JP2010501171A - 生体細胞の特性を定める方法およびシステム - Google Patents

生体細胞の特性を定める方法およびシステム Download PDF

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Abstract

粒子の特性を定めるシステム(100)について示した。これにより、粒子の弾性特性を検討することができる。通常システム(100)は、第1の側および第2の側を有し、前記第1の側から前記第2の側に延在する複数のミクロポアを有するミクロポア構造を有する。前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させる手段(120)を用いることにより、ミクロポア(113)の前記第1の側に提供された粒子は、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過し、変形する。定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポア(113)を通過した粒子の存在を検出する検出器(130)が提供され、これにより、粒子の変形に関する情報を得ることが可能になる。

Description

本発明は、生物学的粒子の特性を定めるシステム、および生体細胞の特性を定める方法に関する。特に、このシステムは、細胞骨格弾性および生体細胞の変形能のような細胞骨格特性を定める技術に関する。
通常、悪性細胞の検出により、初期段階での病気の検出が可能となる。通常、初期段階での病気の処置により、治療の成功する機会が増え、または病気が末期的な疾病に至る機会が抑制されるため、初期段階での病気の検出は、しばしば極めて有意である。生体細胞の細胞骨格特性が細胞機能と相関することは、良く知られている。特に、細胞骨格弾性は、癌の進展の関数として、顕著に変化することが示されている。従って、細胞弾性を測定することにより、原理上、単一の悪性細胞および前癌状態の細胞を検出すること−悪性転移細胞は、容易に変形する−が可能となり、これにより、侵入前から侵入(侵襲)後の癌の進展をモニターする可能性が広がる。
米国特許出願公開第2006/01019836A1号には、血液粒子の変形能を測定する、測定ユニットおよび方法が示されている。このシステムは、血液サンプルポットと、廃棄血液ポットとを有し、両者は、スリットチャネルにより連通されている。測定ユニットは、さらに、細胞の回折画像が投射されるスクリーンと、回折画像を記録する画像キャプチャーユニットとを有する。さらに、測定ユニットは、差分圧力発生器を有し、血液サンプルポットと廃棄血液ポットの間に、圧力差が生じる。圧力差のため、血液サンプルは、スリットチャネルを介して、血液サンプルポットから廃棄血液ポットの方に流れる。スリットチャネルを通る血液サンプルに働く剪断力により、血液細胞は、変形する。スクリーンおよび画像キャプチャーユニットを用いて、変形血液細胞の画像が形成される。計算手段により、血液細胞に働く剪断力を考慮して、血液細胞の変形能が計算される。
米国特許出願公開第2006/01019836A1号公報
細胞の弾性を測定する既存の技術では、限界がある:面倒なサンプル調製が必要となり、これにより、単位サンプル当たりの調査細胞の数が制限され、臨床診断における適用性が排除される。また、サンプル中の多くの未影響細胞に対して、異なる変形能を有する少量の影響細胞の検出することは、非常に難しく、しばしば困難である。
また、生体細胞の細胞骨格弾性および変形能のような細胞骨格特性を測定する、これまでに知られている方法では、生体細胞を調製する必要がある。例えば、人または動物の体における生体内(in vivo)測定は、不可能であり、生体細胞を抽出する必要がある。
本発明の目的は、例えば生物学的粒子のような粒子または細胞の特性ついて、良好な判断を可能にすることである。本発明による方法および装置によって、前述の課題が解決される。
本発明は、粒子の特性を定めるシステムであって、
第1の側および第2の側を有し、前記第1の側から前記第2の側に延在する複数のミクロポアを有するミクロポア構造と、
前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させる手段であって、これにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側で、前記ミクロポアに提供された粒子が変形し、前記粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過する、手段と、
定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子の存在を検出する検出器と、
を有するシステムに関する。
ミクロポア構造にわたる圧力差の発生は、ミクロポア構造の第1の側に、ミクロポア構造の第2の側よりも高い圧力を発生させて、行っても良い。本発明の主題として、当該システムでは、多数の粒子、例えば生体細胞のような生物学的粒子は、多孔質構造に保持されるが、ある程度ポア内に延在し、特に、第2の表面でポアを貫通し、あるいは、所与の圧力で、ポアを完全に通過する。生物学的粒子の定められた特性により、外科医は、被検査粒子の種類、および検討されている影響の種類を考慮し、外科医は、影響を受けた生物学的粒子、例えば癌により生じた粒子の存在および進展に関する判断を行うことができる。
定性的および/または定量的に、少なくとも一部がミクロポアを通過した粒子の存在を検出する検出器は、定性的および/または定量的に、ミクロポアを完全に通過した粒子の存在を検出する検出器であっても良い。
前記ミクロポア構造は、該ミクロポア構造の前記第1の側に、第1の主表面を有し、前記ミクロポア構造の前記第2の側に、第2の主表面を有しても良い。前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させる前記手段は、前記ミクロポア構造の前記第1の側に提供された粒子を、前記ミクロポアで保持し変形させる手段であっても良い。前記検出器は、前記第1の表面の所定の距離で、定性的および/または定量的に、前記ミクロポアにより保持された前記粒子の存在を検出する検出器であっても良い。この検出は、第1の表面から第2の表面の方向における検出であっても良い。そのようなシステムの利点は、効率的なシステムが得られることであり、より多くの細胞の特性を同時に検出することができる。
前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第2の側で、前記ミクロポア構造の前記第2の表面から所定の距離で、粒子材料を定めるように適合されても良い。これは、ミクロポア構造が検出信号に影響しない点で有意である。
前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第1の表面から所定の距離で、前記第1の表面と前記第2の表面の間の粒子材料を検出するように適合されても良い。これは、粒子の形状および弾性を定める際に、粒子がミクロポア構造の第2の側に存在する必要がなく、ミクロポア内にある粒子材料で十分な点で有意である。
検出器は、限定された焦点深さを有しても良く、これにより、粒子が第1の表面と第2の表面の間のポアにある場合、または第2の表面から突出した場合のいずれの場合も、第1の表面の実質的に所定の距離で、存在する粒子材料が検出される。当該システムは、異なる弾性を有する粒子間の差は、容易に視覚化され、検出することができるという利点を有する。所与の圧力差では、弾性に応じて、粒子は、所与の長さを超えて延在し、すなわち第1の表面からある距離で存在する。例えば、第1および第2の表面の間のポア内、または第1の表面の反対側の第2の表面の側で、第2の表面からある距離を超えて存在する。例えば、第2の表面から延在する粒子、またはポア内で第1および第2の表面の間の距離を超え延在する粒子の数を導出し、例えばカウントすることにより、そのような延伸に対して十分に弾性のある粒子の量を、多数のミクロポアにより保持された多くの粒子に対してカウントすることができ、定量的な結果が得られる。第1の表面から粒子が延在する長さを測定することにより、粒子の弾性が定められる。第1の表面から延在した粒子の長さの関数として、第2の表面を超えて延在する粒子の数を測定することにより、サンプル粒子の弾性分布が求められる。
ミクロポア構造の第1の表面から所定の距離で、粒子材料を検出するように適合された検出器は、ミクロポア構造の前記第1の表面の選択可能な所定の距離で、粒子材料を検出するように適合されても良い。当該システムでは、異なる弾性を持つ粒子の間の差異を、視覚化し、検出することができ、これにより、粒子特性のより定性的な検出が可能となる。さらに、当該システムを使用して、大きな範囲で、弾性を有する粒子特性を検出することができる。さらに、当該システムは、第1の粒子特性を有する粒子と、第2の粒子特性を有する粒子とを、正確に識別することができる。検出器は、画素化検出器を有しても良い。
検出器は、ミクロポア構造の第2の側に、配置されても良い。当該システムは、使用後に、容易に清浄化される。多孔質構造の第2の側に配置されたシステムの部材の汚染のリスクは、検出器が第1の側に存在するシステムの汚染に比べて、有意に抑制される。また、これにより、例えば生体内検出の間、生体組織に、多孔質膜を接触させることが可能となる。システムにおいて、多孔質膜の第1の表面には、何も存在しないからである。システムが、特性検討粒子を含む流体に対して、対向流式に配置された場合、逆流させることにより、第1の表面に存在する、例えば生物学的粒子のような粒子を、容易に補給することが可能となる。
前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発せさせる前記手段は、前記ミクロポア構造にわたって、複数の選択可能な圧力差を発生するように適合されても良い。第1および第2の表面にわたって適用される圧力差の関数として、測定を行うことにより、生物学的粒子の追加の情報または特性を定めることができる。圧力差により、より多くの弾性粒子は、第1の表面から第2の表面に延在し、可能な場合第2の側に存在し得るようになり、または特定の圧力差から、ポアを完全に通過するようになる。
ミクロポア構造は、透明であっても良く、当該システムは、第1の側で、ミクロポアに保持された粒子の粒子サイズに関する値を検出するように適合されても良い。このシステムは、生物学的粒子のサイズ、または平均サイズが測定される点で有意である。第1の表面から所定の距離で、可能な場合第2の表面で、存在の検出により定められた弾性は、実際の粒子直径または粒子サイズの関数として、調整することができる。
前記検出器は、前記ミクロポア構造の第2の側に、前記ミクロポア構造と実質的に平行な照射ビームを提供する照射源と、前記粒子材料との相互作用による、前記照射ビームの光吸収を検出するように適合された検出器と、を有する。そのような検出システムでは、粒子材料の光吸収係数の関数として、光吸収の量を求めることにより、第2の表面から所与の距離で、ミクロポア構造の前記第2の表面から延在する粒子の数、またはポアを通ってポア構造を通過した粒子の数を検出することができる点で有意である。
前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第2の側で、粒子材料に横向きの入射照射を提供する照射源と、前記照射と前記粒子材料の相互関係により得られる陰を検出するように適合された検出器と、を有しても良い。このシステムでは、陰の長さを測定することにより、第2の側に存在する粒子の、第2の表面から延在する距離を、容易に定めることができる。
ミクロポア構造は、ミクロポア膜またはミクロシーブであっても良い。膜は、実質的に平坦な表面を有し、第1の表面から所定の距離で、可能な場合、ミクロポア構造の第2の表面で、粒子材料の存在の検出が容易になる。
当該システムは、さらに処理システムを有しても良く、この処理システムは、所与の圧力差で、または使用圧力差の関数として、第1の表面から所定の距離で、可能な場合第2の表面で、定性的および/または定量的に検出された、ミクロポアに保持された粒子の粒子材料の存在に基づいて、あるいはポアを通過した粒子の量に基づいて、粒子の特性を計算する。当該システムは、平均粒子直径を持つ粒子の特性を定めるシステムであっても良い。この場合、ミクロポアは、0.1μmから100μmの範囲のような、100μmから0.01μmの間のポア直径を有し、これは、例えば50μmから0.1μmの間であり、より好ましくは、1.0μmから10μmの範囲である。
当該システムは、内視鏡システムであっても良い。内視鏡を用いて、定性的および/または定量的に、第1の表面から所定の距離で、可能な場合第2の表面で、ミクロポアに保持された粒子の粒子材料の存在が検出される。これにより、人または動物の体から、組織を抽出することが回避される。内視鏡を用いて、定性的および/または定量的に、生体内で、ミクロポアを通過する粒子の存在および数を検出することができる。内視鏡により、情報を発生させることが可能となり、外科医が被検査粒子の種類、および検討下の影響の種類を考慮することで、外科医は、後に、これを用いて、生体細胞の影響、例えば癌による影響の存在および進展の判断を行うことが可能となる。
また本発明は、粒子の特性を定める生体外(in-vitro)の方法であって、
ミクロポア構造の第1の側に、粒子を提供するステップと、
前記ミクロポア構造にわたる圧力差を適用することにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアで、前記粒子を変形させるステップであって、粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過するステップと、
定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子の粒子材料の存在を検出するステップと、
を有する方法に関する。
前記ミクロポア構造は、該ミクロポア構造の前記第1の側の第1の主表面と、前記ミクロポア構造の前記第2の側の第2の主表面と、を有しても良く、当該方法は、前記ミクロポア構造にわたる前記圧力差の適用により、前記第1の側で、前記粒子を保持するステップと、定性的および/または定量的に、前記第1の表面から前記第2の表面の方向において、前記第1の表面の所定の距離で、前記粒子の粒子材料の存在を検出するステップと、を有しても良い。本発明の主題としての当該方法では、多孔質膜に、多数の粒子を保持させることが可能となる。圧力差により、より弾性のあるいくつかの粒子が、第1の表面から第2の表面に延在し、第1の表面と第2の表面の間でポアから突出し、第2の表面に、もしくは第2の表面から延在し、すなわち第2の側に存在し、またはポアを貫通するようになる。弾性に応じて、所与の圧力差において、粒子は、第1の表面から所与の長さを超えて延在し、あるいはポアを貫通して延在する。第1の表面から所定の距離を超えて延在する粒子の数をカウントすることにより、可能な場合、第2の表面に沿った所与のミクロポアで、粒子の存在をカウントすることにより、またはポアを貫通した粒子の数をカウントすることにより、実質的に弾性があり、第1の表面から所定の距離まで延伸し、またはポアを貫通して第2の表面を超えて延在する粒子の量が、多くのミクロポアにより保持された多数の粒子に対してカウントされる。第1の表面から延伸する粒子、可能な場合第2の表面を超える粒子の全長を測定することにより、粒子の弾性が定められる。第1の表面から延在する粒子の数を、第1の表面から延在する長さの関数として測定することにより、特に、粒子が第2の表面を超えて延在する場合、サンプル粒子の弾性分布を求めることができる。第1の表面および第2の表面にわたって適用される圧力差の関数として、前述の測定を行うことにより、粒子の追加の情報または特性を定めることができる。定められた粒子特性により、外科医は、被検査粒子の種類および検討している影響の種類を考慮し、外科医は、例えば癌による影響のような、生体細胞の影響の存在および進展に関する判断を行うことができる。
当該方法は、さらに、前記ミクロポア構造にわたる前記圧力差を変化させるステップと、定性的および/または定量的に、前記圧力差の関数として、前記第1の表面の所定の距離で、前記粒子材料の存在を検出するステップと、を有しても良い。第1および第2の表面にわたって適用される圧力差の関数として、前述の測定を行うことにより、追加の情報または粒子特性が定められる。
当該方法は、さらに、前記粒子の粒子サイズを測定するステップと、前記測定された粒子サイズを使用して、前記ミクロポアに保持された粒子の、前記定性的および/または定量的に、前記第1の表面の所定の距離で検出された粒子材料の存在を、調整するステップと、を有しても良い。
生体細胞のサイズまたは平均サイズを測定しても良い。第1の表面の所定の距離で、または第2の表面で、粒子の存在を検出することにより定められた弾性または他の特性は、実際の粒子直径または粒子サイズの関数で調整しても良い。
粒子の弾性特性は、定性的および/または定量的に検出された粒子材料の存在に基づいて定められても良い。弾性は、通常、生物材料、すなわち生体細胞の影響により変化する特性の一つである。これは、比較的正確な特性であり、外科医は、生体細胞の影響の存在および状態に関する診断の間、これを考慮する。
また、本発明は、粒子の特性を定める方法に関し、この方法は、ミクロポア構造の第1の側に、粒子を提供するステップと、前記ミクロポア構造にわたって圧力差を適用することにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアで、前記粒子を変形させるステップであって、前記粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過するステップと、定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子材料の存在を検出するステップと、を有する。
前記ミクロポア構造は、前記ミクロポア構造は、該ミクロポア構造の前記第1の側に、第1の主表面を有し、前記ミクロポア構造の前記第2の側に、第2の主表面を有し、当該方法は、ミクロポア構造にわたって圧力差を適用することにより、前記第1の側で、前記ミクロポア構造のミクロポアに、前記粒子を保持するステップと、定性的および/または定量的に、前記第1の表面から前記第2の表面の方向において、前記第1の表面から所定の距離で、前記粒子の粒子材料の存在を検出するステップとを有する。
粒子がミクロポア構造の第1の側に提供するステップは、ミクロポア構造と生体組織を、内視鏡的に接触させるステップを有しても良い。
また本発明は、生体細胞の特性を定める方法を実施する処理システムに関し、当該処理システムは、定性的および/または定量的に、少なくとも一部がミクロポア構造のミクロポアを通過した粒子の粒子材料の存在を検出する検出器であって、粒子は、前記ミクロポア構造の前記第1の側に提供され、前記ミクロポア構造にわたる圧力差を用いて、少なくとも一部が前記ミクロポア構造の前記ミクロポアを通過する、検出器と、前記定性的および/または定量的に、粒子材料の存在を定めることに基づいて、前記粒子の弾性特性を定めるシステムと、を有する。
粒子材料の存在を定める検出器は、第1の表面から所定の距離で、可能な場合ミクロポア構造の第2の側で、粒子材料の画像、あるいは、ミクロポア構造のポアを貫通した粒子材料の画像を自動で解析する解析器を有しても良く、複数の粒子は、ミクロポア構造の第1の側に提供される。弾性特性を定める当該システムは、圧力差を考慮して、前記ミクロポア構造の機械的特性を考慮する手段を有しても良い。また、これは、測定された粒子サイズを考慮して、弾性特性を定める手段を有しても良い。
また、本発明は、粒子の特性を定める方法を実施するため、コンピュータ手段で実施されるコンピュータプログラム製品に関し、前記方法は、定性的および/または定量的に、少なくとも一部がミクロポア構造のミクロポアを通過した粒子の、粒子材料の存在を検出するステップであって、粒子は、前記ミクロポア構造の第1の側に提供され、前記ミクロポア構造にわたる圧力差を用いて、少なくとも一部が前記ミクロポア構造の前記ミクロポアを通過する、ステップと、定性的および/または定量的に、前記粒子の存在を定めることに基づいて、前記粒子の弾性特性を定めるステップと、を有する。
粒子材料の存在を定めるステップは、第1の表面から第2の表面における、第1の表面から所定の距離で、可能な場合ミクロポア構造の第2の側で、粒子材料の画像を自動で解析するステップを有しても良く、この場合、複数の粒子がミクロポア構造に保持される。弾性特性を定めるステップは、圧力差を考慮して、ミクロポア構造の機械的特性を考慮するステップを有しても良い。また、これは、測定された粒子サイズを考慮して、弾性特性を定めるステップを有しても良い。
また、本発明は、前述のようなコンピュータプログラム製品を備える、コンピュータ可読データ記憶装置、および/または局部的なまたは広い領域の電気通信ネットワークにわたる、そのようなコンピュータプログラム製品の伝送に関する。
この場合、多数の粒子に対する測定に基づいて、粒子特性を定めることが可能となるという利点が得られる。また、多数の粒子において、少量の粒子の発散した特性を定めることが可能となり、システムの精度が高まるという利点が得られる。
本発明の特定のおよび好適な態様は、独立請求項および従属請求項に記載されている。特許請求の範囲に明確に記載されているものの他、従属請求項の特徴物は、必要に応じて、独立請求項の特徴物と組み合わされても良く、他の従属請求項の特徴物と組み合わされても良い。
本発明の実施例による第1のシステムの概略的な断面図である。 図1に示したシステムに使用される多孔質構造の詳細図である。 図1のシステムに使用されるミクロシーブの拡大図である。 本発明の実施例によるシステムの概略的な断面図である。 本発明の実施例によるシステムの概略的な断面図である。 本発明の実施例による内視鏡システムの概略図である 本発明の実施例による粒子の特性を定める方法を実施するための処理システムを概略的に示した図である。
本発明の前述のおよび他の特徴、特性、ならびに利点は、添付図面を考慮した、以下の詳細な説明により明らかとなろう。図面は、一例としての本発明の原理を示すためのものである。図面は、一例を示すために提供され、本発明の範囲を限定するものではない。以下の参照図では、添付図面が参照される。
異なる図において、同様の参照符号は、同一のまたは同様の素子を表す。
特定の実施例に関して、図面を参照して、本発明を説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲にのみ限定される。請求項におけるいかなる参照符号も、本発明を限定するものと見なしてはならない。示された図は、概略的なものであって、限定的なものではない。図において、いくつかの素子の寸法は、誇張されており、一例のため、スケールは示されていない。本明細書および特許請求の範囲において、「有する」という用語が使用されている場合、これは、他の素子またはステップを排斥するものではない。不定冠詞または定冠詞が、例えば「一つの」、「その」という単数形の用語に参照使用される場合、これは、特定の記載がない限り、複数のものを含む。
また、明細書および特許請求の範囲における第1および第2等の用語は、同様の素子を区別するために使用され、必ずしも一連のまたは時間的な順番で示されているとは限られない。使用用語は、適当な条件下で相互に互換可能であり、本発明の示された実施例は、示されたもの以外の他の手順で操作することができることが理解される。
また、明細書および特許請求の範囲において、上部という用語は、説明ように使用され、必ずしも相対的な位置を示しているとは限らない。使用用語は、適切な条件下で、相互に互換可能で、示された本発明の実施例は、示されたもの以外の他の配向で作動することができることが理解される。
以下の用語または定義は、単に、本発明の理解のために提供される。これらの定義は、当業者に理解される範囲よりも狭く解してはならない。
本願において、「光」、「照射」という用語は、可視光、赤外放射線、または紫外放射線であっても良いが、本発明は、これには限定されない。この専門用語により、別の領域の電磁スペクトルも予想される。「ミクロポア」という用語は、極めて微細なポアとして理解され、寸法は、ミクロンまたはサブミクロンのオーダーである。「ポアサイズ」という用語は、平均ポア直径として理解される。通常、平均直径は、0.1μmから100μmの間など、100μmと0.01μmの間であり、例えば、50μmと0.1μmの間であり、より好ましくは、1.0μmと10μmの間である。ポアは、円形であっても良いが、非円型、例えば矩形状または楕円形であっても良い。非円形ポアの場合、所与のポアの「平均直径」は、所与のポアと同じ表面積を有する想像円の直径として理解される。
「ポア」という用語は、構造体の片側から、構造体の他の側に延在するオープン領域、すなわちチャネルを形成する領域として理解される。円形断面の場合、ポアは、実質的に一定の断面寸法、すなわち一定の直径を有することが好ましい。あるいは、ポアがスリット上の断面を有する場合、断面において、実質的に一定の全長と幅を有することが好ましい。
以下、「ミクロポア構造の第1の表面から距離「x」」という用語は、第1の表面から第2の表面に向かう方向において測定された距離が「x」であるとして理解され、従って、第1の表面から第2の表面に向かって延びる距離が「x」である。以下、「ミクロポア構造の第2の表面から距離「y」」という用語は、第1の表面から第2の表面に向かう方向において測定される距離が「y」であるとして理解され、従って第1および第2の表面の両方から延びる距離が「y」である。
所与の粒子の「粒子サイズ」という用語は、所与の粒子と同じ体積を有する想像円の直径として理解される。研究対象の粒子は、例えば、これに限られるものではないが、バクテリア細胞もしくは菌細胞のような原核細胞、ほ乳類細胞のような真核細胞、または球状ブラスト(spheroblast)のような粒子派生物などの、生物学的粒子である。また、生物学的粒子は、微細組織クラスタまたは細胞クラスタであっても良い。また粒子は、例えばラテックスもしくはポリスチレンのビーズのような高分子ビーズ、例えばリポソーム、ミセル、高分子(polymerosome)、マイクロカプセルのような人工細胞等の、無生物粒子であっても良い。真核細胞は、例えば疑わしい癌組織細胞、上皮細胞、リンパ球、マクロファージ、線維芽細胞、PC12細胞、ケラチノサイト、およびメラノーマ細胞のような、診断に使用されるいかなる細胞を含んでも良い。粒子は、球形粒子であることが好ましいが、本発明は、これに限られるものではない。これらは、例えば筋肉細胞、脳細胞、線維芽細胞のような非球形粒子、または例えばロッド上バクテリアのような他の非球形粒子であっても良い。ポアは、例えば、矩形状または楕円形であっても良い。
本発明の第1の態様の第1の実施例では、本発明の対象として、例えば生物学的粒子のような、粒子の特性を定めるシステムが提供される。一例としてのシステムは、図1に断面図として概略的に示されている。システム100は、ミクロポア構造110を有し、この構造は、該構造の第1の主表面111により形成された第1の側と、第2の主表面112により形成された第2の側とを有する。またこの構造は、複数のミクロポア113を有し、このマイクロポアは、第1の側から第2の側に延在している。通常、第2の側は、ミクロポア構造に対して、第1の側の反対側にある。さらにシステム100は、ミクロポアシステムにわたる流体圧力差を発生する手段120、160を有し、すなわち第1の側では、第2の側よりも高圧となり、ミクロポアに提供された粒子140が変形し、少なくとも一部の粒子は、ミクロポア内を通過する。この実施例では、ミクロポアの第1の側に提供された粒子140が保持または支持される。この手段は、圧力差発生器とも称される。ミクロポアシステム全体に、流体圧力を発生するこの手段は、ミクロポア構造110の第2の側に、サブ圧力を形成する手段120、ミクロポア構造110の第1の側に過圧を提供する手段160、または両者の組み合わせであっても良い。またシステム100は、検出器130を有し、これは、第1の表面111から所定の距離において、粒子材料の存在を、定性的におよび/または定量的に検出する検出器131を有し、すなわち、粒子は、ミクロポア内の第1の表面111と第2の表面112の間の距離まで、ミクロポア内を延伸し、またはミクロポア構造110の第2の側で、第2の表面112を超えて延在する。この粒子は、ミクロポアで保持される。また検出器131は、ミクロポアに保持され、変形され、少なくとも一部がミクロポアを通過した粒子材料の、他の定性的もしくは定量的な特性または特徴を検出することが有益である。検出器130は、細胞膜が第1および第2の表面の間のいずれかにある際の、変形の測定に適している。また第2の側で、粒子材料の存在を検出するステップは、ミクロポア構造110の第2の側で、第2の主表面112から所定の距離において、粒子材料の存在を検出するステップを有しても良い。第1の表面(111)からの測定では、第1の表面から第2の表面に向かって膨脹し、可能な場合第2の表面を超えるまで膨脹する粒子材料の距離は、通常、ポアサイズ、すなわち平均ポア直径の0%から200%の間である。
使用の際には、例えば膜のような構造にわたる静水圧差により、粒子は、ミクロポア膜のような構造の第1の主表面111で、ミクロポア構造110のポア113に、保持または「トラップ」される。図2に詳細を示すように、最小直径Dcが、平均ポア直径Dpよりも大きい場合、粒子141、142は、ポア113内に押し込められ、粒子壁が変形する。システムは、粒子直径/ポア直径の比が、1.01乃至10の範囲、好ましくは1.1乃至2の範囲にあるような平均直径を有する粒子を研究する際に、特に、有益である。変形は、ミクロポア構造110にわたる圧力差、粒子サイズとポアサイズの比、および粒子141、142の壁の弾性率に依存する。細胞は、寸法が大きく変化し、ポア直径は、平均粒子サイズに比べて、ずっと小さく維持される。ミクロポア構造の後(出口)面から、すなわち第2の主表面112に向かって、この第2の表面112で、または第2の表面112から所与の距離で、または第1および第2の表面の間にある第1の表面からの所与の距離において、粒子141もしくは142の存在が測定される。本適用例では、ミクロポア構造110の後側は、圧力差により被研究粒子が押し付けられない、ミクロポア構造110の側である。所与の圧力で、第1の側からある距離での、好ましくは、第2の側を超えるまでの、粒子の存在または視認性の検出から、粒子の変形および弾性が定められる。これは、多くのポアを持つミクロポア構造により、多くの粒子を同時にトラップして、測定することができる点で有意である。弾性が変化した被同定粒子142、例えば、変位細胞または影響細胞は、「通常の」弾性を有する粒子に比べて、多少、ポア113内でまたはポアを通って膨らみ、これにより、検出が容易となる。第1の表面からの距離Dd1、および/または第2の表面112からの距離Dd2での、少なくとも一つの粒子の定性的な検出により、「通常」の弾性を有する多くの粒子141内で、弾性が変化した粒子142の存在が検出される。粒子の「通常の」または参照弾性を定めるため、健全な粒子のみで較正測定が実施されても良い。多孔質構造の単位表面当たりのポア113の数を把握し、ポアの充填率を考慮して、例えばポアの100%充填(すなわち各ポアに、一つの細胞が提供されている場合)を考慮して、距離Dd1および/またはDd2に存在する粒子の数を定量的に計算することにより、全粒子量、または通常の弾性を有する粒子量と比べて、弾性が上昇した粒子の量が求められる。
検出を容易にするため、ミクロポア構造110は、薄くて平坦であることが好ましい。ミクロポア構造110の通常の厚さは、例えば生体細胞のような、研究対象粒子の平均直径よりも実質的に小さい。厚さは、例えば、平均ポア直径の1.0倍以内の範囲であり、例えば、平均ポア直径の0.1倍以下である。0.1μm乃至5.0μmの厚さが好ましい。これに限られるものではないが、ミクロポア構造110の適当な例は、ミクロシーブである。これらは、均一なポア301を有する薄い膜であり、例えばエッチングにより形成される。リソグラフィープロセスを実施して、膜にポアのパターンを形成しても良い。他の種類のミクロポア構造110も使用可能であり、例えばトラックエッチング膜を使用しても良い。そのようなミクロシーブ300の例は、図2および図3に示されている。例えば、図3のポア301のポア寸法は、0.7μmであるが、これは、被解析粒子に整合するサイズに、容易に調整することができる。通常、ミクロポア構造110は、いかなる適当な材料から形成されても良く、例えばセラミック材料、例えば窒化珪素もしくは酸化珪素のような半導体材料、または例えばポリアミド、ポリカーボネートのような高分子材料、炭化珪素、酸化アルミニウム、金属(例えば銅、ニッケル、金、銀、アルミニウム、チタン)等である。通常、図1、図2、および図3に示すように、所与の平均粒子直径Dcを有する生物学的粒子の特性を定めるため、ミクロポア構造113、301は、0.1μm乃至50μmのポア直径Dpを有することが好ましい。膜中に存在するミクロポアの数は、多くても良い。ミクロポアの数は、例えば、1%を超えるポロシティ、好ましくは10%を超えるポロシティ、更に好ましくは、20%を超えるポロシティが得られるようにされる。ポアサイズと粒子サイズの比が小さい場合、すなわち、粒子が平均ポアサイズよりも顕著に大きい場合、小さなポロシティが好ましい。これは、膜の2以上のポアを粒子が被覆することを回避するためである。ミクロポアの数が多くなると、粒子特性を検出するために提供されるサイトが多くなる。
ポア直径が10μmであると仮定し、印加圧力について検討する。1nNの力Fpを得るために必要な圧力差は、力とポア面積Aの比に等しく、
Figure 2010501171
13Paは、極めて小さな圧力差である。膜またはミクロシーブのようなミクロポア構造は、通常、1bar(=105Pa)を超える圧力差に耐え得る。換言すれば、前述のミクロポア構造により、より大きな圧力差が可能となり、大きな変形が得られる。これは、検出の際に有意である。特に、第2の表面を超える膨脹が測定される場合、すなわち、圧力差の影響により、第2の表面からの進展長さがDd2の場合、粒子壁の弾性の指標が求められる。膜またはミクロシーブは、加圧の間、膜またはシーブがあまり大きく変形しないように設計される必要がある。膜またはミクロシーブの変形は、Dd2よりも小さい必要がある。通常、これは、大きな変形を防止するため、シーブが十分な厚さであること、または変形を小さくするため、シーブの支持バーの間の距離が十分に小さいことを意味する。
一例として、図1、図5および図6に示すように、粒子は、各種方法により、ミクロポア構造の第2の主表面の側、または後側から検出されるが、本発明は、これに限られるものではない。光技術または顕微鏡による視認検出も可能である。図1に示すように、使用検出器131が顕微鏡であり、これが、焦点視野132に示すように、例えば共焦点顕微鏡のような小さな焦点深さを有する場合、この視野における粒子材料の存在は、視覚化され、画像解析技術により、検出およびカウントが可能となる。検出器131が顕微鏡であり、視野(field)132で示すように、小さな焦点深さを有する場合であって、ミクロポア構造110の第1の表面111と顕微鏡131の間の距離が調整可能な場合、例えばミクロポア構造110の第2の表面112と顕微鏡131の間の距離にわたって調整可能な場合、膜に対して実質的に垂直な方向に、すなわち膜を通る平均平面と実質的に垂直に、画像視野とミクロポア構造位置の間の相対距離を変化させることにより、通常、異なる粒子が画像化され、特に、おおよその粒子が画像化される。後者の場合、変化した弾性を有する粒子、例えば影響粒子と、他の通常の細胞との間の差異が示される。換言すれば、粒子形状に関する情報を得ることも可能となる。例えば、顕微鏡の焦点面を、112の方向に体系的に動かし(すなわちDdを変化させ)、測定を実施することにより、粒子の形状が画像化される。後者は、例えば、共焦点顕微鏡を使用した3D画像処理に基づいても良い。使用可能な別の技術の一例は、干渉分光法である。
時折、可視光線では、粒子を視認することが難しい場合がある。例えば、検出は、UV光(高吸収)により行われ、あるいは、光検出は、例えば細胞のような粒子を着色することにより改善され、これにより粒子材料の視認性を改善しても良い。
粒子の特性を検出する別のシステム400は、図4に示されている。同一の符号は、図1と同様の特徴物を示している。検出手段430は、照射源431を有し、この照射源は、多孔質構造110の第2の主表面112に、斜めまたは横に広がる入射光を提供する。照射源431は、側面から粒子を照射し、陰の長さ432は、粒子がポア113を介してどこまで延在しているか、またはどの程度膨脹しているかを示す指標となる。陰の長さは、画像キャプチャーユニット433により捕獲された画像から測定される。圧力差は、粒子の変形を決める。陰の長さは、第2の表面112から延伸する、各粒子の突起の高さにより計算される。これから、粒子の弾性が求められる。
図5には、さらに別のシステム500が示されている。同一の符号は、図1と同様の特徴物を示している。検出手段530は、ミクロポア構造110の下の第2の側で、光強度を測定する検出器531と、照射源535とを有し、この照射源は、ミクロポア構造110の検出器531とは反対側の下側にあり、ミクロポア構造110の下側の領域を照射する。ミクロポア構造110の第2の側から、十分遠方に延伸する粒子の数に応じて、照射ビームは、減衰され、すなわち吸収される。従って、光強度は、ミクロポア構造110を介して遠方に延伸する粒子の数の指標となり、これにより影響粒子の濃度に関する情報が提供される。換言すれば、第2の表面から所与の距離での、ミクロポア構造の第2の表面から延伸する粒子数の検出は、吸収された光の量を検討することにより行われる。また、後者は、粒子材料の吸収係数により、定められても良い。また検出器531は、図5に示すように、複数の検出器素子532、533、534を有しても良く、これにより、ミクロポア構造110の第2の表面から異なる距離で、ミクロポア構造110と平行に通過した照射ビームの光強度の測定が可能となる。後者により、サンプル内に存在する異なる粒子の弾性差に関する情報が提供されても良い。
処理システム150を提供して、多孔質構造110の第2の表面からの所与の距離での、粒子の存在に関する得られた情報から、例えば検出された光信号から、これらを計算することにより、粒子の特性を定めても良いことが理解される。そのような処理システム150は、例えば、マイクロプロセッサ、および/またはメモリ部材であり、得られたおよび/または処理された情報が保管されても良い。また、通常の入力/出力手段が存在しても良い。処理システム150は、計算ステップを実施する、適切なソフトウェアまたは専用のハードウェア処理手段を用いて制御されても良い。従って、処理システムは、いかなる適当な方法で、例えば専用ハードウェア、適当なプログラム化コンピュータ、小型制御器、またはマイクロプロセッサのような埋設プロセッサ、PAL、PLA、FPGAのようなプログラム化ゲートアレイ、で実施されても良い。得られた結果は、視覚表示ユニット、プロッタ、プリンタ等の、いかなる適当な出力手段に表示されても良い。また処理システム150は、ローカルエリアまたはワイドエリアネットワークとの接続部を有し、遠隔位置に結果を送信しても良い。処理システム150は、画像認識技術を実施するように適合されても良く、この場合、画像における粒子の存在の自動認識が可能となる。例えば粒子の変形特性のような、粒子特性に対して得られた光学的結果を処理するため、所定のアルゴリズム、ニューラルネットワーク、または他の適当な手段が使用されても良い。後者は、自動で実施されても良い。
あるいは、図5のシステム500がシステムとして使用されても良い。検出器530は、ミクロポアを完全に通過した粒子の存在を、定量的および/または定性的に検出する。検出器130は、粒子がミクロポア構造の第2の表面を出たとき、ミクロポアを通過した粒子の存在を、定性的におよび/または定量的に検出する。後者は、検出器を用いて、第2の表面から特定の距離で、粒子材料の存在を検出する場合と同様の技術を用いて実施され、粒子は、実質的にミクロシーブの片側に保持される。検出器130により得られる画像またはデータの解釈により、ミクロポア構造を通過した粒子の量および数がカウントされ、あるいはこれが差し引かれる。これらの方法は、極めて大きな圧力差では、ほとんどの弾性細胞は、ミクロポアを通るように押し付けられるという事実に基づいている。ミクロポア構造にわたる圧力差の関数として、粒子の数が生じ、これにより、サンプル中に存在する、異なる粒子の弾性差に関する情報が提供される。これとは別に、またはこれと組み合わせて、粒子がミクロポアを通過するときの閾値圧力が定められても良く、これにより、サンプル中に存在する粒子の弾性に関する指標が得られる。換言すれば、粒子がポアを完全に通過し始める圧力を検出することで、影響が検出される。
本発明の第1の態様による第2の実施例では、前述のような、粒子特性を検出するシステムが提供され、さらにシステムは、サンプル内の粒子サイズ分布を考慮するように適合される。粒子がポアに比べて有意に大きい場合、粒子サイズは、あまり相関しないが、粒子サイズがポアサイズと同じオーダーになると、後者は、相関するようになる。通常、小さな粒子は、壁の曲率よりも半径が小さいため、大きな粒子よりも、ポア内、ポアを通過中、および/またはポアを貫通した際に、膨脹する。しかしながら、粒子サイズは、補正することが可能である。例えば、透明ミクロポア構造110を使用し、ミクロポア構造110を介して見ることにより、例えば、小さな視野深さを有する顕微鏡131を使用することにより、およびミクロポア構造110の第1の側から粒子サイズを定めることにより、粒子サイズの測定が可能となる。通常、透明ミクロポア構造110は、例えば、窒化珪素または酸化珪素で構成される。あるいは、別のシステム、例えば光学システムを提供して、粒子サイズ分布を定めても良い。通常、得られた粒子サイズ分布情報は、処理システム150に提供され、これにより、個々の測定された粒子サイズ、または測定された異なる粒子のサイズを平均化することにより得られた、平均粒子サイズを使用して、定められた粒子特性を調整することが可能となる。別の実施例では、例えば、過去の測定、文献値、または参照表に基づいて、処理システム150に、粒子サイズの標準分布が提供される。
第1の態様による第3の実施例では、本発明により、第1または第2の実施例において示したような、粒子特性を検出するシステムが提供される。システムは、さらに、粒子の特性の異なる変化に関する定量的な情報を提供するように適合される。第3の実施例では、システムは、異なる圧力で測定を実施するように適合され、これにより、被研究粒子の特性の定性的なまたは定量的な変化に関する値が得られる。後者は、多孔質構造110にわたって、複数の異なる圧力を発生する手段、すなわち、例えば一連の方法で、多孔質構造110にわたって圧力を変化させる手段を提供することにより、可能となっても良い。後者は、例えば、制御可能なポンプにより得られる。ミクロポア構造の第2の表面の所定の距離で、粒子材料の存在を連続的に検出することにより、弾性変化の程度に関する情報が、得られても良い。また後者は、所与の圧力を適用し、ミクロポア構造の第1および第2の表面からの異なる距離で、粒子材料の圧力を検出することにより、得られても良い。後者は、ミクロポア構造から異なる距離で、圧力を検出する検出ユニットを制御することにより、実施されても良い。いずれかの場合、粒子の弾性の範囲および分布に関する知見が得られる。この情報は、所与の範囲の弾性を有する粒子の数を定める際に使用される。後者により、研究対象粒子の悪性転移の程度、およびその分布に関する情報が提供される。
本発明によるシステムの実施例は、さらに、膜を清浄化するため、ミクロポア構造にわたる圧力差を反転する手段を有する。ミクロポア構造にわたって反転圧力を提供することにより、存在粒子、および可能な場合、ミクロポア構造の第1の表面に保持された粒子が除去される。この圧力差を反転する手段は、ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生する手段の一部、または別個の手段であっても良い。
第1の態様によるシステムの実施例は、さらに、第2の側に、清浄化チャネルを有し、対向流清浄化処理により、すなわち液体流を用いて、システムが清浄化される。
任意で、ミクロポア構造は、使い捨てシーブのような、使い捨て多孔質構造であっても良い。これは、システムが生体内用途の場合、特に好ましい。廃棄性により、患者の衛生状態が高まり、不完全な消毒および殺菌による感染リスクが抑制される。
本発明の第1の態様によるシステムが、細胞のような、液体中の粒子の解析に使用される場合、検出手段は、被サンプル液体の上部に配置されることが好ましい。これにより、検出器が湿り、流体によって汚染される可能性を回避することができる。第2の態様では、本発明は、例えば生物学的粒子のような粒子を検出する方法に関する。通常、当該方法により、例えば生物学的粒子の、例えば粒子の弾性に関する情報のような、細胞骨格特性が得られる。第1の態様による実施例に示したような検出システムは、本実施例に示した方法の実施に、特に適している。通常、この方法は、例えば生体細胞のような粒子を、ミクロポア構造の第1の側、例えば第1の主表面に提供するステップを有する。また、この方法は、ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させるステップを有し、これは、ミクロポア構造の粒子が提供される第1の側で、過圧を発生させることにより、またはミクロポア構造の第1の側とは反対の、第2の側に、低い圧力もしくはサブ圧力を発生させることにより、提供される。そのような圧力差の発生により、粒子は、変形し、少なくとも一部は、ミクロポア構造のポアを通過する。必要な場合、粒子は、ミクロポア構造の第1の表面で、ミクロポアに保持される。さらに、この方法は、定性的および/または定量的に、好ましくはミクロポア構造の第2の側から、少なくとも一部がミクロポアを通過した、例えば生物学的粒子のような粒子の粒子材料の存在を検出するステップを有する。これは、ミクロポア構造を通過した粒子の検出であっても良い。またはミクロポア構造の第1の表面から所定の距離に存在する、ミクロポアに保持された粒子材料、すなわち、ミクロポア構造の第1および第2の表面の間の距離まで、ポア内を延伸する粒子、または第2の表面から所定の距離で、多孔質構造の第2の側に存在する粒子、の存在の検出であっても良い。通常、ミクロポア構造の第2の側の第2の表面近傍で、粒子の粒子材料を検出するステップは、ミクロポア構造の所定の距離で、ミクロポア構造の第2の表面における粒子材料の存在を検出するステップである。通常、多孔質構造の第1および第2の表面の間の、粒子の粒子材料の存在を検出するステップは、ミクロポア構造の第1の表面の所定の距離で、粒子材料の存在を検出するステップである。任意で、第1および第2の側にわたる圧力差は、変化し、検出は、異なる圧力値において、実施される。換言すれば、印加圧力差の関数として、粒子材料の存在の定性的および/または定量的な検出が、実施される。検出粒子材料に関する情報、必要な場合、多孔質構造の第1の表面から異なる距離で、および/または多孔質構造の第2の表面から異なる距離で、検出された粒子材料に関する情報を用いて、および/または異なる圧力差が使用される場合、多孔質構造の第1の表面に提供される粒子から、特性が定められる。例えば粒子または粒子壁の弾性のような、そのような特性は、適当なアルゴリズムを用いて、存在に関する情報を変換することにより定められる。これは、検出情報を処理するステップにおいて、なされても良い。
ミクロポアに保持された粒子の粒子材料の第2の表面で、定性的および/または定量的に検出された存在に基づいて、粒子の特性を調節するため、粒子サイズを測定するステップ、および測定された粒子サイズを使用するステップのような任意の追加ステップが適用される。これにより、粒子特性に関する、より高精度の判断が得られる。
この方法は、生体外(in-vitro)法であっても良い。あるいは、この方法は、本発明の第3の態様で示されるように、例えば内視鏡システムを用いて、生体内で実施されても良い。
第3の態様では、本発明は、第1の態様で示されたようなシステムに関する。システムは、図6に概略的に示すように、内視鏡600である。通常、内視鏡システムにより、例えば生物学的粒子のような、粒子特性を定めることができる。このシステムは、本発明の第1の態様で示したシステムと同様の特徴および利点を有する。ここでも、同一の参照符号は、同一の特徴物を表している。ミクロポア構造は、内視鏡システムの端部に提供され、例えば生体組織のような粒子と接する第1の側に、この構造が来るように適合される。本実施例の検出器630は、内視鏡システム内に提供され、ミクロポア構造の第2の側で、粒子材料を検出することにより、粒子の変形を検出することができる。通常、ミクロポア構造の第2の側は、チャンバ611内に配置され、このチャンバは、周囲圧力よりも低い圧力であり、これにより、ミクロポア構造にわたって圧力差が生じ、ミクロポア構造の第1の側で、ミクロポア構造内のミクロポアに粒子が保持される。また、内視鏡は、通常、管状壁610を有し、この中には、内視鏡の外部で、管620により、チャンバ611をポンプ621に結合するための手段が提供され、内視鏡の外部で、処理システム150に検出手段630が結合される。内視鏡は、人または動物の体に挿入され、被測定組織660のような粒子に、多孔質構造が接触する。例えば、チャンバ611内にサブ圧力を形成するポンプ621を用いることにより、圧力差が生じ、これにより、組織660の粒子が引き寄せられ、これらの粒子がマイクロポアに保持される。サブ圧力により、多孔質構造の第1の表面と接触した粒子が変形し、検出器630および処理システム150を用いて、通常の組織に比べて増加したまたは減少した弾性を有する粒子の数が定められる。前述のように、圧力差を変化させることにより、および第2の表面から異なる高さで、粒子材料の存在を検出することにより、測定粒子の弾性が定められる。特定のケース、すなわち癌の場合、影響粒子は、健康な細胞の場合よりも変形する。従って、内視鏡600を用いて、生体内で、粒子特性を定めることができ、組織を取り出す必要はない。外科医が被検査粒子の種類、および検討対象の障害の種類を考慮する際、外科医は、粒子特性に関する情報に基づいて、例えば癌による障害のような、生体細胞の障害の存在および進展を判断する。本発明の対象となるシステムは、粒子の特性を定める際、例えば、生理食塩水中にサンプル粒子を懸濁させ、これを多孔質構造に接触させることにより、ex-vivoで使用し得ることが理解される。粒子のバッチが検査される場合、単純な対向流システムにより、粒子を除去し、新たな細胞を供給することができる。
内視鏡600は、第1の表面から所定の距離で、粒子材料の存在を検出する検出器を有しても良いことが理解され、この場合、粒子材料は、ミクロポア構造の第1および第2の表面の間に存在する。
前述の本発明の方法の実施例は、図7に示すような処理システム700で実施されても良い。そのようなシステムは、例えば、生体細胞の特性を定める方法を実施するシステムである。そのような処理システムは、定性的および/または定量的に、ミクロポア構造の第1の表面からある距離で、および/またはミクロポア構造(110)の第2の側からある距離で、粒子材料の存在を定める手段を有しても良く、粒子は、ミクロポア構造(110)の第1の側に提供され、任意で、ミクロポア構造(110)にわたる圧力差を利用して、ミクロポア構造(110)のミクロポアに保持される。また、処理システムは、定性的および/または定量的に、粒子材料の存在を求めることに基づいて、粒子の弾性特性を定める手段を有しても良い。粒子材料の存在を定める手段は、ミクロポア構造の第2の側で、粒子画像を自動で解析する手段を有しても良く、この場合、任意で、複数の粒子がミクロポア構造に保持されても良い。すなわち、自動特性認識用のいかなるシステムを使用しても良い。弾性特性を定める手段は、圧力差を考慮し、ミクロポア構造の機械的特性を考慮する手段を有しても良い。通常、そのようなパラメータは、弾性特性を定める手段用の入力値である。通常、弾性特性を定める際には、参照表(LUT)、所定のアルゴリズムまたはニューラルネットワークが使用される。また、これは、粒子サイズを考慮して、弾性特性を定める手段を有しても良い。図7には、そのような処理システム700の一つの構成を示す。システム700は、少なくとも一つのプログラム化可能なプロセッサ703を有し、このプロセッサは、例えば、RAM、ROM等の少なくとも一つのメモリ形態を含む、メモリサブシステム705に結合される。プロセッサ703または複数のプロセッサは、汎用コンピュータまたは特殊目的のプロセッサであっても良く、これは、例えば他の機能を実施する他の部材を有するチップのような装置と、一体化されても良いことに留意する必要がある。従って、本発明の1または2以上の態様は、デジタル電子回路で実施されても良く、あるいは、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはこれらの組み合わせで実施されても良い。処理システムは、記憶サブシステム707を有しても良く、このサブシステムは、ディスクドライブおよび/またはCD-ROMドライブ、および/またはDVDドライブの少なくとも一つを有する。ある実施例では、ユーザインターフェースサブシステム709の一部として、表示システム、キーボード、および位置決め装置が含まれても良く、これにより、ユーザに、手動入力情報が提供される。また、入力および出力データポートが含まれても良い。ネットワーク接続、各種装置とのインターフェース等のような、図7には示されていない、より多くの素子が含まれても良い。処理システム700の各種素子は、単一のバスとして図7に単純に示されているような、サブシステム713を介した結合を含む、各種方法で結合されても良く、少なくとも一つのバスのシステムを含んでも良いことが当業者には理解される。メモリサブシステム705のメモリは、処理システム700で実行される際に、示された方法の実施例のステップを実施する一組の指令の一部または全てを保持する(いずれかの場合が711に示されている)。従って、図7に示すような処理システム700が従来技術であっても、粒子特性を検出する方法の態様を実施する指令を含むシステムは、従来技術ではなく、従って、図7には、従来技術の表示はされていない。
また、本発明は、コンピュータプログラム製品を含み、この製品は、コンピュータ装置で実施される際に、本発明による方法のいずれかの機能を提供する。そのようなコンピュータプログラム製品は、例えば、生体細胞の特性を定める方法を実施するものであっても良い。これは、ミクロポア構造(110)の第2の側で、粒子の粒子材料の存在を定性的および/または定量的に定めるように適合されても良く、粒子は、ミクロポア構造(110)の第1の側に提供され、ミクロポア構造(110)にわたる圧力差を用いて、ミクロポア構造(110)のミクロポアに保持され、粒子の弾性特性を定性的および/または定量的に定めることに基づいて、粒子の弾性特性が定められる。粒子材料の存在を定めるステップは、ミクロポア構造の第2の側で、ミクロポア構造に保持された複数の粒子の粒子材料の画像を、自動で解析するステップを有しても良い。従って、自動特徴認識用のいかなるシステムを使用しても良い。弾性特性を定めるステップは、圧力差を考慮し、ミクロポア構造の機械的特性を考慮するステップを有しても良い。通常、そのようなパラメータは、弾性特性を定めるための入力値である。通常、弾性特性を定めるステップには、参照表(LUT)、所定のアルゴリズム、ニューラルネットワークが使用される。また、これは、測定された粒子サイズを考慮して、弾性特性を定めるステップを有しても良い。そのようなコンピュータプログラム製品は、プログラム化可能なプロセッサにより実行されるコンピュータ解読コードを担持する、担体媒体に具現化されても良い。従って、本発明は、コンピュータプログラム製品を担持する担体媒体に関し、コンピュータ手段で実行された際、この製品は、前述のいずれかの方法を実行するための指令を提供する。「担体媒体」という用語は、実行用プロセッサに指令を提供する、いかなる媒体をも意味する。そのような媒体は、これに限られるものではないが、不揮発媒体、伝達媒体など、多くの形態を取り得る。不揮発媒体は、例えば、大容量記憶の一部の記憶装置のような、光または磁気ディスクを含む。コンピュータ可読媒体の共通形態は、CD-ROM、DVD、フレキシブルディスク、またはフロッピー(登録商標)ディスク、テープ、メモリチップ、もしくはカートリッジ、またはコンピュータ可読な他のいかなる媒体を含む。コンピュータ可読媒体の各種形態には、1または2以上の連続した1または2以上の指令を、実行用プロセッサに搬送することが含まれる。またコンピュータプログラム製品は、LAN、WAN、またはインターネットのように、搬送波を介してネットワークで伝送されても良い。伝送媒体は、無線波および赤外線データ通信の間に生じるような、音響波または光波の形態であっても良い。伝送媒体は、コンピュータ内のバスを有する配線を含む、同軸ケーブル、銅線、および光ファイバを含む。
本発明による装置に関して、好適実施例、特定の構成、配置、および材料について説明したが、本発明の思想および範囲から逸脱しないで、形態および詳細において、各種変更または修正が可能であることが理解される。

Claims (25)

  1. 粒子の特性を定めるシステムであって、
    第1の側および第2の側を有し、前記第1の側から前記第2の側に延在する複数のミクロポアを有するミクロポア構造と、
    前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させる手段であって、これにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側で、前記ミクロポアに提供された粒子が変形し、前記粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過する、手段と、
    定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子の存在を検出する検出器と、
    を有するシステム。
  2. 前記ミクロポア構造は、
    該ミクロポア構造の前記第1の側に、第1の主表面を有し、
    前記ミクロポア構造の前記第2の側に、第2の主表面を有し、
    前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発生させる前記手段は、前記ミクロポア構造の前記第1の側に提供された粒子を、前記ミクロポアで保持し変形させる手段であり、
    前記検出器は、前記第1の表面から前記第2の表面の方向において、前記第1の表面の所定の距離で、定性的および/または定量的に、前記ミクロポアにより保持された前記粒子の存在を検出する検出器であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第2の側で、前記ミクロポア構造の前記第2の表面から所定の距離で、粒子材料を定めるように適合されることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第1の表面から所定の距離で、前記第1の表面と前記第2の表面の間の粒子材料を検出するように適合されることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  5. 前記ミクロポア構造の前記第1の表面から所定の距離で、粒子材料を検出するように適合された前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第1の表面の選択可能な所定の距離で、粒子材料を検出するように適合されることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  6. 定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子の存在を検出する検出器は、定性的および/または定量的に、前記ミクロポアを完全に通過した粒子の存在を検出する検出器であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 前記検出器は、前記ミクロポア構造の前記第2の側に配置されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  8. 前記ミクロポア構造にわたって、圧力差を発せさせる前記手段は、前記ミクロポア構造にわたって、複数の選択可能な圧力差を発生するように適合されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  9. 前記ミクロポア構造は、透明であり、
    当該システムは、前記第1の側で、前記ミクロポアに保持された前記粒子の粒子サイズに関する値を検出するように適合されることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  10. 前記検出器は、
    前記ミクロポア構造の第2の側に、前記ミクロポア構造と実質的に平行な照射ビームを提供する照射源と、
    前記粒子材料との相互作用による、前記照射ビームの光吸収を検出するように適合された検出器と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  11. 前記検出器は、
    前記ミクロポア構造の前記第2の側で、粒子材料に横向きの入射照射を提供する照射源と、
    前記照射と前記粒子材料の相互関係により得られる陰を検出するように適合された検出器と、
    を有することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  12. 前記ミクロポア構造は、ミクロポア膜またはミクロシーブのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  13. 当該システムは、内視鏡システムであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 粒子の特性を定める生体外(in-vitro)の方法であって、
    ミクロポア構造の第1の側に、粒子を提供するステップと、
    前記ミクロポア構造にわたる圧力差を適用することにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアで、前記粒子を変形させるステップであって、粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過するステップと、
    定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子の粒子材料の存在を検出するステップと、
    を有する方法。
  15. 前記ミクロポア構造は、
    該ミクロポア構造の前記第1の側の第1の主表面と、
    前記ミクロポア構造の前記第2の側の第2の主表面と、
    を有し、
    当該方法は、
    前記ミクロポア構造にわたる前記圧力差の適用により、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアで、前記粒子を保持するステップと、
    定性的および/または定量的に、前記第1の表面から前記第2の表面の方向において、前記第1の表面の所定の距離で、前記粒子の粒子材料の存在を検出するステップと、
    を有することを特徴とする請求項14に記載の、粒子の特性を定める生体外(in-vitro)の方法。
  16. 当該方法は、さらに、
    前記ミクロポア構造にわたる前記圧力差を変化させるステップと、
    定性的および/または定量的に、前記圧力差の関数として、前記第1の表面の所定の距離で、前記粒子材料の存在を検出するステップと、
    を有することを特徴とする請求項15に記載の、生体外(in-vitro)の方法。
  17. さらに、
    前記粒子の粒子サイズを測定するステップと、
    前記測定された粒子サイズを使用して、前記ミクロポアに保持された粒子の、前記定性的および/または定量的に、前記第1の表面の所定の距離で検出された粒子材料の存在を、調整するステップと、
    を有することを特徴とする請求項15に記載の、生体外(in-vitro)の方法。
  18. 前記定性的および/または定量的に検出された粒子材料の存在に基づいて、前記粒子の弾性特性が定められることを特徴とする請求項15に記載の、生体外(in-vitro)の方法。
  19. 粒子の特性を定める方法であって、
    ミクロポア構造の第1の側に、粒子を提供するステップであって、前記ミクロポア構造は、該ミクロポア構造の前記第1の側に、第1の主表面を有し、前記ミクロポア構造の前記第2の側に、第2の主表面を有する、ステップと、
    前記ミクロポア構造にわたって圧力差を適用することにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアで、前記粒子を変形させるステップであって、前記粒子の少なくとも一部が前記ミクロポアを通過するステップと、
    定性的および/または定量的に、少なくとも一部が前記ミクロポアを通過した粒子材料の存在を検出するステップと、
    を有する方法。
  20. 前記ミクロポア構造にわたって圧力差を適用することにより、前記ミクロポア構造の前記第1の側のミクロポアに、前記粒子を保持するステップと、
    定性的および/または定量的に、前記第1の表面から前記第2の表面の方向において、前記第1の表面の所定の距離で、前記粒子の粒子材料の存在を検出するステップと、
    を有することを特徴とする請求項19に記載の、粒子の特性を定める方法。
  21. 前記ミクロポア構造の第1の側に、粒子を提供するステップは、ミクロポア構造と生体組織を、内視鏡的に接触させるステップを有することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  22. 生体細胞の特性を定める方法を実施する処理システムであって、
    定性的および/または定量的に、少なくとも一部がミクロポア構造のミクロポアを通過した粒子の粒子材料の存在を検出する検出器であって、粒子は、前記ミクロポア構造の前記第1の側に提供され、前記ミクロポア構造にわたる圧力差を用いて、少なくとも一部が前記ミクロポア構造の前記ミクロポアを通過する、検出器と、
    前記定性的および/または定量的に、粒子材料の存在を定めることに基づいて、前記粒子の弾性特性を定めるシステムと、
    を有する処理システム。
  23. 粒子の特性を定める方法を実施するため、コンピュータ手段で実施されるコンピュータプログラム製品であって、
    前記方法は、
    定性的および/または定量的に、少なくとも一部がミクロポア構造のミクロポアを通過した粒子の、粒子材料の存在を検出するステップであって、粒子は、前記ミクロポア構造の第1の側に提供され、前記ミクロポア構造にわたる圧力差を用いて、少なくとも一部が前記ミクロポア構造の前記ミクロポアを通過する、ステップと、
    定性的および/または定量的に、前記粒子の存在を定めることに基づいて、前記粒子の弾性特性を定めるステップと、
    を有するコンピュータプログラム製品。
  24. 請求項23に記載のコンピュータプログラム製品を備える、コンピュータ可読データ記憶装置。
  25. 局部的なまたは広い領域の電気通信ネットワークにわたる、請求項23に記載のコンピュータプログラム製品の伝送。
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