高度な許容度を持つ。更なる重要なコスト削減及び簡略化が、変形装置を不要にすることによって達成されてもよい。製造ラインのライン速度及び走行幅は、おそらくは、より低いコストでこれまで以上に大きなものとなることができる。更なる利点として、例えばより良好な機械的特徴を場合によっては有する非熱可塑性ポリマーを使用することができる。
小さな多数の突起が有利である場合、別個の予備成形突起のうちの少なくとも一部が、1つの予備成形突起当たりに厳密に1つのポリマー粒子を備えると、望ましいことがある。いくつかの実施形態において、予備成形突起のうちの少なくとも一部は、10°と85°、好ましくは30°と80°との間の接触角度を与えられている。いくつかの実施形態において、これは、個々の予備成形突起の大部分に対する接触角度の範囲となる。いくつかの実施形態において、この範囲は、予備成形突起に対する平均の接触角度となる。
いくつかの実施形態において、少なくとも一部の係合突起は、各側面図において係合突起が平坦化された上部又は上縁部から付着外周へと厳密に先細となる(好ましくは厳密に凸状となる)形状を与えられている。いくつかの実施形態において、転写法は、好適な表面上にある水滴のような、半レンズ状の予備成形突起を生じさせる。
転写法において、例えば、必要な強度、要求される表面エネルギー、コストなどに基づいた選択を伴って、非熱可塑性及び熱可塑性ポリマー粒子が使用されることができる。いくつかの実施形態において、熱可塑性樹脂は、転写法に特有のいくつかの利点を有することがあるが、それらの利点は明白でないことがある。第一に、熱可塑性粒子を使用し、それらを送り出しの後に軟化させることで、一般に、残存するいかなる分子配向も、少なくともキャリアと接触する予備成形突起からは一般に解放されることが確実となる。第二に、粒子が熱可塑性である場合、予備成形突起を形成する液体状又は少なくとも半液体状の材料の粘度は、材料温度を制御することによって、オンラインで制御される、例えば微調整される(例えば調節及び/又は最適化される)ことができる。いくつかの実施形態において、そのような制御は、精密、容易、廉価、及び可逆であることができる。粘度は、予備成形突起及び接触解放面の、またそれらの間の表面エネルギーが、成された接触角度に作用する程度に直接影響を及ぼす。適切に選択された温度及び加熱時間を用いて粘度を調節することによって、最終的な係合突起の縁部角度は、オンラインで微調整されることができる。いくつかの実施形態において、熱可塑性粒子を使用する転写法は、ファスナの形をオンラインで調節する柔軟性により、結果的に、成形されたファスナを安価にすることができる。
液体の滴が固体のキャリアの上に溶着される場合、またキャリアの表面エネルギーがその液体の表面エネルギー(又は表面張力)よりも幾分か高い場合、液体は通常、ゼロの接触角度で固体を完全に湿潤させる。液体を用いると、各「固液」の対は、0°と180°との間の接触角度を有し、その接触角度で、液滴は固体をほぼ湿潤させる。半液体(例えば軟化した熱可塑性樹脂)の粒子を用いると、接触角度を成すプロセスは、時間と温度の現象となる。表面エネルギーの高い固体の解放表面を用いると、液状ポリマーは、十分な時間を与えられた場合、完全に湿潤させる。この表面エネルギーの高い解放固体表面が高温に維持され、低温の固体粒子がその上に置かれると、接触角度が初期の鈍角から最終的な0の接触角度へと時間の経過と共に変化するプロセスが始まる。この変化プロセスを、例えば好適な冷却によって妨げることで、任意の所望の接触角度を達成することができる。従って、表面エネルギーの高い固体キャリアが、本開示のプロセスのいくつかの実施形態において有用である。しかしながら、キャリアの表面エネルギーが高くなるにつれて、最後にキャリアを予備成形突起から分離するのがより困難となることがある。また、キャリアの表面エネルギーが、ポリマー粒子の表面エネルギーと比較して高すぎる場合、キャリアにとって過度な湿潤性の予備成形突起が形成される可能性がより高くなる。キャリアを過度に湿潤させる危険性は、キャリアの表面エネルギーが、粒子の表面エネルギーよりも60mJ/m以下高い場合に減じられる。
また、表面エネルギーの高いキャリアは、係合突起の縁部角度を過度に鋭利にして、過度に薄く、後の使用の間に場合によっては破断し得る周縁部を生じ、望ましくない汚染を生じることがある。いくつかの実施形態において、より大きな接触角度又は縁部角度を許容して、薄く弱い縁部及び周縁部を形成する係合突起に対する保護を高めることが、より妥当となることがある。従って、いくつかの実施形態において、粒子の表面エネルギーよりも表面エネルギーの低いキャリアを提供することが有用となることがある。この場合、製品における縁部角度は、オンラインの操作パラメータによってではなく、材料の選択によって決定されることができる。また、一般に、キャリアの表面エネルギーが低くなるにつれて、最後に予備成形突起をキャリアから引き離すことがより容易となる。しかしながら、予備成形突起を接触解放表面から引き離すのにある程度の力が必要であることは、有益となることがある。一部の予備成形突起は、固定研磨物品の基材の付着表面に弱く固定されることがある。つまり、固定強度が、意図される最終用途に望まれるよりも低く、結果的に、係合突起が場合によっては使用中に破断して剥がれることになる。これは、検出が困難な欠陥となり得る。従って、いくつかの実施形態において、キャリアの表面エネルギーが、粒子の表面エネルギーよりも23mJ/m以上低いと、望ましいことがある。このレベルのキャリアの表面エネルギーを用いると、予備成形突起を接触解放表面から引き離すための分離力は、付着表面に弱く固定された突起を剥離するのに十分に高いものとなることができ、それによって、オンラインでの故障検出及び訂正機構が提供される。
熱可塑性の予備成形突起に関して上述した方法のいくつかの実施形態において、付着表面を予備成形突起の少なくとも一部の末端部に固定することは、熱又は融着によって固定することを含む。熱によって固定することは、材料及び圧力などに応じて、予備成形突起か又は付着表面のどちらか一方を溶解させることを含むことができる。いくつかの実施形態において、予備成形突起と付着表面の双方が、場合によっては溶解され、それによって融着される。融着とは、予備成形突起を付着表面に熱によって固定することである。この場合、予備成形突起は、キャリア表面によって付形されることと、付着表面に融着によって固定されることとの双方に好適な粒子でできている。粒子は、所望の接触角度を好適に形成するように十分に液体化されなければならないが、融着の間に縁部角度を維持できるように十分に固体性を維持しなければならない。いくつかの実施形態において、熱可塑性ポリマー粒子が、選択されたポリマーに適切な条件で、10分間当たり1グラム〜90グラムの間のメルトフローレート(ASTM 1238)を有することが好ましい。いくつかの実施形態において、メルトフローレートは、10分間当たり、少なくとも5グラム、少なくとも10グラム、又は少なくとも15グラムである。
いくつかの転写法の続く工程において、熱によって固定することは、ポリマー粒子又は予備成形突起の軟化温度よりも低い温度にキャリアを維持する一方で、付着表面を予備成形突起の少なくとも一部の付着端部と接触させることを含む。いくつかの実施形態において、基材の裏面は(即ち研磨面)は、その裏面を加熱ガスにさらすことによって加熱される。更に、加熱された基材の研磨表面におけるガス圧力は、加熱された基材の付着表面における圧力(例えばガス圧力)よりも高く、それによって、加熱された基材が予備成形突起の少なくとも一部の末端部に対して押圧されて、予備成形突起の付着表面への固定が強化される。この圧力差は、例えば、キャリア又は基材の付着表面の下方から減圧を施すことによって高められてもよい。
一般に、転写法においては、下方に曲がって下部の予備成形突起に達することが可能な、十分に柔軟性のある基材が供給される限り、予備成形突起が高さの異なるものであるか否かは大きな問題ではない。いくつかの実施形態において、基板全体が熱可塑性であり、実際に軟化され、それによって、軟質及び柔軟で、高温時に容易に曲がり、更には伸張するようにすると、特に有利である。所望により、基材は、完全に軟化されることができ、ここで、完全に軟化するとは、例えば複合基材の場合に、すべての構成要素及び/又はその層を、軟化温度を超えて軟化することを意味する。
基材をキャリアから分離した後、いくつかの予備成形突起が、キャリア上に残存することがある。これらは通常、非常に小さな残存ポリマー粒子であり、後に分散される粒子へと溶融され、取り去られる。しかしながら、規則的にそれらをキャリアから除去することで、プロセスはより均一及び確実なものとなることができる。従って、いくつかの実施形態において、転写法は、複数のポリマー粒子をキャリアの表面に分散させる前に、キャリアを清浄化することを更に含んでもよい。これは、(1)ポリマー粒子と清浄用ウェブの前面の双方の軟化温度よりも高い温度に、キャリアを加熱すること、(2)清浄用ウェブをその加熱されたキャリアの表面に接触させ、それによって前面を軟化させること、(3)軟化した前面を、加熱されたキャリアの表面に適度に押圧し、それによって、ポリマー粒子の汚染残留物を清浄用ウェブの前面に融着させること、(4)キャリア及び清浄用ウェブに対し、清浄用ウェブをキャリアから分離させるのに好適な温度をもたらすこと、並びに、(5)清浄用ウェブをキャリアから分離させ、それによってキャリアを清浄化すること、を含んでもよい。
この清浄法では、粒子と清浄用ウェブの双方の熱可塑性がキャリアの清浄化に利用される。上記の工程の間、少量の残留ポリマー汚染物が取り去られ、通常、清浄用ウェブの前面で消滅し、また、清浄用ウェブは再使用されることができる。いくつかの実施形態において、研磨物品に使用される基材が清浄用ウェブとして使用されてもよいので、別個の清浄用ウェブが必要でないことがある。例えばロール又はコンベアを含んだ連続操作において、キャリアは、粒子の各分散前に、回転ごとに清浄化されることができ、従って、蓄積するキャリアの汚染は常に低レベルに維持される。
いくつかの実施形態において、予備成形突起が付着表面に融着されている間、基材はキャリアの上にあり、そのキャリアにおいて、基材は、予備成形突起によって支持され、予備成形突起間の空間に架橋する。付着表面がその軟化温度を超えている場合、付着表面内の分子配向により、基材の少なくとも架橋部分が収縮することで、問題が生じることがある。これは、例えば、収縮に耐性のある好適な層を有する複合基材を使用することによって、回避されることができる。例えば、ポリエステルフィルム又は紙の裏材とその上に前面としてコーティングされたポリエチレン層とを備える基材は、基材に生じ得る収縮に、場合によっては耐えることができる。しかしながら、収縮が問題となる場合、予備成形突起又は粒子を融着するときに、基材に分子配向がないと好ましい。分子配向したフィルムは、基材の付着表面を加熱された解放表面(キャリアであることもある)と接触させ、それによって、付着表面を本質的に分子配向しないようにすることによって、前処理されることができる。また、分子配向が好適に解放される限り、清浄化工程の間に、軟化した付着表面にキャリアを緊密に押圧することで、この前処理工程を実施することができる。
いくつかの実施形態において、高圧にある加熱ガス(好ましくは空気)が、加熱ガスを排出するガスノズルで最良に供給されることができる。ノズルは、ガスを加熱するために、好ましくは電気加熱を使用するが、その熱源は、ガスバーナーなどの任意の好適な別の熱源であることができる。いくつかの実施形態において、基材がノズルの出力オリフィスの前方に移動され、その結果、付着表面が、排出された熱ガスと接触されると、基材が軟化する。同時に、ノズルから排出された熱ガスは、基材の研磨表面に沿って、典型的には基材の進行方向と平行に、ガスフローを発生させ維持する。ノズルが固定されており、基材が縦方向に移動している場合、熱ガス流は、縦方向に本質的に平行で、反対の方向を有する。熱ガス流、例えば熱空気流は、軟化した基材を伸張させるのに役立つ引張力を軟化した基材に作用させて、基材の付着表面をならす。ガスがより高速に流れるにつれて、この伸張の効果はより強くなる。低スループットの構成を用い、即ち低い熱ガス速度を用い、また特に厚い基材を用いると、本質的には分子配向のない基材を使用することができる。スループットがより高く、ガス流量がより多い場合、特に、より薄い基材を用いると、基材のこの縦方向の伸張は、非常に著しくなることがあり、これは望ましくないことがある。例えば、基材が長手方向に伸張すると、縦方向では、ファスナの厚さを制御することが困難となることがあり、あるいは、不特定の長さのロールが生じることがある。また、伸張は、基材を薄くし引き裂くことによる偶発的な破損につながることもある。
伸張の効果は、好適な分子配向を基材内にもたらすことによって、相殺されることができる。伸張の問題は、基材が熱収縮能力を縦方向に備えている場合、解決されることができる。ガスの熱は、基材内の配向を弛緩させ、即ち、基材を収縮させることになり、これによって、加熱ガス流による伸張が打ち消される。従って、転写法の変形形態において、加熱ガスを排出するようになされた1つ以上のガスノズルが設けられる。基材の研磨表面は、基材がその1つ以上のガスノズルに対して移動する間、その1つ以上のガスノズルによって排出された加熱ガスに接触される。基材が移動している方向は縦方向であり、本質的には基材の平面内にある。基材は、好ましくは、縦方向に少なくとも1パーセントの熱収縮性(長手方向の熱収縮性)を有する。熱によって固定することは、基材をその熱収縮温度を超えて加熱することを含む。
本明細書で使用するとき、ある方向における「熱収縮性」は、基材の材料などの材料の文脈において、その材料が、材料への熱エネルギーの伝達に応答して、所与の方向における長さ又は寸法を減少し得ることを意味するものとする。材料の「熱収縮性」はパーセント値であり、所与の方向における収縮前の長さと収縮後の長さとの差を収縮前の長さで除算したものを100倍したパーセント値である。材料の所与の方向における収縮後の長さは、170℃で45秒間などで材料が収縮した後の、所与の方向における材料の長さを意味する。収縮は、例えば、材料を高温のシリコーン油に浸漬し、自在に収縮させることによって決定されることができる。140℃の温度を14秒間にわたって用いると、通常のポリマー材料において本質的にすべての収縮が弛緩することが判明した。本明細書で使用するとき、材料の「収縮温度」は、漸増する温度にさらされた材料が熱収縮し始める温度を指す。
本開示の転写法のこの変形形態の利点は、軟化した基材に、排出された熱ガス流によって作用される伸張効果を打ち消すのに役立つことである。高度な生産速度では、1パーセントを超える長手方向の熱収縮性によって、改善された結果をもたらすことができる。従って、いくつかの実施形態において、転写法のこの変形形態において、熱ガス流によって生じた力及び生産速度に基づいて、接触及び固定のために、少なくとも10パーセント、いくつかの実施形態においては、少なくとも20パーセント、少なくとも30パーセント、少なくとも40パーセント、又は少なくとも50パーセントの長手方向の収縮性を有する基材が供給される。
横方向の熱ガス流によって基材に作用される伸張効果は、幅方向において、即ち、基材の進行経路の方向に垂直な方向(機械装置では機械横方向と呼ばれる)において、あまり重大でなくなるか、又は(ノズル構成の細部に応じて)ゼロに近くなる。従って、基材が、幅方向に高度な熱収縮能力又は高度な熱収縮性を有している場合、基材の縁部は、収縮するか又は狭まることがあり、その結果として、熱ガスと接触したときに折畳み又はしわが生じる。一般に、このことは望ましいものではない。従って、いくつかの実施形態においては、主方向又は縦方向に垂直な平面内方向における基材の熱収縮性が、ゼロであるか又は長手方向の熱収縮性よりも低いと好ましい。「ゼロの幅方向の熱収縮性」は、本明細書で使用するとき、基材が、熱にさらされたとき、幅方向に、長さの増加を呈する、つまり収縮するのではなく伸張する場合を含んでいる。熱収縮性がこのように異なる利点は、軟化した基材を熱ガス流が2つの直交寸法において差別的にならす効果を、差別的に打ち消すことができるということである。一般に、主方向(幅方向)に垂直な平面内方向における基材の熱収縮性は、50パーセント未満である。いくつかの実施形態において、幅方向の熱収縮性は、熱ガス流によって生じる力及び生産速度に応じて、40パーセント未満、30パーセント未満、又は25パーセント未満である。他方で、熱ガスによって加熱された基材は、幅方向の熱膨張を呈し、この熱膨張によって、製品にしわが生じることがある。これは、適度に低いが確実なレベルの熱収縮性を基材に幅方向にもたらすことで、相殺することができる。従って、いくつかの実施形態においては、上述の状況で、基材の幅方向の熱収縮性が少なくとも1パーセントであれば好ましい。
上述のように、ガスノズルからの長さ方向におけるならし又は伸張効果は、長手方向の熱収縮によって打ち消され、この長手方向の熱収縮は、同時に、供給された基材の初期の長さに対する、形成されたファスナ製品の最終的な長さを概ね定めることになる。基材の長手方向の熱収縮性が比較的低く、ガスノズルが強い熱ガス流を排出する場合、ファスナ製品は、それを元に製造された初期の基材材料よりも長いものとなる。熱収縮能力を増加させ、またおそらくはノズルのガス圧又はガス流を減少させることによって、細長いファスナの向きは逆転されることができ、形成されたファスナは、それを元に作られた基材よりも短くなることができる。
前処理に使用される解放表面、即ち前処理解放表面は、上で議論したキャリア表面と類似しているか又は異なっていることがある。前処理解放表面は、基材を適時に適切に解放できなければならない。基材は、例えば、その標準の寸法を、ただし主として長さを維持するために、いかなる収縮をも本質的に防止される。これは、基材の付着表面を前処理解放表面と完全に接触した状態に維持することによって行うことができる。この目的で、基材の軟化した付着表面と前処理解放表面(例えばポリテトラフルオロエチレンの表面)との間の粘着性を利用することができる。これを行うためには、基材を前処理解放表面に接触させ押圧する間に、2つの表面の間の残留空気が、好ましくは除去されるべきである。基材の長手方向の熱収縮性は、好適な値に減少され、一方で、幅方向の熱収縮率も又、減少されてもよい(好ましくは減少される)。接触時間がより長く、温度がより高くなるにつれて、熱収縮性はより大幅に減少し、その逆も同様である。
前処理工程を使用する実際的な製造構成は、ベルトの経路に沿って循環運動する状態に維持された解放ベルト外表面を有する、継ぎ目のない解放ベルトを使用することを含む。基材を前処理するために、ベルト経路の第1の場所にあるベルト外表面の第1の部分が、前処理解放表面として使用される。前処理された基材からファスナを形成するために、第1の位置から好適に変位したベルト経路の第2の場所にある、ベルト外表面の第2の部分が、キャリアとして使用される。基材は、ベルトと同期して運動する状態に維持された連続的な基材フィルムの形態で供給され、ベルト外表面に第1及び第2の場所で接触される。
この解決策は、基材を前処理し、更にその前処理された基材からファスナを製造するために、単一の解放ベルトが使用され、それによって、初期の基材と最終的な製品との長さの差をゼロにすることができるので有利である。この長さの差がゼロであることは、2つの異なる目的で、即ち、一方では、基材を前処理するために、他方では、粒子を溶着させて予備成形突起を形成し、前処理された基材をその予備成形突起に接触させ固定するために、すべての位置で同じ速度で動く同じベルトを好都合に使用するのに望ましい。第1の場所における解放表面の速度は、初期の基材の速度と望ましくは同じ速度であり、第2の場所における解放表面の速度は、形成された最終的なファスナ製品と望ましくは同じ速度である。基材の長手方向の熱収縮性が前処理によって減少した値が、平衡値から逸脱する場合、基材のこの区分は、ベルトの第1の場所と第2の場所との間でベルトと自在に接触するとき、より短く又はより長くなりがちである。これは、基材フィルムの緩衝器に浮動ローラーを設け、その浮動ローラーの動きの向きを検出することで検知されることができる。ベルトの2つの場所の間の基材フィルムの自由区分が短くなると、前処理された基材の長手方向の熱収縮性が減少されることができ、その逆も同様である。前処理された基材の長手方向の熱収縮性は、第1の場所における基材の温度を上昇させること、及び/又は、ベルトと基材がそれに沿って接触する、ベルト外面の第1の部分を延長し、それによって、基材の前処理の期間を延長することによって、更に減少されることができ、その逆も同様である。この解決策は、解放ベルト外表面が、前処理された基材の軟化した熱可塑性の前面を解放ベルトに、ベルトの回転ごとに接触させることによって、起こり得るいかなるポリマー粒子の汚染からも清浄化されるという更なる利点を有している。
転写法と直接法の双方において、予備成形突起の加熱された端部の形成(転写法)又は突起若しくは粒子の変形(直接法)の間、一部の予備成形突起又は粒子が、他の隣接する予備成形突起又は粒子と一体化することがある。「一体化する」とは、2つの隣接する予備成形突起又は粒子が、融着又は結合して単一の予備成形突起又は係合突起となることを意味する。予備成形突起又は粒子の各部分が、それらの上部の付近でのみ融着し、それらの付着端部が依然として分離している可能性がある。しかしながら、付着端部が、隣接する相手となる予備成形突起又は粒子と一体化する可能性もある。いくつかの実施形態において、予備成形突起又は粒子の一部のみが一体化し、一方で残りが依然として分離し、これによって、様々な係合機能がもたらされる。いくつかの実施形態において、いくつかの一体化した係合突起を有するファスナは、あるループ布帛、例えば嵩低のループに対して、剪断強さを向上させることができる。
いかなる理論にも束縛されるものではないが、この現象の原因は、第一に、一体化によって形成された新たな係合突起の細長い(平面図において)形状により、その細長い次元に垂直な、より高いトルクに抵抗できることであるのは明らかである。第二に、結合した係合突起の中心から最も離れた、相手側の結合した突起の1つの縁部角度は、一体化によって明らかにより鋭角になされた縁部角度を有している。一体化の間、相手となる2つの突起のポリマー材料が、凝集により、各突起の遠方の縁部から新たな共通の中心へと移動し、それによって、相手となる2つの突起の中心又は接触線から最も遠い外側の縁部分に、いわゆる後退した、減少した接触角度が残ることが推測される。このことにより、当業者には、特定の意図された係合ループに対する係合性能を修正する更なる方法が与えられる。
いくつかの実施形態において、隣接する突起の一体化は、容易及び廉価に達成されることができ、また、いくつかの製造操作パラメータを調節することによって、例えば、粒子の投入速度を調節することによって、又は、寸法及び/若しくは溶解特性の異なる粒子を使用することによって、制御されることができる。予備成形突起又は粒子の密度を増加させることによって、一体化現象が増加する点が生じる。これは、粒子の種類及び形状による影響を受ける。例えば、より球状でなく、より不ぞろいの粒子を使用すると、一般に、結果として粒子の一体化が増すことになる。
別の態様において、本開示は、対応する利点を有する、上記の方法によって容易に達成可能な新たな固定研磨物品を提供する。
いくつかの実施形態において、基材の付着表面の材料が、それらが付着される少なくとも1つの係合突起の外被表面の材料と異なっていると、有利となることがある。いくつかの実施形態において、基材の付着表面の材料が、例えばショア硬度値が異なることで判断して、少なくとも1つの係合突起の外被表面の材料よりも軟質であると、有利となることがある。
いくつかの実施形態において、いくつかの用途に対し、基材が、基材の平面内で弾性的に延伸可能であり、少なくとも1つの係合突起の外被表面の材料が非エラストマーであると、有利となることがある。基材は、弾性積層体などを含めたエラストマー材料を備えることができる。これによって、弾性の製品を作ることができる。
いくつかの実施形態において、係合要素は、固定研磨物品の基材の付着表面上に直接形成されている。いくつかの実施形態において、係合突起は、固定研磨物品の基材の付着表面に転写されてもよい。
いくつかの実施形態において、固定研磨物品は、研磨表面と付着表面とを有する第1の基材と、付着層とを備えていてもよい。付着層は、第1の表面と第2の表面とを有する第2の基材を備え、第2の基材の第1の表面は、第1の基材の付着表面に付着される。第2の基材は、第1の基材と同じであっても異なっていてもよい。付着層は、上述のように、係合突起を更に備えている。一般に、係合突起を形成するのに好適な任意の方法(例えば、本明細書で議論した直接法及び転写法)が、第2の基材の第2の表面上に係合要素を設けるために用いられることができる。
いくつかの実施形態において、第2の基材は、基材の付着表面に結合(例えば、接着、融着、接合、積層)されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の基材の第1の表面は、接着層を介して、第1の基材の付着表面に付着され、所望により、接着層は、感圧性接着剤、加熱活性接着剤からなる群から選択された接着剤を備えている。
特定の実施例の各々を参照して以下に述べるように、研磨ディスクを調製した。次いで、様々なディスクの性能を比較するために、以下の試験手順を用いてこれらのディスクを試験した。これらの実施例は、単に説明の目的で提示されるものである。
ファスナシートの調製
16±5グラム/平方メートル(gsm)のポリプロピレン粒子(米国オハイオ州アクロン(Akron)のA.シュルマン社(A. Schulman)の直径200〜500マイクロメートルの「POLYAXIS PD2000」)を解放表面(ハンガリー国のローリンツ社(Lorincz kft)のPTEEコーティング付きのガラス繊維ウェブ「CHEMGLAS 100−6」)上にコーティングした。コーティングされた解放表面を、170±10℃に設定された熱板の上に通して、ポリプロピレン粒子を液滴へと溶融させた。次いで、溶融した液滴を冷却して再凝固させた。次いで、押出ポリプロピレンフィルム(0.1mm(0.004インチ)、91gsm)の裏材を、固体化した滴の末端部と接触させた。熱空気(600±10℃)を裏材の裏面の上に向けて、材料を境界面で溶融させた。次いで、裏材を冷却して、固体化した滴を裏材に接合させた。次いで、裏材に結合された固体化した滴を解放表面から分離し、それによって、係合突起を有するファスナシートを形成した。
(実施例1及び2)−研磨物品の調製
ファスナシートのストリップを、PSAコーティング付きの裏材(直径12.7cm(5インチ)、ミネソタ州セントポール(St. Paul)のスリーエム社(3M)から入手した「360L P800、STIKIT」)を有する2枚の研磨ディスクに積層した。ファスナシートをPSA裏材付きのディスクに固定するために、ゴムローラーを使用して圧力を加えた。転写接着剤(ミネソタ州メープルウッド(Maplewood)のスリーエム社(3M Co)から入手可能な3M Double Coated Polyester Tapeの「442KW」)を使用して、標準的なループ材料(イタリア国チェーナ(CENE)(BG)のシティップ社(Sitip SpA)から入手可能な、100%ポリアミドのDaytona Brush Nylonループを、バックアップパッド(ミネソタ州メープルウッドのスリーエム社から入手可能な、Model#05575、直径12.7cm(5インチ)のSTIKITバックアップパッドの表面に付けたもの)を貼り付けることによって、試験用の適合するバックアップパッドを調製した。
3モード試験
3モード試験を用いて、フックを裏に付けられた研磨試作品の、ループを表面に付けられたバックアップパッドへの接着力を評価した。この試験では、0から10の間のランク付けを使用しており、5が理想的であり、0は低すぎであり、10は強すぎである。
この試験は、5つの評価からなる。第1の評価は、初期の把持力を格付けするものである。これは、研磨ディスクをバックアップパッド上に配置し、ディスクを軽く3回たたくことによって達成される。次いで、ディスクの縁部を持ち上げて、初期の付着の強度を求める。
第2の評価(第1のモード)は、約20秒間にわたって平坦にサンディングすることである。研磨ディスク縁部上におけるしわ又はフック/ループ境界面の把持のゆるみの形跡について、ディスクを評価する。
第3の評価(第2のモード)は、パネル表面から約15度の角度で約20秒間にわたってサンディングすることである。研磨ディスク縁部上におけるしわ又はフック/ループ境界面の把持のゆるみの形跡について、ディスクを評価する。
第4の評価(第3のモード)は、パネル表面から約40度を超える角度で約20秒間にわたって激しくサンディングすることである。研磨ディスク縁部上におけるしわ又はフック/ループ境界面の把持のゆるみの形跡について、ディスクを評価する。
第5の(最後の)評価は、最終的な把持力である。ディスクをバックアップパッドから取り外し、フックのループとの把持力を評価する。
実施例1及び2は、3モード試験を用いて試験された。使用したサンダーは、ニューヨーク州クラレンス(Clarence)のダイナブレード社(Dynabrade, Inc.)から入手可能な、12.7cm(5インチ)の非真空式「Dynorbital−Spirit Random Orbital Sander」モデル#59020であった。加工物は、ミズーリ州カンザスシティ(Kansas City)のクック・コンポジッツ・アンド・ポリマーズ社(Cook Composites and Polymers)から市販されている、ボート部品に広く使用される製造用ゲルコートでコーティングされた軟鋼パネルであった。結果を表1に示す。
Figure 2010502466
表1:3モード試験の結果
本発明の様々な修正形態及び変更形態が、本発明の範疇及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかとなろう。

Claims (17)

  1. 研磨表面と付着表面とを有する基材と、
    前記基材の前記研磨表面に関連付けられる研磨層と、
    係合突起と、を備える固定研磨物品であって、前記係合突起が、
    上表面縁部を有する上表面と、
    前記基材の前記付着表面に付着された付着端部であって、該付着端部と前記付着表面との間の付着領域が、付着外周によって境界を画される付着端部と、
    前記上表面縁部から前記付着外周に延びる外被表面であって、該外被表面の少なくとも1つの輪郭が、該輪郭に沿った最大幅の位置から前記付着外周まで、実質的に凸状である外被表面と、を備える係合突起と、を備える固定研磨物品。
  2. 前記基材が、有孔の基材を含む、請求項1に記載の固定研磨物品。
  3. 前記基材が紙を含む、請求項1又は2に記載の固定研磨物品。
  4. 前記係合突起が、前記基材の前記付着表面に直接付着されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  5. 少なくとも1つの中間層が、前記係合突起の前記付着端部と前記付着表面との間に挿入されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  6. 前記研磨層が、硬化した樹脂結合剤と研磨粒子とを備える付形された構造を備え、該付形された構造が、連続気泡を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  7. 前記研磨層が、複数の正確に付形された研磨構造を備える研磨複合層を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  8. 研磨表面と付着表面とを有する第1の基材と、
    前記基材の前記研磨表面に関連付けられる研磨層と、
    付着層とを備える固定研磨物品であって、前記付着層が、
    第1の表面と第2の表面とを有する第2の基材であって、該第2の基材の前記第1の表面は、前記第1の基材の前記付着表面に付着されている第2の基材と、
    係合突起とを備え、該係合突起が、
    上表面縁部を有する上表面と、
    前記第2の基材の前記第2の表面に付着された付着端部であって、該付着端部と前記第2の表面との間の付着領域が、付着外周によって境界を画される付着端部と、
    前記上表面縁部から前記付着外周に延びる外被表面であって、該外被表面の少なくとも1つの輪郭が、該輪郭に沿った最大幅の位置から前記付着外周まで、実質的に凸状である外被表面と、を備える固定研磨物品。
  9. 前記第2の基材の前記第1の表面が、接着層を介して、前記第1の基材の前記付着表面に付着されている、請求項8に記載の固定研磨物品。
  10. 前記第1の基材及び前記第2の基材の少なくとも一方が、紙、有孔の基材、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された材料を備える、請求項8又は9に記載の固定研磨物品。
  11. 前記研磨層が、硬化した樹脂結合剤と研磨粒子とを備える付形された構造を備え、該付形された構造が、連続気泡を有する、請求項8〜10のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  12. 前記研磨層が、複数の正確に付形された研磨構造を備える研磨複合層を備える、請求項8〜11のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  13. 前記研磨層が、前記基材の前記研磨表面に直接付着されている、請求項8〜12のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  14. 前記研磨層が、メイクコートと、該メイクコートに少なくとも部分的に埋め込まれた研磨粒子とを備える、請求項8〜10のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  15. 前記研磨粒子の上にサイズコートを更に備える、請求項14に記載の固定研磨物品。
  16. 前記研磨層は、下塗剤と、該下塗剤に付着された研磨粒子とを備える、請求項8〜10のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
  17. 前記研磨層は、結合剤中に分散された研磨粒子を備える、請求項8〜10のいずれか一項に記載の固定研磨物品。
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